JP2004146589A - プリント基板の接続方法および複合プリント基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタが不要で、かつ、一体成形することなく、フレキシブルプリント基板とプリント基板とを接続する。
【解決手段】フレキシブルプリント基板10の回路層12に、絶縁層11の端縁から外方へ所定長さ(f1)延びた接続用パターン13を形成する。プリント基板20の絶縁層21aの端縁から所定長さ(f3>f1)内側に位置する回路層22aに、接続用パターン13と嵌め合い可能な接続用パターン23を形成する。両接続用パターン13、23の少なくとも一方に半田メッキを施す。両絶縁層11、21aが両回路層12,22aを両側から挟むように配置して両接続用パターン13、23を嵌め合わせ、接着テープ40を用いて接続用パターン13をプリント基板20の絶縁層21a上に固定する。リフロー処理することで半田メッキが溶融して、両接続用パターン13、23どうしを半田で接続する。
【選択図】 図1
【解決手段】フレキシブルプリント基板10の回路層12に、絶縁層11の端縁から外方へ所定長さ(f1)延びた接続用パターン13を形成する。プリント基板20の絶縁層21aの端縁から所定長さ(f3>f1)内側に位置する回路層22aに、接続用パターン13と嵌め合い可能な接続用パターン23を形成する。両接続用パターン13、23の少なくとも一方に半田メッキを施す。両絶縁層11、21aが両回路層12,22aを両側から挟むように配置して両接続用パターン13、23を嵌め合わせ、接着テープ40を用いて接続用パターン13をプリント基板20の絶縁層21a上に固定する。リフロー処理することで半田メッキが溶融して、両接続用パターン13、23どうしを半田で接続する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリント基板の接続方法と、接続された複合プリント基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パソコンやDVD(デジタル多用途ディスク)プレーヤなど精密家電機器の部品として、柔軟性のあるFPC(フレキシブルプリント基板)と、CCL(銅貼り積層板)を複数枚貼り合わせた剛性のあるRPC(リジッドプリント基板)とを組み合わせた複合プリント基板が広く利用されている。
【0003】
この種の複合プリント基板には、従来、図7に示すようにコネクタを用いたものと、図8に示すように一体成形したものとがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−313449号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−134866号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2000−91008号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示すようなコネクタを用いたものは、FPCおよびRPCのスペース以外に、コネクタ部品が占めるスペースが必要であるため、小型化・高密度化の妨げとなるだけでなく、コネクタ部品自体のコストが余分に必要となるという問題があった。
【0008】
また、図8に示すような一体成形したものは、RPCを構成する多層のうち1層分のCCLを延長してこれをFPCとして使用するものである。そのため、RPCおよびFPCにまたがるこのCCL層は、積層部(RPC部)とFPC部とで熱収縮や応力のかかり方が異なることで、歪みが一部に集中して断線等の不良を引き起こす。また、一体成形は、寸法精度・スルーホール等の高度な工程技術が必要となるため、歩留まりが悪く、工程数も増加するため、コスト高を招くという問題があった。
【0009】
この発明の課題は、上記従来のもののもつ問題点を排除して、コネクタが不要で、かつ、一体成形することなく、フレキシブルプリント基板とプリント基板とを接続することのできるプリント基板の接続方法および複合プリント基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、フレキシブルプリント基板とプリント基板とを接続する方法であって、前記フレキシブルプリント基板の回路層に、絶縁層の端縁から外方へ所定長さ延びた接続用パターンを形成する一方、前記プリント基板の絶縁層の端縁から前記所定長さを超えて内側に位置する回路層に、前記接続用パターンと嵌め合い可能な接続用パターンを形成し、前記両接続用パターンの少なくとも一方に半田メッキを施し、前記フレキシブルプリント基板および前記プリント基板を、前記両絶縁層が前記両回路層を両側から挟むように配置して前記両接続用パターンを嵌め合わせ、接着テープを用いて当該フレキシブルプリント基板の接続用パターンを当該プリント基板の絶縁層上に固定し、リフロー処理することで前記半田メッキが溶融して前記両接続用パターンどうしを半田で接続するプリント基板の接続方法である。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記フレキシブルプリント基板および前記プリント基板の両接続用パターンを、対応するものどうしが嵌め合い可能な複数に分割して形成したプリント基板の接続方法である。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記プリント基板は、銅貼り積層板を複数枚貼り合わせたリジッドプリント基板であるプリント基板の接続方法である。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記プリント基板は、前記フレキシブルプリント基板とは別のフレキシブルプリント基板であるプリント基板の接続方法である。
【0014】
請求項5に係る発明は、回路層に、絶縁層の端縁から外方へ所定長さ延びた接続用パターンを形成してなるフレキシブルプリント基板と、絶縁層の端縁から前記所定長さを超えて内側に位置する回路層に、前記接続用パターンと嵌め合い可能な接続用パターンを形成してなるプリント基板とで構成され、前記フレキシブルプリント基板の絶縁層と前記プリント基板の絶縁層とが前記両回路層を両側から挟む配置で前記両接続用パターンを嵌め合わせて固定し、少なくとも一方の接続用パターンに施した半田メッキをリフロー処理により溶融させて前記両接続用パターンどうしを半田で接続した複合プリント基板である。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明による複合プリント基板の一実施の形態を示す平面図、図2はその断面図であり、この複合プリント基板1は、FPC(フレキシブルプリント基板)10と、CCL(銅貼り積層板)30を複数枚貼り合わせたRPC(リジッドプリント基板)20とで構成されるものである。
【0016】
FPC(フレキシブルプリント基板)10は、図3、図4に示すように、PI(ポリイミド)等の樹脂をベースフィルムとする絶縁体からなる絶縁層11の片面に、ポリイミド系の接着剤を用いて銅箔を貼り付けて所要の回路層(回路パターン)12を形成したものであり、回路層12には、絶縁層11の端縁から外方へ延びたフライングリード構造の接続用パターン13が形成されている。この接続用パターン13は例えば円形の雄型パターンであり、引き出し部14によって、絶縁層11の端縁から接続用パターン13先端までの長さは所定長さf1に形成されている。
【0017】
絶縁層11の厚さは、接着剤の厚さ(約25μm)を含めて例えば50μm、回路層12の厚さは例えば18μmであり、接続用パターン13(必要に応じて引き出し部14も含む)には、表面処理として厚さ約20μmの半田メッキを施してある。
【0018】
また、FPC10の回路層12には、PI等の樹脂をベースフィルムとする例えば50μm厚の絶縁体からなるCL(カバーレイヤ)15が貼り付けられ、このCL15の端縁は、絶縁層11の端縁から所定長さf2だけ内側に位置し、そのため、CL15の端縁から接続用パターン13の先端までの長さはf1+f2に形成されている。
【0019】
RPC(リジッドプリント基板)20は、図5、図6に示すように、絶縁層21a、21b、21cを介して、複数層(4層)の回路層(回路パターン)22a、22b、22c、22dを積層した多層プリント基板であり、最上層の回路層22aには、絶縁層21aの端縁から所定長さf3(f1<f3<f1+f2)だけ内側の位置に、接続用パターン13と嵌め合い可能な接続用パターン23が形成されている。この接続用パターン23は円形の雌型パターンであり、引き出し部24の先端に形成されている。
【0020】
このようなRPC20は、1枚の両面CCL30aを挟んで2枚の片面CCL30b、30cを貼り合わせることで構成可能である。すなわち、1枚の両面CCL30aを使用することにより、PI(ポリイミド)等の樹脂をベースフィルムとする絶縁体からなる絶縁層21bの表裏両面に、ポリイミド系の接着剤を用いて銅箔を貼り付けて所要の回路層(回路パターン)22b、22cを形成する。また、2枚の片面CCL30b、30cを使用することにより、PI(ポリイミド)等の樹脂をベースフィルムとする絶縁体からなる絶縁層21a、21cのそれぞれ片面に、ポリイミド系の接着剤を用いて銅箔を貼り付けて所要の回路層(回路パターン)22a、22dを形成する。この3枚のCCL30a、30b、30cを貼り合わせると、RPC20が構成される。
【0021】
絶縁層21a、21b、21cの厚さは、接着剤の厚さ(約25μm)を含めて例えば50μm、回路層22a、22b、22c、22dの厚さは例えば18μmであり、接続用パターン23を形成する引き出し部24には、表面処理として厚さ約0.2μm程度の防錆処理(水溶性フラックス)を施してある。
【0022】
また、RPC20の最上層の回路層22aには、PI等の樹脂をベースフィルムとする例えば50μm厚の絶縁体からなるCL(カバーレイヤ)25aが貼り付けられ、RPC20の最下層の回路層22dにも、同様のCL(カバーレイヤ)25bが貼り付けられる。
【0023】
次に、上記の複合プリント基板1を構成するため、FPC10とRPC20とを接続する方法について説明する。
【0024】
図1、図2に示すように、まず、FPC10およびRPC20を、FPC10の絶縁層11とRPC20の絶縁層21aとが回路層12、22aを両側から挟むように配置する。すなわち、RPC20の絶縁層21a上に、FPC10の回路層12を載せて、RPC20の回路層22aの接続用パターン23に、FPC10の回路層12の接続用パターン13を位置合わせする。そして、接続用パターン23に接続用パターン13を嵌め合わせ、耐熱性の接着テープ40を用いて、FPC10の接続用パターン13および引き出し部14を、RPC20の絶縁層21a上に固定する。その後、窒素雰囲気中でリフロー処理(230℃)することで、接続用パターン13(必要に応じて引き出し部14も含む)に表面処理として施してある半田メッキが溶融し、接続用パターン13と接続用パターン23とが半田で接続され、その結果、FPC10の回路層12とRPC20の回路層22aとが電気的に確実に接続されることとなる。これにより、FPC10とRPC20とが電気的に接続された複合プリント基板1が構成される。
【0025】
なお、上記の実施の形態では、互いに嵌め合わせて電気的に接続される接続用パターン13、23のうち一方(雄型パターン13)にだけ半田メッキを施したが、これに限定するものでなく、例えば、雌型パターン23を形成する引き出し部24(全体または少なくとも先端部)にも半田メッキを施すことが可能である。
【0026】
また、上記の実施の形態では、絶縁層11の端縁から接続用パターン13先端までの長さをf1とし、CL15の端縁から接続用パターン13先端までの長さをf1+f2としたが、これに限定するものでなく、絶縁層11とCL15とを入れ替えることもできる。この場合も、CLはもともと絶縁体で構成されているから、あらたなCL11を絶縁層と称することに全く問題はない。
【0027】
また、上記の実施の形態では、FPC10の接続用パターン13を雄型パターンとし、RPC20の接続用パターン23を雌型パターンとしたが、これに限定するものでなく、また、おのおの対応して組み合わされるパターンごとに、任意の形状パターンを採用することが可能である。
【0028】
さらに、上記の実施の形態では、FPC10とRPC20とで複合プリント基板1を構成したが、これに限定するものでなく、例えば、RPC20に代えて適宜のフレキシブルプリント基板を使用して、このフレキシブルプリント基板とFPC10とによって複合プリント基板1を構成することも可能である。
【0029】
【発明の効果】
この発明は以上のように、フレキシブルプリント基板の回路層に、絶縁層の端縁から外方へ所定長さ延びた接続用パターンを形成する一方、プリント基板の絶縁層の端縁から前記所定長さを超えて内側に位置する回路層に、前記接続用パターンと嵌め合い可能な接続用パターンを形成し、前記両接続用パターンの少なくとも一方に半田メッキを施し、フレキシブルプリント基板およびプリント基板を、前記両絶縁層が前記両回路層を両側から挟むように配置して前記両接続用パターンを嵌め合わせ、接着テープを用いてフレキシブルプリント基板の接続用パターンをプリント基板の絶縁層上に固定し、リフロー処理することで半田メッキが溶融して前記両接続用パターンどうしを半田で接続するように構成したので、コネクタが不要で、かつ、一体成形することなく、フレキシブルプリント基板とプリント基板とを接続することができ、そのため、コネクタを用いる場合に比べて、小型化・高密度化を実現することができ、また、一体成形する場合に比べて、応力集中による不良の発生を大幅に減少することができ、しかも、現在の実装技術として一般的なリフロー処理を用いて接続するため、特別の装置を利用する必要がなく、したがって、フレキシブルプリント基板と多層(リジッド)または単層(フレキシブル)のプリント基板の接続に広く適用することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による複合プリント基板の一実施の形態を示す要部の平面図である。
【図2】図1の複合プリント基板の断面図である。
【図3】図1の複合プリント基板に用いるフレキシブルプリント基板の平面図である。
【図4】図3のフレキシブルプリント基板の断面図である。
【図5】図1の複合プリント基板に用いるリジッドプリント基板の平面図である。
【図6】図5のリジッドプリント基板の断面図である。
【図7】従来の複合プリント基板の一例を示す断面図である。
【図8】従来の複合プリント基板の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 複合プリント基板
10 FPC(フレキシブルプリント基板)
11、21a、21b、21c 絶縁層
12、22a、22b、22c、22d 回路層(回路パターン)
13、23 接続用パターン
14、24 引き出し部
15、25a、25b CL(カバーレイヤ)
20 RPC(リジッドプリント基板)
30 CCL(銅貼り積層板)
30a 両面CCL
30b、30c 片面CCL
40 接着テープ
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリント基板の接続方法と、接続された複合プリント基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パソコンやDVD(デジタル多用途ディスク)プレーヤなど精密家電機器の部品として、柔軟性のあるFPC(フレキシブルプリント基板)と、CCL(銅貼り積層板)を複数枚貼り合わせた剛性のあるRPC(リジッドプリント基板)とを組み合わせた複合プリント基板が広く利用されている。
【0003】
この種の複合プリント基板には、従来、図7に示すようにコネクタを用いたものと、図8に示すように一体成形したものとがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−313449号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−134866号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2000−91008号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示すようなコネクタを用いたものは、FPCおよびRPCのスペース以外に、コネクタ部品が占めるスペースが必要であるため、小型化・高密度化の妨げとなるだけでなく、コネクタ部品自体のコストが余分に必要となるという問題があった。
【0008】
また、図8に示すような一体成形したものは、RPCを構成する多層のうち1層分のCCLを延長してこれをFPCとして使用するものである。そのため、RPCおよびFPCにまたがるこのCCL層は、積層部(RPC部)とFPC部とで熱収縮や応力のかかり方が異なることで、歪みが一部に集中して断線等の不良を引き起こす。また、一体成形は、寸法精度・スルーホール等の高度な工程技術が必要となるため、歩留まりが悪く、工程数も増加するため、コスト高を招くという問題があった。
【0009】
この発明の課題は、上記従来のもののもつ問題点を排除して、コネクタが不要で、かつ、一体成形することなく、フレキシブルプリント基板とプリント基板とを接続することのできるプリント基板の接続方法および複合プリント基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、フレキシブルプリント基板とプリント基板とを接続する方法であって、前記フレキシブルプリント基板の回路層に、絶縁層の端縁から外方へ所定長さ延びた接続用パターンを形成する一方、前記プリント基板の絶縁層の端縁から前記所定長さを超えて内側に位置する回路層に、前記接続用パターンと嵌め合い可能な接続用パターンを形成し、前記両接続用パターンの少なくとも一方に半田メッキを施し、前記フレキシブルプリント基板および前記プリント基板を、前記両絶縁層が前記両回路層を両側から挟むように配置して前記両接続用パターンを嵌め合わせ、接着テープを用いて当該フレキシブルプリント基板の接続用パターンを当該プリント基板の絶縁層上に固定し、リフロー処理することで前記半田メッキが溶融して前記両接続用パターンどうしを半田で接続するプリント基板の接続方法である。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記フレキシブルプリント基板および前記プリント基板の両接続用パターンを、対応するものどうしが嵌め合い可能な複数に分割して形成したプリント基板の接続方法である。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記プリント基板は、銅貼り積層板を複数枚貼り合わせたリジッドプリント基板であるプリント基板の接続方法である。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記プリント基板は、前記フレキシブルプリント基板とは別のフレキシブルプリント基板であるプリント基板の接続方法である。
【0014】
請求項5に係る発明は、回路層に、絶縁層の端縁から外方へ所定長さ延びた接続用パターンを形成してなるフレキシブルプリント基板と、絶縁層の端縁から前記所定長さを超えて内側に位置する回路層に、前記接続用パターンと嵌め合い可能な接続用パターンを形成してなるプリント基板とで構成され、前記フレキシブルプリント基板の絶縁層と前記プリント基板の絶縁層とが前記両回路層を両側から挟む配置で前記両接続用パターンを嵌め合わせて固定し、少なくとも一方の接続用パターンに施した半田メッキをリフロー処理により溶融させて前記両接続用パターンどうしを半田で接続した複合プリント基板である。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明による複合プリント基板の一実施の形態を示す平面図、図2はその断面図であり、この複合プリント基板1は、FPC(フレキシブルプリント基板)10と、CCL(銅貼り積層板)30を複数枚貼り合わせたRPC(リジッドプリント基板)20とで構成されるものである。
【0016】
FPC(フレキシブルプリント基板)10は、図3、図4に示すように、PI(ポリイミド)等の樹脂をベースフィルムとする絶縁体からなる絶縁層11の片面に、ポリイミド系の接着剤を用いて銅箔を貼り付けて所要の回路層(回路パターン)12を形成したものであり、回路層12には、絶縁層11の端縁から外方へ延びたフライングリード構造の接続用パターン13が形成されている。この接続用パターン13は例えば円形の雄型パターンであり、引き出し部14によって、絶縁層11の端縁から接続用パターン13先端までの長さは所定長さf1に形成されている。
【0017】
絶縁層11の厚さは、接着剤の厚さ(約25μm)を含めて例えば50μm、回路層12の厚さは例えば18μmであり、接続用パターン13(必要に応じて引き出し部14も含む)には、表面処理として厚さ約20μmの半田メッキを施してある。
【0018】
また、FPC10の回路層12には、PI等の樹脂をベースフィルムとする例えば50μm厚の絶縁体からなるCL(カバーレイヤ)15が貼り付けられ、このCL15の端縁は、絶縁層11の端縁から所定長さf2だけ内側に位置し、そのため、CL15の端縁から接続用パターン13の先端までの長さはf1+f2に形成されている。
【0019】
RPC(リジッドプリント基板)20は、図5、図6に示すように、絶縁層21a、21b、21cを介して、複数層(4層)の回路層(回路パターン)22a、22b、22c、22dを積層した多層プリント基板であり、最上層の回路層22aには、絶縁層21aの端縁から所定長さf3(f1<f3<f1+f2)だけ内側の位置に、接続用パターン13と嵌め合い可能な接続用パターン23が形成されている。この接続用パターン23は円形の雌型パターンであり、引き出し部24の先端に形成されている。
【0020】
このようなRPC20は、1枚の両面CCL30aを挟んで2枚の片面CCL30b、30cを貼り合わせることで構成可能である。すなわち、1枚の両面CCL30aを使用することにより、PI(ポリイミド)等の樹脂をベースフィルムとする絶縁体からなる絶縁層21bの表裏両面に、ポリイミド系の接着剤を用いて銅箔を貼り付けて所要の回路層(回路パターン)22b、22cを形成する。また、2枚の片面CCL30b、30cを使用することにより、PI(ポリイミド)等の樹脂をベースフィルムとする絶縁体からなる絶縁層21a、21cのそれぞれ片面に、ポリイミド系の接着剤を用いて銅箔を貼り付けて所要の回路層(回路パターン)22a、22dを形成する。この3枚のCCL30a、30b、30cを貼り合わせると、RPC20が構成される。
【0021】
絶縁層21a、21b、21cの厚さは、接着剤の厚さ(約25μm)を含めて例えば50μm、回路層22a、22b、22c、22dの厚さは例えば18μmであり、接続用パターン23を形成する引き出し部24には、表面処理として厚さ約0.2μm程度の防錆処理(水溶性フラックス)を施してある。
【0022】
また、RPC20の最上層の回路層22aには、PI等の樹脂をベースフィルムとする例えば50μm厚の絶縁体からなるCL(カバーレイヤ)25aが貼り付けられ、RPC20の最下層の回路層22dにも、同様のCL(カバーレイヤ)25bが貼り付けられる。
【0023】
次に、上記の複合プリント基板1を構成するため、FPC10とRPC20とを接続する方法について説明する。
【0024】
図1、図2に示すように、まず、FPC10およびRPC20を、FPC10の絶縁層11とRPC20の絶縁層21aとが回路層12、22aを両側から挟むように配置する。すなわち、RPC20の絶縁層21a上に、FPC10の回路層12を載せて、RPC20の回路層22aの接続用パターン23に、FPC10の回路層12の接続用パターン13を位置合わせする。そして、接続用パターン23に接続用パターン13を嵌め合わせ、耐熱性の接着テープ40を用いて、FPC10の接続用パターン13および引き出し部14を、RPC20の絶縁層21a上に固定する。その後、窒素雰囲気中でリフロー処理(230℃)することで、接続用パターン13(必要に応じて引き出し部14も含む)に表面処理として施してある半田メッキが溶融し、接続用パターン13と接続用パターン23とが半田で接続され、その結果、FPC10の回路層12とRPC20の回路層22aとが電気的に確実に接続されることとなる。これにより、FPC10とRPC20とが電気的に接続された複合プリント基板1が構成される。
【0025】
なお、上記の実施の形態では、互いに嵌め合わせて電気的に接続される接続用パターン13、23のうち一方(雄型パターン13)にだけ半田メッキを施したが、これに限定するものでなく、例えば、雌型パターン23を形成する引き出し部24(全体または少なくとも先端部)にも半田メッキを施すことが可能である。
【0026】
また、上記の実施の形態では、絶縁層11の端縁から接続用パターン13先端までの長さをf1とし、CL15の端縁から接続用パターン13先端までの長さをf1+f2としたが、これに限定するものでなく、絶縁層11とCL15とを入れ替えることもできる。この場合も、CLはもともと絶縁体で構成されているから、あらたなCL11を絶縁層と称することに全く問題はない。
【0027】
また、上記の実施の形態では、FPC10の接続用パターン13を雄型パターンとし、RPC20の接続用パターン23を雌型パターンとしたが、これに限定するものでなく、また、おのおの対応して組み合わされるパターンごとに、任意の形状パターンを採用することが可能である。
【0028】
さらに、上記の実施の形態では、FPC10とRPC20とで複合プリント基板1を構成したが、これに限定するものでなく、例えば、RPC20に代えて適宜のフレキシブルプリント基板を使用して、このフレキシブルプリント基板とFPC10とによって複合プリント基板1を構成することも可能である。
【0029】
【発明の効果】
この発明は以上のように、フレキシブルプリント基板の回路層に、絶縁層の端縁から外方へ所定長さ延びた接続用パターンを形成する一方、プリント基板の絶縁層の端縁から前記所定長さを超えて内側に位置する回路層に、前記接続用パターンと嵌め合い可能な接続用パターンを形成し、前記両接続用パターンの少なくとも一方に半田メッキを施し、フレキシブルプリント基板およびプリント基板を、前記両絶縁層が前記両回路層を両側から挟むように配置して前記両接続用パターンを嵌め合わせ、接着テープを用いてフレキシブルプリント基板の接続用パターンをプリント基板の絶縁層上に固定し、リフロー処理することで半田メッキが溶融して前記両接続用パターンどうしを半田で接続するように構成したので、コネクタが不要で、かつ、一体成形することなく、フレキシブルプリント基板とプリント基板とを接続することができ、そのため、コネクタを用いる場合に比べて、小型化・高密度化を実現することができ、また、一体成形する場合に比べて、応力集中による不良の発生を大幅に減少することができ、しかも、現在の実装技術として一般的なリフロー処理を用いて接続するため、特別の装置を利用する必要がなく、したがって、フレキシブルプリント基板と多層(リジッド)または単層(フレキシブル)のプリント基板の接続に広く適用することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による複合プリント基板の一実施の形態を示す要部の平面図である。
【図2】図1の複合プリント基板の断面図である。
【図3】図1の複合プリント基板に用いるフレキシブルプリント基板の平面図である。
【図4】図3のフレキシブルプリント基板の断面図である。
【図5】図1の複合プリント基板に用いるリジッドプリント基板の平面図である。
【図6】図5のリジッドプリント基板の断面図である。
【図7】従来の複合プリント基板の一例を示す断面図である。
【図8】従来の複合プリント基板の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 複合プリント基板
10 FPC(フレキシブルプリント基板)
11、21a、21b、21c 絶縁層
12、22a、22b、22c、22d 回路層(回路パターン)
13、23 接続用パターン
14、24 引き出し部
15、25a、25b CL(カバーレイヤ)
20 RPC(リジッドプリント基板)
30 CCL(銅貼り積層板)
30a 両面CCL
30b、30c 片面CCL
40 接着テープ
Claims (5)
- フレキシブルプリント基板とプリント基板とを接続する方法であって、
前記フレキシブルプリント基板の回路層に、絶縁層の端縁から外方へ所定長さ延びた接続用パターンを形成する一方、前記プリント基板の絶縁層の端縁から前記所定長さを超えて内側に位置する回路層に、前記接続用パターンと嵌め合い可能な接続用パターンを形成し、
前記両接続用パターンの少なくとも一方に半田メッキを施し、
前記フレキシブルプリント基板および前記プリント基板を、前記両絶縁層が前記両回路層を両側から挟むように配置して前記両接続用パターンを嵌め合わせ、接着テープを用いて当該フレキシブルプリント基板の接続用パターンを当該プリント基板の絶縁層上に固定し、
リフロー処理することで前記半田メッキが溶融して前記両接続用パターンどうしを半田で接続する、
ことを特徴とするプリント基板の接続方法。 - 前記フレキシブルプリント基板および前記プリント基板の両接続用パターンを、対応するものどうしが嵌め合い可能な複数に分割して形成したことを特徴とする請求項1記載のプリント基板の接続方法。
- 前記プリント基板は、銅貼り積層板を複数枚貼り合わせたリジッドプリント基板であることを特徴とする請求項1記載のプリント基板の接続方法。
- 前記プリント基板は、前記フレキシブルプリント基板とは別のフレキシブルプリント基板であることを特徴とする請求項1記載のプリント基板の接続方法。
- 回路層に、絶縁層の端縁から外方へ所定長さ延びた接続用パターンを形成してなるフレキシブルプリント基板と、
絶縁層の端縁から前記所定長さを超えて内側に位置する回路層に、前記接続用パターンと嵌め合い可能な接続用パターンを形成してなるプリント基板とで構成され、
前記フレキシブルプリント基板の絶縁層と前記プリント基板の絶縁層とが前記両回路層を両側から挟む配置で前記両接続用パターンを嵌め合わせて固定し、少なくとも一方の接続用パターンに施した半田メッキをリフロー処理により溶融させて前記両接続用パターンどうしを半田で接続した、
ことを特徴とする複合プリント基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002309708A JP2004146589A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | プリント基板の接続方法および複合プリント基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002309708A JP2004146589A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | プリント基板の接続方法および複合プリント基板 |
Publications (1)
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JP2004146589A true JP2004146589A (ja) | 2004-05-20 |
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ID=32455440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002309708A Pending JP2004146589A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | プリント基板の接続方法および複合プリント基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004146589A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11864328B2 (en) | 2018-11-13 | 2024-01-02 | Lg Energy Solution, Ltd. | FPC connection structure and method for connecting to printed circuit board by using same |
-
2002
- 2002-10-24 JP JP2002309708A patent/JP2004146589A/ja active Pending
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