JP2004158648A - 配線板の製造方法 - Google Patents

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Yosuke Takayama
陽介 高山
Yoichi Izumi
庸一 出水
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Abstract

【課題】フィルム基材に感光性樹脂積層体にラミネートする際に、両者の間にエアが混入することを抑制しながら、配線板製造用のフィルム基材を製造し、そのフィルム上の導体層に配線パターンを形成することによって、配線パターンの異常発生が少ない配線板を製造する。
【解決手段】厚みが5〜100μmの絶縁性フィルム上に導体層を有する、幅10〜200mmのフィルム基材に0.5〜2N/cmの張力をかけながら、一対のラミネートロールを用いて感光性樹脂積層体を連続的にラミネートする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁性フィルム上に配線パターンを有する配線板、特にフレキシブル配線板、TAB(テープ・オートメーテッド・ボンディング)基板及びCOF(チップ・オン・フィルム)、ならびにそれらの製造に用いられる配線板製造用基材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
絶縁性フィルム上に配線パターンを有する配線板の代表的なものとしては、従来、TAB基板がよく知られている。
TAB基板は、これまで、LCD(液晶)ドライバーIC用途を中心に、技術的にも、量的にも発展してきた。最近では、LSIの高集積化、多ピン化及び高速化の進展に対応したパッケージ技術の変革、特にBGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)等エリアアレイタイプパッケージの実用化に伴い、高密度配線が可能なこと、薄型・軽量であること、及び設計自由度が大きいこと等の優れた特徴から、パッケージ材料の一つとして、重要な位置を占めるようになってきている。
【0003】
また、フレキシブル配線板を中心としたCOF実装も、携帯電話のドライバー実装方式に採用されたこともあって、最近、大きな注目を集めている。
従来は、基材となるTAB用基材の銅箔上に、ポジ型の液状フォトレジストを塗布して乾燥した後、露光し、現像して基材上にレジストパターンを形成し、その後エッチング、場合によってはめっき後、レジストパターンを剥離し、導体パターンを形成する方法が用いられてきた。
【0004】
液状フォトレジストは、ロールコーター、ディップコーター、スプレーコーター等の塗布装置により基材に塗布され、乾燥される。このとき、基材上に均一な膜厚で塗布することが難しく、塗布後の乾燥条件によって硬化収縮が発生し、所望の設定膜厚よりも、膜厚が減少する、いわゆる、膜べりが発生するという問題がある。このような不均一な膜厚の液状フォトレジストや膜減りを起こした液状フォトレジストを、そのまま露光し、現像すると、得られたレジストパターンにクラックが生じ、その後のエッチング工程又はめっき工程を経て得られた導体パターンに欠陥が生じる。
【0005】
また、液状フォトレジストを扱う場合には、季節、室温、湿度等の環境変化に対する粘度調整等の熟練技術を要する。さらに、高沸点の有機溶剤を含有するため、基材上に塗布した後の乾燥時間が長く、生産性の低下が問題となっていた。最近、上記の液状フォトレジストの問題点を解決するために、支持体フィルムと感光性樹脂層(必要に応じ、保護フィルム)から成る感光性樹脂積層体、いわゆる、DFRが用いられるようになってきた。DFRが、液状フォトレジスト並に薄膜化が可能になったこと、及び導体パターンの高密度及び高多層化に要求される解像性、密着性を満足する性能を有するようになったためである。
【0006】
また、DFRは、TAB用基材やフレキシブル配線板用基材と同じロール状の製品なので、取り扱いが容易な点が、作業者に好まれている。両面に銅が積層されている両面板のフレキシブル配線板用基材の場合、一枚のフレキシブル配線板用基材に対して、二枚のDFRを用いて両面にラミネートされる。
ラミネートされたDFRは、フレキシブル配線板用基材の銅面のすべてに密着していることが望ましい。もし、一部に密着しない部分が存在すると、そこにはエッチング液あるいはめっき液が入りこみ、配線パターンの断線、欠け、ショート、変形が起こる。とくに30μm以下の配線を含むCOFの場合には、密着しない部分がたとえ小さな面積で発生しても正常な配線を得ることが困難となる。しかしながら、従来の方法では、ラミネート工程においてフレキシブル配線板用基材とDFRの間にところどころに微小なエアが入り、そのため正常な配線板を歩留まりよく作ることができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、DFRを用いたフレキシブル配線板、TAB基板及びCOF等の配線板の製造方法において、絶縁性フィルム上に導体層を有するフィルム基材にDFRをラミネートする際に、両者の間にエアが混入することを抑制することによって、配線パターンの異常発生が少ないフレキシブル配線板、TAB基板及びCOF等の配線板を製造することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本願は以下の発明を提供する。
(1)厚みが5〜100μmの絶縁性フィルム上に導体層を有する、幅10〜200mmのフィルム基材に0.5〜2N/cmの張力をかけながら、一対のラミネートロールを用いて感光性樹脂積層体を連続的にラミネートすることを特徴とする配線板製造用基材の製造方法。
(2)一対のラミネートロールの手前において、フィルム基材を搬送ロールに抱かせることを特徴とする上記(1)記載の配線板製造用基板の製造方法。
(3)厚みが5〜20μmである支持フィルム上に、厚みが1〜25μmの感光性樹脂層を有し、かつ、該感光性樹脂層中にイミダゾール二量体化合物を0.1〜6重量%含有する感光性樹脂積層体を用いることを特徴とする上記(1)または(2)記載の配線板製造用基板の製造方法。
(4)上記(1)、(2)または(3)記載の製造方法によって得られる配線板製造用基材を用いて、パターン様露光、現像を行うことを特徴とするTAB基板の製造方法。
(5)上記(1)、(2)または(3)記載の製造方法によって得られる配線板製造用基材を用いて、パターン様露光、現像を行うことを特徴とするフレキシブル配線板の製造方法。
(6)上記(1)、(2)または(3)記載の製造方法によって得られる配線板製造用基材を用いて、パターン様露光、現像を行うことを特徴とするCOFの製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるフィルム基材は、絶縁フィルム上に、銅、金、銀、アルミニウム等の導体層を有するものであり、例えば、TAB用基材、フレキシブル配線板用基材、COF用基材が挙げられる。
本発明に用いられる導体層を有するフィルム基材には、その剛性を高めるために、絶縁性フィルム層の、導体層を有する層とは反対側に、ポリエチレンテレフタレートフィルムの層を設けられることがある。
TAB用基材は、絶縁性フィルム層上に銅箔を形成した2層型のものや、絶縁性フィルム上に接着剤層を介して銅箔を形成した3層型のものがある。
TAB用基材の絶縁性フィルム層の厚み、又は絶縁性フィルムと接着剤層の合計の厚みは、75〜125μmが一般的である。また、銅箔の厚みは、現在、9〜18μmが主流であるが、より薄くなる傾向がある。TAB用基材の幅は、その用途に応じて規格化されているが、35、48、70、96、105mmのものがある。最近では、より広幅の158mm幅のものもある。
【0010】
フレキシブル配線板用基材は、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、BTレジン等の絶縁性フィルム層に銅箔を張ったものである。
フレキシブル配線板用基材の絶縁性フィルム層の厚みは、絶縁性フィルム層と銅箔の間に接着層がある場合は、30〜150μmが一般的であり、接着層がない場合には12.5〜125μmが一般的である。銅箔の厚みは、現在、9〜18μmが主流であるが、より薄くなる傾向がある。フレキシブル配線板用基材の幅は、200〜300mmが一般的である。
【0011】
本発明において、フィルム基材として用いられるTAB用基材、フレキシブル配線板用基材、COF用基材は、導体パターンが形成されていないものを意味し、後述する本発明の方法により、これらに導体パターンが形成された製品は、それぞれ、「TAB基板」、「フレキシブル配線板」、および「COF」という。本発明に用いられる感光性樹脂積層体(DFR)は、支持体上に感光性樹脂層を有するものである。
ここで、用いられる感光性樹脂層としては、従来知られているものが使用できるが、好ましくは、ネガ型感光性樹脂組成物が用いられる。
【0012】
このようなネガ型感光性樹脂組成物としては、例えば、魚膠、ポリビニルアルコール、シェラック、カゼイン等のポリマーに重クロム酸アンモニウム等の感光材を添加した水溶性のフォトレジストや、ポリケイ皮酸ビニル、環化ゴムにアジドを組み合わせた油溶性のフォトレジスト等が挙げられる。
ネガ型感光性樹脂組成物の中でも、皮膜形成性高分子を含んでいるものが好ましく用いられる。皮膜形成性高分子の具体的な例としては、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレン、塩化ゴム、ポリクロロプレン、クロルスルホン化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリプロピレン等が挙げられる。
【0013】
皮膜形成性高分子の中でも、アルカリ可溶性高分子がより好ましく用いられる。アルカリ可溶性高分子を含有するネガ型感光性樹脂組成物としては、(i)アルカリ可溶性高分子、(ii)エチレン性不飽和付加重合性モノマー、(iii)光重合開始剤を含むものが挙げられる。
(i)アルカリ可溶性高分子としては、カルボン酸含有ビニル共重合体、カルボン酸含有セルロース等のセルロース誘導体、スチレン−無水マレイン酸の共重合体及びその誘導体、及びフェノール樹脂やクレゾールノボラック樹脂にカルボキシル基を導入した誘導体等が挙げられる。
【0014】
カルボン酸含有ビニル共重合体とは、α、β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の第1単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素をアルキル基又はアルコキシ基に置換した化合物、スチレン及びスチレン誘導体、(メタ)アクリロニトリル、及び(メタ)アクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の第2単量体をビニル共重合して得られる化合物である。
【0015】
カルボン酸含有ビニル共重合体に用いられる第1単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸半エステル等が挙げられ、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。カルボン酸含有ビニル共重合体における第1単量体の割合は、アルカリ水溶液による現像性の観点から15質量%以上が好ましく、合成上の観点から40質量%以下が好ましい。その割合が、20質量%以上35質量%以下であれば、さらに好ましい。
【0016】
カルボン酸含有ビニル共重合体に用いられる第2単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられ、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。カルボン酸含有ビニル共重合体における第2単量体の割合は、60質量%以上85質量%以下が好ましく、より好ましくは、65質量%以上80質量%以下である。
【0017】
カルボン酸含有ビニル共重合体の重量平均分子量は、露光後の硬化膜の強度を保つという観点より2万以上、塗工性を良好に維持するという観点より30万以下の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは、3万〜15万以下である。この場合の重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定した重量平均分子量のことである。
【0018】
カルボン酸含有ビニル共重合体の合成方法は、単量体の混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノール等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、過熱攪拌することが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら、合成する場合もある。反応終了後に、さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外にも、塊状重合、懸濁重合及び乳化重合も用いてもよい。
カルボン酸含有セルロース等のセルロース誘導体としては、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシエチル・カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
【0019】
アルカリ可溶性高分子の含有量は、感光性樹脂組成物の全質量基準で、アルカリ現像液に対する分散性及び現像時間の観点から30質量%以上、レジストとしての耐性の観点から80質量%以下の範囲が好ましく、より好ましくは、40質量%以上65質量%以下である。
上記のアルカリ可溶性高分子は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。アルカリ可溶性高分子の中では、カルボン酸含有ビニル共重合体が特に好ましい。
【0020】
(ii)エチレン性不飽和付加重合性モノマーとしては、公知の化合物を使用でき、例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクリロイルオキシ)プロピルフタレート、1,4−テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
【0021】
ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート、ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ノナプロピレングリコール、ビス(テトラエチレングリコールメタクリレート)ポリプロピレングリコール、ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ポリプロピレングリコール、ビス(ジエチレングリコールアクリレート)ポリプロピレングリコール、4−ノルマルノニルフェノキシヘプタエチレングリコールジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラプロピレングリコールテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート等のフェノール基を有する分子内に1個のエチレン性不飽和基を有する化合物、
ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にエチレンオキシド鎖を含む化合物、ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にプロピレンオキシド鎖を含む化合物、ビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にエチレンオキシド鎖を含む化合物、及びビスフェノールA系(メタ)アクリル酸エステルモノマーの分子中にエチレンオキシド鎖とプロピレンオキシド鎖の双方を含む化合物等が挙げられる。
【0022】
ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合物と、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアクリレート化合物とのウレタン化化合物等も用いることができる。分子内にイソシアヌレート環を有するモノマー等も用いることができる。
これらのエチレン性不飽和付加重合性モノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
(ii)エチレン性不飽和付加重合性モノマーの含有量は、感光性樹脂の硬化性及びレジスト強度の観点から、感光性樹脂組成物の全質量基準で20質量%以上、エッジフュージョン(感光性樹脂積層体がロ−ル状で保存された場合に、端面から感光性樹脂層が次第にはみだす現象)の観点から、70質量%以下が好ましく、より好ましくは30質量%以上60質量%以下である。
【0024】
(iii)光重合開始剤としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジプロピルケタール、ベンジルジフェニルケタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−フルオロチオキサントン、4−フルオロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等の芳香族ケトン類、
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体等のイミダゾール二量体化合物、9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、α、α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、フェニルグリシン、N−フェニルグリシンさらに1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、2,3−ジオキソ−3−フェニルプロピオン酸エチル−2−(o−ベンゾイルカルボニル)−オキシム等のオキシムエステル類、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸及びp−ジイソプロピルアミノ安息香酸及びこれらのアルコールとのエステル化物、p−ヒドロキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
【0025】
(iii)光重合開始剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全質量基準で、感度を十分に持たせるという観点から0.01質量%以上、感光性樹脂層の底の部分の硬化性の観点から20質量%以下含まれることが好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
本発明に用いられる感光性樹脂積層体において、感光性樹脂層の熱安定性、保存安定性を向上させる為に、ラジカル重合禁止剤を含有させることは好ましい。このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、t−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。特に好ましくはイミダゾール二量体化合物が用いられる。
【0026】
また、感光性樹脂層には、染料、顔料等の着色物質が含有されていてもよい。このような着色物質としては、例えばフクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイヤモンドグリーン等が挙げられる。
さらに、感光性樹脂層に、光照射により発色する発色系染料を含有させてもよい。このような発色系染料としては、ロイコ染料とハロゲン化合物の組み合わせが良く知られている。ロイコ染料としては、例えばトリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]等が挙げられる。ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン等が挙げられる。
【0027】
さらに本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有させてもよい。このような添加剤としては、例えばジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル等が挙げられる。
【0028】
本発明に用いられる感光性樹脂積層体は、支持フィルム上に前記感光性樹脂組成物を積層し感光性樹脂層を形成することにより作成する。
上記で用いられる支持フィルムとしては、厚み5μm以上20μm以下の活性光線を透過させる透明なフィルムが用いられることが好ましい。このようなフィルムの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂フィルムが挙げられる。
本発明に用いられる感光性樹脂積層体における感光性樹脂層の厚みは、1〜25μmであることが好ましい。
【0029】
また、本発明に用いられる感光性樹脂積層体には、必要に応じて、感光性樹脂層の支持フィルムとは反対側の面に保護層を形成する。感光性樹脂層との密着力において、感光性樹脂層と支持フィルムとの密着力よりも感光性樹脂層と保護層の密着力が小さいことがこの保護層に必要な特性であり、これにより保護層が容易に剥離できる。
保護層は、感光性樹脂層を保護するためのフィルムであり、このようなフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂フィルムがあるが、ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムが好ましく用いられる。
本発明において、保護層の厚みは、25μm以上60μm以下が好ましい。
【0030】
次に、本発明のフレキシブル配線板、TAB基板又はCOFなどの配線板を製造する方法の各工程において、アルカリ可溶性高分子を含有するネガ型感光性樹脂層を有する感光性樹脂積層体を使用した場合を例にして、以下説明する。
(a)ラミネート工程:感光性樹脂積層体の保護フィルムを剥がしながら、感光性樹脂積層体とフレキシブル配線板用基材の銅面を接着する重ね方で、上下一対のラミネートロールの間を通すことにより、圧着させる。
(b)所望の配線パターンを有するマスクフィルムを介して、活性光線源を用いて感光性樹脂層に露光を施す露光工程。
(c)アルカリ現像液を用いて感光性樹脂層の未露光部分を溶解又は分散除去し、レジストパターンを基板上に形成する現像工程。
(d)形成されたレジストパターンに、エッチング液を吹き付けレジストパターンによって覆われていない銅面をエッチングするエッチング工程、又はレジストパターンによって覆われていない銅面に銅、半田、ニッケル、金及び錫等のめっき処理を行うめっき工程。
(e)レジストパターンを、アルカリ剥離液を用いて基板から除去する剥離工程。
【0031】
上記(a)の工程において、ラミネートロールの温度は、80〜120℃、ラミネートの速度は、0.1m〜6.0m/分であることが好ましい。上下一対のラミネートロールはエアシリンダー、バネによりピンチされており、圧力としては20N/cm〜50N/cmが好ましい。
ゴムの材質としては耐熱シリコンゴムを使用することが好ましい。ラミネート装置(ラミネーター)としては、一対のラミネートロールを用いる一段式ラミネーター、二対以上のラミネートロールを用いる多段式ラミネーター、ラミネートする部分を容器で覆った上、真空ポンプで減圧、真空にする真空ラミネーターが使用される。ラミネート時のエア混入を抑制する上で、真空ラミネーターが好ましい。
【0032】
従来の方法として、連続してラミネートする際、基材のばたつき、ラミネート時、DFRと導体部に隙間にはいるエアー、しわの発生を抑制するため、該基材に平均して0.3N/cm張力をかけながら、品質安定化を実現してきた。しかしながら、この方法では、DFRを使用した、30μm以下の配線パターン製造において、導体間とDFRの間にはいるエアーの抑制を厳しくするという要請に応えることはできなかった。
本発明においては、上記要請を満足させるために、0.5N/cm以上の張力を基材に連続的にかけながらラミネートする必要がある。また、該基材の伸び、伸縮も考慮すると、品質安定のためには、1〜2N/cmの張力を連続的にかけることが、より好ましい。
【0033】
本発明のラミネート工程に用いられる感光性樹脂積層体のラミネート装置としては、図1、2に示されたようなフィルムパスラインを通し、TAB用基材、フレキシブル配線板用基材、COF用基材などのフィルム基材に連続して、張力をかけることができるように設計されたものが用いられる。この装置においては、ラミネートロール手前に、該フィルム基材を水平に保持し、ラミネート時に、処理方向において、一定張力をかける機能を有する抱かせロール6が準備される。ラミネート装置のラミネートロールに使用されるゴムとしては、温度制御性が悪くなることから、あまり厚くすることは通常好ましくなく、1〜6mmの範囲が適切である。
上記ゴムの硬度は、ラミネートロールに巻かれた状態で50度〜95度にすることが好ましい。ゴム硬度が上記範囲より低いラミネートロールを使用すると、DFRと基材との間に微妙な気泡が残存する可能性が高くなる。
【0034】
また、ラミネートロールの直径は、COF用基材もしくはTAB用基材のような連続した基材にラミネートする場合、あまり小さくすることは好ましくなく、ラミネート速度との兼ね合いもあるが、60mm以上のものが好ましい。このようにラミネートロールの直径を比較的大きく設定し、ロールの周長を長くすることにより、基材との接触によって低下するロールの表面温度を、再びロールが基材に接触するまでに、元の温度に回復させるための時間を十分にとることが好ましい。
【0035】
(b)の露光工程において用いられる活性光線源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ等が挙げられる。より微細なレジストパターンを得るためには、平行光光源を用いるのが好ましい。
露光工程におけるゴミや異物の影響を極力少なくしたい場合には、フォトマスクを支持体上から、数十μm以上数百μm以下浮かせた状態で露光(プロキシミティー露光)する場合もある。露光時のマスクと支持体を非接触にし、レジスト等の付着によるマスクダメージをなくし、配線パターン欠陥を防止し、マスクが半永久的に使え、ランニングコストの低減に効果のあるプロジェクション露光(投影露光)が用いられる場合もある。
【0036】
(c)現像工程で用いられるアルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の水溶液が挙げられる。これらのアルカリ水溶液は感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、一般的に、濃度0.1〜3質量%、液温15〜50℃の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。
【0037】
(d)エッチング工程においては、酸性エッチング、アルカリエッチング等、使用する感光性樹脂層に適した方法で行われる。使用する薬液としては、塩化第二鉄、塩化第二銅、過硫酸塩類、過酸化水素/硫酸、アルカリエッチャント等の水溶液がある。TAB基板及びフレキシブル配線板を製造するためのエッチング工法としては、塩化第二鉄エッチング液及び塩化第二銅エッチング液が使用されている。一般的に、エッチング液の液温は、30〜50℃の範囲で使用される。塩化第二鉄エッチング液は、エッチング速度、溶液の粘度、及び銅の溶解量が大きいため、TAB基板及びフレキシブル配線板の製造に好ましく用いられる。
めっき工程においては、硫酸銅めっき法が好ましく用いられる。この場合、界面活性剤入りの酸性脱脂剤をめっき前処理剤として用いて、液温25〜50℃、1〜5分間の処理を行い、次に、過硫酸アンモニウム又は過硫酸カリウムで10〜120秒で処理し、さらに、硫酸銅めっきで必要な導体厚みがめっきされるように、所定時間めっきを行う。過硫酸アンモニウム又は過硫酸カリウムによる処理と、硫酸銅めっきとの間に、1〜10重量%の硫酸を用いて、1〜2分の間で処理することは好ましい処理である。
【0038】
(e)剥離工程で用いられるアルカリ剥離液としては、一般的に、現像で用いたアルカリ水溶液よりも更に強いアルカリ性の水溶液、例えば、濃度1〜5重量%の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミンの水溶液が挙げられる。
セミアディティブ工法等、めっき工程を設けた場合には、レジストパターンを剥離後に、レジストパターンの下に現れた銅面をエッチングする場合もある。
【0039】
【実施例】
以下、実施例、比較例により本発明の実施の形態の例をさらに詳しく説明する。
I.評価用ラミネート装置の設計
(1)実施例において使用するラミネート装置
実施例に用いられる感光性樹脂積層体のラミネート装置は、図1、2に示されたようなフィルムパスラインを通し、TAB用基材、フレキシブル配線板用基材、COF用基材などのフィルム基材に連続して、張力をかけることができるように設計されている。この装置においては、ラミネートロール4手前に、該フィルム基材を水平に保持し、ラミネート時に、処理方向において、一定張力をかける機能を有する抱かせロール6が準備されている。かけられる張力の範囲は、0〜2N/cmである。
また、本実施例で使用するラミネート装置には、ラミネートロール4として、直径80mm、ゴム硬度70度、ゴム厚み2.5mmのものを使用した。
【0040】
(2)感光性樹脂積層体における感光性樹脂層の組成
実施例及び比較例に用いる感光性樹脂積層体の感光性樹脂層は、以下の成分を含有する。
・P−1:メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/スチレン/メタクリル酸=30/25/20/25の質量比組成を有し、重量平均分子量が7万のカルボン酸含有ビニル共重合体(35%固形分濃度のメチルエチルケトン溶液)
・M−1:2,2−ビス{(4−メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル}プロパン(2,2−ビス{4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル}プロパンであって、エチレングリコール反復単位数が分子内に10個あるもの)[新中村化学工業(株)BPE−500]
・M−2:トリメチロールプロパントリメタクリレート[新中村化学工業(株)製]
・I―1:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体[黒金化成(株)製]
・I−2:4,4‘−(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン[保土谷化学工業(株)製]
・D−1:ロイコクリスタルバイオレット[保土谷化学工業(株)製]
・D−2:ダイアモンドグリーン[保土谷化学工業(株)製]
・X−1:トリエチレングリコールービス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート][日本チバガイギー(株)製 IRGANOX(登録商標)245]
【0041】
(3)露光
感光性樹脂層に、ガラスマスクフィルムを介して投影露光装置(ウシオ電機(株)製 UX−2003SM−MS04)により、実施例及び比較例については、100mJ/cmで露光する。
(4)現像
実施例及び比較例では、液温30℃の1%の炭酸ナトリウム水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去した。
(5)エッチング、レジスト剥離
塩化第二銅溶液を用いでエッチング処理を行い、その後、液温50℃、3質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いてレジスト剥離を行う。
【0042】
II.評価方法
(1)ラミエア個数評価
配線板の作成において、感光性樹脂積層体をラミネートする工程の後のフレキシブル配線板用基材を光学顕微鏡で調べ、1cm×10cmの面積中に存在するエアの個数を記録し、ランク分けした。ラミネートエアについては10μm以上の大きさのものを、200倍の光学顕微鏡を用いて測定した。
◎: エア個数が0の場合
○: エア個数が1〜5個の場合
△: エア個数が6〜20の場合
×: エア個数が21個以上の場合
【0043】
(2)配線板の形成評価
評価用配線板作成で露光、現像により、1cm長、18μm幅の硬化レジストラインが12μmのスペースを介して5本並んだ硬化レジストパターンを作成した。その後 上記作成に示した方法で、エッチング、剥離を行い、光学顕微鏡で導体パターンの形状を観察し、導体ラインかけ、断線の個数から、ランク分けした。
◎: 導体ラインに欠け、断線が認められない
○: 導体ラインに5μm以上の欠けが5箇所以下であり、断線が認められない
△: 導体ラインに5μm以上の欠けが6箇所以上であり、断線が認められない
×: 導体ラインに断線が一箇所以上ある。
【0044】
(実施例1、比較例1)
フレキシブル配線板用基材として、エスパネックス(登録商標 新日鐵化学製)を用いる。この基材は、40μm厚みのポリイミドフィルムに12μm厚みの銅箔を積層したものである。表面粗さはRa−1 340nm、Ra−2が290nm、P−Vが2400nm、RMSが400nmである。
実施例1では、このフレキシブル配線板用基材を使用し、I.(1)で記載したラミネート装置(図1、2に示される抱かせロール6を有するラミネート装置)を用い、1.2N/cmをかけながら、一対のラミネートロールを用いて感光性樹脂積層体を連続的にラミネートした。
【0045】
これに対し、比較例1では、抱かせロールは用いずに、ホットロールラミネーター[旭化成(株)製AL−70]により、ラミネートロールの温度100℃でラミネートし、感光性樹脂層を形成した。ラミネーターのロール圧力は、エアゲージ表示で0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/分とした。また、ラミネートロールのゴム硬度は、70°、ゴムの厚さは2mmとした。
【0046】
上記の実施例1および比較例1で得られたフレキシブル配線板用基材について、前記II.(1)のラミエアの個数評価を行った。結果を表1に示す。
また、上記の実施例1および比較例1で得られたフレキシブル配線板用基材について、前記I.(3)露光、(4)現像、(5)エッチング、レジスト剥離の工程を経てフレキシブル配線板を得た。これらについて、前記II.(2)の配線板の形成評価を行った。結果を表1に示す。
【0047】
(実施例2、比較例2)
フレキシブル配線板用基材として、マイクロラックス(登録商標 DuPont社製)を用いた。このフレキシブル配線板用基材は、50μm厚みのポリイミドフィルムに12μmの銅箔を積層したものであり、Ra−1が270nm、Ra−2が420nm、P−Vが3600nm、RMSが340nmである。
実施例2では、このフレキシブル配線板用基材を使用し、I.(1)で記載したラミネート装置(図1、2に示される抱かせロール6を有するラミネート装置)を用い、1.2N/cmの張力をかけながら、一対のラミネートロールを用いて感光性樹脂積層体を連続的にラミネートした。
【0048】
これに対し、比較例2では、抱かせロールは用いずに、ホットロールラミネーター[旭化成(株)製AL−70]により、ラミネートロールの温度100℃でラミネートし、感光性樹脂層を形成した。ラミネーターのロール圧力は、エアゲージ表示で0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/分とした。また、ラミネートロールのゴム硬度は、70°、ゴムの厚さは2mmとした。
【0049】
上記の実施例2および比較例2で得られたフレキシブル配線板用基材について、前記II.(1)のラミエアの個数評価を行った。結果を表1に示す。
また、上記の実施例2および比較例2で得られたフレキシブル配線板用基材について、前記I.(3)露光、(4)現像、(5)エッチング、レジスト剥離の工程を経てフレキシブル配線板を得た。これらについて、前記II.(2)の配線板の形成評価を行った。結果を表1に示す。
また、本発明の方法は、上記フレキシブル配線板の製造の場合以外、すなわち、TAB基板及びCOFの製造の場合においても有効な効果を示す。
【0050】
【表1】
Figure 2004158648
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、フィルム基材に感光性樹脂積層体にラミネートする際に、両者の間にエアが混入することを抑制しながら、配線板製造用の基材を製造でき、そのフィルム上の導体層に配線パターンを形成することによって、配線パターンの異常発生が少ない、配線板を製造することができる。
また、本発明は、フレキシブル配線板、TAB基板及びCOFの製造に有用であり、特に、30μm以下の導体幅の回路パターンを有する配線板の場合に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いられる装置の側面図である。ラミネートロール4の手前に、抱かせロール6を設置する。基板くりだし部5に、張力を加えることできる。
【図2】本発明の実施例に用いられる装置の正面図である。ラミネート−ロール4の手前に、抱かせロール6を設置する。基板くりだし部5に、張力を加えることできる。
【符号の説明】
1 カバーフィルム巻取りロール
2 感光性樹脂積層体のロール
3 ラミネート後の基材の巻取りロール
4 ラミネートロール
5 基板繰り出し部
6 抱かせロール

Claims (6)

  1. 厚みが5〜100μmの絶縁性フィルム上に導体層を有する、幅10〜200mmのフィルム基材に0.5〜2N/cmの張力をかけながら、一対のラミネートロールを用いて感光性樹脂積層体を連続的にラミネートすることを特徴とする配線板製造用基材の製造方法。
  2. 一対のラミネートロールの手前において、フィルム基材を搬送ロールに抱かせることを特徴とする請求項1記載の配線板製造用基材の製造方法。
  3. 厚みが5〜20μmである支持フィルム上に、厚みが1〜25μmの感光性樹脂層を有し、かつ、該感光性樹脂層中にイミダゾール二量体化合物を0.1〜6重量%含有する感光性樹脂積層体を用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の配線板製造用基材の製造方法。
  4. 請求項1、2、または3記載の製造方法によって得られる配線板製造用基材を用いて、パターン様露光、現像を行うことを特徴とするTAB基板の製造方法。
  5. 請求項1、2、または3記載の製造方法によって得られる配線板製造用基材を用いて、パターン様露光、現像を行うことを特徴とするフレキシブル配線板の製造方法。
  6. 請求項1、2、または3記載の製造方法によって得られる配線板製造用基材を用いて、パターン様露光、現像を行うことを特徴とするCOFの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006054439A (ja) * 2004-07-13 2006-02-23 Asahi Kasei Electronics Co Ltd ラミネート方法
JP2013216086A (ja) * 2012-03-14 2013-10-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd 金属張積層板、プリント配線基板、半導体パッケージ、および半導体装置

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