JP2004156127A - 熱処理炉の操業方法及び熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱間圧延ラインに連設された線材コイル等の鋼材熱処理炉の稼働率低下を回避し、設備の有効利用と生産性の向上を図ること。
【解決手段】熱間圧延ラインの後方に連設された鋼材の熱処理炉の操業方法であって、前記熱処理炉を鋼材の熱間圧延に引き続く熱処理に使用する他、前記熱処理に使用しない時間帯の一部または全部を、該熱処理炉の一部または全部を独立した熱処理炉として前記熱処理とは別の鋼材熱処理に使用することで、熱処理炉を空きのないように有効に利用する。
【選択図】 図1
【解決手段】熱間圧延ラインの後方に連設された鋼材の熱処理炉の操業方法であって、前記熱処理炉を鋼材の熱間圧延に引き続く熱処理に使用する他、前記熱処理に使用しない時間帯の一部または全部を、該熱処理炉の一部または全部を独立した熱処理炉として前記熱処理とは別の鋼材熱処理に使用することで、熱処理炉を空きのないように有効に利用する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱処理ラインに連設された線材コイル、棒鋼等の鋼材熱処理炉の操業方法及びその方法に使用する熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用部品、建築機械用部品などに供される特殊鋼棒鋼・線材は通常、熱間圧延後に軟化焼鈍や球状化焼鈍を施して冷間加工性を確保した後に引き続き、冷間鍛造、切削等の冷間加工により所望の形状に成形される。軟化焼鈍や球状化焼鈍は、通常、5時間から20時間の長時間を要し、製造コストの面で大きなウェイトを占めている。
このため生産性向上、省エネルギーの観点から軟化焼鈍を省略する方法として本発明者らは、冷間加工性に優れた機械構造用炭素鋼あるいは合金鋼線材の製造設備に関する技術については特許文献1で、熱間圧延線材の温度調整装置に関する技術については特許文献2で既に提案している。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−326001号公報
【特許文献2】
特開2000−345244号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1及び2記載の発明は、基本的には熱間圧延ラインに連設する線材コイルの熱処理炉を有しており、熱間圧延に引き続き所望の熱処理を施す構成となっている。しかしながら、熱間圧延ラインの品種構成によってはこの熱処理炉を通過せずに、リング状にした線材をコンベア上で冷却処理することが大半を占め、熱処理炉の稼働率が極端に低くなる傾向にあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、熱間圧延ラインに連設された線材コイル等の鋼材熱処理炉の稼働率低下を回避し、設備の有効利用と生産性の向上を図ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の要旨は次の通りである。
(1)熱間圧延ラインの後方に連設された鋼材の熱処理炉の操業方法であって、前記熱処理炉を鋼材の熱間圧延に引き続く熱処理に使用する他、前記熱処理に使用しない時間帯の一部または全部を、該熱処理炉の一部または全部を独立した熱処理炉として前記熱処理とは別の鋼材熱処理に使用することを特徴とする熱処理炉の操業方法。
(2)熱間圧延ラインの後方に連設された鋼材の熱処理炉であって、該熱処理炉の上流側端部寄りに鋼材を熱間圧延に引き続いて熱処理炉に装入する手段を設けるとともに、熱処理炉の上流側端部および/または中間部に冷間の鋼材を装入可能にした装入口を設けたことを特徴とする熱処理装置。
(3)鋼材は、熱間もしくは冷間の線材コイルであり、該線材コイルの状態で熱処理炉の全部または一部の炉内を搬送可能にしたことを特徴とする(2)記載の熱処理装置。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図示の例においては線材コイルを処理の対象として説明しているが、本発明はこれに限らず同様の処理を施す可能性のある鋼材であれば代替できることはいうまでもない。
図1は、熱間圧延後の線材コイルを引き続き熱処理炉に装入して熱処理する場合の全体設備の概要図である。図において、1は熱間圧延され仕上圧延機2及び水冷部3を経て送られてきた線材をリング状に巻き取るための巻取機のレイングヘッド、4は該レイングヘッド1よりリング状に巻取り放出された線材5をルーズ状態で受持してこれを搬送し所要の冷却を行うための搬送・冷却設備であり、該搬送・冷却設備4において線材は水冷、放冷、徐冷・保熱のいずれかの処理を受けることができる。この搬送・冷却設備4は、通常は搬送コンベアによって構成され、該搬送・冷却設備4には、図示はしていないが、必要に応じて冷却装置や保熱カバー等が配置される。6は前記搬送・冷却設備4の中間部の所定位置に設けた第1集束部、7は前記搬送・冷却設備4の終端に設けた第2集束部、8は前記第1集束部6にて搬送・冷却設備4と接続するトンネル型の熱処理炉である。この接続位置は、熱処理炉8の上流側の端部に近い箇所となっている。この熱処理炉8は、炉壁は断熱性材料で構築され、必要に応じて炉内には加熱装置が設置される。
【0007】
上記熱処理炉8は、全体をL字形に構成されており、その一辺が前記搬送・冷却設備4のラインとほぼ直交するように配置され、交差部に第1集束部6が位置する。また、熱処理炉8の底部及び炉の入側及び出側には、空の集束ステム9や、線材コイル5cを載置した集束ステムを所定速度で搬送する連続的な搬送コンベアが配置されている。熱処理炉8の上流側端部に設けた装入口8aは、第1集束部6における線材リングの集束に用いる空の集束ステム9や、冷間の線材コイルを載置した集束ステム等のコイル集積治具の入口となる。装入口の構造としては、通常のシール可能な二重扉形式を採用すればよい。
熱間圧延された線材リングを熱処理する場合には、巻取機のレイングヘッド1により搬送・冷却設備4上にリング状に巻き取られて放出して、線材リング5を一方向に偏心展開させたルーズ状態で搬送し、第1集束部6で待機している空の集束ステム上からリングを落下集束して線材コイル5cとし、これを熱処理炉8内にて所定速度で搬送することで所望の熱処理を施す。熱処理を終えた線材コイルは熱処理炉8の他端の排出口を出て次工程に送られる。
【0008】
また、線材によっては熱処理を施す必要のない場合があるので、このときは線材リング5は第1集束部6で集束されずにそのまま第2集束部7まで搬送され、そこで集束ステム9にて線材コイルに集束されることから、熱処理炉8はこの間使用されずに空炉状態になっている。このような熱処理炉8を使用しない時間帯を利用して本発明では、その時間帯の全部または一部を、該熱処理炉の一部または全部を独立した熱処理炉として別の線材の熱処理に使用するものである。
【0009】
例えば、図2に示す如く、別途容易した冷間の線材コイル5cを独立して熱処理(軟化焼鈍、球状化焼鈍等)するために、空炉となった熱処理炉8の装入口8aから線材コイルを送り込み、必要な熱処理(熱処理温度及び時間を予め規定しておく)を施して排出する。あるいはこのような熱処理炉8の全部を使用する場合に限らず、熱処理炉6の一部、即ち図3に示すように、搬送・冷却設備4に並行な熱処理炉の直線部分の上流側に別の装入口8bを設けておき、該装入口8bから冷間線材コイル5cを装入し、熱処理炉の一部を使って所定の熱処理を施すこともできる。図3の例は、図2のように熱処理炉の先頭から線材コイルを装入できないときや、熱処理時間が短かいときなどに活用される。
【0010】
また図2及び図3においては、熱処理炉8を冷間の線材コイルの熱処理に用いるため、熱間圧延されてくる線材リング5を第1集束部6で集束して線材コイルとする必要がない。そこで、搬送・冷却設備4を第1集束部6の位置でレイングヘッド1側と第2集束部7側の二つに分割し、分割位置に搬送・冷却設備のラインに対し進退自在に構成した短い搬送部4aを設けておき、第1集束部6の未使用時には該搬送部4aをライン上に入れて搬送・冷却設備4全体を一つのラインにしている。図1ではこの搬送部4aは特に示していないが、退避状態にある。
【0011】
なお、熱間圧延ラインに連設した熱処理炉で引き続き線材コイルを熱処理する場合には、処理時間が比較的短く(約1時間程度)かつ処理温度も高くないので、大気雰囲気状態となっていても特に問題はない。しかし、軟化焼鈍や球状化焼鈍を行うときには、処理時間も長く(20時間にもなることもある)高温となるので、大気雰囲気のままでは線材の酸化、脱炭あるいは浸炭が進行し好ましくないことから、このような場合には酸化、脱炭および/または浸炭を防止することが必須となる。このため熱処理炉の少なくとも一部、即ち冷間線材コイルの熱処理時に必ず使用する下流側の炉内に雰囲気ガス制御手段を設けておくことが望ましい。勿論、熱処理炉全体にわたって雰囲気ガス制御機能を付与してもよい。
【0012】
【発明の効果】
以上の如く本発明の操業方法によれば、熱処理炉の稼働率を大幅(実質的には100%)に上げることが可能となり、設備の有効利用と共に生産性の向上を図ることができる。また、本発明の熱処理装置によれば、前記方法を効果的に実施することができると共に、種々の熱処理方式を適宜選択することもできるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための熱間圧延ラインに続く線材コイル熱処理ラインの概要を示す略図である。
【図2】冷間の線材コイルを熱処理炉の一端側から装入して炉全体を使用する場合の概要を示す略図である。
【図3】冷間の線材コイルを熱処理炉の中間部から装入して炉の一部を使用する場合の概要を示す略図である。
【符号の説明】
1 巻取機のレイングヘッド 2 仕上圧延機
3 水冷部 4 搬送・冷却設備
5 線材リング 5c 線材コイル
6 第1集束部 7 第2集束部
8 熱処理炉 8a、8b 装入口
9 集結ステム(コイル集積治具)
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱処理ラインに連設された線材コイル、棒鋼等の鋼材熱処理炉の操業方法及びその方法に使用する熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用部品、建築機械用部品などに供される特殊鋼棒鋼・線材は通常、熱間圧延後に軟化焼鈍や球状化焼鈍を施して冷間加工性を確保した後に引き続き、冷間鍛造、切削等の冷間加工により所望の形状に成形される。軟化焼鈍や球状化焼鈍は、通常、5時間から20時間の長時間を要し、製造コストの面で大きなウェイトを占めている。
このため生産性向上、省エネルギーの観点から軟化焼鈍を省略する方法として本発明者らは、冷間加工性に優れた機械構造用炭素鋼あるいは合金鋼線材の製造設備に関する技術については特許文献1で、熱間圧延線材の温度調整装置に関する技術については特許文献2で既に提案している。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−326001号公報
【特許文献2】
特開2000−345244号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1及び2記載の発明は、基本的には熱間圧延ラインに連設する線材コイルの熱処理炉を有しており、熱間圧延に引き続き所望の熱処理を施す構成となっている。しかしながら、熱間圧延ラインの品種構成によってはこの熱処理炉を通過せずに、リング状にした線材をコンベア上で冷却処理することが大半を占め、熱処理炉の稼働率が極端に低くなる傾向にあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、熱間圧延ラインに連設された線材コイル等の鋼材熱処理炉の稼働率低下を回避し、設備の有効利用と生産性の向上を図ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の要旨は次の通りである。
(1)熱間圧延ラインの後方に連設された鋼材の熱処理炉の操業方法であって、前記熱処理炉を鋼材の熱間圧延に引き続く熱処理に使用する他、前記熱処理に使用しない時間帯の一部または全部を、該熱処理炉の一部または全部を独立した熱処理炉として前記熱処理とは別の鋼材熱処理に使用することを特徴とする熱処理炉の操業方法。
(2)熱間圧延ラインの後方に連設された鋼材の熱処理炉であって、該熱処理炉の上流側端部寄りに鋼材を熱間圧延に引き続いて熱処理炉に装入する手段を設けるとともに、熱処理炉の上流側端部および/または中間部に冷間の鋼材を装入可能にした装入口を設けたことを特徴とする熱処理装置。
(3)鋼材は、熱間もしくは冷間の線材コイルであり、該線材コイルの状態で熱処理炉の全部または一部の炉内を搬送可能にしたことを特徴とする(2)記載の熱処理装置。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図示の例においては線材コイルを処理の対象として説明しているが、本発明はこれに限らず同様の処理を施す可能性のある鋼材であれば代替できることはいうまでもない。
図1は、熱間圧延後の線材コイルを引き続き熱処理炉に装入して熱処理する場合の全体設備の概要図である。図において、1は熱間圧延され仕上圧延機2及び水冷部3を経て送られてきた線材をリング状に巻き取るための巻取機のレイングヘッド、4は該レイングヘッド1よりリング状に巻取り放出された線材5をルーズ状態で受持してこれを搬送し所要の冷却を行うための搬送・冷却設備であり、該搬送・冷却設備4において線材は水冷、放冷、徐冷・保熱のいずれかの処理を受けることができる。この搬送・冷却設備4は、通常は搬送コンベアによって構成され、該搬送・冷却設備4には、図示はしていないが、必要に応じて冷却装置や保熱カバー等が配置される。6は前記搬送・冷却設備4の中間部の所定位置に設けた第1集束部、7は前記搬送・冷却設備4の終端に設けた第2集束部、8は前記第1集束部6にて搬送・冷却設備4と接続するトンネル型の熱処理炉である。この接続位置は、熱処理炉8の上流側の端部に近い箇所となっている。この熱処理炉8は、炉壁は断熱性材料で構築され、必要に応じて炉内には加熱装置が設置される。
【0007】
上記熱処理炉8は、全体をL字形に構成されており、その一辺が前記搬送・冷却設備4のラインとほぼ直交するように配置され、交差部に第1集束部6が位置する。また、熱処理炉8の底部及び炉の入側及び出側には、空の集束ステム9や、線材コイル5cを載置した集束ステムを所定速度で搬送する連続的な搬送コンベアが配置されている。熱処理炉8の上流側端部に設けた装入口8aは、第1集束部6における線材リングの集束に用いる空の集束ステム9や、冷間の線材コイルを載置した集束ステム等のコイル集積治具の入口となる。装入口の構造としては、通常のシール可能な二重扉形式を採用すればよい。
熱間圧延された線材リングを熱処理する場合には、巻取機のレイングヘッド1により搬送・冷却設備4上にリング状に巻き取られて放出して、線材リング5を一方向に偏心展開させたルーズ状態で搬送し、第1集束部6で待機している空の集束ステム上からリングを落下集束して線材コイル5cとし、これを熱処理炉8内にて所定速度で搬送することで所望の熱処理を施す。熱処理を終えた線材コイルは熱処理炉8の他端の排出口を出て次工程に送られる。
【0008】
また、線材によっては熱処理を施す必要のない場合があるので、このときは線材リング5は第1集束部6で集束されずにそのまま第2集束部7まで搬送され、そこで集束ステム9にて線材コイルに集束されることから、熱処理炉8はこの間使用されずに空炉状態になっている。このような熱処理炉8を使用しない時間帯を利用して本発明では、その時間帯の全部または一部を、該熱処理炉の一部または全部を独立した熱処理炉として別の線材の熱処理に使用するものである。
【0009】
例えば、図2に示す如く、別途容易した冷間の線材コイル5cを独立して熱処理(軟化焼鈍、球状化焼鈍等)するために、空炉となった熱処理炉8の装入口8aから線材コイルを送り込み、必要な熱処理(熱処理温度及び時間を予め規定しておく)を施して排出する。あるいはこのような熱処理炉8の全部を使用する場合に限らず、熱処理炉6の一部、即ち図3に示すように、搬送・冷却設備4に並行な熱処理炉の直線部分の上流側に別の装入口8bを設けておき、該装入口8bから冷間線材コイル5cを装入し、熱処理炉の一部を使って所定の熱処理を施すこともできる。図3の例は、図2のように熱処理炉の先頭から線材コイルを装入できないときや、熱処理時間が短かいときなどに活用される。
【0010】
また図2及び図3においては、熱処理炉8を冷間の線材コイルの熱処理に用いるため、熱間圧延されてくる線材リング5を第1集束部6で集束して線材コイルとする必要がない。そこで、搬送・冷却設備4を第1集束部6の位置でレイングヘッド1側と第2集束部7側の二つに分割し、分割位置に搬送・冷却設備のラインに対し進退自在に構成した短い搬送部4aを設けておき、第1集束部6の未使用時には該搬送部4aをライン上に入れて搬送・冷却設備4全体を一つのラインにしている。図1ではこの搬送部4aは特に示していないが、退避状態にある。
【0011】
なお、熱間圧延ラインに連設した熱処理炉で引き続き線材コイルを熱処理する場合には、処理時間が比較的短く(約1時間程度)かつ処理温度も高くないので、大気雰囲気状態となっていても特に問題はない。しかし、軟化焼鈍や球状化焼鈍を行うときには、処理時間も長く(20時間にもなることもある)高温となるので、大気雰囲気のままでは線材の酸化、脱炭あるいは浸炭が進行し好ましくないことから、このような場合には酸化、脱炭および/または浸炭を防止することが必須となる。このため熱処理炉の少なくとも一部、即ち冷間線材コイルの熱処理時に必ず使用する下流側の炉内に雰囲気ガス制御手段を設けておくことが望ましい。勿論、熱処理炉全体にわたって雰囲気ガス制御機能を付与してもよい。
【0012】
【発明の効果】
以上の如く本発明の操業方法によれば、熱処理炉の稼働率を大幅(実質的には100%)に上げることが可能となり、設備の有効利用と共に生産性の向上を図ることができる。また、本発明の熱処理装置によれば、前記方法を効果的に実施することができると共に、種々の熱処理方式を適宜選択することもできるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための熱間圧延ラインに続く線材コイル熱処理ラインの概要を示す略図である。
【図2】冷間の線材コイルを熱処理炉の一端側から装入して炉全体を使用する場合の概要を示す略図である。
【図3】冷間の線材コイルを熱処理炉の中間部から装入して炉の一部を使用する場合の概要を示す略図である。
【符号の説明】
1 巻取機のレイングヘッド 2 仕上圧延機
3 水冷部 4 搬送・冷却設備
5 線材リング 5c 線材コイル
6 第1集束部 7 第2集束部
8 熱処理炉 8a、8b 装入口
9 集結ステム(コイル集積治具)
Claims (3)
- 熱間圧延ラインの後方に連設された鋼材の熱処理炉の操業方法であって、前記熱処理炉を鋼材の熱間圧延に引き続く熱処理に使用する他、前記熱処理に使用しない時間帯の一部または全部を、該熱処理炉の一部または全部を独立した熱処理炉として前記熱処理とは別の鋼材熱処理に使用することを特徴とする熱処理炉の操業方法。
- 熱間圧延ラインの後方に連設された鋼材の熱処理炉であって、該熱処理炉の上流側端部寄りに鋼材を熱間圧延に引き続いて熱処理炉に装入する手段を設けるとともに、熱処理炉の上流側端部および/または中間部に冷間の鋼材を装入可能にした装入口を設けたことを特徴とする熱処理装置。
- 鋼材は、熱間もしくは冷間の線材コイルであり、該線材コイルの状態で熱処理炉の全部または一部の炉内を搬送可能にしたことを特徴とする請求項2記載の熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002325364A JP2004156127A (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | 熱処理炉の操業方法及び熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002325364A JP2004156127A (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | 熱処理炉の操業方法及び熱処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004156127A true JP2004156127A (ja) | 2004-06-03 |
Family
ID=32804616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002325364A Withdrawn JP2004156127A (ja) | 2002-11-08 | 2002-11-08 | 熱処理炉の操業方法及び熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004156127A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102534127A (zh) * | 2011-12-30 | 2012-07-04 | 苏州新锐工程工具有限公司 | 用于上推拉链箱式炉的热处理料筐 |
-
2002
- 2002-11-08 JP JP2002325364A patent/JP2004156127A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102534127A (zh) * | 2011-12-30 | 2012-07-04 | 苏州新锐工程工具有限公司 | 用于上推拉链箱式炉的热处理料筐 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |