JP2004163957A - ウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法 - Google Patents

ウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004163957A
JP2004163957A JP2003383065A JP2003383065A JP2004163957A JP 2004163957 A JP2004163957 A JP 2004163957A JP 2003383065 A JP2003383065 A JP 2003383065A JP 2003383065 A JP2003383065 A JP 2003383065A JP 2004163957 A JP2004163957 A JP 2004163957A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organosol
toner
toner composition
wet
copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003383065A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4027880B2 (ja
Inventor
James A Baker
エー ジェイムス ベイカー
Gay L Herman
エル ゲイ ハーマン
Julie Y Qian
ワイ ジュリー キアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samsung Electronics Co Ltd
Original Assignee
Samsung Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samsung Electronics Co Ltd filed Critical Samsung Electronics Co Ltd
Publication of JP2004163957A publication Critical patent/JP2004163957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4027880B2 publication Critical patent/JP4027880B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • G03G9/13Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components
    • G03G9/133Graft-or block polymers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • G03G9/13Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • G03G9/13Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components
    • G03G9/131Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Liquid Developers In Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】結晶性成分を有する両親媒性の共重合体バインダーを含むウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法を提供する。
【解決手段】カウリ−ブタノールナンバーが30ml未満である液体キャリアと,この液体キャリアに分散された複数のトナー粒子と,を含むウェット電子写真用トナー組成物であって,トナー粒子は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む1つ以上の両親媒性の共重合体とを含み,また1つ以上のD材料部分は,1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物と,を含むことを特徴とする。
【選択図】

Description

本発明は,電子記録法に利用されるウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法に関し,特に結晶化可能な成分を有する両親媒性の共重合体バインダーを含むウェット電子写真トナー,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法に関する。
本発明は,両親媒性共重合性バインダー粒子を含むオルガノゾルから誘導されたウェット電子写真トナーに係り,バインダー粒子は,共重合体の分散された部分に化学的に統合された重合可能であり,結晶化可能な化合物を含む。本発明は,また1つ以上の分散性(D)部分及び1つ以上の溶媒化性(S)部分を含む両親媒性共重合性バインダー粒子を含むオルガノゾルに関し,1つ以上のD部分は,高いガラス転移温度を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分いずれにも化学的に統合されている。
電子写真工程及び静電プリンティング工程で(通称,電子記録工程),静電画像は,それぞれ感光要素または誘電要素の表面に形成される。感光要素または誘電要素は,中間転写ドラムまたはベルト,または最終トーン画像自体の基材でありうる(例えば,非特許文献1,特許文献1,特許文献2,及び特許文献3を参照)。
静電プリンティングで潜像は,通常では,電荷画像を形成するための静電ライティングスタイラスまたはその等価物として選択された領域の誘電要素(通常的に受容基板)上に電荷画像を位置させ,トナーを電荷画像に加えた後,トーン画像を定着させることによって形成される(例えば,特許文献4を参照)。
ゼログラフィともいう電子写真プリンティングで,電子写真法は,紙,フィルムなどのような最終画像受容体上に画像を形成するのに使用される。そして,電子写真法は,写真複写機,レーザープリンタ,ファクシミリなどを含む各種の装置に使用される。
電子写真法は,通常では,最終的な永久画像受容体上に電子写真画像を形成する工程で,感光体としても知られている,再使用可能で感光性である一時的画像受容体を使用するものを含む。代表的な電子写真工程は,帯電,露光,現像,転写,定着及びクリーニングと除電を含み,受容体上に画像を形成するための一連の工程を含む。
また,帯電工程で,感光体は,通常では,コロナまたは帯電ローラによって(−)極性でも(+)極性でも所望の極性の電荷は,塗布される。露光工程では,光学システム,通常的にレーザースキャナーまたはダイオード配列は,最終画像受容体上に形成される目的画像に対応する画像方式で感光体の帯電表面を選択的に放電させて潜像を形成する。現像工程では,適当な極性のトナー粒子は,一般的にトナー極性と反対極性の電位に電気的にバイアスされた現像器を使用して感光体上の潜像と接触するようになる。トナー粒子は,感光体に移動し,静電気力によって潜像に選択的に付着して感光体上にトーン画像を形成する。
転写工程では,トーン画像は感光体から目的とする最終画像受容体に転写される。トーン画像を感光体から最終画像受容体に転写し続けるために中間転写要素が使われることもある。定着工程では,最終画像受容体上のトーン画像は,加熱されてトナー粒子を軟化させるか溶融させ,トーン画像を最終受容体に定着させる。他の定着方法は,熱があってもなくても高圧下で最終受容体にトナーを定着させることを含む。クリーニング工程では,感光体に残っている残留トナーが除去される。
最後に除電工程では,感光体電荷は,特定波長バンドの光に露出されて実質的に均一に低い値に減少され,元来の潜像の残留物が除去されることによって感光体が次の画像形成サイクルを準備する。
2種のタイプのトナー,すなわちウェットトナーとドライトナーとが広い範囲に商業的に使われる。
ここで“ドライ”とは,ドライトナーが液体成分を全的に有しないことを意味するのではなく,トナー粒子が有意味なレベルの溶媒を含有せず,含有する場合でも10重量%未満であることを意味し,(一般的にドライトナーは,溶媒含有量として示した時,実質的にドライである),摩擦帯電電荷が運搬できることを意味する。これによって,ドライトナー粒子とウェットトナー粒子とを区別させる。
通常的なウェットトナーの組成物は,一般的に液体キャリアのうちに懸濁または分散されたトナー粒子を含む。この液体キャリアは,通常的に静電潜像を放電させることを避けるために非導電性分散剤である。ウェットトナー粒子は,一般的にある程度液体キャリアに溶媒化できるが,通常的に低極性,低誘電定数,実質的に非水系キャリア溶剤の50重量%を超える程度に溶媒化できる。約5ミクロン−サブミクロン程度の小さい粒子サイズのために,ウェットトナーは,非常に高い解像度のトーン画像が生成できる。
ウェットトナー組成物用の典型的なトナー粒子は,一般的に共重合体バインダー及び選択的に1つ以上の視覚改善添加剤,例えば有色顔料粒子を含む。この重合体バインダーは,電子写真工程の間及びその工程後の全ての場合に機能を満足させる。加工性面では,バインダー特性は,トナー粒子の帯電及び帯電安定性,流動性及び定着性に影響を及ぼす。このような特性は,現像,転写及び定着工程の間に優秀な性能を達成するのに重要である。画像が最終受容体に形成された後,バインダーの性質(例えば,ガラス転移温度,溶融粘度,分子量)及び定着条件(例えば,温度,圧力及び定着器配置)は,耐久性(例えば,耐ブロッキング性及び耐削除性),受容体に対する付着力,光沢などに影響を与える。
ウェットトナー粒子の使用に適する重合体バインダー材料は,通常的に約−24℃〜55℃のガラス転移温度を表す。これは,ウェットトナー粒子に使われる重合体バインダーの通常的なガラス転移温度(50〜100℃)より低い。特に,幾つかのウェットトナーは,電子写真画像の形成工程で,例えばフィルム形成によって迅速に自己定着させるために室温(25℃)以下のガラス転移温度Tを表す重合体バインダーを使用することが知られている(例えば,特許文献5を参照)。しかし,そういうウェットトナーは,またトーン画像を最終受容体に定着させた後,低いTのために不良な画像耐久性(例えば,不良な耐ブロッキング性及び耐削除性)を表すことが知られている。
このような耐久性不足を克服するために,ウェットトナーの使用に適当な重合体材料は,定着後の優秀な耐ブロッキング性を得るために,通常では,少なくとも約55−65℃のガラス転移温度Tを有するが,トナー粒子を軟化させるか溶融させてトナーを最終画像受容体に適切に定着させるために,通常では,約200−250℃の高い定着温度を必要とする。高い定着温度は,長時間のウォーミングアップ時間と,高温定着による過度なエネルギー消費,そして,紙の自然発火温度(233℃)に近接な温度でトナーを紙に定着させるのによる火災の危険性のためにドライトナーに不利である。
また,幾つかのウェットトナーがさらに高いT(約60℃以上)の重合体バインダーを使用することが知られているが,そのようなトナーは,重合体バインダーの選択と関連した他の問題を表す。このような問題点は,ウェットトナーが画像形成工程で迅速に自己定着されないために発生する画像不良,不良な帯電及び帯電安定性,貯蔵時の凝集に対する不良な安定性,貯蔵時の不良な沈降安定性,及びトナー粒子を軟化させるか溶融させてトナーを最終画像受容体に適切に定着させるために約200−250℃の高い定着温度を必要とする点を含む。
また,高いTの重合体バインダーを使用した幾つかのウェット及びウェットトナーは,最適の定着温度を超える場合でも,超えない場合でも,最終画像受容体から定着器表面にトーン画像を望ましくない部分的転写をするので(オフセット),オフセットを防止するために定着器表面に低い表面エネルギーを有する材料を使用するか,定着器オイルを加えることを必要とすることが知られている。または,多様な潤滑剤またはワックスを製造時にウェットトナー粒子に物理的にブレンディングして離型剤またはスリップ剤として作用させてきた。しかし,このようなワックスは,重合体バインダーに化学的に結合されていないので,トナー粒子の摩擦帯電に不利な影響を及ぼすか,トナー粒子から移動して感光体,中間転写要素,定着器要素またはその他の電子写真工程に重要な表面を汚染させうる。
重合体バインダーと視覚改善添加剤以外に,ウェットトナー組成物は,選択的に他の添加剤を含みうる。例えば,帯電制御剤はトナー粒子上に静電気的電荷を付与するために添加できる。分散剤がコロイド安定性を提供し,画像定着を補助し,及び粒子表面に帯電されたサイトまたは帯電するサイトを提供するために添加できる。分散剤は,一般的にウェットトナー組成物に添加されるが,これは,トナー粒子濃度が濃く(粒子間距離が近い),また電気的二重層効果のみでは,凝集に対して分散液が適切に安定化されないためである。定着器ロールが使用される時,これらにトナーが取り付くことを防止するように離型剤を使用することも可能である。他の添加剤としては酸化防止剤,紫外線安定化剤,殺細菌剤,殺真菌剤,フロー制御剤などがある。
1つの製造技術は,液体キャリア内に分散された両親媒性の共重合体バインダーを合成してオルガノゾルを形成し,次に,形成されたオルガノゾルを他の成分と混合してウェットトナー組成物を形成することを含む。通常では,重合性化合物(例えば,モノマー)の非水性分散重合で低誘電炭化水素溶媒(キャリア液体)内に分散された共重合体バインダー粒子を形成することによってオルガノゾルが合成される。これら分散された共重合体粒子は,立体安定化剤(例えば,グラフト安定化剤)の化学結合によって凝集に対して立体的に安定化され,キャリア液体によって溶媒化されて,これらが重合反応で形成される時,分散されたコア粒子になる(例えば,非特許文献2を参照)。自己安定性オルガノゾルの合成順序は,非特許文献3に記述されている。電子写真画像の形成工程で速かに自己定着する比較的低いガラス転移温度(T≦30℃)のフィルム形成ウェットトナーを製造するのに使用するために,ウェットトナー組成物が低極性,低誘電定数のキャリア溶媒での分散重合で製造されてきた(例えば,特許文献6及び特許文献7を参照)。オルガノゾルは,また静電スタイラスプリンタに使用するための中間程度のガラス転移温度(30〜55℃のT)を有するウェット静電トナーを作るのに使用するために製造されてきた。オルガノゾルを形成するための代表的な非水性分散重合方法は,炭化水素媒体に溶解性である1つ以上のエチレン性不飽和モノマーがあらかじめ形成された,重合性溶液高分子(例えば,グラフト安定化剤またはリビングポリマー)の存在下で重合される時に行われる自由ラジカル重合である。
いったん,オルガノゾルが形成されれば,1つ以上の添加剤が所望によって添加できる。例えば,1つ以上の視覚改善添加剤及び/または帯電制御剤が添加できる。次に,組成物は,均質化,マイクロ流動化,ボール−ミリング,粉砕器ミリング,高エネルギービーズ(サンド)ミリング,バスケットミリングまたは分散液内での粒子サイズを小さくすることであり,該当術分野に知られている他の技術のような1つ以上の混合プロセスが経られる。混合プロセスは,存在する凝集された視覚改善添加剤粒子を第1次粒子(0.05から1.0ミクロン範囲の直径を有する)で粉砕するように作用し,また分散された共重合体バインダーを視覚改善添加剤の表面と結合できる破片に部分的に破砕できる。
本具体例によれば,共重合体から誘導された分散された共重合体バインダー粒子または破片は,例えば視覚改善添加剤の表面に吸着または付着されて視覚改善添加剤と結合することによってトナー粒子を形成する。その結果,約0.1から2.0ミクロン範囲のサイズを有するトナー粒子の立体的に安定化されて非水性である分散液が得られるが,通常では,トナー粒子直径は,0.1から0.5ミクロンである。幾つかの具体例で,所望の場合,1つ以上の帯電制御剤が混合後に添加できる。
また,ウェットトナー組成物の幾つかの特性は,高画質画像を提供するのに重要である。トナー粒子サイズ及び帯電特性は,高解像度の高画質画像を形成するのに特に重要である。また,トナー粒子の迅速な自己定着は,幾つかのウェット電子写真プリンティング分野で,例えばプリンティング欠陥(スメアリングまたは後縁トレーリングのようなもの)及び高速プリンティング時の不完全な転写を回避するのに重要な要求条件である。ウェットトナー組成物を製造するにおいて,他の重要な考慮事項として,最終画像受容体上の画像の耐久性及び保管性が挙げられる。耐削除性,例えば特に摩耗,特に必要ない鉛筆またはペンマーキングを除去するために,通常使用される天然または合成ゴム消しゴムによる摩耗によるトーン画像の除去または損傷に対する抵抗性はウェットトナー粒子の望ましい特性である。
最終画像受容体(または他の現像された表面)に対するブロッキングによる損傷についての受容体上の画像の抵抗性は,ウェットトナー粒子の他の望ましい特性である。したがって,ウェットトナーを製造するにおいて,他の重要な考慮事項は,最終受容体上の画像の粘着性である。最終受容体材料上の画像が相当広い温度範囲にかけて本質的に粘着性のないものが望ましい。画像が残留粘着性を有する場合,画像が他の表面と接触し,置かれた時にエムボス処理されるかまたははがされうる(ブロッキング)。これは,特にプリンティングされた紙がたまって置かれる時に問題となる。
このような問題点を解決するために,画像表面上にフィルムラミネートまたは保護層が配置されうる。このラミネートは,よく画像の有効ドットゲインを増加させてカラー混合のカラー演出を妨害する。また,最終画像表面上に保護層をラミネ−ションすることは,保護層を付着させる追加的なコスト及び工程を要するだけでなく,特定プリンティング分野(例えば,一般用紙複写またはプリンティング)では,容認できない。
ウェットトーン画像の耐久性を向上させ,ラミネ−ションの欠点を解決する他の方法は,特許文献7に開示されている。この方法は,側鎖または主鎖の結晶化可能な重合体部分を有するオルガノゾルを含むウェットインク組成物を開示する。コラム6,53−60行で,著者は液体キャリア内に分散された両親媒性の共重合体(オルガノゾルと知られている)のバインダー樹脂を開示するが,共重合体は,不溶性,熱可塑性(共)重合体コアに共有結合された高分子量(共)重合体立体安定化剤を含む。立体安定化剤は,室温(22℃)及びそれ以上の温度で独立的及び可逆的に結晶化可能な重合体部分を含む。
上記の特許文献7によれば,少なくとも1つの重合体または共重合体(安定化剤と表示)が少なくとも5,000の重量平均分子量を有して液体キャリアによって溶媒化される少なくとも1つのオリゴマーまたは重合体成分を含む両親媒性物質である時,分散されたトナー粒子は,凝集に対して優秀な安定性を有する。換言すると,選択された安定化剤は,独立された分子で存在する場合,液体キャリアに少し限定された溶解度を有する。一般的に,このような要件は,立体安定化剤と溶媒間のヒルデブラント(Hildebrand)溶解度パラメータの絶対差が3.0MPa1/2以下である時に満たされる。
特許文献7に記載されたように,不溶性樹脂コアの組成物は,オルガノゾルが22℃未満,さらに望ましくは,6℃未満の有効ガラス転移温度Tを表すように製造されるのが望ましい。ガラス転移温度を調節すれば,前記樹脂を主成分に含有するインク組成物がコアTより高い温度,望ましくは22℃以上の温度で遂行されるオフセット転写工程を使用するウェット電子写真プリンティングまたは画像形成工程で迅速なフィルム形成(迅速な自己定着)をさせる(コラム10,36−46行)。
米国特許第4,728,983号公報 米国特許第4,321,404号公報 米国特許第4,268,598号公報 米国特許第5,262,259号公報 米国特許第6,255,363号公報 米国特許第5,886,067号公報 米国特許第6,103,781号公報 Handbook of Imaging Materials(Diamond,A.S.,Ed:Marcel Dekker:New York,Chapter 6,pp 227−252) Napper,D.H.,"Polymeric Stabilization of Colloidal Dispersions",Academic Press,New York,N.Y.,1983 "Dispersion Polymerization in Organic Media",K.E.J.Barrett,ed.,John Wiley,New York,N.Y.,1975
しかしながら,電子写真画像を形成するに際して,より優れた画像形成特性を有する電子記録法に利用されるウェット電子写真用トナー組成物が必要とされてきている。
そこで,本発明は,従来の電子記録法に利用されるウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法が有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,画像形成特性が優秀な,新規かつ改良された電子記録法に利用されるウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法を提供することである。
本発明は電子写真法に利用されるウェットトナー組成物に関する。特に,本発明は両親媒性の共重合体を含むオルガノゾルを含むウェットトナー組成物に関するものであるが,両親媒性の共重合体は,両親媒性の共重合体の分散された部分に化学的に統合された結晶性重合体材料を有する。オルガノゾルは,1つ以上の視覚改善添加剤及び他の所望の成分のように付加的な成分と容易に組み合わせられ,混合工程を経てウェットトナー組成物を形成する。
一具体例で,本発明は,1つ以上の分散性(D)部分及び1つ以上の溶媒化性(S)部分を含む両親媒性の共重合体バインダー粒子を含むオルガノゾルに関するものであるが,1つ以上の重合可能であり,結晶化可能な化合物が両親媒性の共重合体の分散された部分に化学的に統合されている。幾つかの具体例で,本発明は,両親媒性の共重合体バインダー粒子を含むオルガノゾルに関したものであるが,D部分は,高いガラス転移温度(T:約55℃以上)を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分の何れにも化学的に統合されている。他の具体例で,本発明は,両親媒性の共重合体バインダー粒子を含むオルガノゾルに関したものであるが,D部分は,30℃から50℃のガラス転移温度を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分の何れにも化学的に統合されている。
望ましくは,ウェットトナー組成物のトナー粒子は,両親媒性の共重合体及び選択的に少なくとも1つの視覚改善添加剤,例えば着色剤粒子を含む重合体バインダーを含む。本願に使われるように“両親媒性”とは,共重合体を製造するのに使われるか,及び/またはウェットトナー粒子を製造する途中に使われる液体キャリアで,それぞれ明確に異なる溶解度と分散性とを有する部分が組み合わせられた共重合体を意味する。望ましくは,液体キャリアは,共重合体の少なくとも一部分(本願でS材料またはS部分という)がキャリアによってさらに溶媒化される一方,共重合体の少なくとも1つの他の部分(本願でD材料またはD部分という)は,キャリアで分散された相を構成するように選択される。
望ましい具体例で,共重合体は,望ましい実質的に非水性である液体キャリアでインサイチュ重合されるが,これによって後続の粉砕または分級が必要であるとしてもほとんど必要のないトナーに使用するのに適当な単分散共重合体粒子が生成されるためである。その後,生成されたオルガノゾルは,1つ以上の視覚改善添加剤及び他の所望の成分のように選択的な添加剤と混合されてトナー粒子に転換される。そのような混合工程の間,視覚改善添加剤と両親媒性の共重合体とを含む成分は,自分集合して複合トナー粒子になる。具体的には,共重合体のD部分は,物理的に及び/または化学的に視覚改善添加剤の表面と相互作用する傾向がある一方,S部分は,別途の界面活性剤または分散剤を使用せずにもキャリアでの分散を促進させる。
また,広い範囲の液体キャリア溶解性または分散性モノマーを使用して実質的に非水性であるいろいろな重合方法を使用してオルガノゾルが形成できる。望ましくは,実質的に非水性である分散重合で,所望の通りに自由ラジカル重合方法を使用してモノマーが重合できる。本願に使用されるように,「実質的に非水性である重合方法」とは,多くても,さらに小量の水を含有した有機溶媒のうちで重合する方法を意味する。
特定具体例で,分散された両親媒性の共重合体粒子は,例えば,D部分内に化学的に統合された1つ以上の結晶性モノマーのように,1つ以上の重合可能で結晶化可能な化合物(PCC)を含む成分から誘導された結晶性材料を含む少なくとも1つの部分を含む。幾つかの望ましい具体例で,オルガノゾルは,共重合体の分散された部分に化学的に統合された重合可能で結晶化可能な化合物(PCC)を含む両親媒性の共重合体バインダー粒子を含む。他の望ましい具体例で,オルガノゾルは,分散された(D)部分と溶媒化された(S)部分とを含む両親媒性の共重合体バインダー粒子を含むが,D部分は,高いガラス転移温度(T:約55℃以上)を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分いずれにも化学的に統合されている。他の望ましい具体例で,オルガノゾルは,分散された(D)部分と溶媒化された(S)部分とを含む両親媒性の共重合体バインダー粒子を含むが,D部分は,30℃から50℃のガラス転移温度を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分いずれにも化学的に統合されている。
適当なPCCは,モノマー,作用性オリゴマー,作用性プレポリマー,マクロマーまたは重合を通じて重合体が形成できる他の化合物を含み,ここで重合体の少なくとも一部分は,再現可能でよく定義された温度範囲で可逆的に結晶化されうる(例えば,共重合体は時差走査熱量計によって測定した時の融点及び氷点を示す)。
望ましいPCCは,モノマーのホモポリマー類似体が室温以上(例えば,22℃)の温度で独立的に及び可逆的に結晶化されうるモノマーである。本発明による望ましいウェットトナー粒子は,両親媒性の共重合体に化学的に統合されているPCCがない他には,同じウェットトナー粒子と比較した時,さらに低い定着温度を提供する。特定な理論によって高速されることを意図しないが,結晶性材料を含有した共重合体の部分がいったん溶融されれば,この部分は,共重合体の見かけTを下げるために,さらに低い定着温度を表すウェットトナー粒子を提供すると見なされる。
例えば,1つ以上のPCCが両親媒性の共重合体のD部分に統合される場合,トナー粒子は,共重合体にPCCがない他には,同じ他のトナー粒子で観察される約200−250℃の定着温度と比較した時,約140−175℃の温度で定着されうる。定着する間,結晶性材料を含有した共重合体部分は,溶融され,共重合体は,PCCから誘導された結晶性材料の融点の直ぐ上の温度で軟化するか流動化し始める。定着後,結晶性材料を含有した共重合体部分は,固形化し,PCCから誘導された結晶性材料の融点(T)付近までの温度で優秀な耐ブロッキング性が観察される。したがって,優秀な耐久性,特に優秀な耐削除性を有する定着プリントを得るために,さらに低い定着温度が使用できる。結果的に,本発明の望ましいウェットトナー粒子と共に使われるプリンティング装置は,最終基板上にトナー粒子を定着させるのに大きいエネルギーを必要としない。
幾つかの望ましい具体例で,PCCは,両親媒性の共重合体のD部分に統合される。これら具体例によれば,PCCは,S部分ほど液体キャリアに容易に露出されるか溶媒化されない。本発明のさらに低い定着温度特性は,結晶性材料がD部分に位置する時にも観察される。
両親媒性の共重合体のD部分にPCCを含ませることは,共重合体に結晶性材料がない他には,同じウェットトナーと比較した時,改善された耐ブロッキング性(減少した粘性)を表すウェットトナーを提供する。幾つかの望ましい具体例で,PCCは,そのホモポリマー類似体が約38から63℃範囲で独立的に及び可逆的に結晶化できるモノマーを含む。本発明の望ましいこれらの具体例によれば,改善された耐ブロッキング性は,室温よりは高いが,PCC誘導された材料の結晶化温度よりは,低い温度で観察される。
また,幾つかの具体例で,共重合体のD及び/またはS部分がPCCを含むことによって定着器オフセットを防止するか減少させるために,スリップ剤,ワックス,定着器オイルまたは低表面エネルギーの定着器表面を使用することを不要とする。これは,トナー製造方法で必要成分または工程工程の数を減らせ,従来のウェットトナーと使用される時,非化学的に結合されたワックスまたは定着器オイルによる表面汚染の可能性が除去でき,より広い温度範囲で従来の定着器ローラ材料が使用できるようにし,オルガノゾル誘導ウェットトナーの製造または電子写真プリンティング装置の低温定着システムと関連したコストを下げられる。
PCCが両親媒性の共重合体のD部分に統合される場合,ブロッキング防止効果が観察されるが,これは,共重合体のこの部分が結晶化可能な側鎖ではなく,したがって共重合体のS部分ほど液体キャリアに容易に露出されて溶媒化されないためである。さらに,共重合体のS部分は,本発明のトナー粒子で観察されるブロッキング防止利益を損傷させないことは予想外であった。また,PCCがD部分に統合される具体例で,これらPCCは,両親媒性の共重合体の特性に不利な影響を及ぼさずにD部分に含まれうる。本願に記載されたPCCは,非水性液体キャリアに可溶性の傾向がある。そうでなければ,それとも分散されるD部分に可溶性成分を含ませれば,特に比較的低粘度の分散重合体(オルガノゾル)よりは,比較的高粘度の溶液重合体が得られる地点までD部分の溶解度を高めることによって,共重合体の溶解度特性に不利な影響を与えると予想される。
さらに,共重合体のD部分にPCCを配置すれば,両親媒性の共重合体を設計することがさらに柔軟になる。本願に記載されたように,本発明の望ましい具体例は,S材料よりはD材料を相対的により多く含有した両親媒性の共重合体を含む。さらに豊富なD材料にPCCを含ませることによって,共重合体のS材料を設計するのにより柔軟性を有する。
従来には,コア(分散された部分)Tが室温(22℃)を超えるオルガノゾルは,通常では,付着力を有するフィルムを形成せずにオフセットプリンティングで劣悪な画像転写を表すことが知られていた。溶媒を部分的に除去する間,トーン画像の保全性は,またコアTに左右され,コアTをさらに下げれば,追加的な画像粘着が生じる代わりにフィルム強度及び画像保全性を促進することが知られていた(上記の特許文献7(コラム11,18−23行参照)を参照)。したがって,特許文献7は,望ましくは,最小フィルム形成温度が約22から45℃であり,オルガノゾルコアTは,室温より低ければ,トナーがフィルムを形成し,溶媒除去時,優秀な画像保全性を維持し,光導電体から転写媒体または受容体に画像を転写する間,優秀な付着力を提供すると開示している(コラム11,23−31行)。
しかし,オルガノゾルの共重合体成分の不溶性D部分にPCCを提供すれば,最終画像受容体に定着後に粘着性が弱まった優秀な画像品質を提供すると確認された。幾つかの望ましい具体例で,共重合体のD部分にPCCを統合させることは,D部分の計算されたTが室温(22℃)より高い時にもウェット電子写真画像の形成工程でトナーの迅速な自己定着を促進するのに効果的である。換言すると,室温より高いD部分のTを有する共重合体バインダー内にPCCを含ませることは,本明細書で説明されたように,画像品質及び画像欠陥の除去と関連して特異な効果を提供する。低いT(T〈22℃〉共重合体のD部分内にPCCを統合させることは,トーン画像粘着性を弱め,また最終画像受容体に定着した後の耐久性(例えば,耐ブロッキング性及び耐削除性)を相変らず向上させながらも,ウェット電子写真画像の形成工程で画像自己定着またはフィルム形成の速度をさらに速かにするのに効果的である。
一態様で,本発明は,30ml未満のカウリ−ブタノールナンバーを有する液体キャリアと,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含むウェット電子写真用トナー組成物であって,トナー粒子は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む少なくとも1つの両親媒性の共重合体を含み,1つ以上のD材料部分は,化学的に1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物を含むことを特徴とするウェット電子写真用トナー組成物を提供する。
他の態様で,本発明は,30ml未満のカウリ−ブタノールナンバーを有する液体キャリアと,この液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含むウェット電子写真用トナー組成物であって,トナー粒子は,少なくとも1つの両親媒性の共重合体を含み,この共重合体のD部分は,高いガラス転移温度(T:約55℃以上)を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分いずれにも化学的に統合されていることを特徴とするウェット電子写真用トナー組成物を提供する。
他の具体例で,本発明は,30ml未満のカウリ−ブタノールナンバーを有する液体キャリアと,前記液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子とを含むウェット電子写真用トナー組成物であって,トナー粒子は,少なくとも1つの両親媒性の共重合体を含み,この共重合体のD部分は,約30℃から約50℃のガラス転移温度を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分いずれにも化学的に統合されていることを特徴とするウェット電子写真用トナー組成物を提供する。
他の具体例で,本発明は,ウェット電子写真用トナー組成物の製造方法であって,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含むオルガノゾルを提供する際に,トナー粒子は,少なくとも1つの両親媒性の共重合体を含み,両親媒性の共重合体は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含み,1つ以上のD材料部分は,化学的に1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物内に統合されている工程と,オルガノゾルの分散液を形成するのに効果的な条件下で1つ以上の添加剤と混合する工程とを含むウェット電子写真用トナー組成物の製造方法を提供する。このとき,トナーは,ウェット電子写真プリンティング分野で特に有用である。
他の態様で,本発明は,ウェット電子写真用トナー組成物の製造方法であって,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含むオルガノゾルを提供する際に,トナー粒子は,分散された(D)部分と溶媒化された(S)部分とを含む少なくとも1つの両親媒性の共重合体を含み,D部分は,高いガラス転移温度(T:約55℃以上)を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分いずれに化学的に統合されている工程と,オルガノゾルの分散液を形成するのに効果的な条件下で1つ以上の添加剤と混合する工程とを含むウェット電子写真用トナー組成物の製造方法を提供する。このとき,トナーは,ウェット電子写真プリンティング分野で特に有用である。
他の態様で,本発明は,基板の表面上に電子写真法で画像を形成する方法であって,ウェットトナー組成物を提供する際に,ウェットトナー組成物は,オルガノゾルを含み,オルガノゾルは,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含み,トナー粒子は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む少なくとも1つの両親媒性の共重合体を含み,1つ以上のD材料部分は,1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物を含む工程と,基板の表面上にトナー粒子を含む画像を形成する工程とを含む画像形成方法を提供する。
他の態様で,本発明は,最終画像受容体の表面上に電子写真法で画像を形成する方法であって,ウェットトナー組成物を提供する際に,ウェットトナー組成物は,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含むオルガノゾルを含み,トナー粒子は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む少なくとも1つの両親媒性の共重合体を含み,1つ以上のD材料部分は,1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物を含む工程と,帯電された表面上にトナー組成物を含む画像を形成する工程と,帯電された表面から最終画像受容体の表面に画像を転写する工程とを含む画像形成方法を提供する。
さらに他の様態で,本発明は,最終画像受容体の表面上に電子写真法で画像を形成する方法であって,ウェットトナー組成物を提供する際に,ウェットトナー組成物は,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含み,トナー粒子は,分散された(D)部分と溶媒化された(S)部分とを含む少なくとも1つの両親媒性の共重合体を含むオルガノゾルを統合し,D部分は,高いガラス転移温度(T:約55℃以上)を有し,また少なくとも1つの重合及び結晶化可能な化合物が共重合体のD部分,S部分,またはD部分とS部分いずれに化学的に統合されている工程と,帯電された感光体の表面上にトナー組成物を含む画像を形成する工程と,感光体上のトーン画像のフィルム形成なしに帯電された感光体の表面から最終画像受容体の表面に画像を転写する工程とを含む画像形成方法を提供する。
以上説明したように,本発明のウェットトナー組成物は,両親媒性の共重合体を含むオルガノゾルを含むウェットトナー組成物であって,定着特性などの画像形成特性に秀でたものとなる。
以下に,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
望ましくは,オルガノゾルの非水性液体キャリアは,両親媒性の共重合体の少なくとも一部分(本願でS材料またはS部分という)このキャリアによって溶媒化される一方,共重合体の少なくとも1つの他の部分(本願でD材料またはD部分という)がキャリア内に分散層を構成するように選択される。換言すると,本発明の望ましい共重合体は,所望の液体キャリアで相互に十分に異なるそれぞれの溶解度を有するS及びD材料を含むために,Sブロックは,キャリアによって溶媒化される傾向がある一方,Dブロックは,キャリアに分散される傾向がある。さらに望ましくは,Sブロックは,液体キャリアに可溶性である一方,Dブロックは,不溶性である。特に望ましい具体例で,D材料相は,液体キャリアから分離されて分散された粒子を形成する。
材料,または共重合体部分のような材料の一部分の溶解度は,ヒルデブラント溶解度パラメータで定性的に及び定量的に特徴付けられる。ヒルデブラント溶解度パラメータは,(圧力)1/2の単位を有する,材料の凝集エネルギー密度の自乗根として表す溶解度パラメータを意味し,(ΔH/RT)1/2/V1/2と同じである。ここで,ΔHは,材料のモル蒸発エンタルピを表し,Rは,一般気体定数であり,Tは,絶対温度であり,Vは,溶媒のモル体積である。ヒルデブラント溶解度パラメータは,溶媒については,Barton,A.F.M.,Handbook of Solubility and Other Cohesion Parameters,2d Ed.CRC Press,Boca Raton,Fla.,(1991)に,モノマーと代表的な重合体については,Polymer Handbook,3rd Ed.,J.Brandrup&E.H.Immergut,Eds.John Wiley,N.Y.,pp 519−557(1989)に,多数の商業的に購入可能な重合体については,Barton,A.F.M.,Handbook of Polymer−Liquid Interaction Parameters and Solubility Parameters,CRC Press,Boca Raton,Fla.,(1990)に表で示されている。
液体キャリアでの材料またはその一部の溶解度は,材料またはその一部と液体キャリア間のヒルデブラント溶解度パラメータの絶対差から予想されうる。材料またはその一部分は,材料またはその一部と液体キャリア間のヒルデブラント溶解度パラメータの絶対差が約1.5MPa1/2未満である場合,十分に可溶性であるか少なくとも非常に溶媒化された状態である。一方,ヒルデブラント溶解度パラメータ間の絶対差が約3.0MPa1/2を超える場合,材料またはその一部は,液体キャリアから相分離されて分散液を形成する傾向を示す。ヒルデブラント溶解度パラメータの絶対差が1.5MPa1/2から3.0MPa1/2である場合,材料またはその一部は,液体キャリアに若干溶媒化されるか,若干不溶性と見なされる。
したがって,望ましい具体例で,共重合体のS部分と液体キャリアの各ヒルデブラント溶解度パラメータ間の絶対差は,3.0MPa1/2未満,望ましくは約2.0MPa1/2未満,さらに望ましくは約1.5MPa1/2未満である。本発明の特に望ましい具体例で,共重合体のS部分と液体キャリアの各ヒルデブラント溶解度パラメータ間絶対差は,約2.0から約3.0MPa1/2である。また,共重合体のD部分と液体キャリアの各ヒルデブラント溶解度パラメータ間の絶対差は,2.3MPa1/2超過,望ましくは約2.5MPa1/2超過,さらに望ましくは約3.0MPa1/2超過であるが,ただしSとD部分の各ヒルデブラント溶解度パラメータ間の差は,少なくとも約0.4MPa1/2,さらに望ましくは少なくとも約1.0MPa1/2である。材料のヒルデブラント溶解度は,温度によって変わるので,このような溶解度パラメータは25℃のような所望の基準温度で測定するのが望ましい。
当技術分野で当業者には,共重合体またはその一部のヒルデブラント溶解度パラメータはBarton A.F.M.,Handbook of Solubility Parameters and Other Cohesion Parameters,CRC Press,Boca Raton,p12(1990)に異成分共重合体について記載されているように,共重合体またはその一部を構成する各モノマーについてそれぞれのヒルデブラント溶解度パラメータの体積分率重量係数を使用して計算できることが知られている。重合体材料のヒルデブラント溶解度パラメータの大きさは,上記のBarton pp 446−448に記載されているように重合体の重量平均分子量に若干左右されることが知られている。したがって,所望の溶媒化または分散特性を得るためには,与えられた重合体またはその一部分に対して望ましい分子量範囲があることが予測される。同じく混合物に対するヒルデブラント溶解度パラメータは,混合物各成分に対するそれぞれのヒルデブラント溶解度パラメータに対する体積分率重量係数を使用して計算できる。
また,ポリマーハンドブック(Polymer Handbook,3rd Ed.,J.Brandrup&E.H.Immergut,Eds.John Wiley,New York,(1989))のVII/525ページの表2.2に列挙されたスモールグループ寄与値を利用し,スモールが開発したグループ寄与法を利用して(Small,P.A.,J.Appl.Chem.,3,71(1953))得たモノマー及び溶媒の計算された溶解度パラメータによって本発明を定義した。本発明者は,他の実験方法で得た溶解度パラメータ値の使用から生じうる曖昧さを避けるために,本発明を定義するのに上記の方法を使用した。また,スモールグループ寄与値は,蒸発エンタルピを測定して得るデータと一致する溶解度パラメータを得させるので,ヒルデブラント溶解度パラメータを定義する表現と完全に一致する。重合体の蒸発熱を測定するのが実用的でないので,モノマーに代替することが合理的である。
説明のために,電子写真用トナーに使われた幾つかの通常的な溶媒に対するヒルデブラント溶解度パラメータと,オルガノゾルを合成するのに使われる幾つかの通常的なモノマーに対するヒルデブラント溶解度パラメータ及びガラス転移温度(高分子量ホモポリマー基準)を以下の表1に列挙する。
Figure 2004163957
液体キャリアは,実質的に非水性溶媒または溶媒混合物である。換言すると,液体キャリアの単に少量成分(一般的に25重量%未満)のみが水を含む。望ましくは,実質的に非水性である液体キャリアは,20重量%未満,さらに望ましくは10重量%未満,さらに望ましくは3重量%未満,最も望ましくは1重量%未満の水を含む。
実質的に非水性であるキャリア液体は,当技術分野で公知されている多様な材料,またはこれらの組合せから選択されうるが,30ml未満のカウリ−ブタノールナンバーを有するのが望ましい。上記の液体は,望ましくは親油性であり,多様な条件下で化学的に安定であり,電気絶縁性である。電気絶縁性は,誘電定数が低く,電気的比抵抗が大きい分散剤液体を意味する。望ましくは,液体分散剤は,誘電定数が5未満,さらに望ましくは3未満である。キャリア液体の電気的比抵抗は,通常的に10Ohm−cmより大きくて,さらに望ましくは,1010Ohm−cmより大きい。また,液体キャリアは,トナー粒子を配合するのに使われる成分についてほとんどの具体例で化学的に非活性である。
適当な液体キャリアの例としては,脂肪族炭化水素類(n−ペンタン,へキサン,ヘプタン等),環状脂肪族炭化水素類(シクロペンタン,シクロヘキサン等),芳香族炭化水素類(ベンゼン,トルエン,キシレン等),ハロゲン化炭化水素溶媒(塩素化アルカン,フルオロ化アルカン,クロロフルオロカーボン等),シリコンオイル及びこれら溶媒の混合物を含む。望ましいキャリア液体は,IsoparTMG,IsoparTM H,IsoparTM K,IsoparTM L,IsoparTMM及びIsoparTM V(米国ニュージャージー所在,Exxon Corporationから購入可能)のような分枝型パラフィン系溶媒混合物を含み,最も望ましいキャリアは,NorparTM12,NorparTM 13及びNorparTM 15(米国ニュージャージー所在,Exxon Corporationから購入)のような脂肪族炭化水素溶媒ブレンドである。特に望ましいキャリア液体は,約13から約15MPa1/2のヒルデブラント溶解度パラメータを有する。
本願で使われたるように,「共重合体」とは,オリゴマー材料及び重合体材料をいずれも含み,2以上のモノマーを含む重合体を含む。本願で使われるように「モノマー」とは,1つ以上の重合可能な基を有する,比較的低分子量の材料(すなわち,一般的に約500
Dalton未満の分子量を有する)を意味する。「オリゴマー」とは,2以上のモノマーを含み,一般的に約500から約10,000Daltonの分子量を有する比較的中間サイズの分子を意味する。「重合体」とは,2以上のモノマー,オリゴマー及び/または重合体成分よりなる下位構造を含み,一般的に約10,000Daltonより大きい分子量を有する比較的大きい材料を意味する。
「マクロマー」または「マクロモノマー」とは,末端に重合可能な部分を有するオリゴマーまたは重合体を意味する。「重合可能で結晶化可能な化合物」または「PCC」は,少なくとも共重合体の一部が再生可能であり,よく定義された温度範囲で可逆的に結晶化されうる共重合体を製造するために重合できる(例えば,共重合体が時差走査熱量計で測定した時,融点及び氷点を表す)化合物を意味する。PCCは,重合を行なって共重合体が形成できるモノマー,機能性オリゴマー,機能性プレポリマー,マクロマーまたはその他の化合物を含む。本明細書で使われた「分子量」とは,特別な言及をしない限り重量平均分子量を意味する。
本発明の両親媒性の共重合体の重量平均分子量は,広い範囲にかけて変化して画像形成性能に影響を与えることもされうる。共重合体の多分散性も生成されたトナー組成物の画像形成性能及び転写性能に影響を及ぼしうる。両親媒性の共重合体の分子量を測定するのは難しいので,その代りに,分散された共重合体(オルガノゾル)の粒子サイズを生成されたトナー組成物の画像形成性能及び転写性能に関連させうる。一般的に,レーザー回折粒子サイズ測定法で測定された分散されたグラフト共重合体粒子の体積平均粒径Dは,0.1−100ミクロン,さらに望ましくは0.5−50ミクロン,さらに望ましくは1.0−20ミクロン,最も望ましくは3−10ミクロンにしなければならない。
また,グラフト共重合体の溶媒化性または溶解性S部分の分子量と,生成されたトナーの画像形成及び転写性能間には,相互関係が存在する。一般的に,共重合体のS部分は,重量平均分子量が1000から約1,000,000 Dalton,望ましくは5000から400,000 Dalton,さらに望ましくは50,000から300,000 Daltonである。また,共重合体のS部分の多分散性(数平均分子量に対する重量平均分子量の比)は,15未満,さらに望ましくは5未満,最も望ましくは2.5未満である。本発明の明確なメリットは,このようなS部分の多分散性が低い共重合体粒子は,本願に記載された実施方法によって,特に共重合体が液体キャリアでインサイチュ形成される具体例で容易に製造される点である。
共重合体でSとD部分の相対的な量は,これら部分の溶媒化特性及び分散性に影響を与えうる。例えば,S部分が少なすぎれば,共重合体は,安定化効果があまりにも小さく必要とするほど,凝集についてオルガノゾルを立体的に安定化させられない。D部分が少なすぎれば,この少量のD材料が液体キャリアに過度に可溶性であるので,液体キャリアで明確に分散された相を形成するための駆動力が不十分でありえる。溶媒化されて分散された相の存在は,粒子の成分を分離された粒子間で特に均一にインサイチュ自己集合させる。このような関係にバランスをとるために,D材料とS材料との望ましい重量比は,1:20から20:1,望ましくは1:1から15:1,さらに望ましくは2:1から10:1,最も望ましくは4:1から8:1である。
ガラス転移温度Tとは,(共)重合体またはその一部が硬質のガラス質材料からゴム状または粘性材料に変化する温度を意味し,(共)重合体が加熱されるにつれて自由体積が劇的に増加することに該当する。Tは,高分子量のホモポリマー(例えば,表1参照)に対する基板のT値と,以下のフォックス方程式を利用して(共)重合体またはその一部について計算できる。
Figure 2004163957
上記の式で,各wは,モノマー“n”の重量分率であり,各Tgnは,Wicks,A.W.,F.N.Jones&S.P.Pappas,Organic Coatings 1,John Wiley,NY,pp 54−55(1992)に記載されたようにモノマー“n”の高分子量ホモポリマーの絶対ガラス転移温度゜Kである。
本発明の実施において,上記の共重合体のTは,全体的に,例えば時差走査熱量計を使用して実験的に測定できるが,共重合体のDまたはS部分のT値は,上述したフォックス方程式を利用して測定した。SとD部分のガラス転移温度Tは,広い範囲にかけて変化し,得られたウェットトナー粒子の生産性及び/または性能を向上させるために独立的に選択されうる。S及びD部分のTgは,上記の部分を構成するモノマーのタイプに大きく左右される。したがって,さらに高いTを有する共重合体材料を提供するために,モノマーが使われる共重合体部分(DまたはS)のタイプについて適当な溶解度特性を有する1つ以上のさらに高いTのモノマーが選択できる。逆に,さらに低いTを有する共重合体材料を提供するために,モノマーが使われる共重合体部分のタイプについて適当な溶解度特性を有する1つ以上のさらに低いTのモノマーが選択できる。
ウェットトナー分野に有用な共重合体において,共重合体のTは,望ましくは低すぎてはならないが,もし低すぎれば,トナーでプリントされる受容体が過度なブロッキングに合う場合もあるためである。逆に,トナー粒子が最終画像受容体に付着するのに十分にトナー粒子を軟化させるか溶融させるのに必要な最低溶融温度は,共重合体のTが増加するほど高まることが予測される。したがって,共重合体のTは,ブロッキングが発生しないようにプリントされる受容体の予想最大貯蔵温度より格段に高くなければならないが,最終画像受容体が損傷される温度,例えば最終画像受容体として使われる紙の自然発火温度に近接した定着温度となる程度にまで高くてもならない。このような観点で,重合及び結晶化可能な化合物(PCC)を共重合体に統合させることによって,一般的にさらに低いTの共重合体を使用可能にし,したがってPCCの溶融温度未満の貯蔵温度で画像ブロッキングの危険なしに定着温度をさらに下げられる。したがって,上記の共重合体は,望ましくは0−100℃,さらに望ましくは20−80℃,最も望ましくは40−70℃のTを有する。
D部分が共重合体の主要部分をなす共重合体において,D部分のTは,全体的に共重合体のTを支配する。ウェットトナー分野に有用な共重合体の場合,D部分のTが20−105℃,さらに望ましくは30−85℃,最も望ましくは60−75℃であるが,これは,S部分が一般的にD部分よりさらに低いTを表し,したがって,溶媒化されうるS部分のT低下効果を相殺させるためにさらに高いTを有するD部分が望ましい。このような観点で,重合及び結晶化可能な化合物(PCC)を共重合体のD部分に含ませることによって,一般的にさらに低いTを有するD部分を使用でき,したがって,PCCの溶融温度未満の貯蔵温度で画像ブロッキングの危険なしに定着温度をさらに下げられる。
S部分材料でのブロッキングは,望ましい共重合体が過半数のD部分材料を含む限り,重要な争点ではない。したがって,D部分材料のTは,全体的に共重合体の有効Tを支配する。しかし,S部分のTが低すぎれば,粒子が凝集する傾向がありうる。一方,Tが高すぎれば,必要な定着温度があまりにも高くなりうる。このような関係のバランスをとるために,S部分の材料は少なくとも0℃,望ましくは少なくとも20℃,さらに望ましくは少なくとも40℃のTを有するように設計されるのが望ましい。このような観点で,共重合体のS部分に重合可能で,決定化可能で化合物(PCC)を統合させることによって,一般的にさらに低いTのS部分が使用できる。
ウェットトナーの自己定着特性に付加された要件は画像形成工程の特性に大きく左右される。例えば,画像が引続き最終受容体に転写されなかったり,一時的な画像受容体(例えば,感光体)上にフィルムで形成されたトナーを要求しない手段(例えば,静電気的転写)によって転写が行なわれる場合,電子写真画像の形成工程で付着性フィルムを形成するためのトナーの迅速な自己定着は,要求されず,望ましくない場合もある。同じく,スタイラスが最終トナー受容体材料として作用する誘電受容体上に直接静電気的潜像を形成するのに使用されるマルチ−カラー(またはマルチ−パス)静電気的プリンティングで,速かに自己定着されるトナーフィルムは,スタイラス下部を通過する時,望ましくないように除去される場合もある。このようなヘッドスクレーピングは,オルガノゾルの有効ガラス転移温度を調節することによって減少されるか除去できる。ウェット電子写真用(静電気的)トナー,特に直接的な静電気的プリンティング工程に使用するために開発されたウェットトナーの場合,オルガノゾルが約15℃から約55℃のガラス転移温度を表し,またD部分は,フォックス方程式で計算したTが約30−55℃を表すようにオルガノゾルのD部分は,十分に高いTを有するのが望ましい。オルガノゾル内に重合可能な結晶性化合物を有し,また約15−55℃の有効ガラス転移温度を有するウェットトナーは,前述されたようにマルチパス静電気的プリンティング工程で特別なメリットを提供する。なぜなら,上記のトナーは,優秀な定着温度及び画像がプリンティングされる途中または後で優秀な耐表面損傷性または耐スクレープ性を有するためである。多様な1つ以上の相異なるモノマー,オリゴマー及び/または重合体材料が独立的にS及びD部分に必要なだけ含まれうる。適当な材料の代表的な例としては,自由ラジカルメカニズムで重合された材料(幾つかの具現例ではビニル共重合体または(メタ)アクリル共重合体とも言及される),ポリウレタン,ポリエステル,エポキシ類,ポリアミド,ポリイミド,ポリシロキサン,フルオロ重合体,ポリスルホン,これらの組合せなどを含む。望ましいS及びD部分は,自由ラジカル重合性材料から誘導される。本発明の実施において,「自由ラジカル重合性材料」とは,自由ラジカルメカニズムを通じて重合反応に参加するモノマー,オリゴマーまたは重合体バックボーン(実情によって)に直接または間接的に結合された側鎖作用基を有するモノマー,オリゴマーまたは重合体を意味する。このような作用基の代表的な例は,(メタ)アクリレート基,オレフィン系炭素−炭素二重結合,アリルオキシ基,アルファ−メチルスチレン基,(メタ)アクリルアミド基,シアネートエステル基,ビニルエーテル基,これらの組合せなどを含む。“(メタ)アクリル”とは本願に記載されたようにアクリル及び/またはメタクリルを含む。
自由ラジカル重合性モノマー,オリゴマー及び/または重合体は,いろいろな相異なるタイプが商業的に入手でき,1つ以上の所望の性能の提供に有益な各種の所望の特性を有するものが選択できるので,共重合体を形成するのに有利に使われる。本発明を実施するのに適当な自由ラジカル重合性モノマー,オリゴマー及び/または重合体は1つ以上の自由ラジカル重合性部分を含むことができる。
単一作用基の自由ラジカル重合性モノマーの代表的な例は,スチレン,アルファ−メチルスチレン,置換されたスチレン,ビニルエステル,ビニルエーテル,N−ビニル−2−ピロリドン,(メタ)アクリルアミド,ビニルナフタレン,アルキル化ビニルナフタレン,アルコキシビニルナフタレン,N−置換(メタ)アクリルアミド,オクチル(メタ)アクリレート,ノニルフェノールエトキシレート(メタ)アクリレート,N−ビニルピロリドン,イソノニル(メタ)アクリレート,イソボルニル(メタ)アクリレート,2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート,ベータ−カルボキシエチル(メタ)アクリレート,イソブチル(メタ)アクリレート,シクロ脂肪族エポキシド,アルファ−エポキシド,2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,(メタ)アクリロニトリル,マレイン酸無水物,イタコン酸,イソデシル(メタ)アクリレート,ラウリル(ドデシル)(メタ)アクリレート,ステアリル(オクタデシル)(メタ)アクリレート,ベへニル(メタ)アクリレート,n−ブチル(メタ)アクリレート,メチル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ヘキシル(メタ)アクリレート,(メタ)アクリル酸,N−ビニルカプロラクタン,ステアリル(メタ)アクリレート,ヒドロキシ作用基を有するカプロラクトンエステル(メタ)アクリレート,イソオクチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,ヒドロキシイソプロピル(メタ)アクリレート,ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシイソブチル(メタ)アクリレート,テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート,イソボルニル(メタ)アクリレート,グリシジル(メタ)アクリレートビニルアセテート及びこれらの組合せなどを含む。
本発明の望ましい共重合体は,自由ラジカル重合性組成物及び/または生成された硬化組成物が1つ以上の所望の性能基準を満足させるように1つ以上の光硬化性モノマーまたはこれらの組合せと配合されうる。例えば,硬度及び耐摩耗性を促進させるために,フォーミューレータは,1つ以上の自由ラジカル重合性モノマー(以下「高T成分」という)を統合させられ,その存在によって重合された材料またはその一部が高T成分のない同じ材料と比較した時,さらに高いガラス転移温度Tを有する。高T成分の望ましいモノマー構成成分は,一般的にそのホモポリマーが硬化状態で少なくとも約50℃,望ましくは少なくとも約60℃,さらに望ましくは少なくとも約75℃のTを有するモノマーを含む。
高T成分に統合させるのに適当な比較的高いT特性を有する光硬化性モノマーの例示的な系列としては,一般的に少なくとも1つの光硬化性(メタ)アクリレート部分と少なくとも1つの非芳香族,脂環族及び/または非芳香族ヘテロシクリック部分を含む。イソボルニル(メタ)アクリレートは,このようなモノマーのうちの具体的な一例である。例えば,イソボルニルアクリレートから形成された硬化されたホモポリマーフィルムは,Tが110℃である。モノマーそれ自体は,分子量が222g/moleであり,室温で透明な液体で存在し,粘度が25℃で9センチポイズであり,表面張力が25℃で31.7dyne/cmである。また,1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレートは,高T特性を有するモノマーのさらに他の例である。
トリメチルシクロヘキシルメタアクリレート(TCHMA)は,本発明を実施するのに有用な高Tモノマーのさらに他の例である。TCHMAは,Tが125℃であり,親油性溶媒に可溶性である。したがって,TCHMAは,S材料に容易に含まれる。しかし,D材料の不溶性を過度に損傷させないように制限された量で使われるならば,若干のTCHMAは,D材料にも含まれうる。
高Tモノマーを共重合体に統合させるメリットは,本出願人の米国特許出願(ORGANOSOLINCLUDING HIGH TAMPHIPATHIC COPOLYMERIC BINDER AND LIQUID TONERS FOR ELECTROPHOTOGRAPHIC APPLICATIONS,米国出願番号US60/425,466,Julie Y.Qian et al.)にさらに詳細に記載されている。可溶性高Tモノマーを共重合体に含ませるメリットは,本出願人の米国特許出願(ORGANOSOL INCLUDING AMPHIPATHIC COPolymerIC BINDER MADE WITH SOLUBLE HIGH TMONOMER AND LIQUID TONERS FOR ELECTROPHOTOGRAPHIC APPLICATIONS,米国出願番号US60/425,467,Julie Y.Qian et al.)によって詳細に記載されている。これら両特許出願は,何れも本願に全体的に引用されて統合されている。
改善された耐久性及び視覚改善添加剤,例えば着色剤粒子などとの向上した相溶性を含むいろいろな理由で,ニトリル作用基は共重合体に有利に統合できる。側鎖ニトリル基を有する共重合体を提供するために,1つ以上のニトリル作用基を有するモノマーが使用できる。このようなモノマーの代表的な例は,(メタ)アクリロニトリル,β−シアノエチル−(メタ)アクリレート,2−シアノエトキシエチル(メタ)アクリレート,p−シアノスチレン,p−(シアノメチル)スチレン,N−ビニルピロリドンなどを含む。
側鎖ヒドロキシ基を有する共重合体を提供するために,1つ以上のヒドロキシ作用基を有するモノマーが使用できる。共重合体の側鎖ヒドロキシ基は,組成物の中での分散性及び顔料との相互作用を促進させるだけではなく,溶解度,硬化性,他の反応物質との反応性も促進させ,他の反応物質との相溶性も促進させる。ヒドロキシ基は,1次,2次及び3次でありうるが,1次及び2次ヒドロキシ基が望ましい。ヒドロキシ作用基を有するモノマーが使われる場合,モノマーは,共重合体を製造するのに使われるモノマーの約0.5から30,さらに望ましくは約1から約25重量%を構成し,これは後述するグラフト共重合体についての望ましい重量範囲に属する。
適当なヒドロキシ作用基を有するモノマーの代表的な例としては,α,β−不飽和カルボキシル酸とジオールのエステル,例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートと,1,3−ジヒドロキシプロピル−2−(メタ)アクリレートと,2,3−ジヒドロキシプロピル−1−(メタ)アクリレートと,α,β−不飽和カルボキシル酸とカプロラクトンの付加物と,2−ヒドロキシエチルビニルエーテルのようなアルカノールビニルエーテルと,4−ビニルベンジルアルコールと,アリルアルコールと,p−メチロールスチレンなどを含む。
特定な望ましい具体例で,重合可能で結晶化可能な化合物,例えば結晶性モノマーは,共重合体に化学的に統合される。「結晶性モノマー」とは,モノマーのホモポリマー類似体が室温以上の温度(例えば,22℃)で独立的に及び可逆的に結晶化できるモノマーを意味する。
このような具体例で,生成されたトナー粒子は,プリントされた受容体間の改善された耐ブロッキング性と定着時の減少されたオフセットとが表せる。もし使われるならば,1つ以上のこれら結晶性モノマーは,共重合体のD材料に統合できる。適当な結晶性モノマーは,アルキル鎖の炭素数が13を超えるアルキル(メタ)アクリレート(例えば,テトラデシル(メタ)アクリレート,ペンタデシル(メタ)アクリレート,ヘキサデシル(メタ)アクリレート,ヘプタデシル(メタ)アクリレート,オクタデシル(メタ)アクリレート等)を含む。そのホモポリマーの融点が22℃を超える他の適当な結晶性モノマーは,アリールアクリレートとメタクリレートと,高分子量のアルファオレフィン類と,直線型または分枝型長鎖アルキルビニルエーテル類またはビニルエステル類と,長鎖アルキルイソシアネート類と,不飽和長鎖ポリエステル類,ポリシロキサン類及びポリシラン類と,融点が22℃を超える重合性天然ワックスと,融点が22℃を超える重合性合成ワックスと,当技術分野で当業者に知られている他の類似なタイプの材料とを含む。本願に記載されるように共重合体に結晶性モノマーを含ませれば,生成されたウェットトナー組成物に驚くべきメリットを提供する。
室温より高い温度であるが,結晶性モノマーまたは他の重合可能で結晶化可能な化合物を含む重合体部分の結晶化温度未満である温度では,耐ブロッキング性が観察できることを当技術分野の当業者に理解される。多くの結晶性モノマーがオルガノゾル中の液体キャリア材料として頻繁に使用される親油性溶媒に溶解される傾向がある。したがって,結晶性材料は,所望の溶解度特性を損傷させずにS材料に比較的容易に統合される。しかし,このような結晶性材料が多すぎてD材料に統合される場合,得られたD材料は,オルガノゾルに過度に溶解性でありうる。しかし,D材料中の可溶性,結晶性モノマーの量が制限される限り,ある程度の結晶性材料は所望の不溶性を過度に損傷させずにD材料に有利に統合されうる。したがって,D材料中に存在する場合,結晶性材料は,共重合体に統合される総D材料を基準として望ましくは約30%以下の量,さらに望ましくは約20%以下の量,最も望ましくは約5から10%以下の量で提供されるのが望ましい。
結晶性モノマーまたはPCCがD材料に化学的に統合される場合,PCCと共に使われうる適当な共重合可能な化合物は,2−エチルヘキシルアクリレート,2−エチルヘキシルメタクリレート,ラウリルアクリレート,ラウリルメタクリレート,オクタデシルアクリレート,オクタデシルメタクリレート,イソボルニルアクリレート,イソボルニルメタクリレート,ヒドロキシエチルメタクリレート,その他のアクリレート類及びメタクリレート類のようなモノマー(他のPCCを含む)を含む。
多作用基の自由ラジカル反応性材料も架橋結合密度,硬度,粘着性,耐表面損傷性などを含んで生成されたトナー粒子の1つ以上の特性を向上させるのに使用できる。このような多作用性モノマーの例としては,エチレングリコールジ(メタ)アクリレート,へキサンジオールジ(メタ)アクリレート,トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,エトキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,グリセロールトリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート,ジビニルベンゼン,これらの組合せなどを含む。
本発明に使用するのに適当な自由ラジカル反応性オリゴマー及び/または重合体材料は,(メタ)アクリル化ウレタン類(すなわち,ウレタン(メタ)アクリレート類),(メタ)アクリル化エポキシ類(すなわち,エポキシ(メタ)アクリレート),(メタ)アクリル化ポリエステル類(すなわち,ポリエステル(メタ)アクリレート),(メタ)アクリル化(メタ)アクリル類,(メタ)アクリル化シリコン類,(メタ)アクリル化ポリエーテル類(すなわち,ポリエーテル(メタ)アクリレート類),ビニル(メタ)アクリレート類及び(メタ)アクリル化オイルを含むが,これに制限されるものではない。
本発明の共重合体は制限されないが,バルク,溶液及び分散重合法を含んで当技術分野で公知された自由ラジカル重合法で製造できる。生成された共重合体は,直線型,分枝型,3次元の網状構造,グラフト構造,これらの組合せなどを含んで多様な構造を有しうる。望ましい具体例は,オリゴマーまたは重合体のバックボーンに付着された1つ以上のオリゴマー及び/または重合体アームを含むグラフト共重合体である。グラフト共重合体の具体例で,S部分またはD部分材料は,場合によってアーム及び/またはバックボーンに統合されうる。
当技術分野で当業者に公知されている任意の数の反応を使用してグラフト構造を有する自由ラジカル重合された共重合体を製造できる。通常的なグラフティング方法は,多作用性自由ラジカルのランダムグラフティングと,モノマーとマクロモノマーとの共重合と,環状エーテル,エステル,アミドまたはアセタルの開環重合と,エポキシ化と,ヒドロキシまたはアミノ鎖伝達体と不飽和の末端基との反応と,エステル化反応(すなわち,グリシジルメタクリレートはメタクリル酸と3次アミン触媒によってエステル化される)と,縮重合を含む。
代表的なグラフト共重合体製造方法は,本願に引用,統合された米国特許第6,255,363号公報と,第6,136,490号公報と,第5,384,226号公報と,特許平05−119529号公報に記載されている。代表的なグラフティング方法の例は,本願に引用,統合されたDispersion Polymerization in Organic Media,K.E.J.Barrett,ed.,(John Wiley,New York,1975) pp.79−106のセクション3.7及び3.8に記載されている。
グラフティング方法の代表的な例は,固定を促進するために固定基が使用できる。固定基の機能は,共重合体のコア部(D材料)と可溶性シェル成分(S材料)間に共有結合された連結部を提供するものである。固定基を含有した適当な共重合体としては,2−アルケニル−4,4−ジアルキルアズラクトンのような,2−ヒドロキシエチルメタクリレート,3−ヒドロキシ−プロピルメタクリレート,2−ヒドロキシエチルアクリレート,ペンタエリスリトールトリアクリレート,4−ヒドロキシブチルビニルエテール,9−オクタデセン−1−オール,シンナミルアルコール,アリルメルカプタン,メタリルアミンのようなヒドロキシ,アミノまたはメルカプタン基を含有した不飽和求核性化合物とアズラクトンの付加物であるアルケニルアズラクトン共重合体を含む。
上述した望ましい方法は,自由ラジカル反応性固定基を提供するためにヒドロキシ基にエチレン性不飽和イソシアネート(例えば,ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート,TMI,CYTEC Industries,West Paterson,NJから購入可能,またはIEMとも知られているイソシアネートエチルメタクリレート)を付着させてグラフティングを達成する。
本発明のグラフト共重合体を製造する望ましい方法は,生成されたS材料は,可溶性であるが,D材料は,分散されるか不溶性の適当な実質的に非水性である液体キャリアで遂行される3つの反応工程を含む。
第1の望ましい工程で,ヒドロキシ作用基を有する自由ラジカル重合されたオリゴマーまたは重合体は1つ以上のモノマーから製造されるが,ここで少なくとも1つの前記モノマーは側鎖ヒドロキシ作用基を有する。望ましくは,ヒドロキシ作用基を有するモノマーは,本第1工程のオリゴマーまたは重合体を製造するのに使われるモノマーの約1から約30重量%,望ましくは約2から約10重量%,最も望ましくは3から約5重量%をなす。本第1工程は,モノマーと生成された重合体が溶解される実質的に非水性である溶媒で溶液重合を通じて遂行されるのが望ましい。例えば,表1のヒルデブラント溶解度データを使用すれば,ヘプタンなどのような親油性溶媒を使用する場合,オクタデシルメタクリレート,オクタデシルアクリレート,ラウリルアクリレート及びラウリルメタクリレートのようなモノマーが前記第1反応に適当である。
第2反応工程で,前記可溶性重合体のヒドロキシ基の全部または一部はエチレン性不飽和脂肪族イソシアネート(例えば,TMIとして知られているメタ−イソプロペニルジメチルベンジルイソシアネートまたはIEMで通常的に知られているイソシアネートエチルメタクリレート)と接触反応してポリウレタン連結部を通じてオリゴマーまたは重合体に付着される側鎖自由ラジカル重合可能な作用基を形成する。上記の反応は,同じ溶媒で遂行されうるので,第1工程と同じ反応容器で遂行される。生成された二重結合作用基を有する重合体は,一般的に反応溶媒で可溶性のままであって,生成された共重合体のS部分の材料を構成するが,これは,窮極的に生成された摩擦帯電された粒子の溶媒化部分の少なくとも一部を構成する。
生成された自由ラジカル反応性作用基は,D材料及び選択的に付加的なS材料を重合体に付着させるためのグラフティング位置を提供する。第3工程で,グラフティング位置は,最初には溶媒に可溶性であるが,グラフト共重合体の分子量が増加するにつれて不溶性になる1つ以上の自由ラジカル反応性モノマー,オリゴマー及び/または重合体との反応を通じて上記の材料を重合体に公有的にグラフトさせるのに使われる。例えば,表1のヒルデブラント溶解度パラメータを参考すれば,ヘプタンなどの親油性溶媒を使用する時,メチル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,t−ブチルメタクリレート及びスチレンのようなモノマーが前記第3反応工程に適当である。
第3反応工程の生成物は,一般的に反応溶媒に分散された生成共重合体を含むオルガノゾルであるが,反応溶媒は,実質的にオルガノゾルに対して非水性液体キャリアを構成する。この工程で共重合体は,分散された(例えば,実質的に不溶性で相分離された)部分と溶媒化された(例えば,実質的に溶解性である)部分とを有する分離されて単分散された粒子で液体キャリア内に存在する傾向があると見なされる。したがって,溶媒化された部分は,液体キャリア中の粒子の分散液を立体的に安定化させるのに役に立つ。したがって,上記の共重合体は,液体キャリア中からインサイチュで有利に製造されることが分かる。
今後の工程を行なう前に,共重合体粒子は,反応溶媒中に残留されうる。または,粒子は,共重合体が新しい溶媒で溶媒化された相と分散された相とを有する限り,任意の適当な方法で同一であるか相異なる新しい溶媒に移されることもある。いずれにせよ,生成されたオルガノゾルは少なくとも1つの視覚改善添加剤と混合されてトナー粒子に転換される。選択的に,1つ以上の他の所望の成分も視覚改善添加剤粒子と混合する前及び/または後でオルガノゾルに混合される場合もある。このように混合する間,視覚改善添加剤と共重合体とを含む成分は,分散された相部分が一般的に視覚改善添加剤粒子と結合する一方(例えば,粒子表面と物理的及び/または化学的相互作用をすることによって)溶媒化された相部分は,キャリアでの分散を促進させる構造を有する複合粒子で自分集合されると信じられる。
選択的な視覚改善添加剤は,一般的に上記の材料を含むトナー粒子が受容体上にプリントされる時,所望の視覚効果を提供する1つ以上の流体及び/または粒状材料が含まれる。その例としては,1つ以上の着色剤,蛍光材料,真珠光沢材料,虹光材料,金属性材料,フリップフロップ顔料,シリカ,重合体ビーズ,反射及び非反射ガラスビーズ,雲母,これらの組合せなどを含む。トナー粒子に混入される視覚改善添加剤の量は,広い範囲にわたって変更可能である。代表的な具体例では,共重合体対視覚改善添加剤の適当な重量比は,1/1から20/1,望ましくは2/1から10/1,最も望ましくは4/1から8/1である。
有用な着色剤は,当技術分野に公知されており,染料,ステイン及び顔料を含んでカラーインデックス(Colour Index,the Society of Dyers and Colourists(Bradford,England)発行)に列挙されている材料を含む。望ましい着色剤は,共重合体を含む成分と組み合わせられて共重合体のD部分と相互作用して本願に記載された構造を有するウェットトナー粒子が形成でき,キャリア液体に少なくとも名目上不溶性で非反応性であり,静電気的潜像を可視化するのに有用で効果的な顔料である。視覚改善添加剤は,また物理的及び/または化学的に相互作用して共重合体のD部分とも相互作用する視覚改善添加剤の集合物及び/または凝集物を形成すると理解される。適当な着色剤の例は,フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1,15:2,15:3及び15:4),モノアリーリドイエロー(C.I.Pigment Yellow 1,3,65,73及び74),ジアリーリドイエロー(C.I.Pigment Yellow 12,13,14,17及び83),アリールアミド(ハンザ)イエロー(C.I.Pigment Yellow 10,97,105及び111),イソインドリンイエロー(C.I.Pigment Yellow 138),アゾレッド(C.I.Pigment Red 3,17,22,23,38,48:1,48:2,52:1及び52:179),キナクリドンマゼンタ(C.I.Pigment Red 122,202及び209),レイクローダミンマゼンタ(C.I.Pigment Red 81:1,81:2,81:3及び81:4)及び微粉カーボンのようなブラック顔料(Cabot Monarch 120,Cabot Regal 300R,Cabot Regal 350R,Vulcan X72及びAztech ED8200)などを含む。
視覚改善添加剤の他にも他の添加剤が選択的にウェットトナー組成物に配合されうる。特に望ましい添加剤は,少なくとも1つの帯電制御剤(CCA,帯電制御添加剤または電荷ディレクター)を含む。電荷ディレクターとも知られている帯電制御剤は,別途の成分で含まれるか及び/または両親媒性の共重合体に統合されたS及び/またはD材料の1つ以上の作用性部分として含まれうる。帯電制御剤は,トナー粒子の帯電可能性を向上させるか及び/またはトナー粒子に電荷を付与する。トナー粒子は,粒子材料と帯電制御剤との組合せによって(+)または(−)の電荷が得られる。
帯電制御剤は,適当なモノマーを共重合体を形成するのに使用する他のモノマーと共重合するか,帯電制御剤をトナー粒子と化学的に反応させるか,帯電制御剤をトナー粒子(樹脂または顔料)上に化学的または物理的に吸着させるか,または帯電制御剤をトナー粒子に含まれた作用基にキーレーティングするような多様な方法を使用してトナー粒子に含ませうる。望ましい方法は,共重合体のS材料に内在させた作用基によるものである。
帯電制御剤は,選択された極性の電荷をトナー粒子に付与する作用をする。当技術分野で記載された多数の帯電制御剤が使われうる。例えば,帯電制御剤は,多価金属イオン及びカウンターイオンとして有機陰イオンよりなる金属塩形態を備えうる。適当な金属イオンとしては,Ba(II),Ca(II),Mn(II),Zn(II),Zr(IV),Cu(II),Al(III),Cr(III),Fe(II),Fe(III),Sb(III),Bi(III),Co(II),La(III),Pb(II),Mg(II),Mo(III),Ni(II),Ag(I),Sr(II),Sn(IV),V(V),Y(III),及びTi(IV)が挙げられ,これに制限されるものではない。適当な有機陰イオンは脂肪族または芳香族カルボキシル酸またはスルホン酸,望ましくはステアリン酸,べヘン酸,ネオデカン酸,ジイソプロピルサリチル酸,オクタン酸,アビエチン酸,ナフテン酸,ラウリン酸,タール酸などのような脂肪族脂肪酸から誘導されたカルボキシレートまたはスルホン酸塩を含む。
望ましい(−)帯電制御剤は,レシチンと塩基性バリウムペトロネートである。望ましい(+)帯電制御剤は,例えば米国特許第3,411,936号(本願に引用によって統合される)公報に記載された金属カルボキシレート(石鹸)を含む。特に望ましい(+)帯電制御剤はジルコニウムテトラオクチル酸塩(OMG Chemical Company(Cleveland,OH)からZirconium HEX−CEMとして購入可能)である。
与えられたトナー配合に望ましい帯電制御剤レベルは,S部分とオルガノゾルの組成,オルガノゾルの分子量,オルガノゾルの粒子サイズ,重合体バインダーのD:S比,トナー組成物を製造するのに使われる顔料及びオルガノゾル対顔料の比を含めて多数の因子に左右される。また,望ましい帯電制御剤レベルは,画像形成工程の特性に左右される。帯電制御剤のレベルは,当技術分野で公知されているように本願に列挙されたパラメータに基づいて調節できる。帯電制御剤の量は,トナー固形分100重量部基準で一般的に0.01から10重量部,望ましくは0.1から5重量部である。
ウェットトナー組成物の伝導度は,電子写真画像の現像におけるトナーの効率を記述するのに使われうる。1x10−11mho/cmから3x10−11mho/cmは,当業者らに有利であると見なされる。高い伝導度は,一般的にトナー粒子上の電荷の非効率的な結合を表し,これは電流密度と現像する間,付着されたトナー間の低い関連性で分かる。低い伝導度は,トナー粒子がほとんどまたは全く帯電されていないことを表し,非常に低い現像速度を招く。トナー粒子上の吸着部位にマッチングされる帯電制御剤を使用することは十分な電荷が各トナー粒子と結合するように保証するための通常的な実務である。
他の添加剤も従来の実務によってトナー組成物配合に添加されうる。このようなことは1つ以上のUV安定化剤,防黴剤,殺細菌剤,殺真菌剤,帯電防止剤,光沢改質剤,他の重合体またはオリゴマー材料,酸化防止剤などを含む。
生成された帯電されたトナー粒子の粒子サイズは,このような粒子を含むトナー組成物の画像形成,定着,解像度及び転写特性に影響を与えることもある。望ましくは,トナー粒子の体積平均粒径(レーザー回折法で測定)は,約0.05から約50.0ミクロン,さらに望ましくは約3から約10ミクロン,最も望ましくは約1.5から約5ミクロンである。
電子写真法及び電子記録法で,静電画像は感光要素または誘電要素の表面にそれぞれ形成される。感光要素または誘電要素はSchmidt,S.P.及びLarson,J.R.の開示(Handbook of Imaging Materials Diamond,A.S.,Ed:Marcel Dekker:New York,Chapter 6,pp 227−252)及び米国特許第4,728,983号,第4,321,404号,第4,268,598号公報に示されたように中間転写ドラムまたはベルトまたは最終トーン画像自体の基板でありうる。
電子記録法で潜像は,通常では,電荷画像を形成するために静電ライティングスタイラスまたはその等価物として選択された領域の誘電要素(通常的に受容基材)上に電荷画像を位置させ,トナーを電荷画像に加え,トーン画像を定着させる工程で形成される。このような類型の方法の例は,米国特許第5, 262, 259号公報に記載されている。本発明によって形成された画像は,単色または複数の色よりなりうる。マルチカラー画像は,帯電及びトナー印加工程を繰り返して得られる。
電子写真法で,静電画像は,感光要素を印加電圧で均一に帯電させ,感光要素の部分を光源で露光及び放電させて潜像を形成し,トナーを潜像に加えてトーン画像を形成し,及びトーン画像を1つ以上の工程を経て最終受容体シートに転写する工程によって感光性要素でコーティングされたドラムまたはベルト上に通常的に形成される。幾つかの応用で,加熱された圧力ローラまたは当技術分野で公知されているその他の定着方法でトーン画像を定着させることが時には,望ましい。
トナー粒子または感光要素の静電荷は,(+)または(−)でありうるが,本発明に使われた電子写真法は,望ましくは正帯電された感光要素上の電荷を消散させて遂行される。その後,正帯電されたトナーは,ウェットトナー現像法を使用して(+)電荷が消散された領域に加えられる。
感光要素から画像を受容する支持体は,紙,コーティングされた紙,重合体フィルム及びプライミングされたまたはコーティングされた重合体フィルムのような通常的に使われる受容体材料でありうる。重合体フィルムは,ポリエステルとコーティングされたポリエステル,ポリエチレンまたはポリプロピレンのようなポリオレフィン,可塑化及びコンパウンディングされたポリビニルクロリド(PVC),アクリル類,ポリウレタン類,ポリエチレン/アクリル酸共重合体,及びポリビニルブチラルを含む。重合体フィルムはコーティングされるかプライミングされてトナー付着を促進させうる。
本発明の上記の態様及び他の態様は,下記実施例で説明される。
(実施例)
テスト方法及び装置
下記実施例で,共重合体溶液,オルガノゾル及びインク分散液の固形分百分率は,精密分析秤(Mettler Instruments,Inc.,Highstown,N.J.)に付着されたハロゲンランプ乾燥オーブンを使用してハロゲンランプ乾燥法で重量法によって測定した。前記サンプル乾燥法を使用して固形分百分率をそれぞれ測定するのに約2gのサンプルを使用した。
本発明を実施するにおいて,分子量は,重量平均分子量で通常的に表現されるのに対して,分子量多分散性は,重量平均分子量対数平均分子量の比として与えられる。分子量パラメータはキャリア溶媒としてテトラヒドロフランを使用してゲル透過クロマトグラフィ(GPC)で測定した。絶対重量平均分子量は,Dawn DSP−F光散乱検出器(Wyatt Technology Corp.,Santa Barbara,Calif.)を使用して測定した一方,多分散性は,重量平均分子量をOptilab 903時差屈折率検出器(Wyatt Technology Corp.,Santa Barbara,Calif.)で測定した数平均分子量値に対する比で評価した。
オルガノゾルとトナー粒径分布は,Horiba LA−900レーザー回折粒子サイズ分析器(Horiba Instrumetns,Inc.,Irvine,Calif.)を使用してレーザー回折光散乱法で測定した。サンプルを約1/500体積に希釈し,測定に先立って150watt及び20kHzで1分間,超音波処理した。粒子サイズは,基本(1次)粒子サイズ及び凝集物または集合物の存在についての表示をするために数平均直径Dと体積平均直径Dの双方で表現された。
ウェットトナー伝導度(バルク伝導度,k)は,Scientifica Model 627伝導度計(Scientifica Instruments,Inc.,Princeton,N.J.)を使用して約18Hzで測定した。また,トナー粒子がない状態で自由(液体分散された)相伝導度kも測定した。トナー粒子は,Jouan MR 1822遠心分離機(Winchester,VA)で6000rpm(6,100相対遠心力)で1−2時間5℃で遠心分離して液体媒質から除去した。その後,上澄み液を注意深く注ぎ出し,液体の伝導度をScientifica
Model 627伝導度計を使用して測定した。バルクトナー伝導度に対する自由相伝導度の百分率を100%(k/k)で測定した。
トナー粒子電気泳動移動度(動的移動度)は,Matec MBS−8000動電気音波振幅分析器(Matec Applied Sciences,Inc.,Hopkinton,MA)を使用して測定した。微細電気泳動に基づいた動電気測定とは異なり,MBS−8000装置は,移動度値を得るためにトナーサンプルを希釈する必要がないメリットがある。したがって,実際にプリンティングするのに望ましい固形分濃度でトナー粒子の動的移動度が測定できた。MBS−8000は,高周波(1.2MHz)交流(AC)電場に対する帯電粒子の反応を測定する。高周波AC電場で,帯電トナー粒子と周囲の分散液媒質(カウンターイオン含む)間の相対的動きは印加された電場と同じ周波数の超音波を発生させる。1.2MHzで超音波の振幅は,圧電クオーツ変換器を使用して測定できる。この動電気的音波振幅(ESA:electrokinetic sonic amplitude)は,粒子の低電場AC電気泳動移動度に直接比例する。粒子ゼータ電位は,測定された動的移動度と既知のトナー粒子サイズ,液体分散剤粘度及び液体誘電定数から上記の装置によって計算できる。
質量当たり電荷(Q/M)を導電性金属板,インジウムスズ酸化物(ITO)でコーティングしたガラス板,高電圧電源,電位計,及びデータを得るためのパソコンよりなる装置を使用して測定した。1%のインク溶液を前記導電性板とITOコーティングされたガラス板間に置いた。既知の極性と高さの電位とをITOコーティングされたガラス板と金属板間に印加して上記の板間と高電圧電源に連結されたワイヤーを通じて電流を発生させた。電流は,20秒間1秒に100回測定し,PCを使用して記録した。印加された電位は,帯電されたトナー粒子が前記帯電されたトナー粒子と反対極性とを有する板(電極)の方に移動させる。ITOコーティングされたガラス板に印加される電圧の極性を調節することによって,トナー粒子を上記の板に移動させうる。
上記のITOコーティングされたガラス板を装置から除去して50℃の温度で約30分間オーブンに置いて付着されたインクを完全に乾燥させた。乾燥後,乾燥されたインクフィルムを含有したITOコーティングされたガラス板の重さを量った。その後,NorparTM 12で含浸された布ワイプを利用してITOコーティングされたガラス板からインクを除去し,きれいになったITOガラス板の重さを再び量った。乾燥されたインクコーティングされたガラス板ときれいになったガラス板間の質量の差は,20秒の付着時間の間付着されたインク粒子の質量mとみる。上記の電流値を使用してカーブフィッティングプログラム(例えば,System Software Inc. のTable Curve 2D)に電流対時間のプロット下の面積を積分して20秒の付着時間の間トナー粒子によって運搬される総電荷Qを得た。トナー粒子によって運搬される総電荷を乾燥された付着インク質量で割ることによって質量当たり電荷Q/Mを測定した。
下記実施例でトナーは,下記方法(ウェット電子写真プリンティング法で実施例で言及される)を使用して最終画像受容体の上にプリントされた。
感光性臨時画像の受容体(有機感光体または“OPC”)を約850 voltで均一に正帯電させた。OPCの正帯電された表面をレーザーが表面を打つ時毎に電荷を減少させるために,走査赤外線レーザーモジュールで画像に沿って走査した。通常的な電荷減少値は50ボルトから100ボルトであった。
その後,現像装置を使用してトナー粒子をOPC表面に印加した。現像装置は,下記要素を含んでいる。それらは,OPCと接触している導電性ゴム現像ロール,ウェットトナー,導電性付着ロール,現像ロールの表面と接触している絶縁性フォームクリーニングロール,及び現像ロールと接触している導電性スカイビングブレード(スカイブ)。現像ロールとOPC間の接触領域は,「現像ニップ」として言及される。現像ロールと導電性付着ロールとは,何れも部分的にウェットトナーに浮かんでいるようにした。現像ロールは,液体トナーをOPC表面に供給する一方,導電性付着ロールは,そのロール軸が現像ロール軸と平行し,その表面は,現像ロールの表面から約150ミクロン離れて配列されて付着ギャップを形成する。
現像する間,約500ボルトの電圧を導電性現像ロールに加え,600ボルトの電圧を付着ロールに印加することによって,現像ロールの表面にまずトナーを転写した。これは現像ロールと付着ロール間に100ボルトの電位を作って付着ギャップでトナー粒子(正帯電される)が現像ロールの表面に移動し,現像ロールの表面がウェットトナーから空気中に出て行くことによって現像ロールの表面に維持されるようにする。
導電性金属スカイブは少なくとも600ボルト(またはそれ以上)でバイアスされ,付着ギャップに付着されたトナー層を剥がさなくても現像ロールの表面から液体トナーを剥がせられた。この工程で現像ロールの表面は,約25%の固形分を有する均一な厚さのトナー層を含んだ。このトナー層が現像ニップを通過する時,トナーは,現像ロールの表面からOPCの全ての放電領域で(電荷画像)OPC表面に転写されるが,これはトナー粒子が正帯電されたためである。現像ニップを離れる時,OPCは,トナー画像を含有し,現像ロールは回転するフォームクリーニングロールと合うことによって現像ロールの表面からクリーニングし続けられる負帯電されたトナー画像を含有した。
感光体上の現像された潜像(トーン画像)は,OPC上にトナーのフィルムを形成せずに最終画像受容体に転写され続けた。最終画像受容体に直接転写されるか,または静電気的に補助されたオフセット転写を利用して中間転写ベルト(ITB:intermediate transfer belt)で,引続き静電気的に補助されたオフセット転写を利用して最終画像受容体に間接的に最終画像受容体に転写される。軟らかくてクレーでコーティングされた紙が感光体から非フィルム形成トナーを直接転写する最終画像受容体として望ましい一方,コーティングされない20パウンドの一般ボンド紙が静電気的補助を利用するオフセット転写のための最終画像受容体として望ましい。
静電気的に補助された非フィルム形成トナーの転写は,転写電位(OPC上のトナーと直接転写のための紙バックアップローラ間の電位差と,または,OPC上のトナーとオフセット転写のためのITB間の電位差)が200−1000V,または800−2000V範囲に維持される時,最も効果的である。
材料
下記略語が実施例で使われる。
BHA:ベへニルアクリレート(Ciba Specialty ChemicalCo. , Suffolk, VAから購入可能なPCC)
BMA:ブチルメタクリレート(Aldrich Chemical Co. , Milwaukee, WIから購入可能)
EMA:エチルメタクリレート(Aldrich Chemical Co. , Milwaukee, WIから購入可能)
Exp 61:アミン作用基を有するシリコンワックス(Genesee Polymer Corporation,Flint,MIから購入可能なPCC)
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
LMA:ラウリルメタクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
ODA:オクタデシルアクリレート(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能なPCC)
TCHMA:トリメチルシクロヘキシルメタクリレート(Ciba Specialty Chemical Co.,Suffolk,Virginiaから購入可能)
St:スチレン(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WIから購入可能)
TMI:ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート(CYTEC Industries,West Paterson,NJから購入可能)AIBN:アゾビスイソブチロニトリル(DuPont Chemical Co. ,
Wilmington, DEからVAZO−64で購入可能な開始剤)
V−601:ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート(WAKO Chemicals U. S. A. , Richmind, VAからV−601として購入可能な開始剤)
DBTDL:ジブチルチンジラウレート(Aldrich Chemical Co. , Milwaukee, WIから購入可能な触媒)
ジルコニウムHEX−CEM:(OMG Chemical Company, Cleveland, OHから購入可能な金属石鹸,ジルコニウムテトラオクチル酸塩)
命名法
下記実施例で各共重合体組成の詳細は,共重合体を作るのに使われるモノマーの重量百分率比によって要約される。グラフティングサイト組成は,場合によって共重合体または共重合体前駆体を構成するモノマーの重量百分率として表現される。例えば,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7)と明示されたグラフト安定化剤(共重合体のS部分の前駆体)は,相対的基準で97重量部のTCHMAと3重量部のHEMAとを共重合して作られ,ヒドロキシ作用基を有する重合体は4.7重量部のTMIと反応させた。
同じく,TCHMA/HEMA−TMI/EMA(97−3−4.7//100)でと明示されたグラフト共重合体オルガノゾルは,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7)と明示されたグラフト安定化剤(S部分またはシェル)を実施例に記載された相対的重量によって決定された特定なD/S(コア/シェル)比にEMAと明示されたコアモノマー(D部分またはコア)と共重合して得られる。
以下の実施例1〜5では,“グラフト安定化剤”とも指摘される共重合体S材料の製造について説明する。
(比較)
コンデンサ,デジタル温度制御器に連結された熱電対,乾燥窒素供給源に連結された窒素注入チューブ及び磁気撹拌器を具備した5000ml容量の3口丸底フラスコに2561gのNorparTM 15,849gのLMA,26.7gの98%HEMA及び8.31gのAIBNの混合物を入れた。この混合物を撹拌しながら,反応フラスコを乾燥窒素で約2l/分の流速で30分間パージした。その後,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿入し,窒素流速を約0.5l/分に減速させた。混合物を16時間の間70℃に加熱した。転換は定量的であった。
上記の混合物を90℃に加熱し,この温度に1時間維持して残留AIBNを破壊させた後,さらに70℃に冷却させた。その後,窒素注入チューブを除去し,13.6gの95%DBTDLを前記混合物に添加した後,41.1gのTMIを加えた。反応混合物を撹拌しながら約5分にかけてTMIを滴加した。窒素注入チューブを元来位置に置いた後,コンデンサにある中空ガラス栓を除去し,反応フラスコを乾燥窒素で約2l/分の流速で30分間パージした。中空ガラス栓をさらにコンデンサの開放端部に挿入し,窒素流速を約0.5l/分に減速させた。混合物を70℃で6時間置いたが,その時間の間転換は定量的であった。
その後,この混合物を室温に冷却させた。冷却された混合物は,肉眼で見られる不溶性物質を含有しない粘性の透明液体であった。液体混合物のうち固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法を使用して25.64%と測定された。次に,上述したGPC法で分子量を測定した。共重合体は,2つの独立的な測定に基づき,231,350DaのMと3.2のM/Mを有する。生成物はTMIのランダムな側鎖を含有したLMAとHEMAとの共重合体であり,ここでは,LMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%w/w)と明示され,PCCを含まずに,またオルガノゾルを作るのに適当である。
(比較)
実施例1の方法及び装置を使用して,2561gのヘプタン,849gのTCHMA,26.8gの98% HEMA及び8.31gのV−601を混合し,生成された混合物を70℃で16時間反応させた。その後,混合物を90℃で1時間加熱して残留V−601を破壊させた後,さらに70℃に冷却させた。冷却された混合物に13.6gの95%
DBTDLと41.1gのTMIを添加した。このTMIは,反応混合物を撹拌しながら約5分にかけて滴加された。実施例1の過程によって混合物を70℃で約6時間反応させ,その間,反応は定量的であった。その後,混合物を室温で冷却させた。冷却された混合物は肉眼で見られる不溶性物質を含有しない粘性の透明溶液であった。
液体混合物の中の固形分百分率は前記したハロゲンランプ乾燥法を使用して28.86%に測定された。次に,上述したGPC法で分子量を測定した。共重合体は,2つの独立的な測定に基づき,301,000DaのMと3.3のM/Mとを有する。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したTCHMAとHEMAとの共重合体であり,ここでは,TCHMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%
w/w)と明示され,PCCを含まずに,オルガノゾルを作るのに適当である。
実施例1の方法及び装置を使用して2561gのNorparTM 12,BHA849g,98% HEMA 26.8g及びV−601 8.31gを混合し,得られた混合物を70℃で16時間反応させた。その後,混合物を1時間の間90℃に加熱し,残余V−601を破壊させた後,さらに70℃に冷却させた。その後,冷却された混合物に95%DBTDL 13. 6gとTMI 41. 1gとを添加した。このTMIは,反応混合物を撹拌しながら約5分間にかけて滴加された。実施例1の過程によって混合物を約6時間の間70℃で反応させ,その間の反応は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。冷却された混合物は,肉眼に見える不溶性物質を含有しない粘性の透明な溶液であった。
液体混合物の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法を使用して26.25%と測定された。次いで,上述したGPC法を使用して分子量を測定した。共重合体は,2回の独立的な測定を通じてMが248,650Daであり,M/Mが2.9であった。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したBHAとHEMAとの共重合体であり,ここではBHA/HEMA−TMI(97/3−4.7%
w/w)と明示され,PCCを含み,オルガノゾルを作るのに適当である。
実施例1の方法及び装置を使用して,2561gのNorparTM 12,ODA849g,98%HEMA 26. 8g及びV−601 8. 31gを混合し,得られた混合物を70℃で16時間の間反応させた。その後,混合物を1時間の間90℃に加熱して残余V−601を破壊させた後,さらに70℃に冷却させた。その後,冷却された混合物に95%DBTDL 13. 6gとTMI 41. 1gを添加した。このTMIは反応混合物を撹拌しながら約5分間にかけて滴加された。実施例1の過程によって,混合物を約6時間の間70℃で反応させ,その間,反応は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。冷却された混合物は,肉眼で見える不溶性物質を含有しない粘性の透明な溶液であった。
液体混合物の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法を使用して26.21%と測定された。次に,上述したGPC法を使用して分子量を測定した。共重合体は,2回の独立的な測定を通じてMが213,600Daであり,M/Mが1.5であった。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したODAとHEMAとの共重合体であり,ここでODA/HEMA−TMI(97/3−4.7%w/w)と明示し,PCCを含み,オルガノゾルを作るのに適当である。
(比較)
実施例1の方法及び装置を使用して,2561gのNorparTM 15,LMA424g,TCHMA414g,98% HEMA 26. 8g及びAIBN 8. 31gを混合し,得られた混合物を70℃で16時間の間反応させた。その後,混合物を1時間の間90℃に加熱して残余V−601を破壊させた後,さらに70℃に冷却させた。その後,冷却された混合物に95%DBTDL 13. 6gとTMI 41. 1gを添加した。このTMIは,混合物を撹拌しながら約5分間にかけて滴加された。実施例1の方法によって,混合物を約6時間の間70℃で反応させ,その間反応が定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。冷却された混合物は,肉眼で見える不溶性物質を含有しない粘性の透明な溶液であった。
液体混合物の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法を使用して25.76%と測定された。次に,上述したGPC法を使用して分子量を測定した。共重合体は,2回の独立的な測定を通じてMが181,110Daであり,M/Mが1.9であった。生成物は,TMIのランダムな側鎖を含有したLMA,TCHMA及びHEMAの共重合体であり,ここでは,LMA/TCHMA/HEMA−TMI(48.5/48.5/3−4.7%w/w)と明示され,PCCを含まずに,オルガノゾルを作るのに適当である。
実施例1−5のグラフト安定化剤の組成は下記表2に要約した。
Figure 2004163957
以下の実施例6〜15では,オルガノゾルを形成するためのD材料の添加について説明する。
(比較)
本実施例は,PCCを含有しないオルガノゾルを製造するために実施例1のグラフト安定化剤を利用した比較実施例である。
コンデンサ,デジタル温度制御器に連結された熱電対,乾燥窒素供給源に連結された窒素注入チューブ及び磁気撹拌器が具備された5000mlの3口丸底フラスコに2943gのNorparTM 12,EMA373g,重合体固形分が25.64%である実施例1のグラフト安定化剤混合物180g及びAIBN 6.3gの混合物を入れた。混合物を撹拌しながら,反応フラスコを乾燥窒素で約2l/分の流速で30分間パージした。その後,中空ガラス栓をコンデンサの開放端部に挿入し,窒素流速を約0.5l/分に減速させた。そして,混合物を70℃に16時間加熱した。このとき,転換は,定量的であった。
ドライアイス/アセトンコンデンサが具備された回転蒸発器を90℃で約15mmHgの真空で作動させて生成混合物から残留モノマーをストリッピングした。ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,LMA/HEMA−TMI//EMA(97/3−4.7//100% w/w)と明示した。ストリッピング後,バインダー内にPCCを含まないウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後のオルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法を使用して14.83%と測定された。次に,平均粒子サイズの測定は,上述したレーザー回折光散乱法とした。オルガノゾルは,体積平均直径が23.4μmであった。
(比較)
本実施例は,PCCを含有しないオルガノゾルを製造するために実施例2のグラフト安定化剤を利用した比較実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,ヘプタン 2534g,EMA 528g,重合体固形分が28.86%である実施例2のグラフト安定化剤混合物229g及びV−601 8. 9gを混合した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。転換は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,TCHMA/HEMA−TMI//EMA(97/3−4.7//100% w/w)と明示され,バインダー内にPCCを含有しないウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で22.49%と測定された。次に,上述したレーザー回折光散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が0.47μmであった。
本実施例は,オルガノゾルのS部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するために実施例3のグラフト安定化剤を使用した実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,2838gのNorparTM 12,EMA336g,重合体固形分が26.25%である実施例3のグラフト安定化剤混合物320g及びV−601 6. 30gを混合した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。転換は定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,BHA/HEMA−TMI//EMA(97/3−4.7//100% w/w)と明示され,バインダー内にPCCを含有したウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で11.79%と測定された。次に,上述したレーザー回折散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が41.4μmであった。
本実施例は,オルガノゾルのS部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するために実施例3のグラフト安定化剤を使用した実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,2838gのNorparTM 12,スチレン
336g,重合体固形分が26. 25%である実施例3のグラフト安定化剤混合物320g及びV−601 6.30gを混合した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。転換は定量的であった。その後,混合物を室温で冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,BHA/HEMA−TMI//St(97/3−4.7//100% w/w)と明示され,バインダー内にPCCを含有したウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で12.00%と測定された。次に,上述したレーザー回折光散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が1.2μmであった。
本実施例は,オルガノゾルのS部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するために実施例4のグラフト安定化剤を使用した実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,2837gのNorparTM 12,BMA336g,重合体固形分が2.21%である実施例4のグラフト安定化剤混合物320g及びV−601 6. 30gを混合した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。このとき,転換は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,ODA/HEMA−TMI//BMA(97/3−4. 7//100% w/w)と明示され,バインダー内にPCCを含有したウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で11.69%と測定された。次に,上述したレーザー回折散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が1.1μmであった。
本実施例は,オルガノゾルのS部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するために実施例4のグラフト安定化剤を使用した実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,2837gのNorparTM 12,EMA336g,重合体固形分が26.21%である実施例4のグラフト安定化剤混合物320g及びV−601 6. 30gを混合した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。このとき,転換は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,ODA/HEMA−TMI//EMA(97/3−4.7//100% w/w)と明示され,バインダー内にPCCを含有したウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で13.76%と測定された。次に,上述したレーザー回折散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が45.6μmであった。
本実施例は,オルガノゾルのS部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するためにシリコンを使用した実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,3066gのNorparTM 12,84gのExp61(Genesee Polymers Corporationから購入可能)及びTMI 8. 4gを混合し,6時間の間45℃に加熱した。その後,EMA336gとV−601 6. 30gを添加した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。このとき転換は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,Exp 61−TMI//EMA(91−9//100%w/w)と明示され,バインダー内にPCCを含有したウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で14.17%と測定された。次に,上述したレーザー回折散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が1.8μmであった。
本実施例は,オルガノゾルのD部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するために実施例1のグラフト安定化剤を使用した実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,2941gのNorparTM 15,298gのEMA,BHA75g,及び重合体固形分が25. 64%である実施例1のグラフト安定化剤混合物180g及びAIBN 6.30gを混合した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。このとき転換は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,LMA/HEMA−TMI//EMA/BHA(97/3−4.7//80/20% w/w)と明示され,バインダー内にPCCを含有したウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で12.58%と測定された。次に,上述したレーザー回折散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が159μmであった。
本実施例は,オルガノゾルのD部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するために実施例1のグラフト安定化剤を使用した実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,2941gのNorparTM 15,298gのEMA,ODA75g,及び重合体固形分が25. 64%である実施例1のグラフト安定化剤混合物180g及びAIBN 6.30gを混合した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。転換は定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,LMA/HEMA−TMI//EMA/ODA(97/3−4.7//80/20% w/w)と明示され,バインダーのD部分にPCCを含有したウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で10.59%と測定された。次に,上述したレーザー回折散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が39μmであった。
本実施例は,オルガノゾルのD部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するために実施例5のグラフト安定化剤を使用した実施例である。
実施例6の方法及び装置を使用して,2941gのNorparTM 12,298gのEMA,BHA74.6g,及び重合体固形分が25.76%である実施例5のグラフト安定化剤混合物180g及びAIBN 6.30gを混合した。混合物を16時間の間70℃に加熱した。このとき転換は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去した後,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。
オルガノゾルは,LMA/TCHMA/HEMA−TMI//EMA/BHA(48.5/48.5/3−4.7//80/20% w/w)と明示され,バインダー内にPCCを含有したウェットトナーを製造するのに使われうる。ストリッピング後,オルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲンランプ乾燥法で15.99%と測定された。次に,上述したレーザー回折散乱法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均直径が28.6μmであった。
実施例6−15で製造したオルガノゾル共重合体の組成を以下の表3に要約した。
Figure 2004163957
以下の実施例16−26では,ウェットトナーの製造について説明する。
これら実施例で製造されたウェットトナー組成物の特徴付けの為に,次の項目が測定された。サイズと関連した特性(粒子サイズ)と,電荷と関連した特性(バルク伝導度及び自由相伝導度,動的移動度及びゼータ電位)と,電荷/現像された反射光密度(Z/ROD),前記トナー電荷/質量(Q/M)に直接的に比例するパラメータ。
本実施例は,実施例13で製造したオルガノゾルを利用してオルガノゾル共重合体対顔料の重量比が5(O/P比)であるマゼンタウェットトナーを製造する例であって,D材料対S材料の重量比は8であった。
NorparTM 15の中の12.58%(w/w)固形分のオルガノゾル238gを55gのNorparTM 15,6gのPigment Red 81:4(Magruder Color Company, Tucson, AZ)及び1.02gの5.91%ジルコニウム HEX−CEM 溶液(OMG Chemical Company, Cleveland, Ohio)と8オンスのガラス瓶で混合した。その後,混合物を直径が1.3mmであるポッタズガラスビーズ(Potter Industries, Inc. , Parsippany,NJ)390gが充電された0.5l垂直ビーズミル(モデル 6TSG−1/4, Amex Co. , Ltd. , 東京)でミリングした。ミルは,ミリングチャンバの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに1.5時間の間2,000RPMで作動させた。
12%(w/w)固形分トナー濃縮液は,上述したテスト方法で測定した時,下記特性を表した。
体積平均粒子サイズ:4.5ミクロン
Q/M:323μC/g
バルク伝導度:327 picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:31%
動的移動度:3.65 E−11(m2/Vsec)。
このとき,トナーは,前述したウェット電子写真プリンティング法を利用してテストされた。反射光密度(ROD)は少なくとも450ボルトより大きい付着電圧で1.3であった。
本実施例は,実施例13で製造したオルガノゾルを利用してオルガノゾル共重合体対顔料の重量比が6(O/P比)であるブラックウェットトナーを製造する例であって,D材料とS材料との重量比は,8であった。
NorparTM 15の中の12.58%(w/w)固形分のオルガノゾル245gを49gのNorparTM 15,65gのBlack Pigment(Aztech EK8200, Magruder Color Company, Tucson, AZ)及び0.87gの5.91% ジルコニウム HEX−CEM溶液(OMGChemical Company, Cleveland, Ohio)と8オンスのガラス瓶で混合した。その後,混合物を直径が1.3mmであるポッタズガラスビーズ(Potter Industries, Inc. Parsippany, NJ)390gが充電された0.5l垂直ビーズミル(モデル 6TSG−1/4, Amex Co. , Ltd. , 東京)でミリングした。ミルは,ミリングチャンバの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに1.5時間の間2,000RPMで作動させた。
12%(w/w)固形分トナー濃縮液は,上述したテスト方法で測定した時,下記特性を表した。
体積平均粒子サイズ:3.1ミクロン
Q/M:646μC/g
バルク伝導度:574 picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:29.9%
動的移動度:5.49 E−11(m2/Vsec)
トナーは,前述したウェット電子写真プリンティング法を利用してテストされた。反射光密度(ROD)は少なくとも450ボルトより大きい付着電圧で1.0であった。
本実施例は,実施例13で製造したオルガノゾルを利用してオルガノゾル共重合体対顔料の重量比が8(O/P比)のシアンウェットトナーを製造する例であって,D材料とS材料との重量比は,8であった。
NorparTM 15の中の12.58%(w/w)固形分のオルガノゾル254gを41gのNorparTM 15,4gのPigment
Blue 15:4(PB 15:4, 249−3450, Sun Chemical Company, Cincinnati, Ohio)及び0.68gの5.91%ジルコニウム HEX−CEM 溶液(OMG Chemical Company, Cleveland, Ohio)と8オンスのガラス瓶で混合した。その後,前記混合物を直径が1.3mmであるポッタズガラスビーズ(Potter Industries, Inc. , Parsippany, NJ)390gが充電された0.5l垂直ビーズミル(モデル 6TSG−1/4, Amex Co., Ltd. , 東京)でミリングした。ミルは,ミリングチャンバの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに1.5時間の間2,000 RPMで作動させた。
12%(w/w)固形分を有するトナー濃縮液は前記したテスト方法で測定した時,下記特性を表した。
体積平均粒子サイズ:3.7ミクロン
Q/M:505μC/g
バルク伝導度:100 picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:3.4%
動的移動度:1.81 E−11(m2/Vsec)
トナーは,前述したウェット電子写真プリンティング法を利用してテストされた。反射光密度(ROD)は450ボルトを超過する付着電圧で1.3であった。
本実施例は,実施例13で製造したオルガノゾルを利用してオルガノゾル共重合体対顔料の重量比が5(O/P比)であるイエローウェットトナーを製造する例であって,D材料対S材料の重量比は,8であった。
NorparTM 15の中の12.58%(w/w)固形分のオルガノゾル238gを53gのNorparTM 15,4.8gのPigment Yellow 138(Sun Chemical Company, Cincinnati, Ohio)と1.2gのPigment Yellow 83(Sun Chemical Company, Cincinnati, Ohio)及び2.54gの5.91% ジルコニウム HEX−CEM 溶液(OMG Chemical Company, Cleveland, Ohio)と8オンスのガラス瓶で混合した。その後,混合物を直径が1.3mmであるポッタズガラスビーズ(Potter Industries, Inc. , Parsippany, NJ)390gが充電された0.5l垂直ビーズミル(モデル 6TSG−1/4, Amex Co., Ltd. , 東京)でミリングした。ミルは,ミリングチャンバの冷却ジャケットを通じて冷却水を循環させずに1.5時間の間2,000RPMで作動させた。
12%(w/w)固形分を有するトナー濃縮液は,上述したテスト方法で測定した時,下記特性を表した。
体積平均粒子サイズ:3.5ミクロン
Q/M:347μC/g
バルク伝導度:153 picoMhos/cm
自由相伝導度百分率:8.2%
動的移動度:2.67 E−11(m2/Vsec)
トナーは,前述したウェット電子写真プリンティング法を利用してテストされた。反射光密度(ROD)は450ボルトを超過する付着電圧で0.8であった。
実施例16−19で製造されたウェットトナー組成物の特性を表4に要約した。
Figure 2004163957
(比較)実施例20は,共重合体内のPCCのないシアンオルガノゾルトナーの電子写真プリンティング,定着特性及び画像耐久性に関する実施例である。
本実施例は,PCCを含まない共重合体を含んだオルガノゾルから着色されたシアントナーを製造する実施例である。
D材料とS材料とのの比が8である実施例6のオルガノゾルをオルガノゾル共重合体対顔料の重量比5で使用した。5.91%ジルコニウム HEX−CEM 溶液(OMG Chemical Company, Cleveland, Ohio)1. 02gを前記オルガノゾルと顔料混合物に8オンスのガラス瓶で添加した。その後,混合物を1.3mm直径のポッタズガラスビーズ(Potter Industries, Inc. , Parsippany, NJ)390gが入った0.5l垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4, Amex Co., Led. , 東京)でミリングした。ミルは,ミリングチャンバの冷却ジャケットに冷却水を循環させずに2000 RPMで1.5時間作動させた。
生成されたトナーは,前述したウェット電子写真プリンティング法を使用してボンド紙にプリントした。トーン画像は,一般ボンド紙に転写されて室温で15分間乾燥させた。ボンド紙の上に定着されないトナー粒子を含む生成されたトーン画像を引続きプリントされたページを65lb/in2及び14.5インチ/分線速度で加熱,加圧された2ロール定着器アセンブリのニップを通過させてオフライン定着させた。2つの相異なるタイプの定着器ローラ,すなわち軟質Teflon(登録商標)コーティングされたローラと軟質シリコンゴムコーティングされたローラとを使用した。定着は,150℃,175℃及び200℃で行った。
未定着画像と共に各温度で得られた定着画像をインクから紙に(接着テスト)またはインクからインクに(付着テスト)24時間の間58℃及び75%相対湿度でASTMテスト方法D 1146−88に記載されたとおり画像を保存することによって熱可塑性接着ブロッキングテストをした。画像耐ブロッキング性は,画像損傷または画像粘着がテスト結果で観察されなければ,“NO”と,若干の損傷または粘着がテスト結果で観察されれば,“VS”,大きい画像損傷または粘着がテスト結果で観察されれば,“YES”と記録した。
画像耐久性は,摩擦堅牢度試験器のムービングアームに固定された標準白色リネンを使用して一方向に20回通過して摩耗させた後,最終受容体上のソリッド現像された画像領域の反射光学密度の低下を測定して評価した。各ページ上の定着されたトナーソリッド画像の初期光密度(ROD)を先に測定した。白色リネンを使用して一方向に20回摩耗させた後,磨耗されたトナーの存在による布での反射光学密度(CROD)の上昇を測定した。耐削除性は下記式によって測定した。
耐削除性(%)=100%×[(ROD−CROD)/ROD]
耐削除性は,0%(悪い画像耐久性)から100%(優秀な画像耐久性)の範囲である。耐削除性百分率が高いほど与えられた温度で定着後の画像耐久性がさらに良い。
接着及び付着についての画像ブロッキングテスト及び耐削除性結果は,上記定着されたウェットトナー画像について下記の表5に要約した。
実施例21は,共重合体のD部分にPCCを統合したシアンオルガノゾルトナーについての電子写真プリンティング,定着特性及び画像耐久性に関する実施例である。
本実施例は,共重合体のD部分(コア)にPCC(ODA)を含有した共重合体を含んだオルガノゾルから着色されたシアントナーを製造する実施例である。
実施例1の方法及び装置を使用して,2561gのNorparTM 12,LMA849g,98%
HEMA 26.8g,及びV−601 8.75gを混合し,生成された混合物を70℃で16時間反応させた。その後,混合物を90℃で1時間の間加熱して残留V−601を破壊させた後,再び70℃に冷却させた。その後,冷却された混合物に95%
DBTDL 13.6gとTMI 41.1gとを添加した。TMIは,反応混合物を撹拌しながら約5分にかけて滴加した。実施例1の過程によって,混合物を70℃で約6時間反応させ,この時間の間反応は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。
冷却された混合物は,肉眼で見える不溶性物質を含有しない粘性の透明な溶液であった。液体混合物の固形分百分率は,上述したハロゲン乾燥法を使用して26.29%と測定された。引続き,上述したGPC法で分子量を測定した。2回の独立的な測定を通じて共重合体はMが231,850Daであり,M/Mが2.72であった。生成物は,TMIのランダム側鎖を含有したLMAとHEMAとの共重合体であり,ここではLMA/HEMA−TMI(97/3−4.7%)と明示され,オルガノゾルのD部分にPCCを含有したオルガノゾルを製造するのに使われた。
実施例6の方法及び装置を使用して,2943gのNorparTM 12,EMA298g,ODA
75g,重合体固形分が26. 29%であるグラフト安定化剤共重合体178g及びV−601 6.3gを混合した。混合物を70℃で16時間反応させた。このとき転換は,定量的であった。その後,混合物を室温に冷却させた。実施例6の方法を使用してオルガノゾルをストリッピングして残留モノマーを除去し,ストリッピングされたオルガノゾルを室温に冷却させて不透明な白色分散液を得た。オルガノゾルは,LMA/HEMA−TMI//EMA/ODA(97/3−4.7//80/20%)と明示され,ウェットトナー組成物を製造するのに使われうる。ストリッピング後,ゲルオルガノゾル分散液の固形分百分率は,上述したハロゲン乾燥法を使用して13.75%と測定された。引続き,上述したレーザー回折分析法を使用して平均粒子サイズを測定した。オルガノゾルは,体積平均粒径が20.4μmであった。
D材料とS材料との比が8であるオルガノゾルは,オルガノゾル共重合体対顔料の重量比8で顔料と混合した。NorparTM 12の中の固形分が13.75%である上で製造したオルガノゾル227gを69gのNorparTM 12,Blue Pigment 15:4(Sun
Chemical Company, Cincinnati, OH)4g及び5.91% ジルコニウム HEX−CEM 溶液(OMG Chemical Company,
Cleveland, Ohio)0.66gと8オンスのガラス瓶で混合した。その後,前記混合物を1.3mm直径のポッタズガラスビーズ(Potter Industries,
Inc. , Parsippany, NJ)390gが入った0.5l垂直ビーズミル(Model 6TSG−1/4, Amex Co. , Led. , 東京)でミリングした。ミルは,ミリングチャンバの冷却ジャケットに冷却水を循環させずに2000RPMで1.5時間の間作動させた。
得られたトーン画像は,実施例20に記載された方法を使用してボンド用紙にプリンティングした。トーン画像を一般ボンド用紙に転写し,室温で15分間乾燥させた。ボンド用紙上の未定着の乾燥されたトナー粒子を含む生成されたトーン画像は,プリンティングされたページを65
lb/in2及び14.5インチ/分の線速度で加熱,加圧された2ロール定着器アセンブリのニップを通過させてオフライン定着し続けた。2種類の異なるタイプの定着器ローラ,すなわち,軟質Teflon(登録商標)コーティングされたローラと軟質シリコンゴムコーティングされたローラとを使用した。このとき定着は,150℃,175℃及び200℃で行なった。
未定着画像と共に各温度で定着された画像は,実施例20の方法によって画像耐ブロッキング性及び耐削除性テストをした。接着テスト及び付着テストの何れについての画像ブロッキングテスト及び耐削除性テストは,定着された乾燥されたトナー画像について表5に要約した。
Figure 2004163957
Figure 2004163957
上記の表5のデータは,共重合体内にPCCを統合させることは,共重合体から誘導されたウェットトナー粒子の定着性能に驚くべき効果を表すことを見せる。PCCを統合したトナーを使用したトーン画像は,未定着状態で高い耐削除性及び150−200℃の調査された範囲の任意の特定温度で定着後,高い耐削除性を表す。PCCを統合したウェットトナー粒子は,PCCを統合しない比較されるウェットトナーより25−50℃低い定着温度で受け入れられるほどの耐削除性値(80%より大きい耐削除性)を示す。
以上,本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明によってオルガノゾルから誘導されたウェットトナーは,画像形成用ウェットトナーを,特に電子写真プリンティング用ウェットトナーを製造するのに適用可能である。

Claims (29)

  1. カウリ−ブタノールナンバーが30ml未満である液体キャリアと,
    前記液体キャリアに分散された複数のトナー粒子と,を含むウェット電子写真用トナー組成物であって,
    前記トナー粒子は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む1つ以上の両親媒性の共重合体とを含み,
    1つ以上の前記D材料部分は,1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物と,を含むことを特徴とする,ウェット電子写真用トナー組成物。
  2. 1つ以上の視覚改善添加剤をさらに含むことを特徴とする,請求項1に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  3. 前記1つ以上の視覚改善添加剤が1つ以上の顔料を含むことを特徴とする,請求項2に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  4. 前記1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物は,アルキル鎖の炭素数が13より多いアルキルアクリレート,及びアルキル鎖の炭素数が17より多いアルキルメタクリレートよりなる群から選択された重合性モノマーから誘導された結晶性重合体部分を含むことを特徴とする,請求項2に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  5. 前記重合性モノマーは,ヘキサコンタニル(メタ)アクリレート,ペンタコサニル(メタ)アクリレート,ベへニル(メタ)アクリレート,オクタデシル(メタ)アクリレート,ヘキサデシルアクリレート,及びテトラデシルアクリレートよりなる群から選択された重合性モノマーであることを特徴とする,請求項4に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  6. 前記1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物は,前記D材料の30重量%以下の量で存在することを特徴とする,請求項2に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  7. 前記液体キャリアは,炭化水素を含むことを特徴とする,請求項2に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  8. 前記液体キャリアは,脂肪族炭化水素を含むことを特徴とする,請求項2に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  9. 1つ以上の帯電制御剤をさらに含むことを特徴とする,請求項2に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  10. 前記D材料とS材料の重量比は,2:1から10:1であることを特徴とする,請求項2に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  11. 前記両親媒性の共重合体は,1つのS材料部分上にグラフトされた1つ以上のD材料部分を含むグラフト構造を有することを特徴とする,請求項2に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  12. カウリ−ブタノールナンバーが30ml未満である液体キャリアと,
    前記液体キャリアに分散された複数のトナー粒子とを含むウェット電子写真用トナー組成物であって,
    前記トナー粒子は,
    1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物と
    1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む1つ以上の両親媒性の共重合体とを含み,
    前記D材料部分は,55℃より高いフォックス方程式で計算されたガラス転移温度を有することを特徴とする,ウェット電子写真用トナー組成物。
  13. 前記1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物は,前記共重合体のS部分内に位置することを特徴とする,請求項12に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  14. 前記1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物は,前記共重合体のD部分内に位置することを特徴とする,請求項12に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  15. 前記1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物は,前記共重合体のD部分及びS部分内に位置することを特徴とする,請求項12に記載のウェット電子写真用トナー組成物。
  16. カウリ−ブタノールナンバーが30ml未満である液体キャリアと,
    前記液体キャリアに分散された複数のトナー粒子とを含むウェット電子写真用トナー組成物であって,
    前記トナー粒子は,
    1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む1つ以上の両親媒性の共重合体と,
    前記D材料部分,S材料部分,または前記D材料部分と前記S材料部分のいずれかにも化学的に統合されている1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物とを統合し,
    前記D材料部分は,30から50℃のフォックス方程式で計算されたガラス転移温度を有することを特徴とする,ウェット電子写真用トナー組成物。
  17. 液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含むオルガノゾルを提供する際に,前記トナー粒子は,1つ以上の両親媒性の共重合体を含み,前記両親媒性の共重合体は,1つ以上のS材料部分及び1つ以上のD材料部分を含み,また1つ以上の前記D部分は,1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物を含む工程と,
    前記オルガノゾルの分散液を形成するのに効果的な条件下で1つ以上の添加剤と混合する工程と,を含むことを特徴とする,ウェット電子写真用トナー組成物の製造方法。
  18. 前記オルガノゾルを1つ以上の添加剤と混合する工程は,前記オルガノゾルを1つ以上の視覚改善添加剤と混合する工程を含むことを特徴とする,請求項17に記載のウェット電子写真用トナー組成物の製造方法。
  19. 前記オルガノゾルを1つ以上の視覚改善添加剤と混合する工程は,前記オルガノゾルを1つ以上の顔料と混合する工程を含むことを特徴とする,請求項18に記載のウェット電子写真用トナー組成物の製造方法。
  20. 前記オルガノゾルを1つ以上の添加剤と混合する工程は,前記オルガノゾルを1つ以上の帯電制御剤と混合する工程を含むことを特徴とする,請求項17に記載のウェット電子写真用トナー組成物の製造方法。
  21. 前記オルガノゾルを1つ以上の添加剤と混合する工程は,前記オルガノゾルを1つ以上の帯電制御剤と混合する工程を含むことを特徴とする,請求項19に記載のウェット電子写真用トナー組成物の製造方法。
  22. 液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含むオルガノゾルを提供する際に,前記トナー粒子は,1つ以上のS材料部分及び1つ以上のD材料部分を含む1つ以上の両親媒性の共重合体を含み,前記D材料部分は,55℃より高いフォックス方程式で計算されたガラス転移温度を有し,1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物が前記S部分,D部分,または前記S部分とD部分どちらにも化学的に統合される工程と,
    前記オルガノゾルの分散液を形成するのに効果的な条件下で1つ以上の添加剤と混合する工程と,を含むことを特徴とする,ウェット電子写真用トナー組成物の製造方法。
  23. ウェットトナー組成物を提供する際に,前記ウェットトナー組成物は,オルガノゾルを含み,前記オルガノゾルは,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含み,前記トナー粒子は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む1つ以上の両親媒性の共重合体を含み,1つ以上の前記D材料部分は,1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物を含む工程と,
    基板の表面上に前記トナー粒子を含む画像を形成する工程とを含むことを特徴とする,基材の表面上に電子写真法で画像を形成する方法。
  24. 前記ウェットトナー組成物を提供する工程は,オルガノゾルを含むウェットトナー組成物を提供する工程を含み,
    前記オルガノゾルは,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含み,前記トナー粒子は,1つ以上の視覚改善添加剤及び1つ以上の両親媒性の共重合体を含むことを特徴とする,請求項23に記載の基板の表面上に電子写真法で画像を形成する方法。
  25. ウェットトナー組成物を提供する際に,前記ウェットトナー組成物は,オルガノゾルを含み,前記オルガノゾルは,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含み,前記トナー粒子は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分を含む1つ以上の両親媒性の共重合体を含み,前記1つ以上のD材料部分は,1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物を含む工程と,
    帯電された表面上に前記トナー組成物を含む画像を形成する工程と,
    前記帯電された表面から基材表面に前記画像を転写する工程と,を含むことを特徴とする,基板の表面上に電子写真法で画像を形成する方法。
  26. 前記ウェットトナー組成物を提供する工程は,オルガノゾルを含むウェットトナー組成物を提供する工程を含み,
    前記オルガノゾルは,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含み,
    前記トナー粒子は,1つ以上の視覚改善添加剤及び1つ以上の両親媒性の共重合体を含むことを特徴とする,請求項25に記載の基材の表面上に電子写真法で画像を形成する方法。
  27. 液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含むウェットトナー組成物を提供する際に,前記トナー粒子は,1つ以上のS材料部分と1つ以上のD材料部分とを含む1つ以上の両親媒性の共重合体を含み,前記D材料部分は,55℃より高いフォックス方程式で計算されたガラス転移温度を有し,また1つ以上の重合及び結晶化可能な化合物が前記S材料部分,前記D材料部分,または前記S材料部分と前記D材料部分どちらにも化学的に統合されている工程と,
    帯電された感光体表面上に前記トナー組成物の薄膜を形成せずに前記トナー組成物を含む画像を形成する工程と,
    前記帯電された感光体表面から前記基板表面に前記画像を転写する工程と,を含むことを特徴とする,基材の表面上に電子写真法で画像を形成する方法。
  28. 前記ウェットトナー組成物を提供する工程は,オルガノゾルを含むウェットトナー組成物を提供する工程を含み,
    前記オルガノゾルは,液体キャリア内に分散された複数のトナー粒子を含み,
    前記トナー粒子は,1つ以上の視覚改善添加剤及び1つ以上の両親媒性の共重合体を含むことを特徴とする,請求項27に記載の基材の表面上に電子写真法で画像を形成する方法。
  29. 前記帯電された感光体表面から前記基板表面への転写が起きるように静電位が前記トナー組成物に印加されることを特徴とする,請求項27に記載の基材の表面上に電子写真法で画像を形成する方法。
JP2003383065A 2002-11-12 2003-11-12 ウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法 Expired - Fee Related JP4027880B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US42551502P 2002-11-12 2002-11-12
US10/612,534 US7074537B2 (en) 2002-11-12 2003-06-30 Organosol liquid toner including amphipathic copolymeric binder having crystalline component

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004163957A true JP2004163957A (ja) 2004-06-10
JP4027880B2 JP4027880B2 (ja) 2007-12-26

Family

ID=32180024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003383065A Expired - Fee Related JP4027880B2 (ja) 2002-11-12 2003-11-12 ウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7074537B2 (ja)
EP (1) EP1420305A1 (ja)
JP (1) JP4027880B2 (ja)
KR (1) KR100561474B1 (ja)
CN (1) CN100340927C (ja)

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7008745B2 (en) * 2003-06-30 2006-03-07 Samsung Electronics Co., Ltd Gel organosol including amphipathic copolymeric binder having selected molecular weight and liquid toners for electrophotographic applications
US7144671B2 (en) * 2003-09-30 2006-12-05 Samsung Electronics Company Adjuvants for negatively charged toners
US7070900B2 (en) * 2003-09-30 2006-07-04 Samsung Electronics Company Adjuvants for positively charged toners
US7294441B2 (en) * 2003-12-31 2007-11-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for using a transfer assist layer in a tandem electrophotographic process utilizing adhesive toner transfer
US7433635B2 (en) * 2003-12-31 2008-10-07 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for using a transfer assist layer in a multi-pass electrophotographic process with electrostatically assisted toner transfer
US7433636B2 (en) * 2003-12-31 2008-10-07 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for using a transfer assist layer in a tandem electrophotographic process with electrostatically assisted toner transfer
US20050141926A1 (en) * 2003-12-31 2005-06-30 Baker James A. Method and apparatus for using a transfer assist layer in a multi-pass electrophotographic process utilizing adhesive toner transfer
US20050220518A1 (en) * 2004-03-31 2005-10-06 Eastman Kodak Company Treatment of preprinted media for improved toner adhesion
US7183031B2 (en) * 2004-05-07 2007-02-27 Samsung Electronics Company Positively charged coated electrographic toner particles
US20050250028A1 (en) * 2004-05-07 2005-11-10 Qian Julie Y Positively charged coated electrographic toner particles and process
US7186491B2 (en) * 2004-05-07 2007-03-06 Samsung Electronics Company Negatively charged coated electrographic toner particles
US20050249871A1 (en) * 2004-05-07 2005-11-10 Zbigniew Tokarski Process for coating particles
US7183030B2 (en) 2004-05-07 2007-02-27 Samsung Electronics Company Negatively charged coated electrographic toner particles and process
US7344817B2 (en) * 2004-06-30 2008-03-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Drying process for toner particles useful in electrography
US7195852B2 (en) * 2004-06-30 2007-03-27 Samsung Electronics Company Liquid toner compositions comprising an amphipathic copolymer comprising a polysiloxane moiety
US7371498B2 (en) * 2004-06-30 2008-05-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Extrusion drying process for toner particles useful in electrography
US20060093934A1 (en) * 2004-10-31 2006-05-04 Timothy Roberts Dry toners comprising amphipathic copolymeric binder and non-volatile plasticizer
US20060093953A1 (en) * 2004-10-31 2006-05-04 Simpson Charles W Liquid toners comprising amphipathic copolymeric binder and dispersed wax for electrographic applications
US7405027B2 (en) * 2004-10-31 2008-07-29 Samsung Electronics Company Liquid toners comprising toner particles prepared in a solvent other than the carrier liquid
US7354687B2 (en) * 2004-10-31 2008-04-08 Samsung Electronics Company Dry toner blended with wax
US7320853B2 (en) * 2004-10-31 2008-01-22 Samsung Electronics Company Liquid toners comprising amphipathic copolymeric binder that have been prepared, dried and redispersed in the same carrier liquid
US7306886B2 (en) * 2004-10-31 2007-12-11 Samsung Electronics Company Dry toner comprising wax
US7318987B2 (en) * 2004-10-31 2008-01-15 Samsung Electronics Company Dry toner comprising entrained wax
US7432033B2 (en) * 2004-10-31 2008-10-07 Samsung Electronics Co., Ltd. Printing systems and methods for liquid toners comprising dispersed toner particles
US7229736B2 (en) * 2004-10-31 2007-06-12 Samsung Electronics Company Liquid electrophotographic toners comprising amphipathic copolymers having acidic or basic functionality and wax having basic or acidic functionality
US7544458B2 (en) * 2005-07-27 2009-06-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Composition, method and device for liquid electrophotographic printing
EP1973003A1 (en) * 2007-03-20 2008-09-24 AEG Elektrofotografie GmbH Liquid developer composition and method of its preparation
US9441123B2 (en) 2012-08-15 2016-09-13 Penn Color, Inc. Cationic water based polymers for ink, coating, and film applications
US9434849B2 (en) 2012-10-19 2016-09-06 Penn Color, Inc. Water based anionic polymers for ink, coating, and film applications
WO2016155842A1 (en) 2015-04-02 2016-10-06 Hewlett-Packard Indigo B.V. Manufacture of a charge director
JP2018533032A (ja) * 2015-10-23 2018-11-08 エイチピー・インディゴ・ビー・ブイHP Indigo B.V. 可撓性印刷物
CN112241117B (zh) * 2019-07-17 2024-03-08 富士胶片商业创新有限公司 印刷物的制造方法和印刷物的制造系统

Family Cites Families (50)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3411936A (en) * 1965-03-01 1968-11-19 Interchem Corp Developing electrostatic images with a liquid developer containing tetraphenyl tin or zirconyl 2-ethylhexoate
US4268598A (en) * 1979-10-15 1981-05-19 Minnesota Mining And Manufacturing Company Developing powder composition containing fluoroaliphatic sulfonamido surface active agent
US4321404A (en) * 1980-05-20 1982-03-23 Minnesota Mining And Manufacturing Company Compositions for providing abherent coatings
US4476210A (en) * 1983-05-27 1984-10-09 Xerox Corporation Dyed stabilized liquid developer and method for making
US4794651A (en) * 1984-12-10 1988-12-27 Savin Corporation Toner for use in compositions for developing latent electrostatic images, method of making the same, and liquid composition using the improved toner
US4613559A (en) * 1985-04-01 1986-09-23 Xerox Corporation Process for colored toner compositions with controlled charges thereon
US4727011A (en) * 1986-10-16 1988-02-23 Xerox Corporation Processes for encapsulated toner compositions with interfacial/free-radical polymerization
US4762764A (en) * 1986-12-23 1988-08-09 Xerox Corporation Liquid developer
US4728983A (en) * 1987-04-15 1988-03-01 Minnesota Mining And Manufacturing Company Single beam full color electrophotography
JP2774530B2 (ja) * 1988-10-18 1998-07-09 株式会社リコー 電子写真用トナー
US4925766A (en) * 1988-12-02 1990-05-15 Minnesota Mining And Manufacturing Company Liquid electrophotographic toner
US4978598A (en) * 1988-12-02 1990-12-18 Minnesota Mining And Manufacturing Company Process for producing a liquid electrophotographic toner
WO1992017825A1 (en) 1989-01-04 1992-10-15 Spectrum Sciences B.V. Imaging system with intermediate transfer members
US4937167A (en) * 1989-02-21 1990-06-26 Xerox Corporation Process for controlling the electrical characteristics of toners
US4965161A (en) * 1989-05-31 1990-10-23 Nashua Corporation Non-crosslinked electrographic copolymer composition and imaging process
US5023159A (en) * 1989-10-10 1991-06-11 Xerox Corporation Encapsulated electrophotographic toner compositions
US5262259A (en) * 1990-01-03 1993-11-16 Minnesota Mining And Manufacturing Company Toner developed electrostatic imaging process for outdoor signs
JPH04151671A (ja) * 1990-10-15 1992-05-25 Nippon Paint Co Ltd トナーの製法
DE69119612T2 (de) * 1991-03-26 1996-12-12 Indigo Nv Bilderzeugungsystem mit einem zwischenubertragungselement
US5115277A (en) * 1991-05-17 1992-05-19 Hewlett-Packard Company Electrostatically assisted transfer roller and method for directly transferring liquid toner to a print medium
JPH05119529A (ja) 1991-10-30 1993-05-18 Minolta Camera Co Ltd 静電荷像現像用トナー
US5264315A (en) * 1992-04-20 1993-11-23 Xerox Corporation Process for the continuous preparation of encapsulated toner
US5529873A (en) * 1993-04-20 1996-06-25 Canon Kabushiki Kaisha Toner for developing electrostatic images and process for producing toner
US5482809A (en) * 1994-06-16 1996-01-09 Minnesota Mining And Manufacturing Company Liquid toners from soluble polymeric dispersants with reactive groups
US6255363B1 (en) * 1995-09-29 2001-07-03 3M Innovative Properties Company Liquid inks using a gel organosol
US5650253A (en) * 1995-09-29 1997-07-22 Minnesota Mining And Manufacturing Company Method and apparatus having improved image transfer characteristics for producing an image on a receptor medium such as a plain paper
US5652282A (en) * 1995-09-29 1997-07-29 Minnesota Mining And Manufacturing Company Liquid inks using a gel organosol
KR19990063855A (ko) * 1995-09-29 1999-07-26 스프레이그 로버트 월터 전자사진 시스템에서 복수 컬러 화상을 생성하는 장치 및 방법
US5886067A (en) * 1995-09-29 1999-03-23 Minnesota Mining And Manufacturing Company Liquid inks using a controlled crystallinity organosol
US6103781A (en) * 1996-09-26 2000-08-15 3M Innovative Properties Company Liquid inks using a controlled crystallinity organosol
US5744269A (en) 1996-11-25 1998-04-28 Specialty Toner Corporation Method for protecting developed electrostatic images using an amphipathic toner
US6136490A (en) * 1996-12-05 2000-10-24 Nippon Zeon Co., Ltd. Polymerized toner
US5965314A (en) * 1997-04-03 1999-10-12 Minnesota Mining And Manufacturing Company Intermediate transfer element for liquid electrophotography
US6037090A (en) * 1997-07-03 2000-03-14 Fuji Xerox Co., Ltd. Toner for electrophotography and method of preparation thereof
US6102526A (en) * 1997-12-12 2000-08-15 Array Printers Ab Image forming method and device utilizing chemically produced toner particles
US6088560A (en) * 1998-07-07 2000-07-11 Imation Corp. Liquid ink replenishment system for liquid electrographic imaging devices
JP4174105B2 (ja) * 1998-08-20 2008-10-29 ティコナ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 静電荷像現像用トナー
US6248494B1 (en) * 1998-12-02 2001-06-19 Konica Corporation Toner for developing an electrostatic image and a production method thereof, and an image forming method
JP3706790B2 (ja) * 1999-07-05 2005-10-19 キヤノン株式会社 非磁性ブラックトナー及び画像形成方法
US6221545B1 (en) * 1999-09-09 2001-04-24 Imation Corp. Adhesives for preparing a multilayer laminate featuring an ink-bearing surface bonded to a second surface
US6475685B2 (en) * 2000-02-28 2002-11-05 Konica Corporation Electrostatically charged image developing toner, production method of the same, and an image forming method
WO2001079363A2 (en) 2000-04-14 2001-10-25 Imation Corp. Liquid ink using an acid-base crosslinked organosol
WO2001079318A1 (en) 2000-04-14 2001-10-25 Imation Corp. Liquid inks using an organosol prepared from 3,3,5-trimethylcyclohexyl methacrylate
WO2001079364A2 (en) 2000-04-14 2001-10-25 Imation Corp. Liquid inks using a covalently crosslinked gel organosol
US7098265B2 (en) * 2000-12-29 2006-08-29 Samsung Electronics Co., Ltd. Liquid inks comprising a stable organosol
US6352810B1 (en) * 2001-02-16 2002-03-05 Xerox Corporation Toner coagulant processes
EP1251406A3 (en) 2001-04-20 2003-08-20 Samsung Electronics Co., Ltd. Phase change developer for liquid electrophotography and method for electrophotographic imaging using the same
KR100438721B1 (ko) * 2001-04-20 2004-07-05 삼성전자주식회사 전자사진 현상제 저장 및 전달 시스템
KR100416559B1 (ko) * 2001-10-12 2004-02-05 삼성전자주식회사 액체 전자사진 현상제 저장 및 전달 시스템
JP3890266B2 (ja) 2002-07-03 2007-03-07 キヤノン株式会社 ブロックポリマー化合物、インク組成物、分散性組成物及び画像形成方法並びに画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN100340927C (zh) 2007-10-03
CN1525253A (zh) 2004-09-01
US20040091808A1 (en) 2004-05-13
JP4027880B2 (ja) 2007-12-26
KR100561474B1 (ko) 2006-03-16
EP1420305A1 (en) 2004-05-19
US7074537B2 (en) 2006-07-11
KR20040044127A (ko) 2004-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4027880B2 (ja) ウェット電子写真用トナー組成物,その製造方法,及びそれを利用した電子写真画像の形成方法
KR100538237B1 (ko) 양친매성 공중합체를 포함하는 습식 전자사진용 토너조성물, 이의 제조 방법 및 이를 이용한 전자사진화상형성 방법
JP3760164B2 (ja) 湿式電子写真用トナー組成物,湿式電子写真用トナー組成物の製造方法,及び電子写真画像形成方法
KR100571911B1 (ko) 양친매성 공중합체를 포함하는 건식 전자사진용 토너,이의 제조 방법 및 이를 이용한 전자사진 화상형성 방법
JP2004163955A (ja) 両親媒性共重合体を含むドライ電子写真用トナー,その製造方法及びそれを利用した電子写真画像形成方法
US7052816B2 (en) Organosol liquid toner including amphipathic copolymeric binder having crosslinkable functionality
KR100601664B1 (ko) 가교결합 작용기를 함유한 양친매성 공중합체 바인더를포함하는 겔 오가노졸 및 전자사진분야에서 이용되는 습식토너
KR100601662B1 (ko) 산성/염기성 작용기를 함유한 양친매성 공중합체 바인더를포함하는 겔 오가노졸 및 전자사진분야에서 이용되는 습식토너
US7014972B2 (en) Gel organosol including amphipathic copolymeric binder having hydrogen bonding functionality and liquid toners for electrophotographic applications
KR100571933B1 (ko) 선택된 분자량을 갖는 양친매성 공중합체 바인더를포함하는 겔 오가노졸 및 전자사진분야에서 이용되는 습식토너
JP2005023319A (ja) 両親媒性共重合体,両親媒性共重合体を含むトナー組成物および両親媒性共重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050329

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20050629

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20050705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051227

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060327

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060403

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070918

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071010

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees