JP2004168196A - 衝撃吸収ステアリング装置 - Google Patents

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Noboru Minamoto
昇 源
Tomoji Sumiya
智司 角谷
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

【課題】自動車の衝突時にステアリングコラムを車体と相対移動させるための、支持孔からの支軸の離脱荷重がばらつく。
【解決手段】本衝撃吸収ステアリング装置1では、ステアリングコラム4を衝突時に相対移動可能に支持する第1の支持機構18を有する。第1の支持機構18は、車体17に固定される上部固定ブラケット22と、ステアリングコラム4に固定されるアッパコラムブラケット23と、両ブラケット22,23の支持孔30,32を挿通する支軸24とを有する。支持孔30は離脱溝34を通して開放される。支軸24に当接して支軸24を支持孔30に保持する保持板37を、支軸24の軸方向Sに離間して複数個設けた。複数の保持板37は、衝突時に支軸24により曲げ変形して離脱溝34内への支軸24の離脱を許容し、離脱荷重をばらつかずに精度良く設定でき、しかも、支軸24の変形を防止できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等のステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステアリング装置には、自動車の衝突時の衝撃を緩和する衝撃吸収ステアリング装置がある。衝撃吸収ステアリング装置には、衝突時にステアリングコラムを車体に対して相対移動できるように、ステアリングコラムを車体に支持する支持機構が設けられているものがある。
この支持機構は、例えば、車体に固定される固定ブラケットと、ステアリングコラムに固定されるコラムブラケットと、両ブラケットの側板の支持孔を挿通する支軸とを含んでいる。この支軸には樹脂製スリーブが被せられている。一方、例えば、固定ブラケットの支持孔には、衝突時にコラムブラケットと共に移動する支軸を固定ブラケットの支持孔から離脱させる離脱溝が連なっている。
【0003】
この離脱溝は、樹脂製スリーブの直径よりも狭い幅の部分を有し、通常時は、上述の狭い幅の部分により、支持孔からの支軸の離脱が防止される一方、衝突時には、樹脂製スリーブを押し潰しながら支軸が狭い幅の部分を通過し支持孔から離脱する(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−38141号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、支軸を支持孔から離脱させる際に必要な離脱荷重は、樹脂製スリーブを押し潰すのに必要な押し潰し荷重に依存する。この押し潰し荷重は、離脱溝の最小幅と樹脂製スリーブの外径との寸法差により設定される。この寸法差をシビアな精度で設定することは、実際には非常に困難であるので、押し潰し荷重がばらつく結果、離脱荷重を精度良く設定することができなかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、離脱荷重を精度良く設定することができる衝撃吸収ステアリング装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、車体およびステアリングコラムにそれぞれ固定される一対のブラケットと、これらのブラケットの側板の支持孔を挿通する支軸と、何れか一方のブラケットの側板に設けられ衝突時に当該側板の支持孔から支軸を離脱させるための離脱溝と、この離脱溝を有する側板の支持孔に支軸を保持する保持手段とを備え、この保持手段は、支軸の軸方向に離間して支軸の周縁に当接する複数の片持ち状の保持板を含み、これらの保持板は衝突時に所定の曲げ荷重で曲げ変形することにより支軸の離脱溝への離脱を許容することを特徴とする。
【0008】
第1の発明によれば、衝突時に保持板を曲げ変形させて衝撃を吸収する。曲げ荷重の設定であれば、従来の押し潰し荷重の設定に比べて、格段に精度良く設定することが可能であり、その結果、上述の離脱荷重を精度良く設定することができる。
また、衝突時の衝撃力が支軸から該支軸の軸方向の複数箇所に分散して配置された各保持板に与えられ、逆に、支軸は各保持板から軸方向の複数位置で反力を受ける。従って、衝突時の支軸への反力集中を防止できるので、支軸が曲がって支持孔や離脱溝内でこじれたりすることがない。従って、離脱荷重がばらつくことがない。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、少なくとも一方のブラケットの側板の支持孔の周縁と支軸との間に弾性体を介在させたことを特徴とする。この発明によれば、弾性体の緩衝作用により、支持孔内での支軸のがたつきに起因する異音の発生を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態の衝撃吸収ステアリング装置を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1実施形態の衝撃吸収ステアリング装置を模式的に示す側面図である。
本衝撃吸収ステアリング装置1は、車輪(図示せず)を操向するためにステアリングホイール2の動きを伝達するステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3を内部に通して回転自在に支持するステアリングコラム4とを有する。ステアリングシャフト3の一方の端部5にステアリングホイール2が連結され、他方の端部6に図示しない中間軸等を介して車輪を操向するための舵取り機構が連結される。ステアリングホイール2が回されると、その回転がステアリングシャフト3、中間軸等を介して舵取り機構に伝達され、これにより車輪を操向することができる。
【0011】
ステアリングシャフト3は、ステアリングホイール2寄りに配置されるアッパシャフト8と、ステアリングホイール2とは反対側に配置されるロアシャフト9とを有する。アッパシャフト8とロアシャフト9とは、スプライン構造等の継手構造により同軸上に連結されていて、一体回転するように且つ、ステアリングシャフト3の軸方向に沿って互いに相対移動できるようになっている。
ステアリングコラム4は、アッパシャフト8の一部を収容するアッパジャケット11と、ロアシャフト9を収容するロアジャケット12とを有する。ステアリングコラム4は、その軸方向についてのステアリングシャフト3の相対移動を規制する。例えば、アッパジャケット11は、軸受10を介して、アッパシャフト8を車体前方側となる軸方向に受ける。両ジャケット11,12は、筒状に形成されて、互いに対応する端部13,14同士が、ステアリングシャフト3の軸方向に沿って相対摺動可能に嵌め合わされる。例えば、アッパジャケット11の端部13の内周に、ロアジャケット12の端部14の外周が嵌め入れられる。
【0012】
本衝撃吸収ステアリング装置1は、アッパジャケット11を衝突時に移動方向M1に沿って移動できるように車体17に支持する第1の支持機構18と、ロアジャケット12を車体17に支持する第2の支持機構19とを備える。第2の支持機構19は、例えば、複数の部材により構成され、本実施形態では、ステアリングシャフト3の軸方向について、車体17に対するロアジャケット12の移動を規制する。衝突時に、衝撃力が作用すると、ステアリングシャフト3およびステアリングコラム4が収縮するようになっている。
【0013】
移動方向M1は、ステアリングシャフト3の軸方向に平行で、車体前方へ向く向きである。また、M2は、移動方向M1の反対方向である。
第1の支持機構18は、車体17に固定される固定ブラケットとしての上部固定ブラケット22と、アッパジャケット11に固定されるコラムブラケットとしてのアッパコラムブラケット23と、上部固定ブラケット22に支持されアッパコラムブラケット23を支持する支軸24とを有する。
【0014】
図1と図2を参照する。
上部固定ブラケット22は、一対の側板25と天板26とを一体に形成する第1の部材27と、第1の部材27と別体で形成され支軸24を取り囲むように配置される第2の部材28とを有する。
第2の部材28の一部が、断面溝型をなして第1の部材27の一対の側板25および天板26をつないで補強する補強部としての補強板29を構成する。
【0015】
第1の部材27は、移動方向M1から見て断面溝型、例えば、略M字形形状に形成される。一対の側板25には、支持孔30がそれぞれ設けられる。一対の側板25は、支軸24の軸方向Sに離れて互いに対向する。
天板26は、一対の側板25の端縁同士を連結する連結部として機能し、また、本実施形態では、天板26は、車体17への固定用のボルト(図示せず)を挿通する挿通孔を有し、上部固定ブラケット22を車体17へ取り付けるための取付部としても機能する。
【0016】
また、アッパコラムブラケット23は、アッパジャケット11に固定される一対の側板31を有する。一対の側板31は支持孔32をそれぞれ有し、支軸24の軸方向Sに離れて互いに対向する。
両ブラケット22,23の対応する側板25,31同士は、互いに対向して接し、支軸24が両ブラケット22,23の支持孔30,32を挿通する。
第1の支持機構18では、上部固定ブラケット22とアッパコラムブラケット23とが衝突時に相対移動可能に支軸24を介して連結される。衝突時には、アッパコラムブラケット23の各側板31は支持孔32の周縁33で支軸24を移動方向M1へ押して、支軸24をアッパジャケット11とともに移動させるようになっている。
【0017】
本発明の実施形態では、衝撃吸収時に支軸24に対して相対移動する一方のブラケットとしての上部固定ブラケット22の側板25が、衝突時にこの側板25の支持孔30から支軸24を離脱させるための離脱溝34を有する。
離脱溝34は、上部固定ブラケット22の支持孔30から、衝突時のアッパジャケット11の移動方向M1に向けて略直線状に延びる。離脱溝34は、支軸24の直径よりも幅広に形成される。離脱溝34は、支持孔30の周縁35の一部を、車体前方側に形成される側板25の端縁36に開放させる。
【0018】
上部固定ブラケット22は、支軸24の軸方向Sに互いに離間する複数、例えば、2つの曲げ変形可能な保持板37を有する。
保持板37は、支軸24よりも移動方向M1側に配置される。保持板37は、車体前方側にある上部固定ブラケット22の補強板29の端縁から屈曲状に片持ち状に突出して設けられる。保持板37は補強板29と一体に板金材料により形成される。
【0019】
保持板37は、支持孔30を挿通している支軸24の外周からなる周縁39と当接可能な当接部40を有する。例えば、当接部40は保持板37の突出する方向についての中間部から先端寄りに設けられ、衝突時に当接部40が支軸24から力を受けると、保持板37は基端部41を所定の曲げ支点(曲げの中心)として曲げ変形する。
図1に戻って説明する。衝突前の通常時には、複数の保持板37は、曲げ変形せず、支軸24の周縁39に当接して、離脱溝34を有する上部固定ブラケット22の側板25の支持孔30内に支軸24を保持する。
【0020】
衝突時にドライバがステアリングホイール2にぶつかると、衝撃力がアッパシャフト8、軸受10、アッパジャケット11、アッパコラムブラケット23、および支軸24を介して複数の保持板37にかかる。図3に示すように、複数の保持板37は、支軸24から受ける所定の曲げ荷重(矢印F参照)で曲げ変形することにより、離脱溝34内への支軸24の離脱を許容するようになっている。
上述の所定の曲げ荷重により、衝突時に支軸24を支持孔30から離脱させる際に必要な離脱荷重の大きさが概ね決まる。決まった離脱荷重を上回る衝撃力がかかると、支軸24は保持板37を曲げながら支持孔30から離脱する。
【0021】
このように本実施の形態では、衝突時に保持板37を曲げ変形させて衝撃を吸収する。曲げ荷重の設定であれば、従来の押し潰し荷重の設定に比べて、格段に精度良く設定することが可能であり、その結果、離脱荷重を精度良く設定することができる。従って、例えば、衝撃吸収荷重のばらつきを抑制できる。
また、図2を参照して、衝突時の衝撃力が支軸24から該支軸24の軸方向Sの複数箇所、例えば、2箇所に分散して配置された各保持板37に与えられ、逆に、支軸24は各保持板37から軸方向Sの複数位置で反力を受ける。従って、衝突時の支軸24への反力集中を防止できるので、支軸24が曲がって支持孔30,32や離脱溝34内でこじれたりすることがない。従って、離脱荷重がばらつくことがない。
【0022】
本実施形態では、図2に示すように、一対の保持板37は、内側となる一対の側板、例えば、一対の側板25間にある支軸24の部分の軸方向Sの中央部42を挟んで概ね左右対称となる位置に配置され、且つほぼ同様の諸元にて構成される。一対の保持板37を中央部42の両側に配置することにより、より好ましくは概ね左右対称に配置することにより、さらにより好ましくは同諸元とすることにより、支軸24の曲げ変形をより一層抑制することができる。例えば、各保持板37と対応する側板25との間隔L2,L3が相等しく(L2=L3)され、一対の保持板37の大きさ、形状、材質等の諸元が相等しくされる。
【0023】
さらに、一対の保持板37間の間隔L1は、各保持板37と対応する側板25との間隔L2,L3よりも大きく(L1>L2=L3)設定されるのが、支軸24の曲げ変形の抑制に好ましい。
また、本衝撃吸収ステアリング装置1は、図1に示すように、ステアリングコラム4を傾けることによりステアリングホイール2の位置、例えば、高さを調節するチルト調節機能を有している。
【0024】
すなわち、第1の支持機構18のアッパコラムブラケット23の側板31の支持孔32を長孔に形成し、両ブラケット22,23の側板25,31同士を支軸24を介してチルト調節時に相対移動可能に連結する。また、第2の支持機構19は、車体17に固定される固定ブラケットとしての下部固定ブラケット45と、下部固定ブラケット45に支持される支軸としてのチルト中心軸46と、チルト中心軸46を介して下部固定ブラケット45に支持されロアジャケット12に固定されるコラムブラケットとしてのロアコラムブラケット47とを有し、ステアリングコラム4を、チルト中心軸46の軸線回りに揺動自在に支持する。
【0025】
ステアリングコラム4を揺動させることにより調節された位置に、ステアリングコラム4をロック機構(図示せず)によりロックして保持する。
ロック機構は、支軸24に設けられた操作レバーの回動に伴って、カム機構により支軸24に軸力を作用させて上部固定ブラケット22およびアッパコラムブラケット23の側板25,31同士を互いに押圧するロック状態と、解除状態とを切り換えるようにしている。本実施の形態では、支軸24をチルトロック用と衝突時の離脱用とで兼用して、構造を簡素化できる。
【0026】
また、図2に示すように、支軸24の外周と上部固定ブラケット22の各支持孔30の周縁35との間に、それぞれ弾性体としての弾性環51が介在する。弾性環51は、支軸24の外周に設けられる位置決め部としての周溝53に嵌合されて、対応する支持孔30内に位置決めされる。弾性環51の内周は支軸24の外周と全周にわたり接し、弾性環51の外周の一部が支持孔30の周縁35に接する。
【0027】
また、支軸24の外周とアッパコラムブラケット23の各支持孔32の周縁33との間に、それぞれ弾性体としての弾性環55が介在する。弾性環55は、支軸24の外周に設けられる位置決め部としての周溝56に嵌合されて、対応する支持孔32内に位置決めされる。弾性環55の内周は支軸24の外周と全周にわたり接し、弾性環55の外周の一部が支持孔32の周縁33に接する。
弾性環51,55は、緩衝作用を有する弾性材料、例えば、ゴム材料により形成される。ゴム材料に代えて、軟質合成樹脂材料を用いてもよい。ゴム材料としては、例えば、合成ゴム、天然ゴムを利用できる。軟質合成樹脂材料としては、例えば、ラインテープを利用できる。
【0028】
弾性環51,55は、例えば、断面略円形形状に形成され、例えば、市販のOリングを利用できる。Oリングを用いる場合、弾性体を安価に実現できる。
弾性体としての弾性環51,55は、支軸24と支持孔30,32の周縁35,33とが直接に接することを防止し、緩衝作用により、支持孔30,32内での支軸24のがたつきに起因する異音の発生を防止できる。弾性環51,55の内の一方だけでも良いが、両方を設けるのが、異音の発生の防止により好ましい。
【0029】
また、弾性体としての弾性環51,55は、弾性変形により、支軸24および支持孔30,32の寸法誤差を吸収して、安価に支軸24の外周と支持孔30,32の周縁35,33との間の隙間を詰めることができる。その結果、支持孔30,32内での支軸24のがたつきを防止することができる。
弾性環51,55を周溝53,56に嵌合することにより、弾性環51,55の位置ずれを防止できる。
【0030】
また、図示しないが、支軸24の軸端を中間部よりも小径として、弾性環51,55を支軸24の周溝53,56に組み付け易くしてもよい。
なお、本発明では、以下の各実施形態および変形例を考えることができる。以下の各実施形態および変形例では、第1の実施形態と異なる点を主に説明し、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図4に示す第2の実施形態では、保持板37が補強板29Aに支持部58を介して溶接により接続される。すなわち、上部固定ブラケット22Aは、上述の上部固定ブラケット22に代えて用いられ、第1の部材27と、断面屈曲形状の補強板29Aからなる第2の部材28Aと、保持板37とこれを支持するための支持部58とを一体に断面溝型をなして形成した第3の部材59とを有する。第3の部材59は、第1および第2の部材27,28Aと別体で形成される。
【0031】
図5に示す第3の実施形態では、保持板37が天板26に支持部58を介して溶接により接続される。すなわち、上部固定ブラケット22Bは、上述の上部固定ブラケット22に代えて用いられ、第1の部材27と、第2の部材28Aと、第3の部材59Aとを有する。第3の部材59Aは、保持板37と支持部58とを一体に断面屈曲形状をなして形成する。
第1、第2および第3の実施形態では、保持板37の基端部41が、支軸24よりも車体17への取付部としての天板26側に配置され、支軸24近傍の天板26側の空きスペースを利用して保持板37を配置できる。
【0032】
図6に示す第4の実施形態では、保持板37は、上述の各実施形態と逆向きに、補強板29Aの端縁から取付部としての天板26へ向けて延びている。すなわち、上部固定ブラケット22Cは、上述の上部固定ブラケット22に代えて用いられ、第1の部材27と、第2の部材28Cとを有する。第2の部材28Cは、補強板29Aと保持板37とを一体に形成している。保持板37の曲げ中心となる基端部41と天板26との距離L4が、天板26と支軸24の中心との距離L5よりも長く(L4>L5)なるように、基端部41が上部固定ブラケット22Cに配置されている。
【0033】
また、図7に示す第5の実施形態では、衝突時に支軸24を、車体17に対して移動させないようにしつつ、アッパコラムブラケット23Dの側板31Dの支持孔32から離脱溝34Aに離脱できるようにした。これに伴い、保持板37を、離脱溝34Aが設けられるアッパコラムブラケット23Dに設けている。
上部固定ブラケット22Dは、上述の各上部固定ブラケット22,22A,22B,22Cに代えて用いられ、これらとは、その離脱溝34、第2の部材28,28A,28Cおよび第3の部材59,59Aを省略する点で異なる。
【0034】
アッパコラムブラケット23Dは、アッパコラムブラケット23に代えて用いられ、上部固定ブラケット22Dの一対の側板25D間に挟持される。アッパコラムブラケット23Dは、一対の側板31Dと、一対の側板31Dの端縁同士を連結する天板61と、その側板31Dに設けられ衝突時に当該側板31Dの支持孔32から支軸24を離脱させるための離脱溝34Aと、複数の保持板37とを有する。離脱溝34Aは支持孔32から反対方向M2へ延びる。保持板37は、支軸24よりも反対方向M2側に配置され、天板61に支持部62を介して固定される。
【0035】
衝突前には、各保持板37は、離脱溝34Aを有する側板31Dの支持孔32に支軸24を保持する。衝突時には、複数の保持板37は、支軸24から受ける所定の曲げ荷重で曲げ変形することにより、離脱溝34A内への支軸24の離脱を許容するようになっている。すなわち、衝撃力がかかると、各保持板37は上部固定ブラケット22Dにより受け止められた支軸24を移動方向M1へ押圧し、その反力を受けて曲がり、支軸24が支持孔32から離脱する。
【0036】
なお、図7では、各保持板37は、その基端部41が支軸24よりも天板61寄りに配置されていたが、逆に、保持板37が、支軸24よりもアッパジャケット11に設けられた基端部41から、天板61へ延びていてもよい。
第2〜第5の各実施形態でも、第1の実施形態と同様の作用効果を得られ、例えば、離脱荷重が高精度に設定でき、ばらつくことがない。
また、衝突時にステアリングコラム4の全体を車体17に対して相対移動させるようにしてもよい。この場合には、本発明を第2の支持機構19に適用することも考えられる。
【0037】
また、保持板37を3つ以上設けても良い。複数あるうちの一つの保持板37を、支軸24の中央部42に当接するように配置することも考えられる。また、保持板37を、これを含むブラケットの側板と一体に形成することや、このブラケットと別に設けることも考えられる。
また、離脱溝34は、所定長さで閉じて形成されたものも考えられる。
また、弾性体としての弾性環51,55の少なくとも一方を省略することも考えられる。
【0038】
また、固定ブラケットとしては、車体17と別体のものや、車体17に一体に形成されたものが考えられる。コラムブラケットとしては、ステアリングコラム4と別体のものや、ステアリングコラム4の少なくとも一部と一体のものが考えられる。
また、本発明は、チルト調節機能を省略した衝撃吸収ステアリング装置に適用してもよい。その他、特許請求の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の衝撃吸収ステアリング装置を模式的に示す側面図。
【図2】図1に示す第1の支持機構のA矢視図。
【図3】図1に示す第1の支持機構の一部断面側面図であり、衝突時の状態を一点鎖線で図示している。
【図4】本発明の第2実施形態の衝撃吸収ステアリング装置の第1の支持機構を示す一部断面側面図であり、衝突時の状態を一点鎖線で図示している。
【図5】本発明の第3実施形態の衝撃吸収ステアリング装置の第1の支持機構を示す一部断面側面図である。
【図6】本発明の第4実施形態の衝撃吸収ステアリング装置の第1の支持機構を示す一部断面側面図であり、衝突時の状態を一点鎖線で図示している。
【図7】本発明の第5の実施形態の第1の支持機構を模式的に示す一部断面側面図。
【符号の説明】
1 衝撃吸収ステアリング装置
4 ステアリングコラム
17 車体
22,22A,22B,22C 上部固定ブラケット(一方のブラケット)
22D 上部固定ブラケット(ブラケット)
23 アッパコラムブラケット(ブラケット)
23D アッパコラムブラケット(一方のブラケット)
24 支軸
25 上部固定ブラケットの側板(離脱溝を有する側板)
25D 上部固定ブラケットの側板
30 上部固定ブラケットの支持孔
31 アッパコラムブラケットの側板
31D アッパコラムブラケットの側板(離脱溝を有する側板)
32 アッパコラムブラケットの支持孔
33 アッパコラムブラケットの支持孔の周縁
34,34A 離脱溝
35 上部固定ブラケットの支持孔の周縁
37 保持板(保持手段)
39 支軸の周縁
51,55 弾性環(弾性体)
S 支軸の軸方向

Claims (2)

  1. 車体およびステアリングコラムにそれぞれ固定される一対のブラケットと、これらのブラケットの側板の支持孔を挿通する支軸と、何れか一方のブラケットの側板に設けられ衝突時に当該側板の支持孔から支軸を離脱させるための離脱溝と、この離脱溝を有する側板の支持孔に支軸を保持する保持手段とを備え、
    この保持手段は、支軸の軸方向に離間して支軸の周縁に当接する複数の片持ち状の保持板を含み、これらの保持板は衝突時に所定の曲げ荷重で曲げ変形することにより支軸の離脱溝への離脱を許容することを特徴とする衝撃吸収ステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の衝撃吸収ステアリング装置において、少なくとも一方のブラケットの側板の支持孔の周縁と支軸との間に弾性体を介在させたことを特徴とする衝撃吸収ステアリング装置。
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