JP2004169547A - 建築用断熱材と、この建築用断熱材を用いる木造建築物並びにその構築方法 - Google Patents

建築用断熱材と、この建築用断熱材を用いる木造建築物並びにその構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い断熱性と耐火性、調湿性、ガス吸着性に優れた炭化もみ殻を充填したハニカム構造の建築用断熱材あるいは無機系バインダーを主成分とするさらに強度の高い建築用断熱材及びこれを用いた木造建築物と木造建築物の構築方法を提供することである。
【解決手段】 建築物に使用される断熱材であって、内部に複数の空隙3を形成するハニカム構造を備えたコア部2と、前記空隙3中に充填される炭化もみ殻4と、ハニカム構造を備えたコア部2を挟む不織布製の面材5とを有するものであり、断熱材の断熱性と耐火性、調湿性、ガス吸着性を向上させるとともに、有害物質による人体への影響を削減したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、木造建築物、当該木造建築物の構築方法及び当該木造建築物の天井断熱材、壁断熱材及び床断熱材に使用される建築用断熱材に関する。
一般に、建築物に使用される断熱材にはポリウレタン系断熱材、グラスウール、ロックウール、セルローズファイバー等がある。特に、ポリウレタン系断熱材やグラスウールは断熱性が高く、加工も容易であるため、広く使用されている。
しかし、グラスウールは屋外内の温度差によって生じる結露を吸収してしまうため、柱や土台を腐らせたり、アレルギーやアトピー性皮膚炎等のいわゆるシックハウス症候群を引き起こす原因の一つとされるカビを発生させてしまう可能性がある。一方、ポリウレタン系断熱材は石油化学製品であり、主にウレタンフォームとして使用されている。ウレタンフォームとはポリイソシアネートとポリオールを主原料として窒素等の発泡剤や難燃剤、触媒を添加及び反応させてポリウレタン樹脂を生成し、これに発泡剤を加えて発泡させて作製するもので、発泡の際に未反応のモノイソシアネート等の有害物質を発生するという課題があった。また、ウレタンフォームは発泡剤として窒素等を使用しているので、燃焼時に炭酸ガスや水、一酸化炭素の他にごく微量ではあるが毒性の強いシアンガスを発生するため、火災や廃棄時に環境や人体に大きな影響を及ぼすという可能性も考えられる。
そのため、近年では環境や人体に影響を及ぼさない自然素材を用いた断熱材が注目されている。また、それとともにゴミをできるだけ排出しないようにするための対策として資源のリサイクル化も進められている。このため、ここ数年ではポリウレタン系断熱材、グラスウールに代わって古紙を再利用したセルローズファイバーが注目されるようになってきた。
しかしながら、セルローズファイバーは古紙をリサイクルするという点では有用であるものの、そのままでは通常の紙と同様に燃えやすくて濡れやすく、しかもカビやシロアリにも弱いため、結局は薬品処理を施さなければならず、有害物質を発生する可能性がある。また、古紙に使用されている溶剤に含まれる揮発成分やVOC(揮発性有機化合物)の放散についても確認されており、人体への影響を及ぼす有害物質を発生させるという課題があった。さらに、セルローズファイバーの施工はホースによる吹き込みによって行われるため、施工時の粉じんによる身体への影響や取扱いにくさについても課題があった。
このような課題に対処するため、いくつかの発明及び考案が開示されている。
例えば、特許文献1には、「ハニカム利用の炭素埋設建築パネル」という名称で「砕いた炭」を「耐火ハニカム材」に詰めて防粉材等で固定した建築パネルに関する発明が開示されている。
以下、図7を参照しながら、特許文献1に開示された技術について特許文献1を引用しながら説明する。
図7において、炭素埋設建築パネル24は、合板25に不織布等の防粉材26aを張ってこの上に釘32や接着剤等で固定幅27を残して使用場所に合わせた枠木28を固定し、さらに、枠木28の中に耐火ハニカム材29を入れてこの耐火ハニカム材29の中に砕いた炭30を詰め、その上に再度防粉材26bを置いてこれをプラスターボード31で固定したものである。このため、プラスターボード31の反対面に合板25を取り付けることによって、合板25が柱間に入り、従来使用していた筋かい以上の強度を得ることができるとともに、施工時に必要とされていた間柱や化粧板等を固定する巾木が不要となる。また、炭素埋設建築パネル24の耐火ハニカム材29内に砕いた炭30、すなわち、充填材料を詰めることによって断熱材の偏りを減少させ、これによって断熱性と調湿性を向上させることができる。通気孔33を必要に応じて空けることによって、湿度を調節することも可能である。さらには、充填材料として砕いた炭を使用することによって、炭の持つ消臭及び空気のイオン化、遠赤外線放出による薬効も期待される。
また、特許文献2には、「焼もみ殻断熱材」という名称で焼もみ殻に結合剤(接着剤)を添加して圧縮成型(熱圧縮型)したパネル板状断熱材に関する発明が開示されている。
以下、特許文献2に開示された技術について特許文献2の記載を引用しながら説明する。
特許文献2の発明である断熱材は、大量のゴミとして排出されるもみ殻を燃焼させて作製した焼もみ殻を原料として結合剤を添加して圧縮成型したものである。このため、低コストでしかも優れた断熱材として資源を再利用することができ、排出されるゴミを削減することもできる。また、焼もみ殻を原料として使用することによって、炭よりもさらに優れた脱臭性と吸湿性、保温性のある断熱材を得ることができる。さらには、圧縮成型されているので、変形しにくいだけでなく、加工性や施工性にも優れており、取り扱いやすいという利点もある。
特開平8−193382号公報 特開2001−271435号公報
しかしながら、上述の従来の技術においては、例えば特許文献1に開示された発明においては、砕いた炭を耐火ハニカム材に詰めて固定した断熱材を使用することによって、充填材料の偏りを削減して断熱性及び調湿性を向上させることができるとともに、有害物質の放出を抑え、炭の持つ消臭及び空気清浄効果、遠赤外線放出による薬効が期待できるものの、砕いた炭ではかさ比重が大きく、しかも微粒子状の砕いた炭を充填することによって多孔性が失われてしまう。したがって、断熱性向上には限界があり、しかも透湿性が低くなるため、ハニカム内部で結露が発生した場合には湿気を排出することができず、内部結露を起こす可能性もあるという課題があった。
また、特許文献2に開示された発明においては、結合剤を用いて焼もみ殻を圧縮成型するため、焼もみ殻自身の多孔性が失われ、さらには焼もみ殻相互間に確保されるべき空気層が失われるという課題があった。また、湿気が断熱材内部に流入し、流入した湿気が接合する構造材及び下地材に達して壁体内部結露を引き起こし、構造材及び下地材の腐朽を誘発する原因となる可能性や、さらには、結合剤による有害物質の放出の可能性があるという課題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、高い断熱性と耐火性、調湿性、ガス吸着性に優れた炭化もみ殻を充填したハニカム構造の建築用断熱材あるいは無機系バインダーを主成分とするさらに強度の高い建築用断熱材及びこれを用いた木造建築物と木造建築物の構築方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である建築用断熱材は、建築物に使用される断熱材であって、内部に複数の空隙を形成するハニカム構造を備えたコア部と、空隙中に充填される炭化もみ殻と、ハニカム構造を備えたコア部を挟む不織布製の面材を有するものである。
上記構成の建築用断熱材は、炭化もみ殻を断熱材の原料として使用することによって、砕いた炭やもみ殻を原料として使用したときよりも熱伝導率が小さくなるという作用を有する。また、表面の凹凸の増加によって表面積が大きくなるという作用を有する。さらには、表面に生じた多くの空隙によって、多孔性を向上させるという作用を有する。加えて、炭化もみ殻を充填したハニカム構造を備えたコア部を不織布製の面材で覆うことによって、炭化もみ殻をコア部の空隙内に固定するという作用を有する。
また、請求項2に記載の発明である建築用断熱材は、請求項1に記載の建築用断熱材において、炭化もみ殻に気泡が混入された無機系バインダーを接合剤として混合するものである。
上記構成の建築用断熱材においては、請求項1に記載の発明の作用に加えて、接合剤として無機系バインダーを加えた炭化もみ殻をハニカムコアに充填することによって、断熱材の耐火性を向上させるという作用を有する。また、混合の際に気泡を混入させることによって、炭化もみ殻の多孔性を補うとともに断熱材を軽量化するという作用を有する。
請求項3記載の発明である建築用断熱材は、請求項1又は請求項2に記載の建築用断熱材において、不織布製の面材の端部にコア部よりも外側に延設される耳部を備えるものであり、断熱材を木材間に設置する際に耳部によって木材の側面を覆う作用を有する。
また、請求項4に記載の発明である建築用断熱材は、50〜90質量%の無機系バインダーと、10〜50質量%の植物繊維及び/又は炭化もみ殻と、0〜5質量%のアルミ粉体とからなる混合物を含む水性スラリーを成形し養生硬化して製造するものである。
上記構成の建築用断熱材においては、無機系バインダーを主成分とすることで耐火性を向上させるという作用を有するとともに、植物繊維と炭化もみ殻を含む場合には、水性スラリー中で炭化もみ殻と植物繊維を接合するという作用を有する。また、植物繊維を混入させることでこれらが建築用断熱材の骨材として機能し強度の高い建築用断熱材を成形するという作用を有し、炭化もみ殻を有することではその多孔性がガス吸着の作用を奏する。
さらに、無機系バインダーとアルミ粉体を水性スラリー中で混合することによってこれらが中和反応を起こして水素ガスを発生し水性スラリー中に無数の気泡を発生させるという作用を有する。
請求項5に記載の発明である建築用断熱材は、請求項4に記載の建築用断熱材において、無機系バインダーが、セメント、水ガラス及び消石灰からなる群から選択される少なくとも1種である。
上記構成の建築用断熱材においては、請求項4に記載の発明の作用と同等の作用を有する。
また、請求項6に記載の発明である建築用断熱材は、請求項4又は請求項5に記載の建築用断熱材において、植物繊維が、木材パルプ及び/又は藁繊維である。
上記構成の建築用断熱材においては、植物繊維に木材パルプ及び藁繊維のうち少なくとも1を含ませることで建築用断熱材の靭性や強度を向上させ建築用断熱材に亀裂が発生するのを防止するという作用を有する。
請求項7に記載の発明である建築用断熱材は、請求項4乃至請求項6のいずれか1に記載の建築用断熱材において、水性スラリーに混合物全体の20質量%以下の珪藻土を添加したものである。
上記構成の建築用断熱材においては、多孔質性の珪藻土を添加することによって成形される建築用断熱材の表面積を増加させるという作用を有する。また、珪藻土には約4倍の重量の水分を吸収保持できるという性質があるため、成形される建築用断熱材の調湿性及び保温性を向上させるという作用を有する。
また、請求項8に記載の発明である建築用断熱材は、請求項4乃至請求項7のいずれか1に記載の建築用断熱材において、建築用断熱材表面に補強用の紙を貼付したものである。
上記構成の建築用断熱材においては、紙を建築用断熱材表面に貼付することによって建築用断熱材表面の強度を補強するともに、運搬、保管及び施工の際に建築用断熱材表面を外傷から保護するという作用を有する。
請求項9に記載の発明である建築用断熱材は、請求項4乃至請求項7のいずれか1に記載の建築用断熱材において、建築用断熱材表面に漆喰を吹付けたものである。
上記構成の建築用断熱材においては、漆喰を建築用断熱材表面に塗布することによって請求項8に記載の発明の作用と同等の作用を有するとともに、漆喰の防火性と湿気を吸収して調節するという機能により建築用断熱材の耐火性及び調湿性を向上させるという作用を有する。
さらに、請求項10記載の発明である木造建築物は、天井軸組、壁軸組及び床軸組によって構築される木造建築物において、天井軸組、壁軸組あるいは床軸組のいずれかを構成する木材間に断熱材として請求項1乃至請求項9のいずれか1に記載の建築用断熱材を設置するものである。
このような木造建築物においては、請求項1又は請求項9記載の建築用断熱材を断熱材として使用することによって、木造建築物内の軸組を構成する木材の間を請求項1乃至請求項9のいずれか1に記載の建築用断熱材で覆い、木造建築物内部の居住空間を包み込むという作用を有する。
最後に、請求項11に記載の発明である木造建築物の構築方法は、軸組工法による施工方法において、天井軸組、壁軸組あるいは床軸組のいずれかを構成する木材間の断熱材として請求項1乃至請求項9のいずれか1に記載の建築用断熱材を設置する工程を備えるものである。
上記構成の木造建築物の構築方法においても、請求項10に記載の発明の作用と同等の作用を有する。
以上説明したように、本発明の請求項1に記載の建築用断熱材においては、炭化もみ殻は砕いた炭やもみ殻よりも熱伝導率及びかさ比重が小さく、表面に複数の凹凸と空隙を有するため、砕いた炭やもみ殻よりも優れた断熱性及びガス吸着性、調湿性を備えた建築用断熱材を得ることができる。
また、炭化もみ殻を充填したコア部を不織布製の面材で覆うことによって、炭化もみ殻をコア部の空隙内に固定することができるため、炭化もみ殻の脱落を防止することができ、施工時の取扱いを容易とすることができる。
特に、本発明の請求項2に記載の建築用断熱材においては、断熱材の耐火性を向上させることができる。また、無機系バインダーの混合によって失われた炭化もみ殻の多孔性を補うとともに、断熱材の軽量化を図ることができる。
本発明の請求項3に記載の建築用断熱材においては、建築用断熱材の設置を容易にするとともに、耳部によって補強されるため長寿命で高い断熱効果を維持することができる。また、耳部自身による断熱効果も期待できる。
特に、本発明の請求項4及び請求項5に記載の建築用断熱材においては、請求項2の発明の効果と同様の効果を有するとともに、水性スラリー作製時に無機系バインダーとアルミ粉体を混合させるだけで容易に無数の気泡を発生させることができるため、気泡を新たに混入する必要がないという効果がある。
本発明の請求項6に記載の建築用断熱材においては、亀裂の発生を抑え強度の高い建築用断熱材を得ることができる。
特に、本発明の請求項7に記載の建築用断熱材においては、珪藻土を添加することにより請求項4乃至請求項6の建築用断熱材の発明の効果に加えて、さらにガス吸着性及び調湿性を向上させることができる。
本発明の請求項8及び請求項9に記載の建築用断熱材においては、漆喰や紙を建築用断熱材表面に塗布あるいは貼付することでさらに強度の高い建築用断熱材を得ることができ、運搬、保管及び施工の際に建築用断熱材がつぶれたり、破損したり、反りぐせがついたりするのを防止することができる。また、特に請求項9に記載の建築用断熱材においては、漆喰が防火性及び吸放湿性に優れていることから耐火性及び調湿性に優れた断熱材を得ることができる。
特に、本発明の請求項10に記載の木造建築物においては、建築用断熱材で木造建築物を覆うことによって断熱性の向上、建築外皮内部の結露防止、柱等の腐朽からの建築物防護という効果が得られる。
さらに、未利用資源であったもみ殻を有効利用可能であるため大量にでるゴミの削減化にも寄与することができるとともに、シックハウス症候群の予防にも寄与することができる。
最後に、本発明の請求項11に記載の木造建築物の構築方法においては、請求項10に記載の発明の効果に加えて、接合剤や気泡以外の化学物質の使用を減らすことによって、施工時における有害物質の放出を削減し、有害物質による人体への影響を和らげることができる。
断熱性、調湿性、ガス吸着性、耐火性及び耐水性に優れかつ強度の高い建築用断熱材及びこれを用いた木造建築物を提供するという目的を、人体に影響のある有害物質を発生させることなく実現した。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係る建築用断熱材の実施例1乃至実施例5を図1及び図2に基づき説明する。(特に請求項1乃至請求項9に対応)
図1は本発明の実施例1に係る建築用断熱材の概念図である。図1において、符号1は建築用断熱材であり、ハニカムコア2の空隙3に接合剤等を用いずに炭化もみ殻4を充填し、その両面に不織布5を貼付したものである。このように、炭化もみ殻4をハニカムコア2の空隙3中に充填し、それを不織布5で覆うことによって、炭化もみ殻4がハニカムコア2の空隙3内に固定できるため、炭化もみ殻4の脱落を防止することができる。また、不織布5として透湿防水シートを用いることによって、建築用断熱材1内の通気性を向上させることもできる。さらに、必要に応じて不織布5の端部がハニカムコア2端部よりも外側に伸張する耳部6を設けて不織布5がハニカムコア2を覆うようにすることによって、建築物の天井軸組あるいは壁軸組、床軸組を構成する構造材または下地材、他の断熱材との接合部を覆うこともでき、断熱材同士の隙間等を削減し、建築物の断熱性を向上させることができる。
図2(a)は図1の実施例1に係る建築用断熱材の拡大図であり、図2(b)は実施例2に係る建築用断熱材の拡大図である。図2(a)及び(b)において、図1に示された部分と同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
通常、本発明の実施例1に係る建築用断熱材においては、図2(a)のように炭化もみ殻4のみをハニカムコア2の空隙3に充填するが、実施例2として気泡が混入された無機系バインダーを接合材として炭化もみ殻に混合する建築用断熱材が考えられ、図2(b)はこの実施例2に係る建築用断熱材のハニカムコアの空隙部分の拡大図である。この建築用断熱材は、炭化もみ殻4に無機系バインダーである水ガラス8を配合及び混練し、さらに、これに気泡7を混入したものをハニカムコア2の空隙3に流し込んだものである。
炭化もみ殻のみをハニカムコアの空隙に充填しても優れた断熱性及び保湿性を得ることができるが、炭化もみ殻に接合材として無機系バインダーを混合し、それをハニカムコアの空隙内に充填することによって、さらに、断熱材の耐火性をも向上させることができる。また、炭化もみ殻と無機系バインダーとの混合の際に、界面活性剤の使用や化学的発泡による気泡混入方法を用いて気泡を混入させることによって、無機系バインダーの混合によって失われた炭化もみ殻の多孔性を補うことができる。さらに、多孔性の向上によって断熱材の軽量化を図ることができるとともに、気泡及び無機系バインダー混入前の断熱材の断熱性及びガス吸着性も保つことができる。
上記記載の無機系バインダーは図2に示されるように水ガラス8として本実施の形態には示したが、水ガラスの代わりにセメントや漆喰(消石灰)を使用してもよい。また、無機系バインダーとしてセメントや漆喰を用いる場合には、水ガラスと同様に所定の配合比で炭化もみ殻と配合・混練し、ハニカムコアの空隙に流し込むとよい。
実施例1では建築用断熱材の断熱性の向上に重点をおいていたが、実施例2ではこの高い断熱性を備えた実施例1の建築用断熱材に無機系バインダーを混入させ、さらに、気泡を混入させることで断熱性と耐火性に優れた建築用断熱材を得ている。そこで、実施例3では実施例1あるいは実施例2の断熱性を確保しつつ、さらに、強度の高い建築用断熱材を提供することを目的とする。
実施例3の建築用断熱材は、実施例2と同様に建築用断熱材の材料に無機系バインダーと、炭化もみ殻とを含んでおり、さらに、これに植物繊維、アルミ粉体Al及び無機系バインダーによる接合力を強化するための接合剤としてPVA(ポリビニルアルコール)を含有させてこれらを混合した水性スラリーを成形し養生硬化することによって製造されるものである。また、実施例3の建築用断熱材は実施例1や実施例2のようにハニカムコアに無機系バインダー等を流し込んで成形するものとは異なる。無機系バインダーとしてはアルカリ性の無機系バインダー、例えば、セメント、水ガラスNaO・nSiO及び消石灰Ca(OH)が使用され、これらは水を除く混合物、すなわち、無機系バインダー、炭化もみ殻及び/又は植物繊維、アルミ粉体及び接合剤の全質量(以下、混合物重量と呼ぶ。)に対して50〜90質量%で混合される。無機系バインダーを主成分とすることによっては実施例2の効果と同様に耐火性を向上させるという効果がある。
また、植物繊維としては木材パルプと藁繊維のうち少なくとも1種類を使用し、炭化もみ殻と併用してあるいは単独で混合物重量の10〜50質量%を混合する。植物繊維を混合させることによっては、無機系バインダーの結合強度を補助しさらに強度の高い建築用断熱材を提供することができる。これは木材パルプや藁繊維が靭性の高い素材であることによるものであり、粒状の炭化もみ殻単独では少しの衝撃で無機系バインダーに亀裂等が生じる恐れがある。さらに、後述するが熱伝導率の測定結果より木材パルプを単独で混合した場合でも炭化もみ殻と木材パルプの両方を混合した場合と同等の熱伝導率を有しているため、炭化もみ殻が含まれていない場合でも断熱性の高い建築用断熱材を得ることができる。なお、実施例2と同様に、植物繊維を一切含まず炭化もみ殻のみを混合させる場合もある。この場合においては炭化もみ殻と植物繊維の両方を含有している建築用断熱材あるいは植物繊維のみを含有している建築用断熱材と同等もしくはそれ以上の断熱性を示すものと考えられる。
さらに、アルミ粉体Alは実施例2で紹介した化学的発泡を水性スラリー中で起こすために混合されるものであり、混合物重量の0〜5質量%が必要である。ここでいう化学的発泡とは特にアルカリ性の無機系バインダー、すなわち、セメント、水ガラス及び消石灰の無機系バインダーとアルミ粉体Alとの中和反応によって水素ガスHを水性スラリー中で発生させるというものである。
そして、この発生した水素ガスHは水性スラリーの硬化により水性スラリー中に固定されるため、水性スラリー中には無数の気泡が形成される。このような気泡の形成によっては実施例2の建築用断熱材と同様に無機系バインダーの混合によって失われた炭化もみ殻の多孔性を補うことができるため、炭化もみ殻の優れた断熱性及びガス吸着性を劣化させることなく強度の高い建築用断熱材を得ることができる。
以下に、アルカリ性の無機系バインダーとアルミ粉体Alとの化学的発泡の化学反応式を化学式(1)乃至化学式(3)に示す。化学式(1)、化学式(2)及び化学式(3)はそれぞれ無機系バインダーとして代表的なセメントである3CaO・SiO、水ガラス及び消石灰を使用した発泡反応に関する中和反応式である。
なお、酸性の無機系バインダーでもアルミ粉体Alと混合して水素ガスHを発生させることができるため、本発明の建築用断熱材に使用する無機系バインダーはアルカリ性のものに限らず酸性の無機系バインダー、例えば、リン酸アルミニウム等であってもよい。しかしながら、酸性の無機系バインダーは焼結温度が高くしかも高価であるため、実用性を考慮するとアルカリ性の無機系バインダーの方が好ましい。
また、接合剤にはPVAを用いているが、PVAに限らず他の接合剤を使用してもよい。
実施例4では実施例3にさらに珪藻土を添加して水性スラリー硬化物を成形するものである。ここでいう珪藻土とは珪藻等の太古に生息した植物性プランクトンの遺骸が堆積して化石化したものであり、多孔質のシリカを主成分としているため吸着性に優れている。さらには、断熱性や吸放湿性にも優れており最近では建築材料にも頻繁に使用されている。したがって、このような特徴を有した珪藻土を水性スラリーに添加することにより、建築用断熱材の断熱性、ガス吸着性及び調湿性をさらに向上させることができる。
実施例5は実施例3あるいは実施例4の建築用断熱材表面、すなわち、木造建築物を構築した際に壁面となる面積の広い面に厚手の紙を貼付したり、漆喰を吹付けたりして表面を補強したものである。無機系バインダーを主成分とした水性スラリーの硬化物は耐火性等に優れているものの、不規則な多孔構造を形成しているため強度が小さく比較的亀裂や破損が生じやすい構造となっている。このため、このような補強を施すことによって運搬や木造建築物施工等時における外部からの衝撃を和らげ亀裂や破損の発生を防止することができる。万が一、運搬時等に水性スラリー硬化物に破損が生じた場合でも図1に示す不織布5のように建築用断熱材の表面積よりも大きい厚紙で建築用断熱材表面を保護しこの補強用の紙の端部を柱等にタッカーなどで止めておけば崩れた水性スラリー硬化物が落下するのを防ぐことができるという効果がある。また、建築用断熱材表面を補強するために吹付ける漆喰はそれだけでも十分な補強性能を有しているが、さらに植物繊維を混入させた漆喰を建築用断熱材表面に塗布することで強度をより高くすることができる。
加えて、漆喰は防火性及び調湿性に優れているため、このような特徴を有した漆喰で建築用断熱材を補強することで優れた耐火性及び調湿性を損なうことなくより強度の高い断熱材を得ることができる。
次に、本発明の実施例1乃至実施例5に係る建築用断熱材を用いた木造建築物とさらにその構築方法の実施の形態についてまとめて説明する。(特に、請求項10及び請求項11に対応)
まず、天井、壁及び床の各軸組を従来工法によって構築する。続いて、この各軸組を構成する構造材及び下地材に建築用断熱材を取り付ける。
この天井、壁及び床のそれぞれの施工例について、図3乃至図5を用いて説明する。図3乃至図5において、図1、図2(a)及び(b)に示された部分と同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図3は、本発明の実施例1及び実施例2に係る建築用断熱材を使用した木造建築物の天井部分の概念図である。木造建築物の天井部分には柱の上に設けられた垂木を受けるための桁11と、屋根の重さを受け支えるための梁12があり、梁12の下には天井板を張るための野縁9が設けられている。野縁9の上には、その上面に透湿防水シート5aを貼付した数枚の建築用断熱材1aが隙間が生じないように突き合せて敷き詰められており、屋内側からは天井仕上げ材10で野縁9を覆うように施工する。
図4は、図3と同様に実施例1及び実施例2に係る建築用断熱材を使用した木造建築物の外壁部分の概念図である。外壁部分には大型の柱14と、その柱14同士の間に立てられた間柱15がある。屋外側はこの柱14と間柱15に構造用面材17を渡し、この構造用面材17の外側に下地となる胴縁16を設け、胴縁16の上に外装仕上げ材19を打ち止めて施工する。
一方、屋内側は柱14と間柱15あるいは間柱15同士の間に全面を覆うように建築用断熱材1bをはめ込む。その際には、建築用断熱材1bに貼られた透湿防水シート5bの耳部6aを柱14あるいは間柱15の側面に沿わせるようにしてその上からタッカーの針20a等で止めて固定する。そして、この上から内装仕上げ材18を着接し施工する。間柱15の両側に建築用断熱材1bを設置する場合には、両側の建築用断熱材1bの耳部6aを間柱15に沿わせるようにするが、その際には耳部6aを重ねてタッカーの針20aなどで固定するとよい。
このような耳部6aを設けることによって、建築用断熱材1bの施工が容易となり、また、耳部6aを針20aで固定するため、耳部6aがない場合に比べ補強されることとなり、断熱材の耐久性が向上することから断熱効果を維持することができる。また、耳部6aによって隙間を封じる効果もあり、より高い断熱効果を奏することができる。
図5は、図3,4と同様に実施例1及び実施例2に係る建築用断熱材を使用した木造建築物の床部分の概念図である。床部分には大引21と根太22によって格子状の面が形成されており、これらはこの格子状の面に床板を打ちつけるための下地として用いられる。建築用断熱材1cは、この根太22同士の間に全面を覆うようにはめ込まれ、建築用断熱材1cに貼られた透湿防水シート5cの耳部6bを根太22の上側面にタッカーの針20b等で止め固定する。そして、その上に床仕上げ材23を着接し施工する。
なお、実施例3乃至実施例5の建築用断熱材の施工法については図3乃至図5を用いて説明した実施例1及び実施例2の建築用断熱材1a〜1cの施工法と同様の方法で施工するとよい。建築用断熱材の表面に補強を施した実施例5の施工においては、補強手段が紙の場合には図1及び図2に示す建築用断熱材1の不織布5のように建築用断熱材の表面よりも面積の大きい厚紙を表面に貼付する構造とし、図3乃至図5に示す透湿防水シート5a〜5cと同様に耳部をタッカー等で留めるようにするとよい。また、補強手段が漆喰を吹付けることによるものである場合には図3乃至図5の透湿防水シート5a〜5cに相当する部分に漆喰を均一に吹付けることにより補強するとよい。
木造建築物の天井及び外壁、床等の断熱材として図1または図2に示すような炭化もみ殻を材料として用いた実施例1及び実施例2の建築用断熱材及び実施例3乃至実施例5の建築用断熱材を使用することによって、炭化もみ殻の小さい熱伝導性により木造建築物内の断熱性を向上させることができるとともに、炭化もみ殻の多孔性により建築外皮内部の通気性を向上させ、結露を防止し、柱等の腐朽を妨げることができる。
なお、実施例3乃至実施例5の建築用断熱材においては炭化もみ殻の代わりに植物繊維を混入させた場合にも炭化もみ殻と同様の断熱性が得られるとともに、実施例1及び実施例2よりもさらに耐火性及び強度が向上した断熱材であるため、燃えにくい木造建築物を提供することができる。
また、廃棄処理が問題となっているもみ殻を焼却して作製する炭化もみ殻を断熱材として再利用することによって、発酵も腐りもせず、直接肥料にもならないような未利用資源であったもみ殻の利用用途を確立し、大量にでるゴミの削減化にも寄与することができる。加えて、植物繊維として安価な木材パルプや藁繊維を用いることにおいても建築用断熱材の材料コストを削減することが可能であるという効果がある。
さらに、自然素材である炭化もみ殻を断熱材の材料として使用することによって、炭化もみ殻の持つ脱臭性や吸放湿性、保温性、防音性、さらには、ホルムアルデヒド等を和らげるガス吸着効果が期待され、断熱材としての優れた効果に加えて、近年、問題となっているシックハウス症候群の予防にも寄与することができる。
木造建築物の構築方法においても、上述の発明の効果に加えて、接合剤や気泡以外の化学物質の使用を減らすことによって、施工時における有害物質の放出をも削減し、有害物質による人体への影響を和らげることができる。
最後に、炭化もみ殻の性能について検討した。
まずはじめに、炭化もみ殻の断熱性について砕いた炭及びもみ殻との比較検討を行った。図6(a)は砕いた炭の表面を200倍拡大したSEM(走査型電子顕微鏡)写真であり、図6(b)はもみ殻の表面を200倍拡大したSEM写真であり、図6(c)は炭化もみ殻の表面を200倍拡大したSEM写真である。図6において、(a)の砕いた炭の表面が平滑な面であるのに対して、(b)のもみ殻及び(c)の炭化もみ殻の表面には半球状の突起物が長軸方向に規則正しく並んでいる。さらに、(b)のもみ殻表面の凹部分はふさがっているのに対して、(c)の炭化もみ殻の表面の凹部分には空隙が生じている。このため、この炭化もみ殻表面に形成された空隙によって、建築用断熱材及びそれを使用した木造建築物内の調湿性能が向上され、建築外皮内部の結露が起こりにくくなり、柱等の腐朽を妨げることができる。
次に、かさ比重及び熱伝導率の測定結果について説明する。
表1に砕いた炭及びもみ殻、炭化もみ殻のかさ比重及び熱伝導率の測定結果を示す。かさ比重を見ると、砕いた炭が436kg/mと大きいのに対して、もみ殻と炭化もみ殻はその約3分の1程度しかなく、炭化もみ殻にいたっては131kg/mとかなり小さいことがわかる。
また、熱伝導率を見ると、約20℃では砕いた炭が0.068W/m・Kと大きいのに対して、もみ殻は0.050W/m・K、炭化もみ殻は0.049W/m・Kともみ殻よりもさらに小さいことがわかる。約0℃においては約20℃のときと同様にもみ殻と炭化もみ殻は砕いた炭よりも熱伝導率が小さいことがわかる。これより、炭化もみ殻は砕いた炭よりも優れた断熱性を持っていると言える。また、もみ殻よりも温度変化に伴う熱伝導率変化が小さく安定している。したがって、かさ比重及び熱伝導率の測定結果より、炭化もみ殻は軽量でしかも断熱性に優れていることが理解できる。
また、実際に本発明の実施例1に係る建築用断熱材を作製し、炭化もみ殻の他に砕いた炭及び押出法ポリスチレンフォーム1種B、グラスウール32Kを充填させて熱抵抗について比較検討した。
この実験には、縦400mm×横400mm、厚さ30mmのハニカムコアの空隙に炭化もみ殻あるいは砕いた炭、押出法ポリスチレンフォーム1種B、グラスウール32Kを充填させ、このようなハニカムコアの両面にJIS A6111に適合する透湿防水シートを貼り作製した建築用断熱材を使用した。また、実験方法には作製した建築用断熱材を二つの恒温室の界壁部分に設置し、恒温室の温度をそれぞれ0℃と20℃に保って、建築用断熱材の両表面に貼り付けた熱流板によって建築用断熱材の貫流熱を計測し、熱抵抗を算出する方法を用いた。
熱抵抗の測定結果について説明する。表2に充填材料として炭化もみ殻あるいは砕いた炭、押出法ポリスチレンフォーム1種B、グラスウール32Kの熱抵抗の測定結果を示す。表2に示されるとおり、押出法ポリスチレンフォーム1種Bとグラスウール32Kが0.91m/k、0.99m/kと大きいのに対して、炭化もみ殻は0.76m/kと比較的小さいものの、砕いた炭よりも大きな熱抵抗を示していることがわかる。したがって、表1及び表2の結果より、炭化もみ殻は建築用断熱材として加工された後も砕いた炭よりも優れた断熱性を示しており、炭化もみ殻断熱材は建築用断熱材として十分な断熱性を維持することができると言える。
加えて、このように断熱性に優れた炭化もみ殻等を使用して作製した実施例3及び実施例4の建築用断熱材の断熱性能について説明する。
表3にサンプル62,70,82、グラスウール32K、グラスウール16K、押出法ポリスチレンフォーム1種B、フォレストボード及びロックセルボードの測定温度20℃における熱伝導率の測定結果とサンプル62,70,82の成分表を示す。表3中のサンプル62,82は木材パルプのみあるいは木材パルプと炭化もみ殻を含み、かつ、無数の気泡が形成された水性スラリーを硬化することで得られる建築用断熱材であり、本発明の実施例3に相当する。また、サンプル70は炭化もみ殻と珪藻土を成分として含みサンプル62,82と同様に無数の気泡を有した水性スラリーを硬化して成形する建築用断熱材であり、これは実施例4に相当する建築用断熱材である。フォレストボードとは木材から取り出した繊維質をボード状に成形加工した断熱材であり、一般に高い断熱性と吸放湿性を兼ね備えている。また、ロックセルボードは発泡炭化カルシウム断熱材のことであり、不燃性、耐水性及び耐薬品性があり加工しやすいという特徴がある。
熱伝導率を見ると、サンプル62,82は0.042W/m・K及び0.040W/m・Kと一般に断熱効果が高いとされているグラスウール32K、グラスウール16K、押出法ポリスチレンフォーム1種B、フォレストボード及びロックセルボードの熱伝導率とほぼ同じ熱伝導率を示していることがわかる。これより、実施例3の建築用断熱材は高い断熱性を備えているということがわかる。さらには、サンプル62では植物繊維である木材パルプと炭化もみ殻の両方が構成成分に含まれているのに対して、サンプル82は炭化もみ殻が含まれていないにもかかわらずサンプル62と熱伝導率がほとんど変わらない。よって、木材パルプには炭化もみ殻と同等の断熱性能があるということが理解できる。
また、サンプル70の熱伝導率は他のサンプルと比較して0.053W/m・Kと高い。しかしながら、この値は表1の約20℃におけるもみ殻及び炭化もみ殻の熱伝導率の値とほぼ同じ値であるため、サンプル70は表3中の他のサンプルよりも熱伝導率が少し高いものの断熱性については実施例3の建築用断熱材と比較してほとんど差がないものと考えられる。
以上のことより、実施例3及び実施例4は炭化もみ殻のみを使用する実施例1と同様に高い断熱性を備えていると言える。
続いて、炭化もみ殻のガス吸着性について砕いた炭及び押出法ポリスチレンフォーム1種B、グラスウール32Kとの比較検討を行った。実験は光触媒製品技術協議会「ガスバック法」に基づいて行い、試験ガスにはシックハウス症候群の原因で知られるホルムアルデヒドを用いた。
はじめに、試験ガス調整用バッグ(容量10リットル)にホルムアルデヒドを入れ、濃度が40ppmになるように調節し標準ガスを作製した。次に、60℃の恒温装置で十分に乾燥させた試験試料、すなわち、炭化もみ殻あるいは砕いた炭、押出法ポリスチレンフォーム1種B、グラスウール32Kを0.2g評価用バッグ(容量1リットル)に入れ、評価用バッグ内の空気を排出し、密閉した。そして、このようにして準備した試験ガス調整用バッグと評価用バッグを接続し、試験ガス、すなわち、ホルムアルデヒドを評価用バッグへと送り込み、3時間放置した。3時間放置後、検知管により評価用バッグ内のホルムアルデヒド濃度を測定し、どのくらいの濃度のホルムアルデヒドが試料である炭化もみ殻あるいは砕いた炭、押出法ポリスチレンフォーム1種B、グラスウール32Kに吸着したかを調べた。
ガス吸着濃度の測定結果について説明する。表4に炭化もみ殻あるいは砕いた炭、押出法ポリスチレンフォーム1種B、グラスウール32Kのホルムアルデヒドガス残留濃度の測定結果と、この測定結果より得られた吸着されたホルムアルデヒドガス濃度を示す。3時間放置後の評価用バッグ中のホルムアルデヒドガス残留濃度、すなわち、3時間後のホルムアルデヒドガス濃度を見ると、押出法ポリスチレンフォーム1種Bとグラスウール32Kがそれぞれ20.0ppm、19.0ppmと大きいのに対して、炭化もみ殻と砕いた炭はそれぞれ1.0ppm、1.3ppmと小さいことがわかる。
また、表4中の3時間で吸着されたホルムアルデヒドガス濃度というのは、評価用バッグに何も試料をいれていない時の3時間放置後のホルムアルデヒド残留濃度(ブランク)28.0ppmから、それぞれの3時間後のホルムアルデヒドガス濃度を引いたものである。3時間で吸着されたホルムアルデヒドガス濃度を見ると、押出法ポリスチレンフォーム1種Bとグラスウール32Kがそれぞれ8.0ppm、9.0ppmとほとんど吸着していないのに対して、炭化もみ殻あるいは砕いた炭はそれぞれ27.0ppm、26.7ppmと3時間で95%以上のホルムアルデヒドガスを吸着していることがわかる。したがって、炭化もみ殻は高いガス吸着性を有しており、炭化もみ殻のみをハニカムコアに充填する構造の実施例1は優れたガス吸着性を備えていると言える。
ここで、実施例3及び実施例4の建築用断熱材と炭化もみ殻グラスウール32K及び押出法ポリスチレンフォーム1種Bのガス吸着性能について比較検討を行った。なお、この実験では表4に示す炭化もみ殻のガス吸着性能の比較実験と同様の実験方法で測定を行い、標準ガスとして試験ガス調整用バッグ(容量10リットル)中のホルムアルデヒド濃度が70ppmとなるものを使用し、評価用バック(容量1リットル)に試験試料、すなわち、炭化もみ殻、サンプル62,70,82、グラスウール32Kあるいは押出法ポリスチレンフォーム1種Bを1.0g入れて実験を行った。その他の条件については表4に関する実験と同条件である。
実施例3及び実施例4の建築用断熱材、炭化もみ殻及び市販の断熱材のガス吸着濃度の測定結果について説明する。表5にサンプル62,70,82、炭化もみ殻、押出法ポリスチレンフォーム1種B及びグラスウール32Kのホルムアルデヒドガス残留濃度の測定結果と、この測定結果より得られた吸着されたホルムアルデヒドガス濃度を示す。表5中の3時間で吸着されたホルムアルデヒドガス濃度とは、評価用バッグに何も試料をいれていない時(ブランク時)の3時間放置後のホルムアルデヒド残留濃度60.0ppmから、それぞれの3時間後のホルムアルデヒドガス濃度を引いたものである。
3時間後のホルムアルデヒドガス濃度を見ると、表4の結果と同様に押出法ポリスチレンフォーム1種Bとグラスウール32Kがそれぞれ40.0ppm、15.0ppmと大きいのに対して、炭化もみ殻が1.5ppmと小さいことがわかる。これより、押出法ポリスチレンフォーム1種Bとグラスウール32Kよりも炭化もみ殻がガス吸着性に優れていることが理解できるとともに、この実験において表4の実験が確かに再現できていることが確認できる。
また、炭化もみ殻及びサンプル62,70,82の3時間で吸着されたホルムアルデヒドガス濃度は58.5ppm、57.5ppm、57.1ppm及び57.0ppmであり、炭化もみ殻に比べてサンプル62,70,82の吸着されたホルムアルデヒド濃度が小さいことがわかる。しかしながら、その差は1.0〜1.5ppmと大変小さく大差はないものと考えられる。これは、サンプル62,70,82が表4における炭化もみ殻のガス吸着率と同様に3時間で95%以上のホルムアルデヒドを吸着しているということからも説明できる。したがって、実施例3及び実施例4の建築用断熱材は実施例1と同等にガス吸着性に優れた断熱材であるということが理解される。
なお、実施例4において、サンプル70に含まれる珪藻土はガス吸着性を向上させる成分であると述べたが、ガス吸着性能は珪藻土を含有していないサンプル62,82とほとんど同じであった。これは誤差の範囲内である。
最後に、実施例5の建築用断熱材の曲げ強度と圧縮強度について検討した。曲げ強度及び圧縮強度の測定はJIS A9511の試験方法に基づいて行った。
表6にサンプル120の成分表とその熱伝導率の測定結果を示す。サンプル120はサンプル62の構成成分にセピオライトを加えたものであり、このセピオライトは水分を吸収して空気中に発散させる効果を有した土壌調湿剤である。
表7にサンプル120、サンプル120−P及びサンプル120−Sの熱伝導率、曲げ強さ及び圧縮強さの測定結果を示す。表7中のサンプル120−Pとはサンプル120の表面に補強用の紙として藁半紙を貼付し、さらにその上からPVAでコーティングしたものである。また、サンプル120−Sはマニラ麻を含有する漆喰をサンプル120の表面に塗布して補強したものである。
まず、曲げ強さについて説明する。曲げ強さは横方向への引っ張りに対する強さを調べるものであり、サンプルを間接的に横方向へ引っ張りひび割れが生じたときの最大曲げモーメントを断面係数で割って求めた引張縁の応力の最大値である。表7より、建築用断熱材表面に補強を施していないサンプル120では曲げ強度が1.84N/cmと小さいのに対して、サンプル120表面を補強したサンプル120−P,120−Sは17.19N/cm,19.98N/cmと大きく曲げ強度が約10倍に強くなっていることがわかる。
次に、表7中の圧縮強さについて説明する。この圧縮強さは断熱材に圧縮荷重を加えて最大圧縮荷重を圧縮力に垂直な面積で割ったものであり、垂直方向から断熱材に加えられる荷重に対する強度を示している。
表7に示すようにサンプル120,120−P,120−Sの圧縮強さはそれぞれ0.87N/cm、6.45N/cm及び6.19N/cmであり、断熱材表面を補強することで強度が約6倍に増加している。したがって、曲げ強さと同様に断熱材表面に対して垂直な方向からの衝撃、つまり、圧縮強さについても強度が向上していることが理解でき、運搬時、保管時及び施工時における建築用断熱材の損傷や破損を最小限にとどめることができる。
なお、表7からもわかるように建築用断熱材表面に補強の加工を施しても熱伝導率は変わることがない。
以上のことから、炭化もみ殻を建築用断熱材の材料として使用することによって、建築用断熱材として通常使用されているポリスチレンフォームやグラスウールよりも優れたガス吸着性を得ることができるとともに、自然素材を使用した建築用断熱材に用いられている砕いた炭よりも優れた断熱性とガス吸着性を得ることができ、しかも、炭化もみ殻に無機系バインダーを混合させて硬化したり、断熱材の表面に紙や漆喰を塗布して断熱材表面を補強することによって耐火性に優れより強度の高い建築用断熱材を得ることができる。さらに、このような建築用断熱材を木造建築物に用いることによって優れた断熱性及び調湿性を備え、しかも、人体に悪影響を及ぼさない建築物を得ることができる。
断熱性、調湿性及びガス吸着性に優れた強度の高い建築用断熱材を得ることができ、シックハウス症候群などに対応可能な建築物に適用できる。
本発明の実施例1に係る建築用断熱材の概念図である。 (a)は実施例1に係る図1の建築用断熱材の拡大図であり、(b)は実施例2に係る建築用断熱材の拡大図である。 本発明の実施例1及び実施例2に係る建築用断熱材を使用した木造建築物の天井部分の概念図である。 本発明の実施例1及び実施例2に係る建築用断熱材を使用した木造建築物の外壁部分の概念図である。 本発明の実施例1及び実施例2に係る建築用断熱材を使用した木造建築物の床部分の概念図である。 (a)は砕いた炭の表面を200倍拡大したSEM写真であり、(b)はもみ殻の表面を200倍拡大したSEM写真であり、(c)は炭化もみ殻の表面を200倍拡大したSEM写真である。 従来技術に係るハニカム利用の炭素埋没建築パネルの概念図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c…建築用断熱材 2…ハニカムコア 3…空隙 4…炭化もみ殻 5…不織布 5a,5b,5c…透湿防水シート 6,6a,6b…耳部 7…気泡 8…水ガラス 9…野縁 10…天井仕上げ材 11…桁 12…梁 13…柱 14…柱 15…間柱 16…胴縁 17…構造用面材 18…内装仕上げ材 19…外装仕上げ材 20a,20b…針 21…大引 22…根太 23…床仕上げ材 24…炭素埋没建築パネル 25…合板 26a,26b…防粉材 27…固定幅 28…枠木 29…耐火ハニカム材 30…砕いた炭 31…プラスターボード 32…釘 33…通気孔

Claims (11)

  1. 建築物に使用される断熱材であって、内部に複数の空隙を形成するハニカム構造を備えたコア部と、前記空隙中に充填される炭化もみ殻と、前記ハニカム構造を備えたコア部を挟む不織布製の面材とを有することを特徴とする建築用断熱材。
  2. 気泡が混入された無機系バインダーを前記炭化もみ殻間の接合材として使用したことを特徴とする請求項1記載の建築用断熱材。
  3. 前記不織布製の面材の端部は前記コア部よりも外側に延設される耳部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の建築用断熱材。
  4. 50〜90質量%の無機系バインダーと、10〜50質量%の植物繊維及び/又は炭化もみ殻と、0〜5質量%のアルミ粉体とからなる混合物を含む水性スラリーを成形し養生硬化して製造することを特徴とする建築用断熱材。
  5. 前記無機系バインダーが、セメント、水ガラス及び消石灰からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の建築用断熱材。
  6. 前記植物繊維が、木材パルプ及び/又は藁繊維であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の建築用断熱材。
  7. 前記水性スラリーに前記混合物全体の20質量%以下の珪藻土を添加したことを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1に記載の建築用断熱材。
  8. 前記建築用断熱材表面に補強用の紙を貼付したことを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1に記載の建築用断熱材。
  9. 前記建築用断熱材表面に漆喰を吹付けたことを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1に記載の建築用断熱材。
  10. 天井軸組、壁軸組及び床軸組によって構築される木造建築物において、前記天井軸組、壁軸組あるいは床軸組のいずれかを構成する木材間に断熱材として請求項1乃至請求項9のいずれか1に記載の建築用断熱材を設置することを特徴とする木造建築物。
  11. 軸組工法による施工方法において、天井軸組、壁軸組あるいは床軸組のいずれかを構成する木材間の断熱材として請求項1乃至請求項9のいずれか1に記載の建築用断熱材を設置する工程を備えることを特徴とする木造建築物の構築方法。
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