JP2004161348A - 包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材 - Google Patents
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Abstract
【課題】線形低密度ポリエチレンを最内層に用い、数十℃以上の工程雰囲気温度で高速にウェブ状包材を搬送して、包材を良好に、容易に、かつ高速に成形することができ、しかも、包装積層体の表面に搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、低温シール性に優れ、バリア性損傷及びシーリング性欠陥などがない液体食品の包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材を提供することを目的とする。
【解決手段】最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層を含むウェブ状積層包材から容器に成形する包装充填に関し、前記積層包材を、包装充填工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気でローラで搬送し、最内層が線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する。
【選択図】 なし
【解決手段】最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層を含むウェブ状積層包材から容器に成形する包装充填に関し、前記積層包材を、包装充填工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気でローラで搬送し、最内層が線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、液体食品の包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材に関する。
【0002】
【従来の技術】
牛乳、ジュース又はその他の飲料のための包装容器は、例えば、紙/プラスチック積層の折目線が付けられた包材を長手方向の縦線シールによりチューブ状に成形し、チューブ状に成形された包材内に被充填物を充填し、チューブ状包材の横断方向に横線シールを施し、先ず、クッション形若しくは枕状の一次形状に成形し、包材が帯状の場合は一定間隔に個々に切断し、折目線に沿って折畳んで最終形状に成形される。その最終形状には、ブリック状(平行6面体)及び四面体形状などがある。
【0003】
更に、ゲーブルトップ状(屋根型)の紙製包装容器では、紙製包材を所定の形状に裁断し、容器縦方向にシールしたブランクスを得、充填機内でブランクスの底をシールした後に上部開口から牛乳、ジュース又はその他の飲料の被充填物を充填し、上部をシールして得られる。これらの紙容器は、横線シール部又は/及び縦線シール部に対応する包材の最内層が、他方の最内層若しくは最外層とヒートシールされる。
上記包装充填工程において、液体食品が牛乳、ジュース又はその他の飲料などであることからも、ヒートシール工程を除いて、通常、室温若しくは数十℃である。包装充填速度は、従来の1時間に数千個から、近年、数万個/時に飛躍的に速くなっている
【0004】
紙包装容器製品に用いられている包装積層体は、高圧法による低密度ポリエチレン(LDPE)/印刷インキ層/紙(繊維質)基材層/LDPE/アルミ箔(Al)/LDPE/LDPE、LDPE/印刷インキ層/紙基材層/LDPE/LDPE、印刷インキ層/LDPE/紙基材層/LDPE/LDPE、また、LDPE/印刷インキ層/紙基材層/LDPE/Al/ポリエステル(PET)等である。
【0005】
また、最内層に線形低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用する紙容器(特開昭62−78059号、特開昭60−99647号公報など)が、更に、最内層にメタロセン触媒を用いて重合したエチレンーαオレフィン共重合体(いわゆる、メタロセンPE、mLLDPE)を使用する紙容器が提案されている(特開平7−148895号、特開平8−337237号、特開平9−29868号、特開平9−52299号、特開平9−76435号、特開平9−142455号、特開平9−86537号、9−76375号公報など)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記液体食品の包装充填方法において、低温シール性に優れた線形低密度ポリエチレン(LLDPE)及び/又は、メタロセン触媒を用いて重合した線形低密度ポリエチレン(mLLDPE)を最内層に用いて高速にウェブ状包材を搬送する場合、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包装材料を搬送することによって、良好な包材成形が容易になる。他方、比較的高温下で高速に搬送することによって、包装積層体の表面、特に、線形低密度ポリエチレンの最内層の表面に搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じる。これは、最内層の傷によるバリア性損傷、シーリング性欠陥などを原因となる。
【0007】
この発明は、メタロセン触媒による線形低密度ポリエチレン(mLLDPE)を最内層に用い、数十℃以上の工程雰囲気温度で高速にウェブ状包材を搬送して、包材を良好に、容易に、かつ高速に成形することができ、しかも、包装積層体の表面に搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、低温シール性に優れ、バリア性損傷及びシーリング性欠陥などがない液体食品の包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明よる包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材を、チューブ状に成形し、該チューブ状積層包材を長手方向に縦線シールして、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物を充填し、該チューブ状包材の横断方向に横線シールし、一次形状に成形し、一定間隔に個々に切断し、折畳んで最終形状に成形する包装充填に関し、前記積層包材を、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気で、ローラで搬送し、前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有することを特徴とする。
【0009】
上記構成を有するこの発明によって、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを最内層に用い、数十℃以上の工程雰囲気温度で高速にウェブ状包材を搬送して、包材を良好に、容易に、かつ高速に成形することができ、しかも、包装積層体の表面に搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、低温シール性に優れ、バリア性損傷及びシーリング性欠陥などがない液体食品の包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材を実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
請求項1の発明の包装充填方法は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材を、チューブ状に成形し、該チューブ状積層包材を長手方向に縦線シールして、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物を充填し、該チューブ状包材の横断方向に横線シールし、一次形状に成形し、一定間隔に個々に切断し、折畳んで最終形状に成形する包装充填方法であって、
前記積層包材を、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気で、ローラで搬送し、
前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有することを特徴とする。
上記構成によって、高速にウェブ状包材を搬送して包材を高速に成形することができ、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包材を搬送して包材を良好に成形することができるという作用を果たす。
【0011】
請求項2の包装紙容器の発明は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材が、チューブ状に成形され、該チューブ状積層包材が長手方向に縦線シールされて、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物が充填され、該チューブ状包材の横断方向に横線シールされ、一次形状に成形され、一定間隔に個々に切断され、折畳んで最終形状に成形された包装紙容器であって、
前記積層包材がローラでの搬送の下で、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気に置かれ、
前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する、ことを特徴とする。
上記構成によって、包装容器の表面及びシール面に、搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、容器のバリア性が損傷されず、シーリング性を損なわせないという作用を果たす。
【0012】
請求項3の包装積層包材の発明は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材であって、該ウェブ状積層包材が、チューブ状に成形され、該チューブ状積層包材が長手方向に縦線シールされて、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物が充填され、該チューブ状包材の横断方向に横線シールされ、一次形状に成形され、一定間隔に個々に切断され、折畳んで最終形状の包装紙容器に成形され、前記積層包材がローラでの搬送の下で、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気に置かれ、前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有することを特徴とする。
上記構成によって、高速にウェブ状包材を搬送して包材を高速に成形することができ、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包材を搬送して包材を良好に成形することができ、包装容器の表面及びシール面に、搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、容器のバリア性が損傷されず、シーリング性を損なわせないという作用を果たす。
【0013】
この発明の実施形態をより詳細に以下に示す。
この発明よる好ましい態様の紙容器用包材は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、接着性熱可塑性材料層、例えばアルミニウムからなるバリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含み、これらの各層が上記の順序で積層されてからなる。
この発明において用いることができる紙基材としては、通常、クラフトパルプから作られ、優れた強度と低吸水性が求められる。その種類として、晒紙(FBL)、未晒紙(UBL)、晒と未晒との抄き合わせ紙(DUPLEX)、クレーコート紙及び多層抄き合わせ紙(MB)などがあり、本願発明においていずれでもよい。
【0014】
この発明の積層包材を積層するために用いることができる接着性樹脂層は、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとの含有するLLDPE、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)及びアイオノマーから選ばれたものからなる。この接着性樹脂層の使用により、高温で押し出しても最内熱可塑性材料層を種々のバリア層と良好に接合させることができる。
押出しラミネート加工法により金属と接着性を有するエチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)や、エチレン−メタクリル酸ビニル共重合体の分子間を金属イオンで架橋したアイオノマー(IO)の合成樹脂を用いて、これらの製膜層を接着層として積層することもできる。
【0015】
この発明による紙容器用包材は、最外樹脂層がまだ積層されていないセミマテリアルの外側表面に設けられた印刷インキ層若しくは、シール性を有する外側樹脂層の外側表面に形成されたインキ層を少なくとも含むことができる。インキは、フレキソ印刷用水性若しくは油性のインキ、グラビア印刷用の油性インキ、オフセット印刷用の硬化性インキなどがあり、この発明の好ましい紙容器用包材の態様において、インキ層が、このインキ層と接着するアンカー剤層に含まれる成分と一部共通の成分(例えば、イミン系など)を含む。
【0016】
この発明の紙容器用包材において、包材外側表面に積層された熱可塑性材料層を含む。この材料樹脂層は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂であり、従来から用いられていた低密度ポリエチレン(LDPE)の他に、内容物に対する耐性(耐油性、耐酸性、耐浸透性など)に優れた線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレンやポリエチレンを含む共押出しフィルムなどである。
【0017】
この発明の紙容器用包材の態様において、前記包材の内側積層体にバリア層を有する。バリア層としては、アルミ箔、金属/無機酸化物薄膜、エチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH層)、ナイロン層、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムから選ばれた少なくとも1つからなる。ここで、バリヤー層としての無機酸化物の蒸着フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等の厚さ10〜30μ程度の熱可塑性樹脂フィルムに対して、酸化珪素、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機酸化物による厚さ100〜5000Å好ましくは200〜1000Å程度の薄膜層を、真空蒸着,スパッタリング,化学蒸着、プラズマ化学蒸着(PCVD)等によって形成したものが利用される。
【0018】
この発明において用いることができるバリア層としては、また、バリア−性フィルムがある。
【0019】
これを構成する樹脂のフィルムとしては、EVOHやポリビニルアルコールなどのバリア樹脂層、無機酸化物の蒸着膜、あるいはアルミニウムの蒸着膜等を形成し得る樹脂のフィルムであばよく、例えば、ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、ポリブチレンテレフタレ−トフィルム等のポリエステル系樹脂のフィルム、6ナイロンフィルム、66ナイロンフィルム、610ナイロンフィルム、612ナイロンフィルム、11ナイロンフィルム、12ナイロンフィルム、メタキシレンジアミンと2塩基酸との縮合によるポリアミドフィルム等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリカ−ボネ−ト系樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリビニ−ルアルコ−ル系樹脂フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム、ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリ(メタ)アクリル系樹脂フィルム、ポリアクリルニトリル系樹脂フィルム、ポリアセタ−ル系樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルム、その他の樹脂フィルムを使用することができる。
【0020】
本発明の紙容器用包材において、最内層が狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有するの特性パラメータを有する。
このような最内熱可塑性材料層としては、上述のように、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体がある。この発明に好ましい態様におては、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィン共重合体と、相溶性を有するポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂など)とから成るものを用いることができる。また、紙容器の最内層以外の層については特に制限されるものではない。
【0021】
この発明よる紙容器用包材の製造において、通常の包装材料をラミネ−トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション法、その他等で行うことができる。本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0022】
この発明の包装充填方法は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材を、チューブ状に成形し、チューブ状積層包材を長手方向に縦線シールして、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物を充填し、チューブ状包材の横断方向に横線シールし、一次形状に成形し、一定間隔に個々に切断し、折畳んで最終形状に成形する包装充填方法である。この発明において、前記積層包材を、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気で、ローラで搬送し、最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する。
【0023】
本発明にかかる充填包装を使用する充填機例の概要を示す。この例に示す充填機では、最内層に熱可塑性材料層を有しロール状に巻かれた包装材料ウェブを巻き出し、ローラにより充填機内を搬送し、ストリップテープをストリップテープアプリケータにより、包装材料ウェブの一端に接合し、滅菌剤槽内を包装材料ウェブが通過して滅菌し、エアーナイフにより滅菌剤を除去し、85℃以上の温度の雰囲気で成形ローラによりチューブ状に成形し、そのチューブ内に充填パイプから液体食品を充填し、縦線シールエレメントによりチューブ縦方向にシールし、このチューブを包装容器1個分に相当する長さ分だけ下方に送りながら、ヒートシール装置のシールジョー及び対向ジョーにより挟持し、横断方向にヒートシールし、同時に枕状充填包装容器に連続的に成形し、引き続きその下流で繋がった枕状包装充填容器のシール帯域の切断予定部を切断し、個々の包装充填容器にナイフなどにより切り離し、切り離された枕状容器の上下のフラップを折り曲げ、ファイナルホルダーにより最終形態の包装充填容器に成形する。
【0024】
本発明にかかる包装用容器は、例えば、牛乳、乳酸菌飲料、液体ス−プ、果汁飲料、麦茶、緑茶、ウ−ロン茶、酒類その他等の液体食品を充填包装に適用することができる。
【0025】
この発明による紙容器用積層包材の具体例を示す。
最内層が、0.914の平均密度、83℃のビッカト軟化点、1050℃の融点の特性パラメータを有するメタロセン触媒による線形低密度ポリエチレンからなる下記層構成の紙容器用積層包材である。
PE/紙層/PE/Al/Ad/mLLDPE
PE/紙層/PE/Al/PE/mLLDPE
ここで、PE:低密度ポリエチレン、Al:アルミ箔、Ad;接着剤樹脂などを示す。
【0026】
【発明の効果】
この発明により、以下の効果を奏する。
高速にウェブ状包材を搬送して包材を高速に成形することができ、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包材を搬送して包材を良好に成形することができる。
包装容器の表面及びシール面に、搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、容器のバリア性が損傷されず、シーリング性を損なわせない。
高速にウェブ状包材を搬送して包材を高速に成形することができ、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包材を搬送して包材を良好に成形することができる。
【産業上の利用分野】
この発明は、液体食品の包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材に関する。
【0002】
【従来の技術】
牛乳、ジュース又はその他の飲料のための包装容器は、例えば、紙/プラスチック積層の折目線が付けられた包材を長手方向の縦線シールによりチューブ状に成形し、チューブ状に成形された包材内に被充填物を充填し、チューブ状包材の横断方向に横線シールを施し、先ず、クッション形若しくは枕状の一次形状に成形し、包材が帯状の場合は一定間隔に個々に切断し、折目線に沿って折畳んで最終形状に成形される。その最終形状には、ブリック状(平行6面体)及び四面体形状などがある。
【0003】
更に、ゲーブルトップ状(屋根型)の紙製包装容器では、紙製包材を所定の形状に裁断し、容器縦方向にシールしたブランクスを得、充填機内でブランクスの底をシールした後に上部開口から牛乳、ジュース又はその他の飲料の被充填物を充填し、上部をシールして得られる。これらの紙容器は、横線シール部又は/及び縦線シール部に対応する包材の最内層が、他方の最内層若しくは最外層とヒートシールされる。
上記包装充填工程において、液体食品が牛乳、ジュース又はその他の飲料などであることからも、ヒートシール工程を除いて、通常、室温若しくは数十℃である。包装充填速度は、従来の1時間に数千個から、近年、数万個/時に飛躍的に速くなっている
【0004】
紙包装容器製品に用いられている包装積層体は、高圧法による低密度ポリエチレン(LDPE)/印刷インキ層/紙(繊維質)基材層/LDPE/アルミ箔(Al)/LDPE/LDPE、LDPE/印刷インキ層/紙基材層/LDPE/LDPE、印刷インキ層/LDPE/紙基材層/LDPE/LDPE、また、LDPE/印刷インキ層/紙基材層/LDPE/Al/ポリエステル(PET)等である。
【0005】
また、最内層に線形低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用する紙容器(特開昭62−78059号、特開昭60−99647号公報など)が、更に、最内層にメタロセン触媒を用いて重合したエチレンーαオレフィン共重合体(いわゆる、メタロセンPE、mLLDPE)を使用する紙容器が提案されている(特開平7−148895号、特開平8−337237号、特開平9−29868号、特開平9−52299号、特開平9−76435号、特開平9−142455号、特開平9−86537号、9−76375号公報など)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記液体食品の包装充填方法において、低温シール性に優れた線形低密度ポリエチレン(LLDPE)及び/又は、メタロセン触媒を用いて重合した線形低密度ポリエチレン(mLLDPE)を最内層に用いて高速にウェブ状包材を搬送する場合、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包装材料を搬送することによって、良好な包材成形が容易になる。他方、比較的高温下で高速に搬送することによって、包装積層体の表面、特に、線形低密度ポリエチレンの最内層の表面に搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じる。これは、最内層の傷によるバリア性損傷、シーリング性欠陥などを原因となる。
【0007】
この発明は、メタロセン触媒による線形低密度ポリエチレン(mLLDPE)を最内層に用い、数十℃以上の工程雰囲気温度で高速にウェブ状包材を搬送して、包材を良好に、容易に、かつ高速に成形することができ、しかも、包装積層体の表面に搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、低温シール性に優れ、バリア性損傷及びシーリング性欠陥などがない液体食品の包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明よる包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材を、チューブ状に成形し、該チューブ状積層包材を長手方向に縦線シールして、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物を充填し、該チューブ状包材の横断方向に横線シールし、一次形状に成形し、一定間隔に個々に切断し、折畳んで最終形状に成形する包装充填に関し、前記積層包材を、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気で、ローラで搬送し、前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有することを特徴とする。
【0009】
上記構成を有するこの発明によって、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを最内層に用い、数十℃以上の工程雰囲気温度で高速にウェブ状包材を搬送して、包材を良好に、容易に、かつ高速に成形することができ、しかも、包装積層体の表面に搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、低温シール性に優れ、バリア性損傷及びシーリング性欠陥などがない液体食品の包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材を実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
請求項1の発明の包装充填方法は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材を、チューブ状に成形し、該チューブ状積層包材を長手方向に縦線シールして、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物を充填し、該チューブ状包材の横断方向に横線シールし、一次形状に成形し、一定間隔に個々に切断し、折畳んで最終形状に成形する包装充填方法であって、
前記積層包材を、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気で、ローラで搬送し、
前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有することを特徴とする。
上記構成によって、高速にウェブ状包材を搬送して包材を高速に成形することができ、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包材を搬送して包材を良好に成形することができるという作用を果たす。
【0011】
請求項2の包装紙容器の発明は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材が、チューブ状に成形され、該チューブ状積層包材が長手方向に縦線シールされて、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物が充填され、該チューブ状包材の横断方向に横線シールされ、一次形状に成形され、一定間隔に個々に切断され、折畳んで最終形状に成形された包装紙容器であって、
前記積層包材がローラでの搬送の下で、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気に置かれ、
前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する、ことを特徴とする。
上記構成によって、包装容器の表面及びシール面に、搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、容器のバリア性が損傷されず、シーリング性を損なわせないという作用を果たす。
【0012】
請求項3の包装積層包材の発明は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材であって、該ウェブ状積層包材が、チューブ状に成形され、該チューブ状積層包材が長手方向に縦線シールされて、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物が充填され、該チューブ状包材の横断方向に横線シールされ、一次形状に成形され、一定間隔に個々に切断され、折畳んで最終形状の包装紙容器に成形され、前記積層包材がローラでの搬送の下で、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気に置かれ、前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有することを特徴とする。
上記構成によって、高速にウェブ状包材を搬送して包材を高速に成形することができ、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包材を搬送して包材を良好に成形することができ、包装容器の表面及びシール面に、搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、容器のバリア性が損傷されず、シーリング性を損なわせないという作用を果たす。
【0013】
この発明の実施形態をより詳細に以下に示す。
この発明よる好ましい態様の紙容器用包材は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、接着性熱可塑性材料層、例えばアルミニウムからなるバリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含み、これらの各層が上記の順序で積層されてからなる。
この発明において用いることができる紙基材としては、通常、クラフトパルプから作られ、優れた強度と低吸水性が求められる。その種類として、晒紙(FBL)、未晒紙(UBL)、晒と未晒との抄き合わせ紙(DUPLEX)、クレーコート紙及び多層抄き合わせ紙(MB)などがあり、本願発明においていずれでもよい。
【0014】
この発明の積層包材を積層するために用いることができる接着性樹脂層は、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとの含有するLLDPE、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)及びアイオノマーから選ばれたものからなる。この接着性樹脂層の使用により、高温で押し出しても最内熱可塑性材料層を種々のバリア層と良好に接合させることができる。
押出しラミネート加工法により金属と接着性を有するエチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)や、エチレン−メタクリル酸ビニル共重合体の分子間を金属イオンで架橋したアイオノマー(IO)の合成樹脂を用いて、これらの製膜層を接着層として積層することもできる。
【0015】
この発明による紙容器用包材は、最外樹脂層がまだ積層されていないセミマテリアルの外側表面に設けられた印刷インキ層若しくは、シール性を有する外側樹脂層の外側表面に形成されたインキ層を少なくとも含むことができる。インキは、フレキソ印刷用水性若しくは油性のインキ、グラビア印刷用の油性インキ、オフセット印刷用の硬化性インキなどがあり、この発明の好ましい紙容器用包材の態様において、インキ層が、このインキ層と接着するアンカー剤層に含まれる成分と一部共通の成分(例えば、イミン系など)を含む。
【0016】
この発明の紙容器用包材において、包材外側表面に積層された熱可塑性材料層を含む。この材料樹脂層は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂であり、従来から用いられていた低密度ポリエチレン(LDPE)の他に、内容物に対する耐性(耐油性、耐酸性、耐浸透性など)に優れた線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレンやポリエチレンを含む共押出しフィルムなどである。
【0017】
この発明の紙容器用包材の態様において、前記包材の内側積層体にバリア層を有する。バリア層としては、アルミ箔、金属/無機酸化物薄膜、エチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH層)、ナイロン層、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムから選ばれた少なくとも1つからなる。ここで、バリヤー層としての無機酸化物の蒸着フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等の厚さ10〜30μ程度の熱可塑性樹脂フィルムに対して、酸化珪素、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機酸化物による厚さ100〜5000Å好ましくは200〜1000Å程度の薄膜層を、真空蒸着,スパッタリング,化学蒸着、プラズマ化学蒸着(PCVD)等によって形成したものが利用される。
【0018】
この発明において用いることができるバリア層としては、また、バリア−性フィルムがある。
【0019】
これを構成する樹脂のフィルムとしては、EVOHやポリビニルアルコールなどのバリア樹脂層、無機酸化物の蒸着膜、あるいはアルミニウムの蒸着膜等を形成し得る樹脂のフィルムであばよく、例えば、ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、ポリブチレンテレフタレ−トフィルム等のポリエステル系樹脂のフィルム、6ナイロンフィルム、66ナイロンフィルム、610ナイロンフィルム、612ナイロンフィルム、11ナイロンフィルム、12ナイロンフィルム、メタキシレンジアミンと2塩基酸との縮合によるポリアミドフィルム等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリカ−ボネ−ト系樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリビニ−ルアルコ−ル系樹脂フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム、ポリスチレン系樹脂フィルム、ポリ(メタ)アクリル系樹脂フィルム、ポリアクリルニトリル系樹脂フィルム、ポリアセタ−ル系樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルム、その他の樹脂フィルムを使用することができる。
【0020】
本発明の紙容器用包材において、最内層が狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有するの特性パラメータを有する。
このような最内熱可塑性材料層としては、上述のように、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体がある。この発明に好ましい態様におては、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィン共重合体と、相溶性を有するポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂など)とから成るものを用いることができる。また、紙容器の最内層以外の層については特に制限されるものではない。
【0021】
この発明よる紙容器用包材の製造において、通常の包装材料をラミネ−トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション法、その他等で行うことができる。本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0022】
この発明の包装充填方法は、最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材を、チューブ状に成形し、チューブ状積層包材を長手方向に縦線シールして、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物を充填し、チューブ状包材の横断方向に横線シールし、一次形状に成形し、一定間隔に個々に切断し、折畳んで最終形状に成形する包装充填方法である。この発明において、前記積層包材を、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気で、ローラで搬送し、最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する。
【0023】
本発明にかかる充填包装を使用する充填機例の概要を示す。この例に示す充填機では、最内層に熱可塑性材料層を有しロール状に巻かれた包装材料ウェブを巻き出し、ローラにより充填機内を搬送し、ストリップテープをストリップテープアプリケータにより、包装材料ウェブの一端に接合し、滅菌剤槽内を包装材料ウェブが通過して滅菌し、エアーナイフにより滅菌剤を除去し、85℃以上の温度の雰囲気で成形ローラによりチューブ状に成形し、そのチューブ内に充填パイプから液体食品を充填し、縦線シールエレメントによりチューブ縦方向にシールし、このチューブを包装容器1個分に相当する長さ分だけ下方に送りながら、ヒートシール装置のシールジョー及び対向ジョーにより挟持し、横断方向にヒートシールし、同時に枕状充填包装容器に連続的に成形し、引き続きその下流で繋がった枕状包装充填容器のシール帯域の切断予定部を切断し、個々の包装充填容器にナイフなどにより切り離し、切り離された枕状容器の上下のフラップを折り曲げ、ファイナルホルダーにより最終形態の包装充填容器に成形する。
【0024】
本発明にかかる包装用容器は、例えば、牛乳、乳酸菌飲料、液体ス−プ、果汁飲料、麦茶、緑茶、ウ−ロン茶、酒類その他等の液体食品を充填包装に適用することができる。
【0025】
この発明による紙容器用積層包材の具体例を示す。
最内層が、0.914の平均密度、83℃のビッカト軟化点、1050℃の融点の特性パラメータを有するメタロセン触媒による線形低密度ポリエチレンからなる下記層構成の紙容器用積層包材である。
PE/紙層/PE/Al/Ad/mLLDPE
PE/紙層/PE/Al/PE/mLLDPE
ここで、PE:低密度ポリエチレン、Al:アルミ箔、Ad;接着剤樹脂などを示す。
【0026】
【発明の効果】
この発明により、以下の効果を奏する。
高速にウェブ状包材を搬送して包材を高速に成形することができ、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包材を搬送して包材を良好に成形することができる。
包装容器の表面及びシール面に、搬送による引っ掻き傷、凹凸などが生じず、容器のバリア性が損傷されず、シーリング性を損なわせない。
高速にウェブ状包材を搬送して包材を高速に成形することができ、数十℃以上の工程雰囲気温度でウェブ状包材を搬送して包材を良好に成形することができる。
Claims (3)
- 最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材を、チューブ状に成形し、該チューブ状積層包材を長手方向に縦線シールして、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物を充填し、該チューブ状包材の横断方向に横線シールし、一次形状に成形し、一定間隔に個々に切断し、折畳んで最終形状に成形する包装充填方法であって、
前記積層包材を、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気で、ローラで搬送し、
前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する、
ことを特徴とする包装充填方法。 - 最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材が、チューブ状に成形され、該チューブ状積層包材が長手方向に縦線シールされて、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物が充填され、該チューブ状包材の横断方向に横線シールされ、一次形状に成形され、一定間隔に個々に切断され、折畳んで最終形状に成形された包装紙容器であって、
前記積層包材がローラでの搬送の下で、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気に置かれ、
前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する、
ことを特徴とする包装紙容器。 - 最外熱可塑性材料層、紙基材層、バリア層、最内熱可塑性材料層の各構成層を少なくとも含むウェブ状紙容器用積層包材であって、
該ウェブ状積層包材が、チューブ状に成形され、該チューブ状積層包材が長手方向に縦線シールされて、チューブ状に成形され縦線シールされた該包材内に内容物が充填され、該チューブ状包材の横断方向に横線シールされ、一次形状に成形され、一定間隔に個々に切断され、折畳んで最終形状の包装紙容器に成形され、
前記積層包材がローラでの搬送の下で、前記シール前の前記工程の少なくとも一部で85℃以上の温度の雰囲気に置かれ、
前記最内熱可塑性材料層が、狭い分子量分布を有する線形低密度ポリエチレンを少なくとも含有し、0.911〜0.920の平均密度、82〜95℃のビッカト軟化点、100〜110℃の融点の特性パラメータを有する、
ことを特徴とするウェブ状紙容器用積層包材。
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JP2002331472A JP2004161348A (ja) | 2002-11-15 | 2002-11-15 | 包装充填方法、包装紙容器及び紙容器用積層包材 |
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JP2016010858A (ja) * | 2014-06-27 | 2016-01-21 | 大日本印刷株式会社 | 紙容器用包装材料の製造方法 |
-
2002
- 2002-11-15 JP JP2002331472A patent/JP2004161348A/ja active Pending
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