JP2004158751A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Izuru Matsuda
出 松田
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Abstract

【課題】プラズマ処理装置において、50MHz以上の高周波電力の使用による基板温度制御性の悪化を防止し、プラズマ生成用高周波電力の高パワー化・低周波化に伴う基板保持手段の破損の防止、面内温度制御性の悪化を防止する。
【解決手段】▲1▼プラズマ生成のため印加する高周波電力の周波数に対応して所定の誘電損失を持つ基板保持手段10の材質を選択すること。▲2▼伝熱ガスを基板6に供給して、基板温度の均一化と冷却を行うため、伝熱ガス流路15を設け、この伝熱ガス流路15を導電体で包囲すること。▲3▼伝熱ガス流路15には、基板6と基板保持手段10の間に伝熱ガスを供給する複数のガス導入孔スリーブを設け、その孔の数は、基板保持手段10に内蔵された電極に印加される電力のワット密度により最適値が求められる。▲4▼基板6と、吸着用電力印加電極11a、11bと、放電用電力印加電極が、基板設置の垂直下方向に層状に構成し、かつ平行に配置されること。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、液晶ディスプレイパネルや太陽電池等の製造における薄膜形成工程あるいは微細加工工程等に用いられるプラズマ処理装置に関する。
【0002】
近年、プラズマ処理装置は、デバイスの高機能化とその処理コストの低減のために、高精度化、高速化、大面積化、あるいは低ダメージ化を実現する取り組みが盛んに行われている。中でも、成膜においては、基板内の膜質の均一性を得るため、また微細加工に用いられるドライエッチングにおいては、寸法精度の確保のため、特に基板温度を面内で均一に、かつ精密に制御することが要求されている。そのため、基板温度を制御する手段として、静電吸着を利用した基板保持装置を備えたプラズマ処理装置が使用され始めている。
【0003】
【従来の技術】
従来より、静電吸着を利用する構成として、セラミックからなるプレート中に電極を埋設したものが知られている(特許文献1参照)。しかし、現実には、反りが発生する等、十分なものは得られていなかった。
【0004】
また、本願の発明者等が行った静電吸着を利用した従来のプラズマ処理装置について説明し、その課題について言及する。
【0005】
図4は、従来のプラズマ処理装置の断面図である。図4において、真空容器1は、ガス供給装置2からガスを導入するガス導入口3と真空排気装置4と連結する排気口5を備えている。真空容器1内には、基板6を静電吸着して基板6を精度よく支持する基板保持装置7、ならびにプラズマ生成用のアンテナ8が設けられている。このアンテナ8は、真空容器1の外側に設けたプラズマ生成用の100MHzの高周波電源9と接続している。
【0006】
基板保持装置7は、基板6の下面に密着して基板6を支持する基板保持台10と、基板6を基板保持台10に載置、離脱をさせるために昇降する突き上げ手段7aを備えている。基板保持台10は、上部に位置して基板6の下面を静電吸着するセラミック製の保持部10aと、保持部10aの下部に位置して、内部に冷却水路(図示せず)を有し、表面を絶縁皮膜により被覆されたアルミニウム製のベース部10bを備えている。保持部10aには、その表面から約500μmの位置に、タングステンからなる一対の静電吸着用内部電極11a、11bが配置され、ベース部10bにより挟まれた構造になっている。
【0007】
また保持部10aは、静電吸着力を向上させるため、アルミナ(AL)にチタニア(Ti)等の低抵抗材料を混合し、使用温度である60℃付近にて、1×1012Ω・m程度の体積抵抗率を示すよう構成している。静電吸着用の内部電極11aには正の電圧が印加され、内部電極11bには負の電圧が印加されている。これら内部電極11a、11bは、プラズマ生成のための500KHzの高周波電源12にも接続されており、吸着用電力印加電極と放電用電力印加電極を兼用する構成となっている。
【0008】
また、基板保持台10の上面と基板6の下面との間隙に伝熱ガスが供給され、基板6の温度がコントロールされるよう構成されている。上記伝熱ガスは、例えばHeガスが用いられ、真空容器1の外部に設置されているガス供給部13から供給される。このガス供給部13は、バルブ、流量コントローラ、基板裏面の圧力制御機構、圧力計、絞り弁等から構成されている。また伝熱ガスを基板6の下面に供給するため、ガス導入孔スリーブ14が設けられ、このガス導入孔スリーブ14には、直径0.8mmの貫通孔が形成されている。そして基板保持台10の表面には、図4に示すように、深さ20μm程度の溝15aが形成されており、ガス導入孔スリーブ14からのガスを基板6の下面の必要個所に導くように形成されている。
【0009】
静電吸着用の内部電極11a、11bは、直流電源16と接続しており、内部電極11aには正の電圧が、内部電極11bには負の電圧が印加され、基板6を基板保持台10に静電吸着するよう構成されている。
【0010】
上記構成のプラズマ処理装置の動作について説明する。基板6を載置した基板保持台10内の一対の内部電極11a、11bにそれぞれ正、負の電圧が印加されると、基板6に生ずる帯電により、基板6は、基板保持台10の上面に吸着、固定される。次にHeガスの供給部13から流量10cc/分のHeガスが伝熱ガス流路15に導入され、さらに基板保持台10に形成されている伝熱ガスの導入孔スリーブ14を通じて、基板保持台10の上面と基板6の下面の間に供給される。基板保持台10の上面には、伝熱ガスの導入孔スリーブ14を介してHeガスが必要個所に均一に流動して温度コントロールが行われる。そして圧力制御手段により基板6が離脱しない程度の所定圧力、例えば1400Paに調圧する。伝熱ガスは、基板保持台10の表面に形成した伝熱ガス流路15の一部がガス導入孔スリーブ14と連通して基板6の全面に供給される。
【0011】
次にガス導入口3より反応ガスであるアルゴンを200cc/分で導入し、室内を0.5Paに調圧して500kHzのプラズマ生成用高周波電源12から一対の内部電極11a、11bに2000W、同時にプラズマ生成用の100MHzの高周波電源9からアンテナ8に2000W供給することによりプラズマを発生させ、基板6を裏面Heガスの流動により効率よく冷却しながら、所望のドライエッチングが達成される。
【0012】
エッチングが終了した後、高周波電力、反応ガス、冷却用Heガスの供給を止め、真空排気装置4により真空排気を行う。そして基板搬送のため、突き上げ手段7aで基板6を基板保持台10から分離させ、所定の処理を終了する。
【0013】
【特許文献1】
特公平6−97677号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術については、次のような課題を有している。以下、上記従来技術の課題について説明する。
【0015】
(第1の課題) 上記従来の基板保持台は、セラミック製であるため、誘電体である。従って、プラズマ生成用高周波電源が50MHz以上の高周波を用いる際の誘電損失が約0.01と大きい。誘電体は、交流電界を加えると、エネルギーの一部が熱として奪われ、誘電体本体の昇温、そしてプラズマのエネルギー損失を招く。周波数が高まるほど誘電損失も大きくなるため、従来例の100MHzの高周波では、基板保持台の高周波印加による温度上昇が発生してしまい、所定の温度が得られない、安定した基板の温度管理ができない、という問題が発生する。
【0016】
(第2の課題) 近年、基板に印加するプラズマ生成用高周波電源は、2MHz以下の低周波化、かつワット密度2W/cm以上の高パワー化および処理時圧力1Pa以下の高真空化により、図5に示す基板保持台面に形成されている伝熱ガス流路にて異常放電が発生し、デバイス破壊、基板保持台の絶縁破壊による吸着不良等が発生した。反面、伝熱ガス流路をなくすと、伝熱ガスが基板全体に行き渡らず、面内温度分布が悪くなる問題を解決できない。
【0017】
(第3の課題) 基板保持台は、セラミック材料の他、タングステン等、異種材料を一体で焼成すると、図6に示すように、椀状、あるいは山状に変形した形で焼成される。これを基板接触面の平面度を確保するため、仕上げ加工を行うと、図7に示すように平行度が得られなくなる。すなわち内部電極を基板接触面と平行にすることは困難で、厚み500μm狙いで、±0.1mm以上のばらつきが生じた。特に基板の大型化に伴い、その傾向は顕著である。このことから、基板と内部電極との間隔が一定でないため、基板保持台上におけるイオンシース分布が不均一になることから、エッチングレートのばらつき、そしてセラミックのの厚みが不均一なため、吸着力の面内ばらつきが発生し、温度制御が悪化するという問題が発生する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明プラズマ処理装置は、ガス供給装置と真空排気装置とを備えた真空容器と、前記真空容器内に設けられ、基板を基板保持台上に保持、離脱させる基板保持装置と、前記基板保持台に対向して配設されたアンテナに接続された高周波電源とを有するプラズマ処理装置であって、前記基板保持装置の基板保持台上面に前記基板の下面を接触させることで、前記基板と基板保持台とを吸着させ、プラズマ生成のため印加する高周波電力の周波数に対応して所定の誘電損失を持つ基板保持台の材質を選択することを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、ガス供給装置と真空排気装置とを備えた真空容器と、前記真空容器内に設けられ、基板を基板保持台上に保持、離脱させる基板保持装置と、前記基板保持台に対向して配設されたアンテナに接続された高周波電源とを有し、前記基板保持装置の基板保持台上面に前記基板の下面を接触させることで、前記基板と基板保持台とを吸着させるプラズマ処理装置であって、前記基板と基板保持台の間に基板の温度を制御する伝熱ガスを供給し、その伝熱ガス流路を基板保持台の内部に形成し、かつ前記伝熱ガス流路は導電体で包囲したことを特徴とする。
【0020】
さらに本発明は、ガス供給装置と真空排気装置とを備えた真空容器と、前記真空容器内に設けられ、基板を基板保持台上に保持、離脱させる基板保持装置と、前記基板保持台に対向して配設されたアンテナに接続された高周波電源とを有し、前記基板保持装置の基板保持台上面に前記基板の下面を接触させることで、前記基板と基板保持台とを吸着させ、かつ前記基板と基板保持台との間に基板の温度を制御する伝熱ガスを供給するプラズマ処理装置であって、前記基板と、吸着用電力印加電極と、放電用電力印加電極が、基板設置の垂直下方向に層状に、かつ平行に配置されていることを特徴とする。
【0021】
上記特徴を有する本発明により、前記した第1〜第3の課題を解決することができる。すなわち、50MHz以上の高周波電力を使用することによる基板温度制御性の悪化を防止できると共に、基板保持台へ印加するプラズマ生成用高周波電力の高パワー化、低周波化による基板保持台の破損の防止、さらには、面内温度制御性の悪化の防止が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。なお従来技術と同一の構成については、同一の符号を付して、説明を省略する。
(実施の形態1) 真空容器1内には、基板6を静電吸着して基板6を精度よく支持する基板保持台10を有する基板保持装置7が設置されている。基板6は、200mmウエハが用いられる。基板保持台10は、厚さ5mmのセラミック製の保持部10aと、この保持部10aの下部に位置して、内部に冷却水路(図示せず)を有するアルミニウム製のベース部10bからなり、保持部10aの表面から約500μmの内部にタングステンからなる一対の内部電極11a、11bが配置され、下面にもセラミックで包囲された構成になっている。上記内部電極11a、11bは、基板6と基板保持台10との接触面に対して、平行度0.05mmを維持できるよう構成されている。保持部10aのセラミックの材質は、100MHz印加時の誘電損失が0.005以下となるよう選定し、本実施の形態では、高純度アルミナを用いる。アルミニウム製のベース部10b内には、冷却用の伝熱ガス流路15が形成されており、アルミニウムで包囲された形になっている。
【0023】
そして伝熱ガス流路15は、基板保持台10の表面に伝熱ガスを供給するガス導入孔スリーブ14と繋がっている。冷却に適したガス導入孔スリーブ14の個数は、以下の数式により求められ、本実施の形態では、300個と計算される。
【0024】
Figure 2004158751
基板6と基板保持台10との接触面は、伝熱ガスの導入孔スリーブ14と基板6の突き上げ手段7a用の孔を設ける以外は、伝熱ガス流路15とするために、凹凸を形成するような特殊な加工を施すことなく伝熱が達成される。孔の配置は、各孔の間隔がほぼ一定となるように配慮して構成される。
【0025】
以上のように構成されたプラズマ処理装置の動作について説明する。まず、突き上げ手段7aにより基板6を基板保持台10上に載置し、基板保持台10に内蔵した一対の内部電極11a、11bに対し、直流電源16によりそれぞれ正、負の電圧をかけると、基板6に帯電が生じ、基板6が基板保持台10の表面に吸着、固定される。
【0026】
次に、Heガスの供給部13より、Heガスを伝熱ガス流路15に導入し、この伝熱ガス流路15から、基板保持台10に形成されている300ヶ所の伝熱ガスの導入孔スリーブ14を通じて、瞬時に基板保持台10の表面と基板6の裏面間に供給される。また、圧力制御機構により、基板6が離脱しない程度の所定圧力、1400Paに調圧される。
【0027】
次に、ガス導入口3より、反応ガスであるアルゴンを200cc/分にて導入し、0.5Paに調圧し、500KHzプラズマ生成用高周波電源12から一対の内部電極11a、11bに2000W、同時にプラズマ生成用の100MHzの高周波電源9からアンテナ8に2000W供給することにより、プラズマを発生させ、基板6を裏面Heで効率よく冷却しながら、所望のドライエッチングが達成される。
【0028】
ここで、基板保持台10の保持部10aのセラミックの材質は、100MHz印加時の誘電損失が0.005以下となるよう選定しているため、プラズマ生成用の100MHzの高周波電源9からアンテナ8に2000W供給され、プラズマを発生させても、誘電損失による発熱が抑えられ、1枚の基板を処理する時間が5分程度で、連続1000枚以上放電処理を実施しても、所望の基板温度制御が可能となった。発明者等の評価によると、従来、基板温度120度にて制御したい場合、誘電損失0.05以上のものは、放電時間30分ほどで約15度温度上昇していたものが、本発明によれば、ほとんど温度上昇しなくなった。
【0029】
また、内部電極11a、11bは、基板6と基板保持台10との接触面に対して、セラミック製の保持部10aの焼成の最適化により、平行度0.05mmにて構成することが可能となった。よって、内部電極11a、11bによって発生するプラズマのイオンシースが基板6上でほぼ均一に発生するため、エッチングレートの均一性が向上した。また保持部10aのセラミックの厚みが、500μm±0.05mmと揃ったため、吸着力の面内ばらつきを抑えることができた。
【0030】
さらに、アルミニウム製ベース部10b内には、伝熱ガス流路15がアルミニウムで包囲され、かつ基板6と基板保持台10との接触面は、伝熱ガスの導入孔スリーブ14と突き上げ手段7a用の孔以外には、伝熱ガス流路15のために、凹凸を形成する特殊な加工を施すことが無く、基板保持台10へ印加する2MHz以下の低周波化、かつワット密度2W/cm以上の高パワー化となっても、基板保持台10の内部に配置されている伝熱ガス流路15により、異常放電が発生することが防止できた。
【0031】
また、基板保持台10の表面に伝熱ガスを供給するガス導入孔スリーブ14の個数については、発明者らの評価では、下記の関係が見出された。
【0032】
孔の数(個数)>100×印加電力(W)/印加電極面積(cm
なお、定数の「100」は、限界値としては「50」でも可能であるが、安全性を考慮して定めたものである。
【0033】
最後に、エッチングが終了した後、プラズマ生成用高周波電源、反応ガス、裏面Heの供給を止め、一旦、真空排気装置4にて真空排気を行いながら、直流電源16の出力を止め、その後基板6を搬送するため、突き上げ手段7aで基板保持台10から離脱させ、所定の処理を終了する。
【0034】
なお、実施の形態1において、アルミニウム製ベース部に伝熱ガス流路を形成する場合は、空間を形成するために伝熱ガス流路の溝加工の後、蓋をする必要がある。すなわち隣接するガス溝同士が導通してしまわないよう蓋をボルト等で締結して蓋を密着するか、もしくは溶接等で溝を隔離する必要があり、このため、溝の配置に制約がある。
【0035】
(実施の形態2) 本実施の形態は、基板保持装置における、特に基板保持台の構成に係るものである。(実施の形態1)と共通する構成については、同一の符号を用いて説明する。
【0036】
図3において、基板保持台10のセラミック製保持部10aには、伝熱ガス流路15が形成されており、基板保持台10の表面に伝熱ガスを供給する導入孔スリーブ14と繋がっている。伝熱ガス流路15の内部は、タングステンペーストにて包囲され、かつその一部であるアース端子17が保持部10aを貫通し、アースであるアルミニウム製ベース部10bと電気的に導通が取れるように構成されている。本実施の形態では、保持部10aがシートセラミックを積層して構成している。従って、焼結前の伝熱ガス流路15をシートの溝で予め形成し、焼成前にタングステンペーストを形成できる。シートであるため、薄形状の設計自由度が高く、意図した場所に、Heガスを供給できるという利点がある。また、焼結前にタングステンを形成するため、塗り残し等の、アースを形成していない部分がなくなるため、異常放電発生を防止する効果が向上する。
【0037】
上記構成において、基板保持台10へ印加するプラズマ生成用高周波電力が2MHz以下の低周波化、かつワット密度2W/cm以上の高パワー化となっても、基板保持台10の表面に構成されている伝熱ガス流路で異常放電が発生することが防止できる。しかもシートセラミック内に、Heガスの流通する溝を自由に形成することができるため、コストが増大することなく、Heガスの供給点を増加することが可能となった。
【0038】
シートセラミックを使用せず、粉体を固めて焼成する方法におけるセラミックにおいても、内部に伝熱ガス流路を形成し、事前に金属ペーストを塗り、同時に焼結することで、前記と同様の結果が得られる。しかし、製法において、焼結後の反りが発生しやすく、この反りを除去する工程を多数必要とすることを考えると、シートセラミックを用いることが最適である。
【0039】
また、焼結したセラミックの表面に溝加工、導電膜形成を行い、これを張り合わせた構造においても、同様の結果が得られるが、この場合も、セラミック同士の張り合わせに工程が必要になる。
【0040】
なお、本実施の形態において、基板裏面に流すガスとして、Heガスを用いたが、これ以外の不活性ガスや別のガスを用いてもよい。また基板裏面に流すHeガスの配管系統は、本実施の形態に限定されるものではない。
【0041】
また本実施の形態では、基板保持台を一対の内部電極を有する、いわゆる双極型の静電吸着電極としたが、単極型の静電吸着電極を用いてもかまわない。また基板保持台において、吸着用電力印加電極と放電用電力印加電極を兼用しているが、別々に構成してもかまわない。
【0042】
さらに、本実施の形態の構成に加え、基板保持台の焼結セラミック部分にヒーター電極を内蔵した場合、基板との平行度が、面内温度均一性に効果があることが確認できた。
【0043】
また、本実施の形態においては、ドライエッチング装置を例にとって説明したが、プラズマCVD装置、スパッタリング装置、アッシング装置などにも応用できることは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、50MHz以上の高周波電力を使用することによる基板温度制御性の悪化を防止できると共に、基板保持台へ印加するプラズマ生成用高周波電力の高パワー化、低周波化による基板保持台の破損の防止、面内温度制御性の悪化の防止に大きい効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるプラズマ処理装置の模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における基板保持台の要部断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態における基板保持台の要部断面図である。
【図4】従来のプラズマ処理装置の模式図である。
【図5】従来のプラズマ処理装置における基板保持台の要部断面図である。
【図6】従来のプラズマ処理装置における基板保持台の加工前の要部断面図である。
【図7】従来のプラズマ処理装置における基板保持台の加工後の要部断面図である。
【符号の説明】
1 真空容器
2 ガス供給装置
3 ガス導入口
4 真空排気装置
5 排気口
6 基板
7 基板保持装置
7a 突き上げ手段
8 アンテナ
9 高周波電源
10 基板保持台
10a 保持部
10b ベース部
11a、11b 内部電極
12 高周波電源
13 ガス供給部
14 ガス導入孔スリーブ
15 伝熱ガス流路
15a 溝
16 直流電源
17 アース端子

Claims (15)

  1. ガス供給装置と真空排気装置とを備えた真空容器と、前記真空容器内に設けられ、基板を基板保持台上に保持、離脱させる基板保持装置と、前記基板保持台に対向して配設されたアンテナに接続された高周波電源とを有するプラズマ処理装置であって、前記基板保持装置の基板保持台上面に前記基板の下面を接触させることで、前記基板と基板保持台とを吸着させ、プラズマ生成のため印加する高周波電力の周波数に対応して所定の誘電損失を持つ基板保持台の材質を選択することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記高周波電力の周波数が50MHz以上の時、基板保持台の材質は、誘電損失が0.005以下であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記誘電損失0.005以下となる基板保持台の材質は、セラミックとしたことを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. ガス供給装置と真空排気装置とを備えた真空容器と、前記真空容器内に設けられ、基板を基板保持台上に保持、離脱させる基板保持装置と、前記基板保持台に対向して配設されたアンテナに接続された高周波電源とを有し、前記基板保持装置の基板保持台上面に前記基板の下面を接触させることで、前記基板と基板保持台とを吸着させるプラズマ処理装置であって、前記基板と基板保持台の間に基板の温度を制御する伝熱ガスを供給し、その伝熱ガス流路を基板保持台の内部に形成し、かつ前記伝熱ガス流路は導電体で包囲したことを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 前記基板保持装置の基板保持台は、材質をセラミックとしたことを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 伝熱ガス流路は、前記セラミックの基板保持台の内部に形成して、その内面を金属ペーストで包囲し、前記セラミックと併せて焼結することを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 基板保持台の材質をセラミックとし、前記基板保持台をセラミックシートを積層して形成することを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記基板保持装置は、基板保持台の内部に導電体で包囲された伝熱ガス流路を形成する共に、基板に生じる帯電を生成するための基板吸着用電力印加電極を併せて形成することを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記伝熱ガス流路には、基板と基板保持台間に伝熱ガスを供給する複数のガス導入孔スリーブと連通し、前記ガス導入孔スリーブは、基板との接触面まで貫通し、かつガス導入孔スリーブの数は、下記の数式に従って決定されることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
    孔の数(個数)>100×印加電力(W)/印加電極面積(cm
  10. 前記基板保持台に内設された電極に印加する周波数が2MHz以下であることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  11. ガス供給装置と真空排気装置とを備えた真空容器と、前記真空容器内に設けられ、基板を基板保持台上に保持、離脱させる基板保持装置と、前記基板保持台に対向して配設されたアンテナに接続された高周波電源とを有し、前記基板保持装置の基板保持台上面に前記基板の下面を接触させることで、前記基板と基板保持台とを吸着させ、かつ前記基板と基板保持台との間に基板の温度を制御する伝熱ガスを供給するプラズマ処理装置であって、前記基板と、吸着用電力印加電極と、放電用電力印加電極が、基板設置の垂直下方向に層状に、かつ平行に配置されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  12. 前記基板と、吸着用電力印加電極と、放電用電力印加電極が平行度0.1mm以内に構成されていることを特徴とする請求項11に記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記基板保持台に、加熱用ヒーター電極を内設し、このヒーター電極は、基板と平行度0.1mm以内に構成されていることを特徴とする請求項11もしくは12のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  14. 吸着用電力印加電極と放電用電力印加電極のいずれか1つがセラミック製の前記基板保持台に内設されていることを特徴とする請求項11に記載のプラズマ処理装置。
  15. 前記基板の処理面積が500cm以上であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
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