JP2004167025A - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】生産時におけるファスニングテープの取り付け位置の確認が容易な使い捨ておむつを提供すること、及びファスニングテープをランディングテープへ止着させるときの位置確認が容易な使い捨ておむつを提供すること。
【解決手段】使い捨ておむつ1は、取り付け領域とそこから外方へ延びる止着領域とを有しているファスニングテープ5を備えている。止着領域は光透過率70%以上の透明領域と所定の色に着色された不透明領域とを有している。止着領域における透明領域の面積は15〜95%であり、不透明領域の面積は5〜85%である。不透明領域の着色が表裏どちら側からも視認可能になっている。ファスニングテープ5の止着手段はメカニカルファスナのフック部材54からなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産時におけるファスニングテープの取り付け位置の確認が容易な使い捨ておむつに関する。また本発明は、ファスニングテープをランディングテープへ止着させるときの位置確認が容易な使い捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
展開型の使い捨ておむつ、即ち、おむつの背側部におけるサイドフラップにファスニングテープが取り付けられ、且つ該ファスニングテープが止着されるランディングテープが腹側部の外面に取り付けられた使い捨ておむつにおいては、その製造時に、ファスニングテープをサイドフラップに取り付ける工程がある。この時には、ファスニングテープ取り付けのための位置合わせをする必要がある。このために、ファスニングテープの表面(つまり表面シート側の面)には、一般に位置合わせ用の着色領域が設けられており、光学的検出手段によって該着色領域を認識することで、ファスニングテープとサイドフラップとの位置合わせを行っている。
【0003】
また、ファスニングテープをサイドフラップへ取り付けた後には、ファスニングテープをその基端部から表面シート側に折り曲げる工程がある。そして、この工程の後に、ファスニングテープが適正な位置に取り付けられているか否かを確認する工程がある。この確認のために、ファスニングテープの裏面(つまり裏面シート側の面)には一般に確認用の着色領域が設けられており、光学的検出手段によって該着色領域を認識することで、ファスニングテープの適正取り付けの確認をしている。
【0004】
このように、ファスニングテープには、一般にその表裏両面に光学的検出手段によって認識されうる着色領域を設ける必要があった。しかし、このことはファスニングテープの製造経費を高める要因になる。またファスニングテープは一般に不透明材料から構成されることから、光学的検出手段によって着色領域を認識する場合には、該光学的検出手段をファスニングテープの表面側又は裏面側のどちらに設置してもよいという訳にはいかない。このことは製造装置の設計の自由度を低める要因になる。
【0005】
ファスニングテープの取り付け工程とは別に、展開型の使い捨ておむつを乳児や幼児などの装着対象者に装着させる場合、装着対象者の姿勢によっては、ファスニングテープをランディングテープの適正な位置に止着できたか否かを確認しづらい場合がある。具体的には、ランディングテープにファスニングテープとの位置合わせ用の縦線を数本設けることが知られている(特許文献1参照)。しかし、装着対象者の姿勢によっては、この縦線が見づらいことがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−276251号公報
【0007】
従って、本発明の目的は、生産時におけるファスニングテープの取り付け位置の確認が容易な使い捨ておむつを提供することにある。
また本発明の目的は、ファスニングテープをランディングテープへ止着させるときの位置確認が容易な使い捨ておむつを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、長手方向中央部に位置する股下部と該股下部から長手方向へそれぞれ延びる第1部及び第2部とに区分され、第1部の両側にファスニングテープが配されており、該ファスニングテープは第1部に固定された取り付け領域とそこから外方へ延びる止着領域とを有しており、該止着領域は光透過率70%以上の透明領域と、所定の色に着色された不透明領域とを有し、該止着領域における該透明領域の面積が15〜95%であると共に該不透明領域の面積が5〜85%であり、該不透明領域の着色が表裏どちら側からも視認可能になっており、該止着領域における止着手段がメカニカルファスナのフック部材からなる展開型の使い捨ておむつを提供することにより前記目的を達成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の一実施形態の使い捨ておむつに取り付けられるファスニングテープが示されている。図1(a)に示すように、本実施形態のおむつにおけるファスニングテープ5は、取り付け領域5Aと止着領域5Bとから構成されている。取り付け領域5Aは、ファスニングテープ5をおむつのサイドフラップに取り付ける領域であり矩形をしている。止着領域5Bは、ファスニングテープ5を後述するランディングテープに止着させる領域であり、角部が丸みを帯び、側辺が曲線となっている台形をしている。
【0010】
図1(b)に示すように、ファスニングテープ5は、第一のシート51、第二のシート52、両シート間に介在する不透明な着色部53及び第一のシート51上に配されたメカニカルファスナのフック部材54とを備えて構成されている。
【0011】
第一及び第二のシート51,52は同形であり、ファスニングテープの外形をなしている。第一及び第二のシート51,52は何れも透明である。第一及び第二のシート51,52は、例えば熱可塑性樹脂の透明なシートから構成されている。
【0012】
両シート51,52の間に位置する着色部53は、これらのシートよりも小さい寸法をしており、平面視して円形となっている。着色部53は、所定の色の塗料を両シート51,52の対向面に塗布することで構成されている。本明細書にいう着色とは、白以外の色が施されていることをいう。白色を除外した理由は、着色部53を、後述する光学的検出手段で認識する場合に、白色の着色部の認識が容易でないことによる。着色部53は単色でもよく、或いは複数の色に塗り分けられていてもよい。尚、図1(b)においては、両シート51,52間に空間が存在するように描かれているが、これは着色部53の存在を強調するためにそのように描いたものであり、実際には両シート51,52は密着して接合している。両シート51,52の接合には、例えば透明な接着剤を用いた接着や、熱融着が用いられる。熱融着を用いる場合には両シート51,52が白濁しないように注意する。
【0013】
第一のシート51上に配されるメカニカルファスナのフック部材54は、ファスニングテープ5における止着手段として用いられるものである。フック部材54は、止着領域5Bの大部分を占めるものであり、且つ前述した着色部53の全域を覆っている。フック部材54は、第一及び第二のシート51,52と同様に透明である。透明なフック部材54は例えば、MICROPLAST 25445(Gottlieb Binder GmbH & Co.社製)から入手可能である。フック部材54と第一のシート51とは、例えば透明な接着剤を用いた接着や、熱融着によって接合されている。
【0014】
以上の通り、ファスニングテープ5を構成する材料である第一及び第二のシート51,52並びにフック部材54は何れも透明であり、着色部53のみが不透明である。従って、ファスニングテープ5を平面視すると、着色部53に対応する円形の領域のみが不透明に見え、それ以外の領域が透明に見える。以下、この透明に見える領域を透明領域55といい、不透明に見える着色領域を不透明領域56という。このように、ファスニングテープ5は、透明領域55と、所定の色に着色されている不透明領域56とを有している。透明領域55及び不透明領域56はそれぞれ一カ所ずつ設けられており、且つ透明領域55が不透明領域56を取り囲んでいる。そして不透明領域56の着色はファスニングテープ5の表裏どちら側からも視認可能になっている。
【0015】
透明領域55は無色でも有色でもよいが、次に述べる光透過率を考慮すると、無色であることが好ましい。
【0016】
透明領域55は、その光透過率が70%以上、好ましくは75%以上、更に好ましくは80%以上となっている。透明領域55の光透過率が場所によって異なる場合には、該透明領域における最も光透過率の低い場所での当該光透過率が前記の値以上となっている。光透過率は全光線透過率であり、JIS K7105に準処して測定される〔測定装置:(株)村上色彩技術研究所製 HR−100〕。このような光透過率を有する透明領域55と、前述した不透明領域56とを有していることによって、ファスニングテープ5及びそれを備えたおむつは以下の有利な効果を奏する。
【0017】
(1)不透明領域56は、これを光学的検出手段によって認識してファスニングテープ5の位置決めをするための位置決め領域として主に用いられる。この場合、不透明領域56は、ファスニングテープ5の表裏どちら側からも視認可能になっているので、ファスニングテープ5の表裏にそれぞれ別個に位置決め領域を形成する必要がない。従って、ファスニングテープ5の表裏にそれぞれ別個に位置決め領域としての着色領域を設けていた従来のファスニングテープに比べて、製造経費を低減させることができる。
【0018】
(2)不透明領域56が、ファスニングテープ5の表裏どちら側からも視認可能になっているので、光学的検出手段をファスニングテープ5の表面側又は裏面側のどちらにも設置できる。このことはおむつの製造装置の設計の自由度を高めることに寄与する。
【0019】
(3)歩行が可能となった幼児におむつを装着させようとする場合、それを嫌って幼児が立って逃げ出す場合がしばしばある。そのような場合には、幼児が立ったままの姿勢でおむつを装着させざるを得ないことがある。この場合、図2に示すように、幼児が装着者である母親等と対面せず背を向けた状態でおむつをあてがいファスニングテープ5をランディングテープLに止着させようとすると、幼児の体が邪魔になりファスニングテープ5の止着位置を確認しづらい。そのために母親等は自分の上体を幼児の体の横まで寄せて、体を回り込ませた姿勢でファスニングテープ5をランディングテープLに止着させることになる。そのような姿勢になってもファスニングテープ5の止着位置が確認しづらい場合が多い。このときに、ファスニングテープ5に透明領域が存在していると、ファスニングテープ5をランディングテープLに止着させた状態でファスニングテープ5の透明領域を通じて、ランディングテープに設けられている位置合わせ用の縦線を視認しやすくなる。つまりファスニングテープ5をランディングテープLへ止着させるときの位置確認が容易となる。
【0020】
(4)前記(3)の場合と異なり、立ったままの姿勢の幼児が母親等と対面した状態で、あるいは母親等と対面して抱きかかえられた状態でおむつを装着させる場合もある。この場合には、おむつの通常の装着の仕方とは反対に、図3に示すように、おむつのランディングテープL側が幼児の背中側に位置するようにおむつをあてがうことがある。この場合にもやはり前記(3)の場合と同様に、ファスニングテープ5をランディングテープLに止着させるときに、幼児の体が邪魔になりファスニングテープ5の止着位置を確認しづらい。このときに、ファスニングテープ5に透明領域が存在しているとファスニングテープ5をランディングテープLへ止着させるときの位置確認が容易となる。
【0021】
前記の効果が確実に奏されるようにするためには、透明領域55の面積は、止着領域5Bの面積の15〜95%、好ましくは30〜90%、更に好ましくは40〜90%であることが必要である。一方、不透明領域の面積は、止着領域5Bの面積の5〜85%、好ましくは10〜70%、更に好ましくは10〜60%であることが必要である。
【0022】
同様の理由から、透明領域55自体の面積は5〜30cm、特に10〜25cmであることが好ましく、不透明領域56自体の面積は1〜10cm、特に2〜5cmであることが好ましい。ファスニングテープに複数の透明領域又は不透明領域がある場合には、最も面積の小さい透明領域又は不透明領域が前記の範囲内の面積であることが好ましい。尚、ここでいう透明領域の面積及び不透明領域の面積とは、図1に示すファスニングテープ5のうち、おむつのサイドフラップから外方に延出している部分、つまり止着領域5Bに関して測定されたものであり、取り付け領域5Aは除外される。
【0023】
次に、前述したファスニングテープ5を備えた使い捨ておむつを図4及び図5を参照しながら説明する。おむつ1は、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3、及び両シート間に介在された液保持性の吸収体4を備えている展開型のものである。おむつ1は、長手方向の中央部に股下部Aを有し、且つ該股下部Aから長手方向前後にそれぞれ延びる第1部B及び第2部Cを有している。第1部Bの両側部にはサイドフラップSが形成されており、そのサイドフラップSには前述したファスニングテープ5が取り付けられている。第2部Cにおけるバックシート3の表面には、ファスニングテープ5が止着される部位であるランディングテープLが貼り付けられている。ランディングテープLとしては、例えば不織布や、基材フィルム上に編布を貼り付けたものが用いられる。ランディングテープLの表面には、ファスニングテープ5との位置合わせ用の縦線が所定間隔を置いて複数設けられている(図示せず)。
【0024】
おむつ1は、股下部Aの両側縁が円弧状に湾曲しており、全体として長手方向中央部が内方に括れた砂時計状の形状となっている。表面シート2は、吸収体4よりも外形寸法の大きい略矩形状の平面視形状を有しており、裏面シート3の幅方向中央部に配されている。裏面シート3は、おむつの外形形状に一致する砂時計状の外形を有している。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4の両側縁41,41及び両端縁42a,42bから外方に延出しており、それらの延出部において互いに接合されている。裏面シート3の長手方向の両側部は、表面シート2の両側縁から幅方向外方に延出している。
【0025】
おむつ1における長手方向の両側には、一対の立体ギャザー6,6及び一対のレッグギャザー7,7が、各々弾性部材を配設することによって形成されている。立体ギャザー6は、それぞれ、弾性部材61を有する立体ギャザー形成用のシート材62を、表面シート2の両側縁の外方から内方に亘るように配設して形成されている。各シート材62は、吸収体4の側縁41と後述するレッグ部弾性部材71との間において、ヒートシール、接着剤等の公知の接合手段により、おむつ長手方向に亘って直線状に表面シート2上に固定されており、その直線状の固定部により立体ギャザー6の固定端64が形成されている。各シート材62は、前記固定端64よりも幅方向外方に位置する部分が表面シート2又は裏面シート3上に固定されており、また、おむつの長手方向両端部近傍における該固定端64よりもおむつ幅方向中央側に位置する部分が表面シート2上に固定されている。各立体ギャザー6に配設された弾性部材61は、それぞれ糸状の形態を有し、各立体ギャザー6の自由端63と略平行に複数本配されている。レッグギャザー7は、おむつ幅方向における、立体ギャザー6,6の固定端64の位置よりも更に外側に、複数本のレッグ部弾性部材71,71を、略直線状に配設して形成されている。弾性部材61及びレッグ部弾性部材71は、何れもおむつ1の長手方向に沿って配設されており、また、第1部Bと第2部Cとの間に亘って配設されている。
【0026】
第1部B及び第2部Cのウエスト部Dには、ウエスト部弾性部材81が配設されてウエスト伸縮部8が形成されており、また、第1部Bの胴回り部Eの両側部には、それぞれ複数本の胴回り部弾性部材91が配設されて一対のサイド伸縮部9,9が形成されている。第1部Bの胴回り部Eは、図4に示すように、おむつ1を、その各部の弾性部材を伸張させて平面状に拡げた状態(緊張状態)とし、第1部B側を上側、第2部C側を下側と考えた場合に、ウエスト部弾性部材81が配された部位よりも下方に位置し且つ股下部Aより上方に位置する部分である。
【0027】
おむつ1は、股下部Aの最小幅部分(図4における直線CLの部分)において、立体ギャザー6の固定端同士間の距離W1(図5参照)と、レッグギャザー7の最外側に位置する弾性部材同士間の距離W2(図5参照)との比(W1/W2)が好ましくは0.67〜0.81、特に好ましくは0.67〜0.75となっている。これによって、十分な吸収性能と漏れ防止性能を確保しつつ、立ったままの姿勢(例えば先に述べた図2に示す姿勢)の幼児等におむつ1を装着させやすくなる。このことと、前述したファスニングテープ5における透明領域55との相乗効果によって、立ったままの姿勢の幼児等におむつ1を装着させる際に、ファスニングテープ5の止着操作及び止着位置の確認が一層行いやすくなる。前記の比(W1/W2)は、おむつ長手方向の50mm以上の長さに亘って、特に股下部Aの最小幅部分からおむつ長手方向にそれぞれ25mm以上の長さに亘って、前記の範囲内であることが好ましい。
【0028】
おむつ1は、少なくとも股下部Aの最小幅部分において、各立体ギャザー6の固定端64から各レッグギャザー7の最外側に位置する弾性部材71までの距離W3(図5参照)が、各立体ギャザー6の幅W4(図5参照)よりも短いことが好ましい。特に、W3とW4とは、おむつ長手方向の50mm以上の長さに亘って、特に股下部Aの最小幅部分からおむつ長手方向にそれぞれ25mm以上の長さに亘って、W3<W4を満たすことが好ましい。また、W3とW4との比(W3/W4)が0.45〜0.83であることも好ましい。これらによって、十分な吸収性能と漏れ防止性能を一層確保しつつ、立ったままの姿勢の幼児等におむつ1を一層装着させやすくなる。立体ギャザー6の幅W4は、固定端64から自由端63までの長さを、シート材62の面に沿って測定する。
【0029】
おむつ1における立体ギャザー6は、高伸張率で配されており、しかも低モジュラスであることが好ましい。これによって、立体ギャザー6,6間に、排泄物が通る充分な幅が確保される共に、各立体ギャザー6の外面とレッグギャザー7との間に排泄物を収容し得るポケットが形成されるので、おむつ1の吸収性能及び漏れ防止性能が高くなる。これらの性能を一層高めるために、立体ギャザー6の伸長率に関しては、立体ギャザー6は100〜300%、特に130〜200%程度の高伸長率で配されていることが好ましい。モジュラスに関しては、おむつ1から立体ギャザー6を切り出し、これをおむつ1に配設されている状態と同状態まで伸長させ、その状態の伸長率から30%減じた伸長率(以下、実効伸長率という)における伸長荷重が0.2〜1.2N、特に0.5〜1.0N程度の低い値であり且つ伸張率20%から前記実効伸長率までの間の引張荷重増加率が0.01N/%以下、好ましくは0.007N/%であることが好ましい。
【0030】
おむつ1は、これを前後に二等分する横中央線CL(図4参照)を境界と仮定した場合に、第1部B側の領域Fと、第2部C側の領域Gとの飽和吸収容量の比(領域F/領域G)が48/52〜52/48であることが好ましく、特に両者の差が小さい程好ましい。これによって、おむつの通常の装着の仕方とは反対に、おむつ1のランディングテープL側が幼児の背中側に位置するようにおむつ1を装着させた場合(例えば先に述べた図3に示す状態)であっても尿漏れを効果的に防止することができる。このことと、前述したファスニングテープ5における透明領域55との相乗効果によって、前述した反対の装着の仕方をした場合であっても、ファスニングテープ5の止着操作及び止着位置の確認が一層行いやすくなる。
【0031】
前述した立体ギャザーの伸長率、伸長荷重、引張荷重増加率及び飽和吸収容量の測定方法はそれぞれ次の通りである。
〔伸長率〕
おむつ長手方向の中央部に位置する部分が含まれるようにおむつから立体ギャザーを切り出し、最大に伸張させた時点での区間をH、その後伸張を開放し、自然状態、即ち、切り出したギャザーが自然に縮んだ状態において測定した区間Hの長さhとしたとき、下記式(1)で表される。
伸張率(%)=(H―h)/h ×100 (1)
自然状態での長さhは、平らな面を持つ板などの上で負荷をできるだけかけずにギャザーによる凹凸を最小限にして測定する。区間Hとしては200mm程度設けることが好ましい。
【0032】
〔伸長荷重及び引張荷重増加率〕
おむつ1から、立体ギャザー(固定端と自由端との間の帯状部分)6を切り出して試験片とし、該試験片を、テンシロン引っ張り試験機〔(株)オリエンテック社製、RTC−1150A〕のチャック間に固定して長手方向に、速度300mm/min、ロードセル5kgの条件で伸張させ、その伸張過程における伸張率及び対応する引張荷重をプロットして、伸張率及び引張荷重の関係曲線〔横軸;伸長率(%),縦軸;引張荷重(gf)〕を得る。得られた関係曲線から、伸張率が20%のときと実効伸張率のときの各々の引張荷重の値を読み取る。また、伸張率が20%から実効伸張率までの関係曲線の勾配、即ち〔引張荷重(実効伸張率時)−引張荷重(20%時)〕/〔実効伸張率(%)−20%〕を算出し、その値を、伸張率が20%から実効伸張率までの間の引張荷重増加率(gf/%)とする。なお試験片は、おむつ長手方向の中央部に位置する部分が含まれるように切り出し、また、自然状態、即ち切り出したギャザーが自然に縮んだ状態で、平らな面を持つ板などの上で、負荷をできるだけかけずにギャザーを平らにした場合の長さが少なくとも70mm以上となるように切り出す。好ましくは、おむつ配設状態の伸張率を測定した後のものを使用する。伸張開始時の試験片の初期長(自然状態における長さ,伸張率0%)は50mmとし、該試験片をおむつに配設された状態における伸張率となるまで伸張させる。
【0033】
〔飽和吸収容量〕
先ず、おむつ1をその長手方向を二等分する中央線で、幅方向に切断する。そして、立体ギャザー及びレッグギャザーを切断して除去する。更に、胴回り部に配された伸縮部を切断する。但し、吸収体の構造が破壊又は切断されることがないように留意する。容器から水平に取り出せるように加工した金網に、切断したおむつを載せ、金網ごと重量を測定する。予め側面下部に溶液を排出する開口部を設けた容器内に金網ごとおむつを入れ、排泄開口部を閉じ、0.9重量%の生理食塩水を吸収体が完全に浸漬するように注入する。このときに、おむつの切断端部からポリマー等が脱落しないように注入速度を調節する。完全浸漬後30分放置する。その後、排出開口部を下側にして容器ごと10度傾け、排出開口部を開き、容器内の溶液を排出する。30分放置後、容器から金網ごとおむつを取り出し、金網ごと重量を測定する。「試験終了後の重量」−「試験開始前の重量」からおむつの吸収量を算出し、この値を飽和吸収容量(g)とする。
【0034】
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態におけるファスニングテープにおいては、着色部53が二枚の透明なシート51,52間に設けられていたが、これに代えて一枚の透明なシートの一方の面に着色部を形成し、該面と同じ面又は反対側の面に透明なフック部材を取り付けてファスニングテープとなしてもよい。
【0035】
また前記実施形態においては、不透明領域56は円形のものであったが、不透明領域の形状はこれに制限されるものではなく様々な形状とすることができる。更に前記実施形態においては透明領域55が不透明領域56を取り囲んでいたが、これに代えて図6に示すように不透明領域56が透明領域55を取り囲んでいてもよい。この場合は、不透明なテープ基材を用い且つ透明なホットメルト粘着剤を用いることにより、テープ基材の一部を塑性化して透明化することが好ましい。
【0036】
また前記実施形態のおむつは、立ったままの姿勢の幼児等におむつを装着させる場合及び/又はおむつの通常の装着の仕方とは反対に、おむつのランディングテープ側が幼児等の背中側に位置するようにおむつを装着させる場合に、装着が容易な構成となっているが、本発明のおむつの構成はこれに限られず、通常の構成を有するおむつに、前述したファスニングテープを取り付けてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明の使い捨ておむつによれば、生産時におけるファスニングテープの取り付け位置の確認が容易となる。またファスニングテープの表裏にそれぞれ別個に位置決め領域を形成する必要がないので、製造経費を低減させることができる。
また本発明の使い捨ておむつによれば、おむつ製造時にファスニングテープの位置を検出するための光学的検出手段を、ファスニングテープの表裏どちら側にも設置でき、おむつの製造装置の設計の自由度を高めることができる。
更に本発明の使い捨ておむつによれば、ファスニングテープをランディングテープへ止着させるときの位置確認が容易となる。特に立ったままの姿勢の幼児等におむつを装着させる場合や、おむつの通常の装着の仕方とは反対に、おむつのランディングテープ側が幼児等の背中側に位置するようにおむつを装着させる場合に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の使い捨ておむつにおけるファスニングテープの一例を示す図であり、
図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)におけるb−b線断面図である。
【図2】
本発明の使い捨ておむつの装着状態の一例を示す説明図である。
【図3】
本発明の使い捨ておむつの装着状態の他の例を示す説明図である。
【図4】
本発明の使い捨ておむつの一実施形態を、引き伸ばした状態で表面シート側か
らみた平面図である。
【図5】図4に示す使い捨ておむつにおける股下部の最小幅部分の断面(図4における横中央線CLに沿う断面)を示す模式断面図である。
【図6】本発明の使い捨ておむつにおけるファスニングテープの別の例を示す図(図1(a)対応図)である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 ファスニングテープ
51 第一のシート
52 第二のシート
53 着色部
54 ループ部材
55 透明領域
56 不透明領域
6 立体ギャザー
61 立体ギャザー弾性部材
7 レッグギャザー
71 レッグ部弾性部材

Claims (2)

  1. 長手方向中央部に位置する股下部と該股下部から長手方向へそれぞれ延びる第1部及び第2部とに区分され、第1部の両側にファスニングテープが配されており、該ファスニングテープは第1部に固定された取り付け領域とそこから外方へ延びる止着領域とを有しており、該止着領域は光透過率70%以上の透明領域と、所定の色に着色された不透明領域とを有し、該止着領域における該透明領域の面積が15〜95%であると共に該不透明領域の面積が5〜85%であり、該不透明領域の着色が表裏どちら側からも視認可能になっており、該止着領域における止着手段がメカニカルファスナのフック部材からなる展開型の使い捨ておむつ。
  2. 前記ファスニングテープが、該ファスニングテープの外形をなす透明な第一及び第二のシートと、両シート間に介在し且つ該シートよりも小さい不透明な着色部と、前記第一のシート上に配されたメカニカルファスナの透明なフック部材とを備えている請求項1記載の使い捨ておむつ。
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