JP2004148279A - カドミウム含有土壌の浄化方法 - Google Patents

カドミウム含有土壌の浄化方法 Download PDF

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弘樹 伊藤
Takashi Kamiya
隆 神谷
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Abstract

【課題】カドミウム含有土壌からカドミウムを効率良く除去して浄化する方法の提供。
【解決手段】カドミウム含有土壌を、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛の水溶液で処理することを特徴とするカドミウム含有土壌の浄化方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カドミウム含有土壌の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カドミウム含有土壌の浄化には、覆土法や排土客土法が一般的に用いられている。しかし、覆土法はカドミウム含有土の表土の拡散を防止するだけ、排土客土法は該土壌を移動させるだけの方法であり、根本的な解決策ではなかった。
【0003】
また、カドミウム含有土壌中のカドミウムを、塩化カルシウム水溶液及び炭酸塩を用いて不溶化する方法(特許文献1)が提案されている。しかし、カドミウムを単に不溶化しただけでは根本的な浄化とは言い難く、その土壌の2次利用も困難である。
【0004】
さらに、種々の薬剤を用いて、カドミウム含有土壌からカドミウムを溶出させて除去することにより、汚染土壌を浄化する方法が検討されており、洗浄剤として、サポニン(特許文献2)、ペクチン酸の単量体又はオリゴ体(特許文献3)、EDTA(特許文献4)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸、グルタミン酸二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、ポリアスパラギン酸(特許文献5)等が用いられている。これらの化合物は、キレート効果によってカドミウムの浸出を促進するものであるが、これらの化合物を用いても、土壌中のカドミウムを効率良く除去することは困難であった。また、これらの化合物は、高価なものであり、実使用に適するものではなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−39055号公報
【特許文献2】
特開平10−130623号公報
【特許文献3】
特開2002−45839号公報
【特許文献4】
特開平4−263874号公報
【特許文献5】
特開2002−52375号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、カドミウム含有土壌を安価にかつ効率良く浄化する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、種々検討した結果、カドミウム含有土壌を、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛の水溶液で処理すれば、カドミウムを効率良く除去し、安価に土壌を浄化できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、カドミウム含有土壌を、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛の水溶液で処理することを特徴とするカドミウム含有土壌の浄化方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の浄化対象となるカドミウム含有土壌としては、市街地、山林、工場跡地、農用地、沼地、更には排土等でカドミウムの元素単位、化合物又はイオンを含有する土壌が挙げられ、例えば平成3年環境庁告示第46号に定める方法によって測定されるカドミウムの溶出量が土壌環境基準を超える土壌や、土壌1kg当たりカドミウム重量で2mg以上のカドミウムを含有する土壌が好適に挙げられる。
【0010】
また、農用地においては、農林省令第47号に定める方法或いはこれと同等の測定法によって測定されるカドミウム含有量がコメ、小麦、ダイズ、落花生、葉菜類で1kg当たり0.2mg以上、その他の野菜類で0.05mg以上となる土壌にも好適に適用することができる。
【0011】
本発明で用いる水溶液は、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛の濃度が0.01〜0.5M、特に0.02〜0.1Mであるのが、カドミウムの除去効果に優れ、効率良く土壌を洗浄することができるので好ましい。
【0012】
このような水溶液を用いてカドミウム含有土壌を処理する方法としては、当該土壌を洗浄することができれば特に制限されず、現場にて処理する方法、土壌を掘削して処理した後、浄化土壌を埋め戻す方法等のいずれでも良い。
より具体的には、一例として以下の方法が挙げられる。
汚染土壌を掘削してミキサーに投入し、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛の水溶液を加えて混練した後、フィルタープレスにより土壌と洗浄液とを分離する。続いて、必要に応じて、土壌をサイドミキサーに投入し、水による2次洗浄を行い、再びフィルタープレスにより土壌と液体とを分離する。洗浄終了後、土壌を現場に埋め戻す。
【0013】
また、本発明において、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛の水溶液で処理するとは、土壌と塩化亜鉛又は硫酸亜鉛の水溶液を直接混合する以外に、土壌に塩化亜鉛又は硫酸亜鉛と水とを別々に加えて混合して洗浄する方法、水を含む土壌に塩化亜鉛又は硫酸亜鉛を混合して洗浄する方法も含まれる。
水を含む土壌を洗浄する方法の一例としては、河川や湖沼の底土を水とともに浚渫し、ミキサーに投入して、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛粉末を所定濃度になるよう添加して混合する方法が挙げられる。
【0014】
処理する際に用いる水溶液の量は、重量比で、土壌:水溶液=1:1〜10、特に1:2〜5であるのが好ましい。
また、このような塩化亜鉛又は硫酸亜鉛による洗浄は、少なくとも1回、好ましくは1〜3回行われる。
【0015】
このように処理することにより、土壌中のカドミウムは水溶液中に溶出する。洗浄後の土壌中の可給態カドミウム濃度が、0.3mg/kg以下になるまで、洗浄を繰り返すのが好ましい。なお、可給態カドミウム濃度は、実施例に記載の方法により、測定される。
排出されたカドミウム含有水は、イオン交換、電気分解、不溶化凝集沈殿等により、カドミウムの除去処理を行えば良い。
【0016】
一方、処理された土壌には、用いた水溶液中の亜鉛の一部が残存する場合があり、特に農地等では、作物への薬害が生じるおそれがある。その場合には、更に土壌を水で洗浄することにより、亜鉛を除去するのが好ましい。
洗浄方法は、水溶液による洗浄と同様に行えば良く、水の使用量は、重量比で、土壌:水=1:1〜10、特に1:2〜5であるのが好ましい。このような水による2次洗浄は、1〜5回行うのが好ましい。このように洗浄することにより、土壌中の亜鉛含有量を120mg/kg以下にするのが好ましい。
【0017】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
【0018】
実施例1
(1)カドミウム溶脱率:
風乾したカドミウム含有土壌1(可給態カドミウム濃度0.5mg/kg)を、500mLの蓋付きビンに50g計量し、各種濃度の塩化亜鉛又は硫酸亜鉛水溶液を250mL添加し、軽く攪拌した後、16時間静置した。
液層をシリンジにて取り出し、0.45μmメンブランフィルターにて濾過し、試料溶液とした。
得られた試料溶液は、ICPによりカドミウム濃度を測定し、次式に従ってカドミウムの溶脱率を算出した。結果を図1及び図2に示す。
【0019】
【数1】
Figure 2004148279
【0020】
洗浄後の土壌を濾紙により濾過し、風乾した後、可給態カドミウム濃度の測定を行った。結果を図3及び図4に示す。
なお、0.01Mの試料を濾過した後、2回目の塩化亜鉛又は硫酸亜鉛水溶液洗浄(前記と同様に洗浄)に供した。0.01M塩化亜鉛又は硫酸亜鉛水溶液2回洗浄の結果を図1〜図4に併せて示す。
【0021】
(可給態カドミウム濃度の測定)
風乾した土壌試料40gを500mLの蓋付きビンに計量し、0.1N塩酸を200mL添加し、30℃で1時間振盪攪拌した後、静置した。液層をシリンジにて取り出し、0.45μmメンブランフィルターにて濾過し、試料溶液とした。
得られた試料溶液は、ICPによりカドミウム濃度を測定し、測定値を5倍して土壌あたりの可給態カドミウム濃度に換算した。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、土壌中のカドミウムを効率良く除去し、土壌を浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カドミウム含有土壌を各種濃度の塩化亜鉛水溶液で洗浄したときのカドミウム溶脱率を示す図である。
【図2】カドミウム含有土壌を各種濃度の硫酸亜鉛水溶液で洗浄したときのカドミウム溶脱率を示す図である。
【図3】カドミウム含有土壌を各種濃度の塩化亜鉛水溶液で洗浄したときの土壌に残留した可給態カドミウム濃度を示す図である。
【図4】カドミウム含有土壌を各種濃度の硫酸亜鉛水溶液で洗浄したときの土壌に残留した可給態カドミウム濃度を示す図である。

Claims (1)

  1. カドミウム含有土壌を、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛の水溶液で処理することを特徴とするカドミウム含有土壌の浄化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019089050A (ja) * 2017-11-17 2019-06-13 栗田工業株式会社 鉛成分及び水銀成分を含有する重金属含有灰の処理方法、及び重金属含有灰に含まれる水銀成分の溶出抑制剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019089050A (ja) * 2017-11-17 2019-06-13 栗田工業株式会社 鉛成分及び水銀成分を含有する重金属含有灰の処理方法、及び重金属含有灰に含まれる水銀成分の溶出抑制剤
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