JP2007216923A - 電動パーキングブレーキ用警報装置 - Google Patents

電動パーキングブレーキ用警報装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パーキングブレーキの異常を誤って検出するのを防止しながらも、路面勾配に応じたブレーキ力が発生していない場合には、確実に警報を出力する電動パーキングブレーキ用警報装置を提供すること。
【解決手段】電動パーキングブレーキ用警報装置1は、路面勾配を測定する路面勾配測定手段10と、警報を出力する警報出力手段11と、モータ5を駆動してブレーキケーブル23の張力を制御する電動パーキングブレーキ100におけるブレーキケーブル23の張力を測定する張力測定手段12と、路面勾配測定手段10により測定された路面勾配に基づいてブレーキケーブル23の目標張力を算出する目標張力算出手段13と、を備え、警報出力手段11は、モータ5を駆動してから所定時間経過後に張力測定手段12により測定された張力と目標張力算出手段13により算出された目標張力との関係に基づいて警報を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動パーキングブレーキ用警報装置に関し、より詳細には、勾配センサにより測定された路面勾配と、電動パーキングブレーキを作動させてから所定時間経過後のブレーキケーブルの張力とに基づいて、警報を出力するか否かを判断する電動パーキングブレーキ用警報装置に関する。
パーキングブレーキには、従来の手動によるパーキングブレーキの他に、電動アクチュエータを制御してブレーキアセンブリに接続されるブレーキケーブルを巻き取りながら引っ張ることにより制動力を発生させて車輪を回転不可能にし、かつ、巻き取りを終えた後も、ラチェット機構等により機械的に車輪の回転不可能状態を保持する電動パーキングブレーキが存在する。
係る電動パーキングブレーキは、電動アクチュエータに供給される電流を制御することにより所望とする制動力を過不足無く得られる点で、制動力の細かな制御ができない従来の手動によるパーキングブレーキと異なる。
また、係る電動パーキングブレーキは、駐車の際に使用され、車輪が回転して車両が移動するのを防止するが、路面勾配が大きい位置に車両を駐車する場合には、車輪を回転不可能に保持できない場合がある。また、ブレーキケーブルが金属疲労等により断絶していたり、伸びたりしている場合、或いは、ブレーキケーブルの途中に引っ掛かり等の不具合がある場合といったブレーキケーブルの異常により、制動力を適切に作動できない場合がある。
従来の手動によるパーキングブレーキには、勾配センサによって勾配を測定し、かつ、ブレーキ力検出手段によりブレーキ力を測定して、勾配に見合ったブレーキ力が発生していない場合には警報を出力し、或いは、別の制動手段を自動的に駆動してブレーキ力を補い、車輪が回転して車両が移動するのを防止する安全装置を備えたものや(例えば、特許文献1参照。)、電動パーキングブレーキを作動させる際に、電動アクチュエータに印加される電流とブレーキケーブルのストローク(長さの変位)との関係から、ブレーキケーブルの異常を検出するもの(例えば、特許文献2参照。)が知られている。
一方で、勾配センサは、荷物の積載状況や、温度特性による影響を受け易く、例えば、測定値が20%であっても、実際の勾配が10乃至30%の間にばらつく場合がある。従って、勾配が大きいとして警報を出力させる場合の閾値は、勾配センサによる測定値のバラツキの大きさに応じて調整される必要があり、例えば、実際の勾配が20%の場合に確実に警報を出力させたい場合には、このバラツキの大きさを考慮すると、閾値を10%とする必要があり、平坦路(勾配0%)であっても警報を出力させてしまう場合もある。
実開平6−8130号公報 特開2001−106060号公報
以上の点から、特許文献1に記載の考案は、温度特性や荷物の積載状況に応じて勾配センサの測定値にバラツキが生じる場合を考慮しておらず、勾配センサの測定値が実際の路面勾配と異なる場合に誤ってパーキングブレーキの異常を検出し不必要な警報を出力してしまうという問題を生じさせる。また、特許文献2に記載の発明も、駐車位置の勾配について言及しておらず、実際の路面勾配が大きい場合に誤ってパーキングブレーキの異常を検出してしまうという問題を生じさせる場合がある。
係る問題に鑑み、本発明は、パーキングブレーキの異常を誤って検出するのを防止しながらも、路面勾配に応じたブレーキ力が発生していない場合には、確実に警報を出力する電動パーキングブレーキ用警報装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第1の発明に係る電動パーキングブレーキ用警報装置は、路面勾配を測定する路面勾配測定手段と、警報を出力する警報出力手段と、モータを駆動してブレーキケーブルの張力を制御する電動パーキングブレーキにおける該ブレーキケーブルの張力を測定する張力測定手段と、前記路面勾配測定手段により測定された路面勾配に基づいて前記ブレーキケーブルの目標張力を算出する目標張力算出手段と、を備え、前記警報出力手段は、前記モータを駆動してから所定時間経過後に前記張力測定手段により測定された張力と前記目標張力算出手段により算出された目標張力との関係に基づいて警報を出力することを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明に係る電動パーキングブレーキ用警報装置において、前記警報出力手段は、前記モータを駆動してから所定時間経過後に前記張力測定手段により測定された張力が前記目標張力算出手段により算出された目標張力未満である場合に、警報を出力することを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明に係る電動パーキングブレーキ用警報装置において、前記警報出力手段は、前記路面勾配測定手段により測定された路面勾配が所定値以上である場合に、警報を出力することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の何れかの発明に係る電動パーキングブレーキ用警報装置において、前記警報出力手段は、前記路面勾配測定手段により測定された路面勾配が所定値未満の場合であって、かつ、前記モータを駆動してから所定時間経過後に前記張力測定手段により測定された張力が前記目標張力算出手段により算出された目標張力未満である場合に、警報を出力することを特徴とする。
上述の手段により、本発明は、パーキングブレーキの異常を誤って検出するのを防止しながらも、路面勾配に応じたブレーキ力が発生していない場合には、確実に警報を出力する電動パーキングブレーキ用警報装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、いくつかの実施例に分けて、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、電動パーキングブレーキ用警報装置の構成例を示す図であり、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、路面勾配測定手段10、警報出力手段11、張力測定手段12および目標張力算出手段13を有し、勾配センサ2、警報出力装置3、張力センサ4、モータ5およびブレーキスイッチ6に接続される。なお、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、勾配センサ2、警報出力装置3、張力センサ4、モータ5およびブレーキスイッチ6にCAN(Car Area Network)バスを介して接続されてもよい。
勾配センサ2は、路面の勾配を測定するセンサであり、例えば、傾斜による液面変化を静電容量変化として検出するセンサや、圧電素子を用いたジャイロセンサ等がある。また、勾配センサ2は、測定した勾配の値を電動パーキングブレーキ用警報装置1に送信する。
警報出力装置3は、警報を出力させるための装置であり、例えば、車両に搭載されるホーン、音声を出力するスピーカ、警報用に特別に用意されたサイレン、アラームまたはブザーである。また、警報出力装置3は、CANバスやシリアル通信を介して接続されたカーナビゲーションシステムのディスプレイやインストルメントパネルの表示部に警告メッセージを表示させるものであってもよい。なお、警報出力装置3は、警報を出力させるための指示命令を電動パーキングブレーキ用警報装置1から受信した場合に警報を出力させる。
張力センサ4は、ブレーキケーブル23の張力を測定するためのセンサであり、例えば、材料の磁気特性が機械的荷重によって変化するという磁歪効果を応用したセンサや歪ゲージを利用したセンサである。
モータ5は、電気エネルギーを回転エネルギーに変換する電動アクチュエータであり、例えば、供給電流に応じてブレーキケーブル23の張力を発生させ、電動パーキングブレーキ100の制動力を細かく制御することができる。
ブレーキスイッチ6は、電動パーキングブレーキ100のオンオフを切り替えるスイッチであり、例えば、インストルメントパネルの一部に配置され、スイッチをオンすることにより、電動パーキングブレーキ100を駆動して車輪に制動力を与えるようにする。なお、電動パーキングブレーキ100は、ブレーキスイッチ6がオンされなくとも、シフト位置がP(パーキング)レンジやN(ニュートラル)レンジにセットされた場合に自動的に作動するようにしてもよい。
次に、電動パーキングブレーキ用警報装置1が有する各手段について説明する。
路面勾配測定手段10は、勾配センサ2からの信号を受信して路面勾配を測定する手段であり、警報出力手段11は、警報出力装置3に警報を出力させる手段であり、張力測定手段12は、張力センサ4からの信号を受信してブレーキケーブル23の張力を測定する手段であり、目標張力算出手段13は、路面勾配測定手段10が測定した路面勾配から、その位置に駐車した車両の車輪が回転しないようにするために必要なブレーキケーブル23の張力(以下、「目標張力」という。)を算出する手段である。
これらの手段は、電動パーキングブレーキ用警報装置1に備えられたROM(Read Only Memory)(図示せず。)に記憶され、RAM(Random Access Memory)(図示せず。)に展開されて、電動パーキングブレーキ用警報装置1の制御部であるコンピュータ(図示せず。)に各作業を実行させるプログラムであってもよく、電子回路で構成された装置であってもよい。
図2は、電動パーキングブレーキ100の構成例を示す図である。電動パーキングブレーキ100は、モータ5により駆動されるギヤ20、ギヤ20と係合して回転するスピンドル21、スピンドル21の回転により移動するバランサ22、ブレーキケーブル23、ブレーキシュー26、27から構成される。
車両のシフト位置がPレンジにセットされ、ブレーキスイッチ6がオンされると、電動パーキングブレーキ100は、モータ5を回転させてギヤ20に係合されたスピンドル21を回転させる。なお、ギヤ20は、ラチェット機構を備え、モータ5が回転を終了した後にギヤ20が逆回転して電動パーキングブレーキ100の制動力が低減することがないようにする。
スピンドル21は、例えば、軸上にボールネジを有し、回転によりバランサ22を図中の上下に移動させる。
バランサ22は、左右の車輪におけるブレーキアセンブリ24、25に接続されるブレーキケーブル23のストロークまたは張力を左右均等に調節するための部品であり、スピンドル21の回転により、図中を上下に移動する。
なお、破線で示すバランサ22’は、制動力を発生させるようスピンドル21が回転を開始する前のバランサ22の位置であって、制動力を発生させていない状態でのバランサ22の位置を示す。
ブレーキケーブル23は、一端がバランサ22に接続され、他端が左右のブレーキアセンブリ24、25におけるブレーキシュー26、27に接続される金属製のケーブルであり、これらケーブルの張力を測定するために張力センサ4が中間に取り付けられる。なお、張力センサ4は、左右のブレーキシュー26、27に接続されるブレーキケーブル23の何れか一方に設置されてもよく、双方に設置されてもよい。
制動力を発生させるようスピンドル21が回転すると、バランサ22は、矢印Aの方向に移動し、左右のブレーキアセンブリ24、25におけるブレーキシュー26、27に接続されるブレーキケーブル23の張力を増大させて、左右のブレーキシュー26、27を左右のブレーキドラム28、29に接触させるようにする。一方、制動力を解除するようスピンドル21が回転すると、バランサ22は、矢印Aとは反対の方向に移動し、左右のブレーキアセンブリ24、25におけるブレーキシュー26、27に接続されるブレーキケーブル23の張力を減少させて、左右のブレーキシュー26、27を左右のブレーキドラム28、29から離すようにする。
なお、破線で示すブレーキシュー26’、27’は、それぞれ、制動力を発生させるようスピンドル21が回転を開始する前の左右のブレーキシュー26、27の位置であって、制動力を発生させない状態での左右のブレーキシュー26、27の位置を示す。
制動力を発生させるようスピンドル21が回転すると、左右のブレーキシュー26、27は、矢印Bの方向に移動し、左右それぞれのブレーキドラム28、29と接触して制動力を発生させる。
次に、電動パーキングブレーキ用警報装置1が警報を出力させる場合の処理について説明する。電動パーキングブレーキ用警報装置1は、勾配センサ2が所定値以上の勾配を検出した場合には、直ちに警報を出力させるようにし、勾配センサ2が所定値未満の勾配を検出した場合には、誤警報を出力しないよう、所定時間経過後において、張力センサ4が測定したブレーキケーブル23の張力を考慮して警報を出力すべきか否かを判断する。なお、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、勾配センサ2が所定値以上の勾配を検出した場合であっても、張力センサ4が測定したブレーキケーブル23の張力を考慮して警報を出力すべきか否かを判断するようにしてもよい。処理の簡素化のためである。
この構成により、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、勾配センサ2の測定値のバラツキによる誤警報の発生を確実に防止しながら、路面勾配に応じたブレーキ力が発生していない場合を確実に検出して警報を出力することができるという効果が得られる。
図3は、電動パーキングブレーキ用警報装置1が警報を出力させる処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、車両が停車し、ブレーキペダルが踏み込まれた状態で、かつ、シフト位置がPレンジに設定された場合に、路面勾配測定手段10により勾配センサ2から信号を受信して路面勾配を測定する(ステップS1)。なお、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、シフト位置がPレンジに設定されていなくても、車両が停車し、ブレーキペダルが踏み込まれた状態で、ブレーキスイッチ6がオンされた場合に、路面勾配を測定するようにしてもよい。
次に、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、路面勾配測定手段10により測定された勾配の測定値が、例えば、30%未満であるか否かを判断する(ステップS2)。
勾配の測定値が30%以上であると判断された場合(ステップS2のNO)、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、直ちに警報出力手段11により警報出力装置3から警報を出力させる(ステップS3)。勾配センサ2による測定値のバラツキを考慮してもなお実際の勾配が大きく、警報を出力すべき状態であると判断できるからである。なお、警報出力手段11は、例えば、「勾配が大きいため、駐車位置を変更して下さい」や「駐車時はシフト位置をPレンジにして下さい」といった警告メッセージをディスプレイに表示させるようにしてもよい。
一方、勾配の測定値が30%未満であると判断された場合(ステップS2のYES)、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、この時点では警報出力手段11により警報出力装置3から警報を出力させないようにする。勾配センサ2の測定値のバラツキにより、実際の勾配が小さい場合もあり、必要な制動力を発生させることができる可能性があるからである。
その後、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、路面勾配測定手段10により測定された勾配の測定値に基づいて、目標張力算出手段13により目標張力を算出する(ステップS4)。
目標張力は、例えば、勾配の増大に比例して増大するように所定の計算式に基づいて算出される。また、目標張力は、下り坂(車両が下方を向く)の場合と上り坂(車両が上方を向く)の場合とで変化させるようにしてもよく、車両重量、路面状態、周囲温度等を考慮して変化させるようにしてもよい。
目標張力が算出されると、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、目標張力を達成するよう電動パーキングブレーキ100の制御を開始し、モータ5を駆動させてブレーキケーブル23を巻き取り、左右のブレーキシュー26、27をそれぞれブレーキドラム28、29に押し付けて車輪を制動する(ステップS5)。なお、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、電動パーキングブレーキ100の制御開始と同時に、時間の計測を開始する。
その間、張力測定手段12は、張力センサ4を介してブレーキケーブル23の張力を測定し(ステップS6)、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、測定された張力と目標張力とを比較する(ステップS7)。
測定された張力が目標張力以上になった場合には(ステップS7のYES)、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、モータ5の駆動を停止し、処理を終了する。勾配に見合う制動力が得られ、車輪を確実に制動したと判断できるからである。
一方、測定された張力が目標張力に満たない場合には(ステップS7のNO)、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、電動パーキングブレーキ100の制御開始からの経過時間を取得し(ステップS8)、電動パーキングブレーキ100の制御を開始してから第1の所定時間(例えば、3秒)が経過するまでは(ステップS8のNO)、ブレーキケーブル23の巻き取りを継続させ、ブレーキケーブル23の張力を増大させるようにする。
電動パーキングブレーキ100の制御を開始してから第1の所定時間(例えば、3秒)が経過したにもかかわらず未だ目標張力を実現できない場合には(ステップS8のYES)、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、警報出力手段11により警報出力装置3から警報を出力させる(ステップS9)。電動パーキングブレーキ用警報装置1は、目標張力を達成するのに標準より長い時間を要したことから、ブレーキケーブル23が伸びていたり金属疲労による断絶があったりといった異常状態が推認され、路面勾配に見合う制動力が得られないと判断できるからである。
その後、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、電動パーキングブレーキ100の制御開始からの経過時間の取得を継続し(ステップS10)、電動パーキングブレーキ100の制御を開始してから第2の所定時間(例えば、30秒)が経過するまでは(ステップS10のNO)、ブレーキケーブル23の巻き取りを継続させ、ブレーキケーブル23の張力を増大させるようにする。
電動パーキングブレーキ100の制御を開始してから第2の所定時間(例えば、30秒)が経過したにもかかわらず未だ目標張力を実現できない場合には(ステップS10のYES)、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、電動パーキングブレーキ100の異常が確定したとして、警報出力手段11により警報出力装置3からステップS9の場合とは異なる警報を出力させる。ステップS9の場合とは状況が異なることを明確にするためであり、この場合、警報出力手段11は、「ブレーキ異常」の警告メッセージをディスプレイに表示させるようにしてもよい。
なお、電動パーキングブレーキ100の制御を開始してから第1の所定時間(例えば、3秒)が経過した後、目標張力が達成できた場合に、警報出力手段11により警報出力装置3からステップS9および異常確定の場合とは異なる警報を出力させるようにしてもよい。目標張力を達成するのに標準より長い時間を要したことに変わりは無く、車輪の制動を確実にするためにも、警報を出力したほうがよいからである。なお、この場合、「ブレーキのメンテナンスが必要です」や「勾配が大きいため駐車位置を変更して下さい」といった警告メッセージをディスプレイに表示させるようにしてもよい。
図4は、電動パーキングブレーキ100の制御を開始してからの経過時間と、ブレーキケーブル23の張力との関係を示すグラフである。図4は、横軸に電動パーキングブレーキ100の制御開始からの経過時間(秒)を、縦軸にブレーキケーブル23の張力を示す。
図4において、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、路面勾配測定手段10により、例えば、30%以上の勾配を検出すると直ちに警報を出力する。警報を出力するタイミングは、丸印C1で示すタイミングである。
さらに、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、経過時間が3秒となった時点におけるブレーキケーブル23の張力が未だ目標張力に満たないために(丸印C2参照。)、別の警報を出力する。
また、図4は、経過時間が6秒となった時点でブレーキケーブル23の張力が目標張力に達したことを示すが(丸印C3参照。)、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、この時点で、更に別の警報を出力するようにし、電動パーキングブレーキ100のメンテナンスを促すようにしてもよい。電動パーキングブレーキ100は、最終的に目標張力を達成することはできたが、第1の所定時間(例えば、3秒)内には目標張力を達成できておらず、ブレーキケーブル23が伸びている等の異常状態が発生していると推認できるからである。
この構成により、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、勾配センサ2により測定された勾配が所定値(例えば、30%)以上であれば、電動パーキングブレーキ100の制御開始後直ちに警報を出力し、かつ、電動パーキングブレーキ100の制御開始後、第1の所定時間(例えば、3秒)が経過した時点で目標張力を達成できない場合にも警報を出力するので、荷物の積載状況や温度特性により勾配センサ2の測定値にバラツキがあっても(例えば、±10%の誤差であり、測定値が30%の場合に、実際の勾配が20%乃至40%となる。)、勾配が大きい場合は直ちに、勾配が比較的小さい場合であっても確実かつ適切に警報を出力できるという効果が得られる。
また、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、勾配センサ2により測定された勾配が所定値(例えば、30%)未満の場合には、電動パーキングブレーキ100の制御開始後、第1の所定時間(例えば、3秒)が経過した時点で目標張力を達成できていない場合に限り警報を出力するので、バラツキを有する勾配センサ2の測定値のみに基づいて警報を出力することなく、誤警報を防止できるという効果が得られる。
また、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、上述のような複数段階の警報出力条件を備えることにより、勾配センサ2のみに基づいて警報を出力する際の勾配の閾値を高めに設定することができ、誤警報を防止できるという効果が得られる。
また、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、電動パーキングブレーキ100の制御開始後、第2の所定時間(例えば、30秒)が経過した時点で目標張力を達成できない場合にも警報を出力するので、より正確なブレーキケーブル23の張力測定に基づいて、適切な警報出力を行うことができるという効果が得られる。
さらに、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、第1の所定時間(例えば、3秒)が経過した時点で、警報を出力するので、運転者等が第2の所定時間(例えば、30秒)を待たずして車両から離れ警報を聞き逃してしまうのを確実に防止することができるという効果が得られる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、第1の所定時間および第2の所定時間を固定値とするが、第1の所定時間(例えば、3秒)は、運転者が車両から離れる前に警報を出力するために十分短いものとし、一方で、第2の所定時間(例えば、30秒)は、精度の高い張力測定を行うために十分長いものとしながら、勾配センサ2の測定値に応じてそれぞれ変化させるようにしてもよい。また、所定時間は、さらに、第3、第4或いはそれ以上の設定を有するものであってもよい。
また、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、目標張力を達成するまでに要した時間が短過ぎた場合に警報を出力するようにしてもよい。ブレーキケーブル23に詰まりや引っ掛かり等があり、目標張力を達成しているが、制動力が発生していない場合も考えられるからである。
また、電動パーキングブレーキ用警報装置1は、図4に示すような経過時間と張力との関係を示すグラフの形状から警報出力の要否を判断してもよい。張力の瞬間値だけでなく張力変化の推移を監視することにより、電動パーキングブレーキ100の状態をより正確に判断できるからである。
電動パーキングブレーキ用警報装置の構成例を示す図である。 電動パーキングブレーキの構成例を示す図である。 電動パーキングブレーキ用警報装置が警報を出力させる処理の流れを示すフローチャートである。 電動パーキングブレーキの制御開始からの経過時間と、ブレーキケーブルの張力との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 電動パーキングブレーキ用警報装置
2 勾配センサ
3 警報出力装置
4 張力センサ
5 モータ
6 ブレーキスイッチ
10 路面勾配測定手段
11 警報出力手段
12 張力測定手段
13 目標張力算出手段
20 ギヤ
21 スピンドル
22、22’ バランサ
23 ブレーキケーブル
24、25 ブレーキアセンブリ
26、26’、27、27’ ブレーキシュー
28、29 ブレーキドラム
100 電動パーキングブレーキ
A、B 矢印
C1、C2、C3 丸印

Claims (4)

  1. 路面勾配を測定する路面勾配測定手段と、
    警報を出力する警報出力手段と、
    モータを駆動してブレーキケーブルの張力を制御する電動パーキングブレーキにおける該ブレーキケーブルの張力を測定する張力測定手段と、
    前記路面勾配測定手段により測定された路面勾配に基づいて前記ブレーキケーブルの目標張力を算出する目標張力算出手段と、を備え、
    前記警報出力手段は、前記モータを駆動してから所定時間経過後に前記張力測定手段により測定された張力と前記目標張力算出手段により算出された目標張力との関係に基づいて警報を出力する、
    ことを特徴とする電動パーキングブレーキ用警報装置。
  2. 前記警報出力手段は、前記モータを駆動してから所定時間経過後に前記張力測定手段により測定された張力が前記目標張力算出手段により算出された目標張力未満である場合に、警報を出力する、
    ことを特徴とする電動パーキングブレーキ用警報装置。
  3. 前記警報出力手段は、前記路面勾配測定手段により測定された路面勾配が所定値以上である場合に、警報を出力する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動パーキングブレーキ用警報装置。
  4. 前記警報出力手段は、前記路面勾配測定手段により測定された路面勾配が所定値未満の場合であって、かつ、前記モータを駆動してから所定時間経過後に前記張力測定手段により測定された張力が前記目標張力算出手段により算出された目標張力未満である場合に、警報を出力する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電動パーキングブレーキ用警報装置。
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