JP2004149469A - ゼリー状化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期安定性に優れ、使用時にゲルが瞬時に崩壊し伸びが良いうえにべたつきが少ないゼリー状化粧料を提供すること。
【解決手段】(a)ペクチン、(b)糖アルコール、及び(c)低級アルコールを含有し、系中pHが25℃下で3.5〜6.0であることを特徴とするゼリー状化粧料。糖アルコールはソルビトールが好ましい。肌上で押圧により容易にゲルが崩壊し、のびが良くべたつきがなく、肌なじみに優れた使用性が良好な化粧料が得られる。
【選択図】 なし
【解決手段】(a)ペクチン、(b)糖アルコール、及び(c)低級アルコールを含有し、系中pHが25℃下で3.5〜6.0であることを特徴とするゼリー状化粧料。糖アルコールはソルビトールが好ましい。肌上で押圧により容易にゲルが崩壊し、のびが良くべたつきがなく、肌なじみに優れた使用性が良好な化粧料が得られる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、軟質のゲル、いわゆるゼリー状の形態をもつ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チキソトロピー性を示す、いわゆるゼリー状の化粧料を得る方法としては、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸クロスポリマーといった水溶性のゲル化剤を使用することがよく知られている。また近年、安全指向の高まりから、寒天やゼラチン、ペクチンといった食品用素材が注目されている。これらのうちペクチンは、再固化性に優れることが知られ、2価の金属イオンを反応させてゲルを得る技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、これらの様な従来技術には、使用時にゲルが崩壊しにくいため伸びが悪く、またべたつくなど使用感上好ましくなかったり、一度崩壊したゲルが再固化しにくかったり、系中pHによっては長期的に離漿が観察されたりなど、使用性、および長期安定性に優れるゼリー状化粧料を得ることが難しいという技術的欠点があり、その克服が要請されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−47128号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、長期安定性に優れ、使用時にゲルが瞬時に崩壊し伸びが良いうえにべたつきが少ないゼリー状化粧料が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み本発明者が鋭意研究した結果、ペクチン、糖アルコール及び低級アルコールを含有させ、系中pHを3.5〜6.0とすることにより得られたゼリー状化粧料は所期の目的を達することを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明は、
1.(a)ペクチン、(b)糖アルコール、及び(c)低級アルコールを含有し、系中pHが25℃下で3.5〜6.0であることを特徴とするゼリー状化粧料、および
2.糖アルコールがソルビトールであることを特徴とする前記1記載のゼリー状化粧料、
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のゼリー状化粧料は、(a)ペクチンと、(b)糖アルコール及び(c)低級アルコールを含有し、pHを特定の範囲にすることが必要である。このようにすることで、離漿がなく、また、一度崩壊したゲルも再び固化してもとのゼリー状を保つことができる長期安定性に優れた化粧料とすることができ、さらに、のびがよく、べたつきが少ないといった使用性にも優れた化粧料とすることができたものである。
【0008】
本発明に用いられる成分(a)のペクチンとは、一般にD−ガラクツロン酸残基がα−1,4結合で結合しているポリガラクツロン酸で、その一部のカルボキシル基が種々の割合にメチルエステル化している多糖類の一群を指す。ペクチンは、メチルエステル化度の割合によって高メトキシルペクチンおよび低メトキシルペクチンに分類され、一般に、50%以上のカルボン酸基がメチルアルコールでエステル化されたペクチンは高メトキシルペクチンと呼ばれ、一方、50%未満のカルボン酸基がメチルアルコールでエステル化されたペクチンは低メトキシルペクチンと呼ばれる。本発明におけるペクチンは、上記の高メトキシルペクチンおよび低メトキシルペクチンのどちらを使用しても良い。このようなペクチンは、市販品としてGENU pectin シリーズ(CP Kelco(DENMARK)社製)が例示できる。
【0009】
本発明におけるペクチンの含有量は特に限定されないが化粧料全量中の0.3〜3.0質量%が好ましく、ゲルの賦型性を考慮すると0.3〜1.5質量%がとくに好ましい。0.3質量%に満たないと、ゼリー状を保つ事ができず、3.0質量%を超えると、ゲルが崩壊しにくくなったり、塗布後被膜感を感じる事がある。
【0010】
本発明で使用する成分(b)の糖アルコール類とは、糖分子のカルボニル基を還元して得られる多価アルコール類をいう。具体例としては、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、アラビトール、マルチトール、ラクチトール、還元澱粉糖化物等が好ましく用いられる。これらのうち、増粘性を考慮するとソルビトールが特に好ましく用いられる。
【0011】
糖アルコール類の本発明化粧料への含有量は特に限定されないが、系の増粘性を考慮すると化粧料全量中の2.0〜20.0質量%が好ましい。特に3.0〜10.0質量%であることが好ましい。2.0質量%に満たないと、系の増粘性が低いため所期の目的を達することができず、20.0質量%を超えると、べたつくなど使用性が悪くなる事がある。
【0012】
本発明で使用する成分(c)の低級アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、t−ブタノール等が例示できる。これらの低級アルコールは、ゼリー状化粧料の賦型性、経時安定性を向上させる効果を有する。皮膚への安全性、低刺激性を考慮すると、エタノールが特に好ましく用いられる。
【0013】
本発明のゼリー状化粧料において、低級アルコールの含有量は特に限定されないが、アルコール臭、安全性等を考慮すると化粧料全量中の3.0〜25.0質量%、特に4.0〜20.0質量%であることが好ましい。
【0014】
また、本発明では、25℃下での系中のpHを3.5〜6.0に特定する必要がある。系中pHが3.5未満だと皮膚に刺激を与える場合があり、系中pHが6.0を超えるとゲル強度が低下し化粧料の長期安定性を損なう恐れがある。
【0015】
本発明のゼリー状化粧料においては、系中のpHを調整する目的でpH調整剤を用いる事ができる。pH調整剤としては2価の金属塩を用いる事が好ましい。2価の金属塩を用いる事により、ペクチンを増粘させることができる。例えばカルシウム塩、マグネシウム塩などを挙げる事ができ、具体的には塩化カルシウム、塩化マグネシウム、パントテン酸カルシウム等が挙げられる。pH調整剤を加えなくても系のpHが3.5〜6.0の範囲にある場合は、特にpH調整剤を加える必要はない。
【0016】
本発明のゼリー状化粧料は、本発明の効果を妨げない範囲で通常の化粧料に使用される油剤、水溶性高分子、皮膜形成剤、界面活性剤、粘土鉱物、粉体、保湿剤、防腐剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、金属封鎖剤、抗炎症剤、美容成分(美白剤、細胞賦活剤、血行促進剤、皮膚収斂剤等)、ビタミン類、アミノ酸類等を含有することができる。
【0017】
それぞれ特に限定されるものではないが、いくつか例を挙げると、例えば油剤としては、アーモンド油、アオモジ果実油、アトラスシーダー樹皮油、アニス油、アブラナ種子油、アフリカマンゴノキ核油、アボカド油、アミリスバルサミフェラ樹皮油、アンゼリカ種子油、イタリアイトスギ油、イランイラン油、ウイキョウ果実油、ウイキョウ油、ウミクロウメモドキ種子油、ウルシ果皮ロウ、エゴマ油、エチウムリコプシス果実油、エミュー油、エラブウミヘビ脂、オオムギ麦芽外殻ワックス、オニサルビア油、オリーブ油、オルメニスムルチカウリス油、オレンジ果皮ロウ、オレンジラフィー油、オレンジ花油、オレンジ油、カカオ脂、カシア葉油、カシューナット油、カノラ油、カヤ種子油、カユプテ油、カルナウバロウ、キウイ種子油、キノア種子油、キャンデリラロウ、キュウリ油、キョウニン油、クルミ種子油、ギョリュウバイ葉油、ギンパイカ油、ククイナッツ油、クスノキ油、グレープフルーツ果皮油、クロフサスグリ種子油、ケイヒ油、コウスイガヤ油、コーン油、ゴボウ種子油、ゴマ油、コムギ胚芽油、コムギフスマ脂質、コメヌカ油、コメヌカロウ、コメ胚芽油、コリアンダー種子油、サイペラスエスクレンタス根油、サザンカ油、サッサフラスノキ根油、サフラワー油、サラソウジュ種子脂、サメ肝油、シソ種子油、シベリアモミ油、ジャスミン油、ジュズダマ油、ショウガ根油、ショウズク種子油、シロバナルーピン種子油、スイートアカシア花油、スパイクラベンダー油、スペアミント油、セイヨウアカマツ球果油、セイヨウアカマツ葉油、セイヨウネズ果実油、セイロンニッケイ樹皮油、ゼラニウム油、センチフォリアバラ花ロウ、ソケイ花ワックス、タートル油、ダイズ油、ダイダイ花ロウ、タイム油、タチジャコウソウ油、ダマスクバラ花ロウ、チャボトケイソウ種子油、チャ実油、チョウジ花油、チョウジ葉油、ツバキ油、ティーツリー葉油、チュウハクロウ、テレビン油、トウヒ油、トショウ油、ナタネ油、ニオイテンジクアオイロウ、ニオイヒバ葉油、ニュウコウジュ油、パーシック油、パーム核油、ハイブリッドサフラワー油、ハイブリッドヒマワリ油、ハイマツ油、パセリ種子油、パチョリ油、ハッカ油、ハッカ葉油、ババス油、パルマローザ油、ピスタシオ種子油、ピーナッツ油、ビターオレンジ果皮油、ヒバ油、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ヒメコウジ葉油、ビャクダン油、プチグレン油、ブラジルナッツ油、プロポリスワックス、ベイ油、ヘーゼルナッツ油、ベチベル根油、ペポカボチャ種子油、ベルガモット果実油、ホクベイフクロウソウ油、ホソバタイセイ種子油、ホホバ油、ホホバワックス、マグロ油、マツ種子油、マムシ油、マカデミアナッツ油、マヨラナ葉油、マンダリンオレンジ果皮油、マンゴー種子油、ミンク油、ミンクロウ、ムラサキ種子油、メドウフォーム油、メボウキ油、メリッサ葉油、メンヘーデン油、モクロウ、モスカータバラ種子油、モツヤクジュ油、モモ核油、モルティエレラ油、ヤエヤマアオキ種子油、ヤシ油、ユーカリシトリオドラ油、ユーカリ葉油、ユーグレナ油、ユズ果皮油、ユソウボク油、ユチャ油、ヨーロッパモミ油、ヨーロッパモミ葉油、ライム油、ラノリンロウ、ラバンデュラハイブリダ油、ラブダナム油、ラベンダー油、リンゴ果皮ロウ、ルリジサ種子油、レモングラス葉油、レモン油、ローズウッド木油、ローズウッド油、ローズヒップ油、ローズマリー油、ローズ油、ローマカミツレ花油、ローレル油、ワサビノキ種子油、魚油、鯨ロウ、水鳥油、月見草油、馬油、綿実油、卵黄油等の動植物由来の油脂およびロウ類、イクタモール、オゾケライト、グアイアズレン、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の炭化水素油、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、12−ヒドロキシステアリン酸等の高級脂肪酸、バチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロール等の高級アルコール、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12―ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、ステアロキシシリコーン等の高級アルキシ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコールエーテル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、シリコーン樹脂等のシリコーン油等が挙げられる。
【0018】
水溶性高分子としては、カラヤガム、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム、スクレロチウムガム、タマリンドガム、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシードガム、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、ベンゾインガム、ローカストビーンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸などがある。
【0019】
界面活性剤にはアニオン性、カチオン性、ノニオン性および両性の活性剤があるが、アニオン性活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸およびその塩、アミノ酸と脂肪酸との縮合物等のカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルスルホン酸塩、脂肪酸アミドスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩のホルマリン縮合物等のスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルおよびアリールエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステル硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等がある。
【0020】
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ポリアミン、アミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等がある。非イオン活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロースエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等がある。
【0021】
両性界面活性剤としては、ベタイン系、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体、レシチン等が挙げられる。油溶性のゲル化剤としては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体が挙げられ、また、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー等の有機変性粘度鉱物も含まれる。
【0022】
粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状等)、粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わずいずれのものも使用することができ、例えば、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、合成雲母、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリナイト、ヘクライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等がある。有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、微結晶繊維粉体、コメデンプン、ラウロイルリジン等がある。金属セッケンとしては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等がある。有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色顔料、γ―酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、およびこれらの粉体を複合化した複合粉体等がある。パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等がある。金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等がある。タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等がある。天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体で、これらの粉体を複合化したり、油剤、シリコーンまたはフッ素化合物で表面処理を行った粉体でも良く、必要に応じて一種または二種以上用いることができる。
【0023】
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0024】
酸化防止剤としては、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン等、pH調製剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としては、アラニン、エテド酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等、清涼剤としては、L−メントール、カンフル等、抗炎症剤としては、アラントイン、グリシルレチン酸、トラネキサム酸、アズレン等が挙げられる。
【0025】
美容成分としては、プラセンタエキス等の美白剤、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸バニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β―ブトキシエチルエステル、カプサイシン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ等の抗脂漏剤等が挙げられる。ビタミン類としては、ビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB6類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチンエステル等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等が挙げられる。
【0026】
アミノ酸としては、グリシン、アルギニン、アスパラギン酸、シスチン、システイン、メチオニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等が挙げられる。
【0027】
本発明において、ゼリー状とは、チキソトロピー性があり、やや軟らかいゲル状を指す。系の粘度は特に規定されないが、25℃下に6時間以上静置した化粧料の粘度が、B型粘度計で1,800〜15,000mPa・sの範囲内にあることが好ましい。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、配合量の単位はすべて質量%である。表1に示す実施例1〜3及び比較例1〜5は、表1および2に記載されている処方により、常法により調製した。
【0029】
実施例に先立ち、各実施例で用いた評価法を説明する。
[長期安定性]
実施例1〜3及び比較例1〜5を調製後、40℃下に置き、3ヶ月後の粘度を測定した。
表中の記号は以下の意味を表わす。
◎ 粘度変化が10%未満でほとんど変化がみられない
○ 粘度変化が10%以上〜20%未満で離漿がない。
× 著しい粘度低下(粘度変化20%以上)がみられ、離漿がある。
【0030】
[使用性▲1▼ゲルの崩壊性、▲2▼のび、▲3▼べたつき]
女性10名を被験者として、実施例1〜3及び比較例1〜5の化粧料を用いて、使用時の指の押圧によるゲルの崩れやすさ、肌上でののび、肌になじませた後のべたつき、の各項目について使用性を評価した。
表中の記号は以下の意味を表わす。
◎ パネラー10名中、好ましい(崩れやすい、のびが良い、べたつきがない)と回答したのが8名以上
○ パネラー10名中、好ましい(崩れやすい、のびが良い、べたつきがない)と回答したのが5〜7名
△ パネラー10名中、好ましい(崩れやすい、のびが良い、べたつきがない)と回答したのが2〜4名
× パネラー10名中、好ましい(崩れやすい、のびが良い、べたつきがない)と回答したのが1名以下
【0031】
[ゲルの再固化性]
実施例1〜3及び比較例1〜5を調製後、1週間静置し、ゲル状となったことを確認したのちに振とうしてゲルを崩壊させる。その後1週間経過後に粘度を測定し、振とう前の粘度と比較する。
表中の記号は以下の意味を表わす。
◎ 「振とう前の粘度」÷「振とう直後の粘度」の値が0.90以上
○ 「振とう前の粘度」÷「振とう直後の粘度」の値が0.80以上0.90未満
× 「振とう前の粘度」÷「振とう直後の粘度」の値が0.80未満
結果を表3および4に示す。
【0032】
【表1】
※1;CPケルコジャパン製GENU pectin typeUSP−H
※2;東和化成工業(株)製ソルビットD−70
【0033】
【表2】
※1;CPケルコジャパン製GENU pectin typeUSP−H
※2;東和化成工業(株)製ソルビットD−70
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
表に記載されている結果から、本発明の化粧料は、長期安定性に優れ、使用時にゲルが瞬時に崩壊し伸びが良いうえにべたつきがなく、肌なじみに優れていることがわかる。
【0037】
以下に、本発明のその他の実施例を示す。
[実施例4]透明ゼリー状化粧液
下記の処方(単位は質量%)により、透明ゼリー状化粧液を製造した。
(1)1,2−ペンタンジオール 1.5
(2)1,3−ブチレングリコール 6.0
(3)ジプロピレングリコール 1.0
(4)ソルビトール 3.0
(5)ペクチン(高メトキシルペクチン) 0.65
(6)パントテン酸カルシウム 0.15
(7)酵母エキス 2.0
(8)エタノール 8.5
(9)精製水 残余
[製法]室温下で、上記成分(9)に(1)〜(7)の成分を加え80℃付近で加熱溶解させ、40℃付近まで攪拌冷却し、(8)を加え、さらに30℃まで攪拌冷却後濾過し、透明ゼリー状化粧液を得た。
【0038】
[実施例5]白濁ゼリー状化粧液
下記に示す処方(単位は質量%)により、白濁ゼリー状化粧液を製造した。
(1)1,3−ブチレングリコール 7.0
(2)1,2−ペンタンジオール 0.5
(3)濃グリセリン 3.0
(4)マンニトール 1.0
(5)ペクチン(高メトキシルペクチン) 1.5
(6)パントテン酸カルシウム 0.45
(7)ピロリドンカルボン酸Na(50%水溶液) 1.0
(8)ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
(9)POE硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
(10)セスキオレイン酸ソルビタン 0.05
(11)イソステアリン酸イソセチル 0.1
(12)エタノール 4.5
(13)精製水 残余
[製法]▲1▼ 成分(13)に成分(1)〜(8)を加え、約80℃に加熱溶解させる。
▲2▼ 成分(9)〜(11)を混合し、約80℃に加熱し、均質化する。
▲3▼ ▲1▼に▲2▼を加え乳化後、冷却し、約40℃で成分(12)を加え、30℃まで冷却後、濾過し、白濁ゼリー状化粧液を得た。
【0039】
実施例4の化粧液は、透明もしくは半透明な外観を呈し、実施例5の化粧液は白濁半透明な外観を呈していた。実施例4および5いずれの化粧液も肌上で押圧により容易にゲルが崩壊し、のびが良くべたつきがなく、肌なじみに優れた使用性が良好な化粧料であった。
【0040】
【発明の効果】本発明により、長期安定性に優れ、使用時にゲルが瞬時に崩壊し伸びが良いうえにべたつきが少ないゼリー状化粧料を提供することができる。
【発明が属する技術分野】本発明は、軟質のゲル、いわゆるゼリー状の形態をもつ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チキソトロピー性を示す、いわゆるゼリー状の化粧料を得る方法としては、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸クロスポリマーといった水溶性のゲル化剤を使用することがよく知られている。また近年、安全指向の高まりから、寒天やゼラチン、ペクチンといった食品用素材が注目されている。これらのうちペクチンは、再固化性に優れることが知られ、2価の金属イオンを反応させてゲルを得る技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、これらの様な従来技術には、使用時にゲルが崩壊しにくいため伸びが悪く、またべたつくなど使用感上好ましくなかったり、一度崩壊したゲルが再固化しにくかったり、系中pHによっては長期的に離漿が観察されたりなど、使用性、および長期安定性に優れるゼリー状化粧料を得ることが難しいという技術的欠点があり、その克服が要請されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−47128号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、長期安定性に優れ、使用時にゲルが瞬時に崩壊し伸びが良いうえにべたつきが少ないゼリー状化粧料が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み本発明者が鋭意研究した結果、ペクチン、糖アルコール及び低級アルコールを含有させ、系中pHを3.5〜6.0とすることにより得られたゼリー状化粧料は所期の目的を達することを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明は、
1.(a)ペクチン、(b)糖アルコール、及び(c)低級アルコールを含有し、系中pHが25℃下で3.5〜6.0であることを特徴とするゼリー状化粧料、および
2.糖アルコールがソルビトールであることを特徴とする前記1記載のゼリー状化粧料、
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のゼリー状化粧料は、(a)ペクチンと、(b)糖アルコール及び(c)低級アルコールを含有し、pHを特定の範囲にすることが必要である。このようにすることで、離漿がなく、また、一度崩壊したゲルも再び固化してもとのゼリー状を保つことができる長期安定性に優れた化粧料とすることができ、さらに、のびがよく、べたつきが少ないといった使用性にも優れた化粧料とすることができたものである。
【0008】
本発明に用いられる成分(a)のペクチンとは、一般にD−ガラクツロン酸残基がα−1,4結合で結合しているポリガラクツロン酸で、その一部のカルボキシル基が種々の割合にメチルエステル化している多糖類の一群を指す。ペクチンは、メチルエステル化度の割合によって高メトキシルペクチンおよび低メトキシルペクチンに分類され、一般に、50%以上のカルボン酸基がメチルアルコールでエステル化されたペクチンは高メトキシルペクチンと呼ばれ、一方、50%未満のカルボン酸基がメチルアルコールでエステル化されたペクチンは低メトキシルペクチンと呼ばれる。本発明におけるペクチンは、上記の高メトキシルペクチンおよび低メトキシルペクチンのどちらを使用しても良い。このようなペクチンは、市販品としてGENU pectin シリーズ(CP Kelco(DENMARK)社製)が例示できる。
【0009】
本発明におけるペクチンの含有量は特に限定されないが化粧料全量中の0.3〜3.0質量%が好ましく、ゲルの賦型性を考慮すると0.3〜1.5質量%がとくに好ましい。0.3質量%に満たないと、ゼリー状を保つ事ができず、3.0質量%を超えると、ゲルが崩壊しにくくなったり、塗布後被膜感を感じる事がある。
【0010】
本発明で使用する成分(b)の糖アルコール類とは、糖分子のカルボニル基を還元して得られる多価アルコール類をいう。具体例としては、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、アラビトール、マルチトール、ラクチトール、還元澱粉糖化物等が好ましく用いられる。これらのうち、増粘性を考慮するとソルビトールが特に好ましく用いられる。
【0011】
糖アルコール類の本発明化粧料への含有量は特に限定されないが、系の増粘性を考慮すると化粧料全量中の2.0〜20.0質量%が好ましい。特に3.0〜10.0質量%であることが好ましい。2.0質量%に満たないと、系の増粘性が低いため所期の目的を達することができず、20.0質量%を超えると、べたつくなど使用性が悪くなる事がある。
【0012】
本発明で使用する成分(c)の低級アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、t−ブタノール等が例示できる。これらの低級アルコールは、ゼリー状化粧料の賦型性、経時安定性を向上させる効果を有する。皮膚への安全性、低刺激性を考慮すると、エタノールが特に好ましく用いられる。
【0013】
本発明のゼリー状化粧料において、低級アルコールの含有量は特に限定されないが、アルコール臭、安全性等を考慮すると化粧料全量中の3.0〜25.0質量%、特に4.0〜20.0質量%であることが好ましい。
【0014】
また、本発明では、25℃下での系中のpHを3.5〜6.0に特定する必要がある。系中pHが3.5未満だと皮膚に刺激を与える場合があり、系中pHが6.0を超えるとゲル強度が低下し化粧料の長期安定性を損なう恐れがある。
【0015】
本発明のゼリー状化粧料においては、系中のpHを調整する目的でpH調整剤を用いる事ができる。pH調整剤としては2価の金属塩を用いる事が好ましい。2価の金属塩を用いる事により、ペクチンを増粘させることができる。例えばカルシウム塩、マグネシウム塩などを挙げる事ができ、具体的には塩化カルシウム、塩化マグネシウム、パントテン酸カルシウム等が挙げられる。pH調整剤を加えなくても系のpHが3.5〜6.0の範囲にある場合は、特にpH調整剤を加える必要はない。
【0016】
本発明のゼリー状化粧料は、本発明の効果を妨げない範囲で通常の化粧料に使用される油剤、水溶性高分子、皮膜形成剤、界面活性剤、粘土鉱物、粉体、保湿剤、防腐剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、金属封鎖剤、抗炎症剤、美容成分(美白剤、細胞賦活剤、血行促進剤、皮膚収斂剤等)、ビタミン類、アミノ酸類等を含有することができる。
【0017】
それぞれ特に限定されるものではないが、いくつか例を挙げると、例えば油剤としては、アーモンド油、アオモジ果実油、アトラスシーダー樹皮油、アニス油、アブラナ種子油、アフリカマンゴノキ核油、アボカド油、アミリスバルサミフェラ樹皮油、アンゼリカ種子油、イタリアイトスギ油、イランイラン油、ウイキョウ果実油、ウイキョウ油、ウミクロウメモドキ種子油、ウルシ果皮ロウ、エゴマ油、エチウムリコプシス果実油、エミュー油、エラブウミヘビ脂、オオムギ麦芽外殻ワックス、オニサルビア油、オリーブ油、オルメニスムルチカウリス油、オレンジ果皮ロウ、オレンジラフィー油、オレンジ花油、オレンジ油、カカオ脂、カシア葉油、カシューナット油、カノラ油、カヤ種子油、カユプテ油、カルナウバロウ、キウイ種子油、キノア種子油、キャンデリラロウ、キュウリ油、キョウニン油、クルミ種子油、ギョリュウバイ葉油、ギンパイカ油、ククイナッツ油、クスノキ油、グレープフルーツ果皮油、クロフサスグリ種子油、ケイヒ油、コウスイガヤ油、コーン油、ゴボウ種子油、ゴマ油、コムギ胚芽油、コムギフスマ脂質、コメヌカ油、コメヌカロウ、コメ胚芽油、コリアンダー種子油、サイペラスエスクレンタス根油、サザンカ油、サッサフラスノキ根油、サフラワー油、サラソウジュ種子脂、サメ肝油、シソ種子油、シベリアモミ油、ジャスミン油、ジュズダマ油、ショウガ根油、ショウズク種子油、シロバナルーピン種子油、スイートアカシア花油、スパイクラベンダー油、スペアミント油、セイヨウアカマツ球果油、セイヨウアカマツ葉油、セイヨウネズ果実油、セイロンニッケイ樹皮油、ゼラニウム油、センチフォリアバラ花ロウ、ソケイ花ワックス、タートル油、ダイズ油、ダイダイ花ロウ、タイム油、タチジャコウソウ油、ダマスクバラ花ロウ、チャボトケイソウ種子油、チャ実油、チョウジ花油、チョウジ葉油、ツバキ油、ティーツリー葉油、チュウハクロウ、テレビン油、トウヒ油、トショウ油、ナタネ油、ニオイテンジクアオイロウ、ニオイヒバ葉油、ニュウコウジュ油、パーシック油、パーム核油、ハイブリッドサフラワー油、ハイブリッドヒマワリ油、ハイマツ油、パセリ種子油、パチョリ油、ハッカ油、ハッカ葉油、ババス油、パルマローザ油、ピスタシオ種子油、ピーナッツ油、ビターオレンジ果皮油、ヒバ油、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ヒメコウジ葉油、ビャクダン油、プチグレン油、ブラジルナッツ油、プロポリスワックス、ベイ油、ヘーゼルナッツ油、ベチベル根油、ペポカボチャ種子油、ベルガモット果実油、ホクベイフクロウソウ油、ホソバタイセイ種子油、ホホバ油、ホホバワックス、マグロ油、マツ種子油、マムシ油、マカデミアナッツ油、マヨラナ葉油、マンダリンオレンジ果皮油、マンゴー種子油、ミンク油、ミンクロウ、ムラサキ種子油、メドウフォーム油、メボウキ油、メリッサ葉油、メンヘーデン油、モクロウ、モスカータバラ種子油、モツヤクジュ油、モモ核油、モルティエレラ油、ヤエヤマアオキ種子油、ヤシ油、ユーカリシトリオドラ油、ユーカリ葉油、ユーグレナ油、ユズ果皮油、ユソウボク油、ユチャ油、ヨーロッパモミ油、ヨーロッパモミ葉油、ライム油、ラノリンロウ、ラバンデュラハイブリダ油、ラブダナム油、ラベンダー油、リンゴ果皮ロウ、ルリジサ種子油、レモングラス葉油、レモン油、ローズウッド木油、ローズウッド油、ローズヒップ油、ローズマリー油、ローズ油、ローマカミツレ花油、ローレル油、ワサビノキ種子油、魚油、鯨ロウ、水鳥油、月見草油、馬油、綿実油、卵黄油等の動植物由来の油脂およびロウ類、イクタモール、オゾケライト、グアイアズレン、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の炭化水素油、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、12−ヒドロキシステアリン酸等の高級脂肪酸、バチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロール等の高級アルコール、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12―ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、ステアロキシシリコーン等の高級アルキシ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコールエーテル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、シリコーン樹脂等のシリコーン油等が挙げられる。
【0018】
水溶性高分子としては、カラヤガム、キサンタンガム、グアーガム、ジェランガム、スクレロチウムガム、タマリンドガム、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシードガム、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、ベンゾインガム、ローカストビーンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸などがある。
【0019】
界面活性剤にはアニオン性、カチオン性、ノニオン性および両性の活性剤があるが、アニオン性活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸およびその塩、アミノ酸と脂肪酸との縮合物等のカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルスルホン酸塩、脂肪酸アミドスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩のホルマリン縮合物等のスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルおよびアリールエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステル硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等がある。
【0020】
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ポリアミン、アミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等がある。非イオン活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロースエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等がある。
【0021】
両性界面活性剤としては、ベタイン系、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体、レシチン等が挙げられる。油溶性のゲル化剤としては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体が挙げられ、また、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー等の有機変性粘度鉱物も含まれる。
【0022】
粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状等)、粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わずいずれのものも使用することができ、例えば、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、合成雲母、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリナイト、ヘクライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等がある。有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、微結晶繊維粉体、コメデンプン、ラウロイルリジン等がある。金属セッケンとしては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等がある。有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色顔料、γ―酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、およびこれらの粉体を複合化した複合粉体等がある。パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等がある。金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等がある。タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等がある。天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体で、これらの粉体を複合化したり、油剤、シリコーンまたはフッ素化合物で表面処理を行った粉体でも良く、必要に応じて一種または二種以上用いることができる。
【0023】
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0024】
酸化防止剤としては、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン等、pH調製剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としては、アラニン、エテド酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等、清涼剤としては、L−メントール、カンフル等、抗炎症剤としては、アラントイン、グリシルレチン酸、トラネキサム酸、アズレン等が挙げられる。
【0025】
美容成分としては、プラセンタエキス等の美白剤、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸バニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β―ブトキシエチルエステル、カプサイシン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ等の抗脂漏剤等が挙げられる。ビタミン類としては、ビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB6類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチンエステル等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等が挙げられる。
【0026】
アミノ酸としては、グリシン、アルギニン、アスパラギン酸、シスチン、システイン、メチオニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等が挙げられる。
【0027】
本発明において、ゼリー状とは、チキソトロピー性があり、やや軟らかいゲル状を指す。系の粘度は特に規定されないが、25℃下に6時間以上静置した化粧料の粘度が、B型粘度計で1,800〜15,000mPa・sの範囲内にあることが好ましい。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、配合量の単位はすべて質量%である。表1に示す実施例1〜3及び比較例1〜5は、表1および2に記載されている処方により、常法により調製した。
【0029】
実施例に先立ち、各実施例で用いた評価法を説明する。
[長期安定性]
実施例1〜3及び比較例1〜5を調製後、40℃下に置き、3ヶ月後の粘度を測定した。
表中の記号は以下の意味を表わす。
◎ 粘度変化が10%未満でほとんど変化がみられない
○ 粘度変化が10%以上〜20%未満で離漿がない。
× 著しい粘度低下(粘度変化20%以上)がみられ、離漿がある。
【0030】
[使用性▲1▼ゲルの崩壊性、▲2▼のび、▲3▼べたつき]
女性10名を被験者として、実施例1〜3及び比較例1〜5の化粧料を用いて、使用時の指の押圧によるゲルの崩れやすさ、肌上でののび、肌になじませた後のべたつき、の各項目について使用性を評価した。
表中の記号は以下の意味を表わす。
◎ パネラー10名中、好ましい(崩れやすい、のびが良い、べたつきがない)と回答したのが8名以上
○ パネラー10名中、好ましい(崩れやすい、のびが良い、べたつきがない)と回答したのが5〜7名
△ パネラー10名中、好ましい(崩れやすい、のびが良い、べたつきがない)と回答したのが2〜4名
× パネラー10名中、好ましい(崩れやすい、のびが良い、べたつきがない)と回答したのが1名以下
【0031】
[ゲルの再固化性]
実施例1〜3及び比較例1〜5を調製後、1週間静置し、ゲル状となったことを確認したのちに振とうしてゲルを崩壊させる。その後1週間経過後に粘度を測定し、振とう前の粘度と比較する。
表中の記号は以下の意味を表わす。
◎ 「振とう前の粘度」÷「振とう直後の粘度」の値が0.90以上
○ 「振とう前の粘度」÷「振とう直後の粘度」の値が0.80以上0.90未満
× 「振とう前の粘度」÷「振とう直後の粘度」の値が0.80未満
結果を表3および4に示す。
【0032】
【表1】
※1;CPケルコジャパン製GENU pectin typeUSP−H
※2;東和化成工業(株)製ソルビットD−70
【0033】
【表2】
※1;CPケルコジャパン製GENU pectin typeUSP−H
※2;東和化成工業(株)製ソルビットD−70
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
表に記載されている結果から、本発明の化粧料は、長期安定性に優れ、使用時にゲルが瞬時に崩壊し伸びが良いうえにべたつきがなく、肌なじみに優れていることがわかる。
【0037】
以下に、本発明のその他の実施例を示す。
[実施例4]透明ゼリー状化粧液
下記の処方(単位は質量%)により、透明ゼリー状化粧液を製造した。
(1)1,2−ペンタンジオール 1.5
(2)1,3−ブチレングリコール 6.0
(3)ジプロピレングリコール 1.0
(4)ソルビトール 3.0
(5)ペクチン(高メトキシルペクチン) 0.65
(6)パントテン酸カルシウム 0.15
(7)酵母エキス 2.0
(8)エタノール 8.5
(9)精製水 残余
[製法]室温下で、上記成分(9)に(1)〜(7)の成分を加え80℃付近で加熱溶解させ、40℃付近まで攪拌冷却し、(8)を加え、さらに30℃まで攪拌冷却後濾過し、透明ゼリー状化粧液を得た。
【0038】
[実施例5]白濁ゼリー状化粧液
下記に示す処方(単位は質量%)により、白濁ゼリー状化粧液を製造した。
(1)1,3−ブチレングリコール 7.0
(2)1,2−ペンタンジオール 0.5
(3)濃グリセリン 3.0
(4)マンニトール 1.0
(5)ペクチン(高メトキシルペクチン) 1.5
(6)パントテン酸カルシウム 0.45
(7)ピロリドンカルボン酸Na(50%水溶液) 1.0
(8)ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
(9)POE硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
(10)セスキオレイン酸ソルビタン 0.05
(11)イソステアリン酸イソセチル 0.1
(12)エタノール 4.5
(13)精製水 残余
[製法]▲1▼ 成分(13)に成分(1)〜(8)を加え、約80℃に加熱溶解させる。
▲2▼ 成分(9)〜(11)を混合し、約80℃に加熱し、均質化する。
▲3▼ ▲1▼に▲2▼を加え乳化後、冷却し、約40℃で成分(12)を加え、30℃まで冷却後、濾過し、白濁ゼリー状化粧液を得た。
【0039】
実施例4の化粧液は、透明もしくは半透明な外観を呈し、実施例5の化粧液は白濁半透明な外観を呈していた。実施例4および5いずれの化粧液も肌上で押圧により容易にゲルが崩壊し、のびが良くべたつきがなく、肌なじみに優れた使用性が良好な化粧料であった。
【0040】
【発明の効果】本発明により、長期安定性に優れ、使用時にゲルが瞬時に崩壊し伸びが良いうえにべたつきが少ないゼリー状化粧料を提供することができる。
Claims (2)
- (a)ペクチン、(b)糖アルコール、及び(c)低級アルコールを含有し、系中pHが25℃下で3.5〜6.0であることを特徴とするゼリー状化粧料。
- 糖アルコールがソルビトールであることを特徴とする請求項1記載のゼリー状化粧料。
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