JP2004169024A - 一液型水性接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐水性、接着性及び耐熱性の少なくとも1つが改良され、さらにポットライフが改良されることで作業性も向上した新規な一液型の水性接着剤組成物を提供する。
【解決手段】 (A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含有し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる樹脂を含んで成る水性樹脂組成物に、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合して成る一液型水性接着剤組成物であって、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールは、自己架橋し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる樹脂は、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物と架橋反応する一液型水性接着剤組成物である。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含有し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる樹脂を含んで成る水性樹脂組成物に、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合して成る一液型水性接着剤組成物であって、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールは、自己架橋し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる樹脂は、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物と架橋反応する一液型水性接着剤組成物である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、耐水性及び耐熱性が改良された、安定性に優れる一液型接着剤組成物及びその製造方法に関する。
アセトアセチル化ポリビニルアルコール(以下「AA化PVA」という。)を含有する合成樹脂エマルション(通常、合成樹脂エマルションの大部分は、熱可塑性樹脂である酢酸ビニル系樹脂である。)を含んで成る接着剤組成物は、アセトアセチル基の架橋反応による耐水性向上の理由から木工用の接着剤として利用されている。しかし、さらに利便性を向上すると同時に高性能化が求められ、一液型の接着剤でありながら接着剤組成物がゲル化するまでの時間(ポットライフ)の長時間化と同時に接着性及び耐水性の向上が要求されている。
AA化PVAを含有する合成樹脂エマルションに水溶性ヒドラジン誘導体を混合することによって、接着性及び耐水性を向上する方法が公知である。この方法においては、水溶性ヒドラジン誘導体のヒドラジノ基がAA化PVAのアセトアセチル基と反応し、水溶性ヒドラジン誘導体の1分子中の2個以上のヒドラジノ基がAA化PVAのアセトアセチル基と反応して、AA化PVAの間に架橋を形成することによって耐水性を向上する。しかし、水溶性ヒドラジンをAA化PVAを含有する合成樹脂エマルションに混合すると、ヒドラジノ基とアセトアセチル基の反応が早すぎるので、AA化PVAを含有する水性合成樹脂エマルションの迅速なゲル化を生ずる、即ち、混合後のポットライフが短すぎるという問題がある。そこで、水溶性ヒドラジンの反応性を低下させて、ポットライフを長くするために、第三成分を添加することが検討されている。
AA化PVAを含有する合成樹脂エマルションと水溶性ヒドラジン誘導体を含んで成る混合物に、特開平8−113687号公報は、第三成分として水溶性有機アミンを配合する接着剤組成物を開示し、また、特開平10−287786号公報は、第三成分として炭酸カルシウムを配合する接着剤組成物を開示する。しかし、これらの接着剤組成物による接着性及び耐水性は必ずしも十分ではなく、より向上した接着性及び耐水性を要求される木工用の用途、例えば、集成材化粧単板貼り用途及び厚単板を接着する用途においては不十分である。特に、厚単板を接着する用途においては、剥離の応力が大きいので、接着部分の剥離を生じ得る。
なお、水溶性ヒドラジンによる架橋の形成はAA化PVA間のみに生ずるので、合成樹脂エマルションの大部分を占める熱可塑性樹脂である酢酸ビニル系樹脂には影響を与えない。従って、水溶性ヒドラジン誘導体を配合する方法では、本質的に接着の耐熱性を改良することはできない。
なお、水溶性ヒドラジンによる架橋の形成はAA化PVA間のみに生ずるので、合成樹脂エマルションの大部分を占める熱可塑性樹脂である酢酸ビニル系樹脂には影響を与えない。従って、水溶性ヒドラジン誘導体を配合する方法では、本質的に接着の耐熱性を改良することはできない。
一方、より向上した接着力及び耐水性を要求される上述の集成材化粧単板貼り用途及び厚単板を接着する用途等の木工用の接着剤として、メチロール基変性酢酸ビニル樹脂にフェノール樹脂を配合した主剤に強酸を添加する二液型接着剤組成物も既知である(特開平7−70533号公報参照)。しかし、これらの接着剤組成物は、いずれも二液型なので、使用に当たり計量、混合等の作業が必要であり、混合後は使用することができる時間(可使時間)が制約されるので、作業性が良くないという問題がある。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたもので、その課題は、耐水性、接着性及び耐熱性の少なくとも1つが改良され、さらにポットライフが改良されることによって作業性も向上した新規な一液型の水性接着剤組成物を提供することである。
本発明の1つの要旨によれば、新たな水性接着剤組成物が提供され、
(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含有し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる水性の合成樹脂組成物に、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合して成る水性接着剤組成物であって、これは、特に、耐水性、耐熱性の少なくとも1つが改良され、作業性も改善された一液型の接着剤組成物に好適である。
(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含有し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる水性の合成樹脂組成物に、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合して成る水性接着剤組成物であって、これは、特に、耐水性、耐熱性の少なくとも1つが改良され、作業性も改善された一液型の接着剤組成物に好適である。
本発明において「水性」とは、樹脂が水性媒体中に存在している状態を意味し、これは樹脂が水性媒体に溶解している状態及び/又は溶解していない状態をいう。
また、本発明において「水性媒体」とは、一般的な水、例えば蒸留水又はイオン交換水等をいうが、水溶性又は水に分散可能な有機溶剤であって、単量体等の本発明に関する樹脂の原料と反応性の乏しい有機溶剤、例えば、アセトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン等を少量含んでもよく、さらに水溶性又は水に分散可能な単量体、オリゴマー等を含んでもよく、また後述するように水性の樹脂又は水溶性樹脂を製造する際に通常使用される、乳化剤、重合性乳化剤、重合反応開始剤、還元剤、連鎖移動剤、pH調整剤及び/又は各種添加剤等を含んでもよい。
また、本発明において「水性媒体」とは、一般的な水、例えば蒸留水又はイオン交換水等をいうが、水溶性又は水に分散可能な有機溶剤であって、単量体等の本発明に関する樹脂の原料と反応性の乏しい有機溶剤、例えば、アセトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン等を少量含んでもよく、さらに水溶性又は水に分散可能な単量体、オリゴマー等を含んでもよく、また後述するように水性の樹脂又は水溶性樹脂を製造する際に通常使用される、乳化剤、重合性乳化剤、重合反応開始剤、還元剤、連鎖移動剤、pH調整剤及び/又は各種添加剤等を含んでもよい。
本発明の1つの態様によれば、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの存在下、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる水性の合成樹脂組成物を本発明の水性接着剤組成物に用いるのが好ましい。
更に、本発明の別の態様によれば、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合し、その後、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを添加して得られる水性の合成樹脂組成物を本発明の水性接着剤組成物に用いるのが好ましい。
更に、本発明の別の態様によれば、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合し、その後、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを添加して得られる水性の合成樹脂組成物を本発明の水性接着剤組成物に用いるのが好ましい。
ここで、「(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコール」は、ポリビニルアルコールとジケテン等を反応させる公知の方法を用いて得ることができる。
(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの重合度は500〜3000が好ましく、1000〜2000が特に好ましい。けん化度は80〜99が好ましく、90〜99が特に好ましい。アセトアセチル化度は1〜10モル%が好ましく、3〜5モル%が特に好ましい。従って、(A)は、必ずしも水酸基が完全に(100%)アセトアセチル化されているわけではない。
(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの重合度は500〜3000が好ましく、1000〜2000が特に好ましい。けん化度は80〜99が好ましく、90〜99が特に好ましい。アセトアセチル化度は1〜10モル%が好ましく、3〜5モル%が特に好ましい。従って、(A)は、必ずしも水酸基が完全に(100%)アセトアセチル化されているわけではない。
本発明において「(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコール」とは、水等の溶媒を含まない残部のことをいい、水溶液の形態の場合は(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの水溶液という。
本発明においては、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの水溶液を用いることが好ましい。
このような(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールとして、例えば、日本合成化学工業(株)からゴーセファイマーZ100、Z200、Z200H及びZ210という商品名で市販されている。
本発明においては、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの水溶液を用いることが好ましい。
このような(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールとして、例えば、日本合成化学工業(株)からゴーセファイマーZ100、Z200、Z200H及びZ210という商品名で市販されている。
更に、本発明においては、(A)は、(A)’ポリビニルアルコールを含むことができる。
ここで(A)’ポリビニルアルコールの重合度は500〜3000が好ましく、1000〜2000が特に好ましい。けん化度は80〜99が好ましく、88〜99が特に好ましい。
本発明において、「(A)’ポリビニルアルコール」とは、水等の溶媒を含まない残部のことをいい、水溶液の形態の場合は(A)’ポリビニルアルコールの水溶液という。
ここで(A)’ポリビニルアルコールの重合度は500〜3000が好ましく、1000〜2000が特に好ましい。けん化度は80〜99が好ましく、88〜99が特に好ましい。
本発明において、「(A)’ポリビニルアルコール」とは、水等の溶媒を含まない残部のことをいい、水溶液の形態の場合は(A)’ポリビニルアルコールの水溶液という。
本発明においては、(A)’ポリビニルアルコールの水溶液を用いることが好ましい。
このような(A)’ポリビニルアルコールとして、例えば、(株)クラレからPVA117、PVA217、PVA110、PVA210という商品名で市販されている。
このような(A)’ポリビニルアルコールとして、例えば、(株)クラレからPVA117、PVA217、PVA110、PVA210という商品名で市販されている。
本発明において「(B)不飽和カルボン酸」とは、カルボキシル基とエチレン性二重結合を有する化合物であって、水性の合成樹脂組成物にカルボキシル基を付与し得る化合物をいい、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸の半エステル類等を例示することができ、特に、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸の少なくとも1種が好ましい。
これらの(B)は単独又は組み合わせて使用することができる。
尚、本明細書においては、アクリル酸及びメタクリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」ともいう。
これらの(B)は単独又は組み合わせて使用することができる。
尚、本明細書においては、アクリル酸及びメタクリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」ともいう。
本発明において「(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体」とは、目的とする水性の合成樹脂組成物の特性に悪影響を与えないものであれば特に限定されることはないが、(B)不飽和カルボン酸と共重合することによって得られる水性の合成樹脂組成物がエマルション形態として安定に水中に分散するために必要な疎水部を、合成樹脂組成物に提供し得るエチレン性の二重結合を有する単量体が好ましい。
例えば、
一般式(I)CH2=CR1COOR2
(式中、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数1〜18のアルキル基である)で表され、R2がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基等である(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有単量体、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有単量体、スチレン、スチレン誘導体、エチレン、アクリルニトリル、ブタジエン、ヘキサジエン等のジエン類、更に、内部架橋剤として、メチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能性アクリル系単量体及びジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート等の不飽和二重結合を1分子に2個以上有する単量体を例示することができる。
これらの単量体は、単独又は組み合わせて使用することができる。
一般式(I)CH2=CR1COOR2
(式中、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数1〜18のアルキル基である)で表され、R2がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基等である(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有単量体、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有単量体、スチレン、スチレン誘導体、エチレン、アクリルニトリル、ブタジエン、ヘキサジエン等のジエン類、更に、内部架橋剤として、メチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能性アクリル系単量体及びジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート等の不飽和二重結合を1分子に2個以上有する単量体を例示することができる。
これらの単量体は、単独又は組み合わせて使用することができる。
本発明においては、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコール100重量部に対して、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体の総和は、400〜10000重量部が好ましく、500〜2000重量部が特に好ましい。
更に、本発明においては、(B)不飽和カルボン酸100重量部に対して、(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体は、200〜20000重量部が好ましく、1000〜10000重量部が特に好ましい。(C)が、20000重量部を超えると接着剤とした際のポリマーの架橋性が低下し、200重量部未満の場合は、ポリマーの親水性が高すぎて耐水性が低下するという問題を生じ得る。
本発明において(B)不飽和カルボン酸と(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体の共重合は、水性媒体中において、常法を使用し、適宜重合開始剤を用いることによって、水性の合成樹脂組成物を得ることができる。必要に応じて乳化剤を加えることができる。また、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを共重合の前、共重合中、又は共重合後に加えることもできる。尚、(A)を共重合反応の開始時から加えておくと、(A)自身が保護コロイドとしての機能を有するので好ましい。
必要に応じて重合開始剤に還元剤、連鎖移動剤を併用することができる。反応温度、反応時間、水性媒体中の単量体混合物の組成及び濃度、重合開始剤、還元剤乳化剤、連鎖移動剤、乳化剤の種類及び濃度並びに攪拌速度等の重合反応条件は、目的とする水性の合成接着剤組成物の特性等によって適宜選択され得るものである。
必要に応じて重合開始剤に還元剤、連鎖移動剤を併用することができる。反応温度、反応時間、水性媒体中の単量体混合物の組成及び濃度、重合開始剤、還元剤乳化剤、連鎖移動剤、乳化剤の種類及び濃度並びに攪拌速度等の重合反応条件は、目的とする水性の合成接着剤組成物の特性等によって適宜選択され得るものである。
ここで本発明において使用する「重合開始剤」とは、少量の添加によって単量体混合物の重合反応を起こさせることができる化合物であって、水性媒体中で使用することができるものが好ましい。例えば、
過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、
t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート等の有機過酸化物、
過酸化水素等を例示することができるが、特に、
過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムが好ましい。
過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、
t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート等の有機過酸化物、
過酸化水素等を例示することができるが、特に、
過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムが好ましい。
また「乳化剤」とは、水性媒体と単量体混合物とのエマルションを形成させるために使用する界面活性剤であって、好ましくは重合反応に悪影響を与えない界面活性剤をいい、スルホン酸基、スルホネート基もしくは硫酸エステル基を有する化合物及びそれらの混合物よりからなる群から選ばれる混合物であってよく、これら以外に、通常の界面活性剤も使用することができる。例えば、高級脂肪酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキルアリールエーテル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤類等を例示することができる。
乳化重合には、乳化剤として重合性乳化剤を使用することができる。
ここで「重合性乳化剤」とは、重合性不飽和結合を有し、かつ水性媒体と単量体混合物のエマルションを形成することができる乳化剤として機能し得る化合物をいい、スルホン酸基、スルホネート基、硫酸エステル基又はエチレンオキシ基を有するエチレン性不飽和単量体、及びそれらの混合物よりからなる群から選ばれるエチレン性不飽和単量体が好ましい。さらに、上述の重合性乳化剤のスルホン酸基又はスルホネート基は塩の形態であってもよく、スルホン酸基又はスルホネート基の対カチオンとして、アンモニウムイオンもしくはアルカリ金属イオンが好ましく、特に、アンモニウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオンが好ましい。
このような重合性乳化剤を含んで成るものとして、例えば、三洋化成(株)エレミノールJS−2(商品名)等を例示することができる。
ここで「重合性乳化剤」とは、重合性不飽和結合を有し、かつ水性媒体と単量体混合物のエマルションを形成することができる乳化剤として機能し得る化合物をいい、スルホン酸基、スルホネート基、硫酸エステル基又はエチレンオキシ基を有するエチレン性不飽和単量体、及びそれらの混合物よりからなる群から選ばれるエチレン性不飽和単量体が好ましい。さらに、上述の重合性乳化剤のスルホン酸基又はスルホネート基は塩の形態であってもよく、スルホン酸基又はスルホネート基の対カチオンとして、アンモニウムイオンもしくはアルカリ金属イオンが好ましく、特に、アンモニウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオンが好ましい。
このような重合性乳化剤を含んで成るものとして、例えば、三洋化成(株)エレミノールJS−2(商品名)等を例示することができる。
この水性の合成樹脂組成物に(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合することによって、目的とする本発明の水性接着剤組成物を得ることができる。
本発明において(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物とは、水性の合成樹脂組成物に含まれるカルボキシル基と反応して合成樹脂の間に架橋構造を形成し得る化合物であって、1分子中にオキサゾリン基又はカルボジイミド基を2個以上有する化合物であれば使用することができる。
本発明において(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物とは、水性の合成樹脂組成物に含まれるカルボキシル基と反応して合成樹脂の間に架橋構造を形成し得る化合物であって、1分子中にオキサゾリン基又はカルボジイミド基を2個以上有する化合物であれば使用することができる。
このような(D)として、例えば、
1分子中にオキサゾリン基を2個以上含有する化合物として、日本触媒化学(株)からエポクロスという商品名で、
1分子中にカルボジイミド基を2個以上含有する化合物として、日清紡(株)製からカルボジライトという商品名で、市販されている。
尚、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物は、水溶液又はエマルションの形態のものを用いるのが好ましい。
1分子中にオキサゾリン基を2個以上含有する化合物として、日本触媒化学(株)からエポクロスという商品名で、
1分子中にカルボジイミド基を2個以上含有する化合物として、日清紡(株)製からカルボジライトという商品名で、市販されている。
尚、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物は、水溶液又はエマルションの形態のものを用いるのが好ましい。
更に、本発明においては、水性の接着剤組成物に(E)無機充填材を添加するのが好ましい。
ここで、「(E)無機充填材」とは、接着剤組成物としての濃度を高め、皮膜の凝集力を向上させるという機能を有し、このような(E)として、例えば、
炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、マイカ、消石灰等を例示することができ、特に、炭酸カルシウムが好ましい。
これらの(E)は単独又は組み合わせて使用することができる。
ここで、「(E)無機充填材」とは、接着剤組成物としての濃度を高め、皮膜の凝集力を向上させるという機能を有し、このような(E)として、例えば、
炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、マイカ、消石灰等を例示することができ、特に、炭酸カルシウムが好ましい。
これらの(E)は単独又は組み合わせて使用することができる。
上述の水性の合成樹脂組成物(固形分)100重量部に対して、(E)を1〜100重量部加えるのが好ましく、30〜50重量部加えるのが特に好ましい。
(E)を100重量部を超えて加えると、接着性能、特に耐水性が低下するので好ましくない。
このようにして得られる本発明の水性の接着剤組成物は、エマルションの形態が好ましい。
(E)を100重量部を超えて加えると、接着性能、特に耐水性が低下するので好ましくない。
このようにして得られる本発明の水性の接着剤組成物は、エマルションの形態が好ましい。
本発明の水性接着剤組成物は、更に、通常の水性接着剤組成物に一般的に用いられる添加剤、例えば、濡れ剤、消泡剤、増粘剤、酸化防止剤、UV吸収剤、ラジカル捕捉剤、分散剤、顔料及び防腐剤等を適宜添加することができる。
これらの添加剤は、目的とする水性接着剤組成物の特性に応じて適宜選択することができ、単独又は組み合わせて使用することができる。
これらの添加剤は、目的とする水性接着剤組成物の特性に応じて適宜選択することができ、単独又は組み合わせて使用することができる。
本発明の水性接着剤組成物は、一液型でありながら、二液型の接着剤に匹敵する優れた耐温水接着強度及び耐熱接着強度を発現することができ、更に、従来から知られている一液型接着剤では達成が困難であった、耐温水接着強度及び耐熱接着強度を高く保ちながら、保存安定性及び作業性にも優れるという特性を有する。これは、以下の理由によるものと考えられる。
本発明の水性接着剤組成物は、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコール並びに(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる樹脂(以下「(B)+(C)」という。)を主たる成分とする。(A)と(B)+(C)の重量比((A)/(B)+(C))は、100/400〜10000だから、(B)+(C)の方が(A)よりもかなり多い。従って、接着剤の耐温水性及び耐熱性を高めるには、ポリビニルアルコール自身の耐温水性及び耐熱性の向上に加え、(B)+(C)の樹脂の耐温水性及び耐熱性を高めることが有効であると考えられる。
本発明においては、従来から知られているポリビニルアルコール分子間の架橋形成による耐熱性及び耐温水性の向上に加えて、(B)+(C)の樹脂間の架橋形成による(B)+(C)の耐熱性及び耐温水性を向上することによって、接着剤全体の耐熱性及び耐温水性を更に向上することを考えた。即ち、(B)に含まれるカルボキシル基と適度の速度で反応し得る、オキサゾリン基及びカルボジイミド基から選ばれる少なくとも1種の官能基を用いることに着目し、この2種類の官能基から選ばれる少なくとも1種の官能基を用いて(B)+(C)の樹脂間に架橋形成を行い、(B)+(C)の耐熱性及び耐温水性を向上することができる。従って、本発明の水性の接着剤組成物の耐熱性及び耐温水性を、従来から知られている水性の接着剤組成物と比較して向上することができたと考えられる。
また、同時にカルボキシル基とオキサゾリン基並びにカルボキシル基とカルボジイミド基の反応速度が両者共適度に遅いので、迅速なゲル化を生ずることもなく、保存安定性及び作業性も優れた一液型の水性接着剤組成物を得ることができたと考えられる。
尚、上述のような理由により、本発明の水性接着剤組成物は優れた性質を示すと考えられるが、これらの理由により、本発明の水性接着剤組成物が何ら限定されるものではない。
尚、上述のような理由により、本発明の水性接着剤組成物は優れた性質を示すと考えられるが、これらの理由により、本発明の水性接着剤組成物が何ら限定されるものではない。
本発明の水性接着剤組成物は、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含有し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる水性の合成樹脂組成物に、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合して成るから、一液型でありながら、二液型の接着剤に匹敵する優れた耐温水接着強度及び耐熱接着強度を発現することができる。
更に、本発明の水性接着剤組成物は、従来から知られている一液型接着剤では達成が困難であった、耐温水接着強度及び耐熱接着強度を高く保ちながら、保存安定性及び作業性にも優れるという特性を有する。
更に、本発明の水性接着剤組成物は、従来から知られている一液型接着剤では達成が困難であった、耐温水接着強度及び耐熱接着強度を高く保ちながら、保存安定性及び作業性にも優れるという特性を有する。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的かつ詳細に説明するが、これらの実施例及び比較例は本発明の一態様にすぎず、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
尚、実施例の記載において、特に記載がない限り溶媒を含んだ状態を重量部及び重量%の基準としている。
尚、実施例の記載において、特に記載がない限り溶媒を含んだ状態を重量部及び重量%の基準としている。
実施例及び比較例の水性接着剤組成物の製造に用いたものを以下に示す。
(A)は、アセトアセチル化されたポリビニルアルコールの水溶液であって、
(A1)は、アセトアセチル化ポリビニルアルコールの重合度は1100、けん化度は93モル%、アセトアセチル化度は5モル%で、水溶液の濃度は15重量%である。
(A)’は、アセトアセチル化されていないポリビニルアルコールの水溶液であって、
(A1)’は、ポリビニルアルコールの重合度は1100、けん化度は99モル%で、水溶液の濃度は15重量%である。
(A2)’は、ポリビニルアルコールの重合度は1100、けん化度は88モル%で、水溶液の濃度は15重量%である。
(A)は、アセトアセチル化されたポリビニルアルコールの水溶液であって、
(A1)は、アセトアセチル化ポリビニルアルコールの重合度は1100、けん化度は93モル%、アセトアセチル化度は5モル%で、水溶液の濃度は15重量%である。
(A)’は、アセトアセチル化されていないポリビニルアルコールの水溶液であって、
(A1)’は、ポリビニルアルコールの重合度は1100、けん化度は99モル%で、水溶液の濃度は15重量%である。
(A2)’は、ポリビニルアルコールの重合度は1100、けん化度は88モル%で、水溶液の濃度は15重量%である。
(B)は、不飽和カルボン酸であって、
(B1)は、アクリル酸である。
(B2)は、メタクリル酸である。
(C)は、不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体であって、
(C1)は、酢酸ビニルである。
(C2)は、アクリル酸ブチルである。
(B1)は、アクリル酸である。
(B2)は、メタクリル酸である。
(C)は、不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体であって、
(C1)は、酢酸ビニルである。
(C2)は、アクリル酸ブチルである。
(D)は、1分子中に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物であって、
(D1)は、オキサゾリン基を含有し、オキサゾリン当量が550g/eq.(固形分)、濃度が40重量%である水性のアクリル樹脂組成物(日本触媒化学(株)製のエポクロスK2010E(商品名))である。
(D2)は、カルボジイミド基を含有し、カルボジイミド当量が428g/eq.(固形分)、濃度が40重量%である水性のアクリル樹脂組成物(日清紡(株)製のカルボジライトE−01(商品名))である。
(E)は、無機充填材であって、
(E1)は、炭酸カルシウム(竹原化学工業(株)製サンライトSL300(商品名))である。
(D1)は、オキサゾリン基を含有し、オキサゾリン当量が550g/eq.(固形分)、濃度が40重量%である水性のアクリル樹脂組成物(日本触媒化学(株)製のエポクロスK2010E(商品名))である。
(D2)は、カルボジイミド基を含有し、カルボジイミド当量が428g/eq.(固形分)、濃度が40重量%である水性のアクリル樹脂組成物(日清紡(株)製のカルボジライトE−01(商品名))である。
(E)は、無機充填材であって、
(E1)は、炭酸カルシウム(竹原化学工業(株)製サンライトSL300(商品名))である。
実施例1
(1)接着剤組成物の製造
温度調節器、攪拌機、還流冷却器、供給容器、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、(A1)アセトアセチル化ポリビニルアルコール(重合度が1100、けん化度が93モル%、アセトアセチル化度が5モル%である)の濃度が15重量%である水溶液を360重量部、(A1)’ ポリビニルアルコール(重合度が1100、けん化度が99モル%である。)の濃度が15重量%の水溶液を540重量部、(C1)酢酸ビニルを110重量部、蒸留水を550重量部及びpH調整剤水溶液をし込み、攪拌しつつ混合物を60℃まで加熱した。反応容器の系内を窒素ガスで置換した後、重合反応開始剤として36重量部の5重量%の過硫酸アンモニウム水溶液を加えて、重合反応を開始した。混合物の温度を70〜75℃に昇温しつつ30分間保持した後この温度を保ちながら、580重量部の(C1)酢酸ビニル、165重量部の(C2)アクリル酸ブチル及び50重量部の(B1)アクリル酸から成る単量体混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物の温度を80℃に昇温した後、更に2時間攪拌を続けた。その後、室温まで冷却して水性の合成樹脂組成物を得た。
(1)接着剤組成物の製造
温度調節器、攪拌機、還流冷却器、供給容器、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、(A1)アセトアセチル化ポリビニルアルコール(重合度が1100、けん化度が93モル%、アセトアセチル化度が5モル%である)の濃度が15重量%である水溶液を360重量部、(A1)’ ポリビニルアルコール(重合度が1100、けん化度が99モル%である。)の濃度が15重量%の水溶液を540重量部、(C1)酢酸ビニルを110重量部、蒸留水を550重量部及びpH調整剤水溶液をし込み、攪拌しつつ混合物を60℃まで加熱した。反応容器の系内を窒素ガスで置換した後、重合反応開始剤として36重量部の5重量%の過硫酸アンモニウム水溶液を加えて、重合反応を開始した。混合物の温度を70〜75℃に昇温しつつ30分間保持した後この温度を保ちながら、580重量部の(C1)酢酸ビニル、165重量部の(C2)アクリル酸ブチル及び50重量部の(B1)アクリル酸から成る単量体混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物の温度を80℃に昇温した後、更に2時間攪拌を続けた。その後、室温まで冷却して水性の合成樹脂組成物を得た。
この水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において49Pa・sであった。この水性の合成樹脂組成物の100重量部にアンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した後、(D1)オキサゾリン化合物を3重量部加えて実施例1の水性接着剤組成物を得た。
(2)接着剤組成物の評価
接着剤組成物は、以下に示す方法で試験片を作製し、耐温水接着強度、耐熱接着強度、保存安定性、作業性を評価した。
(イ)試験片の作製
カバ材ブロック(幅25mm×長さ30mm×厚さ10mm)上に、接着剤組成物を、その塗布量が120〜140g/m2、接着面積が25mm×25mmとなるようにバーコーターを用いて塗布した後、それに別の1つのカバ材ブロックを貼り合わせ、20℃において6kgf/cm2のプレス圧で1時間圧締した。尚、この時のオープンタイムは1分以下、クローズドタイムは5分以下で貼り合わせた。
このようにして得た試験片を、20℃において7日間養生した後、後述する各評価に使用した。評価には試験片を6個使用して、6個の平均値を用いた。
接着剤組成物は、以下に示す方法で試験片を作製し、耐温水接着強度、耐熱接着強度、保存安定性、作業性を評価した。
(イ)試験片の作製
カバ材ブロック(幅25mm×長さ30mm×厚さ10mm)上に、接着剤組成物を、その塗布量が120〜140g/m2、接着面積が25mm×25mmとなるようにバーコーターを用いて塗布した後、それに別の1つのカバ材ブロックを貼り合わせ、20℃において6kgf/cm2のプレス圧で1時間圧締した。尚、この時のオープンタイムは1分以下、クローズドタイムは5分以下で貼り合わせた。
このようにして得た試験片を、20℃において7日間養生した後、後述する各評価に使用した。評価には試験片を6個使用して、6個の平均値を用いた。
(ロ)耐温水接着強度の評価
上述の試験片を60±3℃の温水中に3時間完全に浸漬した後、20℃の水中で冷却後、濡れたままの状態で室温で圧縮せん断強度を測定することで評価した。圧縮せん断強度は、市販の圧縮せん断強度試験機を用い、クロスヘッドスピードを3mm/分として測定した。実施例1の水性接着剤組成物の圧縮せん断強度は、38kgf/cm2であった。
上述の試験片を60±3℃の温水中に3時間完全に浸漬した後、20℃の水中で冷却後、濡れたままの状態で室温で圧縮せん断強度を測定することで評価した。圧縮せん断強度は、市販の圧縮せん断強度試験機を用い、クロスヘッドスピードを3mm/分として測定した。実施例1の水性接着剤組成物の圧縮せん断強度は、38kgf/cm2であった。
(ハ)耐熱接着強度の評価
上述の試験片を80±3℃の乾燥機中に1時間保管した後、80℃の温度を保ったままで、圧縮せん断強度を測定することで評価した。圧縮せん断強度は、市販の圧縮せん断強度試験機を用い、クロスヘッドスピードを3mm/分として測定した。実施例1の水性接着剤組成物の圧縮せん断強度は、77kgf/cm2であった。
上述の試験片を80±3℃の乾燥機中に1時間保管した後、80℃の温度を保ったままで、圧縮せん断強度を測定することで評価した。圧縮せん断強度は、市販の圧縮せん断強度試験機を用い、クロスヘッドスピードを3mm/分として測定した。実施例1の水性接着剤組成物の圧縮せん断強度は、77kgf/cm2であった。
(ニ)保存安定性
250mlの実施例1の接着剤組成物を容量が250mlのガラスビンに採り、空気と接触しないようにガラスビンを完全に密閉して、20℃において3ヶ月間保管した。この保管の前後において接着剤組成物の粘度を30℃で測定し、保管することによる粘度の増加率を式(II)により定義して、粘度増加率が150%以下を○、150%以上を×とした。
粘度増加率(%)=(保管後の粘度/保管前の粘度)×100 (II)
実施例1の水性接着剤組成物は○であった。
250mlの実施例1の接着剤組成物を容量が250mlのガラスビンに採り、空気と接触しないようにガラスビンを完全に密閉して、20℃において3ヶ月間保管した。この保管の前後において接着剤組成物の粘度を30℃で測定し、保管することによる粘度の増加率を式(II)により定義して、粘度増加率が150%以下を○、150%以上を×とした。
粘度増加率(%)=(保管後の粘度/保管前の粘度)×100 (II)
実施例1の水性接着剤組成物は○であった。
(ホ)作業性
接着剤組成物を硬化せしめるために、更に硬化剤を加える必要が無いもの(実質的に1液型の接着剤組成物として使用することができる)を○、硬化剤を加える必要があるもの(実質的に2液混合型の接着剤組成物として使用することとなる)を×とした。実施例1の水性接着剤組成物は○であった。
接着剤組成物を硬化せしめるために、更に硬化剤を加える必要が無いもの(実質的に1液型の接着剤組成物として使用することができる)を○、硬化剤を加える必要があるもの(実質的に2液混合型の接着剤組成物として使用することとなる)を×とした。実施例1の水性接着剤組成物は○であった。
実施例2
実施例1と同様にして得た水性の合成樹脂組成物の100重量部に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを6.5〜7.5に調節した後、(D2)カルボジイミド化合物を3重量部加えて実施例2の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例2の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表1に示した。
実施例1と同様にして得た水性の合成樹脂組成物の100重量部に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを6.5〜7.5に調節した後、(D2)カルボジイミド化合物を3重量部加えて実施例2の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例2の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表1に示した。
実施例3
実施例1と同様にして得た水性の合成樹脂組成物の100重量部に(E1)炭酸カルシウムを15重量部配合した後、アンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した。その後、3重量部の(D1)オキサゾリン化合物を加えて実施例3の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例3の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表1に示した。
実施例1と同様にして得た水性の合成樹脂組成物の100重量部に(E1)炭酸カルシウムを15重量部配合した後、アンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した。その後、3重量部の(D1)オキサゾリン化合物を加えて実施例3の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例3の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表1に示した。
実施例4
実施例1において、50重量部の(B1)アクリル酸の代わりに、50重量部の(B2)メタクリル酸を用いた以外は、実施例1と同様にして水性の合成樹脂組成物を得た。
この水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において56Pa・sであった。この水性の合成樹脂組成物の100重量部に(E1)炭酸カルシウムを15重量部配合した後、アンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した。その後、(D1)オキサゾリン化合物を3重量部加えて実施例4の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例4の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表1に示した。
実施例1において、50重量部の(B1)アクリル酸の代わりに、50重量部の(B2)メタクリル酸を用いた以外は、実施例1と同様にして水性の合成樹脂組成物を得た。
この水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において56Pa・sであった。この水性の合成樹脂組成物の100重量部に(E1)炭酸カルシウムを15重量部配合した後、アンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した。その後、(D1)オキサゾリン化合物を3重量部加えて実施例4の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例4の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表1に示した。
実施例5
実施例1において、360重量部の(A1)アセトアセチル化されたポリビニルアルコールの水溶液と540重量部の(A1)’ポリビニルアルコールの水溶液の代わりに、900重量部の(A1)アセトアセチル化されたポリビニルアルコールの水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして水性の合成樹脂組成物を得た。
この水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において41Pa・sであった。この水性の合成樹脂組成物の100重量部に(E1)炭酸カルシウムを15重量部配合した後、アンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した。その後、(D1)オキサゾリン化合物を3重量部加えて実施例5の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例5の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表1に示した。
実施例1において、360重量部の(A1)アセトアセチル化されたポリビニルアルコールの水溶液と540重量部の(A1)’ポリビニルアルコールの水溶液の代わりに、900重量部の(A1)アセトアセチル化されたポリビニルアルコールの水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして水性の合成樹脂組成物を得た。
この水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において41Pa・sであった。この水性の合成樹脂組成物の100重量部に(E1)炭酸カルシウムを15重量部配合した後、アンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した。その後、(D1)オキサゾリン化合物を3重量部加えて実施例5の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例5の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表1に示した。
b)単位は重量%。c)単位はPa・s(30℃)。d)水性樹脂組成物(溶媒を含む。)を100重量部とする重量部。e)単位はkgf/cm2。
比較例1
実施例1において、(D1)オキサゾリン化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例1の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
実施例1において、(D1)オキサゾリン化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例1の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
比較例2
実施例1において、100重量部のアンモニア水の代わりに100重量部の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを6.5〜7.5に調節し、(D1)オキサゾリン化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例2の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
実施例1において、100重量部のアンモニア水の代わりに100重量部の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを6.5〜7.5に調節し、(D1)オキサゾリン化合物を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例2の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
比較例3
実施例1において、580重量部の(C1)酢酸ビニル、165重量部の(C2)アクリル酸ブチル及び50重量部の(B1)アクリル酸から成る単量体混合物の代わりに、605重量部の(C1)酢酸ビニル及び190重量部の(C2)アクリル酸ブチルから成る単量体混合物を用いた以外は実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて比較例3の水性の接着剤組成物を得た。
尚、アンモニア水、オキサゾリン化合物を添加する前の、水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において62Pa・sであった。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例2の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
実施例1において、580重量部の(C1)酢酸ビニル、165重量部の(C2)アクリル酸ブチル及び50重量部の(B1)アクリル酸から成る単量体混合物の代わりに、605重量部の(C1)酢酸ビニル及び190重量部の(C2)アクリル酸ブチルから成る単量体混合物を用いた以外は実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて比較例3の水性の接着剤組成物を得た。
尚、アンモニア水、オキサゾリン化合物を添加する前の、水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において62Pa・sであった。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例2の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
比較例4
実施例1において、580重量部の(C1)酢酸ビニル、165重量部の(C2)アクリル酸ブチル及び50重量部の(B1)アクリル酸から成る単量体混合物の代わりに、605重量部の(C1)酢酸ビニル及び190重量部の(C1)アクリル酸ブチルから成る単量体混合物を用いた以外は実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、比較例3と同様の水性の合成樹脂組成物を得た。この水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において62Pa・sであった。
この水性の合成樹脂組成物の100重量部に(E1)炭酸カルシウムを15重量部配合した後、アンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した。その後、(D1)オキサゾリン化合物を3重量部を加えて比較例4の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例4の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
実施例1において、580重量部の(C1)酢酸ビニル、165重量部の(C2)アクリル酸ブチル及び50重量部の(B1)アクリル酸から成る単量体混合物の代わりに、605重量部の(C1)酢酸ビニル及び190重量部の(C1)アクリル酸ブチルから成る単量体混合物を用いた以外は実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、比較例3と同様の水性の合成樹脂組成物を得た。この水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において62Pa・sであった。
この水性の合成樹脂組成物の100重量部に(E1)炭酸カルシウムを15重量部配合した後、アンモニア水を加えてpHを6.5〜7.5に調節した。その後、(D1)オキサゾリン化合物を3重量部を加えて比較例4の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例4の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
比較例5
実施例1において、360重量部の(A1)アセトアセチル化されたポリビニルアルコールの水溶液の代わりに360重量部の(A2)’ポリビニルアルコール(重合度が1100、けん化度が88モル%である。)の濃度が15重量%の水溶液を用いた以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法で比較例5の水性接着剤組成物を得た。
尚、アンモニア水、オキサゾリン化合物を添加する前の、水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において33Pa・sであった。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例5の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
実施例1において、360重量部の(A1)アセトアセチル化されたポリビニルアルコールの水溶液の代わりに360重量部の(A2)’ポリビニルアルコール(重合度が1100、けん化度が88モル%である。)の濃度が15重量%の水溶液を用いた以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法で比較例5の水性接着剤組成物を得た。
尚、アンモニア水、オキサゾリン化合物を添加する前の、水性の合成樹脂組成物の濃度は約40重量%、粘度は30℃において33Pa・sであった。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例5の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。
比較例6
比較例6は、二液型の接着剤の例である。
固形分約50%の架橋型酢酸ビニル樹脂水性接着剤組成物(日本エヌエスシー(株)製デュロロック142−2150(商品名))100部に酸性金属塩水溶液(日本エヌエスシー(株)キャタリスト142−2301(商品名))5部を添加して比較例6の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例6の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。但し、比較例6の水性接着剤組成物は二液型の接着剤なので、作業性の評価は×であり、保存安定性の評価は、硬化剤を添加した後の接着剤組成物について行った。
比較例6は、二液型の接着剤の例である。
固形分約50%の架橋型酢酸ビニル樹脂水性接着剤組成物(日本エヌエスシー(株)製デュロロック142−2150(商品名))100部に酸性金属塩水溶液(日本エヌエスシー(株)キャタリスト142−2301(商品名))5部を添加して比較例6の水性接着剤組成物を得た。
実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、比較例6の水性接着剤組成物を評価した。結果は、表2に示した。但し、比較例6の水性接着剤組成物は二液型の接着剤なので、作業性の評価は×であり、保存安定性の評価は、硬化剤を添加した後の接着剤組成物について行った。
b)単位は重量%。c)単位はPa・s(30℃)。d)水性樹脂組成物(溶媒を含む。)を100重量部とする重量部。e)単位はkgf/cm2。f)二液型接着剤組成物である。
本発明の主な態様を以下に記載する。
1.(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含有し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる水性の合成樹脂組成物に、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合して成る一液型の水性接着剤組成物。
2.水性の合成樹脂組成物は、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの存在下、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる上記1に記載の接着剤組成物。
3.水性の合成樹脂組成物は、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合し、その後、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを添加して得られる上記1に記載の接着剤組成物。
4.(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体が、酢酸ビニルを含んで成る上記1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
5.(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(但し、アルキル基の炭素原子数は1〜18である。)を含んで成る上記1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
6.(E)無機充填材を含んで成る上記1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物。
7.(E)無機充填材が炭酸カルシウムである上記6に記載の接着剤組成物。
1.(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含有し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる水性の合成樹脂組成物に、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合して成る一液型の水性接着剤組成物。
2.水性の合成樹脂組成物は、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの存在下、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる上記1に記載の接着剤組成物。
3.水性の合成樹脂組成物は、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合し、その後、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを添加して得られる上記1に記載の接着剤組成物。
4.(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体が、酢酸ビニルを含んで成る上記1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
5.(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(但し、アルキル基の炭素原子数は1〜18である。)を含んで成る上記1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
6.(E)無機充填材を含んで成る上記1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物。
7.(E)無機充填材が炭酸カルシウムである上記6に記載の接着剤組成物。
Claims (7)
- (A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含有し、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる樹脂を含む水性の合成樹脂組成物に、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物を配合して成る一液型水性接着剤組成物であって、
(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールは、自己架橋を形成し、
(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる樹脂は、(D)1分子に2個以上のオキサゾリン基又は2個以上のカルボジイミド基を有する化合物と架橋を形成する一液型水性接着剤組成物。 - 水性の合成樹脂組成物は、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールの存在下、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合して得られる請求項1に記載の一液型水性接着剤組成物。
- 水性の合成樹脂組成物は、(B)不飽和カルボン酸及び(C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体を共重合し、その後、(A)アセトアセチル化ポリビニルアルコールを添加して得られる請求項1に記載の一液型水性接着剤組成物。
- (C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体が、酢酸ビニルを含んで成る請求項1〜3のいずれかに記載の一液型水性接着剤組成物。
- (C)不飽和カルボン酸と共重合可能な他の単量体が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(但し、アルキル基の炭素原子数は1〜18である。)を含んで成る請求項1〜4のいずれかに記載の一液型水性接着剤組成物。
- (E)無機充填材を含んで成る請求項1〜5のいずれかに記載の一液型水性接着剤組成物。
- (E)無機充填材が炭酸カルシウムである請求項6に記載の一液型水性接着剤組成物。
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-
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- 2003-10-31 JP JP2003372424A patent/JP2004169024A/ja active Pending
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