JP2004167979A - 基板成形用金型装置およびスタンパ - Google Patents
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Abstract
【課題】基板成型金型装置に備えられた金型を高温にすることなく、外周部での転写性を改善できるようにする。
【解決手段】互いに対向する固定側金型1および可動側金型4を備え、固定側金型1および可動側金型4の一方に配置されたスタンパ10により、ディスク基板の主面を成形するようにした基板成形用金型装置において、スタンパ10の外周側に対応する部分の熱伝導が、スタンパ10の中心側に対応する部分の熱伝導に比して悪くなるように構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】互いに対向する固定側金型1および可動側金型4を備え、固定側金型1および可動側金型4の一方に配置されたスタンパ10により、ディスク基板の主面を成形するようにした基板成形用金型装置において、スタンパ10の外周側に対応する部分の熱伝導が、スタンパ10の中心側に対応する部分の熱伝導に比して悪くなるように構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板成形用金型装置およびスタンパに関し、特に、良好な転写性を確保することができる基板成形用金型装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、再生専用光ディスク、光磁気ディスク、相変化型光ディスク等のように、光を用いて情報信号の書き込みや読み出しが行われているディスク状記録媒体(以下、光ディスクと称する)が普及している。この光ディスクに用いられるディスク基板は、射出成型方法により製造されるのが一般的である。この射出成形方法では、基板成形用金型装置のキャビティ内に溶融樹脂が射出注入され、この溶融樹脂の熱がスタンパを介して金型側に吸熱され、溶融樹脂が冷却固化することにより、ディスク基板が成形される。
【0003】
ところが、従来の射出成形方法では、大容量の記憶容量を有する光ディスク、例えばDVD−R(Digital Versatile Disc−Recordable)を製造する場合には、スタンパの外周部(例えば、半径50mm以上の領域)におけるグルーブやピットの形状を、ディスク基板に忠実に転写することが困難になるという問題があった。これは、ディスク基板の外周部を構成する樹脂の温度が、中心部を構成する樹脂の温度に比して低下してしまうため、すなわち、ディスク基板の外周部を構成する樹脂の流動性が、中心部を構成する樹脂の流動性に比して低下してしまうためである。
【0004】
そこで、金型を高温(例えば、120℃以上)に保持して、ディスク基板を成型する射出成型方法が提案されている。このように、金型を高温にすることにより、樹脂の流動性が高くなり、スタンパ外周部においてもグルーブやピットの形状をディスク基板に忠実に転写することができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スタンパの転写性を確保するために金型を高温にすると、ディスク基板の不良が発生し易くなるという問題と、ディスク基板の生産性が低下してしまうという問題とが生じる。以下に、これらの問題点について具体的に示す。
【0006】
1)金型を十分冷却した後でないと、ディスク基板を金型から取り出すことができないため、サイクルタイムが長くなってしまう。
2)射出成形装置から取り出す際のディスク基板の温度が高いため、射出成形装置のエジェクタや取り出し機によってディスク基板の変形を招きやすい。
3)ディスク基板を金型から均一に離形することが困難であるため、ディスク基板の剥離不良が発生し易い。
4)射出成形装置から取り出す際のディスク基板の温度が高いため、ディスク基板を金型から離形する際にピットやグルーブの変形を招き易い。
5)冷却時にディスク基板が変形し易い。
6)金型の温度が高温であるため、スタンパ交換などの作業性が悪化してしまう。
7)総合的な歩留まりが低下してしまう。
8)スタンパを交換しなければならない離型不良の発生頻度が高くなってしまう。
【0007】
したがって、この発明の目的は、金型を高温にすることなく、外周部での転写性を向上させることができる基板成形用金型装置およびスタンパを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本願第1の発明は、互いに対向する固定側および可動側金型を備え、
固定側および可動側金型の一方に配置されたスタンパにより、ディスク基板の主面を成形するようにした基板成形用金型装置において、
スタンパの外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くされたことを特徴とする基板成形用金型装置である。
【0009】
本願第2の発明は、基板成形用金型装置に備えられた固定側および可動側金型の一方に配置され、ディスク基板の主面を成形するようにしたスタンパにおいて、
外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くされたことを特徴とするスタンパである。
【0010】
この発明によれば、スタンパの外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くなるように基板成形用金型装置が構成されているため、スタンパの外周部上に広がる樹脂の温度低下を防止することができる。すなわち、スタンパの外周部においても樹脂の流動性を保持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態においては、同一または対応する部分には同一の符号を用いて説明する。
【0012】
図1は、この発明の第1の実施形態による基板成形用金型装置の一例を示す断面図である。この基板成形用金型装置は、図1に示すように、固定側金型1と可動側金型4とから構成される。
【0013】
固定側金型1は、図示しない射出成形装置本体に対して固定された状態で設けられている。固定側金型1には、可動側金型4に対向するように、固定側ミラー1bが備えられている。この固定側ミラー1bには、可動側金型4に対向するように、スタンパ10を配置するための配置面1cが備えられている。なお、固定側ミラー1bは、金属から構成され、この金属として、例えば、熱伝導率25W/m・kのステンレス鋼が用いられる。
【0014】
また、固定側金型1には、溶融された樹脂材料の経路を備えたスプルーブッシュ2が嵌め込まれている。スプルーブッシュ2には、樹脂射出口2bが穿設されている。樹脂射出口2bは、キャビティ3の中心に位置して、図示しない射出成形ユニット側から供給される溶融されたポリカーボネート樹脂などの合成樹脂材料をキャビティ3内に射出する。
【0015】
可動側金型4は、固定側金型1に対して近接離間する方向(図に向かって左右方向)に移動可能に設けられている。可動側金型4には、固定側金型1と対向するように、可動側ミラー4bが備えられている。この可動側ミラー4bには、固定側ミラー1bの成形面を構成するスタンパ10に対向するように、成形面4cが備えられている。なお、可動側ミラー4bは、金属から構成され、この金属として、例えば、熱伝導率25W/m・kのステンレス鋼が用いられる。
【0016】
また、可動側金型4には、成形されたディスク基板に中心孔を打ち抜くためのセンターポンチ5と、このセンターポンチ5の内外周側にそれぞれ位置して、形成されたディスク基板をキャビティ3から取り外すための突き出し部材6aおよび6bが配設されている。
【0017】
外周リング7は円環状に形成されており、可動側ミラー4bと、この可動側ミラー4bの外周側に設けられたインタロックリング8との間の溝内に摺動自在に取り付けられている。固定側金型1と可動側金型4とが当接した状態で、固定側ミラー1bの成形面であるスタンパ10と、可動側ミラー4bの成形面4cと、外周リング7との間にはキャビティ3が形成される。1a,2a,4aおよび5aは、固定側ミラー1b、スプルーブッシュ2、可動側ミラー4bおよびセンターポンチ5の内部にそれぞれ形成された温調回路である。インタロックリング8には、キャビティ3に充填される樹脂材料から発生するガスを逃がすために、複数個のガス抜き用の孔9が形成されている。
【0018】
図2は、図1に示す領域10aにおける固定側ミラー1bの一例を示す拡大断面図である。図2に示すように、固定側ミラー1bの配置面1cは、スタンパ10の外周部と接する領域、例えば、スタンパ10の半径54〜60mmの範囲と接する領域に複数の凹部1dを有する。この凹部1dは、スタンパ10のディスク基板成形面とは反対側の面(以下、裏面と称する)と、固定側ミラー1bの配置面1cとの接触面積を減らすためのものであり、例えば、直径0.1mm以下の半球形状を有する。なお、配置面1cに形成される凹部1dは、切削加工、放電加工、エッチング処理またはレーザ加工により形成される。
【0019】
図3は、図1に示す領域10aにおける配置面1cの一例を示す平面図である。図3に示すように、複数の凹部1dは、スプルーブッシュ2を中心として同心円状に配置されている。
【0020】
この発明の第1の実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
基板成形用金型装置が、互いに対向する固定側金型1および可動側金型4を備える。固定側金型1には、可動側金型4と対向する側に、スタンパ10を配置するための配置面1cが備えられている。この配置面1cのスタンパ10の外周部と接する領域には、接触面積を減らすための複数の凹部1dが備えられている。これにより、スタンパ10の外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くなるように固定側金型1を構成することができる。したがって、ディスク基板の外周部を構成する樹脂の温度低下を防止し、樹脂の流動性を保持することができる。よって、基板成形用金型装置を高温にすることなく、外周部での転写性を向上させることができる。
【0021】
また、従来のように、基板成形用金型装置を高温(例えば、120℃以上)にすることなく、スタンパ10の転写性を向上させることができるため、ディスク基板を基板成形用金型装置から取り出す際に基板成形用金型装置の冷却に要する時間を短縮することができる。したがって、サイクルタイムを短縮することができる。
【0022】
また、ディスク基板を基板成形用金型装置から離形する際にピットやグルーブに生じる変形を防止することができる。また、ディスク基板を均一に基板成形用金型装置から離形することが容易となるため、ディスク基板の剥離不良の発生率を低下することができる。また、冷却時のディスク基板の変形による不良発生率を低下することができる。また、スタンパの不良発生率を低下することができる。また、総合的な歩留まりを改善することができる。
【0023】
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。図4は、この発明の第2の実施形態による基板成形用金型装置に備えられた固定側金型の拡大断面図を示す。固定側ミラー1bは、図4に示すように、スタンパ10の外周部近くに、例えば、スタンパ10の半径54〜60mmの範囲に対応した部分に、断熱層1eを備える。この断熱層1eは、例えば、スプルーブッシュ2を中心として円環形状に形成されている。また、断熱層1eは、例えば、熱伝導率0.03W/m・kの空気断熱層である。この発明の第2の実施形態によれば第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0024】
次に、この発明の第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態による固定側ミラー1bの配置面1cには、スタンパ10の外周部と接する領域、例えば、スタンパ10の半径54〜60mmの範囲と接する領域に薄膜が備えられている。この薄膜は、例えば円環形状を有し、固定側ミラー部1bを構成する材料より熱伝導率の低い材料を配置面1cに溶射等で塗布することにより形成される。この配置面1cに塗布される材料としては、例えば、熱伝導率1.2W/m・kを有するジルコニアが用いられる。この発明の第3の実施形態によれば第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0025】
次に、この発明の第4の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、固定側ミラー1bの配置面1cに複数の凹部が備えられている例について示したが、この第4の実施形態では、スタンパ10の裏面の外周部に複数の凹部が備えられている。この発明の第4の実施形態によれば第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0026】
次に、この発明の第5の実施形態について説明する。上述の第3の実施形態では、固定側ミラー1bの配置面1cに、固定側ミラー部1bを構成する材料より熱伝導率の低い材料からなる薄膜が備えられている例について示したが、この発明の第5の実施形態では、スタンパ10の裏面の外周部に、固定側ミラー1bを構成する材料より熱伝導率の低い材料からなる薄膜が形成されている。この発明の第5の実施形態によれば第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0027】
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0028】
例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
【0029】
また、上述した第1、第2、第3、第4および第5の実施形態のうちの少なくとも2つを組み合わせるようにしてもよい。
【0030】
図5に、上述した第1の実施形態および第2の実施形態を組み合わせた場合を一例として示す。図4に示すように、凹部1dと断熱層1eとを固定側ミラー1bに形成することにより、スタンパ10の外周部上に広がる樹脂の温度の低下をさらに防止することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、スタンパの外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くなるように基板成形用金型装置が構成されているため、従来のように金型を高温にすることなく、スタンパの外周部上に広がる樹脂の流動性を保持することができる。すなわち、従来のように金型を高温にすることなく、外周部での転写性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態による基板成形用金型装置の一例を示す断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態による固定側ミラーの断面図である。
【図3】この発明の第1の実施形態による固定側ミラーの平面図である。
【図4】この発明の第2の実施形態による固定側金型の断面図である。
【図5】この発明の第1のおよび第2の実施形態を組み合わせた変形例を説明するための固定側金型の断面図である。
【符号の説明】
1・・・固定側金型、1a,2a,4a,5a・・・温調回路、1b・・・固定側ミラー、1c・・・配置面、1d・・・凹部、1e・・・断熱層、2・・・スプルーブッシュ、3・・・キャビティ、4・・・可動側金型、4b・・・可動側ミラー、4c・・・成形面、5・・・センターポンチ、6a,6b・・・突き出し部材、7・・・摺動リング、8・・・インタロックリング、9・・・ガス抜き部、10・・・スタンパ
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板成形用金型装置およびスタンパに関し、特に、良好な転写性を確保することができる基板成形用金型装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、再生専用光ディスク、光磁気ディスク、相変化型光ディスク等のように、光を用いて情報信号の書き込みや読み出しが行われているディスク状記録媒体(以下、光ディスクと称する)が普及している。この光ディスクに用いられるディスク基板は、射出成型方法により製造されるのが一般的である。この射出成形方法では、基板成形用金型装置のキャビティ内に溶融樹脂が射出注入され、この溶融樹脂の熱がスタンパを介して金型側に吸熱され、溶融樹脂が冷却固化することにより、ディスク基板が成形される。
【0003】
ところが、従来の射出成形方法では、大容量の記憶容量を有する光ディスク、例えばDVD−R(Digital Versatile Disc−Recordable)を製造する場合には、スタンパの外周部(例えば、半径50mm以上の領域)におけるグルーブやピットの形状を、ディスク基板に忠実に転写することが困難になるという問題があった。これは、ディスク基板の外周部を構成する樹脂の温度が、中心部を構成する樹脂の温度に比して低下してしまうため、すなわち、ディスク基板の外周部を構成する樹脂の流動性が、中心部を構成する樹脂の流動性に比して低下してしまうためである。
【0004】
そこで、金型を高温(例えば、120℃以上)に保持して、ディスク基板を成型する射出成型方法が提案されている。このように、金型を高温にすることにより、樹脂の流動性が高くなり、スタンパ外周部においてもグルーブやピットの形状をディスク基板に忠実に転写することができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スタンパの転写性を確保するために金型を高温にすると、ディスク基板の不良が発生し易くなるという問題と、ディスク基板の生産性が低下してしまうという問題とが生じる。以下に、これらの問題点について具体的に示す。
【0006】
1)金型を十分冷却した後でないと、ディスク基板を金型から取り出すことができないため、サイクルタイムが長くなってしまう。
2)射出成形装置から取り出す際のディスク基板の温度が高いため、射出成形装置のエジェクタや取り出し機によってディスク基板の変形を招きやすい。
3)ディスク基板を金型から均一に離形することが困難であるため、ディスク基板の剥離不良が発生し易い。
4)射出成形装置から取り出す際のディスク基板の温度が高いため、ディスク基板を金型から離形する際にピットやグルーブの変形を招き易い。
5)冷却時にディスク基板が変形し易い。
6)金型の温度が高温であるため、スタンパ交換などの作業性が悪化してしまう。
7)総合的な歩留まりが低下してしまう。
8)スタンパを交換しなければならない離型不良の発生頻度が高くなってしまう。
【0007】
したがって、この発明の目的は、金型を高温にすることなく、外周部での転写性を向上させることができる基板成形用金型装置およびスタンパを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本願第1の発明は、互いに対向する固定側および可動側金型を備え、
固定側および可動側金型の一方に配置されたスタンパにより、ディスク基板の主面を成形するようにした基板成形用金型装置において、
スタンパの外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くされたことを特徴とする基板成形用金型装置である。
【0009】
本願第2の発明は、基板成形用金型装置に備えられた固定側および可動側金型の一方に配置され、ディスク基板の主面を成形するようにしたスタンパにおいて、
外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くされたことを特徴とするスタンパである。
【0010】
この発明によれば、スタンパの外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くなるように基板成形用金型装置が構成されているため、スタンパの外周部上に広がる樹脂の温度低下を防止することができる。すなわち、スタンパの外周部においても樹脂の流動性を保持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態においては、同一または対応する部分には同一の符号を用いて説明する。
【0012】
図1は、この発明の第1の実施形態による基板成形用金型装置の一例を示す断面図である。この基板成形用金型装置は、図1に示すように、固定側金型1と可動側金型4とから構成される。
【0013】
固定側金型1は、図示しない射出成形装置本体に対して固定された状態で設けられている。固定側金型1には、可動側金型4に対向するように、固定側ミラー1bが備えられている。この固定側ミラー1bには、可動側金型4に対向するように、スタンパ10を配置するための配置面1cが備えられている。なお、固定側ミラー1bは、金属から構成され、この金属として、例えば、熱伝導率25W/m・kのステンレス鋼が用いられる。
【0014】
また、固定側金型1には、溶融された樹脂材料の経路を備えたスプルーブッシュ2が嵌め込まれている。スプルーブッシュ2には、樹脂射出口2bが穿設されている。樹脂射出口2bは、キャビティ3の中心に位置して、図示しない射出成形ユニット側から供給される溶融されたポリカーボネート樹脂などの合成樹脂材料をキャビティ3内に射出する。
【0015】
可動側金型4は、固定側金型1に対して近接離間する方向(図に向かって左右方向)に移動可能に設けられている。可動側金型4には、固定側金型1と対向するように、可動側ミラー4bが備えられている。この可動側ミラー4bには、固定側ミラー1bの成形面を構成するスタンパ10に対向するように、成形面4cが備えられている。なお、可動側ミラー4bは、金属から構成され、この金属として、例えば、熱伝導率25W/m・kのステンレス鋼が用いられる。
【0016】
また、可動側金型4には、成形されたディスク基板に中心孔を打ち抜くためのセンターポンチ5と、このセンターポンチ5の内外周側にそれぞれ位置して、形成されたディスク基板をキャビティ3から取り外すための突き出し部材6aおよび6bが配設されている。
【0017】
外周リング7は円環状に形成されており、可動側ミラー4bと、この可動側ミラー4bの外周側に設けられたインタロックリング8との間の溝内に摺動自在に取り付けられている。固定側金型1と可動側金型4とが当接した状態で、固定側ミラー1bの成形面であるスタンパ10と、可動側ミラー4bの成形面4cと、外周リング7との間にはキャビティ3が形成される。1a,2a,4aおよび5aは、固定側ミラー1b、スプルーブッシュ2、可動側ミラー4bおよびセンターポンチ5の内部にそれぞれ形成された温調回路である。インタロックリング8には、キャビティ3に充填される樹脂材料から発生するガスを逃がすために、複数個のガス抜き用の孔9が形成されている。
【0018】
図2は、図1に示す領域10aにおける固定側ミラー1bの一例を示す拡大断面図である。図2に示すように、固定側ミラー1bの配置面1cは、スタンパ10の外周部と接する領域、例えば、スタンパ10の半径54〜60mmの範囲と接する領域に複数の凹部1dを有する。この凹部1dは、スタンパ10のディスク基板成形面とは反対側の面(以下、裏面と称する)と、固定側ミラー1bの配置面1cとの接触面積を減らすためのものであり、例えば、直径0.1mm以下の半球形状を有する。なお、配置面1cに形成される凹部1dは、切削加工、放電加工、エッチング処理またはレーザ加工により形成される。
【0019】
図3は、図1に示す領域10aにおける配置面1cの一例を示す平面図である。図3に示すように、複数の凹部1dは、スプルーブッシュ2を中心として同心円状に配置されている。
【0020】
この発明の第1の実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
基板成形用金型装置が、互いに対向する固定側金型1および可動側金型4を備える。固定側金型1には、可動側金型4と対向する側に、スタンパ10を配置するための配置面1cが備えられている。この配置面1cのスタンパ10の外周部と接する領域には、接触面積を減らすための複数の凹部1dが備えられている。これにより、スタンパ10の外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くなるように固定側金型1を構成することができる。したがって、ディスク基板の外周部を構成する樹脂の温度低下を防止し、樹脂の流動性を保持することができる。よって、基板成形用金型装置を高温にすることなく、外周部での転写性を向上させることができる。
【0021】
また、従来のように、基板成形用金型装置を高温(例えば、120℃以上)にすることなく、スタンパ10の転写性を向上させることができるため、ディスク基板を基板成形用金型装置から取り出す際に基板成形用金型装置の冷却に要する時間を短縮することができる。したがって、サイクルタイムを短縮することができる。
【0022】
また、ディスク基板を基板成形用金型装置から離形する際にピットやグルーブに生じる変形を防止することができる。また、ディスク基板を均一に基板成形用金型装置から離形することが容易となるため、ディスク基板の剥離不良の発生率を低下することができる。また、冷却時のディスク基板の変形による不良発生率を低下することができる。また、スタンパの不良発生率を低下することができる。また、総合的な歩留まりを改善することができる。
【0023】
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。図4は、この発明の第2の実施形態による基板成形用金型装置に備えられた固定側金型の拡大断面図を示す。固定側ミラー1bは、図4に示すように、スタンパ10の外周部近くに、例えば、スタンパ10の半径54〜60mmの範囲に対応した部分に、断熱層1eを備える。この断熱層1eは、例えば、スプルーブッシュ2を中心として円環形状に形成されている。また、断熱層1eは、例えば、熱伝導率0.03W/m・kの空気断熱層である。この発明の第2の実施形態によれば第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0024】
次に、この発明の第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態による固定側ミラー1bの配置面1cには、スタンパ10の外周部と接する領域、例えば、スタンパ10の半径54〜60mmの範囲と接する領域に薄膜が備えられている。この薄膜は、例えば円環形状を有し、固定側ミラー部1bを構成する材料より熱伝導率の低い材料を配置面1cに溶射等で塗布することにより形成される。この配置面1cに塗布される材料としては、例えば、熱伝導率1.2W/m・kを有するジルコニアが用いられる。この発明の第3の実施形態によれば第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0025】
次に、この発明の第4の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、固定側ミラー1bの配置面1cに複数の凹部が備えられている例について示したが、この第4の実施形態では、スタンパ10の裏面の外周部に複数の凹部が備えられている。この発明の第4の実施形態によれば第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0026】
次に、この発明の第5の実施形態について説明する。上述の第3の実施形態では、固定側ミラー1bの配置面1cに、固定側ミラー部1bを構成する材料より熱伝導率の低い材料からなる薄膜が備えられている例について示したが、この発明の第5の実施形態では、スタンパ10の裏面の外周部に、固定側ミラー1bを構成する材料より熱伝導率の低い材料からなる薄膜が形成されている。この発明の第5の実施形態によれば第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0027】
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0028】
例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
【0029】
また、上述した第1、第2、第3、第4および第5の実施形態のうちの少なくとも2つを組み合わせるようにしてもよい。
【0030】
図5に、上述した第1の実施形態および第2の実施形態を組み合わせた場合を一例として示す。図4に示すように、凹部1dと断熱層1eとを固定側ミラー1bに形成することにより、スタンパ10の外周部上に広がる樹脂の温度の低下をさらに防止することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、スタンパの外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くなるように基板成形用金型装置が構成されているため、従来のように金型を高温にすることなく、スタンパの外周部上に広がる樹脂の流動性を保持することができる。すなわち、従来のように金型を高温にすることなく、外周部での転写性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態による基板成形用金型装置の一例を示す断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態による固定側ミラーの断面図である。
【図3】この発明の第1の実施形態による固定側ミラーの平面図である。
【図4】この発明の第2の実施形態による固定側金型の断面図である。
【図5】この発明の第1のおよび第2の実施形態を組み合わせた変形例を説明するための固定側金型の断面図である。
【符号の説明】
1・・・固定側金型、1a,2a,4a,5a・・・温調回路、1b・・・固定側ミラー、1c・・・配置面、1d・・・凹部、1e・・・断熱層、2・・・スプルーブッシュ、3・・・キャビティ、4・・・可動側金型、4b・・・可動側ミラー、4c・・・成形面、5・・・センターポンチ、6a,6b・・・突き出し部材、7・・・摺動リング、8・・・インタロックリング、9・・・ガス抜き部、10・・・スタンパ
Claims (7)
- 互いに対向する固定側および可動側金型を備え、
固定側および可動側金型の一方に配置されたスタンパにより、ディスク基板の主面を成形するようにした基板成形用金型装置において、
スタンパの外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くされたことを特徴とする基板成形用金型装置。 - 上記固定側および可動側金型の一方が、上記スタンパの外周部と接する領域に複数の凹部を備えることを特徴とする請求項1記載の基板成形用金型装置。
- 上記固定側および可動側金型の一方が断熱層を備え、
上記断熱層が、上記スタンパの外周部近くに位置することを特徴とする請求項1記載の基板成形用金型装置。 - 上記固定側および可動側金型の一方が、上記スタンパの外周部と接する領域に薄膜を備え、
上記薄膜は、上記固定側あるいは可動側金型を構成する材料より熱伝導率の低い材料により構成されていることを特徴とする請求項1記載の基板成型用金型。 - 基板成形用金型装置に備えられた固定側および可動側金型の一方に配置され、ディスク基板の主面を成形するようにしたスタンパにおいて、外周側の熱伝導が中心側の熱伝導に比して悪くされたことを特徴とするスタンパ。
- ディスク基板の主面を成形する成形面とは反対側の面の外周部に、複数の凹部を備えることを特徴とする請求項5記載のスタンパ。
- ディスク基板の主面を成形する成形面とは反対側の面の外周部に、薄膜を備え、
上記薄膜は固定側あるいは可動側金型を構成する材料より熱伝導率の低い材料により構成されていることを特徴とする請求項5記載のスタンパ。
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