JP2004154724A - ロータ回転異常検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータ識別装置の構成部品を用いて実現できるロータ回転異常検出装置を提案し、装着されたロータ種類の識別が可能であると共に、安全性の高い遠心分離機を安価に提供すること。
【解決手段】ロータ3に配置された識別子4と、上記識別子を検出する本体側に設けられた識別子センサ6Aと、上記ロータを回転させるモータ1の回転軸2に設けられエンコーダ7と、上記識別子センサの出力信号と上記エンコーダの出力信号に基づいてロータの回転異常を検出する信号処理部15とを備え、上記信号処理部はロータの回転数と回転軸の回転数とを比較し、それらの差が所定の範囲内でない場合にロータ回転が異常であると判断してロータ回転異常検出信号を出力するロータ回転異常検出装置とした。
【選択図】 図1
【解決手段】ロータ3に配置された識別子4と、上記識別子を検出する本体側に設けられた識別子センサ6Aと、上記ロータを回転させるモータ1の回転軸2に設けられエンコーダ7と、上記識別子センサの出力信号と上記エンコーダの出力信号に基づいてロータの回転異常を検出する信号処理部15とを備え、上記信号処理部はロータの回転数と回転軸の回転数とを比較し、それらの差が所定の範囲内でない場合にロータ回転が異常であると判断してロータ回転異常検出信号を出力するロータ回転異常検出装置とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心分離機に装着されたロータの回転異常を検出するロータ回転異常検出装置に関するもので、特に、ロータ識別装置の構成部品を利用したロータ回転異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、遠心分離機は、モータの回転軸の回転数又はロータの回転数のどちらか一方のみを検出し、ロータの回転数としている。ここで、モータの回転をロータに伝えている駆動ピン等に折れが発生し、モータの回転がロータに正常に伝わらないことが生じた場合、表示されるロータの回転数と実回転数との間に差異が生じ、試料の遠心分離操作に支障をきたすと共に、ロータが空回りを始め、ロータが外れるなど大事故につながる憂いがある。
【0003】
一方、複数の種類のロータを装着できる遠心分離機において、装着したロータの種類を識別するロータ識別装置を備えた遠心分離機が種々提案されている。
【0004】
例えば、実開平6−41852号公報には、ロータの同一円周上をn等分した位置の一箇所にS極又はN極の磁極を取付け、他の等分した位置の最多でn−1箇所に前記取付けた磁極とは反対のN極又はS極の磁極を取付けることにより固有の磁気パターンを形成し、該ロータが装着される遠心分離機本体の前記磁気パターンが形成された面と対向する位置にS極及びN極の磁極を判別する磁気センサを上記ロータに取付けられた磁極と同一円周上にn個等間隔に設け、該n個の磁気センサにより装着された各ロータの上記固有の磁気パターンを検知し、ロータを識別するロータ識別装置が開示されている。
【0005】
また、特開平10−34021号公報には、ロータの回転軸を中心とした同一円周上の等角間隔の格子点上に配置された識別子と、該識別子の有無を検出する識別子検出センサと、前記識別子と識別子検出センサの回転角度を検知する角度検出器と、該角度検出器の信号出力と前記識別子検出センサの信号出力から前記識別子の配置パターンを識別する制御装置を備え、前記識別子の配置パターンから表わされる識別コードは、分類コードと該分類コードから得られるチェックコードとから構成されているロータ識別装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
実開平6−41852号公報
【特許文献2】
特開平10−34021号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述したようなロータ識別装置の構成部品を用いて実現できるロータ回転異常検出装置を提案し、装着されたロータ種類の識別が可能であると共に、ロータの空回り等の回転異常を検出し得る安全性の高い遠心分離機を安価に提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、ロータに配置された識別子と、上記識別子を検出する本体側に設けられた識別子センサと、上記ロータを回転させるモータの回転軸に設けられエンコーダと、上記識別子センサの出力信号と上記エンコーダの出力信号に基づいてロータの回転異常を検出する信号処理部とを備え、上記信号処理部は所定の時間内に上記識別子センサが上記識別子を検出する回数に基づきロータの回転数を計測することと、上記信号処理部は所定の時間内に上記エンコーダが発生する信号に基づき回転軸の回転数を計測することと、上記信号処理部は上記ロータの回転数と上記回転軸の回転数とを比較し、それらの差が所定の範囲内でない場合にロータ回転が異常であると判断してロータ回転異常検出信号を出力するロータ回転異常検出装置によって解決された。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、ロータ識別装置と構成部品を共通化した本発明に係るロータ回転異常検出装置を備えた遠心分離機の一実施の形態を示した概念的垂直一部断面図である。
【0010】
この遠心分離機のモータ1の回転軸2には、ロータ3が着脱自在に装着されている。そして、モータ1が回転軸2を介してロータ3を回転駆動し、遠心分離機として機能する。
【0011】
上記ロータ3の底部には、上記回転軸2を中心として同心に且つ等角度間隔で識別子4としての複数の磁石が配置されている。この識別子4としての磁石は、ロータ底面上の、回転軸2を中心とする円周をn(整数)等分したn箇所の識別子設置位置に配置されている。それらの磁石の中の一つの磁石(以下、第1種の識別子と呼ぶ)の極性は他の磁石(以下、第2種の識別子と呼ぶ)の極性とは異なる。例えば、第1種の識別子の極性だけがS極であり、第2種の識別子の極性はN極である。或いは、その逆である。以下、その第1種の識別子の極性はS極であるとして説明する。
【0012】
磁石が配置される位置がn箇所の場合、以下の説明で、S極の磁石が配置されている識別子設置位置を位置Sと呼び、N極が配置される識別子設置位置を位置Sの隣りから回転軸の正転方向とは逆順に位置N1、N2、・・・、Nn−1と呼ぶ。
【0013】
図2は、識別子4の配置の一例を示す。この例では回転軸2を中心とする円周上の45度間隔の8箇所(n=8)の位置に、4個の磁石が配置されている。そして、位置Sの磁石の極性はS極であり、この配置例では、位置N1、N3、N5にN極の磁石が配置され、位置N2、N4、N6、N7には磁石が配置されていない。これらのN極の磁石の存在の有無の配置によってロータの種類が2進数でコード化される。例えば図2の配置の場合は1010100(或いは01010100)とコード化される。
【0014】
各位置S,N1、N2、・・・、N7に識別子4としての磁石が存在するか否かを検出する識別基板5が、遠心分離機の本体側、即ちモータ1が取り付けられている側に、上記回転軸2を中心として同心に、上記複数の識別子4と対向する位置に設けられている。識別基板5には、第1と第2の識別子センサ6A,6Bが設けられている。この識別子センサ6A,6Bはホール素子で実現することが好ましい。しかし他の磁気センサ、例えば、電磁誘導による磁気センサ等で実現することも可能である。
【0015】
図3は、識別基板5の上面図である。識別基板5には、第1と第2の識別子センサ6A、6Bとしての二つのホール素子が、回転軸2を中心として同心に45度の角度間隔で配置されている。以下、回転軸2の正転方向に関して上流側に第1の識別子センサ6Aが配置されているとして説明する。即ち、回転軸2が正転している場合、ロータ3上の各識別子4は第1の識別子センサ6Aに検出されてからロータ3が45度だけ回転したときに第2の識別子センサ6Bで検出されるように配置されている。
【0016】
また、上記モータ1の回転軸2には、図1に示したようにエンコーダ7が取り付けられていて、回転軸2の回転に応じてパルス信号を発生する。このエンコーダ7はフォトインタラプタ型エンコーダで実現されている。
【0017】
図4は、フォトインタラプタ型エンコーダ7の一例の概念図である。また図5は、このフォトインタラプタ型エンコーダ7に使用される円板8の一例の上面図である。
【0018】
フォトインタラプタ型エンコーダ7においては、円板8に半径方向に延在するスリット9を等角度間隔で配置したものを、上記モータ1の回転軸2に取り付け、その円板8の一方側に発光素子10を設け、他方の側に受光素子11を設け、上記回転軸2の回転に応じて発光素子10からの光が上記スリット9によって断続されることを上記受光素子11で検出してパルス信号を発生する。
【0019】
この例では、半径方向に延在する24本のスリット9が回転軸2を中心として等角度間隔で配置されている。この場合、エンコーダ7は、回転軸2の15度の回転毎にパルス信号を発生する。
【0020】
またこの例では、発光素子10としてLEDを、受光素子11としてフォトトランジスタを採用している。発光素子10と受光素子11の間に上記円板8を配置し、円板8のスリット9による光伝達の断続を検出し、回転軸2の回転に応じてパルス信号12を発生している。
【0021】
識別子センサ6A,6Bとしてホール素子を採用したとき、ホール素子の近傍をN極の磁石が通過する場合と、S極の磁石が通過する場合では、互いに逆極性の信号をホール素子が出力する。
【0022】
図6の(a)はホール素子を用いる識別子センサ6A,6Bのブロックダイアグラムである。識別子センサ6A,6Bの各々はホール素子と第1と第2の比較器13A,13Bを備えている。
【0023】
図6の(b)は、ホール素子の近傍をS極の磁石が通過するときとN極の磁石が通過する時の、ホール素子の出力の概念的波形である。ある正の閾値14Sを超える正の信号が現れると、第1の比較器13AがS極が存在すると判断し、図6の(c)のようにS極検出信号Sを発生し、ある負の閾値14Nを超える負の信号が現れると、第2の比較器13BがN極が存在すると判断し、図6の(d)のようにN極検出信号Nを発生する。
【0024】
ホール素子である第1の識別子センサ6Aは、回転軸2の一回転毎に一回だけS極の磁石が近傍に接近するので、それを検出し保存し出力する。即ち、位置Sが第1の識別子センサ6Aに近接すると、S極の磁石の存在を検出し出力する。位置Sは、ロータ識別用の2進数コードの基準の位置となる。
【0025】
同様に、ホール素子である第2の識別子センサ6Bも、回転軸2の一回転毎に一回だけS極の磁石が近傍に存在することを検出し出力する。即ち、位置Sが第2の識別子センサ6Bに近接すると、S極の磁石の存在を検出し出力する。
【0026】
第1の識別子センサ6Aは、N極の磁石が近傍に存在することも検出する。図2の例では、位置N1、N3、N5が識別子センサ6Aの近傍に近接するとN極検出信号Nを発生する。また、第2の識別子センサ6Bも、N極の磁石が近傍に存在することも検出しN極検出信号Nを発生する。図2の例では、位置N1、N3、N5が識別子センサ6A,6Bの近傍に近接すると信号Nを発生する。しかし、位置N2、N4、N6、N7が識別子センサ6A,6Bの近傍に近接しても信号Nを発生しない。
【0027】
第2の識別子センサ6Bと第1の識別子センサ6Aは45度の角度間隔で配置されているので、これらの第1と第2の識別子センサ6A、6Bが正常に動作していると、それらの出力は波形は同じであり、検出時刻に時間差があるだけである。
【0028】
エンコーダ7の出力パルスは回転軸2の15度の回転毎に発生し、第1の識別子センサ6Aと第2の識別子センサ6Bは45度の角度間隔があるので、第1と第2の識別子センサ6A、6Bが正常に動作していると、検出時刻にエンコーダ7の出力パルス3個分の位相差がある。
【0029】
上記した識別子4、識別子センサ6A,6B、エンコーダ7の構成を使用したロータ回転異常の検出は、マイクロコンピュータ15及びその制御プログラムを含む信号処理部において、次のようにして行われる。
【0030】
図1のモード選択信号が、ロータ回転異常検出過程を選択しているとする。この場合、マイクロコンピュータ15はロータ回転異常検出過程のための信号処理部として機能する。
【0031】
例えば、ロータ回転開始直後からロータ停止過程開始前までは、上記モード選択信号をロータ回転異常検出過程とすることにより、遠心分離機の運転中の回転異常を監視することができる。
【0032】
ロータ回転異常検出過程においては、マイクロコンピュータ15がクロック信号により所定の時間(例えば2.5秒)内に上記第1の識別子センサ6AがS極の磁石(第1種の識別子)を検出する回数を計数する。
これにより、ロータ3の回転数が得られる。このロータ3の回転数Rは、S極の磁石はロータ3に一箇所しか配置されていないため、ロータ1回転毎に1カウントされ、R=P1×24(P1=2.5秒当たりのS極信号のカウント数)で計算され、24rpmの分解能で算出される。
【0033】
また、マイクロコンピュータ15はクロック信号により所定の時間(例えば2.5秒)内の上記エンコーダ7の出力パルスを計数する。
これにより、モータの回転軸2の回転数が得られる。この回転軸2の回転数Mは、エンコーダ7はモータ1回転毎に24パルスの信号を発生し、24カウントされるため、M=P2(P2=2.5秒当たりのパルス信号のカウント数)で計算され、1rpmの分解能で算出される。
【0034】
ロータ3とモータの回転軸2とが正常に取り付けられた状態であれば、上記計測されたロータ回転数Rとモータ回転数Mとは一致しているはずである。
そのため、両者が不一致であれば、ロータ回転異常検出信号を出力し、モータ1の回転出力を遮断して運転を中止すると共に、使用者にブザー等で知らせる。
【0035】
ここで、上記ロータ回転数R、或いはモータ回転数Mの計測誤差は当然あるため、両者が完全に一致している場合のみを本発明において「一致」していると言うのではなく、所定の範囲、例えば、上記した実施の形態においては、ロータ回転数Rの読み取り分解能が24rpmであるので、計測されたロータ回転数Rとモータ回転数Mとの差がプラス/マイナス50rpm以上となったときに回転数不一致と判断し、マイクロコンピュータ15はロータ回転異常検出信号を出力し、モータ1の回転出力を遮断して運転を中止すると共に、使用者にブザー等で知らせる。
【0036】
次に、上記したロータ回転異常の検出に使用した構成をロータ識別装置として機能させる場合について説明する。
【0037】
図1のモード選択信号が、ロータ識別過程を選択しているとする。この場合マイクロコンピュータ15はロータ識別のための信号処理部として機能する。
【0038】
例えば、ロータ3を手動で回転する場合、ロータ識別スイッチを押す場合、或いはロータ回転開始直後にロータ識別過程が選択される。
【0039】
ロータ識別過程が開始すると、第1の識別子センサ6AがS極の磁石(第1種の識別子)の存在を検出するまで待つ。即ち、第1の識別子センサ6AがS極の存在を検出しないと、直ちにロータ識別過程は終了し、次の割り込み信号の発生を待つ。第1の識別子センサ6AがS極の存在を検出すると、ロータ識別過程が進行する。
【0040】
第1の識別子センサ6AがS極の存在を検出してからエンコーダ7の出力パルス3個毎に識別子センサ6Aの出力を保存する。この時点で、次の識別子設置位置が識別子センサに接近するからである。
【0041】
第1の識別子センサ6AがS極の存在を検出してからエンコーダ7の出力パルス3個毎に、第2の識別子センサ6Bの今回の出力と第1の識別子センサ6Aの前回の出力が比較される。即ち、第1の識別子センサ6Aの出力は、エンコーダ7の出力パルス3個分の時間遅れで出力される第2の識別子センサ6Bの出力と比較される。両者が一致しないときは、誤動作していると判断して、ロータ識別過程は終了する。両者が一致するときは、誤動作していないと判断して、第2種の識別子(N極磁石)の存在の有無に関する第2の識別子センサ6Bの出力を識別コードの一つのビット信号としてセットする。
【0042】
この過程を全ての識別子設置位置について行い2進数コードが得られる。ロータ3にn個の識別子設置位置が設けられ、第2種の識別子は最大(n−1)個設けることができる場合、(n−1)ビットの2進数コードが得られる。この実施例ではn=8であるので、7ビットの2進数コードが得られる。例えば、図2、図3、図5の例においては、位置SにはS極の磁石が、位置N1,N3,N5にはN極の磁石が配置されて、位置N2,N4,N6,N7には磁石が配置されていないので、図7に示したように2進数コード1010100(或いは、01010100)がセットされる。16進数では54となる。S極の位置は信号の頭出しとして機能している。
【0043】
一旦、上記2進数コードが得られると、その旨の信号を発生し、再びロータ識別過程が開始しないようにすることが好ましい。
また、ロータ3の特性についての2進数コードが得られると、そのコードに対応してメモリの所定位置からそのロータ3の特性等の制御パラメータを呼び出し、遠心分離機をそのパラメータに従って制御するために使うことができる。
【0044】
以上、ロータ識別装置と構成部品の共通化を図った本発明に係るロータ回転異常検出装置の実施の形態を説明したが、本発明は何ら既述の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内において、種々の変形及び変更が可能であることは当然である。
例えば、上記実施の形態においては識別子は磁石であるとして説明したが、これに限らず、例えば、光学的識別子を光学的識別子センサを用いて識別する構成としても良い。例えば、第1種の識別子を赤印、第2種の識別子が存在することを青印、第2種の識別子が存在しないことを白印として実現することもできる。また、上記実施の形態においては識別子センサを2つ設け、両者の識別子の認識情報を比較することにより誤認識を検出できるロータ識別装置を説明したが、これに限らず、ロータの停止状態でもロータを識別し得るように識別子と同数の識別子センサを配置したもの、逆に一つの識別子センサのみを配置したもの等であっても良い。
更に、上記実施の形態においてはモータ回転軸の回転を検出するエンコーダとしてフォトインタラプタ型エンコーダを説明したが、エンコーダはこの型のものに限らず、スリット幅が異なるスリット列の複数の組を用いて回転角の相対位置ではなく絶対位置を検出できるタイプのもの等であっても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明した本発明に係るロータ回転異常検出装置によれば、ロータ種類を識別するために設けられた構成部品を利用してロータの回転異常を検出できる装置としているため、装着されたロータ種類の識別が可能であると共に、安全性の高い遠心分離機を安価に提供することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータ回転異常検出装置を備える遠心分離機の概念的垂直断面図である。
【図2】ロータに配置された識別子の配置の一例を示した図である。
【図3】識別基板に配置された識別子センサの配置の一例を示した図である。
【図4】フォトインタラプタ型エンコーダの一例を示した概念図である。
【図5】フォトインタラプタ型エンコーダに使用される円板のスリットの配置の一例を示した図である。
【図6】ホール素子の出力の概念的波形などを示した図である。
【図7】回転軸が一回転する時のエンコーダ、第1,第2の識別子センサの各々の出力波形を概念的に示した図である。
【符号の説明】
1 モータ
2 回転軸
3 ロータ
4 識別子
5 識別基板
6A,6B 識別子センサ
7 エンコーダ
8 円板
9 スリット
10 発光素子
11 受光素子
12 パルス
13A 13B 比較器
14S 14N 閾値
15 マイクロコンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心分離機に装着されたロータの回転異常を検出するロータ回転異常検出装置に関するもので、特に、ロータ識別装置の構成部品を利用したロータ回転異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、遠心分離機は、モータの回転軸の回転数又はロータの回転数のどちらか一方のみを検出し、ロータの回転数としている。ここで、モータの回転をロータに伝えている駆動ピン等に折れが発生し、モータの回転がロータに正常に伝わらないことが生じた場合、表示されるロータの回転数と実回転数との間に差異が生じ、試料の遠心分離操作に支障をきたすと共に、ロータが空回りを始め、ロータが外れるなど大事故につながる憂いがある。
【0003】
一方、複数の種類のロータを装着できる遠心分離機において、装着したロータの種類を識別するロータ識別装置を備えた遠心分離機が種々提案されている。
【0004】
例えば、実開平6−41852号公報には、ロータの同一円周上をn等分した位置の一箇所にS極又はN極の磁極を取付け、他の等分した位置の最多でn−1箇所に前記取付けた磁極とは反対のN極又はS極の磁極を取付けることにより固有の磁気パターンを形成し、該ロータが装着される遠心分離機本体の前記磁気パターンが形成された面と対向する位置にS極及びN極の磁極を判別する磁気センサを上記ロータに取付けられた磁極と同一円周上にn個等間隔に設け、該n個の磁気センサにより装着された各ロータの上記固有の磁気パターンを検知し、ロータを識別するロータ識別装置が開示されている。
【0005】
また、特開平10−34021号公報には、ロータの回転軸を中心とした同一円周上の等角間隔の格子点上に配置された識別子と、該識別子の有無を検出する識別子検出センサと、前記識別子と識別子検出センサの回転角度を検知する角度検出器と、該角度検出器の信号出力と前記識別子検出センサの信号出力から前記識別子の配置パターンを識別する制御装置を備え、前記識別子の配置パターンから表わされる識別コードは、分類コードと該分類コードから得られるチェックコードとから構成されているロータ識別装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
実開平6−41852号公報
【特許文献2】
特開平10−34021号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述したようなロータ識別装置の構成部品を用いて実現できるロータ回転異常検出装置を提案し、装着されたロータ種類の識別が可能であると共に、ロータの空回り等の回転異常を検出し得る安全性の高い遠心分離機を安価に提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、ロータに配置された識別子と、上記識別子を検出する本体側に設けられた識別子センサと、上記ロータを回転させるモータの回転軸に設けられエンコーダと、上記識別子センサの出力信号と上記エンコーダの出力信号に基づいてロータの回転異常を検出する信号処理部とを備え、上記信号処理部は所定の時間内に上記識別子センサが上記識別子を検出する回数に基づきロータの回転数を計測することと、上記信号処理部は所定の時間内に上記エンコーダが発生する信号に基づき回転軸の回転数を計測することと、上記信号処理部は上記ロータの回転数と上記回転軸の回転数とを比較し、それらの差が所定の範囲内でない場合にロータ回転が異常であると判断してロータ回転異常検出信号を出力するロータ回転異常検出装置によって解決された。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、ロータ識別装置と構成部品を共通化した本発明に係るロータ回転異常検出装置を備えた遠心分離機の一実施の形態を示した概念的垂直一部断面図である。
【0010】
この遠心分離機のモータ1の回転軸2には、ロータ3が着脱自在に装着されている。そして、モータ1が回転軸2を介してロータ3を回転駆動し、遠心分離機として機能する。
【0011】
上記ロータ3の底部には、上記回転軸2を中心として同心に且つ等角度間隔で識別子4としての複数の磁石が配置されている。この識別子4としての磁石は、ロータ底面上の、回転軸2を中心とする円周をn(整数)等分したn箇所の識別子設置位置に配置されている。それらの磁石の中の一つの磁石(以下、第1種の識別子と呼ぶ)の極性は他の磁石(以下、第2種の識別子と呼ぶ)の極性とは異なる。例えば、第1種の識別子の極性だけがS極であり、第2種の識別子の極性はN極である。或いは、その逆である。以下、その第1種の識別子の極性はS極であるとして説明する。
【0012】
磁石が配置される位置がn箇所の場合、以下の説明で、S極の磁石が配置されている識別子設置位置を位置Sと呼び、N極が配置される識別子設置位置を位置Sの隣りから回転軸の正転方向とは逆順に位置N1、N2、・・・、Nn−1と呼ぶ。
【0013】
図2は、識別子4の配置の一例を示す。この例では回転軸2を中心とする円周上の45度間隔の8箇所(n=8)の位置に、4個の磁石が配置されている。そして、位置Sの磁石の極性はS極であり、この配置例では、位置N1、N3、N5にN極の磁石が配置され、位置N2、N4、N6、N7には磁石が配置されていない。これらのN極の磁石の存在の有無の配置によってロータの種類が2進数でコード化される。例えば図2の配置の場合は1010100(或いは01010100)とコード化される。
【0014】
各位置S,N1、N2、・・・、N7に識別子4としての磁石が存在するか否かを検出する識別基板5が、遠心分離機の本体側、即ちモータ1が取り付けられている側に、上記回転軸2を中心として同心に、上記複数の識別子4と対向する位置に設けられている。識別基板5には、第1と第2の識別子センサ6A,6Bが設けられている。この識別子センサ6A,6Bはホール素子で実現することが好ましい。しかし他の磁気センサ、例えば、電磁誘導による磁気センサ等で実現することも可能である。
【0015】
図3は、識別基板5の上面図である。識別基板5には、第1と第2の識別子センサ6A、6Bとしての二つのホール素子が、回転軸2を中心として同心に45度の角度間隔で配置されている。以下、回転軸2の正転方向に関して上流側に第1の識別子センサ6Aが配置されているとして説明する。即ち、回転軸2が正転している場合、ロータ3上の各識別子4は第1の識別子センサ6Aに検出されてからロータ3が45度だけ回転したときに第2の識別子センサ6Bで検出されるように配置されている。
【0016】
また、上記モータ1の回転軸2には、図1に示したようにエンコーダ7が取り付けられていて、回転軸2の回転に応じてパルス信号を発生する。このエンコーダ7はフォトインタラプタ型エンコーダで実現されている。
【0017】
図4は、フォトインタラプタ型エンコーダ7の一例の概念図である。また図5は、このフォトインタラプタ型エンコーダ7に使用される円板8の一例の上面図である。
【0018】
フォトインタラプタ型エンコーダ7においては、円板8に半径方向に延在するスリット9を等角度間隔で配置したものを、上記モータ1の回転軸2に取り付け、その円板8の一方側に発光素子10を設け、他方の側に受光素子11を設け、上記回転軸2の回転に応じて発光素子10からの光が上記スリット9によって断続されることを上記受光素子11で検出してパルス信号を発生する。
【0019】
この例では、半径方向に延在する24本のスリット9が回転軸2を中心として等角度間隔で配置されている。この場合、エンコーダ7は、回転軸2の15度の回転毎にパルス信号を発生する。
【0020】
またこの例では、発光素子10としてLEDを、受光素子11としてフォトトランジスタを採用している。発光素子10と受光素子11の間に上記円板8を配置し、円板8のスリット9による光伝達の断続を検出し、回転軸2の回転に応じてパルス信号12を発生している。
【0021】
識別子センサ6A,6Bとしてホール素子を採用したとき、ホール素子の近傍をN極の磁石が通過する場合と、S極の磁石が通過する場合では、互いに逆極性の信号をホール素子が出力する。
【0022】
図6の(a)はホール素子を用いる識別子センサ6A,6Bのブロックダイアグラムである。識別子センサ6A,6Bの各々はホール素子と第1と第2の比較器13A,13Bを備えている。
【0023】
図6の(b)は、ホール素子の近傍をS極の磁石が通過するときとN極の磁石が通過する時の、ホール素子の出力の概念的波形である。ある正の閾値14Sを超える正の信号が現れると、第1の比較器13AがS極が存在すると判断し、図6の(c)のようにS極検出信号Sを発生し、ある負の閾値14Nを超える負の信号が現れると、第2の比較器13BがN極が存在すると判断し、図6の(d)のようにN極検出信号Nを発生する。
【0024】
ホール素子である第1の識別子センサ6Aは、回転軸2の一回転毎に一回だけS極の磁石が近傍に接近するので、それを検出し保存し出力する。即ち、位置Sが第1の識別子センサ6Aに近接すると、S極の磁石の存在を検出し出力する。位置Sは、ロータ識別用の2進数コードの基準の位置となる。
【0025】
同様に、ホール素子である第2の識別子センサ6Bも、回転軸2の一回転毎に一回だけS極の磁石が近傍に存在することを検出し出力する。即ち、位置Sが第2の識別子センサ6Bに近接すると、S極の磁石の存在を検出し出力する。
【0026】
第1の識別子センサ6Aは、N極の磁石が近傍に存在することも検出する。図2の例では、位置N1、N3、N5が識別子センサ6Aの近傍に近接するとN極検出信号Nを発生する。また、第2の識別子センサ6Bも、N極の磁石が近傍に存在することも検出しN極検出信号Nを発生する。図2の例では、位置N1、N3、N5が識別子センサ6A,6Bの近傍に近接すると信号Nを発生する。しかし、位置N2、N4、N6、N7が識別子センサ6A,6Bの近傍に近接しても信号Nを発生しない。
【0027】
第2の識別子センサ6Bと第1の識別子センサ6Aは45度の角度間隔で配置されているので、これらの第1と第2の識別子センサ6A、6Bが正常に動作していると、それらの出力は波形は同じであり、検出時刻に時間差があるだけである。
【0028】
エンコーダ7の出力パルスは回転軸2の15度の回転毎に発生し、第1の識別子センサ6Aと第2の識別子センサ6Bは45度の角度間隔があるので、第1と第2の識別子センサ6A、6Bが正常に動作していると、検出時刻にエンコーダ7の出力パルス3個分の位相差がある。
【0029】
上記した識別子4、識別子センサ6A,6B、エンコーダ7の構成を使用したロータ回転異常の検出は、マイクロコンピュータ15及びその制御プログラムを含む信号処理部において、次のようにして行われる。
【0030】
図1のモード選択信号が、ロータ回転異常検出過程を選択しているとする。この場合、マイクロコンピュータ15はロータ回転異常検出過程のための信号処理部として機能する。
【0031】
例えば、ロータ回転開始直後からロータ停止過程開始前までは、上記モード選択信号をロータ回転異常検出過程とすることにより、遠心分離機の運転中の回転異常を監視することができる。
【0032】
ロータ回転異常検出過程においては、マイクロコンピュータ15がクロック信号により所定の時間(例えば2.5秒)内に上記第1の識別子センサ6AがS極の磁石(第1種の識別子)を検出する回数を計数する。
これにより、ロータ3の回転数が得られる。このロータ3の回転数Rは、S極の磁石はロータ3に一箇所しか配置されていないため、ロータ1回転毎に1カウントされ、R=P1×24(P1=2.5秒当たりのS極信号のカウント数)で計算され、24rpmの分解能で算出される。
【0033】
また、マイクロコンピュータ15はクロック信号により所定の時間(例えば2.5秒)内の上記エンコーダ7の出力パルスを計数する。
これにより、モータの回転軸2の回転数が得られる。この回転軸2の回転数Mは、エンコーダ7はモータ1回転毎に24パルスの信号を発生し、24カウントされるため、M=P2(P2=2.5秒当たりのパルス信号のカウント数)で計算され、1rpmの分解能で算出される。
【0034】
ロータ3とモータの回転軸2とが正常に取り付けられた状態であれば、上記計測されたロータ回転数Rとモータ回転数Mとは一致しているはずである。
そのため、両者が不一致であれば、ロータ回転異常検出信号を出力し、モータ1の回転出力を遮断して運転を中止すると共に、使用者にブザー等で知らせる。
【0035】
ここで、上記ロータ回転数R、或いはモータ回転数Mの計測誤差は当然あるため、両者が完全に一致している場合のみを本発明において「一致」していると言うのではなく、所定の範囲、例えば、上記した実施の形態においては、ロータ回転数Rの読み取り分解能が24rpmであるので、計測されたロータ回転数Rとモータ回転数Mとの差がプラス/マイナス50rpm以上となったときに回転数不一致と判断し、マイクロコンピュータ15はロータ回転異常検出信号を出力し、モータ1の回転出力を遮断して運転を中止すると共に、使用者にブザー等で知らせる。
【0036】
次に、上記したロータ回転異常の検出に使用した構成をロータ識別装置として機能させる場合について説明する。
【0037】
図1のモード選択信号が、ロータ識別過程を選択しているとする。この場合マイクロコンピュータ15はロータ識別のための信号処理部として機能する。
【0038】
例えば、ロータ3を手動で回転する場合、ロータ識別スイッチを押す場合、或いはロータ回転開始直後にロータ識別過程が選択される。
【0039】
ロータ識別過程が開始すると、第1の識別子センサ6AがS極の磁石(第1種の識別子)の存在を検出するまで待つ。即ち、第1の識別子センサ6AがS極の存在を検出しないと、直ちにロータ識別過程は終了し、次の割り込み信号の発生を待つ。第1の識別子センサ6AがS極の存在を検出すると、ロータ識別過程が進行する。
【0040】
第1の識別子センサ6AがS極の存在を検出してからエンコーダ7の出力パルス3個毎に識別子センサ6Aの出力を保存する。この時点で、次の識別子設置位置が識別子センサに接近するからである。
【0041】
第1の識別子センサ6AがS極の存在を検出してからエンコーダ7の出力パルス3個毎に、第2の識別子センサ6Bの今回の出力と第1の識別子センサ6Aの前回の出力が比較される。即ち、第1の識別子センサ6Aの出力は、エンコーダ7の出力パルス3個分の時間遅れで出力される第2の識別子センサ6Bの出力と比較される。両者が一致しないときは、誤動作していると判断して、ロータ識別過程は終了する。両者が一致するときは、誤動作していないと判断して、第2種の識別子(N極磁石)の存在の有無に関する第2の識別子センサ6Bの出力を識別コードの一つのビット信号としてセットする。
【0042】
この過程を全ての識別子設置位置について行い2進数コードが得られる。ロータ3にn個の識別子設置位置が設けられ、第2種の識別子は最大(n−1)個設けることができる場合、(n−1)ビットの2進数コードが得られる。この実施例ではn=8であるので、7ビットの2進数コードが得られる。例えば、図2、図3、図5の例においては、位置SにはS極の磁石が、位置N1,N3,N5にはN極の磁石が配置されて、位置N2,N4,N6,N7には磁石が配置されていないので、図7に示したように2進数コード1010100(或いは、01010100)がセットされる。16進数では54となる。S極の位置は信号の頭出しとして機能している。
【0043】
一旦、上記2進数コードが得られると、その旨の信号を発生し、再びロータ識別過程が開始しないようにすることが好ましい。
また、ロータ3の特性についての2進数コードが得られると、そのコードに対応してメモリの所定位置からそのロータ3の特性等の制御パラメータを呼び出し、遠心分離機をそのパラメータに従って制御するために使うことができる。
【0044】
以上、ロータ識別装置と構成部品の共通化を図った本発明に係るロータ回転異常検出装置の実施の形態を説明したが、本発明は何ら既述の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内において、種々の変形及び変更が可能であることは当然である。
例えば、上記実施の形態においては識別子は磁石であるとして説明したが、これに限らず、例えば、光学的識別子を光学的識別子センサを用いて識別する構成としても良い。例えば、第1種の識別子を赤印、第2種の識別子が存在することを青印、第2種の識別子が存在しないことを白印として実現することもできる。また、上記実施の形態においては識別子センサを2つ設け、両者の識別子の認識情報を比較することにより誤認識を検出できるロータ識別装置を説明したが、これに限らず、ロータの停止状態でもロータを識別し得るように識別子と同数の識別子センサを配置したもの、逆に一つの識別子センサのみを配置したもの等であっても良い。
更に、上記実施の形態においてはモータ回転軸の回転を検出するエンコーダとしてフォトインタラプタ型エンコーダを説明したが、エンコーダはこの型のものに限らず、スリット幅が異なるスリット列の複数の組を用いて回転角の相対位置ではなく絶対位置を検出できるタイプのもの等であっても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明した本発明に係るロータ回転異常検出装置によれば、ロータ種類を識別するために設けられた構成部品を利用してロータの回転異常を検出できる装置としているため、装着されたロータ種類の識別が可能であると共に、安全性の高い遠心分離機を安価に提供することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータ回転異常検出装置を備える遠心分離機の概念的垂直断面図である。
【図2】ロータに配置された識別子の配置の一例を示した図である。
【図3】識別基板に配置された識別子センサの配置の一例を示した図である。
【図4】フォトインタラプタ型エンコーダの一例を示した概念図である。
【図5】フォトインタラプタ型エンコーダに使用される円板のスリットの配置の一例を示した図である。
【図6】ホール素子の出力の概念的波形などを示した図である。
【図7】回転軸が一回転する時のエンコーダ、第1,第2の識別子センサの各々の出力波形を概念的に示した図である。
【符号の説明】
1 モータ
2 回転軸
3 ロータ
4 識別子
5 識別基板
6A,6B 識別子センサ
7 エンコーダ
8 円板
9 スリット
10 発光素子
11 受光素子
12 パルス
13A 13B 比較器
14S 14N 閾値
15 マイクロコンピュータ
Claims (3)
- ロータに配置された識別子と、上記識別子を検出する本体側に設けられた識別子センサと、上記ロータを回転させるモータの回転軸に設けられたエンコーダと、上記識別子センサの出力信号と上記エンコーダの出力信号に基づいてロータの回転異常を検出する信号処理部とを備え、上記信号処理部は所定の時間内に上記識別子センサが上記識別子を検出する回数に基づきロータの回転数を計測することと、上記信号処理部は所定の時間内に上記エンコーダが発生する信号に基づき回転軸の回転数を計測することと、上記信号処理部は上記ロータの回転数と上記回転軸の回転数とを比較し、それらの差が所定の範囲内でない場合にロータ回転が異常であると判断してロータ回転異常検出信号を出力することを特徴とする、ロータ回転異常検出装置。
- 上記識別子の中の第1種の識別子は他の第2種の識別子の有する特性とは異なる特性を有し、上記エンコーダは上記回転軸が所定の角度を回転する毎にパルス信号を発生することと、上記識別子センサは上記識別子の特性を検出することと、上記信号処理部は所定の時間内に上記識別子センサが上記第1種の識別子を検出する回数に基づき上記ロータの回転数を計測することと、上記信号処理部は所定の時間内に上記エンコーダが発生するパルスの数に基づき上記回転軸の回転数を計測することを特徴とする、請求項1記載のロータ回転異常検出装置。
- 上記識別子は磁石であり、上記第1種の識別子はS極(又はN極)が上記識別子センサに対向している磁石であり、上記第2種の識別子はN極(又はS極)が上記識別子センサに対向している磁石であることと、上記識別子センサはホール素子であることと、上記エンコーダは発光部と受光部及び該発光部と該受光部の間に配置され上記回転軸と共に回転するスリット付き円板を備え該スリットにより光が断続することによりパルス信号を発生するフォトインタラプタ型エンコーダであることと、上記信号処理部はマイクロコンピュータ及びその制御プログラムを備えることを特徴とする、請求項2記載のロータ回転異常検出装置。
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