JP2004170499A - 偏向角検出装置、これを備えた光偏向装置およびシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の回転軸線X,Y回りに回転可能な可動部材4に備えられた光偏向素子3の偏向角を検出する偏向角検出装置6であって、可動部材4に一体的に設けられ、光の受光位置に応じた検出信号を出力する光検出器7と、該光検出器7に向けて光を放射する光源8とを備える偏向角検出装置6を提供する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏向角検出装置、これを備えた光偏向装置およびシステムに関する。特に、光ピックアップに用いられるトラッキング制御装置や、光通信に用いられる光ファイバーの光スイッチング手段等としての偏向角検出装置、これを備えた光偏向装置およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の偏向角検出装置としては、高精度の光ビーム走査装置において実用上必要とされる高分解能を実現することを目的とした光ビーム走査装置に用いられる偏向角検出装置が知られている(特許文献1)。
この偏向角検出装置は、レーザ光源から出射されたレーザ光を反射するとともに、ガルバノメータにより回転駆動される回転ミラーと、前記レーザ光の光軸を遮らない位置に配置される固定ミラーと、前記回転ミラーに対して前記レーザ光とは異なる方向から補助光ビームを照射する補助光源とを備え、補助光ビームを回転ミラーと固定ミラーとの間で複数回反射させた後に、その反射光を検出することで、回転ミラーの回転角度を検出するようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特許第2723043号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の方式では、ガルバノメータにより回転駆動される回転ミラー、該回転ミラーとは別個の固定ミラー、これらのミラー間で複数回反射させる補助光ビームを発する補助光源および補助光ビームを検出する光検出器のように多くの部品点数を要し、小型化や低コスト化が困難であるという問題がある。
また、補助光源および光検出器は、補助光源から出射され回転ミラーおよび固定ミラーにより偏向された補助光ビームを光検出器において受光可能な位置に配置する制限があるため、部品どうしの干渉を回避するためには、レイアウト上の制約が多いという不都合がある。
【0005】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、部品点数を低減し、小型化および低コスト化を図るとともに、部品間の干渉を防止することができる偏向角検出装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、所定の回転軸線回りに回転可能な可動部材に備えられた光偏向素子の偏向角を検出する偏向角検出装置であって、前記可動部材に一体的に設けられ、光の受光位置に応じた検出信号を出力する光検出器と、該光検出器に向けて光を放射する光源とを備える偏向角検出装置を提供する。
【0007】
この発明によれば、光偏向素子は、可動部材を所定の回転軸線回りに回転させることによりその偏向角を変化させる。光検出器は、可動部材に一体的に設けられているので、光偏向素子の偏向角を変化させるために、可動部材が所定の回転軸線回りに回転させられると、これに伴ってその傾き角度が変化させられる。光源から発せられた光は、光検出器において受光されるが、光検出器の傾き角度が変化すると、これに応じて受光位置が変化し、光検出器からはその受光位置に応じて検出信号が出力される。したがって、検出信号により光偏向素子の偏向角を検出することが可能となる。すなわち、このように構成することで、少ない部品点数で、簡易に偏向角を検出することが可能となる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の偏向角検出装置において、前記光検出器の受光面と、前記光偏向素子の光偏向面とが、互いに反対方向を向くように配置されている偏向角検出装置を提供する。
この発明によれば、光偏向素子の光偏向面に対して裏面側に配置でき、光偏向素子の光偏向面における信号光の反射を妨げることなく構成することができる。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の偏向角検出装置において、前記光検出器の受光面が、前記可動部材の回転軸線に対し所定の距離をあけて配置されている偏向角検出装置を提供する。
この発明によれば、可動部材を回転軸線回りに回転させると、光検出器の受光面上における光源からの光の受光位置がその回転方向に変化する。これにより、光偏向素子の偏向角を精度よく検出することが可能となる。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の偏向角検出装置において、前記光源と前記光検出器との間に、パワーを有する光学素子が配置されている偏向角検出装置を提供する。
この発明によれば、光学素子の位置およびパワーを調整することにより、光検出器におけるスポット径を調整することが可能となり、検出精度向上と光源の配置の自由度向上とを図ることができる。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏向角検出装置において、前記光検出器が、差信号の演算により1方向の偏向角を検出する2分割された素子である偏向角検出装置を提供する。
この発明によれば、簡易な構成で、光偏向素子の1方向の偏向角を精度よく、かつ低コストに検出することが可能となる。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏向角検出装置において、前記光検出器が、差信号の演算により直交する2方向の偏向角を検出する4分割された素子である偏向角検出装置を提供する。
この発明によれば、簡易な構成で、光偏向素子の2方向の偏向角を精度よく、かつ低コストに検出することが可能となる。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏向角検出装置において、前記光検出器が、位置検出受光素子(PSD)からなる偏向角検出装置を提供する。
この発明によれば、光検出器における受光位置の制限を少なくして検出範囲を広くすることが可能となる。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏向角検出装置において、前記光検出器が、撮像素子からなる偏向角検出装置を提供する。
この発明によれば、光検出器における受光位置の制限を少なくして検出範囲を広くすることができるとともに、得られた画像を処理して検出精度の向上を図ることが可能となる。
【0015】
請求項9に係る発明は、請求項1から請求項8のいずれかに記載の偏向角検出装置と、該偏向角検出装置の光検出器を一体的に取り付けるとともに、所定の回転軸線回りに回転可能に設けられた可動部材と、該可動部材に一体的に設けられた光偏向素子とを備え、前記可動部材の回転軸線が、前記光偏向素子の光偏向面と同一平面内に配置されている光偏向装置を提供する。
【0016】
この発明によれば、光偏向素子をその表面に配される回転軸線回りに回転させるので、回転による光偏向面の変動が少なく、信号光の光路長の変動を抑制して伝送精度を向上することが可能となる。
【0017】
請求項10に係る発明は、請求項9に記載の光偏向装置において、前記可動部材が、導電性を有する弾性部材により、固定部材に回転可能に連結され、前記光検出器への通電が、前記弾性部材を介して行われる光偏向装置を提供する。
この発明によれば、可動部材を固定部材に連結する弾性部材を介して光検出器への通電を行うので、部品点数を低減して、構造を簡素化することができる。
【0018】
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の光偏向装置において、前記弾性部材が金属からなる光偏向装置を提供する。
この発明によれば、光偏向装置を簡易に構成することができる。
【0019】
請求項12に係る発明は、請求項10に記載の光偏向装置において、前記弾性部材がフレキシブル基板からなる光偏向装置を提供する。
この発明によれば、部品点数を減らしながら、可動部材と固定部材との間でやりとりされる信号量を増やすことが可能となる。
【0020】
請求項13に係る発明は、請求項9から請求項12のいずれかに記載の光偏向装置において、前記光偏向素子が、前記可動部材に蒸着されている光偏向装置を提供する。
この発明によれば、部品点数を削減するとともに、光偏向素子を可動部材に取り付ける接着剤を不要として耐環境性能の向上を図ることが可能となる。
【0021】
請求項14に係る発明は、請求項9から請求項13のいずれかに記載の光偏向装置と、該光偏向装置の偏向角検出装置からの出力に基づいて、前記光偏向素子の偏向角を制御する偏向角制御手段とを有する光信号スイッチシステムを提供する。
この発明によれば、光信号のスイッチングを精度よく確実に行うことができる光信号スイッチングシステムをコンパクトかつ低コストに構成することが可能となる。
【0022】
請求項15に係る発明は、請求項9から請求項13のいずれかに記載の光偏向装置と、光を照射することにより情報信号の記録または再生あるいはその両方が可能な記録面を有する記録媒体と、該記録媒体に前記情報信号を記録または再生あるいはその両方を行う光束を照射する記録再生用光源とを備え、前記光偏向装置の光偏向素子が、前記記録再生用光源からの光束を前記記録媒体の記録面に平行な面内で偏向する情報記録再生システムを提供する。
【0023】
この発明によれば、記録面への記録または記録面からの再生を高い精度で行うことができる情報記録再生システムを、コンパクトかつ低コストに構成することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態に係る偏向角検出装置および光偏向装置について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る光偏向装置1は、図1および図2に示されるように、偏向角に応じた方向に信号光を反射する反射面(光偏向面)3aを備えたミラー(光偏向素子)3と、該ミラー3を一体的に備える可動ホルダ(可動部材)4と、可動ホルダ4を支持する固定ホルダ5と、ミラー3の偏向角を検出する偏向角検出装置6とを備えている。
【0025】
また、本実施形態に係る偏向角検出装置6は、図2に示されるように、前記ミラー3の偏向角を検出する装置であって、前記ミラー3を一面側に備える平板状の前記可動ホルダ4の他面側に設けられた光検出器7と、該光検出器7に向けて光を放射する光源8とを備えている。ミラー3および光検出器7は、例えば、接着剤により可動ホルダ4にそれぞれ固定されている。
【0026】
可動ホルダ4は、正方形の平板状に形成されており、その周囲に間隔をあけて配置される枠状の固定ホルダ5に、接続部材9を介して接続されている。可動ホルダ4および固定ホルダ5は、それぞれ液晶ポリマーのようなエンジニアリングプラスチック材料を用いて構成されている。これら可動ホルダ4および固定ホルダ5は、接続部材9とともに一体的に成形されている。
【0027】
接続部材9は、例えば、図1に示されるようにクランク部9aを有する薄板状の弾性体によって構成されており、特に、クランク部9aにおいて曲げおよび捻りの2方向に容易に変形できるようになっている。接続部材9は、正方形の可動ホルダ4の4辺のほぼ中央にそれぞれ2本ずつ設けられている。これにより、可動ホルダ4は、その厚さ方向のほぼ中央を、2対の対辺にそれぞれ直交して貫通する2本の回転軸線X,Y回りに、固定ホルダ5に対して回転することができるようになっている。また、接続部材9は、燐青銅のような導電性材料により構成されており、電気信号を伝達することができるようになっている。
【0028】
光検出器7は、可動ホルダ4のミラー3の裏面側に、前記ミラー3の反射面3aとは正反対の方向を向けて、可動ホルダ4に一体的に固定されている。また、光検出器7は、可動ホルダ4の2本の回転軸線X,Yに対して所定の距離をあけた位置、すなわち、2本の回転軸線X,Yの両方に直交する方向に、距離Zだけ間隔をあけて、その受光面7aを配置している。また、光検出器7は、例えば、4分割フォトダイオード(PD:Photo Diode)であり、図1に示されるように、2本の中心線7x,7yによって区画された4つの検出領域A,B,C,Dを備えている。
【0029】
また、光検出器7の4つの検出領域A,B,C,Dには、それぞれカソード極端子10とアノード極端子11とが配線部材12a〜12eを半田付け等により接続するランドとして設けられている。また、光検出器7が設けられている一面側の可動ホルダ4の周縁近傍には、前記各配線部材12a〜12eにそれぞれ電気的に接続する接続端子13が設けられている。各アノード極端子11は、配線部材12a〜12dによって、前記接続端子13のいずれかにそれぞれ接続されている。また、カソード極端子10は、光検出器7の内部において相互に接続されており、共通端子として、配線部材12eによって他の接続端子13に接続されている。これにより、カソード極端子10に逆バイアス電圧を与えた状態で、各検出領域A,B,C,Dにおける受光量に応じて各アノード極端子11に現れる電流信号を、それぞれ配線部材12a〜12dおよび導電性の支持部材9を介して外部に取り出すことができるようになっている。
【0030】
なお、光検出器7に接続されていない3本の支持部材9の内の2本は、例えば、可動ホルダ4を2つの回転軸線X,Y回りに回転駆動するために可動ホルダ4に設けられているコイル(図示略)への通電用に用いられる。また、固定ホルダ5には、上記コイルに対応して、該コイルに駆動用磁界を与えるマグネット(図示略)が設けられている。
【0031】
光源8は、例えば、ガウス型の強度分布を備えたレーザダイオードのような点光源であり、前記光検出器7の受光面7aに対向する位置に固定されている。光源8と光検出器7との間には、光源8から発せられた光を絞って所定の光束径で光検出器7に到達させるための開口絞り14が配置されている。
【0032】
このように構成された本実施形態に係る光偏向装置1および偏向角検出装置6の作用について、以下に説明する。
図3は、可動ホルダ4が固定ホルダ5に対して基準位置に配置されている状態を示している。具体的には、可動ホルダ4に設けられている複数のコイルへの通電量を調整することにより、固定ホルダ5に設けられているマグネットの磁界内においてコイルに発生する電磁力を釣り合わせ、固定ホルダ5に対して可動ホルダ4を固定した状態に保持している。また、図4はこのときの光検出器7の受光面7aに形成されている光のスポットSを示している。
【0033】
この状態において、ミラー3に入射してきた信号光Lは、ミラー3において反射されて所定の方向に偏向されている。
また、この状態において、光源8は光検出器7の中央に正対して配置されている。したがって、光検出器7の受光面7aに形成される光のスポットSは、4つの検出領域A,B,C,Dに跨って均等に配置されている。すなわち、4つの検出領域A,B,C,Dにおける受光光量は同一である。
【0034】
次に、ミラー3に向けて発せられている信号光Lの偏向方向を変更する場合には、可動ホルダ4に設けられているコイルに流す通電量を変化させる。これにより、コイルに作用する電磁力が変化し、各コイルに作用する電磁力の差によって、可動ホルダ4が固定ホルダ5に対して回転させられる。この場合において、可動ホルダ4は、固定ホルダ5に接続部材9により支持されているので、コイルに作用する電磁力により接続部材9を変形させることによって、所定の回転軸線X,Y回りに回転させられることになる。
【0035】
そして、ミラー3が所望の回転角θに達したときに、各コイルに作用する電磁力が釣り合うようにコイルへの通電量を調整することにより、可動ホルダ4は、図5に示される傾斜状態に保持されることになる。光検出器7も可動ホルダ4に固定されているので、ミラー3と同じ角度θをなして傾斜し、受光面7aに形成される光のスポットSは、図6に示されるように変化する。
【0036】
この場合において、本実施形態に係る偏向角検出装置6によれば、光検出器7の受光面7aが、回転軸線X,Yに対して所定の距離Zだけ離れた位置に配置されているので、可動ホルダ4が回転軸線X,Y回りに回転させられると、光検出器7の受光面7aは、図5および図6に示されるように、その中心位置を変化させながら傾斜させられることになる。したがって、図6に示される例では、光検出器7の受光面7aにおける水平方向の中心線7xが光スポットSの中心に対してδだけ上方にずれるので、検出領域A,Bにおける受光光量が検出領域C,Dにおける受光光量よりも少なくなっている。
【0037】
ここで、本実施形態に係る偏向角検出装置6のように光検出器7として4分割PDを使用した場合の回転角θの検出演算方法について説明する。
光検出器7の受光面7aに区画形成された4つの検出領域A,B,C,Dは、当該検出領域A,B,C,Dにおいて受光される光の光量を電流に変換して出力する。したがって、光検出器7の受光面7aが傾いてその中心線7x,7yがずれ、検出領域A,B,C,Dにおける受光光量が変化することにより、出力される電流値が変化する。このため、その変化量を予めミラー3の回転角θと対応付けておくことにより、出力された電流値を観察することでミラー3の回転角θを検出することができる。
【0038】
上述した例では、水平な回転軸線X回りに可動ホルダ4が回転させられると、水平な中心線7xより上方の検出領域A,Bからの出力電流値IA,IBと、下方の検出領域C,Dからの出力電流値IC,IDとに差が生ずる。また、これと同様に、鉛直方向の回転軸線Y回りに可動ホルダ4が回転させられると、鉛直方向の中心線7yより右側の検出領域A,Dからの出力電流値IA,IDと、左側の検出領域B,Cからの出力電流値IB,ICとに差が生ずる。
【0039】
その結果、例えば、(IA+IB)−(IC+ID)を演算することにより、水平な回転軸線X回りの回転角θに比例する値が得られ(図7参照)、(IA+ID)−(IB+IC)を演算することにより、鉛直な回転軸線Y回りの偏向角に比例する値が得られる。そして、図7中、符号Rにより示される範囲の演算値を利用することにより、ミラー3の偏向角を精度よく検出することが可能となる。
【0040】
ここで、可動ホルダ4の回転可能な角度範囲の全体にわたって検出感度を飽和させることなく良好な偏向角検出特性を得るための条件について説明する。
図7のグラフは、可動ホルダ4が、固定ホルダ5に対して、図3に示す基準位置に配されているときの回転角θを0°としている。この図7によれば、回転角θ=0°を挟んで両側に所定角度まで回転角θと演算値(IA+IB)−(IC+ID)とが比例する領域が存在するが、所定角度を超えると演算値が飽和している。これは、光検出器7の受光面7aに形成される光スポットSが、受光面7aの傾きが大きくなることでその中心線7xを跨がなくなったことに起因している。
【0041】
そこで、図8および図9に示されるように、光源8と光検出器7との間に配される開口絞り14の開口径をd、光源8から開口絞り14までの距離をL1、開口絞り14から光検出器7までの距離をL2、光検出器7上の光スポットSの径をφ、光検出器7の有効幅寸法をD、光検出器7の受光面7aと可動ホルダ4の回転軸線X,Yとの間の距離をZとし、また、図10および図11に示されるように、可動ホルダ4の回転角をθ、光検出器7の受光面7aにおける中心線7xの光軸からのずれをδとしたとき、以下の関係がある。
φ=d×(L1+L2)/L1 (1)
δ=Z×sinθ (2)
【0042】
ここで、検出感度はδ/φに比例するため、光スポットSの径φを一定とした場合には、ずれδが大きくなることにより、すなわち、上記式(2)により、距離Zが大きくなることにより検出感度が向上する。
一方、光検出器7の受光面7a上の光スポットSが、受光面7aの中心線7xを跨ぐこととなる条件は、次式で示される。
δ<φ/2 (3)
【0043】
すなわち、式(1)〜(3)によれば、以下の条件式を満たしたときに、検出感度が飽和することなく、偏向角の良好な検出を行うことが可能となる。
2×Zsinθ<d×(L1+L2)/L1 (3)’
【0044】
図12に、L1=1.8mm,L2=0.27mm,d=0.48mm,φ=0.55mm,D=2mm,Z=1.4mmとしたときの、可動ホルダ4の回転角θと光検出器7からの検出信号の計算値との関係を示す。光源8は、半値全角23°のガウス分布を有する点光源である。この図12においては、横軸を回転角θとし、縦軸を光検出器7上の全光量を1に正規化した場合の検出信号の計算値としている。
式(3)’によれば、θ<11.4°の範囲において検出信号が飽和しないが、現実に使用可能な範囲はそれより狭く、例えば、回転角θが約±8°の範囲が、回転角θの1°当たりの検出感度を5%以上確保することができる使用可能範囲であることがわかる。
【0045】
このように、本実施形態に係る偏向角検出装置6によれば、光検出器7を可動ホルダ4に一体化したことにより、より少ない部品点数で、低コスト化を図ることができる。また、光検出器7を可動ホルダ4に一体化し、光源8と光検出器7とを対向させることにより、装置の小型化を図ることができる。さらに、光検出器7を可動ホルダ4側に配置する構成により、光源8との干渉を回避することができる。
【0046】
なお、本実施形態に係る光偏向装置1においては、ミラー3を可動ホルダ4に接着剤により固定することとしたが、これに代えて、可動ホルダ4の一面側にアルミなどを蒸着することによりミラー3を形成してもよい。これにより、部品点数をさらに低減し、また、接着剤の使用部位を少なくして耐環境特性を向上することができる。
【0047】
また、本実施形態に係る光偏向装置1および偏向角検出装置6においては、光検出器7として4分割PDを採用したが、これに代えて、受光面7aに2つの検出領域を有する2分割PDを採用してもよい。このように構成することにより、1方向のみの偏向角を検出することとなるが、製品コストを低減することができる。
【0048】
また、PDに代えて、位置検出受光素子(PSD)のようなポジションセンサを用いてもよい。このように構成することで、検出範囲を広くすることが可能となる。また、PDに代えて、CCDやCMOS等の撮像素子を採用してもよい。
このように構成することで、検出範囲を広くすることができるとともに、画像処理が可能となるため有害光を除去する等、検出精度を向上することが可能となる。
【0049】
また、本実施形態に係る偏向角検出装置6においては、光源8として、ガウス型の強度分布を有するレーザダイオードを採用したが、これに限定されるものではなく、LEDチップやモールドレンズ付きのLEDを採用することにしてもよい。特に、光源8としてLEDを採用すれば、耐久性を向上することが可能となる。
【0050】
また、本実施形態に係る光偏向装置1においては、ミラー3と光検出器7とを可動ホルダ4の両面にそれぞれ接着剤により固定することとしたが、これに代えて、図13に示されるように、ミラー3と光検出器7とを背中合わせに直接接着剤により固定したものを、中央に貫通孔4aを有する可動ホルダ4に取り付けることにしてもよい。このように構成することで、接着部分を少なくし、接着剤の環境特性変化による部品間の位置ずれを抑制することが可能となる。
【0051】
また、本実施形態に係る光偏向装置1においては、ミラー3と光検出器7とを両面に備えた可動ホルダ4の厚さ方向の中心を貫通する回転軸線X,Y回りに、可動ホルダ4を回転可能としたため、ミラー3についても光検出器7の受光面7aと同様に、回転軸線X,Yから所定距離Zだけ離れた位置に配置されていた。
そこで、これに代えて、例えば、図13に示されるように、ミラー3の反射面3aを回転軸線X,Yと同一平面内に配置することにしてもよい。このように構成することで、偏向角の変化による反射面3aの変動をなくし、光信号の光路長を変化させないようにすることができる。
【0052】
さらに、可動ホルダ4を固定ホルダ5に対して回転可能に支持する支持部材9として、図14に示されるように、ポリイミド等の樹脂に導電パターンを内包したフレキシブル基板9を採用することにしてもよい。このように構成することで、フレキシブル基板9に多数のパターンを埋め込むこととすれば、光検出器7としてCCDを採用した場合等に、多くの信号を伝達でき、好適である。支持部材としてフレキシブル基板9を用いる場合には、例えば、図15に示されるように、固定ホルダ5、可動ホルダ4、光検出器7およびミラー3は、それぞれ対向する面に接着剤を塗布した状態で、フレキシブル基板9を挟み込むようにして固定される。この場合に、可動ホルダ4は光検出器7側のみに配置される。
【0053】
また、上記実施形態においては、バルク型の光偏向装置1および偏向角検出装置6について説明したが、これに代えて、シリコン基板上に静電駆動型素子を作りつけた微小電気機械システム(MEMS)等に代表される集積素子においても、シリコンミラーの裏面側にフォトダイオードを埋め込むことにより、高精度かつ小型の偏向角検出装置を備えた光偏向装置を構成することができる。
【0054】
次に、この発明の第2の実施形態に係る偏向角検出装置について、図16を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る偏向角検出装置20は、図16に示されるように、開口絞り14と光検出器7との間に、正のパワーを有する光学素子である凸レンズ21を配置している点において、上記第1の実施形態に係る偏向角検出装置6と相違する。
凸レンズ21のパワーと設置位置を調整することにより、光源8を光検出器7から離して配置しても、第1の実施形態に係る偏向角検出装置6と同等の光スポットSを光検出器7の受光面7a上に形成することができる。したがって、光軸方向の光源8の配置に制約を受けることなく所望の検出感度を達成することができるという利点がある。
【0055】
なお、本実施形態においては、凸レンズ21を開口絞り14と光検出器7との間に配置したが、これに代えて、光源8と開口絞り14との間に配置してもよい。このように構成することにより、開口絞り14の位置ずれによる光検出器7の受光面7a上における強度分布ずれの影響を低減することができる。なお、正のパワーを有する光学素子は、凸レンズ21に限られるものではなく、他の任意の光学素子を採用することができる。
【0056】
また、上記各実施形態においては、ミラー3を設けた可動ホルダ4に、ミラー3とは反対方向を向けて光検出器7の受光面7aを配置することとしたが、これに代えて、受光面7aを上記以外の方向に向けて可動ホルダ4に一体化することにしてもよい。このように構成することととしても、可動ホルダ4に光検出器7を一体化することによる部品点数の削減等の効果を奏する。
【0057】
次に、上述した第1、第2の実施形態のいずれかに係る偏向角検出装置6(20)を備えた光信号スイッチシステム100について、図17を参照して説明する。
本実施形態に係る光信号スイッチシステム100は、複数本の入力側ケーブル101を備える入力側ケーブルユニット105と、複数本の出力側ケーブル109を備える出力側ケーブルユニット106と、2つの光スイッチングデバイス108とを備えている。
【0058】
入力側ケーブル101の出射口101aには、該出射口101aから放射された拡散光103をコリメートするコリメータユニット102が対向して配置されている。また、出力側ケーブル109の入射口109aも、格子マトリクス状に規則正しく配列され、各入射口109aには、それぞれ、伝送されてきた平行光103を集光させて入射口109aに結像させる結像ユニット107が対向配置されている。
【0059】
前記光スイッチングデバイス108は、格子マトリクス状に規則正しく配置された複数のミラー3と、各ミラー3の背面側にそれぞれ配置された偏向角検出装置6と、これら偏向角検出装置6からの出力に基づいてミラー3の偏向角を制御する偏向角制御手段104とを備えている。各ミラー3は、前記コリメータユニット102に対応して配置されており、コリメータユニット102から発せられた平行光103をその偏向角に応じた方向に偏向させることができるようになっている。
【0060】
このように構成された本実施形態に係る光信号スイッチシステム100の作用について、以下に説明する。
1つの入力側ケーブル101の内部を伝送されてきたレーザ光束103は、出射口101aに到達して、そこから入力側ケーブル101の外部に放射される。出射口101aから放射された拡散光103は、コリメータユニット102によりコリメートされることにより、ゴミなどによるけられが発生しないように適宜の太さの平行光に変換された状態で、光スイッチングデバイス108に向けて出射される。
【0061】
コリメータユニット102から発せられた平行光103は、そのコリメータユニット102に対応して配置されている一方の光スイッチングデバイス108のミラー3において反射され、その偏向角に応じて他方の光スイッチングデバイス108の特定のミラー3の方向に偏向される。そして、そのミラー3において反射された平行光103は、該ミラー3に対応して配置されている結像ユニット107に入射されることにより、該結像ユニット107に対向している出力側ケーブル109の入射口109aに結像される。これにより、出力側ケーブル109に入射されたレーザ光束103は、該出力側ケーブル109の内部を伝送されていくことになる。
【0062】
すなわち、本実施形態に係る光信号スイッチシステム100によれば、2つの光スイッチングデバイス108に設けられたミラー3の偏向角を変更することにより、一の入力側ケーブル101から発せられたレーザ光束103の到達する出力側ケーブル109を変更することができ、これにより、光信号のスイッチングが行われることになる。
【0063】
例えば、図17において、特定の入力側ケーブル101Aから出射されるレーザ光束103Aは、ミラー3Aの偏向角を切り換えることにより、出力側ケーブル109Bに対応するミラー3Bに向けて偏向される。ミラー3Bは、レーザ光束103Aの入射角に対応して、レーザ光束103Aが出力側ケーブル109Bに入射するような偏向角に調整される。
【0064】
出射口101aおよび入射口109aは、それぞれ規則正しく配列されているので、それぞれの出射口101aと入射口109aを対応させるミラー3A,3Bの偏向角は、2つの光スイッチングデバイス108の位置関係によって予め決まっている。そこで、入射側の光スイッチングデバイス108の特定のミラー3Aの偏向角を変化させて、レーザ光束103Aの偏向先となる出力側の光スイッチングデバイス108のミラー3Bを切り換えるとともに、新たに選択されたミラー3Bの偏向角を適正に調整することにより、光信号のスイッチングを行うことができる。
【0065】
このような光信号のスイッチングを行うためには、ミラー3の偏向角を上述した偏向角検出装置6によって検出し、図17および図18に示す偏向角制御手段104を介して、ミラー3の偏向角を変化させるアクチュエ−タ3cをフィードバック制御する。
【0066】
偏向角制御手段104は、図19に示されるように、偏向角を特定する偏向角制御信号201をデコードし、ミラー3の目標偏向角に対応した目標レベル信号204を発生させるデコード手段104aと、偏向角検出装置6からの検出レベル信号203と目標レベル信号204の偏差を受け取ってアクチュエータ3cの駆動信号202を発生させる制御部104bとからなる。
【0067】
次に、光信号スイッチング方法について、図17〜図19を中心に説明する。まず、スイッチングするレーザ光束103Aの入力側ケーブル101Aと出力側ケーブル109Bとが特定される。そして、その情報が、偏向角制御信号201によって、外部から各光スイッチングデバイス108の偏向角制御手段104に入力される。
【0068】
入力側ケーブル101Aおよび出力側ケーブル109Bの特定情報が偏向角制御手段104に入力されると、デコード手段104aによりミラー3A,3Bの目標偏向角に対応する目標レベル信号204が発生される。そして、目標レベル信号204と、偏向角検出装置6により検出された偏向角による検出レベル信号203との偏差が演算されて制御部104bに入力される。制御部104bでは、この偏差を、例えば、増幅、微分、積分などすることにより、ミラー3A,3Bの偏向角を目標偏向角に近づけるように駆動信号202を調節してアクチュエータ3cにフィードバックする。
【0069】
このように、偏向角検出装置6を検出手段としてフィードバック制御が行われるので、ミラー3A,3Bの偏向角が目標偏向角に修正される。すなわち、例えば、外乱が生じて偏向角が目標偏向角からずれても、そのずれ量に応じて直ちに目標偏向角に修正される。したがって、偏向角制御手段104と、偏向角検出装置6とを備えた光スイッチングデバイス108により、リアルタイムのフィードバック制御が実現されることになる。
【0070】
さらに、偏向角検出装置6は、コンパクトに構成されているために、光スイッチングデバイス108を小型化・省スペース化することができる。また、ミラー3の背後に配置される偏向角検出装置6がコンパクトであるために、ミラー3の配列間隔を狭めることができる。したがって、入力側ケーブルユニット105、出力側ケーブルユニット106の光ケーブル101,109の配列間隔も狭めることができ、それぞれコンパクト化される。その結果、ミラー3の偏向角を大きくすることなく、切り換え可能な伝送路の数を増やすことができるという利点がある。
【0071】
また、本実施形態に係る光信号スイッチシステム100によれば、偏向角検出装置6において、高い検出精度で偏向角を検出することができるので、光信号の正確なスイッチングを行うことができる。
【0072】
なお、上記においては、入力側ケーブルユニット105の出射口101aに対してそれぞれ1つのミラー3を備える例を用いて説明した。しかし、伝送路の切り換えの用途には、レーザ光束103を個々に切り換える以外の用途もある。例えば、伝送路のメインテナンスなどの際に、バックアップのための回線に切り換える場合である。この場合、所定の入力側ケーブルユニット105の全体を、ある出力側ケーブルユニット106から別の出力側ケーブルユニット106へ切り換える。このような場合には、入力側ケーブルユニット105の配列をそのまま保ちながら切り換えるので、ミラー3は入力側ケーブルユニット105に対して1つでもよい。
【0073】
次に、上述した実施形態に係る偏向角検出装置6を備えたピックアップ装置などの情報記録再生システムの実施の形態を説明する。図20は、本実施形態に係る情報記録再生システム110の概略構成を示す平面図である。
【0074】
本実施形態に係る情報記録再生システム110は、情報信号を記録再生するための、例えば、光ディスクや光磁気ディスクなどの記録ディスク(記録媒体)112と、情報信号に応じて、例えば、強度・パルス幅などが変調されたレーザ光束(光束)115を照射する半導体レーザ(記録再生用光源)118と、レーザ光束115を結像する結像レンズ116および結像レンズユニット114と、レーザ光束115を偏向し結像レンズユニット114への入射位置を変化させて微動トラッキング制御を行うために、アクチュエータ(不図示)で偏向駆動されるミラー3と、偏向角検出装置6とからなる光学系と、それらの光学系を設置して記録ディスク112の記録面の平行方向と垂直方向に移動させることができるアーム113とを備える。
半導体レーザ118は、情報信号によってレーザ光束115を変調するためのレーザ駆動手段118aに接続されている。
ミラー3は、図18に示した構造を有している。偏向角検出装置6は、上述した実施形態の偏向角検出装置6でよい。
【0075】
符号111は筐体であって、その中に、例えば、DC制御モータなどで回転駆動される駆動軸112aに、記録ディスク112が配置されている。記録ディスク112は、駆動軸112a回りに回転可能に保持されている。
【0076】
記録ディスク112は、少なくともいずれかの表面に光信号の記録または再生の一方または両方が可能な記録面を備えている。フォーマットされた記録ディスク112は、記録面の周方向にトラック信号が形成され、情報信号の記録位置を径方向に論理的に分割している。
【0077】
アーム113は、記録面の上方に配置され、記録ディスク112に対して上下方向に弾性的に支持されている。アーム113は、回転軸113aによって、記録ディスク112の記録面に平行な方向に、回転可能に支持されている。アーム113は、電磁コイルなどからなる駆動コイル117によって、回転軸113a回りに回転駆動されるようになっている。
【0078】
結像レンズ116は、半導体レーザ118から出射されたレーザ光束115を、例えば、平行光などに適宜整形するよう構成されている。結像レンズユニット114は、レーザ光束115を受けて記録面上に結像するとともに、記録面からの反射光を受光して、情報信号に対応する信号光と、フォーカス制御を行うためのフォーカス検出光と、トラッキング制御を行うためのトラッキング検出光をそれぞれの受光素子に受光させるように構成されている。
【0079】
このように構成された本実施形態に係る情報記録再生システムの作用を以下に説明する。
まず、レーザ光束115を記録ディスク112の記録面に照射し、反射光を結像レンズユニット114で受光してトラッキング信号を拾い、トラックの位置、トラックからのずれ量などの情報を収集する。その情報に基づき、駆動コイル117によってアーム113の回動位置を粗動制御し、トラック間の移動や、トラックへの追従を行う。
【0080】
さらに、より厳密なトラッキングを行うため、ミラー3を傾斜させ、レーザ光束115を偏向させて、その結像レンズユニット114への入射位置をずらし、記録面上の径方向の結像位置を微動させる。その際、偏向角検出装置6によりミラー3の偏向角を検出してフィードバック制御する。フィードバック制御は、図13を用いて説明した光信号スイッチング方法と同様の方法を採用することができる。
【0081】
このように、本実施形態に係る偏向角検出装置6を用いた情報記録再生システムを構成することにより、第1に、偏向角検出装置6をコンパクトに構成することができるから、アーム113を小さく軽く構成することができる。したがって、その機械的な応答特性を高めることができるという利点がある。第2に、偏向角検出装置6の検出範囲が広く確保することができるので、より大きな偏向角を取ることができる。これにより、ミラー3から結像レンズユニット114までの距離が短くても所定の入射位置を得ることができる。そして、その結果、アーム113上の光学系の光路長を短くすることができる。すなわち、アーム113を小型化でき、よりコンパクトで機械的な応答特性に優れる情報記録再生システムを得ることができるという利点がある。
また、偏向角検出装置6の検出精度を高くすることができるので、情報を精度よく記録および再生することができるという効果もある。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る偏向角検出装置によれば、少ない部品点数でコンパクトに構成することができる。したがって、これを取り付ける光信号スイッチシステムおよび情報記録再生システムも小型化することができるという効果を奏する。また、部品点数削減により、コストの削減を図ることができる。
すなわち、光偏向素子の偏向角を精度よく検出して、高い精度の光信号のスイッチングや、情報の記録および再生を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る光偏向装置を示す正面図である。
【図2】図1の光偏向装置を示す側面図である。
【図3】図1の光偏向装置の内、この発明の一実施形態に係る偏向角検出装置を示す側面図である。
【図4】図3の偏向角検出装置における光検出器の受光面を示す正面図である。
【図5】図3の偏向角検出装置において、可動部材が回転した状態を示す側面図である。
【図6】図5の偏向角検出装置における光検出器の受光面を示す正面図である。
【図7】図3の偏向角検出装置の光検出器からの出力信号と偏向角との関係を示すグラフである。
【図8】図3の偏向角検出装置による偏向角の検出原理を説明する模式図である。
【図9】図8の説明に使用される光検出器の受光面を示す模式図である。
【図10】図8の説明に使用される可動部材の傾きを示す模式図である。
【図11】図10におおける光検出器の受光面を示す模式図である。
【図12】図8における光検出器からの出力信号の演算値を示すグラフである。
【図13】図1の光偏向装置の第1の変形例を示す縦断面図である。
【図14】図1の光偏向装置の第2の変形例を示す正面図である。
【図15】図14の光偏向装置の縦断面図である。
【図16】この発明の第2の実施形態に係る偏向角検出装置を示す模式的な側面図である。
【図17】この発明の一実施形態に係る光信号スイッチシステムを示す説明図である。
【図18】図11のシステムにおける光偏向素子とその周囲の構成を示す説明図である。
【図19】図11のシステムにおける偏向角制御手段を示すブロック図である。
【図20】この発明の一実施形態に係る情報記録再生システムを示す説明図である。
【符号の説明】
X,Y 回転軸線
Z 距離
1 光偏向装置
3 ミラー(光偏向素子)
3a 反射面(光偏向面)
4 可動ホルダ(可動部材)
5 固定ホルダ(固定部)
6,20 偏向角検出装置
7 光検出器
7a 受光面
8 光源
9 支持部材(弾性部材)
21 凸レンズ(パワーを有する光学素子)
100 光信号スイッチシステム
104 偏向角制御手段
110 情報記録再生システム
112 記録媒体
118 半導体レーザ(記録再生用光源)
Claims (15)
- 所定の回転軸線回りに回転可能な可動部材に備えられた光偏向素子の偏向角を検出する偏向角検出装置であって、
前記可動部材に一体的に設けられ、光の受光位置に応じた検出信号を出力する光検出器と、
該光検出器に向けて光を放射する光源とを備える偏向角検出装置。 - 前記光検出器の受光面と、前記光偏向素子の光偏向面とが、互いに反対方向を向くように配置されている請求項1に記載の偏向角検出装置。
- 前記光検出器の受光面が、前記可動部材の回転軸線に対し所定の距離をあけて配置されている請求項1または請求項2に記載の偏向角検出装置。
- 前記光源と前記光検出器との間に、パワーを有する光学素子が配置されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の偏向角検出装置。
- 前記光検出器が、差信号の演算により1方向の偏向角を検出する2分割された素子である請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏向角検出装置。
- 前記光検出器が、差信号の演算により直交する2方向の偏向角を検出する4分割された素子である請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏向角検出装置。
- 前記光検出器が、位置検出受光素子(PSD)からなる請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏向角検出装置。
- 前記光検出器が、撮像素子からなる請求項1から請求項4のいずれかに記載の偏向角検出装置。
- 請求項1から請求項8のいずれかに記載の偏向角検出装置と、該偏向角検出装置の光検出器を一体的に取り付けるとともに、所定の回転軸線回りに回転可能に設けられた可動部材と、該可動部材に一体的に設けられた光偏向素子とを備え、
前記可動部材の回転軸線が、前記光偏向素子の光偏向面と同一平面内に配置されている光偏向装置。 - 前記可動部材が、導電性を有する弾性部材により、固定部材に回転可能に連結され、
前記光検出器への通電が、前記弾性部材を介して行われる請求項9に記載の光偏向装置。 - 前記弾性部材が金属からなる請求項10に記載の光偏向装置。
- 前記弾性部材がフレキシブル基板からなる請求項10に記載の光偏向装置。
- 前記光偏向素子が、前記可動部材に蒸着されている請求項9から請求項12のいずれかに記載の光偏向装置。
- 請求項9から請求項13のいずれかに記載の光偏向装置と、該光偏向装置の偏向角検出装置からの出力に基づいて、前記光偏向素子の偏向角を制御する偏向角制御手段とを有する光信号スイッチシステム。
- 請求項9から請求項13のいずれかに記載の光偏向装置と、
光を照射することにより情報信号の記録または再生あるいはその両方が可能な記録面を有する記録媒体と、
該記録媒体に前記情報信号を記録または再生あるいはその両方を行う光束を照射する記録再生用光源とを備え、
前記光偏向装置の光偏向素子が、前記記録再生用光源からの光束を前記記録媒体の記録面に平行な面内で偏向する情報記録再生システム。
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