JP2004154352A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】充分な強度を有し柔軟で音の発生が防止された伸縮性のウイング部を有し、装着時の取付バランス不良の是正機能を有しており、フィット性に優れ、しかもショーツに対してスムーズに装着できる吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性本体11と一対のウイング部16とを有する吸収性物品10において、各ウイング部16は、捲縮した捲縮性繊維及び熱融着性繊維を含み伸縮性を有する不織布1で形成されており、該不織布1には、熱融着部が部分的に形成されており、両ウイング部16は、吸収性物品10の装着時にそれぞれの一部が互いに重合可能に形成され、一方の該ウイング部16aの片面に、メカニカルホックのオス部材17が配設され、他方の該ウイング部16bの片面(上面)は、両ウイング重合時にオス部材17が直接係合止着可能になされている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品に関し、更に詳しくは、充分な強度を有し柔軟で音の発生が防止された伸縮性のウイング部を有し、装着時の取付バランス不良の是正機能を有しており、フィット性に優れており、しかもショーツに対してスムーズに装着できる吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、ウイング部を備えた生理用ナプキンが広く知られている。
この種の生理用ナプキンにおけるウイング部は、通常、その片面に粘着部が設けられており、ナプキンの使用に際にショーツ等の下着(以下、単にショーツともいう)における股下部の縁部に沿って折り曲げられ、該粘着部を介して該下着の外表面に固定されるものである。このようなウイング部は、通常、伸縮性を有していないため、着用時に湾曲して使用される状況では、ナプキンに歪みが生じてしまうものであり、着用者に対するフィット性の向上効果を期待できない。また、多くの場合、ウイング部は、樹脂フィルムからなる裏面シートを吸収体の両側縁部から延出させて形成されていたため、ナプキンを装着する際及び/又はナプキン着用中にカシャカシャする音が発生し、使用者に不快感を与えることがあった。
【0003】
特開平9−299397号公報(特許文献1)には、ウイング部に、粘着部に代えて機械的面ファスナーのオス部材を設けた生理用ナプキンが開示されている。この生理用ナプキンは、一方のウイング部に設けたオス部材を他方のウイング部に係合止着して用いられる。
しかし、このナプキンも、着用者に対するフィット性を充分に向上させることができず、また、装着する際及び/又はナプキン着用中に音が発生する可能性がある。
【0004】
尚、従来、ウイング部の形成材料として不織布が用いられる場合もあるが、その不織布は、通常、強度的な問題から樹脂フィルムとラミネートして用いられていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−299397号公報
【0006】
本発明の目的は、充分な強度を有し柔軟で音の発生が防止された伸縮性のウイング部を有し、装着時の取付バランス不良の是正機能を有しており、フィット性に優れており、しかもショーツに対してスムーズに装着できる吸収性物品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液保持性の吸収層及び液不透過性の裏面層を具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側縁部から延出する一対のウイング部とを有する吸収性物品において、前記各ウイング部は、捲縮した捲縮性繊維及び熱融着性繊維を含み伸縮性を有する不織布で形成されており、該不織布には、熱融着部が部分的に形成されており、前記両ウイング部は、前記吸収性物品の装着時に少なくともそれぞれの一部が互いに重合可能に形成されており、一方の該ウイング部の片面に、機械的面ファスナーのオス部材が配設され、他方の該ウイング部の片面は、前記ウイング重合時に前記オス部材が直接係合止着可能になされている吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の第1実施形態としての生理用ナプキン10は、図1に示すように、液保持性の吸収層12及び液不透過性の裏面層15を具備する実質的に縦長の吸収性本体11と、吸収性本体11の長手方向の両側縁部から延出する一対のウイング部16とからなる。
【0009】
吸収層12は、液透過性の表面シート13と液保持性の吸収体14とからなり、裏面層15は、液不透過性の裏面シート15からなる。本実施形態における裏面シートは、裏面層そのものであるため該裏面層と同一の符号(15)を付す。吸収体14は、表面シート13と裏面シート15との間に介在されており、表面シート13と裏面シート15は、吸収体14の周縁部において互いに接合されている。
【0010】
各ウイング部16は、図1に示すように、吸収性本体11の形成材料(表面シート13、吸収体14及び裏面シート15)とは別個の材料である不織布1を、吸収性本体11の両側縁部にそれぞれ固定して形成されている。
【0011】
各ウイング部16を構成する不織布1は、捲縮した捲縮性繊維、及び熱融着性繊維を含んでおり、弾性部材を添設することなしに、それ自体が伸縮性を有している。
ここで、本明細書において、伸縮性とは、手で引っ張る程度の引っ張り力で伸張し、その引っ張り力がなくなると、収縮して元の状態に戻ろうとする性質であり、手で軽く引っ張る程度の引っ張り力を加えた程度では、その引っ張り力の消失によりほぼ元の状態に戻る程度の弾性を有することが好ましい。
【0012】
本実施形態のナプキン10に用いた不織布1は、吸収性本体11の長手方向(ナプキンの長手方向と同じ)及び該方向と直交する方向(ウイング部の延出方向)の両方向を含む、不織布1の面内における360゜すべての方向に弾性的に伸縮可能である。
【0013】
本実施形態における前記不織布1は、図3に示すように、捲縮した捲縮性繊維及び捲縮していない熱融着性繊維を含む第1繊維層2と、該捲縮性繊維を含まないか又は該捲縮性繊維を第1繊維層中よりも低い含有率で含む第2繊維層3とからなり、第1及び第2繊維層2,3は互いに積層された状態で部分的に熱融着されており、該不織布1には、多数の熱融着部4が形成されている。第2繊維層3は、第1繊維層2中の熱融着性繊維と同じ繊維又は異なる種類の繊維からなる。
熱融着部4は、積層した第1及び第2繊維層2,3に対して、ヒートエンボス又は超音波エンボス等の部分的な加熱加圧処理を施すことによって形成されている。
【0014】
第1繊維層2は、両ウイング部16を吸収性本体10の肌当接面と略平行となるように横方向に展開させた状態において該吸収性本体10の裏面シート15側の面と同じ方向に向けられる面(以下、下面ともいう)を形成しており、第2繊維層3は、同様に両ウイング部16を横方向に展開させた状態において、吸収性本体10の肌当接面と同じ側に向けられる面(以下、上面ともいう)を形成している。尚、第2繊維層3には捲縮性繊維を含ませないことが、ウイング部16の上面を形成する第2繊維層の強度が弱くなるのを防止し、オス部材17の止着容易性及び止着安定性を良好とする観点から好ましい。
【0015】
不織布1に含まれる前記捲縮性繊維は、所定の処理によりそれ自体で捲縮を発現する性質の繊維であって、ナプキンのウイング部に含まれている状態においては、少なくとも一部の繊維が捲縮を発現している。また、捲縮性繊維は、組み合わせて用いられる熱融着性繊維の溶融開始温度以下では実質的に溶融しない。
前記捲縮性繊維としては、熱可塑性ポリマー材料からなり且つ熱処理により螺旋状の捲縮を発現する潜在捲縮性繊維を用いることが好ましい。
潜在捲縮性繊維は、加熱される前は、従来の不織布用の繊維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度での加熱によって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維を用いると、不織布製造時の第1繊維層の熱収縮と、収縮後の弾性伸縮性(エラストマー的挙動)の両者を同時に実現することができる。
潜在捲縮性繊維は、例えば収縮率の異なる2種類の熱可塑性ポリマー材料を成分とする偏心芯鞘型複合繊維又はサイド・バイ・サイド型複合繊維からなる。その例としては、特開平9−296325号公報や特許2759331号明細書に記載のものが挙げられる。熱可塑性ポリマー材料としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。
【0016】
不織布1に含まれる前記熱融着性繊維は、所定温度に加熱することによって少なくとも表面が溶融し、その溶融及び固化により繊維同士を熱融着させ得るものである。
本実施形態における前記熱融着部4は、第1繊維層2と第2繊維層3とが、第1及び/又は第2繊維層に含まれる熱融着性繊維の溶融及び固化によって厚み方向に一体化されている部分であり、ヒートエンボス、超音波エンボス等の部分的な加熱加圧処理を施すことによって形成されている。尚、単一の繊維層からなる不織布によってウイング部16が構成されている場合の熱融着部は、その繊維層に、ヒートエンボス又は超音波エンボス等の部分的な加熱加圧処理を施すことによって形成されるものであり、該繊維層中の熱融着性繊維同士が溶融及び固化により熱融着している部分である。
不織布1(第1及び/又は第2繊維層)に含まれる熱融着性繊維としては、熱可塑性ポリマー材料からなる繊維が好適に用いられる。熱可塑性ポリマー材料としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。また、これらの熱可塑性ポリマー材料の組み合わせからなる芯鞘型複合繊維(特に同心型)又はサイド・バイ・サイド型複合繊維を用いることもできる。
【0017】
本実施形態における不織布1は、捲縮性繊維及び熱融着性繊維を混合状態で含む第1繊維層と第2繊維層とを積層し、両者を部分的な加熱加圧処理により部分的に熱融着させ、その熱融着と同時又はその後に、第1繊維層を熱処理(熱風処理等)により熱収縮させてなるものである。第1繊維層の熱収縮は、前記熱処理により、第1繊維層中の捲縮性繊維が捲縮することにより生じる。
【0018】
第1及び第2繊維層を熱融着させる前の第1及び第2繊維層それぞれを構成する繊維集合体の形態としては、例えば(1)カード法によって形成されたウェブ、及び(2)熱融着法によって形成された不織布、水流交絡法によって形成された不織布、ニードルパンチ法によって形成された不織布、溶剤接着法によって形成された不織布、スパンボンド法によって形成された不織布、メルトブローン法によって形成された不織布等、各種製法の不織布等が挙げられる。カード法によって形成されたウェブは、不織布化される前の状態の繊維集合体のことである。つまり、不織布を製造する際に用いられるカードウエブに加えられる後処理、例えばエアスルー法やカレンダー法による加熱融着処理が施されていない状態にあり、繊維同士が極めて緩く絡んでいる状態の繊維集合体のことである。カード法によって形成されたウェブを第1及び/又は第2繊維層に用いる場合には、第1及び第2繊維層2,3を熱融着させると同時に、又は熱融着させた後に、第1及び/又は第2繊維層中の繊維同士を、熱融着若しくは接着剤(バインダー材料)による接着又は機械的に交絡させる。
第1及び/又は第2繊維層2,3には、前記以外の繊維、例えばレーヨン、コットン、親水化アクリル系繊維などの吸水性繊維を混綿することもできる。
【0019】
不織布1の弾性的な伸縮性は、捲縮した捲縮性繊維のコイル構造由来の弾性に加え、熱融着性繊維のネットワーク構造が、捲縮した捲縮性繊維により収縮した構造となり、弾性作用を示すことにより発現している。
即ち、第1繊維層中の捲縮性繊維及び熱融着性繊維は混合状態とされており、不織布の製造工程において、熱融着性繊維同士が相互に熱融着されてネットワーク構造が形成されると共に、該ネットワーク構造を構成する繊維の一部が捲縮を発現した捲縮性繊維のコイル構造内に取り込まれる。該ネットワーク構造は、コイル構造内に複数の熱融着性繊維が取り込まれるため、ネットワーク構造が収縮し、ネットワーク構造自体が、弾性機能を示す(ネットワーク構造に伸ばされようとする力が働く場合、コイル状繊維は、そのコイル径が広がったり、コイルの長さが伸びる動きを示し、力の解放とともに、コイル状繊維が元に戻ろうとして、ネットワーク構造を収縮する)。
【0020】
不織布1に、弾性作用を示すネットワーク構造を形成させる観点から、第1繊維層2は、前記熱融着性繊維を5〜70重量%、特に20〜50重量%含んでいることが好ましく、前記捲縮性繊維を30〜95重量%、特に50〜95重量%含んでいることが好ましい。また、両者の比(捲縮性繊維/熱融着性繊維,重量比)は0.3〜20、特に0.8〜5であることが好ましい。尚、捲縮性繊維の量は、捲縮しているものと捲縮していないものを区別しない量である。
尚、第2繊維層中には、第1繊維層中の熱融着性繊維と同じ又は異なる熱融着繊維が、例えば40〜100重量%程度含まれていることが好ましい。また、第2繊維層中にも、捲縮性繊維を若干量(例えば5〜20重量%)含ませても良い。
【0021】
ウイング部16には、第1繊維層2と第2繊維層3とが熱融着されて厚み方向に一体化された熱融着部4が部分的に形成されている。
熱融着部4は、図2に示すように、各ウイング部16の全域に万遍なく分散させて多数形成されている。
【0022】
各ウイング部16の単位面積当たりの熱融着部4の総面積は、ウイング部の充分な強度、オス部材の係合容易性及び係合安定性、ウイング部の柔軟性を得る観点から10〜60、特に20〜50であることが好ましい。
【0023】
一対の前記ウイング部16,16は、図4に示すように、このナプキン10の装着時に少なくともそれぞれの一部が互いに重合可能に形成されており、一方のウイング部16aの下面(片面)に、メカニカルホックのオス部材17が配設され、他方のウイング部16bの上面(片面)は、両ウイング16,16重合時に前記オス部材17が直接係合止着可能になされている。
ここで、「メカニカルホック」とは、メス部材を備えたメス型シートと該メス部材と係合可能なオス部材を備えたオス型シートとよりなる公知の止着具をいい、「メカニカルホックのオス部材」とは該オス部材をいう。上記オス型シートは、そのオス部材17が鉤形のもの、きのこ形のもの、錨形のもの等、通常公知のものを特に制限なく用いることができる
【0024】
本実施形態のナプキン10におけるオス部材17は、図3に示すように、一方のウイング16aの第1繊維層2側の面に、メカニカルホックのオス型シート17’を接着剤を介して又はヒートシール、超音波シール、高周波シール等の熱融着により、固着することにより設けられている。他方のウイング16bの第2繊維層3側の面は、第2繊維層3により形成されていることによって、オス部材17が機械的に係合可能である。
第2繊維層3は、熱融着部4以外の部位が上面側に凸の隆起部5を形成しており、前記オス部材1は、特に隆起部5を構成する繊維に対して、優れた係合性を示す。また、ウイング部の上面に隆起部5が形成されていることにより、優れた肌触りが得られる。尚、隆起部5の内部は、第2繊維層の構成繊維で満たされているが、内部空洞の隆起部5とすることもできる。
【0025】
本実施形態のナプキン10は、図4に示すように、ウイング部16をショーツの股下部(クロッチ部)Sの縁部に沿って折り曲げ、該ショーツの外表面側において、一方のウイング16aに配設されたメカニカルホックのオス部材17を他方のウイング20bを構成する不織布に直接係合させ止着することにより、ショーツに装着固定して用いられる。
【0026】
本実施形態のナプキン10によれば、ウイング部16が、上述した伸縮性を有する不織布1からなるため、着用者に対するナプキンのフィット性が向上し、液漏れの原因となる隙間の発生を防止することができる。
即ち、ウイング部が伸縮機能を有しており、装着者は、ウイング部16を幅方向へ伸ばすように、特に意識することなくショーツへ取り付けるため、吸収性本体11には、ウイングによる幅方向外向きの力が加わり、それによりヨレにくくなる。また、弾性機能を有するウイング部自体に、吸収性本体の形態を維持する保形効果がある。これらの2つの効果によって、ヨレにくくフィットする機能が得られる。
【0027】
また、通常、ナプキンには、ショーツへの固定による湾曲や着用中の動きによって様々な歪みが発生し、特にウイング部を有するナプキンにおいては、この歪みがウイング部に強く発生し、フィット性の低下・表面のシワの発生等の原因となるが、本実施形態のナプキン10においては、ウイング部16の基端部寄りの部分が、吸収性本体11の長手方向(ナプキンの長手方向と同じ)に伸縮することで、この歪みを緩和することができる。
【0028】
また、各ウイング部16を構成する不織布は、熱融着部により強度が高められているため、樹脂フィルムと積層する等の補強を行わなくても良く、しかも、捲縮性繊維の繊維の形態が熱融着部においても完全に又はある程度維持されるため、不織布の柔軟性と強度の両立が可能である。
更に、ウイング部が不織布1からなるため、ナプキンを装着する際及び/又はナプキン着用中における音の発生が防止される。
【0029】
また、本実施形態におけるウイング部16は、伸縮性を有するので、装着時の取付バランス不良の是正機能を有している。
即ち、ウイング部に粘着剤がなく、ウイング同士が結合されるため、ウイング部に不均一な力が働いた場合、自然に適正な状態へ導く事ができる。これは、弾性機能を有するウイング部では、特に効率よく働き、ウイング取り付け時の左右バランスの調整を、ウイング部に働く力を全体で緩和する事によって起こり、前述したウイング取り付け時だけでなく、動きによって左右の力のバランスが崩れた場合でも、一体化されたウイング部によって左右のバランスを取る事ができる。
【0030】
また、両ウイング部16,16には粘着部が形成されておらず、一方のウイング部16aに設けられたオス部材17を、他方のウイング部16bに係合止着させるだけでショーツに装着固定することができるので、ウイング部16を吸収性本体11や身体に粘着させることなくスムーズに装着でき、また、容易に着け直しが可能である。更に、ウイング用の剥離紙が必要なく、簡略な包装形態による包装が可能である。ナプキン10は、通常、両ウイング部同士を前記オス部材17を介して係合止着させた状態で包装される。
【0031】
第1実施形態のナプキンの形成材料について説明すると、表面シート13、吸収体14、裏面シート15、メカニカルホックのオス部材17としては、それぞれ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品に従来用いられている各種公知の材料を用いることができる。吸収層12は、表面シート13と吸収体14との区別が付かないように一体的に形成されたものであっても良い。
【0032】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。以下の説明においては、第1実施形態のナプキン10と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点については、上述した第1実施形態の説明が適宜適用される。
【0033】
第2実施形態の生理用ナプキン10’は、両ウイング部16,16の吸収性本体11からの延出長さが第1実施形態のナプキン10と異なる。即ち、第2実施形態のナプキンの両ウイング部16,16は、その何れをも伸張させない場合には、図5に示すように、一方のウイング部16aに設けられたオス部材17を、他方のウイング部16bに重合させることができない。しかし、両ウイング部16,16の少なくとも何れか一方を伸張させることにより、オス部材17を前記他方のウイング部16bに係合止着可能になされている。第2実施形態のナプキン10’をショーツに装着固定した状態は、図4に示される状態とほぼ同じである。
第2実施形態のナプキン10’によれば、斯かる構成を有するため、ウイング部において幅方向の収縮力が働き、この力によって吸収性本体が凸形状をなし、フィット性を向上することができる。
【0034】
第3実施形態の生理用ナプキン10Aは、図6に示すように、両ウイング部16,16を構成する不織布が、吸収性本体11の肌当接面Pを形成する部分を有する一枚の不織布1Aの両端部分からなり、該不織布1Aにおける該肌当接面Pを形成する部分にも、第1実施形態の両ウイング部におけるのと同様の熱融着部及び隆起部が形成されている(図示略)。不織布1Aにおける肌当接面Pを形成する部分に熱融着部及び隆起部を形成された構成とすることにより、表面に液残りが生じにくく、肌触りに優れた生理用ナプキンを得ることができる。
【0035】
第4実施形態の生理用ナプキン10Bは、図7に示すように、各ウイング部16を構成する不織布が、第1繊維層2及び第2繊維層3からなり、両ウイング部を構成する第2繊維層3,3が、吸収性本体11の肌当接面Pを形成する部分を有する一枚の連続シート2’の両端部分からなる。各ウイング部16の下面を構成する第1繊維層は、それぞれ、一端部を吸収性本体11の側縁部に固定されており、該各側縁部から延出した部分が、連続シート2’の一端部分と熱融着されている。
【0036】
第5実施形態の生理用ナプキン10Cは、図8に示すように、両ウイング部16,16を構成する不織布が、吸収性本体11を横断させて該吸収性本体11の裏面シート15側の面に接合された一枚の不織布1Bの両端部分からなり、該不織布1Bの裏面シート15側の面に接合された部分にも、第1実施形態の両ウイング部におけるのと同様の熱融着部及び隆起部が形成されている(図示略)。
第4実施形態のナプキン10Cは、吸収性本体11に前記隆起部により弾性回復性が付与されるため、クッション性に優れている。
尚、第4及び第5実施形態の各ナプキンにおけるウイング部16は、第1実施形態のナプキン10におけるウイング部16と実質的に同一の構造を有している。第3実施形態のナプキンにおけるウイング部16は、単層の不織布からなる以外は、第1実施形態のナプキン10におけるウイング部16と同様の構造を有している。
【0037】
本発明は、前記各実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、ウイング部16を構成する不織布は、図9に示されるようなパターンで熱融着部4が形成されているものであっても良い。また、多数の熱融着部がウイング部に分散させて配置されている場合の個々の熱融着部の形状は、平面視において円形の他、楕円形、三角形、菱形、長方形、星形等の任意の形状とすることができる。更に、総て又は一部の熱融着部の形状を、直線状若しくは連続波形、ギザギザ形等の非直線状又は格子状等に形成しても良い。
【0038】
また、各ウイング部を構成する不織布は、単層の不織布であっても良く、その場合、該不織布中の熱捲縮性繊維の含有率は50〜95重量%、熱融着性繊維の含有率は5〜50重量%であることが、強度及び肌触りの観点から好ましい。
また、各ウイング部を構成する不織布は、3層以上の繊維層からなるものであっても良い。例えば、第1実施形態で用いた不織布における第1繊維層の第2繊維層が積層された面とは反対側の面側に、第2繊維層と同一又は異なる材料からなる第3繊維層を積層し、これらが部分的な熱融着部で厚み方向に一体化されていても良い。また、左右ウイング部で不織布を構成する繊維層の数が相違していても良い。
更に、オス部材17を一方のウイング部の前記上面に配設し、該オス部材17が他方のウイング部の前記下面に係合止着されるようにしても良い。
【0039】
尚、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー、失禁パッド等であっても良い。
【0040】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品は、充分な強度を有し柔軟で音の発生が防止された伸縮性のウイング部を有し、装着時の取付バランス不良の是正機能を有しており、フィット性に優れており、しかもショーツに対してスムーズに装着できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態としての生理用ナプキンを一部破断して示す斜視図である。
【図2】図2は、図1の生理用ナプキンのウイング部に形成された熱融着部の形成パターンを示す平面図である。
【図3】図3は、図1の生理用ナプキンのウイング部の断面を示す模式図で、図2のX−X断面を示す図である。
【図4】図4は、図1の生理用ナプキンをショーツに装着固定した状態を示す模式断面図である。
【図5】図5は、本発明の第2実施形態としての生理用ナプキンを、ショーツに装着固定する直前の状態を示す模式断面図である。
【図6】図6は、本発明の第3実施形態としての生理用ナプキンを示す模式断面図である。
【図7】図7は、本発明の第4実施形態としての生理用ナプキンを示す模式断面図である。
【図8】図8は、本発明の第5実施形態としての生理用ナプキンを示す模式断面図である。
【図9】図9は、本発明の更に他の実施形態における熱融着部の形成パターンを示す平面図である。
【符号の説明】
1 不織布
2 第1繊維層
3 第2繊維層
4 熱融着部
10,10’,10A〜10C 生理用ナプキン(吸収性物品)
11 吸収性本体
12 吸収層
15 裏面シート(裏面層)
16 ウイング部
17 メカニカルホックのオス部材

Claims (4)

  1. 液保持性の吸収層及び液不透過性の裏面層を具備する実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の両側縁部から延出する一対のウイング部とを有する吸収性物品において、
    前記各ウイング部は、捲縮した捲縮性繊維及び熱融着性繊維を含み伸縮性を有する不織布で形成されており、該不織布には、熱融着部が部分的に形成されており、
    前記両ウイング部は、前記吸収性物品の装着時に少なくともそれぞれの一部が互いに重合可能に形成されており、一方の該ウイング部の片面に、メカニカルホックのオス部材が配設され、他方の該ウイング部の片面は、前記両ウイング重合時に前記オス部材が直接係合止着可能になされている吸収性物品。
  2. 前記各ウイング部を構成する不織布は、前記捲縮性繊維及び前記熱融着性繊維を含む第1繊維層と、前記捲縮性繊維を含まないか又は該捲縮性繊維を第1繊維層中よりも低い含有率で含む第2繊維層とを有し、第1及び第2繊維層は互いに積層されて前記熱融着部で厚み方向に一体化されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記第1繊維層は、前記熱融着性繊維を5〜70重量%、前記捲縮性繊維を30〜95重量%含んでおり、前記捲縮性繊維の捲縮コイル内に該熱融着性繊維を取り込んだ部分を有している請求項2記載の吸収性物品。
  4. 前記両ウイング部の何れをも伸張させない状態では、一方の該ウイング部に設けられた前記オス部材を他方の該ウイング部に重合させることができず、両ウイング部の少なくとも一方を伸張させることにより、該オス部材を前記他方のウイング部に係合止着可能になされている請求項1〜3の何れか記載の吸収性物品。
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