JP2004148030A - 毛髪化粧料塗布用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】毛髪化粧料を収容する容器と、容器内の毛髪化粧料を吐出する櫛歯部からなる毛髪化粧料塗布用具において、毛髪の先端から根元や生えぎわまで均一で確実に毛髪化粧料を塗布できるようにする。
【解決手段】毛髪化粧料を収容する容器2と、容器2内の毛髪化粧料を吐出し且つ髪をすくための櫛歯部3からなる毛髪化粧料塗布用具1Aにおいて、櫛歯部3を、毛髪化粧料の通液路6が内部に形成されている板状櫛歯4を該板状櫛歯4の厚み方向に複数列設したものから構成し、櫛歯部3に、板状櫛歯4の根元付近に溜まった毛髪化粧料を先端方向に移動させるための円筒状ローラ12を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】毛髪化粧料を収容する容器2と、容器2内の毛髪化粧料を吐出し且つ髪をすくための櫛歯部3からなる毛髪化粧料塗布用具1Aにおいて、櫛歯部3を、毛髪化粧料の通液路6が内部に形成されている板状櫛歯4を該板状櫛歯4の厚み方向に複数列設したものから構成し、櫛歯部3に、板状櫛歯4の根元付近に溜まった毛髪化粧料を先端方向に移動させるための円筒状ローラ12を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛剤やスタイリング剤等の毛髪化粧料の塗布用具であって、毛髪化粧料を収容する容器と、毛髪化粧料を塗布する櫛歯部とを一体化させた毛髪化粧料塗布用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、染毛剤(ヘアカラー、ヘアマニュキュア等)やスタイリング剤等の毛髪化粧料を、その毛髪化粧料とは別に櫛あるいはブラシ等を用意することなく簡便に毛髪化粧料を毛髪に塗布するための塗布用具として、毛髪化粧料を収容する容器に、毛髪化粧料を塗布する塗布部を一体化させた毛髪化粧料塗布用具が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。このような毛髪化粧料塗布用具の具体例として、図7に示すような、毛髪化粧料を収容するスクイズ容器2と毛髪化粧料を塗布する櫛歯部3とを一体化させた毛髪化粧料塗布用具1が知られている。
【0003】
この毛髪化粧料塗布用具1の櫛歯部3では、先端部に突出部5を有する板状櫛歯4が、その板状櫛歯4の厚み方向に複数列設されている。図8は、櫛歯部3の部分上面図(同図(a))及び側面図(同図(b))である。図8に示すように、各板状櫛歯4の内部には、毛髪化粧料の通液路6が形成され、各板状櫛歯4の互いに対向する面に、通液路6の開口端が毛髪化粧料の吐出孔7として設けられている。また、隣り合う板状櫛歯4の基部9同士は連続している。
【0004】
図9に示すように、板状櫛歯4の基部9の一端が着脱自在に連結具10に嵌合する。また、図7に示したように、連結具10の、板状櫛歯4と反対側の端部10aがスクイズ容器2に螺合する。連結具10の内部には、スクイズ容器2から吐出された毛髪化粧料を、各板状櫛歯4内の通液路6に導出するための複数の分岐した通液路が形成されており、その通液路の開口端11が、板状櫛歯4内の通液路6の基部9側の開口端8と連結する(図8)。
【0005】
この毛髪化粧料塗布用具1を用いて毛髪化粧料を毛髪に塗布する場合には、まず、スクイズ容器2を上側にして、櫛歯部3を毛髪化粧料の被塗布面に当て、スクイズ容器2を押圧して吐出孔7から毛髪化粧料を吐出させつつ、毛髪をすくようにとかす。これにより、毛髪化粧料の塗布時に、その毛髪化粧料とは別に櫛あるいはブラシ等を用意することが不要となり、簡便に毛髪化粧料を毛髪に塗布することができる。
【0006】
【特許文献1】特開平9−327325号公報
【特許文献2】特開2001−292823号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の毛髪化粧料塗布用具1を用いて毛髪化粧料を塗布した場合、基本的には吐出孔7から吐出した毛髪化粧料を毛髪の根元から先端まで塗布することができるが、毛髪化粧料塗布用具1の塗布時における櫛歯部3の頭皮に対する角度を変化させた場合や髪質や髪量等が変化すると、場合により板状櫛歯4の根元に毛髪化粧料が溜まり易くなるという傾向があった。そのため、板状櫛歯4の根元に毛髪化粧料をいっそう溜まり難くすることが求められていた。
【0008】
本発明は、毛髪化粧料を収容する容器と、容器内の毛髪化粧料を吐出する櫛歯部からなる毛髪化粧料塗布用具において、櫛歯部の根元に毛髪化粧料が溜まり難くし、毛髪の先端から根元や生えぎわまで均一で確実に毛髪化粧料を塗布できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、複数列設されている板状櫛歯を貫通するようにローラ等の回転部材を設けることにより、毛髪化粧料塗布用具の使用時に、板状櫛歯の根元に溜まった毛髪化粧料を板状櫛歯の根元から先端方向へ移動させることにより、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
即ち、本発明は、毛髪化粧料を収容する容器と、容器内の毛髪化粧料を吐出し且つ髪をすくための櫛歯部からなる毛髪化粧料塗布用具であって、該櫛歯部が、板状櫛歯が該板状櫛歯の厚み方向に複数列設されてなり、板状櫛歯はその内部に毛髪化粧料の通液路を有しており、該櫛歯部には、板状櫛歯の根元付近に溜まった毛髪化粧料を先端方向に移動させるための回転部材が設けられている毛髪化粧料塗布用具を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は、同一又は同等の構成要素を表している。
【0012】
図1(a)は、本発明の一態様の毛髪化粧料塗布用具1Aの側面図である。この毛髪化粧料塗布用具1Aは、図7〜図9に示した従来の毛髪化粧料塗布用具1と同様に、毛髪化粧料を収容する容器2(例えばスクイズ容器)と、容器2に取り付けられた連結具10と毛髪化粧料を塗布する櫛歯部3(図1においては側面透視図)とから構成されている。この櫛歯部3では、図1(b)(図1(a)の櫛歯部3部分のx−x線で切断した場合の板状櫛歯4の正面図)に示したように、先端部に突出部5が形成された板状櫛歯4が、その板状櫛歯4の厚み方向に複数列設されている。また、板状櫛歯4の内部には、毛髪化粧料の通液路6が形成されている。
【0013】
本発明の毛髪化粧料塗布用具1Aにおいては、毛髪化粧料塗布用具1Aで髪をすいた場合に回転することにより板状櫛歯4の根元付近に溜まった毛髪化粧料を先端方向に移動させるための回転部材として、円筒状ローラ12が、複数列設された板状櫛歯4の開口4aを貫通するように櫛歯部3に設けられている。このため、毛髪化粧料を毛髪先端から根元まで均一に塗り広げることができる。この場合、図2に示すように、円筒状ローラ12を、各板状櫛歯4に開けられた回転部材挿入用の開口4aに矢印の方向から挿入し、それを、容器2への毛髪化粧料の逆流を防ぐ弁体10bと内部に導液路10cを備えた連結具10に矢印の様に嵌入することにより図1(a)の構造の毛髪化粧料塗布用具が得られる。
【0014】
また、板状櫛歯4の開口4aにおいては、その中に挿入される円筒状ローラ12との間に間隙が形成され、その間隙を毛髪化粧料の吐出口として機能させることができる。従って、開口4aと円筒状ローラ12との大きさを調整してそれらの間に形成される間隙の幅を調整することにより、毛髪化粧料の板状櫛歯4からの吐出量を調整することができる。
【0015】
なお、回転部材は、円筒状ローラに限られることなく、図3に示すように、表面に溝13が設けられた溝付き筒状ローラ12a(図3(a))や表面に複数の凹部(図示せず)が設けられた筒状ローラでもよい。また、断面が多角形の多角形筒状ローラ12b(図3(b))でもよい。特に、表面に溝13が設けられた溝付き筒状ローラ12a(図3(a))や表面に複数の凹部が設けられた筒状ローラは、表面が滑らかな単なる円筒状ローラ12よりも、毛髪化粧料をその表面に保持する効果が増大するので好ましい。なお、溝は直線状であっても、螺旋状であってもよい。
【0016】
また、他の回転部材の例としては、図4(a)に示すように軸41の所定の位置(通常、隣接する板状櫛歯4の間)に設置された回転可能な円盤42が挙げられる。この場合、軸41に円盤42を固定し、それらを一緒に回転させるようにしてもよいが、櫛歯部3に固定された軸41の周りを円盤42が回転するようにしてもよい。この場合、円盤42を互いに隣接した板状櫛歯4の間に載置し、軸41を開口4aに挿入することにより簡便に構成することができる。また、個々の円盤42を独立して回転させることが可能となるので、櫛歯部3の狭い領域だけで毛髪化粧料を毛髪に塗布した場合に、全ての円盤42を回転させずに該当する円盤42だけを回転させることができる。従って、全ての円盤42全体を回転させるに要する力に比べて比較的小さな力で毛髪化粧料を毛髪に塗布することができる。
【0017】
また、図4(a)に示す回転部材に類似するものとしては、図4(b)に示すように、軸部43とそれが嵌入する嵌入部44が設けられた円盤部45とからなるコマ部材46を互いに嵌合させたものが挙げられる。この場合、各コマ部材46を、他のコマ部材46とは独立的に回転できるようにすることが好ましい。なお、図4(b)の回転部材の末端のコマ部材としては、円盤部45の両側に軸部43が設けられているコマ部材47を使用することもできる。
【0018】
また、本発明における他の態様の回転部材としては、図4(c)に示すように、隣接する板状櫛歯4の間で、それらの対向面に形成されているそれぞれの開口4aに回転可能に一部が嵌入している球体48や、図4(d)に示すように、板状櫛歯4の内部に保持され、その外面が板状櫛歯4の対向面から外部に突出している球体49が挙げられる。ここで、図4(c)の場合には、開口4aの開口径の大きさは、球体48が板状櫛歯4の内部に入り込まないような大きさにすることが必要であり、一方、図4(d)の場合には、球体49が板状櫛歯4の内部から脱落しないような大きさにすることが必要である。
【0019】
なお、球体48及び49は、真球が好ましいが、断面が楕円の球体でもよい。
【0020】
以上説明したような回転部材は、種々の樹脂材料、セラミックス、金属材料等から形成させることができるが、中でも硬質ウレタン、焼結ポリエチレンなどの多孔質材料から形成されていることが好ましい。回転部材を多孔質材料から形成すると、毛髪化粧料の保持性が向上するだけでなく、香料や毛髪の滑り性を向上させるシリコーン油を回転部材に予め保持させておくことができ、その付加価値を高めることができる。
【0021】
図1の毛髪化粧料塗布用具1Aは、その櫛歯部3において、板状櫛歯4の内部に形成されている通液路6が回転部材挿入用の開口4aまで連通した例であるが、毛髪化粧料を毛髪全体により均一に塗布できるようにするために、図5(a)(櫛歯部3の側面透視図)、及び図5(b)(図5(a)の櫛歯部3部分のy−y線で切断した場合の板状櫛歯4の正面図)に示すように、櫛歯部3の板状櫛歯4の先端部近傍おいて、隣接する板状櫛歯4の対向面に毛髪化粧料の吐出孔7を形成することが好ましい。
【0022】
また、図1の毛髪化粧料塗布用具1Aは、手で持つ部分である容器2が櫛歯部3の板状櫛歯4の列設方向に沿うように配置されている櫛タイプの塗布用具であるが、図6に示すように、容器2が板状櫛歯4の列設方向(図中の両側矢印線)に直交するように配置されているバリカンタイプの塗布用具とすることもできる。
【0023】
本発明の毛髪化粧料塗布用具を用いて塗布する毛髪化粧料の種類は、容器2から連結具10を経て板状櫛歯4の通液路6を通して開口4aあるいは吐出孔7から吐出させることができる程度の粘度の液状化粧料であれば、特に限定されず、本発明の毛髪化粧料塗布用具は、種々のヘアカラー、ヘアマニュキュア等の染毛剤やスタイリング剤等の毛髪への塗布に使用することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、毛髪化粧料を収容する容器と、容器内の毛髪化粧料を吐出する櫛歯部からなる毛髪化粧料塗布用具において、毛髪の先端から根元や生えぎわまで均一で確実に毛髪化粧料を塗布することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の毛髪化粧料塗布用具の側面図(同図(a))及びその板状櫛歯の正面図(同図(b))である。
【図2】図1の毛髪化粧料塗布用具の組立方法の説明図である。
【図3】回転部材である筒状ローラの断面図である(同図(a)、同図(b))。
【図4】筒状ローラ以外の回転部材の説明図である(同図(a)〜同図(d))。
【図5】櫛歯部の側面図(同図a)及び正面図(同図b)である。
【図6】本発明の他の実施態様の毛髪化粧料塗布用具の側面図である。
【図7】従来の毛髪化粧料塗布用具の斜視図である。
【図8】図7における櫛歯部の部分上面図(同図(a))及び側面図(同図(b))である。
【図9】図7の従来の毛髪化粧料塗布用具における櫛歯部と連結具との嵌合状態の説明図である。
【符号の説明】
1A 本発明の毛髪化粧料塗布用具
2 容器
3 櫛歯部
4 板状櫛歯
4a 回転部材挿入用の開口
5 突出部
6 通液路
7 吐出孔
8 通液路の開口端
9 基部
10 連結具
11 通液路の開口端
12 円筒状ローラ
12a 溝付き筒状ローラ
12b 多角形筒状ローラ
13 溝
41 軸
42 円盤
43 軸部
44 嵌入部
45 円盤部
46,47 コマ部材
48,49 球体
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛剤やスタイリング剤等の毛髪化粧料の塗布用具であって、毛髪化粧料を収容する容器と、毛髪化粧料を塗布する櫛歯部とを一体化させた毛髪化粧料塗布用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、染毛剤(ヘアカラー、ヘアマニュキュア等)やスタイリング剤等の毛髪化粧料を、その毛髪化粧料とは別に櫛あるいはブラシ等を用意することなく簡便に毛髪化粧料を毛髪に塗布するための塗布用具として、毛髪化粧料を収容する容器に、毛髪化粧料を塗布する塗布部を一体化させた毛髪化粧料塗布用具が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。このような毛髪化粧料塗布用具の具体例として、図7に示すような、毛髪化粧料を収容するスクイズ容器2と毛髪化粧料を塗布する櫛歯部3とを一体化させた毛髪化粧料塗布用具1が知られている。
【0003】
この毛髪化粧料塗布用具1の櫛歯部3では、先端部に突出部5を有する板状櫛歯4が、その板状櫛歯4の厚み方向に複数列設されている。図8は、櫛歯部3の部分上面図(同図(a))及び側面図(同図(b))である。図8に示すように、各板状櫛歯4の内部には、毛髪化粧料の通液路6が形成され、各板状櫛歯4の互いに対向する面に、通液路6の開口端が毛髪化粧料の吐出孔7として設けられている。また、隣り合う板状櫛歯4の基部9同士は連続している。
【0004】
図9に示すように、板状櫛歯4の基部9の一端が着脱自在に連結具10に嵌合する。また、図7に示したように、連結具10の、板状櫛歯4と反対側の端部10aがスクイズ容器2に螺合する。連結具10の内部には、スクイズ容器2から吐出された毛髪化粧料を、各板状櫛歯4内の通液路6に導出するための複数の分岐した通液路が形成されており、その通液路の開口端11が、板状櫛歯4内の通液路6の基部9側の開口端8と連結する(図8)。
【0005】
この毛髪化粧料塗布用具1を用いて毛髪化粧料を毛髪に塗布する場合には、まず、スクイズ容器2を上側にして、櫛歯部3を毛髪化粧料の被塗布面に当て、スクイズ容器2を押圧して吐出孔7から毛髪化粧料を吐出させつつ、毛髪をすくようにとかす。これにより、毛髪化粧料の塗布時に、その毛髪化粧料とは別に櫛あるいはブラシ等を用意することが不要となり、簡便に毛髪化粧料を毛髪に塗布することができる。
【0006】
【特許文献1】特開平9−327325号公報
【特許文献2】特開2001−292823号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の毛髪化粧料塗布用具1を用いて毛髪化粧料を塗布した場合、基本的には吐出孔7から吐出した毛髪化粧料を毛髪の根元から先端まで塗布することができるが、毛髪化粧料塗布用具1の塗布時における櫛歯部3の頭皮に対する角度を変化させた場合や髪質や髪量等が変化すると、場合により板状櫛歯4の根元に毛髪化粧料が溜まり易くなるという傾向があった。そのため、板状櫛歯4の根元に毛髪化粧料をいっそう溜まり難くすることが求められていた。
【0008】
本発明は、毛髪化粧料を収容する容器と、容器内の毛髪化粧料を吐出する櫛歯部からなる毛髪化粧料塗布用具において、櫛歯部の根元に毛髪化粧料が溜まり難くし、毛髪の先端から根元や生えぎわまで均一で確実に毛髪化粧料を塗布できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、複数列設されている板状櫛歯を貫通するようにローラ等の回転部材を設けることにより、毛髪化粧料塗布用具の使用時に、板状櫛歯の根元に溜まった毛髪化粧料を板状櫛歯の根元から先端方向へ移動させることにより、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
即ち、本発明は、毛髪化粧料を収容する容器と、容器内の毛髪化粧料を吐出し且つ髪をすくための櫛歯部からなる毛髪化粧料塗布用具であって、該櫛歯部が、板状櫛歯が該板状櫛歯の厚み方向に複数列設されてなり、板状櫛歯はその内部に毛髪化粧料の通液路を有しており、該櫛歯部には、板状櫛歯の根元付近に溜まった毛髪化粧料を先端方向に移動させるための回転部材が設けられている毛髪化粧料塗布用具を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は、同一又は同等の構成要素を表している。
【0012】
図1(a)は、本発明の一態様の毛髪化粧料塗布用具1Aの側面図である。この毛髪化粧料塗布用具1Aは、図7〜図9に示した従来の毛髪化粧料塗布用具1と同様に、毛髪化粧料を収容する容器2(例えばスクイズ容器)と、容器2に取り付けられた連結具10と毛髪化粧料を塗布する櫛歯部3(図1においては側面透視図)とから構成されている。この櫛歯部3では、図1(b)(図1(a)の櫛歯部3部分のx−x線で切断した場合の板状櫛歯4の正面図)に示したように、先端部に突出部5が形成された板状櫛歯4が、その板状櫛歯4の厚み方向に複数列設されている。また、板状櫛歯4の内部には、毛髪化粧料の通液路6が形成されている。
【0013】
本発明の毛髪化粧料塗布用具1Aにおいては、毛髪化粧料塗布用具1Aで髪をすいた場合に回転することにより板状櫛歯4の根元付近に溜まった毛髪化粧料を先端方向に移動させるための回転部材として、円筒状ローラ12が、複数列設された板状櫛歯4の開口4aを貫通するように櫛歯部3に設けられている。このため、毛髪化粧料を毛髪先端から根元まで均一に塗り広げることができる。この場合、図2に示すように、円筒状ローラ12を、各板状櫛歯4に開けられた回転部材挿入用の開口4aに矢印の方向から挿入し、それを、容器2への毛髪化粧料の逆流を防ぐ弁体10bと内部に導液路10cを備えた連結具10に矢印の様に嵌入することにより図1(a)の構造の毛髪化粧料塗布用具が得られる。
【0014】
また、板状櫛歯4の開口4aにおいては、その中に挿入される円筒状ローラ12との間に間隙が形成され、その間隙を毛髪化粧料の吐出口として機能させることができる。従って、開口4aと円筒状ローラ12との大きさを調整してそれらの間に形成される間隙の幅を調整することにより、毛髪化粧料の板状櫛歯4からの吐出量を調整することができる。
【0015】
なお、回転部材は、円筒状ローラに限られることなく、図3に示すように、表面に溝13が設けられた溝付き筒状ローラ12a(図3(a))や表面に複数の凹部(図示せず)が設けられた筒状ローラでもよい。また、断面が多角形の多角形筒状ローラ12b(図3(b))でもよい。特に、表面に溝13が設けられた溝付き筒状ローラ12a(図3(a))や表面に複数の凹部が設けられた筒状ローラは、表面が滑らかな単なる円筒状ローラ12よりも、毛髪化粧料をその表面に保持する効果が増大するので好ましい。なお、溝は直線状であっても、螺旋状であってもよい。
【0016】
また、他の回転部材の例としては、図4(a)に示すように軸41の所定の位置(通常、隣接する板状櫛歯4の間)に設置された回転可能な円盤42が挙げられる。この場合、軸41に円盤42を固定し、それらを一緒に回転させるようにしてもよいが、櫛歯部3に固定された軸41の周りを円盤42が回転するようにしてもよい。この場合、円盤42を互いに隣接した板状櫛歯4の間に載置し、軸41を開口4aに挿入することにより簡便に構成することができる。また、個々の円盤42を独立して回転させることが可能となるので、櫛歯部3の狭い領域だけで毛髪化粧料を毛髪に塗布した場合に、全ての円盤42を回転させずに該当する円盤42だけを回転させることができる。従って、全ての円盤42全体を回転させるに要する力に比べて比較的小さな力で毛髪化粧料を毛髪に塗布することができる。
【0017】
また、図4(a)に示す回転部材に類似するものとしては、図4(b)に示すように、軸部43とそれが嵌入する嵌入部44が設けられた円盤部45とからなるコマ部材46を互いに嵌合させたものが挙げられる。この場合、各コマ部材46を、他のコマ部材46とは独立的に回転できるようにすることが好ましい。なお、図4(b)の回転部材の末端のコマ部材としては、円盤部45の両側に軸部43が設けられているコマ部材47を使用することもできる。
【0018】
また、本発明における他の態様の回転部材としては、図4(c)に示すように、隣接する板状櫛歯4の間で、それらの対向面に形成されているそれぞれの開口4aに回転可能に一部が嵌入している球体48や、図4(d)に示すように、板状櫛歯4の内部に保持され、その外面が板状櫛歯4の対向面から外部に突出している球体49が挙げられる。ここで、図4(c)の場合には、開口4aの開口径の大きさは、球体48が板状櫛歯4の内部に入り込まないような大きさにすることが必要であり、一方、図4(d)の場合には、球体49が板状櫛歯4の内部から脱落しないような大きさにすることが必要である。
【0019】
なお、球体48及び49は、真球が好ましいが、断面が楕円の球体でもよい。
【0020】
以上説明したような回転部材は、種々の樹脂材料、セラミックス、金属材料等から形成させることができるが、中でも硬質ウレタン、焼結ポリエチレンなどの多孔質材料から形成されていることが好ましい。回転部材を多孔質材料から形成すると、毛髪化粧料の保持性が向上するだけでなく、香料や毛髪の滑り性を向上させるシリコーン油を回転部材に予め保持させておくことができ、その付加価値を高めることができる。
【0021】
図1の毛髪化粧料塗布用具1Aは、その櫛歯部3において、板状櫛歯4の内部に形成されている通液路6が回転部材挿入用の開口4aまで連通した例であるが、毛髪化粧料を毛髪全体により均一に塗布できるようにするために、図5(a)(櫛歯部3の側面透視図)、及び図5(b)(図5(a)の櫛歯部3部分のy−y線で切断した場合の板状櫛歯4の正面図)に示すように、櫛歯部3の板状櫛歯4の先端部近傍おいて、隣接する板状櫛歯4の対向面に毛髪化粧料の吐出孔7を形成することが好ましい。
【0022】
また、図1の毛髪化粧料塗布用具1Aは、手で持つ部分である容器2が櫛歯部3の板状櫛歯4の列設方向に沿うように配置されている櫛タイプの塗布用具であるが、図6に示すように、容器2が板状櫛歯4の列設方向(図中の両側矢印線)に直交するように配置されているバリカンタイプの塗布用具とすることもできる。
【0023】
本発明の毛髪化粧料塗布用具を用いて塗布する毛髪化粧料の種類は、容器2から連結具10を経て板状櫛歯4の通液路6を通して開口4aあるいは吐出孔7から吐出させることができる程度の粘度の液状化粧料であれば、特に限定されず、本発明の毛髪化粧料塗布用具は、種々のヘアカラー、ヘアマニュキュア等の染毛剤やスタイリング剤等の毛髪への塗布に使用することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、毛髪化粧料を収容する容器と、容器内の毛髪化粧料を吐出する櫛歯部からなる毛髪化粧料塗布用具において、毛髪の先端から根元や生えぎわまで均一で確実に毛髪化粧料を塗布することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の毛髪化粧料塗布用具の側面図(同図(a))及びその板状櫛歯の正面図(同図(b))である。
【図2】図1の毛髪化粧料塗布用具の組立方法の説明図である。
【図3】回転部材である筒状ローラの断面図である(同図(a)、同図(b))。
【図4】筒状ローラ以外の回転部材の説明図である(同図(a)〜同図(d))。
【図5】櫛歯部の側面図(同図a)及び正面図(同図b)である。
【図6】本発明の他の実施態様の毛髪化粧料塗布用具の側面図である。
【図7】従来の毛髪化粧料塗布用具の斜視図である。
【図8】図7における櫛歯部の部分上面図(同図(a))及び側面図(同図(b))である。
【図9】図7の従来の毛髪化粧料塗布用具における櫛歯部と連結具との嵌合状態の説明図である。
【符号の説明】
1A 本発明の毛髪化粧料塗布用具
2 容器
3 櫛歯部
4 板状櫛歯
4a 回転部材挿入用の開口
5 突出部
6 通液路
7 吐出孔
8 通液路の開口端
9 基部
10 連結具
11 通液路の開口端
12 円筒状ローラ
12a 溝付き筒状ローラ
12b 多角形筒状ローラ
13 溝
41 軸
42 円盤
43 軸部
44 嵌入部
45 円盤部
46,47 コマ部材
48,49 球体
Claims (5)
- 毛髪化粧料を収容する容器と、容器内の毛髪化粧料を吐出し且つ髪をすくための櫛歯部からなる毛髪化粧料塗布用具であって、該櫛歯部が、板状櫛歯が該板状櫛歯の厚み方向に複数列設されてなり、板状櫛歯はその内部に毛髪化粧料の通液路を有しており、該櫛歯部には、板状櫛歯の根元付近に溜まった毛髪化粧料を先端方向に移動させるための回転部材が設けられている毛髪化粧料塗布用具。
- 該回転部材が、複数列設された板状櫛歯を貫通するように設けられた円筒状又は断面多角形筒状のローラである請求項1記載の毛髪化粧料塗布用具。
- 該ローラ表面に溝又は凹部が形成されている請求項2記載の毛髪化粧料塗布用具。
- 該回転部材が多孔質材料から形成されている請求項1記載の毛髪化粧料塗布用具。
- 板状櫛歯の先端部近傍おいて、隣接する板状櫛歯の対向面に毛髪化粧料の吐出孔が形成されている請求項1記載の毛髪化粧料塗布用具。
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-
2002
- 2002-11-01 JP JP2002319366A patent/JP2004148030A/ja active Pending
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