JP2004142020A - 工作機械及び工作機械の熱変位抑制方法 - Google Patents

工作機械及び工作機械の熱変位抑制方法 Download PDF

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Keiji Mizuta
水田 桂司
Hirofumi Shirasawa
白澤 博典
Hiroyuki Wakamoto
若本 弘幸
Hiroshi Morioka
森岡 寛
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Abstract

【課題】工作機械及び工作機械の熱変位抑制方法において、簡単な構成により熱変位を抑制可能とする。
【解決手段】主軸19の軸受部20に冷却油を供給する冷却油供給配管21と冷却油を排出する冷却油排出配管22とを設け、この2本の管の一部をあるものを挟んで接触あるいは直接接触させ、この間におい検出する温度を冷却油の基準温度Ts として設定する基準温度設定装置25を設け、制御装置34は、冷却油の基準温度Ts が目標温度TB (例えば、ベッド11の下面温度)となるようにクーラユニット30を駆動制御して冷却油の供給温度Tinを制御する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主軸などの発熱部分に対して冷却媒体を供給して冷却可能とした工作機械、並びに工作機械の熱変位抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、マシニングセンタ等の工作機械では、コラムにヘッドストックが移動自在に支持され、このヘッドストックに主軸が軸受により回転自在に支持されている。そのため、主軸の作動中にこの主軸を支持する軸受及びその周辺部が発熱し、熱変位が生じて加工精度が悪化してしまうという問題がある。このような問題に対して、主軸の軸受部分に冷却油を供給すると共に、発熱部分の温度に応じて主軸や工具の位置を補正するものとして、下記特許文献1、2の記載された技術がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−254834号公報
【特許文献1】
特開2002−036069号公報
【0004】
この特許文献1、2の記載された技術は、いずれも主軸の発熱部分の近傍に冷却油を循環すると共に、発熱部分に供給する冷却油の温度と発熱部分から排出される冷却油の温度を計測し、その温度差から所定の演算式を用いて熱変位量を推定し、この熱変位量に基づいて主軸や工具の位置を補正することで、熱変位による加工精度の悪化を防止するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の熱変位量に基づいて主軸や工具の位置を補正する技術にて、発熱部分に対する冷却油の供給温度と排出温度に基づいて所定の演算式を用いて熱変位量を推定することは困難であり、この熱変位量は冷却油の温度差だけで推定できるものではなく、冷却油の供給温度の変化や排出温度の変化に応じて熱変位量も変化しており、熱変位量を高精度に推定することはできない。また、この熱変位量に基づいて主軸や工具の位置を補正したとしても、熱変位自体を抑制してはおらず、加工精度を高精度に維持することはできない。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するものであって、簡単な構成により熱変位を抑制可能とした工作機械及び工作機械の熱変位抑制方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明の工作機械は、発熱部分に対して冷却媒体を循環する冷却媒体循環手段と、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の温度を調整する温度調整手段と、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の供給温度と前記発熱部分から排出される前記冷却媒体の排出温度とに基づいて冷却媒体の基準温度を設定する基準温度設定手段と、前記冷却媒体の基準温度が工作機械を代表する温度となるように前記温度調整手段を駆動制御する制御手段とを具えたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明の工作機械では、前記基準温度設定手段は、前記供給温度を下限、前記排出温度を上限とし、その間の一定内分比の値を前記基準温度に設定することを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明の工作機械では、前記基準温度設定手段は、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の供給配管と前記発熱部分から排出される前記冷却媒体の排出配管との間に配設された温度検出器であることを特徴としている。
【0010】
請求項4の発明の工作機械では、前記供給配管と前記排出配管を所定距離だけ接近させ、該供給配管と該排出配管との間に低熱容量の断熱材を介装し、該断熱材内に前記温度検出器を装着したことを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明の工作機械では、前記温度検出器が前記排出配管側の熱影響を多く受けるように配設したことを特徴としている。
【0012】
請求項6の発明の工作機械では、前記冷却媒体を貯留する主冷却タンクと、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体を貯留すると共に前記発熱部分から排出される前記冷却媒体を受ける副冷却タンクと、前記主冷却タンク内の前記冷却媒体を前記温度調整手段により冷却して前記副冷却タンクに送給する送給ポンプとを設け、前記制御手段は、前記冷却媒体の基準温度が前記工作機械の代表温度となるように前記温度調整手段及び前記送給ポンプを駆動制御することを特徴としている。
【0013】
請求項7の発明の工作機械では、前記基準温度設定手段は、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の供給配管に装着された第1温度検出器と、前記発熱部分から排出される前記冷却媒体の排出配管に装着された第2温度検出器とを有し、前記第1及び第2温度検出器の検出結果に基づいて前記冷却媒体の基準温度を設定することを特徴としている。
【0014】
また、請求項8の発明の工作機械の熱変位抑制方法は、発熱部分に対して冷却媒体を供給して冷却可能とし、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の供給温度と前記発熱部分から排出される前記冷却媒体の排出温度とに基づいて冷却媒体の基準温度を設定し、該冷却媒体の基準温度が工作機械を代表する温度となるように前記冷却媒体の供給温度を制御することを特徴とするものである。
【0015】
請求項9の発明の工作機械の熱変位抑制方法では、前記冷却媒体の基準温度は、前記供給温度と前記排出温度との平均値であることを特徴としている。
【0016】
請求項10の発明の工作機械の熱変位抑制方法では、前記冷却媒体の基準温度は、前記供給温度のパラメータよりも前記排出温度のパラメータを大きく反映させるようにしたことを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1に本発明の第1実施形態に係る工作機械としてのマシニングセンタの熱変位抑制装置の概略、図2に基準温度設定装置の断面、図3にマシニングセンタの概略、図4に第1実施形態のマシニングセンタの熱変位抑制装置による熱変位量を表すグラフを示す。
【0019】
本実施形態のマシニングセンタにおいて、図3に示すように、ベッド11上には左右の水平レール12を介してテーブル13がベッド11の長手方向に沿って移動自在に支持されており、このテーブル13上には図示しない被加工物を保持するクランプ台14が装着されている。また、このベッド11の一端部には水平レール12と直交する前後のクロスレール15が設けられ、このクロスレール15によりコラム16が移動自在に支持されている。そして、このコラム16には垂直レール17が設けられ、この垂直レール17の前面にヘッドストック18が昇降自在に支持されており、このヘッドストック18に主軸19が装着され、図示しない工具が着脱自在となっている。
【0020】
従って、このマシニングセンタを用いて所定の加工を行うには、主軸19に所定の工具を取付ける一方、テーブル13のクランプ台14上に被加工物を固定する。この状態でテーブル13を送り移動しながら、コラム16を左右に移動すると共にヘッドストック18を上下左右に移動することで、主軸19に装着された工具に切り込みを与え、被加工物を所定形状に加工することができる。
【0021】
このように構成されたマシニングセンタにて、図1に示すように、発熱部分としての主軸19の軸受部20に対して、冷却油(冷却媒体)を循環する冷却媒体循環手段としての冷却油供給配管21と冷却油排出配管22とが設けられている。この冷却油供給配管21は基端部が供給ポンプ23を介して副冷却タンク24に連結される一方、先端部が主軸19の軸受部20に連結されている。また、冷却油排出配管22は基端部が主軸19の軸受部20に連結される一方、先端部が副冷却タンク24に連結されている。なお、副冷却タンク24と小容量の冷却油を貯溜可能となっている。
【0022】
そして、冷却油供給配管21と冷却油排出配管22との間には、冷却油供給配管21を通して軸受部20に供給する冷却油の供給温度Tinと軸受部20から排出される冷却油の排出温度Tout とに基づいて冷却油の基準温度Ts を設定する基準温度設定装置25が設けられている。この基準温度設定装置25は冷却油供給配管21と冷却油排出配管22との間に配設された温度検出器(熱電対)26である。即ち、図2に示すように、冷却油供給配管21と冷却油排出配管22とを所定距離だけ接近させ、各配管21,22との間に低熱容量の断熱材27を介装し、この介装状態で各配管21,22の外側に締結バンド28を装着して固定し、断熱材27内に温度検出器26を装着している。
【0023】
従って、供給ポンプ23を駆動すると、副冷却タンク24に貯留された冷却油を冷却油供給配管21を通して主軸19の軸受部20に供給し、冷却油により発熱部を冷却することができ、その後、軸受部20を冷却して昇温した冷却油は冷却油排出配管22を通して副冷却タンク24に戻される。このとき、温度検出器26は配管21,22に対して均等距離となるように配設されており、冷却油の供給温度を下限、排出温度を上限とし、その間の一定内分比の値、例えば、冷却油の供給温度と排出温度との平均温度を計測し、基準温度設定装置25はこの平均温度を基準温度TS として設定する。なお、軸受部20の発熱状態などによっては、冷却油の排出温度のパラメータ(熱影響)が熱変位抑制に大きな影響を及ぼす場合があり、このような場合は、温度検出器26を冷却油排出配管22側に配設したり、温度検出器26と冷却油供給配管21との間に断熱材を設けたりすると良い。
【0024】
また、図1に示すように、大容量の冷却油を貯留可能な主冷却タンク29と、冷却油を冷却あるいは加熱して温度を調整可能な温度調整手段としてのクーラユニット30が設けられており、主冷却タンク29とクーラユニット30とは送給ポンプ31を有する送給配管32を介して連結されている。従って、送給ポンプ31を駆動すると、主冷却タンク29に貯留された冷却油を送給配管32を通してクーラユニット30に送給し、ここで所定温度まで冷却することができ、所定温度となった冷却油が副冷却タンク24に送給される。なお、副冷却タンク24と主冷却タンク29との間には戻し配管33が設けられており、クーラユニット30により冷却された冷却油の送給量だけ、冷却油がこの戻し配管33により副冷却タンク24から主冷却タンク29に戻されるようになっている。
【0025】
制御装置34は、マシニングセンタのベッド11に設けられた温度センサ35が検出したベッド11の下面温度TB が入力されると共に、基準温度設定装置25が設定した冷却油の基準温度Ts が入力し、これらの入力値に基づいて前述した供給ポンプ23、クーラユニット30、送給ポンプ31を駆動制御可能となっている。
【0026】
即ち、制御装置34は、冷却油の基準温度TS がマシニングセンタを代表する温度、つまり、ベッド11の下面温度TB となるようにクーラユニット30及び送給ポンプ31を駆動制御している。
【0027】
ここで、マシニングセンタの作動中における制御装置34による冷却油の温度制御について説明する。
【0028】
温度センサ35はベッド11の下面温度TB を検出して制御装置34に出力すると共に、温度検出器26は冷却油の供給温度と排出温度の平均温度を計測し、基準温度設定装置25がこれを冷却油の基準温度Ts として制御装置34に出力する。制御装置34は、ベッド11の下面温度TB と冷却油の基準温度Ts との偏差ΔTを算出し、この温度偏差ΔTが0℃となるように軸受部20に供給する冷却油の供給温度Tin、つまり、副冷却タンク24に貯留されている冷却油の温度を制御する。
【0029】
具体的に説明すると、ベッド11の下面温度TB =10℃であり、冷却油の供給温度Tin=12℃、冷却油の排出温度Tout =17℃である場合、軸受部20での発熱温度は5℃となる。冷却油の基準温度Ts は平均温度であるから基準温度Ts =14.5℃であり、ベッド11の下面温度TB =10℃と冷却油の基準温度Ts =14.5℃との偏差ΔT=4.5℃となる。従って、制御装置34は、この偏差ΔT=4.5℃が0℃となるように、クーラユニット30により主冷却タンク29の冷却油を冷却して副冷却タンク24に送給することで、副冷却タンク24の冷却油(冷却油の供給温度Tin)を7.5℃(12℃−4.5℃)、つまり、ベッド11の下面温度TB =10℃より2.5℃低い温度とする。すると、軸受部20での発熱温度が5℃であることから、冷却油の排出温度Tout =12.5℃(17℃−4.5℃)、つまり、ベッド11の下面温度TB =10℃より2.5℃高い温度まで下降し、冷却油の基準温度Ts をベッド11の下面温度TB と同様の10℃とすることができ、偏差ΔT=0℃となる。
【0030】
即ち、図4は、主軸19の駆動状態に応じた熱変位を表すグラフである。この図4のグラフに示すように、従来(油温制御なし)は、主軸19の駆動状態(時間)に対して10μm程度の熱変位が発生している。一方、本実施形態(油温制御あり)は、主軸19の駆動状態(時間)に伴って熱変位が収束していくことがわかる。
【0031】
このように第1実施形態の工作機械及びその熱変位抑制方法にあっては、主軸19の軸受部20に冷却油を供給する冷却油供給配管21と冷却油を排出する冷却油排出配管22とを設け、この軸受部20に対する冷却油の供給温度Tinと排出温度Tout との平均温度を冷却油の基準温度Ts として設定する基準温度設定装置25を設け、制御装置34は、冷却油の基準温度Ts がベッド11の下面温度TB となるようにクーラユニット30を駆動制御して冷却油の供給温度Tinを制御している。
【0032】
従って、冷却油の供給温度Tinと排出温度Tout の平均温度を冷却油の基準温度Ts としており、この基準温度Ts がベッド11の下面温度TB となるように冷却油の供給温度Tinを調整するため、この冷却油の供給温度Tinを軸受部20での発熱量に合わせて設定することとなり、軸受部20を適正に冷却して熱変位を効果的に抑制することができる。
【0033】
また、冷却油供給配管21と冷却油排出配管22との間に低熱容量の断熱材27を介装し、この断熱材27内に温度検出器26を装着して基準温度設定装置25を構成している。従って、一つの温度検出器26により冷却油の基準温度Ts を設定することができ、構造の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0034】
更に、冷却油供給配管21と冷却油排出配管22が連結された副冷却タンク24と、大容量の冷却油を貯留可能な主冷却タンク29とを設け、主冷却タンク29の冷却油をクーラユニット30により冷却して副冷却タンク24に送給するようにしている。従って、軸受部20に供給する冷却油を冷却あるいは加熱する場合、小容量の副冷却タンク24内の冷却油の温度を調整すればよく、早期に冷却油の温度を調整することができ、応答性を向上することができる。
【0035】
図5に本発明の第2実施形態に係る工作機械としてのマシニングセンタの熱変位抑制装置の概略を示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0036】
第2実施形態において、図5に示すように、主軸19の軸受部20に対して、冷却油を供給する冷却油供給配管21と冷却油を排出する冷却油排出配管22とが設けられており、この冷却油供給配管21には軸受部20に供給する冷却油の供給温度Tinを検出する第1温度検出器41が装着され、冷却油排出配管22には軸受部20から排出される冷却油の排出温度Tout を検出する第2温度検出器42が装着されている。そして、各温度検出器41,42は検出した供給温度Tin及び排出温度Tout を制御装置43に出力しており、この制御装置43はこの供給温度Tinと排出温度Tout との平均値(あるいは排出温度Tout をより反映された演算値)を求め、これを基準温度TS として設定する。この場合、第1温度検出器41、第2温度検出器42、制御装置43により基準温度設定手段が構成される。
【0037】
従って、前述の第1実施形態と同様に、制御装置43は、ベッド11の下面温度TB と各温度検出器41,42が検出した供給温度Tin及び排出温度Tout から求めた冷却油の基準温度Ts との偏差ΔTを算出し、この温度偏差ΔTが0℃となるように軸受部20に供給する冷却油の供給温度Tinを制御する。
【0038】
このように第2実施形態の工作機械及びその熱変位抑制方法にあっては、冷却油供給配管21に供給温度Tinを検出する第1温度検出器41を装着し、冷却油排出配管22に排出温度Tout を検出する第2温度検出器42を装着し、制御装置43が供給温度Tinと排出温度Tout との平均値を基準温度TS として設定するようにしている。従って、各配管21,22に温度検出器41,42を容易に装着することができ、構造の簡素化を図ることができる。
【0039】
なお、上述の実施形態では、工作機械を代表する温度をベッド11の下面温度TB としたが、これに限らず、コラム等としたり、工作機械の周囲温度に応じて設定したりしてもよい。
【0040】
また、本発明は、例えば、ホブ盤、歯車型削り盤、歯車研削盤等の歯車加工機械やボール盤、旋盤、円筒以外の研削盤等、他の工作機械に適用することが可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明の工作機械によれば、発熱部分に対して冷却媒体を循環する冷却媒体循環手段と、この発熱部分に供給する冷却媒体の温度を調整する温度調整手段と、発熱部分に供給する冷却媒体の供給温度と発熱部分から排出される冷却媒体の排出温度とに基づいて冷却媒体の基準温度を設定する基準温度設定手段と、冷却媒体の基準温度が工作機械を代表する温度となるように冷却手段を駆動制御する制御手段とを設けたので、冷却媒体の供給温と排出温度に基づいて冷却媒体の基準温度を設定しており、この基準温度が工作機械を代表する温度となるように供給温度を調整するため、この冷却媒体の供給温度を発熱部分での発熱量に合わせて設定することとなり、簡単な構成により発熱部分を適正に冷却して熱変位を効果的に抑制することができる。
【0042】
請求項2の発明の工作機械によれば、基準温度設定手段は、供給温度を下限、前記排出温度を上限とし、その間の一定内分比の値を基準温度に設定するので、基準温度を簡単に設定することができ、制御の簡素化を図ることができる。
【0043】
請求項3の発明の工作機械によれば、基準温度設定手段を、発熱部分に供給する冷却媒体の供給配管と発熱部分から排出される冷却媒体の排出配管との間に配設された温度検出器としたので、一つの温度検出器により冷却油の基準温度を設定することができ、構造の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0044】
請求項4の発明の工作機械によれば、供給配管と排出配管を所定距離だけ接近させ、供給配管と排出配管との間に低熱容量の断熱材を介装し、断熱材内に温度検出器を装着したので、冷却油の基準温度を高精度に設定することができる。
【0045】
請求項5の発明の工作機械によれば、温度検出器が排出配管側の熱影響を多く受けるように配設したので、発熱部分の発熱状態に応じて冷却油の基準温度を適宜に設定することができ、熱変位を確実に抑制することができる。
【0046】
請求項6の発明の工作機械によれば、冷却媒体を貯留する主冷却タンクと、発熱部分に供給する冷却媒体を貯留すると共に発熱部分から排出される冷却媒体を受ける副冷却タンクと、主冷却タンク内の冷却媒体を温度調整手段により冷却して副冷却タンクに送給する送給ポンプとを設け、制御手段は、冷却媒体の基準温度が工作機械の代表温度となるように温度調整手段及び送給ポンプを駆動制御するので、発熱部分に供給する冷却媒体を冷却あるいは加熱する場合、小容量の副冷却タンク内の冷却媒体の温度を調整すればよく、早期に冷却媒体の温度を調整することができ、応答性を向上することができる。
【0047】
請求項7の発明の工作機械によれば、基準温度設定手段は、発熱部分に供給する冷却媒体の供給配管に装着された第1温度検出器と、発熱部分から排出される冷却媒体の排出配管に装着された第2温度検出器とを有し、第1及び第2温度検出器の検出結果に基づいて冷却媒体の基準温度を設定するので、各配管に温度検出器を容易に装着することができ、構造の簡素化を図ることができる。
【0048】
また、請求項8の発明の工作機械の熱変位抑制方法によれば、発熱部分に対して冷却媒体を供給して冷却可能とし、発熱部分に供給する冷却媒体の供給温度と発熱部分から排出される冷却媒体の排出温度とに基づいて冷却媒体の基準温度を設定し、冷却媒体の基準温度が工作機械を代表する温度となるように冷却媒体の供給温度を制御するようにしたので、冷却媒体の供給温度を発熱部分での発熱量に合わせて設定することとなり、発熱部分を適正に冷却して熱変位を効果的に抑制することができる。
【0049】
請求項9の発明の工作機械の熱変位抑制方法によれば、冷却媒体の基準温度を、供給温度と排出温度との平均値としたので、基準温度を簡単に設定することができ、制御の簡素化を図ることができる。
【0050】
請求項10の発明の工作機械の熱変位抑制方法によれば、冷却媒体の基準温度を、供給温度のパラメータよりも排出温度のパラメータを大きく反映させるようにしたので、発熱部分の発熱状態に応じて冷却油の基準温度を適宜に設定することができ、熱変位を確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る工作機械としてのマシニングセンタの熱変位抑制装置の概略図である。
【図2】基準温度設定装置の断面図である。
【図3】マシニングセンタの概略図である。
【図4】第1実施形態のマシニングセンタの熱変位抑制装置による熱変位量を表すグラフである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る工作機械としてのマシニングセンタの熱変位抑制装置の概略図である。
【符号の説明】
11 ベッド
13 テーブル
16 コラム
18 ヘッドストック
19 主軸
20 軸受部(発熱部分)
21 冷却油供給配管(冷却媒体循環手段)
22 冷却油排出配管(冷却媒体循環手段)
23 供給ポンプ
24 副冷却タンク
25 基準温度設定装置
26 温度検出器
27 断熱材
29 主冷却タンク
30 クーラユニット(温度調整手段)
31 送給ポンプ
32 送給配管
34 制御装置
35 温度センサ
41 第1温度検出器
42 第2温度検出器
43 制御装置

Claims (10)

  1. 発熱部分に対して冷却媒体を循環する冷却媒体循環手段と、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の温度を調整する温度調整手段と、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の供給温度と前記発熱部分から排出される前記冷却媒体の排出温度とに基づいて冷却媒体の基準温度を設定する基準温度設定手段と、前記冷却媒体の基準温度が工作機械を代表する温度となるように前記温度調整手段を駆動制御する制御手段とを具えたことを特徴とする工作機械。
  2. 請求項1記載の工作機械において、前記基準温度設定手段は、前記供給温度を下限、前記排出温度を上限とし、その間の一定内分比の値を前記基準温度に設定することを特徴とする工作機械。
  3. 請求項1記載の工作機械において、前記基準温度設定手段は、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の供給配管と前記発熱部分から排出される前記冷却媒体の排出配管との間に配設された温度検出器であることを特徴とする工作機械。
  4. 請求項3記載の工作機械において、前記供給配管と前記排出配管を所定距離だけ接近させ、該供給配管と該排出配管との間に低熱容量の断熱材を介装し、該断熱材内に前記温度検出器を装着したことを特徴とする工作機械。
  5. 請求項3記載の工作機械において、前記温度検出器が前記排出配管側の熱影響を多く受けるように配設したことを特徴とする工作機械。
  6. 請求項1記載の工作機械において、前記冷却媒体を貯留する主冷却タンクと、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体を貯留すると共に前記発熱部分から排出される前記冷却媒体を受ける副冷却タンクと、前記主冷却タンク内の前記冷却媒体を前記温度調整手段により冷却して前記副冷却タンクに送給する送給ポンプとを設け、前記制御手段は、前記冷却媒体の基準温度が前記工作機械の代表温度となるように前記温度調整手段及び前記送給ポンプを駆動制御することを特徴とする工作機械。
  7. 請求項1記載の工作機械において、前記基準温度設定手段は、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の供給配管に装着された第1温度検出器と、前記発熱部分から排出される前記冷却媒体の排出配管に装着された第2温度検出器とを有し、前記第1及び第2温度検出器の検出結果に基づいて前記冷却媒体の基準温度を設定することを特徴とする工作機械。
  8. 発熱部分に対して冷却媒体を供給して冷却可能とし、前記発熱部分に供給する前記冷却媒体の供給温度と前記発熱部分から排出される前記冷却媒体の排出温度とに基づいて冷却媒体の基準温度を設定し、該冷却媒体の基準温度が工作機械を代表する温度となるように前記冷却媒体の供給温度を制御することを特徴とする工作機械の熱変位抑制方法。
  9. 請求項8記載の工作機械の熱変位抑制方法において、前記冷却媒体の基準温度は、前記供給温度と前記排出温度との平均値であることを特徴とする工作機械の熱変位抑制方法。
  10. 請求項8記載の工作機械の熱変位抑制方法において、前記冷却媒体の基準温度は、前記供給温度のパラメータよりも前記排出温度のパラメータを大きく反映させるようにしたことを特徴とする工作機械の熱変位抑制方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015112672A (ja) * 2013-12-11 2015-06-22 株式会社ジェイテクト 主軸装置
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