JP2004145539A - 情報ネットワークを介した画像データ共有システム、画像データ共有方法、情報処理装置、記録媒体及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】時間及びコストを浪費することなく、関係者間にて意思の疎通を図ることができるとともに、正確かつ速やかに情報を伝達して容易に情報を共有することができるようにする。
【解決手段】複数のユーザー端末にて共有された共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示する表示部17と、表示された画像に対して供給される共同作業情報及びユーザーからの指示に応じて操作を行って画像を更新する制御部10と、情報ネットワークを介して共同作業情報を送受信するためのコラボレーション情報送受信部18とを備え、一方のユーザー端末にてデータファイルに対して行った操作を他方のユーザー端末が有するデータファイルに反映し、常にデータファイルを同じ状態で共有するとともに同じ画像をそれぞれ表示部17に表示することができるようにする。
【選択図】 図2
【解決手段】複数のユーザー端末にて共有された共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示する表示部17と、表示された画像に対して供給される共同作業情報及びユーザーからの指示に応じて操作を行って画像を更新する制御部10と、情報ネットワークを介して共同作業情報を送受信するためのコラボレーション情報送受信部18とを備え、一方のユーザー端末にてデータファイルに対して行った操作を他方のユーザー端末が有するデータファイルに反映し、常にデータファイルを同じ状態で共有するとともに同じ画像をそれぞれ表示部17に表示することができるようにする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報ネットワークを介した画像データ共有システム、画像データ共有方法、情報処理装置、記録媒体及びプログラムに関し、特に、企業間や企業内の部門間等における共同作業を支援するための画像データ共有システムに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、製品を発注した企業と受注した企業との間においては、双方の企業の担当者が一つの場所に集まって協議したり、FAX等で送付された図面の複写物等を参照しながら電話を用いた口頭による指示及び確認を繰り返し行ったりして、製品について打ち合わせを行っていた。また、例えば同一企業内の設計部門と製造部門との間や、遠隔地の設計者間等においても、一つの場所に集まったり、図面の複写物等と電話とを利用したりして、製品仕様や進捗状況の指示及び確認、デザインレビュー等を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように担当者や設計者等の関係者が一つの場所に集まり、協議しながら製品の開発を行ったり製品仕様の確認を行ったりする場合には、関係者が当該場所に移動するために多大な時間及び費用(コスト)を要していた。また、関係者の都合等に応じて日程及び場所を調整する作業が発生するとともに、即時に協議することができないために情報を迅速に伝達することができなかった。
【0004】
また、図面の複写物等を参照しながら関係者間で電話を用いて指示及び確認を行う場合には、口頭による指示及び確認等のやり取りを繰り返して行わねばならず、多大な時間を要していた。さらに、指示及び確認が口頭のみであるために、円滑なコミュニケーション(意思の疎通)を図ることが困難であり、情報が誤って伝達されてしまうおそれがあった。
【0005】
したがって、上述した従来の方法においては、製品についての打ち合わせや、製品仕様や進捗状況の指示及び確認等に、多大な時間及びコストを浪費してしまうとともに、正確かつ速やかに情報を伝達して共有することができず、重複した業務、無駄な業務や前工程への戻り業務等が多く発生してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、時間及びコストを浪費することなく、関係者間にて意思の疎通を図ることができるとともに、正確かつ速やかに情報を伝達して容易に情報を共有することができるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像データ共有システムは、共同作業に係るデータファイルを共同作業を行うための複数の端末にて互いに共有し、上記複数の端末が情報ネットワークを介して接続された画像データ共有システムであって、上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示する第1の表示手段と、上記第1の表示手段に表示された画像に対して、ユーザーからの要求に応じた操作を行い、画像を更新する第1の画像操作手段と、上記第1の画像操作手段により行われた操作に係る操作情報を送信する情報送信手段と、上記情報送信手段より送信された上記操作情報を受信する情報受信手段と、上記情報受信手段にて受信した上記操作情報に基づいて、上記第1の表示手段とは異なる第2の表示手段に表示されている上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像に対して上記第1の画像操作手段と同じ操作を行い、画像を更新する第2の画像操作手段と、上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記第1又は第2の画像操作手段により行われた操作の内容を保存するファイル保存手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理装置は、共同作業に係るデータファイルを通信相手の情報処理装置と共有し、情報ネットワークを介して共同作業を行うための情報処理装置であって、上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示する表示手段と、上記表示手段に表示された画像に対して、上記通信相手の情報処理装置から供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を保存するファイル保存手段とを備え、上記ユーザーからの要求に応じて画像操作手段により操作を行った場合には、当該操作に係る操作情報を上記通信相手の情報処理装置に送信することを特徴とする。
【0009】
本発明の画像データ共有方法は、共同作業に係るデータファイルを複数の端末にて互いに共有し、情報ネットワークを介して行う共同作業での画像データ共有方法であって、上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を第1の表示手段に表示し、上記第1の表示手段に表示された画像に対して、ユーザーからの要求に応じた操作を行って画像を更新するとともに上記操作に係る操作情報を送信し、上記送信された上記操作情報を受信し、上記受信した上記操作情報に基づいて、上記第1の表示手段とは異なる第2の表示手段に表示されている上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像に対して上記第1の画像操作手段と同じ操作を行って画像を更新し、上記共同作業に係るデータファイルとともに上記操作の内容を任意の時点で保存可能であることを特徴とする。
【0010】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、情報ネットワークを介して共同作業を行うために共有された共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、上記表示手段に表示された画像に対して、上記情報ネットワークを介して供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を記憶手段に保存するファイル保存手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0011】
本発明のプログラムは、情報ネットワークを介して共同作業を行うために共有された共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、上記表示手段に表示された画像に対して、上記情報ネットワークを介して供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を記憶手段に保存するファイル保存手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による画像データ共有システムを適用したコラボレーション・システム(共同作業支援システム)のシステム構成例を示す図である。
図1に示すコラボレーション・システムは、製品を発注した企業と受注した企業との企業間(例えば、A社−B社間)、設計部門と製造部門との部門間(例えば、B−I部門−B−II部門間)、及び遠隔地の設計者間における共同作業(製品についての打ち合わせや、製品仕様や進捗状況の指示及び確認等)等に利用可能なものである。
【0013】
図1において、1、2、3及び4はユーザー端末、5は情報ネットワーク(以下、単に「ネットワーク」と称す。)である。
ユーザー端末1〜4は、例えばA社、B社、C社などの企業やB社内のB−I部門、B−II部門などの部門等において、ネットワーク5を介して共同作業に係る情報(以下、「共同作業情報」とも称す。)を互いに送受信し、異なるユーザー間にて互いに情報を共有するためのものである。
【0014】
具体的には、ユーザー端末1〜4は、共同作業を行うための画像情報(画像データ等)や操作情報を通信相手のユーザー端末に送信したり、受信した画像情報や操作情報に基づいて表示画像を更新したりする。また、ユーザー端末1〜4は、共同作業に係るデータファイル(以下、単に「ファイル」とも称す。)を送受信したりする。
【0015】
ユーザー端末1〜4は、インターネット、LAN(Local Area Network)、及びWAN(Wide Area Network)等のネットワーク5に対してそれぞれ接続可能であり、任意の2つのユーザー端末1〜4間にて共同作業情報を互いに送受信することができる。なお、ユーザー端末1〜4は、通信相手のユーザー端末に対して電話回線等の通信回線6を介して通信可能なように接続するようにしても良く、図1においては通信回線6を介してユーザー端末1、2を通信可能なように接続した場合を一例として示している。
【0016】
次に、ユーザー端末1〜4について説明する。
図2は、本実施形態による各ユーザー端末1〜4の一構成例を示すブロック図である。
【0017】
図2において、制御部10は、ユーザーの操作等により入力部13から入力される指示、及びネットワーク等を介して供給される共同作業情報等に基づいて、図2に示したユーザー端末の各機能部を制御する。制御部10は、ファイル制御部11及び編集画像保存制御部12を有する。
【0018】
ファイル制御部11は、共同作業において使用するファイルを記憶部14から読み出したり、ネットワーク等を介して供給された共同作業において使用するファイルを記憶部14に記憶させたり(書き込んだり)する。編集画像保存制御部12は、任意の時点での表示画像の画像データを記憶部14に一時的に記憶させたり、記憶した当該画像データを消去したりする。なお、以下の説明では、一時的に記憶される任意の時点での表示画像をシーン画像と称す。
【0019】
入力部13は、例えばキーボード、ポインティングデバイス及びマイク等の入力装置で構成され、ユーザーからの指示やユーザーの音声等を入力するためのものである。
【0020】
記憶部14は、共同作業に係るファイル等の各種データを記憶するためのものであり、ファイル記憶部15及びシーン画像記憶部16を有する。ファイル記憶部15は、共同作業に係るファイルを記憶するためのものであり、シーン画像記憶部16は、シーン画像の画像データを記憶するためのものである。表示部17は、制御部10による表示制御に従い、共同作業において使用するファイルに基づく画像を表示するためのものである。
【0021】
コラボレーション情報送受信部18及びメール送受信部20は、ネットワーク等を介して接続された他のユーザー端末に、共同作業情報(共同作業に係る画像情報や操作情報等)及び電子メールをそれぞれ送受信する。ファイル送受信部21は、記憶部14からファイルを読み出し、ネットワーク等を介して接続された他のユーザー端末に送信するとともに、受信した他のユーザー端末からのファイルを記憶部14に記憶させる。
【0022】
通信制御部19は、ユーザー端末(コラボレーション情報送受信部18、メール送受信部20、及びファイル送受信部21)による他のユーザー端末とのネットワーク等を介した通信に係る制御を行う。
【0023】
スクリーンキャプチャー部22は、表示部17の表示画面にて表示されている画像を取り込み、当該画像データを記憶部14に記憶させるためのものである。なお、スクリーンキャプチャー部22は、表示されている画像全体に限らず、当該画像から任意の範囲の画像のみを抽出し取り込むことも可能である。
【0024】
図3は、共同作業を行う際にそれぞれのユーザー端末の表示部17に表示される画面表示のレイアウト(画面構成)の一例を示す図である。
図3に示すように共同作業を行う際の画面表示は、メニューバー31と、第1及び第2のツールバー32、33と、オブジェクトビュー領域34と、サムネイルビュー領域35と、シーンビュー領域36と、コメントビュー領域37とで構成される。
【0025】
メニューバー31は、プルダウンメニュー等を用いて各種コマンドが格納されている。また、第1及び第2のツールバー32、33は、制御操作及び編集操作にて用いられる使用頻度が高い所定の複数のコマンドがボタンとしてそれぞれ表示される。
【0026】
第1のツールバー32は、例えば接続操作に係るボタン群38、ファイル取り込み操作に係るボタン群39、シーン画像保存操作に係るボタン群40、ファイル転送操作に係るボタン41、メール送受信操作に係るボタン群42、及び終了操作に係るボタン43により構成される。また、第2のツールバー33は、例えば画像編集において表示画像に注記(アノテーション)を記すための「矢印」ボタン、「円」ボタン、「直線」ボタン、及び「曲線」ボタンや、コメントを記すための「コメント」ボタン等により構成される。
【0027】
オブジェクトビュー領域34は、主に共同作業等において画像編集を行うための画像表示領域であり、サムネイルビュー領域35は、共同作業で使用するために取り込まれているファイルに基づく画像を縮小表示するための領域である。また、シーンビュー領域36は、シーン画像を表示するための領域であり、コメントビュー領域37は、画像編集において追加されたコメントを一覧表示するための領域である。
【0028】
ここで、本実施形態におけるユーザー端末では、CAD等のアプリケーションがなくとも、オブジェクトビュー領域34及びサムネイルビュー領域35にファイルに基づく画像を表示可能なビューア機能を有しており、断面の表示や寸法測定を行うこともできる。
【0029】
次に、動作について説明する。
なお、以下の説明では、ネットワーク等を介して共同作業情報を互いに送受信して共同作業を行う任意の2つのユーザー端末において、ネットワーク等に対して先に接続する一方のユーザー端末を「ユーザー端末A」と称し、他方のユーザー端末を「ユーザー端末B」と称する。
【0030】
まず、ユーザー端末Aは、ユーザーの操作に基づいて共同作業にて使用するファイル等の取り込みを行う。具体的には、ユーザー端末Aの制御部10は、ボタン群39の「ファイル」ボタンが押下され、入力部13からファイルの取り込みが指示されると、所定のユーザー操作により指定されたファイルをファイル記憶部15から読み出して取り込む。
【0031】
ここで、本実施形態においては、ファイル形式がSTL形式又はIGES形式の3次元CADデータ、IGES形式又はDXF形式の2次元CADデータ、及びBMP形式又はJPEG形式の2次元イメージ画像データ等のファイルを取り込むことができる。
【0032】
さらに、本実施形態においては、ページ記述言語の1つであるポストスクリプト言語で記述されたポストスクリプト形式のファイルを取り込むこともできる。これにより、本実施形態においては、文書編集ソフトや表計算ソフト等により作成したファイルであっても、汎用のプリンタドライバ等を利用してポストスクリプト形式のファイルに変換することで取り込むことができる。
【0033】
つまり、本実施形態においては、3次元CAD、2次元CAD、文書編集や表計算等のアプリケーションソフトを用いて作成したファイル、及びディジタルカメラや画像読み取り装置(スキャナ等)により得られたファイル等の任意のファイルを取り込むことが可能である。
【0034】
また、ユーザー端末Aの制御部10は、ボタン群39の「スクリーン」ボタンが押下され、入力部13から画像の取り込みが指示されると、所定のユーザー操作により予め保持されている画像データをデータ変換処理することなくスクリーンキャプチャー部22を介してファイルとして取り込む。このファイルとして取り込んだ画像は、シーン画像としても利用することができる。
【0035】
このとき、予め保持されている画像からユーザーにより範囲指定された任意の部分の画像のみを切り出して取り込むようにしても良い。また、例えば上記処理を繰り返し行うことにより、1つの画像に限らず複数の画像をそれぞれ取り込むようにしても良い。
【0036】
上述のようにして、共同作業にて使用するファイル等をユーザー端末Aに取り込んだ後、ボタン群38の「受信待機」ボタンが押下されると、ユーザー端末Aは、他のユーザー端末から接続されるのを待つ接続待機状態になる。
【0037】
一方、ユーザー端末Bにてボタン群38の「接続」ボタンが押下されると、ユーザー端末Bは、接続待機状態であるユーザー端末Aに対して接続する。このとき、ユーザー端末Bのユーザーは、入力装置を用いてユーザー端末Aを指定するための情報(例えば、IPアドレス等)を入力する。ユーザー端末Bは、入力された情報に基づいて接続待機状態のユーザー端末Aに対してネットワークを介して通信可能なように接続する。
このようにして、ユーザー端末A、Bがネットワークを介して通信可能なように接続され、以下に説明するような共同作業が開始される。
【0038】
ネットワークを介してユーザー端末A、Bが通信可能なように接続された後、まず、ユーザー端末Aの制御部10は、コラボレーション情報送受信部18及び通信制御部19を介して、上述のようにして予め取り込んである共同作業にて使用するファイルをユーザー端末Bに送信する。ユーザー端末Bの制御部10は、ユーザー端末Aから供給される共同作業にて使用するファイルをコラボレーション情報送受信部18及び通信制御部19を介して受信し、ファイル記憶部15に記憶させる。
【0039】
これにより、ユーザー端末A、Bにて共同作業にて使用するファイルが共有される。なお、ユーザー端末Aは、共同作業にて使用するファイルを送信する際、送信するファイルと同じファイルがユーザー端末Bに存在する場合には、当該ファイルを送信しないようにしても良い。
【0040】
ファイルが共有された後の共同作業においては、一方のユーザー端末(ユーザー端末A又はB)にて行われたファイルに対する操作に応じた共同作業情報のみが、コラボレーション情報送受信部18及び通信制御部19を介して他方のユーザー端末に送信される。上記他方のユーザー端末は、上記一方のユーザー端末から送信された共同作業情報を受信すると、受信した共同作業情報に基づく操作を同じファイルに対して行う。なお、ユーザー端末間では音声についても送受信することが可能である。
【0041】
ここで、上記ファイルに対する操作には、例えば、サムネイルビュー領域35及びシーンビュー領域に表示されているファイル及び画像から、オブジェクトビュー領域34に画像を表示して画像編集等を行うファイルや画像を選択する選択操作、及びオブジェクトビュー領域34に表示した画像を編集する画像編集操作等がある。さらに、画像編集操作には、表示画像の拡大操作及び縮小操作や、表示画像の回転操作及び移動操作や、図4に示すようにアノテーション及びコメントを表示画像に付加する操作等がある。
【0042】
以上のようにして、ユーザー端末A、Bにてファイルを共有し、当該ファイルに対する操作に応じた共同作業情報のみを送受信することで、ユーザー端末A、Bは、互いに画像情報等を共有して常に同じ状態で共有したファイルをそれぞれ所有することができる。また、ファイルを共有した後の共同作業では、ファイルに比べて非常に小さい共同作業情報のみを送受信すれば良いので、ユーザー端末A、Bの表示部17にそれぞれ表示される画面表示は、ほぼリアルタイムで同じ状態の画像を表示することができる。
【0043】
したがって、ユーザー端末は、同じ状態のファイルをそれぞれ所有するとともにそれぞれの表示部17に表示される画面表示も同じであるので、時間及びコストを浪費することなく、正確かつ速やかに情報を伝達してユーザー端末をそれぞれ使用するユーザー間で容易に情報を共有することができるとともに、ユーザー間にてコミュニケーション(意思の疎通)を円滑に図ることができる。
【0044】
次に、上述した共同作業において使用されるシーン機能、ファイル送受信機能、共同作業ファイル保存機能、及びメール機能について説明する。
【0045】
<シーン機能>
まず、シーン機能について説明する。
シーン機能は、ユーザーからの指示に応じた任意の時点で表示部17に表示されている状態の画像を取り込む機能である。
【0046】
ユーザー端末の制御部10は、ボタン群40の「シーン追加」ボタンが押下され、入力部13からその旨の指示を受けると、当該指示を受けた時点において表示部17に表示されている画像を編集画像保存制御部12より取り込む(図5参照)。さらに、制御部10は、編集画像保存制御部12より取り込んだシーン画像をシーン画像記憶部16に一時的に記憶させるとともに、シーンビュー領域36にて画面表示させる。
【0047】
ここで、シーン画像記憶部16に記憶したシーン画像は削除することもでき、制御部10は、ボタン群40の「シーン削除」ボタンが押下され、その旨の指示を受けると、シーンビュー領域36に表示され、かつ選択されているシーン画像をシーン画像記憶部16から消去する。また、制御部10は、ボタン群40の「シーン更新」ボタンが押下され、その旨の指示を受けた場合には、オブジェクトビュー領域34にて画像編集の施されたシーン画像をシーン画像記憶部16に記憶している当該シーン画像に上書きする。
【0048】
なお、シーン機能により得られるシーン画像は、共同作業において共有される。したがって、アノテーション等を付加した状態で複数のシーン画像を予め記憶させておき、シーン画像を切り換えることで表示部17における画面表示を速やかに変更することができる。また、シーン機能に係る操作(追加、削除及び更新)が共同作業中に行われた場合には、当該操作が共同作業情報として送受信され、常に同じシーン画像がそれぞれのユーザー端末にて共有される。
【0049】
<ファイル送受信機能>
次に、ファイル送受信機能について説明する。
ファイル送受信機能は、共同作業を行う際に予め取り込んだ共同作業にて使用するファイルであるか否かにかかわらず、共同作業を行っているユーザー端末間で任意のファイルを送受信して共有することができる機能である。
【0050】
ユーザー端末の制御部10は、「ファイル転送」ボタン41が押下された旨の指示を入力部13から受けると、図6に示すファイル転送画面を表示部17に表示する。当該ユーザー端末のユーザーは、入力装置を用いて、画面表示されたファイルリスト61の中から通信中の他のユーザー端末に対して送信するファイルの選択を行う。上記選択に応じて、制御部10は、転送ファイルリスト62に選択されたファイル名を表示する。なお、送信するファイルの数は任意である。
【0051】
ユーザーによるファイルの選択が終了し、ファイル転送画面内の「ファイル転送」ボタン63が押下されると、制御部10は、転送ファイルリスト62に表示されたファイルの送信をファイル送受信部21に指示する。上記指示を受けたファイル送受信部21は、転送ファイルリスト62に表示されたファイルをファイル記憶部15から読み出す。さらに、ファイル送受信部21は、読み出した複数のファイルに対して自動的に圧縮処理を施し、通信制御部19を介して他のユーザー端末に送信する。
【0052】
他のユーザー端末では、送信されたファイルをファイル送受信部21にて受信すると、制御部10により受信したファイル名のリストを表示部17に表示する。続いて、当該他のユーザー端末のユーザーにより画面表示されたファイルの保存場所が入力装置を用いて選択されるとともに、ファイルの保存が指示されると、制御部10は、受信したファイルを指定された保存場所に保存するようにファイル送受信部21に指示する。
【0053】
上記指示を受けたファイル送受信部21は、受信したファイルに対して自動的に解凍処理(伸長処理)を施した後、ファイル記憶部15内の指定された保存場所に記憶させる。
【0054】
以上のようにファイル送受信機能により、送信する側のユーザーは、画面表示されたファイルリストの中から送信するファイルを選択して「ファイル転送」ボタン63を押下するだけで、容易に所望のファイルを圧縮して送信させることができる。同様に、受信する側のユーザーは、ファイルの保存先を指定するだけで受信したファイルを容易に解凍して保存させることができる。
【0055】
<共同作業ファイル保存機能>
次に、共同作業ファイル保存機能について説明する。
共同作業ファイル保存機能は、ファイル記憶部15に記憶されているファイルに対して画像編集等を行った際に、編集した内容(例えば、アノテーション及びコメントの付加)とともにファイルをファイル記憶部15に記憶させる機能である。共同作業ファイル保存機能による編集した内容を含むファイルの保存は、それぞれのユーザー端末にて独立して行うことが可能である。
【0056】
ファイル記憶部15に記憶されているファイルが読み出され、画像編集等が行われた後、メニューバー31に格納されている「上書き保存」コマンドが選択され実行指示がなされる。上記指示を受けた制御部10は、画像編集等にて編集された内容を含む変更されたファイルを、ファイル記憶部15に記憶されている画像編集等を行う前のファイルに対して上書き保存する。なお、新たなファイル名を付して、画像編集等を行う前のファイルとは異なる新たなファイルとしてファイル記憶部15に記憶させることも可能である。
【0057】
これにより、共同作業にて使用したファイルを任意の時点で保存することができ、共同作業の作業履歴や通信履歴として利用したり、次回の共同作業にて再び使用したりすることができる。また、共同作業前であっても編集した内容を含ませてファイルを保存することができるので、共同作業を行う前に予め編集して保存しておくことにより、共同作業を効率良く行うことができる。
【0058】
<メール機能>
次に、メール機能について説明する。
ユーザー端末の制御部10は、ボタン群42の「送信」ボタンが押下された旨の指示を入力部13から受けると、図7に示すメールウィンドウ71を表示部17に表示する。ユーザーは、入力装置を用いて所定の入力項目等を入力する。
【0059】
また、ユーザーは、入力装置を用いてサムネイルビュー領域35に表示されている画像の中から当該電子メールに添付する画像を選択する。このとき、メールウィンドウ71に設けられたラジオボタンにて「すべて添付」を選択することにより、サムネイルビュー領域35に表示されているすべての画像を選択することもできる。
【0060】
さらに、当該電子メールに音声データを添付する場合には、ボタン群42の「メール音声」ボタンが押下することにより、表示される音声ウィンドウ72を用いて音声の音声データを記録する。そして、記録した音声データを電子メールに添付する。メールウィンドウ内の「送信」ボタンが押下されると、メール送受信部20は電子メールを送信する。
以上のようにメール機能により、音声付の電子メールを送信することにより、共同作業での作業内容を双方の覚書等として記録することができる。また、第3者にも提示することができる。
【0061】
なお、上述したコラボレーション・システムは、例えば図8に示すようなIP(Internet Protocol)電話を利用して構成しても良い。
図8は、IP電話を利用したコラボレーション・システムのシステム構成例を示す図である。
【0062】
図8において、81、84はユーザー端末であり、上記図2に示したユーザー端末と構成は同様である。82、85は、例えば電話機等の通話装置であり、87は、IPを利用して通信を行うIPネットワークである。83、86はルーティング機能を有するIPインターフェース装置(例えば、ルーター)であり、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85をIPネットワーク87に対して接続するためのものである。
【0063】
IPインターフェース装置83、86は、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85からのデータ(信号)に対して音声符号化やIPパケットの生成等の処理を行い送信する。また、IPインターフェース装置83、86は、受信したIPパケットに基づいて音声復号化やデータの結合等の処理を行い、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85に供給する。
【0064】
なお、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85に対して固定のIPアドレスが割り当てられていない場合には、DNS(Domain Name System)サーバー88を設けることで、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85をIPネットワーク87を介して適切に接続することができる。
【0065】
なお、上述した実施形態では、ユーザー端末の表示部17は、通信相手のユーザー端末とは同期しているものの、自らが所有するファイル等に基づく画像表示を行うようにしていたが、通信相手のユーザー端末が備える表示部17の画面表示を自らの表示部に表示するようにしても良い。
【0066】
(本発明の他の実施形態)
なお、以上に説明した本実施形態の画像データ共有システムは、コンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどで構成されるものであり、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。したがって、上記機能を果たすようにコンピュータを動作させるプログラムをコンピュータに読み込ませることによって実現できるものであり、そのプログラム及び上記プログラムをコンピュータが読み取り可能なように記録した、例えばCD−ROMのような記録媒体は、それぞれ本発明を構成する。上記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。
【0067】
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。
【0068】
例えば、本実施形態に示した画像データ共有システムにおける情報処理装置(ユーザー端末)は、図9に示すようなコンピュータ機能900を有し、そのCPU901により上述した実施形態での動作が実施される。
【0069】
コンピュータ機能900は、上記図9に示すように、CPU901と、ROM902と、RAM903と、キーボード(KB)909のキーボードコントローラ(KBC)905と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)910のCRTコントローラ(CRTC)906と、ハードディスク(HD)911及びフレキシブルディスク(FD)912のディスクコントローラ(DKC)907と、ネットワークインタフェースカード(NIC)908とが、システムバス904を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0070】
CPU901は、ROM902あるいはHD911に記憶されたソフトウェア、あるいはFD912より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス904に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU901は、上述したような動作を行うための処理プログラムを、ROM902、あるいはHD911、あるいはFD912から読み出して実行することで、本実施形態での動作を実現するための制御を行う。
【0071】
RAM903は、CPU901の主メモリあるいはワークエリア等として機能する。
KBC905は、KB909や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
CRTC906は、CRT910の表示を制御する。
DKC907は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び本実施形態における上記処理プログラム等を記憶するHD911及びFD912とのアクセスを制御する。
NIC908はネットワーク913上の他の装置と双方向にデータをやりとりする。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の端末にて共同作業に係るデータファイルを共有し、一方の端末にてデータファイルに対して行った操作を他方の端末が有するデータファイルに反映し、常にデータファイルを同じ状態で共有するとともに同じ画像をそれぞれ表示する。これにより、時間及びコストを浪費することなく、正確かつ速やかに情報を伝達して容易に情報を共有することができるとともに、関係者間にて意思の疎通を円滑に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による画像データ共有システムを適用したコラボレーション・システムのシステム構成例を示す図である。
【図2】本実施形態によるユーザー端末の一構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における画面表示のレイアウトの一例を示す図である。
【図4】本実施形態における画面表示の一例を示す図である。
【図5】本実施形態におけるシーン機能を説明するための図である。
【図6】本実施形態におけるファイル送受信機能を説明するための図である。
【図7】本実施形態におけるメール機能を説明するための図である。
【図8】IP電話を利用したコラボレーション・システムのシステム構成例を示す図である。
【図9】本実施形態の動作を実現可能なコンピュータ機能の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 ユーザー端末
5 情報ネットワーク
6 通信回線
10 制御部
11 ファイル制御部
12 編集画像保存制御部
13 入力部
14 記憶部
15 ファイル記憶部
16 シーン画像記憶部
17 表示部
18 コラボレーション情報送受信部
19 通信制御部
20 メール送受信部
21 ファイル送受信部
22 スクリーンキャプチャー部
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報ネットワークを介した画像データ共有システム、画像データ共有方法、情報処理装置、記録媒体及びプログラムに関し、特に、企業間や企業内の部門間等における共同作業を支援するための画像データ共有システムに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、製品を発注した企業と受注した企業との間においては、双方の企業の担当者が一つの場所に集まって協議したり、FAX等で送付された図面の複写物等を参照しながら電話を用いた口頭による指示及び確認を繰り返し行ったりして、製品について打ち合わせを行っていた。また、例えば同一企業内の設計部門と製造部門との間や、遠隔地の設計者間等においても、一つの場所に集まったり、図面の複写物等と電話とを利用したりして、製品仕様や進捗状況の指示及び確認、デザインレビュー等を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように担当者や設計者等の関係者が一つの場所に集まり、協議しながら製品の開発を行ったり製品仕様の確認を行ったりする場合には、関係者が当該場所に移動するために多大な時間及び費用(コスト)を要していた。また、関係者の都合等に応じて日程及び場所を調整する作業が発生するとともに、即時に協議することができないために情報を迅速に伝達することができなかった。
【0004】
また、図面の複写物等を参照しながら関係者間で電話を用いて指示及び確認を行う場合には、口頭による指示及び確認等のやり取りを繰り返して行わねばならず、多大な時間を要していた。さらに、指示及び確認が口頭のみであるために、円滑なコミュニケーション(意思の疎通)を図ることが困難であり、情報が誤って伝達されてしまうおそれがあった。
【0005】
したがって、上述した従来の方法においては、製品についての打ち合わせや、製品仕様や進捗状況の指示及び確認等に、多大な時間及びコストを浪費してしまうとともに、正確かつ速やかに情報を伝達して共有することができず、重複した業務、無駄な業務や前工程への戻り業務等が多く発生してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、時間及びコストを浪費することなく、関係者間にて意思の疎通を図ることができるとともに、正確かつ速やかに情報を伝達して容易に情報を共有することができるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像データ共有システムは、共同作業に係るデータファイルを共同作業を行うための複数の端末にて互いに共有し、上記複数の端末が情報ネットワークを介して接続された画像データ共有システムであって、上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示する第1の表示手段と、上記第1の表示手段に表示された画像に対して、ユーザーからの要求に応じた操作を行い、画像を更新する第1の画像操作手段と、上記第1の画像操作手段により行われた操作に係る操作情報を送信する情報送信手段と、上記情報送信手段より送信された上記操作情報を受信する情報受信手段と、上記情報受信手段にて受信した上記操作情報に基づいて、上記第1の表示手段とは異なる第2の表示手段に表示されている上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像に対して上記第1の画像操作手段と同じ操作を行い、画像を更新する第2の画像操作手段と、上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記第1又は第2の画像操作手段により行われた操作の内容を保存するファイル保存手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の情報処理装置は、共同作業に係るデータファイルを通信相手の情報処理装置と共有し、情報ネットワークを介して共同作業を行うための情報処理装置であって、上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示する表示手段と、上記表示手段に表示された画像に対して、上記通信相手の情報処理装置から供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を保存するファイル保存手段とを備え、上記ユーザーからの要求に応じて画像操作手段により操作を行った場合には、当該操作に係る操作情報を上記通信相手の情報処理装置に送信することを特徴とする。
【0009】
本発明の画像データ共有方法は、共同作業に係るデータファイルを複数の端末にて互いに共有し、情報ネットワークを介して行う共同作業での画像データ共有方法であって、上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を第1の表示手段に表示し、上記第1の表示手段に表示された画像に対して、ユーザーからの要求に応じた操作を行って画像を更新するとともに上記操作に係る操作情報を送信し、上記送信された上記操作情報を受信し、上記受信した上記操作情報に基づいて、上記第1の表示手段とは異なる第2の表示手段に表示されている上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像に対して上記第1の画像操作手段と同じ操作を行って画像を更新し、上記共同作業に係るデータファイルとともに上記操作の内容を任意の時点で保存可能であることを特徴とする。
【0010】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、情報ネットワークを介して共同作業を行うために共有された共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、上記表示手段に表示された画像に対して、上記情報ネットワークを介して供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を記憶手段に保存するファイル保存手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0011】
本発明のプログラムは、情報ネットワークを介して共同作業を行うために共有された共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、上記表示手段に表示された画像に対して、上記情報ネットワークを介して供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を記憶手段に保存するファイル保存手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による画像データ共有システムを適用したコラボレーション・システム(共同作業支援システム)のシステム構成例を示す図である。
図1に示すコラボレーション・システムは、製品を発注した企業と受注した企業との企業間(例えば、A社−B社間)、設計部門と製造部門との部門間(例えば、B−I部門−B−II部門間)、及び遠隔地の設計者間における共同作業(製品についての打ち合わせや、製品仕様や進捗状況の指示及び確認等)等に利用可能なものである。
【0013】
図1において、1、2、3及び4はユーザー端末、5は情報ネットワーク(以下、単に「ネットワーク」と称す。)である。
ユーザー端末1〜4は、例えばA社、B社、C社などの企業やB社内のB−I部門、B−II部門などの部門等において、ネットワーク5を介して共同作業に係る情報(以下、「共同作業情報」とも称す。)を互いに送受信し、異なるユーザー間にて互いに情報を共有するためのものである。
【0014】
具体的には、ユーザー端末1〜4は、共同作業を行うための画像情報(画像データ等)や操作情報を通信相手のユーザー端末に送信したり、受信した画像情報や操作情報に基づいて表示画像を更新したりする。また、ユーザー端末1〜4は、共同作業に係るデータファイル(以下、単に「ファイル」とも称す。)を送受信したりする。
【0015】
ユーザー端末1〜4は、インターネット、LAN(Local Area Network)、及びWAN(Wide Area Network)等のネットワーク5に対してそれぞれ接続可能であり、任意の2つのユーザー端末1〜4間にて共同作業情報を互いに送受信することができる。なお、ユーザー端末1〜4は、通信相手のユーザー端末に対して電話回線等の通信回線6を介して通信可能なように接続するようにしても良く、図1においては通信回線6を介してユーザー端末1、2を通信可能なように接続した場合を一例として示している。
【0016】
次に、ユーザー端末1〜4について説明する。
図2は、本実施形態による各ユーザー端末1〜4の一構成例を示すブロック図である。
【0017】
図2において、制御部10は、ユーザーの操作等により入力部13から入力される指示、及びネットワーク等を介して供給される共同作業情報等に基づいて、図2に示したユーザー端末の各機能部を制御する。制御部10は、ファイル制御部11及び編集画像保存制御部12を有する。
【0018】
ファイル制御部11は、共同作業において使用するファイルを記憶部14から読み出したり、ネットワーク等を介して供給された共同作業において使用するファイルを記憶部14に記憶させたり(書き込んだり)する。編集画像保存制御部12は、任意の時点での表示画像の画像データを記憶部14に一時的に記憶させたり、記憶した当該画像データを消去したりする。なお、以下の説明では、一時的に記憶される任意の時点での表示画像をシーン画像と称す。
【0019】
入力部13は、例えばキーボード、ポインティングデバイス及びマイク等の入力装置で構成され、ユーザーからの指示やユーザーの音声等を入力するためのものである。
【0020】
記憶部14は、共同作業に係るファイル等の各種データを記憶するためのものであり、ファイル記憶部15及びシーン画像記憶部16を有する。ファイル記憶部15は、共同作業に係るファイルを記憶するためのものであり、シーン画像記憶部16は、シーン画像の画像データを記憶するためのものである。表示部17は、制御部10による表示制御に従い、共同作業において使用するファイルに基づく画像を表示するためのものである。
【0021】
コラボレーション情報送受信部18及びメール送受信部20は、ネットワーク等を介して接続された他のユーザー端末に、共同作業情報(共同作業に係る画像情報や操作情報等)及び電子メールをそれぞれ送受信する。ファイル送受信部21は、記憶部14からファイルを読み出し、ネットワーク等を介して接続された他のユーザー端末に送信するとともに、受信した他のユーザー端末からのファイルを記憶部14に記憶させる。
【0022】
通信制御部19は、ユーザー端末(コラボレーション情報送受信部18、メール送受信部20、及びファイル送受信部21)による他のユーザー端末とのネットワーク等を介した通信に係る制御を行う。
【0023】
スクリーンキャプチャー部22は、表示部17の表示画面にて表示されている画像を取り込み、当該画像データを記憶部14に記憶させるためのものである。なお、スクリーンキャプチャー部22は、表示されている画像全体に限らず、当該画像から任意の範囲の画像のみを抽出し取り込むことも可能である。
【0024】
図3は、共同作業を行う際にそれぞれのユーザー端末の表示部17に表示される画面表示のレイアウト(画面構成)の一例を示す図である。
図3に示すように共同作業を行う際の画面表示は、メニューバー31と、第1及び第2のツールバー32、33と、オブジェクトビュー領域34と、サムネイルビュー領域35と、シーンビュー領域36と、コメントビュー領域37とで構成される。
【0025】
メニューバー31は、プルダウンメニュー等を用いて各種コマンドが格納されている。また、第1及び第2のツールバー32、33は、制御操作及び編集操作にて用いられる使用頻度が高い所定の複数のコマンドがボタンとしてそれぞれ表示される。
【0026】
第1のツールバー32は、例えば接続操作に係るボタン群38、ファイル取り込み操作に係るボタン群39、シーン画像保存操作に係るボタン群40、ファイル転送操作に係るボタン41、メール送受信操作に係るボタン群42、及び終了操作に係るボタン43により構成される。また、第2のツールバー33は、例えば画像編集において表示画像に注記(アノテーション)を記すための「矢印」ボタン、「円」ボタン、「直線」ボタン、及び「曲線」ボタンや、コメントを記すための「コメント」ボタン等により構成される。
【0027】
オブジェクトビュー領域34は、主に共同作業等において画像編集を行うための画像表示領域であり、サムネイルビュー領域35は、共同作業で使用するために取り込まれているファイルに基づく画像を縮小表示するための領域である。また、シーンビュー領域36は、シーン画像を表示するための領域であり、コメントビュー領域37は、画像編集において追加されたコメントを一覧表示するための領域である。
【0028】
ここで、本実施形態におけるユーザー端末では、CAD等のアプリケーションがなくとも、オブジェクトビュー領域34及びサムネイルビュー領域35にファイルに基づく画像を表示可能なビューア機能を有しており、断面の表示や寸法測定を行うこともできる。
【0029】
次に、動作について説明する。
なお、以下の説明では、ネットワーク等を介して共同作業情報を互いに送受信して共同作業を行う任意の2つのユーザー端末において、ネットワーク等に対して先に接続する一方のユーザー端末を「ユーザー端末A」と称し、他方のユーザー端末を「ユーザー端末B」と称する。
【0030】
まず、ユーザー端末Aは、ユーザーの操作に基づいて共同作業にて使用するファイル等の取り込みを行う。具体的には、ユーザー端末Aの制御部10は、ボタン群39の「ファイル」ボタンが押下され、入力部13からファイルの取り込みが指示されると、所定のユーザー操作により指定されたファイルをファイル記憶部15から読み出して取り込む。
【0031】
ここで、本実施形態においては、ファイル形式がSTL形式又はIGES形式の3次元CADデータ、IGES形式又はDXF形式の2次元CADデータ、及びBMP形式又はJPEG形式の2次元イメージ画像データ等のファイルを取り込むことができる。
【0032】
さらに、本実施形態においては、ページ記述言語の1つであるポストスクリプト言語で記述されたポストスクリプト形式のファイルを取り込むこともできる。これにより、本実施形態においては、文書編集ソフトや表計算ソフト等により作成したファイルであっても、汎用のプリンタドライバ等を利用してポストスクリプト形式のファイルに変換することで取り込むことができる。
【0033】
つまり、本実施形態においては、3次元CAD、2次元CAD、文書編集や表計算等のアプリケーションソフトを用いて作成したファイル、及びディジタルカメラや画像読み取り装置(スキャナ等)により得られたファイル等の任意のファイルを取り込むことが可能である。
【0034】
また、ユーザー端末Aの制御部10は、ボタン群39の「スクリーン」ボタンが押下され、入力部13から画像の取り込みが指示されると、所定のユーザー操作により予め保持されている画像データをデータ変換処理することなくスクリーンキャプチャー部22を介してファイルとして取り込む。このファイルとして取り込んだ画像は、シーン画像としても利用することができる。
【0035】
このとき、予め保持されている画像からユーザーにより範囲指定された任意の部分の画像のみを切り出して取り込むようにしても良い。また、例えば上記処理を繰り返し行うことにより、1つの画像に限らず複数の画像をそれぞれ取り込むようにしても良い。
【0036】
上述のようにして、共同作業にて使用するファイル等をユーザー端末Aに取り込んだ後、ボタン群38の「受信待機」ボタンが押下されると、ユーザー端末Aは、他のユーザー端末から接続されるのを待つ接続待機状態になる。
【0037】
一方、ユーザー端末Bにてボタン群38の「接続」ボタンが押下されると、ユーザー端末Bは、接続待機状態であるユーザー端末Aに対して接続する。このとき、ユーザー端末Bのユーザーは、入力装置を用いてユーザー端末Aを指定するための情報(例えば、IPアドレス等)を入力する。ユーザー端末Bは、入力された情報に基づいて接続待機状態のユーザー端末Aに対してネットワークを介して通信可能なように接続する。
このようにして、ユーザー端末A、Bがネットワークを介して通信可能なように接続され、以下に説明するような共同作業が開始される。
【0038】
ネットワークを介してユーザー端末A、Bが通信可能なように接続された後、まず、ユーザー端末Aの制御部10は、コラボレーション情報送受信部18及び通信制御部19を介して、上述のようにして予め取り込んである共同作業にて使用するファイルをユーザー端末Bに送信する。ユーザー端末Bの制御部10は、ユーザー端末Aから供給される共同作業にて使用するファイルをコラボレーション情報送受信部18及び通信制御部19を介して受信し、ファイル記憶部15に記憶させる。
【0039】
これにより、ユーザー端末A、Bにて共同作業にて使用するファイルが共有される。なお、ユーザー端末Aは、共同作業にて使用するファイルを送信する際、送信するファイルと同じファイルがユーザー端末Bに存在する場合には、当該ファイルを送信しないようにしても良い。
【0040】
ファイルが共有された後の共同作業においては、一方のユーザー端末(ユーザー端末A又はB)にて行われたファイルに対する操作に応じた共同作業情報のみが、コラボレーション情報送受信部18及び通信制御部19を介して他方のユーザー端末に送信される。上記他方のユーザー端末は、上記一方のユーザー端末から送信された共同作業情報を受信すると、受信した共同作業情報に基づく操作を同じファイルに対して行う。なお、ユーザー端末間では音声についても送受信することが可能である。
【0041】
ここで、上記ファイルに対する操作には、例えば、サムネイルビュー領域35及びシーンビュー領域に表示されているファイル及び画像から、オブジェクトビュー領域34に画像を表示して画像編集等を行うファイルや画像を選択する選択操作、及びオブジェクトビュー領域34に表示した画像を編集する画像編集操作等がある。さらに、画像編集操作には、表示画像の拡大操作及び縮小操作や、表示画像の回転操作及び移動操作や、図4に示すようにアノテーション及びコメントを表示画像に付加する操作等がある。
【0042】
以上のようにして、ユーザー端末A、Bにてファイルを共有し、当該ファイルに対する操作に応じた共同作業情報のみを送受信することで、ユーザー端末A、Bは、互いに画像情報等を共有して常に同じ状態で共有したファイルをそれぞれ所有することができる。また、ファイルを共有した後の共同作業では、ファイルに比べて非常に小さい共同作業情報のみを送受信すれば良いので、ユーザー端末A、Bの表示部17にそれぞれ表示される画面表示は、ほぼリアルタイムで同じ状態の画像を表示することができる。
【0043】
したがって、ユーザー端末は、同じ状態のファイルをそれぞれ所有するとともにそれぞれの表示部17に表示される画面表示も同じであるので、時間及びコストを浪費することなく、正確かつ速やかに情報を伝達してユーザー端末をそれぞれ使用するユーザー間で容易に情報を共有することができるとともに、ユーザー間にてコミュニケーション(意思の疎通)を円滑に図ることができる。
【0044】
次に、上述した共同作業において使用されるシーン機能、ファイル送受信機能、共同作業ファイル保存機能、及びメール機能について説明する。
【0045】
<シーン機能>
まず、シーン機能について説明する。
シーン機能は、ユーザーからの指示に応じた任意の時点で表示部17に表示されている状態の画像を取り込む機能である。
【0046】
ユーザー端末の制御部10は、ボタン群40の「シーン追加」ボタンが押下され、入力部13からその旨の指示を受けると、当該指示を受けた時点において表示部17に表示されている画像を編集画像保存制御部12より取り込む(図5参照)。さらに、制御部10は、編集画像保存制御部12より取り込んだシーン画像をシーン画像記憶部16に一時的に記憶させるとともに、シーンビュー領域36にて画面表示させる。
【0047】
ここで、シーン画像記憶部16に記憶したシーン画像は削除することもでき、制御部10は、ボタン群40の「シーン削除」ボタンが押下され、その旨の指示を受けると、シーンビュー領域36に表示され、かつ選択されているシーン画像をシーン画像記憶部16から消去する。また、制御部10は、ボタン群40の「シーン更新」ボタンが押下され、その旨の指示を受けた場合には、オブジェクトビュー領域34にて画像編集の施されたシーン画像をシーン画像記憶部16に記憶している当該シーン画像に上書きする。
【0048】
なお、シーン機能により得られるシーン画像は、共同作業において共有される。したがって、アノテーション等を付加した状態で複数のシーン画像を予め記憶させておき、シーン画像を切り換えることで表示部17における画面表示を速やかに変更することができる。また、シーン機能に係る操作(追加、削除及び更新)が共同作業中に行われた場合には、当該操作が共同作業情報として送受信され、常に同じシーン画像がそれぞれのユーザー端末にて共有される。
【0049】
<ファイル送受信機能>
次に、ファイル送受信機能について説明する。
ファイル送受信機能は、共同作業を行う際に予め取り込んだ共同作業にて使用するファイルであるか否かにかかわらず、共同作業を行っているユーザー端末間で任意のファイルを送受信して共有することができる機能である。
【0050】
ユーザー端末の制御部10は、「ファイル転送」ボタン41が押下された旨の指示を入力部13から受けると、図6に示すファイル転送画面を表示部17に表示する。当該ユーザー端末のユーザーは、入力装置を用いて、画面表示されたファイルリスト61の中から通信中の他のユーザー端末に対して送信するファイルの選択を行う。上記選択に応じて、制御部10は、転送ファイルリスト62に選択されたファイル名を表示する。なお、送信するファイルの数は任意である。
【0051】
ユーザーによるファイルの選択が終了し、ファイル転送画面内の「ファイル転送」ボタン63が押下されると、制御部10は、転送ファイルリスト62に表示されたファイルの送信をファイル送受信部21に指示する。上記指示を受けたファイル送受信部21は、転送ファイルリスト62に表示されたファイルをファイル記憶部15から読み出す。さらに、ファイル送受信部21は、読み出した複数のファイルに対して自動的に圧縮処理を施し、通信制御部19を介して他のユーザー端末に送信する。
【0052】
他のユーザー端末では、送信されたファイルをファイル送受信部21にて受信すると、制御部10により受信したファイル名のリストを表示部17に表示する。続いて、当該他のユーザー端末のユーザーにより画面表示されたファイルの保存場所が入力装置を用いて選択されるとともに、ファイルの保存が指示されると、制御部10は、受信したファイルを指定された保存場所に保存するようにファイル送受信部21に指示する。
【0053】
上記指示を受けたファイル送受信部21は、受信したファイルに対して自動的に解凍処理(伸長処理)を施した後、ファイル記憶部15内の指定された保存場所に記憶させる。
【0054】
以上のようにファイル送受信機能により、送信する側のユーザーは、画面表示されたファイルリストの中から送信するファイルを選択して「ファイル転送」ボタン63を押下するだけで、容易に所望のファイルを圧縮して送信させることができる。同様に、受信する側のユーザーは、ファイルの保存先を指定するだけで受信したファイルを容易に解凍して保存させることができる。
【0055】
<共同作業ファイル保存機能>
次に、共同作業ファイル保存機能について説明する。
共同作業ファイル保存機能は、ファイル記憶部15に記憶されているファイルに対して画像編集等を行った際に、編集した内容(例えば、アノテーション及びコメントの付加)とともにファイルをファイル記憶部15に記憶させる機能である。共同作業ファイル保存機能による編集した内容を含むファイルの保存は、それぞれのユーザー端末にて独立して行うことが可能である。
【0056】
ファイル記憶部15に記憶されているファイルが読み出され、画像編集等が行われた後、メニューバー31に格納されている「上書き保存」コマンドが選択され実行指示がなされる。上記指示を受けた制御部10は、画像編集等にて編集された内容を含む変更されたファイルを、ファイル記憶部15に記憶されている画像編集等を行う前のファイルに対して上書き保存する。なお、新たなファイル名を付して、画像編集等を行う前のファイルとは異なる新たなファイルとしてファイル記憶部15に記憶させることも可能である。
【0057】
これにより、共同作業にて使用したファイルを任意の時点で保存することができ、共同作業の作業履歴や通信履歴として利用したり、次回の共同作業にて再び使用したりすることができる。また、共同作業前であっても編集した内容を含ませてファイルを保存することができるので、共同作業を行う前に予め編集して保存しておくことにより、共同作業を効率良く行うことができる。
【0058】
<メール機能>
次に、メール機能について説明する。
ユーザー端末の制御部10は、ボタン群42の「送信」ボタンが押下された旨の指示を入力部13から受けると、図7に示すメールウィンドウ71を表示部17に表示する。ユーザーは、入力装置を用いて所定の入力項目等を入力する。
【0059】
また、ユーザーは、入力装置を用いてサムネイルビュー領域35に表示されている画像の中から当該電子メールに添付する画像を選択する。このとき、メールウィンドウ71に設けられたラジオボタンにて「すべて添付」を選択することにより、サムネイルビュー領域35に表示されているすべての画像を選択することもできる。
【0060】
さらに、当該電子メールに音声データを添付する場合には、ボタン群42の「メール音声」ボタンが押下することにより、表示される音声ウィンドウ72を用いて音声の音声データを記録する。そして、記録した音声データを電子メールに添付する。メールウィンドウ内の「送信」ボタンが押下されると、メール送受信部20は電子メールを送信する。
以上のようにメール機能により、音声付の電子メールを送信することにより、共同作業での作業内容を双方の覚書等として記録することができる。また、第3者にも提示することができる。
【0061】
なお、上述したコラボレーション・システムは、例えば図8に示すようなIP(Internet Protocol)電話を利用して構成しても良い。
図8は、IP電話を利用したコラボレーション・システムのシステム構成例を示す図である。
【0062】
図8において、81、84はユーザー端末であり、上記図2に示したユーザー端末と構成は同様である。82、85は、例えば電話機等の通話装置であり、87は、IPを利用して通信を行うIPネットワークである。83、86はルーティング機能を有するIPインターフェース装置(例えば、ルーター)であり、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85をIPネットワーク87に対して接続するためのものである。
【0063】
IPインターフェース装置83、86は、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85からのデータ(信号)に対して音声符号化やIPパケットの生成等の処理を行い送信する。また、IPインターフェース装置83、86は、受信したIPパケットに基づいて音声復号化やデータの結合等の処理を行い、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85に供給する。
【0064】
なお、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85に対して固定のIPアドレスが割り当てられていない場合には、DNS(Domain Name System)サーバー88を設けることで、ユーザー端末81、84及び通話装置82、85をIPネットワーク87を介して適切に接続することができる。
【0065】
なお、上述した実施形態では、ユーザー端末の表示部17は、通信相手のユーザー端末とは同期しているものの、自らが所有するファイル等に基づく画像表示を行うようにしていたが、通信相手のユーザー端末が備える表示部17の画面表示を自らの表示部に表示するようにしても良い。
【0066】
(本発明の他の実施形態)
なお、以上に説明した本実施形態の画像データ共有システムは、コンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどで構成されるものであり、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。したがって、上記機能を果たすようにコンピュータを動作させるプログラムをコンピュータに読み込ませることによって実現できるものであり、そのプログラム及び上記プログラムをコンピュータが読み取り可能なように記録した、例えばCD−ROMのような記録媒体は、それぞれ本発明を構成する。上記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。
【0067】
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。
【0068】
例えば、本実施形態に示した画像データ共有システムにおける情報処理装置(ユーザー端末)は、図9に示すようなコンピュータ機能900を有し、そのCPU901により上述した実施形態での動作が実施される。
【0069】
コンピュータ機能900は、上記図9に示すように、CPU901と、ROM902と、RAM903と、キーボード(KB)909のキーボードコントローラ(KBC)905と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)910のCRTコントローラ(CRTC)906と、ハードディスク(HD)911及びフレキシブルディスク(FD)912のディスクコントローラ(DKC)907と、ネットワークインタフェースカード(NIC)908とが、システムバス904を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0070】
CPU901は、ROM902あるいはHD911に記憶されたソフトウェア、あるいはFD912より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス904に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU901は、上述したような動作を行うための処理プログラムを、ROM902、あるいはHD911、あるいはFD912から読み出して実行することで、本実施形態での動作を実現するための制御を行う。
【0071】
RAM903は、CPU901の主メモリあるいはワークエリア等として機能する。
KBC905は、KB909や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
CRTC906は、CRT910の表示を制御する。
DKC907は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び本実施形態における上記処理プログラム等を記憶するHD911及びFD912とのアクセスを制御する。
NIC908はネットワーク913上の他の装置と双方向にデータをやりとりする。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の端末にて共同作業に係るデータファイルを共有し、一方の端末にてデータファイルに対して行った操作を他方の端末が有するデータファイルに反映し、常にデータファイルを同じ状態で共有するとともに同じ画像をそれぞれ表示する。これにより、時間及びコストを浪費することなく、正確かつ速やかに情報を伝達して容易に情報を共有することができるとともに、関係者間にて意思の疎通を円滑に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による画像データ共有システムを適用したコラボレーション・システムのシステム構成例を示す図である。
【図2】本実施形態によるユーザー端末の一構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における画面表示のレイアウトの一例を示す図である。
【図4】本実施形態における画面表示の一例を示す図である。
【図5】本実施形態におけるシーン機能を説明するための図である。
【図6】本実施形態におけるファイル送受信機能を説明するための図である。
【図7】本実施形態におけるメール機能を説明するための図である。
【図8】IP電話を利用したコラボレーション・システムのシステム構成例を示す図である。
【図9】本実施形態の動作を実現可能なコンピュータ機能の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 ユーザー端末
5 情報ネットワーク
6 通信回線
10 制御部
11 ファイル制御部
12 編集画像保存制御部
13 入力部
14 記憶部
15 ファイル記憶部
16 シーン画像記憶部
17 表示部
18 コラボレーション情報送受信部
19 通信制御部
20 メール送受信部
21 ファイル送受信部
22 スクリーンキャプチャー部
Claims (9)
- 共同作業に係るデータファイルを共同作業を行うための複数の端末にて互いに共有し、上記複数の端末が情報ネットワークを介して接続された画像データ共有システムであって、
上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示する第1の表示手段と、
上記第1の表示手段に表示された画像に対して、ユーザーからの要求に応じた操作を行い、画像を更新する第1の画像操作手段と、
上記第1の画像操作手段により行われた操作に係る操作情報を送信する情報送信手段と、
上記情報送信手段より送信された上記操作情報を受信する情報受信手段と、
上記情報受信手段にて受信した上記操作情報に基づいて、上記第1の表示手段とは異なる第2の表示手段に表示されている上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像に対して上記第1の画像操作手段と同じ操作を行い、画像を更新する第2の画像操作手段と、
上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記第1又は第2の画像操作手段により行われた操作の内容を保存するファイル保存手段とを備えることを特徴とする画像データ共有システム。 - 上記共同作業に係るデータファイルを含む複数のデータファイルから任意のデータファイルを選択するファイル選択手段と、
上記ファイル選択手段により選択された任意のデータファイルを圧縮処理し送信するファイル送信手段と、
上記ファイル送信手段より送信された上記圧縮処理の施された任意のデータファイルを受信し、上記任意のデータファイルに伸長するファイル受信手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像データ共有システム。 - 上記共同作業に係るデータファイルとして、ページ記述言語を用いて記述されたデータファイルが使用可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像データ共有システム。
- ユーザーからの要求及び供給される上記操作情報に応じて、上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を、上記表示手段に表示されている状態で一時的に記憶させる画像保存手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像データ共有システム。
- 上記情報ネットワークは、IPネットワークであり、上記複数の端末は、IP電話を利用して互いに通信を行うことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像データ共有システム。
- 共同作業に係るデータファイルを通信相手の情報処理装置と共有し、情報ネットワークを介して共同作業を行うための情報処理装置であって、
上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示する表示手段と、
上記表示手段に表示された画像に対して、上記通信相手の情報処理装置から供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、
上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、
上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を保存するファイル保存手段とを備え、
上記ユーザーからの要求に応じて画像操作手段により操作を行った場合には、当該操作に係る操作情報を上記通信相手の情報処理装置に送信することを特徴とする情報処理装置。 - 共同作業に係るデータファイルを複数の端末にて互いに共有し、情報ネットワークを介して行う共同作業での画像データ共有方法であって、
上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像を第1の表示手段に表示し、上記第1の表示手段に表示された画像に対して、ユーザーからの要求に応じた操作を行って画像を更新するとともに上記操作に係る操作情報を送信し、上記送信された上記操作情報を受信し、上記受信した上記操作情報に基づいて、上記第1の表示手段とは異なる第2の表示手段に表示されている上記共同作業に係るデータファイルに基づく画像に対して上記第1の画像操作手段と同じ操作を行って画像を更新し、上記共同作業に係るデータファイルとともに上記操作の内容を任意の時点で保存可能であることを特徴とする画像データ共有方法。 - 情報ネットワークを介して共同作業を行うために共有された共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
上記表示手段に表示された画像に対して、上記情報ネットワークを介して供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、
上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、
上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を記憶手段に保存するファイル保存手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 情報ネットワークを介して共同作業を行うために共有された共同作業に係るデータファイルに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
上記表示手段に表示された画像に対して、上記情報ネットワークを介して供給される操作情報及びユーザーからの要求に応じて操作を行い、画像を更新する画像操作手段と、
上記操作情報を送受信する情報送受信手段と、
上記共同作業に係るデータファイルとともに、上記画像操作手段により行われた操作の内容を記憶手段に保存するファイル保存手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002308478A JP2004145539A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 情報ネットワークを介した画像データ共有システム、画像データ共有方法、情報処理装置、記録媒体及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002308478A JP2004145539A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 情報ネットワークを介した画像データ共有システム、画像データ共有方法、情報処理装置、記録媒体及びプログラム |
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Family Applications (1)
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JP2002308478A Pending JP2004145539A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 情報ネットワークを介した画像データ共有システム、画像データ共有方法、情報処理装置、記録媒体及びプログラム |
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JP (1) | JP2004145539A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010541098A (ja) * | 2007-10-03 | 2010-12-24 | イーストマン コダック カンパニー | 画像ストレージシステム、装置及び方法 |
-
2002
- 2002-10-23 JP JP2002308478A patent/JP2004145539A/ja active Pending
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