JP2004160338A - 半導体プロセス用排ガス処理装置 - Google Patents

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登 佐伯
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照一 三好
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Abstract

【課題】イオン衝撃や周辺温度の異常上昇等の不都合を招くことなく、プラズマ発生領域に電磁誘導電磁界のみ発生させて所定の排ガス処理を高性能、高効率に行なうことができるとともに、耐久性の向上を図ることができるようにする。
【解決手段】半導体プロセスチャンバーから排出される排ガス処理用プラズマを発生するための高周波放電管4を、排ガス導入口5a及び導出口5bを有する絶縁性管状容器5とその外周に螺旋コイル状に巻回させた誘導結合方式の高周波放電用電極9とから構成し、この高周波放電用電極9と絶縁性管状容器5内のプラズマ発生領域PZとの間に、高周波電力の印加に伴う静電誘導電界を遮蔽するように周方向の少なくとも一部に切欠部10aを有する筒状のファラデーシールド10を介装させている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体プロセス用排ガス処理装置に関する。詳しくは、例えば化学気相成長(CVD)プロセス、プラズマCVDプロセス、プラズマエッチングプロセス等の各種半導体プロセスチャンバーから排出される排ガスを、プラズマを利用した放電方式により無害化処理する半導体プロセス用排ガス処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記したような各種の半導体プロセスで多量に使用される種々の反応性ガスには、毒性、引火性、腐蝕性等を有するものが多く、これら反応性ガスのうち半導体プロセス中に消費されるのは一部であって、残りの多くの反応性ガスは未反応ガスとして系外に排出される。この未反応の排ガスは、例えばCF4 ,C2 F6,C3 F8 ,C6 F14等のPFC(過フッ素化炭素)ガス、NF3 等のフッ素化窒素ガス、SF6 等のフッ素化硫黄ガスなどのフッ素系ガス及びそれらの混合ガスであり、これらを処理しないでそのまま大気中に放出すると、大気汚染等の公害や災害、さらには環境破壊を招く原因となる。そのため、近年では、半導体プロセスチャンバーから排出される排ガス中の有害成分を除去する無害化処理を施したのちに大気に放出することが要求され法的にも義務づけられている。
【0003】
かかる半導体プロセス用排ガスの無害化処理の一般的な方法としては、大過剰の不活性ガスを用いて排ガス中の有害成分を希釈する希釈処理方法や、排ガスを燃料及び空気を用いて燃焼させる燃焼処理方法、高温加熱分解や高温反応物質との接触分解による高温処理方法等が知られているが、希釈処理方法は、高圧ガス・特殊材料ガスの法改正に伴い採用不可であり、燃焼処理方法は、燃焼の副産物として環境に有害な多量の微粒子(粉塵)を生じるために、その微粒子の集塵に水によるガス洗浄、洗浄水の処理といった多大な付帯設備を要するだけでなく、微粒子が燃焼系の種々の噴出口やバーナーを塞いで燃焼系に故障を生じやすいなど実用面で多くの問題があり、また、高温処理方法は、例えばSiH4 等と排ガス中に含まれるNF3 との高温下での混合に伴い爆発の危険を有する等の問題がある。
【0004】
これら一般的な処理方法が有する問題を生じることがない無害化処理方法として、従来、半導体プロセスチャンバーから排出される排ガスを絶縁性管状容器内に導入し、この管状容器の外周に螺旋コイル状に巻回させた高周波放電用電極に高周波電力を印加することにより、上記容器内にプラズマを発生させて半導体プロセス用排ガスを分解処理するようにした誘導結合プラズマによる半導体プロセス用排ガス処理方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−226032号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の誘導結合プラズマによる半導体プロセス用排ガス処理方法は、プラズマ発生のための高周波放電用電極をプラズマ領域内、つまり、減圧下の管状容器内に配置して同様に半導体プロセス用排ガスをプラズマで分解処理する方法に比べて、電極やその保護材を励起状態にあるNF3 等に起因するフッ素ラジカルやフッ素イオン等と直接接触させないですむので、電極等の消耗、損傷をなくして処理装置の耐久性向上が図れるという優れた特長を有している。
【0007】
反面、絶縁性管状容器の外周の螺旋コイル状高周波放電用電極に高周波電力を印加した場合、大きな電位差の関係で管状容器内のプラズマ発生領域に静電誘導電界が生じ、この誘導電界の働きによってフッ素イオンや電子が加速されたり、イオンや電子が管状容器の内周壁面に衝突したり、領域周辺の温度が異常上昇したりするなどして、所定の排ガス分解性能にばらつきを生じるばかりでなく、管状容器、電極等の構成部材が熱損傷しやすくて装置全体の耐久性に悪影響を及ぼすという問題があった。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、イオン衝撃や周辺温度の異常上昇等の不都合を招くことなく、プラズマ発生領域に電磁誘導電磁界のみを発生させて所定の排ガス処理を高性能、高効率に行なうことができるとともに、耐久性の向上を図ることができる半導体プロセス用排ガス処理装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置は、半導体プロセスチャンバーから排出される排ガスの導入口及び導出口を有する絶縁性管状容器の外周に誘導結合方式の高周波放電用電極を螺旋コイル状に巻回させて高周波放電管を構成し、この高周波放電管のコイル状高周波放電用電極に高周波電力を印加することにより上記容器内にプラズマを発生させて半導体プロセス用排ガスを分解処理するように構成されている半導体プロセス用排ガス処理装置において、上記螺旋コイル状の高周波放電用電極と上記絶縁性管状容器内のプラズマ発生領域との間に、高周波電力の印加に伴う静電誘導電界を遮蔽するように周方向の少なくとも一部に切欠部を有する筒状のファラデーシールドが介装されていることを特徴とするものである。
【0010】
上記のような特徴構成を有する本発明によれば、高周波放電用電極が絶縁性管状容器の外周に巻回されてプラスマ発生領域外に配置されているために、フッ素ラジカルやフッ素イオン等に直接接触することがなく、電極やその保護材の消耗、損傷をなくすることが可能であるのはもとより、螺旋コイル状高周波放電用電極に高周波電力を印加した場合の大きな電位差の関係で生じる静電誘導電界を筒状ファラデーシールドで遮蔽して誘導電界のプラズマ発生領域への入り込みを防ぎ、このプラズマ発生領域には電磁誘導電磁界(磁場)のみを発生させ、この電磁界中でプラズマを均一かつ効率よく発生させることが可能である。これによって、静電誘導電界の働きによるフッ素イオンや電子の加速、イオンや電子の管状容器内周壁面への衝撃、さらには、領域周辺温度の異常上昇等の不都合を招かず、所定の排ガス分解性能をばらつきなく均一化し処理効率の向上が図れるのみならず、管状容器、電極等の構成部材の熱損傷を抑制して装置全体の耐久性の向上が図れる。
【0011】
本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置における静電誘導電界遮蔽用のファラデーシールドとしては、請求項2に記載のように、絶縁性管状容器の外周面側、あるいは、請求項3に記載のように、絶縁性管状容器の内周面側のいずれに配設してもよい。そのうち外周面側に配設する外装式の場合は、内面側に配設する内装式の場合に比べて、装置全体の組立製作が容易であるとともに、ファラデーシールドがプラズマに晒されないので、それの構成材料として高純度のアルミニウムなどプラズマ及びフッ素ラジカルに対して耐性のある材料を用いなくても、例えば銅等の低コスト材料を用いることができる。
【0012】
また、本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置における高周波放電用電極としては、絶縁性管状容器の外周に誘導結合方式の高周波放電用電力線を螺旋コイル状に巻回したものであればよいが、特に、請求項4に記載のように、内部に冷却水を流通可能な状態で絶縁性管状容器の外周に螺旋コイル状に巻回された導電性金属管から構成することによって、誘導結合によるブラズマ発生効率を高めるために電極への印加電力の中心周波数を高く設定したとしても、表皮効果による発熱を冷却水との熱交換により抑制して電力損失を低減できるとともに、電極の冷却作用により反射電力の増大も抑制して装置全体の耐久性を一層向上することができる。この冷却水流通式の導電性金属管から電極が構成される場合は、冷却効率の面からみてファラデーシールドを内装式とすることが好ましい。
【0013】
さらに、本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置において、高周波放電用電極に高周波電力を印加する高周波電力発生電源として、請求項5に記載のように、周波数可変式に構成されたものを用いることが望ましい。この場合は、使用する反応性ガスの種類や濃度、使用圧力範囲等の変更、あるいは、放電プラズマ着火前後のフプラズマが不安定な過渡状況でキャパシタンス成分の変動等に伴い負荷インピーダンスが急激に変動した際、発振周波数を負荷インピーダンスと電源の出力インピーダンスとが整合するように可変制御することにより、負荷インピーダンスの変動に応答性よく追従させて放電プラズマを確実かつ速やかに発生させるとともに、その発生プラズマを安定状態に維持させて所定の排ガス分解処理を高性能かつ高効率に行なうことができる。
【0014】
なお、本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置が処理対象とする半導体プロセス用排ガスは、CF4 ,C2 F6 ,C3 F8 ,C6 F14等のPFC(過フッ素化炭素)ガス、NF3 等のフッ素化窒素ガス、SF6 等のフッ素化硫黄ガス及びそれらの混合ガスといったフッ素系排ガスであり、このフッ素系排ガスのガス種に対応して、H2 O、O2 を含むガスを添加して高周波放電管を構成する管状容器内に導入することにより、多種の未反応ガスを確実に分解処理することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置の概略構成図であり、化学気相成長(CVD)プロセス、プラズマCVDプロセス、プラズマエッチングプロセス等の各種の半導体プロセスチャンバー1から排出される未反応のフッ素系排ガスはターボ分子ポンプ2により排ガス用配管3を通して高周波放電管4内に導入される。ここで、処理対象となる未反応のフッ素系排ガスとしては、例えばCF4 ,C2 F6 ,C3 F8 ,C6 F14等のPFC(過フッ素化炭素)ガス、NF3 等のフッ素化窒素ガス、SF6 等のフッ素化硫黄ガスなどのフッ素系ガス及びそれらの混合ガスであり、このフッ素系排ガスが高周波放電管4内に導入される前に該フッ素系排ガスにH2 O、O2 を含むガスを添加することにより、例えば2NF3 やCF4 +2H2 O等に化学反応させて高周波放電管4内に導入される。
【0016】
上記高周波放電管4は、図2に示すように、排ガス用配管3にフランジ11を介して接続される排ガス導入口5a及び大気排出用の真空ポンプ6に配管7及びフランジ12を介して接続される導出口5bを有する、例えば耐熱セラミックあるいは石英ガラス等の絶縁性管状容器5と、この管状容器5の外周に螺旋コイル状に巻回されて高周波電力発生電源8から1ないし30MHzの高周波電力を印加することにより管状容器5内にプラズマを発生させる誘導結合方式の高周波放電用電極9とにより構成されている。なお、高周波放電管4内でのプラズマ処理における圧力条件は、13.3〜1330Pa(0.1〜10torr)程度に設定されている。
【0017】
上記高周波放電管4における高周波放電用電極9は、図3及び図4に明示のように、内部に冷却水CWを流通可能な状態で絶縁性管状容器5の外周に螺旋コイル状に巻回された、例えば銅管等の導電性金属管から構成されている。この高周波放電用電極9と上記絶縁性管状容器5内のプラズマ発生領域PZとの間で、管状容器5の内周面に近接した箇所には、高周波放電用電極9への高周波電力の印加に伴う静電誘導電界を遮蔽するように、径方向で対向する円周方向の二箇所に切欠部10aを有する半割り筒状形のファラデーシールド10が介装されている。このファラデーシールド10はその一端側に一体に形成されているフランジ11を介して接地されている。
【0018】
なお、上記ファラデーシールド10は、プラズマ及びフッ素ラジカル等に対して耐性のある高純度アルミニウムを構成材料とすることが望ましいが、アルミニウム以外にステンレスから構成してもよい。
【0019】
上記のように構成された半導体プロセス用排ガス処理装置によれば、半導体プロセスチャンバー1から排出される未反応のPFCガス、フッ素化窒素ガス、フッ素化硫黄ガスなどのフッ素系ガス及びそれらの混合ガスがターボ分子ポンプ2により排ガス用配管3を通して高周波放電管4内に導入される前にH2 O、O2を含むガスが添加され、例えば2NF3 やCF4 +2H2 O等に化学反応されて高周波放電管4の絶縁性管状容器5内に導入される。この高周波放電管4では、高周波電源8から高周波放電用電極9に1ないし30MHz程度の高周波電力が印加されることに伴い管状容器9内に誘導結合によってプラズマが発生されており、このプラズマに上記の導入排ガスが接触することにより、例えばN2 +6FやCO2 +4HF等に分解されて無害化処理された上、真空ポンプ6により大気に排出される。
【0020】
このような誘導結合プラズマによる無害化処理時において、螺旋コイル状高周波放電用電極9に高周波電力を印加したとき、大きな電位差の関係で静電誘導電界を発生するが、この誘導電界は筒状ファラデーシールド10で遮蔽されて管状容器5内のプラズマ発生領域PZへの入り込みが防止され、プラズマ発生領域PZには電磁誘導電磁界(磁場)のみが発生されることになり、したがって、電磁界中でプラズマを均一かつ効率よく発生させることが可能で、静電誘導電界の働きによるフッ素イオンや電子の加速、イオンや電子の管状容器5内周壁面への衝撃、さらには、領域周辺温度の異常上昇等の不都合がなく、所定の排ガス分解性能をばらつきなく均一化し処理効率の向上が図れるのみならず、管状容器5、電極9等の構成部材の熱損傷を抑制して装置全体の耐久性の向上が図れる。
【0021】
また、上記の無害化処理時に高周波放電用電極9を構成する導電性金属管の内部に冷却水CWを流通させておくことによって、電極9への印加電力の周波数を30MHz程度に高く設定したとしても、表皮効果による発熱を抑制して電力損失の低減が図れるとともに、プラズマ着火後はコイル状電極9の冷却作用によって反射電力の増大が抑制されるために、特別な電力調整装置や磁界印加装置等を付設しなくても、プロセス用排ガスを常に効率よく分解し無害化処理することができる。
【0022】
図5及び図6は、本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置における高周波放電管4の他の実施の形態を示し、この実施の形態では、高周波放電用電極9が、内部に冷却水CWを流通可能な状態で絶縁性管状容器5の外周に螺旋コイル状に巻回された、例えば銅管等の導電性金属管から構成されているとともに、この高周波放電用電極9と上記絶縁性管状容器5内のプラズマ発生領域PZとの間で、管状容器5の外周面側に高周波放電用電極9への高周波電力の印加に伴う静電誘導電界を遮蔽するように、径方向で対向する円周方向の二箇所に切欠部10aを有する半割り筒状形のファラデーシールド10を介装し、かつ、このファラデーシールド10の外周に筒状の絶縁シート13を被覆させて構成されている。このファラデーシールド10はその一端側に固定連結したフランジ11を介して接地されている。
【0023】
なお、ファラデーシールド10としては、径方向で対向する円周方向の二箇所に切欠部10aを有するもの以外に、例えば図7に示すように、円周方向の一箇所にのみ切欠部10aを有するものであっても、図8に示すように、円周方向の四箇所に切欠部10aを有するものであってもよい。
【0024】
上記図5及び図6に示すような構成の高周波放電管4を備えた半導体プロセス用排ガス処理装置においても、図3及び図4に示すような構成の高周波放電管4を備えたものと同様に、誘導結合プラズマによる無害化処理時に生じる静電誘導電界をファラデーシールド10で遮蔽して管状容器5内のプラズマ発生領域PZへの入り込みを防止し、プラズマ発生領域PZには電磁誘導電磁界(磁場)のみを発生させて該電磁界中でプラズマを均一かつ効率よく発生させることが可能であり、静電誘導電界の働きによるフッ素イオンや電子の加速、イオンや電子の管状容器5内周壁面への衝撃、さらには、領域周辺温度の異常上昇等の不都合を生じることなく、所定の排ガス分解性能をばらつきなく均一化し処理効率の向上が図れるのみならず、管状容器5、電極9等の構成部材の熱損傷を抑制して装置全体の耐久性の向上が図れる。また、無害化処理時に高周波放電用電極9を構成する導電性金属管の内部に冷却水CWを流通させておくことによって、表皮効果による発熱を抑制して電力損失の低減が図れるとともに、プラズマ着火後はコイル状電極9の冷却作用によって反射電力の増大が抑制されるために、プロセス用排ガスを常に効率よく分解し無害化処理することができる。
【0025】
加えて、ファラデーシールド10を管状容器5の外周面側に配設した外装式としているので、ファラデーシールド10を管状容器5の内面側に配設する内装式の場合に比べて、装置全体の組立製作が容易であるとともに、ファラデーシールド10がプラズマ及びフッ素ラジカルに晒されないので、それの構成材料として高純度アルミニウムなどプラズマ及びフッ素ラジカルに対して耐性のある材料を用いなくても、例えば銅等の低コスト材料を用いることができる。
【0026】
なお、上記実施の形態では、高周波放電用電極9に高周波電力を印加する高周波電力発生電源8として、固定周波数の発振器を備えたものを使用したが、周波数可変式の発振器を備えたものを用いてもよい。この場合は、使用する反応性ガスの種類や濃度、使用圧力範囲等の変更、あるいは、放電プラズマ着火前後のフプラズマが不安定な過渡状況でキャパシタンス成分の変動等に伴い負荷インピーダンスが急激に変動した際、発振周波数を負荷インピーダンスと電源の出力インピーダンスとが整合するように可変制御することにより、負荷インピーダンスの変動に応答性よく追従させて放電プラズマを確実かつ速やかに発生させるとともに、その発生プラズマを安定状態に維持させて所定の排ガス分解処理を高性能かつ高効率に行なうことができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、誘導結合方式の高周波放電用電極を採用することで、電極やその保護材の消耗、損傷をなくすることができるのはもとより、所定の排ガス分解処理を行なうべく螺旋コイル状高周波放電用電極に高周波電力を印加したときに生じる静電誘導電界を筒状ファラデーシールドで遮蔽して静電誘導電界がプラズマ発生領域に入り込むことを防止し、プラズマ発生領域に発生される電磁誘導電磁界中でプラズマを均一かつ効率よく発生させることができる。したがって、静電誘導電界の働きによるフッ素イオンや電子の加速、イオンや電子の管状容器内周壁面への衝撃、さらには、領域周辺温度の異常上昇等の不都合を招くことがなく、所定の排ガス分解性能をばらつきなく均一化できるとともに、処理効率の著しい向上を達成することができ、また、管状容器、電極等の構成部材の熱損傷も抑制して装置全体の耐久性の顕著な向上を図ることができるという効果を奏する。
【0028】
特に、請求項4に記載のような構成の高周波放電用電極を使用することによって、電極への印加電力の周波数を高く設定したとしても、冷却水による冷却作用で表皮効果による電極の発熱を抑制して電力損失を低減することができるとともに、反射電力の増大も抑制して装置全体の耐久性を一層向上することができる。
【0029】
また、請求項5に記載のように、周波数可変式の高周波電力発生電源を用いることによって、反応性ガスの種類や濃度、使用圧力範囲等の変更、あるいは、放電プラズマ着火前後のプラズマが不安定な過渡状況でのキャパシタンス成分の変動等に伴い負荷インピーダンスが急激に変動した際、発振周波数を可変制御することにより、負荷インピーダンスの変動に応答性よく追従させて放電プラズマを確実かつ速やかに発生させるとともに、その発生プラズマを安定状態に維持させて所定の排ガス分解処理を高性能かつ高効率に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置の概略構成図である。
【図2】同上装置における高周波放電管の構成を示す正面図である。
【図3】図2の要部の拡大縦断正面図である。
【図4】図3のX−X線に沿った縦断側面図である。
【図5】本発明に係る半導体プロセス用排ガス処理装置における高周波放電管の他の実施の形態を示す要部の拡大縦断正面図である。
【図6】図5のY−Y線に沿った縦断側面図である。
【図7】図5のY−Y線に沿った変形例を示す縦断側面図である。
【図8】図5のY−Y線に沿ったもう一つの変形例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 半導体プロセスチャンバー
4 高周波放電管
5 絶縁性管状容器
5a 排ガス導入口
5b 排ガス導出口
8 高周波電力発生電源
9 高周波放電用電極
10 ファラデーシールド
10a 切欠部

Claims (6)

  1. 半導体プロセスチャンバーから排出される排ガスの導入口及び導出口を有する絶縁性管状容器の外周に誘導結合方式の高周波放電用電極を螺旋コイル状に巻回させて高周波放電管を構成し、この高周波放電管のコイル状高周波放電用電極に高周波電力を印加することにより上記容器内にプラズマを発生させて半導体プロセス用排ガスを分解処理するように構成されている半導体プロセス用排ガス処理装置において、
    上記螺旋コイル状の高周波放電用電極と上記絶縁性管状容器内のプラズマ発生領域との間に、高周波電力の印加に伴う静電誘導電界を遮蔽するように周方向の少なくとも一部に切欠部を有する筒状のファラデーシールドが介装されていることを特徴とする半導体プロセス用排ガス処理装置。
  2. 上記ファラデーシールドが、絶縁性管状容器の外周面側に配設されている請求項1に記載の半導体プロセス用排ガス処理装置。
  3. 上記ファラデーシールドが、絶縁性管状容器の内周面側に配設されている請求項1に記載の半導体プロセス用排ガス処理装置。
  4. 上記高周波放電用電極が、内部に冷却水を流通可能な状態で絶縁性管状容器の外周に螺旋コイル状に巻回された導電性金属管から構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体プロセス用排ガス処理装置。
  5. 上記高周波放電用電極に高周波電力を印加する高周波電力発生電源は、周波数可変式に構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体プロセス用排ガス処理装置。
  6. 処理対象となる半導体プロセス用排ガスが、フッ素系排ガスであり、このフッ素系排ガスにH2 O、O2 を含むガスを添加して上記高周波放電管を構成する管状容器内に導入するように構成されている請求項1ないし5のいずれか記載の半導体プロセス用排ガス処理装置。
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