JP2004148849A

JP2004148849A - 車両のバッテリ固定構造

Info

Publication number: JP2004148849A
Application number: JP2002312853A
Authority: JP
Inventors: Takufumi Awakawa; 拓郁淡川
Original assignee: Suzuki Motor Corp
Current assignee: Suzuki Motor Corp
Priority date: 2002-10-28
Filing date: 2002-10-28
Publication date: 2004-05-27

Abstract

【目的】本発明は、バッテリステーを、バッテリトレイの運搬時の係止器具及びバッテリカバーのカバー固定用ブラケットの固定部材として機能させ、部品点数の削減と、軽量化とを果たし得ることを目的としている。
【構成】このため、車両のシートよりも後部のフロアに、車両駆動用バッテリを搭載した車両のバッテリ固定構造において、シートよりも後部のフロアにバッテリを搭載したバッテリトレイを固定して設け、バッテリの上方、前方及び後方を跨ぎ、かつ両端部がバッテリトレイに固定されたコ字状のバッテリステーを設け、このバッテリステーには、バッテリ上方を覆うバッテリカバーを固定して設けている。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は車両のバッテリ固定構造に係り、特にバッテリステーを、バッテリトレイの運搬時の係止器具及びバッテリカバーのカバー固定用ブラケットの固定部材として機能させ、部品点数の削減と、軽量化とを果たし得る車両のバッテリ固定構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
車両、例えばハイブリッド車においては、搭載されるバッテリがかなりの重量及び搭載スペースを占めることとなる。
【０００３】
【特許文献１】
特開平８−６７１５１号公報（第１−３頁、図１）
【０００４】
【特許文献２】
特開２００１−６８０８０号公報（第１−３頁、図１−２）
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の車両のバッテリ固定構造においては、バッテリを搭載するバッテリトレーに運搬用の取手がついておらず、バッテリの運搬が困難であるとともに、バッテリの車両組付時に不便であり、改善が求められていた（例えば、特許文献１）。
【０００６】
また、バッテリ運搬用の取手を設けた場合には、上述した運搬時の不具合や車両組付時の不便さは解消できるものの、バッテリ運搬用の取手が、車両組付後には不要となる部品のため、部品点数が多く、重量が大となるという不都合がある（例えば、特許文献２）。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、車両のシートよりも後部のフロアに、車両駆動用バッテリを搭載した車両のバッテリ固定構造において、前記シートよりも後部のフロアにバッテリを搭載したバッテリトレイを固定して設け、前記バッテリの上方、前方及び後方を跨ぎ、かつ両端部が前記バッテリトレイに固定されたコ字状のバッテリステーを設け、このバッテリステーには、前記バッテリ上方を覆うバッテリカバーを固定して設けたことを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】
上述の如く発明したことにより、バッテリステーを、バッテリトレイの運搬時の係止器具として利用するとともに、バッテリカバーのカバー固定用ブラケットの固定部材としても利用し、部品点数の削減と、軽量化とを果たしている。
【０００９】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
【００１０】
図１〜図４はこの発明の実施例を示すものである。図１において、２は車両、４はリヤタイヤ、６はリヤバンパである。
【００１１】
前記車両２のシート８よりも後部のフロア１０に車両駆動用バッテリ１２を搭載する。
【００１２】
つまり、図１に示す如く、前記車両２のシート８よりも後部のフロア１０に、第１、第２搭載ステー１４、１６を介して、ジャンクションボックス１８とインバータ２０とを配設し、これらのジャンクションボックス１８及びインバータ２０上部に前記バッテリ１２を搭載するものである。
【００１３】
そしてこのとき、前記シート８よりも後部のフロア１０に、直接あるいは間接的に、この実施例においては、フロア１０に取り付けたジャンクションボックス１８及びインバータ２０上部に、バッテリ１２を搭載したバッテリトレイ２２を固定して設け、前記バッテリ１２の上方、前方及び後方を跨ぎ、かつ両端部が前記バッテリトレイ２２に固定されたコ字状のバッテリステー２４を設け、このバッテリステー２４には、前記バッテリ１２上方を覆うバッテリカバー２６を固定して設ける構成とする。
【００１４】
詳述すれば、前記バッテリトレイ２２は、図２に示す如く、有底箱状に形成され、このバッテリトレイ２２上に、例えば８個のバッテリ１２が搭載される。
【００１５】
そして、前記バッテリトレイ２２には、車両２のフロア１０側に固定するためのフロア側ブラケット２８と、バッテリステー２４を固定するためのステイ取付用ブラケット３０とを設ける。
【００１６】
つまり、前記フロア側ブラケット２８の場合には、前記バッテリトレイ２２の前側に、図２及び図３に示す如く、車両２のフロント側に突出する例えば２個のフロア側第１、第２ブラケット２８−１、２８−２を設けるとともに、バッテリトレイ２２の後側には、車両２のリヤ側に突出する２個のフロア側第３、第４ブラケット２８−３、２８−４を設ける。
【００１７】
前記ステイ取付用ブラケット３０の場合には、前記バッテリトレイ２２の前側に、図２及び図３に示す如く、車両２のフロント側に突出し、かつ２個のフロア側第１、第２ブラケット２８−１、２８−２間に、例えば２個のステイ取付用第１、第２ブラケット３０−１、３０−２を設けるとともに、バッテリトレイ２２の後側には、車両２のリヤ側に突出し、かつ２個のフロア側第３、第４ブラケット２８−３、２８−４間に、２個のステイ取付用第３、第４ブラケット３０−３、３０−４を設ける。
【００１８】
また、前記車両２のフロント側に位置するステイ取付用第１、第２ブラケット３０−１、３０−２及び車両２のリヤ側に位置するステイ取付用第３、第４ブラケット３０−３、３０−４によって、前記バッテリトレイ２２に固定されるバッテリステー２４を設ける。
【００１９】
このバッテリステー２４は、ステイ取付用第１ブラケット３０−１とステイ取付用第３ブラケット３０−３とに取り付けられる一側第１バッテリステー２４−１と、ステイ取付用第２ブラケット３０−２とステイ取付用第４ブラケット３０−４とに取り付けられ、かつ一側第１バッテリステー２４−１と同一形状に形成される他側第２バッテリステー２４−２とからなる。
【００２０】
更に、バッテリステー２４の一側第１バッテリステー２４−１及び他側第２バッテリステー２４−２は、棒状あるいは筒状部材によってコ字状に形成される。つまり、前記車両２のフロント側に位置するフロント側部２４ａ−１、２４ａ−２と、このフロント側部２４ａ−１、２４ａ−２に連絡する水平状態の上側部２４ｂ−１、２４ｂ−２と、上側部２４ｂ−１、２４ｂ−２の後端に連絡し、垂直状態のリヤ側部２４ｃ−１、２４ｃ−２とにより形成され、フロント側部２４ａ−１、２４ａ−２の傾斜状態をリヤ側部２４ｃ−１、２４ｃ−２よりも小とし、バッテリステー２４の一側第１バッテリステー２４−１及び他側第２バッテリステー２４−２をほぼコ字状に形成している。
【００２１】
そして、前記バッテリステー２４の一側第１バッテリステー２４−１及び他側第２バッテリステー２４−２には、夫々内側方向に突出するカバー固定用ブラケット３２を設ける。
【００２２】
すなわち、一側第１バッテリステー２４−１においては、フロント側部２４ａ−１に一側第１ブラケット３２ｘ−１を設けるとともに、上側部２４ｂ−１に一側第２、第３ブラケット３２ｙ−１、３２ｚ−１を夫々設ける。
【００２３】
また、他側第２バッテリステー２４−２においては、フロント側部２４ａ−２、かつ一側第１ブラケット３２ｘ−１に対峙する位置に他側第１ブラケット３２ｘ−２を設けるとともに、上側部２４ｂ−２、かつ一側第２ブラケット３２ｙ−１に対峙する位置に他側第２ブラケット３２ｙ−２を設け、そして、上側部２４ｂ−２、かつ一側第３ブラケット３２ｚ−１に対峙しない位置に他側第３ブラケット３２ｚ−２を設けるものである。
【００２４】
前記バッテリステー２４の一側第１バッテリステー２４−１及び他側第２バッテリステー２４−２には、前記バッテリ１２上方、例えば図３に矢印の範囲で示す部位を覆うバッテリカバー２６を固定して設ける。
【００２５】
このバッテリカバー２６は、図４（ａ）及び（ｂ）に示す如く、耐燃性を有する材料によって台形状に形成される本体部２６ａと、この本体部２６ａのほぼ全域、及び本体部２６ａを台形として見た場合、長い底辺部位近傍に複数取り付けられ、カーペット材料によって形成される補助部２６ｂと、前記一側第１バッテリステー２４−１及び他側第２バッテリステー２４−２のカバー固定用ブラケット３２に対峙する部位に複数個設けられる図示しない締付部材用の挿入孔部２６ｃを有する。
【００２６】
なお、符号３４は、前記車両２のフロア１０下部とバッテリ１２上部とを連絡する排気パイプ、３６は電源コード、３８は前記バッテリ１２をバッテリトレイ２２に搭載する際に使用される固定バンドである。
【００２７】
次に作用を説明する。
【００２８】
前記車両２にバッテリ１２を搭載する際には、先ず、バッテリトレイ２２上に複数個のバッテリ１２を固定し、バッテリ１２の固定後に、バッテリトレイ２２に前記バッテリステー２４の一側第１バッテリステー２４−１及び他側第２バッテリステー２４−２を取り付ける。
【００２９】
つまり、一側第１バッテリステー２４−１を、バッテリトレイ２２に設けたステイ取付用第１ブラケット３０−１とステイ取付用第３ブラケット３０−３とに取り付けるとともに、他側第２バッテリステー２４−２を、バッテリトレイ２２に設けたステイ取付用第２ブラケット３０−２とステイ取付用第４ブラケット３０−４とに取り付ける。
【００３０】
このとき、バッテリ１２を車両２近傍まで運搬する際には、バッテリトレイ２２に取り付けた一側第１バッテリステー２４−１及び他側第２バッテリステー２４−２からなる前記バッテリステー２４を利用する。
【００３１】
そして、前記シート８よりも後部のフロア１０に取り付けたジャンクションボックス１８及びインバータ２０上部に、バッテリ１２を搭載したバッテリトレイ２２をフロア側第１〜第４ブラケット２８−１、２８−２、２８−３、２８−４からなるフロア側ブラケット２８によって固定し、一側第１バッテリステー２４−１及び他側第２バッテリステー２４−２からなるバッテリステー２４には、一側第１バッテリステー２４−１に設けた一側第１〜第３ブラケット３２ｘ−１、３２ｙ−１、３２ｚ−１、他側第２バッテリステー２４−２に設けた他側第１〜第３ブラケット３２ｘ−２、３２ｙ−２、３２ｚ−２及びバッテリカバー２６に設けた締付部材用の挿入孔部２６ｃを利用して、前記バッテリ１２上方を覆うバッテリカバー２６を固定する。
【００３２】
これにより、前記バッテリステー２４を、バッテリトレイ２４の運搬時の係止器具として利用することができるとともに、バッテリカバー２６のカバー固定用ブラケット３２の固定部材としても利用することができ、部品点数の削減と、軽量化とに貢献し得て、実用上有利である。
【００３３】
なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
【００３４】
例えば、この発明の実施例においては、バッテリトレイ２２に、バッテリの上方、前方及び後方を跨ぎ、かつ両端部がバッテリトレイに固定されたコ字状の２本のバッテリステー２４を設ける構成としたが、バッテリステー４２の取付位置を種々変更する特別構成とすることも可能である。
【００３５】
すなわち、図５（ａ）に示す如く、バッテリトレイ２２の両側部位にコ字状の２本のバッテリステー４２ａ−１、４２ａ−２を配設することが可能であり、図５（ｂ）に示す如く、バッテリトレイ２２の両側部位にコ字状の２本のバッテリステー４２ｂ−１、４２ｂ−２を配設するとともに、これらのバッテリステー４２ｂ−１、４２ｂ−２の上部中間部位をバッテリステー４２ｂ−３によって連結し、平面Ｈ字状に配設することも可能であり、図５（ｃ）に示す如く、１本のバッテリステー４２ｃを配設するものや、図５（ｄ）に示す如く、バッテリステー４２ｄを平面Ｘ字状に配設するもの、あるいは図５（ｅ）に示す如く、バッテリステー４２ｅを平面＋（プラス）字状に配設するものとすることも可能である。
【００３６】
また、図５（ｆ）に示す如く、この発明の実施例におけるコ字状の２本のバッテリステー２４の上部中央部位を切除した状態、つまり、逆Ｌ字状に立設するバッテリステー４２ｆ−１、４２ｆ−２、４２ｆ−３、４２ｆ−４や、図５（ｇ）に示す如く、バッテリトレイ２２の四隅部分に取り付けられるバッテリステー４２ｇ−１、４２ｇ−２、４２−３ｇ、４２ｇ−４とすることも可能ある。
【００３７】
さすれば、バッテリステー４２の剛性やバッテリ重量、そしてバッテリ上部の開放状態等に鑑み、上述した種々の設置例を利用することが可能であり、実用上有利である。
【００３８】
また、この発明の実施例においては、バッテリトレイ２２に対して、バッテリステー２４を垂直状態に立設する構成としたが、バッテリステー５２の傾斜状態を変更可能とすることも可能である。
【００３９】
すなわち、バッテリトレー２２を搬送する際には、図６に実線で示す如く、バッテリステー５２を垂直状態とし、バッテリトレー２２の載置後にバッテリステー５２に図示しないバッテリカバーを取り付ける際には、図６に１点鎖線で示す如く、バッテリ１２の高さｈ１を考慮して、バッテリステー５２を傾斜した状態に固定し、この傾斜した状態のバッテリステー５２にバッテリカバーを取り付けるものである。
【００４０】
さすれば、バッテリカバーの高さ位置をｈ３からｈ２まで低くすることができ、バッテリカバー上部の空間が大となり、スペースの有効利用が図れるものである。
【００４１】
【発明の効果】
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、車両のシートよりも後部のフロアに、車両駆動用バッテリを搭載した車両のバッテリ固定構造において、シートよりも後部のフロアにバッテリを搭載したバッテリトレイを固定して設け、バッテリの上方、前方及び後方を跨ぎ、かつ両端部が前記バッテリトレイに固定されたコ字状のバッテリステーを設け、このバッテリステーには、バッテリ上方を覆うバッテリカバーを固定して設けたので、前記バッテリステーを、バッテリトレイの運搬時の係止器具として利用することができるとともに、バッテリカバーのカバー固定用ブラケットの固定部材としても利用することができ、部品点数の削減と、軽量化とに貢献し得る。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施例を示す車両の後部の要部断面図である。
【図２】バッテリを搭載したバッテリトレイにバッテリステイを取り付けた状態の概略斜視図である。
【図３】バッテリを搭載したバッテリトレイにバッテリステイを取り付けた状態の側面図である。
【図４】バッテリカバーを示し、（ａ）はバッテリカバーの平面図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ線による断面図である。
【図５】この発明の他の第１の実施例を示すバッテリトレイにバッテリステイを取り付けた状態の概略平面図であり、（ａ）は第１設置例を示す概略平面図、（ｂ）は第２設置例を示す概略平面図、（ｃ）は第３設置例を示す概略平面図、（ｄ）は第４設置例を示す概略平面図、（ｅ）は第５設置例を示す概略平面図、（ｆ）は第６設置例を示す概略平面図、（ｇ）は第７設置例を示す概略平面図である。
【図６】この発明の他の第２の実施例を示すバッテリトレイにバッテリステイを取り付けた状態の概略側面図である。
【符号の説明】
２車両
４リヤタイヤ
６リヤバンパ
８シート
１０フロア
１２バッテリ
１４第１搭載ステー
１６第２搭載ステー
１８ジャンクションボックス
２０インバータ
２２バッテリトレイ
２４バッテリステー
２４−１一側第１バッテリステー
２４−２他側第２バッテリステー
２６バッテリカバー
２８フロア側ブラケット
３０ステイ取付用ブラケット
３２カバー固定用ブラケット
３４排気パイプ
３６電源コード
３８固定バンド

Claims

車両のシートよりも後部のフロアに、車両駆動用バッテリを搭載した車両のバッテリ固定構造において、前記シートよりも後部のフロアにバッテリを搭載したバッテリトレイを固定して設け、前記バッテリの上方、前方及び後方を跨ぎ、かつ両端部が前記バッテリトレイに固定されたコ字状のバッテリステーを設け、このバッテリステーには、前記バッテリ上方を覆うバッテリカバーを固定して設けたことを特徴とする車両のバッテリ固定構造。