JP4174105B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱ローラー定着型静電荷像現像用トナーに関する。
詳しくは、乾式磁性1成分系、乾式非磁性1成分系、乾式2成分系、乾式重合系、液乾式系及び液体トナー系現像剤を紙・フィルム等の被複写基材に定着させる際、定着性、トナースぺント防止効果、透明性に優れ且つ鮮明な画像を形成でき、特に、いわゆるオフセット現象が発生しない温度域(以下、非オフセット温度域という)が十分に広く確保され、しかも高速定着性に優れた十分に実用に供せられる現像剤におけるトナーに関するものである。
【0002】
また、本発明は、複写機、プリンター、ファックス、カラー複写機、カラーレーザー複写機、カラーレーザープリンター、電子写真式高速印刷機等に幅広く応用可能な前記トナーに関するものである。
【0003】
【従来の技術】
急速なオフィスオートメーション化の広がりを背景として、静電荷像現像式複写機及びプリンターにおける高品位、すなわち鮮明性、光透過性、定着性に優れた複写画像が、従来にも増して要請されている。
かかる高品位画像の要請の一つとしてオフセット現象、つまり紙やフィルム等の被複写基材に対するトナーの定着が完全でなく、加熱ローラーに一部が残存しそれが後続の複写基材に定着して汚染してしまうことを防止することが挙げられている。
【0004】
通常、複写機の加熱(定着)ロールは作動時に160〜180℃に加熱された状態であり、そのため余裕幅を設けてトナーは120〜190℃で定着(結着)できるように設計されている。オフセット現象は温度が高すぎても、低すぎても生じるので前記120〜190℃の範囲内でオフセット現象が生じないトナーの定着温度域、つまり非オフセット温度域をできるだけ広く確保することがオフセット防止対策、並びに定着性、鮮明性の向上に重要なのである。
【0005】
こうした状況下、本発明者は、トナー用の結着樹脂として環状構造を有し且つ高粘度のオレフィン系重合体を選択することで定着性等の向上を図り、さらにオフセット現象防止のため融点が60〜170℃のワックスを添加することを提案したが(特開平9−101631号公報参照)、非オフセット温度域は必ずしも十分とは言えなかった。
【0006】
また、国際公開WO98/29783号明細書では、オフセット現象防止のためトナー用結着樹脂として上記環状構造を有し且つ高粘度のオレフィン系重合体を選択し且つアミドワックス、カルナバワックス、高級脂肪酸及びそのエステル、高級脂肪酸金属石鹸、部分ケン化高級脂肪酸エステル、高級脂肪族アルコール、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックスから選択されるワックスを使用することを提案したが、非オフセット温度域は30〜40℃の範囲であり実用に供することはできても、結着樹脂が環状構造を有するオレフィン系重合体で分子量が相違する場合或いは種類の異なる複数種の重合体から構成されている場合にも対応できる十分な非オフセット温度域が得られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、前記国際公開WO98/29783号明細書に記載の発明で達成された非オフセット温度域をさらに拡大し、結着樹脂が環状構造を有するオレフィン系重合体で種々の分子量の組み合わせの場合或いは種々の重合体から構成されている場合にも対応可能な実用化に十分に供される広い非オフセット温度域を確保し、しかも高速複写の際にも十分な定着性を達成でき、その結果として静電荷像現像式複写機及びプリンターの複写画像のより高品位な、即ち定着性、光透過性、鮮明性に優れた乾式2成分系、乾式磁性1成分系、乾式非磁性1成分系、乾式重合系、液乾式系、及び液体トナー系現像剤用のトナーを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、▲1▼結着樹脂、着色剤、機能付与剤及び電荷調整剤を主成分とする静電荷像現像用トナーにおいて、上記結着樹脂が環状構造を有するオレフィン系重合体を含み、且つ機能付与剤として融点が80〜140℃の範囲にあり融点の異なるワックスを2種以上を併用すること、▲2▼さらに2種以上併用するワックスにおいて、最も高い融点を有するワックスと最も低い融点を有するワックスとの融点温度差が10〜40℃であること、▲3▼さらに2種以上併用するワックスにおいて、極性基を有するワックスと非極性ワックスを併用すること、▲4▼さらに機能付与剤が、下記ワックスの併用(a)〜(c)のいずれか1つであることによって解決される。
(a) 脂肪酸アミドワックス、酸化ポリエチレンワックス及びポリエチレンワックスの併用、
(b) 脂肪酸アミドワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリエチレンワックス及び酸変性ポリプロピレンワックスの併用、
(c) 脂肪酸アミドワックス及び酸変性ポリプロピレンワックスの併用。
【0009】
また、環状構造を有するオレフィン系重合体が、数平均分子量が7500以上の重合体又は重合体フラクションと、数平均分子量が7500未満の重合体又は重合体フラクションとからなり、且つ当該環状構造を有するオレフィン系重合体のうち数平均分子量が7500以上、重量平均分子量が15000以上及び極限粘度(i.v.)が0.25dl/g以上の重合体又は重合体フラクションが結着樹脂全体の50重量%未満の含有率とすることにより、より一層、オフセット防止性並びに定着性に優れたトナーを提供することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
[I] トナーの構成成分
(1) 結着樹脂
結着樹脂はトナーを紙やフィルム等の被複写基材に結着(定着)させるために使用されるものであり、環状構造を有するオレフィン系重合体を主要成分として含有する。
【0011】
A) 環状構造を有するオレフィン系重合体
当該オレフィン系重合体は、炭素数が2〜12、好ましくは2〜6の低級アルケン、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン等のα−オレフィン(広義には非環式オレフィン)と、ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキセン等の少なくとも1つの二重結合を有する炭素数が3〜17、好ましくは5〜12の環式及び/又は多環式化合物(環状(シクロ)オレフィン)、特に好ましくはノルボルネン又はテトラシクロドデセンとの共重合体であり無色透明で高い光透過率を有するものである。
【0012】
この環状構造を有するオレフィン系重合体は、例えばメタロセン系触媒、チーグラー系触媒及びメタセシス重合(metathese polymerization)、すなわち二重結合開放(double bond opening)及び開環重合反応のための触媒を用いた重合法により得られる重合体である。
この構造を有するオレフィン系重合体の合成例としては特開平5−339327号公報、特開平5−9223号公報、特開平6−271628号公報、ヨーロッパ特許出願公開(A)第203799号明細書、同第407870号明細書、同第283164号明細書、同第156464号明細書及び特開平7−253315号公報等に開示されている。
【0013】
これらによると、上記環状オレフィンの1種類以上のモノマーを場合によっては1種類の上記非環式オレフィン−モノマーと−78〜150℃、好ましくは20〜80℃で圧力0.01〜64バールでアルミノキサン等の共触媒と例えばジルコニウムあるいはハフニウムよりなるメタロセンの少なくとも1種類からなる触媒の存在において重合することにより得られる。他の有用な重合体はヨーロッパ特許出願公開(A)第317262号明細書に記載されており、水素化重合体及びスチレンとジシクロペンタジエンとの共重合体も使用できる。
【0014】
脂肪族−又は芳香族炭化水素の不活性炭化水素にメタロセン触媒が溶解された状態は、メタロセン触媒が活性化されるため、例えばメタロセン触媒をトルエンに溶かし溶剤中で予備活性及び反応が行われる。
環状構造を有するオレフィン系重合体の重要な性質は、軟化点、融点、粘度、誘電特性、非オフセット温度域及び透明度である。これらはモノマー/コモノマー、即ちコポリマー中のモノマー相互の比、分子量、分子量分布、ハイブリッドポリマー、ブレンド及び添加物の選択によって有利に調整することができる。
【0015】
また、非環式オレフィンと環状オレフィンの反応仕込モル比は、目的とする環状構造を有するオレフィン系重合体により、広範囲で変化させることができ、好ましくは50:1〜1:50で、特に好ましくは20:1〜1:20に調整される。
【0016】
例えば、共重合体成分が非環式オレフィンとしてエチレン、環状オレフィンとしてノルボルネンの計2種類の化合物を仕込んで反応させる場合、反応生成物の環状構造を有するオレフィン系重合体のガラス転移点(Tg)は、これらの仕込割合に大きく影響され、ノルボルネンの含有量を増加させると、Tgも上昇する傾向にある。例えばノルボルネンの含有量を約60重量%にするとTgはほぼ60〜70℃になる。
数平均分子量のような物性値は、文献から公知のように調整される。
【0017】
本発明で使用される無色透明で光透過率の高い環状構造を有するオレフィン系重合体は、下記の低粘度(低分子量)の重合体又は重合体フラクション(a)と高粘度(高分子量)の重合体又は重合体フラクション(b)から構成されることを特徴とする。
すなわち、環状構造を有するオレフィン系重合体は重合体(a)と重合体(b)の混合物であってもよいし、あるいはピークが1つの分子量分布を持ち7500未満の数平均分子量を有する重合体フラクションと7500以上の数平均分子量を持つ重合体フラクションとを有するか、あるいは分子量分布に2以上のピークがあり、そのうちの少なくとも1つのピークを持つ重合体フラクションが7500未満の数平均分子量を有しそして他のピークを持つ重合体フラクションが7500以上の数平均分子量を有していてもよい。
【0018】
このように環状構造を有するオレフィン系重合体が、低粘度(低分子量)の重合体又は重合体フラクション(a)と高粘度(高分子量)の重合体又は重合体フラクション(b)から構成されるとしたのは、非オフセット温度域が高温及び低温側の両方に広がる結果、高速複写時のトナー定着性を向上させ、低温・低圧時の定着性を同時に改善するためである。
【0019】
重合体又は重合体フラクション(a)(以下、成分aという):
数平均分子量(GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)でポリエチレン換算にて測定、以下同様)が7,500未満、好ましくは1,000〜7,500未満、より好ましくは2,000〜7,500未満;
重量平均分子量が15,000未満、好ましくは1,000〜15,000未満、より好ましくは4,000〜15,000未満;
極限粘度(i.v.;デカリン100mLに当該重合体1.0gを均等に溶解させたときの135℃における固有粘度)が0.25dl/g未満;
ガラス転移点(Tg)が好ましくは70℃未満である。
【0020】
重合体又は重合体フラクション(b)(以下、成分bという):
数平均分子量が7,500以上、好ましくは7,500〜50,000;
重量平均分子量が15,000以上、好ましくは15,000〜500,000;
極限粘度(i.v.)が0.25dl/g以上。
【0021】
さらに、成分bの含有量が結着樹脂全体の50重量%未満、好ましくは5〜35重量%であることを特徴とする。
成分bはトナーに構造粘性を付与しそれによってオフセット防止効果や紙・フィルム等被複写基材への接着性を向上させるが、含有量が50重量%以上の場合は均一混練性が極度に低下してトナー性能に支障をきたす。すなわち高品位、つまり定着強度が高くヒートレスポンス性に優れた鮮明な画像が得られにくくなったり、機械粉砕性が低下しトナーに必要な粒径を得ることが技術的に困難となる。
【0022】
なお、ここで重合体又は重合体フラクションとは、環状構造を有するオレフィン系重合体が、種々の数平均分子量等異なる成分の混合物で構成されている場合は、混合前の各重合体成分で、それ以外の場合は最終合成生成物をGPC等の適当な手段によって分別した重合体区分をいう。なお、ここでこれらの重合体フラクションが単分散あるいは単分散に近い場合、数平均分子量(Mn)が7500というのは重量平均分子量(Mw)が15000にほぼ相当する。
【0023】
非オフセット温度域を低温側に広げるためには環状構造を有するオレフィン系重合体を構成する低粘度の成分aが寄与し、逆に高温側に広げるには高粘度の成分bが寄与する。非オフセット温度域をより効果的に高温側に広げるためには数平均分子量が20000以上の高粘度の成分bの存在が好ましい。
結着樹脂全体を100重量部とした場合に、当該オレフィン系重合体を構成する成分aとbの含有量はそれぞれ0.5重量部以上、特に5〜100重量部が好ましい。両者とも0.5重量部未満では実用的な広い非オフセット温度域が得られ難い傾向となる。
【0024】
環状構造を有する高粘度(高分子量)/低粘度(低分子量)のオレフィン系重合体は、前述したような数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、極限粘度(i.v.)を有するため分子量分布の分散度を示すMw/Mnが1〜2.5と小さいこと、すなわち単分散及び単分散に近いためヒートレスポンスが速く、そのため定着強度の強いトナーが製造でき、低温度並びに低圧力でトナーの定着が可能となる他、トナーの保存安定性、スペントトナー性、帯電量分布の均一性や帯電・除電効率の一定化を示す電気安定性に寄与している。ここで、特に低粘度の重合体又は重合体フラクションがが単分散又は単分散に近い場合、瞬時に溶融、凝固挙動を示す等のいわゆるトナーとしてのヒートレスポンス性が優れたものとなり好ましい。
【0025】
また、環状構造を有するオレフィン系重合体は無色透明でかつ高い光透過性を有しているので、例えばアゾ系顔料の「パーマネントルビンF6B」(クラリアント社製)を添加し、充分に混練した後、プレス機によりシート化したものも透明性に優れていることが確認されたので、カラートナーへも充分に応用が可能である。また、当該オレフィン系重合体はDSC法(示差走査熱量測定)による測定では融解熱が非常に小さく、トナー定着のためのエネルギー消費量が大幅に節減されることも期待できる。
【0026】
B) 環状構造を有するオレフィン系重合体の変性
また、環状構造を有するオレフィン系重合体にカルボキシル基を導入することにより他の樹脂との相溶性を改良したり、トナー中の顔料の分散性を向上させることができる。かかるカルボキシル基の導入によってトナーの紙やフィルム等の被複写基材に対する接着性を向上させ定着性を増大することができる。
【0027】
カルボキシル基の導入方法は、先ず最初に環状構造を有するオレフィン系重合体を調製し、その次にカルボキシル基を導入するという二段階の反応方法が有利である。
このカルボキシル基を導入する方法は少なくとも2つある。1つは溶融空気酸化法で重合体の末端にあるメチル基等のアルキル基を酸化し、カルボキシル基とするものである。ただし、この方法ではメタロセン触媒により合成された環状構造を有するオレフィン系重合体の場合、枝分かれがほとんど無いので、多くのカルボキシル基を導入することは困難である。
【0028】
具体的には、環状構造を有するオレフィン系重合体に対して重量比で、グラフト率が好ましくは1〜5重量%、特に好ましくは3〜5重量%となるように無水マレイン酸、アクリル酸或いはメタクリル酸をt−ブタノールパーオキサイド等過酸化物を開始剤としてグラフト重合させてカルボキシル基を導入する。1重量%未満では前記した相溶性改良等の効果が十分ではなく、一方5重量%を超過するとオレフィン系重合体に分子間架橋が生じて分子量が増大し、混練性や粉砕性が非実用的となり、また極度の黄変色も呈し失透するので無色透明性が要求されるカラートナー用としては不向きな傾向となる。
なお、水酸基、アミノ基を既知の方法により導入することによっても同様な向上が実現できる。
【0029】
また、トナーの定着性を向上させるために環状構造を有するオレフィン系重合体に架橋構造を導入することができる。この架橋構造の導入方法の1つは、当該オレフィン系重合体の重合時に、非環式オレフィン、環状オレフィンとともにシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン、テトラシクロドデカジエン、ブタジエン等のジエンモノマーを加えて三元共重合させることによる。
この方法により、当該オレフィン系重合体は架橋剤なしでも活性を示す末端を有し、酸化、エポキシ化等公知の化学反応によりあるいは架橋剤を加えることにより架橋構造を有することにより機能化される。
他の方法は、上述のカルボキシル基を導入した環状構造を有するオレフィン系重合体に亜鉛、銅、カルシウム等の金属を添加し、次いでスクリュー等で混合溶融し、かかる金属を微細粒子として重合体中に分散させアイオノマーとすることにより架橋構造を与えることである。アイオノマーの技術自体は、例えば靭性を得る目的で、部分的に又は完全に中和されて2価の金属塩の形態となることができるカルボキシル基を含むエチレンのターポリマーが開示(米国特許第4693941号明細書)され、特表平6−500348号公報には、同じ目的において不飽和カルボン酸のアイオノマーを含むポリエステル樹脂成形体をそのカルボン酸基の約20〜80%を亜鉛、コバルト、ニッケル、アルミニウム又は銅(II)で中和したものが報告されている。
【0030】
C) 結着樹脂を構成するその他の成分
結着樹脂として上記環状構造を有するオレフィン系重合体以外の他の樹脂成分を配合することができる。例えば、ポリ(ビスフェノール−A)−テレフタレート等のポリエステル樹脂;エポキシ樹脂;エチレン・プロピレン共重合体等の上記環状構造を有するオレフィン系重合体以外のオレフィン系樹脂;酢酸ビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル系樹脂;スチレン−アクリル樹脂等のアクリル系樹脂から選択される1種或いは上記の各ポリマーの2種以上の混合物又はハイブリッドポリマーがある。
【0031】
この場合、結着樹脂中の環状構造を有するオレフィン系重合体と他の樹脂との使用割合は、結着樹脂全体を100重量部とした場合、好ましくは前者が1〜100重量部で後者が99〜0重量部、さらに好ましくは前者が20〜90重量部で後者が80〜10重量部、特に好ましくは前者が50〜90重量部で後者が50〜10重量部である。なお、環状構造を有するオレフィン系重合体の割合が1重量部未満では高品位の画像が得られ難い傾向となる。
【0032】
(2) 機能付与剤
機能付与剤は、非オフセット温度域を拡大してトナーのオフセット現象防止を一層向上させるために配合される。
本発明には融点〔示差走査熱量測定(DSC)におけるピーク温度〕が80〜140℃の範囲にあり融点が異なるワックスを2種以上併用することに特徴を有する。融点が80℃未満ではトナーにしたときに低融点物に起因するブロッキングの問題が生じる傾向となる。一方、機能付与剤は結着樹脂の軟化点を超える混練温度で完全に溶融することが要求されるため、結着樹脂の主要成分である環状構造を有するオレフィン系重合体の軟化点(約135〜140℃)に制約され、融点の上限は140℃が好ましい。
具体的には以下に例示される脂肪酸アミド系又は炭化水素系のワックスの中から2種以上が選択され使用される。
【0033】
▲1▼ 極性基を有するワックス
各種脂肪酸アミドワックス、例えばアラキン酸モノアミド(融点110℃)、ベヘニン酸モノアミド(融点115℃)、N,N′−ジオレイルセバシン酸アミド(融点115℃)、N,N′−ジオレイルアジピン酸アミド(融点119℃)、N,N′−ジステアリルイソフタル酸アミド(融点129℃);酸化オレフィンワックス、例えば酸化ポリエチレンワックス(融点116℃);酸変性ポリオレフィンワックス、例えば酸変性ポリプロピレンワックス(融点138℃);カルナバワックス(融点約80℃)がある。
【0034】
▲2▼ 非極性(極性基を有しない)ワックス
炭化水素系ワックスであるオレフィンワックス、例えばポリエチレンワックス(融点130℃)、ポリプロピレンワックス(融点120〜150℃)、パラフィンワックス(融点約60〜80℃)、サゾールワックス(凝固点約98℃)、マイクロクリスタリンワックス(融点80〜100℃)がある。
【0035】
融点が80〜140℃の範囲のワックスの中から融点が異なるものを2種以上併用することにより、トナーの非オフセット温度域を50〜80℃に大幅に拡大することができる。
静電荷像現像用トナーにおいて非オフセット温度域は、通常120〜190℃以上の温度域で70℃以上が実用レベルとして好ましいとされており、この温度域が低温側にシフトし、結着樹脂の定着性が確保されれば低温定着が可能となり、複写機の小型化や省電力化が可能となる。
【0036】
さらに非オフセット温度域の拡大を確実にするためには、2種以上併用するワックスの中で最も融点の高いワックスと最も融点の低いワックスとの融点温度の差が10〜40℃となるようにワックスを選択することが好ましい。その理由は、低融点ワックスが主に低温側のオフセット防止に寄与し、高融点ワックスが主に高温側のオフセット防止に寄与するためであると考えられる。
非極性の前記環状構造を有するオレフィン系重合体を結着樹脂として使用する場合は、極性の結着樹脂に比べて定着力が小さいため、低温側並びに高温側双方のオフセットを防止する必要があり、上記ワックスはまさにそうした必要性に対応できるからである。
【0037】
さらに、2種以上併用するワックスにおいて、極性基を有するワックスと極性基を有しないいわゆる非極性ワックスとの併用が好ましい。
これは、脂肪酸アミド等の極性ワックスは非極性の前記オレフィン系重合体に対して極性の相違により外滑として働き、一方、非極性のポリオレフィンワックス等は主としてその分子量の低さに起因する表面易移行性のため外滑として機能して非オフセット性の向上に寄与するからであり、換言すればワックス自体の結着樹脂への分散と、ワックスが溶融時にトナー粒子表面へ十分に移行することにより複写機の加熱ロールへの付着を防止する、いわゆる離型効果とのバランスを取るためである。
極性ワックスと非極性ワックスの配合量は、両者の合計100重量%を基準として前者が100〜70重量%、後者が0〜30重量%が好ましく、前者が100〜75重量%、後者が0〜25重量%が特に好ましい。
【0038】
以上述べた極性の有無および融点温度差を総合して考慮すれば、選択される好適なワックスの組み合わせ並びに各成分の配合量として、以下の併用系(a)〜(c)が例示される。
なお、用いる脂肪酸アミドワックスとしてはアラキン酸モノアミド又はベヘニン酸モノアミドが好適である。
【0039】
(a)3種類併用系
▲1▼ 脂肪酸アミドワックス 25〜75重量%
▲2▼ 酸化ポリエチレンワックス 5〜50重量%
▲3▼ ポリエチレンワックス 5〜50重量%
(b)4種類併用系
▲1▼ 脂肪酸アミドワックス 15〜75重量%
▲2▼ 酸化ポリエチレンワックス 5〜50重量%
▲3▼ ポリエチレンワックス 5〜50重量%
▲4▼ 酸変性ポリプロピレンワックス 15〜75重量%
(c)2種類併用系
▲1▼ 脂肪酸アミドワックス 25〜75重量%
▲2▼ 酸変性ポリプロピレンワックス 25〜75重量%
【0040】
さらに、トナー調製に使用される機能付与剤であるワックスの粒子径は、極性の低いワックスの場合は極性の高いワックスよりも小さく微細であることが好ましい。これは、極性の低いワックスは環状構造を有するオレフィン系重合体を結着樹脂として用いたトナー中での分散性が比較的高いため、より微細にして物理的に分散性を向上させ、表面移行性を高めるためである。
具体的に例示すれば、以下のとおりである。
【0041】
(a)極性ワックスの場合
▲1▼脂肪酸モノアミドワックス
d50(下から50%の重量分率の示す粒子径):
好ましくは5〜500μm、特に好ましくは5〜250μm
▲2▼酸化ポリエチレンワックス
d50:好ましくは3〜50μm、特に好ましくは3〜10μm
(b)極性/非極性ワックスの混合ワックスの場合
▲1▼酸化ポリエチレン/ポリエチレン混合ワックス
d90(下から90%の重量分率の示す粒子径):
好ましくは3〜100μm、特に好ましくは3〜15μm
d50:好ましくは3〜50μm、特に好ましくは3〜10μm
(c)非極性ワックスの場合
▲1▼ポリエチレンワックス
d50:好ましくは3〜50μm、特に好ましくは3〜10μm
【0042】
(3) 着色剤
着色剤としては、カーボンブラック、ジアゾイエロー、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミン6B、モノアゾレッド、ペリレン等、従来のモノクロ又はカラー複写機用トナーに使用されているものを本発明のトナーにおいても使用することができる。
【0043】
(4) 電荷調整剤
ニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、含金属ニグロシン染料、含金属脂肪酸変性ニグロシン染料、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸クロム錯塩、四級アンモニウム塩、トリフェニルメタン染料、アゾクロム錯体等、従来より公知の電荷調整剤を本発明のトナーに使用することができる。
【0044】
(5) その他の添加剤
必要に応じて上記のトナー構成成分に加えて、コロイダルシリカ(煙霧質シリカを含む)、酸化アルミニウム、酸化チタン等の流動化剤や、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリル酸バリウム等の脂肪酸金属塩からなる滑剤を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0045】
[II] 各成分の配合量
本発明のトナーの各成分の配合量は、静電荷像現像式複写機及びプリンター用トナーの一般的な処方と同様であり、下表に示すとおりである。
【0046】
【表1】
Figure 0004174105
【0047】
[III] トナーの調製
本発明のトナーは、結着樹脂に機能付与剤、着色剤、電荷調整剤、さらに必要に応じて流動剤、滑剤等の添加剤を配合し、従来公知の方法、例えば混練、粉砕、分級等のにより得ることができる。より具体的には以下のとおりである。
【0048】
すなわち、乾式非磁性1成分系および乾式2成分系トナーの調製について例示すると、電荷調整剤1重量%、機能付与剤(融点温度の異なる2種以上のワックス)計4重量%、着色剤5重量%および結着樹脂として環状構造を有するオレフィン系重合体89.5重量%を120℃で混練し、得られた組成物を粗粉砕した後、ラボジェットにて微細粉砕して平均粒径が約8μmのトナー粒子を得、次いで煙霧質シリカを0.5重量%外添して最終製品のトナーを得ることができる。
【0049】
乾式磁性1成分系トナーについて例示すると、磁性粉(チタン工業社製「BL−100」)40重量%、電荷調整剤(クラリアント社製「コピーチャージNX」)1重量%、機能付与剤(融点温度の異なる2種以上のワックス)計4重量%、体質顔料および構造粘性改良剤としての炭酸カルシウム(白石カルシウム社製)2.0重量%、着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製「MA−7」)5重量%および結着樹脂として後述の環状構造を有するオレフィン系重合体を47.5重量%を混練機(Haake社製「レオミックス600」)にて120℃、3分間混練し、得られた組成物をオーステライザー(オースター社製)にて粗粉砕し、ラボジェット(日本ニューマ社製)にて微粉砕して平均粒径8μmのトナー粒子を得、次いで煙霧質シリカ(ワッカーケミー社製「HDK−2000」)0.5重量%を外添して最終製品のトナーを得ることができる。
【0050】
乾式重合系トナーについて例示すると、電荷調整剤1重量%、2種以上の機能付与剤(ワックス)4重量%、煙霧質シリカ0.5重量%、着色剤(マゼンタ顔料等)5重量%を結着樹脂の重合時に結着樹脂89.5重量%に相当するモノマー成分を機械分散混合し、界面重合法により平均粒径約10μmのトナー粒子を得ることができる。
【0051】
液乾式系トナーについて例示すると、前記乾式重合系の処方で得られたトナー40重量%と電解液60重量%を混合し、サンドミルにて混練しトナーを得ることができる。
【0052】
液体トナーについて例示すると、着色剤としてカーボンブラック1重量部、電荷調整剤0.5重量部および結着樹脂98.5重量部を40重量%と電解液60重量%を混合し、サンドミルにて混練しトナーを得ることができる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例並びに比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
(1) 原材料
a) 環状構造を有するオレフィン系重合体
下記の高分子量(高粘度)の重合体成分▲1▼を25重量%、低分子量(低粘度)の重合体成分▲2▼を75重量%均一に混合して得られた環状構造を有するオレフィン系重合体T−910であり、当該オレフィン系重合体自体の物性は数平均分子量(Mn)が8340、重量平均分子量(Mw)が35800、分子量分布(Mw/Mn)が4.29、ガラス転移点温度(Tg;DSC法による転移熱を示す変位の中間点に当たる温度)が65.6℃、オリゴマー(GPC法によるMwが1000未満の成分組成)が1.63%である。
【0054】
Figure 0004174105
【0055】
Figure 0004174105
【0056】
なお、上記の重合体についての物性の測定方法は以下のとおりである。
▲1▼ 分子量測定のためのGPC測定条件
分子量換算方法:標準ポリエチレン使用
使用カラム :JORDI−SAEULE 500×10 LINEAR
移動相 :1,2−ジクロロベンゼン(135℃)、(流速0.5mL/分)
検出器 :示差屈折計
【0057】
▲2▼ 粘度数の測定法
デカリン100mLに当該重合体1.0gを均等に溶解させたときの135℃における還元粘度(VN)であり、以下のとおり算出される。
VN=ηsp/c
ここで、ηsp=ηr−1、ηr=η/η0、ηはポリマー溶液粘度、η0は溶媒粘度、cはポリマー濃度を表す。
なお、極限粘度はポリマー濃度c=0に外挿して算出される値である。
【0058】
b) 機能付与剤
使用した機能付与剤であるワックスは表2に示すとおりである。
【0059】
【表2】
Figure 0004174105
【0060】
c) 着色剤
三菱化学社製「カーボンブラックMA−7」(商品名)
d) 電荷調整剤
クラリアント社製「コピーチャージNX」(商品名)
e) 煙霧質シリカ
ワッカーケミー社製「HDK−2000」(商品名)
【0061】
(2) トナーの調製
以下のとおり乾式非磁性1成分系および乾式2成分系トナーを調製した。
電荷調整剤を1重量%、表3に示す機能付与剤の組み合わせを合計で4重量%、着色剤を5重量%、および結着樹脂として環状構造を有するオレフィン系重合体89.5重量%を、混練機(Haake社製「レオミックス600」)にて120℃の温度条件で3分間混練して得たコンパウンドをオーステライザー(オースター社製)にて粗粉砕し、次いでラボジェット(日本ニューマ社製)にて微細粉砕して平均粒径が8μmのトナー粒子を得た。次いで、煙霧質シリカを0.5重量%をオーステライザーにて外添し最終のトナーを得た。各処方は表3のとおりである。
なお、乾式2成分系トナーは乾式非磁性1成分系トナーに酸化鉄粉キャリアを配合したものである。
【0062】
【表3】
Figure 0004174105
【0063】
(3) 評価(試験)方法
a) トナー定着試験
表4および表5に記載のとおり各トナーを使用して、乾式磁性2成分系トナーについてはリコー社製複写機「FT−5520」にて、また、乾式非磁性1成分系トナーについてはキヤノン社製複写機「PC30」にて上質紙に画像を形成し、その上に未印画の同質紙を被せてラビングテスターで印字面を擦り、未印画紙に強制的に転写させた。このときの摩擦条件は450g荷重で20往復とした。なお、定着速度は100mm/秒(45rpm)、50mm/秒(22rpm)の低速回転、並びに150mm/秒(67rpm)の高速回転に設定し、定着温度は120℃、150℃、190℃に設定した。
摩擦後、マクベス式反射濃度計で、摩擦前の初期画像濃度(A)、未印画紙への転写濃度(B)、紙の非画像部濃度(C)を計り、式[(B−C)/A]×100(%)によって転写率を算出した。結果は、表4、表5のとおりであった。表中で、〇印は転写率5%未満、△印は5%以上10%未満、×印は10%以上を示す。
【0064】
【表4】
Figure 0004174105
【0065】
【表5】
Figure 0004174105
【0066】
b) 非オフセット性能試験
表6および表7記載とおり各トナーを使用して、乾式磁性2成分系トナーについてはリコー社製複写機「FT−5520」にて、また、乾式非磁性1成分系トナーについてはキヤノン社製複写機「PC30」にて、未定着の画像を普通紙上に形成した。次いで、当該複写機に搭載されているヒートロール式定着機のロール表面温度およびロール送り速度を可変に改造した評価用機器を使用して複写機の加熱ロール表面へのトナーの移行により生じるオフセット現象を評価した。
定着速度を100mm/秒(45rpm)に設定し、定着温度を100〜200℃の範囲で10℃刻みで10枚複写を繰り返して、目視にてオフセット現象の有無を観察してオフセット現象が生じない最低温度〜最高温度を非オフセット温度域とした。
さらに、定着速度を50mm/秒(22rpm)の低速回転、並びに150mm/秒(67rpm)の高速回転に設定し、各々120℃と190℃におけるオフセット現象の有無を目視で観察した。
結果は、表5並びに表6のとおりであった。なお、表中の〇印はオフセット現象が生じなかったことを示し、×印はオフセット現象が生じたことを示す。
【0067】
【表6】
Figure 0004174105
【0068】
【表7】
Figure 0004174105
【0069】
【発明の効果】
本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹脂として環状構造を有するオレフィン系重合体を含み、且つ融点が異なる2種以上のワックスを併用することにより、各種トナー(乾式2成分系、乾式磁性1成分系、乾式非磁性1成分系、乾式重合系、液乾式系、液体トナー)において、実用化に十分供される広い非オフセット温度域が確保され、さらに高速複写の際にも十分な定着性が達成され、高品位な複写画像が得られる。

Claims (3)

  1. 結着樹脂、機能付与剤、着色剤及び電荷調整剤を主成分とする静電荷像現像用トナーにおいて、上記結着樹脂が環状構造を有するオレフィン系重合体を含み、且つ機能付与剤として融点が80〜140℃の範囲にあり融点が異なるワックスを、下記の(a)〜(c)のいずれかの組み合わせで2種以上併用することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
    (a)脂肪酸アミドワックス、酸化ポリエチレンワックス及びポリエチレンワックスの併用、
    (b)脂肪酸アミドワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリエチレンワックス及び酸変性ポリプロピレンワックスの併用、
    (c)脂肪酸アミドワックス及び酸変性ポリプロピレンワックスの併用。
  2. 機能付与剤として2種以上併用するワックスにおいて、最も高い融点を有するワックスと最も低い融点を有するワックスとの融点温度差が10〜40℃である請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 環状構造を有するオレフィン系重合体が、数平均分子量が7500以上の重合体又は重合体フラクションと、数平均分子量が7500未満の重合体又は重合体フラクションとからなり、且つ当該環状構造を有するオレフィン系重合体のうち数平均分子量が7500以上、重量平均分子量が15000以上及び極限粘度(i.v.)が0.25dl/g以上の重合体又は重合体フラクションが結着樹脂全体の50重量%未満の含有率である請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナー。
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