JP2004168641A - 金属酸化物微粒子の製造方法および金属酸化物微粒子 - Google Patents

金属酸化物微粒子の製造方法および金属酸化物微粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属酸化物微粒子を効率よく簡便に製造すること。
【解決手段】 金属酸化物微粒子の製造方法は、気体状のβ−ジケトネート金属錯体と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合した混合物、β−ジケトネート金属錯体の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合した混合物、またはβ−ジケトネート金属錯体の溶液を気化させた気体状のβ−ジケトネート金属錯体を含む蒸気と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合した混合物を加熱して該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解するか、気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)と、β−ジケトネート金属錯体(b)の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該溶液中のβ−ジケトネート金属錯体(b)を気体状とするとともに、気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)および(b)を加熱分解して金属酸化物微粒子を得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は、金属酸化物微粒子の製造方法および該製造方法により得られた金属酸化物微粒子に関し、さらに詳しくは、例えば蛍光体、触媒、研磨剤、透明伝導性膜などに利用される金属酸化物微粒子の製造方法および金属酸化物微粒子に関する。
金属酸化物の微粒子は、例えば蛍光体、触媒、研磨剤、透明伝導性膜などに利用されている。特に粒子径が100nm以下の微粒子は発光強度、触媒活性、研磨性などが飛躍的に向上するため、金属酸化物微粒子の効率よい簡便な製造方法の開発が望まれていた。
金属酸化物の微粒子を製造する方法としては、様々な方法が知られており、例えば化学気相析出法による微粒子の製造方法としては、金属ハロゲン化物と酸化性ガスを用いる方法(例えば、特許文献1参照)が知られているが、微粉末に混入するハロゲン化物が微粉末の性能を悪化させるという問題があった。
また、金属ハロゲン化物、金属アルコキシド等の液状の金属酸化物前駆体をガス化し、次いで酸素含有ガスと気相で接触、反応させて金属酸化物微粒子を製造する方法(例えば、特許文献2参照)も知られているが、金属アルコキシドが容易に加水分解するため気化前に分解して収率が低い、配管が閉塞するなどの問題があった。
さらに、β−ジケトネート金属錯体と水蒸気との混合物を加熱し錯体を加水分解して金属酸化物の薄膜または微粉末を製造する方法(例えば、特許文献3、4参照)が知られているが、β−ジケトネート錯体蒸気とキャリアガスと水蒸気の流量をコントロールしモル比を制御する煩雑な操作が必要であり、安定して小粒径の微粉末を得ることはできなかった。
特許第1033945号公報 特公昭63−46002号公報 特開昭57−118002号公報 特許1845566号公報
本発明は、金属酸化物微粒子を効率よく簡便に製造する方法および該製造方法により得られた金属酸化物微粒子を提供することを目的としている。
すなわち、本発明は例えば下記の事項からなる。
[1] 気体状のβ−ジケトネート金属錯体を、酸素含有ガスまたは酸素の存在下に加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
[2] 気体状のβ−ジケトネート金属錯体と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
[3] β−ジケトネート金属錯体の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該溶液中のβ−ジケトネート金属錯体を気体状とするとともに、該気体状の
β−ジケトネート金属錯体を加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
[4] β−ジケトネート金属錯体の溶液を気化させた気体状のβ−ジケトネート金属錯体を含む蒸気と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
[5] 気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)と、β−ジケトネート金属錯体(b)の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該溶液中のβ−ジケトネート金属錯体(b)を気体状とするとともに、気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)および(b)を加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
[6] 上記β−ジケトネート金属錯体の溶液の溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、ヘキサン、ジオキサンおよびジピバロイルメタンから選ばれる少なくとも1種の溶媒であることを特徴とする[3]〜[5]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[7] 上記気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解する際に、水または水蒸気を添加することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[8] 上記水または水蒸気の添加量が、β−ジケトネート金属錯体中のβ−ジケトネートに対して0.1倍モル〜20倍モルの量であることを特徴とする[7]に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[9] 上記β−ジケトネート金属錯体が2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン(以下、「DPM」と略記することがある。)、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン(以下、「DMHD」と略記することがある。)または2,4−ペンタンジオン
(以下、「acac」と略記することがある。)の金属錯体である上記[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[10] 上記β−ジケトネート金属錯体がβ−ジケトネートと、アルカリ土類金属、周期表第3族金属または周期表第4族金属との錯体であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[11] 上記β−ジケトネート金属錯体がMg(DPM)2、Sr(DPM)2、Ba(DPM)2、Ca(DPM)2、Sc(DPM)3、Cu(DPM)2、Y(DPM)3、L
a(DPM)3、Ce(DPM)3、Ce(DPM)4、Pr(DPM)3、Nd(DPM)3、Sm(DPM)3、Eu(DPM)3、Gd(DPM)3、Tb(DPM)3、Dy(D
PM)3、Ho(DPM)3、Er(DPM)3、Tm(DPM)3、Yb(DPM)3、L
u(DPM)3、Ti(DPM)4、Ti(DPM)2(イソプロポキシド)2、Zr(DPM)4、Hf(DPM)4、Fe(DPM)3、Ru(DPM)3、Cu(DPM)2、Al
(DPM)3、In(DPM)3、Sn(DPM)2、Pb(DPM)2、Mg(DMHD)2、Sr(DMHD)2、Ba(DMHD)2、Ca(DMHD)2、Sc(DMHD)3、Y(DMHD)3、La(DMHD)3、Ce(DMHD)3、Ce(DMHD)4、Pr(DMHD)3、Nd(DMHD)3、Sm(DMHD)3、Eu(DMHD)3、Gd(DMHD)3、Tb(DMHD)3、Dy(DMHD)3、Ho(DMHD)3、Er(DMHD)3、Tm(DMHD)3、Yb(DMHD)3、Lu(DMHD)3、Ti(DMHD)4
Ti(DMHD)2(イソプロポキシド)2、Zr(DMHD)4、Hf(DMHD)4、Fe(DMHD)3、Ru(DMHD)3、Cu(DMHD)2、Al(DMHD)3、In(DMHD)3、Sn(DMHD)2、Pb(DMHD)2、Mg(acac)2、Sr(acac)2、Ba(acac)2、Ca(acac)2、Sc(acac)2、Y(acac)3、La(acac)3、Ce(acac)3、Ce(acac)4、Pr(acac)3
Nd(acac)3、Sm(acac)3、Eu(acac)3、Gd(acac)3、Tb(acac)3、Dy(acac)3、Ho(acac)3、Er(acac)3、Tm(acac)3、Yb(acac)3、Lu(acac)3、Ti(acac)4、Ti(acac)2(イソプロポキシド)2、TiO(acac)2、Zr(acac)4、Hf(acac)4、Fe(acac)3、Ru(acac)3、Cu(acac)2、Al(acac)3、In(acac)3、Sn(acac)2またはPb(acac)2であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[12] 上記金属酸化物微粒子が蛍光体であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子蛍光体の製造方法。
[13] 上記金属酸化物微粒子がプラズマディスプレイ用蛍光体であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子蛍光体の製造方法。
[14] 上記金属酸化物微粒子がフィールドエミッションディスプレイ用蛍光体であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子蛍光体の製造方法。
[15] 上記金属酸化物微粒子が白色LED用蛍光体であることを特徴とする[1]〜[
8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子蛍光体の製造方法。
[16] 上記金属酸化物微粒子がランプ用蛍光体であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子蛍光体の製造方法。
[17] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いて、Y23:Eu赤色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[18] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートGd錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いて、(Y,Gd)23:Eu赤色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[19] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートV錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いて、YVO4:Eu赤色蛍光体微粒子
を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[20] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートTb錯体とを用いて、Y23:Tb緑色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[21] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートMg錯体、β−ジケトネートSr錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートMn錯体とを用いて、(Mg,Sr,Ba)Al1219:Mn緑色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[22] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートTb錯体とを用いて、(Y,Al)23:Tb緑色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[23] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートTm錯体とを用いて、Y23:Tm青色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[24] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートMg錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いて、BaMgAl1017:Eu青色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[25] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートCe錯体とを用いて、(Y,Al)23:Ce黄色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[26] 上記金属酸化物微粒子が導電材であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子導電材の製造方法。
[27] 上記β−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネートSn錯体を用いて、酸化錫透明導電性微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[28] 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートIn錯体とβ−ジケトネートSn錯体とを用いて、酸化錫が添加された酸化インジウム透明導電性微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[29] 上記金属酸化物微粒子が強誘電体であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子強誘電体の製造方法。
[30] 上記β−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネートBa錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いて、チタン酸バリウム強誘電体微粒子を得ることを特徴とする[
1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[31] 上記β−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネートPb錯体、β−ジケトネートZr錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いて、ジルコンチタン酸鉛強誘電体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[32] 上記β−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートSr錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いて、チタン酸バリウムストロンチウム強誘電体微粒子を得ることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[33] 上記β−ジケトネート金属錯体を加熱分解する際の温度が200℃以上であることを特徴とする[1]〜[32]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[34] 上記加熱分解時間が0.1秒以上であることを特徴とする[1]〜[33]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[35] 上記酸素含有ガスまたは酸素を、β−ジケトネート金属錯体およびβ−ジケトネート金属錯体の溶液の溶媒を完全酸化するのに必要な酸素量の0.5倍〜40倍モルの量で用いることを特徴とする[1]〜[34]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[36] 上記金属酸化物微粒子の数平均粒径が100nm以下であることを特徴とする[1]〜[35]のいずれかに記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
[37] [1]〜[35]のいずれかに記載の方法により製造された金属酸化物微粒子。
[38] 数平均粒径が1〜100nmであることを特徴とする[37]に記載の金属酸化物微粒子。
[39] Mg、Sr、Ba、Ca、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、Fe、Ru、Cu、Al、In、Sn、Pbから選ばれる少なくとも1種の金属からなり、数平均粒径が100nm以下であることを特徴とする[1]〜[35]のいずれかに記載の方法により製造された金属酸化物微粒子。
本発明によれば、金属酸化物微粒子を効率よく簡便に製造することができる方法および該製造方法により得られた金属酸化物微粒子が提供される。
以下、本発明に係る金属酸化物微粒子の製造方法について詳細に説明する。
本発明は、気体状のβ−ジケトネート金属錯体を、酸素含有ガスまたは酸素の存在下に加熱分解して金属酸化物微粒子を製造することが特徴の一つである。
本発明ではβ−ジケトネート金属錯体が、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン(DPM)、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン(DMHD)または2,4−ペンタンジオン(acac)の金属錯体であることが好ましく、β−ジケトネートと、アルカリ土類金属、周期表第3族金属、または周期表第4族金属との錯体であることも好ましい。
本発明で好適に用いられるβ−ジケトネート金属錯体としては、例えばMg(DPM)2、Sr(DPM)2、Ba(DPM)2、Ca(DPM)2、Sc(DPM)3、Cu(D
PM)2、Y(DPM)3、La(DPM)3、Ce(DPM)3、Ce(DPM)4、Pr
(DPM)3、Nd(DPM)3、Sm(DPM)3、Eu(DPM)3、Gd(DPM)3
、Tb(DPM)3、Dy(DPM)3、Ho(DPM)3、Er(DPM)3、Tm(DPM)3、Yb(DPM)3、Lu(DPM)3、Ti(DPM)4、Ti(DPM)2(イソ
プロポキシド)2、Zr(DPM)4、Hf(DPM)4、Fe(DPM)3、Ru(DPM)3、Cu(DPM)2、Al(DPM)3、In(DPM)3、Sn(DPM)2、Pb(
DPM)2、Mg(DMHD)2、Sr(DMHD)2、Ba(DMHD)2、Ca(DMH
D)2、Sc(DMHD)3、Y(DMHD)3、La(DMHD)3、Ce(DMHD)3
、Ce(DMHD)4、Pr(DMHD)3、Nd(DMHD)3、Sm(DMHD)3、Eu(DMHD)3、Gd(DMHD)3、Tb(DMHD)3、Dy(DMHD)3、Ho(
DMHD)3、Er(DMHD)3、Tm(DMHD)3、Yb(DMHD)3、Lu(DMHD)3、Ti(DMHD)4、Ti(DMHD)2(イソプロポキシド)2、Zr(DMHD)4、Hf(DMHD)4、Fe(DMHD)3、Ru(DMHD)3、Cu(DMHD)2、Al(DMHD)3、In(DMHD)3、Sn(DMHD)2、Pb(DMHD)2
Mg(acac)2、Sr(acac)2、Ba(acac)2、Ca(acac)2、Sc(acac)2、Y(acac)3、La(acac)3、Ce(acac)3、Ce(acac)4、Pr(acac)3、Nd(acac)3、Sm(acac)3、Eu(acac)3、Gd(acac)3、Tb(acac)3、Dy(acac)3、Ho(acac)3
、Er(acac)3、Tm(acac)3、Yb(acac)3、Lu(acac)3、Ti(acac)4、Ti(acac)2(イソプロポキシド)2、TiO(acac)2、Zr(acac)4、Hf(acac)4、Fe(acac)3、Ru(acac)3、Cu(acac)2、Al(acac)3、In(acac)3、Sn(acac)2またはPb(acac)2などが挙げられる。
β−ジケトネート金属錯体は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
β−ジケトネート金属錯体を2種用いる組み合わせとしては以下のようなものが挙げられる。
例えば、β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いると、Y23:Eu赤色蛍光体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートGd錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いると、(Y,Gd)23:Eu赤色蛍光体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートV錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いると、YVO4:Eu赤色蛍光体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートTb錯体とを用いると、Y23:Tb緑色蛍光体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートMg錯体、β−ジケトネートSr錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートMn錯体とを用いると、(Mg,Sr,Ba)Al1219:Mn緑色蛍光体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートTm錯体とを用いると、Y23:Tm青色蛍光体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートMg錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いると、BaMgAl1017:Eu青色蛍光体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートCe錯体とを用いると、(Y,Al)23:Ce黄色蛍光体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートIn錯体とβ−ジケトネートSn錯体とを用いると、透明導電性微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートIn錯体とβ−ジケトネートSn錯体とを用いると、酸化錫が添加さ
れた酸化インジウム透明導電性微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートBa錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いると、チタン酸バリウム強誘電体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートPb錯体、β−ジケトネートZr錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いると、ジルコンチタン酸鉛強誘電体微粒子を得ることができる。
β−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートSr錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いると、チタン酸バリウムストロンチウム強誘電体微粒子を得ることができる。
気体状のβ−ジケトネート金属錯体としては、固体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱して気化させたもの、β−ジケトネート金属錯体の溶液を加熱して気化させたもの、これらの混合物などが挙げられる。
気体状のβ−ジケトネート金属錯体は、1種のβ−ジケトネート金属錯体の蒸気でも、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体の混合蒸気であってもよい。2種以上のβ−ジケトネート金属錯体の混合蒸気は、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体を混合してから気化させたものでもよいし、気化させてから混合したものでも良い。
気体状のβ−ジケトネート金属錯体がβ−ジケトネート金属錯体の溶液を加熱して気化させたものである場合には、1種のβ−ジケトネート金属錯体の蒸気を含むものでも、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体の蒸気を含むものであってもよい。2種以上のβ−ジケトネート金属錯体の蒸気を含む場合には、異なるβ−ジケトネート金属錯体を含む2以上の溶液をそれぞれ加熱して気化させたものを混合した物であってもよいし、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体を含む溶液を加熱して気化させたものであってもよい。
ここでβ−ジケトネート金属錯体の溶液に用いられる溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、ヘキサン、ジオキサン、ジピバロイルメタンなどから選ばれる少なくとも1種の溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。また、溶液の濃度は特に限定されない。
本発明では、気体状のβ−ジケトネート金属錯体のキャリアとして、窒素、アルゴンなどの不活性ガスを用いることができる。
酸素含有ガスとしては、酸素と他の気体、例えば窒素、アルゴンなど不活性ガスとを任意の割合で混合した混合ガス、空気などが挙げられる。
気体状のβ−ジケトネート金属錯体と酸素含有ガスまたは酸素とは、β−ジケトネート金属錯体が加熱分解する温度以上に加熱する前に、それぞれβ−ジケトネート金属錯体が分解する温度未満の温度に予熱してもよいし、気体状のβ−ジケトネート金属錯体と酸素含有ガスまたは酸素とを混合した後に、β−ジケトネート金属錯体が分解する温度未満の温度に予熱してもよい。また、気体状のβ−ジケトネート金属錯体と空気または酸素とは、加熱する前に混合してもよいし、気体状のβ−ジケトネート金属錯体をβ−ジケトネート金属錯体が分解する温度以上の温度に加熱した後、酸素含有ガスまたは酸素中に放出して、酸素含有ガスまたは酸素との混合および加熱分解をしてもよい。
気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解する際の加熱温度は、200℃以上、好
ましくは200〜1600℃、より好ましくは400〜1000℃である。加熱温度が低すぎるとβ−ジケトネート金属錯体の分解反応が進まず、高すぎると経済的に不利である。
加熱時間は、0.1秒以上、好ましくは0.1〜180秒、より好ましくは0.1〜30秒である。加熱時間が少なすぎると分解反応が進まず、長すぎると生成した金属酸化物微粒子の凝集が起こる場合がある。
酸素含有ガスまたは酸素は、気体状のβ−ジケトネート金属錯体として固体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱して気化させたものを用いる場合にはβ−ジケトネート金属錯体を完全酸化するのに必要な酸素量、気体状のβ−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネート金属錯体の溶液を加熱して気化させたものを用いる場合にはβ−ジケトネート金属錯体および溶媒を完全酸化するのに必要な酸素量の0.5倍〜40倍モル、好ましくは1〜30倍モル、より好ましくは1〜20倍モルとなる量で用いられる。酸素量が少なすぎると未反応の原料により生成した金属酸化物微粒子が凝集する場合がある。多すぎると加熱分解時間が減少し、未反応の原料により生成した金属酸化物微粒子が凝集する場合がある。
本発明では、気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解する際に水または水蒸気を添加してもよい。
水または水蒸気の添加量は、β−ジケトネート錯体中のβ−ジケトネートに対して0.1倍モル〜20倍モル、好ましくは0.5〜15倍モル、より好ましくは0.5〜10倍モルである。水または水蒸気を添加した場合に、水または水蒸気の添加量が少ないと得られた金属酸化物微粒子の凝集が起こる場合があり、水の添加量が多いと水を気化するために多量のエネルギーが必要であり経済的に不利である。
気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解する際に水または水蒸気を存在させると、気体状のβ−ジケトネート金属錯体の熱分解による金属酸化物微粒子の生成と、気体状のβ−ジケトネート金属錯体の加水分解による金属酸化物微粒子の生成とが同時に進行すると考えられる。
このようにして得られる金属酸化物微粒子の数平均粒径は、100nm以下、好ましくは1〜100nm、より好ましくは5〜90nm、さらに好ましくは5〜30nmである。
本発明では、金属酸化物微粒子の数平均粒径は、粒子表面への窒素などの吸着を利用した吸着法や電子顕微鏡像の計測による顕微鏡法によって測定される。
粒子径が100nm以下の金属酸化物微粒子は、例えばプラズマディスプレイ用、フィールドエミッションディスプレイ用、白色LED用またはランプ用蛍光体、触媒、研磨剤、透明伝導性膜などに利用したときに、発光強度、触媒活性、研磨性などが優れている。
次に、本発明に係る金属酸化物微粒子の製造方法についてより具体的な例を説明する。
本発明に係る金属酸化物微粒子の製造方法の一例としては、気体状のβ−ジケトネート金属錯体と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱して金属酸化物微粒子を製造する方法がある。
このような方法で金属酸化物微粒子を製造するより具体的な方法としては、例えば図1
に示すような装置で行う方法がある。
図1は、本発明に係る金属酸化物微粒子の製造装置の一例を示す概念図である。
β−ジケトネート金属錯体は加熱気化器6にあらかじめセットされ、そこで気化され、気体状のβ−ジケトネート金属錯体は、2のキャリアガスがマスフローコントローラ4bを通じて定量的に加熱気化器6に供給されることにより、定量的に管状電気炉8に供給される。1の酸素含有ガスまたは酸素は、マスフローコントローラ4aを通じて定量的に予熱器5に供給され、予熱された酸素含有ガスまたは酸素は、定量的に管状電気炉8に供給される。β−ジケトネート金属錯体を2種用いる場合には、加熱気化器6に2種のβ−ジケトネート金属錯体を入れてもよく、加熱気化器7を用いて気化したβ−ジケトネート金属錯体を3のキャリアガスにより管状電気炉8に供給してもよい。
また、水または水蒸気を添加する場合には、酸素含有ガスまたは酸素をキャリアとして用いてもよいし、キャリアを用いずに水蒸気を管状電気炉8に供給してもよい。
管状電気炉8に供給され、酸素含有ガスまたは酸素と混合された気体状のβ−ジケトネート金属錯体は、加熱分解することにより金属酸化物微粒子を生成する。生成した金属酸化物微粒子は、捕集器9で捕集される。
また、図1に示す製造装置を用いて金属酸化物微粒子を製造する場合には、管状電気炉8に酸素含有ガスまたは酸素を供給せず、加熱気化器6で気化したβ−ジケトネート金属錯体のみを2のキャリアガスで定量的に管状電気炉8に供給し、管状電気炉8で気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解温度以上に加熱した後、大気雰囲気の捕集器9に放出することにより金属酸化物微粒子を生成させることもできる。
なお、本例では加熱分解装置として、管状電気炉が用いられているが、本発明では気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解できる装置であれば特に限定されない。
本発明に係る金属酸化物微粒子の製造方法の他の例としては、β−ジケトネート金属錯体の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該溶液中のβ−ジケトネート金属錯体を気体状とするとともに、該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解して金属酸化物微粒子を得る方法がある。
この方法では、例えばβ−ジケトネート金属錯体の溶液を、管状電気炉等の加熱分解装置に定量的に供給(例えば、スプレー法)するとともに、酸素含有ガスまたは酸素を加熱分解装置に定量的に供給して、加熱分解装置内でβ−ジケトネート金属錯体の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合する。この混合物は、加熱分解装置内で加熱され、溶液中のβ−ジケトネート金属錯体が気体状となり、該気体状のβ−ジケトネート金属錯体が酸素含有ガスまたは酸素の存在下に加熱分解することにより金属酸化物微粒子が生成する。生成した金属酸化物微粒子は、例えば捕集器で捕集される。
なお、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体を用いる場合には、1種のβ−ジケトネート金属錯体を含む溶液2種以上をそれぞれ個別に加熱分解装置に供給してもよく、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体を含む溶液を加熱分解装置に供給してもよい。
本発明に係る金属酸化物微粒子の製造方法の他の例としては、β−ジケトネート金属錯体の溶液を気化させた気体状のβ−ジケトネート金属錯体を含む蒸気と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解して金属酸化物微粒子を得る方法がある。
このような方法で金属酸化物微粒子を製造するより具体的な方法としては、例えば図2に示すような装置で行う方法がある。図2は、本発明に係る金属酸化物微粒子の製造装置の他の例を示す概念図である。
10のβ−ジケトネート金属錯体の溶液は、定量ポンプ11を通じて定量的に加熱気化器7に供給され、ここで気化される。また、加熱気化器7で気化された気体状のβ−ジケトネート金属錯体は、2のキャリアガスがマスフローコントローラ4eを通じて定量的に加熱気化器7に供給されることにより、定量的に管状電気炉8に供給される。1の酸素含有ガスまたは酸素は、マスフローコントローラ4dを通じて定量的に予熱器12aに供給され、予熱された酸素含有ガスまたは酸素は、定量的に管状電気炉8に供給される。β−ジケトネート金属錯体を2種用いる場合には、10のβ−ジケトネート金属錯体の溶液として、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体を含む溶液を用いてもよく、β−ジケトネート金属錯体の溶液を気化して管状電気炉8に供給する手段を複数設けてもよい。
また、水または水蒸気を添加する場合には、酸素含有ガスまたは酸素をキャリアとして用いてもよいし、キャリアを用いずに水蒸気を管状電気炉8に供給してもよい。
管状電気炉8に供給され、酸素含有ガスまたは酸素と混合された気体状のβ−ジケトネート金属錯体は、加熱分解することにより金属酸化物微粒子を生成する。生成した金属酸化物微粒子は、捕集器9で捕集される。
さらに、本発明に係る金属酸化物微粒子の製造方法の他の例としては、気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)と、β−ジケトネート金属錯体(b)の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該溶液中のβ−ジケトネート金属錯体(b)を気体状とするとともに、気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)および(b)を加熱分解して金属酸化物微粒子を得る方法がある。
この方法では、例えば加熱気化器等で気化させた気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)と、β−ジケトネート金属錯体(b)の溶液とを、管状電気炉等の加熱分解装置に定量的に供給するとともに、酸素含有ガスまたは酸素を加熱分解装置に定量的に供給して、加熱分解装置内で気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)と、β−ジケトネート金属錯体(b)の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合する。この混合物は、加熱分解装置内で加熱され、溶液中のβ−ジケトネート金属錯体(b)が気体状となり、該気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)および(b)が酸素含有ガスまたは酸素の存在下に加熱分解することにより金属酸化物微粒子が生成する。生成した金属酸化物微粒子は、例えば捕集器で捕集される。なお、β−ジケトネート金属錯体(a)および(b)は、同一でも異なっていてもよい。
2種以上のβ−ジケトネート金属錯体を用いる場合には、β−ジケトネート金属錯体(a)および(b)として異なる錯体を用いてもよく、気体状のβ−ジケトネート金属錯体として、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体を含む溶液を気化させたものを用いてもよく、1種のβ−ジケトネート金属錯体を含む溶液を気化させたものを2種以上混合したものを用いてもよく、1種のβ−ジケトネート金属錯体を含む溶液2種以上をそれぞれ個別に加熱分解装置に供給してもよく、2種以上のβ−ジケトネート金属錯体を含む溶液を加熱分解装置に供給してもよい。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、金属酸化物微粒子の数平均粒径は、顕微鏡法によった。すなわち得られた金属酸化物微粒子をアルコールなどの溶媒に浸し、10分間超音波を照射し、均一に分散したスラリーを試料台に塗布し、乾燥させて走査型電子顕微鏡により観察し、50個以上の一次粒子について粒子径を計測した。更に異なる視野で合計3回同様に観察、計測し、それを数学的に統計処理する事により数平均粒径を算出した。
[参考例1]
図1に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
加熱気化器(6)に塩化イットリウムを入れて、気化温度を200℃、管状電気炉(8)での加熱分解温度500℃とした。キャリア(2)として窒素を25ml/minの量で流し、空気(1)を200ml/minの量で流し、気体状の塩化イットリウムと空気とを管状電気炉(8)に供給した。
その結果捕集器(9)に捕集されたY23微粒子のY基準の収率は40%であった。また、Y23微粒子の平均粒径は1μmであった。
図1に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
加熱気化器(6)にY(DPM)3を入れて、気化温度を280℃、管状電気炉(8)
での加熱分解温度350℃とした。キャリア(2)として窒素を25ml/minの量で流し、空気(1)を200ml/minの量で流し、気体状のY(DPM)3と空気とを
管状電気炉(8)に供給した。加熱分解時間は180秒であり、供給した空気中の酸素量はβ−ジケトネート金属錯体(Y(DPM)3)を完全酸化するのに必要な酸素量の40
倍モルの量であった。
その結果捕集器(9)に捕集されたY23微粒子のY基準の収率は80%であった。また、Y23微粒子の平均粒径50nmの微粒子が得られた。
図1に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
加熱気化器(6)にY(DPM)3を入れ、加熱気化器(7)にはEu(DPM)3を入れた。加熱気化器(6)での気化温度を280℃、加熱気化器(7)での気化温度を230℃、管状電気炉(8)での加熱分解温度を600℃とした。キャリア(2)は窒素を25ml/minの量で流し、キャリア(3)は窒素を15ml/minの量で流し、空気(1)を200ml/minの量で流し、気体状のY(DPM)3およびEu(DPM)3と空気とを管状電気炉(8)に供給した。
その結果捕集器(9)にはEu23を含有するY23赤色蛍光体微粒子が得られた。赤色蛍光体微粒子の平均粒径は約50nmであった。
図1に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
加熱気化器(6)にY(DPM)3を入れ、280℃で気化させ、キャリア(2)とし
て窒素を25ml/minの量で流し、600℃の管状電気炉(8)を通過させ大気雰囲気の捕集器(9)にガスをフィードした。
その結果捕集器内にY23の微粉末が得られた。Y23微粉末の粒径は100〜50n
mであった。
図2に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
エタノール100gにY(DPM)3を20重量%およびEu(DPM)3を2重量%溶解し、加熱気化器(7)に入れた。加熱気化器(7)の温度を250℃、キャリア(2)として窒素を100ml/minの量で流し、空気(1)の流量を毎分2000ml、予熱器(12a)での空気の予熱温度を250℃、管状電気炉(8)の温度を700℃とし、気体状のY(DPM)3およびEu(DPM)3と空気とを管状電気炉(8)に供給した。加熱分解時間は30秒であり、エタノールとY(DPM)3を完全酸化するのに必要な
酸素の10倍モルの酸素を含む空気をフィードした。
その結果得られたY23:Eu赤色蛍光体微粒子の平均粒径は25nmであった。赤色蛍光体微粒子の電子顕微鏡写真を図3に示す。
図2に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
エタノール100gにY(DPM)3を13重量%、Gd(DPM)3を7重量%およびEu(DPM)3を2重量%溶解し、加熱気化器(7)に入れた。加熱気化器(7)の温
度を250℃、キャリア(2)として窒素を100ml/minの量で流し、空気(1)の流量を毎分2000ml、予熱器(12a)での空気の予熱温度を250℃、管状電気炉(8)の温度を700℃とし、気体状のY(DPM)3、Gd(DPM)3およびEu(DPM)3と空気とを管状電気炉(8)に供給した。加熱分解時間は30秒であり、エタ
ノールとY(DPM)3を完全酸化するのに必要な酸素の10倍モルの酸素を含む空気を
フィードした。
その結果得られた(Y,Gd)23:Eu赤色蛍光体微粒子の平均粒径は25nmであった。
図2に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
エタノール100gにY(DPM)3を13重量%、Gd(DPM)3を7重量%およびEu(DPM)3を2重量%溶解し、加熱気化器(7)に入れた。加熱気化器(7)の温
度を250℃、キャリア(2)として窒素を100ml/minの量で流し、空気(1)の流量を毎分2000ml、予熱器(12a)での空気の予熱温度を250℃、管状電気炉(8)の温度を700℃とし、気体状のY(DPM)3、Gd(DPM)3およびEu(DPM)3と空気とを管状電気炉(8)に供給した。加熱分解時間は30秒であり、エタ
ノールとY(DPM)3を完全酸化するのに必要な酸素の10倍モルの酸素を含む空気を
フィードした。
その結果得られた(Y,Gd)23:Eu赤色蛍光体微粒子の平均粒径は30nmであった。
図2に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
エタノール100gにY(DPM)3を20重量%およびTb(DPM)3を2重量%溶
解し、加熱気化器(7)に入れた。加熱気化器(7)の温度を250℃、キャリア(2)として窒素を100ml/minの量で流し、空気(1)の流量を毎分2000ml、予熱器(12a)での空気の予熱温度を250℃、管状電気炉(8)の温度を700℃とし、気体状のY(DPM)3およびTb(DPM)3と空気とを管状電気炉(8)に供給した。
その結果得られたY23:Tb緑色蛍光体微粒子の平均粒径は25nmであった。
図2に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
エタノール100gにY(DPM)3を20重量%およびTm(DPM)3を2重量%溶解し、加熱気化器(7)に入れた。加熱気化器(7)の温度を250℃、キャリア(2)として窒素を100ml/minの量で流し、空気(1)の流量を毎分2000ml、予熱器(12a)での空気の予熱温度を250℃、管状電気炉(8)の温度を700℃とし、気体状のY(DPM)3およびTm(DPM)3と空気とを管状電気炉(8)に供給した。
その結果得られたY23:Tm青色蛍光体微粒子の平均粒径は25nmであった。
エタノール100gにY(DPM)3を20重量%およびEu(DPM)3を2重量%溶解した。空気の流量を毎分2000ml、空気の予熱温度250℃、管状電気炉の温度を700℃とし、溶液を直接管状加熱炉にポンプフィードした。
その結果得られたY23:Eu赤色蛍光体微粒子の平均粒径は25nmであった。
エタノール100gにY(DPM)3を20重量%溶解し気化後、キャリアとして窒素
を100ml/min流し、空気と共に管状電気炉の上流にフィードし、別にエタノール100gにEu(DPM)3を2重量%溶解して気化後窒素キャリア100ml/min
と共に管状電気炉の中段にフィードした。空気の予熱温度を250℃、管状加熱器の温度を700℃とした。
その結果得られたY23:Eu赤色蛍光体微粒子の平均粒径は25nmであった。
図2に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
エタノール100gにIn(DPM)3を20重量%およびSn(DPM)2を0.4重量%溶解し、加熱気化器(7)に入れた。加熱気化器(7)の温度を250℃、キャリア(2)として窒素を100ml/minの量で流し、空気(1)の流量を毎分2000ml、予熱器(12a)での空気の予熱温度を250℃、管状電気炉(8)の温度を700℃とし、気体状のIn(DPM)3およびSn(DPM)2と空気とを管状電気炉(8)に供給した。
その結果得られた酸化錫含有酸化インジウム透明伝導性微粒子の平均粒径は25nmであった。
図2に示すような装置を用いて金属酸化物微粒子を製造した。
エタノール100gにBa(DPM)2を13重量%およびTi(DPM)2(iPrO)2を重量%溶解し、加熱気化器(7)に入れた。加熱気化器(7)の温度を250℃、
キャリア(2)として窒素を100ml/minの量で流し、空気(1)の流量を毎分2000ml、予熱器(12a)での空気の予熱温度を250℃、管状電気炉(8)の温度を700℃とし、気体状のBa(DPM)2およびTi(DPM)2(iPrO)2と空気
とを管状電気炉(8)に供給した。
その結果得られたチタン酸バリウム微粒子の平均粒径は40nmであった。
本発明に係る金属酸化物微粒子の製造装置の一例を示す概念図である。 本発明に係る金属酸化物微粒子の製造装置の他の例を示す概念図である。 実施例4で得られた赤色蛍光体微粒子の電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 … 酸素含有ガスまたは酸素
2 … キャリアガス
3 … キャリアガス
4a、4b、4c、4d … マスフローコントローラ
5 … 予熱器
6 … 加熱気化器
7 … 加熱気化器
8 … 管状電気炉
9 … 捕集器
10 … 溶液
11 … 定量ポンプ
12a、12b … 予熱器

Claims (39)

  1. 気体状のβ−ジケトネート金属錯体を、酸素含有ガスまたは酸素の存在下に加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
  2. 気体状のβ−ジケトネート金属錯体と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
  3. β−ジケトネート金属錯体の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該溶液中のβ−ジケトネート金属錯体を気体状とするとともに、該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
  4. β−ジケトネート金属錯体の溶液を気化させた気体状のβ−ジケトネート金属錯体を含む蒸気と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
  5. 気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)と、β−ジケトネート金属錯体(b)の溶液と、酸素含有ガスまたは酸素とを混合し、混合物を加熱して該溶液中のβ−ジケトネート金属錯体(b)を気体状とするとともに、気体状のβ−ジケトネート金属錯体(a)および(b)を加熱分解して金属酸化物微粒子を得ることを特徴とする金属酸化物微粒子の製造方法。
  6. 上記β−ジケトネート金属錯体の溶液の溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、ヘキサン、ジオキサンおよびジピバロイルメタンから選ばれる少なくとも1種の溶媒であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  7. 上記気体状のβ−ジケトネート金属錯体を加熱分解する際に、水または水蒸気を添加することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  8. 上記水または水蒸気の添加量が、β−ジケトネート金属錯体中のβ−ジケトネートに対して0.1倍モル〜20倍モルの量であることを特徴とする請求項7に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  9. 上記β−ジケトネート金属錯体が、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオンまたは2,4−ペンタンジオンの金属錯体
    であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  10. 上記β−ジケトネート金属錯体がβ−ジケトネートと、アルカリ土類金属、周期表第3族金属または周期表第4族金属との錯体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  11. 上記β−ジケトネート金属錯体が
    Mg(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)2
    Sr(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)2
    Ba(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)2
    Ca(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)2
    Sc(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Y(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    La(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Ce(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Ce(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)4
    Pr(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Nd(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Sm(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Eu(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Gd(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Tb(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Dy(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Ho(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Er(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Tm(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Yb(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Lu(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Ti(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)4
    Ti(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)2(イソプロポキシド)2、Zr(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)4
    Hf(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)4
    Fe(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Ru(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Cu(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)2
    Al(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    In(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)3
    Sn(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)2
    Pb(2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン)2
    Mg(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)2
    Sr(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)2
    Ba(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)2
    Ca(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)2
    Sc(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Y(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    La(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Ce(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Ce(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)4
    Pr(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Nd(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Sm(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Eu(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Gd(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Tb(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Dy(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Ho(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Er(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Tm(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Yb(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Lu(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Ti(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)4
    Ti(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)2(イソプロポキシド)2
    Zr(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)4
    Hf(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)4
    Fe(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Ru(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Cu(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)2
    Al(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    In(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)3
    Sn(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)2
    Pb(2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン)2
    Mg(2,4−ペンタンジオン)2
    Sr(2,4−ペンタンジオン)2
    Ba(2,4−ペンタンジオン)2
    Ca(2,4−ペンタンジオン)2
    Sc(2,4−ペンタンジオン)3
    Y(2,4−ペンタンジオン)3
    La(2,4−ペンタンジオン)3
    Ce(2,4−ペンタンジオン)3
    Ce(2,4−ペンタンジオン)4
    Pr(2,4−ペンタンジオン)3
    Nd(2,4−ペンタンジオン)3
    Sm(2,4−ペンタンジオン)3
    Eu(2,4−ペンタンジオン)3
    Gd(2,4−ペンタンジオン)3
    Tb(2,4−ペンタンジオン)3
    Dy(2,4−ペンタンジオン)3
    Ho(2,4−ペンタンジオン)3
    Er(2,4−ペンタンジオン)3
    Tm(2,4−ペンタンジオン)3
    Yb(2,4−ペンタンジオン)3
    Lu(2,4−ペンタンジオン)3
    Ti(2,4−ペンタンジオン)4
    Ti(2,4−ペンタンジオン)2(イソプロポキシド)2
    TiO(2,4−ペンタンジオン)2
    Zr(2,4−ペンタンジオン)4
    Hf(2,4−ペンタンジオン)4
    Fe(2,4−ペンタンジオン)3
    Ru(2,4−ペンタンジオン)3
    Cu(2,4−ペンタンジオン)2
    Al(2,4−ペンタンジオン)3
    In(2,4−ペンタンジオン)3
    Sn(2,4−ペンタンジオン)2または
    Pb(2,4−ペンタンジオン)2
    であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  12. 上記金属酸化物微粒子が蛍光体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  13. 上記金属酸化物微粒子がプラズマディスプレイ用蛍光体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  14. 上記金属酸化物微粒子がフィールドエミッションディスプレイ用蛍光体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  15. 上記金属酸化物微粒子が白色LED用蛍光体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  16. 上記金属酸化物微粒子がランプ用蛍光体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  17. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いて、Y23:Eu赤色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  18. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートGd錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いて、(Y,Gd)23:Eu赤色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  19. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートV錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いて、YVO4:Eu赤色蛍光体微粒子を得るこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  20. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートTb錯体とを用いて、Y23:Tb緑色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  21. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートMg錯体、β−ジケトネートSr錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートMn錯体とを用いて、(Mg,Sr,Ba)Al1219:Mn緑色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  22. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートTb錯体とを用いて、(Y,Al)23:Tb緑色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  23. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体とβ−ジケトネートTm錯体とを用いて、Y23:Tm青色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  24. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートMg錯体、β−ジケトネートAl錯体とβ−ジケトネートEu錯体とを用いて、BaMgAl1017:Eu青色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  25. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートY錯体、β−ジケトネートA
    l錯体とβ−ジケトネートCe錯体とを用いて、(Y,Al)23:Ce黄色蛍光体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  26. 上記金属酸化物微粒子が導電材であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  27. 上記β−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネートSn錯体を用いて、酸化錫透明導電性微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  28. 上記β−ジケトネート金属錯体として、β−ジケトネートIn錯体とβ−ジケトネートSn錯体とを用いて、酸化錫が添加された酸化インジウム透明導電性微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  29. 上記金属酸化物微粒子が強誘電体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  30. 上記β−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネートBa錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いて、チタン酸バリウム強誘電体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  31. 上記β−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネートPb錯体、β−ジケトネートZr錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いて、ジルコンチタン酸鉛強誘電体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  32. 上記β−ジケトネート金属錯体としてβ−ジケトネートBa錯体、β−ジケトネートSr錯体とβ−ジケトネートTi錯体とを用いて、チタン酸バリウムストロンチウム強誘電体微粒子を得ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  33. 上記β−ジケトネート金属錯体を加熱分解する際の温度が200℃以上であることを特徴とする請求項1〜32のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  34. 上記加熱分解時間が0.1秒以上であることを特徴とする請求項1〜33のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  35. 上記酸素含有ガスまたは酸素を、β−ジケトネート金属錯体およびβ−ジケトネート金属錯体の溶液の溶媒を完全酸化するのに必要な酸素量の0.5倍〜40倍モルの量で用いることを特徴とする請求項1〜34のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  36. 上記金属酸化物微粒子の数平均粒径が100nm以下であることを特徴とする請求項1〜35のいずれか1項に記載の金属酸化物微粒子の製造方法。
  37. 請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法により製造された金属酸化物微粒子。
  38. 数平均粒径が1〜100nmであることを特徴とする請求項37に記載の金属酸化物微粒子。
  39. Mg、Sr、Ba、Ca、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ti、Zr、Hf、Fe、Ru、Cu、Al、In、Sn、Pbから選ばれる少なくとも1種の金属からなり、数平均粒径が100nm以下であることを特徴とする請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法により製造された金属酸化物微粒子。
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