JP2004156840A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】防露パイプをアルミニウムテープによって外箱及びそのフランジ部に接触状態に貼る構成のものは、アルミニウムテープは防露パイプの外周面の一部分に接着するのみであるため、防露パイプの熱を外箱へ有効に放熱させるには不十分であり、外箱表面への露付きを防止するのに必要な熱伝達としては満足できるものではない。本発明は、アルミニウムテープに代えて露付き防止パイプの熱を効率よく外箱に放熱させることができる構成を提供するものである。
【解決手段】冷却貯蔵庫本体の開口周縁部には外箱の内向きフランジとその裏側に延びた裏側フランジとの間に内箱の外向きフランジが挿入されるコ字状溝が形成され、コ字状溝に露付き防止パイプを配設し、裏側ランジに形成した複数の孔を通して注入された熱伝導材にて露付き防止パイプと外箱とを熱伝導状態に接続したこと。
【選択図】 図1
【解決手段】冷却貯蔵庫本体の開口周縁部には外箱の内向きフランジとその裏側に延びた裏側フランジとの間に内箱の外向きフランジが挿入されるコ字状溝が形成され、コ字状溝に露付き防止パイプを配設し、裏側ランジに形成した複数の孔を通して注入された熱伝導材にて露付き防止パイプと外箱とを熱伝導状態に接続したこと。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却貯蔵庫本体の開口周縁部に冷凍システムの高温冷媒パイプの一部を露付き防止パイプとして配設した冷却貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫等の如き冷却貯蔵庫において、内箱と外箱との間に断熱材を充填して形成された冷却貯蔵庫本体の開口周縁部に、冷凍システムの高温冷媒パイプの一部をアルミニウムテープによって外箱及びそのフランジ部に接触状態に配設して露付き防止パイプとしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−2488号公報(第3頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のものは、凝縮器から引き出した防露パイプの一部をアルミニウムテープによって外箱及びそのフランジ部に接触状態に貼る構成であるため、防露パイプの熱を外箱へ伝達するのはアルミニウムテープを介してなされるのが大部分であり、アルミニウムテープ以外の部分では防露パイプと外箱との線接触部分での熱伝達である。このアルミニウムテープは、防露パイプの外周面の一部分に接着するのみであるため、防露パイプの熱を外箱へ有効に放熱させるには不十分であり、高温多湿状態において外箱表面への露付きを防止するのに必要な熱伝達としては満足できるものではない。
【0005】
また、露付きが一番生じ易い外箱のフランジ部分へ露付き防止パイプを配置しようとするために、外箱のフランジと内箱のフランジとの結合部の狭い場所へ露付き防止パイプを配設する場合には、アルミニウムテープを貼る作業がし難く、そのために、アルミニウムテープを露付き防止パイプと外箱に広く張ることが困難となり、露付き防止パイプの熱を外箱へ有効に放熱させることが不十分となる場合がある。
【0006】
本発明はこの点に鑑みて、露付きを防止向上のために露付き防止パイプを狭い場所に配設する場合にも、露付き防止パイプの熱を効率よく外箱に放熱させることができるようにして、外箱表面の温度を高くして露付きを有効に防止する構成を提供するものである。そして、アルミニウムテープを主体とする熱伝導の方式に代えて、別の方法を採用するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷却貯蔵庫は、内箱と外箱との間に断熱材を充填して形成された冷却貯蔵庫本体の開口周縁部に冷凍システムの高温冷媒パイプの一部を露付き防止パイプとして配設した冷却貯蔵庫であって、前記冷却貯蔵庫本体の開口周縁部には、前記外箱の内向きフランジとその裏側に延びた裏側フランジとの間に前記内箱の外向きフランジが挿入される内向きのコ字状溝が形成され、前記コ字状溝に前記露付き防止パイプが配設され、前記裏側フランジに形成した複数の孔を通して注入された熱伝導材にて前記露付き防止パイプと前記外箱とを熱伝導状態に接続したことを特徴とする。
【0008】
これによって、露付き防止パイプの周囲に広く熱伝導材が接触するため、露付き防止パイプの熱が効率よく外箱へ放熱され、外箱表面の温度を高くして露付きを有効に防止する。また、露付きを防止向上のために露付き防止パイプを冷却貯蔵庫の開口部周縁に近い外箱フランジ部に配置することに適する。
【0009】
また、本発明の冷却貯蔵庫において、前記コ字状溝は、前記裏側フランジを形成するように前記外箱の内向きフランジの裏側に沿った折り返しによって形成され、前記熱伝導材は、前記複数の孔を通して前記裏側フランジの裏側面に密着する部分と前記コ字状溝の内面に密着する部分が前記複数の孔を通して橋絡することを特徴とする。
【0010】
これによって、熱伝導材は、裏側フランジの裏側面と露付き防止パイプを取り囲む外箱の内向きフランジとに接着して、外箱への露付き防止パイプの放熱を促進する。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。各図は本発明の実施形態を示しており、図1は本発明冷却貯蔵庫の要部断面図、図2は本発明の熱伝導材の注入状態説明図、図3は本発明冷却貯蔵庫の外箱フランジ部の斜視図、図4は本発明冷却貯蔵庫の背面壁部分の要部断面図、図5は一形態の本発明冷却貯蔵庫の正面斜視図である。
【0012】
図5は、本発明冷却貯蔵庫の一形態である冷蔵庫25の正面斜視図である。これにおいて、冷却貯蔵庫本体である冷蔵庫本体20内を上から冷蔵室、冷凍室、野菜室に区画し、冷蔵庫本体20の前面開口21、即ち、各冷蔵室、冷凍室、野菜室の前面開口21を開閉する扉22、23、24は、冷蔵庫本体20の前面開口21の周縁部27に当接するパッキン26を各扉22、23、24の上下左右の各辺に沿って配置している。このパッキン26は、図1に示すように、扉22、23、24の溝に基部を取り付け、この基部から屈曲して延びるクッション部で支えられた袋状部にマグネットゴム30が収納され、マグネットゴム30が冷蔵庫本体20の前面開口21の周縁部27に吸着することによって、パッキン26によって冷蔵庫本体20と扉22、23、24の間の気密保持をしている。
【0013】
冷蔵庫25には所定の冷凍システムが組み込まれ、冷蔵庫本体20内の各冷蔵室、冷凍室、野菜室は所定の温度に冷却されている。冷蔵庫本体20は、内箱1と外箱2との間に発泡ウレタン等の発泡性樹脂が充填されて断熱層3を形成している。外箱2は、冷蔵庫本体20の背面に相当する背壁2B部分が組み合わされた構成であり、その一つの構成として、外箱2は、上壁と左右側壁とを形成する主構成部2Aと背壁と底壁とを形成する構成部2Bとの組み合わせによって構成する形態がある。その組み合わせは、構成部2Aの後端部に形成した溝4へ構成部2Bの端部に形成したフランジ5を挿入して、カシメによって結合する仕組みである。
【0014】
外箱2はその前端部に冷蔵庫本体20の前面開口21の周縁部27を形成するようにパッキン26が当接する内向きフランジ6を形成している。内向きフランジ6は、外箱2の前端部を側壁に対して略90°の角度をなすように内側へ折り曲げた後、その裏側と側壁の前端部に重なるように折り曲げ、その先が内向きフランジ6と略平行に延びて内向きフランジ6と共に内向きのコ字状溝7を形成する裏側フランジ11を形成している。これによって、内向きフランジ6は二重構成である。
【0015】
内箱1は、冷蔵庫本体20の前面開口21の周縁部27に対応して外向きフランジ8が形成され、外向きフランジ8にはその長さ方向に渡って、内向きフランジ6と裏側フランジ11との間に形成された内向きのコ字状溝7に嵌合する凸状部9を形成している。10は、前記冷凍システムの高温冷媒パイプの一部を構成する露付き防止パイプである。前記冷凍システムは、圧縮機で圧縮された冷媒が凝縮器で放熱された後、減圧器を通って蒸発器へ入り、蒸発器で蒸発した冷媒は再び圧縮機へ帰還する循環をする公知の構成である。この蒸発器によって冷蔵庫本体20内の各冷蔵室、冷凍室、野菜室が冷却される。露付き防止パイプ10は、前記凝縮器の一部分である。
【0016】
露付き防止パイプ10は、コ字状溝7内に挿入された後、内箱1の凸状部9を裏側フランジ11を後方へ押し拡げつつコ字状溝7に挿入する。これによって、外向きフランジ8は内向きフランジ6の裏側へ当接し、また露付き防止パイプ10は、凸状部9で塞がれたコ字状溝7の奥部分に配設される。裏側フランジ11にはその長さに渡って複数の長孔12が形成されている。この長孔12はスリット状であってもよい。
【0017】
露付き防止パイプ10がコ字状溝7の奥部分に配設された状態において、図2に示すように、外箱2の主構成部2Aに冷蔵庫本体20の背面に相当する背壁2B部分が組み合わされる前の段階において、主構成部2Aの背面側の開口16から注入機13のノズル14を挿入して流動性の熱伝導材15を注入する。この熱伝導材15の注入は、ノズル14から長孔12を通して露付き防止パイプ10の周囲に流動性の熱伝導材15を注入し、順次、各長孔12に沿ってノズル14を移動させつつ同様の注入を行う。この注入によって、コ字状溝7内において流動性熱伝導材15が露付き防止パイプ10を取り囲む。流動性熱伝導材15は、ホットメルトとも称し、注入後に時間の経過に伴って常温硬化する材料であり、熱伝導性を備えるために樹脂にカーボングラファイト若しくは金属粉末材料が混入された構成である。その一つとして、ポリオレフィン系樹脂にカーボングラファイト若しくはアルミニウム粉末が混入された構成である。
【0018】
熱伝導材15の注入後に、外箱2の主構成部2Aに冷蔵庫本体20の背面に相当する背壁2B部分を組み合わさる。この組み合わせ後に、内箱1と外箱2の間の空間に発泡ウレタン等の発泡性樹脂が充填されて断熱層3を形成して冷蔵庫本体25が形成される。
【0019】
上記のように、コ字状溝7内に注入された流動性熱伝導材15は、コ字状溝7内において露付き防止パイプ10を取り囲むと共に、コ字状溝7の内面である外箱2の内向きフランジ6と裏側フランジ11に至る部分に密着して、露付き防止パイプ10の熱は、熱伝導材15を通して外箱2の前端部に伝達される。このため、冷蔵庫本体20の冷却によって冷却される外箱2の内向きフランジ6が十分に加熱されるため、この部分への露付きが防止できる。また、熱伝導材15は、裏側フランジ11の裏側面に密着する部分とコ字状溝7の内面に密着する部分が複数の孔を通して橋絡するため、外箱2と広範囲の熱伝達面積が得られ、より効果的な露付き防止パイプ10の放熱効果が得られ、外箱2の内向きフランジ6への露付きが防止できる。
【0020】
本発明は、上記実施形態の冷蔵庫に限定されず、種々の形態の冷蔵庫や恒温庫、温蔵庫、冷凍庫等に適用でき、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種種の変更が考えられ、それに係る種種の実施形態を包含するものである。
【0021】
【発明の効果】
本発明によって、コ字状溝内に注入された熱伝導材は、コ字状溝内において露付き防止パイプを取り囲むと共にコ字状溝の壁に密着する。このため、露付き防止パイプの熱は、コ字状溝内から熱伝導材を通して外箱の前端部に伝達され、外箱の内向きフランジが十分に加熱され、この部分への露付きが防止できる。したがって、コ字状溝内に露付き防止パイプを配設する構成に容易に適用できるものである。
【0022】
また、熱伝導材は、裏側フランジの裏側面に密着する部分とコ字状溝の内面に密着する部分が複数の孔を通して橋絡するため、外箱と広範囲の熱伝達面積が得られ、より効果的な露付き防止パイプの放熱効果が得られ、外箱の内向きフランジへの露付きが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明冷却貯蔵庫の要部断面図である。
【図2】本発明の熱伝導材の注入状態説明図である。
【図3】本発明冷却貯蔵庫の外箱フランジ部の斜視図である。
【図4】本発明冷却貯蔵庫の背面壁部分の要部断面である。
【図5】一形態の本発明冷却貯蔵庫の正面斜視図である。
【符号の説明】
1・・・内箱
2・・・外箱
3・・・断熱層
6・・・内向きフランジ
7・・・コ字状溝
8・・・外向きフランジ
10・・露付き防止パイプ
11・・裏側フランジ
12・・孔
13・・流動性熱伝導材の注入機
14・・ノズル
15・・熱伝導材
20・・冷却貯蔵庫本体
21・・冷却貯蔵庫本体の前面開口
22、23、24・・扉
25・・冷却貯蔵庫(冷蔵庫)
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却貯蔵庫本体の開口周縁部に冷凍システムの高温冷媒パイプの一部を露付き防止パイプとして配設した冷却貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫等の如き冷却貯蔵庫において、内箱と外箱との間に断熱材を充填して形成された冷却貯蔵庫本体の開口周縁部に、冷凍システムの高温冷媒パイプの一部をアルミニウムテープによって外箱及びそのフランジ部に接触状態に配設して露付き防止パイプとしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−2488号公報(第3頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のものは、凝縮器から引き出した防露パイプの一部をアルミニウムテープによって外箱及びそのフランジ部に接触状態に貼る構成であるため、防露パイプの熱を外箱へ伝達するのはアルミニウムテープを介してなされるのが大部分であり、アルミニウムテープ以外の部分では防露パイプと外箱との線接触部分での熱伝達である。このアルミニウムテープは、防露パイプの外周面の一部分に接着するのみであるため、防露パイプの熱を外箱へ有効に放熱させるには不十分であり、高温多湿状態において外箱表面への露付きを防止するのに必要な熱伝達としては満足できるものではない。
【0005】
また、露付きが一番生じ易い外箱のフランジ部分へ露付き防止パイプを配置しようとするために、外箱のフランジと内箱のフランジとの結合部の狭い場所へ露付き防止パイプを配設する場合には、アルミニウムテープを貼る作業がし難く、そのために、アルミニウムテープを露付き防止パイプと外箱に広く張ることが困難となり、露付き防止パイプの熱を外箱へ有効に放熱させることが不十分となる場合がある。
【0006】
本発明はこの点に鑑みて、露付きを防止向上のために露付き防止パイプを狭い場所に配設する場合にも、露付き防止パイプの熱を効率よく外箱に放熱させることができるようにして、外箱表面の温度を高くして露付きを有効に防止する構成を提供するものである。そして、アルミニウムテープを主体とする熱伝導の方式に代えて、別の方法を採用するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷却貯蔵庫は、内箱と外箱との間に断熱材を充填して形成された冷却貯蔵庫本体の開口周縁部に冷凍システムの高温冷媒パイプの一部を露付き防止パイプとして配設した冷却貯蔵庫であって、前記冷却貯蔵庫本体の開口周縁部には、前記外箱の内向きフランジとその裏側に延びた裏側フランジとの間に前記内箱の外向きフランジが挿入される内向きのコ字状溝が形成され、前記コ字状溝に前記露付き防止パイプが配設され、前記裏側フランジに形成した複数の孔を通して注入された熱伝導材にて前記露付き防止パイプと前記外箱とを熱伝導状態に接続したことを特徴とする。
【0008】
これによって、露付き防止パイプの周囲に広く熱伝導材が接触するため、露付き防止パイプの熱が効率よく外箱へ放熱され、外箱表面の温度を高くして露付きを有効に防止する。また、露付きを防止向上のために露付き防止パイプを冷却貯蔵庫の開口部周縁に近い外箱フランジ部に配置することに適する。
【0009】
また、本発明の冷却貯蔵庫において、前記コ字状溝は、前記裏側フランジを形成するように前記外箱の内向きフランジの裏側に沿った折り返しによって形成され、前記熱伝導材は、前記複数の孔を通して前記裏側フランジの裏側面に密着する部分と前記コ字状溝の内面に密着する部分が前記複数の孔を通して橋絡することを特徴とする。
【0010】
これによって、熱伝導材は、裏側フランジの裏側面と露付き防止パイプを取り囲む外箱の内向きフランジとに接着して、外箱への露付き防止パイプの放熱を促進する。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。各図は本発明の実施形態を示しており、図1は本発明冷却貯蔵庫の要部断面図、図2は本発明の熱伝導材の注入状態説明図、図3は本発明冷却貯蔵庫の外箱フランジ部の斜視図、図4は本発明冷却貯蔵庫の背面壁部分の要部断面図、図5は一形態の本発明冷却貯蔵庫の正面斜視図である。
【0012】
図5は、本発明冷却貯蔵庫の一形態である冷蔵庫25の正面斜視図である。これにおいて、冷却貯蔵庫本体である冷蔵庫本体20内を上から冷蔵室、冷凍室、野菜室に区画し、冷蔵庫本体20の前面開口21、即ち、各冷蔵室、冷凍室、野菜室の前面開口21を開閉する扉22、23、24は、冷蔵庫本体20の前面開口21の周縁部27に当接するパッキン26を各扉22、23、24の上下左右の各辺に沿って配置している。このパッキン26は、図1に示すように、扉22、23、24の溝に基部を取り付け、この基部から屈曲して延びるクッション部で支えられた袋状部にマグネットゴム30が収納され、マグネットゴム30が冷蔵庫本体20の前面開口21の周縁部27に吸着することによって、パッキン26によって冷蔵庫本体20と扉22、23、24の間の気密保持をしている。
【0013】
冷蔵庫25には所定の冷凍システムが組み込まれ、冷蔵庫本体20内の各冷蔵室、冷凍室、野菜室は所定の温度に冷却されている。冷蔵庫本体20は、内箱1と外箱2との間に発泡ウレタン等の発泡性樹脂が充填されて断熱層3を形成している。外箱2は、冷蔵庫本体20の背面に相当する背壁2B部分が組み合わされた構成であり、その一つの構成として、外箱2は、上壁と左右側壁とを形成する主構成部2Aと背壁と底壁とを形成する構成部2Bとの組み合わせによって構成する形態がある。その組み合わせは、構成部2Aの後端部に形成した溝4へ構成部2Bの端部に形成したフランジ5を挿入して、カシメによって結合する仕組みである。
【0014】
外箱2はその前端部に冷蔵庫本体20の前面開口21の周縁部27を形成するようにパッキン26が当接する内向きフランジ6を形成している。内向きフランジ6は、外箱2の前端部を側壁に対して略90°の角度をなすように内側へ折り曲げた後、その裏側と側壁の前端部に重なるように折り曲げ、その先が内向きフランジ6と略平行に延びて内向きフランジ6と共に内向きのコ字状溝7を形成する裏側フランジ11を形成している。これによって、内向きフランジ6は二重構成である。
【0015】
内箱1は、冷蔵庫本体20の前面開口21の周縁部27に対応して外向きフランジ8が形成され、外向きフランジ8にはその長さ方向に渡って、内向きフランジ6と裏側フランジ11との間に形成された内向きのコ字状溝7に嵌合する凸状部9を形成している。10は、前記冷凍システムの高温冷媒パイプの一部を構成する露付き防止パイプである。前記冷凍システムは、圧縮機で圧縮された冷媒が凝縮器で放熱された後、減圧器を通って蒸発器へ入り、蒸発器で蒸発した冷媒は再び圧縮機へ帰還する循環をする公知の構成である。この蒸発器によって冷蔵庫本体20内の各冷蔵室、冷凍室、野菜室が冷却される。露付き防止パイプ10は、前記凝縮器の一部分である。
【0016】
露付き防止パイプ10は、コ字状溝7内に挿入された後、内箱1の凸状部9を裏側フランジ11を後方へ押し拡げつつコ字状溝7に挿入する。これによって、外向きフランジ8は内向きフランジ6の裏側へ当接し、また露付き防止パイプ10は、凸状部9で塞がれたコ字状溝7の奥部分に配設される。裏側フランジ11にはその長さに渡って複数の長孔12が形成されている。この長孔12はスリット状であってもよい。
【0017】
露付き防止パイプ10がコ字状溝7の奥部分に配設された状態において、図2に示すように、外箱2の主構成部2Aに冷蔵庫本体20の背面に相当する背壁2B部分が組み合わされる前の段階において、主構成部2Aの背面側の開口16から注入機13のノズル14を挿入して流動性の熱伝導材15を注入する。この熱伝導材15の注入は、ノズル14から長孔12を通して露付き防止パイプ10の周囲に流動性の熱伝導材15を注入し、順次、各長孔12に沿ってノズル14を移動させつつ同様の注入を行う。この注入によって、コ字状溝7内において流動性熱伝導材15が露付き防止パイプ10を取り囲む。流動性熱伝導材15は、ホットメルトとも称し、注入後に時間の経過に伴って常温硬化する材料であり、熱伝導性を備えるために樹脂にカーボングラファイト若しくは金属粉末材料が混入された構成である。その一つとして、ポリオレフィン系樹脂にカーボングラファイト若しくはアルミニウム粉末が混入された構成である。
【0018】
熱伝導材15の注入後に、外箱2の主構成部2Aに冷蔵庫本体20の背面に相当する背壁2B部分を組み合わさる。この組み合わせ後に、内箱1と外箱2の間の空間に発泡ウレタン等の発泡性樹脂が充填されて断熱層3を形成して冷蔵庫本体25が形成される。
【0019】
上記のように、コ字状溝7内に注入された流動性熱伝導材15は、コ字状溝7内において露付き防止パイプ10を取り囲むと共に、コ字状溝7の内面である外箱2の内向きフランジ6と裏側フランジ11に至る部分に密着して、露付き防止パイプ10の熱は、熱伝導材15を通して外箱2の前端部に伝達される。このため、冷蔵庫本体20の冷却によって冷却される外箱2の内向きフランジ6が十分に加熱されるため、この部分への露付きが防止できる。また、熱伝導材15は、裏側フランジ11の裏側面に密着する部分とコ字状溝7の内面に密着する部分が複数の孔を通して橋絡するため、外箱2と広範囲の熱伝達面積が得られ、より効果的な露付き防止パイプ10の放熱効果が得られ、外箱2の内向きフランジ6への露付きが防止できる。
【0020】
本発明は、上記実施形態の冷蔵庫に限定されず、種々の形態の冷蔵庫や恒温庫、温蔵庫、冷凍庫等に適用でき、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種種の変更が考えられ、それに係る種種の実施形態を包含するものである。
【0021】
【発明の効果】
本発明によって、コ字状溝内に注入された熱伝導材は、コ字状溝内において露付き防止パイプを取り囲むと共にコ字状溝の壁に密着する。このため、露付き防止パイプの熱は、コ字状溝内から熱伝導材を通して外箱の前端部に伝達され、外箱の内向きフランジが十分に加熱され、この部分への露付きが防止できる。したがって、コ字状溝内に露付き防止パイプを配設する構成に容易に適用できるものである。
【0022】
また、熱伝導材は、裏側フランジの裏側面に密着する部分とコ字状溝の内面に密着する部分が複数の孔を通して橋絡するため、外箱と広範囲の熱伝達面積が得られ、より効果的な露付き防止パイプの放熱効果が得られ、外箱の内向きフランジへの露付きが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明冷却貯蔵庫の要部断面図である。
【図2】本発明の熱伝導材の注入状態説明図である。
【図3】本発明冷却貯蔵庫の外箱フランジ部の斜視図である。
【図4】本発明冷却貯蔵庫の背面壁部分の要部断面である。
【図5】一形態の本発明冷却貯蔵庫の正面斜視図である。
【符号の説明】
1・・・内箱
2・・・外箱
3・・・断熱層
6・・・内向きフランジ
7・・・コ字状溝
8・・・外向きフランジ
10・・露付き防止パイプ
11・・裏側フランジ
12・・孔
13・・流動性熱伝導材の注入機
14・・ノズル
15・・熱伝導材
20・・冷却貯蔵庫本体
21・・冷却貯蔵庫本体の前面開口
22、23、24・・扉
25・・冷却貯蔵庫(冷蔵庫)
Claims (2)
- 内箱と外箱との間に断熱材を充填して形成された冷却貯蔵庫本体の開口周縁部に冷凍システムの高温冷媒パイプの一部を露付き防止パイプとして配設した冷却貯蔵庫であって、前記冷却貯蔵庫本体の開口周縁部には、前記外箱の内向きフランジとその裏側に延びた裏側フランジとの間に前記内箱の外向きフランジが挿入される内向きのコ字状溝が形成され、前記コ字状溝に前記露付き防止パイプが配設され、前記裏側フランジに形成した複数の孔を通して注入された熱伝導材にて前記露付き防止パイプと前記外箱とを熱伝導状態に接続したことを特徴とする冷却貯蔵庫。
- 前記コ字状溝は、前記裏側フランジを形成するように前記外箱の内向きフランジの裏側に沿った折り返しによって形成され、前記熱伝導材は、前記複数の孔を通して前記裏側フランジの裏側面に密着する部分と前記コ字状溝の内面に密着する部分が前記複数の孔を通して橋絡することを特徴とする請求項1に記載の冷却貯蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002323366A JP2004156840A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 冷却貯蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002323366A JP2004156840A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 冷却貯蔵庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004156840A true JP2004156840A (ja) | 2004-06-03 |
Family
ID=32803243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002323366A Pending JP2004156840A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 冷却貯蔵庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004156840A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016157674A1 (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-06 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 冷蔵庫 |
EP3392580A1 (de) * | 2017-04-10 | 2018-10-24 | BSH Hausgeräte GmbH | Haushaltskältegerät mit einem an einem frontflansch des innenbehälters angeordneten wärmeleitelement |
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2002
- 2002-11-07 JP JP2002323366A patent/JP2004156840A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016157674A1 (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-06 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 冷蔵庫 |
EP3392580A1 (de) * | 2017-04-10 | 2018-10-24 | BSH Hausgeräte GmbH | Haushaltskältegerät mit einem an einem frontflansch des innenbehälters angeordneten wärmeleitelement |
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