JP2004161681A - 固形化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】見る角度により発色が異なる仕上がりが顕著で化粧効果に優れ、化粧持続性に優れた固形化粧料を提供する。
【解決手段】(a)着色顔料、(b)雲母、合成雲母、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマス、及びガラス末の中から選択される燐片状粉体に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及びオキシ塩化ビスマスの中から選択される2種以上を被覆して多層構造を有している光輝性粉体、及び(c)油溶性皮膜形成樹脂を含有し、光輝性粉体の含有量が10〜80重量%であり、塗布面において入射角25°及び受光角0°で測色される測色値と入射角75°及び受光角0°で測色される測色値の色差(ΔE)が10〜50である、固形化粧料である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、見る角度によって発色が異なり、且つ、仕上がりが長時間持続する固形化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、メーキャップ化粧料には、外観の美しさや塗布時の光沢感を付与させるために、雲母に酸化チタンを被覆した雲母チタン等のパール顔料が用いられている。これらパール顔料は、雲母表面に被覆する酸化チタンの膜厚によって種々の色調を得ることができ、また、光沢感を呈するため、好適に用いられてきた。
【0003】
しかしながら、雲母チタンは、光沢感は高いが干渉光の彩度が低いという特徴がある。近年メーキャップ化粧料の多様性と共に、新しい見え方、特に発色の仕方が注目されるにつれ、このような雲母チタンは、化粧料に配合しても充分な発色が得られないという問題が生じ、新たなパール顔料の使用等様々な改良が行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、高彩度粉体と球状粉体を配合することにより、発色性を向上させ、彩度の高い色調を実現した化粧料が記載されている。また、特許文献2には、見る角度によって色調が変化する角度依存性顔料を含有する化粧用組成物が記載されている。
【0005】
しかし、いずれも化粧料を肌に塗布した場合、着色剤の見る角度による発色の違いのコントラストが小さく、角度により発色が異なる仕上がりが不充分となり、結果として化粧効果に乏しくなってしまう。
【特許文献1】
特開2001−288038号公報
【特許文献2】
特開2002−154927号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、見る角度により発色が異なる仕上がりが顕著で化粧効果に優れ、化粧持続性の良好な固形化粧料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、適量の着色顔料と、適量のある種の光輝性粉体と、油溶性皮膜形成樹脂を組み合わせて固形化粧料を調製することにより、着色顔料が示すベース色(地色)とベース色とは異なる干渉光を有する光輝性粉体が示す干渉光の組み合わせによって、見る角度により発色が異なる仕上がりが顕著で、化粧効果に優れ、更に化粧持続性に優れる本発明を完成した。
【0008】
即ち、本発明は、(a)着色顔料、(b)雲母、合成雲母、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマス、及びガラス末の中から選択される燐片状粉体に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及びオキシ塩化ビスマスの中から選択される2種以上を被覆して多層構造を有している光輝性粉体、及び(c)油溶性皮膜形成樹脂を含有し、光輝性粉体の含有量が10〜80重量%であり、塗布面において入射角25°及び受光角0°で測色される測色値と入射角75°及び受光角0°で測色される測色値の色差(ΔE)が10〜50である、固形化粧料を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る固形化粧料は、(a)着色顔料、(b)雲母、合成雲母、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマス、及びガラス末の中から選択される燐片状粉体に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及びオキシ塩化ビスマスの中から選択される2種以上を被覆して多層構造を有している光輝性粉体、及び(c)油溶性皮膜形成樹脂を含有し、光輝性粉体を10〜80重量%含むものである。さらに、化粧料の色差として、塗布面において入射角25°及び受光角0°で測色される測色値と入射角75°及び受光角0°で測色される測色値の色差(ΔE)が10〜50を示すものである。
【0010】
すなわち、着色顔料(a)によるベース色と、ベース色とは異なる干渉光を有する光輝性粉体(b)が示す干渉光を組み合わせることによって、見る角度による発色の違いのコントラストが大きくなり、見る角度により発色が異なる仕上がりが顕著となる。従って、本発明に係る固形化粧料は、化粧料を塗布した人に当たる光の方向によって色が変化する効果により、目元を際立たせる効果があり、また、メーキャップが立体感を創出して化粧をした人を生き生きと見せる効果がある。
【0011】
本発明の固形化粧料に用いる着色顔料としては、通常化粧料に用いられる着色を目的とした顔料であれば何でも良いが、例えば、赤色201号、赤色202号、黄色401号、青色404号等のタール色素及びそのレーキ化したもの、天然色素、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青、酸化チタン、マンガンバイオレット、酸化クロム等の無機着色粉体が挙げられる。中でも、赤色202号、青色404号、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青、酸化チタンが好ましく用いられ、特に、赤色202号、青色404号、ベンガラ、黄酸化鉄、群青、酸化チタンが好ましく用いられる。また、仕上がりのバリエーションを出す目的で、一般的なパール顔料、例えば雲母チタン、ベンガラ被覆雲母を使用することができる。
【0012】
着色顔料は、本発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧料顔料に用いられる処理剤、例えばシリコーン、金属セッケン、レシチン、アミノ酸、コラーゲン、フッ素化合物等で表面処理したものを用いることもできる。
【0013】
本発明の固形化粧料中における着色顔料の含有量は、0.1重量%〜5重量%であることが好ましく、更に、0.5重量%〜4重量%、特に、1重量%〜3重量%とすることが好ましい。着色顔料の含有量を0.1重量%以上とすることにより、ベース色の発色が弱すぎたりすることなく、5重量%以下とすることにより、ベース色の発色が強すぎたりすることなく、光輝性粉体の干渉光とのバランスが良好となり、見る角度による発色の違いのコントラストが大きくなる点から好ましい。
【0014】
本発明の固形化粧料に用いる光輝性粉体とは、化粧料に配合した際にきらきらとした光輝性を有するものである。具体的には、雲母、合成雲母、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマス、及びガラスの中から選択される燐片状粉体を母粉体として、その上に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及びオキシ塩化ビスマスのいずれか2種以上を用いて被覆層が2層以上形成され、母粉体を含めた全体が3層以上である層状構造を有する光輝性粉体が用いられる。このように多層構造を取ることによって、光輝性粉体に入射する白色光に対して多重の干渉を生起させることができるため、各層の厚さを調整することによって色調を調整することができ、見る角度により干渉光の発色を変化させることができ、かつ高彩度の干渉光を得ることが可能となる。
【0015】
母粉体となる燐片状粉体は、中でも雲母、合成フッ素金雲母、板状シリカ、及びガラス末であることが、高彩度を実現する点から好ましい。
【0016】
また、母粉体のすぐ上の層としては、金属酸化物を用いることが種々干渉光を発現させる点から好ましく、中でも、酸化チタン、酸化亜鉛、オキシ塩化ビスマス、シリカ(酸化ケイ素)を用いることが更に好ましく、酸化チタン及びシリカを用いることが特に好ましい。
【0017】
中でも多層構造をとる光輝性粉体としては、薄片状粉体の雲母あるいは合成雲母を母粉体とし、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化チタンの順で金属酸化物が被覆されているものが、従来の雲母チタンと変わらない使用感や、光、熱、化粧料成分に対して安定性を持つ上、非常に彩度の高い干渉光を得ることができるため好ましく用いられる。
【0018】
なお、母粉体を金属酸化物等で被覆する方法は特に限定されず、雲母上に酸化チタンを被覆するなど従来の雲母チタンなどを製造する際に適用される通常の方法に従って行えば良い。
【0019】
このような光輝性粉体の市販品としてはメルク社製のチミロンスプレンディッドTMレッドを含むシリーズ等が挙げられる。
【0020】
本発明で用いられる光輝性粉体は、発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧料顔料に用いられる処理、例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン処理、α−モノアルコキシポリジメチルシロキサン処理、パーフルオロアルキルリン酸処理、アルキルシリル化処理、シリカ処理、金属セッケン処理、L−ラウロイルリシン処理、レシチン処理、アミノ酸処理、コラーゲン処理、フッ素化合物処理等をしたものを用いることもできる。
【0021】
本発明の固形化粧料中における光輝性粉体の含有量は、10重量%〜80重量%であり、更に15重量%〜60重量%、特に15重量%〜40重量%とすることが好ましい。光輝性粉体の含有量を10重量%以上とすることにより、光輝性粉体の干渉光の発色が弱すぎたりすることなく、80重量%以下とすることにより、光輝性粉体の干渉光の発色が強すぎたりすることなく、着色顔料のベース色とのバランスが良好となり、見る角度による発色の違いのコントラストが大きくなる点から好ましい。
【0022】
また、本発明の固形化粧料中における着色顔料の含有量と光輝性粉体の含有量の比は、着色顔料の含有量:光輝性粉体の含有量=1:2〜1:800が好ましく、1:4〜1:120がさらに好ましい。上記範囲内であれば、着色顔料の色相と光輝性粉体の干渉光の色相のバランスが良好となり、見る角度による発色の違いのコントラストが大きくなる点から好ましい。
【0023】
本発明においては、着色顔料が示すベース色と光輝性粉体が示す干渉色との色相が離れれば離れるほど、見る角度によって発色が異なる仕上がりが顕著になる。特に、着色顔料が示すベース色と光輝性粉体が示す干渉色との色相が補色の関係になった時に、見る角度によって発色が異なる仕上がりが最も顕著になる。従って、要求される化粧効果により、着色顔料と光輝性粉体の色相の組み合わせを選択することが好ましい。
【0024】
見る角度によって発色が異なる仕上がりが充分に効果的であるためには、着色顔料の色相と光輝性粉体が示す干渉色の色相の色相差(ΔH*)は、5〜30であることが好ましく、7〜25であることが更に好ましく、10〜20であることが特に好ましい。このような色相差を示すことによって、従来のような見る角度により色調の異なる角度依存性顔料を配合することのみによって得られる仕上がり効果に対し、本発明に係る固形化粧料は、見る角度により発色が異なる仕上がりについて、種々のバリエーションを実現することができる。
【0025】
ここで、色相差は、固形化粧料を黒色の人工皮革に8mg/100cm塗布した後、変角分光測度計(例えば、ミノルタ製:CM512−m3)を用いて、塗布面において受光角0°及び入射角25°で測色した時、及び、受光角0°及び入射角75°で測色した時にCIE1976L表色系によって規定される色相値(L0.25 ,a0.25 ,b0.25 )と干渉色(L0.75 ,a0.75 ,b0.75 )について下記式:
ΔH=[(a0.25 −a0.75 +(b0.25 −b0.75 +(C0.25 −C0.75 0.5
=[(a+(b0.5
により算出される。
【0026】
本発明の固形化粧料は、更に(c)油溶性皮膜形成樹脂を含有するので、化粧持続性にも優れる。
【0027】
本発明に用いられる油溶性皮膜形成樹脂(c)としては、通常化粧品に使用されるものなら何でも良く、ポリウレタン、ポリアクリル、ポリウレタンとポリアクリルの合成物、ポリエステル、ニトロセルロース、ロジン系樹脂、シリコーン樹脂及びこれらの混合物等が例示できる。中でも、トリメチルシロキシケイ酸、ロジン系樹脂、アクリル酸及びメタクリル酸及びそれらのアルキルエステルのホモポリマー又はこれらのコポリマー、アクリルスチレンポリマー等が本発明においては好ましく用いられ、特に、化粧持続性が良好な点からトリメチルシロキシケイ酸が好ましく用いられる。トリメチルシロキシケイ酸としては、シロキサン構造を主骨格とした架橋構造を持つ化合物で、[(CHSiO1/2[SiOで表されるもの(Xは1〜3、Yは0.5〜8)が好ましく、市販品としては、予め溶剤に溶解させたKF−7312F、KF−7312J、KF−7312K(以上、信越化学工業(株))を好ましく使用することができる。
【0028】
本発明の固形化粧料中における油溶性皮膜形成樹脂の含有量は、固形分として1重量%〜10重量%が好ましく、3重量%〜9重量%であることがさらに好ましい。油溶性皮膜形成樹脂の含有量を1重量%以上とすることにより化粧持続性が良好となり、10重量%以下とすることにより塗布感を悪化することなく、化粧持続性が良好となる点から好ましい。
【0029】
本発明の化粧料には、更に、感触及び質感を調整することを目的として、タルク、カオリン、マイカ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、無水ケイ酸、ナイロン粉末、球状樹脂、シリカ粉末、ベントナイト等の体質顔料を更に配合することができる。
【0030】
また、その他の成分として、pH調整剤、保湿剤、増粘剤、界面活性剤、分散剤、安定化剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線遮蔽剤、殺菌剤、制汗剤、香料等の通常化粧料に配合される成分を本発明の目的を達する範囲内で配合することができる。
【0031】
本発明の固形化粧料は、通常の方法に従って、棒状、塊状、板状等の固形物としての成形体や、皿状容器等に充填した形で製品化することができる。
【0032】
得られた固形化粧料の仕上がり効果を示す物性値としては、固形化粧料を黒色の人工皮革に8mg/100cm塗布した後、変角分光測度計(例えば、ミノルタ製:CM512−m3)を用いて、塗布面において受光角0°及び入射角25°で測色した時、及び、受光角0°及び入射角75°で測色した時にCIE1976L表色系によって規定される干渉色(L0.25 ,a0.25 ,b0.25 )と干渉色(L0.75 ,a0.75 ,b0.75 )について下記式:
ΔE=[(L0.25 −L0.75 +(a0.25 −a0.75 +(b0.25 −b0.75 0.5
で色差(ΔE)として示される。色差(ΔE)は10〜50であることが好ましく、15〜40であることが更に好ましい。色差(ΔE)が10以上であることにより、見る角度によって発色が異なる仕上がりが顕著で化粧効果に優れ、色差(ΔE)が50以下であることにより違和感が出ることなく見る角度によって発色が異なる仕上がりが顕著で化粧効果に優れるため好ましい。
【0033】
【実施例】
<評価方法>
それぞれの固形化粧料を用いて、角度による色調の見え方、色差(ΔE)、色相差(ΔH*)、化粧持続性、使用感を評価した。角度による色調の見え方、化粧持続性、使用感については、10人の専門パネラーにより、下記評価基準で評価した。化粧持続性については、塗布後、3時間後の化粧持ちについて評価した。
【0034】
〔色差ΔEの算出方法〕
固形化粧料を黒色の人工皮革に6mg/9cm塗布した後、変角分光測度計(ミノルタ製:CM512−m3)を用いて、塗布面において受光角0°及び入射角25°で測色した時、及び、受光角0°及び入射角75°で測色した時にCIE1976L表色系によって規定される干渉色(L0.25 ,a0.25 ,b0.25 )と干渉色(L0.75 ,a0.75 ,b0.75 )について下記式:
ΔE=[(L0.25 −L0.75 +(a0.25 −a0.75 +(b0.25 −b0.75 0.5
で算出した。
【0035】
〔色相差ΔH*の算出方法〕
固形化粧料を黒色の人工皮革に6mg/9cm塗布した後、変角分光測度計(ミノルタ製:CM512−m3)を用いて、塗布面において受光角0°及び入射角25°で測色した時、及び、受光角0°及び入射角75°で測色した時にCIE1976L表色系によって規定される色相値(L0.25 ,a0.25 ,b0.25 )と干渉色(L0.75 ,a0.75 ,b0.75 )について下記式:
ΔH=[(a0.25 −a0.75 +(b0.25 −b0.75 +(C0.25 −C0.75 0.5
=[(a+(b0.5
で算出した。
【0036】
〔角度による色調の見え方、化粧持続性、使用感の評価基準〕
◎:7人以上が良いと評価した。
○:4〜6人が良いと評価した。
△:2〜3人が良いと評価した。
×:1人以下が良いと評価した。
【0037】
(実施例1〜3及び比較例1〜6)
表1に示す組成のアイシャドウを下記製法に従って製造した。更に製造したアイシャドウを使用した時の角度による色調の見え方、色差(ΔE)、色相差(ΔH*)、化粧持続性、使用感を評価した。各アイシャドウの評価結果を表1に示す。
【0038】
<製法>
表1の成分(1)〜(5)を混合し、80〜90℃に加熱して融解した中に、成分(6)〜(18)を予め混合したものを添加し、均一に混合した。加熱した状態で脱泡した後に容器に充填し、冷却して、アイシャドウを得た。
【0039】
【表1】
Figure 2004161681
【0040】
表1に示された結果から、本発明品である実施例1〜3はいずれも、角度による色調の見え方、化粧持続性、使用感に優れるものであった。光輝性粉体を用いない比較例1及び2は、色差、色相差が小さくなり、また、角度による色調の見え方、化粧持続性、使用感が共に劣るものであった。黄色の着色顔料に黄色の干渉色を有する光輝性粉体を用いた比較例3は、角度による色調の見え方が悪く、色差、色相差が小さいものであった。油溶性皮膜形成樹脂を用いない比較例4は、化粧持続性、使用感が劣るものであった。光輝性粉体の含有量が多い又は少ない比較例5、6は、色差、色相差が小さくなり、角度による色調の見え方、化粧持続性、使用感が劣るものであった。
【0041】
(実施例4)
表2に示す組成で、アイシャドウを下記製法に従って製造した後、使用した時の角度による色調の見え方、色差(ΔE)、色相差(ΔH*)、化粧持続性、使用感を評価した。色差は40、色相差は13であり、角度による色調の見え方、化粧持続性、使用感は良好であった。
【0042】
<製法>
表2の成分(1)〜(7)を混合し、80〜90℃に加熱して融解した中に、成分(8)〜(16)を予め混合したものを添加し、均一に混合した。加熱した状態で脱泡した後に容器に流し込み、冷却して、実施例4のアイシャドウを得た。
【0043】
【表2】
Figure 2004161681
【0044】
(実施例5)
表3に示す組成のアイシャドウを下記製法に従って製造し、使用した時の角度による色調の見え方、色差(ΔE)、色相差(ΔH*)、化粧持続性、使用感を評価した。色差は35、色相差は10であり、角度による色調の見え方、化粧持続性、使用感は良好であった。
【0045】
<製法>
表3の成分(1)〜(6)を混合し、80〜90℃に加熱して融解した中に、成分(7)〜(14)を予め混合したものを添加し、均一に混合した。脱泡した後に容器に流し込み、冷却して、実施例5のアイシャドウを得た。
【0046】
【表3】
Figure 2004161681
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る固形化粧料は、着色顔料(a)によるベース色と、ベース色とは異なる干渉光を有する適量の光輝性粉体(b)が示す干渉光を組み合わせることによって、見る角度による発色の違いのコントラストが大きくなり、見る角度により発色が異なる仕上がりが顕著で、且つ化粧効果に優れるものである。即ち、本発明に係る固形化粧料は、化粧料を塗布した人に当たる光の方向によって色が変化する効果により、目元を際立たせる効果があり、また、メーキャップが立体感を創出して化粧をした人を生き生きと見せる効果がある。
【0048】
本発明に係る固形化粧料においては、着色顔料の色相と光輝性粉体が示す干渉色の色相の色相差によって、見る角度により発色が異なる仕上がりが実現できる。従って、従来のような見る角度により色調の異なる角度依存性顔料を配合することのみによって得られる仕上がり効果に対し、本発明に係る固形化粧料は、見る角度により発色が異なる仕上がりについて、種々のバリエーションを実現することができる。
【0049】
また、本発明の固形化粧料は、更に(c)油溶性皮膜形成樹脂を含有するので、化粧持続性にも優れる。

Claims (2)

  1. (a)着色顔料、(b)雲母、合成雲母、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマス、及びガラス末の中から選択される燐片状粉体に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、及びオキシ塩化ビスマスの中から選択される2種以上を被覆して多層構造を有している光輝性粉体、及び(c)油溶性皮膜形成樹脂を含有し、光輝性粉体の含有量が10〜80重量%であり、塗布面において入射角25°及び受光角0°で測色される測色値と入射角75°及び受光角0°で測色される測色値の色差(ΔE)が10〜50である、固形化粧料。
  2. 前記(c)油溶性皮膜形成樹脂として、トリメチルシロキシケイ酸を1〜10重量%含有する、請求項1に記載の固形化粧料。
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