JP2004168374A - 折り畳みコンテナ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】四側辺を有する底板1と、該底板の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板10と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板20とからなる折り畳みコンテナであって、後倒側板をその内面中央ラインが凹窪状なるように形成することで、該後倒側板を傾倒したとき前記先倒側板どうしの重合部分が該凹窪部23内に収容されるようにした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、側板を内側に傾倒することによって折り畳み可能なるプラスチック製のコンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−335027号公報
【特許文献2】
特開2001−335030号公報
【特許文献3】
特開2001−315773号公報
【0003】
上記特許文献1,特許文献2等により知られたプラスチック製の物品収納用コンテナは、四側辺を有する底板と、該底板の一方の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板とからなり、折り畳みによって容積(高さ)を数分の1に縮小できるものである。
【0004】
また、下段のコンテナ上に一辺の長さの整数倍または整数分の1の長さのコンテナを安定して積み上げられるように、底板の下面に方形上に区分された複数の底座を形成し、該底座間に下段のコンテナの上端縁が2列遊嵌するように溝部が形成され、いわゆるモジュール化された折り畳みコンテナは、上記特許文献3等により知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献等に記載された従来の折り畳みコンテナは、先倒側板の高さが底板の他辺の長さの約2倍以上であると、該先倒側板を内側に傾倒したとき該先倒側板の上端縁どうしが上下に重合することとなって嵩張り、さらにその上に後倒側板を重合させることから、折り畳み状態としても高さが充分に縮小されないという問題があった。
また、上記特許文献3により知られた折り畳みコンテナでは、先倒側板の上端縁を薄く形成することで上下に重合したときの嵩張りを低くし縮小率を上げようとしたものであったが、そのために側板の強度低下を招き、段積み時の強度不足から倒壊する危険が生じるおそれがあった。
そこで本発明は、このような従来の折り畳みコンテナの問題点を解消し、側板強度を維持しつつ、折り畳みによって高さを大きく縮小し得るコンテナを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明の折り畳みコンテナは、四側辺を有する底板と、該底板の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板とからなる折り畳みコンテナであって、後倒側板をその内面中央ラインが凹窪状なるように形成することで、該後倒側板を傾倒したとき前記先倒側板どうしの重合部分が該凹窪部内に収容されるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の折り畳みコンテナは、四側辺を有する底板と、該底板の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板とからなる折り畳みコンテナであって、先倒側板を傾倒したとき該先倒側板の上端縁どうしが重合する底板上面中央に凹窪部を形成し、両先倒側板の上端縁の重合部分が該凹窪部中に沈下するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の折り畳みコンテナは、四側辺を有する底板と、該底板の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板とからなる折り畳みコンテナであって、先倒側板をその内面中央ラインが凹窪状なるように形成することで、底板上面中央に形成された筋状突部が該凹窪部内に収容されるようにしたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に図面に従い本発明の実施の形態をいわゆるモジュール化された折り畳みコンテナについて説明する。図1は本発明に係るコンテナの外観斜視図、図2はその水平断面平面図、図3は縦断面斜視図、図4は底面図、図5,図6は分解斜視図である。四側辺を有する底板1は、プラスチックの射出成形によって一体に形成され、一方の対向辺の中央部に相対する突提2を形成し、該突提2の両側に複数の軸受部3を適宜間隔で形成し、該底板1の他方の対向辺には上方に全長にわたり突出した突提4を形成し、該突提4に複数の軸受部5を適宜間隔で形成している。また、底板1の上面は2つの正方形浅皿状の窪部6が形成され、該窪部6間に横断状に筋状突部7が形成されている。該窪部6および筋状突部7は、図4の底面図に示したように、底板1の下面に格子状リブからなる2つの座底8をその間に横断状に溝部9を設けて形成することにより、該底板1の上面に形成されるもので、この座底8によって該底板1が補強されるとともに段積時に上下のコンテナが嵌合し安定する。そして溝部9は下段のコンテナの上端縁が2列遊嵌し得る幅に形成されていることで下段に2つ並べられたコンテナの上に1つのコンテナを跨って積み上げられるようにしている。
【0008】
また、10は底板1と同様にプラスチックによって成形された先倒側板で、該先倒側板の外面に補強リブ11が額縁状に一体に形成され、図5,図6にも示したように、該先倒側板の下辺に前記軸受部3に挿入される複数の支軸12が突設される。また、該先倒側板10は平面視略〕形に形成することでその内面中央ラインが凹窪状なる凹窪部13が形成されるようにしている。また、前記先倒側板10の両側縁14の外側に複数の爪片15を形成している。
【0009】
また、20は同様にプラスチックによって成形された後倒側板で、該後倒側板の外面に補強リブ21が額縁状に一体に形成され、該後倒側板の下辺に前記軸受部5に挿入される複数の支軸22が突設される。また、該後倒側板20についても平面視略〕形に形成することでその内面中央ラインが凹窪状なる凹窪部23が形成される。
また、後倒側板20の両側縁に内側に鉤状に折れ曲がる内向耳片24が一体に形成され、該内向耳片に適宜間隔で複数の係合孔25が開設され、該係合孔には前記先倒側板10を起立状態としたとき爪片15が係合し得る。
【0010】
上記先倒側板10は支軸12を軸受部3により回転自在に支持することにより、内向きに傾倒自在に支持され、また、上記後倒側板20は、支軸22を軸受部5により回転自在に支持することにより、内向きに傾倒自在に支持される。
【0011】
このコンテナでは、後倒側板20を垂直に起立させた後に先倒側板10を起立させることで前記爪片15が内向耳片24の係合孔25に係合し、該先倒側板10および後倒側板20は図1に示したように起立状態に保持され、物品を収容することが可能となる。
【0012】
また、両先倒側板10を内側に傾倒し底板1上に重合させた後、後倒側板20を内側に傾倒し該先倒側板10上に重合させることで図7〜図9に示した折り畳み状態となる。その際、底板上面中央の筋状突部7は、図9に示したように下側となった先倒側板10の凹窪部13に収容されることから、両先倒側板10の傾倒時の高さを低くすることができる。また、両先倒側板10の上端縁どうしの重合部分は、図8に示したように後倒側板20の凹窪部23に収容されることから、両後倒側板20の傾倒時の高さもまた低く抑えられる。このため、折り畳むことで高さが大幅に縮小され、容積がより小さくなることから返送時の輸送コストを軽減することができる。
【0013】
前記突提2,4は、上段に同コンテナを積み上げる際の支持部となるが、図7に示されるように突堤4の両端部内周に形成された凹部30は、折り畳み状態にて上段に同一コンテナを積み上げたときその上段のコンテナの座底8を嵌合させ、その積み上げ状態を安定させるために形成されている。同様に図1に示されるように、組み立て状態のコンテナの四隅に相当する先倒側板10および後倒側板20の上端縁に形成される凹部31もこの組み立て状態における積み上げを安定させるために形成されている。
【0014】
なお、請求項1に記載の発明は、先倒側板どうしの重合部分が嵩張るのに対処し得るものであるので、この実施形態に示したモジュール化された折り畳みコンテナに限らず、側板内倒れ式の折り畳みコンテナに広く適用することができる。
【0015】
一方、図10は請求項2に記載の折り畳みコンテナの分解斜視図であって、このコンテナに用いられる底板1では先倒側板10を傾倒したとき該先倒側板の上端縁どうしが重合する底板上面中央に凹窪部40を形成している。このように凹窪部40を形成することによっては、両先倒側板10の上端縁の重合部分が該凹窪部40中に沈下することから、同様に折り畳み時の縮小率を上げることができる。なお、図10中、その他の構造は上記実施形態と同一部分について同一符号を付して示す。
【0016】
【発明の効果】
このように本発明によれば、側板強度を維持しながらも折り畳みによる高さの縮小率を大幅に向上させ、折り畳みコンテナの有用性を一層増大させる有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る折り畳みコンテナの実施形態を示す外観斜視図。
【図2】図1の折り畳みコンテナの水平断面平面図。
【図3】図1の折り畳みコンテナの縦断面斜視図。
【図4】図1の折り畳みコンテナの底面図。
【図5】図1の折り畳みコンテナの分解斜視図。
【図6】図1の折り畳みコンテナの分解斜視図。
【図7】図1のコンテナの折り畳み状態の斜視図。
【図8】図7の折り畳み状態のコンテナのA−A線断面図。
【図9】図7の折り畳み状態のコンテナのB−B線断面図。
【図10】本発明の他の実施形態を示す折り畳みコンテナの分解斜視図。
【符号の説明】
1 底板
3,5 軸受部
6 窪部
7 筋状突部
8 座底
9 溝部
10 先倒側板
13 凹窪部
20 後倒側板
23 凹窪部
40 凹窪部
Claims (3)
- 四側辺を有する底板と、該底板の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板とからなる折り畳みコンテナであって、後倒側板をその内面中央ラインが凹窪状なるように形成することで、該後倒側板を傾倒したとき前記先倒側板どうしの重合部分が該凹窪部内に収容されるようにしたことを特徴とする折り畳みコンテナ。
- 四側辺を有する底板と、該底板の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板とからなる折り畳みコンテナであって、先倒側板を傾倒したとき該先倒側板の上端縁どうしが重合する底板上面中央に凹窪部を形成し、両先倒側板の上端縁の重合部分が該凹窪部中に沈下するようにしたことを特徴とする折り畳みコンテナ。
- 四側辺を有する底板と、該底板の対向辺に内側に傾倒し該底板上に重合可能なるように軸支した先倒側板と、該底板の他方の対向辺に内側に傾倒し前記先倒側板上に重合可能なるように軸支した後倒側板とからなる折り畳みコンテナであって、先倒側板をその内面中央ラインが凹窪状なるように形成することで、底板上面中央に形成された筋状突部が該凹窪部内に収容されるようにしたことを特徴とする折り畳みコンテナ。
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