JP2004155247A - 荷受台昇降装置付き車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇降時に荷受台を常に水平に維持する。
【解決手段】荷受台12を昇降かつチルトさせる荷受台昇降装置10が荷台2に設備された荷受台昇降装置付き貨物自動車1において、荷受台昇降装置10は荷台2と荷受台12との間に架設されて荷受台12の昇降を案内するリフトアーム13と、荷台2と荷受台12との間にリフトアーム13と平行リンク機構を構成するように架設されて荷受台12のチルトを案内するチルトアーム23と、リフトアーム13を回動させるリフトシリンダ装置19と、チルトアーム23を回動させるチルトシリンダ装置25とを備えている。
【効果】リフトアームのリフトシリンダ装置による回動の昇降時に荷受台は平行リンク機構で水平を維持できる。荷受台はチルトアームのチルトシリンダ装置による回動でチルトされるので、荷台の開口部を開閉できる。
【選択図】 図2
【解決手段】荷受台12を昇降かつチルトさせる荷受台昇降装置10が荷台2に設備された荷受台昇降装置付き貨物自動車1において、荷受台昇降装置10は荷台2と荷受台12との間に架設されて荷受台12の昇降を案内するリフトアーム13と、荷台2と荷受台12との間にリフトアーム13と平行リンク機構を構成するように架設されて荷受台12のチルトを案内するチルトアーム23と、リフトアーム13を回動させるリフトシリンダ装置19と、チルトアーム23を回動させるチルトシリンダ装置25とを備えている。
【効果】リフトアームのリフトシリンダ装置による回動の昇降時に荷受台は平行リンク機構で水平を維持できる。荷受台はチルトアームのチルトシリンダ装置による回動でチルトされるので、荷台の開口部を開閉できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷受台昇降装置付き車両に関し、特に、荷受台の水平状態を確保する技術に係り、例えば、荷台に荷受台昇降装置が設備された貨物自動車に利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
貨物自動車の荷台に対する荷物の上げ下ろしを容易にするために、荷台に荷受台昇降装置が設備された貨物自動車がある。一般に、貨物自動車の荷受台昇降装置は、荷台に一端部が回動自在に支持されたリフトアームの自由端部に荷受台が回動自在に支持されており、荷台と荷受台との間に荷受台を開閉させるチルトシリンダ装置が介設されているとともに、荷受台を昇降させるリフトシリンダ装置が介設されており、これらのチルトシリンダ装置およびリフトシリンダ装置はチルトシリンダ装置により荷受台を閉じる際や、リフトシリンダ装置により荷受台を上昇させる際には、モータによって運転される油圧ポンプの圧油によって駆動され、荷受台を開く際や、荷受台を下降させる際にはモータは駆動されずに荷受台の自重によって作動するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−301516号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の荷受台昇降装置においては、貨物自動車が傾斜した際に、チルトシリンダ装置が作動されて荷受け台の水平を出すために平行リンクが崩れると、リフトシリンダ装置の昇降時において水平が保てなくなるという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、荷受け台の昇降に際しての水平を常に維持することができる荷受台昇降装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための手段は、荷受台を昇降かつチルトさせる荷受台昇降装置が荷台に設備された荷受台昇降装置付き車両であって、
前記荷受台昇降装置は前記荷台と前記荷受台との間に架設されて前記荷受台の昇降を案内するリフトアームと、前記荷台と前記荷受台との間に前記リフトアームと平行リンク機構を構成するように架設されて前記荷受台のチルトを案内するチルトアームと、前記リフトアームを回動させるリフトシリンダ装置と、前記チルトアームを回動させるチルトシリンダ装置とを備えていることを特徴とする。
【0007】
前記した手段によれば、荷受台が平行リンク機構を構成したリフトアームとチルトアームとによって支持されているために、リフトアームがリフトシリンダ装置によって回動された際に、荷受台は水平を維持した状態で昇降することができる。チルトアームがチルトシリンダ装置によって独立して回動されると、リフトアームとチルトアームとによって構成された平行リンク機構は平行を維持した状態のままで回動するので、荷受台は荷台に対してチルトすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
【0009】
図2に示されているように、本発明に係る荷受台昇降装置10は、貨物自動車1の後端部に左右対称形に設備されている。なお、荷受台昇降装置10は左右対称形に構成されているので、便宜上、以下の説明は原則として貨物自動車の左側面の方を代表にして述べる。荷受台昇降装置10は貨物自動車1の荷台2の後端部の床下に設置された機台11と、機台11に対して昇降および揺動する荷受台12とを備えている。荷受台12はアルミニウムや鉄等の耐腐食性および剛性を有する材料が使用されて、荷台2に対応した大きさの長方形のパネル形状に形成されている。図4〜図7に示されているように、荷受台12の上面における荷台2と反対側の端辺付近にはカートストッパ12aが後端辺に沿って敷設されており、カートストッパ12aは荷受台12に乗せられたカート(図示せず)が脱落するのを防止するように構成されている。機台11には荷受台12の昇降を案内するリフトアーム13の基端側端部が機台側枢軸14によって回動自在に支持されており、左右対称形に配置された一対のリフトアーム13、13の自由端部間には荷受台12が架設されて荷受台側枢軸15によって回動自在に支持されている。リフトアーム13の機台側の端部にはレバー16が直角に突設されており、レバー16の自由端部には荷受台12の昇降を駆動するリフトシリンダ装置19の一端部が枢軸17によって回動自在に連結されており、リフトシリンダ装置19の他端部は機台11に枢軸18によって回動自在に支持されている。
【0010】
リフトアーム13の機台側枢軸14にはリンクバー20の一端部が回動自在に枢支されており、リンクバー20の他端部には荷受台12のチルトを案内するチルトアーム23の一端部が機台側枢軸21によって回動自在に連結されている。左右対称形に配置された一対のチルトアーム23、23の自由端部は荷受台12に荷受台側枢軸22によってそれぞれ回動自在に連結されている。そして、リフトアーム13、チルトアーム23、リンクバー20、荷受台12の基端部および四本の枢軸14、15、21、22は平行リンク機構を構成するように設定されている。チルトアーム23の機台側枢軸21には荷受台12のチルトを駆動するチルトシリンダ装置25の一端部が回動自在に連結されており、チルトシリンダ装置25の他端部は機台11に枢軸24によって回動自在に支持されている。
【0011】
次に、図1に示されたリフトシリンダ装置19およびチルトシリンダ装置25の油圧回路およびその制御回路について説明する。図1に示されているように、リフトシリンダ装置19およびチルトシリンダ装置25にはいずれも単動形の油圧シリンダ装置が使用されている。リフトシリンダ装置19はDCモータ26によって運転される油圧ポンプ27の圧油により荷受台12を上昇させ、チルトシリンダ装置25は油圧ポンプ27から供給される圧油により荷受台12を閉じるようにチルトさせる。なお、荷受台12を開くようにチルトさせる際には、チルトシリンダ装置25に供給された圧油を荷受台12の自重によって排出させることによって開くようにチルトさせる。また、荷受台12を下降させる際には、リフトシリンダ装置19に供給された圧油を荷受台12の自重で排出することにより下降させる。
【0012】
油圧ポンプ27の吸入ポートにはタンク28が接続されており、油圧ポンプ27の吐出ポートに接続された主油路29は途中からチルトシリンダ装置25への油路(以下、チルト用油路という。)30と、リフトシリンダ装置19への油路(以下、リフト用油路という。)31とに分岐されている。チルト用油路30にはチルトシリンダ装置25の伸縮を制御するための制御弁(以下、チルト用弁という。)32が介設されており、リフト用油路31にはリフトシリンダ装置19の伸縮を制御するための制御弁(以下、リフト用弁という。)33が介設されている。チルト用弁32およびリフト用弁33はいずれも、2ポート・2位置・スプリングオフセット・電磁切換弁によって構成されている。主油路29には制御弁(以下、下げ用弁という。)35および逆止弁34が直列に介設されている。
【0013】
主油路29には排出油路37が油圧ポンプ27および逆止弁34を迂回するように接続されている。排出油路37にはチルトシリンダ装置25およびリフトシリンダ装置19の短縮または伸長作動すなわち荷受台12が自重により開く作動および荷受台12が自重により下降する作動を制御するための制御弁(以下、排出用弁という。)38が介設されている。排出用弁38は流量比例弁によって構成されている。油圧ポンプ27と逆止弁34の間の主油路29の途中からリリーフ油路29aが分岐されて排出油路37に接続されており、リリーフ油路29aの途中にはリリーフ弁39が介設されている。
【0014】
DCモータ26はモータリレー40のリレースイッチ40aを介してバッテリー42に接続されている。バッテリー42はメインスイッチ43を介してコントローラ45の電源端子45aに接続されている。モータリレー40のリレーコイル40bはモータリレー端子45bに接続されている。また、DCモータ26にはその回転数を検出する回転センサ44が接続されており、回転センサ44はコントローラ45のモータ回転検出端子45cに接続されている。排出用弁38のソレノイドは電流検出用抵抗41を介してコントローラ45の電流検出端子45dに接続されているとともに、流量比例弁端子45eに接続されている。下げ用弁35のソレノイドはコントローラ45の下げ用弁端子45fに接続され、また、リフト用弁33のソレノイドはコントローラ45のリフト用弁端子45gに接続され、チルト用弁32のソレノイドはコントローラ45のチルト用弁端子45hに接続されている。主油路29にはリフト用油路31とチルト用油路30との接続部位の圧力を検出する圧力センサ46が接続されており、圧力センサ46の出力端はコントローラ45の圧力センサ端子45iに接続されている。
【0015】
コントローラ45の操作信号端子45jには操作ボックス47が接続されており、操作ボックス47には荷受台12の開き作動を指令するためのスイッチ(以下、開きスイッチという。)48と、荷受台12の閉じ作動を指令するためのスイッチ(以下、閉じスイッチという。)49と、荷受台12の下げ作動を指令するためのスイッチ(以下、下げスイッチという。)50と、荷受台12の上げ作動を指令するためのスイッチ(以下、上げスイッチという。)51と、荷受台12を水平の位置から±10度の範囲で荷受台の先端部を下げるチルト下げスイッチ52と先端部を持ち上げるチルト上げスイッチ53とがそれぞれ設置されている。さらに、コントローラ45の入力端には荷受台12の傾きを検出するチルトセンサ61と、荷受台12のリフト位置を検出するリフトセンサ62と、荷台2の水平に対する傾斜角度を検出する荷台傾斜角センサ63とが接続されている。
【0016】
図3に示されているように、チルトセンサ61はリフトアーム13の機台側枢軸14に設置されており、リンクバー20の傾きを測定することにより荷受台12の開き(チルト)角度を検出するように構成されている。リフトセンサ62もリフトアーム13の機台側枢軸14に設置されており、リフトアーム13の回動角度を検出することにより荷受台12の高さ位置を検出するように構成されている。荷台傾斜角センサ63は荷受台12の傾きを測定する基準となる荷台2の水平に対する傾斜角を測定するものであり、図3においては機台11に取付けているように描かれているが、実際には機台11に設置された図示しないコントローラ45(図1参照)の基板の上に取り付けられている。
【0017】
コントローラ45はマイクロコンピュータ等によって構成されており、メモリーに記憶されたプログラムやテーブルの内容、回転センサ44や圧力センサ46、チルトセンサ61、リフトセンサ62、荷台傾斜角センサ63の検出値に基づいてモータリレー40、排出用弁38、下げ用弁35、リフト用弁33、チルト用弁32の作動を制御するように構成されている。
【0018】
次に、以上の構成に係る荷受台昇降装置10の作動を説明する。
【0019】
図1において、メインスイッチ43がオンにされた状態において圧油を供給するための条件が成立した場合には、リレーコイル40bがコントローラ45によって励磁されてリレースイッチ40aがオンされる。これにより、バッテリー42の電圧がDCモータ26に印加され、油圧ポンプ27がDCモータ26によって回転駆動されるため、油圧ポンプ27の圧油が主油路29に送給される。この際、コントローラ45はDCモータ26の回転数を回転センサ44から検出し、油圧ポンプ27のポンプ流量を計算する。
【0020】
開きスイッチ48が操作されると、コントローラ45によってチルト用弁32のソレノイドが励磁されるとともに、下げ用弁35のソレノイドが励磁されて切り換えられ、チルトシリンダ装置25のシリンダ室内の圧油が荷受台12の自重により排出され、チルト用弁32、下げ用弁35および排出用弁38を介してタンク28に戻される。チルトシリンダ装置25のシリンダ室内の圧油の排出に伴って、荷受台12は図2および図3に示された閉鎖状態から図4に示された開放状態にチルトする。すなわち、荷受台12はリフトアーム13の荷受台側枢軸15を中心にして回動することにより、チルトアーム23を介してチルトシリンダ装置25を押し縮める。この際、リフトアーム13とチルトアーム23とは平行リンク機構を維持している。なお、荷受台12の開きスイッチ48および閉じスイッチ49は荷受台12がリフトの上限に停止しているときにのみ操作できるようになっており、荷受台12をリフトの上限から下降させた位置では操作できないようになっている。
【0021】
図4に示された荷受台12の開放状態において、下げスイッチ50が操作されると、リフト用弁33のソレノイドがコントローラ45によって励磁されるとともに、下げ用弁35のソレノイドが励磁されて切り換えられ、リフトシリンダ装置19のシリンダ室内の圧油が荷受台12の自重によって排出され、リフト用弁33、下げ用弁35および排出用弁38を介してタンク28に戻される。このリフトシリンダ装置19のシリンダ室内の圧油の排出に伴って、荷受台12は図4に示された開放状態から図5に示された状態を経由して図6に示された下限状態に下降する。すなわち、リフトアーム13とチルトアーム23とで構成した平行リンク機構は挟角を変更するが、平行は維持するので、図4〜図6に示されているように、荷受台12は水平を維持することになる。したがって、カートが荷受台12から脱落することはない。
【0022】
図6に示された下限状態において、チルト下げスイッチ52が操作されると、コントローラ45によってチルト用弁32のソレノイドが励磁されるとともに、下げ用弁35のソレノイドが励磁されて切り換えられ、チルトシリンダ装置25のシリンダ室内の圧油が荷受台12の自重により排出され、チルト用弁32、下げ用弁35および排出用弁38を介してタンク28に戻される。チルトシリンダ装置25のシリンダ室内の圧油の排出に伴って、荷受台12は図6に示された下限での水平状態から図7に示された接地状態にチルトする。すなわち、荷受台12はリフトアーム13の荷受台側枢軸15を中心として回動することにより、チルトアーム23を介してリンクバー20を回動させてチルトシリンダ装置25を若干だけ押し縮める。この際、リフトアーム13とチルトアーム23とで構成した平行リンク機構は挟角を若干変更する。荷受台12が接地すると、荷受台12の上のカートは容易かつ安全に降ろすことができる。なお、図7に示されているように、機台11にチルトストッパ64をリンクバー20の後退限度を規定するように設置しておくと、荷受台12の過度のチルトを防止することができる。
【0023】
荷下ろし等の所定の作業の後に、チルト上げスイッチ53が操作されると、チルト用弁32のソレノイドがコントローラ45によって励磁されてチルト用弁32が切り換えられ、油圧ポンプ27からの圧油がチルトシリンダ装置25に主油路29およびチルト用油路30を経由して供給されるために、チルトシリンダ装置25が伸長する。このチルトシリンダ装置25の伸長によってリンクバー20が前述とは逆方向に回動されることにより、荷受台12がリフトアーム13の荷受台側枢軸15を中心にして上方向にチルトアーム23を介して若干だけ回動されるために、荷受台12は図7に示された接地状態から図6に示された水平状態にチルトする。
【0024】
次に、上げスイッチ51が操作されると、リフト用弁33のソレノイドがコントローラ45によって励磁されてリフト用弁33が切り換えられ、油圧ポンプ27からの圧油が主油路29およびリフト用油路31を経由してリフトシリンダ装置19に供給されるために、リフトシリンダ装置19が短縮する。このリフトシリンダ装置19の短縮によってリフトアーム13が機台側枢軸14を中心にして上方向に回動されるために、図6〜図4に示されているように、荷受台12は上昇する。この際に、リフトアーム13とチルトアーム23とが構成した平行リンク機構は挟角を変更するが、平行は維持するので、図6〜図4に示されているように、荷受台12は水平を維持することになる。したがって、カートが荷受台12から脱落することはない。
【0025】
荷受台12が図4に示された上限の水平状態に戻った後に、閉じスイッチ49が操作されると、チルト用弁32のソレノイドがコントローラ45によって励磁されてチルト用弁32が切り換えられ、油圧ポンプ27からの圧油がチルトシリンダ装置25に主油路29およびチルト用油路30を経由して送給されるために、チルトシリンダ装置25が伸長する。このチルトシリンダ装置25の伸長によってリンクバー20が回動されることにより、荷受台12がリフトアーム13の荷受台側枢軸15を中心にして上方向にチルトアーム23を介して回動されるために、荷受台12は図4の水平状態から図3の垂直状態へとチルトする。垂直状態に移行した状態において、荷受台12は荷台2の開口部(図示せず)を閉じた状態になる。
【0026】
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0027】
1) 荷受台を平行リンク機構を構成したリフトアームとチルトアームとによって支持することにより、荷受台の昇降に際して、荷受台の水平を常に維持することができる。
【0028】
2) リフトアームと共に平行リンク機構を構成したチルトアームをチルトシリンダ装置によって独立して回動させることにより、リフトアームとチルトアームとによって構成された平行リンク機構の平行を維持した状態のままで荷受台を回動させることができるので、荷受台を荷台に対してチルトさせることができる。
【0029】
3) リフトシリンダ装置およびチルトシリンダ装置を機台に配置することにより、荷受台を軽量化することができ、また、油圧配管が外部に露出したり長くなったりするのを防止することができるとともに、各構成部品を機台によって簡単に保護することができる。
【0030】
4) リフトアームの機台側枢軸にリフトセンサおよびチルトセンサを設置することにより、リフト角およびチルト角を簡単に検出することができるため、電子化された制御システムを簡単に構築することができる。
【0031】
5) 機台にチルトストッパをリンクバーの後退限度を規定するように設置しておくと、荷受台の過度のチルトを機械的に防止することができる。
【0032】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0033】
例えば、リフトシリンダ装置はレバーを介してリフトアームに連結するに限らず、リフトアームに直接的に連結してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、昇降に際しては荷受け台の水平を常に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である荷受台昇降装置の油圧回路および制御回路を示す回路図である。
【図2】荷受台昇降装置を示す斜視図である。
【図3】荷受台の閉鎖状態を示す一部省略側面図である。
【図4】荷受台の開放状態を示す一部省略側面図である。
【図5】荷受台の下降の途中を示す一部省略側面図である。
【図6】荷受台の下限の水平状態を示す一部省略側面図である。
【図7】荷受台の接地のチルト状態を示す一部省略側面図である。
【符号の説明】
1…貨物自動車、2…荷台、10…荷受台昇降装置、11…機台、12…荷受台、12a…カートストッパ、13…リフトアーム、14…機台側枢軸、15…荷受台側枢軸、16…レバー、17、18…枢軸、19…リフトシリンダ装置、20…リンクバー、21…機台側枢軸、22…荷受台側枢軸、23…チルトアーム、24…枢軸、25…チルトシリンダ装置、26…DCモータ、27…油圧ポンプ、28…タンク、29…主油路、29a…リリーフ油路、30…チルト用油路、31…リフト用油路、32…チルト用弁、33…リフト用弁、34…逆止弁、35…下げ用弁、37…排出油路、38…排出用弁、39…リリーフ弁、40…モータリレー、40a…リレースイッチ、40b…リレーコイル、41…電流検出用抵抗、42…バッテリー、43…メインスイッチ、44…回転センサ、45…コントローラ、45a…電源端子、45b…モータリレー端子、45c…モータ回転検出端子、45d…電流検出端子、45e…流量比例弁端子、45f…下げ用弁端子、45g…リフト用弁端子、45h…チルト用弁端子、45i…圧力センサ端子、45j…操作信号端子、46…圧力センサ、47…操作ボックス、48…開きスイッチ、49…閉じスイッチ、50…下げスイッチ、51…上げスイッチ、52…チルト下げスイッチ、53…チルト上げスイッチ、61…チルトセンサ、62…リフトセンサ、63…荷台傾斜角センサ、64…チルトストッパ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷受台昇降装置付き車両に関し、特に、荷受台の水平状態を確保する技術に係り、例えば、荷台に荷受台昇降装置が設備された貨物自動車に利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
貨物自動車の荷台に対する荷物の上げ下ろしを容易にするために、荷台に荷受台昇降装置が設備された貨物自動車がある。一般に、貨物自動車の荷受台昇降装置は、荷台に一端部が回動自在に支持されたリフトアームの自由端部に荷受台が回動自在に支持されており、荷台と荷受台との間に荷受台を開閉させるチルトシリンダ装置が介設されているとともに、荷受台を昇降させるリフトシリンダ装置が介設されており、これらのチルトシリンダ装置およびリフトシリンダ装置はチルトシリンダ装置により荷受台を閉じる際や、リフトシリンダ装置により荷受台を上昇させる際には、モータによって運転される油圧ポンプの圧油によって駆動され、荷受台を開く際や、荷受台を下降させる際にはモータは駆動されずに荷受台の自重によって作動するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−301516号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の荷受台昇降装置においては、貨物自動車が傾斜した際に、チルトシリンダ装置が作動されて荷受け台の水平を出すために平行リンクが崩れると、リフトシリンダ装置の昇降時において水平が保てなくなるという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、荷受け台の昇降に際しての水平を常に維持することができる荷受台昇降装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための手段は、荷受台を昇降かつチルトさせる荷受台昇降装置が荷台に設備された荷受台昇降装置付き車両であって、
前記荷受台昇降装置は前記荷台と前記荷受台との間に架設されて前記荷受台の昇降を案内するリフトアームと、前記荷台と前記荷受台との間に前記リフトアームと平行リンク機構を構成するように架設されて前記荷受台のチルトを案内するチルトアームと、前記リフトアームを回動させるリフトシリンダ装置と、前記チルトアームを回動させるチルトシリンダ装置とを備えていることを特徴とする。
【0007】
前記した手段によれば、荷受台が平行リンク機構を構成したリフトアームとチルトアームとによって支持されているために、リフトアームがリフトシリンダ装置によって回動された際に、荷受台は水平を維持した状態で昇降することができる。チルトアームがチルトシリンダ装置によって独立して回動されると、リフトアームとチルトアームとによって構成された平行リンク機構は平行を維持した状態のままで回動するので、荷受台は荷台に対してチルトすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
【0009】
図2に示されているように、本発明に係る荷受台昇降装置10は、貨物自動車1の後端部に左右対称形に設備されている。なお、荷受台昇降装置10は左右対称形に構成されているので、便宜上、以下の説明は原則として貨物自動車の左側面の方を代表にして述べる。荷受台昇降装置10は貨物自動車1の荷台2の後端部の床下に設置された機台11と、機台11に対して昇降および揺動する荷受台12とを備えている。荷受台12はアルミニウムや鉄等の耐腐食性および剛性を有する材料が使用されて、荷台2に対応した大きさの長方形のパネル形状に形成されている。図4〜図7に示されているように、荷受台12の上面における荷台2と反対側の端辺付近にはカートストッパ12aが後端辺に沿って敷設されており、カートストッパ12aは荷受台12に乗せられたカート(図示せず)が脱落するのを防止するように構成されている。機台11には荷受台12の昇降を案内するリフトアーム13の基端側端部が機台側枢軸14によって回動自在に支持されており、左右対称形に配置された一対のリフトアーム13、13の自由端部間には荷受台12が架設されて荷受台側枢軸15によって回動自在に支持されている。リフトアーム13の機台側の端部にはレバー16が直角に突設されており、レバー16の自由端部には荷受台12の昇降を駆動するリフトシリンダ装置19の一端部が枢軸17によって回動自在に連結されており、リフトシリンダ装置19の他端部は機台11に枢軸18によって回動自在に支持されている。
【0010】
リフトアーム13の機台側枢軸14にはリンクバー20の一端部が回動自在に枢支されており、リンクバー20の他端部には荷受台12のチルトを案内するチルトアーム23の一端部が機台側枢軸21によって回動自在に連結されている。左右対称形に配置された一対のチルトアーム23、23の自由端部は荷受台12に荷受台側枢軸22によってそれぞれ回動自在に連結されている。そして、リフトアーム13、チルトアーム23、リンクバー20、荷受台12の基端部および四本の枢軸14、15、21、22は平行リンク機構を構成するように設定されている。チルトアーム23の機台側枢軸21には荷受台12のチルトを駆動するチルトシリンダ装置25の一端部が回動自在に連結されており、チルトシリンダ装置25の他端部は機台11に枢軸24によって回動自在に支持されている。
【0011】
次に、図1に示されたリフトシリンダ装置19およびチルトシリンダ装置25の油圧回路およびその制御回路について説明する。図1に示されているように、リフトシリンダ装置19およびチルトシリンダ装置25にはいずれも単動形の油圧シリンダ装置が使用されている。リフトシリンダ装置19はDCモータ26によって運転される油圧ポンプ27の圧油により荷受台12を上昇させ、チルトシリンダ装置25は油圧ポンプ27から供給される圧油により荷受台12を閉じるようにチルトさせる。なお、荷受台12を開くようにチルトさせる際には、チルトシリンダ装置25に供給された圧油を荷受台12の自重によって排出させることによって開くようにチルトさせる。また、荷受台12を下降させる際には、リフトシリンダ装置19に供給された圧油を荷受台12の自重で排出することにより下降させる。
【0012】
油圧ポンプ27の吸入ポートにはタンク28が接続されており、油圧ポンプ27の吐出ポートに接続された主油路29は途中からチルトシリンダ装置25への油路(以下、チルト用油路という。)30と、リフトシリンダ装置19への油路(以下、リフト用油路という。)31とに分岐されている。チルト用油路30にはチルトシリンダ装置25の伸縮を制御するための制御弁(以下、チルト用弁という。)32が介設されており、リフト用油路31にはリフトシリンダ装置19の伸縮を制御するための制御弁(以下、リフト用弁という。)33が介設されている。チルト用弁32およびリフト用弁33はいずれも、2ポート・2位置・スプリングオフセット・電磁切換弁によって構成されている。主油路29には制御弁(以下、下げ用弁という。)35および逆止弁34が直列に介設されている。
【0013】
主油路29には排出油路37が油圧ポンプ27および逆止弁34を迂回するように接続されている。排出油路37にはチルトシリンダ装置25およびリフトシリンダ装置19の短縮または伸長作動すなわち荷受台12が自重により開く作動および荷受台12が自重により下降する作動を制御するための制御弁(以下、排出用弁という。)38が介設されている。排出用弁38は流量比例弁によって構成されている。油圧ポンプ27と逆止弁34の間の主油路29の途中からリリーフ油路29aが分岐されて排出油路37に接続されており、リリーフ油路29aの途中にはリリーフ弁39が介設されている。
【0014】
DCモータ26はモータリレー40のリレースイッチ40aを介してバッテリー42に接続されている。バッテリー42はメインスイッチ43を介してコントローラ45の電源端子45aに接続されている。モータリレー40のリレーコイル40bはモータリレー端子45bに接続されている。また、DCモータ26にはその回転数を検出する回転センサ44が接続されており、回転センサ44はコントローラ45のモータ回転検出端子45cに接続されている。排出用弁38のソレノイドは電流検出用抵抗41を介してコントローラ45の電流検出端子45dに接続されているとともに、流量比例弁端子45eに接続されている。下げ用弁35のソレノイドはコントローラ45の下げ用弁端子45fに接続され、また、リフト用弁33のソレノイドはコントローラ45のリフト用弁端子45gに接続され、チルト用弁32のソレノイドはコントローラ45のチルト用弁端子45hに接続されている。主油路29にはリフト用油路31とチルト用油路30との接続部位の圧力を検出する圧力センサ46が接続されており、圧力センサ46の出力端はコントローラ45の圧力センサ端子45iに接続されている。
【0015】
コントローラ45の操作信号端子45jには操作ボックス47が接続されており、操作ボックス47には荷受台12の開き作動を指令するためのスイッチ(以下、開きスイッチという。)48と、荷受台12の閉じ作動を指令するためのスイッチ(以下、閉じスイッチという。)49と、荷受台12の下げ作動を指令するためのスイッチ(以下、下げスイッチという。)50と、荷受台12の上げ作動を指令するためのスイッチ(以下、上げスイッチという。)51と、荷受台12を水平の位置から±10度の範囲で荷受台の先端部を下げるチルト下げスイッチ52と先端部を持ち上げるチルト上げスイッチ53とがそれぞれ設置されている。さらに、コントローラ45の入力端には荷受台12の傾きを検出するチルトセンサ61と、荷受台12のリフト位置を検出するリフトセンサ62と、荷台2の水平に対する傾斜角度を検出する荷台傾斜角センサ63とが接続されている。
【0016】
図3に示されているように、チルトセンサ61はリフトアーム13の機台側枢軸14に設置されており、リンクバー20の傾きを測定することにより荷受台12の開き(チルト)角度を検出するように構成されている。リフトセンサ62もリフトアーム13の機台側枢軸14に設置されており、リフトアーム13の回動角度を検出することにより荷受台12の高さ位置を検出するように構成されている。荷台傾斜角センサ63は荷受台12の傾きを測定する基準となる荷台2の水平に対する傾斜角を測定するものであり、図3においては機台11に取付けているように描かれているが、実際には機台11に設置された図示しないコントローラ45(図1参照)の基板の上に取り付けられている。
【0017】
コントローラ45はマイクロコンピュータ等によって構成されており、メモリーに記憶されたプログラムやテーブルの内容、回転センサ44や圧力センサ46、チルトセンサ61、リフトセンサ62、荷台傾斜角センサ63の検出値に基づいてモータリレー40、排出用弁38、下げ用弁35、リフト用弁33、チルト用弁32の作動を制御するように構成されている。
【0018】
次に、以上の構成に係る荷受台昇降装置10の作動を説明する。
【0019】
図1において、メインスイッチ43がオンにされた状態において圧油を供給するための条件が成立した場合には、リレーコイル40bがコントローラ45によって励磁されてリレースイッチ40aがオンされる。これにより、バッテリー42の電圧がDCモータ26に印加され、油圧ポンプ27がDCモータ26によって回転駆動されるため、油圧ポンプ27の圧油が主油路29に送給される。この際、コントローラ45はDCモータ26の回転数を回転センサ44から検出し、油圧ポンプ27のポンプ流量を計算する。
【0020】
開きスイッチ48が操作されると、コントローラ45によってチルト用弁32のソレノイドが励磁されるとともに、下げ用弁35のソレノイドが励磁されて切り換えられ、チルトシリンダ装置25のシリンダ室内の圧油が荷受台12の自重により排出され、チルト用弁32、下げ用弁35および排出用弁38を介してタンク28に戻される。チルトシリンダ装置25のシリンダ室内の圧油の排出に伴って、荷受台12は図2および図3に示された閉鎖状態から図4に示された開放状態にチルトする。すなわち、荷受台12はリフトアーム13の荷受台側枢軸15を中心にして回動することにより、チルトアーム23を介してチルトシリンダ装置25を押し縮める。この際、リフトアーム13とチルトアーム23とは平行リンク機構を維持している。なお、荷受台12の開きスイッチ48および閉じスイッチ49は荷受台12がリフトの上限に停止しているときにのみ操作できるようになっており、荷受台12をリフトの上限から下降させた位置では操作できないようになっている。
【0021】
図4に示された荷受台12の開放状態において、下げスイッチ50が操作されると、リフト用弁33のソレノイドがコントローラ45によって励磁されるとともに、下げ用弁35のソレノイドが励磁されて切り換えられ、リフトシリンダ装置19のシリンダ室内の圧油が荷受台12の自重によって排出され、リフト用弁33、下げ用弁35および排出用弁38を介してタンク28に戻される。このリフトシリンダ装置19のシリンダ室内の圧油の排出に伴って、荷受台12は図4に示された開放状態から図5に示された状態を経由して図6に示された下限状態に下降する。すなわち、リフトアーム13とチルトアーム23とで構成した平行リンク機構は挟角を変更するが、平行は維持するので、図4〜図6に示されているように、荷受台12は水平を維持することになる。したがって、カートが荷受台12から脱落することはない。
【0022】
図6に示された下限状態において、チルト下げスイッチ52が操作されると、コントローラ45によってチルト用弁32のソレノイドが励磁されるとともに、下げ用弁35のソレノイドが励磁されて切り換えられ、チルトシリンダ装置25のシリンダ室内の圧油が荷受台12の自重により排出され、チルト用弁32、下げ用弁35および排出用弁38を介してタンク28に戻される。チルトシリンダ装置25のシリンダ室内の圧油の排出に伴って、荷受台12は図6に示された下限での水平状態から図7に示された接地状態にチルトする。すなわち、荷受台12はリフトアーム13の荷受台側枢軸15を中心として回動することにより、チルトアーム23を介してリンクバー20を回動させてチルトシリンダ装置25を若干だけ押し縮める。この際、リフトアーム13とチルトアーム23とで構成した平行リンク機構は挟角を若干変更する。荷受台12が接地すると、荷受台12の上のカートは容易かつ安全に降ろすことができる。なお、図7に示されているように、機台11にチルトストッパ64をリンクバー20の後退限度を規定するように設置しておくと、荷受台12の過度のチルトを防止することができる。
【0023】
荷下ろし等の所定の作業の後に、チルト上げスイッチ53が操作されると、チルト用弁32のソレノイドがコントローラ45によって励磁されてチルト用弁32が切り換えられ、油圧ポンプ27からの圧油がチルトシリンダ装置25に主油路29およびチルト用油路30を経由して供給されるために、チルトシリンダ装置25が伸長する。このチルトシリンダ装置25の伸長によってリンクバー20が前述とは逆方向に回動されることにより、荷受台12がリフトアーム13の荷受台側枢軸15を中心にして上方向にチルトアーム23を介して若干だけ回動されるために、荷受台12は図7に示された接地状態から図6に示された水平状態にチルトする。
【0024】
次に、上げスイッチ51が操作されると、リフト用弁33のソレノイドがコントローラ45によって励磁されてリフト用弁33が切り換えられ、油圧ポンプ27からの圧油が主油路29およびリフト用油路31を経由してリフトシリンダ装置19に供給されるために、リフトシリンダ装置19が短縮する。このリフトシリンダ装置19の短縮によってリフトアーム13が機台側枢軸14を中心にして上方向に回動されるために、図6〜図4に示されているように、荷受台12は上昇する。この際に、リフトアーム13とチルトアーム23とが構成した平行リンク機構は挟角を変更するが、平行は維持するので、図6〜図4に示されているように、荷受台12は水平を維持することになる。したがって、カートが荷受台12から脱落することはない。
【0025】
荷受台12が図4に示された上限の水平状態に戻った後に、閉じスイッチ49が操作されると、チルト用弁32のソレノイドがコントローラ45によって励磁されてチルト用弁32が切り換えられ、油圧ポンプ27からの圧油がチルトシリンダ装置25に主油路29およびチルト用油路30を経由して送給されるために、チルトシリンダ装置25が伸長する。このチルトシリンダ装置25の伸長によってリンクバー20が回動されることにより、荷受台12がリフトアーム13の荷受台側枢軸15を中心にして上方向にチルトアーム23を介して回動されるために、荷受台12は図4の水平状態から図3の垂直状態へとチルトする。垂直状態に移行した状態において、荷受台12は荷台2の開口部(図示せず)を閉じた状態になる。
【0026】
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0027】
1) 荷受台を平行リンク機構を構成したリフトアームとチルトアームとによって支持することにより、荷受台の昇降に際して、荷受台の水平を常に維持することができる。
【0028】
2) リフトアームと共に平行リンク機構を構成したチルトアームをチルトシリンダ装置によって独立して回動させることにより、リフトアームとチルトアームとによって構成された平行リンク機構の平行を維持した状態のままで荷受台を回動させることができるので、荷受台を荷台に対してチルトさせることができる。
【0029】
3) リフトシリンダ装置およびチルトシリンダ装置を機台に配置することにより、荷受台を軽量化することができ、また、油圧配管が外部に露出したり長くなったりするのを防止することができるとともに、各構成部品を機台によって簡単に保護することができる。
【0030】
4) リフトアームの機台側枢軸にリフトセンサおよびチルトセンサを設置することにより、リフト角およびチルト角を簡単に検出することができるため、電子化された制御システムを簡単に構築することができる。
【0031】
5) 機台にチルトストッパをリンクバーの後退限度を規定するように設置しておくと、荷受台の過度のチルトを機械的に防止することができる。
【0032】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0033】
例えば、リフトシリンダ装置はレバーを介してリフトアームに連結するに限らず、リフトアームに直接的に連結してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、昇降に際しては荷受け台の水平を常に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である荷受台昇降装置の油圧回路および制御回路を示す回路図である。
【図2】荷受台昇降装置を示す斜視図である。
【図3】荷受台の閉鎖状態を示す一部省略側面図である。
【図4】荷受台の開放状態を示す一部省略側面図である。
【図5】荷受台の下降の途中を示す一部省略側面図である。
【図6】荷受台の下限の水平状態を示す一部省略側面図である。
【図7】荷受台の接地のチルト状態を示す一部省略側面図である。
【符号の説明】
1…貨物自動車、2…荷台、10…荷受台昇降装置、11…機台、12…荷受台、12a…カートストッパ、13…リフトアーム、14…機台側枢軸、15…荷受台側枢軸、16…レバー、17、18…枢軸、19…リフトシリンダ装置、20…リンクバー、21…機台側枢軸、22…荷受台側枢軸、23…チルトアーム、24…枢軸、25…チルトシリンダ装置、26…DCモータ、27…油圧ポンプ、28…タンク、29…主油路、29a…リリーフ油路、30…チルト用油路、31…リフト用油路、32…チルト用弁、33…リフト用弁、34…逆止弁、35…下げ用弁、37…排出油路、38…排出用弁、39…リリーフ弁、40…モータリレー、40a…リレースイッチ、40b…リレーコイル、41…電流検出用抵抗、42…バッテリー、43…メインスイッチ、44…回転センサ、45…コントローラ、45a…電源端子、45b…モータリレー端子、45c…モータ回転検出端子、45d…電流検出端子、45e…流量比例弁端子、45f…下げ用弁端子、45g…リフト用弁端子、45h…チルト用弁端子、45i…圧力センサ端子、45j…操作信号端子、46…圧力センサ、47…操作ボックス、48…開きスイッチ、49…閉じスイッチ、50…下げスイッチ、51…上げスイッチ、52…チルト下げスイッチ、53…チルト上げスイッチ、61…チルトセンサ、62…リフトセンサ、63…荷台傾斜角センサ、64…チルトストッパ。
Claims (1)
- 荷受台を昇降かつチルトさせる荷受台昇降装置が荷台に設備された荷受台昇降装置付き車両であって、
前記荷受台昇降装置は前記荷台と前記荷受台との間に架設されて前記荷受台の昇降を案内するリフトアームと、前記荷台と前記荷受台との間に前記リフトアームと平行リンク機構を構成するように架設されて前記荷受台のチルトを案内するチルトアームと、前記リフトアームを回動させるリフトシリンダ装置と、前記チルトアームを回動させるチルトシリンダ装置とを備えていることを特徴とする荷受台昇降装置付き車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002320939A JP2004155247A (ja) | 2002-11-05 | 2002-11-05 | 荷受台昇降装置付き車両 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002320939A JP2004155247A (ja) | 2002-11-05 | 2002-11-05 | 荷受台昇降装置付き車両 |
Publications (1)
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JP (1) | JP2004155247A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101313076B1 (ko) | 2012-05-07 | 2013-10-01 | 주식회사 엠케이 | 격납식 리프트 게이트 |
-
2002
- 2002-11-05 JP JP2002320939A patent/JP2004155247A/ja active Pending
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