JP2004158867A - 3−5族化合物半導体用電極の電流注入特性向上方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般式Inx Gay Alz N(x+y+z=1、0≦x,y,z≦1)で表される3−5族化合物半導体に対して電極等を形成するためのドライエッチングを行なった際のエッチングダメージを回復させることによる3−5族化合物半導体用電極の電流注入特性を著しく向上し得る方法を提供する。
【解決手段】〔1〕一般式Inx Gay Alz N(x+y+z=1、0≦x,y,z≦1)で表される3−5族化合物半導体に用いる電極を製造するに当り、該3−5族化合物半導体をドライエッチングした後、不活性ガス雰囲気中600℃以上で熱処理し、次に電極を形成することを特徴とする3−5族化合物半導体用電極の電流注入特性向上方法。
〔2〕熱処理を1100℃以下で実施することを特徴とする上記〔1〕の方法。
〔3〕ドライエッチングを、稀ガス、ハロゲン元素を含む分子又はこれらの混合ガスを用いて実施することを特徴とする上記〔1〕または〔2〕の方法。
【選択図】なし

Description

本発明は3−5族化合物半導体用電極の電流注入特性向上方法に関する。
紫外もしくは青色の発光ダイオード(以下、LEDと記すことがある。)又は紫外もしくは青色のレーザダイオード等の発光素子の材料として、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体が知られている。該3−5族化合物半導体は、3族元素の組成によって制御できるバンドギャップを有しているので、可視光領域から紫外線領域の発光を生じる発光素子に用いることができる。さらに、該3−5族化合物半導体は直接遷移型のバンド構造を有するので、該3−5族化合物半導体を用いて発光効率の高い発光素子が得られる。特に、Inの濃度が10%以上のものは、発光波長が紫色及びそれより長波長の可視領域にすることができるため、表示用途への応用上特に重要である。
該化合物半導体を用いて発光素子を製造するには、電極を形成するため又は素子分離のために一般にエッチングする必要がある。エッチングとして、一般にはいわゆるウエットエッチングとドライエッチングが知られている。
しかしながら、該化合物半導体は化学的に非常に安定であるため、ウエットエッチングにおいては該化合物半導体についての実用的なエッチング速度を持つエッチング剤(エッチャント)は知られていない。
一方、該化合物半導体をプラズマを含む雰囲気中でエッチングする、いわゆるドライエッチング法では、100Å/分以上の高速のエッチングが可能である。しかし、ドライエッチングを行なった場合、エッチング後に伝導度が著しく減少する又は発光スペクトルの強度が弱くなる等の、電気的又は光学的性質が劣化することが問題であった。このような劣化は、一般にエッチングダメージと呼ばれるものであり、エッチングダメージを受けた該化合物半導体を用いて発光素子を作製した場合、駆動電圧が高くなる又は発光効率が下がるという問題があった。
本発明の目的は、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体に対して電極等を形成するためにドライエッチングを行なった際のエッチングダメージを回復させることによる3−5族化合物半導体用電極の電流注入特性向上方法を提供することにある。
本発明者らは、このような事情をみて鋭意検討した結果、該3−5族化合物半導体をドライエッチングした後、特定の条件で熱処理又は特定の酸で処理し、得られた3−5族化合物半導体上に電極を形成することにより、ドライエッチングによるダメージを回復し得、3−5族化合物半導体用電極の電流注入特性を著しく向上し得ることを見いだし、本発明に至った。
即ち、本発明は、次の発明を提供するものである。
〔1〕一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体に用いる電極を製造するに当り、該3−5族化合物半導体をドライエッチングした後、不活性ガス雰囲気中600℃以上で熱処理し、次に電極を形成することを特徴とする3−5族化合物半導体用電極の電流注入特性向上方法。
〔2〕熱処理を1100℃以下で実施することを特徴とする上記〔1〕の方法。
〔3〕ドライエッチングを、稀ガス、ハロゲン元素を含む分子又はこれらの混合ガスを用いて実施することを特徴とする上記〔1〕または〔2〕の方法。
本発明によれば、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体に対して電極等を形成するためのドライエッチングを行なった際のエッチングダメージを回復させることができ、電流注入特性が優れた3−5族化合物半導体用電極を提供することができる。該電極を形成した3−5族化合物半導体を用いると、紫外もしくは青色のLED又は紫外もしくは青色のレーザダイオード等の発光素子の性能を高めることができるので工業的価値が大きい。
次に、本発明を詳細に説明する。
本発明における3−5族化合物半導体とは、一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体、又はその積層構造からなる3−5族化合物半導体である。特にp型及びn型の該化合物半導体の間に、これよりもバンドギャップの小さい該化合物半導体を挟んだ構造のものは、いわゆるダブルヘテロ接合構造と呼ばれ、高い発光効率で発光できるため特に重要である。
本発明における3−5族化合物半導体結晶は、通常基板の上に成長させて得られるが、用いる基板については、SiC、Si、サファイア、スピネル、ZnO等を挙げることができる。特に、サファイア上にはAlN等の薄膜をバッファ層とすることで結晶性の高いGaN層が成長できることが知られており、好適である。
該3−5族化合物半導体の製造方法としては、分子線エピタキシー(以下、MBEと記すことがある。)法、有機金属気相成長(以下、MOVPEと記すことがある。)法、ハイドライド気相成長(以下、HVPEと記すことがある。)法などが挙げられる。
なお、MBE法を用いる場合、窒素原料としては、窒素ガス、アンモニア及びその他の窒素化合物を気体状態で供給する方法である気体ソース分子線エピタキシー(以下、GSMBEと記すことがある。)法が一般的に用いられている。この場合、窒素原料が化学的に不活性で、窒素原子が結晶中に取り込まれにくいことがある。その場合には、マイクロ波などにより窒素原料を励起して、活性状態にして供給することで、窒素の取り込み効率を上げることができる。これらの製造方法のなかでMOVPE法は均一性が高く、量産に向いていることから特に重要である。
次に、本発明の化合物半導体に用いられるn型不純物としては、Si、Ge、Se、S、Oが挙げられ、なかでもSi、Geが好ましく、Siがさらに好ましい。p型不純物としては、Mg、Zn、Cd、Be、Hgが挙げられ、中でもMg、Znが好ましく、Mgがさらに好ましい。p型不純物をドープした該3−5族化合物半導体は成長後に不活性雰囲気中で熱処理することでさらに低抵抗にできることがある。
これらの不純物をドープする方法としては、GSMBE法により該3−5族化合物半導体を製造する場合において、不純物の単体そのものが成長装置内で他の分子線の妨げにならないような蒸気圧に制御できる場合には、これらの単体をそのまま用いることができる。MOVPEの場合には公知のこれらの不純物を含む化合物を反応炉に導入して、不純物をドープした化合物半導体を得ることができる。
本発明におけるドライエッチング方法としては、Ar等の稀ガス、窒素又はこれらの混合ガスを用いるスパッタエッチング、反応性ガスを用いる反応性イオンエッチング(以下、RIEと記すことがある。)、又は反応性ガスを用いる電子サイクロトロン共鳴プラズマエッチング(以下、ECRプラズマエッチングと記すことがある。)などが挙げられる。一般にこれらの方法に用いられるプラズマとは、荷電粒子又は中性ラジカル粒子を含むガスをさす。
以下、上述の各ドライエッチング方法について説明する。
スパッタエッチングとは、荷電粒子を電界中で加速して運動エネルギーを与え、エッチングしようとする物質表面に衝突させ、表面の構成原子を取り去る方法である。
RIEとは、プラズマをエッチングしようとする物質と反応させて揮発性の反応生成物とし、表面の構成元素を取り去る方法である。
ECRプラズマエッチングとは、ドライエッチング装置内の試料の置かれた場所とは離れたところで、マイクロ波と磁場を利用してプラズマを発生させ、このプラズマを静電場又は高周波電場によりエッチング試料の場所まで誘導して、エッチングしようとする物質と反応させて揮発性の反応生成物とし、表面の構成元素を取り去る方法である。ECRプラズマエッチングは、前に述べた2つの方法よりも高真空中で、高密度のプラズマを発生させることができ、プラズマ粒子のエネルギーを広範囲で制御できることが特徴である。
プラズマ粒子のエネルギーはスパッタエッチング、RIE、ECRプラズマエッチングの順に小さくなり、従ってエッチングダメージもこの順に小さくなる。このためダメージの小さなエッチング方法としては、RIE、ECRプラズマエッチングが好ましく、特にECRプラズマエッチングが好ましい。
ドライエッチングに用いるガスとしては、稀ガス、ハロゲン元素を含む分子からなるガス又はこれらの混合ガスが用いられる。稀ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、Xe等が挙げられ、これらの中ではArが好ましい。ハロゲン元素としてはCl、Br、Iが挙げられ、ハロゲン元素を含む分子としては、X2 、HX、BX3 、CXm X’n 、SiXm X’n 等が挙げられる(ただし、X、X’は互いに異なるCl、Br、Iの何れかを表し、m、nはm+n=4を満足する0以上4以下の整数である。)。これらの中でもCl2 、BCl3 が高純度のものが得られ、好適である。これらのガスに酸素、水素又は炭化水素化合物を混合して用いることで、エッチングによる生じる表面の凹凸を減少できる場合がある。この目的のために用いることができる炭化水素化合物としては炭素原子数が1個以上6個以下のものが挙げらる。
本発明において、該3−5族化合物半導体をドライエッチングした後、不活性雰囲気中で400℃以上で熱処理し、又はリン酸と硫酸とを含む溶液にて処理し、次に電極を形成する。
本発明におけるドライエッチング後の不活性雰囲気としては、Ar、He、窒素等の不活性ガスが用いられる。これらのガスは充分精製し、単独または混合して用いることができる。この中では窒素が比較的容易に高純度のものが得られるため好適である。
熱処理温度は400℃以上1100℃以下が好ましく、さらに好ましくは600℃以上1000℃以下である。熱処理温度が400℃より低い場合、熱処理の効果が十分でなく、1100℃より高い場合、該3−5族化合物半導体の熱による分解のため劣化が生じるので好ましくない。
熱処理時間は1分以上3時間以下が好ましく、さらに好ましくは5分以上1時間以下である。熱処理時間が1分より短い場合、熱処理の効果が十分でなく、3時間を超える場合、生産性が低下するので好ましくない。
また、本発明におけるドライエッチング後のリン酸と硫酸とを含む溶液を用いた処理を行う場合、リン酸と硫酸の体積混合割合は10:1から1:10の範囲が好ましく、さらに好ましくは5:1から1:5である。硫酸の混合割合が10:1より小さくても、1:10より大きくても表面が荒れて実用的でない場合があるので好ましくない。
処理温度は180℃以上280℃以下が好ましく、さらに好ましくは200℃以上260℃以下である。180℃より低い場合には処理効果が現われるまでに要する時間が極端に長くなり実用的でなく、280℃より高い場合には表面の荒れが生じ、また基板裏面の荒れも起こる場合があり、やはり実用的でないので好ましくない。
リン酸と硫酸とを含む溶液を用いた処理時間はドライエッチングにより受けるダメージの大きさに依存するが、30秒以上60分以下が好ましく、さらに好ましくは1分以上30分以下である。30秒より短い場合には処理効果が充分に現われず、60分より長い場合、プロセスに要する時間が長くなる場合があるので実用的でないため好ましくない。
通常、該化合物半導体を用いて素子を作製する工程でドライエッチングを行なう場合、エッチングを行なわない部分には、フォトレジスト、SiO2 などのマスクを形成してプラズマから保護する。しかし、プラズマとは直接触れないように保護された部分でもドライエッチング中にダメージを受ける場合がある。本発明におけるエッチングダメージの回復方法は、このように保護された部分に生じるエッチングダメージに対しても有効である。
本発明における3−5族化合物半導体用電極については以下のものを用いることができる。
n型の該化合物半導体と低い接触抵抗を有する電極材料としてはAlが挙げらる。p型の該化合物半導体と低い接触抵抗を有する電極材料としては、Au、又はAuとその他の金属との合金が挙げられる。Auとの合金が良好な電極となる属としては、Mg、Zn又はNiが挙げられる。具体的にはAu−Mg、Au−Zn、Au−Mg−Zn又はAu−Ni合金等が挙げられる。
これらの電極は通常の真空蒸着によって形成することができる。電極材料が合金である場合には、合金材料を蒸着する方法、合金を構成する金属を順次蒸着した後、熱処理によって合金化する方法、又は合金を構成する金属を同時に蒸着する方法等を用いて形成することができる。
以下実施例により本発明を詳しく説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
比較例1
GaN系半導体は、MOVPE法によりGaNをバッファー層とする2段階成長法により作製した。作製した半導体の構成を図1に示す。用いた原料は、NH3 、トリメチルガリウム(以下、TMGと称することがある。)である。p型ドーパントとしてビスメチルシクロペンタジエニルマグネシウムを用いてMgをドープした。成長後、該GaNを窒素雰囲気中800℃20分熱処理して低抵抗化した。
得られたp型GaN膜上に、フォトレジストをスピンナーで1μmコートし、90℃20分間のベーキングの後、露光装置にて紫外線で露光し、現像して所望のマスクパターンを形成した。マスクパターンを形成したp型GaN膜をECRプラズマエッチング装置(日電アネルバ製ECR−510E)で、Cl2 ガスによりドライエッチングを行った。
ドライエッチングの条件は、圧力1.2mTorr、Cl2 ガス流量30sccm、RFパワー80W、入力マイクロ波パワー400W、基板温度20℃、エッチング時間12.5分である。
ドライエッチング後、残留フォトレジストを有機溶媒で取り除いた後、p型GaN膜上にドライエッチングにより形成された段差を測定した。段差から得られたGaNのエッチング速度は160Å/分であった。
次に、ドライエッチング後のp型半導体膜の表面抵抗をテスタで測定したところ、ドライエッチング前の200〜900キロオームに対し、50メガオーム以上に増大しており、エッチングダメージを受けていた。また、ドライエッチング前後のp型GaN半導体膜に波長3250Åのヘリウム−カドミウムレーザーを照射してフォトルミネッセンススペクトルを比較したところ、図2に示すドライエッチング前のスペクトルに対して、形状の変化した図3に示すスペクトルとなっており、光学的変化がみられた。
実施例1
比較例1と同様の方法で得られたドライエッチング後のp型GaNに対して、窒素中800℃で20分間熱処理を行った。熱処理後のp型GaNの抵抗を測定したところ、200〜900キロオームであり、ドライエッチング前の抵抗に回復していた。また、フォトルミネッセンススペクトルを測定したところ、ドライエッチング前と同じスペクトルが得られた。
前記と同様の方法で作製した、ドライエッチングした後にエッチングダメージの回復処理をしたp型GaNの上に、NiAu電極(Ni濃度は0.7重量%)を真空蒸着法により形成する。NiAu電極はNiを30Å蒸着し、この上にAuを1300Å蒸着した後、窒素中400℃で90秒間の熱処理により合金化する。エッチングダメージの回復処理を行なわずに作製した試料に比べて、回復処理を行なった試料の方が電気的抵抗が小さくなっているので、本実施例の電極は良好な電流電圧特性を示す。
参考例1
p型ドーパントのビスメチルシクロペンタジエニルマグネシウムの代わりに、n型ドーパントとしてシランを用いてSiをドープしたことを除いては比較例1と同様の方法でn型GaN膜を成長した。得られたn型GaN膜をECRプラズマドライエッチング装置でドライエッチングを行った。
ドライエッチング条件は、圧力0.2mTorr、Cl2 ガス流量15sccm、RFパワー150W、入力マイクロ波パワー210W、基板温度0℃、エッチング時間7分である。比較例1と同じ方法でGaNのエッチング速度を測定したところ各々360Å/分であった。
ドライエッチング後の抵抗は50キロオームであり、ドライエッチング前の値10キロオームよりも高抵抗化しており、エッチングダメージを受けていた。液体窒素温度でのフォトルミネッセンススペクトルを測定したところスペクトル形状は変わりなかったが、3625Åの発光のピーク強度がドライエッチング前に比べて55%まで低下しており、GaN結晶が光学的変化を受けていた。
このGaN膜を、あらかじめ240℃に加熱した、リン酸:硫酸の体積混合比が1:4の混合溶液中に入れ、15分間の処理を行った。この混酸処理後のn型GaN膜の抵抗を測定したところ10キロオームでドライエッチング前の値に回復した。また、混酸処理後のn型GaN膜の液体窒素温度でのフォトルミネッセンススペクトルを測定したところ3625Åのピーク強度は、ドライエッチング前の強度の90%まで回復した。
実施例2
参考例1と同じ条件でn型のGaN膜試料を作製し、得られたn型GaN膜上にSiO2 を真空蒸着法で2000Åを作製し、この上に通常のフォトリソグラフィーの方法でフォトレジストのパターンを作製し、次にバッファードフッ酸でSiO2 を処理したのちアセトンでレジストを取り除き、SiO2 のマスクを作製した。ここで、バッファードフッ酸とは、フッ化アンモニウム:フッ酸=6:1(重量比)の混合物の20重量%水溶液をいう。
次に、このSiO2 マスクを形成した試料を、Arを用いたスパッタエッチングによりドライエッチングを行なった。ドライエッチング条件として、Arガス流量30sccm、圧力6.8mTorr、RFパワー400W、基板温度は室温、エッチング時間30分で行った。ドライエッチング後、SiO2 マスクを取り除いた後の段差を測定して、n型GaNのエッチング速度を求めたところ、450Å/分であった。
前記と同じ条件で得られたドライエッチング後のn型GaN膜を、あらかじめ240℃に加熱した、リン酸:硫酸の体積混合比が1:4の混合溶液中に入れ、15分間の処理を行った。この混酸処理後のn型GaN膜の抵抗を測定したところ10キロオームでドライエッチング前の値に回復した。
さらに、この試料に通常のフォトリソグラフィー及び真空蒸着により1500Åの厚さのAl電極を形成した試料を作製し、電流−電圧特性を測定した。Al電極のパターンを図4に、測定結果を図5に示す。
比較例2
リン酸と硫酸の混合溶液で処理を行なわないことを除いては実施例2と同様にしてAl電極を形成した試料を作製し、電流−電圧特性を測定した。測定結果を図6に示す。図5と図6を比較すると、本発明によるエッチングダメージの回復処理を行なった試料では、本発明によらない場合に比べて低い電圧でも多くの電流が流れ良好な電極が形成できることがわかる。
比較参考例1、実施例1に用いた化合物半導体の層構造を示す図。 ドライエッチング前のp型GaNのフォトルミネッセンススペクトル。 ドライエッチング直後のp型GaNのフォトルミネッセンススペクトル。 実施例2で用いたAl電極パターンを示す図。 実施例2で得られた電流−電圧特性を示す図。 比較例2で得られた電流−電圧特性を示す図。
符号の説明
1…GaN層
2…GaNバッファー層
3…サファイア基板
4…電極未蒸着部分
5…電極蒸着部分

Claims (3)

  1. 一般式Inx Gay Alz N(ただし、x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される3−5族化合物半導体に用いる電極を製造するに当り、該3−5族化合物半導体をドライエッチングした後、不活性ガス雰囲気中600℃以上で熱処理し、次に電極を形成することを特徴とする3−5族化合物半導体用電極の電流注入特性向上方法。
  2. 熱処理を1100℃以下で実施することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. ドライエッチングを、稀ガス、ハロゲン元素を含む分子又はこれらの混合ガスを用いて実施することを特徴とする請求項1または2記載の方法。
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