JP2004141918A - 積層金属板の製造方法及び積層金属板 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面活性化接合法による積層金属板の未接合部の問題を解決し、高い接合部信頼性を有する積層金属板の製造方法および界面の平坦性が高く接合率が高い積層金属板を提供する。
【解決手段】真空もしくは不活性ガス雰囲気中で二枚の金属板表面をそれぞれ活性化させ、次いで活性化した表面同士を重ねあわせロールを介して圧着接合する方法であって、接合に供する金属板は、接合面の十点平均粗さRzが1μm以下の金属板であり、且つ一方の金属板の接合面のビッカース硬さが他方の金属板の接合面のビッカース硬さに比べて低い板材を用いる積層金属板の製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】真空もしくは不活性ガス雰囲気中で二枚の金属板表面をそれぞれ活性化させ、次いで活性化した表面同士を重ねあわせロールを介して圧着接合する方法であって、接合に供する金属板は、接合面の十点平均粗さRzが1μm以下の金属板であり、且つ一方の金属板の接合面のビッカース硬さが他方の金属板の接合面のビッカース硬さに比べて低い板材を用いる積層金属板の製造方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、真空中で活性な面同士を重ね合わせ圧接し積層金属板を製造する製造方法と積層金属板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二種以上の異なる金属板材を重ねあわせて接合された積層金属板は一般的にクラッド材と呼ばれ、単層板材では得られない複合的性質が得られることから、様々な材質の組み合わせが検討され、電子部品用素材を始めとした幅広い分野で用いられている。
一般的な積層金属板の製造技術としては板材を重ね合わせ数十%以上の加工率で塑性変形を加えて接合するクラッド圧延が広く行われている。この方法は重ね合わせた板材にロール等を介して大きな塑性変形を加えることにより板材の接合面の表面酸化層を破砕することで活性面を形成しながら圧接し接合するものである。更に、より強固な接合強度を備えた積層金属板の製造方法として、例えば、真空もしくは調整雰囲気中において、異種金属板材を重ね合わせ、室温〜1400℃の温度に加熱した後、圧延することにより積層金属板を製造する方法が開示されている。(特許文献1参照)
【0003】
これらの方法ではロールを介して板材に大きな塑性変形を加えることで板材が必要以上に加工硬化したり、表層と内層の変形挙動の違いにより接合界面の平坦性が損なわれたり、更に拡散を促進するための加熱によって板材が軟化するため、何れも積層板材として好ましくない性質が発現する場合がある。そこで最近では過大な塑性加工や加熱を必要としない常温接合技術の開発が進められている。このような常温接合技術の一例として、真空槽内で被接合金属帯表面をイオンエッチングにより活性化し、圧延法により数%程度の低い圧下率で圧着接合する積層金属板の製造方法が開示されている。(特許文献2参照)
また、本出願人らは、真空槽内で金属帯表面に乾式成膜層を形成した帯材同志を重ね合わせ圧着接合する積層金属板の製造方法を開示している。(特許文献3参照)
これらは真空槽内で活性な表面同士を重ね合わせ、常温で小さな加工率で圧着接合する方法であり、表面活性化接合の範疇に含まれるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−133689号公報
【特許文献2】
特公平7−55384号公報
【特許文献3】
特開2001−162382号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の表面活性化接合法は、板材の組み合わせ自由度が高い点、大きな加熱や塑性変形を加える必要がなく、板材の変質と接合界面の変質が生じ難い点で優れているが、接合に供する板材の弾性、塑性、表面形態及び板材の組合せによっては未接合部が生じ、高い信頼性が得られないことが判った。これは積層板材を用いる製品の実用上大きな問題となる。
本発明は上述の問題点を鑑みなされたものであり、本発明の目的は、表面活性化接合法による積層金属板の未接合部の問題を解決し、高い接合部信頼性を有する積層金属板の製造方法および界面の平坦性が高く接合率が高い積層金属板を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、表面活性化接合法において接合に供する板材の表面性状と接合状態について鋭意検討を重ねた結果、接合に供する金属板の接合面の十点平均粗さRzを低減し、一方の接合面のビッカース硬さが他方の接合面のビッカース硬さに比べて低い金属板を接合に供することで未接合部を著しく低減出来ることを見出し本発明に到達した。
【0007】
即ち本発明は、二枚の金属板表面をそれぞれ活性化させ、次いで活性化した表面同士を重ねあわせロールを介して圧着接合する方法であって、接合面の十点平均粗さRzが1μm以下であり、且つ一方の接合面のビッカース硬さが他方の接合面のビッカース硬さに比べて低い金属板を接合に供する積層金属板の製造方法である。
好ましくは、硬度が低い金属板のビッカース硬さは、他方のビッカース硬さの75%以下の金属板を用いる積層金属板の製造方法である。
更に好ましくは、金属板表面の活性化は、真空中で乾式成膜法により形成した金属膜の表面を利用する積層金属板の製造方法である。
また本発明は、二つの金属板が接合されている積層金属板の断面ミクロ組織において、接合部を挟んで対峙する金属板の接合界面の十点平均粗さRzが1μm以下であり、且つ幅方向の接合部全長に対する未接合部長の比率が10%以下である積層金属板である。
【0008】
【発明の実施の形態】
上述したように、本発明の重要な特徴は接合に供する金属板の接合面の十点平均粗さRzが1μm以下であり、且つ一方の金属板の接合面のビッカース硬さを他方の金属板の接合面のビッカース硬さに比べて低い金属板を用いることにある。
以下に本発明を詳しく説明する。
まず、十点平均粗さRzを1μm以下とする理由は、接合面の凹凸は未接合部を生じる原因となり、凹凸を低減することで接合率を高める効果があるためである。
【0009】
ところで、JISB0601の粗さの定義では十点平均粗さRzの他に算術平均粗さRa、最大高さRyがあるが、本発明において接合面の粗さの尺度としてRzを用いた理由は以下の通りである。
まず、算術平均粗さRaは凹凸の標高の絶対値を平均化した値であるため、特に、絶対値の大きい箇所の数が少ない場合、値に反映されにくいため、数値としては小さい値になる場合がある。また、最大高さRyは、逆に、絶対値が大きい点が僅か一箇所だけであっても値に反映されるため、接合面の粗さの尺度としては厳し過ぎる。
これに対して、十点平均粗さRzは平均線から縦倍率の方向に測定した最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の絶対値と最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の絶対値の平均値との和であり、特に接合を阻害する要因である凹凸の情報を適切に表現した尺度であり、本発明のように凹凸によって接合率が左右される場合に用いる規定としてはRzが最も粗さを表すのに適していると判断し、本発明ではRzを用いた。
【0010】
また、本発明においてはRz1μm以下の金属板を用いることを必須とするが、算術平均粗さRa、最大高さRyともに値が低いほど高い接合率が得られる。
具体的には、算術平均粗さRaは0.5μm以下、最大高さRyは2μm以下であることが好ましい。また、粗さの値が上述の範囲の上限に近い場合でも、平均山間隔Smを大きくすることで、接合面の変形が生じ易くなる接合率を高めることが出来る。平均山間隔Smは好ましくは2μm以上、さらに好ましくは4μm以上である。
なお、以上で述べた金属板表面の粗さを制御するには、圧延の場合圧延速度と圧延に用いるロールの表面粗さを制御することにより可能であるし、電解法の場合使用するドラムの表面粗さを調整することによって可能である。更に、金属板表面に研磨加工を施すことによっても可能である。
金属板の表面粗さの測定にはレーザー顕微鏡を用いることで正確な値を求めることが可能である。特にロールを介して圧接する場合はロール方向に沿った凹凸の影響が大きいため、圧延の幅方向の線粗さを測定することが好ましい。
【0011】
次に、一方の金属板の接合面のビッカース硬さを他方の金属板の接合面のビッカース硬さに比べて低く調整する理由は、圧接時に柔らかい金属板が硬い金属板の表面形状に倣って変形し易く、接合率が向上するためである。そのため、本発明においては、接合に供する金属板のビッカース硬さは異なる硬度の金属板を用いることが必要である。
好ましくは軟らかい金属板の硬さは他方の75%以下に調整すると良く、この範囲であれば、未接合部を著しく低減出来る効果の向上が容易に達成できる。なお、厚さ20μm以下の板材はシワが発生し易く、ハンドリング性に問題があるので、40Hv以上に調整することが好ましい。
【0012】
なお、ビッカース硬さ測定時においては、コーン跡の長さを目視で読み取るため、同じ硬度の金属板を硬度測定しても、どうしても硬さのバラツキが生じる。硬さのバラツキは硬度が高くなればなるほど、コーン跡が小さくなるため誤差が大きくなる。そこで、本発明では接合に供する二つの金属板の硬さがHv200以下の金属板の場合では、±4%の範囲内にあれば両者は同じ硬さを有するものとし、Hv200を超えてHv300の金属板を用いた場合には±8%、Hv300を超える金属板を用いた場合には±10%の範囲内にあれば両者は同じ硬さを有するものとする。
【0013】
本発明においては、好ましくは真空若しくは不活性ガス雰囲気中で二枚の金属板を重ね合せて接合させる圧接工程を圧接ロールを介して行うと良く、接合面に気体巻き込みによる接合欠陥や金属酸化物に起因する接合欠陥も無くなる。また、金属板として帯材を用いることが可能であるため、連続的に帯状の積層板材を生産することが出来、プレス等による圧接に比べ高い生産性が実現出来る。
なお、本発明でいう金属板とは、上述のように帯状の長い金属でも金属板と呼び、ロールにより圧着接合可能なものであれば、その長さを問うものではない。また、金属板は予め積層された金属板を用いても良い。
【0014】
そして、被接合面となる金属板表面の活性化には、好ましくは真空中で乾式成膜法により形成した金属膜の表面を利用すると良い。その理由は、例えばイオンエッチング法はエッチング速度が遅いため表面の汚染物質や酸化層を除去するのに一定以上の時間を必要とするのに対し、乾式成膜法により形成した金属膜は金属板への密着性が高く、しかも一般的な形成速度で短時間に形成した極薄い厚さであってもその表面は接合に十分な活性な性質を有しているため、活性面形成速度が極めて高く、生産性に優れているからである。
また、一方の接合面はイオンエッチングにより活性化した面とし、もう一方の接合面は乾式成膜法により形成した金属膜の表面として接合を行っても差し支えない。この際、金属板の表面の汚れや酸化層は乾式成膜層の密着性を損なう原因となるため、予め除去しておくと好ましい。
なお、乾式成膜層の材質と厚さを適宜選定することによりエッチングバリア、拡散防止、電気的絶縁等の機能を付与することも可能である。
【0015】
本発明の製造方法に適用する製造装置の例を図1、2に示す。図1の装置は真空槽内に配置された巻き出しスプール(1)と、もう一方の巻き出しスプールとから巻き出された金属板A(2)と、金属板B(3)が乾式成膜装置の蒸着源(4)とほぼ対峙する位置に設けられた圧接ロール(5)から構成され、前記金属板Aと金属板Bが圧接ロール下部を通過する時、箔の被接合表面に乾式成膜法により乾式成膜層が付着形成され、圧延ロール(5)によって圧着接合が完了し、金属板Aと金属板Bとを接合した積層金属板(6)が得られ、さらにこれを巻き取りスプール(7)によって巻き取ることでコイル状の積層金属板を連続生産することが可能な構造になっている。
この装置においては、予め金属板A、金属板Bの表面の油分等を有機溶剤等を用いて除去しておくと良く、加えて酸等の活性化液を用いて表面の表面酸化層を除去しておくとさらに好ましい。
【0016】
図2の装置は図1の装置にイオンエッチング機構(8)、駆動用電源(9)、ガス導入部(10)を備えたイオンエッチング用チャンバーを加えたものであり、金属板A(2)、金属板B(3)をそれぞれイオンエッチングにより活性化した後、蒸着接合用チャンバーに導き、金属板Bは表面に蒸着源(4)から活性な表面を有する乾式成膜層を形成した後、圧接ロール(5)に導き、圧着を完了した積層金属板(6)を巻き取りスプール(7)によって巻き取ることで、コイル状の積層金属板を連続生産することが可能な構造になっている。
この図2の装置に用いたイオンエッチング機構は、真空槽内で表面の汚れや酸化物等を除去し、再汚染を最小限にとどめるためのものであり、金属板Aに対しては表面を活性化する作用があり、金属板Bに対しては乾式成膜層の密着性を向上させる作用がある。
なお、本装置においても図1の装置と同様、予め金属板A、金属板B表面の油分等は有機溶剤当で除去しておくことが好ましい。
【0017】
また、イオンエッチング機構としては例えばグロー放電を利用したスパッタリング法等が好ましく、He、Ar、Kr、Xe等の希ガスを使用し、0.01〜1.0Paの圧力に設定すると良く、更にこれらのガスに加えてH2等の還元性ガスを添加することで還元雰囲気となるため酸化を防止し、接合強度を向上させることが出来る。
上述の製造装置において圧延率は接合に供する板材の接合断面の状態を見ながら設定する必要があるが、板材の加工硬化を防止し、接合界面の平坦性を損なわないためには圧延率を低く設定すると良く、好ましくは10%以下に設定すれば十分である。
【0018】
本発明の積層金属板は、前記本発明の積層板材の製造方法により製造可能であり、十点平均粗さRzが1μm以下の極めて平坦な界面を有し、かつ幅方向の接合界面全長に対する未接合部長の比率が10%以下の高い接合率を有するため、高い接合信頼性を要求される部材に適した積層金属板が得られる。
【0019】
【実施例】
表1に示す表面粗さ(接合面)を有し、硬さが異なるCuの金属板を用いて、図1に示す装置を用いて積層金属板を作製した。なお、金属板の表面粗さの測定にはレーザー顕微鏡を用いて、幅方向の線粗さを測定した。
Cuの金属板A、金属板Bの表面の油分等を有機溶剤等を用いて除去し、更に表面の活性化処理のため18%塩酸、イオン交換水、エタノールに連続的に浸漬した後、熱風乾燥を行い表面の汚れ、酸化層を除去したものを素材として用いた。
【0020】
そして、このCuの金属板A(2)及び金属板B(3)を、真空槽内に配置された巻き出しスプール(1)からそれぞれ巻き出し、蒸着原(4)と対峙させて表1に示す中間層となる金属を乾式成膜法による付着形成させて、金属板表面を活性化した。そして、活性化した表面同士を重ね合せて圧延ロール(5)によって圧着接合し、金属板Aと金属板Bとを接合した積層金属板(6)として、これを巻き取りスプール(7)によって巻き取ることでコイル状の積層金属板を連続生産した。
この際、圧接荷重は塑性変形による板厚変化が生じない範囲で最大となるようそれぞれ調整した。真空槽内の真空度は10−2Paであった。
なお、本実施例では金属板A、金属板B共にCuの金属板を用いたが、例えば金属板A、金属板B共に如何なる金属板を用いてもよく、例えば、Fe−Ni系合金板、アモルファスリボン、表面に金属層をコーティングした樹脂フィルム等を用いても良い。
【0021】
【表1】
【0022】
得られた積層金属板の幅方向の断面を研磨し、光学顕微鏡によりミクロ組織を観察し、接合率と接合面の断面プロファイルを画像処理により求め、更にJISC6471方法Bの定義による180度ピールを求めた結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
この表より本発明の製造方法により製造された積層板材は接合界面平坦性と高い接合率と高い接合強度を有することが判る。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、表面活性化接合の特長である板材の変質と接合界面の変質が生じにくい点を生かしながら、未接合部を低減し、高い信頼性を有する積層板材が得られ高品位な積層板材の実用化にとって欠くことのできない技術となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層金属板の製造装置の例を示す構成図である。
【図2】本発明の積層金属板の製造装置の例を示す構成図である。
【符号の説明】
1.巻き出しスプール、2.金属板、3.金属板、4.蒸着源、5.圧接ロール、6.積層金属板、7.巻き取りスプール、8.イオンエッチング機構、9.駆動用電源、10.ガス導入部
【発明が属する技術分野】
本発明は、真空中で活性な面同士を重ね合わせ圧接し積層金属板を製造する製造方法と積層金属板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二種以上の異なる金属板材を重ねあわせて接合された積層金属板は一般的にクラッド材と呼ばれ、単層板材では得られない複合的性質が得られることから、様々な材質の組み合わせが検討され、電子部品用素材を始めとした幅広い分野で用いられている。
一般的な積層金属板の製造技術としては板材を重ね合わせ数十%以上の加工率で塑性変形を加えて接合するクラッド圧延が広く行われている。この方法は重ね合わせた板材にロール等を介して大きな塑性変形を加えることにより板材の接合面の表面酸化層を破砕することで活性面を形成しながら圧接し接合するものである。更に、より強固な接合強度を備えた積層金属板の製造方法として、例えば、真空もしくは調整雰囲気中において、異種金属板材を重ね合わせ、室温〜1400℃の温度に加熱した後、圧延することにより積層金属板を製造する方法が開示されている。(特許文献1参照)
【0003】
これらの方法ではロールを介して板材に大きな塑性変形を加えることで板材が必要以上に加工硬化したり、表層と内層の変形挙動の違いにより接合界面の平坦性が損なわれたり、更に拡散を促進するための加熱によって板材が軟化するため、何れも積層板材として好ましくない性質が発現する場合がある。そこで最近では過大な塑性加工や加熱を必要としない常温接合技術の開発が進められている。このような常温接合技術の一例として、真空槽内で被接合金属帯表面をイオンエッチングにより活性化し、圧延法により数%程度の低い圧下率で圧着接合する積層金属板の製造方法が開示されている。(特許文献2参照)
また、本出願人らは、真空槽内で金属帯表面に乾式成膜層を形成した帯材同志を重ね合わせ圧着接合する積層金属板の製造方法を開示している。(特許文献3参照)
これらは真空槽内で活性な表面同士を重ね合わせ、常温で小さな加工率で圧着接合する方法であり、表面活性化接合の範疇に含まれるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−133689号公報
【特許文献2】
特公平7−55384号公報
【特許文献3】
特開2001−162382号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の表面活性化接合法は、板材の組み合わせ自由度が高い点、大きな加熱や塑性変形を加える必要がなく、板材の変質と接合界面の変質が生じ難い点で優れているが、接合に供する板材の弾性、塑性、表面形態及び板材の組合せによっては未接合部が生じ、高い信頼性が得られないことが判った。これは積層板材を用いる製品の実用上大きな問題となる。
本発明は上述の問題点を鑑みなされたものであり、本発明の目的は、表面活性化接合法による積層金属板の未接合部の問題を解決し、高い接合部信頼性を有する積層金属板の製造方法および界面の平坦性が高く接合率が高い積層金属板を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、表面活性化接合法において接合に供する板材の表面性状と接合状態について鋭意検討を重ねた結果、接合に供する金属板の接合面の十点平均粗さRzを低減し、一方の接合面のビッカース硬さが他方の接合面のビッカース硬さに比べて低い金属板を接合に供することで未接合部を著しく低減出来ることを見出し本発明に到達した。
【0007】
即ち本発明は、二枚の金属板表面をそれぞれ活性化させ、次いで活性化した表面同士を重ねあわせロールを介して圧着接合する方法であって、接合面の十点平均粗さRzが1μm以下であり、且つ一方の接合面のビッカース硬さが他方の接合面のビッカース硬さに比べて低い金属板を接合に供する積層金属板の製造方法である。
好ましくは、硬度が低い金属板のビッカース硬さは、他方のビッカース硬さの75%以下の金属板を用いる積層金属板の製造方法である。
更に好ましくは、金属板表面の活性化は、真空中で乾式成膜法により形成した金属膜の表面を利用する積層金属板の製造方法である。
また本発明は、二つの金属板が接合されている積層金属板の断面ミクロ組織において、接合部を挟んで対峙する金属板の接合界面の十点平均粗さRzが1μm以下であり、且つ幅方向の接合部全長に対する未接合部長の比率が10%以下である積層金属板である。
【0008】
【発明の実施の形態】
上述したように、本発明の重要な特徴は接合に供する金属板の接合面の十点平均粗さRzが1μm以下であり、且つ一方の金属板の接合面のビッカース硬さを他方の金属板の接合面のビッカース硬さに比べて低い金属板を用いることにある。
以下に本発明を詳しく説明する。
まず、十点平均粗さRzを1μm以下とする理由は、接合面の凹凸は未接合部を生じる原因となり、凹凸を低減することで接合率を高める効果があるためである。
【0009】
ところで、JISB0601の粗さの定義では十点平均粗さRzの他に算術平均粗さRa、最大高さRyがあるが、本発明において接合面の粗さの尺度としてRzを用いた理由は以下の通りである。
まず、算術平均粗さRaは凹凸の標高の絶対値を平均化した値であるため、特に、絶対値の大きい箇所の数が少ない場合、値に反映されにくいため、数値としては小さい値になる場合がある。また、最大高さRyは、逆に、絶対値が大きい点が僅か一箇所だけであっても値に反映されるため、接合面の粗さの尺度としては厳し過ぎる。
これに対して、十点平均粗さRzは平均線から縦倍率の方向に測定した最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の絶対値と最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の絶対値の平均値との和であり、特に接合を阻害する要因である凹凸の情報を適切に表現した尺度であり、本発明のように凹凸によって接合率が左右される場合に用いる規定としてはRzが最も粗さを表すのに適していると判断し、本発明ではRzを用いた。
【0010】
また、本発明においてはRz1μm以下の金属板を用いることを必須とするが、算術平均粗さRa、最大高さRyともに値が低いほど高い接合率が得られる。
具体的には、算術平均粗さRaは0.5μm以下、最大高さRyは2μm以下であることが好ましい。また、粗さの値が上述の範囲の上限に近い場合でも、平均山間隔Smを大きくすることで、接合面の変形が生じ易くなる接合率を高めることが出来る。平均山間隔Smは好ましくは2μm以上、さらに好ましくは4μm以上である。
なお、以上で述べた金属板表面の粗さを制御するには、圧延の場合圧延速度と圧延に用いるロールの表面粗さを制御することにより可能であるし、電解法の場合使用するドラムの表面粗さを調整することによって可能である。更に、金属板表面に研磨加工を施すことによっても可能である。
金属板の表面粗さの測定にはレーザー顕微鏡を用いることで正確な値を求めることが可能である。特にロールを介して圧接する場合はロール方向に沿った凹凸の影響が大きいため、圧延の幅方向の線粗さを測定することが好ましい。
【0011】
次に、一方の金属板の接合面のビッカース硬さを他方の金属板の接合面のビッカース硬さに比べて低く調整する理由は、圧接時に柔らかい金属板が硬い金属板の表面形状に倣って変形し易く、接合率が向上するためである。そのため、本発明においては、接合に供する金属板のビッカース硬さは異なる硬度の金属板を用いることが必要である。
好ましくは軟らかい金属板の硬さは他方の75%以下に調整すると良く、この範囲であれば、未接合部を著しく低減出来る効果の向上が容易に達成できる。なお、厚さ20μm以下の板材はシワが発生し易く、ハンドリング性に問題があるので、40Hv以上に調整することが好ましい。
【0012】
なお、ビッカース硬さ測定時においては、コーン跡の長さを目視で読み取るため、同じ硬度の金属板を硬度測定しても、どうしても硬さのバラツキが生じる。硬さのバラツキは硬度が高くなればなるほど、コーン跡が小さくなるため誤差が大きくなる。そこで、本発明では接合に供する二つの金属板の硬さがHv200以下の金属板の場合では、±4%の範囲内にあれば両者は同じ硬さを有するものとし、Hv200を超えてHv300の金属板を用いた場合には±8%、Hv300を超える金属板を用いた場合には±10%の範囲内にあれば両者は同じ硬さを有するものとする。
【0013】
本発明においては、好ましくは真空若しくは不活性ガス雰囲気中で二枚の金属板を重ね合せて接合させる圧接工程を圧接ロールを介して行うと良く、接合面に気体巻き込みによる接合欠陥や金属酸化物に起因する接合欠陥も無くなる。また、金属板として帯材を用いることが可能であるため、連続的に帯状の積層板材を生産することが出来、プレス等による圧接に比べ高い生産性が実現出来る。
なお、本発明でいう金属板とは、上述のように帯状の長い金属でも金属板と呼び、ロールにより圧着接合可能なものであれば、その長さを問うものではない。また、金属板は予め積層された金属板を用いても良い。
【0014】
そして、被接合面となる金属板表面の活性化には、好ましくは真空中で乾式成膜法により形成した金属膜の表面を利用すると良い。その理由は、例えばイオンエッチング法はエッチング速度が遅いため表面の汚染物質や酸化層を除去するのに一定以上の時間を必要とするのに対し、乾式成膜法により形成した金属膜は金属板への密着性が高く、しかも一般的な形成速度で短時間に形成した極薄い厚さであってもその表面は接合に十分な活性な性質を有しているため、活性面形成速度が極めて高く、生産性に優れているからである。
また、一方の接合面はイオンエッチングにより活性化した面とし、もう一方の接合面は乾式成膜法により形成した金属膜の表面として接合を行っても差し支えない。この際、金属板の表面の汚れや酸化層は乾式成膜層の密着性を損なう原因となるため、予め除去しておくと好ましい。
なお、乾式成膜層の材質と厚さを適宜選定することによりエッチングバリア、拡散防止、電気的絶縁等の機能を付与することも可能である。
【0015】
本発明の製造方法に適用する製造装置の例を図1、2に示す。図1の装置は真空槽内に配置された巻き出しスプール(1)と、もう一方の巻き出しスプールとから巻き出された金属板A(2)と、金属板B(3)が乾式成膜装置の蒸着源(4)とほぼ対峙する位置に設けられた圧接ロール(5)から構成され、前記金属板Aと金属板Bが圧接ロール下部を通過する時、箔の被接合表面に乾式成膜法により乾式成膜層が付着形成され、圧延ロール(5)によって圧着接合が完了し、金属板Aと金属板Bとを接合した積層金属板(6)が得られ、さらにこれを巻き取りスプール(7)によって巻き取ることでコイル状の積層金属板を連続生産することが可能な構造になっている。
この装置においては、予め金属板A、金属板Bの表面の油分等を有機溶剤等を用いて除去しておくと良く、加えて酸等の活性化液を用いて表面の表面酸化層を除去しておくとさらに好ましい。
【0016】
図2の装置は図1の装置にイオンエッチング機構(8)、駆動用電源(9)、ガス導入部(10)を備えたイオンエッチング用チャンバーを加えたものであり、金属板A(2)、金属板B(3)をそれぞれイオンエッチングにより活性化した後、蒸着接合用チャンバーに導き、金属板Bは表面に蒸着源(4)から活性な表面を有する乾式成膜層を形成した後、圧接ロール(5)に導き、圧着を完了した積層金属板(6)を巻き取りスプール(7)によって巻き取ることで、コイル状の積層金属板を連続生産することが可能な構造になっている。
この図2の装置に用いたイオンエッチング機構は、真空槽内で表面の汚れや酸化物等を除去し、再汚染を最小限にとどめるためのものであり、金属板Aに対しては表面を活性化する作用があり、金属板Bに対しては乾式成膜層の密着性を向上させる作用がある。
なお、本装置においても図1の装置と同様、予め金属板A、金属板B表面の油分等は有機溶剤当で除去しておくことが好ましい。
【0017】
また、イオンエッチング機構としては例えばグロー放電を利用したスパッタリング法等が好ましく、He、Ar、Kr、Xe等の希ガスを使用し、0.01〜1.0Paの圧力に設定すると良く、更にこれらのガスに加えてH2等の還元性ガスを添加することで還元雰囲気となるため酸化を防止し、接合強度を向上させることが出来る。
上述の製造装置において圧延率は接合に供する板材の接合断面の状態を見ながら設定する必要があるが、板材の加工硬化を防止し、接合界面の平坦性を損なわないためには圧延率を低く設定すると良く、好ましくは10%以下に設定すれば十分である。
【0018】
本発明の積層金属板は、前記本発明の積層板材の製造方法により製造可能であり、十点平均粗さRzが1μm以下の極めて平坦な界面を有し、かつ幅方向の接合界面全長に対する未接合部長の比率が10%以下の高い接合率を有するため、高い接合信頼性を要求される部材に適した積層金属板が得られる。
【0019】
【実施例】
表1に示す表面粗さ(接合面)を有し、硬さが異なるCuの金属板を用いて、図1に示す装置を用いて積層金属板を作製した。なお、金属板の表面粗さの測定にはレーザー顕微鏡を用いて、幅方向の線粗さを測定した。
Cuの金属板A、金属板Bの表面の油分等を有機溶剤等を用いて除去し、更に表面の活性化処理のため18%塩酸、イオン交換水、エタノールに連続的に浸漬した後、熱風乾燥を行い表面の汚れ、酸化層を除去したものを素材として用いた。
【0020】
そして、このCuの金属板A(2)及び金属板B(3)を、真空槽内に配置された巻き出しスプール(1)からそれぞれ巻き出し、蒸着原(4)と対峙させて表1に示す中間層となる金属を乾式成膜法による付着形成させて、金属板表面を活性化した。そして、活性化した表面同士を重ね合せて圧延ロール(5)によって圧着接合し、金属板Aと金属板Bとを接合した積層金属板(6)として、これを巻き取りスプール(7)によって巻き取ることでコイル状の積層金属板を連続生産した。
この際、圧接荷重は塑性変形による板厚変化が生じない範囲で最大となるようそれぞれ調整した。真空槽内の真空度は10−2Paであった。
なお、本実施例では金属板A、金属板B共にCuの金属板を用いたが、例えば金属板A、金属板B共に如何なる金属板を用いてもよく、例えば、Fe−Ni系合金板、アモルファスリボン、表面に金属層をコーティングした樹脂フィルム等を用いても良い。
【0021】
【表1】
【0022】
得られた積層金属板の幅方向の断面を研磨し、光学顕微鏡によりミクロ組織を観察し、接合率と接合面の断面プロファイルを画像処理により求め、更にJISC6471方法Bの定義による180度ピールを求めた結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
この表より本発明の製造方法により製造された積層板材は接合界面平坦性と高い接合率と高い接合強度を有することが判る。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、表面活性化接合の特長である板材の変質と接合界面の変質が生じにくい点を生かしながら、未接合部を低減し、高い信頼性を有する積層板材が得られ高品位な積層板材の実用化にとって欠くことのできない技術となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層金属板の製造装置の例を示す構成図である。
【図2】本発明の積層金属板の製造装置の例を示す構成図である。
【符号の説明】
1.巻き出しスプール、2.金属板、3.金属板、4.蒸着源、5.圧接ロール、6.積層金属板、7.巻き取りスプール、8.イオンエッチング機構、9.駆動用電源、10.ガス導入部
Claims (4)
- 二枚の金属板表面をそれぞれ活性化させ、次いで活性化した表面同士を重ねあわせロールを介して圧着接合する方法であって、接合面の十点平均粗さRzが1μm以下であり、且つ一方の接合面のビッカース硬さが他方の接合面のビッカース硬さに比べて低い金属板を接合に供することを特徴とする積層金属板の製造方法。
- 硬さが低い金属板のビッカース硬さは、他方のビッカース硬さの75%以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層金属板の製造方法。
- 金属板表面の活性化は、真空中で乾式成膜法により形成した金属膜の表面を利用することを特徴とする請求項1または2に記載の積層金属板の製造方法。
- 二つの金属板が接合されている積層金属板の断面ミクロ組織において、接合部を挟んで対峙する金属板の接合界面の十点平均粗さRzが1μm以下であり、且つ幅方向の接合部全長に対する未接合部長の比率が10%以下であることを特徴とする積層金属板。
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