JP2004155727A - 便通改善組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】大豆、大麦、玄米、餅米、粟、栗、キビ、トウモロコシからなる群より選択される1種又は2種以上の焙煎した穀類10〜30質量%と、前記焙煎した穀類内の水溶性食物繊維を除く水溶性食物繊維10〜60質量%と、オリゴ糖類5〜25質量%と、茶ポリフェノール類0.01〜1質量%と、乳酸菌類0.01〜1質量%とを含有する便通改善組成物。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、便通改善のために服用される液体飲料、粉末飲料、錠剤などの原料として使用される便通改善組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
便秘は、多くの現代人を悩ませている不快症状の一つであるだけではなく、ニキビ・吹き出物、肌荒れ、肩こり、頭痛などの美容・健康面における間接的な原因となっている。また、近年、便秘と大腸癌との因果関係も、大いに指摘されている問題の一つである。便秘の原因としては、例えば、食生活の欧米化、ストレス、ダイエット、運動不足などが挙げられており、これに伴って、様々な便秘解消法が提供されている。
【0003】
一般的な便秘解消法としては、適度な運動や、繊維質を積極的に摂取する食生活への改善などが挙げられる。このような生活習慣の改善による方法の他に、便秘の解消を目的とした食品及び医薬品を摂取する便秘解消法がある。便秘の解消を目的とする食品は、概ねその便秘解消効果が緩やかであることが多く、長期間使用することによって、徐々に便秘が解消されるというものである。このような食品は、即効性には劣ることが多く、頑固な便秘を早期に解消するには適さない。
【0004】
一方、便秘の解消を目的とした医薬品は、その効果が顕著であり、即効性が期待できるという点で優れている。しかしながら、これらは言い換えれば下剤であり、長期間の連用には適さないことが多い。また、下剤は、習慣性が認められる傾向があるという点においても問題がある。このように、従来の便秘の解消を目的とした食品及び医薬品は、その性質が両極端であり、使用者を満足させるものではなかった。
【0005】
一般的に食物繊維は難消化性であり、下痢等の苦痛を伴うことなく、穏やかな便通改善効果を奏することが知られている。例えばコンドロイチン硫酸(特許文献1参照)やヒアルロン酸(特許文献2参照)が胃粘膜保護作用及び便秘改善作用を有すること、アルギン酸(特許文献3参照)が便秘改善作用を有することが知られている。
【0006】
そこで、今日では、食物繊維を含有する様々な飲料等が提供されている。これらは便通を改善する作用を有するものとして提供されているが、その効果は必ずしも良好とはいえない。これは、飲料に含まれる食物繊維の便通改善作用が効果的に発揮されていないか、食物繊維の便通改善作用そのものが不十分であることに起因しているものと考えられる。
【0007】
この問題に対処するために、飲料中の食物繊維濃度を高くして濃厚な食物繊維を体内に摂取する方策が考えられる。しかしながら、飲料中の食物繊維濃度を上げても、飲んだ食物繊維がすべて効率よく便通改善作用を示すとは限らない。それどころか却って下痢や軽い腹痛を引き起こすこともある。このため、濃度を上げた分に比例した良好な便通改善効果を得ることはできない。
【0008】
一方、飲料に含まれる食物繊維の濃度を変化させる代わりに、飲料そのものの摂取量を増やすことによって便通を改善する方策も考えられる。しかしながら、単に摂取量を増やしても、やはり摂取量に比例した便通改善効果を得ることはできない。また、摂取絶対量が増えることによる不快感を伴うことも多い。このように、摂取する食物繊維量を多くすることによって、便通改善効果を増強することには限界があった。このため、摂取した食物繊維の便通改善作用をより効果的に発現させ、一段と優れた便通改善効果を発揮させることができる組成物を開発することが求められていた。
【0009】
【特許文献1】
特開昭61−44822号公報
【0010】
【特許文献2】
特開昭61−47418号公報
【0011】
【特許文献3】
特開昭61−185167号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
これらの従来技術の問題点を考慮して、本発明は、食物繊維の腸内での効果を飛躍的に向上させ、腸内環境を改善するだけでなく、摂取後の腹持ちが非常に良く、それゆえ排便欲求に関与する腸管の自律神経に作用し、腸管の蠕動運動を活発化させることで優れた便通改善効果を奏する便通改善組成物を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、焙煎した穀類と、水溶性食物繊維と、オリゴ糖類と、茶ポリフェノール類と、乳酸菌類とを一定の質量比で組み合わせることによって、腸管等の血流の改善を促進させるとともに、排便欲求を司る自律神経に作用し、腸の蠕動運動を活発化させることで、便通改善作用が飛躍的に増強することを見出して本発明を完成した。
【0014】
すなわち、本発明の便通改善組成物は、大豆、大麦、玄米、餅米、粟、栗、キビ、トウモロコシからなる群より選択される1種又は2種以上の焙煎した穀類10〜30質量%と、前記焙煎した穀類内の水溶性食物繊維を除く水溶性食物繊維10〜60質量%と、オリゴ糖類5〜25質量%と、茶ポリフェノール類0.01〜1質量%と、乳酸菌類0.01〜1質量%とを含有していることを特徴とする。
【0015】
本発明のように、焙煎した穀類と、水溶性食物繊維と、オリゴ糖類と、茶ポリフェノール類と、乳酸菌類との質量比を厳密に特定することによって、これらの各成分が有する便通改善作用を相乗的に高めることができる。これは、本発明の便通改善組成物における単位食物繊維量あたりの便通改善作用が、従来の食物繊維含有組成物よりも飛躍的に高まっていることを意味している。また、本発明の便通改善組成物は、下痢や不快感を伴うことがないため、安心して摂取することができる。
【0016】
本発明で用いられる穀類は、焙煎して用いる。焙煎の温度は120〜220℃、好ましくは150〜200℃であり、焙煎の時間は3〜20分、好ましくは5〜10分である。焙煎することで、穀類に含まれるでんぷん等の多糖類が加水分解され、難消化性の多糖類(いわゆる水溶性食物繊維のようなもの)が生成される。この難消化性多糖類が焙煎した穀類内の不溶性食物繊維及び別途添加の水溶性食物繊維と相乗的に作用し、摂取されたのち腸内でゼリー状の腸内容物を形成する。そして、この腸内容物が、腸管(小腸〜大腸)に分布している自律神経系に作用し、腸管壁の平滑筋の運動を活発にし、蠕動運動を引き起こす。また、腸内容物の保水力が高まるため、腸で水分が吸収された後も、腸内容物の水分含有量が多く、表面が滑らかなので、便の腸管内の移動が円滑に行われ、便通を改善する。
【0017】
また、上述した穀類の焙煎による難消化性多糖類の生成は、精製された穀物(ぬかやふすまを取り去ったもの)より、未精製の穀物において、顕著に見られるといわれている。したがって、焙煎する前の穀類は精穀していないものが好ましい。
【0018】
なお、焙煎した穀類内の食物繊維としては、上記の不溶性食物繊維のほかに水溶性食物繊維も含まれる。
【0019】
本発明で用いられる焙煎した穀物は、粒度30〜150メッシュパス、好ましくは80〜100メッシュパスの大きさに粉砕する。これにより腸内で水分を吸収しやすくなり、水溶性食物繊維との相性が増し、良好な腸内容物を形成する。配合量は10〜30質量%、好ましくは12〜20質量%とする。
【0020】
本発明で用いられる水溶性食物繊維には、例えば難消化性デキストリン、ポリデキストロース、サイリウム種皮種皮、低分子アルギン酸ナトリウム、セルロース、ガラクトマンナン、グァーガム分解物、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸又はその塩、キチン、キトサン、ペクチン、コーンファイバー、アップルファイバー、ビートファイバーからなる群より選択される1種又は2種以上の水溶性食物繊維を用いる。好ましくは、難消化性デキストリンを用いる。配合量は10〜60質量%、好ましくは20〜40質量%とする。この水溶性食物繊維の配合量は、焙煎した穀類内の水溶性食物繊維を除いたものである。
【0021】
水溶性食物繊維は、焙煎した穀類に含まれる不溶性食物繊維・難消化性多糖類を骨組みとして、その周りを、周辺の水溶性内容物を抱きかかえながら取り囲むことで、しっかりとしたゼリー状物を形成し、理想的な腸内容物を形成する。
【0022】
本発明で用いられるオリゴ糖類には、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、パラチノース、グルコシルシュクロース、マルトシルシュクロース、ラクトシュクロース、ラクチュロース、ラフィノース、パラチノースオリゴ糖、トレハロース、乳果オリゴ糖、砂糖結合水飴、その他直鎖オリゴ糖、分岐オリゴ糖が挙げられ、その1種又は2種以上を用いる。好ましくは、イソマルトオリゴ糖を用いる。配合量は5〜25質量%、好ましくは6〜10質量%とする。
【0023】
オリゴ糖類は、腸内に生息する乳酸菌等の善玉菌が消費する糖である。これを焙煎した穀類・水溶性食物繊維とともに配合することにより、腸内の善玉菌が食物繊維表面等に付着し、オリゴ糖を消費しながら効率的に増加する。善玉菌の繁殖は、それらの代謝産物として産生される乳酸等の有機酸が、大腸菌、ウエルシュ菌、黄色ブドウ球菌等の悪玉菌の増殖を抑制し、ニトロソアミン、アンモニア、硫化水素、インドール、フェノール等の有害物質発生を減少させる。また、善玉菌の増殖が腸粘膜を刺激し、粘膜下組織中の血流を促す。それらの作用により、腸管の機能が正常に保たれ、便通改善に相乗的な効果をもたらす。
【0024】
本発明に用いられる茶ポリフェノール類には、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、タンニンからなる群より選択される1種又は2種以上の茶ポリフェノール類を用いる。カテキンやエピガロカテキン等の茶ポリフェノール類を含む緑茶末や抹茶末のような粉茶を用いても良好な結果が得られる。配合量は0.01〜1質量%とする。
【0025】
茶ポリフェノール類は、優れた抗菌力を有する成分であり、その効果は、口腔内のジンジバリス菌、インターメディア菌等の歯周病菌や、腸内の大腸菌、ウエルシュ菌、黄色ブドウ球菌等の悪玉菌に対して効果を発揮する。したがって、焙煎した穀類・水溶性食物繊維・オリゴ糖類を含む腸内容物内に、茶ポリフェノール類を加えることで、善玉菌の増殖率が飛躍的に高まる。
【0026】
本発明に用いられる乳酸菌類には、ビフィズス、L.ブルガリクス、L.アシドフィルス、S.フェカーリス、S.サーモフィルス、その他の腸球菌、乳酸桿菌からなる群より選択される1種又は2種以上の乳酸菌類を用いる。好ましくは、ビフィズス、L.アシドフィルス、S.フェカーリスの混合物を用いる。配合量は0.01〜1質量%とする。
【0027】
腸内で善玉菌が増殖する際、イニシャル状態が非常に悪化している、すなわち悪玉菌優位で上記有害物質が充満している場合、悪玉菌優位な状態から、善玉菌優勢な状態に改善されるのに困難を伴う場合があるといわれているが、焙煎した穀類・水溶性食物繊維・オリゴ糖類・茶ポリフェノール類を含む腸内容物に乳酸菌を加え、それを規則的に摂取することで、イニシャル状態に影響されることなく安定的に良好な腸内環境を保つことが可能である。これにより、腸機能・腸内容物は良好に保たれ、安定的な便通改善効果が期待できる。腸内に優勢な善玉菌は、個人個人の食生活の志向や体調により異なるので、複数種の乳酸菌を配合することが望ましい。
【0028】
本発明の便通改善組成物は、具体的には飲料や便通改善剤として用いることができる。飲料として用いる場合には、水や果汁などの液体成分を比較的多量に用いて流動性を持たせる必要がある。このとき、さらさらとした液状にすることは必ずしも必要でなく、粘性の高い流動体にしてもよい。粘性の高い流動体にするために、ゲル化剤を使用することも可能である。本発明の便通改善組成物は、不溶性食物繊維を含有する焙煎した穀類を含むため、腹持ちが良くて満腹感を与える作用があることから、ダイエット飲料として有用である。また、現代人は食物繊維の摂取量が不足する傾向にあることから、食物繊維不足を補うための調整飲料としても有用である。
【0029】
本発明の便通改善組成物を便通改善剤として使用する場合には、適当な賦形剤を使用して所望の形態にすることができる。便通改善剤は経口摂取するのが一般的であることから、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、シロップ剤などにすることができる。例えば、上記賦形剤の他に、崩壊剤又は崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤又は溶解補助剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤などを使用することができる。
【0030】
本発明の便通改善組成物には、構成成分の他に種々の成分を適宜添加することができる。例えば、甘味料、果汁、香料、ゲル化剤、酸味料、栄養強化剤、苦味料、光沢剤、殺菌剤、酸化防止剤、色調調整剤、安定剤、着色料、調味料、保存料、賦形剤などを添加することができる。また、焙煎した穀類以外の食物繊維を含有する素材を添加してもよい。
【0031】
代表的な添加剤の具体例として、以下に記載するものを例示することができる。本発明の便通改善組成物に添加することができる甘味料として、黒糖、乳糖、ショ糖、果糖、ぶどう糖、キシロース、水あめ、異性化糖、グリチルリチン、アスパルテーム、ステビア、ソルビット、マツリトール、グリシン、タウマチン(ソーマチン)、サッカリン、ラカンカ、ラムノース、カンゾウ、豆乳、ハチミツ等を挙げることができる。
【0032】
本発明の便通改善組成物に添加することができる香料として、シトラス系香料、スパイス系香料、ミルク系香料、フルーツ系香料等を挙げることができる。本発明の便通改善組成物に添加することができる酸味料としては、アジピン酸、クエン酸、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、氷酢酸、酢酸ナトリウム、酒石酸、酒石酸ナトリウム、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、リン酸等を挙げることができる。
【0033】
本発明の便通改善組成物に添加することができる着色料として、食用赤色2号、40号、106号、食用黄色4号、5号、食用青色1号などのタール系色素や、ベニバナ色素、コチニール色素、ブドウ果皮色素等を挙げることができる。本発明の便通改善組成物に添加することができる保存料として、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル等を挙げることができる。これらの添加剤の使用量は、飲料や便通改善薬などの使用目的に応じて適宜決定することができる。
【0034】
本発明の便通改善組成物に添加できる焙煎した穀類以外の食物繊維素材として、大麦若葉末、ケール末、桑葉末、アシタバ末、ドクダミ末、シソ末等を挙げることができる。
【0035】
【実施の実施の形態】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例が一例にすぎないことはいうまでもない。したがって、本発明の範囲は以下の実施例に示す具体例に制限されるものではない。
【0036】
(実施例1)
以下の表に記載した成分を表に記載した濃度となるように配合して混合し、滅菌水をバインダーにして造粒することによって本発明の便通改善組成物を製造した。
【0037】
【表1】
(実施例2)
以下の表に記載した成分を表に記載した濃度となるように配合して混合し、滅菌水をバインダーにして造粒することによって本発明の便通改善組成物を製造した。
【0038】
【表2】
(比較例1)
以下の表に記載した成分を表に記載した濃度となるように配合して混合し、滅菌水をバインダーにして造粒することによって組成物を製造した。比較例1の組成物は、実施例1に示した本発明の便通改善組成物の成分のうち、焙煎した穀類を含まないものである。
【0039】
【表3】
(比較例2)
以下の表に記載した成分を表に記載した濃度となるように配合して混合し、滅菌水をバインダーにして造粒することによって組成物を製造した。比較例2の組成物は、実施例2に示した本発明の便通改善組成物の成分のうち、焙煎した穀類と茶ポリフェノール類(抹茶末)を含まないものである。
【0040】
【表4】
(試験例)
実施例1、2で調製した本発明の便通改善組成物と比較例1、2で調製した比較用の組成物を用いて、便通効果の比較検討を行った。成人男女計10人が試料を毎朝200mlずつ一週間摂取したときの排便回数、排便量及び便通状況を調査し、10人の平均排便回数と平均排便量を算出した。
【0041】
その結果、実施例1、2の便通改善組成物はいずれも、比較例の組成物1、2に対して平均排便回数の改善効果が認められ、便通状況も改善されていることが確認された。また、比較例1を基準にしたときの実施例1の平均排便回数は35%増加し、比較例2を基準にしたときの実施例2の平均排便回数は28%増加した。実施例1、2の組成物を摂取した群の中に異常を訴えた者はなく、逆に腹持ちの良さを指摘した者が60%と目立った。また、平均排便量については、比較例1を基準にしたときの実施例1の平均排便量は58%増加し、比較例2を基準にしたときの実施例2の平均排便量は52%増加した。このことは、焙煎した穀類と、水溶性食物繊維と、オリゴ糖類と、茶ポリフェノール類と、乳酸菌類とを特定の質量比で混合して摂取することによって、排便量が顕著に増加することを示している。
【0042】
【発明の効果】
大豆、大麦、玄米、餅米、粟、栗、キビ、トウモロコシからなる群より選択される1種又は2種以上の焙煎した穀類10〜30質量%と、前記焙煎した穀類内の水溶性食物繊維を除く水溶性食物繊維10〜60質量%と、オリゴ糖類5〜25質量%と、茶ポリフェノール類0.01〜1質量%と、乳酸菌類0.01〜1質量%とを含有する本発明の便通改善組成物を摂取することにより、腸管等の血流の改善を促進させるとともに、排便欲求を司る自律神経に作用し、腸の蠕動運動を活発化させることで、便通改善作用を飛躍的に増強することができる。このため、本発明の便通改善組成物はダイエット飲料などの機能性食品、便通改善薬として極めて有用である。
Claims (5)
- 大豆、大麦、玄米、餅米、粟、栗、キビ、トウモロコシからなる群より選択される1種又は2種以上の焙煎した穀類10〜30質量%と、前記焙煎した穀類内の水溶性食物繊維を除く水溶性食物繊維10〜60質量%と、オリゴ糖類5〜25質量%と、茶ポリフェノール類0.01〜1質量%と、乳酸菌類0.01〜1質量%とを含有する便通改善組成物。
- 前記焙煎した穀類内の水溶性食物繊維を除く水溶性食物繊維が、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、サイリウム種皮種皮、低分子アルギン酸ナトリウム、セルロース、ガラクトマンナン、グァーガム分解物、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸又はその塩、キチン、キトサン、ペクチン、コーンファイバー、アップルファイバー、ビートファイバーからなる群より選択される1種又は2種以上の水溶性食物繊維である請求項1に記載の便通改善組成物。
- 前記オリゴ糖類が、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、パラチノース、グルコシルシュクロース、マルトシルシュクロース、ラクトシュクロース、ラクチュロース、ラフィノース、パラチノースオリゴ糖、トレハロース、乳果オリゴ糖、砂糖結合水飴、その他直鎖オリゴ糖、分岐オリゴ糖からなる群より選択される1種又は2種以上のオリゴ糖類である請求項1又は2に記載の便通改善組成物。
- 前記茶ポリフェノール類が、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、タンニンからなる群より選択される1種又は2種以上の茶ポリフェノール類である請求項1〜3の何れか1項に記載の便通改善組成物。
- 前記乳酸菌類が、ビフィズス、L.ブルガリクス、L.アシドフィルス、S.フェカーリス、S.サーモフィルス、その他の腸球菌、乳酸桿菌からなる群より選択される1種又は2種以上の乳酸菌類である請求項1〜4の何れか1項に記載の便通改善組成物。
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