JP2004153964A - リニアモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】推力への変換効率がよく、マグネットの位置ズレや脱落を防止して長時間動作を可能にするリニアモータを提供する。
【解決手段】外ヨーク11の中空内周面の12面に断面台形のマグネット12を固着し、内周面を単一極にしている。また、円柱状の内ヨーク13の外周面を絶縁して、コイル14を巻回している。外ヨーク11の内周面の角には凹部11aを設けており、マグネット12の底辺の寸法バラツキを吸収できるとともに、凹部11aに接着剤を積極的に溜めて隣り合うマグネット12の隙間(傾斜面)に供給しやすくして、くさび作用を確実にしている。
【選択図】 図1
【解決手段】外ヨーク11の中空内周面の12面に断面台形のマグネット12を固着し、内周面を単一極にしている。また、円柱状の内ヨーク13の外周面を絶縁して、コイル14を巻回している。外ヨーク11の内周面の角には凹部11aを設けており、マグネット12の底辺の寸法バラツキを吸収できるとともに、凹部11aに接着剤を積極的に溜めて隣り合うマグネット12の隙間(傾斜面)に供給しやすくして、くさび作用を確実にしている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイスコイル形リニアモータのマグネットの固定に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業用機器の小型高性能化により、機器の駆動用に使われるモータの高性能化の要望が強くなり、回転電機とボールネジの組合せでは対応できない用途にリニアモータが検討されている。
【0003】
従来の外ヨークにマグネットを備えたボイスコイル形リニアモータについて説明する。
【0004】
図4において、外ヨーク41と内ヨーク42と側ヨーク43とで日の字形の閉鎖磁気回路を構成し、外ヨーク41と内ヨーク42で構成される対向面に同じ幅のマグネット44を極性が異なるようにストローク方向に2組を上下に固着している。非磁性体のコイルボビン45にコイル46を設け、マグネット44と空隙を介して軸方向に移動自在にしている(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−214530号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のボイスコイル型リニアモータは、上下2組のマグネット間にあるコイルのみが推力に寄与するため効率が悪かった。
【0007】
また、熱変化や衝撃力などで外ヨークの平面に固着したマグネットは剥がれやすく、外ヨークを可動部にするとマグネットの位置がズレたり脱落する可能性があった。
【0008】
このため、半導体製造装置のように長時間駆動の用途では(例えば、金属線を電極間にボンディングするダイボンダマシンのノズル駆動装置)、駆動源の特性変化によりマシンが停止しないようにする必要があった。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、推力への変換効率がよく、マグネットのズレや脱落を防止して長時間動作を可能にするリニアモータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明のリニアモータは、多角形の中空部を有する外ヨークとその中空部の内周全面を単一極で覆い固着した台形断面のマグネットとを有する外ヨークユニットと、柱状の内ヨークとその外周に巻回したコイルとを有する内ヨークユニットとを備え、外ヨークユニットは、複数組の外ヨークおよびマグネットを備え、隣り合う磁極を異極とし、内ヨークユニットのコイルは、マグネットに対応して複数組接続され、隣り合うコイルの電流の向きが反対になるように巻回したもので、マグネットと対向するコイルの全周にわたり推力に変換できるので効率がよく、台形断面のマグネットにより内周側に脱落するのを防ぐことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記の課題を解決するために請求項1記載のリニアモータは、多角形の中空部を有する外ヨークとその中空部の内周全面を単一極で覆い固着した台形断面のマグネットとを有する外ヨークユニットと、柱状の内ヨークとその外周に巻回したコイルとを有する内ヨークユニットとを備え、前記マグネット内面とコイル外周とのギャップを保持し、コイルに流す電流の向きによって一方のユニットが移動するものであり、隣り合うマグネットの台形断面がくさびのように作用するため接着剥がれが発生してもマグネットが内周側に脱落するのを防止できる。
【0012】
また、請求項2記載のリニアモータは、請求項1の内容に加えて、外ヨークユニットは、複数組の外ヨークおよびマグネットを備え、隣り合う磁極を異極とし、内ヨークユニットのコイルは、マグネットに対応して複数組接続され、隣り合うコイルの電流の向きが反対になるように巻回したもので、マグネットと対向するコイルの全周にわたり推力に変換できる。
【0013】
また、請求項3記載のリニアモータは、請求項1に記載の内容に加えて、多角形の中空部の角に凹部を設けたもので、凹部によりマグネット底辺の寸法バラツキを吸収するとともに、凹部に積極的に接着剤を溜めることで傾斜面に接着剤を誘導し、くさびの作用効果をより確実なものにすることができる。
【0014】
また、請求項1から請求項3のいずれか1項記載のリニアモータでワイヤを供給するノズルを駆動するので、ノズル駆動装置は長時間稼動が可能となり、非常停止によるロスを低減できる。
【0015】
【実施例】
以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施例1)
実施例1は、外ヨークユニットが可動するリニアモータである。
【0017】
図1は出力部の断面図で、外ヨーク11の中空内周面の12面に断面が台形のマグネット12を固着し、内周面を単一極にしている。また、円柱状の内ヨーク13の外周面を絶縁して、コイル14を巻回している。
【0018】
外ヨーク11の内周面の角には凹部11aを設けており、マグネット12の底辺の寸法バラツキを吸収できるとともに、凹部11aに接着剤を積極的に溜めて隣り合うマグネット12の隙間(傾斜面)に供給しやすくしている。
【0019】
これにより、単一極のマグネット12に接着剥がれが生じても、くさび作用で内周側に脱落することはない。
【0020】
図2において、11は外ヨーク、11aは凹部、12はマグネット、13は内ヨーク、14はコイル、15、16は取付台、17はマグネット押え板、18は連結スペーサ、19はリニアガイドである。
【0021】
図1を用いて説明したマグネット12を外ヨーク11に固着したものを2組(マグネット内周面は異極)を、磁性材で構成した連結スペーサ18の両側に配置、さらにマグネット押え板17を両側に配置し、それぞれを一体に連結して外ヨークユニットを構成する。
【0022】
内ヨーク13の外周上には2組のマグネット12と対応するように2区間に分け、電流の向きを反対にするため逆巻回したコイル14を接続して内ヨークユニットを構成する。マグネット12とコイル14との推力方向の寸法差がストロークとなり、実施例1ではコイル12を大きくしている。このため、連結スペーサ18とストローク長は概ね同じ寸法にしている。
【0023】
外ヨークユニットと内ヨークユニットのギャップが一定となるように内ヨーク13の両端を取付台15,取付台16で保持し、さらに、リニアガイド19の可動側と外ヨークユニットを連結する。
【0024】
このように外ヨークとマグネット、コイルを2組(複数)で構成するため、閉鎖磁路が構成される。すなわち、マグネット内面(仮にN極とする)から内ヨークへ、そして順次、内ヨーク内から隣り合うマグネットの内面(S極)、マグネット内から外周(N極)、外ヨークから連結スペーサ、元の外ヨーク内を経て元のマグネット外周(S極)に環流する。
【0025】
コイル14はこの閉鎖磁路内で鎖交しており、コイル14に通電すると、2つのコイル14に流れる電流の向きと、2組のマグネット12内周面の磁極(異極)とによって決まる推力方向は同じとなり、外ヨークユニットが移動する。
【0026】
そして、マグネット押え板17の配置により接着剥がれが生じてもマグネット12は移動方向(軸方向)に動くことはない。また、上述したようにマグネット形状の特徴から内周側に脱落することもないので推力変化がなく、半導体製造装置のように長時間安定稼働が必要なダイボンダなどの直線駆動源に適している。
【0027】
このように、体積あたりのマグネット量が増え、マグネット磁極と対向したコイル全周が推力に寄与するため推力アップが図れる。また、マグネットの接着剥がれが生じても、マグネットが移動や脱落することがなく、推力の安定したリニアモータとなる。さらに、マグネットを備えた外ヨークユニットを可動させるため、コイル断線の心配がない。
【0028】
なお、推力効率外ヨークの中空部の多角形は、6以上の偶数にすればよく、6角形の場合には、内ヨークを6角柱にすれば、マグネットとコイルのギャップを小さくでき、磁束を有効利用できる。また、外ヨークは磁性板をプレス積層して構成すれば、多角形や凹部の形成が容易になる。
【0029】
また、上記で説明した外ヨークユニットと内ヨークユニットを並列に連結し、互いに隣り合う磁極を異磁極、互いに隣り合う電流の向きを反対になるように結線すれば、さらに推力飽和の少ないリニアモータが得られる。この場合、連結スペーサを非磁性体で構成すればよく、外ヨークユニットと内ヨークユニットの間で閉磁路が構成され、コイルはこの磁束と鎖交しており、電流の向きにより可動側のユニットが移動する。
【0030】
(実施例2)
実施例2は、外ヨークユニットを固定して、内ヨークユニットを可動するものである。
【0031】
図3において、31は外ヨーク、32はマグネット、33は内ヨーク、34はコイル、35は取付台A、36は取付台B、37はマグネット押え板、38は連結スペーサ、39はリニアガイドである。
【0032】
外ヨーク31、マグネット32、マグネット押え板37、連結スペーサ38で外ヨークユニットを構成する点は実施例1を同じであり、説明を省略する。
【0033】
内ヨークユニットは、内ヨーク33の外周上には2組のマグネットと対応するように2区間に分けて電流の向きを反対にするため逆巻回したコイル34を接続する点は実施例1と同じである。
【0034】
内ヨークユニットを可動させるため、内ヨーク33の両端をストローク分長くしている。取付台35、取付台36およびそれに取り付けたリニアガイド39で内ヨーク33の両端を移動可能に保持する。
【0035】
なお、磁路の構成についても実施例1と同様であり説明を省略する。
【0036】
このように、推力を向上させながら簡単な構成によりマグネットを機械的に固定できるリニアモータが得られる。
【0037】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように請求項1、2記載の発明によれば、内周全面をマグネットで覆うため、推力の大きなリニアモータが得られる。また、断面台形のマグネットの側面同士がくさびのように作用するので、マグネットが内周側に脱落することはない。
【0038】
また、請求項3記載の発明によれば、凹部によりマグネット底辺の寸法バラツキを吸収できるとともに、断面台形の傾斜面に積極的に接着剤を供給することでくさび作用をより確実なものにできる。
【0039】
さらに、ダイボンダのノズル駆動装置のように24時間稼働させるマシンに本発明のリニアモータを搭載すれば推力変化などで非常停止することもなく、稼動損を削減でき設備の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるリニアモータ出力部の断面図
【図2】本発明の実施例1におけるリニアモータの構成断面図
【図3】本発明の実施例2におけるリニアモータの構成断面図
【図4】従来のリニアモータにおけるリニアモータ出力部の断面図
【符号の説明】
11、31 外ヨーク
11a 凹部
12、32 マグネット
13、33 内ヨーク
14、34 コイル
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイスコイル形リニアモータのマグネットの固定に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業用機器の小型高性能化により、機器の駆動用に使われるモータの高性能化の要望が強くなり、回転電機とボールネジの組合せでは対応できない用途にリニアモータが検討されている。
【0003】
従来の外ヨークにマグネットを備えたボイスコイル形リニアモータについて説明する。
【0004】
図4において、外ヨーク41と内ヨーク42と側ヨーク43とで日の字形の閉鎖磁気回路を構成し、外ヨーク41と内ヨーク42で構成される対向面に同じ幅のマグネット44を極性が異なるようにストローク方向に2組を上下に固着している。非磁性体のコイルボビン45にコイル46を設け、マグネット44と空隙を介して軸方向に移動自在にしている(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−214530号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のボイスコイル型リニアモータは、上下2組のマグネット間にあるコイルのみが推力に寄与するため効率が悪かった。
【0007】
また、熱変化や衝撃力などで外ヨークの平面に固着したマグネットは剥がれやすく、外ヨークを可動部にするとマグネットの位置がズレたり脱落する可能性があった。
【0008】
このため、半導体製造装置のように長時間駆動の用途では(例えば、金属線を電極間にボンディングするダイボンダマシンのノズル駆動装置)、駆動源の特性変化によりマシンが停止しないようにする必要があった。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、推力への変換効率がよく、マグネットのズレや脱落を防止して長時間動作を可能にするリニアモータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明のリニアモータは、多角形の中空部を有する外ヨークとその中空部の内周全面を単一極で覆い固着した台形断面のマグネットとを有する外ヨークユニットと、柱状の内ヨークとその外周に巻回したコイルとを有する内ヨークユニットとを備え、外ヨークユニットは、複数組の外ヨークおよびマグネットを備え、隣り合う磁極を異極とし、内ヨークユニットのコイルは、マグネットに対応して複数組接続され、隣り合うコイルの電流の向きが反対になるように巻回したもので、マグネットと対向するコイルの全周にわたり推力に変換できるので効率がよく、台形断面のマグネットにより内周側に脱落するのを防ぐことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記の課題を解決するために請求項1記載のリニアモータは、多角形の中空部を有する外ヨークとその中空部の内周全面を単一極で覆い固着した台形断面のマグネットとを有する外ヨークユニットと、柱状の内ヨークとその外周に巻回したコイルとを有する内ヨークユニットとを備え、前記マグネット内面とコイル外周とのギャップを保持し、コイルに流す電流の向きによって一方のユニットが移動するものであり、隣り合うマグネットの台形断面がくさびのように作用するため接着剥がれが発生してもマグネットが内周側に脱落するのを防止できる。
【0012】
また、請求項2記載のリニアモータは、請求項1の内容に加えて、外ヨークユニットは、複数組の外ヨークおよびマグネットを備え、隣り合う磁極を異極とし、内ヨークユニットのコイルは、マグネットに対応して複数組接続され、隣り合うコイルの電流の向きが反対になるように巻回したもので、マグネットと対向するコイルの全周にわたり推力に変換できる。
【0013】
また、請求項3記載のリニアモータは、請求項1に記載の内容に加えて、多角形の中空部の角に凹部を設けたもので、凹部によりマグネット底辺の寸法バラツキを吸収するとともに、凹部に積極的に接着剤を溜めることで傾斜面に接着剤を誘導し、くさびの作用効果をより確実なものにすることができる。
【0014】
また、請求項1から請求項3のいずれか1項記載のリニアモータでワイヤを供給するノズルを駆動するので、ノズル駆動装置は長時間稼動が可能となり、非常停止によるロスを低減できる。
【0015】
【実施例】
以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施例1)
実施例1は、外ヨークユニットが可動するリニアモータである。
【0017】
図1は出力部の断面図で、外ヨーク11の中空内周面の12面に断面が台形のマグネット12を固着し、内周面を単一極にしている。また、円柱状の内ヨーク13の外周面を絶縁して、コイル14を巻回している。
【0018】
外ヨーク11の内周面の角には凹部11aを設けており、マグネット12の底辺の寸法バラツキを吸収できるとともに、凹部11aに接着剤を積極的に溜めて隣り合うマグネット12の隙間(傾斜面)に供給しやすくしている。
【0019】
これにより、単一極のマグネット12に接着剥がれが生じても、くさび作用で内周側に脱落することはない。
【0020】
図2において、11は外ヨーク、11aは凹部、12はマグネット、13は内ヨーク、14はコイル、15、16は取付台、17はマグネット押え板、18は連結スペーサ、19はリニアガイドである。
【0021】
図1を用いて説明したマグネット12を外ヨーク11に固着したものを2組(マグネット内周面は異極)を、磁性材で構成した連結スペーサ18の両側に配置、さらにマグネット押え板17を両側に配置し、それぞれを一体に連結して外ヨークユニットを構成する。
【0022】
内ヨーク13の外周上には2組のマグネット12と対応するように2区間に分け、電流の向きを反対にするため逆巻回したコイル14を接続して内ヨークユニットを構成する。マグネット12とコイル14との推力方向の寸法差がストロークとなり、実施例1ではコイル12を大きくしている。このため、連結スペーサ18とストローク長は概ね同じ寸法にしている。
【0023】
外ヨークユニットと内ヨークユニットのギャップが一定となるように内ヨーク13の両端を取付台15,取付台16で保持し、さらに、リニアガイド19の可動側と外ヨークユニットを連結する。
【0024】
このように外ヨークとマグネット、コイルを2組(複数)で構成するため、閉鎖磁路が構成される。すなわち、マグネット内面(仮にN極とする)から内ヨークへ、そして順次、内ヨーク内から隣り合うマグネットの内面(S極)、マグネット内から外周(N極)、外ヨークから連結スペーサ、元の外ヨーク内を経て元のマグネット外周(S極)に環流する。
【0025】
コイル14はこの閉鎖磁路内で鎖交しており、コイル14に通電すると、2つのコイル14に流れる電流の向きと、2組のマグネット12内周面の磁極(異極)とによって決まる推力方向は同じとなり、外ヨークユニットが移動する。
【0026】
そして、マグネット押え板17の配置により接着剥がれが生じてもマグネット12は移動方向(軸方向)に動くことはない。また、上述したようにマグネット形状の特徴から内周側に脱落することもないので推力変化がなく、半導体製造装置のように長時間安定稼働が必要なダイボンダなどの直線駆動源に適している。
【0027】
このように、体積あたりのマグネット量が増え、マグネット磁極と対向したコイル全周が推力に寄与するため推力アップが図れる。また、マグネットの接着剥がれが生じても、マグネットが移動や脱落することがなく、推力の安定したリニアモータとなる。さらに、マグネットを備えた外ヨークユニットを可動させるため、コイル断線の心配がない。
【0028】
なお、推力効率外ヨークの中空部の多角形は、6以上の偶数にすればよく、6角形の場合には、内ヨークを6角柱にすれば、マグネットとコイルのギャップを小さくでき、磁束を有効利用できる。また、外ヨークは磁性板をプレス積層して構成すれば、多角形や凹部の形成が容易になる。
【0029】
また、上記で説明した外ヨークユニットと内ヨークユニットを並列に連結し、互いに隣り合う磁極を異磁極、互いに隣り合う電流の向きを反対になるように結線すれば、さらに推力飽和の少ないリニアモータが得られる。この場合、連結スペーサを非磁性体で構成すればよく、外ヨークユニットと内ヨークユニットの間で閉磁路が構成され、コイルはこの磁束と鎖交しており、電流の向きにより可動側のユニットが移動する。
【0030】
(実施例2)
実施例2は、外ヨークユニットを固定して、内ヨークユニットを可動するものである。
【0031】
図3において、31は外ヨーク、32はマグネット、33は内ヨーク、34はコイル、35は取付台A、36は取付台B、37はマグネット押え板、38は連結スペーサ、39はリニアガイドである。
【0032】
外ヨーク31、マグネット32、マグネット押え板37、連結スペーサ38で外ヨークユニットを構成する点は実施例1を同じであり、説明を省略する。
【0033】
内ヨークユニットは、内ヨーク33の外周上には2組のマグネットと対応するように2区間に分けて電流の向きを反対にするため逆巻回したコイル34を接続する点は実施例1と同じである。
【0034】
内ヨークユニットを可動させるため、内ヨーク33の両端をストローク分長くしている。取付台35、取付台36およびそれに取り付けたリニアガイド39で内ヨーク33の両端を移動可能に保持する。
【0035】
なお、磁路の構成についても実施例1と同様であり説明を省略する。
【0036】
このように、推力を向上させながら簡単な構成によりマグネットを機械的に固定できるリニアモータが得られる。
【0037】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように請求項1、2記載の発明によれば、内周全面をマグネットで覆うため、推力の大きなリニアモータが得られる。また、断面台形のマグネットの側面同士がくさびのように作用するので、マグネットが内周側に脱落することはない。
【0038】
また、請求項3記載の発明によれば、凹部によりマグネット底辺の寸法バラツキを吸収できるとともに、断面台形の傾斜面に積極的に接着剤を供給することでくさび作用をより確実なものにできる。
【0039】
さらに、ダイボンダのノズル駆動装置のように24時間稼働させるマシンに本発明のリニアモータを搭載すれば推力変化などで非常停止することもなく、稼動損を削減でき設備の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるリニアモータ出力部の断面図
【図2】本発明の実施例1におけるリニアモータの構成断面図
【図3】本発明の実施例2におけるリニアモータの構成断面図
【図4】従来のリニアモータにおけるリニアモータ出力部の断面図
【符号の説明】
11、31 外ヨーク
11a 凹部
12、32 マグネット
13、33 内ヨーク
14、34 コイル
Claims (4)
- 多角形の中空部を有する外ヨークとその中空部の内周全面を単一極で覆い固着した台形断面のマグネットとを有する外ヨークユニットと、柱状の内ヨークとその外周に巻回したコイルとを有する内ヨークユニットとを備え、前記マグネット内面とコイル外周とのギャップを保持し、コイルに流す電流の向きによって一方のユニットが移動するリニアモータ。
- 外ヨークユニットは、複数組の外ヨークおよびマグネットを備え、隣り合う磁極を異極とし、内ヨークユニットのコイルは、マグネットに対応して複数組接続され、隣り合うコイルの電流の向きが反対になるように巻回した請求項1記載のリニアモータ。
- 多角形の中空部の角に凹部を設けた請求項1に記載のリニアモータ。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項記載のリニアモータでワイヤを供給するノズルを駆動するノズル駆動装置。
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JP (1) | JP2004153964A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007065430A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Mitsumi Electric Co Ltd | カメラ用アクチュエータ |
JP2011065192A (ja) * | 2005-10-21 | 2011-03-31 | Shicoh Engineering Co Ltd | レンズ駆動装置 |
WO2016067903A1 (ja) * | 2014-10-28 | 2016-05-06 | アズビル株式会社 | アクチュエータ |
JP2016086626A (ja) * | 2014-10-28 | 2016-05-19 | アズビル株式会社 | アクチュエータ |
JP2018019532A (ja) * | 2016-07-29 | 2018-02-01 | 日立金属株式会社 | 可動コイル型ボイスコイルモータ |
WO2018026231A1 (ko) * | 2016-08-04 | 2018-02-08 | 자화전자 주식회사 | 진동 발생장치 |
JP2018153030A (ja) * | 2017-03-14 | 2018-09-27 | 東芝機械株式会社 | リニアモータ |
-
2002
- 2002-10-31 JP JP2002318184A patent/JP2004153964A/ja active Pending
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