JP2004162402A - キャビネット用扉 - Google Patents
キャビネット用扉 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004162402A JP2004162402A JP2002330261A JP2002330261A JP2004162402A JP 2004162402 A JP2004162402 A JP 2004162402A JP 2002330261 A JP2002330261 A JP 2002330261A JP 2002330261 A JP2002330261 A JP 2002330261A JP 2004162402 A JP2004162402 A JP 2004162402A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- screw holes
- cabinet door
- link
- frame member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Joining Of Corner Units Of Frames Or Wings (AREA)
Abstract
【解決手段】一のリンク材18を二つの枠材12a,12dに架け渡して固定するにあたって、固定用ネジ止め穴20a〜20dと雌ネジ穴21a〜21dの形成位置を一部ずらすことにより、素材の弾性を利用して枠材12a,12d同士を引きつける力を保持させることができ、枠材12a,12d同士の接触部において隙間が発生しにくいキャビネット用扉を提供することができる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、枠材をリンク材で連結して形成されるキャビネット用扉に関する。
【従来の技術】
従来、この種のキャビネット用扉は、先端が45度に形成された枠材の端面にて枠材同士互いに突き合わせつつ、一のL字形のリンク材に対し、それぞれ所定のネジ止め穴にて螺合させることにより間接的に枠材同士を連結させ略矩形の枠状に形成するものが知られている。上記のような連結機構おいては、枠材成形、端面処理、ネジ止め穴切削等の加工誤差および取り付け誤差によりずれが生じた場合、連結されたいずれか一方の枠材の端面の先端部が、直角となるべき接合部の外郭からはみ出し、見栄えが悪くなる。
【0002】
また、上記の構成に、両枠材の間に挟み込まれる緩衝板であって直角に形成された連結部の外側に張り出す略板状部材を取り付けたものが提案されている。本構成において、直角に形成された連結部の外側に張り出した緩衝板が、連結部からはみ出した枠材の一方の端面の先端部のはみ出しを目立たなくする。(例えば特許文献1参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開平10−196237号公報
【発明が解決しようとする課題】
本構成において、接続部を構成する部品の点数が増加する課題があった。また、緩衝板が外側に張り出すこと自体が連結部の外観を損ねるという課題や、緩衝板はずれを吸収する目的を持つため、金属のような材質は適さず、扉枠をすべて金属で構成したいという設計上の要求に適応することができない課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、部品の点数を増加させることなく連結することが可能で、枠材同士の連結部に隙間がないキャビネット用扉の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、枠材を連結させて略矩形の枠状に形成するにあたり、上記枠材同士は一のリンク材に対してそれぞれの所定位置に形成した枠材側ネジ止め穴とリンク材側ネジ止め穴に対してそれぞれが固定ネジにてネジ止めすることによって相対的に連結された枠体と、当該枠体にて支持される面材とを具備するキャビネット用扉であって、上記枠材側ネジ止め穴と上記リンク材側ネジ止め穴の少なくとも一方は、上記枠材同士を隙間なく連結させるための所定の正規位置よりも接触部位の間隔を狭める方向にわずかにずらして形成させた構成としてある。
【0006】
上記のように構成した請求項1の発明において、上記枠材同士を隙間なく連結させるための所定の正規位置に連結された上記枠材同士には、枠材側ネジ止め穴とリンク材側ネジ止め穴の少なくとも一方が上記枠材同士を隙間なく連結させるための所定の正規位置よりも間隔を狭める方向にわずかにずらして形成されているので、上記ネジ止め穴をわずかにずらした距離の範囲内において、常に互いの間隔を狭める方向に力が働く。すなわち、各部材の加工誤差、取り付け誤差等による枠材同士の隙間が上記ネジ止め穴をわずかにずらした距離の範囲内であれば、上記枠材同士が常に互いの間隔を狭める方向に力が働くことにより、上記枠材同士は隙間なく上記リンク材を介して相対的に連結される。さらに、上記枠材が連結されたことにより形成された一体の上記枠体は、面材を支持しキャビネット用扉が形成される。
【0007】
請求項2にかかる発明は、上記接触部位は、少なくとも1対の互いに直交する縦向きの面と横向きの面で構成されることを特徴とする構成としてある。
上記のように構成した請求項2の発明において、上記枠材同士は少なくとも1対の互いに直交する縦向きの面と横向きの面で接触して連結される。すなわち、上記枠材同士を突き当てる方向に力が働いてずれが発生しようとした場合、縦方向のずれに対しては横向きの面が制止し、横方向のずれに対しては縦向きの面が制止しずれを防止する。
【0008】
また、請求項3にかかる発明は、上記枠材側ネジ止め穴は、上記正規位置に形成されるとともに、上記リンク材側ネジ止め穴は、上記正規位置から上記リンク材側ネジ止め穴同士が近づく位置にわずかにずらして形成されている構成としてある。
上記のように構成した請求項3の発明において、正規の間隔よりわずかに短い上記リンク材側ネジ止め穴同士の間隔は、正規の間隔である上記枠材側ネジ止め穴同士の間隔より短い。すなわち、上記の互いに長さの異なる間隔の始点と終点とを共通のネジで重ね合わせることにより、互いに間隔を合わせようとする力が発生するため、わずかに間隔の長い上記枠材側ネジ止め穴同士は間隔を狭めようとする。従って、上記枠材同士の接触部位の間隔を狭める方向に力が働くこととなる。
【0009】
請求項4にかかる発明は、上記リンク材は略板状であって、上記枠材の一方に形成されたガイド部に挿入される構成としてある。
上記のように構成した請求項4において、略板状のリンク材は、連結される一方の枠材側に設けられたガイド部に挿入されることにより、所定の連結位置に案内され、ネジによって連結固定がされる。
【0010】
請求項5にかかる発明は、上記リンク材はL字形であって、枠材の両方に形成されたガイド部に挿入される。
上記のように構成した請求項5において、上記L字形のリンク材は、連結される両枠材側に設けられたガイド部に挿入されることにより、所定の連結位置に案内され、ネジによって連結固定がされる。
【0011】
請求項6にかかる発明は、上記固定ネジは皿ネジを使用するとともに、ネジ止め穴の表層部分には、上記皿ネジ頭部と嵌合する凹部が形成されている構成としてある。
上記のように構成した請求項6において、互いにずれて重なり合った枠材側ネジ止め穴とリンク材ネジ止め穴に一本の上記固定ネジを螺合するにあたり、ネジ止め穴の表層部分に設けられた上記皿ネジ頭部と嵌合する凹部の傾斜は、ネジの先端をネジ止め穴中央部に誘導する。さらに、鉛直下方向に進められる上記皿ネジ頭部が、下方のネジ止め穴の中央に寄った該凹部の傾斜をネジ止め穴の外側に押し出すことにより互いのネジ止め穴位置を一致させる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、連結部に隙間がなく見栄えの良いキャビネット用扉を提供することができる。
また、請求項2にかかる発明によれば、枠材同士がずれにくいキャビネット用扉を提供することができる。
【0013】
また、請求項3にかかる発明によれば、連結部に隙間ができないネジ止め穴の配置方法を提供することができる。
また、請求項4にかかる発明によれば、リンク材を所定の位置に案内する枠材を提供することができる。
また、請求項5にかかる発明によれば、枠材をより強固に連結するリンク材を提供することができる。
また、請求項6にかかる発明によれば、ずれたネジ止め穴位置を矯正する方法を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)キャビネット用扉の構成:
(2)第1の実施形態:
(3)第2の実施形態:
(4)まとめ:
【0015】
(1)本発明にかかるキャビネットの構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる食器棚等のキャビネットを台所に設置した状態を斜視図により示している。
同図に示すように、台所内では同一のデザインコンセプトに基づいて設計されたキャビネット100や流し台110が設置されている。流し台110が台所の床面上にて壁面に対して背面を近接させて設置されるのにあわせて、筺体状のキャビネット100は同流し台110の上方にて台所の壁120に設置されている。キャビネット100の内部は仕切り板40によって区画されており、調理器具や食器といった種々の台所関連用品を整理収納するのに利用される。
【0016】
キャビネット100の前面開口部には矩形板状の一対のキャビネット扉10a,10bがそれぞれ外側の辺を回動軸側として図示しないヒンジによって開閉可能に支持されている。各キャビネット用扉10a,10bは、樹脂ガラスまたはガラスで形成された面材17と、この面材17の周縁を囲むように支持する枠材12とにより構成されている。
【0017】
図2は、キャビネット用扉10の概略構成を示している。同図に示すように、枠材12は、押し出し成形により形成されたアルミニウム合金製等の枠材12a〜12dの各端部同士を互いに連結して形成されている。すなわち、各枠材12a〜12dは、押し出し成形によって一定断面形状に形成された棒状体をそれぞれ必要な長さに切断したのち、端部を所定の形状に切削加工した上、後述するようにしてネジ止め固定して連結されている。なお、各枠材12a〜12dは中空状に形成されることにより、軽量化と高剛性化を両立させている。
【0018】
各枠材12a〜12dのうち、下辺の枠材12aについては、図3に示すような取っ手13が一体的に形成されている。下枠材12aは断面略矩形の筒体形状に形成されており、取っ手13は前面側に開口する断面概略コの字形状に形成されている。このコの字形状部分について天井壁13aと奥壁13bと底壁13cと呼ぶとすると、天井壁13aは上記下枠材12aの一壁を兼用することになる。また、取っ手13の開口側端部はわずかに上方に屈曲された指掛け部15となっており、利用者は開口部分から指を入れて同指掛け部15に引っかけるようにして手前側に引き、キャビネット用扉10a,10bを引き開けることができるようにしている。
【0019】
また、枠材12aの内部には後述する平板状のリンク材縁部を保持して支持するための第1突出部24aと第2突出部24bとを形成してある。同第1突出部24aはL型に屈曲され、枠材12aの一壁面とともに断面コの字状部分を形成し、平板材の縁部を支持できるようになっている。また、同第2突出部24bは直線状に形成されているが、枠材12aにおける直交した二壁面と共に断面コの字状部分を形成し、同様に平板材の他方の縁部を支持できるようになっている。さらに、取っ手13における天井壁13aの先端は枠材12aの厚みよりもわずかに長く形成されつつ端部を上方に屈曲することにより、断面コの字状の面材支持溝16を形成している。
【0020】
矩形板状の面材17は樹脂ガラスにて形成されており、四辺を上記枠材12a〜12dに形成された面材支持溝16に挿入されて支持されている。すなわち、上記枠材12a〜12dの連結時に面材17の端面を同面材支持溝16に挿入しながら四方から挟み込むようにして保持している。
本実施形態においては、当該面材17は目隠しの機能を果たすべく曇りガラスの処理がなされており、キャビネット100の内部に収納された種々の台所関連用品等があからさまに見えないようにするといった配慮がなされている。
【0021】
(2)第1の実施形態:
図4は組付状態におけるキャビネット用扉の下方側角部を示している。
下枠材12aと縦枠材12b,12dとの接触部において隙間がある場合は見栄えが悪く、特にこの部分は使用者の視野に入りやすいので、下枠材12aと縦枠材12b,12dとの間には隙間がなく連結されることが要求される。また、同様の理由で中空状の切断端面が露出するのは見栄えが悪いので、隠す必要がある。このため、同角部については、この二つの要求を満足しつつ連結する必要がある。図4に示すように、本実施形態における下枠材12aと縦枠材12dとの連結部では、下枠材12aと縦枠材12dの中空状の端面がいずれも露出することなく連結されている。すなわち、縦枠材12dの下部端面については、横方向に配向した下枠材12aと一体成形された取手13が下から覆い隠すことによって目隠しされ、下枠材12aにおける筒状部分の端面も縦枠材12dの内側側面にて隠されている。このように両者の端面を隠すことができるようにするため、取っ手13部分は下枠材12aよりも縦枠材12dの幅の分だけ長く形成している。
【0022】
なお、キャビネット用扉10a,10bにおける上方側の角部は台所の天井面に近接する位置にあり、使用者の目にもとまりにくい部分となっているため、簡略な構造で連結している。すなわち、上枠材12cと縦枠材12b,12dとに設けられたネジ止め穴にて簡易に両者をネジ止め固定して連結している。また、同様の理由でキャビネット用扉の上面側は使用者の視界に入ることはないので、縦枠材12b,12dの端面を露出させた簡易な端部処理としている。なお、上方側が使用者の目に触れるような位置にキャビネットが設置されるような場合には、キャビネット用扉10a,10bにおける上方側の角部および上面側についても、前述の下枠材12aと縦枠材12b,12dとの連結と同様に中空状の切断端面を隠し、上枠材12cと縦枠材12b,12dとの間に隙間が生じないように連結される。
【0023】
次に、図5はキャビネット用扉の下方側角部を分解斜視図により示している。同図において、下枠材12aと縦枠材12dは短冊形状のリンク材18と4個の固定ネジ22a〜22dとにより互いに連結されるようになっている。すなわち、縦枠材12dの裏側面には二つの固定用ネジ止め穴20c,20dを形成してあるとともに、下枠材12aの裏側面にも二つの固定用ネジ止め穴20a,20bを形成してあり、上記固定用ネジ止め穴20a〜20dに対応させて上記リンク材18には4個の雌ネジ穴21a〜21dを形成してある。
【0024】
ここで、通常であれば、固定用ネジ止め穴20a〜20dの形成位置とリンク材18の雌ネジ穴21a〜21dの形成位置は正確に一致するように形成する。しかしながら、本発明のキャビネット用扉10においては、以下のように形成位置を変化させている。この形成位置の変化を図6を参照して説明する。
【0025】
図6の下段は、縦枠材12dと下枠材12aとリンク材18とにおける設計上の固定用ネジ止め穴20a〜20dと雌ネジ穴21a〜21dの形成位置を示している。同図の基準線X1と基準線Y1〜Y4とによって示すように、縦枠材12d、下枠材12aが隙間なく突き当てられる状態を前提として、リンク材18に設けられた雌ネジ穴21c,21dは、上記設計位置からわずかに(下方向0.1〜1.0mm、右方向0.1〜1.0mm)ずらして形成されている。すなわち、リンク材18側に設けられた雌ネジ穴21c,21dは、基準線X1と基準線Y1,Y2との交点を基準として、基準線Y3の側(下枠材12aにおける内側)に0.1〜1.0mmと、基準線X1よりも下方側に0.1〜1.0mmだけずれた位置に形成されている。ただし、雌ネジ穴21c,21dの間隔と、縦枠材12dにおける固定用ネジ止め穴20c,20dの間隔は一致させてある。
【0026】
一方、図6の上段は、以上のように形成してある固定用ネジ止め穴20a〜20dと雌ネジ穴21a〜21dに対して固定ネジ22a〜22dを仮止めした状態を示している。
この固定ネジ22a〜22dは皿ネジを採用しており、これに合わせて両枠材12a,12dに形成した固定用ネジ止め穴20a〜20dも開口部位をテーパー形状に形成している。また、同固定用ネジ止め穴20a〜20dにおける細径側の開口径は固定ネジ22a〜22dの直径より少なくとも上記ずれを見越して大径となるように形成している。ただし、製造時の組付作業に応じてこの径は固定ネジ22a〜22dの直径と同等とするようにしても良い。
【0027】
かかる構成において、図6の下段に示すように、縦枠材12dと下枠材12aとを当接させた状態で、固定用ネジ止め穴20a〜20dを貫通させて固定ネジ22a〜22dを雌ネジ穴21a〜21dに対して螺合させる。そして、先に固定ネジ22a,22bを雌ネジ穴21a,21bに対して奥まで螺合させて基準位置を確定させる。すると、固定ネジ22c,22dと固定用ネジ止め穴20c,20dについては、図7の上段に示すように、中心位置がずれた状態で重なり合う。上述したように、固定用ネジ止め穴20a〜20dの開口径が固定ネジ22a〜22dの直径より上記ずれを見越して大径としてあれば、この状態でも固定ネジ22c,22dと固定用ネジ止め穴20c,20dはまだ干渉していない。
【0028】
しかしながら、さらに固定ネジ22c,22dを締め付けていくと、固定ネジにおける皿ネジの傾斜部分が固定用ネジ止め穴20c,20dのテーパー状斜面に当接し始める。この状態からさらに固定ネジ22c,22dを締め付けていくと、図7の下段に示すように、当接面で縦枠材12dをリンク材18における雌ネジ穴21c,21dの中心方向へ押しつける力を発揮する。
上述したように、雌ネジ穴21c,21dの中心位置は、下枠材12aにおける内側であって、下枠材12aよりも下方側にずれているので、縦枠材12dは下枠材12aとの隙間を限りなくなくすように近接することになる。この結果、ネジ止めを完了した時点では隙間なく両者が当接して連結されることになる。
【0029】
(3)第2の実施形態
図8は第2の実施形態におけるキャビネット用扉の下枠材と縦枠材との連結部を分解斜視図により示している。
本実施形態には、第1の実施形態と同様に下枠材112aにリンク材118のガイド部124a,124bを設けるとともに、縦枠材112dにもリンク材118のガイド部124cを設けた構成となっている。そして、下枠材112a、縦枠材112dに設けられたガイド部に両方に挿入されるL字形のリンク材118により連結される。なお、縦枠材112dには、下枠材112aのガイド突出部124bに相当する突出部が存在しないが、リンク材118を縦枠材112dの内側側面に貫通可能としている切り込み部123がリンク材118の厚み分の高さで形成されているため、下枠材112aのガイド突出部124bと同等な効果を得ることが出来る。また、本実施形態においても、各枠材はアルミニウム素材等で形成され、L形のリンク材118はステンレス板等で形成されている。
【0030】
図9の下段は、縦枠材112dと下枠材112aとリンク材118とにおける設計上の固定用ネジ止め穴120a〜120dと雌ネジ穴121a〜121dの形成位置を示している。同図の基準線X11,X12と基準線Y11,Y12,Y13とによって示すように、縦枠材112d、下枠材112aが隙間なく突き当てられる状態を前提として、リンク材118に設けられた雌ネジ穴121c,121dは、上記設計位置からわずかに(下方向0.1〜1.0mm、右方向0.1〜1.0mm)ずらして形成されている。すなわち、リンク材118側に設けられた雌ネジ穴121c,121dは、基準線X11,X12と基準線Y11との交点を基準として、基準線Y12の側(下枠材112aにおける内側)に0.1〜1.0mmと、基準線X11,X12よりも下方側に0.1〜1.0mmだけずれた位置に形成されている。ただし、雌ネジ穴121c,121dの間隔と、縦枠材112dにおける固定用ネジ止め穴120c,120dの間隔は一致させてある。
【0031】
一方、図9の上段は、以上のように形成してある固定用ネジ止め穴120a〜120dと雌ネジ穴121a〜121dに対して固定ネジ122a〜122cを仮止めした状態を示している。
なお、L字形のリンク材118を使用することにより、枠材の連結部の形状と同様の形状の連結部を補強することが出来るため、より強固な連結部を形成することができる。
【0032】
また、リンク材を高弾性率の材料を用いた場合等においては、リンク材の弾性変形できる量が微少である。さらに、ネジ止め穴をずらす距離はリンク材の弾性変形できる量より小さく設定しなければならないため、ネジ止め穴をずらす距離が加工誤差等の範囲内になってしまうそれがある。L字形のリンク材118は略板状のリンク材18と比較して端から端までの経路が長いため、リンク材に設けられるネジ止め穴の間隔を広くとることが出来る。さらに、弾性変形が可能な量はネジ止め穴間の距離に比例するため、ネジ止め穴の間隔を広くとることによってネジ止め穴をずらす幅を加工誤差より広く設定することが可能となる。したがって、L字形のリンク材118を使用することにより、リンク材に高弾性率の部材を適用することが可能となる。
【0033】
(4)まとめ:
本発明においては、一のリンク材を二つの枠材に架け渡して固定するにあたって、固定用ネジ止め穴20a〜20d,120a〜120dと雌ネジ穴21a〜21d,121a〜121dの形成位置を一部ずらすことにより、素材の弾性を利用して枠材同士を引きつける力を保持させることができ、枠材同士の接触部において隙間が発生しにくい収納庫用扉を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるキャビネットの設置例を示した図
【図2】第1の実施形態にかかるキャビネット用扉の構成を示した分解図
【図3】本発明にかかるキャビネット用扉の下枠材の断面を見て示した図
【図4】第1の実施形態にかかる下枠材と縦枠材との連結が完了した後の連結部を斜め上方から見て示した図
【図5】第1の実施形態にかかる下枠材と縦枠材との連結部の構成を斜めから見て示した分解斜視図
【図6】第1の実施形態にかかる連結前後におけるネジ止め穴位置の配置を基準線を用いて模式的に示した模式図
【図7】第1の実施形態にかかるネジ止め穴に皿ネジが螺合される様子を見て示した断面図
【図8】第2の実施形態にかかる下枠材と縦枠材との連結部の構成を斜めから見て示した分解斜視図
【図9】第2の実施形態にかかる連結前後におけるネジ止め穴位置の配置を基準線を用いて模式的に示した模式図
【符号の説明】
100…キャビネット
110…流し台
120…台所の壁
40…仕切り板
10a,10b…キャビネット用扉
12a,112a…下枠材
12b…縦枠材
12c…上枠材
12d,112d…縦枠材
13…取っ手
15…指掛け部
16…凹部
17、117…面材
18、118…リンク材
20a〜20d…ネジ止め穴
120a〜120d…ネジ止め穴
21a〜21d…雌ネジ穴
121a〜121d…雌ネジ穴
22a〜22d…皿ネジ
122a〜122d…皿ネジ
23,123…切り込み部
24a,24b,124a〜124c…突出部
X1,X11,X12…基準線
Y1,Y2,Y3,Y4,Y11,Y12,Y13…基準線
Claims (6)
- 枠材を連結させて略矩形の枠状に形成するにあたり、上記枠材同士は一のリンク材に対してそれぞれの所定位置に形成した枠材側ネジ止め穴とリンク材側ネジ止め穴に対してそれぞれが固定ネジにてネジ止めすることによって相対的に連結された枠体と、
当該枠体にて支持される面材とを具備するキャビネット用扉であって、
上記枠材側ネジ止め穴と上記リンク材側ネジ止め穴の少なくとも一方は、上記枠材同士を隙間なく連結させるための所定の正規位置によりも接触部位の間隔を狭める方向にわずかにずらして形成させたことを特徴とするキャビネット用扉。 - 上記接触部位は、少なくとも1対の互いに直交する縦向きの面と横向きの面で構成されることを特徴とする請求項1に記載のキャビネット用扉。
- 上記枠材側ネジ止め穴は、上記正規位置に形成されるとともに、
上記リンク材側ネジ止め穴は、上記正規位置から上記リンク材側ネジ止め穴同士が近づく位置にわずかにずらして形成されていることを特徴とする請求項1および請求項2に記載のキャビネット用扉。 - 上記リンク材は略板状であって、上記枠材の一方に形成されたガイド部に挿入されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のキャビネット用扉。
- 上記リンク材はL字形であって、枠材の両方に形成されたガイド部に挿入されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のキャビネット用扉。
- 上記固定ネジは皿ネジを使用するとともに、ネジ止め穴の表層部分には、上記皿ネジ頭部と嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のキャビネット用扉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002330261A JP3923415B2 (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | キャビネット用扉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002330261A JP3923415B2 (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | キャビネット用扉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004162402A true JP2004162402A (ja) | 2004-06-10 |
JP3923415B2 JP3923415B2 (ja) | 2007-05-30 |
Family
ID=32808001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002330261A Expired - Fee Related JP3923415B2 (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | キャビネット用扉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3923415B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010224073A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Asahido:Kk | 表示板の取付け構造 |
KR101582284B1 (ko) * | 2015-06-17 | 2016-01-04 | 주식회사 대광도어 | 방화문용 문틀 |
JP2017089285A (ja) * | 2015-11-12 | 2017-05-25 | 城東テクノ株式会社 | 床の開口蓋 |
-
2002
- 2002-11-14 JP JP2002330261A patent/JP3923415B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010224073A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Asahido:Kk | 表示板の取付け構造 |
KR101582284B1 (ko) * | 2015-06-17 | 2016-01-04 | 주식회사 대광도어 | 방화문용 문틀 |
JP2017089285A (ja) * | 2015-11-12 | 2017-05-25 | 城東テクノ株式会社 | 床の開口蓋 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3923415B2 (ja) | 2007-05-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3027984B1 (en) | Refrigerator door and refrigerator | |
RU2373820C2 (ru) | Дверная ручка | |
JP2004162402A (ja) | キャビネット用扉 | |
JP6564612B2 (ja) | 角芯及びレバーハンドル構造体 | |
US7265980B2 (en) | Frame of a heat sink for a CPU in a computer | |
WO2005017858A1 (ja) | 表示パネルの取付け構造 | |
KR102121125B1 (ko) | 도어 틀체 결합 구조 | |
US8215064B2 (en) | Shower vanity | |
JP3953864B2 (ja) | 貯蔵庫 | |
KR20040074318A (ko) | 드럼세탁기의 캐비닛 구조 | |
JP4107229B2 (ja) | フレーム連結構造、枠体、脚体、接合体及び家具 | |
JP7228388B2 (ja) | 収納装置及び隙間隠し用戸当たり部材 | |
JP7220053B2 (ja) | 什器 | |
JP2599810Y2 (ja) | トイレ用ドアの戸当り部構造 | |
JP2002311945A (ja) | 外装部材の取付構造 | |
JP4603408B2 (ja) | ベースキャビネット及びサイドカバー | |
JP5178150B2 (ja) | 鏡の取付構造 | |
KR200422227Y1 (ko) | 도어용 핸들 | |
JPH09238758A (ja) | アングル棚 | |
JP2004202019A (ja) | 支持部材の取付け構造 | |
JP2001104060A (ja) | 配線カバー | |
JP6835598B2 (ja) | 引手およびそれを用いた収納扉 | |
JP2004143859A (ja) | ミラー扉 | |
JP2005296215A (ja) | 家具のコーナー前部ユニット構造 | |
JP2000234487A (ja) | 門 扉 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050510 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060203 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061027 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061108 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070214 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070221 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110302 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110302 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130302 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130302 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140302 Year of fee payment: 7 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |