JP2004161101A - 電動パーキングブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーブルの異常(例えば、切れ異常およびロック異常)を検知して、ケーブルの異常を乗員に知らせること。
【解決手段】電気モータ11の回転駆動力を変換機構にて変換した後にイコライザ機構により分配される直線駆動力を各パーキングブレーキに伝達する一対のケーブルの一方と前記イコライザ機構の一方の出力部との連結部位に介装されて一方のケーブルの張力を検出する張力センサS1と、電気モータ11へのモータ駆動電流を検出する電流センサS3と、前記イコライザ機構が所定量駆動されたことを検出する位置センサS2を設けるとともに、各センサS1,S2,S3からの検出信号に基づいて各ケーブルの異常を判定するケーブル異常判定手段(ECU)と、このケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告を発する警告ランプL2〜L5を設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】電気モータ11の回転駆動力を変換機構にて変換した後にイコライザ機構により分配される直線駆動力を各パーキングブレーキに伝達する一対のケーブルの一方と前記イコライザ機構の一方の出力部との連結部位に介装されて一方のケーブルの張力を検出する張力センサS1と、電気モータ11へのモータ駆動電流を検出する電流センサS3と、前記イコライザ機構が所定量駆動されたことを検出する位置センサS2を設けるとともに、各センサS1,S2,S3からの検出信号に基づいて各ケーブルの異常を判定するケーブル異常判定手段(ECU)と、このケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告を発する警告ランプL2〜L5を設けた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両において採用されるパーキングブレーキ装置、特に、電気モータを入力源として、同電気モータの正回転駆動によりパーキングブレーキを制動状態とし、前記電気モータの逆回転駆動により前記パーキングブレーキを解除状態とするように構成した電動パーキングブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電動パーキングブレーキ装置の一つとして、電気モータの回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構と、前記直線駆動力によって駆動されるとともに前記直線駆動力を二つの出力部に分配するイコライザ機構と、このイコライザ機構の各出力部に連結されて前記直線駆動力を各パーキングブレーキに伝達する一対のケーブルと、前記電気モータの回転駆動を制御する電気制御装置とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表2000−510789号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の電動パーキングブレーキ装置においては、一般に、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られて各パーキングブレーキが制動状態とされ、電気モータの逆回転駆動により各ケーブルが緩められて各パーキングブレーキが解除状態とされるように構成されていて、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られて各パーキングブレーキが制動状態とされているときには、パーキングブレーキ用のインジケータランプが点灯するように構成されている。
【0005】
しかし、従来の電動パーキングブレーキ装置においては、ケーブルの異常(例えば、切れ異常およびロック異常)を検知する手段が設けられていないため、ケーブルの異常時にも、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られると、ケーブルが正常である場合と同様に、パーキングブレーキ用のインジケータランプが点灯して、ケーブルの異常を乗員に知らせることができない。
【0006】
【発明の概要】
本発明は、上記した課題を解決するために、上記した形式の電動パーキングブレーキ装置において、前記両ケーブルの一方のケーブルと前記イコライザ機構の一方の出力部との連結部位に介装されて一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、前記電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサを設けるとともに、前記各センサからの検出信号に基づいて前記各ケーブルの異常を判定するケーブル異常判定手段と、このケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告を発する警告手段を設けたことに特徴がある。
【0007】
この電動パーキングブレーキ装置においては、例えば、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定時間内に設定値に上昇しないことで、ケーブル異常判定手段が一方のケーブルの切れ異常(引っ張られて移動しても駆動力を伝達しない異常)を判定する。また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇するまでの過程にて、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が異常判定値以上に上昇することで、ケーブル異常判定手段が他方のケーブルのロック異常(引っ張られても動かなくて駆動力を伝達しない異常)を判定する。
【0008】
また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇したときに、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が許容範囲内に無いことで、ケーブル異常判定手段が一方のケーブルのロック異常または他方のケーブルの切れ異常を判定する。また、上記した各異常時において、警告手段によりケーブルの異常を乗員に知らせることが可能である。
【0009】
このように、この電動パーキングブレーキ装置においては、一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサと、各センサからの検出信号に基づいて各ケーブルの異常を判定するケーブル異常判定手段を備えるシンプルな構成にて、各ケーブルの異常を検出することが可能であり、またケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告手段により乗員にケーブルの異常を知らせることが可能である。
【0010】
また、本発明は、上記した課題を解決するために、上記した形式の電動パーキングブレーキ装置において、前記両ケーブルの一方のケーブルと前記イコライザ機構の一方の出力部との連結部位に介装されて一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、前記電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサと、前記電気モータの正回転駆動により前記イコライザ機構が所定量駆動されたことを検出する位置センサを設けるとともに、前記各センサからの検出信号に基づいて前記各ケーブルの切れ異常およびロック異常を判定するケーブル異常判定手段と、このケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告を発する警告手段を設けたことに特徴がある。
【0011】
この電動パーキングブレーキ装置においては、例えば、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定時間内に設定値に上昇しないことで、ケーブル異常判定手段が一方のケーブルの切れ異常を判定する。また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇するまでの過程にて、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が異常判定値以上に上昇することで、ケーブル異常判定手段が他方のケーブルのロック異常を判定する。
【0012】
また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇したときに、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が許容範囲内に無いこと、および位置センサによって検出されるイコライザ機構の移動量が所定量に達していないことで、ケーブル異常判定手段が一方のケーブルのロック異常を判定する。また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇したときに、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が許容範囲内に無いこと、および位置センサによって検出されるイコライザ機構の移動量が所定量以上であることで、ケーブル異常判定手段が他方のケーブルの切れ異常を判定する。また、上記した各異常時において、警告手段によりケーブルの異常を乗員に知らせることが可能である。
【0013】
このように、この電動パーキングブレーキ装置においては、一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサと、イコライザ機構が所定量駆動されたことを検出する位置センサと、各センサからの検出信号に基づいて各ケーブルの切れ異常およびロック異常を判定するケーブル異常判定手段を備えるシンプルな構成にて、各ケーブルの切れ異常およびロック異常をそれぞれ検出することが可能であり、またケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告手段により乗員にケーブルの異常を知らせることが可能である。
【0014】
また、本発明の実施に際して使用する位置センサは、イコライザ機構の移動方向へ移動可能でイコライザ機構に対して所定量相対移動可能なホルダを備えていて、このホルダとイコライザ機構が相対移動する範囲においてON/OFF信号を出力し、イコライザ機構が初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するときにはホルダがイコライザ機構と一体的に移動することが好ましい。
【0015】
この場合には、イコライザ機構が初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するとき、位置センサのホルダがイコライザ機構と一体的に移動する。このため、仮にケーブルが経時変化等により延びたとしても、そのときには、位置センサのホルダがイコライザ機構と一体的に移動することで、イコライザ機構の初期位置に対応して位置センサにおけるホルダの初期位置が自動的に調整される。したがって、位置センサがON/OFF信号を出力するタイミングはケーブルの延びに応じて自動的に調整され、位置センサは常に設定したタイミングにて作動する。
【0016】
また、本発明の実施に際して使用する張力センサおよび位置センサは、共に磁力検出方式のセンサであり、単一のマグネットを共用することが好ましい。この場合には、張力センサおよび位置センサにおいて、マグネットを共用することで、部品点数を減じて安価に実施することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を実施した自動車用の電動パーキングブレーキ装置のアクチュエータを示していて、このアクチュエータは、電気モータ11の出力である回転駆動力を減速して伝達する減速機構Aと、この減速機構Aを介して伝達される電気モータ11の回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構Bと、この変換機構Bにより変換された直線駆動力によって駆動されるとともに直線駆動力を二つの出力部に分配するイコライザ機構Cと、このイコライザ機構Cの各出力部に連結されて直線駆動力を各パーキングブレーキ13,15に伝達する一対のケーブル17,19と、電気モータ11の回転駆動を制御する電気制御装置ECUを備えている。
【0018】
電気モータ11は、図2に示したように、電気制御装置ECUによって作動を制御されるようになっていて、運転者が制動スイッチSW1を操作することにより正方向に回転駆動され、運転者が解除スイッチSW2を操作することにより逆方向に回転駆動されるようになっている。減速機構Aは、二対4個の減速ギヤ(図示省略)によって構成されていて、各ギヤはハウジング21に組付けたケーシング23内に組み込まれており、入力ギヤは電気モータ11の出力軸(図示省略)に固着され、出力ギヤはねじ軸25の一端(ケーシング23内に突出している端部)に固着されている。
【0019】
変換機構Bは、上述したねじ軸25と、このねじ軸25に螺合して組付けたナット27を備えていて、ねじ軸25が正方向に回転駆動されることによりナット27が図1の破線で示した解除位置から図1の仮想線で示した制動位置に向けてねじ軸25の軸線方向に移動され、また、ねじ軸25が逆方向に回転駆動されることによりナット27が図1の破線で示した解除位置に向けてねじ軸25の軸線方向に移動されるようになっている。なお、ねじ軸25は、一対の軸受26,28を介してハウジング21に回転自在かつ軸方向へ移動不能に組付けられている。
【0020】
イコライザ機構Cは、ナット27に作用する直線駆動力を二つの出力部に等分に分配するものであり、ナット27に揺動可能に組付けたレバー31によって構成されている。レバー31は、その中央部にてナット27に所定量揺動可能に組付けられていて、一方の出力部であるアーム部31aには、一方のケーブル17のインナーワイヤ17aが張力センサS1を介して回動可能に連結され、他方の出力部であるアーム部31bには、他方のケーブル19のインナーワイヤ19aが直接に回動可能に連結されている。
【0021】
張力センサS1は、図1にて示したように、一方のケーブル17のインナーワイヤ17aとイコライザ機構Cの一方の出力部であるアーム部31aとの連結部位に介装されて一方のケーブル17におけるインナーワイヤ17aの張力Fを検出するものであり、図3〜図5に示したように、入力軸33、ケース35、ロッド37、マグネット39、圧縮コイルスプリング41およびホールIC素子43を備えていて、その位置が位置センサS2(図6参照)によって検出されるようになっている。
【0022】
入力軸33は、一端にてレバー31の一方のアーム部31aに回動可能に連結され他端にてケース35の一端に一体的に連結されている。ケース35は、ロッド37、マグネット39、圧縮コイルスプリング41およびホールIC素子43等を収容していて、マグネット39を収容する部位には外方に突出する一対のピン35aが一体的に設けられている。ロッド37は、ケース35に対して軸方向に移動可能であり、ケース35外に突出する外端部にて一方のケーブル17におけるインナーワイヤ17aの端部に連結されている。
【0023】
マグネット39は、ロッド37の内端部一側に一体的に組付けられていて、ロッド37と一体的に移動する。圧縮コイルスプリング41は、ロッド37に形成したフランジ部37aとケース35間に介装されていて、ロッド37とケース35を弾撥的に連結している。ホールIC素子43は、ケース35に固着されていて、マグネット39の移動量(ホールIC素子43とマグネット39の相対距離)すなわちインナーワイヤ17aの張力Fに相当する圧縮コイルスプリング41の圧縮量に応じた検出信号を電気制御装置ECUに出力するようになっている。
【0024】
位置センサS2は、張力センサS1と同様に磁力検出方式のセンサであり、図6に示したように、単一のマグネット39を共用している。また、位置センサS2は、張力センサS1の入力軸33とケース35等を介してイコライザ機構Cの移動方向へ移動可能であり、イコライザ機構Cおよび張力センサS1に対して所定量相対移動可能なホルダ45と、このホルダ45に固着したON/OFFスイッチ47を備えている。
【0025】
ホルダ45は、図6に示したように、ケース35の移動方向に長い一対の長孔45aを有していて、これら各長孔45aにてケース35に設けた各ピン35aに長孔45aの長手方向に移動可能に組付けられる。また、ホルダ45は、その底面にてハウジング21の内壁面に摺動可能に当接するものであり、ケース35がイコライザ機構Cとともに初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するときにはケース35と一体的に移動する。
【0026】
ON/OFFスイッチ47は、ホルダ45とケース35が相対移動する範囲においてON/OFF信号を出力するものであり、イコライザ機構Cと略一体的に移動するマグネット39がホルダ45に対してイコライザ機構Cの移動方向にて解除位置から制動位置に向けて所定量以上に移動したとき(ピン35aが長孔45aの制動側端部に移動したとき)にはOFF信号を出力し、マグネット39がホルダ45に対してイコライザ機構Cの移動方向にて制動位置から解除位置に向けて所定量以上に移動したとき(ピン35aが長孔45aの解除側端部に移動したとき)にはON信号を出力し、ホルダ45とケース35が相対移動する範囲内にてON/OFF信号が切り換わる。
【0027】
なお、上記した張力センサS1は、図7〜図9に示すように、マグネット39がケース35の外部に設けられる構成として実施することも可能である。この場合、ホールIC43は、基板52を介してケース35に固定されたステー51に取付けられる。
【0028】
電流センサS3は、電気モータ11へのモータ駆動電流Iを検出するものであり、図2では電気制御装置ECU外に示されているが、実際には電気制御装置ECU内に組み込まれている。電気制御装置ECUは、図2にて概略的に示したように、制動スイッチSW1と解除スイッチSW2に電気的に接続されるとともに、張力センサS1、位置センサS2、電流センサS3と電気モータ11、各ランプL1〜L5等に電気的に接続されている。
【0029】
また、電気制御装置ECUは、CPU、ROM、RAM、インターフェース、タイマ等を有するマイクロコンピュータを備えていて、制動スイッチSW1と解除スイッチSW2の操作に応答して、電気制御装置ECUのCPUが図7と図8のフローチャートに対応した制御プログラムを実行して、電気モータ11の回転駆動とインジケータランプL1の作動(点灯および消灯)と各警告ランプL2〜L5の作動(点灯および消灯)等を制御する。
【0030】
上記のように構成したこの実施形態においては、両ケーブル17,19等が正常で当該アクチュエータが正常に作動する場合、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、マイクロコンピュータのタイマが計時するタイマ値(制動スイッチSW1が操作された後の経過時間)が設定時間T1となる前に、イコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に移動する。このため、両ケーブル17,19が引っ張られて両パーキングブレーキ13,15が制動状態とされる。
【0031】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図9の左半分に示したように変化し、張力Fが設定値F1となったときにはモータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2内の値となる。このため、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0032】
また、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となったときには、ステップ105,108が実行されてそれぞれ「Yes」と判定され、その後にステップ109,110,111が実行される。このため、このときには、インジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、両パーキングブレーキ13,15の制動状態が維持される。
【0033】
また、当該アクチュエータが正常に作動する場合において、解除スイッチSW2が操作されると、電気モータ11が逆回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が逆回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の仮想線位置から実線位置に移動する。このため、両ケーブル17,19が緩められて両パーキングブレーキ13,15が解除状態とされる。
【0034】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図9の右半分に示したように変化し、張力Fが略ゼロとなったときには位置センサS2の出力がONとなっている。このため、張力センサS1により検出される張力Fが設定値Fo(Fo≒0)以下となるまでは、図8に示したフローチャートのステップ121,122が実行された後に、ステップ123,124が繰り返し実行される。
【0035】
また、張力センサS1により検出される張力Fが設定値Foとなったときには、ステップ124,125が実行されてそれぞれ「Yes」と判定され、その後にステップ126,127,128が実行される。このため、このときには、インジケータランプL1が消灯するとともに、電気モータ11の逆回転駆動が停止されて、両パーキングブレーキ13,15の解除状態が維持される。
【0036】
ところで、当該アクチュエータにおいて、張力センサS1を設けた側のケーブル17が切れた状態(具体的には、インナーワイヤ17aが切れた状態)にて、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に移動する。このため、正常であるケーブル19が引っ張られてパーキングブレーキ15が制動状態とされる。なお、このときには、イコライザ機構Cのレバー31がインナーワイヤ19aの張力により所定量回動される。
【0037】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図10の左半分に示したように変化し、マイクロコンピュータのタイマが計時するタイマ値が設定時間T1となっても張力Fはゼロのままで設定値F1とならず、駆動電流Iは許容範囲I1〜I2の下限値I1以下で上昇する。このため、上記したタイマ値が設定時間T1となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0038】
また、上記したタイマ値が設定時間T1となったときには、ステップ107の実行にて「Yes」と判定され、その後にステップ112,109,110,111が実行される。このため、このときには、張力側切れ警告ランプL2とインジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、パーキングブレーキ15の制動状態が維持される。
【0039】
したがって、この異常時(張力センサS1を設けた側のケーブル17が切れた状態)には、電気モータ11の正回転駆動によりケーブル19が引っ張られる場合において、張力センサS1によって検出される張力Fが設定時間T1内に設定値F1に上昇しないことで、ケーブル17の切れ異常を判定することができ、また、張力側切れ警告ランプL2の点灯により、ケーブル17の切れ異常を乗員に知らせることが可能である。
【0040】
また、当該アクチュエータにおいて、張力センサS1を設けていない側のケーブル19が切れた状態(具体的には、インナーワイヤ19aが切れた状態)にて、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に移動する。このため、正常であるケーブル17が引っ張られてパーキングブレーキ13が制動状態とされる。なお、このときには、イコライザ機構Cのレバー31がインナーワイヤ17aの張力により所定量回動される。
【0041】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図10の右半分に示したように変化し、張力Fが設定値F1となったときにも、モータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2の下限値I1以下にしか上昇しないものの、位置センサS2の出力はOFFとなる。このため、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0042】
また、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となったときには、ステップ105の実行にて「Yes」と判定されるものの、ステップ108の実行にて「No」と判定され、またステップ114の実行にて「Yes」と判定されて、その後にステップ115,109,110,111が実行される。このため、このときには、反張力側切れ警告ランプL4とインジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、パーキングブレーキ13の制動状態が維持される。
【0043】
したがって、この異常時(ケーブル19が切れた状態)には、電気モータ11の正回転駆動によりケーブル17が引っ張られる場合において、張力センサS1によって検出される張力Fが設定値F1に上昇したときに、電流センサS3によって検出されるモータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2内に無いこと、および位置センサS2のOFF信号出力によって間接的に検出されるイコライザ機構Cの移動量が所定量以上であることで、ケーブル19の切れ異常を判定することができ、また、反張力側切れ警告ランプL4の点灯により、ケーブル19の切れ異常を乗員に知らせることが可能である。
【0044】
また、当該アクチュエータにおいて、張力センサS1を設けた側のケーブル17が引っ張られても動かなくて駆動力をパーキングブレーキ13に伝達しないロック状態にて、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に向けて移動する。このため、正常であるケーブル19が引っ張られてパーキングブレーキ15が制動状態とされる。なお、このときには、イコライザ機構Cのレバー31がインナーワイヤ17aの張力により所定量回動される。
【0045】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図11の左半分に示したように変化し、張力Fが設定値F1となったときにも、モータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2の下限値I1以下にしか上昇せず、しかも位置センサS2の出力はONのままでOFFとならない。このため、張力Fが設定値F1となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0046】
また、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となったときには、ステップ105の実行にて「Yes」と判定され、またステップ108,114の実行にてそれぞれ「No」と判定され、その後にステップ116,109,110,111が実行される。このため、このときには、張力側ロック警告ランプL5とインジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、パーキングブレーキ15の制動状態が維持される。
【0047】
したがって、この異常時(ケーブル17が引っ張られても動かなくて駆動力をパーキングブレーキ13に伝達しないロック状態)には、電気モータ11の正回転駆動によりケーブル19が引っ張られる場合において、張力センサS1によって検出される張力Fが設定値F1に上昇したときに、電流センサS3によって検出されるモータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2内に無いこと、および位置センサS2のON信号出力によって間接的に検出されるイコライザ機構Cの移動量が所定量に達していないことで、ケーブル17のロック異常を判定することができ、また、張力側ロック警告ランプL5の点灯により、ケーブル17のロック異常を乗員に知らせることが可能である。
【0048】
また、当該アクチュエータにおいて、張力センサS1を設けていない側のケーブル19が引っ張られても動かなくて駆動力をパーキングブレーキ15に伝達しないロック状態にて、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に向けて移動する。このため、正常であるケーブル17が引っ張られてパーキングブレーキ13が制動状態とされる。なお、このときには、イコライザ機構Cのレバー31がインナーワイヤ19aの張力により所定量回動される。
【0049】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図11の右半分に示したように変化し、張力Fが設定値F1となる前に、モータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2の上限値I2以上に上昇する。このため、モータ駆動電流Iが上限値I2以上となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0050】
また、電流センサS3により検出されるモータ駆動電流Iが上限値I2以上となったときには、ステップ106の実行にて「Yes」と判定され、その後にステップ113,109,110,111が実行される。このため、このときには、反張力側ロック警告ランプL3とインジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、パーキングブレーキ13の制動状態が維持される。
【0051】
したがって、この異常時(ケーブル19が引っ張られても動かなくて駆動力をパーキングブレーキ15に伝達しないロック状態)には、電気モータ11の正回転駆動によりケーブル17が引っ張られる場合において、張力センサS1によって検出される張力Fが設定値F1に上昇するまでの過程にて、電流センサS3によって検出されるモータ駆動電流Iが上限値(異常判定値)I2以上に上昇することで、ケーブル19のロック異常を判定することができ、また、張力側ロック警告ランプL3の点灯により、ケーブル19のロック異常を乗員に知らせることが可能である。
【0052】
また、当該アクチュエータにおいて、制動状態にあるパーキングブレーキ13,15の制動を解除するために解除スイッチSW2が操作され、その時点にて例えば、ケーブル17が切れると、電気モータ11が逆回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が逆回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の仮想線位置(制動位置)から実線位置に向けて移動を開始する時点で、張力センサS1により検出される張力Fが設定値Fo以下となる。また、このときには、イコライザ機構Cが制動位置から殆ど移動していないため、図9の右半分から明らかなように、位置センサS2の出力はOFF信号である。
【0053】
このため、このときには、図8に示したフローチャートにおけるステップ124の実行にて「Yes」と判定された後に、ステップ125の実行にて「No」と判定され、その後にステップ129,127,128が実行される。このため、このときには、張力側切れ警告ランプL2が点灯するとともに、電気モータ11の逆回転駆動が停止されて、制動解除時でのケーブル17の異常を乗員に知らせることが可能である。
【0054】
また、この実施形態においては、位置センサS2がイコライザ機構Cの移動方向へ移動可能でイコライザ機構Cに対して所定量相対移動可能なホルダ45を備えていて、このホルダ45とイコライザ機構Cが相対移動する範囲においてON/OFF信号を出力し、イコライザ機構Cが初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するときにはホルダ45がイコライザ機構Cと一体的に移動する構成である。
【0055】
これにより、イコライザ機構Cが初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するときには、位置センサS2のホルダ45がイコライザ機構Cと一体的に移動する。このため、仮にケーブル17のインナーワイヤ17aが経時変化等により延びたとしても、そのときには、位置センサS2のホルダ45がイコライザ機構Cと一体的に移動することで、イコライザ機構Cの初期位置に対応して位置センサS2におけるホルダ45の初期位置が自動的に調整される。したがって、位置センサS2がON/OFF信号を出力するタイミング(ON/OFFの切換タイミング)はケーブル17の延びに応じて自動的に調整され、位置センサS2は常に設定したタイミングにて作動する。
【0056】
また、この実施形態においては、張力センサS1および位置センサS2が共に磁力検出方式のセンサであり、単一のマグネット39を共用する構成が採用されている。このため、張力センサS1および位置センサS2において、マグネット39を共用することで、部品点数を減じて安価に実施することが可能である。
【0057】
上記実施形態においては、ケーブル17の張力Fを検出する張力センサS1と、電気モータ11へのモータ駆動電流Iを検出する電流センサS3と、電気モータ11の正回転駆動によりイコライザ機構Cが所定量駆動されたことを検出する位置センサS2を設けて、各ケーブル17,19の切れ異常およびロック異常をそれぞれ判定可能としたが、ケーブル17のロック異常とケーブル19の切れ異常をそれぞれ判定する必要がない場合には位置センサS2を無くして実施することも可能である。
【0058】
また、上記実施形態においては、張力センサS1および位置センサS2が単一のマグネット39を共用する構成として、位置センサS2が張力センサS1の位置を検出することでイコライザ機構Cの位置を間接的に検出するように実施したが、位置センサを張力センサS1とは別個に構成して、同位置センサにてイコライザ機構Cの位置を直接的に検出するように実施することも可能である。
【0059】
また、上記実施形態においては、各ケーブル17,19の異常原因に応じて、各警告ランプL2〜L5が点灯するように構成して実施したが、図15および図16に示すように、警告ランプの種類を異常原因ごとに別けないで、単一の警告ランプL6として実施することも可能である。この場合には、ステップ135で張力Fが設定値F1以上か未満かが判断された後、各ステップ136,137,138,139において駆動電流I、タイマ値T、位置センサS2のON/OFF信号を判断し、各ケーブル17,19の異常があれば異常原因に拘らず、ステップ140の実行により警告ランプL6を点灯させる。なお、図16に示したステップ131〜134は図10に示したステップ101〜104と実質的に同じであり、また図16に示したステップ141,142,143は図10に示したステップ109,110,111と実質的に同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動パーキングブレーキ装置の一実施形態を示す一部破断平面図である。
【図2】図1に示した電気モータ、張力センサおよび電気制御装置と図1に示されていない電流センサ、位置センサ、制動スイッチ、解除スイッチ、インジケータランプおよび各警告ランプとの関係を示すブロック図である。
【図3】図1に示した張力センサの側面図である。
【図4】図3に示した張力センサの4−4線に沿った断面図である。
【図5】図3に示した張力センサの一部破断底面図である。
【図6】張力センサと位置センサを示す分解斜視図である。
【図7】張力センサの変形実施形態を示す斜視図である。
【図8】図7に示した張力センサの正面図である。
【図9】図7に示した張力センサの縦断側面図である。
【図10】図1に示した電気制御装置が有するマイクロコンピュータのCPUが制動スイッチの操作に応答して実行する制御プログラムに対応するフローチャートである。
【図11】図1に示した電気制御装置が有するマイクロコンピュータのCPUが解除スイッチの操作に応答して実行する制御プログラムに対応するフローチャートである。
【図12】図1に示した電動パーキングブレーキ装置が正常に作動する場合において張力センサ、電流センサおよび位置センサにて検出されるセンサ値の変化特性を示す線図である。
【図13】図1に示した各ケーブルの切れ異常時において張力センサ、電流センサおよび位置センサにて検出されるセンサ値の変化特性を示す線図である。
【図14】図1に示した各ケーブルのロック異常時において張力センサ、電流センサおよび位置センサにて検出されるセンサ値の変化特性を示す線図である。
【図15】図2に示した電気モータ、電流センサ、張力センサ、電気制御装置、位置センサ、制動スイッチ、解除スイッチ、インジケータランプと、図2に示した複数の各警告ランプに代えて採用した単一の警告ランプとの関係を示すブロック図である。
【図16】図15に示した電気制御装置が有するマイクロコンピュータのCPUが制動スイッチの操作に応答して実行する制御プログラムに対応するフローチャートである。
【符号の説明】
11…電気モータ、13,15…パーキングブレーキ、17…ケーブル(一方のケーブル)、19…ケーブル(他方のケーブル)、17a,19a…インナーワイヤ、21…ハウジング、23…ケーシング、25…ねじ軸、27…ナット、31…レバー、31a,31b…アーム部(出力部)、33…出力軸、35…ケース、37…ロッド、39…マグネット、41…圧縮コイルスプリング、45…ホルダ、ECU…電気制御装置、A…減速機構、B…変換機構、C…イコライザ機構、S1…張力センサ、S2…位置センサ、S3…電流センサ、SW1…制動スイッチ、SW2…解除スイッチ、L1…インジケータランプ、L2〜L5…警告ランプ、L6…警告ランプ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両において採用されるパーキングブレーキ装置、特に、電気モータを入力源として、同電気モータの正回転駆動によりパーキングブレーキを制動状態とし、前記電気モータの逆回転駆動により前記パーキングブレーキを解除状態とするように構成した電動パーキングブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電動パーキングブレーキ装置の一つとして、電気モータの回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構と、前記直線駆動力によって駆動されるとともに前記直線駆動力を二つの出力部に分配するイコライザ機構と、このイコライザ機構の各出力部に連結されて前記直線駆動力を各パーキングブレーキに伝達する一対のケーブルと、前記電気モータの回転駆動を制御する電気制御装置とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表2000−510789号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の電動パーキングブレーキ装置においては、一般に、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られて各パーキングブレーキが制動状態とされ、電気モータの逆回転駆動により各ケーブルが緩められて各パーキングブレーキが解除状態とされるように構成されていて、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られて各パーキングブレーキが制動状態とされているときには、パーキングブレーキ用のインジケータランプが点灯するように構成されている。
【0005】
しかし、従来の電動パーキングブレーキ装置においては、ケーブルの異常(例えば、切れ異常およびロック異常)を検知する手段が設けられていないため、ケーブルの異常時にも、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られると、ケーブルが正常である場合と同様に、パーキングブレーキ用のインジケータランプが点灯して、ケーブルの異常を乗員に知らせることができない。
【0006】
【発明の概要】
本発明は、上記した課題を解決するために、上記した形式の電動パーキングブレーキ装置において、前記両ケーブルの一方のケーブルと前記イコライザ機構の一方の出力部との連結部位に介装されて一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、前記電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサを設けるとともに、前記各センサからの検出信号に基づいて前記各ケーブルの異常を判定するケーブル異常判定手段と、このケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告を発する警告手段を設けたことに特徴がある。
【0007】
この電動パーキングブレーキ装置においては、例えば、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定時間内に設定値に上昇しないことで、ケーブル異常判定手段が一方のケーブルの切れ異常(引っ張られて移動しても駆動力を伝達しない異常)を判定する。また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇するまでの過程にて、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が異常判定値以上に上昇することで、ケーブル異常判定手段が他方のケーブルのロック異常(引っ張られても動かなくて駆動力を伝達しない異常)を判定する。
【0008】
また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇したときに、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が許容範囲内に無いことで、ケーブル異常判定手段が一方のケーブルのロック異常または他方のケーブルの切れ異常を判定する。また、上記した各異常時において、警告手段によりケーブルの異常を乗員に知らせることが可能である。
【0009】
このように、この電動パーキングブレーキ装置においては、一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサと、各センサからの検出信号に基づいて各ケーブルの異常を判定するケーブル異常判定手段を備えるシンプルな構成にて、各ケーブルの異常を検出することが可能であり、またケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告手段により乗員にケーブルの異常を知らせることが可能である。
【0010】
また、本発明は、上記した課題を解決するために、上記した形式の電動パーキングブレーキ装置において、前記両ケーブルの一方のケーブルと前記イコライザ機構の一方の出力部との連結部位に介装されて一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、前記電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサと、前記電気モータの正回転駆動により前記イコライザ機構が所定量駆動されたことを検出する位置センサを設けるとともに、前記各センサからの検出信号に基づいて前記各ケーブルの切れ異常およびロック異常を判定するケーブル異常判定手段と、このケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告を発する警告手段を設けたことに特徴がある。
【0011】
この電動パーキングブレーキ装置においては、例えば、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定時間内に設定値に上昇しないことで、ケーブル異常判定手段が一方のケーブルの切れ異常を判定する。また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇するまでの過程にて、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が異常判定値以上に上昇することで、ケーブル異常判定手段が他方のケーブルのロック異常を判定する。
【0012】
また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇したときに、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が許容範囲内に無いこと、および位置センサによって検出されるイコライザ機構の移動量が所定量に達していないことで、ケーブル異常判定手段が一方のケーブルのロック異常を判定する。また、電気モータの正回転駆動により各ケーブルが引っ張られる場合において、張力センサによって検出される張力が設定値に上昇したときに、電流センサによって検出されるモータ駆動電流が許容範囲内に無いこと、および位置センサによって検出されるイコライザ機構の移動量が所定量以上であることで、ケーブル異常判定手段が他方のケーブルの切れ異常を判定する。また、上記した各異常時において、警告手段によりケーブルの異常を乗員に知らせることが可能である。
【0013】
このように、この電動パーキングブレーキ装置においては、一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサと、イコライザ機構が所定量駆動されたことを検出する位置センサと、各センサからの検出信号に基づいて各ケーブルの切れ異常およびロック異常を判定するケーブル異常判定手段を備えるシンプルな構成にて、各ケーブルの切れ異常およびロック異常をそれぞれ検出することが可能であり、またケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告手段により乗員にケーブルの異常を知らせることが可能である。
【0014】
また、本発明の実施に際して使用する位置センサは、イコライザ機構の移動方向へ移動可能でイコライザ機構に対して所定量相対移動可能なホルダを備えていて、このホルダとイコライザ機構が相対移動する範囲においてON/OFF信号を出力し、イコライザ機構が初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するときにはホルダがイコライザ機構と一体的に移動することが好ましい。
【0015】
この場合には、イコライザ機構が初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するとき、位置センサのホルダがイコライザ機構と一体的に移動する。このため、仮にケーブルが経時変化等により延びたとしても、そのときには、位置センサのホルダがイコライザ機構と一体的に移動することで、イコライザ機構の初期位置に対応して位置センサにおけるホルダの初期位置が自動的に調整される。したがって、位置センサがON/OFF信号を出力するタイミングはケーブルの延びに応じて自動的に調整され、位置センサは常に設定したタイミングにて作動する。
【0016】
また、本発明の実施に際して使用する張力センサおよび位置センサは、共に磁力検出方式のセンサであり、単一のマグネットを共用することが好ましい。この場合には、張力センサおよび位置センサにおいて、マグネットを共用することで、部品点数を減じて安価に実施することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を実施した自動車用の電動パーキングブレーキ装置のアクチュエータを示していて、このアクチュエータは、電気モータ11の出力である回転駆動力を減速して伝達する減速機構Aと、この減速機構Aを介して伝達される電気モータ11の回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構Bと、この変換機構Bにより変換された直線駆動力によって駆動されるとともに直線駆動力を二つの出力部に分配するイコライザ機構Cと、このイコライザ機構Cの各出力部に連結されて直線駆動力を各パーキングブレーキ13,15に伝達する一対のケーブル17,19と、電気モータ11の回転駆動を制御する電気制御装置ECUを備えている。
【0018】
電気モータ11は、図2に示したように、電気制御装置ECUによって作動を制御されるようになっていて、運転者が制動スイッチSW1を操作することにより正方向に回転駆動され、運転者が解除スイッチSW2を操作することにより逆方向に回転駆動されるようになっている。減速機構Aは、二対4個の減速ギヤ(図示省略)によって構成されていて、各ギヤはハウジング21に組付けたケーシング23内に組み込まれており、入力ギヤは電気モータ11の出力軸(図示省略)に固着され、出力ギヤはねじ軸25の一端(ケーシング23内に突出している端部)に固着されている。
【0019】
変換機構Bは、上述したねじ軸25と、このねじ軸25に螺合して組付けたナット27を備えていて、ねじ軸25が正方向に回転駆動されることによりナット27が図1の破線で示した解除位置から図1の仮想線で示した制動位置に向けてねじ軸25の軸線方向に移動され、また、ねじ軸25が逆方向に回転駆動されることによりナット27が図1の破線で示した解除位置に向けてねじ軸25の軸線方向に移動されるようになっている。なお、ねじ軸25は、一対の軸受26,28を介してハウジング21に回転自在かつ軸方向へ移動不能に組付けられている。
【0020】
イコライザ機構Cは、ナット27に作用する直線駆動力を二つの出力部に等分に分配するものであり、ナット27に揺動可能に組付けたレバー31によって構成されている。レバー31は、その中央部にてナット27に所定量揺動可能に組付けられていて、一方の出力部であるアーム部31aには、一方のケーブル17のインナーワイヤ17aが張力センサS1を介して回動可能に連結され、他方の出力部であるアーム部31bには、他方のケーブル19のインナーワイヤ19aが直接に回動可能に連結されている。
【0021】
張力センサS1は、図1にて示したように、一方のケーブル17のインナーワイヤ17aとイコライザ機構Cの一方の出力部であるアーム部31aとの連結部位に介装されて一方のケーブル17におけるインナーワイヤ17aの張力Fを検出するものであり、図3〜図5に示したように、入力軸33、ケース35、ロッド37、マグネット39、圧縮コイルスプリング41およびホールIC素子43を備えていて、その位置が位置センサS2(図6参照)によって検出されるようになっている。
【0022】
入力軸33は、一端にてレバー31の一方のアーム部31aに回動可能に連結され他端にてケース35の一端に一体的に連結されている。ケース35は、ロッド37、マグネット39、圧縮コイルスプリング41およびホールIC素子43等を収容していて、マグネット39を収容する部位には外方に突出する一対のピン35aが一体的に設けられている。ロッド37は、ケース35に対して軸方向に移動可能であり、ケース35外に突出する外端部にて一方のケーブル17におけるインナーワイヤ17aの端部に連結されている。
【0023】
マグネット39は、ロッド37の内端部一側に一体的に組付けられていて、ロッド37と一体的に移動する。圧縮コイルスプリング41は、ロッド37に形成したフランジ部37aとケース35間に介装されていて、ロッド37とケース35を弾撥的に連結している。ホールIC素子43は、ケース35に固着されていて、マグネット39の移動量(ホールIC素子43とマグネット39の相対距離)すなわちインナーワイヤ17aの張力Fに相当する圧縮コイルスプリング41の圧縮量に応じた検出信号を電気制御装置ECUに出力するようになっている。
【0024】
位置センサS2は、張力センサS1と同様に磁力検出方式のセンサであり、図6に示したように、単一のマグネット39を共用している。また、位置センサS2は、張力センサS1の入力軸33とケース35等を介してイコライザ機構Cの移動方向へ移動可能であり、イコライザ機構Cおよび張力センサS1に対して所定量相対移動可能なホルダ45と、このホルダ45に固着したON/OFFスイッチ47を備えている。
【0025】
ホルダ45は、図6に示したように、ケース35の移動方向に長い一対の長孔45aを有していて、これら各長孔45aにてケース35に設けた各ピン35aに長孔45aの長手方向に移動可能に組付けられる。また、ホルダ45は、その底面にてハウジング21の内壁面に摺動可能に当接するものであり、ケース35がイコライザ機構Cとともに初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するときにはケース35と一体的に移動する。
【0026】
ON/OFFスイッチ47は、ホルダ45とケース35が相対移動する範囲においてON/OFF信号を出力するものであり、イコライザ機構Cと略一体的に移動するマグネット39がホルダ45に対してイコライザ機構Cの移動方向にて解除位置から制動位置に向けて所定量以上に移動したとき(ピン35aが長孔45aの制動側端部に移動したとき)にはOFF信号を出力し、マグネット39がホルダ45に対してイコライザ機構Cの移動方向にて制動位置から解除位置に向けて所定量以上に移動したとき(ピン35aが長孔45aの解除側端部に移動したとき)にはON信号を出力し、ホルダ45とケース35が相対移動する範囲内にてON/OFF信号が切り換わる。
【0027】
なお、上記した張力センサS1は、図7〜図9に示すように、マグネット39がケース35の外部に設けられる構成として実施することも可能である。この場合、ホールIC43は、基板52を介してケース35に固定されたステー51に取付けられる。
【0028】
電流センサS3は、電気モータ11へのモータ駆動電流Iを検出するものであり、図2では電気制御装置ECU外に示されているが、実際には電気制御装置ECU内に組み込まれている。電気制御装置ECUは、図2にて概略的に示したように、制動スイッチSW1と解除スイッチSW2に電気的に接続されるとともに、張力センサS1、位置センサS2、電流センサS3と電気モータ11、各ランプL1〜L5等に電気的に接続されている。
【0029】
また、電気制御装置ECUは、CPU、ROM、RAM、インターフェース、タイマ等を有するマイクロコンピュータを備えていて、制動スイッチSW1と解除スイッチSW2の操作に応答して、電気制御装置ECUのCPUが図7と図8のフローチャートに対応した制御プログラムを実行して、電気モータ11の回転駆動とインジケータランプL1の作動(点灯および消灯)と各警告ランプL2〜L5の作動(点灯および消灯)等を制御する。
【0030】
上記のように構成したこの実施形態においては、両ケーブル17,19等が正常で当該アクチュエータが正常に作動する場合、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、マイクロコンピュータのタイマが計時するタイマ値(制動スイッチSW1が操作された後の経過時間)が設定時間T1となる前に、イコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に移動する。このため、両ケーブル17,19が引っ張られて両パーキングブレーキ13,15が制動状態とされる。
【0031】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図9の左半分に示したように変化し、張力Fが設定値F1となったときにはモータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2内の値となる。このため、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0032】
また、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となったときには、ステップ105,108が実行されてそれぞれ「Yes」と判定され、その後にステップ109,110,111が実行される。このため、このときには、インジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、両パーキングブレーキ13,15の制動状態が維持される。
【0033】
また、当該アクチュエータが正常に作動する場合において、解除スイッチSW2が操作されると、電気モータ11が逆回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が逆回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の仮想線位置から実線位置に移動する。このため、両ケーブル17,19が緩められて両パーキングブレーキ13,15が解除状態とされる。
【0034】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図9の右半分に示したように変化し、張力Fが略ゼロとなったときには位置センサS2の出力がONとなっている。このため、張力センサS1により検出される張力Fが設定値Fo(Fo≒0)以下となるまでは、図8に示したフローチャートのステップ121,122が実行された後に、ステップ123,124が繰り返し実行される。
【0035】
また、張力センサS1により検出される張力Fが設定値Foとなったときには、ステップ124,125が実行されてそれぞれ「Yes」と判定され、その後にステップ126,127,128が実行される。このため、このときには、インジケータランプL1が消灯するとともに、電気モータ11の逆回転駆動が停止されて、両パーキングブレーキ13,15の解除状態が維持される。
【0036】
ところで、当該アクチュエータにおいて、張力センサS1を設けた側のケーブル17が切れた状態(具体的には、インナーワイヤ17aが切れた状態)にて、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に移動する。このため、正常であるケーブル19が引っ張られてパーキングブレーキ15が制動状態とされる。なお、このときには、イコライザ機構Cのレバー31がインナーワイヤ19aの張力により所定量回動される。
【0037】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図10の左半分に示したように変化し、マイクロコンピュータのタイマが計時するタイマ値が設定時間T1となっても張力Fはゼロのままで設定値F1とならず、駆動電流Iは許容範囲I1〜I2の下限値I1以下で上昇する。このため、上記したタイマ値が設定時間T1となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0038】
また、上記したタイマ値が設定時間T1となったときには、ステップ107の実行にて「Yes」と判定され、その後にステップ112,109,110,111が実行される。このため、このときには、張力側切れ警告ランプL2とインジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、パーキングブレーキ15の制動状態が維持される。
【0039】
したがって、この異常時(張力センサS1を設けた側のケーブル17が切れた状態)には、電気モータ11の正回転駆動によりケーブル19が引っ張られる場合において、張力センサS1によって検出される張力Fが設定時間T1内に設定値F1に上昇しないことで、ケーブル17の切れ異常を判定することができ、また、張力側切れ警告ランプL2の点灯により、ケーブル17の切れ異常を乗員に知らせることが可能である。
【0040】
また、当該アクチュエータにおいて、張力センサS1を設けていない側のケーブル19が切れた状態(具体的には、インナーワイヤ19aが切れた状態)にて、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に移動する。このため、正常であるケーブル17が引っ張られてパーキングブレーキ13が制動状態とされる。なお、このときには、イコライザ機構Cのレバー31がインナーワイヤ17aの張力により所定量回動される。
【0041】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図10の右半分に示したように変化し、張力Fが設定値F1となったときにも、モータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2の下限値I1以下にしか上昇しないものの、位置センサS2の出力はOFFとなる。このため、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0042】
また、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となったときには、ステップ105の実行にて「Yes」と判定されるものの、ステップ108の実行にて「No」と判定され、またステップ114の実行にて「Yes」と判定されて、その後にステップ115,109,110,111が実行される。このため、このときには、反張力側切れ警告ランプL4とインジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、パーキングブレーキ13の制動状態が維持される。
【0043】
したがって、この異常時(ケーブル19が切れた状態)には、電気モータ11の正回転駆動によりケーブル17が引っ張られる場合において、張力センサS1によって検出される張力Fが設定値F1に上昇したときに、電流センサS3によって検出されるモータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2内に無いこと、および位置センサS2のOFF信号出力によって間接的に検出されるイコライザ機構Cの移動量が所定量以上であることで、ケーブル19の切れ異常を判定することができ、また、反張力側切れ警告ランプL4の点灯により、ケーブル19の切れ異常を乗員に知らせることが可能である。
【0044】
また、当該アクチュエータにおいて、張力センサS1を設けた側のケーブル17が引っ張られても動かなくて駆動力をパーキングブレーキ13に伝達しないロック状態にて、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に向けて移動する。このため、正常であるケーブル19が引っ張られてパーキングブレーキ15が制動状態とされる。なお、このときには、イコライザ機構Cのレバー31がインナーワイヤ17aの張力により所定量回動される。
【0045】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図11の左半分に示したように変化し、張力Fが設定値F1となったときにも、モータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2の下限値I1以下にしか上昇せず、しかも位置センサS2の出力はONのままでOFFとならない。このため、張力Fが設定値F1となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0046】
また、張力センサS1により検出される張力Fが設定値F1となったときには、ステップ105の実行にて「Yes」と判定され、またステップ108,114の実行にてそれぞれ「No」と判定され、その後にステップ116,109,110,111が実行される。このため、このときには、張力側ロック警告ランプL5とインジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、パーキングブレーキ15の制動状態が維持される。
【0047】
したがって、この異常時(ケーブル17が引っ張られても動かなくて駆動力をパーキングブレーキ13に伝達しないロック状態)には、電気モータ11の正回転駆動によりケーブル19が引っ張られる場合において、張力センサS1によって検出される張力Fが設定値F1に上昇したときに、電流センサS3によって検出されるモータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2内に無いこと、および位置センサS2のON信号出力によって間接的に検出されるイコライザ機構Cの移動量が所定量に達していないことで、ケーブル17のロック異常を判定することができ、また、張力側ロック警告ランプL5の点灯により、ケーブル17のロック異常を乗員に知らせることが可能である。
【0048】
また、当該アクチュエータにおいて、張力センサS1を設けていない側のケーブル19が引っ張られても動かなくて駆動力をパーキングブレーキ15に伝達しないロック状態にて、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が正回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の実線位置から仮想線位置に向けて移動する。このため、正常であるケーブル17が引っ張られてパーキングブレーキ13が制動状態とされる。なお、このときには、イコライザ機構Cのレバー31がインナーワイヤ19aの張力により所定量回動される。
【0049】
また、このときには、張力センサS1、位置センサS2および電流センサS3により検出されるセンサ値(F,ON/OFFおよびI)が図11の右半分に示したように変化し、張力Fが設定値F1となる前に、モータ駆動電流Iが許容範囲I1〜I2の上限値I2以上に上昇する。このため、モータ駆動電流Iが上限値I2以上となるまでは、図7に示したフローチャートのステップ101,102,103が実行された後に、ステップ104,105,106,107が繰り返し実行される。
【0050】
また、電流センサS3により検出されるモータ駆動電流Iが上限値I2以上となったときには、ステップ106の実行にて「Yes」と判定され、その後にステップ113,109,110,111が実行される。このため、このときには、反張力側ロック警告ランプL3とインジケータランプL1が点灯するとともに、電気モータ11の正回転駆動が停止されて、パーキングブレーキ13の制動状態が維持される。
【0051】
したがって、この異常時(ケーブル19が引っ張られても動かなくて駆動力をパーキングブレーキ15に伝達しないロック状態)には、電気モータ11の正回転駆動によりケーブル17が引っ張られる場合において、張力センサS1によって検出される張力Fが設定値F1に上昇するまでの過程にて、電流センサS3によって検出されるモータ駆動電流Iが上限値(異常判定値)I2以上に上昇することで、ケーブル19のロック異常を判定することができ、また、張力側ロック警告ランプL3の点灯により、ケーブル19のロック異常を乗員に知らせることが可能である。
【0052】
また、当該アクチュエータにおいて、制動状態にあるパーキングブレーキ13,15の制動を解除するために解除スイッチSW2が操作され、その時点にて例えば、ケーブル17が切れると、電気モータ11が逆回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸25が逆回転され、これによりイコライザ機構Cが図1の仮想線位置(制動位置)から実線位置に向けて移動を開始する時点で、張力センサS1により検出される張力Fが設定値Fo以下となる。また、このときには、イコライザ機構Cが制動位置から殆ど移動していないため、図9の右半分から明らかなように、位置センサS2の出力はOFF信号である。
【0053】
このため、このときには、図8に示したフローチャートにおけるステップ124の実行にて「Yes」と判定された後に、ステップ125の実行にて「No」と判定され、その後にステップ129,127,128が実行される。このため、このときには、張力側切れ警告ランプL2が点灯するとともに、電気モータ11の逆回転駆動が停止されて、制動解除時でのケーブル17の異常を乗員に知らせることが可能である。
【0054】
また、この実施形態においては、位置センサS2がイコライザ機構Cの移動方向へ移動可能でイコライザ機構Cに対して所定量相対移動可能なホルダ45を備えていて、このホルダ45とイコライザ機構Cが相対移動する範囲においてON/OFF信号を出力し、イコライザ機構Cが初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するときにはホルダ45がイコライザ機構Cと一体的に移動する構成である。
【0055】
これにより、イコライザ機構Cが初期位置(解除位置または制動位置)から所定量以上に移動するときには、位置センサS2のホルダ45がイコライザ機構Cと一体的に移動する。このため、仮にケーブル17のインナーワイヤ17aが経時変化等により延びたとしても、そのときには、位置センサS2のホルダ45がイコライザ機構Cと一体的に移動することで、イコライザ機構Cの初期位置に対応して位置センサS2におけるホルダ45の初期位置が自動的に調整される。したがって、位置センサS2がON/OFF信号を出力するタイミング(ON/OFFの切換タイミング)はケーブル17の延びに応じて自動的に調整され、位置センサS2は常に設定したタイミングにて作動する。
【0056】
また、この実施形態においては、張力センサS1および位置センサS2が共に磁力検出方式のセンサであり、単一のマグネット39を共用する構成が採用されている。このため、張力センサS1および位置センサS2において、マグネット39を共用することで、部品点数を減じて安価に実施することが可能である。
【0057】
上記実施形態においては、ケーブル17の張力Fを検出する張力センサS1と、電気モータ11へのモータ駆動電流Iを検出する電流センサS3と、電気モータ11の正回転駆動によりイコライザ機構Cが所定量駆動されたことを検出する位置センサS2を設けて、各ケーブル17,19の切れ異常およびロック異常をそれぞれ判定可能としたが、ケーブル17のロック異常とケーブル19の切れ異常をそれぞれ判定する必要がない場合には位置センサS2を無くして実施することも可能である。
【0058】
また、上記実施形態においては、張力センサS1および位置センサS2が単一のマグネット39を共用する構成として、位置センサS2が張力センサS1の位置を検出することでイコライザ機構Cの位置を間接的に検出するように実施したが、位置センサを張力センサS1とは別個に構成して、同位置センサにてイコライザ機構Cの位置を直接的に検出するように実施することも可能である。
【0059】
また、上記実施形態においては、各ケーブル17,19の異常原因に応じて、各警告ランプL2〜L5が点灯するように構成して実施したが、図15および図16に示すように、警告ランプの種類を異常原因ごとに別けないで、単一の警告ランプL6として実施することも可能である。この場合には、ステップ135で張力Fが設定値F1以上か未満かが判断された後、各ステップ136,137,138,139において駆動電流I、タイマ値T、位置センサS2のON/OFF信号を判断し、各ケーブル17,19の異常があれば異常原因に拘らず、ステップ140の実行により警告ランプL6を点灯させる。なお、図16に示したステップ131〜134は図10に示したステップ101〜104と実質的に同じであり、また図16に示したステップ141,142,143は図10に示したステップ109,110,111と実質的に同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動パーキングブレーキ装置の一実施形態を示す一部破断平面図である。
【図2】図1に示した電気モータ、張力センサおよび電気制御装置と図1に示されていない電流センサ、位置センサ、制動スイッチ、解除スイッチ、インジケータランプおよび各警告ランプとの関係を示すブロック図である。
【図3】図1に示した張力センサの側面図である。
【図4】図3に示した張力センサの4−4線に沿った断面図である。
【図5】図3に示した張力センサの一部破断底面図である。
【図6】張力センサと位置センサを示す分解斜視図である。
【図7】張力センサの変形実施形態を示す斜視図である。
【図8】図7に示した張力センサの正面図である。
【図9】図7に示した張力センサの縦断側面図である。
【図10】図1に示した電気制御装置が有するマイクロコンピュータのCPUが制動スイッチの操作に応答して実行する制御プログラムに対応するフローチャートである。
【図11】図1に示した電気制御装置が有するマイクロコンピュータのCPUが解除スイッチの操作に応答して実行する制御プログラムに対応するフローチャートである。
【図12】図1に示した電動パーキングブレーキ装置が正常に作動する場合において張力センサ、電流センサおよび位置センサにて検出されるセンサ値の変化特性を示す線図である。
【図13】図1に示した各ケーブルの切れ異常時において張力センサ、電流センサおよび位置センサにて検出されるセンサ値の変化特性を示す線図である。
【図14】図1に示した各ケーブルのロック異常時において張力センサ、電流センサおよび位置センサにて検出されるセンサ値の変化特性を示す線図である。
【図15】図2に示した電気モータ、電流センサ、張力センサ、電気制御装置、位置センサ、制動スイッチ、解除スイッチ、インジケータランプと、図2に示した複数の各警告ランプに代えて採用した単一の警告ランプとの関係を示すブロック図である。
【図16】図15に示した電気制御装置が有するマイクロコンピュータのCPUが制動スイッチの操作に応答して実行する制御プログラムに対応するフローチャートである。
【符号の説明】
11…電気モータ、13,15…パーキングブレーキ、17…ケーブル(一方のケーブル)、19…ケーブル(他方のケーブル)、17a,19a…インナーワイヤ、21…ハウジング、23…ケーシング、25…ねじ軸、27…ナット、31…レバー、31a,31b…アーム部(出力部)、33…出力軸、35…ケース、37…ロッド、39…マグネット、41…圧縮コイルスプリング、45…ホルダ、ECU…電気制御装置、A…減速機構、B…変換機構、C…イコライザ機構、S1…張力センサ、S2…位置センサ、S3…電流センサ、SW1…制動スイッチ、SW2…解除スイッチ、L1…インジケータランプ、L2〜L5…警告ランプ、L6…警告ランプ。
Claims (4)
- 電気モータの回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構と、前記直線駆動力によって駆動されるとともに前記直線駆動力を二つの出力部に分配するイコライザ機構と、このイコライザ機構の各出力部に連結されて前記直線駆動力を各パーキングブレーキに伝達する一対のケーブルと、前記電気モータの回転駆動を制御する電気制御装置とを備えていて、前記電気モータの正回転駆動により前記各ケーブルが引っ張られて前記各パーキングブレーキが制動状態とされ、前記電気モータの逆回転駆動により前記各ケーブルが緩められて前記各パーキングブレーキが解除状態とされるように構成した電動パーキングブレーキ装置において、
前記両ケーブルの一方のケーブルと前記イコライザ機構の一方の出力部との連結部位に介装されて一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、前記電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサを設けるとともに、前記各センサからの検出信号に基づいて前記各ケーブルの異常を判定するケーブル異常判定手段と、このケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告を発する警告手段を設けたことを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。 - 電気モータの回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構と、前記直線駆動力によって駆動されるとともに前記直線駆動力を二つの出力部に分配するイコライザ機構と、このイコライザ機構の各出力部に連結されて前記直線駆動力を各パーキングブレーキに伝達する一対のケーブルと、前記電気モータの回転駆動を制御する電気制御装置とを備えていて、前記電気モータの正回転駆動により前記各ケーブルが引っ張られて前記各パーキングブレーキが制動状態とされ、前記電気モータの逆回転駆動により前記各ケーブルが緩められて前記各パーキングブレーキが解除状態とされるように構成した電動パーキングブレーキ装置において、
前記両ケーブルの一方のケーブルと前記イコライザ機構の一方の出力部との連結部位に介装されて一方のケーブルの張力を検出する張力センサと、前記電気モータへのモータ駆動電流を検出する電流センサと、前記電気モータの正回転駆動により前記イコライザ機構が所定量駆動されたことを検出する位置センサを設けるとともに、前記各センサからの検出信号に基づいて前記各ケーブルの切れ異常およびロック異常を判定するケーブル異常判定手段と、このケーブル異常判定手段の異常判定に基づいて警告を発する警告手段を設けたことを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。 - 請求項2に記載の電動パーキングブレーキ装置において、前記位置センサは、前記イコライザ機構の移動方向へ移動可能で前記イコライザ機構に対して所定量相対移動可能なホルダを備えていて、このホルダと前記イコライザ機構が相対移動する範囲においてON/OFF信号を出力し、前記イコライザ機構が初期位置から所定量以上に移動するときには前記ホルダが前記イコライザ機構と一体的に移動することを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
- 請求項2に記載の電動パーキングブレーキ装置において、前記張力センサおよび前記位置センサは、共に磁力検出方式のセンサであり、単一のマグネットを共用することを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
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