JP2004154644A - 多液混合装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ミキサ12に塗料(主剤)を供給する第1の供給経路14に、第1〜第4の開閉弁21〜24を有する主剤側制御バルブ16を接続し、ミキサ12に硬化剤を供給する第2の供給経路15に、第5,第6の開閉弁32,33を有する硬化剤側制御バルブ17を接続する。第1〜第3の開閉弁21〜23に主剤(あるいは一液型塗料)の供給源を接続し、第5の開閉弁32に硬化剤の供給源を接続し、第4、第6の開閉弁24,33に洗浄液の供給源を接続する。制御装置は、通常モードにおいて、設定された所定比率で主剤と硬化剤とがミキサ12に供給されるように、第1〜第3の開閉弁21〜23、第5の開閉弁32を開閉制御する。制御装置は、単独液モードにおいては、主剤側制御バルブ16の所定の開閉弁例えば第1の開閉弁21のみを開閉制御する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種類以上の液体を設定された所定比率で混合して被供給機器に供給するようにした多液混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の多液混合装置として、例えば二液混合塗装装置においては、二液型塗料の第1液(主剤)と第2液(硬化剤)とをミキサにより所定の比率で混合して被供給機器としてのスプレイガンなどに供給し、塗装を行うようになっている。この種の装置としては、特開2000−33328公報に示されるものが知られている。
【0003】
この二液混合塗装装置は、主剤を圧送するポンプ及び硬化剤を圧送するポンプと、それらを混合するミキサとを夫々供給経路(管路)でつなぐと共に、それら各供給経路に開閉弁及び流量計を夫々設け、前記各開閉弁をマイコンにより交互に開放するように制御することにより、所定の比率(例えば10対1)で主剤及び硬化剤をミキサに供給し、混合するようにしている。また、このミキサに、塗料吐出経路を介してスプレイガンが接続され、混合された塗料による塗装が行われるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した二液混合塗装装置は、二液型塗料による塗装専用の装置として構成されているのに対し、塗装の現場においては、そのような二液型塗料による塗装作業の他に、混合の必要がなく単独で使用される一液型塗料を用いた塗装作業を併用したいようなケースがある。この場合、一液型塗料用のスプレイガンや、そのスプレイガンに塗料を供給するための供給機構を、上記二液混合塗装装置とは別系統で設けることも考えられるが、これでは、別途の設備が必要となり、その分設置スペースも大きくなる等の不具合が生ずる。
【0005】
そこで、図5に示すように、既存の二液混合塗装装置1の塗料吐出経路2に、切替弁(CCV)3を付加すると共に、一液型塗料の供給源(ポンプ)4を接続する構成が考えられる。この場合、二液混合塗装装置1のミキサからの混合塗料の吐出口を切替弁3の一つの入口に接続し、一液型塗料の供給源4を切替弁3の別の入口に接続し、切替弁3の出口に吐出弁(スプレイガン)5を接続する構成とされる。
【0006】
尚、このとき、前記二液混合塗装装置1は、複数の塗料供給源(ポンプ)6と、混合装置7とを備え、図示はしないが、そのうち混合装置7は、上述のように、ミキサ、2個の供給経路、各塗料供給源6が接続される複数の開閉弁、各供給経路に設けられた流量計、各開閉弁を制御するマイコンなどを備えて構成されている。また、前記切替弁3の他の入口には、エア供給源や、洗浄液(シンナ)の供給源が接続される。
【0007】
しかしながら、上記した図5の構成では、二液混合塗装装置1に、切替弁3を付加する必要があり、また、塗料の経路も増加して複雑となり、その分、構成の複雑化ひいてはコストアップを招いてしまう。これと共に、マイコンにより、複数の開閉弁と、切替弁3との双方を制御する必要が生じ、制御が複雑となる不具合も生ずることとなる。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、2種類以上の液体を混合して用いる場合と、混合の必要のない単独液を用いる場合とを併用することを可能としながらも、簡単な構成で済ませることができる多液混合装置を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の多液混合装置は、ミキサに複数の液体を夫々供給するための複数の供給経路のうち、所定の供給経路の開閉弁に、単独液の供給源が接続された状態で、各開閉弁を制御する制御装置により、所定の供給経路以外の開閉弁の常時閉塞状態で、その所定の供給経路の開閉弁のみを制御する単独液モードの実行を可能としたところに特徴を有する(請求項1の発明)。
【0010】
これによれば、2種類以上の液体を混合して用いる場合には、制御装置により複数の供給経路の開閉弁が夫々制御されることにより、各液体が所定比率でミキサに供給され、このミキサで混合された混合液が被供給機器に供給される。そして、単独液モードにおいては、制御装置により、他の供給経路側の開閉弁が常時閉塞状態とされると共に、単独液の供給源が接続された所定の供給経路の開閉弁のみが制御されるようになる。これにて、単独液がミキサに供給され、そのままミキサを通して被供給機器に供給されるようになる。この場合、別途に切替弁を付加したり、液体の供給経路を複雑化したりすることなく、2種類以上の液体を混合して用いる場合と、混合の必要のない単独液を用いる場合とを併用することが可能となる。
【0011】
また、前記所定の供給経路に、複数の液体供給源に接続可能な複数の開閉弁が接続されている構成のものにあっては、それらのうちの所定の開閉弁に単独液の供給源を接続する構成とすることができる(請求項2の発明)。これによれば、単独液の供給源を所定の開閉弁に予め接続しておくことにより、2種類以上の液体を混合して用いる場合から、混合の必要のない単独液を用いる場合への切替え等を簡単に行うことができるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を多液(二液)混合塗装装置に適用した一実施例について、図1ないし図4を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係る多液混合装置としての二液混合塗装装置11の塗料系統(配管)の構成を概略的に示している。
【0013】
この二液混合塗装装置11は、液体として二液型塗料の第1液たる主剤と、第2液たる硬化剤とを混合するミキサ12、このミキサ12の出口側に塗料吐出経路13を介して接続された被供給機器としてのスプレイガン(図示せず)、前記ミキサ12の2つの入口に夫々接続された第1の供給経路14及び第2の供給経路15、前記第1の供給経路14の基端側に接続された主剤側制御バルブ16、前記第2の供給経路の基端側に接続された硬化剤側制御バルブ17、複数の液体供給源としての塗料供給源、各機構を制御する制御装置(図示せず)等を備えて構成される。
【0014】
前記ミキサ12は、周知のように、供給された塗料(主剤及び硬化剤)を均等に分布させるプレミキサ12aと、このプレミキサ12aから送られた塗料を撹拌混合するスタティックミキサ12bとから構成されている。また、前記ミキサ12(スタティックミキサ12b)の出口に接続された塗料吐出経路13には、ドレインバルブ18が設けられ、前記制御装置によりこのドレインバルブ18が切替えられることにより、ミキサ12の出口から送られる液体(廃液)がドレインパイプ19を通して外部の廃液容器20に排出されるようになっている。尚、前記スプレイガンは、作業者により手動でオン、オフされ、あるいは、別の制御装置により自動でオン、オフされ、それぞれのオン、オフ信号が前記制御装置に伝えられ、オン時にのみ混合動作が行われるようになっている。
【0015】
前記主剤側制御バルブ16は、この場合、出口が共通とされた4つの開閉弁21〜24(第1〜第4の開閉弁21〜24と称する)を備えて構成されている。そのうち第1〜第3の開閉弁21〜23の入口側には、夫々塗料レギュレータ25〜27を介して塗料供給源が接続されている。これら塗料供給源は、夫々塗料を収容するタンクやその塗料を圧送するポンプを備えて構成され、これら第1〜第3の開閉弁21〜23には、二液型塗料のうち3種類の主剤の供給源が接続されるようになっている。
【0016】
このとき、後述するように、単独液としての一液型塗料の供給源を接続する場合には、3つの開閉弁21〜23のうち所定の開閉弁、例えば第1の開閉弁21に塗料レギュレータ25を介して接続されるようになっている。また、前記第4の開閉弁24の入口側には、洗浄液レギュレータ28を介して、洗浄液(シンナ)の供給源(図示せず)が接続されるようになっている。尚、前記第1の給経路14には、洗浄時等に図示しないエア供給源からエアパージバルブ31を介してエアを供給することもできるようになっている。
【0017】
そして、この主剤側制御バルブ16(各開閉弁21〜24)の出口は、第1の流量計29を介して前記第1の供給経路14に接続されている。この第1の供給経路14の途中部には、計量バルブ30が接続されている。また、後述するように、この主剤側制御バルブ16(各開閉弁21〜24)は、前記制御装置により開閉制御され、以て3種類の塗料(主剤)あるいは洗浄液を選択的に第1の供給経路14ひいてはミキサ12に供給することができるようになっている。
【0018】
前記硬化剤側制御バルブ17は、この場合、出口が共通とされた2つの開閉弁32,33(第5、第6の開閉弁32、33と称する)を備えて構成されている。そのうち第5の開閉弁32の入口側には、塗料レギュレータ34を介して塗料供給源としての硬化剤の供給源が接続されている。この硬化剤の供給源も、硬化剤を収容するタンクやその硬化剤を圧送するポンプを備えて構成されている。また、前記第6の開閉弁33の入口側には、前記洗浄液レギュレータ28を介して、洗浄液(シンナ)の供給源が接続されている。
【0019】
この硬化剤側制御バルブ17(各開閉弁32、33)の出口は、第2の流量計35を介して前記第2の供給経路15に接続されている。この第2の供給経路15の途中部には、計量バルブ36が接続されている。後述するように、この硬化剤側制御バルブ17(各開閉弁32、33)も、前記制御装置により開閉制御され、以て硬化剤あるいは洗浄液を選択的に第2の供給経路15ひいてはミキサ12に供給することができるようになっている。また、前記各流量計29,35は、各供給経路14,15の液体の流量を例えば0.1mlずつカウントし、そのカウント信号(パルス信号)を制御装置に出力するようになっている。
【0020】
さて、図示はしないが、前記制御装置は、マイコンを主体として構成され、装置11全体の制御を行うようになっている。また、図示はしないが、この制御装置には、作業者が各種の入力や指示を行うための入力操作部が接続されていると共に、必要なメッセージなど各種の表示を行う表示部(いずれも図示せず)が接続されている。このとき、この制御装置のメモリには、予め、各開閉弁に接続されている各塗料供給源の塗料種類が入力、記憶されるようになっている。
【0021】
この場合、作業者は、前記入力操作部を操作することにより、塗装作業を行う際の塗料種類の指定や混合比率の設定等を行うようになっており、また本実施例では、二液型塗料を用いて塗装を行う通常モードと、一液型塗料を用いて塗装を行う単独液モードとを指定することができるようになっている。さらに、前記表示部には、洗浄中、色替中といった工程表示やモード(通常モードか単独液モードか)の表示がなされるようになっている。
【0022】
この制御装置は、そのソフトウエア的構成(制御プログラムの実行)により、通常の二液型塗料による塗装工程(通常モード)において、予め設定された主剤と硬化剤との混合比率(例えば10対1)に従い、各流量計29,35から入力されるパルス信号に基づいて、上記所定の比率で主剤と硬化剤とがミキサ12に供給されるように、主剤側制御バルブ16(第1〜第3の開閉弁21〜23)、及び、硬化剤側制御バルブ17(第5の開閉弁32)を開閉制御するようになっている。
【0023】
このとき、制御装置は、主剤側制御バルブ16の開閉弁21〜24のうち、指定された塗料種類(色)に対応した(指定された塗料(主剤)の供給源に接続された)開閉弁を開閉制御し、残りの開閉弁は常時閉塞するようになっている。硬化剤側制御バルブ17の第6の開閉弁33についても常時閉塞することは勿論である。また、ミキサ12に対する主剤と硬化剤との供給は、所定量ずつ交互に行われるようになっている。さらに、このミキサ12への塗料の供給は、スプレイガンのオン時に行われ、オフ時には停止されるようになっている。
【0024】
また、制御装置は、塗装の終了時や色替(塗料の種類の変更)時などには、洗浄工程を実行する。この洗浄工程では、主剤側制御バルブ16の第4の開閉弁24及び硬化剤側制御バルブ17の第6の開閉弁33を制御して(残りの開閉弁は全て閉塞)、供給経路14,15及びミキサ12、さらには塗料吐出経路13やスプレイガン内に洗浄液を供給し、内部を洗浄するようになっている。この洗浄時には、スプレイガンからのいわゆる捨吹きや、ドレインバルブ18を制御して不要な塗料の排出を行うようになっている。
【0025】
そして、制御装置は、単独液モードつまり一液型塗料による塗装工程の実行が可能とされ、この単独液モードにおいては、主剤側制御バルブ16の所定の開閉弁例えば第1の開閉弁21のみを開閉制御し、残りの開閉弁(第2〜第6の開閉弁)については、全て常時閉塞状態とするようになっている。この場合、第1の開閉弁21(塗料レギュレータ25)に、予め一液型塗料の供給源が接続されていることは勿論である。
【0026】
これにて、一液性塗料が第1の供給経路14からミキサ12に供給され、このミキサ12を通過して塗料吐出経路13からスプレイガンに供給され、塗装作業が行われるようになっている。尚、この単独液モードにおいては、ポットライフ時間(塗料の硬化開始時間)についての考慮はなされないようになっている。
【0027】
次に、上記構成の作用について、図2ないし図4も参照して述べる。図2〜図4のタイミングチャートは、夫々、制御装置が実行する、二液型塗料(通常モード)から一液型塗料(単独液モード)への塗料種類の変更時(色替時)、一液型塗料から別の種類の一液型塗料への変更時、一液型塗料(単独液モード)から二液型塗料(通常モード)への塗料種類の変更時(色替時)、における各部(要部)の制御(オン・オフ)の様子を示している。
【0028】
まず、図2のタイミングチャートに示すように、前回の二液型塗料による塗装作業が終了して、新たな塗料種類(一液型塗料)への変更(単独液モードへの切替え)の指示入力があると、期間Aにおいて洗浄工程が実行される。この洗浄工程では、第6の開閉弁33を開放して第2の供給経路15に洗浄液(シンナ)を流し、エア供給源から第1の供給経路14にエアを供給し、第4の開閉弁24を開放して第1の供給経路14に洗浄液を流すことを、夫々所定時間ずつ順次繰返すことが行われる。
【0029】
また、この洗浄工程(期間A)の前半においては、ドレインバルブ18が開放され、残存していた前回の塗料をドレインパイプ19から排出することが行われる。尚、この期間Aにおいては、表示部に色替中の表示及び洗浄中の表示がなされ、また、スプレイガンがオンされて内部に残っている塗料や洗浄液の排出が行われる。
【0030】
この洗浄工程(期間A)が終了すると、引続き、期間Bにおいて、充填工程が実行される。この充填工程は、第1の開閉弁21が開放され、一液型塗料を第1の供給経路14から連続的に供給することにより行われる。このときには、第5の開閉弁32は常時閉塞されていて、硬化剤が供給されることはない(図中*)。また、引続き表示部に色替中の表示がなされると共に、スプレイガンがオンされて残っていた洗浄液の排出が行われる。
【0031】
この充填工程が所定時間行われることにより、一液型塗料が、第1の供給経路14内、ミキサ12内、さらには塗料吐出経路13及びスプレイガンまで充填され、経路全体に満たされるようになる。この期間Bが終了すると、表示部に色替完了の表示がなされ、指定された一液型塗料をスプレイガンから塗装対象物に吹付ける単独液モードの塗装作業が可能となるのである。図示は省略するが、この後の塗装工程においては、第5の開閉弁32の常時閉塞状態で、スプレイガンのオン時に、第1の開閉弁21を開放して一液型塗料を順次供給する制御が行われる。
【0032】
図3は、前回の一液型塗料による塗装作業が終了し、別の種類の一液型塗料による塗装作業に変更する際におけるタイミングチャートである。ここでは、例えば第1の開閉弁21(塗料レギュレータ25)及び第2の開閉弁22(塗料レギュレータ26)に、夫々異なる種類の一液型塗料の供給源が接続されているものとする。この場合、色替えの指示入力があると、まず期間Cにおいて洗浄工程が実行される。
【0033】
この洗浄工程では、前回の塗装作業時に第2の供給経路15が使用されていないので、第2の供給経路15に洗浄液を流すことは行われず、それ以外は、上記図2に示した洗浄工程(期間A)と同様の制御が行われる。そして、洗浄工程が終了すると、次の期間Bにて、上記図2と同様に、新たに使用する一液型塗料による充填工程が実行され、その後、その一液型塗料による塗装作業が実行されるのである。
【0034】
図4は、前回の一液型塗料による塗装作業(単独液モード)が終了し、二液型塗料による塗装作業(通常モード)に変更する際におけるタイミングチャートである。ここでは、色替えの指示入力があると、まず期間Cにおいて、図3で説明したと同様の洗浄工程が実行され、この洗浄工程が終了すると、引続き次の期間Dにて充填工程が実行される。
【0035】
この充填工程では、新たに使用する二液型塗料(主剤及び硬化剤)に関して、第5の開閉弁32を期間D1だけ開放して硬化剤を第2の供給経路15に供給し、主剤側制御バルブ16の該当する開閉弁(例えば第3の開閉弁23)を期間D2だけ開放して主剤を第1の供給経路14に供給することが交互に繰返される。この際の硬化剤及び主剤の送り量は、設定された所定比率となるように制御され、これにて、ミキサ12に主剤及び硬化剤が所定比率で供給されて混合され、混合された二液型塗料が、塗料吐出経路13及びスプレイガンまで充填され、通常モードの塗装作業の実行が可能とされるようになるのである。
【0036】
このように本実施例によれば、第1の供給経路14側の主剤側制御バルブ16のいずれかの開閉弁21〜23に、一液型塗料の供給源が接続された状態で、制御装置により、第2の供給経路15側の第5の開閉弁32の常時閉塞状態で、前記開閉弁21〜23のみを制御する単独液モードの実行を可能とした。これにより、従来例(図5)で示したように別途に切替弁3を付加したり、塗料の供給経路を複雑化したりすることなく、簡単な構成で済ませながらも、二液型塗料と一液型塗料とを併用することが可能となるという優れた効果を奏する。
【0037】
また、特に本実施例では、第1の供給経路14側に設けられる主剤側制御バルブ16に、3つの塗料供給源に接続可能な第1〜第3の開閉弁21〜23を設け、それらのうちの所定の開閉弁(例えば第1の開閉弁21)に一液型塗料の供給源を接続する構成としたので、二液型塗料による塗装作業から一液型塗料による塗装作業への切替え等を簡単に行うことができるといった利点も得ることができるものである。
【0038】
尚、上記実施例では、第1の供給経路14に接続される主剤側制御バルブ16に、3つの塗料供給源に接続可能な第1〜第3の開閉弁21〜23を設けるようにしたが、主剤(あるいは一液型塗料)用の開閉弁としては、1個だけを設けるようにしても良く、さらには4個以上の開閉弁を設けるようにしても良い。
【0039】
その他、多液混合装置の具体的構成、例えばミキサや被供給機器の構成などについても、種々の変更が可能であり、また、上記実施例では二液混合塗装装置に本発明を適用するようにしたが、本発明は、塗料の混合に限らず接着剤など他の各種の液体を混合する装置全般に適用することができ、この場合、粘度の非常に高いゲル状の液体であっても良く、さらには、3種以上の液体の混合が可能な場合にも適用することができるなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明にて明らかなように、本発明によれば、ミキサに複数の液体を夫々供給するための複数の供給経路のうち、所定の供給経路の開閉弁に、単独液の供給源が接続された状態で、各開閉弁を制御する制御装置により、所定の供給経路以外の開閉弁の常時閉塞状態で、その所定の供給経路の開閉弁のみを制御する単独液モードの実行を可能としたので、2種類以上の液体を混合して用いる場合と、混合の必要のない単独液を用いる場合とを併用することを可能としながらも、簡単な構成で済ませることができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、二液混合塗装装置の塗料系統の構成を概略的に示す図
【図2】二液型塗料(通常モード)から一液型塗料(単独液モード)への塗料種類の変更時の制御の様子を示すタイミングチャート
【図3】液型塗料から別の種類の一液型塗料への変更時の制御の様子を示すタイミングチャート
【図4】一液型塗料(単独液モード)から二液型塗料(通常モード)への塗料種類の変更時の制御の様子を示すタイミングチャート
【図5】従来例における二液型塗料と一液型塗料とを併用する場合の装置構成を概略的に示す図
【符号の説明】
図面中、11は二液混合塗装装置(多液混合装置)、12はミキサ、14は第1の供給経路、15は第2の供給経路、16は主剤側制御バルブ、17は硬化剤側制御バルブ、21〜23は開閉弁、32は開閉弁を示す。
Claims (2)
- 2種類以上の液体を混合して被供給機器に供給するためのミキサと、このミキサに複数の液体を夫々供給するための複数の供給経路と、それら供給経路に夫々開閉弁を介して接続される液体供給源と、前記各開閉弁を開閉制御する制御装置とを備え、前記制御装置により、設定された所定比率で前記複数の液体を前記ミキサに供給するようにした多液混合装置において、
所定の供給経路の開閉弁に単独液の供給源が接続された状態で、前記制御装置により、前記所定の供給経路以外の開閉弁の常時閉塞状態で前記所定の供給経路の開閉弁のみを制御する単独液モードの実行を可能としたことを特徴とする多液混合装置。 - 前記所定の供給経路には、複数の液体供給源に接続可能な複数の開閉弁が接続されていると共に、それらのうちの所定の開閉弁に前記単独液の供給源が接続されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の多液混合装置。
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WO2008081634A1 (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-10 | Abb K.K. | 塗装装置 |
KR101648800B1 (ko) * | 2015-10-02 | 2016-08-18 | 김민우 | 정량 혼합장치를 구비하는 차선 도색 장치 및 방법 |
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