JP2004168640A - 水ガラススラグコンクリート用水ガラス、その製造方法および水ガラススラグコンクリート - Google Patents

水ガラススラグコンクリート用水ガラス、その製造方法および水ガラススラグコンクリート Download PDF

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Abstract

【課題】大量に排出される安価な高炉水滓スラグおよび改質,改良した工業用水ガラスを使用して、水ガラスコンクリートのワーカビリティおよび硬化体の硬化調節,強さ発現,乾燥収縮,凍結融解などの性能をコンクリート並みとすると同時に、耐酸性に優れた水ガラススラグコンクリートを製造する。
【解決手段】Na2O成分に対するSiO2成分のモル比S/Nが2.1以上2.3未満であって65/140重量部の水を添加したときのpHがpH=-2.20×(S/N)+17.17±0.10の条件を満たすかまたはS/Nが2.3以上2.5以下であって65/140重量部の水を添加したときのpHがpH=-0.911×(S/N)+14.21±0.10の条件を満たす水ガラスと、高炉スラグと、シリカ質粉末と、細骨材と、粗骨材とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、水ガラススラグコンクリート用水ガラス、その製造方法および水ガラススラグコンクリートに関する。
高炉水滓スラグ(以下、スラグという)、苛性ソーダ,および工業用水ガラス(JIS規格工業用水ガラス1〜3号)を用いて、スラグをアルカリ刺激で水和硬化させる、いわゆるアルカリスラグコンクリート(水ガラスコンクリート)は既に公知の技術である。ただし、試作評価はほとんどがモルタルにおけるものであり、コンクリートとしての流動性,可使時間,硬化時間および長期安定性,乾燥収縮,凍結融解等の諸性能については報告がない。
水ガラスとスラグの水和反応の性質は水ガラス中のSiO2成分とNa2O成分のモル比SiO2/Na2O(以下、S/Nという)で決定されるが、この水ガラスコンクリートではJIS規格で定まった化学組成を持つ市販水ガラスを使用するとき、水和反応を促進させるべくアルカリ(苛性ソーダアルカリ)量の調整が必要である。その方法として、水ガラス(特に3号水ガラス)とメタケイ酸ナトリウム(メタ珪酸ソーダ)や水酸化ナトリウムを併用する方法(特許文献1,2参照)などが報告されているが、単にモルタルでの硬化体について言及しているのみである。さらに、スラグの有効活用もひとつの狙いとしているが、水ガラス添加もスラグに対し30重量%程度となっている。
一方、水ガラスとスラグを用いてコンクリートとすると、主にコンクリート(まだ固まらないコンクリート)としてのワーカビリティが得られない。これを改善するため、市販スラグに代わる材料を用いて水ガラスとの結合材とする技術が報告されている。
また、従来は、スラグに代えて、溶融した下水汚泥,都市ゴミ等の焼成溶融スラグ(CaO/SiO2モル比が1.3以下)と市販水ガラス製品との混合使用などで耐酸性コンクリートを可能としたが、コンクリートの養生は80℃蒸気養生である(特許文献3参照)。
また、従来は、スラグに代わり溶融された粘土あるいはフライアッシュ,アルミナセメント,アルミン酸アルカリ金属塩と水ガラスからなる結合材を用いて、80℃蒸気養生で強さ等を評価している(特許文献4参照)。
最近、水ガラスコンクリートとしてのワーカビリティ確保を可能にした技術が報告されている(特許文献5,6参照)。いずれもスラグ(ブレーン8000cm2/g)使用量は少量であり、代わりに溶融スラグ粉末(CaO/SiO2モル比1.2以下),アルミナセメント,スラグおよび水ガラスからなる結合材を用いて耐酸性コンクリートとして報告している。特に、水ガラスは市販1号,3号(以下、1号、2号、3号とは、出願時点のJIS規格工業用水ガラス1〜3号を示す)を混合し、さらにメタケイ酸ナトリウムを添加していることに注目される。すなわち、セメントコンクリート程度のワーカビリティ(フローで90分程度)を得るには、結合材構成として溶融スラグ(表面溶融),アルミナセメント,高炉スラグを用いて、水ガラス(1号,3号混合)およびメタケイ酸ソーダの存在が必須である。また、耐酸性コンクリートとするには蒸気養生を必要とするようである。
常温養生における水ガラスモルタルでの乾燥収縮についての報告がある(特許文献7参照)。収縮低減には溶融スラグ(下水汚泥焼成)を高炉スラグに代替し、さらにアルミナセメントを結合材として、水ガラス混合(1号,3号)とメタケイ酸ソーダの使用が有効であるとしており、特にアルミナセメント添加が必須要素と述べている。
以上の従来の水ガラスコンクリートに関する技術は、以下のように整理される。
1)水ガラスおよびスラグの耐酸性に優れた特性を生かすべく、水和硬化方法に関する検討が行なわれたが、その狙いは産業廃棄物である高炉水滓の利用であった。しかし、工業用水ガラスはJIS規格で成分が決められており、水ガラスで単にスラグを刺激して硬化させるのみではコンクリートとしてのワーカビリティを得ることができず、コンクリートとしての実用化はできなかった。さらに、硬化体の長期安定性、特に寸法変化や表面劣化などの欠点もクリヤーできなかった。
2)水ガラスとスラグの硬化体は、耐水性および耐浸透性、そして耐酸性に関し十分な結果が得られないとして高炉スラグの使用を断念し、新たにCaO/SiO2モル比が1.2以下である非晶質カルシウムシリケートアルミネート系スラグ(換言すれば下水汚泥や都市ゴミを溶融スラグ化した廃棄物溶融スラグ)と水ガラスとの水和硬化体がコンクリートになり得るという方向が公開された。水ガラスは主に1号水ガラスや3号水ガラスをアルカリ調整した水ガラスを使用している。しかし、コンクリートに関する記載は見られない。
3)水ガラスコンクリート、特にフレッシュコンクリートとしての技術が報告された唯一の公知技術では、結合材は表面溶融焼却灰,CaO/SiO2モル比が1.2を超えるスラグ(高炉水滓),アルミナセメント,そして水ガラスとメタケイ酸ソーダ等のアルカリ金属塩類から構成される。特に、水ガラスのS/Nモル比はメタケイ酸ソーダ添加により大幅に低下(2.307および2.079)する。この技術で、フレッシュコンクリートの性能が得られる理由は、おそらく高炉スラグ添加が極端に少ないこと、すなわち溶融スラグが初期水和に寄与せず、逆にアルミナセメントが水和に寄与しているためと考えられる。
4)今までの技術として、耐酸性に優れ、かつ乾燥収縮の小さな水ガラスコンクリートとするには、a.結合材構成は、表面溶融スラグ粉末,アルミナセメント,高炉スラグと、1号,3号の混合水ガラスとし、混合水ガラスはメタケイ酸ソーダ添加でS/N=2.10〜2.31程度にする。
b.コンクリートのワーカビリティとして、可使時間で45〜90分、硬化時間で60〜120分とすることが必須条件である。
特開昭59-30746号公報 特開平4-6131号公報 特開2001-106562号公報 特開平8-119696号公報 特開2001-240456号公報 特開2002-160960号公報 特開2001-163660号公報
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、大量に排出される安価な高炉水滓スラグおよび改質,改良した工業用水ガラスを使用して、水ガラスコンクリートのワーカビリティおよび硬化体の硬化調節,強さ発現,乾燥収縮,凍結融解などの性能をコンクリート並みとすると同時に、耐酸性に優れた水ガラススラグコンクリートを製造するための水ガラススラグコンクリート用水ガラス、その製造方法およびそれを用いて製造される水ガラススラグコンクリートを提供することを目的とする。
水ガラスとスラグとの水和反応過程と、コンクリートとしてのワーカビリティおよび硬化機構を検討した結果、ワーカビリティは水ガラス中ナトリウムアルカリ成分(以下、OH-という)とスラグ粒子との水和および混練水量で決定されることが確認された。また、凝結/硬化および強さ発現は、水ガラス中シリカ成分とアルカリ刺激による微量のスラグ溶出多価陽イオンによるゲル化/硬化がスタートとなり、以降、スラグと水ガラス中シリカ成分の水和反応とスラグ自身の水和反応、そしてシリカ質粉末とスラグとのポゾラン反応によってコンクリート硬化体組織が形成されることを確かめた。従って、コンクリートのワーカビリティは、水ガラス中のS/Nモル比の調整と、スラグ粉末度,水量の選択により確保することができ、コンクリート並み(可使時間2時間程度,硬化時間4時間程度)とすることが可能となった。
一方、コンクリートの乾燥収縮量を低減させるためには、可使時間経過後直ちに硬化して初期材令での強さ発現を大きくすることが必要であり、このためにはOH-量が十分に存在し(すなわちS/Nが低いこと)、またスラグ粉末度が高い方が有利となる。併せて水量の少ないことも条件となる。さらに蒸気養生による加温も水和促進に効果がある。換言すれば、緻密な高強度コンクリートを作れば、耐酸性および耐凍害性も含めてセメントコンクリート並みの品質が得られることになる。
このように、市販高炉スラグを用いて、市販工業用水ガラスでS/Nモル比を調整したもの(改質水ガラス),シリカ質各種粉末を所定の割合で配合した結合材を用いることで、セメントコンクリート並みのワーカビリティーや品質、そして耐酸性水ガラススラグコンクリートとなることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る水ガラススラグコンクリート用水ガラスの製造方法は、Na2O成分に対するSiO2成分のモル比S/Nが2.1以上2.3未満であって65/140重量部の水を添加したときのpHがpH=-2.20×(S/N)+17.17±0.10の条件を満たすかまたはS/Nが2.3以上2.5以下であって65/140重量部の水を添加したときのpHがpH=-0.911×(S/N)+14.21±0.10の条件を満たすよう水ガラスに対して苛性ソーダを混合することを、特徴とする。この条件は、詳細な実験により導き出したものである。
本発明に係る水ガラススラグコンクリート用水ガラスは、水ガラスと、前記水ガラスに対し65/140重量部の水を添加した場合に前記水ガラスのNa2O成分に対するSiO2成分のモル比S/Nが2.1以上2.3未満でかつpH=-2.20×(S/N)+17.17±0.10またはS/Nが2.3以上2.5以下でかつpH=-0.911×(S/N)+14.21±0.10となる量の苛性ソーダとを混合して含むことを特徴とする。
本発明に係る水ガラススラグコンクリートは、前述の水ガラススラグコンクリート用水ガラスと、高炉スラグと、シリカ質粉末とを含むことを特徴とし、特に、水ガラススラグコンクリート用水ガラス140重量部と、高炉スラグ100〜400重量部と、シリカ質粉末20〜200重量部とを含むことを特徴とする。本発明に係る水ガラススラグコンクリートは、前述の水ガラススラグコンクリート用水ガラス140重量部と、高炉スラグ100〜400重量部と、シリカ質粉末20〜200重量部と、細骨材350〜450重量部と、粗骨材700〜1000重量部とを含むことが好ましい。水ガラススラグコンクリートの製造に用いる水の量は、好適には、結合材(水ガラス中のNa2O成分およびSiO2成分とスラグとの合計)に対する水(水ガラス中の水成分と混練水との合計)の重量比(水/結合材比)が0.3〜0.7の範囲の量である。
本発明に係る水ガラススラグコンクリートは、硬化遅延剤として、非晶質アルミナ粉末,非晶質珪酸アルミニウム,ホウ酸ナトリウム加熱溶融粉末およびホウ酸ナトリウム組成物の1種または2種以上の組み合わせを含むことが好ましい。
本発明に係る水ガラススラグコンクリートは、乾燥収縮低減剤として、低級アルコールおよび起泡性のない非イオン界面活性剤の一方または両方を含むことが好ましい。
本発明に係る水ガラススラグコンクリートは、常温養生コンクリートから成っても、あるいは蒸気養生コンクリートから成ってもよい。
より詳細には、本発明は、以下のような耐酸性水ガラススラグコンクリートを提供するものである。
(1)市販工業用水ガラス(JIS規格工業用水ガラス1号,2号,3号の1種または2種以上の組み合わせ)に苛性ソーダを添加し、S/Nを調整して改質水ガラスを作成する。この改質水ガラスのpH値、すなわちOH-(mol/L)(改質水ガラス100重量部+水65重量部)が、S/Nが2.30以上ではpH=-0.911×(S/N)+14.21±0.10、S/Nが2.3未満ではpH=-2.20×(S/N)+17.17±0.10となることが改質条件となる。
(2)この改質水ガラス140重量部に対し、高炉スラグ100〜400重量部,シリカ質粉末20〜200重量部,骨材および水を混合し、流し込み成型と常温硬化及び蒸気養生硬化が可能な耐酸水ガラススラグコンクリートとする。
(3)さらに、硬化遅延剤(材)として非晶質アルミナ粉末,非晶質珪酸アルミニウム粉末,ホウ酸ナトリウム組成を持つ溶融粉末,およびホウ酸とNaOHの組成物を添加する。
(4)そして乾燥収縮低減剤と各種低級アルコール,起泡性のない各種非イオン界面活性剤を単独または混合して添加する。
耐酸水ガラススラグコンクリートの製造に用いる水の量は、改質水ガラス140重量部に対し65重量部前後が好ましいが、その比率に限定されるものではない。耐酸水ガラススラグコンクリートの製造に際して、AE剤、着色剤その他の添加剤を混合してもよい。また、耐酸水ガラススラグコンクリートには、硬化促進剤として各種セメントを添加してもよい。
本発明によれば、大量に排出される安価な高炉水滓スラグおよび改質,改良した工業用水ガラスを使用して、水ガラスコンクリートのワーカビリティおよび硬化体の硬化調節,強さ発現,乾燥収縮,凍結融解などの性能をコンクリート並みとすると同時に、耐酸性に優れた水ガラススラグコンクリートを製造するための水ガラススラグコンクリート用水ガラス、その製造方法およびそれを用いて製造される水ガラススラグコンクリートを提供することができる。
本発明で用いる改質水ガラスは、次のような作用効果を見いだした。
工業用水ガラスにおいて、水ガラスコンクリートでの水量(水ガラスの水分も含む)配合に応じてアルカリpH値を測定した結果、概ね1号での12.4,2号での11.8,そして3号での11.5と、S/Nが低下するに従ってアルカリ性は強くなることが判った。水量が数倍程度増えてもこの値に大きな変化は見られない。つまり、水ガラス中にはSiO2およびNa2O成分が溶質成分として存在するといわれるが、実際にはNa2O成分はSiO2成分と強く結合して、ナトリウムアルカリ、すなわちpHとしてのNaOHは水中に電離してOH-イオンとなっている。その成分NaOHは、存在する水ガラス中のNa2O成分に対し、1号水ガラスでは概ね0.4%,2号では0.2%,3号では0.1%となる。換言すれば、工業用水ガラスのアルカリ挙動はpH値で11.5〜12.4程度の比較的弱いアルカリであり、水ガラス中のNa2O成分はSiO2成分と強く結合して、アルカリ挙動としては極めて低い作用であることが見いだされた。
スラグとの反応パターンは1号水ガラスがほぼ速硬/瞬結であり、一方、2号,3号では硬化遅延または硬化不良となる。その原因は、第一にアルカリとして作用するOH-量であり、第二に、水ガラス中のS/Nに応じたシリカ重合度の差によるものと考えられる。シリカ重合度は実際に測定することは困難(特に濃厚溶液)であるため、工業用水ガラス製品別におけるS/NとpH値を対象に以下改質水ガラスについて検討した。なお、S/Nの範囲は、コンクリート標準配合での可使時間を想定した。
水ガラスの改質は、工業用水ガラス140重量部に対し、コンクリート打設時に用いる混練水に相当する添加水としての水65重量部を添加して実施した。なお、添加水量は数倍となってもpH値はほとんど変わらないことを確認している。1号水ガラスは既に述べたように速硬/瞬結を示し、コンクリートとしての可使時間は得られないので、NaOH添加で改質する対象からは除外し、2号,3号について実施した。また、水ガラス製品同士の混合で改質する場合において、2号水ガラスは1号および3号の中間にあるので、1号と3号の混合で実施することとした。S/Nの設定範囲は、1号水ガラスのS/Nの近傍(2.1下限)から2号水ガラスのS/N近傍(2.5上限)の間として行なった。その理由は、S/Nが2.1近傍ではコンクリートが瞬結となり、また2.5近傍では硬化不良になるからである。
図1に示すように、2号水ガラスにNaOHを添加してS/Nを改質すると、pH値とS/Nの関係はS/N=2.30付近を境として2本の直線で近似される。同様に、3号水ガラスでもpH値は若干低いものの2本の直線に分かれる。一方、1号と3号水ガラス混合では、前2者と比較してS/N=2.30付近のpH直線が著しく2本に分かれることはないが、ほぼ3号および2号への改質水ガラスのpH直線の内部に入ることが確かめられた。このことは次のように解釈することができる。
改質水ガラスのpH値を、Na2O合計成分(添加NaOHも含む)に対する工業用水ガラスのpH値でのOH-(mol/L)成分を差し引いて補正した後のpH値として求めたところ、2号水ガラス改質では添加NaOHの4〜12%、3号水ガラス改質では2〜3%程度がS/Nに応じてアルカリpH値に寄与していることが判明した。すなわち、2号および3号水ガラスにNaOHを添加してもその90%以上は水ガラス中のシリカ成分に固定され、OH-イオンとしてアルカリpHに寄与するのは数%から10%程度という、水ガラス改質の本質を見いだした。この結果はpH値とS/Nモル比の直線関係で表すことができる。
一方、1号水ガラスと3号水ガラスを所定の割合で混合し、NaOH添加と同様の配合にしてpH値を測定すると、上述したNaOH添加での2号改質と3号改質の内に入ることが確かめられた。
NaOH添加による改質では、水ガラスシリカ溶質構造中に添加NaOHのほとんどの成分が結合され、おそらくシリカ重合度を切断してシリカ溶質重合構造をNaOH添加量(すなわちS/Nの低下)に応じて小さくしていると予想される。一方、1号と3号の混合による改質を評価するため、改質水ガラスの合計Na2O成分に対するアルカリpHへのOH-の寄与を求めると、ほぼS/Nに対して2号へのNaOH添加による改質と一致することが見いだされた。また、単純に1号および3号水ガラスでのpH値のOH-を相加算出すると約0.1%程度の増加が見られ、混合による改質もNaOH添加改質と同様、水ガラスシリカ溶出構造を切断(おそらく3号水ガラス)しているものと考えられる。
以上の結果から、水ガラスコンクリート用改質水ガラスの条件は、S/NとpH値の2直線関係によって示すことができる。2号または3号水ガラスにNaOH添加する場合と、1号,3号水ガラスを混合して改質する場合とにおいて、改質水ガラス140重量部と水65重量部で十分混合した後にpH値を測定すると、改質水ガラスS/Nとの関係は、次の直線式で表すことができる。
S/N=2.30以上のとき: pH=-0.911×(S/N)+14.21±0.10
S/N=2.30以下のとき: pH=-2.20×(S/N)+17.17±0.10
S/Nの範囲は、前述したように1号水ガラスおよび2号水ガラスのS/N付近とするが、S/Nが2.3未満または以下では3号水ガラスのNaOH添加改質が大幅にずれてくる(pH値が近くなる)。よって、3号水ガラス改質は、特にS/Nが2.0以下ではpHとS/Nの直線表示の対象外とする。またS/Nが2.3以上では、硬化発現状況から2.5付近が上限となる。
次に、改質2号水ガラスとスラグ(ブレーン値4000cm2/g)および水の配合で混練したときのpH値からのOH-/合計Na2O(%)を、スラグ無添加と添加の場合について下表−1に示す。
Figure 2004168640
S/Nが低くなるに従い、スラリーのゲル化/硬化時間は短くなるが、スラグと改質水ガラスとの反応には以下の特徴が見出された。
1)スラリーのゲル化/硬化時、スラリー中のpHすなわちOH-/合計Na2O(%)は、必ず上昇する。ただし、スラリーが流動性を示す間は、スラリーのpHはS/Nに対応してほぼ一定値を保持する。
2)水量はコンクリート配合での2倍で行なったが、その理由はpH測定用のスラリー水を確保するためである。水量が多いとゲル化/硬化時間は一般に遅延される。
3)スラリー水中のOH-/合計Na2O(%)はpHに寄与するOH-濃度であり、NaOHとスラグ溶出Ca++によるOH-と考えられる。スラリー時、アルカリ刺激で作用するNaOHのOH-はスラグ表面に固定され、スラグからCa++が溶出する。このバランスが保たれている間はスラリーとして存在する。
4)ゲル化/硬化時にpH値が上昇(OH-が増加)するのは、スラグからのCa++等の溶出で水ガラス中シリカ成分がCSH等セメント水和物を形成した結果、水ガラス中より固定されているNa+アルカリ成分が再溶出するためであり、これがさらにスラグ刺激する結果、水ガラス水和は促進される。
5)以上の結果から、改質水ガラスのスラグ水和では以下の作用効果を挙げることができる。
・改質水ガラスのOH-濃度の大小(すなわちS/N)によりスラグ刺激が異なり、スラリー流動性は確保される。
・スラリーから硬化においては、OH-によるスラグ刺激の結果、スラグより溶出するCa++イオン等により水ガラス中のシリカ成分がCSH等セメント水和物を生成し、水ガラス中よりNa+アルカリ(固定)が溶出し、さらにスラグ刺激剤として作用する結果、CSH生成が活発となり硬化が著しく促進される。
・改質水ガラスとスラグによるスラリー挙動および硬化は、OH-濃度の大小および水ガラスNa2O成分からのNaアルカリ再溶出(すなわち連鎖反応)を起こす水ガラス水和反応を特徴とする。
水ガラススラグコンクリートは、改質水ガラス,高炉スラグを結合材とし、シリカ質粉末と骨材を加え所定の流動性を得るように混練水で調整して作成する。高炉スラグはセメント添加用高炉水滓であれば市販のものその他、いずれの品質でも良いが、特に水ガラスコンクリート用として、低ブレーン値(4000cm2/g)のもの(例えば、商品名「セラメント」)を用いて一連の試作を実施した。その理由は、ブレーン値が小さくなるほど水ガラスアルカリによる刺激が緩和され、水和が抑えられてコンクリートのワーカビリティー確保が容易になることと、一般にブレーン値が小さいほど価格が安価となるためである。
改質水ガラス140重量部に対し、スラグは100〜400重量部(好ましくは200〜300重量部)が配合される。200重量部未満では十分な耐酸性が得られず、コンクリートの流動性が低下する。また、300重量部以上ではコンクリートとしての流動性を得るために混練水を必要とし、水和硬化が遅延するうえ、経済的に不利な配合となる。
シリカ質粉末の種類は限定されないが、シリカを含む粉末であればよく、例えば、天然鉱物/岩石である珪石や硅砂粉末,天然ゼオライト各種や、産業廃棄物である板及びビンガラス,下水汚泥焼却灰,都市ゴミ焼却灰およびこの溶融物,石炭灰(I〜IV種)などである(JIS A 6201「コンクリート用フライアッシュ」で、粉末度と強熱減量を主体に、I種、II種、III種、IV種の4種類の品質のものが規定)。粉末度はブレーン値で2000cm2/g以上あれば使用されるが、特に制約はない。改質水ガラス140重量部に対し、20〜200重量部(好ましくは50〜100重量部)が配合される。50重量部未満ではコンクリートの長期材令(材令1ヶ月)での圧縮強度の低下が起こりやすくなり、かつコンクリート打設時の流動性が低下する。また、200重量部以上ではコンクリート流動性の確保に混練水を必要とし、経済性の低下や強度低下の原因となる。ここでは、シリカ質粉末は主に宇久須珪石粉(商品名:伊豆特粉)や市販フライアッシュを使用した。
骨材は、一般にセメントコンクリートで使用される細骨材と粗骨材を組み合わせて使用する。細骨材としてシリカ質粉末の粗粒、即ちコンクリート用標準砂並みの粒子も使用することができる。配合割合は結合材とシリカ質粉末の配合で決まるが、標準配合では改質水ガラス140重量部,スラグ260重量部,珪石粉末100重量部,混練水65重量部に対し、細骨材350〜450重量部,粗骨材(最大寸法20mm)700〜1000重量部が適当である。
コンクリート遅延剤(材)は水ガラスコンクリート用として特定されるものであり、遅延作用によって水ガラスコンクリートの流動性、すなわち可使時間を確保することと、一旦凝結を開始したら速やかに硬化させる性質が性能として要求される。一般に、水ガラスコンクリートを硬化遅延させると硬化不良となるため、新たな遅延剤の検討が必要であった。遅延剤(材)について精意検討したところ、非晶質アルミナ粉末(商品名:キョーワード200)および非晶質珪酸アルミニウム粉末(試薬)、そしてアルミスラッジ脱水乾燥物が有効であることが判明した。これらの粉末を水ガラス140重量部に対し、S/Nに対応して所定量(0.5〜5重量部)添加することで、可使時間を大幅に確保すると同時に、初期材令(材令1日)での強度低下も起こらないことが確かめられた。
ホウ酸ナトリウム(四ホウ酸ナトリウム含水物)を200〜300℃にて加熱して溶融し、これを急冷してガラス質にした粉末(加熱溶融粉末)、またはホウ酸ナトリウム組成物(NaOH+H3BO3)を粉末または水で溶解して、改質水ガラス140重量部に対しS/Nに応じて0.5〜5.0重量部添加する遅延策も有効である。加熱溶融粉末はコスト的に不利であるので、ホウ酸ナトリウム組成物が一般に使用される。しかし、最近ホウ酸が条例で一部規制(河川汚染)されていることから、使用には十分な検討が必要である。
水ガラスコンクリートは、セメントコンクリートと比較して初期材令(1日養生後脱型:JIS A 1129)での乾燥収縮が大きく、これを極力抑える必要がある。収縮の原因は、水ガラスのゲル化/硬化水和組織が水を含むためと考えられる。収縮を抑えるためには、蒸気養生が有効であることは明らかである。一方常温養生ではゲル化/硬化時に水を硬化組織から掃き出して、スラグ粒子水和で形成される間隙(または毛細管組織)へ間隙水として移動させる必要がある。そこで、セメントコンクリートの乾燥収縮メカニズムを参考にして検討したところ、水和水の表面張力を低下させる各種アルコール類,起泡性のない非イオン界面活性剤に効果を見いだした。
低級アルコールでは、改質水ガラス140重量部に対して5重量部を上限として添加した場合、概ね20〜30%程度の収縮低減効果が得られる。低級アルコールとしては、エタノール,ブタノール,プロパノール,ヘキシルアルコールなどが挙げられる。また、セメントコンクリートで効果のある乾燥収縮低減剤(商品名:テトラガード)との併用も効果的であり、添加量も少量(0〜5重量部)で十分であることから、経済的にも有利である。
起泡性のない各種非イオン界面活性剤(例えば、花王社製、商品名:エマルゲン705,レオドールMO-60)なども、改質水ガラス140重量部に対し5重量部を上限として添加すると、乾燥収縮量を20%程度低減させることができる。特に注目されるのは、コンクリート表面でのクラック発生を抑える効果がある点である。しかし、非イオン界面活性剤は価格が高価であるため、使用については十分検討する必要がある。
水ガラスコンクリート打設時の混練水添加は不可欠である。標準配合では改質水ガラス140重量部に対し65重量部であるが、S/Nに応じて極力低水量とすることが望ましい。そのためには、セメントコンクリート用減水剤または流動化剤の使用が望ましい。セメントコンクリート用減水剤または流動化剤の種類は、限定されない。
水ガラススラグコンクリートは、熱衝撃に優れた性質をもつことを見いだした。即ち、セメントコンクリートでの蒸気養生は、製品の形状,寸法にもよるが、一般に昇温及び冷却温度は厳しく抑制されている。しかしながら、水ガラススラグコンクリートは温度条件について何ら抑制は必要無い。養生温度は蒸気温度なら特に制約は無いが、拘束されたコンクリートのひび割れ試験(JIS A 1151)をクリアーするには少なくとも50℃以上の養生温度が必要となる。一方、養生時間はコンクリート製品の形状,寸法で決まるものであるが、直径10cm,高さ20cmの円柱供試体では少なくとも4時間以上の養生時間を必要とする。水ガラススラグコンクリートの蒸気養生効果は、水ガラス−スラグ粒子との水和反応を促進するもので、結果として乾燥収縮を大幅に低減することが大きな狙いといえる。図3にモルタルでの4時間保持におけるS/N別の養生温度の効果を、図4にモルタルでの50℃における養生時間の効果(S/N=2.40)を示す。
本発明の水ガラスコンクリートは、流動性および可使時間を十分に確保して、セメントコンクリート並みの流し込み打設を想定するものであるが、その他の形成方法、例えば鉄筋コンクリート,遠心力成型,加圧成型法,即時脱型,1.5ショット成型,水中打設,寒中コンクリート,軽量コンクリートなど、従来セメントコンクリートで用いられる方法が使用できるものである。
次に、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、水ガラスコンクリート配合は全て重量単位で表示する。また、可使時間および硬化時間は時分(Hm)で示す。ここでいう可使時間とは、混練後スラリーの流動性がなくなった時点までの経過時間を(具体的には型枠打設成型体を傾けても流れなくなる時間)、また硬化時間は脱型可能な硬化(圧縮強度で数N/mm2)に要した時間を意味する。
・試験例1 S/N別水ガラスコンクリート(実施例-1〜3および比較例-1〜3)
表-2に示す工業用水ガラス2号(実施例-1)および工業用水ガラス3号(実施例-2)に対し、NaOHを所定のS/Nとなるように添加し、改質水ガラスを作成する。また、工業用1号水ガラスと3号水ガラスを所定の重量割合で混合し(実施例-3)、所定のS/Nとなるように改質水ガラスを作成した。それぞれ表-2に示す配合で打設(成型)したコンクリートの性状(可使時間,硬化時間)および圧縮強度を測定した。その結果を表−2および図2に示す。
Figure 2004168640
実施例-1〜3の結果から、いずれの場合も可使時間と硬化時間は同一S/Nにおいて、3号で多少硬化が遅れる以外、ほぼ同じであることが示され、S/Nが決まれば水ガラス改質条件が異なっても水ガラススラグコンクリートとして何ら影響のないことが確かめられた。その理由は、改質水ガラスのpHとS/Nがほぼ直線関係で表示されることにある。
なお、比較例-1〜3で示す未改質の各工業用水ガラスでは、2号および3号では大幅な硬化遅延や硬化不良に、1号では速硬/瞬結となり、コンクリートとしての使用には問題がある。
強さ発現は改質条件により材令3日以降で若干の差が見られ、特に1号と3号の混合による改質(実施例-3)では、S/Nの範囲に関係なく、2号とNaOHの添加改質の場合より強度発現は良いことが示される。
・試験例2 水ガラスコンクリートの配合(実施例-4〜8および比較例-4)
コンクリートとしての品質要求の一つは、セメントコンクリート並みのスラリー流動性と作業性(ワーカビリティー)を満たすことである。
表−3に示す配合により実施例-4〜8および比較例−4の水ガラスコンクリートを製造した。
Figure 2004168640
実施例-4は、寒中屋外打設時(〜5℃)での結果を示すもので、セメントコンクリートでの高流動コンクリートに相当する流動性が確かめられた。このコンクリート配合は、本発明での標準的なコンクリート性状を得る配合である。すなわち、s/a(%)で33〜34%、高流動化の水条件は結合材(改質水ガラス中の固形分+スラグ)に対する水(改質水ガラス中の水+混練水)の比として水/結合材で示すと、0.37±0.01の範囲である。実施例-4は特に粗骨材寸法(最大)を20mm,13mm,30mmにつき実施したものであり、寸法が大きくなると流動性確保には水量を多く必要とする。
実施例-5は、実施例-4より水量を多くした場合であり、スラグブレーン値による違いを試験で確かめたものである。結果は、スラグブレーン値が細かくなる(6000)と硬化時間も短くなり、流動性も小さくなるが、水量増加で更なる高流動化コンクリートとなる。
比較例-4は、実施例-4に対しコンクリート構成材料であるシリカ質粉末を無添加とした場合の実施結果である。ほぼ同一の水/結合材比に対して流動性は良くなるものの、28日材令における圧縮強度の伸びが小さく、場合によっては強度発現が停止する。よって、シリカ質粉末は必須要素である。
実施例-6は、s/aを32〜42%に変えた場合、s/aの上昇に伴って水量が必要となり、流動性が得られても初期強さ発現が一様に低下する結果を示すものであり、水ガラスコンクリートにおいてs/aを大きく変えることは得策ではないことを示している。
実施例-7は、S/N=2.30,スラグブレーン4000cm2/gを用いた標準的な水ガラスコンクリートである。水/結合材比で0.41〜0.42となる少量の水量差でフロー値は34〜45cmへと変わることが確かめられたものの、流動性に優れたコンクリートである。
実施例-8は、屋外で夏場打設(気温〜30℃)を実施したものである。コンクリート練り上がり温度が27〜30℃となるとコンクリート流動性が大幅に低下し、かつ可使時間も著しく短くなり、施工性を悪化させることが確認された。なお、水量を増加しても、硬化が著しく遅延されるだけと理解される。
・試験例3 5%硫酸水溶液中における耐酸性(実施例-9,比較例-5〜6)
水ガラスコンクリートでの耐酸性評価は、5%硫酸水溶液中に投入して実施した。試験は、打設後水中養生,材令7日における重量を基準とし、硫酸水溶液投入後の重量変化および供試体表面からの中性化(含浸)深さをフェノールフタレイン溶液にて測定した。評価の目安は、硫酸投入後1ヶ月で重量変化1%以内、含浸深さで3mmとした。
表-4に示す実施例-9,比較例5〜6(モルタル)での配合で作成したコンクリートにつき、以下に述べる。
Figure 2004168640
実施例-9は、打設後1ヶ月水中養生したコンクリートを、5%硫酸水溶液中および温泉水源流(pH=1.5〜1.8,温度37〜40℃)中へ浸漬した場合の浸漬1〜6ヶ月における重量変化率(%)を示したものである。比較例-5にはセメントコンクリートでの結果を示す。5%硫酸水溶液浸漬では、硫酸との反応生成物によるものと見られるスケールで、1%前後の重量増加が見られるが、重量変化率は6ヶ月で0.1%以内に収まっている。一方、セメントコンクリートでは大幅な重量変化が見られることから、水ガラススラグコンクリートは優れた耐酸性を示すことが確かめられた。
温泉水中では重量減少率が浸漬1ヶ月で2%前後となり、その後6ヶ月までは1%程度の増加となる。比較例-5のセメントコンクリートと比較して約4倍程度の耐久性を示すといえよう。ただし、温泉水は多くの塩類が溶けていることに留意せねばならないだろう。
比較例-6は、耐酸性発現に対する改質水ガラスとスラグの配合条件を検証した結果を示したものである。耐酸性評価は供試体表面からの含浸深さで行なったものであるが、含浸深さが材令1ヶ月で3mm以下となる条件としては、改質水ガラス140重量部に対してスラグ200重量部以上が好ましいことが判明し、本発明に至ったものである。
・試験例4 耐凍害性(実施例-10〜11,比較例-7)
水ガラスコンクリートは、水ガラスの水和という、セメントコンクリートとは全く異なる水和機構によるものであることは既に述べたが、耐凍害性はコンクリートの耐久性を評価する上で重要な試験である。表-5に示す配合で作成したコンクリートにおいて凍結融解試験(JIS A 1148-2001)を実施した結果を、実施例-10,11および比較例-7(モルタル試験)に示す。
Figure 2004168640
実施例-10は、打設後水中養生2週間後に試験を開始したものである。スラグブレーン値4000および6000での配合における耐凍害性を、相対動弾性係数および質量減少、そしてコンクリート外観観察などにより評価した結果、300サイクルで全ての項目をクリヤーすることが確かめられた。また、実施例-11は、打設後養生1週間で開始したものである。実施例-10と比較して質量減少が大きく、硬化体表面はポップアウト等の多少の欠損は認められるものの、相対動弾性係数は十分に耐凍害性をクリヤーするものである。以上の結果から、S/Nが違っても十分に水ガラスコンクリートは耐凍害性に優れたコンクリートと言える。
比較例-7は、改質水ガラスとスラグの配合および混練水量の関係における耐凍害性をモルタルにて検証したものである。水/結合材比が重要であり、特にこの値が0.5以下であることが必須条件である。さらには、改質水ガラスとスラグの配合にも留意する必要があり、改質水ガラス貧配合は好ましくない。
・試験例5 乾燥収縮(実施例-12〜15)
表-6に示すような改質条件別のコンクリート配合で打設し、1日後に脱型して室内(相対湿度65±5%,温度22℃±1℃)にて供試体を自然乾燥させ、その収縮量をダイヤルゲージによる測定を行なった。厳密な長さ試験(JIS A 1129-3 2001)ではないが、参考データとして採用することとした。
Figure 2004168640
水ガラスコンクリートにおける乾燥収縮は、乾燥材令1〜3日の初期で全収縮量の70〜80%に達し、1週間で挙動のほぼ全体像が見えてくる。また、S/Nが大きいほど硬化が遅延され、その結果、初期材令における乾燥収縮量が大きくなるという傾向を示す。
実施例-12〜14で明らかなように、水ガラス改質条件によって乾燥収縮の挙動に大きな差は見られず、いずれの改質条件でも有効と判断できる。S/N設定は実施例-1〜3で示したコンクリートの作業性を考慮すると2.35〜2.30が好ましい。ただし、後述する遅延剤や乾燥収縮低減剤の使用によってはこの範囲に限らない。
実施例-15は、一応コンクリートの可使時間を無視してS/Nを小さくし、さらにスラグブレーン値を細かくして乾燥収縮について評価したものである。速硬型(可使時間10〜30分)とすることで、28日材令における乾燥収縮量は0.05%に近いものとなることが期待される。このコンクリート配合は、通常の流し込み工法よりも、例えば1.5ショット工法や2液混合工法,そして水中打設工法などで利用されることが期待される。
・試験例6 硬化遅延剤(材)(実施例-16〜21,比較例-8〜12)
水ガラスコンクリートは、改質水ガラスのS/Nによって硬化調節を自在に行なうことが可能であることは既に示した(実施例-1〜3)。本発明の硬化遅延剤(材)は、主に夏場打設時にS/Nを決定した場合、コンクリートの作業時間確保などを目的に使用するもので、特に水ガラスコンクリートの特徴であった遅延剤(材)添加による硬化時間の大幅遅延、または初期材令の硬化強さ低下を起こすことなく使用できるものである。
表-7に示すコンクリート配合において、硬化遅延剤(材)種別に改質水ガラスのS/Nに応じて検討した結果を以下に述べる。
Figure 2004168640
実施例-16および17は、非晶質アルミナ粉末(商品名:キョーワード200)を用いた効果であり、S/Nに応じて添加量が異なることを示し、それぞれ比較例-8および9の結果から、少なくとも可使時間で1時間程度、硬化時間も2時間程度の遅延で硬化する。また、初期強度が若干低下するものの、材令3〜7日で十分発現する。
実施例-18および19は、非晶質珪酸アルミニウム粉末(試薬3SiO2・Al2O3組成)を用いた結果を示すもので、同様にS/Nに対応して添加量はそれぞれ異なる。
実施例-19はS/Nが2.30の場合であり、S/Nが低くなると珪酸アルミニウム粉末は一様に多く添加する必要が生じる。実施例-18と同様に、硬化時間が大幅に遅延され、仕上げ作業に効果的である。
強さ発現は、遅延剤(材)添加により初期材令において一様に若干の低下を示すものの、材令3〜7日で十分に発現する。
実施例-20は、主にS/Nが2.20前後と小さい場合に効果のある遅延剤について実施したものであり、四ホウ酸ナトリウム含水物(試薬:Na2B4O7・10H2O)を加熱してメルトしたものを急冷して粉末にして用いた(BNと称す)例である。この遅延効果は比較例-12に対し大幅な効果を示すものの、添加量が増えると逆に硬化促進となる。本遅延剤は製造が煩雑で実用化は困難と考え、実施例-21に示す遅延剤への改質,改良を行なった。
実施例-21の遅延剤(材)は、BNメルト組成物が水中で溶解して生成するNa成分をNaOH,ホウ素成分BO3 3-を含むH3BO3をそれぞれ出発材料とし、NaOH:H3BO3=2mol:4molと想定して実施したものである。可使時間を2〜3時間とした場合、硬化時間も7時間程度と大幅に遅れるものの、比較例-12での材令強度は7日材令までに十分発現する。よって、水ガラスコンクリート用硬化遅延剤として十分に使用される。
・試験例7 乾燥収縮低減剤(実施例-22〜24,比較例-13〜16)
表-8に示す水ガラスコンクリート配合における乾燥収縮低減剤効果について、実施例-22では低級アルコール(試薬),実施例23〜24では起泡性の低い(または無い)非イオン界面活性剤(市販品)を使用して試作,評価を行なったものである。測定方法は試験例-5に準ずる。
Figure 2004168640
実施例-22では、予備試験で効果があった低級アルコール類について試作したものである。収縮量のほか、初期乾燥時に供試体表面に見られる特有のヘアクラック(亀甲状亀裂)の状況も併せて測定した。その結果、エタノール,ブタノール,ヘキシルアルコール等で、比較例-14で示した収縮率に対して最大で30%程度の収縮低減効果を発現した。ただし、ヘキシルアルコールを除いて添加量の上限が規制される。
セメントコンクリート用乾燥収縮低減剤(商品名:テトラガード)は、本発明コンクリートに対して多量添加(改質水ガラス140重量部に対し15重量部程度)で効果が見られたので、エタノールとの併用での効果を検討したところ、2.5〜5.0重量部添加でも十分効果があり、(比較例-13)コスト的にも有利な方法と判断された。
なお、低級アルコール5重量部添加では、ヘアクラックの発生は極めて少ないか、皆無であった。
実施例23〜24は、市販されている非イオン界面活性剤のうち、効果の認められたものについて検討したものである。非イオン界面活性剤には、ポリオキシエチレン高級アルコールエステル(商品名「エマルゲン705」、花王社製)と,グリセリン脂肪酸エステル(商品名「レオドールMO-60」、花王社製)とを用いた。
実施例-23では、ポリオキシエチレン高級アルコールエステルが良い結果を示し、比較例-15に対し乾燥収縮量で40%程度の低減効果が得られた。同様にグリセリン脂肪酸エステルでも約30%の効果が得られ、本発明コンクリートの収縮低減剤として使用可能であることが判明した。
実施例-24は、乾燥収縮が大きい水ガラスコンクリート(比較例-16)に対するポリオキシエチレン高級アルコールエステル(商品名「エマルゲン705」、花王社製)の添加効果を示すもので、20〜30%の収縮低減効果が見られる。表面クラックの点では、若干少なくなる。
・試験例8拘束されたコンクリートの乾燥収縮ひび割れ試験(実施例-25〜27,比較例-28)
表9に示す配合でコンクリートを打設し、拘束されたコンクリートの乾燥収縮ひび割れ試験(JIS A 1151)用型枠に打設し、2〜4時間で硬化後直ちに所定温度に保った蒸気養生槽にて所定温度にて4時間保持した後、養生槽温度をoffとし、約12時間後に室温に静置してひび割れの観察を行った。
Figure 2004168640
実施例25は、養生温度40℃にて4時間実施した結果、蒸気槽から取り出した時に供試体中央部に切断クラックがみられた。なお、この時の圧縮強さは51.3N/mm2であった。
実施例26は、養生温度50℃にて4時間の場合で、蒸気槽から取り出した時に供試体を切断するクラックは見られないものの、中央部上面角部分にヘアークラックに相当する亀裂が数本見られた。この時の圧縮強さは65.3N/mm2であった。
実施例27は、養生温度を65℃で4時間養生した場合で、クラックの発生はほとんど見られなかった。この時の圧縮強さは61.3N/mm2であった。
比較例17は、常温養生(室温20℃±2℃)の場合であり、材令1日で供試体には供試体を切断するクラックが確かめられた。この時の圧縮強さは34.3N/mm2であった。
なお、実施例26,27の1ヶ月室内放置でもヘアークラックが若干成長するものの、供試体を切断することは無かった。
・試験例9 鉄筋配筋の効果(実施例-28〜29)
表10で示す配合でコンクリートを打設し、鉄筋配筋(径10mm異径筋,スパン3.5cm)を行った供試体(10×10×40cm角柱)及び無筋の場合につき、養生温度60℃,養生時間4時間として乾燥収縮を測定した。なお、基線は養生冷却後脱型した時点とした。
Figure 2004168640
実施例28は、無筋の場合であり、蒸気養生後冷却時を基線としたもので、材令1日で0.015%であり、材令28日では0.041%であった。
実施例29は、鉄筋を配筋した場合で、材令1日で0.013%であり、材令28日では0.026%となり、鉄筋コンクリートとすることで約0.015%も乾燥収縮が低減できることが判った。
・試験例10 各種シリカ質原料添加試作(実施例-30〜33)
表11に示す各種シリカ質及び砂材料を用いた蒸気養生試作結果を示す。シリカ質原料は水ガラススラグコンクリートの水和後期でのポゾラン反応に寄与するもので、特に強度発現と共に寸法変化など長期安定化を狙うものである。
Figure 2004168640
実施例30は、廃ガラス処理施設における粉砕工程で排出するガラスダストを水洗し乾燥した粉末をシリカ成分として添加使用した場合である。水洗した理由は、含有される酸性成分(pH≒4.0程度)を除去するためである。コンクリート打設時の混練水量は若干少なくなり、蒸気養生後の強さ及び乾燥収縮もよい結果が得られ、十分代替使用が可能と判断された。
実施例31は、セメントコンクリート用としては使用が困難と言われる石炭灰IV種を同様にシリカ成分代替として用いた場合である。結果は、ガラスダスト添加の場合と同様な結果が得られ、十分使用可能であることが判った。
実施例32は、資源再利用を念頭に蒸気養生水ガラスコンクリート試作例を示すもので、砂代替として都市ゴミ溶融灰粗粒を石炭灰と共に用いた場合である。混練水は砂(標準砂)の場合と同じ程度であったが、強さ発現及び乾燥収縮も大差なくむしろ後者は更なる低減化となることが確かめられ、十分資源再利用「エコロジカル製品」となることが期待される。
実施例33は、スラグ代替として都市ゴミ溶融灰の微粉末(ブレーン値で4000cm2/g),シリカ代替として石炭灰(IV種),そして砂代替として都市ゴミ溶融灰粗粒を用い、更なる資源再利用型とした場合を示す。混練水量は大きく低下しないものの、強さは低下し41N/mm2となるが、乾燥収縮は十分小さいことが確かめられた。なお、強さはセメントコンクリートでの蒸気養生と同等又は以上であった。
・試験例11 道路用境界ブロック(JIS A 5372)の製造(実施例-34)
表12に示すコンクリート配合にて混練後、道路用境界ブロック型枠に投入・打設し、寸法が上面の幅150mm,底面の幅170mm,高さ200mm,長さ600mmで作成後、65℃にて4時間蒸気養生(工場実機)を行い冷却後脱型した。脱型後の圧縮強さは61N/mm2であり、高強度が得られた。型枠脱型時、型枠への付着も無く良い製品が得られた。
Figure 2004168640
・試験例12 道路用上ぶた式U形側溝(JIS A 5372)の製造(実施例-35)
表13に示すコンクリート配合にて混練後、道路用上蓋式U形側溝(鉄筋配筋)型枠に打設した。なお、打設時コンクリート用振動棒で打設した。寸法は、300B(呼び)とした。型枠のまま蒸気養生(65℃で4時間保持)し、蒸気槽運転は実施例-34と同様に行った。養生後の圧縮強さは59N/mm2と高強度が得られた。また、本体の曲げ強さ試験も41.1kNとなり、セメントコンクリートでの側溝と比較し、優れた強度が得られた。
Figure 2004168640
・試験例13 ヒューム管の製造(実施例-36)
表14に示す水量は、コンクリート配合にて試験混練(2軸ミキサー)し、ヒューム管製造に必要な水量を決定したものである。遠心成型は、外径Φ200mm,内径120mm, 肉厚40mm,有効長300mmのヒューム管試作用型枠を用いて、遠心力加速度を初速3G(3分),中速15G(1分),高速30G(5分)に各段階保持し成形した。その後、内面のノロをかき出し蒸気養生を行った。蒸気養生は65℃にて4時間保持した。冷却後(1日材令)の材料圧縮強度は37.1N/mm2であった。
Figure 2004168640
本発明の実施の形態の水ガラススラグコンクリート用水ガラスのS/N比とNa2OのpH寄与率との関係を示すグラフである。 本発明の実施例の試験例1による水ガラススラグコンクリート用水ガラスのS/N比と硬化時間との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態の水ガラススラグコンクリート用水ガラスを用いたモルタルでの4時間保持における養生温度と強さとの関係をS/N別で示すグラフである。 本発明の実施の形態の水ガラススラグコンクリート用水ガラスを用いたモルタルでの50℃における養生時間と強さとの関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. Na2O成分に対するSiO2成分のモル比S/Nが2.1以上2.3未満であって65/140重量部の水を添加したときのpHがpH=-2.20×(S/N)+17.17±0.10の条件を満たすかまたはS/Nが2.3以上2.5以下であって65/140重量部の水を添加したときのpHがpH=-0.911×(S/N)+14.21±0.10の条件を満たすよう水ガラスに対して苛性ソーダを混合することを、特徴とする水ガラススラグコンクリート用水ガラスの製造方法。
  2. Na2O成分に対するSiO2成分のモル比S/Nが2.1以上2.3未満であって65/140重量部の水を添加したときのpHがpH=-2.20×(S/N)+17.17±0.10の条件を満たすかまたはS/Nが2.3以上2.5以下であって65/140重量部の水を添加したときのpHがpH=-0.911×(S/N)+14.21±0.10の条件を満たすことを、特徴とする水ガラススラグコンクリート用水ガラス。
  3. 請求項2記載の水ガラススラグコンクリート用水ガラスと、高炉スラグと、シリカ質粉末とを含むことを特徴とする水ガラススラグコンクリート。
  4. 請求項2記載の水ガラススラグコンクリート用水ガラス140重量部と、高炉スラグ100〜400重量部と、シリカ質粉末20〜200重量部とを含むことを特徴とする水ガラススラグコンクリート。
  5. 請求項2記載の水ガラススラグコンクリート用水ガラス140重量部と、高炉スラグ100〜400重量部と、シリカ質粉末20〜200重量部と、細骨材350〜450重量部と、粗骨材700〜1000重量部とを含むことを特徴とする水ガラススラグコンクリート。
  6. 硬化遅延剤として、非晶質アルミナ粉末,非晶質珪酸アルミニウム,ホウ酸ナトリウム加熱溶融粉末およびホウ酸ナトリウム組成物の1種または2種以上の組み合わせを含むことを特徴とする請求項3,4,5または6記載の水ガラススラグコンクリート。
  7. 乾燥収縮低減剤として、低級アルコールおよび起泡性のない非イオン界面活性剤の一方または両方を
  8. 常温養生コンクリートから成ることを特徴とする請求項3,4,5,6または7記載の水ガラススラグコンクリート。
  9. 蒸気養生コンクリートから成ることを特徴とする請求項3,4,5,6または7記載の水ガラススラグコンクリート。
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