JP2004160088A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数回分の確定図柄を利用して大当りにならないことを分り難くする。
【解決手段】図11(a)に示す図柄表示装置の画面53a内の左上部に、前々回の図柄、前回の図柄を表示し、画面中央下部において、大当り乱数による今回の図柄の抽選を行う。図11(b)に示すように今回の図柄が確定したならば、図11(c)に示すように前々回、前回の図柄と今回の図柄を一覧表示し、棒線54cで繋がっているように同じ数字が揃えば遊技者に有利な大当り遊技状態へと移行する。また、図11(f)の棒線54fで繋がっているような、前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄との組合せで大当り遊技状態へ移行するか否かを判定することもできる。
【選択図】図11
【解決手段】図11(a)に示す図柄表示装置の画面53a内の左上部に、前々回の図柄、前回の図柄を表示し、画面中央下部において、大当り乱数による今回の図柄の抽選を行う。図11(b)に示すように今回の図柄が確定したならば、図11(c)に示すように前々回、前回の図柄と今回の図柄を一覧表示し、棒線54cで繋がっているように同じ数字が揃えば遊技者に有利な大当り遊技状態へと移行する。また、図11(f)の棒線54fで繋がっているような、前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄との組合せで大当り遊技状態へ移行するか否かを判定することもできる。
【選択図】図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤面上に図柄表示装置を備え、図柄の変動後停止した確定図柄によって、遊技者が大当り状態へと移行するか否かを判定できる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の弾球遊技機(第1種遊技機)は、図柄始動口に遊技球が入賞すると図柄が変動し、図柄が予め定められた組合せで停止すると大入賞口が所定回数開放され、遊技者に有利な大当り状態になる。一般的な図柄の変動表示は、変動開始時には高速に図柄が変動し、所定時間経過後に低速変動になりその後、各図柄が1個ずつ停止されていく。現在の遊技機で一番多い種類としては、3個の図柄が同じ図柄で揃うと大当りになるものである。しかし、中には図柄が9個あったり、実際は確定図柄が3個であるのに、9個あるように見せている遊技機(確定図柄3個、擬似図柄6個)も存在する。どの遊技機も遊技球の始動口への入賞で1回の変動が行われる。また、始動口への入賞で1回の変動が行われる遊技機の中には、1回の入賞で複数回変動しているようにみせているものがある。特定のリーチになると画面が複数に分割され、分割された分だけ、それぞれ異なったスーパーリーチ(変動)が行われ、その中の一つでも図柄が揃ったら大当りになるもの、等の演出を行っているものも存在する。
【0003】
図柄の変動が終了すると確定図柄が一定時間表示(数秒)され、保留記憶があったり、始動口に新たな入賞があると、前回確定図柄が高速で変動が開始される。また、保留記憶が無かったり、新たな始動口への入賞がなかった場合、以前の変動時の確定図柄が一定期間(数分)表示され、その後、デモ表示が行われる。即ち、1個の入賞で1回の抽選と1回の変動が行われ、抽選結果である確定図柄は次ぎの変動が開始されたら消えてしまうのである。
【0004】
現在の遊技機は、遊技球が始動口に入賞した場合、大当り判定用乱数、大当り用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン決定用乱数など様々な乱数を取得し、その取得した乱数を主制御基盤から図柄制御基盤に送り、この図柄制御基盤が図柄表示装置に図柄を変動表示させている。このとき、主制御基盤で入賞時に取得した大当り乱数の値によって大当り状態へ移行するか否かを決定し、大当りと判定されると、大当り用の図柄を決定している。即ち、主制御基盤は、表示すべき図柄を見て、大当り状態へ移行するか否かを決めているわけでない。上記乱数決定方式以前のパチンコ遊技機では、1個1個の図柄を見て同じ図柄が3個揃ったら大当りにするような方法を行っていた。
【0005】
以下の特許文献1〜5を挙げる。
【特許文献1】特開平07−204327号公報
この特許文献1は、5つの表示領域を備え、遊技者が該5つの表示領域のうち変動させたいものを選択し、該選択したもののみ始動口への入賞に起因して変動するものである。大当りかどうかの判定は、選択した表示領域及び選択しなかった表示領域の図柄を見て判定する。つまり5つ全ての表示領域の図柄で大当りを判定するものである。
【特許文献2】特開2000−70485号公報
特許文献2は、その請求項1に「複数回の抽選を行い、そのうち少なくとも2回の抽選結果に基づいて特典の大きさを決定し、所定のタイミングに達すると、その特典を遊技者に与える遊技機」と記載されている。
明細書の内容としては、通常通りに、大当り乱数により大当りか否かを判定する。その際、大当り終了後に行われる時短回数が決定される。また、大当りの最終ラウンドにも時短回数の抽選を行い、大当りと判定された時の時短回数と大当りの最終ラウンドに決定した時短回数の合計が総時短回数になる。
【特許文献3】特開2000−126387号公報
特許文献3は、1個の入賞で、複数の図柄がランダム(入賞した時決まっているが)に出現され、該複数の図柄が移動や消去を繰り返され、最終的に同じ図柄が3個揃ったら大当りになる。この発明では、複数の図柄が一定期間表示されてゆき、その図柄が揃ったら大当りになるが、結局は一つの変動パターンに過ぎないし、一つの入賞に対しての演出に過ぎない。
【特許文献4】特開平10−118263号公報
特許文献4は、表示画面を9分割表示し、その9分割された表示の中で図柄が縦、横、斜めのいずれかで3個揃うと大当りとなる遊技機において、図柄が3個揃った時点で、3個揃ったライン以外で図柄が2個揃ったリーチ表示がある場合、そのリーチになったラインの数に対応して、大当り移行の大当り確率が変化するものである。
【特許文献5】特開2002−136718号公報
特許文献5は、1回の入賞で2個の図柄変動が始まり、2個の変動のうち、どちらかの変動の図柄が揃った場合、大当りになるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1〜5に記載した発明は、1個の入賞に対して1回の変動が行われ、その1回の変動結果である確定図柄は、保留された記憶があった場合や始動口に遊技球が入賞した場合、直ぐに次の変動が始まるので、大当り以外の時を除き、前回の変動結果である確定図柄は消えてしまう。通常は、前回の変動結果である確定図柄など、消えてしまっても何の問題もないのであるが、遊技者の中には、1回、1回の変動結果を全てメモにとり、今後の自分なりの遊技攻略にする者もいれば、遊技の止め時期を確定図柄の内容で決める者もいる。例えば、「同じ図柄で何度も停止したからもう止めよう」「前のリーチでも同じ図柄で停止したなあ、もう駄目だなあ」等の考えで遊技を行うものがいる。
しかし、そのような者たちにとっては、直ぐに確定図柄が消えてしまっていたので、確定図柄を見逃すことがあったり、確定図柄ばかり気にして遊技しているので、始動口や入賞口に遊技球が全然入賞しないのに気がつくのが遅れたりする場合もあった。
【0007】
図柄を3個表示し、大当りか外れかを遊技者に知らせる遊技機では、3個同時に停止するのではなく、3個ある図柄のうち、1個1個順次停止されてゆき、そこで1番目に停止する図柄と2番目に停止する図柄が揃うとリーチという状態になり、大当り(図柄が同じ図柄で3個揃う)への期待が高まる。言い換えれば、1番目と2番目に停止する図柄が同じでなければ、チャンス目が存在するなどの例外はあるものの、遊技者が、3番目の図柄が止まる前に外れだと分ってしまう。現在では、3図柄でなく6図柄や9図柄を利用して大当りかハズレかを遊技者に知らせる遊技機が存在する。9図柄を表示するタイプであると、大当りラインが増えるため初心者の遊技者は、図柄が揃い易いと思い、1個の入賞で2回変動しているように見せるタイプや特定のリーチになると画面が分割され、分割された領域でそれぞれ異なる変動を行うタイプでは、複数回抽選しているように見えるため、初心者には、沢山チャンスがあると思うのであるが、常連の遊技者は、1個の入賞による変動で1回の抽選(チャンス)しかなく、見た目だけ、そう見えるだけだと分ってしまっている。即ち、従来の遊技機は1個の入賞で1回の抽選だけであり、面白みがなかったり期待感が薄いという課題がある。
9図柄を使用したタイプの遊技機や、特定のリーチ状態になったら、見た目上ダブルリーチが表示されるものは、存在するが、9図柄使用するタイプのダブルリーチは、ダブルリーチになる図柄の組合せが決まってしまっているし、特定のリーチ状態になるとダブルリーチになるタイプは、特定のリーチになってからしか、ダブルリーチにならないという課題がある。
また、大当りか否かを図柄が揃うか否かで遊技者に知らせている現在の遊技機では、当然ながらリーチ状態(図柄が2個揃う)にならなければ大当り(図柄が3個揃う)にならない、つまり、リーチにならなかった時点で、3個目の図柄が停止する前に、大当りにならないことが分ってしまっていた。
【0008】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の弾球遊技機は、
遊技盤面上に発射された遊技球のうち、1球の遊技球が特定の入賞口に入賞又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致するか否かで大当りか否かを判定する第1大当り判定手段を備えた主制御基盤と、該主制御基盤の判定結果を、複数の図柄を変動表示させた後、確定表示して報知する図柄表示装置と、該図柄表示装置を制御する図柄制御基盤と、を備え、
前記主制御基盤が大当たりと判定した場合、遊技者にとって有利な大当り遊技を実行する弾球遊技機において、
前記確定表示された確定図柄を複数回分、記憶する記憶手段と、
今回の図柄が確定した後の新たな図柄の確定表示に伴い、前記複数回分の確定図柄の記憶を更新する記憶更新手段と、
前記記憶手段と記憶更新手段によって記憶されている複数回分の確定図柄を前記図柄表示装置にて表示する確定表示手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機である。
【0009】
請求項1の弾球遊技機によれば、前回までの確定図柄が今回の確定図柄と併せて表示されているので、確定図柄の忘れや見落としを防止できる。そのため夫々の遊技者が自分なりの戦略を立てやすい。
前記第1大当り判定手段が、遊技盤面上に発射された遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致することに起因して大当りと判定するので、遊技規則に合致し好ましい。
【0010】
本発明の具体例としては、以下のものが挙げられる。
図柄の変動停止した複数回分の確定図柄を記憶する記憶手段は、確定図柄そのもののデータを記憶してもよいし、外れ図柄を決定する外れ図柄乱数、大当り図柄を決定する大当り図柄乱数を用い(兼用し)、確定図柄を決定するときには、それらの抽出値の記憶を用いることでもよい。記憶領域を簡素化できるからである。
今回の確定図柄と、前回までの複数回分の確定図柄とを、画面上にマトリクス状に表示し、所定のライン、例えば、斜めライン、又は、縦ラインで特定の組合せで表示させることができる。
前回までの複数回分の確定表示及び今回の確定表示は、例えば、1回の入賞に対して3桁の図柄を横方向に確定表示し、上の行から前々回、前回、今回、の3種類の図柄を時系列的に確定表示し、今回の確定表示によって、3行3列の確定したマトリクス表示上で、所定ラインの確定図柄の組合せを表示することが例示できる。
確定表示手段は、上述例でいえば、今回の確定表示後、図柄の新たな変動が生じた場合、今回の確定図柄を前回の確定図柄の位置へ表示し、前回の確定図柄の位置を前々回の確定図柄の位置へ表示し、前々回の確定表示は消去することである。今回の確定図柄の位置は、遊技者の判定を容易にするために、その配置は他の確定図柄に対して固定しておくことが好ましい。
大当りに関連する遊技付加価値には、大当りの種類、時短回数、大当り確率、確率変動回数、確率変動の有無、ラウンド回数、ラウンド回数の延長の有無、大入賞口の開放時間、開放する入賞口の種類などが考えられる。
【0011】
請求項2に記載の弾球遊技機は、
請求項1の弾球遊技機において、
前記図柄表示装置に表示されている複数回分の確定図柄の一部と、今回の確定図柄の一部又は今回の確定図柄の全てを使用して、遊技者にとって有利な状態になるか否かを報知することを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、遊技者の期待感が拡大し遊技の幅が広がるという効果がある。
【0012】
請求項3に記載の弾球遊技機は、
請求項1の弾球遊技機において、
前記図柄表示装置に表示されている複数回分の確定図柄の一部と、今回の確定図柄の一部又は今回の確定図柄の全てを使用して、遊技者にとって有利な状態の種類を報知することを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、遊技者の期待感が拡大し遊技の幅が広がるという効果がある。
【0013】
請求項4に記載の弾球遊技機は、
請求項1及至3の弾球遊技機において、
前記第1大当り判定手段によって判定された結果を示す今回の確定図柄の一部と、前記記憶手段及び前記記憶更新手段によって記憶されている複数回分の確定図柄の一部との組合せが、予め定められた組合せであった場合に、大当り又は該大当りに関連する遊技付加価値を付与することを判定する第2大当り判定手段を備えることを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、遊技者は、リーチでない場合、大当りでないと即座に判定して興味を失ってしまうのであるが、本発明による図柄の確定表示から、明らかに大当りでないという判定ができにくくなり、趣向性の持続性を高めることができる。例えば、遊技球1個の始動口への入賞による変動でリーチ状態にならなかったとしても、前回までの確定図柄との関係で、まだ大当りやリーチへの可能性が存在するため、通常の1個の入賞(変動)に対しての期待感だけでなく、前回の図柄と今回の図柄との関係についても期待感を持たせることができる。
また、大当り遊技に関する2つの期待感を持たせることができるとともに、遊技付加価値の幅を広げることができる。ときには、1個の入賞でリーチになると同時に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄との組合せでもリーチ状態になる可能性がある。そうすると、見せ掛け上の演出ではない、本当のダブルリーチが可能である。特定のリーチに限定されず、様々な図柄の組合せでもダブルリーチになる可能性がある。即ち、本発明の制御を大当り乱数と複数回前の確定図柄と今回の確定図柄を見て大当りになるか否かを判定するといった、2つの大当り判定手段をともに大当り判定に使用するので、見た目の演出(偽物)だけのダブルリーチではなく、実際に、2回チャンスがあるダブルリーチが可能になるのである。一方、ダブルリーチは、演出のみのダブルリーチとすることもできる。
【0014】
前記第1大当り判定手段の判定結果、又は、前記第1大当り判定手段及び前記第2大当り判定手段の判定結果により、大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段を備えることが好ましい。従来の弾球遊技機の大当り判定手段、即ち、1回の入賞で確定表示される図柄によって大当りか否かを定めるか、又は、所定の当否乱数の値で抽選されると大当りになり、対応する今回の確定図柄が表示されると大当りになるということに加えて、本発明は、複数回分の図柄と今回の確定図柄との組合せによって大当り又は大当りに関連する遊技価値を付与するという判定手段を加味し、これらの二通りの判定手段を用いて大当りになるか否かを判定できるのである。
本発明には主として3つのケースがある。
(1)第1大当り判定手段で大当りと判定するが、第2大当り判定手段は外れと判定する場合、
(2)第1大当り判定手段で外れと判定するが、第2大当り判定手段は大当りと判定する場合、
(3)第1大当り判定手段、第2大当り判定手段でともに大当りと判定する場合がある。
【0015】
この発明は、主として、実施形態1〜7に対応する。
請求項4の弾球遊技機の変更形態として次のものがある。
第1大当り判定手段と、第2大当り判定手段とでは、大当りの価値又は大当りに関連する付加価値(例えば確率変動の有無又は内容)が異なる構成を有するものでもよい。
1個の入賞に対応して、複数回分の確定図柄とは関係なく大当り判定及び図柄の決定を行い(大当りか否かは乱数抽選によって決定)、そのうえで複数回分の確定図柄と今回の確定図柄を見て大当りを判定しても良いし、入賞時に取得した乱数により大当りの種類も決定され、遊技者には見た目上のみ、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄を見て大当り状態へ移行するか否かを判定しているように見せる演出のみでも良い。
1個の遊技球が始動口に入賞した時に抽出した乱数の値により大当りと判定されたときと、今回の確定図柄と複数回前の確定図柄との組合せで大当りと判定されたときでは、大当り終了後の付加価値が異なる遊技機としてもよい。
上記同様、1個の入賞では、複数回分の確定図柄とは関係なく大当り判定及び図柄の決定を行い、その上で複数回分の確定図柄と今回の確定図柄を見て判定してもよいし、入賞時に取得した乱数により大当りの種類も決定され、見た目上のみ、そのような判定を行っているように見せる演出のみでもよい。
付加価値とは、時短回数の違い、大当り確率の違い、確変回数の違いなどである。
1個の遊技球が始動口に入賞した時に抽出した乱数の値により大当りと判定されたときと、今回の確定図柄と複数回前の確定図柄との組合せで大当りと判定されたときでは、大当りの種類が異なる遊技機でもよい。
上記同様、1個の入賞では、複数回分の確定図柄とは関係なく大当り判定及び図柄の決定を行い、その上で複数回分の確定図柄と今回の確定図柄を見て判定してもよいし、入賞時に取得した乱数により大当りの種類も決定され、見た目上のみ、そのような判定を行っているように見せる演出のみでもよい。
大当りの種類とは、確変大当り、通常大当りの違いとか、ラウンド回数の違い、大入賞口の開放時間の違い、開放される入賞口の違いなどである。
【0016】
なお、当否乱数のみでなく、当否乱数と複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄で大当りや大当りの種類を決める制御を行う場合は、前回までの確定図柄を記憶する必要があるが、大当り乱数(確変か否かを決める乱数も含む)のみで判定し、見た目だけこのような制御をする場合も、複数回前までの確定図柄を記憶しておく必要がある。主制御基盤又は図柄制御基盤が大当りと判定していない場合(大当り乱数が当りを引いてない場合)でも見た目上で、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄で図柄が3個揃ってしまう事があるので、それを防止しなければならないために、記憶しておく必要がある。
【0017】
請求項5に記載の弾球遊技機は、
請求項4の弾球遊技機において、
前記第1大当り判定手段と前記第2大当り判定手段を用いて大当りの種類又は大当りに関連する遊技付加価値の種類を決定することを特徴にする遊技機である。
これにより、前回までの確定図柄との関係で、大当り遊技又は大当たり遊技に関連した付加価値の幅を広げることができるという効果を生じる。
【0018】
請求項6に記載の弾球遊技機は、
請求項4又は5の弾球遊技機において、
前記記憶手段、前記記憶更新手段、前記第2大当り判定手段を前記図柄制御基盤に設けたことを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、主制御基盤の負担を軽減しつつ遊技の幅を広げることができる。
【0019】
以下に、請求項1〜6のいずれかに関連する発明も説明する。
好ましい発明としては、前記第1大当り判定手段が、遊技盤面上に発射された遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致することに起因して大当りと判定し、
該第1大当り判定手段の判定に応答して、前記確定表示手段が、前記大当りの判定に対応させて、大当り図柄乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値によって選択された前記予め定められた組合せの今回の確定図柄を確定表示する弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態1〜8に対応する。
これにより、第2大当り判定手段は、確定図柄で大当りを判定するので、趣向性が高まる。
【0020】
好ましい発明としては、遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入賞口に入賞又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して大当りか否かを決定する主制御基盤と、
該主制御基盤により大当りか否かを決定する毎に画面上の画像を変動表示した後、大当りか否かを示す図柄で静止表示するよう制御することを特徴とする図柄制御基盤と、
を含む弾球遊技機である。
これにより、主制御基盤が第1大当り判定と第2大当り判定とを、まとめて行なうので、制御が効率化する効果がある。
この発明は、主として、実施形態2〜7に対応する。
【0021】
好ましい発明としては、遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入賞口に入賞又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して遊技者に大当りか否かを決定するとともに、確率変動を行なうか否かを決定する主制御基盤と、
該主制御基盤により大当りか否かを決定する毎に画面上の画像を変動表示した後、大当りか否かを示す図柄で静止表示させるとともに、確率変動するか否かを示す確率変動判定図柄を表示するよう制御することを特徴とする図柄制御基盤と、
を含む弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態1〜8に対応する。
この弾球遊技機には主として3つのケースがある。
(1)第1大当り判定手段の大当り判定と関連して確率変動をするか否かを判定する場合、
(2)第2大当り判定手段の大当り判定と関連して確率変動をするか否かを判定する場合、
(3)第1大当り判定手段と第2大当り判定手段とに関連して確率変動をするか否かを判定する場合がある。
これにより、第2大当り判定手段にも関連して確率変動を行なうので、今回の確定図柄と、前回までの確定図柄の組合せを加味することで、確率変動の趣向性が高まるという効果がある。
【0022】
好ましい発明としては、前記第1大当り判定手段により大当りと判定する場合、高確率遊技に移行するか否かを判定する第1高確率判定乱数の値を前記タイミングに起因して抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致すれば、前記大当り遊技の終了後に、前記大当りの発生確率を高める高確率遊技を実行する第1高確率遊技実行手段と、
前記第2大当り判定手段により大当りと判定する場合、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが、予め定められた組合せの確率変動図柄であると判定すると、前記大当り遊技の終了後に、前記大当りの発生確率を高める高確率遊技を実行する第2高確率遊技実行手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態2に対応する。
これにより、第2大当り判定手段にも関連して確率変動を行なうので、今回の確定図柄と、前回までの確定図柄の組合せを加味することで、確率変動の趣向性が高まり、更に、乱数又は確定図柄によって高確率遊技を判定するので、ランダム性、趣向性が高まるという効果がある。
【0023】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段により大当りと判定され、今回の確定図柄が特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行い、
第2大当り判定手段により大当りと判定され、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行なわないことを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態3に対応する。
これにより、第1大当り判定手段のみに確率変動の権利を与えるので、第1大当り判定手段と第2大当り判定手段の差別化を計ることができる。
【0024】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段のみにより大当りと判定され、
第2大当り判定手段により大当りと判定されず、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行なうことを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態4に対応する。
これにより、第1大当り判定手段のみに大当り決定権を与え、第2大当り判定手段には大当り決定権が無いが確率変動の決定権を与えるので、第2大当り判定手段が第1大当り判定手段に従属することになり、第1大当り判定手段と第2大当り判定手段の差別化を計ることができるとともに、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確率変動の趣向性が高まる。
【0025】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段により大当りと判定され、
第2大当り判定手段により大当りと判定され、
前記両手段による大当りが同時に確定表示された場合、確率変動の大当りを行なうことを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態5に対応する。
これにより、第1大当り判定手段と第2大当り決定手段の両方に大当り決定権を与えて両者対等の関係とし、両方の大当りが揃えば確率変動の大当りとなるので、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確率変動の趣向性が高まる。
【0026】
好ましい発明としては、
1つの組合せで図柄が確定表示されると、大当りとなり、
複数の組合せで図柄が確定表示されると、確率変動を伴う大当りとなることを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態の他例に対応する。
これにより、1つの組合せによる図柄の確定表示と、複数の組合せによる図柄の確定表示とで、差別化を計ることができるとともに、確率変動への決定過程に前回までの確定図柄が関与するので、より趣向性が高い遊技ができる。
【0027】
好ましい発明としては、
前記主制御基盤が第1大当り判定手段を有し、
前記図柄制御基盤が第2大当り判定手段を有し、
当否乱数のみで大当りを判定し、画面上で今回の確定図柄と前回までの確定図柄の所定の組合せでも大当りに見せかける表示を行なうことを特徴とする弾球遊技機である。
例えば、図柄制御基盤が大当りの種類(大当り終了後の付加価値を含む)を決定するものがある。
この発明は、主として、実施形態6に対応する。
これにより、第1大当り判定手段のみが大当りの決定権を有し、第2大当り判定手段が見せ掛けの演出を行なうので、差別化を計ることができるとともに、内部的には簡素な制御にできるにもかかわらず、表示外見上は、遊技者にとっては高度な表示制御を行なっているように感じられ、今回の確定図柄と前回までの確定図柄が大当りに関与しているような遊技を体感できることは同様であるので、より趣向性が高い遊技が実現できる。
【0028】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段により大当りと判定され、今回の確定図柄が特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行い、
第2大当り判定手段により大当りと判定され、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行なわないことを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態7に対応する。
これにより、第1大当り判定手段と第2大当り決定手段の両方に大当り決定権を与えて両者対等の関係とするが、第1大当り判定手段にのみ確率変動の決定権を与えるので、第1大当り判定手段と第2大当り判定手段の差別化を計ることができるとともに、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確率変動の趣向性が高まる。
【0029】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段における図柄の組合せ及び/又は第2大当り判定手段における図柄の組合せが、特定の組合せの図柄となる場合、大当りの遊技のラウンドを延長する延長権を発生させる延長権発生手段を備えることを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態8に対応する。
これにより、第1大当り判定手段と第2大当り決定手段の両方にラウンドの延長権を与えるので、遊技者の賞球数増大への期待感を高めることができる。
【0030】
好ましい発明としては、
前記確定図柄は、遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して外れ図柄乱数を抽出し、該抽出された乱数値によって前記図柄の確定表示を行ない、該乱数値を記憶し、参照して、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが、予め定められた組合せであるか否かを判定することを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態1〜8に対応する。
これにより、外れ図柄乱数を抽出し参照することで遊技にランダム性を与えつつ同様の効果を有することができる。
【0031】
好ましい発明として、
前記第1大当り判定手段によって大当りが確定する際に、記憶している複数回分の確定図柄を参照して、第2大当り判定手段によって大当り遊技に移行する特定の図柄の組合せが表示されることがないように、今回の確定図柄を調整する図柄決定調整手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、第1大当り判定手段によって大当りの確定表示をする場合、前回までの確定図柄との関連で大当り確定表示をしないように工夫をするので、ダブルリーチを避け、差別化した遊技が可能となる。
【0032】
その他、請求項には記載しないが、前記大当たりに見せかける発明において、前記図柄制御基盤が第1大当り判定手段及び第2大当り判定手段を有することとしてもよい。図柄制御基盤で、大入賞口ソレノイド、特定領域を開閉するソレノイドを制御することができる。図柄制御基盤から信号が外部出力装置に出力することができる。図柄制御基盤から信号が試験端子に出力することができる。
また、大当り遊技を図柄制御基盤で制御する場合、大当り遊技の全てを制御しなくても、大当り遊技の一部を制御する構成も含まれる。主制御基盤と図柄制御基盤とで大当り遊技を制御する。つまり、実施形態8でも、大当りの開始は図柄制御基盤でなく主制御基盤から送らなければならないからである。
大当りの種類を通常大当りと確変大当りの2つにして、それを複数回前の確定図柄と今回の確定図柄で表す例を実施形態で記載したが、大当り後に発生する時短の有無、時短回数、大当り確率の違い、大入賞口の開放時間、大入賞口の開放回数、大当り時の出球など大当りの種類を増やし、どの種類になるかを複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄で表す構成にしてもよい。表すとしたが、実際に確定図柄で判定してもよいし、乱数で決定され、見た目上だけ、そのように見せる構成でもよい。
【0033】
本発明と特許文献1との相違点は次の通りである。前回の確定図柄を表示しておき、今回の変動(正確に言えば始動入賞)の結果と合せて、判定を行うことが記載されているが、この発明と本発明とは、遊技性が全く異なる。この発明は、今回、変動させるものを選べる構成である上、今回の変動(変動すると遊技者が選んだもの)だけでは、大当り判定がされない。必ず前回変動結果と今回の変動結果を合せて大当り判定が行われる。つまり、この発明の大当り判定は、1種類のみである。
【0034】
本発明と特許文献2、特許文献3との相違点は次の通りである。
1個の入賞で2回変動しているように見せるタイプ及び、特定のリーチ状態になったら、画面が分割され、分割された分、異なる変動を行うタイプに対し、本発明の制御は、従来通り、大当り乱数のみで抽選を行い、見た目上のみ、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄を見て大当りか否か判定しているように見せるようにした場合でも、1個の入賞で2回変動を行っているように見せるタイプや特定リーチの時に画面が分割され、分割された分、異なる変動を行うタイプに、効果的にかなり類似するが、本発明は、遊技者に簡単に見た目だけの表示だとは気づかれない点が全く異なる。上記2つのタイプは、1回の入賞で複数回、変動しているように見せているが、遊技者は1回の入賞で、1回の変動しか行われないことを知っている。実際、1個しか入賞していないのに、何回も変動するのは不自然であるし、1個しか入賞してないのに複数回抽選するのは、おかしい。つまり、特許文献では見た目だけの演出だとすぐ分ってしまう。これに対し、本発明は、同様に1回の入賞に対して2回抽選しているように見せるのであるが、1個の入賞で1回の変動しか行われないので、見た目上、不自然ではない。また、前回の確定図柄を表示しておくことで、遊技者には、演出だけでなく、2回抽選を行っていると思わせることができる。実際には、前回と今回の図柄を見て大当り判定はしていないのだが、遊技者には、2回抽選しているように見える。
また、本発明は複数回前の確定図柄を使用しても大当り判定する場合もある。つまり、実際に確定した図柄を使用していて、擬似の図柄やその時、突然出現させる図柄でもない。
また、同様に、複数回、抽選があるように見せる演出でも、本発明では、入賞した時に抽出した乱数の値により、確定図柄、変動パターンを決定するだけでなく、前回の確定図柄を記憶しておき、その記憶した確定図柄を参照し今回の確定図柄及び変動パターンを決定している発明も包含する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
〔実施形態1〕
図1に示すように、実施形態1のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ(以下、プリペイドカードユニットともいう。)13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払出し口より遊技球が排出される。
【0036】
前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重に嵌め込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。
上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
【0037】
図2はパチンコ機10の裏面図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。
また、機構盤26には主制御基盤30及び発射制御基盤31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置32(以下、「図柄表示装置」という。)及び普通図柄表示装置37が、図柄表示装置32の左側に外部接続端子基盤45が、各々取り付けられている。なお、機構盤26を中心とした遊技球の払出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0038】
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。
図3に示すように遊技盤22には、中央に図柄表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始動口としての普通電動役物36、図柄表示装置32に含まれる図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基盤31により発射モータ33が駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
【0039】
図4のブロック図を参照して、実施形態1における電気的構成を説明する。パチンコ機10の電気回路は、図示するように、主として、前述した主制御基盤30、賞球制御基盤60、発射制御基盤31、図柄制御基盤61、ランプ制御基盤62及び音制御基盤63等から構成されている。なお、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基盤及び電源回路等は記載していない。
【0040】
主制御基盤30は、遊技制御プログラムを記憶したROM、演算等を行うCPU、演算等の作業領域として働くRAM等を内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基盤又は各種スイッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。主制御基盤30の入力側には、タッチスイッチ24a、賞球払出しスイッチ29a、満タンスイッチ64、玉切れスイッチ65、カウントスイッチ66、第1種始動口スイッチ67、普通画像作動スイッチ68、Vスイッチ69等が接続されている。また、主制御基盤30の出力側には、外部接続端子基盤45、試験信号端子71、大入賞口ソレノイド72、Vソレノイド73、及び普通役物ソレノイド74、賞球制御基盤60、発射制御基盤31、図柄制御基盤61、ランプ制御基盤62、音制御基盤63等が接続されている。また、外部接続端子基盤の出力側にはホールメインコンピューター75が接続されている。
【0041】
タッチスイッチ24aは発射ハンドル24、賞球払出しスイッチ29aは払出し装置29内の球切りモータ29bの下方、満タンスイッチ64は下皿23内、玉切れスイッチ65は球タンク27内、カウントスイッチ66は大入賞口40内、第1種始動口スイッチ67は第1種始動口36内、普通画像作動スイッチ68は普通図柄作動ゲート38,39内、Vスイッチ69は大入賞口40内、大入賞口ソレノイド72は大入賞口40内、Vソレノイド73は大入賞口40内の特別領域内、普通役物ソレノイド74は普通図柄作動ゲート38,39内に各々取り付けられている。
【0042】
ここでタッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され、遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、賞球払出しスイッチ29aは玉切モータ29bにより上皿15に排出される遊技球を、満タンスイッチ64は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、玉切れスイッチ65は球タンク27内に遊技球が存在することを、カウントスイッチ66は大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、第1種始動口スイッチ67は普通電動役物36に遊技球が入球したことを、普通画像作動スイッチ68は普通図柄作動ゲート38,39に入賞したことを、Vスイッチ69は大入賞口40内に入球した遊技球が特別領域を通過したことを、各々検出するためのものである。
【0043】
賞球制御基盤60は、主制御基盤30からの指令コマンドに従って玉切モータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払出すと共に、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基盤76等も制御するものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。CR精算表示基盤76は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等と接続されたものである。
【0044】
賞球制御基盤60は主制御基盤30からの指令に従って遊技球を払出すが、入賞に対応した遊技球が払出されているか否かの検知は主制御基盤30で行われる。この遊技球が払出されているか否かの検知は、主制御基盤30及び賞球制御基盤60の双方で行っても良い。
【0045】
発射制御基盤31は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33を駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵された前記タッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ77を点灯させるためのものである。
【0046】
図柄制御基盤61は、主制御基盤30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。図柄制御基盤61は、特別図柄液晶表示装置32に対して画像の制御信号を出力し、また特別図柄保留記憶用LED34に制御信号を出力、点灯表示させる。また、ランプ制御基盤62、音制御基盤63に対しても制御信号を出力できる構成となっている。
【0047】
ランプ制御基盤62は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御基盤30からの指令を受けて、普通図柄保留記憶用LEDと普通図柄用LEDとを有する普通図柄表示装置37、大当りランプやエラーランプ等の各種ランプ79及び各種LED80等の各種ランプ類を点灯報知させるためのものである。また、音制御基盤63は音源IC及びアンプ等から構成されており、主制御基盤30の指令を受けてスピーカ81を駆動制御するためのものである。
【0048】
前述した、賞球制御基盤60、発射制御基盤32、図柄制御基盤61、ランプ制御基盤62及び音制御基盤63への送信は、主制御基盤30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されているが、双方向の通信も可能であるように構成できる。
【0049】
以上説明した回路構成を有するパチンコ機10の主制御基盤30内の8ビットワンチップマイコン(以下、単に「マイコン」と呼ぶ。)が実行する処理を図5に示すフローチャートに従って説明することにする。
【0050】
このフローチャートは、主制御基盤30のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のリセット信号によるハード割込みにより定期的に実行される処理である。本実施形態では、ステップS10〜S20までの各処理は割込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるステップS21及びS22の処理を「残余処理」と称する。
【0051】
マイコンによるハード割込みが実行されると、まず正常割込みであるか否かが判定される(ステップS10)。この判定処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判定することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判定するためのものである。正常でない場合としては、たいていが電源投入時である。電源投入時には、RAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常でないと判定されると(ステップS10:NO)、前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為される(ステップS11)。
【0052】
特別図柄の変動には、5種類の乱数が使用される。これらの乱数は、当否乱数HITと、左図柄作成乱数Lと、中図柄作成乱数Cと、右図柄作成乱数Rと、リーチ作成乱数ACTと、から構成されている。当否乱数HITは、「0〜329」の330通りの数値が2ms毎に1ずつ加算される(以下、「+1」と略記する)ことで刻々と変化するものである。左図柄作成乱数Lは、「0〜14」の15通りの数値が2ms毎に+1されることで刻々と変化するものである。中図柄作成乱数Cは、「0〜14」の15通りの数値が割込み処理の余り時間に+1されることで刻々と変化するものである。右図柄作成乱数Rは、「0〜14」の15通りの数値が中図柄作成乱数Cの桁上げ時に+1されることで刻々と変化するものである。リーチ作成乱数ACTは、「0〜99」の100通りの数値が割込み処理の余り時間に+1されることで刻々と変化するものである。
【0053】
そして、当否乱数HITから抽出された値が「1」であり大当りと判定されると、左図柄作成乱数L(0〜14)のデータにより大当り図柄が決定され、この大当り図柄が特別図柄表示装置32のLCD32aに表示される。この図柄が特定の確率変動(以下、確変と略す)の起因となる図柄であると、確率変動状態を発生させる。一方、当否乱数HITで「1」以外の値が抽出されて外れと判定されると、乱数L,C,Rからの各抽出値に対応する図柄が外れ図柄として特別図柄表示装置32のLCD32aに表示される。なお、上記乱数L,C,Rからの抽出値が偶然にも大当り図柄と一致した場合には、右図柄作成乱数Rのデータに+1して外れ図柄にして表示するものである。
【0054】
次に正常との肯定判定が為されると(ステップS10:YES)、まず初期乱数更新処理が実行される(ステップS12)。この処理を実行する毎に初期乱数INIの値を+1する処理であり、この処理実行前の初期乱数INIの値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「329」のときには次回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「329」までの330個の整数を繰り返し昇順に作成する。
【0055】
ステップS12に続く当否乱数更新処理(ステップS13)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であるが、最大値である「329」に至ると次回の処理では、そのときの前記初期乱数INIの値を初期値(以下、「更新初期値」という。)とし、更に割込み毎に+1する処理を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更新最大値」という。)に至れば、次回の処理では、更にそのときの初期乱数INIの値を初期値とし「0」〜「329」までの330個の整数値を繰り返し作成する。即ち、割込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を「0」〜「329」までの330個の整数値とすることは前記初期乱数INIと何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当否乱数HITは、乱数を構成する要素を「0」〜「329」までの330個の整数値とし、割込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割込み処理ではそのときの初期乱数INIにより決定される値に変更されるので、当否乱数HITの値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「329」の330個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
【0056】
大当り図柄乱数更新処理(ステップS14)は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。15個の各乱数値「0」〜「14」は、画面上に表示される3桁同一の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、[AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」、「FFF」に各々対応する。
【0057】
外れ図柄乱数更新処理(ステップS15)は、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C及び右図柄作成乱数Rから構成され、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左図柄作成乱数Lは、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。中図柄作成乱数Cは、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、左図柄作成乱数Lが「0」に戻るときに本処理で+1され最大値を超えると「0」に戻る。右図柄作成乱数Rは、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、中図柄作成乱数Cが「0」に戻るときに本処理毎に+1され最大値を超えると「0」に戻る。なお、リーチ作成乱数ACTの処理も行われる。
【0058】
普通図柄乱数更新処理(ステップS16)は、「0」〜「6」の7個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理で+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。
【0059】
前述した各乱数更新処理(ステップS12〜S16)により、初期乱数INI、当否乱数HIT、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C、右図柄作成乱数R、リーチ作成乱数ACT等が各々更新されるが、続く処理(ステップS17)ではパチンコ機10に設けられ主制御基盤30に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。即ち、タッチスイッチ24a、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、Vスイッチ40a、カウントスイッチ40b、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、その他の入賞口に設けられた図示しない各入賞検知スイッチ、等の各スイッチの作動状況をチェックする処理が実行される。
【0060】
この入力処理により、第1種始動口スイッチ36aに入力がある場合は、始動口としての普通電動役物36に遊技球が入賞したときであり、この割込み処理時の当否乱数HITの値が抽出され当否判定値と比較される。本実施形態のパチンコ機10は、確変機として構成され、通常確率時では当否判定値は「1」であり、高確率時には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」へその判定値が増大する。当否乱数HITを構成する「0」〜「329」の330個につき各整数値の出現率は均一であり、遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞する割込みで抽出される当否乱数HITの値は、ハード割込み期間の2msと比較すれば入賞時期を微小時間単位で調節できないことから無作為に抽出された値となり、当否乱数HITは完全なる乱数として機能する。従って、抽出された当否乱数HITの値が当否判定値と一致して大当りとなる確率は、通常確率時には1/330であり、高確率時には1/55(=6/330)となる。この大当りを発生させる確率が通常確率状態から高確率状態に移行するのは、本実施形態では、大当り発生時の割込み処理における確定図柄が所定の高確率図柄の表示で確定した場合(詳細は後述する)であり、大当りが発生するときの7/15の確率で高確率に移行する。そして、高確率中において、再び大当りを発生させたときの大当り図柄が高確率図柄であれば更に高確率状態が継続する。
【0061】
前述した図5に示す当否判定処理(ステップS18)が終了すると、続いて図5に示す画像出力処理(ステップS19)が実行される。この処理は、主制御基盤30から特別図柄表示装置32へ信号を送信する処理であり、命令コードは、1.電源投入時、2.客待ちデモ時、3.図柄変動中、4.大当り開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異常時、の7種類に大別できる。
【0062】
続く各出力処理(ステップS20)は、遊技の進行に応じて主制御基盤30は、特別図柄表示装置32、賞球制御基盤60、発射制御基盤31、ランプ制御基盤62、音制御基盤63、大入賞口ソレノイド72等の各種ソレノイドに対して各々出力処理を実行する。即ち、前記各入力処理(ステップS17)により遊技盤面22上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく賞球制御基盤60に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータを音制御基盤63に出力する処理を、パチンコ機10に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく図柄制御基盤61にエラー信号を出力する処理を、更には、大当り発生時には大当り処理を、各々実行する。
【0063】
前述した本処理に続く残余処理は、外れ図柄乱数更新処理(ステップS21)及び初期乱数更新処理(ステップS22)から構成されるが、各々前述したステップS15及びステップS12と全く同じ処理である。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したステップS10〜S20までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割込み毎に異なり、図5に示された割込み処理が1回実行されることにより、外れ図柄乱数及び初期乱数の更新される(加算される)値も一律ではなくなる。これにより、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可能性はなくなる。尚、本実施形態においては、当否乱数の更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理(ステップS16)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0064】
図6(a)〜(e)を参照して実施形態1の画面表示について説明する。
図6(a)に示す通り、画面所定位置(例えば左上)には3桁の整数で表されている前々回の確定図柄「567」及び前回の確定図柄「384」が表示されている。画面中央に大当り乱数によって抽選された今回の図柄が表示され(ここでは前々回の確定図柄と前回の確定図柄より大きく表示される)、左図柄及び右図柄が「2」で停止表示しており、中図柄の抽選が変動停止するのを待っている状態である。なお、今回の図柄は、左図柄、右図柄、中図柄の順に変動停止する。
図6(b)は中図柄の抽選が「4」で変動停止した状態を示しており、その後、前々回の確定図柄及び前回の確定図柄と、今回の確定図柄とを一覧表示した図6(c)の表示画面に移行する。図6(c)が今回の確定表示がされた後における確定表示画面である。1回の入賞に対して3桁の図柄を横方向に確定表示し、上の行から前々回、前回、今回、の3種類の図柄を時系列的に確定表示し、今回の確定表示によって、3行3列の確定したマトリクス表示上で、所定ライン(斜めライン、又は、縦ライン)の確定図柄の組合せ(ここでは同じ図柄で揃うこと)を表示することが例示できる。
今回の確定図柄242の確定表示後(図6(c))、次の入賞に伴う抽選がされ、図柄の新たな変動が生じると、図6(c)から図6(d)の通り、今回の確定図柄「242」を前回の確定図柄の位置へ表示し、前回の確定図柄「384」の位置を前々回の確定図柄「567」の位置へ表示し、前々回の確定表示「567」は消去する。過去3回分の確定表示を一度に表示する場合、マトリクスの各図柄の大きさは同じであることが好ましい。
なお、今回、前回、前々回の確定図柄の位置は、遊技者の大当り判断を容易にするために、その配置を固定しておく。
【0065】
図6(e)は、今回の図柄の変動がスーパーリーチの状態になった場合の演出を示しており、今回の図柄「2*2」がリーチであることを示し、キャラクタ(図では女の子)が出現し、最後に停止する中図柄を停止させることに伴う演出を行う。図柄の停止順序は、左、右、中である。その他の停止順序でも実施可能である。
【0066】
図7を参照して、複数回分の確定図柄を画面上に表示しておくだけで連続予告などが遊技者にとって明確に分かり易い構成について説明する。この構成において表示制御は関係なく、ただ複数回分の確定図柄を図柄表示装置32に表示しておくだけで効果が生じる。
現在の遊技機では、連続予告を使用している機械が多く、それぞれ異なった形の連続予告の形態をとっている。数回、遊技しただけでは、遊技者が連続予告に気が付かなかったり、意味が分からなかったりする。せっかく、期待感を向上させるための演出効果が薄くなってしまうおそれがある。しかし、図7のような連続予告の表示をすることで、遊技者に的確にチャンスだということを伝えることができるし、遊技者も期待感が向上する。
図7(a)に示すように前々回の確定図柄「567」、前回の確定図柄「757」、今回の確定図柄「767」を確定表示している。ここで前回の確定図柄と、今回の確定図柄は、左図柄と右図柄を夫々「7」で同じとし、前回の中図柄は「5」、今回の確定図柄は「6」と、順繰りに「7」に近づいている。そして図7(b)に示す次の抽選において、左図柄「7」、右図柄「7」で変動停止し、中図柄の抽選を残すのみとなって、前々回の確定図柄「757」、前回の確定図柄「767」から見ても、中図柄の抽選に「7」が来る期待感が増す。
図7において、中図柄の抽選は「7」で変動停止し、今回の確定図柄は「777」となるので、図7(d)に示す大当り遊技状態へと移行する。図7(e)に示された確定表示に示されているとおり、前々回の図柄「757」、前回の図柄「767」が、今回の図柄「777」への連続予告として、遊技者に的確にチャンスであることを伝えている。外れ図柄である「757」及び「767」も、連続予告として遊技者の期待感を持続させる効果を発揮している。
【0067】
前述した各処理を実行することにより、パチンコ機10は次のような動作を実行する。
(1)遊技者により発射ハンドル24が操作されると、その回動量に応じて発射モータ33aが駆動され、遊技球が遊技盤22上に発射される。普通電動役物36に打球入賞して第1種始動口スイッチ36aがオンするのを待つ。第1種始動口スイッチ36aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+1するとともに、前述の通り、大当り判定用乱数等の乱数を抽出・格納し、読出・判定を行う。
【0068】
(2)特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されている当否乱数HITの値に応じて大当りとするか外れとするか決定し、左図柄作成乱数Lの値に応じて、確変を行うかを決定する。そして、左図柄作成乱数Lの値に応じて左右中図柄の停止図柄を決定する。また、リーチ作成乱数ACTの値に応じて、リーチ動作するか否か決定するとともにリーチ動作の変動態様を決定する。
【0069】
(3)LCD32aの画面上で特別図柄の全図柄が変動開始されるように制御する。また、背景画面やキャラクタも表示される場合には、それに応じた表示制御命令コードが図柄制御基盤32bに送出されるように制御する。図柄の変動停止のタイミングは、左、右、中図柄の順で変動停止され、その変動時間はそれぞれ設定される。
【0070】
(4)所定時間が経過すると、LCD32aの画面上において表示される全図柄が停止されるように制御する。また、全図柄停止の時期まで、所定の時期で左右図柄が停止されるように制御するとともに、適宜、LCD32aにおいて表示される背景やキャラクタに応じた表示制御命令コードが図柄制御基盤61に送出されるように制御する。
【0071】
(5)当否乱数HITの抽選結果、大当たりと判定されると、大当り表示の表示制御命令コードが図柄制御基盤61に送出されるように制御するとともに内部状態(プロセスフラグ)を更新する。なお、大当り図柄の組み合わせは、左右中図柄が揃った組み合わせである。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると大当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当り状態となるか否かは、遊技球が第1種始動口スイッチ67により検出されたとき抽出される当否決定乱数の値が所定値であるか否かにより決定される。
【0072】
(6)主制御基盤30の回路は表示制御命令コードに従って、LCD32aに大当り表示を行う。大当り表示は遊技者に大当りの発生を報知するためになされるものである。前記した図10〜14に示すように、画面上において3行3列のマトリクス状の特別図柄表示領域50a,51a,52aに縦、斜め、横のラインで同一の大当り図柄を表示し、4つの特別図柄保留記憶表示部51a〜51dを所定時間(約5秒)点灯させた後に消灯し、背景画面上にデモ画面を表示すると共に音制御基盤63により効果音を出力する処理を実行する。
【0073】
(7)大入賞口40を開放する制御を開始し、カウンタやフラグを初期化するとともに、大入賞口ソレノイド72を駆動して大入賞口40を開放する。具体的には、大入賞口40が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ66により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、このとき大入賞口40内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ69により検出されると一旦大入賞口40が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当り状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、賞球制御基盤60が実行する。尚、大入賞口40の特別領域を開閉するVソレノイド73は、特別領域に遊技球が1個通過すると特別領域を閉鎖する。
【0074】
(8)大入賞口ラウンド表示の表示制御命令コードが図柄制御基盤61に送出する制御や大入賞口40の開成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口40の開成条件が成立したら、内部状態を更新する。
【0055】
(9)16ラウンド目が終了したら、確変判定図柄の変動停止を行い、高確率図柄が確定表示されれば高確率に移行し、そうでなければ通常確率を維持する。そして、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。該表示が終了したら、内部フラグ等を初期状態に戻し、内部状態を更新する。この確変判定図柄の変動停止表示は大当り開始時又は大当り確定表示時に行なってもよい。
【0075】
(10)なお、発射された遊技球が普通図柄作動ゲート38又は39を通過すると、普通画像作動スイッチ68により検出され、普通図柄表示装置37が所定時間変動表示した後に静止表示し、例えば「7」等の特定の図柄を表示すると例えば約6秒等の所定時間又は遊技球が6個等の所定個数入賞するまでいずれか早く経過する時まで普通電動役物36が開放される。これにより遊技球が普通電動役物36に入賞する機会が大きくなり、遊技者が所定個数の遊技球を獲得することができると共に特別図柄表示装置32の特別図柄を変動表示させる回数が多くなり、大当り状態を発生させる確率が増大する。
【0076】
(11)遊技中において前述したランプ制御基盤62及び音制御基盤63が実行する制御も従来と同様な構成であり、その説明は割愛することにする。
【0077】
以上説明した実施形態1によれば、前回までの確定図柄が今回の確定図柄と併せて表示されているので、確定図柄の忘れや見落としを防止できる。そのため夫々の遊技者が自分なりの戦略を立てやすい。
また、大当り連続予告を行なうので、遊技者の期待感を高めるとともに、遊技者の予告に対する確認が非常に容易になる。
【0078】
〔実施形態2〕
実施形態2について説明する。
実施形態2の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1と共通する部分は同様であるので、実施形態1の図面及びその説明を援用する。
【0079】
実施形態2は、大当り乱数、複数回分の確定図柄と、今回の確定図柄で大当りを判定するものである。今回の図柄の変動結果による大当り乱数の抽選結果、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のどちらでも当れば、大当りになり、確変か否かは、揃った図柄の種類により決定される。例えば、偶数図柄で揃えば通常当り、奇数図柄で揃えば確変大当りとなるものである。
【0080】
図8(a)に示す「入力チェック処理」及び図8(b)に示す「特別遊技処理」に基づく処理について説明する。図8(a)(b)に示す処理はハード割込み等の手段により定期的に実行されるものであり、主制御基盤30のCPUにより実行される処理の内の1つを示す。
実施形態1〜実施形態6では、大当りか否か、確変か否かの判定を全て主制御基盤30で判定するものである。
【0081】
図8(a)は入力チェック処理であり、ステップS100において、遊技球が始動口に入賞したか否かを判定する。遊技球が入賞したならば(S100:YES)、保留記憶が満杯か否かを判定する(S105)。
ステップS105において、保留記憶が満杯でないならば(S105:NO)、ステップS110に進み、入賞時に取得した乱数を記憶し、リターンに抜ける。
なお、ステップS100において遊技球が入賞していない場合(S100:NO)及びステップS105において保留記憶が満杯である場合(S105:YES)には、リターンに抜ける。
【0082】
図8(b)は大当り遊技に該当する特別遊技処理であり、先ずステップS200において、大当りに必要な処理である、条件装置が作動中か否かを判定する。条件装置が作動中ならば(S200:YES)、ステップS205に進む。条件装置が作動中でないならば(S200:NO)、リターンに抜ける。ここでいう条件装置とは、大当りに必要な処理(大当りフラグ)である。
ステップS205において、大入賞口が開放中であるか否かを判定する。大入賞口が開放中ならば(S205:YES)、ステップS230に進む。大入賞口が開放中でないならば(S205:NO)、大当り開始演出中であるか否かを判定する(ステップS210)。演出中であるならば(S210:YES)、リターンに抜ける。演出中でないならば(S210:NO)、特別遊技のラウンド間であるインターバル中であるか否かを判定する(ステップS215)。インターバル中ならば(S215:YES)、リターンに抜ける。インターバル中でないならば(S215:NO)、大当り終了演出中であるか否かを判定する(ステップS220)。演出中であるならば(S220:YES)、リターンに抜ける。演出中でないならば(S220:NO)、大当り開始演出処理を実行し(ステップS225)、リターンに抜ける。
ステップS230において、大入賞口に10個の入賞があったか否かを判定する。10個の入賞があったならば(S230:YES)、ステップS240に進む。10個の入賞がなかったならば(S230:NO)、大入賞口開放時間が終了しているか否かを判定する(ステップS235)。大入賞口開放時間が終了しているならば(S235:YES)、ステップS240に進む。大入賞口開放時間が終了していないならば(S235:NO)、リターンに抜ける。
ステップS240において、大入賞口閉鎖処理を実行して、続いて現在行われているのが特別遊技の最終ラウンドであったか否かを判定する(ステップS245)。最終ラウンドであったならば(S245:YES)、ステップS260に進む。最終ラウンドでなかったならば(S245:NO)、特定領域(V)を通過していたか否かを判定する(ステップS250)。特定領域(V)を通過していれば(S250:YES)、大当りインターバル処理を実行して(ステップS255)リターンに抜ける。特定領域(V)を通過していなければ(S250:NO)、ステップS260に進む。
ステップS260において、大当り終了演出処理を実行し、続く条件装置停止処理を実行し(ステップS265)、リターンに抜ける。
【0083】
以上の図8(a)(b)の処理は、従来の弾球遊技機における特別遊技処理と概ね同様で大差はないので、詳細な説明は略す。
【0084】
図9、図10を参照して主制御基盤30において実行される実施形態2の「当否判定処理」について説明する。
図9、図10は当否判定処理の流れを示しており、まずステップS300において、条件装置が作動中か否かを判定する。条件装置が作動中であれば(S300:YES)、図9▲1▼へ移行してリターンに抜ける。条件装置が作動中でなければ(S300:NO)、図柄が変動中か否を判定する(ステップS305)。変動中ならば(S305:YES)、図10(a)の▲3▼へ移行する。変動中でなければ(S305:NO)、確定図柄を表示中か否かを判定する(ステップS310)。確定図柄を表示中ならば(S310:YES)、図10(b)の▲4▼へ移行する。確定図柄を表示中でなければ(S310:NO)、保留記憶があるか否かを判定する(ステップS315)。保留記憶がなければ(S315:NO)、図9▲1▼へ移行してリターンに抜ける。保留記憶があるならば(S315:YES)、ステップS320に進む。
【0085】
ステップS320において、処理中の当否判定に確変フラグが立っているか否かを判定する。確変フラグが立っていれば(S320:YES)、確変テーブルによって当否が判定され(ステップS325)、ステップS335に進む。確変フラグが立っていなければ(S320:NO)、通常テーブルによって当否が判定され(ステップS330)、ステップS335に進む。
【0086】
ステップS335において、当否判定の結果が大当りか否かを判定する。大当りならば(S335:YES)、大当り図柄を決定し(ステップS340)、続いて大当り図柄に至る変動パターンを決定して(ステップS345)、ステップS360に進む。大当りでなければ(S335:NO)、外れ図柄を決定し(ステップS350)、続いて外れ図柄に至る変動パターンを決定して(ステップS355)、ステップS360に進む。
ステップS360において、停止図柄に至るまでの変動パターン及び変動開始コマンドを図柄制御基盤61に送信して、リターンに抜ける。
【0087】
図10(a)は図9▲3▼から移行する確定図柄表示処理であり、ステップS400において図柄変動時間が経過しているか否かを判定する。図柄変動時間が経過していれば(S400:YES)、図柄制御基盤61に図柄停止コマンドを送信処理し(ステップS405)、今回の確定図柄を記憶し(ステップS410)、大当り乱数による抽選によって確定した図柄が大当りになる組合せか否かを判定する(S415)。大当りになる組合せならば(S415:YES)、ステップS425に進む。大当りになる組合せでなかった場合(S415:NO)、記憶されている前回までの確定図柄と、今回の確定図柄とで図柄が揃うか否かを判定する(ステップS420)。図柄が揃う場合(S420:YES)、ステップS425に進む。図柄が揃わない場合(S420:NO)、確定図柄の表示が開始され(ステップS440)、図9▲1▼に移行してリターンに抜ける。また、ステップS400において図柄変動時間が経過していなければ(S400:NO)、図9▲1▼へと移行してリターンに抜ける。
S410での今回の確定表示の記憶について、確定図柄を示すデータを記憶する。少なくとも過去3回の変動分のデータについて記憶する。3桁の表示に対応する3個のデータを記憶する。それに代えて、外れ図柄の種類を示す3個の外れ図柄乱数の値を記憶し、外れ図柄乱数は、入賞時に取得した乱数を記憶する。
ステップS425において、確変図柄による大当りか否かを判定する。確変図柄による大当りである場合(S425:YES)、確変フラグを立て(ステップS430)、ステップS445に進む。確変図柄による大当りではない場合(S425:NO)、確変フラグを終了して(ステップS435)、ステップS445に進む。
ステップS445において、確定図柄の表示が開始され、続いて条件装置作動開始処理が実行されて(ステップS450)、図9▲1▼に移行してリターンに抜ける。
なお、確変フラグ終了処理は、確変フラグが立っていない場合には実行されない。これは確変フラグ設定処理についても同様である。
前記高確率判定処理に係る処理は、前記の確変フラグによって決定する。具体的には、前記大当り図柄が所定の高確率図柄であるか否かが判定され、高確率図柄との肯定判定が為されると、確変フラグが値「1」にセットされ当否判定値を「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」の6個に増加する。前記大当り図柄が高確率図柄でないとの否定判定が為されると、確変フラグを値「0」にリセットし当否判定値を「1」に戻す。当否乱数で大当りと判定する場合において確率変動を判定する場合には、確率変動兼用外れ図柄乱数又は独立の確率変動用乱数を用いることが好ましい。例えば、高確率に移行するか否かは、遊技球が普通電動役物36に入賞したときに選択される確率変動乱数K1又はK2の値により決定される。確率変動乱数K1は0〜1の範囲の整数値を、確率変動乱数K2は0〜2の範囲の整数値を作成している。大当りのうち、1/2の確率で高確率に移行する場合は、確率変動乱数K1、1/3の確率で高確率に移行する場合は確率変動乱数K2を作成する。高確率に移行する乱数値はいずれも0である。尚、この確率変動乱数K1及びK2は、一方を用いる構成とすれば良い。
【0088】
図10(b)は図9▲4▼から移行する確定図柄表示終了処理であり、ステップS500において、確定図柄の表示時間が終了しているか否かを判定する。確定図柄の表示時間が終了している場合(S500:YES)、確定図柄表示終了処理を実行し(S505)、図9▲1▼に移行してリターンに抜ける。確定図柄表示時間が終了していない場合(S500:NO)、図9▲1▼に移行してリターンに抜ける。
【0089】
図11,図12,図13を参照して実施形態2における図柄の画面表示について説明する。本実施形態において図柄は3桁の整数(左図柄50a、中図柄51a、右図柄52a)がスクロール変動する。3桁のスクロール変動は左図柄50a、右図柄52a、中図柄51aの順に停止する。四角の枠53a内に囲まれた表示が、図柄表示装置32に表示される表示である。なお、実施形態2において確変状態へ移行する条件は、図柄表示を奇数図柄で揃えることである。
【0090】
図11(a)は、左上方に前々回の確定図柄「465」と、前回の確定図柄「769」が表示されており、今回の抽選の右図柄50a、左図柄52aは共に「2」で確定しており、中図柄51aの抽選を残すのみとなっている。このとき、(a)は、今回の抽選における確定図柄の「2」と、前々回、前回における確定図柄の「6」と、2種類のリーチ状態(ダブルリーチ)である。
図11(b)は、中央51bの抽選が「2」で確定した場合を示しており、図11(c)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「222」が表示され、横線54cによって繋がっている今回の確定図柄「222」が揃っているため、図11(d)に示す、大当り状態へと移行する。
図11(e)は、中央51eの抽選が「6」で確定した場合を示しており、図11(f)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「262」が確定表示され、縦線54fで繋がっている前々回、前回夫々の中央の確定図柄「6」と、今回の中央の確定図柄「6」との「666」が揃っているため、図11(g)に示す、大当り状態へと移行する。
【0091】
図12の(h)は左上方に前々回の確定図柄「425」と、前回の確定図柄「729」が確定表示されており、今回の抽選における左図柄50h、右図柄52hは共に「2」で確定しており、中図柄51hの抽選を残すのみとなっている。このとき、図12(h)は今回の左図柄及び右図柄の「2」と、前々回、前回の中図柄の「2」との、ダブルリーチ状態である。
図12(i)において、中図柄51iの抽選が「2」で確定した場合を示しており、図12(j)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「222」が表示され、横線54jによって繋がっている今回の確定図柄「222」、縦線54jによって繋がっている及び前々回、前回夫々の中央の確定図柄「2」と、今回の中央の確定図柄「2」との「222」との両方が揃うこととなる。なお、確変図柄ではないため、図12(k)に示す通り大当り遊技状態に移行する。
図12(l)は左上方に前々回の確定図柄「475」と、前回の確定図柄「779」が表示されており、今回の抽選は左図柄50l、右図柄52l共に「2」で確定しており、中図柄51lの抽選を残すのみとなっている。このとき、図12(l)は、今回の左図柄及び右図柄の「2」と、前々回、前回の中図柄の「7」と、2種類のリーチ状態である。
図12(m)において、中図柄51mの抽選が「7」で確定した場合を示しており、図12(n)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「272」が表示され、縦線54nによって繋がっている前々回、前回夫々の中央の確定図柄「7」と、今回の中央の確定図柄「7」との「777」が揃い、奇数は確変図柄のため、図12(o)に示す確変大当り状態へと移行する。
【0092】
図13は夫々今回の図柄変動が停止していない状態の図柄表示装置32を表している。
図13(p)は前々回「123」、前回「123」を表示した状態で、今回の図柄を抽選している最中であり、図13(p´)に示す縦線54pで繋げているように、前々回の左図柄「1」と前回の左図柄「1」、前々回の中図柄「2」と前回の中図柄「2」及び前々回の右図柄「3」と前回の右図柄「3」が夫々リーチ状態になっている(三重リーチ状態)。そして、今回の図柄が左図柄「1」、中図柄「2」、右図柄「3」のいずれか,又は今回の図柄のみで、3桁の数字(例えば333)が揃って変動停止した場合、大当り遊技状態に移行する。このとき、今回の確定図柄が左図柄の「1」、及び右図柄の「3」など、奇数図柄が揃うことで大当りした場合には、確変大当り状態へと移行する。
図13(q)は前々回「353」、前回「437」を表示した状態で、今回の図柄を抽選している最中であり、図13(q’)に示す2つの斜線54qで繋げているように、前々回の左右図柄「3」の夫々と前回の中図柄「3」がリーチ状態になっている(ダブルリーチ状態)。そして、今回の左右いずれかの確定図柄が「3」、又は今回の図柄のみで3桁の数字(例えば444)が揃って変動停止した場合、大当り遊技状態に移行する。このとき、今回の確定図柄が左右図柄の「3」など、奇数図柄が揃うことで大当りした場合には、確変大当り状態へと移行する。
図13(r)は前々回「333」、前回「437」を表示した状態で、今回の図柄を抽選している最中であり、図13(r´)に示す縦線・斜線54rで繋げているように、前々回の図柄「333」の夫々と前回の中図柄「3」がリーチ状態になっている。そして、今回の確定図柄のいずれかが「3」、又は今回の図柄のみで3桁の数字(例えば333)が揃って変動停止した場合、大当り遊技状態へ移行する。このとき、今回の確定図柄のいずれかが「3」と、奇数図柄が揃うことで大当りした場合には、確変大当り状態へと移行する。
図13において、確変状態へ移行するか否かを判定するのは、揃った図柄が奇数によるものか、偶数によるものかによるだけである。
【0093】
実施形態2は、所定の当否乱数の値で抽選されると大当りになり、対応する今回の確定図柄が表示されると大当りになるということに加えて、複数回分の図柄と今回の確定図柄との組合せによって大当り又は大当りに関連する遊技価値を付与するという判定手段を加味し、これらの二通りの判定手段を用いて大当りになるか否かを判定できるのである。
これにより、前回までの確定図柄が今回の確定図柄と併せて表示されているので、確定図柄の忘れや見落としを防止できる。そのため夫々の遊技者が自分なりの戦略を立てやすい。
遊技者は、リーチでない場合、大当りでないと即座に判定して興味を失ってしまうのであるが、本発明による図柄の確定表示から、明らかに大当りでないという判定ができにくくなり、趣向性の持続性を高めることができる。例えば、遊技球1個の始動口への入賞による変動でリーチ状態にならなかったとしても、前回までの確定図柄との関係で、まだ大当りやリーチへの可能性が存在するため、通常の1個の入賞(変動)に対しての期待感だけでなく、前回の図柄と今回の図柄との関係についても期待感を持たせることができる。即ち、大当り遊技に関する2つの期待感を持たせ、1回の入賞による抽選が外れだったとしても、複数回分の図柄との組合せによって遊技者の大当りへの期待感が持続しやすいという効果を有する。
前回までの確定図柄との関係で、大当り遊技の幅を広げることができるという効果を生じるのである。
ときには、1個の入賞でリーチになると同時に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄との組合せでもリーチ状態になる可能性がある。そうすると、見せ掛け上の演出ではない、本当のダブルリーチが可能である。
特定のリーチに限定されず、様々な図柄の組合せでもダブルリーチになる可能性がある。即ち、本発明の制御を大当り乱数と複数回前の確定図柄と今回の確定図柄を見て大当りになるか否かを判定するといった、2つの大当り判定手段をともに大当り判定に使用した場合には、見た目の演出(偽物)だけのダブルリーチではなく、実際に、2回チャンスがあるダブルリーチが可能になるのである。一方、ダブルリーチは、演出のみのダブルリーチとすることもできる。
【0094】
〔実施形態3〕
実施形態3について説明する。
実施形態3の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。
実施形態3は、大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のいずれでも大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果が当りなら、確変の大当りで、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄の結果が当りなら通常大当りとなるものである。
【0095】
図14を参照して、主制御基盤30において実行される実施形態3のプログラム処理について説明する。実施形態1と共通する処理については、説明及び図示は援用する。
実施形態3における当否判定処理については、実施形態2の図10に代えて図14の処理を行なうものであり、図9のフローチャート及び説明は同様であるので、説明を援用する。
【0096】
図14(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS425を削除し、ステップ数を600番台として、ステップS615がYESである場合にはステップS630へ進み、ステップS620がYESである場合にはステップS635に進む構成とした。つまり、実施形態3においては、大当り乱数による抽選又は前回までの確定図柄と今回の確定図柄との図柄のどちらかが揃うことで大当り遊技状態へと移行し、更に大当り乱数の抽選による大当りであれば確変状態へ移行する構成となっている。
【0097】
図14(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を700番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0098】
図15,図16を参照して実施形態3の画面表示について説明する。番号を100番台とし、図11、図12と差異のある部分においてのみ説明をし、残りは実施形態1の説明を援用する。なお、実施形態3において確変状態へ移行する条件は、今回の抽選における図柄を揃えることである。
図15(a)は、左上方に前々回の確定図柄「475」と、前回の確定図柄「779」が表示されており、今回の抽選の左図柄150a、右図柄152aは共に「2」で確定しており、中図柄151aの抽選を残すのみとなっている。このとき、(a)は今回の抽選における「2」と、前々回、前回における確定図柄の「7」と、2種類のリーチ状態である。
図15(b)は中図柄151bが「2」で確定した場合を示しており、図15(c)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「222」が表示され、棒線154cによって繋がっている今回の確定図柄「222」が揃っているため、図15(d)が示す確変大当り状態へと移行する。
図15(e)は、中図柄151eの抽選が「7」で確定した場合を示しており、図15(f)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「272」が表示され、棒線154fで繋がっている前々回、前回夫々の中央の確定図柄「7」と、今回の中央の確定図柄「7」との「777」が揃っている。しかし、確変の条件は満たしていないので、図15(g)に示す、通常の大当り状態へと移行する。
今回変動した図柄が当りであれば確変を伴う大当り、前回と今回で当った場合は通常の大当りである。
【0099】
図16(h)は、左上方に前々回の確定図柄「384」と、前回の確定図柄「242」が表示されており、今回の抽選の左図柄150h、右図柄152hは共に「4」で確定しており、中図柄151hの抽選を残すのみとなっている。このとき、図16(h)は、今回の抽選における確定図柄の「4」と、前々回、前回における確定図柄の「4」と、2つ同時にリーチ状態となっている。
図16(i)は、中図柄151iの抽選が「4」で確定した場合を示しており、図16(j)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄がである「444」が表示され、棒線154jで繋がっている前々回、前回夫々の中央の確定図柄「4」と、今回の中央の確定図柄「4」との「444」が揃っているため、図16(k)が示す確変大当り状態へと移行する。
【0100】
図16(l)は、左上方に前々回の確定図柄「484」と、前回の確定図柄「242」が表示されており、今回の抽選の左図柄150l、右図柄152lは共に「4」で確定しており、中図柄151lの抽選を残すのみとなっている。このとき、(l)は、前々回、前回における確定図柄「4」と今回の確定図柄とを併せた「444」が揃っており、今回の図柄「4」もリーチ状態である。
図16(m)は、中図柄151mの抽選が「3」で確定した場合を示しており、図16(n)において前々回,前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「434」が表示され、棒線154nで繋がっている前々回の左図柄及び右図柄の「4」、前回の中図柄「4」、今回の左図柄及び右図柄「4」が揃っている。しかし、確変状態へと移行する条件を満たしていないので、図16(o)に示す、通常の大当り状態へと移行する。
【0101】
実施形態3は、大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のいずれでも大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果が当りなら、確変の大当りで、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄の結果が当りなら通常大当りとなるものである。
【0102】
実施形態3によれば、大当り乱数による大当りの場合にのみに確変の権利を与えるので、大当りの種類に応じて、差別化を計ることができる。
【0103】
〔実施形態4〕
実施形態4について説明する。
実施形態4の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。
大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄で大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果が当りの場合のみ大当りである。大当りした際に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄が当りの場合は、確変の大当りである。複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のみが当りの場合は、大当りにならない。
【0104】
図17を参照にして、主制御基盤30において実行される実施形態4のプログラム処理について説明する。
実施形態1、2と共通する処理については、説明及び図示は援用する。
実施形態4における当否判定処理については、実施形態2の図10に代えて図17の処理を行なうものであり、図9のフローチャート及び説明は同様であるので、説明を援用する。
【0105】
図17(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS425を削除し、ステップ数を800番台として、ステップS815がYESである場合にはステップS820へ進み、NOである場合にはステップS840に進む。またステップS820がYESである場合にはステップS830に進み、NOである場合にはステップS835に進む構成とした。つまり、実施形態4においては、確変図柄は存在せず、大当り乱数の抽選による図柄が揃った場合にのみ大当り遊技へと移行し、更に前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うことによって確変状態へと移行する構成となっている。
【0106】
図17(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を900番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0107】
図18,図19を参照して実施形態4について説明する。図面の番号を200番台とし、共通する部分については実施形態1の説明を援用する。なお、実施形態4では、大当り乱数によって抽選された今回の確定図柄が揃うことでのみ大当り遊技状態に移行する。また、今回の確定図柄が揃っていると同時に、前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄が揃っているときのみ確変状態へ移行する。
図18の(a)は、左上方に前々回の確定図柄「384」と、前回の確定図柄「242」が表示されており、今回の抽選は左図柄250aの「4」が確定しており、右図柄252aと中図柄251aの抽選を残した状態になっている。このとき(a)は、前々回、前回の確定図柄「4」と、今回の確定図柄とで「444」を揃えている。
図18(b)は、右図柄252a、中図柄251aの抽選が共に「4」で確定した場合を示しており、図18(c)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄「444」が表示され、棒線254cで繋がっている前々回、前回の確定図柄「4」と、今回の左の確定図柄「4」との「444」と、今回の確定図柄の「444」とを揃えている。更に確変状態へ移行する条件を満たしているため、図18(d)に示す確変状態へと移行する。
【0108】
図18の(e)は、左上方に前々回の確定図柄「384」と、前回の確定図柄「242」が表示されており、今回の抽選は左図柄250eの「7」が確定しており、右図柄252eと中図柄251eの抽選を残した状態になっている。
図18(f)は、右図柄252f、中図柄251fの抽選が共に「7」で確定した場合を示しており、図18(g)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「777」が表示され、棒線254gで繋がっている今回の確定図柄の「777」が揃っている。しかし、確変の条件は満たしていないので、図18(h)に示す、通常の大当り状態へと移行する。
【0109】
図19の(i)は、左上方に前々回の確定図柄(384)と、前回の確定図柄(242)が表示されており、今回の抽選は左図柄の250iの「4」が確定しており、右図柄252iと中図柄251iの抽選を残した状態になっている。このとき(i)は、前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄とで「444」を揃えている。
図19(j)は、右図柄252jの抽選が「3」、中図柄251jの抽選が「2」で確定した場合を示しており、図19(k)に示すように前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄とで「444」を揃えるのみとなる。しかし、実施形態4における大当り条件は、大当り乱数によって抽選された今回の確定図柄揃えることなので、抽選結果は外れということになる。
【0110】
実施形態4によれば、大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄で大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果が当りの場合のみ大当りである。大当りした際に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄が当りの場合は、確変の大当りである。複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のみが当りの場合は、大当りにならない。
【0111】
実施形態4によれば、大当り乱数によってのみに大当りが決定され、前回までの確定図柄と今回の確定図柄の組合せが所定の組合せになれば確変が決定されるので、大当りに関しては大当り乱数が優先され、差別化を計ることができるとともに、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確変の趣向性が高まる。
【0112】
〔実施形態5〕
実施形態5について説明する。
実施形態5の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。
実施形態5は、大当り乱数と、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄とのいずれでも大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のどちらでも当れば、大当りになり、両方当りの場合は、確変の大当りになる。
【0113】
図20を参照して主制御基盤30において実行される実施形態5のプログラム処理について説明する。
実施形態1、2と共通する処理については、説明及び図示は援用する。
実施形態5における当否判定処理については、実施形態2の図10に代えて図20の処理を行なうものであり、図9のフローチャート及び説明は同様であるので、説明を援用する。
図20(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS425の「確変図柄で大当りか?」は「前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか?」となり、ステップ数を1000番台として、ステップS1015がYESである場合にはステップS1020へ、NOである場合にはステップS1025へ進む。またステップS1020がYESである場合にはステップS1030に進み、NOである場合にはステップS1035に進む。またステップS1025がYESである場合にはステップS1035に進み、NOである場合にはステップS1040に進む構成とした。つまり、実施形態5においては、大当り乱数の抽選による図柄か、前回までの確定図柄と今回の確定図柄とによる図柄かのどちらかが揃うことで大当り遊技へと移行し、また、大当り乱数の抽選による大当り図柄と、前回までの確定図柄と今回の確定図柄とによる大当り図柄との両方が揃うことによって確変状態へと移行する構成となっている。
【0114】
図20(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を1100番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0115】
図21を参照して実施形態5について説明する。図面の番号を300番台とし、共通する部分については実施形態1の説明を援用する。なお、実施形態5では、大当り乱数によって抽選された今回の図柄と、前々回、前回の図柄と今回の図柄とのどちらかが揃っていれば大当り状態へ移行し、両方が揃っていれば確変状態へ移行する。
図21(a)は、左上方に前々回の図柄「384」、前回の図柄「242」が表示されており、今回の抽選は左図柄350aの「4」が確定しており、右図柄352aと中図柄351aの抽選を残した状態になっている。このとき(a)は、前々回、前回の確定図柄と今回の図柄とで、「444」を揃えている。
図21(b)は、右図柄352b、中図柄351bの抽選が共に「4」で確定した状態を示しており、図21(c)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「444」が表示され、棒線354cによって繋がっている今回の確定図柄「444」及び、前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄との「444」とが揃っている。更に、確変状態へ移行する条件を満たしているので、図21(d)に示すように確変大当り状態へ移行する。
【0116】
図21(e)は、右図柄352eの抽選が「3」、中図柄351eの抽選が「2」で確定した状態を示しており、図21(f)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「423」が表示され、棒線354fによって繋がっている前々回、前回の確定図柄「4」と今回の確定図柄との「444」が揃っているので、図21(g)に示すように通常の大当りとなる。
【0117】
実施形態5によれば、大当り乱数と、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄とのいずれでも大当りを判定するものである。両方当りの場合は、確変の大当りになる。
【0118】
〔他例〕
なお、前述した実施形態1〜4のように大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄で当否を判定するタイプでは、大当り乱数(今回の変動)、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄は関係なく、1ライン図柄が揃えば大当りで、複数ラインで図柄が揃えば確変大当りにする、という構成としても良い。
【0119】
他例によれば、1つの組合せによる図柄の確定表示と、複数の組合せによる図柄の確定表示とで、差別化を計ることができるとともに、確変への決定過程に前回までの確定図柄が関与するので、より趣向性が高い遊技ができる。
【0120】
〔実施形態6〕
実施形態6について説明する。
実施形態6の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。
実施形態6は、実施形態2〜5までとは異なり、大当り乱数のみで大当りを判定するものである。図柄の表示演出上では、大当り乱数だけでなく複数回分の確定図柄と今回の確定図柄とでも判定しているように見せかけている。この場合、実施形態2〜5及び他例と同様、表示上の演出と同じように見せることができる。実施形態6は、実施形態2と同じ表示内容にする。
【0121】
図22,図23,図24を参照して主制御基盤30において実行される実施形態6のプログラム処理について説明する。
実施形態1、2と共通する処理については、説明及び図示は援用する。
図22〜図24の処理は、実施形態2の図9、図10に対応するものであるが変更されている。
実施形態6のプログラム処理においては、図柄を見て確変状態に移行するか否かを決定しているのではなく、確変状態に移行するか否かも乱数により決定される。また本実施形態においては、リーチ乱数を使用しない。
【0122】
図22のステップS1200において、条件装置が作動中か否かを判定する。条件装置が作動中でなければ(S1200:NO)、図柄が変動中か否かを判定する(ステップS1205)。変動中でなければ(S1205:NO)、確定図柄が表示中か否かを判定する(ステップS1210)。表示中でなければ(S1210:NO)、保留記憶があるか否かを判定する(ステップS1215)。保留記憶があれば(S1215:YES)、ステップS1220に進む。
ステップS1200において条件装置が作動中である場合(S1200:YES)、及びステップS1215において保留記憶がない場合(S1215:NO)には、図22▲1▼に移行してリターンに抜ける。
ステップS1205において図柄変動中である場合(S1205:YES)、図23(a)の▲3▼に示す確定図柄表示処理に移行する。
ステップS1210において確定図柄表示中である場合(S1210:YES)、図23(b)の▲4▼に示す確定図柄表示終了処理に移行する。
ステップS1220において、確変フラグが立っているか否かを判定する。確変フラグが立っている場合(S1220:YES)には確変テーブルで当否を判定し(ステップS1225)、確変フラグが立っていない場合(S1220:NO)には通常テーブルで当否を判定し(ステップS1230)、夫々ステップS1235に進み、大当り乱数による抽選の結果が大当りか否かを判定する。大当りならば(S1235:YES)、ステップS1240に進む。大当りではないならば(S1235:NO)、ステップS1245に進む。
ステップS1240において、記憶されている前回までの確定図柄と今回の確定図柄とでリーチ状態になっているかどうかを判定する。リーチ状態であるならば(S1240:YES)、図24▲5▼に示す図柄変動パターン決定処理に移行する。リーチ状態でないならば、大当り図柄を決定し(ステップS1250)、続いて画面上に表示する図柄の変動パターンを決定し(ステップS1255)、ステップS1280に進む。
ステップS1245において、記憶されている前回までの確定図柄と今回の確定図柄とでリーチ状態になっているかどうかを判定する。リーチ状態であるならば(S1245:YES)、リーチになっている図柄以外から外れ図柄を決定し(ステップS1260)、続いて画面上に表示する図柄の変動パターンを決定し(ステップS1265)、リーチ状態でないならば(S1245:NO)、外れ図柄を決定し(ステップS1270)、続いて画面上に表示する図柄の変動パターンを決定し(ステップS1275)、夫々ステップS1280に進む。
ステップS1280において、図柄制御基盤61に変動開始コマンドを送信してリターンに抜ける。
【0123】
図23(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS420を削除し、ステップ数を1300番台として、ステップS1315がNOである場合にはステップS1340へ進む構成とした。つまり、実施形態6において図柄表示装置32上に表示された前回までの確定図柄は見せ掛け上の演出に過ぎず、大当り乱数の抽選による図柄が揃った場合にのみ大当り遊技へと移行し、確変図柄が揃った場合にのみ確変状態へ移行する構成となっている。
【0124】
図23(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を1400番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0125】
図24は図柄変動パターン決定処理について示したフローチャートで、まずステップS1500において、記憶されている前回までの確定図柄がリーチ状態であるか否かを判定する。リーチ状態であるならば(S1500:YES)、大当り乱数による抽選の結果が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS1505)。確変大当りであるならば(S1505:YES)、ステップS1515に進む。確変大当りでないならば(S1505:NO)、図22▲6▼に移行し、図22のステップS1250に進む。
ステップS1500においてリーチ状態ではないならば(S1500:NO)、大当り乱数による抽選の結果が通常大当りか否かを判定する(ステップS1510)。通常大当りであるならば(S1510:YES)、ステップS1515に進む。通常大当りではないならば(S1510:NO)、図22▲6▼に移行し、図22のステップS1250に進む。
ステップS1515において、リーチ状態になっている、画面上に表示されている前回までの確定図柄を大当り図柄に決定し、続いて、画面上に表示する変動パターンを決定して(ステップS1520)、図22▲7▼に移行し、図22のステップS1280に進む。
実施形態6では、大当り乱数(確変か否かを決める乱数も含む)のみで判定し、見た目だけこのような制御するので、複数回前までの確定図柄を記憶しておく必要がある。主制御基盤30又は図柄制御基盤61が大当りと判定していない場合(大当り乱数が当りを引いてない場合)でも見た目上で、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄で図柄が3個揃ってしまう事があるので、それを避けるように図柄を調整しなければならないために、記憶しておく必要がある。
【0126】
実施形態6のプログラム処理について説明したが、大当り乱数のみで当否を判定する制御としては前述した実施形態に限定されることはなく、見た目上の演出の変化など、種々の条件によって変更することが好ましい。また、本実施形態のような、大当り乱数のみで当否を判定し、図柄は見た目上の演出となっている制御を使用している場合には、図6(f)に示すように、通常、リーチになった時、つまり、最初に停止する左図柄が停止するときに、キャラクタを出現させても良い。このとき、複数回分の確定図柄が所定の組合せとなると大当りになる。図6(f)では「44」で2つ斜めに揃っているので、今回のその後の変動表示に関係なく、いきなり斜めで4で揃う(444)という大当り演出となる。図6(f)の演出は必ずしも必要な演出と言うわけではない。図6(f)の演出を行う場合、大当り乱数のみで当否を判定し、複数回分の確定図柄は見せ掛けだけの意味を持つ構成で行うことが望ましい。
【0127】
実施形態6は大当り乱数による抽選の結果のみで当否判定を行っており、見た目上は実施形態2〜5のように複数回分の確定図柄と今回の確定図柄とで当否を判定しているように演出している。ここでは実施形態2と同じ表示内容とすることとし、図11,図12,図13を参照して、説明は実施形態2のものを援用する。
【0128】
実施形態6によれば、大当り乱数によって大当りの決定を行い、今回の確定図柄と前回までの確定図柄によって、見せ掛けの演出を行なうので、内部的には簡素な制御にできるにもかかわらず、表示外見上は、遊技者にとっては高度な表示制御を行なっているように感じられ、今回の確定図柄と前回までの確定図柄が大当りに関与しているような遊技を体感できることは同様であるので、より趣向性が高い遊技が実現できる。
【0129】
以上の実施形態1〜6では、実際に複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄とを見て判定する制御手段と、見た目だけ判定しているように見せる制御手段も主制御基盤30が備え、判定結果を図柄制御基盤61に送るのみである。
以下の実施形態7〜8では、1個の遊技球の入賞による大当り判定(今回の変動の大当り判定)は主制御基盤30で行い、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄との関係の判定は、図柄制御基盤61で判定するものである。図柄制御基盤61で判定することでの効果は、主として、主制御基盤30の負担を軽減できることである。
【0130】
〔実施形態7〕
実施形態7について説明する。
実施形態7の遊技機構造等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。この実施形態7の電気ブロック図は実施形態1と異なっている。
実施形態7は、実施形態3と同様に、大当り乱数の抽選結果が当りなら確変大当りで、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄の結果が当りなら通常大当りになる構成であるが、実施形態3との違いは、1回の入賞判定、確変での大当りか否かを主制御基盤30で判定し、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄との組合せが所定の組合せか否かの判定(通常の大当りか否か)を図柄制御基盤61で行うところである。
また、実施形態7では、主制御基盤30と図柄制御基盤61が双方向通信可能であり、双方間で信号のやり取りが行われる。主制御基盤30と図柄制御基盤61の2つの基盤を使用して、大当り判定あるいは、大当りの種類を判定した場合、図柄制御基盤61から主制御基盤30に信号を送信する。図柄制御基盤61から主制御基盤30に信号を送信する理由として、主制御基盤30で、大当り確率の制御、大入賞口40の制御及び試験信号端子71、外部出力(盤用)への情報の出力をする必要があるからである。
なお、図柄制御基盤61から主制御基盤30に信号を送らなくても図柄制御基盤61で大当りの種類(一部の種類に限定されてしまうが)を判定することが出来ることもある。
【0131】
図25を参照して、実施形態7における電気ブロック図について説明する。
図面の番号を100番台とし、共通する部分の説明については図4のものを援用し、説明は略す。
本実施形態の電気ブロック図は主制御基盤130と図柄制御基盤161が双方向通信可能な構成を有し、1回の入賞による大当り判定を主制御基盤130で行い、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄との関係については図柄制御基盤161で判定する。また、図柄制御基盤161から賞球制御基盤160に信号を出力し、賞球制御基盤160から主制御基盤130に、図柄制御基盤161から送られた信号あるいは、その信号を変化させた信号を送る構成としても良い。そうすれば他の回路構成はあまり変更しないで済むので、制御の自由度が高まる。
また、図4と同様に図柄制御基盤161からランプ制御基盤162、音制御基盤163にも信号を送ることができる構成となっている。
上記のような電気的構成を用いることで、本来ならば主制御基盤130のみで行っていた制御を、図柄制御基盤161と分担して行うことになるので、大当り判定等について主制御基盤130への負荷が減少する。
【0132】
図26を参照して、主制御基盤130において実行される実施形態7のプログラム処理について説明する。
実施形態7における当否判定処理については、実施形態2の図9に示す処理又は実施形態6の図22と同様であるので、図9又は図22のフローチャート及び説明を援用する。
【0133】
図26(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS410、S425を削除し、ステップS420の「前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか?」を「図柄制御基盤61から信号を受信?」に置き換え、ステップS1620の後に、S1635の処理を行い、ステップ数を1600番台としたものである。つまり、主制御基盤130において今回の確定図柄は記憶せず、また主制御基盤30で大当り乱数の抽選によって大当り状態へ移行するか否かを判定し、図柄制御基盤161において、前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか否かを判定し、その結果を信号として主制御基盤30に送信する構成としている。また、図柄制御装置から信号を受信する構成(S1620)としている(図27(b)のS1910参照)。
【0134】
図26(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を1700番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0135】
図27を参照して、図柄制御基盤61において実行される実施形態7のプログラム処理について説明する。
図27(a)は図柄制御基盤61における変動開始処理の流れを表し、ステップS1800において、主制御基盤より変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。受信しているならば(S1800:YES)、今回の確定図柄を記憶し(ステップS1805)、続いて、変動開始処理を実行して(ステップS1810)、リターンに抜ける。受信していないならば(S1800:NO)、リターンに抜ける。
【0136】
図27(b)は図柄制御基盤161における変動終了処理の流れを表し、ステップS1900において、主制御基盤30より図柄停止コマンドを受信しているか否かを判定する。受信しているならば(S1900:YES)、記憶している前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか否かを判定する(ステップS1905)。図柄が揃うならば(S1905:YES)、前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うことを信号として主制御基盤30へと送信し(ステップS1910)、続くS1915において変動終了処理を実行して、リターンに抜ける。図柄が揃わないならば(S1905:NO)、ステップS1915に進み、また、S1900において、主制御基盤130より図柄停止コマンドを受信していないならば(S1900:NO)、リターンに抜ける。
【0137】
実施形態7によれば、主制御基盤130で大当り乱数によって大当りの決定を行い、図柄制御基盤161で今回の確定図柄と前回までの確定図柄によっても大当りの決定を行い、両者対等の関係とするが、主制御基盤130は、大当り乱数によって大当りの決定に伴って確変の決定権を持っているので、大当りの差別化を計ることができるとともに、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確変の趣向性が高まる。図柄制御基盤161で大当りの判定処理や送信処理を負担するので、主制御基盤30の負担が軽減できるという効果がある。
【0138】
〔実施形態8〕
実施形態8について説明する。
実施形態8の遊技機構造等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。この実施形態8の電気ブロック図は実施形態1及び実施形態7のものとは異なっている。
【0139】
実施形態8は、大当りの種類として、確変大当りか通常大当りかの他に、大入賞口40の延長開放(おまけ開放)の有無が存在する。延長開放とは、確変大当り、通常大当りには関係なく、所定条件が達成されていれば、大当りの最終ラウンド後に、所定ラウンド数(例えばもう1ラウンド)がおまけとして開放されるものである。上記の所定条件とは、大当りした際の大当り図柄(確定図柄)と複数回前までの確定図柄が特定の組合せで揃うことである。
実施形態8は、大当りか否か、確変大当りか否かを主制御基盤30で判定を行い、延長開放の有無が図柄制御基盤61で判定される。確変大当りか否かは大当りした図柄の種類により決められる。例えば大当り図柄が奇数で確変、偶数で通常などである。
ここでは、実施形態7のように主制御基盤30と図柄制御基盤61が双方向通信可能であっても制御できるが、主制御基盤30から図柄制御基盤61に信号は送れるが、その逆は出来ないものとする一方向通信の回路構成を採用する。
【0140】
図28を参照して、実施形態8における電気ブロック図について説明する。
図面の番号を200番台とし、共通する部分の説明については図4のものを援用し、説明は略す。
本実施形態の電気ブロック図は、主制御基盤230から図柄制御基盤261への一方向通信である構成を有し、図柄制御基盤261から外部接続端子基盤245、試験信号端子271、大入賞口ソレノイド272、Vソレノイド273及び普通電動役物ソレノイド274に信号(例えば命令等)を送ることができる構成になっている。また、VSW269、カウントSW266からの信号を図柄制御基盤261に送信する回路構成にもなっている。また、図4、図25と同様に図柄制御基盤261からランプ制御基盤262、音制御基盤263に信号を送ることができる構成となっている。普通電動役物236(始動口)に入賞した数、図柄が回転(変動)した数、役物が動作した回数、賞球された個数なども、主制御基盤230から図柄制御基盤261に送られ、図柄制御基盤261から、外部接続端子装置245及び試験信号端子271に送られる。
上記のような電気的構成を用いることで、図柄制御基盤261から主制御基盤230に信号を送らなくても、図柄制御基盤261で大当りの種類(延長開放の有無)を判定できる。図柄制御基盤261にて大当り遊技の制御も可能になる。図柄制御基盤261より外部接続端子基盤245及び試験信号端子271に、大当りの種類(例えば確変か否か、延長開放の有無等)等の正確で細かい情報を出力することができる。
主制御基盤230が、今回の大当りにおいて開放延長が行われたのか否かが分からない。しかし、外部接続端子基盤245や試験信号端子271から出力される情報を用いれば、大当情報が判別できる。
【0141】
図29を参照して、主制御基盤230において実行される実施形態8のプログラム処理について説明する。
実施形態8における当否判定処理については、実施形態6の図22に示す処理と同様であるので、図22のフローチャート及び説明を援用する。
【0142】
図29(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS410及びS420を削除し、0ステップ数を2000番台としたものである。つまり、実施形態8において今回の確定図柄は主制御基盤230に記憶されず、大当り乱数による抽選の結果でのみ大当り遊技状態へ移行し、また大当り乱数による抽選の結果が確変図柄で揃った場合にのみ確変状態へ移行する構成となっている。なお、今回の確定図柄の記憶及び前回までの確定図柄と今回の確定図柄との図柄が揃うか否かの判定については図柄制御基盤261において実行され、その詳細は図30(a)(b)に示す。
【0143】
図29(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を2100番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0144】
図30を参照して、図柄制御基盤261において実行される実施形態8のプログラム処理について説明する。
図30(a)の処理は、図27(a)と同様であるので、ステップ数を2200番台とし、図27(a)に対応する説明を援用する。
【0145】
図30(b)のS2300において、主制御基盤から図柄停止コマンドを受信したか否かを判定する。受信しているならば(S2300:YES)、今回の変動が大当りであるか否かを判定する(ステップS2305)。大当りであれば(S2305:YES)、記憶している前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか否かを判定する(ステップS2310)。図柄が揃うならば(S2310:YES)、延長フラグを立て(ステップS2315)、続くステップS2320において変動終了処理を実行し、リターンに抜ける。
ステップS2300において、図柄停止コマンドを受信していないならば(S2300:NO)、リターンに抜ける。
ステップS2305において今回の変動が大当りでない場合(S2305:NO)、及びステップS2310において図柄が揃わない場合(S2310:NO)には変動終了処理を実行し(ステップS2320)、リターンに抜ける。
【0146】
図31を参照して実施形態8における特別遊技処理について説明する。
ステップS2400において、条件装置が作動中か否かを判定する。条件装置が作動中ならば(S2400:YES)、大入賞口が開放中か否かを判定する(ステップS2405)。開放中ならば(S2405:YES)、ステップS2430に進む。開放中ではないならば(S2405:NO)、大当り開始演出中であるか否かを判定する(ステップS2410)。演出中でないならば(S2410:NO)、特別遊技のインターバル中であるか否かを判定する(ステップS2415)。インターバル中でないならば(S2415:NO)、大当り終了演出中であるか否かを判定する(ステップS2420)。演出中でないならば(S2420:NO)、大当り開始演出処理を実行して(ステップS2425)、リターンに抜ける。
ステップS2400において条件装置が作動中でない場合(S2400:NO)、ステップS2410において大当り開始演出中である場合(S2410:YES)、ステップS2415においてインターバル中である場合(S2415:YES)及び大当り終了演出中である場合(S2420:YES)にはリターンに抜ける。
ステップS2430において、大入賞口に10個の入賞があったか否かを判定する。10個の入賞があるならば(S2430:YES)、ステップS2440に進む。10個の入賞がなければ(S2430:NO)、大入賞口開放時間が終了しているか否かを判定する(ステップS2435)。終了しているならば(S2435:YES)、ステップS2440に進む。終了していないならば(S2435:NO)、リターンに抜ける。
ステップS2440において、大入賞口閉鎖処理を実行して、続いて延長開放だったか否かを判定する(ステップS2445)。延長開放であったならば(S2445:YES)、図31(A)に移行してステップS2475に進む。延長開放でなければ(S2445:NO)、最終ラウンドだったか否かを判定する(ステップS2450)。最終ラウンドだったならば(S2450:YES)、延長フラグが立っているか否かを判定する(ステップS2455)。延長フラグが立っていれば(S2455:YES)、延長開放処理を実行し(ステップS2465)、リターンに抜ける。延長フラグが立っていなければ(S2455:NO)、ステップS2475に進む。またステップS2450において最終ラウンドではなかったならば(S2450:NO)、ステップS2460に進む。
ステップS2460において、特定領域(V領域)を通過していたか否かを判定する。特定領域を通過していれば(S2460:YES)、大当りインターバル処理を実行し(ステップS2470)、リターンに抜ける。特定領域を通過していなければ(S2460:NO)、ステップS2475に進む。
ステップS2475において、延長フラグ終了処理が実行され、続いて大当り終了演出処理を実行し(ステップS2480)、条件装置停止処理を実行し(ステップS2485)、リターンに抜ける。
尚、延長フラグ終了処理は、延長フラグが立っていなかった場合は当然ながら終了処理は行なわれない。
【0147】
図32,図33を参照して実施形態8について説明する。
実施形態8は、他の実施形態で示した大当りの種類である確変大当り及び通常大当りに加えて、大入賞口の延長開放の有無が存在する。延長開放とは、確変大当り、通常大当りには関係なく、所定条件が達成されていれば、大当りの最終ラウンド後に、もう1ラウンドがおまけとして開放される。上記の所定条件とは、本実施形態においては大当りした際の大当り図柄(確定図柄)と複数回分の確定図柄の両方が特定の組合せで揃うことである。即ち、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄が特定の組合せで表示されただけでは、延長開放大当りにも通常の大当りにもならない。大当り乱数によって今回の確定図柄が揃うと共に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄が特定の組合せで表示されたとき、延長開放大当り状態へ移行する。
【0148】
本実施形態の弾球遊技機では、大当りか否か、確変大当りであるか否かを主制御基盤230で判定し、延長開放の有無については図柄制御基盤261で判定する。なお、確変大当りであるか否かは大当りした図柄の種類により決定し、本実施形態においては大当り図柄が奇数のときに確変大当りとする。
実施形態8においても、実施形態7と同じく主制御基盤230と図柄制御基盤261とが双方向通信可能であっても制御可能である。しかし、本実施形態においては、主制御基盤230から図柄制御基盤261に向けては信号を送ることができるが、その逆はできない構成とする。
【0149】
図32(a)は、前々回の確定図柄「475」、前回の確定図柄「779」が表示され、今回の確定図柄が抽選されている状態である。今回の確定図柄も、左図柄450aの「2」及び右図柄452aの「2」が変動停止し、中図柄451aの変動停止を残すのみである。
図32(b)は、今回の中図柄451bが「2」で変動停止した状態を示しており、図32(c)の横線454cで繋がっている今回の確定図柄のみが揃った状態で、また確定図柄の種類も偶数であるので、図32(d)に示すように通常の大当りとなる。
図32(e)は、今回の中図柄451eが「7」で変動停止した状態を示しており、図32(f)の縦線454fで繋がっている前々回の中図柄「7」及び前回の中図柄「7」と共に「777」が揃うこととなるが、実施形態8において複数回分の確定図柄と今回の確定図柄の組合せのみでは大当りとは判定されず、外れということになる。
【0150】
図33(g)は、前々回の確定図柄「384」及び前回の確定図柄「242」が表示され、今回の確定図柄が抽選されている状態である。今回の確定図柄も、左図柄450gの「4」が変動停止し、右図柄452g及び中図柄451gの変動停止を残すのみである。
図33(h)は今回の右図柄452h及び中図柄451hが共に「4」で確定した状態を示しており、図33(i)の斜線・横線454iで繋がっている今回の確定図柄が揃い、加えて前々回の右図柄「4」及び前回の中図柄「4」と、今回の左図柄「4」が揃っている状態である。しかし、今回の確定図柄の種類は偶数であるため、図33(j)に示すように通常大当りの延長開放(おまけ)付きとなる。
図33(k)は、前々回の確定図柄「387」及び前回の確定図柄「272」が表示され、今回の確定図柄が抽選されている状態である。今回の確定図柄も、左図柄450kの「7」が変動停止し、右図柄452k及び中図柄451kの変動停止を残すのみである。
図33(l)は今回の右図柄452l及び中図柄451lが共に「7」で確定した状態を示しており、図33(m)の横線・斜線454mで繋がっている今回の確定図柄が揃い、加えて前々回の右図柄「7」及び前回の中図柄「7」と、今回の左図柄「7」が揃っている状態である。更に今回の確定図柄の種類が奇数であるため、図33(n)に示すように確変大当りの延長開放(おまけ)付きとなる。
【0151】
実施形態8によれば、所定条件(大当りした際の確定した大当り図柄と、複数回前までの確定図柄が特定の図柄で確定した場合)が達成されれば、大当りの最終ラウンド後に大当りの遊技のラウンドを延長する延長権を発生させる、遊技者の賞球数増大への期待感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機10の外観斜視図である。
【図2】パチンコ機10の裏面図である。
【図3】パチンコ機10の遊技盤面図である。
【図4】実施形態1〜6における電気的構成を示した電気ブロック図である。
【図5】主制御基盤で実行されるメインルーチンのフローチャートである。
【図6】実施形態1の通常の画面表示(a)〜(e)、及び実施形態6の画面表示(f)について示した図である。
【図7】実施形態1の停止図柄による連続予告(a)〜(e)について示した図である。
【図8】実施形態2の主制御基盤で実行される入力チェック処理(a)及び特別遊技処理(b)について示したフローチャートである。
【図9】実施形態2の当否判定処理について示したフローチャートである。
【図10】実施形態2の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図11】実施形態2の画面表示(a)〜(g)について示した図である。
【図12】実施形態2の画面表示(h)〜(o)について示した図である。
【図13】実施形態2の画面表示(p)〜(r)及び(p´)〜(r´)について示した図である。
【図14】実施形態3の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図15】実施形態3の画面表示(a)〜(g)について示したフローチャートである。
【図16】実施形態3の画面表示(h)〜(o)について示したフローチャートである。
【図17】実施形態4の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図18】実施形態4の画面表示(a)〜(h)について示した図ある。
【図19】実施形態4の画面表示(i)〜(k)について示した図ある。
【図20】実施形態5の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図21】実施形態5の画面表示(a)〜(g)について示した図である。
【図22】実施形態6の当否判定処理について示したフローチャートである。
【図23】実施形態6の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図24】実施形態6の図柄変動パターン決定処理について示したフローチャートである。
【図25】実施形態7における電気的構成を示した電気ブロック図である。
【図26】実施形態7の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図27】実施形態7の図柄制御基盤161において実行される変動開始処理(a)及び変動終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図28】実施形態8における電気的構成を示した電気ブロック図である。
【図29】実施形態8の、確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図30】実施形態8の図柄制御基盤261において実行される変動開始処理(a)及び変動終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図31】実施形態8の特別遊技処理について示したフローチャートである。
【図32】実施形態8の画面表示(a)〜(f)について示した図である。
【図33】実施形態8の画面表示(g)〜(n)について示した図である。
【符号の説明】
50…左図柄 51…中図柄 52…右図柄 53…枠
54…棒線 60…賞球制御基盤 61…図柄制御基盤
62…ランプ制御基盤 63…音制御基盤 64…満タンスイッチ
65…玉切れスイッチ 66…カウントスイッチ
67…第1種始動口スイッチ 68…普通画像作動スイッチ
69…Vスイッチ 71…試験信号端子
72…大入賞口ソレノイド 73…Vソレノイド
74…普通役物ソレノイド 75…ホールメインコンピューター
76…CR精算表示基盤 77…タッチランプ 79…各種ランプ
80…各種LED 81…スピーカ
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤面上に図柄表示装置を備え、図柄の変動後停止した確定図柄によって、遊技者が大当り状態へと移行するか否かを判定できる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の弾球遊技機(第1種遊技機)は、図柄始動口に遊技球が入賞すると図柄が変動し、図柄が予め定められた組合せで停止すると大入賞口が所定回数開放され、遊技者に有利な大当り状態になる。一般的な図柄の変動表示は、変動開始時には高速に図柄が変動し、所定時間経過後に低速変動になりその後、各図柄が1個ずつ停止されていく。現在の遊技機で一番多い種類としては、3個の図柄が同じ図柄で揃うと大当りになるものである。しかし、中には図柄が9個あったり、実際は確定図柄が3個であるのに、9個あるように見せている遊技機(確定図柄3個、擬似図柄6個)も存在する。どの遊技機も遊技球の始動口への入賞で1回の変動が行われる。また、始動口への入賞で1回の変動が行われる遊技機の中には、1回の入賞で複数回変動しているようにみせているものがある。特定のリーチになると画面が複数に分割され、分割された分だけ、それぞれ異なったスーパーリーチ(変動)が行われ、その中の一つでも図柄が揃ったら大当りになるもの、等の演出を行っているものも存在する。
【0003】
図柄の変動が終了すると確定図柄が一定時間表示(数秒)され、保留記憶があったり、始動口に新たな入賞があると、前回確定図柄が高速で変動が開始される。また、保留記憶が無かったり、新たな始動口への入賞がなかった場合、以前の変動時の確定図柄が一定期間(数分)表示され、その後、デモ表示が行われる。即ち、1個の入賞で1回の抽選と1回の変動が行われ、抽選結果である確定図柄は次ぎの変動が開始されたら消えてしまうのである。
【0004】
現在の遊技機は、遊技球が始動口に入賞した場合、大当り判定用乱数、大当り用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン決定用乱数など様々な乱数を取得し、その取得した乱数を主制御基盤から図柄制御基盤に送り、この図柄制御基盤が図柄表示装置に図柄を変動表示させている。このとき、主制御基盤で入賞時に取得した大当り乱数の値によって大当り状態へ移行するか否かを決定し、大当りと判定されると、大当り用の図柄を決定している。即ち、主制御基盤は、表示すべき図柄を見て、大当り状態へ移行するか否かを決めているわけでない。上記乱数決定方式以前のパチンコ遊技機では、1個1個の図柄を見て同じ図柄が3個揃ったら大当りにするような方法を行っていた。
【0005】
以下の特許文献1〜5を挙げる。
【特許文献1】特開平07−204327号公報
この特許文献1は、5つの表示領域を備え、遊技者が該5つの表示領域のうち変動させたいものを選択し、該選択したもののみ始動口への入賞に起因して変動するものである。大当りかどうかの判定は、選択した表示領域及び選択しなかった表示領域の図柄を見て判定する。つまり5つ全ての表示領域の図柄で大当りを判定するものである。
【特許文献2】特開2000−70485号公報
特許文献2は、その請求項1に「複数回の抽選を行い、そのうち少なくとも2回の抽選結果に基づいて特典の大きさを決定し、所定のタイミングに達すると、その特典を遊技者に与える遊技機」と記載されている。
明細書の内容としては、通常通りに、大当り乱数により大当りか否かを判定する。その際、大当り終了後に行われる時短回数が決定される。また、大当りの最終ラウンドにも時短回数の抽選を行い、大当りと判定された時の時短回数と大当りの最終ラウンドに決定した時短回数の合計が総時短回数になる。
【特許文献3】特開2000−126387号公報
特許文献3は、1個の入賞で、複数の図柄がランダム(入賞した時決まっているが)に出現され、該複数の図柄が移動や消去を繰り返され、最終的に同じ図柄が3個揃ったら大当りになる。この発明では、複数の図柄が一定期間表示されてゆき、その図柄が揃ったら大当りになるが、結局は一つの変動パターンに過ぎないし、一つの入賞に対しての演出に過ぎない。
【特許文献4】特開平10−118263号公報
特許文献4は、表示画面を9分割表示し、その9分割された表示の中で図柄が縦、横、斜めのいずれかで3個揃うと大当りとなる遊技機において、図柄が3個揃った時点で、3個揃ったライン以外で図柄が2個揃ったリーチ表示がある場合、そのリーチになったラインの数に対応して、大当り移行の大当り確率が変化するものである。
【特許文献5】特開2002−136718号公報
特許文献5は、1回の入賞で2個の図柄変動が始まり、2個の変動のうち、どちらかの変動の図柄が揃った場合、大当りになるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1〜5に記載した発明は、1個の入賞に対して1回の変動が行われ、その1回の変動結果である確定図柄は、保留された記憶があった場合や始動口に遊技球が入賞した場合、直ぐに次の変動が始まるので、大当り以外の時を除き、前回の変動結果である確定図柄は消えてしまう。通常は、前回の変動結果である確定図柄など、消えてしまっても何の問題もないのであるが、遊技者の中には、1回、1回の変動結果を全てメモにとり、今後の自分なりの遊技攻略にする者もいれば、遊技の止め時期を確定図柄の内容で決める者もいる。例えば、「同じ図柄で何度も停止したからもう止めよう」「前のリーチでも同じ図柄で停止したなあ、もう駄目だなあ」等の考えで遊技を行うものがいる。
しかし、そのような者たちにとっては、直ぐに確定図柄が消えてしまっていたので、確定図柄を見逃すことがあったり、確定図柄ばかり気にして遊技しているので、始動口や入賞口に遊技球が全然入賞しないのに気がつくのが遅れたりする場合もあった。
【0007】
図柄を3個表示し、大当りか外れかを遊技者に知らせる遊技機では、3個同時に停止するのではなく、3個ある図柄のうち、1個1個順次停止されてゆき、そこで1番目に停止する図柄と2番目に停止する図柄が揃うとリーチという状態になり、大当り(図柄が同じ図柄で3個揃う)への期待が高まる。言い換えれば、1番目と2番目に停止する図柄が同じでなければ、チャンス目が存在するなどの例外はあるものの、遊技者が、3番目の図柄が止まる前に外れだと分ってしまう。現在では、3図柄でなく6図柄や9図柄を利用して大当りかハズレかを遊技者に知らせる遊技機が存在する。9図柄を表示するタイプであると、大当りラインが増えるため初心者の遊技者は、図柄が揃い易いと思い、1個の入賞で2回変動しているように見せるタイプや特定のリーチになると画面が分割され、分割された領域でそれぞれ異なる変動を行うタイプでは、複数回抽選しているように見えるため、初心者には、沢山チャンスがあると思うのであるが、常連の遊技者は、1個の入賞による変動で1回の抽選(チャンス)しかなく、見た目だけ、そう見えるだけだと分ってしまっている。即ち、従来の遊技機は1個の入賞で1回の抽選だけであり、面白みがなかったり期待感が薄いという課題がある。
9図柄を使用したタイプの遊技機や、特定のリーチ状態になったら、見た目上ダブルリーチが表示されるものは、存在するが、9図柄使用するタイプのダブルリーチは、ダブルリーチになる図柄の組合せが決まってしまっているし、特定のリーチ状態になるとダブルリーチになるタイプは、特定のリーチになってからしか、ダブルリーチにならないという課題がある。
また、大当りか否かを図柄が揃うか否かで遊技者に知らせている現在の遊技機では、当然ながらリーチ状態(図柄が2個揃う)にならなければ大当り(図柄が3個揃う)にならない、つまり、リーチにならなかった時点で、3個目の図柄が停止する前に、大当りにならないことが分ってしまっていた。
【0008】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の弾球遊技機は、
遊技盤面上に発射された遊技球のうち、1球の遊技球が特定の入賞口に入賞又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致するか否かで大当りか否かを判定する第1大当り判定手段を備えた主制御基盤と、該主制御基盤の判定結果を、複数の図柄を変動表示させた後、確定表示して報知する図柄表示装置と、該図柄表示装置を制御する図柄制御基盤と、を備え、
前記主制御基盤が大当たりと判定した場合、遊技者にとって有利な大当り遊技を実行する弾球遊技機において、
前記確定表示された確定図柄を複数回分、記憶する記憶手段と、
今回の図柄が確定した後の新たな図柄の確定表示に伴い、前記複数回分の確定図柄の記憶を更新する記憶更新手段と、
前記記憶手段と記憶更新手段によって記憶されている複数回分の確定図柄を前記図柄表示装置にて表示する確定表示手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機である。
【0009】
請求項1の弾球遊技機によれば、前回までの確定図柄が今回の確定図柄と併せて表示されているので、確定図柄の忘れや見落としを防止できる。そのため夫々の遊技者が自分なりの戦略を立てやすい。
前記第1大当り判定手段が、遊技盤面上に発射された遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致することに起因して大当りと判定するので、遊技規則に合致し好ましい。
【0010】
本発明の具体例としては、以下のものが挙げられる。
図柄の変動停止した複数回分の確定図柄を記憶する記憶手段は、確定図柄そのもののデータを記憶してもよいし、外れ図柄を決定する外れ図柄乱数、大当り図柄を決定する大当り図柄乱数を用い(兼用し)、確定図柄を決定するときには、それらの抽出値の記憶を用いることでもよい。記憶領域を簡素化できるからである。
今回の確定図柄と、前回までの複数回分の確定図柄とを、画面上にマトリクス状に表示し、所定のライン、例えば、斜めライン、又は、縦ラインで特定の組合せで表示させることができる。
前回までの複数回分の確定表示及び今回の確定表示は、例えば、1回の入賞に対して3桁の図柄を横方向に確定表示し、上の行から前々回、前回、今回、の3種類の図柄を時系列的に確定表示し、今回の確定表示によって、3行3列の確定したマトリクス表示上で、所定ラインの確定図柄の組合せを表示することが例示できる。
確定表示手段は、上述例でいえば、今回の確定表示後、図柄の新たな変動が生じた場合、今回の確定図柄を前回の確定図柄の位置へ表示し、前回の確定図柄の位置を前々回の確定図柄の位置へ表示し、前々回の確定表示は消去することである。今回の確定図柄の位置は、遊技者の判定を容易にするために、その配置は他の確定図柄に対して固定しておくことが好ましい。
大当りに関連する遊技付加価値には、大当りの種類、時短回数、大当り確率、確率変動回数、確率変動の有無、ラウンド回数、ラウンド回数の延長の有無、大入賞口の開放時間、開放する入賞口の種類などが考えられる。
【0011】
請求項2に記載の弾球遊技機は、
請求項1の弾球遊技機において、
前記図柄表示装置に表示されている複数回分の確定図柄の一部と、今回の確定図柄の一部又は今回の確定図柄の全てを使用して、遊技者にとって有利な状態になるか否かを報知することを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、遊技者の期待感が拡大し遊技の幅が広がるという効果がある。
【0012】
請求項3に記載の弾球遊技機は、
請求項1の弾球遊技機において、
前記図柄表示装置に表示されている複数回分の確定図柄の一部と、今回の確定図柄の一部又は今回の確定図柄の全てを使用して、遊技者にとって有利な状態の種類を報知することを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、遊技者の期待感が拡大し遊技の幅が広がるという効果がある。
【0013】
請求項4に記載の弾球遊技機は、
請求項1及至3の弾球遊技機において、
前記第1大当り判定手段によって判定された結果を示す今回の確定図柄の一部と、前記記憶手段及び前記記憶更新手段によって記憶されている複数回分の確定図柄の一部との組合せが、予め定められた組合せであった場合に、大当り又は該大当りに関連する遊技付加価値を付与することを判定する第2大当り判定手段を備えることを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、遊技者は、リーチでない場合、大当りでないと即座に判定して興味を失ってしまうのであるが、本発明による図柄の確定表示から、明らかに大当りでないという判定ができにくくなり、趣向性の持続性を高めることができる。例えば、遊技球1個の始動口への入賞による変動でリーチ状態にならなかったとしても、前回までの確定図柄との関係で、まだ大当りやリーチへの可能性が存在するため、通常の1個の入賞(変動)に対しての期待感だけでなく、前回の図柄と今回の図柄との関係についても期待感を持たせることができる。
また、大当り遊技に関する2つの期待感を持たせることができるとともに、遊技付加価値の幅を広げることができる。ときには、1個の入賞でリーチになると同時に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄との組合せでもリーチ状態になる可能性がある。そうすると、見せ掛け上の演出ではない、本当のダブルリーチが可能である。特定のリーチに限定されず、様々な図柄の組合せでもダブルリーチになる可能性がある。即ち、本発明の制御を大当り乱数と複数回前の確定図柄と今回の確定図柄を見て大当りになるか否かを判定するといった、2つの大当り判定手段をともに大当り判定に使用するので、見た目の演出(偽物)だけのダブルリーチではなく、実際に、2回チャンスがあるダブルリーチが可能になるのである。一方、ダブルリーチは、演出のみのダブルリーチとすることもできる。
【0014】
前記第1大当り判定手段の判定結果、又は、前記第1大当り判定手段及び前記第2大当り判定手段の判定結果により、大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段を備えることが好ましい。従来の弾球遊技機の大当り判定手段、即ち、1回の入賞で確定表示される図柄によって大当りか否かを定めるか、又は、所定の当否乱数の値で抽選されると大当りになり、対応する今回の確定図柄が表示されると大当りになるということに加えて、本発明は、複数回分の図柄と今回の確定図柄との組合せによって大当り又は大当りに関連する遊技価値を付与するという判定手段を加味し、これらの二通りの判定手段を用いて大当りになるか否かを判定できるのである。
本発明には主として3つのケースがある。
(1)第1大当り判定手段で大当りと判定するが、第2大当り判定手段は外れと判定する場合、
(2)第1大当り判定手段で外れと判定するが、第2大当り判定手段は大当りと判定する場合、
(3)第1大当り判定手段、第2大当り判定手段でともに大当りと判定する場合がある。
【0015】
この発明は、主として、実施形態1〜7に対応する。
請求項4の弾球遊技機の変更形態として次のものがある。
第1大当り判定手段と、第2大当り判定手段とでは、大当りの価値又は大当りに関連する付加価値(例えば確率変動の有無又は内容)が異なる構成を有するものでもよい。
1個の入賞に対応して、複数回分の確定図柄とは関係なく大当り判定及び図柄の決定を行い(大当りか否かは乱数抽選によって決定)、そのうえで複数回分の確定図柄と今回の確定図柄を見て大当りを判定しても良いし、入賞時に取得した乱数により大当りの種類も決定され、遊技者には見た目上のみ、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄を見て大当り状態へ移行するか否かを判定しているように見せる演出のみでも良い。
1個の遊技球が始動口に入賞した時に抽出した乱数の値により大当りと判定されたときと、今回の確定図柄と複数回前の確定図柄との組合せで大当りと判定されたときでは、大当り終了後の付加価値が異なる遊技機としてもよい。
上記同様、1個の入賞では、複数回分の確定図柄とは関係なく大当り判定及び図柄の決定を行い、その上で複数回分の確定図柄と今回の確定図柄を見て判定してもよいし、入賞時に取得した乱数により大当りの種類も決定され、見た目上のみ、そのような判定を行っているように見せる演出のみでもよい。
付加価値とは、時短回数の違い、大当り確率の違い、確変回数の違いなどである。
1個の遊技球が始動口に入賞した時に抽出した乱数の値により大当りと判定されたときと、今回の確定図柄と複数回前の確定図柄との組合せで大当りと判定されたときでは、大当りの種類が異なる遊技機でもよい。
上記同様、1個の入賞では、複数回分の確定図柄とは関係なく大当り判定及び図柄の決定を行い、その上で複数回分の確定図柄と今回の確定図柄を見て判定してもよいし、入賞時に取得した乱数により大当りの種類も決定され、見た目上のみ、そのような判定を行っているように見せる演出のみでもよい。
大当りの種類とは、確変大当り、通常大当りの違いとか、ラウンド回数の違い、大入賞口の開放時間の違い、開放される入賞口の違いなどである。
【0016】
なお、当否乱数のみでなく、当否乱数と複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄で大当りや大当りの種類を決める制御を行う場合は、前回までの確定図柄を記憶する必要があるが、大当り乱数(確変か否かを決める乱数も含む)のみで判定し、見た目だけこのような制御をする場合も、複数回前までの確定図柄を記憶しておく必要がある。主制御基盤又は図柄制御基盤が大当りと判定していない場合(大当り乱数が当りを引いてない場合)でも見た目上で、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄で図柄が3個揃ってしまう事があるので、それを防止しなければならないために、記憶しておく必要がある。
【0017】
請求項5に記載の弾球遊技機は、
請求項4の弾球遊技機において、
前記第1大当り判定手段と前記第2大当り判定手段を用いて大当りの種類又は大当りに関連する遊技付加価値の種類を決定することを特徴にする遊技機である。
これにより、前回までの確定図柄との関係で、大当り遊技又は大当たり遊技に関連した付加価値の幅を広げることができるという効果を生じる。
【0018】
請求項6に記載の弾球遊技機は、
請求項4又は5の弾球遊技機において、
前記記憶手段、前記記憶更新手段、前記第2大当り判定手段を前記図柄制御基盤に設けたことを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、主制御基盤の負担を軽減しつつ遊技の幅を広げることができる。
【0019】
以下に、請求項1〜6のいずれかに関連する発明も説明する。
好ましい発明としては、前記第1大当り判定手段が、遊技盤面上に発射された遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致することに起因して大当りと判定し、
該第1大当り判定手段の判定に応答して、前記確定表示手段が、前記大当りの判定に対応させて、大当り図柄乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値によって選択された前記予め定められた組合せの今回の確定図柄を確定表示する弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態1〜8に対応する。
これにより、第2大当り判定手段は、確定図柄で大当りを判定するので、趣向性が高まる。
【0020】
好ましい発明としては、遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入賞口に入賞又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して大当りか否かを決定する主制御基盤と、
該主制御基盤により大当りか否かを決定する毎に画面上の画像を変動表示した後、大当りか否かを示す図柄で静止表示するよう制御することを特徴とする図柄制御基盤と、
を含む弾球遊技機である。
これにより、主制御基盤が第1大当り判定と第2大当り判定とを、まとめて行なうので、制御が効率化する効果がある。
この発明は、主として、実施形態2〜7に対応する。
【0021】
好ましい発明としては、遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入賞口に入賞又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して遊技者に大当りか否かを決定するとともに、確率変動を行なうか否かを決定する主制御基盤と、
該主制御基盤により大当りか否かを決定する毎に画面上の画像を変動表示した後、大当りか否かを示す図柄で静止表示させるとともに、確率変動するか否かを示す確率変動判定図柄を表示するよう制御することを特徴とする図柄制御基盤と、
を含む弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態1〜8に対応する。
この弾球遊技機には主として3つのケースがある。
(1)第1大当り判定手段の大当り判定と関連して確率変動をするか否かを判定する場合、
(2)第2大当り判定手段の大当り判定と関連して確率変動をするか否かを判定する場合、
(3)第1大当り判定手段と第2大当り判定手段とに関連して確率変動をするか否かを判定する場合がある。
これにより、第2大当り判定手段にも関連して確率変動を行なうので、今回の確定図柄と、前回までの確定図柄の組合せを加味することで、確率変動の趣向性が高まるという効果がある。
【0022】
好ましい発明としては、前記第1大当り判定手段により大当りと判定する場合、高確率遊技に移行するか否かを判定する第1高確率判定乱数の値を前記タイミングに起因して抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致すれば、前記大当り遊技の終了後に、前記大当りの発生確率を高める高確率遊技を実行する第1高確率遊技実行手段と、
前記第2大当り判定手段により大当りと判定する場合、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが、予め定められた組合せの確率変動図柄であると判定すると、前記大当り遊技の終了後に、前記大当りの発生確率を高める高確率遊技を実行する第2高確率遊技実行手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態2に対応する。
これにより、第2大当り判定手段にも関連して確率変動を行なうので、今回の確定図柄と、前回までの確定図柄の組合せを加味することで、確率変動の趣向性が高まり、更に、乱数又は確定図柄によって高確率遊技を判定するので、ランダム性、趣向性が高まるという効果がある。
【0023】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段により大当りと判定され、今回の確定図柄が特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行い、
第2大当り判定手段により大当りと判定され、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行なわないことを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態3に対応する。
これにより、第1大当り判定手段のみに確率変動の権利を与えるので、第1大当り判定手段と第2大当り判定手段の差別化を計ることができる。
【0024】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段のみにより大当りと判定され、
第2大当り判定手段により大当りと判定されず、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行なうことを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態4に対応する。
これにより、第1大当り判定手段のみに大当り決定権を与え、第2大当り判定手段には大当り決定権が無いが確率変動の決定権を与えるので、第2大当り判定手段が第1大当り判定手段に従属することになり、第1大当り判定手段と第2大当り判定手段の差別化を計ることができるとともに、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確率変動の趣向性が高まる。
【0025】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段により大当りと判定され、
第2大当り判定手段により大当りと判定され、
前記両手段による大当りが同時に確定表示された場合、確率変動の大当りを行なうことを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態5に対応する。
これにより、第1大当り判定手段と第2大当り決定手段の両方に大当り決定権を与えて両者対等の関係とし、両方の大当りが揃えば確率変動の大当りとなるので、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確率変動の趣向性が高まる。
【0026】
好ましい発明としては、
1つの組合せで図柄が確定表示されると、大当りとなり、
複数の組合せで図柄が確定表示されると、確率変動を伴う大当りとなることを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態の他例に対応する。
これにより、1つの組合せによる図柄の確定表示と、複数の組合せによる図柄の確定表示とで、差別化を計ることができるとともに、確率変動への決定過程に前回までの確定図柄が関与するので、より趣向性が高い遊技ができる。
【0027】
好ましい発明としては、
前記主制御基盤が第1大当り判定手段を有し、
前記図柄制御基盤が第2大当り判定手段を有し、
当否乱数のみで大当りを判定し、画面上で今回の確定図柄と前回までの確定図柄の所定の組合せでも大当りに見せかける表示を行なうことを特徴とする弾球遊技機である。
例えば、図柄制御基盤が大当りの種類(大当り終了後の付加価値を含む)を決定するものがある。
この発明は、主として、実施形態6に対応する。
これにより、第1大当り判定手段のみが大当りの決定権を有し、第2大当り判定手段が見せ掛けの演出を行なうので、差別化を計ることができるとともに、内部的には簡素な制御にできるにもかかわらず、表示外見上は、遊技者にとっては高度な表示制御を行なっているように感じられ、今回の確定図柄と前回までの確定図柄が大当りに関与しているような遊技を体感できることは同様であるので、より趣向性が高い遊技が実現できる。
【0028】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段により大当りと判定され、今回の確定図柄が特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行い、
第2大当り判定手段により大当りと判定され、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが特定の確率変動図柄であるならば、確率変動を行なわないことを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態7に対応する。
これにより、第1大当り判定手段と第2大当り決定手段の両方に大当り決定権を与えて両者対等の関係とするが、第1大当り判定手段にのみ確率変動の決定権を与えるので、第1大当り判定手段と第2大当り判定手段の差別化を計ることができるとともに、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確率変動の趣向性が高まる。
【0029】
好ましい発明としては、
第1大当り判定手段における図柄の組合せ及び/又は第2大当り判定手段における図柄の組合せが、特定の組合せの図柄となる場合、大当りの遊技のラウンドを延長する延長権を発生させる延長権発生手段を備えることを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態8に対応する。
これにより、第1大当り判定手段と第2大当り決定手段の両方にラウンドの延長権を与えるので、遊技者の賞球数増大への期待感を高めることができる。
【0030】
好ましい発明としては、
前記確定図柄は、遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して外れ図柄乱数を抽出し、該抽出された乱数値によって前記図柄の確定表示を行ない、該乱数値を記憶し、参照して、今回の確定図柄の一部と、前回までの確定図柄の一部との組合せが、予め定められた組合せであるか否かを判定することを特徴とする弾球遊技機である。
この発明は、主として、実施形態1〜8に対応する。
これにより、外れ図柄乱数を抽出し参照することで遊技にランダム性を与えつつ同様の効果を有することができる。
【0031】
好ましい発明として、
前記第1大当り判定手段によって大当りが確定する際に、記憶している複数回分の確定図柄を参照して、第2大当り判定手段によって大当り遊技に移行する特定の図柄の組合せが表示されることがないように、今回の確定図柄を調整する図柄決定調整手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機である。
これにより、第1大当り判定手段によって大当りの確定表示をする場合、前回までの確定図柄との関連で大当り確定表示をしないように工夫をするので、ダブルリーチを避け、差別化した遊技が可能となる。
【0032】
その他、請求項には記載しないが、前記大当たりに見せかける発明において、前記図柄制御基盤が第1大当り判定手段及び第2大当り判定手段を有することとしてもよい。図柄制御基盤で、大入賞口ソレノイド、特定領域を開閉するソレノイドを制御することができる。図柄制御基盤から信号が外部出力装置に出力することができる。図柄制御基盤から信号が試験端子に出力することができる。
また、大当り遊技を図柄制御基盤で制御する場合、大当り遊技の全てを制御しなくても、大当り遊技の一部を制御する構成も含まれる。主制御基盤と図柄制御基盤とで大当り遊技を制御する。つまり、実施形態8でも、大当りの開始は図柄制御基盤でなく主制御基盤から送らなければならないからである。
大当りの種類を通常大当りと確変大当りの2つにして、それを複数回前の確定図柄と今回の確定図柄で表す例を実施形態で記載したが、大当り後に発生する時短の有無、時短回数、大当り確率の違い、大入賞口の開放時間、大入賞口の開放回数、大当り時の出球など大当りの種類を増やし、どの種類になるかを複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄で表す構成にしてもよい。表すとしたが、実際に確定図柄で判定してもよいし、乱数で決定され、見た目上だけ、そのように見せる構成でもよい。
【0033】
本発明と特許文献1との相違点は次の通りである。前回の確定図柄を表示しておき、今回の変動(正確に言えば始動入賞)の結果と合せて、判定を行うことが記載されているが、この発明と本発明とは、遊技性が全く異なる。この発明は、今回、変動させるものを選べる構成である上、今回の変動(変動すると遊技者が選んだもの)だけでは、大当り判定がされない。必ず前回変動結果と今回の変動結果を合せて大当り判定が行われる。つまり、この発明の大当り判定は、1種類のみである。
【0034】
本発明と特許文献2、特許文献3との相違点は次の通りである。
1個の入賞で2回変動しているように見せるタイプ及び、特定のリーチ状態になったら、画面が分割され、分割された分、異なる変動を行うタイプに対し、本発明の制御は、従来通り、大当り乱数のみで抽選を行い、見た目上のみ、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄を見て大当りか否か判定しているように見せるようにした場合でも、1個の入賞で2回変動を行っているように見せるタイプや特定リーチの時に画面が分割され、分割された分、異なる変動を行うタイプに、効果的にかなり類似するが、本発明は、遊技者に簡単に見た目だけの表示だとは気づかれない点が全く異なる。上記2つのタイプは、1回の入賞で複数回、変動しているように見せているが、遊技者は1回の入賞で、1回の変動しか行われないことを知っている。実際、1個しか入賞していないのに、何回も変動するのは不自然であるし、1個しか入賞してないのに複数回抽選するのは、おかしい。つまり、特許文献では見た目だけの演出だとすぐ分ってしまう。これに対し、本発明は、同様に1回の入賞に対して2回抽選しているように見せるのであるが、1個の入賞で1回の変動しか行われないので、見た目上、不自然ではない。また、前回の確定図柄を表示しておくことで、遊技者には、演出だけでなく、2回抽選を行っていると思わせることができる。実際には、前回と今回の図柄を見て大当り判定はしていないのだが、遊技者には、2回抽選しているように見える。
また、本発明は複数回前の確定図柄を使用しても大当り判定する場合もある。つまり、実際に確定した図柄を使用していて、擬似の図柄やその時、突然出現させる図柄でもない。
また、同様に、複数回、抽選があるように見せる演出でも、本発明では、入賞した時に抽出した乱数の値により、確定図柄、変動パターンを決定するだけでなく、前回の確定図柄を記憶しておき、その記憶した確定図柄を参照し今回の確定図柄及び変動パターンを決定している発明も包含する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
〔実施形態1〕
図1に示すように、実施形態1のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ(以下、プリペイドカードユニットともいう。)13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払出し口より遊技球が排出される。
【0036】
前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重に嵌め込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。
上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
【0037】
図2はパチンコ機10の裏面図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。
また、機構盤26には主制御基盤30及び発射制御基盤31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置32(以下、「図柄表示装置」という。)及び普通図柄表示装置37が、図柄表示装置32の左側に外部接続端子基盤45が、各々取り付けられている。なお、機構盤26を中心とした遊技球の払出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0038】
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。
図3に示すように遊技盤22には、中央に図柄表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始動口としての普通電動役物36、図柄表示装置32に含まれる図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基盤31により発射モータ33が駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
【0039】
図4のブロック図を参照して、実施形態1における電気的構成を説明する。パチンコ機10の電気回路は、図示するように、主として、前述した主制御基盤30、賞球制御基盤60、発射制御基盤31、図柄制御基盤61、ランプ制御基盤62及び音制御基盤63等から構成されている。なお、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基盤及び電源回路等は記載していない。
【0040】
主制御基盤30は、遊技制御プログラムを記憶したROM、演算等を行うCPU、演算等の作業領域として働くRAM等を内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基盤又は各種スイッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。主制御基盤30の入力側には、タッチスイッチ24a、賞球払出しスイッチ29a、満タンスイッチ64、玉切れスイッチ65、カウントスイッチ66、第1種始動口スイッチ67、普通画像作動スイッチ68、Vスイッチ69等が接続されている。また、主制御基盤30の出力側には、外部接続端子基盤45、試験信号端子71、大入賞口ソレノイド72、Vソレノイド73、及び普通役物ソレノイド74、賞球制御基盤60、発射制御基盤31、図柄制御基盤61、ランプ制御基盤62、音制御基盤63等が接続されている。また、外部接続端子基盤の出力側にはホールメインコンピューター75が接続されている。
【0041】
タッチスイッチ24aは発射ハンドル24、賞球払出しスイッチ29aは払出し装置29内の球切りモータ29bの下方、満タンスイッチ64は下皿23内、玉切れスイッチ65は球タンク27内、カウントスイッチ66は大入賞口40内、第1種始動口スイッチ67は第1種始動口36内、普通画像作動スイッチ68は普通図柄作動ゲート38,39内、Vスイッチ69は大入賞口40内、大入賞口ソレノイド72は大入賞口40内、Vソレノイド73は大入賞口40内の特別領域内、普通役物ソレノイド74は普通図柄作動ゲート38,39内に各々取り付けられている。
【0042】
ここでタッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され、遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、賞球払出しスイッチ29aは玉切モータ29bにより上皿15に排出される遊技球を、満タンスイッチ64は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、玉切れスイッチ65は球タンク27内に遊技球が存在することを、カウントスイッチ66は大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、第1種始動口スイッチ67は普通電動役物36に遊技球が入球したことを、普通画像作動スイッチ68は普通図柄作動ゲート38,39に入賞したことを、Vスイッチ69は大入賞口40内に入球した遊技球が特別領域を通過したことを、各々検出するためのものである。
【0043】
賞球制御基盤60は、主制御基盤30からの指令コマンドに従って玉切モータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払出すと共に、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基盤76等も制御するものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。CR精算表示基盤76は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等と接続されたものである。
【0044】
賞球制御基盤60は主制御基盤30からの指令に従って遊技球を払出すが、入賞に対応した遊技球が払出されているか否かの検知は主制御基盤30で行われる。この遊技球が払出されているか否かの検知は、主制御基盤30及び賞球制御基盤60の双方で行っても良い。
【0045】
発射制御基盤31は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33を駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵された前記タッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ77を点灯させるためのものである。
【0046】
図柄制御基盤61は、主制御基盤30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。図柄制御基盤61は、特別図柄液晶表示装置32に対して画像の制御信号を出力し、また特別図柄保留記憶用LED34に制御信号を出力、点灯表示させる。また、ランプ制御基盤62、音制御基盤63に対しても制御信号を出力できる構成となっている。
【0047】
ランプ制御基盤62は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御基盤30からの指令を受けて、普通図柄保留記憶用LEDと普通図柄用LEDとを有する普通図柄表示装置37、大当りランプやエラーランプ等の各種ランプ79及び各種LED80等の各種ランプ類を点灯報知させるためのものである。また、音制御基盤63は音源IC及びアンプ等から構成されており、主制御基盤30の指令を受けてスピーカ81を駆動制御するためのものである。
【0048】
前述した、賞球制御基盤60、発射制御基盤32、図柄制御基盤61、ランプ制御基盤62及び音制御基盤63への送信は、主制御基盤30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されているが、双方向の通信も可能であるように構成できる。
【0049】
以上説明した回路構成を有するパチンコ機10の主制御基盤30内の8ビットワンチップマイコン(以下、単に「マイコン」と呼ぶ。)が実行する処理を図5に示すフローチャートに従って説明することにする。
【0050】
このフローチャートは、主制御基盤30のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のリセット信号によるハード割込みにより定期的に実行される処理である。本実施形態では、ステップS10〜S20までの各処理は割込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるステップS21及びS22の処理を「残余処理」と称する。
【0051】
マイコンによるハード割込みが実行されると、まず正常割込みであるか否かが判定される(ステップS10)。この判定処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判定することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判定するためのものである。正常でない場合としては、たいていが電源投入時である。電源投入時には、RAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常でないと判定されると(ステップS10:NO)、前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為される(ステップS11)。
【0052】
特別図柄の変動には、5種類の乱数が使用される。これらの乱数は、当否乱数HITと、左図柄作成乱数Lと、中図柄作成乱数Cと、右図柄作成乱数Rと、リーチ作成乱数ACTと、から構成されている。当否乱数HITは、「0〜329」の330通りの数値が2ms毎に1ずつ加算される(以下、「+1」と略記する)ことで刻々と変化するものである。左図柄作成乱数Lは、「0〜14」の15通りの数値が2ms毎に+1されることで刻々と変化するものである。中図柄作成乱数Cは、「0〜14」の15通りの数値が割込み処理の余り時間に+1されることで刻々と変化するものである。右図柄作成乱数Rは、「0〜14」の15通りの数値が中図柄作成乱数Cの桁上げ時に+1されることで刻々と変化するものである。リーチ作成乱数ACTは、「0〜99」の100通りの数値が割込み処理の余り時間に+1されることで刻々と変化するものである。
【0053】
そして、当否乱数HITから抽出された値が「1」であり大当りと判定されると、左図柄作成乱数L(0〜14)のデータにより大当り図柄が決定され、この大当り図柄が特別図柄表示装置32のLCD32aに表示される。この図柄が特定の確率変動(以下、確変と略す)の起因となる図柄であると、確率変動状態を発生させる。一方、当否乱数HITで「1」以外の値が抽出されて外れと判定されると、乱数L,C,Rからの各抽出値に対応する図柄が外れ図柄として特別図柄表示装置32のLCD32aに表示される。なお、上記乱数L,C,Rからの抽出値が偶然にも大当り図柄と一致した場合には、右図柄作成乱数Rのデータに+1して外れ図柄にして表示するものである。
【0054】
次に正常との肯定判定が為されると(ステップS10:YES)、まず初期乱数更新処理が実行される(ステップS12)。この処理を実行する毎に初期乱数INIの値を+1する処理であり、この処理実行前の初期乱数INIの値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「329」のときには次回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「329」までの330個の整数を繰り返し昇順に作成する。
【0055】
ステップS12に続く当否乱数更新処理(ステップS13)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であるが、最大値である「329」に至ると次回の処理では、そのときの前記初期乱数INIの値を初期値(以下、「更新初期値」という。)とし、更に割込み毎に+1する処理を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更新最大値」という。)に至れば、次回の処理では、更にそのときの初期乱数INIの値を初期値とし「0」〜「329」までの330個の整数値を繰り返し作成する。即ち、割込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を「0」〜「329」までの330個の整数値とすることは前記初期乱数INIと何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当否乱数HITは、乱数を構成する要素を「0」〜「329」までの330個の整数値とし、割込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割込み処理ではそのときの初期乱数INIにより決定される値に変更されるので、当否乱数HITの値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「329」の330個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
【0056】
大当り図柄乱数更新処理(ステップS14)は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。15個の各乱数値「0」〜「14」は、画面上に表示される3桁同一の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、[AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」、「FFF」に各々対応する。
【0057】
外れ図柄乱数更新処理(ステップS15)は、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C及び右図柄作成乱数Rから構成され、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左図柄作成乱数Lは、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。中図柄作成乱数Cは、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、左図柄作成乱数Lが「0」に戻るときに本処理で+1され最大値を超えると「0」に戻る。右図柄作成乱数Rは、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、中図柄作成乱数Cが「0」に戻るときに本処理毎に+1され最大値を超えると「0」に戻る。なお、リーチ作成乱数ACTの処理も行われる。
【0058】
普通図柄乱数更新処理(ステップS16)は、「0」〜「6」の7個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理で+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。
【0059】
前述した各乱数更新処理(ステップS12〜S16)により、初期乱数INI、当否乱数HIT、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C、右図柄作成乱数R、リーチ作成乱数ACT等が各々更新されるが、続く処理(ステップS17)ではパチンコ機10に設けられ主制御基盤30に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。即ち、タッチスイッチ24a、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、Vスイッチ40a、カウントスイッチ40b、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、その他の入賞口に設けられた図示しない各入賞検知スイッチ、等の各スイッチの作動状況をチェックする処理が実行される。
【0060】
この入力処理により、第1種始動口スイッチ36aに入力がある場合は、始動口としての普通電動役物36に遊技球が入賞したときであり、この割込み処理時の当否乱数HITの値が抽出され当否判定値と比較される。本実施形態のパチンコ機10は、確変機として構成され、通常確率時では当否判定値は「1」であり、高確率時には「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」へその判定値が増大する。当否乱数HITを構成する「0」〜「329」の330個につき各整数値の出現率は均一であり、遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞する割込みで抽出される当否乱数HITの値は、ハード割込み期間の2msと比較すれば入賞時期を微小時間単位で調節できないことから無作為に抽出された値となり、当否乱数HITは完全なる乱数として機能する。従って、抽出された当否乱数HITの値が当否判定値と一致して大当りとなる確率は、通常確率時には1/330であり、高確率時には1/55(=6/330)となる。この大当りを発生させる確率が通常確率状態から高確率状態に移行するのは、本実施形態では、大当り発生時の割込み処理における確定図柄が所定の高確率図柄の表示で確定した場合(詳細は後述する)であり、大当りが発生するときの7/15の確率で高確率に移行する。そして、高確率中において、再び大当りを発生させたときの大当り図柄が高確率図柄であれば更に高確率状態が継続する。
【0061】
前述した図5に示す当否判定処理(ステップS18)が終了すると、続いて図5に示す画像出力処理(ステップS19)が実行される。この処理は、主制御基盤30から特別図柄表示装置32へ信号を送信する処理であり、命令コードは、1.電源投入時、2.客待ちデモ時、3.図柄変動中、4.大当り開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異常時、の7種類に大別できる。
【0062】
続く各出力処理(ステップS20)は、遊技の進行に応じて主制御基盤30は、特別図柄表示装置32、賞球制御基盤60、発射制御基盤31、ランプ制御基盤62、音制御基盤63、大入賞口ソレノイド72等の各種ソレノイドに対して各々出力処理を実行する。即ち、前記各入力処理(ステップS17)により遊技盤面22上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく賞球制御基盤60に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータを音制御基盤63に出力する処理を、パチンコ機10に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく図柄制御基盤61にエラー信号を出力する処理を、更には、大当り発生時には大当り処理を、各々実行する。
【0063】
前述した本処理に続く残余処理は、外れ図柄乱数更新処理(ステップS21)及び初期乱数更新処理(ステップS22)から構成されるが、各々前述したステップS15及びステップS12と全く同じ処理である。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したステップS10〜S20までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割込み毎に異なり、図5に示された割込み処理が1回実行されることにより、外れ図柄乱数及び初期乱数の更新される(加算される)値も一律ではなくなる。これにより、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可能性はなくなる。尚、本実施形態においては、当否乱数の更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理(ステップS16)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0064】
図6(a)〜(e)を参照して実施形態1の画面表示について説明する。
図6(a)に示す通り、画面所定位置(例えば左上)には3桁の整数で表されている前々回の確定図柄「567」及び前回の確定図柄「384」が表示されている。画面中央に大当り乱数によって抽選された今回の図柄が表示され(ここでは前々回の確定図柄と前回の確定図柄より大きく表示される)、左図柄及び右図柄が「2」で停止表示しており、中図柄の抽選が変動停止するのを待っている状態である。なお、今回の図柄は、左図柄、右図柄、中図柄の順に変動停止する。
図6(b)は中図柄の抽選が「4」で変動停止した状態を示しており、その後、前々回の確定図柄及び前回の確定図柄と、今回の確定図柄とを一覧表示した図6(c)の表示画面に移行する。図6(c)が今回の確定表示がされた後における確定表示画面である。1回の入賞に対して3桁の図柄を横方向に確定表示し、上の行から前々回、前回、今回、の3種類の図柄を時系列的に確定表示し、今回の確定表示によって、3行3列の確定したマトリクス表示上で、所定ライン(斜めライン、又は、縦ライン)の確定図柄の組合せ(ここでは同じ図柄で揃うこと)を表示することが例示できる。
今回の確定図柄242の確定表示後(図6(c))、次の入賞に伴う抽選がされ、図柄の新たな変動が生じると、図6(c)から図6(d)の通り、今回の確定図柄「242」を前回の確定図柄の位置へ表示し、前回の確定図柄「384」の位置を前々回の確定図柄「567」の位置へ表示し、前々回の確定表示「567」は消去する。過去3回分の確定表示を一度に表示する場合、マトリクスの各図柄の大きさは同じであることが好ましい。
なお、今回、前回、前々回の確定図柄の位置は、遊技者の大当り判断を容易にするために、その配置を固定しておく。
【0065】
図6(e)は、今回の図柄の変動がスーパーリーチの状態になった場合の演出を示しており、今回の図柄「2*2」がリーチであることを示し、キャラクタ(図では女の子)が出現し、最後に停止する中図柄を停止させることに伴う演出を行う。図柄の停止順序は、左、右、中である。その他の停止順序でも実施可能である。
【0066】
図7を参照して、複数回分の確定図柄を画面上に表示しておくだけで連続予告などが遊技者にとって明確に分かり易い構成について説明する。この構成において表示制御は関係なく、ただ複数回分の確定図柄を図柄表示装置32に表示しておくだけで効果が生じる。
現在の遊技機では、連続予告を使用している機械が多く、それぞれ異なった形の連続予告の形態をとっている。数回、遊技しただけでは、遊技者が連続予告に気が付かなかったり、意味が分からなかったりする。せっかく、期待感を向上させるための演出効果が薄くなってしまうおそれがある。しかし、図7のような連続予告の表示をすることで、遊技者に的確にチャンスだということを伝えることができるし、遊技者も期待感が向上する。
図7(a)に示すように前々回の確定図柄「567」、前回の確定図柄「757」、今回の確定図柄「767」を確定表示している。ここで前回の確定図柄と、今回の確定図柄は、左図柄と右図柄を夫々「7」で同じとし、前回の中図柄は「5」、今回の確定図柄は「6」と、順繰りに「7」に近づいている。そして図7(b)に示す次の抽選において、左図柄「7」、右図柄「7」で変動停止し、中図柄の抽選を残すのみとなって、前々回の確定図柄「757」、前回の確定図柄「767」から見ても、中図柄の抽選に「7」が来る期待感が増す。
図7において、中図柄の抽選は「7」で変動停止し、今回の確定図柄は「777」となるので、図7(d)に示す大当り遊技状態へと移行する。図7(e)に示された確定表示に示されているとおり、前々回の図柄「757」、前回の図柄「767」が、今回の図柄「777」への連続予告として、遊技者に的確にチャンスであることを伝えている。外れ図柄である「757」及び「767」も、連続予告として遊技者の期待感を持続させる効果を発揮している。
【0067】
前述した各処理を実行することにより、パチンコ機10は次のような動作を実行する。
(1)遊技者により発射ハンドル24が操作されると、その回動量に応じて発射モータ33aが駆動され、遊技球が遊技盤22上に発射される。普通電動役物36に打球入賞して第1種始動口スイッチ36aがオンするのを待つ。第1種始動口スイッチ36aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+1するとともに、前述の通り、大当り判定用乱数等の乱数を抽出・格納し、読出・判定を行う。
【0068】
(2)特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されている当否乱数HITの値に応じて大当りとするか外れとするか決定し、左図柄作成乱数Lの値に応じて、確変を行うかを決定する。そして、左図柄作成乱数Lの値に応じて左右中図柄の停止図柄を決定する。また、リーチ作成乱数ACTの値に応じて、リーチ動作するか否か決定するとともにリーチ動作の変動態様を決定する。
【0069】
(3)LCD32aの画面上で特別図柄の全図柄が変動開始されるように制御する。また、背景画面やキャラクタも表示される場合には、それに応じた表示制御命令コードが図柄制御基盤32bに送出されるように制御する。図柄の変動停止のタイミングは、左、右、中図柄の順で変動停止され、その変動時間はそれぞれ設定される。
【0070】
(4)所定時間が経過すると、LCD32aの画面上において表示される全図柄が停止されるように制御する。また、全図柄停止の時期まで、所定の時期で左右図柄が停止されるように制御するとともに、適宜、LCD32aにおいて表示される背景やキャラクタに応じた表示制御命令コードが図柄制御基盤61に送出されるように制御する。
【0071】
(5)当否乱数HITの抽選結果、大当たりと判定されると、大当り表示の表示制御命令コードが図柄制御基盤61に送出されるように制御するとともに内部状態(プロセスフラグ)を更新する。なお、大当り図柄の組み合わせは、左右中図柄が揃った組み合わせである。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると大当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当り状態となるか否かは、遊技球が第1種始動口スイッチ67により検出されたとき抽出される当否決定乱数の値が所定値であるか否かにより決定される。
【0072】
(6)主制御基盤30の回路は表示制御命令コードに従って、LCD32aに大当り表示を行う。大当り表示は遊技者に大当りの発生を報知するためになされるものである。前記した図10〜14に示すように、画面上において3行3列のマトリクス状の特別図柄表示領域50a,51a,52aに縦、斜め、横のラインで同一の大当り図柄を表示し、4つの特別図柄保留記憶表示部51a〜51dを所定時間(約5秒)点灯させた後に消灯し、背景画面上にデモ画面を表示すると共に音制御基盤63により効果音を出力する処理を実行する。
【0073】
(7)大入賞口40を開放する制御を開始し、カウンタやフラグを初期化するとともに、大入賞口ソレノイド72を駆動して大入賞口40を開放する。具体的には、大入賞口40が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ66により検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、このとき大入賞口40内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ69により検出されると一旦大入賞口40が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当り状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、賞球制御基盤60が実行する。尚、大入賞口40の特別領域を開閉するVソレノイド73は、特別領域に遊技球が1個通過すると特別領域を閉鎖する。
【0074】
(8)大入賞口ラウンド表示の表示制御命令コードが図柄制御基盤61に送出する制御や大入賞口40の開成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口40の開成条件が成立したら、内部状態を更新する。
【0055】
(9)16ラウンド目が終了したら、確変判定図柄の変動停止を行い、高確率図柄が確定表示されれば高確率に移行し、そうでなければ通常確率を維持する。そして、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。該表示が終了したら、内部フラグ等を初期状態に戻し、内部状態を更新する。この確変判定図柄の変動停止表示は大当り開始時又は大当り確定表示時に行なってもよい。
【0075】
(10)なお、発射された遊技球が普通図柄作動ゲート38又は39を通過すると、普通画像作動スイッチ68により検出され、普通図柄表示装置37が所定時間変動表示した後に静止表示し、例えば「7」等の特定の図柄を表示すると例えば約6秒等の所定時間又は遊技球が6個等の所定個数入賞するまでいずれか早く経過する時まで普通電動役物36が開放される。これにより遊技球が普通電動役物36に入賞する機会が大きくなり、遊技者が所定個数の遊技球を獲得することができると共に特別図柄表示装置32の特別図柄を変動表示させる回数が多くなり、大当り状態を発生させる確率が増大する。
【0076】
(11)遊技中において前述したランプ制御基盤62及び音制御基盤63が実行する制御も従来と同様な構成であり、その説明は割愛することにする。
【0077】
以上説明した実施形態1によれば、前回までの確定図柄が今回の確定図柄と併せて表示されているので、確定図柄の忘れや見落としを防止できる。そのため夫々の遊技者が自分なりの戦略を立てやすい。
また、大当り連続予告を行なうので、遊技者の期待感を高めるとともに、遊技者の予告に対する確認が非常に容易になる。
【0078】
〔実施形態2〕
実施形態2について説明する。
実施形態2の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1と共通する部分は同様であるので、実施形態1の図面及びその説明を援用する。
【0079】
実施形態2は、大当り乱数、複数回分の確定図柄と、今回の確定図柄で大当りを判定するものである。今回の図柄の変動結果による大当り乱数の抽選結果、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のどちらでも当れば、大当りになり、確変か否かは、揃った図柄の種類により決定される。例えば、偶数図柄で揃えば通常当り、奇数図柄で揃えば確変大当りとなるものである。
【0080】
図8(a)に示す「入力チェック処理」及び図8(b)に示す「特別遊技処理」に基づく処理について説明する。図8(a)(b)に示す処理はハード割込み等の手段により定期的に実行されるものであり、主制御基盤30のCPUにより実行される処理の内の1つを示す。
実施形態1〜実施形態6では、大当りか否か、確変か否かの判定を全て主制御基盤30で判定するものである。
【0081】
図8(a)は入力チェック処理であり、ステップS100において、遊技球が始動口に入賞したか否かを判定する。遊技球が入賞したならば(S100:YES)、保留記憶が満杯か否かを判定する(S105)。
ステップS105において、保留記憶が満杯でないならば(S105:NO)、ステップS110に進み、入賞時に取得した乱数を記憶し、リターンに抜ける。
なお、ステップS100において遊技球が入賞していない場合(S100:NO)及びステップS105において保留記憶が満杯である場合(S105:YES)には、リターンに抜ける。
【0082】
図8(b)は大当り遊技に該当する特別遊技処理であり、先ずステップS200において、大当りに必要な処理である、条件装置が作動中か否かを判定する。条件装置が作動中ならば(S200:YES)、ステップS205に進む。条件装置が作動中でないならば(S200:NO)、リターンに抜ける。ここでいう条件装置とは、大当りに必要な処理(大当りフラグ)である。
ステップS205において、大入賞口が開放中であるか否かを判定する。大入賞口が開放中ならば(S205:YES)、ステップS230に進む。大入賞口が開放中でないならば(S205:NO)、大当り開始演出中であるか否かを判定する(ステップS210)。演出中であるならば(S210:YES)、リターンに抜ける。演出中でないならば(S210:NO)、特別遊技のラウンド間であるインターバル中であるか否かを判定する(ステップS215)。インターバル中ならば(S215:YES)、リターンに抜ける。インターバル中でないならば(S215:NO)、大当り終了演出中であるか否かを判定する(ステップS220)。演出中であるならば(S220:YES)、リターンに抜ける。演出中でないならば(S220:NO)、大当り開始演出処理を実行し(ステップS225)、リターンに抜ける。
ステップS230において、大入賞口に10個の入賞があったか否かを判定する。10個の入賞があったならば(S230:YES)、ステップS240に進む。10個の入賞がなかったならば(S230:NO)、大入賞口開放時間が終了しているか否かを判定する(ステップS235)。大入賞口開放時間が終了しているならば(S235:YES)、ステップS240に進む。大入賞口開放時間が終了していないならば(S235:NO)、リターンに抜ける。
ステップS240において、大入賞口閉鎖処理を実行して、続いて現在行われているのが特別遊技の最終ラウンドであったか否かを判定する(ステップS245)。最終ラウンドであったならば(S245:YES)、ステップS260に進む。最終ラウンドでなかったならば(S245:NO)、特定領域(V)を通過していたか否かを判定する(ステップS250)。特定領域(V)を通過していれば(S250:YES)、大当りインターバル処理を実行して(ステップS255)リターンに抜ける。特定領域(V)を通過していなければ(S250:NO)、ステップS260に進む。
ステップS260において、大当り終了演出処理を実行し、続く条件装置停止処理を実行し(ステップS265)、リターンに抜ける。
【0083】
以上の図8(a)(b)の処理は、従来の弾球遊技機における特別遊技処理と概ね同様で大差はないので、詳細な説明は略す。
【0084】
図9、図10を参照して主制御基盤30において実行される実施形態2の「当否判定処理」について説明する。
図9、図10は当否判定処理の流れを示しており、まずステップS300において、条件装置が作動中か否かを判定する。条件装置が作動中であれば(S300:YES)、図9▲1▼へ移行してリターンに抜ける。条件装置が作動中でなければ(S300:NO)、図柄が変動中か否を判定する(ステップS305)。変動中ならば(S305:YES)、図10(a)の▲3▼へ移行する。変動中でなければ(S305:NO)、確定図柄を表示中か否かを判定する(ステップS310)。確定図柄を表示中ならば(S310:YES)、図10(b)の▲4▼へ移行する。確定図柄を表示中でなければ(S310:NO)、保留記憶があるか否かを判定する(ステップS315)。保留記憶がなければ(S315:NO)、図9▲1▼へ移行してリターンに抜ける。保留記憶があるならば(S315:YES)、ステップS320に進む。
【0085】
ステップS320において、処理中の当否判定に確変フラグが立っているか否かを判定する。確変フラグが立っていれば(S320:YES)、確変テーブルによって当否が判定され(ステップS325)、ステップS335に進む。確変フラグが立っていなければ(S320:NO)、通常テーブルによって当否が判定され(ステップS330)、ステップS335に進む。
【0086】
ステップS335において、当否判定の結果が大当りか否かを判定する。大当りならば(S335:YES)、大当り図柄を決定し(ステップS340)、続いて大当り図柄に至る変動パターンを決定して(ステップS345)、ステップS360に進む。大当りでなければ(S335:NO)、外れ図柄を決定し(ステップS350)、続いて外れ図柄に至る変動パターンを決定して(ステップS355)、ステップS360に進む。
ステップS360において、停止図柄に至るまでの変動パターン及び変動開始コマンドを図柄制御基盤61に送信して、リターンに抜ける。
【0087】
図10(a)は図9▲3▼から移行する確定図柄表示処理であり、ステップS400において図柄変動時間が経過しているか否かを判定する。図柄変動時間が経過していれば(S400:YES)、図柄制御基盤61に図柄停止コマンドを送信処理し(ステップS405)、今回の確定図柄を記憶し(ステップS410)、大当り乱数による抽選によって確定した図柄が大当りになる組合せか否かを判定する(S415)。大当りになる組合せならば(S415:YES)、ステップS425に進む。大当りになる組合せでなかった場合(S415:NO)、記憶されている前回までの確定図柄と、今回の確定図柄とで図柄が揃うか否かを判定する(ステップS420)。図柄が揃う場合(S420:YES)、ステップS425に進む。図柄が揃わない場合(S420:NO)、確定図柄の表示が開始され(ステップS440)、図9▲1▼に移行してリターンに抜ける。また、ステップS400において図柄変動時間が経過していなければ(S400:NO)、図9▲1▼へと移行してリターンに抜ける。
S410での今回の確定表示の記憶について、確定図柄を示すデータを記憶する。少なくとも過去3回の変動分のデータについて記憶する。3桁の表示に対応する3個のデータを記憶する。それに代えて、外れ図柄の種類を示す3個の外れ図柄乱数の値を記憶し、外れ図柄乱数は、入賞時に取得した乱数を記憶する。
ステップS425において、確変図柄による大当りか否かを判定する。確変図柄による大当りである場合(S425:YES)、確変フラグを立て(ステップS430)、ステップS445に進む。確変図柄による大当りではない場合(S425:NO)、確変フラグを終了して(ステップS435)、ステップS445に進む。
ステップS445において、確定図柄の表示が開始され、続いて条件装置作動開始処理が実行されて(ステップS450)、図9▲1▼に移行してリターンに抜ける。
なお、確変フラグ終了処理は、確変フラグが立っていない場合には実行されない。これは確変フラグ設定処理についても同様である。
前記高確率判定処理に係る処理は、前記の確変フラグによって決定する。具体的には、前記大当り図柄が所定の高確率図柄であるか否かが判定され、高確率図柄との肯定判定が為されると、確変フラグが値「1」にセットされ当否判定値を「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」の6個に増加する。前記大当り図柄が高確率図柄でないとの否定判定が為されると、確変フラグを値「0」にリセットし当否判定値を「1」に戻す。当否乱数で大当りと判定する場合において確率変動を判定する場合には、確率変動兼用外れ図柄乱数又は独立の確率変動用乱数を用いることが好ましい。例えば、高確率に移行するか否かは、遊技球が普通電動役物36に入賞したときに選択される確率変動乱数K1又はK2の値により決定される。確率変動乱数K1は0〜1の範囲の整数値を、確率変動乱数K2は0〜2の範囲の整数値を作成している。大当りのうち、1/2の確率で高確率に移行する場合は、確率変動乱数K1、1/3の確率で高確率に移行する場合は確率変動乱数K2を作成する。高確率に移行する乱数値はいずれも0である。尚、この確率変動乱数K1及びK2は、一方を用いる構成とすれば良い。
【0088】
図10(b)は図9▲4▼から移行する確定図柄表示終了処理であり、ステップS500において、確定図柄の表示時間が終了しているか否かを判定する。確定図柄の表示時間が終了している場合(S500:YES)、確定図柄表示終了処理を実行し(S505)、図9▲1▼に移行してリターンに抜ける。確定図柄表示時間が終了していない場合(S500:NO)、図9▲1▼に移行してリターンに抜ける。
【0089】
図11,図12,図13を参照して実施形態2における図柄の画面表示について説明する。本実施形態において図柄は3桁の整数(左図柄50a、中図柄51a、右図柄52a)がスクロール変動する。3桁のスクロール変動は左図柄50a、右図柄52a、中図柄51aの順に停止する。四角の枠53a内に囲まれた表示が、図柄表示装置32に表示される表示である。なお、実施形態2において確変状態へ移行する条件は、図柄表示を奇数図柄で揃えることである。
【0090】
図11(a)は、左上方に前々回の確定図柄「465」と、前回の確定図柄「769」が表示されており、今回の抽選の右図柄50a、左図柄52aは共に「2」で確定しており、中図柄51aの抽選を残すのみとなっている。このとき、(a)は、今回の抽選における確定図柄の「2」と、前々回、前回における確定図柄の「6」と、2種類のリーチ状態(ダブルリーチ)である。
図11(b)は、中央51bの抽選が「2」で確定した場合を示しており、図11(c)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「222」が表示され、横線54cによって繋がっている今回の確定図柄「222」が揃っているため、図11(d)に示す、大当り状態へと移行する。
図11(e)は、中央51eの抽選が「6」で確定した場合を示しており、図11(f)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「262」が確定表示され、縦線54fで繋がっている前々回、前回夫々の中央の確定図柄「6」と、今回の中央の確定図柄「6」との「666」が揃っているため、図11(g)に示す、大当り状態へと移行する。
【0091】
図12の(h)は左上方に前々回の確定図柄「425」と、前回の確定図柄「729」が確定表示されており、今回の抽選における左図柄50h、右図柄52hは共に「2」で確定しており、中図柄51hの抽選を残すのみとなっている。このとき、図12(h)は今回の左図柄及び右図柄の「2」と、前々回、前回の中図柄の「2」との、ダブルリーチ状態である。
図12(i)において、中図柄51iの抽選が「2」で確定した場合を示しており、図12(j)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「222」が表示され、横線54jによって繋がっている今回の確定図柄「222」、縦線54jによって繋がっている及び前々回、前回夫々の中央の確定図柄「2」と、今回の中央の確定図柄「2」との「222」との両方が揃うこととなる。なお、確変図柄ではないため、図12(k)に示す通り大当り遊技状態に移行する。
図12(l)は左上方に前々回の確定図柄「475」と、前回の確定図柄「779」が表示されており、今回の抽選は左図柄50l、右図柄52l共に「2」で確定しており、中図柄51lの抽選を残すのみとなっている。このとき、図12(l)は、今回の左図柄及び右図柄の「2」と、前々回、前回の中図柄の「7」と、2種類のリーチ状態である。
図12(m)において、中図柄51mの抽選が「7」で確定した場合を示しており、図12(n)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「272」が表示され、縦線54nによって繋がっている前々回、前回夫々の中央の確定図柄「7」と、今回の中央の確定図柄「7」との「777」が揃い、奇数は確変図柄のため、図12(o)に示す確変大当り状態へと移行する。
【0092】
図13は夫々今回の図柄変動が停止していない状態の図柄表示装置32を表している。
図13(p)は前々回「123」、前回「123」を表示した状態で、今回の図柄を抽選している最中であり、図13(p´)に示す縦線54pで繋げているように、前々回の左図柄「1」と前回の左図柄「1」、前々回の中図柄「2」と前回の中図柄「2」及び前々回の右図柄「3」と前回の右図柄「3」が夫々リーチ状態になっている(三重リーチ状態)。そして、今回の図柄が左図柄「1」、中図柄「2」、右図柄「3」のいずれか,又は今回の図柄のみで、3桁の数字(例えば333)が揃って変動停止した場合、大当り遊技状態に移行する。このとき、今回の確定図柄が左図柄の「1」、及び右図柄の「3」など、奇数図柄が揃うことで大当りした場合には、確変大当り状態へと移行する。
図13(q)は前々回「353」、前回「437」を表示した状態で、今回の図柄を抽選している最中であり、図13(q’)に示す2つの斜線54qで繋げているように、前々回の左右図柄「3」の夫々と前回の中図柄「3」がリーチ状態になっている(ダブルリーチ状態)。そして、今回の左右いずれかの確定図柄が「3」、又は今回の図柄のみで3桁の数字(例えば444)が揃って変動停止した場合、大当り遊技状態に移行する。このとき、今回の確定図柄が左右図柄の「3」など、奇数図柄が揃うことで大当りした場合には、確変大当り状態へと移行する。
図13(r)は前々回「333」、前回「437」を表示した状態で、今回の図柄を抽選している最中であり、図13(r´)に示す縦線・斜線54rで繋げているように、前々回の図柄「333」の夫々と前回の中図柄「3」がリーチ状態になっている。そして、今回の確定図柄のいずれかが「3」、又は今回の図柄のみで3桁の数字(例えば333)が揃って変動停止した場合、大当り遊技状態へ移行する。このとき、今回の確定図柄のいずれかが「3」と、奇数図柄が揃うことで大当りした場合には、確変大当り状態へと移行する。
図13において、確変状態へ移行するか否かを判定するのは、揃った図柄が奇数によるものか、偶数によるものかによるだけである。
【0093】
実施形態2は、所定の当否乱数の値で抽選されると大当りになり、対応する今回の確定図柄が表示されると大当りになるということに加えて、複数回分の図柄と今回の確定図柄との組合せによって大当り又は大当りに関連する遊技価値を付与するという判定手段を加味し、これらの二通りの判定手段を用いて大当りになるか否かを判定できるのである。
これにより、前回までの確定図柄が今回の確定図柄と併せて表示されているので、確定図柄の忘れや見落としを防止できる。そのため夫々の遊技者が自分なりの戦略を立てやすい。
遊技者は、リーチでない場合、大当りでないと即座に判定して興味を失ってしまうのであるが、本発明による図柄の確定表示から、明らかに大当りでないという判定ができにくくなり、趣向性の持続性を高めることができる。例えば、遊技球1個の始動口への入賞による変動でリーチ状態にならなかったとしても、前回までの確定図柄との関係で、まだ大当りやリーチへの可能性が存在するため、通常の1個の入賞(変動)に対しての期待感だけでなく、前回の図柄と今回の図柄との関係についても期待感を持たせることができる。即ち、大当り遊技に関する2つの期待感を持たせ、1回の入賞による抽選が外れだったとしても、複数回分の図柄との組合せによって遊技者の大当りへの期待感が持続しやすいという効果を有する。
前回までの確定図柄との関係で、大当り遊技の幅を広げることができるという効果を生じるのである。
ときには、1個の入賞でリーチになると同時に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄との組合せでもリーチ状態になる可能性がある。そうすると、見せ掛け上の演出ではない、本当のダブルリーチが可能である。
特定のリーチに限定されず、様々な図柄の組合せでもダブルリーチになる可能性がある。即ち、本発明の制御を大当り乱数と複数回前の確定図柄と今回の確定図柄を見て大当りになるか否かを判定するといった、2つの大当り判定手段をともに大当り判定に使用した場合には、見た目の演出(偽物)だけのダブルリーチではなく、実際に、2回チャンスがあるダブルリーチが可能になるのである。一方、ダブルリーチは、演出のみのダブルリーチとすることもできる。
【0094】
〔実施形態3〕
実施形態3について説明する。
実施形態3の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。
実施形態3は、大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のいずれでも大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果が当りなら、確変の大当りで、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄の結果が当りなら通常大当りとなるものである。
【0095】
図14を参照して、主制御基盤30において実行される実施形態3のプログラム処理について説明する。実施形態1と共通する処理については、説明及び図示は援用する。
実施形態3における当否判定処理については、実施形態2の図10に代えて図14の処理を行なうものであり、図9のフローチャート及び説明は同様であるので、説明を援用する。
【0096】
図14(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS425を削除し、ステップ数を600番台として、ステップS615がYESである場合にはステップS630へ進み、ステップS620がYESである場合にはステップS635に進む構成とした。つまり、実施形態3においては、大当り乱数による抽選又は前回までの確定図柄と今回の確定図柄との図柄のどちらかが揃うことで大当り遊技状態へと移行し、更に大当り乱数の抽選による大当りであれば確変状態へ移行する構成となっている。
【0097】
図14(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を700番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0098】
図15,図16を参照して実施形態3の画面表示について説明する。番号を100番台とし、図11、図12と差異のある部分においてのみ説明をし、残りは実施形態1の説明を援用する。なお、実施形態3において確変状態へ移行する条件は、今回の抽選における図柄を揃えることである。
図15(a)は、左上方に前々回の確定図柄「475」と、前回の確定図柄「779」が表示されており、今回の抽選の左図柄150a、右図柄152aは共に「2」で確定しており、中図柄151aの抽選を残すのみとなっている。このとき、(a)は今回の抽選における「2」と、前々回、前回における確定図柄の「7」と、2種類のリーチ状態である。
図15(b)は中図柄151bが「2」で確定した場合を示しており、図15(c)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「222」が表示され、棒線154cによって繋がっている今回の確定図柄「222」が揃っているため、図15(d)が示す確変大当り状態へと移行する。
図15(e)は、中図柄151eの抽選が「7」で確定した場合を示しており、図15(f)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「272」が表示され、棒線154fで繋がっている前々回、前回夫々の中央の確定図柄「7」と、今回の中央の確定図柄「7」との「777」が揃っている。しかし、確変の条件は満たしていないので、図15(g)に示す、通常の大当り状態へと移行する。
今回変動した図柄が当りであれば確変を伴う大当り、前回と今回で当った場合は通常の大当りである。
【0099】
図16(h)は、左上方に前々回の確定図柄「384」と、前回の確定図柄「242」が表示されており、今回の抽選の左図柄150h、右図柄152hは共に「4」で確定しており、中図柄151hの抽選を残すのみとなっている。このとき、図16(h)は、今回の抽選における確定図柄の「4」と、前々回、前回における確定図柄の「4」と、2つ同時にリーチ状態となっている。
図16(i)は、中図柄151iの抽選が「4」で確定した場合を示しており、図16(j)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄がである「444」が表示され、棒線154jで繋がっている前々回、前回夫々の中央の確定図柄「4」と、今回の中央の確定図柄「4」との「444」が揃っているため、図16(k)が示す確変大当り状態へと移行する。
【0100】
図16(l)は、左上方に前々回の確定図柄「484」と、前回の確定図柄「242」が表示されており、今回の抽選の左図柄150l、右図柄152lは共に「4」で確定しており、中図柄151lの抽選を残すのみとなっている。このとき、(l)は、前々回、前回における確定図柄「4」と今回の確定図柄とを併せた「444」が揃っており、今回の図柄「4」もリーチ状態である。
図16(m)は、中図柄151mの抽選が「3」で確定した場合を示しており、図16(n)において前々回,前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「434」が表示され、棒線154nで繋がっている前々回の左図柄及び右図柄の「4」、前回の中図柄「4」、今回の左図柄及び右図柄「4」が揃っている。しかし、確変状態へと移行する条件を満たしていないので、図16(o)に示す、通常の大当り状態へと移行する。
【0101】
実施形態3は、大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のいずれでも大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果が当りなら、確変の大当りで、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄の結果が当りなら通常大当りとなるものである。
【0102】
実施形態3によれば、大当り乱数による大当りの場合にのみに確変の権利を与えるので、大当りの種類に応じて、差別化を計ることができる。
【0103】
〔実施形態4〕
実施形態4について説明する。
実施形態4の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。
大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄で大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果が当りの場合のみ大当りである。大当りした際に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄が当りの場合は、確変の大当りである。複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のみが当りの場合は、大当りにならない。
【0104】
図17を参照にして、主制御基盤30において実行される実施形態4のプログラム処理について説明する。
実施形態1、2と共通する処理については、説明及び図示は援用する。
実施形態4における当否判定処理については、実施形態2の図10に代えて図17の処理を行なうものであり、図9のフローチャート及び説明は同様であるので、説明を援用する。
【0105】
図17(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS425を削除し、ステップ数を800番台として、ステップS815がYESである場合にはステップS820へ進み、NOである場合にはステップS840に進む。またステップS820がYESである場合にはステップS830に進み、NOである場合にはステップS835に進む構成とした。つまり、実施形態4においては、確変図柄は存在せず、大当り乱数の抽選による図柄が揃った場合にのみ大当り遊技へと移行し、更に前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うことによって確変状態へと移行する構成となっている。
【0106】
図17(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を900番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0107】
図18,図19を参照して実施形態4について説明する。図面の番号を200番台とし、共通する部分については実施形態1の説明を援用する。なお、実施形態4では、大当り乱数によって抽選された今回の確定図柄が揃うことでのみ大当り遊技状態に移行する。また、今回の確定図柄が揃っていると同時に、前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄が揃っているときのみ確変状態へ移行する。
図18の(a)は、左上方に前々回の確定図柄「384」と、前回の確定図柄「242」が表示されており、今回の抽選は左図柄250aの「4」が確定しており、右図柄252aと中図柄251aの抽選を残した状態になっている。このとき(a)は、前々回、前回の確定図柄「4」と、今回の確定図柄とで「444」を揃えている。
図18(b)は、右図柄252a、中図柄251aの抽選が共に「4」で確定した場合を示しており、図18(c)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄「444」が表示され、棒線254cで繋がっている前々回、前回の確定図柄「4」と、今回の左の確定図柄「4」との「444」と、今回の確定図柄の「444」とを揃えている。更に確変状態へ移行する条件を満たしているため、図18(d)に示す確変状態へと移行する。
【0108】
図18の(e)は、左上方に前々回の確定図柄「384」と、前回の確定図柄「242」が表示されており、今回の抽選は左図柄250eの「7」が確定しており、右図柄252eと中図柄251eの抽選を残した状態になっている。
図18(f)は、右図柄252f、中図柄251fの抽選が共に「7」で確定した場合を示しており、図18(g)において前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「777」が表示され、棒線254gで繋がっている今回の確定図柄の「777」が揃っている。しかし、確変の条件は満たしていないので、図18(h)に示す、通常の大当り状態へと移行する。
【0109】
図19の(i)は、左上方に前々回の確定図柄(384)と、前回の確定図柄(242)が表示されており、今回の抽選は左図柄の250iの「4」が確定しており、右図柄252iと中図柄251iの抽選を残した状態になっている。このとき(i)は、前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄とで「444」を揃えている。
図19(j)は、右図柄252jの抽選が「3」、中図柄251jの抽選が「2」で確定した場合を示しており、図19(k)に示すように前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄とで「444」を揃えるのみとなる。しかし、実施形態4における大当り条件は、大当り乱数によって抽選された今回の確定図柄揃えることなので、抽選結果は外れということになる。
【0110】
実施形態4によれば、大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄で大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果が当りの場合のみ大当りである。大当りした際に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄が当りの場合は、確変の大当りである。複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のみが当りの場合は、大当りにならない。
【0111】
実施形態4によれば、大当り乱数によってのみに大当りが決定され、前回までの確定図柄と今回の確定図柄の組合せが所定の組合せになれば確変が決定されるので、大当りに関しては大当り乱数が優先され、差別化を計ることができるとともに、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確変の趣向性が高まる。
【0112】
〔実施形態5〕
実施形態5について説明する。
実施形態5の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。
実施形態5は、大当り乱数と、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄とのいずれでも大当りを判定するものである。今回の図柄の変動による大当り乱数の抽選結果、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄のどちらでも当れば、大当りになり、両方当りの場合は、確変の大当りになる。
【0113】
図20を参照して主制御基盤30において実行される実施形態5のプログラム処理について説明する。
実施形態1、2と共通する処理については、説明及び図示は援用する。
実施形態5における当否判定処理については、実施形態2の図10に代えて図20の処理を行なうものであり、図9のフローチャート及び説明は同様であるので、説明を援用する。
図20(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS425の「確変図柄で大当りか?」は「前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか?」となり、ステップ数を1000番台として、ステップS1015がYESである場合にはステップS1020へ、NOである場合にはステップS1025へ進む。またステップS1020がYESである場合にはステップS1030に進み、NOである場合にはステップS1035に進む。またステップS1025がYESである場合にはステップS1035に進み、NOである場合にはステップS1040に進む構成とした。つまり、実施形態5においては、大当り乱数の抽選による図柄か、前回までの確定図柄と今回の確定図柄とによる図柄かのどちらかが揃うことで大当り遊技へと移行し、また、大当り乱数の抽選による大当り図柄と、前回までの確定図柄と今回の確定図柄とによる大当り図柄との両方が揃うことによって確変状態へと移行する構成となっている。
【0114】
図20(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を1100番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0115】
図21を参照して実施形態5について説明する。図面の番号を300番台とし、共通する部分については実施形態1の説明を援用する。なお、実施形態5では、大当り乱数によって抽選された今回の図柄と、前々回、前回の図柄と今回の図柄とのどちらかが揃っていれば大当り状態へ移行し、両方が揃っていれば確変状態へ移行する。
図21(a)は、左上方に前々回の図柄「384」、前回の図柄「242」が表示されており、今回の抽選は左図柄350aの「4」が確定しており、右図柄352aと中図柄351aの抽選を残した状態になっている。このとき(a)は、前々回、前回の確定図柄と今回の図柄とで、「444」を揃えている。
図21(b)は、右図柄352b、中図柄351bの抽選が共に「4」で確定した状態を示しており、図21(c)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「444」が表示され、棒線354cによって繋がっている今回の確定図柄「444」及び、前々回、前回の確定図柄と今回の確定図柄との「444」とが揃っている。更に、確変状態へ移行する条件を満たしているので、図21(d)に示すように確変大当り状態へ移行する。
【0116】
図21(e)は、右図柄352eの抽選が「3」、中図柄351eの抽選が「2」で確定した状態を示しており、図21(f)において、前々回、前回の確定図柄と併せて今回の確定図柄である「423」が表示され、棒線354fによって繋がっている前々回、前回の確定図柄「4」と今回の確定図柄との「444」が揃っているので、図21(g)に示すように通常の大当りとなる。
【0117】
実施形態5によれば、大当り乱数と、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄とのいずれでも大当りを判定するものである。両方当りの場合は、確変の大当りになる。
【0118】
〔他例〕
なお、前述した実施形態1〜4のように大当り乱数、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄で当否を判定するタイプでは、大当り乱数(今回の変動)、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄は関係なく、1ライン図柄が揃えば大当りで、複数ラインで図柄が揃えば確変大当りにする、という構成としても良い。
【0119】
他例によれば、1つの組合せによる図柄の確定表示と、複数の組合せによる図柄の確定表示とで、差別化を計ることができるとともに、確変への決定過程に前回までの確定図柄が関与するので、より趣向性が高い遊技ができる。
【0120】
〔実施形態6〕
実施形態6について説明する。
実施形態6の遊技機構造、電気的構成を示すブロック図等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。
実施形態6は、実施形態2〜5までとは異なり、大当り乱数のみで大当りを判定するものである。図柄の表示演出上では、大当り乱数だけでなく複数回分の確定図柄と今回の確定図柄とでも判定しているように見せかけている。この場合、実施形態2〜5及び他例と同様、表示上の演出と同じように見せることができる。実施形態6は、実施形態2と同じ表示内容にする。
【0121】
図22,図23,図24を参照して主制御基盤30において実行される実施形態6のプログラム処理について説明する。
実施形態1、2と共通する処理については、説明及び図示は援用する。
図22〜図24の処理は、実施形態2の図9、図10に対応するものであるが変更されている。
実施形態6のプログラム処理においては、図柄を見て確変状態に移行するか否かを決定しているのではなく、確変状態に移行するか否かも乱数により決定される。また本実施形態においては、リーチ乱数を使用しない。
【0122】
図22のステップS1200において、条件装置が作動中か否かを判定する。条件装置が作動中でなければ(S1200:NO)、図柄が変動中か否かを判定する(ステップS1205)。変動中でなければ(S1205:NO)、確定図柄が表示中か否かを判定する(ステップS1210)。表示中でなければ(S1210:NO)、保留記憶があるか否かを判定する(ステップS1215)。保留記憶があれば(S1215:YES)、ステップS1220に進む。
ステップS1200において条件装置が作動中である場合(S1200:YES)、及びステップS1215において保留記憶がない場合(S1215:NO)には、図22▲1▼に移行してリターンに抜ける。
ステップS1205において図柄変動中である場合(S1205:YES)、図23(a)の▲3▼に示す確定図柄表示処理に移行する。
ステップS1210において確定図柄表示中である場合(S1210:YES)、図23(b)の▲4▼に示す確定図柄表示終了処理に移行する。
ステップS1220において、確変フラグが立っているか否かを判定する。確変フラグが立っている場合(S1220:YES)には確変テーブルで当否を判定し(ステップS1225)、確変フラグが立っていない場合(S1220:NO)には通常テーブルで当否を判定し(ステップS1230)、夫々ステップS1235に進み、大当り乱数による抽選の結果が大当りか否かを判定する。大当りならば(S1235:YES)、ステップS1240に進む。大当りではないならば(S1235:NO)、ステップS1245に進む。
ステップS1240において、記憶されている前回までの確定図柄と今回の確定図柄とでリーチ状態になっているかどうかを判定する。リーチ状態であるならば(S1240:YES)、図24▲5▼に示す図柄変動パターン決定処理に移行する。リーチ状態でないならば、大当り図柄を決定し(ステップS1250)、続いて画面上に表示する図柄の変動パターンを決定し(ステップS1255)、ステップS1280に進む。
ステップS1245において、記憶されている前回までの確定図柄と今回の確定図柄とでリーチ状態になっているかどうかを判定する。リーチ状態であるならば(S1245:YES)、リーチになっている図柄以外から外れ図柄を決定し(ステップS1260)、続いて画面上に表示する図柄の変動パターンを決定し(ステップS1265)、リーチ状態でないならば(S1245:NO)、外れ図柄を決定し(ステップS1270)、続いて画面上に表示する図柄の変動パターンを決定し(ステップS1275)、夫々ステップS1280に進む。
ステップS1280において、図柄制御基盤61に変動開始コマンドを送信してリターンに抜ける。
【0123】
図23(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS420を削除し、ステップ数を1300番台として、ステップS1315がNOである場合にはステップS1340へ進む構成とした。つまり、実施形態6において図柄表示装置32上に表示された前回までの確定図柄は見せ掛け上の演出に過ぎず、大当り乱数の抽選による図柄が揃った場合にのみ大当り遊技へと移行し、確変図柄が揃った場合にのみ確変状態へ移行する構成となっている。
【0124】
図23(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を1400番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0125】
図24は図柄変動パターン決定処理について示したフローチャートで、まずステップS1500において、記憶されている前回までの確定図柄がリーチ状態であるか否かを判定する。リーチ状態であるならば(S1500:YES)、大当り乱数による抽選の結果が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS1505)。確変大当りであるならば(S1505:YES)、ステップS1515に進む。確変大当りでないならば(S1505:NO)、図22▲6▼に移行し、図22のステップS1250に進む。
ステップS1500においてリーチ状態ではないならば(S1500:NO)、大当り乱数による抽選の結果が通常大当りか否かを判定する(ステップS1510)。通常大当りであるならば(S1510:YES)、ステップS1515に進む。通常大当りではないならば(S1510:NO)、図22▲6▼に移行し、図22のステップS1250に進む。
ステップS1515において、リーチ状態になっている、画面上に表示されている前回までの確定図柄を大当り図柄に決定し、続いて、画面上に表示する変動パターンを決定して(ステップS1520)、図22▲7▼に移行し、図22のステップS1280に進む。
実施形態6では、大当り乱数(確変か否かを決める乱数も含む)のみで判定し、見た目だけこのような制御するので、複数回前までの確定図柄を記憶しておく必要がある。主制御基盤30又は図柄制御基盤61が大当りと判定していない場合(大当り乱数が当りを引いてない場合)でも見た目上で、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄で図柄が3個揃ってしまう事があるので、それを避けるように図柄を調整しなければならないために、記憶しておく必要がある。
【0126】
実施形態6のプログラム処理について説明したが、大当り乱数のみで当否を判定する制御としては前述した実施形態に限定されることはなく、見た目上の演出の変化など、種々の条件によって変更することが好ましい。また、本実施形態のような、大当り乱数のみで当否を判定し、図柄は見た目上の演出となっている制御を使用している場合には、図6(f)に示すように、通常、リーチになった時、つまり、最初に停止する左図柄が停止するときに、キャラクタを出現させても良い。このとき、複数回分の確定図柄が所定の組合せとなると大当りになる。図6(f)では「44」で2つ斜めに揃っているので、今回のその後の変動表示に関係なく、いきなり斜めで4で揃う(444)という大当り演出となる。図6(f)の演出は必ずしも必要な演出と言うわけではない。図6(f)の演出を行う場合、大当り乱数のみで当否を判定し、複数回分の確定図柄は見せ掛けだけの意味を持つ構成で行うことが望ましい。
【0127】
実施形態6は大当り乱数による抽選の結果のみで当否判定を行っており、見た目上は実施形態2〜5のように複数回分の確定図柄と今回の確定図柄とで当否を判定しているように演出している。ここでは実施形態2と同じ表示内容とすることとし、図11,図12,図13を参照して、説明は実施形態2のものを援用する。
【0128】
実施形態6によれば、大当り乱数によって大当りの決定を行い、今回の確定図柄と前回までの確定図柄によって、見せ掛けの演出を行なうので、内部的には簡素な制御にできるにもかかわらず、表示外見上は、遊技者にとっては高度な表示制御を行なっているように感じられ、今回の確定図柄と前回までの確定図柄が大当りに関与しているような遊技を体感できることは同様であるので、より趣向性が高い遊技が実現できる。
【0129】
以上の実施形態1〜6では、実際に複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄とを見て判定する制御手段と、見た目だけ判定しているように見せる制御手段も主制御基盤30が備え、判定結果を図柄制御基盤61に送るのみである。
以下の実施形態7〜8では、1個の遊技球の入賞による大当り判定(今回の変動の大当り判定)は主制御基盤30で行い、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄との関係の判定は、図柄制御基盤61で判定するものである。図柄制御基盤61で判定することでの効果は、主として、主制御基盤30の負担を軽減できることである。
【0130】
〔実施形態7〕
実施形態7について説明する。
実施形態7の遊技機構造等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。この実施形態7の電気ブロック図は実施形態1と異なっている。
実施形態7は、実施形態3と同様に、大当り乱数の抽選結果が当りなら確変大当りで、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄の結果が当りなら通常大当りになる構成であるが、実施形態3との違いは、1回の入賞判定、確変での大当りか否かを主制御基盤30で判定し、複数回前までの確定図柄と今回の確定図柄との組合せが所定の組合せか否かの判定(通常の大当りか否か)を図柄制御基盤61で行うところである。
また、実施形態7では、主制御基盤30と図柄制御基盤61が双方向通信可能であり、双方間で信号のやり取りが行われる。主制御基盤30と図柄制御基盤61の2つの基盤を使用して、大当り判定あるいは、大当りの種類を判定した場合、図柄制御基盤61から主制御基盤30に信号を送信する。図柄制御基盤61から主制御基盤30に信号を送信する理由として、主制御基盤30で、大当り確率の制御、大入賞口40の制御及び試験信号端子71、外部出力(盤用)への情報の出力をする必要があるからである。
なお、図柄制御基盤61から主制御基盤30に信号を送らなくても図柄制御基盤61で大当りの種類(一部の種類に限定されてしまうが)を判定することが出来ることもある。
【0131】
図25を参照して、実施形態7における電気ブロック図について説明する。
図面の番号を100番台とし、共通する部分の説明については図4のものを援用し、説明は略す。
本実施形態の電気ブロック図は主制御基盤130と図柄制御基盤161が双方向通信可能な構成を有し、1回の入賞による大当り判定を主制御基盤130で行い、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄との関係については図柄制御基盤161で判定する。また、図柄制御基盤161から賞球制御基盤160に信号を出力し、賞球制御基盤160から主制御基盤130に、図柄制御基盤161から送られた信号あるいは、その信号を変化させた信号を送る構成としても良い。そうすれば他の回路構成はあまり変更しないで済むので、制御の自由度が高まる。
また、図4と同様に図柄制御基盤161からランプ制御基盤162、音制御基盤163にも信号を送ることができる構成となっている。
上記のような電気的構成を用いることで、本来ならば主制御基盤130のみで行っていた制御を、図柄制御基盤161と分担して行うことになるので、大当り判定等について主制御基盤130への負荷が減少する。
【0132】
図26を参照して、主制御基盤130において実行される実施形態7のプログラム処理について説明する。
実施形態7における当否判定処理については、実施形態2の図9に示す処理又は実施形態6の図22と同様であるので、図9又は図22のフローチャート及び説明を援用する。
【0133】
図26(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS410、S425を削除し、ステップS420の「前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか?」を「図柄制御基盤61から信号を受信?」に置き換え、ステップS1620の後に、S1635の処理を行い、ステップ数を1600番台としたものである。つまり、主制御基盤130において今回の確定図柄は記憶せず、また主制御基盤30で大当り乱数の抽選によって大当り状態へ移行するか否かを判定し、図柄制御基盤161において、前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか否かを判定し、その結果を信号として主制御基盤30に送信する構成としている。また、図柄制御装置から信号を受信する構成(S1620)としている(図27(b)のS1910参照)。
【0134】
図26(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を1700番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0135】
図27を参照して、図柄制御基盤61において実行される実施形態7のプログラム処理について説明する。
図27(a)は図柄制御基盤61における変動開始処理の流れを表し、ステップS1800において、主制御基盤より変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。受信しているならば(S1800:YES)、今回の確定図柄を記憶し(ステップS1805)、続いて、変動開始処理を実行して(ステップS1810)、リターンに抜ける。受信していないならば(S1800:NO)、リターンに抜ける。
【0136】
図27(b)は図柄制御基盤161における変動終了処理の流れを表し、ステップS1900において、主制御基盤30より図柄停止コマンドを受信しているか否かを判定する。受信しているならば(S1900:YES)、記憶している前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか否かを判定する(ステップS1905)。図柄が揃うならば(S1905:YES)、前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うことを信号として主制御基盤30へと送信し(ステップS1910)、続くS1915において変動終了処理を実行して、リターンに抜ける。図柄が揃わないならば(S1905:NO)、ステップS1915に進み、また、S1900において、主制御基盤130より図柄停止コマンドを受信していないならば(S1900:NO)、リターンに抜ける。
【0137】
実施形態7によれば、主制御基盤130で大当り乱数によって大当りの決定を行い、図柄制御基盤161で今回の確定図柄と前回までの確定図柄によっても大当りの決定を行い、両者対等の関係とするが、主制御基盤130は、大当り乱数によって大当りの決定に伴って確変の決定権を持っているので、大当りの差別化を計ることができるとともに、前回までの確定図柄の一部との組合せによって、確変の趣向性が高まる。図柄制御基盤161で大当りの判定処理や送信処理を負担するので、主制御基盤30の負担が軽減できるという効果がある。
【0138】
〔実施形態8〕
実施形態8について説明する。
実施形態8の遊技機構造等について実施形態1、2と共通する部分は同様であるので、実施形態1、2の図面及びその説明を援用する。この実施形態8の電気ブロック図は実施形態1及び実施形態7のものとは異なっている。
【0139】
実施形態8は、大当りの種類として、確変大当りか通常大当りかの他に、大入賞口40の延長開放(おまけ開放)の有無が存在する。延長開放とは、確変大当り、通常大当りには関係なく、所定条件が達成されていれば、大当りの最終ラウンド後に、所定ラウンド数(例えばもう1ラウンド)がおまけとして開放されるものである。上記の所定条件とは、大当りした際の大当り図柄(確定図柄)と複数回前までの確定図柄が特定の組合せで揃うことである。
実施形態8は、大当りか否か、確変大当りか否かを主制御基盤30で判定を行い、延長開放の有無が図柄制御基盤61で判定される。確変大当りか否かは大当りした図柄の種類により決められる。例えば大当り図柄が奇数で確変、偶数で通常などである。
ここでは、実施形態7のように主制御基盤30と図柄制御基盤61が双方向通信可能であっても制御できるが、主制御基盤30から図柄制御基盤61に信号は送れるが、その逆は出来ないものとする一方向通信の回路構成を採用する。
【0140】
図28を参照して、実施形態8における電気ブロック図について説明する。
図面の番号を200番台とし、共通する部分の説明については図4のものを援用し、説明は略す。
本実施形態の電気ブロック図は、主制御基盤230から図柄制御基盤261への一方向通信である構成を有し、図柄制御基盤261から外部接続端子基盤245、試験信号端子271、大入賞口ソレノイド272、Vソレノイド273及び普通電動役物ソレノイド274に信号(例えば命令等)を送ることができる構成になっている。また、VSW269、カウントSW266からの信号を図柄制御基盤261に送信する回路構成にもなっている。また、図4、図25と同様に図柄制御基盤261からランプ制御基盤262、音制御基盤263に信号を送ることができる構成となっている。普通電動役物236(始動口)に入賞した数、図柄が回転(変動)した数、役物が動作した回数、賞球された個数なども、主制御基盤230から図柄制御基盤261に送られ、図柄制御基盤261から、外部接続端子装置245及び試験信号端子271に送られる。
上記のような電気的構成を用いることで、図柄制御基盤261から主制御基盤230に信号を送らなくても、図柄制御基盤261で大当りの種類(延長開放の有無)を判定できる。図柄制御基盤261にて大当り遊技の制御も可能になる。図柄制御基盤261より外部接続端子基盤245及び試験信号端子271に、大当りの種類(例えば確変か否か、延長開放の有無等)等の正確で細かい情報を出力することができる。
主制御基盤230が、今回の大当りにおいて開放延長が行われたのか否かが分からない。しかし、外部接続端子基盤245や試験信号端子271から出力される情報を用いれば、大当情報が判別できる。
【0141】
図29を参照して、主制御基盤230において実行される実施形態8のプログラム処理について説明する。
実施形態8における当否判定処理については、実施形態6の図22に示す処理と同様であるので、図22のフローチャート及び説明を援用する。
【0142】
図29(a)の処理は、図10(a)の処理と概ね対応するので、図10(a)の説明を援用するが、図10(a)のステップS410及びS420を削除し、0ステップ数を2000番台としたものである。つまり、実施形態8において今回の確定図柄は主制御基盤230に記憶されず、大当り乱数による抽選の結果でのみ大当り遊技状態へ移行し、また大当り乱数による抽選の結果が確変図柄で揃った場合にのみ確変状態へ移行する構成となっている。なお、今回の確定図柄の記憶及び前回までの確定図柄と今回の確定図柄との図柄が揃うか否かの判定については図柄制御基盤261において実行され、その詳細は図30(a)(b)に示す。
【0143】
図29(b)の処理は、図10(b)の処理と同様であるので、ステップ数を2100番台として、図10(b)に対応する説明を援用する。
【0144】
図30を参照して、図柄制御基盤261において実行される実施形態8のプログラム処理について説明する。
図30(a)の処理は、図27(a)と同様であるので、ステップ数を2200番台とし、図27(a)に対応する説明を援用する。
【0145】
図30(b)のS2300において、主制御基盤から図柄停止コマンドを受信したか否かを判定する。受信しているならば(S2300:YES)、今回の変動が大当りであるか否かを判定する(ステップS2305)。大当りであれば(S2305:YES)、記憶している前回までの確定図柄と今回の確定図柄とで図柄が揃うか否かを判定する(ステップS2310)。図柄が揃うならば(S2310:YES)、延長フラグを立て(ステップS2315)、続くステップS2320において変動終了処理を実行し、リターンに抜ける。
ステップS2300において、図柄停止コマンドを受信していないならば(S2300:NO)、リターンに抜ける。
ステップS2305において今回の変動が大当りでない場合(S2305:NO)、及びステップS2310において図柄が揃わない場合(S2310:NO)には変動終了処理を実行し(ステップS2320)、リターンに抜ける。
【0146】
図31を参照して実施形態8における特別遊技処理について説明する。
ステップS2400において、条件装置が作動中か否かを判定する。条件装置が作動中ならば(S2400:YES)、大入賞口が開放中か否かを判定する(ステップS2405)。開放中ならば(S2405:YES)、ステップS2430に進む。開放中ではないならば(S2405:NO)、大当り開始演出中であるか否かを判定する(ステップS2410)。演出中でないならば(S2410:NO)、特別遊技のインターバル中であるか否かを判定する(ステップS2415)。インターバル中でないならば(S2415:NO)、大当り終了演出中であるか否かを判定する(ステップS2420)。演出中でないならば(S2420:NO)、大当り開始演出処理を実行して(ステップS2425)、リターンに抜ける。
ステップS2400において条件装置が作動中でない場合(S2400:NO)、ステップS2410において大当り開始演出中である場合(S2410:YES)、ステップS2415においてインターバル中である場合(S2415:YES)及び大当り終了演出中である場合(S2420:YES)にはリターンに抜ける。
ステップS2430において、大入賞口に10個の入賞があったか否かを判定する。10個の入賞があるならば(S2430:YES)、ステップS2440に進む。10個の入賞がなければ(S2430:NO)、大入賞口開放時間が終了しているか否かを判定する(ステップS2435)。終了しているならば(S2435:YES)、ステップS2440に進む。終了していないならば(S2435:NO)、リターンに抜ける。
ステップS2440において、大入賞口閉鎖処理を実行して、続いて延長開放だったか否かを判定する(ステップS2445)。延長開放であったならば(S2445:YES)、図31(A)に移行してステップS2475に進む。延長開放でなければ(S2445:NO)、最終ラウンドだったか否かを判定する(ステップS2450)。最終ラウンドだったならば(S2450:YES)、延長フラグが立っているか否かを判定する(ステップS2455)。延長フラグが立っていれば(S2455:YES)、延長開放処理を実行し(ステップS2465)、リターンに抜ける。延長フラグが立っていなければ(S2455:NO)、ステップS2475に進む。またステップS2450において最終ラウンドではなかったならば(S2450:NO)、ステップS2460に進む。
ステップS2460において、特定領域(V領域)を通過していたか否かを判定する。特定領域を通過していれば(S2460:YES)、大当りインターバル処理を実行し(ステップS2470)、リターンに抜ける。特定領域を通過していなければ(S2460:NO)、ステップS2475に進む。
ステップS2475において、延長フラグ終了処理が実行され、続いて大当り終了演出処理を実行し(ステップS2480)、条件装置停止処理を実行し(ステップS2485)、リターンに抜ける。
尚、延長フラグ終了処理は、延長フラグが立っていなかった場合は当然ながら終了処理は行なわれない。
【0147】
図32,図33を参照して実施形態8について説明する。
実施形態8は、他の実施形態で示した大当りの種類である確変大当り及び通常大当りに加えて、大入賞口の延長開放の有無が存在する。延長開放とは、確変大当り、通常大当りには関係なく、所定条件が達成されていれば、大当りの最終ラウンド後に、もう1ラウンドがおまけとして開放される。上記の所定条件とは、本実施形態においては大当りした際の大当り図柄(確定図柄)と複数回分の確定図柄の両方が特定の組合せで揃うことである。即ち、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄が特定の組合せで表示されただけでは、延長開放大当りにも通常の大当りにもならない。大当り乱数によって今回の確定図柄が揃うと共に、複数回分の確定図柄と今回の確定図柄が特定の組合せで表示されたとき、延長開放大当り状態へ移行する。
【0148】
本実施形態の弾球遊技機では、大当りか否か、確変大当りであるか否かを主制御基盤230で判定し、延長開放の有無については図柄制御基盤261で判定する。なお、確変大当りであるか否かは大当りした図柄の種類により決定し、本実施形態においては大当り図柄が奇数のときに確変大当りとする。
実施形態8においても、実施形態7と同じく主制御基盤230と図柄制御基盤261とが双方向通信可能であっても制御可能である。しかし、本実施形態においては、主制御基盤230から図柄制御基盤261に向けては信号を送ることができるが、その逆はできない構成とする。
【0149】
図32(a)は、前々回の確定図柄「475」、前回の確定図柄「779」が表示され、今回の確定図柄が抽選されている状態である。今回の確定図柄も、左図柄450aの「2」及び右図柄452aの「2」が変動停止し、中図柄451aの変動停止を残すのみである。
図32(b)は、今回の中図柄451bが「2」で変動停止した状態を示しており、図32(c)の横線454cで繋がっている今回の確定図柄のみが揃った状態で、また確定図柄の種類も偶数であるので、図32(d)に示すように通常の大当りとなる。
図32(e)は、今回の中図柄451eが「7」で変動停止した状態を示しており、図32(f)の縦線454fで繋がっている前々回の中図柄「7」及び前回の中図柄「7」と共に「777」が揃うこととなるが、実施形態8において複数回分の確定図柄と今回の確定図柄の組合せのみでは大当りとは判定されず、外れということになる。
【0150】
図33(g)は、前々回の確定図柄「384」及び前回の確定図柄「242」が表示され、今回の確定図柄が抽選されている状態である。今回の確定図柄も、左図柄450gの「4」が変動停止し、右図柄452g及び中図柄451gの変動停止を残すのみである。
図33(h)は今回の右図柄452h及び中図柄451hが共に「4」で確定した状態を示しており、図33(i)の斜線・横線454iで繋がっている今回の確定図柄が揃い、加えて前々回の右図柄「4」及び前回の中図柄「4」と、今回の左図柄「4」が揃っている状態である。しかし、今回の確定図柄の種類は偶数であるため、図33(j)に示すように通常大当りの延長開放(おまけ)付きとなる。
図33(k)は、前々回の確定図柄「387」及び前回の確定図柄「272」が表示され、今回の確定図柄が抽選されている状態である。今回の確定図柄も、左図柄450kの「7」が変動停止し、右図柄452k及び中図柄451kの変動停止を残すのみである。
図33(l)は今回の右図柄452l及び中図柄451lが共に「7」で確定した状態を示しており、図33(m)の横線・斜線454mで繋がっている今回の確定図柄が揃い、加えて前々回の右図柄「7」及び前回の中図柄「7」と、今回の左図柄「7」が揃っている状態である。更に今回の確定図柄の種類が奇数であるため、図33(n)に示すように確変大当りの延長開放(おまけ)付きとなる。
【0151】
実施形態8によれば、所定条件(大当りした際の確定した大当り図柄と、複数回前までの確定図柄が特定の図柄で確定した場合)が達成されれば、大当りの最終ラウンド後に大当りの遊技のラウンドを延長する延長権を発生させる、遊技者の賞球数増大への期待感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機10の外観斜視図である。
【図2】パチンコ機10の裏面図である。
【図3】パチンコ機10の遊技盤面図である。
【図4】実施形態1〜6における電気的構成を示した電気ブロック図である。
【図5】主制御基盤で実行されるメインルーチンのフローチャートである。
【図6】実施形態1の通常の画面表示(a)〜(e)、及び実施形態6の画面表示(f)について示した図である。
【図7】実施形態1の停止図柄による連続予告(a)〜(e)について示した図である。
【図8】実施形態2の主制御基盤で実行される入力チェック処理(a)及び特別遊技処理(b)について示したフローチャートである。
【図9】実施形態2の当否判定処理について示したフローチャートである。
【図10】実施形態2の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図11】実施形態2の画面表示(a)〜(g)について示した図である。
【図12】実施形態2の画面表示(h)〜(o)について示した図である。
【図13】実施形態2の画面表示(p)〜(r)及び(p´)〜(r´)について示した図である。
【図14】実施形態3の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図15】実施形態3の画面表示(a)〜(g)について示したフローチャートである。
【図16】実施形態3の画面表示(h)〜(o)について示したフローチャートである。
【図17】実施形態4の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図18】実施形態4の画面表示(a)〜(h)について示した図ある。
【図19】実施形態4の画面表示(i)〜(k)について示した図ある。
【図20】実施形態5の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図21】実施形態5の画面表示(a)〜(g)について示した図である。
【図22】実施形態6の当否判定処理について示したフローチャートである。
【図23】実施形態6の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図24】実施形態6の図柄変動パターン決定処理について示したフローチャートである。
【図25】実施形態7における電気的構成を示した電気ブロック図である。
【図26】実施形態7の確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図27】実施形態7の図柄制御基盤161において実行される変動開始処理(a)及び変動終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図28】実施形態8における電気的構成を示した電気ブロック図である。
【図29】実施形態8の、確定図柄表示処理(a)及び確定図柄表示終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図30】実施形態8の図柄制御基盤261において実行される変動開始処理(a)及び変動終了処理(b)について示したフローチャートである。
【図31】実施形態8の特別遊技処理について示したフローチャートである。
【図32】実施形態8の画面表示(a)〜(f)について示した図である。
【図33】実施形態8の画面表示(g)〜(n)について示した図である。
【符号の説明】
50…左図柄 51…中図柄 52…右図柄 53…枠
54…棒線 60…賞球制御基盤 61…図柄制御基盤
62…ランプ制御基盤 63…音制御基盤 64…満タンスイッチ
65…玉切れスイッチ 66…カウントスイッチ
67…第1種始動口スイッチ 68…普通画像作動スイッチ
69…Vスイッチ 71…試験信号端子
72…大入賞口ソレノイド 73…Vソレノイド
74…普通役物ソレノイド 75…ホールメインコンピューター
76…CR精算表示基盤 77…タッチランプ 79…各種ランプ
80…各種LED 81…スピーカ
Claims (6)
- 遊技盤面上に発射された遊技球のうち、1球の遊技球が特定の入賞口に入賞又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致するか否かで大当りか否かを判定する第1大当り判定手段を備えた主制御基盤と、該主制御基盤の前記判定の結果を、複数の図柄を変動表示させた後、確定表示して報知する図柄表示装置と、該図柄表示装置を制御する図柄制御基盤と、を備え、
前記主制御基盤が大当たりと判定した場合、遊技者にとって有利な大当り遊技を実行する弾球遊技機において、
前記確定表示された確定図柄を複数回分、記憶する記憶手段と、
今回の図柄が確定した後の新たな図柄の確定表示に伴い、前記複数回分の確定図柄の記憶を更新する記憶更新手段と、
前記記憶手段と記憶更新手段によって記憶されている複数回分の確定図柄を前記図柄表示装置にて表示する確定表示手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1の弾球遊技機において、
前記図柄表示装置に表示されている複数回分の確定図柄の一部と、今回の確定図柄の一部又は今回の確定図柄の全てを使用して、遊技者にとって有利な状態になるか否かを報知することを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1の弾球遊技機において、
前記図柄表示装置に表示されている複数回分の確定図柄の一部と、今回の確定図柄の一部又は今回の確定図柄の全てを使用して、遊技者にとって有利な状態の種類を報知することを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項1及至3の弾球遊技機において、
前記第1大当り判定手段によって判定された結果を示す今回の確定図柄の一部と、前記記憶手段及び前記記憶更新手段によって記憶されている複数回分の確定図柄の一部との組合せが、予め定められた組合せであった場合に、大当り又は該大当りに関連する遊技付加価値を付与することを判定する第2大当り判定手段を備えることを特徴とする弾球遊技機。 - 請求項4の弾球遊技機において、
前記第1大当り判定手段と前記第2大当り判定手段を用いて大当りの種類又は大当りに関連する遊技付加価値の種類を決定することを特徴にする遊技機。 - 請求項4又は5の弾球遊技機において、
前記記憶手段、前記記憶更新手段、前記第2大当り判定手段を前記図柄制御基盤に設けたことを特徴とする弾球遊技機。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-11-15 JP JP2002332322A patent/JP2004160088A/ja active Pending
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