JP2004150017A - アタッチメント構造体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コーナ部に溶接部がなく耐久性が向上し、コスト面と生産性とが損なわないアタッチメント構造体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】建設機械等に用いられ、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体20であって、前記箱形断面の4隅に配置されたL字形部材26a、26b、26c、26dと、前記箱形断面の左右又は上下の一方に対向する位置に形成され、前記L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続する第1溶接部27と、前記箱形断面の左右又は上下の他方に対向する位置に形成され、前記L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続する第2溶接部28と、を備えてなり、前記第1溶接部27は前記箱形断面の内側からの溶接処理を含む溶接形態で形成され、前記第2溶接部28は前記箱形断面の外側からの溶接処理による溶接形態で形成されるものである。
【選択図】 図2
【解決手段】建設機械等に用いられ、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体20であって、前記箱形断面の4隅に配置されたL字形部材26a、26b、26c、26dと、前記箱形断面の左右又は上下の一方に対向する位置に形成され、前記L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続する第1溶接部27と、前記箱形断面の左右又は上下の他方に対向する位置に形成され、前記L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続する第2溶接部28と、を備えてなり、前記第1溶接部27は前記箱形断面の内側からの溶接処理を含む溶接形態で形成され、前記第2溶接部28は前記箱形断面の外側からの溶接処理による溶接形態で形成されるものである。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械等に用いられ、4隅に配置されたL字形部材で形成された箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の油圧ショベル等の建設機械は、下部走行体に上部旋回体が設けられ、上部旋回体に搭載したブームやアーム等のアタッチメントによって先端に取り付られたバケットを操作して掘削作業等を行う。このような油圧ショベルのアームを側面視した一例を図11に示し、ブームを側面視した一例を図12に示す。なお、このアームのアーム本体50やブームのブーム本体60の構造体は、箱形形状を有している。
【0003】
図11に示すアーム本体50には、バケット(図示しない)を所定範囲内で回動させるバケットシリンダ51の一端部がブラケット52によって、回動可能に支持されている。また、図12に示すブーム本体60には、アームを所定範囲内で回動させるアームシリンダ61の一端部がブラケット62によって、回動可能に支持されている。さらにブームを所定範囲内で回動させるブームシリンダ63の一端部がブラケット64によって回動可能に支持されている。
【0004】
図13に図12におけるA−A断面図を示す。図13に示すように上板71と下板72と左右の側板73、74により箱形断面70が構成されており、各板は4隅で溶接により接続されている。
【0005】
このようなブームやアーム等のアタッチメントで掘削作業を行うとブームやアームには、曲げモーメントが加わり、上板71と側板73、74および下板72と側板73、74を接続している溶接部近傍、つまり箱形断面の4隅(コーナ部)に高応力が発生し、アーム本体50やブーム本体60の破壊の要因となる。
【0006】
このようなコーナ部の溶接部に生じる応力を低減する方法として、上板と下板の箱形断面のコーナ部に当たる板厚を厚くし、側板の板厚を上板と下板の板厚より薄くした溶接箱形部材が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、ブーム本体を、断面中立軸若しくはその近傍で長手方向に分離した分割体(U字管)で形成し、その分割線に沿って溶接一体化したものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
また、箱形断面(矩形閉断面)の4隅に形成された曲面部を有するコーナ部材を設け、これらのコーナ部材をそれぞれ板状部材で接続して箱形断面形状(矩形閉断面形状)としたものがある(例えば、特許文献3参照。)。
【0009】
このように、ブーム本体等の構造体を分断し、従来のコーナ部に形成される溶接部をコーナ部以外の箇所において溶接部を形成し、箱形断面形状とすることにより、コーナ部に生じる高応力部での応力集中低減をはかるブーム本体やアーム本体等が考えられている。
【0010】
【特許文献1】
特開平11―21939号公報
【特許文献2】
特開平6―220881号公報
【特許文献3】
特開平2001―20311号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたものは、コーナ部の板厚を厚くするだけで、コーナ部に生じる高応力部は溶接を施すため、強度面で不利となる。また、板厚を厚くするので使用材料が増えるためコストが上昇し、重量も増加する等の問題があった。
【0012】
また、上記特許文献2に記載されたものでは、ブーム本体を2つに分断するため、分断された各断面は2つの曲げ部を持つU字管であり、このU字管は、プレス成形が必要であり、コスト面で不利となる問題がある。
【0013】
また、上記特許文献3に記載されたものでは、コーナ部の部材は、くの字形をしており、冷間圧延等により容易に製造できるが、断面組立においてコーナ部材と板状部材を接続するための溶接部が多く、生産効率面で不利である。さらに、コーナ部の比較的近傍に溶接部が存在するため、応力集中の影響を受ける可能性もあり、その場合は、強度面でも不利となる問題がある。
【0014】
そこで、本発明は、前述のような問題点を考慮し、建設機械等に用いられ、4隅に配置されたL字形部材で形成された箱形断面を有した構造体であり、コーナ部に溶接部がなく耐久性が向上し、コスト面と生産性とが損なわないアタッチメント構造体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のアタッチメント構造体は、建設機械等に用いられ、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体であって、前記箱形断面の4隅に配置されたL字形部材と、前記箱形断面の左右又は上下の一方に対向する位置に形成され、前記L字形部材の端部同士を接続する第1溶接部と、前記箱形断面の左右又は上下の他方に対向する位置に形成され、前記L字形部材の端部同士を接続する第2溶接部と、を備えてなり、前記第1溶接部は前記箱形断面の内側からの溶接処理を含む溶接形態で形成され、前記第2溶接部は前記箱形断面の外側からの溶接処理による溶接形態で形成されるものである。
【0016】
このような構成によると、箱形断面のコーナ部に応力集中が発生しても、コーナ部に溶接部がないためアタッチメント構造体の耐久性を向上させることができ、アタッチメント本体を軽量化することができる。また、第1溶接部と第2溶接部の位置を入れ替えることができる。従って、上下側面又は左右側面の表面のどちらか一方に、溶接によるビートが表面に形成されない第1溶接部を形成することができる。また、第1溶接部に当て板を設置した場合には、左右側面又は上下側面のどちらか一方の強度を向上させたい方に、第1溶接部を形成することができる。
【0017】
請求項2に記載のアタッチメント構造体は、請求項1において、前記第1溶接部は、前記箱形断面の内側に広がる開先又は前記箱形断面の内側に当て板を設置したものであり、前記第2溶接部は前記箱形断面の外側に広がる開先を有するものである。
【0018】
このような構成によると、箱形断面の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部が形成された箱形断面の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体を側方から見た外観が良くなる。また、箱形断面の内側に当て板を設置し、第1溶接部を形成することによって、箱形断面を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0019】
請求項3に記載のアタッチメント構造体は、請求項2において、前記第1溶接部は、前記箱形断面の左右側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の内側に広がる開先を有するものであり、前記第2溶接部は、前記箱形断面の上下側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の外側に広がる開先を有するものである。
【0020】
このような構成によると、箱形断面の左右側面の中央位置の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部が形成された箱形断面の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体を側方から見た外観が良くなる。
【0021】
請求項4に記載のアタッチメント構造体は、請求項2において、前記第1溶接部は、前記箱形断面の左右側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の内側に当て板を設置したものであり、前記第2溶接部は、前記箱形断面の上下側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の外側に広がる開先を有するものである。
【0022】
このような構成によると、箱形断面の左右側面の中央位置の内側に当て板を設置し、第1溶接部を形成することによって、箱形断面を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0023】
請求項5に記載のアタッチメント構造体は、請求項3または4において、前記箱形断面の上面又は下面の少なくとも一方の面上であって、巾方向の両端部近傍に一対のフランジが溶接で取り付けられるものである。
【0024】
このような構成によると、L字形部材の端部同士を接続している第一溶接部と第2溶接部が箱形断面の各面の中央位置に形成されているため、フランジの取り付け位置に溶接部が形成されておらず、取り付け固定しやすい。また、フランジを溶接で取り付ける際に、第2溶接部に影響を与えずに、フランジを溶接で取り付けられるため、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体の強度低下を招くことがない。
【0025】
請求項6に記載のアタッチメント構造体は、建設機械等に用いられ、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体の製造方法であって、前記箱形断面は、4隅に配置されたL字形部材のうち、2つの前記L字形部材の一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第1構造体を形成し、もう2つの前記L字形部材の一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第2構造体を形成する第1工程と、前記第1構造体と前記第2構造体の端部同士を外方より溶接して接続する第2工程とを有するものである。
【0026】
このような方法によると、第1工程で形成される第1構造体と第2構造体は、2つのL字形部材の端部同士を溶接処理を含む溶接形態で接続し、別々に形成される。従って、ロボット溶接する時などの位置決めも容易に行え、溶接形態も適宜状況にあわせて選択することができる。また、第1工程と第2工程は別工程となるため、1工程で行う溶接箇所が少なく、溶接作業が行いやすくなり、且つ各工程ともロボット溶接等で溶接することができる。このため、製造されるアタッチメント構造体の品質が向上し、生産効率も損なわずに製造できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態例を図1乃至図10に基づいて以下に説明する。なお、本実施の形態例では、油圧ショベルのブーム等を例示しているが、特に限定するものではない。
【0028】
図1は、本発明が適用される油圧ショベルの概略構成図である。図1に示すように、この油圧ショベル1は、走行体2と、走行体2の上部に旋回可能に連結された旋回体3とを有する。この旋回体3には運連席4とフロントアタッチメント5が設けられている。このフロントアタッチメント5は、ブーム6とアーム7とバケット8等で構成されている。ブーム6は、旋回体3の本体に回動可能に連結されており、アーム7は、ブーム6に回動可能に連結されている。また、アーム7の先端部には、回動可能に連結されたバケット8が設けられている。ブーム6はブームシリンダ9により回動可能な範囲で回動され、アーム7は、アームシリンダ10により回動可能な範囲で回動される。また、バケット8はバケットシリンダ11により回動可能な範囲で回動され、掘削作業等を行うことができる。
【0029】
また、ブーム6は、箱形断面を有するブーム本体6aの両端部に、旋回体3とアーム7と連結する接続部6b、6cが設けられている。また、アーム7には、アーム本体7aの一端部にバケット8と連結する接続部7bと他端部近傍にブーム6と連結する接続部7cが設けられている。
【0030】
続いて、以下に説明するアタッチメント構造体には前述したブーム本体を例示して説明する。
【0031】
図2は、本発明に係るアタッチメント構造体の一実施の形態例を示す斜視図である。図2に示すアタッチメント構造体20は、前述した油圧ショベル1のブーム本体6aに該当する。このアタッチメント構造体20は、略中間部で湾曲した長尺部材であり、第1溶接部27と第2溶接部28とで接続され形成された上面21と左面22と右面23と下面24とで囲まれた箱形断面25を有する構造体である。なお、図2に示すアタッチメント構造体20は、ブーム本体だけを特に限定するものでなく、箱形断面を有する構造体、つまり油圧ショベルのアーム本体等でも適用可能である。
【0032】
図3は、本発明に係るアタッチメント構造体の概略断面図である。図3に示す箱形断面26は、図2に示すアタッチメント構造体20の中心軸方向に対して垂直方向の断面に該当する。図3に示すように箱形断面26の4隅(以下、コーナ部ともいう)に配置された長尺のL字形部材26a、26b、26c、26dと、左右に対向する位置に形成され、L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続する第1溶接部27と、上下に対向する位置に形成され、L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続する第2溶接部28とで構成されている。第1溶接部27は、図3に示すように箱形断面26の内側に広がる開先を有しており、L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続するため、突き合わせ溶接で形成されている。また、第2溶接部28は、外側に広がる開先を有しており、L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続するため、突き合わせ溶接で形成されている。
【0033】
また、第1溶接部27は、箱形断面26の内側からの溶接処理を含む溶接形態で形成されても良い。つまり、前述したように箱形断面26の内側に広がる開先位置で内側からの突き合わせ溶接で形成されていても良く、また図4に示すように、L字形部材30a、30b、30c、30dの端部同士が接続されて形成される箱形断面30の内側に当て板31を設置し、箱形断面30の外側からの溶接で第1溶接部32を形成していても良い。
【0034】
このように、箱形断面26の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部27が形成された箱形断面26の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体20を側方から見た外観が良くなる。また、箱形断面30の内側に当て板31を設置し、第1溶接部32を形成することによって、箱形断面30を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0035】
また、第2溶接部28は、前述したように外側に広がる開先を有し、箱形断面の外側からの突き合わせ溶接等で形成されており、箱形断面の外側からの溶接処理による溶接形態で形成されておれば良い。なお、図4に示す第2溶接部33も同じことがいえる。
【0036】
また、第1溶接部27と第2溶接部28の位置を入れ替えることも可能である。つまり、アタッチメント構造体20の溶接によるビートが上下側面の表面に見られたくない場合は、上下に対向する位置に前述と同様の第1溶接部27を形成すればよい。また、左右側面の表面に溶接によるビートが見られたくない場合は、前述と同様に左右側面に第1溶接部27を形成すれば良い。従って、第2溶接部28は、第1溶接部27が形成されていない、左右側面または上下側面に形成されることになる。
【0037】
なお、図4に示す第1溶接部32と第2溶接部33の位置についても入れ替えることは可能である。つまり、図4に示す上下側面の第2溶接部33の強度を向上させるには、左右側面の第1溶接部を上下側面の第2溶接部位置に形成させれば良い。左右側面又は上下側面のどちらか一方の強度を向上させたい方に、第1溶接部を形成すれば良く、特に限定するものではない。
【0038】
以上のように、箱形断面26、30がL字形部材の端部同士を第1溶接部27、32と第2溶接部28、33で接続されることによって、図3、4に示す箱形断面26、30のコーナ部に溶接部が形成されない。従って、油圧ショベルでの掘削作業時にアタッチメント構造体に曲げ応力が生じ、箱形断面26、30のコーナ部に応力集中が発生しても、そこには溶接部がないためアタッチメント構造体の耐久性を向上させることができる。そのためアタッチメント構造体の板厚を薄くして軽量化することも可能となる。
【0039】
また、図5は、本発明に係るアタッチメント構造体の上面にフランジが取り付けられた状況を示す断面図である。図5に示すように箱形断面35の上面36の巾方向の両端部近傍に一対のフランジ37が溶接により取り付けられている。このフランジ37は、油圧ショベルのアームを所定範囲で回動させるアームシリンダを回動可能に支持するものである。また、図5に示すように第1溶接部38は、箱形断面35の左右側面の中心位置に形成され、箱形断面35の内側に広がる開先を有しており、L字形部材35a、35b、35c、35dの端部同士を接続するものである。また、第2溶接部39は、箱形断面の上下側面の中心位置に形成され、箱形断面35の外側に広がる開先を有し、L字形部材35a、35b、35c、35dの端部同士を接続するものである。
【0040】
従って、第1溶接部38が左右側面の中心位置に形成され、第2溶接部39が上下側面の中心位置に形成されているため、フランジ37の取り付け位置に溶接部が形成されておらず、取り付けやすい。また、フランジ37を溶接で取り付ける際に、第2溶接部39に影響を与えずに、フランジ37を溶接で取り付けられるため、箱形断面35を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体の強度低下を招くことがない。なお、フランジは、図5に示す箱形断面35の上面36だけでなく、下面40の巾方向の両端部近傍に溶接で取り付けることもできる。
【0041】
また、箱形断面35の左右側面の中央位置に第1溶接部38が形成されている場合は、図5に示すように左右側面の巾方向の両端部近傍に一対のフランジ41を溶接で取り付けることも可能である。なお、図5に示す第1溶接部38には、箱形断面の内側に広がる開先を有したものを示しているが、前述したように箱形断面の内側に当て板を設けてL字形部材の端部同士を接続した第1溶接部でも良い。
【0042】
このように箱形断面の上下側面や左右側面の中央位置に第1溶接部38と第2溶接部39が形成されることによって、フランジを取り付け易く、且つ第1溶接部38と第2溶接部39に影響を与えずに溶接で取り付けることができる。なお、図5に示す第1溶接部38と第2溶接部39は、前述した第1溶接部と第2溶接部と同様に入れ替えることができる。
【0043】
次に箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体、つまり図1に示すブーム本体6aの製造方法について以下に説明する。
【0044】
図6は、本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成するL字形部材の斜視図である。図6に示すような4つの長尺のL字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続することによって、箱形断面を有する構造体で構成されるアタッチメント構造体が形成される。このL字形部材26a、26b、26c、26dは、形状も単純で冷間圧延(押出し、または引き抜き)により製造することができるため、コストも安価である。
【0045】
続いて、図1に示すブーム本体6aの略中間部の湾曲部を形成するため、図7のようにL字形部材26a、26b、26c、26dをロール曲げ加工で形成する。また、油圧ショベル1のアーム本体7aであれば、ロール曲げ加工は必要なくコストも減少する。
【0046】
図8は、本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の断面図である。第1工程では、図8に示すように4隅に配置されたL字形部材26a、26b、26c、26dのうち、2つのL字形部材26a、26bの一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第1構造体42を形成し、もう2つのL字形部材26c、26dの一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第2構造体43を形成する。第2工程では、図8に示すように第1構造体42と第2構造体43の端部同士を外方より溶接して接続し、アタッチメント構造体20の箱形断面26を形成する。
【0047】
また、第1工程での溶接処理を含む溶接形態とは、前述した第1溶接部27を形成するものである。つまり、図8に示すように内側に広がる開先を有し、突き合わせ溶接でL字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続している。また、図9に示す製造工程では、図8に示す第1工程の第1溶接部27と図9に示す第1溶接部47の溶接処理を含む溶接形態が異なっており、開口側に当て板44を設置し、L字形部材の端部同士を接続し、第1構造体45と第2構造体46を形成している。その他は、図8の一連の製造工程と同じであり、第2工程で形成される第2溶接部48は、前述した第2溶接部28と同様に形成されるものである。
【0048】
また、図10は、本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の一実施の形態例を示す断面図である。図10に示す第1工程で形成される第1構造体81と第2構造体82は、図8の第1構造体42と第2構造体43を90°回転させたものと同じものとなる。つまり、第1工程で形成される第1溶接部83は、前述した第1溶接部27の左右側面位置と上下側面位置が入れ替わり同様にして形成されたものである。従って、第2工程で形成される第2溶接部84は、前述した第2溶接部28と同様のものが左右側面位置に形成される。
【0049】
図10に示すようにして形成されたアタッチメント構造体の箱形断面80は、前述した第1溶接部27と第2溶接部28の位置を入れ替えて形成された箱形断面と同じになる。また、図10の第1溶接部83が図9に示す第1溶接部47と同じものであっても良い。従って、アタッチメント構造体を形成する際、溶接によるビートのない面を上下側面の表面または左右側面の表面のどちらか一方に決めることができる。また、上下側面または左右側面のどちらか一方の強度を向上させることができる。
【0050】
このようにして第1工程で形成される第1構造体と第2構造体では、4つのL字形部材のうち、2つのL字形部材の端部同士を溶接処理を含む溶接形態で接続し、別々に形成される。従って、ロボット溶接する時などの位置決めも容易に行え、溶接形態も適宜状況にあわせて選択することができる。
【0051】
また、第1構造体と第2構造体が形成される第1工程と箱形断面が形成される第2工程は別工程となるため、1工程で行う溶接箇所が少なく、溶接作業が行いやすくなり、且つ各工程ともロボット溶接等で溶接することができる。このため、製造されるアタッチメント構造体の品質が向上し、生産効率も損なわずに製造できる。
【0052】
以上のようにして、アタッチメント構造体を製造することができ、油圧ショベル1のブーム本体6aに適用することができる。また、湾曲部がなく、バケット8側に向かって断面が縮小している油圧ショベル1のアーム本体7aに適用する場合は、アーム7端部付近に取り付けられるバケット8側に向かって、L字形部材同士を接続する端部を先細りのテーパ状にカットし、前述したアタッチメント構造体の製造方法と同様にして、そのL字形部材の端部同士を接続する。
【0053】
従って、箱形断面がバケット8側に近づくにつれて縮小し、コーナ部に溶接部がない箱形断面を有するアタッチメント構造体を製造することができる。つまり、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体に適用することができ、油圧ショベルでの掘削作業時にアタッチメント構造体の箱形断面のコーナ部に応力集中が生じても、コーナ部には溶接部がないため、アタッチメント構造体の耐久性を向上させることができ、アタッチメント本体を軽量化することができる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1によると、箱形断面のコーナ部に応力集中が発生しても、コーナ部に溶接部がないためアタッチメント構造体の耐久性を向上させることができ、アタッチメント本体を軽量化することができる。また、第1溶接部と第2溶接部の位置を入れ替えることができる。従って、上下側面又は左右側面の表面のどちらか一方に、溶接によるビートが表面に形成されない第1溶接部を形成することができる。また、第1溶接部に当て板を設置した場合には、左右側面又は上下側面のどちらか一方の強度を向上させたい方に、第1溶接部を形成することができる。
【0055】
請求項2によると、箱形断面の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部が形成された箱形断面の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体を側方から見た外観が良くなる。また、箱形断面の内側に当て板を設置し、第1溶接部を形成することによって、箱形断面を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0056】
請求項3によると、箱形断面の左右側面の中央位置の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部が形成された箱形断面の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体を側方から見た外観が良くなる。
【0057】
請求項4によると、箱形断面の左右側面の中央位置の内側に当て板を設置し、第1溶接部を形成することによって、箱形断面を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0058】
請求項5によると、L字形部材の端部同士を接続している第一溶接部と第2溶接部が箱形断面の各面の中央位置に形成されているため、フランジの取り付け位置に溶接部が形成されておらず、取り付け固定しやすい。また、フランジを溶接で取り付ける際に、第2溶接部に影響を与えずに、フランジを溶接で取り付けられるため、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメット構造体の強度低下を招くことがない。
【0059】
請求項6によると、第1工程で形成される第1構造体と第2構造体は、2つのL字形部材の端部同士を溶接処理を含む溶接形態で接続し、別々に形成される。従って、ロボット溶接する時などの位置決めも容易に行え、溶接形態も適宜状況にあわせて選択することができる。また、第1工程と第2工程は別工程となるため、1工程で行う溶接箇所が少なく、溶接作業が行いやすくなり、且つ各工程ともロボット溶接等で溶接することができる。このため、製造されるアタッチメント構造体の品質が向上し、生産効率も損なわずに製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される油圧ショベルの概略構成図である。
【図2】本発明に係るアタッチメント構造体の一実施の形態例を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るアタッチメント構造体の概略断面図である。
【図4】本発明に係るアタッチメント構造体の一実施の形態例を示す概略断面図である。
【図5】本発明に係るアタッチメント構造体の上面にフランジが取り付けられた状況を示す断面図である。
【図6】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成するL字形部材の斜視図である。
【図7】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成するL字形部材が略中間部で曲げられた状態を示す側面図である。
【図8】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の断面図である。
【図9】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の一実施の形態例を示す断面図である。
【図10】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の一実施の形態例を示す断面図である。
【図11】従来の油圧ショベルのアームの一例を示す側面図である。
【図12】従来の油圧ショベルのブームの一例を示す側面図である。
【図13】図12におけるA−A断面図である。
【符号の説明】
1 油圧ショベル
2 走行体
3 旋回体
4 運転席
5 フロントアタッチメント
6 ブーム
6a ブーム本体
6b、6c 接続部
7 アーム
7a アーム本体
7b、7c 接続部
8 バケット
9 ブームシリンダ
10 アームシリンダ
11 バケットシリンダ
20 アタッチメント構造体
21、36 上面
22 左面
23 右面
24、40 下面
25、26、30、35、80 箱形断面
26a、26b、26c、26d L字形部材
27、32、38、47、83 第1溶接部
28、33、39、48、84 第2溶接部
30a、30b、30c、30d L字形部材
31 当て板
35a、35b、35c、35d L字形部材
37、41 フランジ
42、45、81 第1構造体
43、46、82 第2構造体
44 当て板
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械等に用いられ、4隅に配置されたL字形部材で形成された箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の油圧ショベル等の建設機械は、下部走行体に上部旋回体が設けられ、上部旋回体に搭載したブームやアーム等のアタッチメントによって先端に取り付られたバケットを操作して掘削作業等を行う。このような油圧ショベルのアームを側面視した一例を図11に示し、ブームを側面視した一例を図12に示す。なお、このアームのアーム本体50やブームのブーム本体60の構造体は、箱形形状を有している。
【0003】
図11に示すアーム本体50には、バケット(図示しない)を所定範囲内で回動させるバケットシリンダ51の一端部がブラケット52によって、回動可能に支持されている。また、図12に示すブーム本体60には、アームを所定範囲内で回動させるアームシリンダ61の一端部がブラケット62によって、回動可能に支持されている。さらにブームを所定範囲内で回動させるブームシリンダ63の一端部がブラケット64によって回動可能に支持されている。
【0004】
図13に図12におけるA−A断面図を示す。図13に示すように上板71と下板72と左右の側板73、74により箱形断面70が構成されており、各板は4隅で溶接により接続されている。
【0005】
このようなブームやアーム等のアタッチメントで掘削作業を行うとブームやアームには、曲げモーメントが加わり、上板71と側板73、74および下板72と側板73、74を接続している溶接部近傍、つまり箱形断面の4隅(コーナ部)に高応力が発生し、アーム本体50やブーム本体60の破壊の要因となる。
【0006】
このようなコーナ部の溶接部に生じる応力を低減する方法として、上板と下板の箱形断面のコーナ部に当たる板厚を厚くし、側板の板厚を上板と下板の板厚より薄くした溶接箱形部材が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、ブーム本体を、断面中立軸若しくはその近傍で長手方向に分離した分割体(U字管)で形成し、その分割線に沿って溶接一体化したものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
また、箱形断面(矩形閉断面)の4隅に形成された曲面部を有するコーナ部材を設け、これらのコーナ部材をそれぞれ板状部材で接続して箱形断面形状(矩形閉断面形状)としたものがある(例えば、特許文献3参照。)。
【0009】
このように、ブーム本体等の構造体を分断し、従来のコーナ部に形成される溶接部をコーナ部以外の箇所において溶接部を形成し、箱形断面形状とすることにより、コーナ部に生じる高応力部での応力集中低減をはかるブーム本体やアーム本体等が考えられている。
【0010】
【特許文献1】
特開平11―21939号公報
【特許文献2】
特開平6―220881号公報
【特許文献3】
特開平2001―20311号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたものは、コーナ部の板厚を厚くするだけで、コーナ部に生じる高応力部は溶接を施すため、強度面で不利となる。また、板厚を厚くするので使用材料が増えるためコストが上昇し、重量も増加する等の問題があった。
【0012】
また、上記特許文献2に記載されたものでは、ブーム本体を2つに分断するため、分断された各断面は2つの曲げ部を持つU字管であり、このU字管は、プレス成形が必要であり、コスト面で不利となる問題がある。
【0013】
また、上記特許文献3に記載されたものでは、コーナ部の部材は、くの字形をしており、冷間圧延等により容易に製造できるが、断面組立においてコーナ部材と板状部材を接続するための溶接部が多く、生産効率面で不利である。さらに、コーナ部の比較的近傍に溶接部が存在するため、応力集中の影響を受ける可能性もあり、その場合は、強度面でも不利となる問題がある。
【0014】
そこで、本発明は、前述のような問題点を考慮し、建設機械等に用いられ、4隅に配置されたL字形部材で形成された箱形断面を有した構造体であり、コーナ部に溶接部がなく耐久性が向上し、コスト面と生産性とが損なわないアタッチメント構造体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のアタッチメント構造体は、建設機械等に用いられ、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体であって、前記箱形断面の4隅に配置されたL字形部材と、前記箱形断面の左右又は上下の一方に対向する位置に形成され、前記L字形部材の端部同士を接続する第1溶接部と、前記箱形断面の左右又は上下の他方に対向する位置に形成され、前記L字形部材の端部同士を接続する第2溶接部と、を備えてなり、前記第1溶接部は前記箱形断面の内側からの溶接処理を含む溶接形態で形成され、前記第2溶接部は前記箱形断面の外側からの溶接処理による溶接形態で形成されるものである。
【0016】
このような構成によると、箱形断面のコーナ部に応力集中が発生しても、コーナ部に溶接部がないためアタッチメント構造体の耐久性を向上させることができ、アタッチメント本体を軽量化することができる。また、第1溶接部と第2溶接部の位置を入れ替えることができる。従って、上下側面又は左右側面の表面のどちらか一方に、溶接によるビートが表面に形成されない第1溶接部を形成することができる。また、第1溶接部に当て板を設置した場合には、左右側面又は上下側面のどちらか一方の強度を向上させたい方に、第1溶接部を形成することができる。
【0017】
請求項2に記載のアタッチメント構造体は、請求項1において、前記第1溶接部は、前記箱形断面の内側に広がる開先又は前記箱形断面の内側に当て板を設置したものであり、前記第2溶接部は前記箱形断面の外側に広がる開先を有するものである。
【0018】
このような構成によると、箱形断面の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部が形成された箱形断面の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体を側方から見た外観が良くなる。また、箱形断面の内側に当て板を設置し、第1溶接部を形成することによって、箱形断面を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0019】
請求項3に記載のアタッチメント構造体は、請求項2において、前記第1溶接部は、前記箱形断面の左右側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の内側に広がる開先を有するものであり、前記第2溶接部は、前記箱形断面の上下側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の外側に広がる開先を有するものである。
【0020】
このような構成によると、箱形断面の左右側面の中央位置の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部が形成された箱形断面の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体を側方から見た外観が良くなる。
【0021】
請求項4に記載のアタッチメント構造体は、請求項2において、前記第1溶接部は、前記箱形断面の左右側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の内側に当て板を設置したものであり、前記第2溶接部は、前記箱形断面の上下側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の外側に広がる開先を有するものである。
【0022】
このような構成によると、箱形断面の左右側面の中央位置の内側に当て板を設置し、第1溶接部を形成することによって、箱形断面を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0023】
請求項5に記載のアタッチメント構造体は、請求項3または4において、前記箱形断面の上面又は下面の少なくとも一方の面上であって、巾方向の両端部近傍に一対のフランジが溶接で取り付けられるものである。
【0024】
このような構成によると、L字形部材の端部同士を接続している第一溶接部と第2溶接部が箱形断面の各面の中央位置に形成されているため、フランジの取り付け位置に溶接部が形成されておらず、取り付け固定しやすい。また、フランジを溶接で取り付ける際に、第2溶接部に影響を与えずに、フランジを溶接で取り付けられるため、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体の強度低下を招くことがない。
【0025】
請求項6に記載のアタッチメント構造体は、建設機械等に用いられ、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体の製造方法であって、前記箱形断面は、4隅に配置されたL字形部材のうち、2つの前記L字形部材の一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第1構造体を形成し、もう2つの前記L字形部材の一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第2構造体を形成する第1工程と、前記第1構造体と前記第2構造体の端部同士を外方より溶接して接続する第2工程とを有するものである。
【0026】
このような方法によると、第1工程で形成される第1構造体と第2構造体は、2つのL字形部材の端部同士を溶接処理を含む溶接形態で接続し、別々に形成される。従って、ロボット溶接する時などの位置決めも容易に行え、溶接形態も適宜状況にあわせて選択することができる。また、第1工程と第2工程は別工程となるため、1工程で行う溶接箇所が少なく、溶接作業が行いやすくなり、且つ各工程ともロボット溶接等で溶接することができる。このため、製造されるアタッチメント構造体の品質が向上し、生産効率も損なわずに製造できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態例を図1乃至図10に基づいて以下に説明する。なお、本実施の形態例では、油圧ショベルのブーム等を例示しているが、特に限定するものではない。
【0028】
図1は、本発明が適用される油圧ショベルの概略構成図である。図1に示すように、この油圧ショベル1は、走行体2と、走行体2の上部に旋回可能に連結された旋回体3とを有する。この旋回体3には運連席4とフロントアタッチメント5が設けられている。このフロントアタッチメント5は、ブーム6とアーム7とバケット8等で構成されている。ブーム6は、旋回体3の本体に回動可能に連結されており、アーム7は、ブーム6に回動可能に連結されている。また、アーム7の先端部には、回動可能に連結されたバケット8が設けられている。ブーム6はブームシリンダ9により回動可能な範囲で回動され、アーム7は、アームシリンダ10により回動可能な範囲で回動される。また、バケット8はバケットシリンダ11により回動可能な範囲で回動され、掘削作業等を行うことができる。
【0029】
また、ブーム6は、箱形断面を有するブーム本体6aの両端部に、旋回体3とアーム7と連結する接続部6b、6cが設けられている。また、アーム7には、アーム本体7aの一端部にバケット8と連結する接続部7bと他端部近傍にブーム6と連結する接続部7cが設けられている。
【0030】
続いて、以下に説明するアタッチメント構造体には前述したブーム本体を例示して説明する。
【0031】
図2は、本発明に係るアタッチメント構造体の一実施の形態例を示す斜視図である。図2に示すアタッチメント構造体20は、前述した油圧ショベル1のブーム本体6aに該当する。このアタッチメント構造体20は、略中間部で湾曲した長尺部材であり、第1溶接部27と第2溶接部28とで接続され形成された上面21と左面22と右面23と下面24とで囲まれた箱形断面25を有する構造体である。なお、図2に示すアタッチメント構造体20は、ブーム本体だけを特に限定するものでなく、箱形断面を有する構造体、つまり油圧ショベルのアーム本体等でも適用可能である。
【0032】
図3は、本発明に係るアタッチメント構造体の概略断面図である。図3に示す箱形断面26は、図2に示すアタッチメント構造体20の中心軸方向に対して垂直方向の断面に該当する。図3に示すように箱形断面26の4隅(以下、コーナ部ともいう)に配置された長尺のL字形部材26a、26b、26c、26dと、左右に対向する位置に形成され、L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続する第1溶接部27と、上下に対向する位置に形成され、L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続する第2溶接部28とで構成されている。第1溶接部27は、図3に示すように箱形断面26の内側に広がる開先を有しており、L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続するため、突き合わせ溶接で形成されている。また、第2溶接部28は、外側に広がる開先を有しており、L字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続するため、突き合わせ溶接で形成されている。
【0033】
また、第1溶接部27は、箱形断面26の内側からの溶接処理を含む溶接形態で形成されても良い。つまり、前述したように箱形断面26の内側に広がる開先位置で内側からの突き合わせ溶接で形成されていても良く、また図4に示すように、L字形部材30a、30b、30c、30dの端部同士が接続されて形成される箱形断面30の内側に当て板31を設置し、箱形断面30の外側からの溶接で第1溶接部32を形成していても良い。
【0034】
このように、箱形断面26の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部27が形成された箱形断面26の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体20を側方から見た外観が良くなる。また、箱形断面30の内側に当て板31を設置し、第1溶接部32を形成することによって、箱形断面30を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0035】
また、第2溶接部28は、前述したように外側に広がる開先を有し、箱形断面の外側からの突き合わせ溶接等で形成されており、箱形断面の外側からの溶接処理による溶接形態で形成されておれば良い。なお、図4に示す第2溶接部33も同じことがいえる。
【0036】
また、第1溶接部27と第2溶接部28の位置を入れ替えることも可能である。つまり、アタッチメント構造体20の溶接によるビートが上下側面の表面に見られたくない場合は、上下に対向する位置に前述と同様の第1溶接部27を形成すればよい。また、左右側面の表面に溶接によるビートが見られたくない場合は、前述と同様に左右側面に第1溶接部27を形成すれば良い。従って、第2溶接部28は、第1溶接部27が形成されていない、左右側面または上下側面に形成されることになる。
【0037】
なお、図4に示す第1溶接部32と第2溶接部33の位置についても入れ替えることは可能である。つまり、図4に示す上下側面の第2溶接部33の強度を向上させるには、左右側面の第1溶接部を上下側面の第2溶接部位置に形成させれば良い。左右側面又は上下側面のどちらか一方の強度を向上させたい方に、第1溶接部を形成すれば良く、特に限定するものではない。
【0038】
以上のように、箱形断面26、30がL字形部材の端部同士を第1溶接部27、32と第2溶接部28、33で接続されることによって、図3、4に示す箱形断面26、30のコーナ部に溶接部が形成されない。従って、油圧ショベルでの掘削作業時にアタッチメント構造体に曲げ応力が生じ、箱形断面26、30のコーナ部に応力集中が発生しても、そこには溶接部がないためアタッチメント構造体の耐久性を向上させることができる。そのためアタッチメント構造体の板厚を薄くして軽量化することも可能となる。
【0039】
また、図5は、本発明に係るアタッチメント構造体の上面にフランジが取り付けられた状況を示す断面図である。図5に示すように箱形断面35の上面36の巾方向の両端部近傍に一対のフランジ37が溶接により取り付けられている。このフランジ37は、油圧ショベルのアームを所定範囲で回動させるアームシリンダを回動可能に支持するものである。また、図5に示すように第1溶接部38は、箱形断面35の左右側面の中心位置に形成され、箱形断面35の内側に広がる開先を有しており、L字形部材35a、35b、35c、35dの端部同士を接続するものである。また、第2溶接部39は、箱形断面の上下側面の中心位置に形成され、箱形断面35の外側に広がる開先を有し、L字形部材35a、35b、35c、35dの端部同士を接続するものである。
【0040】
従って、第1溶接部38が左右側面の中心位置に形成され、第2溶接部39が上下側面の中心位置に形成されているため、フランジ37の取り付け位置に溶接部が形成されておらず、取り付けやすい。また、フランジ37を溶接で取り付ける際に、第2溶接部39に影響を与えずに、フランジ37を溶接で取り付けられるため、箱形断面35を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体の強度低下を招くことがない。なお、フランジは、図5に示す箱形断面35の上面36だけでなく、下面40の巾方向の両端部近傍に溶接で取り付けることもできる。
【0041】
また、箱形断面35の左右側面の中央位置に第1溶接部38が形成されている場合は、図5に示すように左右側面の巾方向の両端部近傍に一対のフランジ41を溶接で取り付けることも可能である。なお、図5に示す第1溶接部38には、箱形断面の内側に広がる開先を有したものを示しているが、前述したように箱形断面の内側に当て板を設けてL字形部材の端部同士を接続した第1溶接部でも良い。
【0042】
このように箱形断面の上下側面や左右側面の中央位置に第1溶接部38と第2溶接部39が形成されることによって、フランジを取り付け易く、且つ第1溶接部38と第2溶接部39に影響を与えずに溶接で取り付けることができる。なお、図5に示す第1溶接部38と第2溶接部39は、前述した第1溶接部と第2溶接部と同様に入れ替えることができる。
【0043】
次に箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体、つまり図1に示すブーム本体6aの製造方法について以下に説明する。
【0044】
図6は、本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成するL字形部材の斜視図である。図6に示すような4つの長尺のL字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続することによって、箱形断面を有する構造体で構成されるアタッチメント構造体が形成される。このL字形部材26a、26b、26c、26dは、形状も単純で冷間圧延(押出し、または引き抜き)により製造することができるため、コストも安価である。
【0045】
続いて、図1に示すブーム本体6aの略中間部の湾曲部を形成するため、図7のようにL字形部材26a、26b、26c、26dをロール曲げ加工で形成する。また、油圧ショベル1のアーム本体7aであれば、ロール曲げ加工は必要なくコストも減少する。
【0046】
図8は、本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の断面図である。第1工程では、図8に示すように4隅に配置されたL字形部材26a、26b、26c、26dのうち、2つのL字形部材26a、26bの一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第1構造体42を形成し、もう2つのL字形部材26c、26dの一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第2構造体43を形成する。第2工程では、図8に示すように第1構造体42と第2構造体43の端部同士を外方より溶接して接続し、アタッチメント構造体20の箱形断面26を形成する。
【0047】
また、第1工程での溶接処理を含む溶接形態とは、前述した第1溶接部27を形成するものである。つまり、図8に示すように内側に広がる開先を有し、突き合わせ溶接でL字形部材26a、26b、26c、26dの端部同士を接続している。また、図9に示す製造工程では、図8に示す第1工程の第1溶接部27と図9に示す第1溶接部47の溶接処理を含む溶接形態が異なっており、開口側に当て板44を設置し、L字形部材の端部同士を接続し、第1構造体45と第2構造体46を形成している。その他は、図8の一連の製造工程と同じであり、第2工程で形成される第2溶接部48は、前述した第2溶接部28と同様に形成されるものである。
【0048】
また、図10は、本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の一実施の形態例を示す断面図である。図10に示す第1工程で形成される第1構造体81と第2構造体82は、図8の第1構造体42と第2構造体43を90°回転させたものと同じものとなる。つまり、第1工程で形成される第1溶接部83は、前述した第1溶接部27の左右側面位置と上下側面位置が入れ替わり同様にして形成されたものである。従って、第2工程で形成される第2溶接部84は、前述した第2溶接部28と同様のものが左右側面位置に形成される。
【0049】
図10に示すようにして形成されたアタッチメント構造体の箱形断面80は、前述した第1溶接部27と第2溶接部28の位置を入れ替えて形成された箱形断面と同じになる。また、図10の第1溶接部83が図9に示す第1溶接部47と同じものであっても良い。従って、アタッチメント構造体を形成する際、溶接によるビートのない面を上下側面の表面または左右側面の表面のどちらか一方に決めることができる。また、上下側面または左右側面のどちらか一方の強度を向上させることができる。
【0050】
このようにして第1工程で形成される第1構造体と第2構造体では、4つのL字形部材のうち、2つのL字形部材の端部同士を溶接処理を含む溶接形態で接続し、別々に形成される。従って、ロボット溶接する時などの位置決めも容易に行え、溶接形態も適宜状況にあわせて選択することができる。
【0051】
また、第1構造体と第2構造体が形成される第1工程と箱形断面が形成される第2工程は別工程となるため、1工程で行う溶接箇所が少なく、溶接作業が行いやすくなり、且つ各工程ともロボット溶接等で溶接することができる。このため、製造されるアタッチメント構造体の品質が向上し、生産効率も損なわずに製造できる。
【0052】
以上のようにして、アタッチメント構造体を製造することができ、油圧ショベル1のブーム本体6aに適用することができる。また、湾曲部がなく、バケット8側に向かって断面が縮小している油圧ショベル1のアーム本体7aに適用する場合は、アーム7端部付近に取り付けられるバケット8側に向かって、L字形部材同士を接続する端部を先細りのテーパ状にカットし、前述したアタッチメント構造体の製造方法と同様にして、そのL字形部材の端部同士を接続する。
【0053】
従って、箱形断面がバケット8側に近づくにつれて縮小し、コーナ部に溶接部がない箱形断面を有するアタッチメント構造体を製造することができる。つまり、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体に適用することができ、油圧ショベルでの掘削作業時にアタッチメント構造体の箱形断面のコーナ部に応力集中が生じても、コーナ部には溶接部がないため、アタッチメント構造体の耐久性を向上させることができ、アタッチメント本体を軽量化することができる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1によると、箱形断面のコーナ部に応力集中が発生しても、コーナ部に溶接部がないためアタッチメント構造体の耐久性を向上させることができ、アタッチメント本体を軽量化することができる。また、第1溶接部と第2溶接部の位置を入れ替えることができる。従って、上下側面又は左右側面の表面のどちらか一方に、溶接によるビートが表面に形成されない第1溶接部を形成することができる。また、第1溶接部に当て板を設置した場合には、左右側面又は上下側面のどちらか一方の強度を向上させたい方に、第1溶接部を形成することができる。
【0055】
請求項2によると、箱形断面の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部が形成された箱形断面の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体を側方から見た外観が良くなる。また、箱形断面の内側に当て板を設置し、第1溶接部を形成することによって、箱形断面を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0056】
請求項3によると、箱形断面の左右側面の中央位置の内側に広がる開先位置で内側から溶接することによって、第1溶接部が形成された箱形断面の左右側面の表面に溶接によるビートが見られないため、アタッチメント構造体を側方から見た外観が良くなる。
【0057】
請求項4によると、箱形断面の左右側面の中央位置の内側に当て板を設置し、第1溶接部を形成することによって、箱形断面を有する構造体の強度が向上し、アタッチメント構造体の品質が向上する。
【0058】
請求項5によると、L字形部材の端部同士を接続している第一溶接部と第2溶接部が箱形断面の各面の中央位置に形成されているため、フランジの取り付け位置に溶接部が形成されておらず、取り付け固定しやすい。また、フランジを溶接で取り付ける際に、第2溶接部に影響を与えずに、フランジを溶接で取り付けられるため、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメット構造体の強度低下を招くことがない。
【0059】
請求項6によると、第1工程で形成される第1構造体と第2構造体は、2つのL字形部材の端部同士を溶接処理を含む溶接形態で接続し、別々に形成される。従って、ロボット溶接する時などの位置決めも容易に行え、溶接形態も適宜状況にあわせて選択することができる。また、第1工程と第2工程は別工程となるため、1工程で行う溶接箇所が少なく、溶接作業が行いやすくなり、且つ各工程ともロボット溶接等で溶接することができる。このため、製造されるアタッチメント構造体の品質が向上し、生産効率も損なわずに製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される油圧ショベルの概略構成図である。
【図2】本発明に係るアタッチメント構造体の一実施の形態例を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るアタッチメント構造体の概略断面図である。
【図4】本発明に係るアタッチメント構造体の一実施の形態例を示す概略断面図である。
【図5】本発明に係るアタッチメント構造体の上面にフランジが取り付けられた状況を示す断面図である。
【図6】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成するL字形部材の斜視図である。
【図7】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成するL字形部材が略中間部で曲げられた状態を示す側面図である。
【図8】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の断面図である。
【図9】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の一実施の形態例を示す断面図である。
【図10】本発明に係るアタッチメント構造体の箱形断面を形成する一連の製造工程の一実施の形態例を示す断面図である。
【図11】従来の油圧ショベルのアームの一例を示す側面図である。
【図12】従来の油圧ショベルのブームの一例を示す側面図である。
【図13】図12におけるA−A断面図である。
【符号の説明】
1 油圧ショベル
2 走行体
3 旋回体
4 運転席
5 フロントアタッチメント
6 ブーム
6a ブーム本体
6b、6c 接続部
7 アーム
7a アーム本体
7b、7c 接続部
8 バケット
9 ブームシリンダ
10 アームシリンダ
11 バケットシリンダ
20 アタッチメント構造体
21、36 上面
22 左面
23 右面
24、40 下面
25、26、30、35、80 箱形断面
26a、26b、26c、26d L字形部材
27、32、38、47、83 第1溶接部
28、33、39、48、84 第2溶接部
30a、30b、30c、30d L字形部材
31 当て板
35a、35b、35c、35d L字形部材
37、41 フランジ
42、45、81 第1構造体
43、46、82 第2構造体
44 当て板
Claims (6)
- 建設機械等に用いられ、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体であって、
前記箱形断面の4隅に配置されたL字形部材と、
前記箱形断面の左右又は上下の一方に対向する位置に形成され、前記L字形部材の端部同士を接続する第1溶接部と、
前記箱形断面の左右又は上下の他方に対向する位置に形成され、前記L字形部材の端部同士を接続する第2溶接部と、を備えてなり、
前記第1溶接部は前記箱形断面の内側からの溶接処理を含む溶接形態で形成され、前記第2溶接部は前記箱形断面の外側からの溶接処理による溶接形態で形成されるアタッチメント構造体。 - 前記第1溶接部は、前記箱形断面の内側に広がる開先又は前記箱形断面の内側に当て板を設置したものであり、前記第2溶接部は前記箱形断面の外側に広がる開先を有する請求項1に記載のアタッチメント構造体。
- 前記第1溶接部は、前記箱形断面の左右側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の内側に広がる開先を有するものであり、前記第2溶接部は、前記箱形断面の上下側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の外側に広がる開先を有する請求項2に記載のアタッチメント構造体。
- 前記第1溶接部は、前記箱形断面の左右側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の内側に当て板を設置したものであり、前記第2溶接部は、前記箱形断面の上下側面の中央位置に形成され、前記箱形断面の外側に広がる開先を有する請求項2に記載のアタッチメント構造体。
- 前記箱形断面の上面又は下面の少なくとも一方の面上であって、巾方向の両端部近傍に一対のフランジが溶接で取り付けられる請求項3または4に記載のアタッチメント構造体。
- 建設機械等に用いられ、箱形断面を有する構造体で構成されたアタッチメント構造体の製造方法であって、
前記箱形断面は、4隅に配置されたL字形部材のうち、2つの前記L字形部材の一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第1構造体を形成し、もう2つの前記L字形部材の一端部同士を開口側からの溶接処理を含む溶接形態で凹型形状の第2構造体を形成する第1工程と、
前記第1構造体と前記第2構造体の端部同士を外方より溶接して接続する第2工程とを有するアタッチメント構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002312990A JP2004150017A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | アタッチメント構造体およびその製造方法 |
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JP2002312990A JP2004150017A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | アタッチメント構造体およびその製造方法 |
Publications (1)
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ID=32457728
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JP2002312990A Pending JP2004150017A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | アタッチメント構造体およびその製造方法 |
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JP (1) | JP2004150017A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103586591A (zh) * | 2013-11-13 | 2014-02-19 | 安徽省宿州市龙华机械制造有限公司 | 一种履带式挖斗装载机动臂的焊接工艺 |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002312990A patent/JP2004150017A/ja active Pending
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CN103586591A (zh) * | 2013-11-13 | 2014-02-19 | 安徽省宿州市龙华机械制造有限公司 | 一种履带式挖斗装载机动臂的焊接工艺 |
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