JP2004141010A - 釣竿のめっき方法及び釣竿 - Google Patents

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Shogo Hatsuda
初田 尚吾
Yasushi Nishimura
西村 泰
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Abstract

【課題】釣竿に密着性の高いめっきを施すことのできる釣竿のめっき方法を提供すると共に、過酷な使用条件下においても金属光沢を長期間維持することのできる耐久性に優れた釣竿を提供する。
【解決手段】繊維強化合成樹脂材から構成された竿本体に該竿本体の合成樹脂をエッチング液から保護する樹脂塗料を塗布し、その後、樹脂塗料が塗布された竿本体に湿式めっきを施す。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素繊維やガラス繊維等を強化繊維とした繊維強化合成樹脂材から構成された竿本体に湿式めっきを施す釣竿のめっき方法、及び湿式めっきが施された釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
釣竿に装飾を施す手法としては一般的な塗装によるものの他、近年では、真空蒸着やイオンプレーティング等の物理蒸着によって金属膜を形成することも行われるようになっている。この物理蒸着によって金属膜を形成する手法は、釣竿に金属光沢を施すことができ、その金属膜を数百Å程度と極めて薄く形成することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−172912号公報
【特許文献2】
特開平7−31337号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、釣竿の種類や釣竿の部位によっては、耐久性の観点から金属膜を相対的に厚く形成したい場合もある。この場合、物理蒸着の場合よりも厚い膜厚を得られる湿式のめっき法を用いることが考えられる。
【0005】
一般に湿式めっきを施す場合にはその素材への密着性を高めるため、その前処理として素材(下地)をエッチングすることが行われる。しかしながら、エッチング液は強酸や強アルカリのものであるため、繊維強化合成樹脂材から構成される竿本体をそのままエッチングすると、その合成樹脂がエッチング液によって大きく劣化することになり、その結果、めっきの密着性が低く、良好な外観の釣竿を形成することが困難である。
【0006】
それゆえに本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされ、釣竿に密着性の高いめっきを施すことのできる釣竿のめっき方法を提供すると共に、過酷な使用条件下においても金属光沢を長期間維持することのできる耐久性に優れた釣竿を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る釣竿のめっき方法は、繊維強化合成樹脂材から構成された竿本体に該竿本体の合成樹脂をエッチング液から保護する樹脂塗料を塗布し、その後、樹脂塗料が塗布された竿本体に湿式めっきを施すことを特徴とする。
【0008】
特に、樹脂塗料としてABS樹脂塗料を塗布すれば、竿本体の合成樹脂として一般に使用されるエポキシ樹脂をエッチング液から効果的に保護することができて高い密着性を有する湿式めっきを施すことができる。
【0009】
また、本発明のめっき方法は釣竿全般に使用できるが、特に、第二の竿体を第一の竿体内に収納して釣竿を短い長さで使用する短縮使用状態と、第二の竿体を第一の竿体から引き出して釣竿を長い長さで使用する伸張使用状態とが任意に選択可能な釣竿における第二の竿体に用いると好適である。即ち、収納される側の第二の竿体に樹脂塗料を介して湿式めっきを施せば、特に使用条件が厳しい第二の竿体に耐摩耗性の高い金属光沢を付与することができる。
【0010】
また、本発明に係る釣竿は、繊維強化合成樹脂材から構成された竿本体の外側にABS樹脂層を介して湿式めっきが施されていることを特徴とする。
【0011】
更に、本発明に係る釣竿は、第二の竿体を第一の竿体内に収納して釣竿を短い長さで使用する短縮使用状態と、第二の竿体を第一の竿体から引き出して釣竿を長い長さで使用する伸張使用状態とが任意に選択可能な釣竿であって、少なくとも第二の竿体には、繊維強化合成樹脂から構成された竿本体の外側にABS樹脂層を介して湿式めっきが施されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る釣竿のめっき方法の一実施形態について説明する。
図1には、本実施形態における釣竿のめっき方法によりめっきが施された竿体1(釣竿)が示されている。尚、一本の竿体から釣竿が構成されてもよいし、複数本の竿体から釣竿が構成されてもよい。
【0013】
該竿体1は、繊維強化合成樹脂材から構成された竿本体2を有している。繊維強化合成樹脂材としては、一般には、炭素繊維やガラス繊維を強化繊維としたプリプレグが使用される。プリプレグの合成樹脂としてはエポキシ樹脂が使用される。該プリプレグは、シート状のもの、テープ状のものなど、種々の形状のものが使用される。そして、そのプリプレグをマンドレルに巻回し、焼成することにより竿本体2が形成される。尚、竿本体2の内層と外層は、強化繊維が周方向に引き揃えられたプリプレグから構成され、中層は強化繊維が竿本体2の軸方向に引き揃えられたプリプレグから構成されることができる。尚、周方向に引き揃えるとは、強化繊維が竿本体2の軸線周りに螺旋状に周回する場合をも包含する。このようにプリプレグから管状の竿本体2を形成することの他、中実状の竿本体2(ソリッドとも称される)としてもよい。
【0014】
このようにして繊維強化合成樹脂材を焼成することにより竿本体2を形成した後、しごき塗装等により表面を研磨する。しごき塗装にはエポキシ樹脂が使用される。但し、しごき塗装は省略してもよい。
【0015】
以上のようにして竿本体2は形成され、その後、めっき工程へと移るが、竿本体2を直接湿式めっき処理するのではなく、その前に竿本体2の表面に樹脂塗料を塗布する。この樹脂塗料は、樹脂を溶剤で塗料化したものである。その樹脂は、竿本体2を構成するエポキシ樹脂等の合成樹脂とは異なるものであり、その合成樹脂を前処理のエッチング液から保護することができるものであればよいが、特にABS樹脂が好ましい。また、溶剤には、種々の有機溶剤を使用することができるが、酢酸エチル等のエステル類やトルエン等の芳香族を使用できる。例えば酢酸エチルとトルエンを溶剤としてABS樹脂を塗料化したABS樹脂塗料を使用することができる。
【0016】
かかる樹脂塗料を例えばスプレー式により竿本体2の表面に塗布する。この場合、竿本体2が管状である場合には、外周面のみ塗装され内周面には塗布されないように竿本体2の両端を閉塞して行う。そして、樹脂塗料を乾燥させることにより、竿本体2の外側にはABS樹脂層等の保護層3が形成される。
【0017】
竿本体2の外側に保護層3を形成した後は、通常の前処理を行った後にめっき処理を行う。まず、エッチング液に竿本体2を数分程度浸漬してエッチング処理を行う。エッチング液としては、例えば、ABS樹脂用として使用される、硫酸とクロム酸からなるエッチング液が使用できる。
【0018】
かかるエッチング処理の後、水洗等によりエッチング液を十分に除去し、触媒核付与を行う。尚、水洗等の後に塩酸等によって酸処理を行ってもよい。そして、触媒核付与の後、水洗し、無電解めっきを施す。無電解めっきとしては、無電解銅めっきや無電解ニッケルめっきがある。その後更に、電気めっきを行う。電気めっきとしては、銅めっきやクロムめっき等があるが、特に、クロムめっきが白色光沢が得られて耐摩耗性に優れ、錆びにくいため好ましい。このようにして保護層3の上に形成されるめっき層4は、例えば、銅/ニッケル/クロムの三層めっきや、ニッケル/クロムの二層めっきのような多層のめっき層4となる。
【0019】
以上のようにして形成されためっき層4は、物理蒸着による金属膜に比して厚く硬い。従って、過酷な使用条件下で使用される釣竿であっても摩耗や傷つき等が少なく、長期間良好な金属光沢が維持される。また、めっき層4は膜厚が厚いので、物理蒸着の場合にその上に形成されるクリア層(トップコート)を省略することもできる。
【0020】
しかも、めっき層4を竿本体2に直接形成するのではなく、ABS樹脂層等の保護層3を介して形成しているため、保護層3がエッチング液から竿本体2の合成樹脂を保護する。従って、竿本体2の合成樹脂の劣化が防止され、その結果得られるめっき層4は密着性が高く、過酷な条件下で使用される釣竿の装飾に適している。特に、ABS樹脂塗料を塗布してABS樹脂層を形成した場合には、エッチング液からの保護性能にも優れ、めっき層4の密着性も高い。
【0021】
また、図2(ロ)のように使用時に元上竿22を元竿21内に収納して短い長さ(短縮使用状態)で使用したり、図2(イ)のように元上竿22を元竿21から引き出して長い長さ(伸張使用状態)で使用したりするように、釣竿の使用長さを任意に選択できる、いわゆるズーム機構を備えた釣竿には好適である。
尚、図中、23はリールシートであり、24は尻栓である。また、該釣竿は、図2(ロ)のような短縮使用状態において、元上竿22のガイドリング26が元竿21のガイドリング25の内側に略同軸状に位置する。
【0022】
このように使用時の長さ調節が可能な釣竿にあっては、釣りの最中に頻繁に元上竿22を伸縮させるため、その伸縮回数は数年間で一万回に及ぶこともあるうえに、両竿体21,22間に砂などが侵入することもあるため、構造上、元上竿22の表面の装飾が特に摩耗しやすいものである。従って、一般的な振り出し竿とは比較にならないほど、元上竿22の装飾には耐摩耗性が要求されるが、その元上竿22に上述したように保護層3を介してめっき層4を形成することにより、元上竿22の金属光沢は長期間維持されるのである。
【0023】
尚、元上竿22が元竿21よりも大径であって元竿21を元上竿22内に収納する構成の場合には、収納する側である元竿21にめっき層4を形成する。
但し、何れの場合にも収納する側の小径の竿体(第二の竿体)の外側にめっき層4を形成するが、収納される側である大径の竿体(第一の竿体)の外側にもめっき層4を形成してもよい。
尚、ズーム機構は一段階の伸縮のみならず、二段階以上に伸縮する構造であってもよい。
また、伸張使用状態と短縮使用状態の各々の状態を固定する固定手段としては、例えば、両竿体に各々嵌合部を設け、該嵌合部同士の嵌合により竿体同士を各状態に固定する構成がある。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、竿本体の合成樹脂が樹脂塗料によりエッチング液から保護されるため、エッチング時における竿本体の合成樹脂の劣化が防止され、湿式めっきの密着性を高めることができる。
【0025】
また、竿本体にABS樹脂層を介して湿式めっきが施されているため、竿本体に直接湿式めっきが施されている場合に比して、湿式めっきの密着性が高くその金属光沢が長期間維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における釣竿の要部断面図。
【図2】他の実施形態における釣竿の要部を示す概略図であって、(イ)は伸張使用状態を、(ロ)は短縮使用状態を各々示す。
【符号の説明】
1…竿体、2…竿本体、3…保護層、4…めっき層、21…元竿(第一の竿体)、22…元上竿(第二の竿体)

Claims (5)

  1. 繊維強化合成樹脂材から構成された竿本体に該竿本体の合成樹脂をエッチング液から保護する樹脂塗料を塗布し、その後、樹脂塗料が塗布された竿本体に湿式めっきを施すことを特徴とする釣竿のめっき方法。
  2. 塗布する樹脂塗料はABS樹脂塗料である請求項1記載の釣竿のめっき方法。
  3. 第二の竿体を第一の竿体内に収納して釣竿を短い長さで使用する短縮使用状態と、第二の竿体を第一の竿体から引き出して釣竿を長い長さで使用する伸張使用状態とが任意に選択可能な釣竿の少なくとも第二の竿体に、請求項1又は2記載のめっき方法により湿式めっきを施すことを特徴とする釣竿のめっき方法。
  4. 繊維強化合成樹脂材から構成された竿本体の外側にABS樹脂層を介して湿式めっきが施されていることを特徴とする釣竿。
  5. 第二の竿体を第一の竿体内に収納して釣竿を短い長さで使用する短縮使用状態と、第二の竿体を第一の竿体から引き出して釣竿を長い長さで使用する伸張使用状態とが任意に選択可能な釣竿であって、少なくとも第二の竿体には、繊維強化合成樹脂から構成された竿本体の外側にABS樹脂層を介して湿式めっきが施されていることを特徴とする釣竿。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011503357A (ja) * 2007-11-16 2011-01-27 フエック エングラヴィング ゲーエムベーハー アンド シーオー.ケージー 構造化された表面を加工するための方法

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