JP2004139858A - 固体電解質 - Google Patents

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Kiyoshi Kawamura
河村 潔
Mikiya Shimada
島田 幹也
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Abstract

【課題】従来の固体電解質では、イオン導電体のイオン伝導分子鎖とアニオンを捕捉するボロシロキサンとをもつカチオンのみが移動するシングル伝導体が優れているが、該イオン導電性高分子では、常温における性能が必ずしも満足のいくものではなく、本発明は、常温においても満足のいくカチオン輸率及び導電性を有し、膜質の向上した固体電解質を提供することを目的とする。
【解決手段】3官能性チタン化合物を用いて、イオン伝導に係る有機ポリマーとネットワークポリマーを形成し、該ポリマー中に、電解質を分散させて固体電解質とすることにより、常温においても満足のいくカチオン輸率及び導電性を有し、膜質の向上した固体電解質が得られる。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気化学デバイス、特に電池材料として好適に用いられる固体電解質、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオン導電体を電池の固体電解質へ応用するには、カチオンのみが移動するシングル伝導体が優れており、そのような導電性高分子として、イオン伝導に携わるイオン伝導分子鎖と、該イオン伝導分子鎖に結合されアニオンを捕捉するボロシロキサンとをもつことを特徴とする例えば、下記式で表されるイオン導電性高分子が知られている。(特許文献1を参照)
【0003】
【化4】
Figure 2004139858
【0004】
【特許文献1】
特開2002−179800号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記高分子でも、常温におけるカチオン輸率、導電率、及び膜成形性の点において、必ずしも満足のいくものではなかった。
本発明は、常温においても満足のいくカチオン輸率及び導電性を有し、膜質の向上した固体電解質を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、3官能性チタン化合物を用いて、イオン伝導に係る有機ポリマーとネットワークポリマーを形成し、該ポリマー中に、電解質を分散させて固体電解質とすることにより、上記課題を解決することをできることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1)イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマー、少なくも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物またはその縮合物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を使用して成膜することを特徴とする固体電解質、
(2)イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーと少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物またはその縮合物との反応生成物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を含む溶液を成膜することを特徴とする固体電解質、
(3)イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマー、異なる金属原子を有する2種以上の3以上の反応性基を有する金属化合物またはその縮合物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を使用して成膜してなる固体電解質であって、前記金属化合物が、少なくともチタン化合物、及びケイ素化合物を含むことを特徴とする固体電解質、
(4)イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーと異なる金属原子を有する2種以上の3以上の反応性基を有する金属化合物またはその縮合物との反応生成物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を使用して成膜してなる固体電解質であって、前記金属化合物が、少なくともチタン化合物、及びケイ素化合物を含むことを特徴とする固体電解質、
(5)3以上の反応性基を有するチタン化合物、または3以上の反応性基を有する金属化合物が、式(I)
【化5】
Figure 2004139858
(式中、Mは、チタン原子、ケイ素原子、及びその他の金属原子を表し、Xはハロゲン原子、またはイソシアネート基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数C1〜C5アルキル基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数C1〜C5アルキル基、または置換基を有していてもよいC2〜C11アシル基を表し、n1〜n4はそれぞれ独立に、0または1〜mのいずれかの整数を表し、n1+n2+n3+n4=mであり、かつ3以上の反応性官能基を有し、mは、Mの原子価を表す。)で表される金属化合物であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の固体電解質、
(6)イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーが、式(II)
【化6】
Figure 2004139858
(式中、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいC1〜C8炭化水素基を表し、nは2〜6のいずれかの整数を表し、nが2以上の場合、R同士、R同士は、同一または相異なっていてもよい。)で表される繰り返し単位を有するポリマーであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の固体電解質、
(7)イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分、及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーと少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物またはその縮合物との反応生成物を用いて成膜することを特徴とする固体電解質の製造方法、
(8)反応生成物が、非水溶媒中、少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物とイオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーを加熱処理し、該チタン化合物の一部の反応性基と該有機ポリマーが反応した縮合物を得、さらに、加水分解反応を行って得られた生成物であることを特徴とする(7)に記載の固体電解質の製造方法、
(9)反応生成物が、非水溶媒中、少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物及びケイ素化合物とイオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーを加熱処理し、該チタン化合物またはケイ素化合物の一部の反応性基と該有機ポリマーが反応した縮合物を得、チタン化合物からの該縮合物、及びケイ素化合物からの該縮合物を混合し、さらに、加水分解反応を行って得られた生成物であることを特徴とする請求項7に記載の固体電解質の製造方法、
(10)3以上の反応性基を有するチタン化合物またはケイ素化合物が、式(III)
【化7】
Figure 2004139858
(式中、Mは、チタン原子、またはケイ素原子を表し、Xはハロゲン原子またはイソシアネート基を表し、R11は置換基を有していてもよい炭素数C1〜C5アルキル基を表し、R21は置換基を有していてもよい炭素数C1〜C5アルキル基、または置換基を有していてもよいC2〜C11アシル基を表し、n11〜n41はそれぞれ独立に、0または1〜mのいずれかの整数を表し、n11+n21+n31+n41=4であり、かつ3以上の反応性官能基を有し、mは、Mの原子価を表す。)で表される化合物であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるイオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーは、イオン種として特にカチオン種と複合または溶媒和し得る電気的に陰性なヘテロ原子等の極性部分を含み、少なくとも1以上、好ましくは、2以上の反応性基を有する直鎖状または分岐状の有機(芳香族、または脂肪族)または無機オリゴマーまたはポリマーであるのが好ましい。ヘテロ原子として、具体的には、イオウ原子、窒素原子、燐原子、酸素原子等を例示することができる。
【0009】
ヘテロ原子等の極性部位を連結する原子は、1〜20の範囲で適宜選択することができ、構成する原子として、具体的には、炭素原子、ケイ素原子、りん原子等のオリゴマーまたはポリマーを形成し得る原子であれば、任意に選択することができる。また、該有機ポリマーは、イオン種と溶媒和しないオリゴマーまたはポリマーのペンダント基、グラフト部分、または、ブロック部分であってもよい。
【0010】
1以上有する反応性部分としては、特に、式(I)等で表される金属化合物と、相互作用または、反応して結合可能な官能基であることが好ましく、具体的には、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、メルカプト基、エステル基、カルボキシル基等を例示することができる。
【0011】
上記有機ポリマーとして、具体的には、式(II)で表される繰り返し単位を有する化合物を好ましく例示することができる。式(II)中、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいC1〜C8炭化水素基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ビニル基、アリル基、エチニル基、プロパルギル基等を例示することができる。  また、これらは、適当な炭素原子上に置換基を有していてもよく、そのような置換基として、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、エステル基、アシル基等を例示することができる。式(II)で表される繰り返し単位を有するポリマー鎖として、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等を例示することができる。またポリマー鎖の数平均分子量は、100〜2,000の範囲が好ましく、さらに120〜1,500の範囲が好ましい。
【0012】
これらの極性部分を有する有機ポリマーは、1種の式(II)で表される繰り返し単位有するホモポリマーでも、また、2種以上式(II)で表される繰り返し単位を有する共重合体であっても構わない。また、先に述べたように必要に応じて、これら繰り返し単位に、共重合可能な共役二重結合を有する単量体から誘導される繰り返し単位を含めることができる。そのような単量体として、具体的には、芳香族ビニル化合物、芳香族複素環ビニル化合物、メチルビニルケトン、エチルビニルケトン等のビニルケトン化合物、(メタ)アクリル酸アミド又は(メタ)アクリロニトリル等を例示することができる。これらの化合物は1種又は2種以上の混合物として使用することができ、またこれらの単量体から得られる繰り返し単位は、式(II)に示される繰り返し単位とランダムに又はブロックで共重合して含有させることができる。
【0013】
式(II)中、nは2〜6のいずれかの整数を表し、特に、2〜4のいずれかの整数が好ましい。nが2以上の場合、R同士、R同士は、同一または相異なっていてもよい。
式(II)で表される繰り返し単位を有するポリマーに代表される有機ポリマーは、本発明の固体電解質において1種単独で、また2種以上を混合して用いることができる。
【0014】
本発明に用いられる3以上の反応性基を有するチタンまたはケイ素化合物は、チタンまたはケイ素原子に直接または、炭素鎖等の連結基を介して等のどのような形であっても反応性基が分子内に3以上有する金属原子含有化合物であれば、特に限定はされない。反応性基とは、特に、上記した有機ポリマーと相互作用、または結合可能な官能基であることが好ましく、具体的には、ハロゲン原子、アミノ基、アルコキシ基、エステル基、カルボキシ基、ホスホリル基等を例示することができる。
また、「少なくとも1種」とは、3以上の反応性基を有するチタン化合物を少なくとも1種含まれていれば、他の金属化合物、例えば、2の反応性基を有するチタン化合物、チタン原子以外の金属原子からなる、2以上の反応性基を有する金属化合物等を含んでいても構わないことを意味する。
【0015】
上記チタン化合物または、ケイ素化合物として、具体的には、式(I)で表される化合物を例示することができる。また、本発明の固体電解質に含まれていてもよいチタン化合物、またはケイ素化合物以外の金属化合物として、具体的には、式(I)で表される金属化合物を好ましく例示することができる。
Xは、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、またはイソシアネート基を表す。Rは、置換基を有していてもよいC1〜C5アルキル基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等を例示することができる。
は、置換基を有していてもよいC1〜C5アルキル基、または置換基を有していてもよいC2〜C11アシル基を表し、具体的には、Rで例示したの同様のアルキル基、アセチル基、プロパニル基、ベンゾイル基、1−ナフトカルボニル基等を例示することができる。
、及びRは、適当な炭素原子上に置換基を有するすることができ、そのような置換基として、具体的には、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、エステル基、アシル基、アミノ基、エポキシ基、反応性シリル基等を例示することができる。
【0016】
n1〜n4はそれぞれ独立に、0または1〜mのいずれかの整数を表し、n1+n2+n3+n4=mであり、かつ3つ以上の反応性官能基を有しており、mは、Mの原子価を表す。すなわち、有機ポリマー中の反応性部分の官能基と反応し、架橋できる構造が好ましい。また、3つ以上の反応性官能基を有する場合とは、具体的に、n1+n2+n4≧3を満たす金属化合物、n1+n2+n4=2で、R上に反応性置換基を有する場合を例示することができる。
【0017】
式(I)で表される化合物として、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリn−プロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリn−プロポキシシラン、ブチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシラン等のトリアルコキシシラン、トリメトキシクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリn−プロポキシクロロシラン、トリi−プロポキシクロロシラン、トリn−ブトキシクロロシラン、トリi−ブトキシクロロシラン、トリt−ブトキシクロロシラン等のトリアルコキシハロシラン、ジメトキシジクロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、ジn−プロポキシジクロロシラン、ジi−プロポキシジクロロシラン、ジn−ブトキシジクロロシラン、ジイソブトキシジクロロシラン、ジt−ブトキシジクロロシラン等のジアルコキシジハロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカトリフルオロデシルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、2−イソシアネートエチルトリn−プロポキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、2−イソシアネートエチルエチルジブトキシシラン、3−イソシアネートプロピルジメチルイソプロポキシシラン、2−イソシアネートエチルジエチルブトキシシラン、ジ(3−イソシアネートプロピル)ジエトキシシラン、ジ(3−イソシアネートプロピル)メチルエトキシシラン、エトキシシラントリイソシアネート等のイソシアネート基を有する(アルキル)アルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシブチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有する(アルキル)アルコキシシラン、カルボキシメチルトリエトキシシラン、カルボキシメチルエチルジエトキシシラン、カルボキシエチルジメチルメトキシシラン等のカルボキシル基を有する(アルキル)アルコキシシラン、3−(トリエトキシシリル)−2−メチルプロピルコハク酸無水物等の酸無水物基を有するアルコキシシラン、2−(4−クロロスルホニルフェニル)エチルトリエトキシシラン等の酸ハロゲン化物基を有するアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有する(アルキル)アルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のチオール基を有する(アルキル)アルコキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジエトキシシラン等のビニル基を有する(アルキル)アルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のメタクリル基を有する(アルキル)アルコキシシラン、トリエトキシフルオロシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルメチルジメトキシシラン等のハロゲン基を有する(アルキル)アルコキシシラン等を例示することができる。Mがケイ素原子の場合を代表して例示したが、チタン原子その他の金属原子でも同様の化合物を例示することができる。
【0018】
本発明に用いられる上記チタン化合物またはケイ素化合物等の金属化合物は、上記に示した単量体のみならず、これらの縮合物、特に好ましくは部分縮合物を使用することができる。そのような部分縮合物は、例えば、上記に示した単量体に所定量の水を加えて酸または塩基触媒の存在下に、必要に応じて副生するアルコールを留去しながら通常、−60℃〜100℃で反応させることにより、加水分解し、さらに縮合反応に行わせ、ヒドロキシル基、アルコキシ基等を2以上有するオリゴマー、例えば、平均重合度2〜8程度、好ましくは3〜6程度のオリゴマーとして得ることができる。
【0019】
加水分解の程度は、使用する水の量により適宜調節することができるが、単量体1モルに対して、通常40〜90モル%程度、好適には60〜80モル%程度用いられる。このようにして得られた縮合物は、通常十数%のモノマーを含有しており、このまま用いても差支えないが、得られた加水分解からモノマーを除去し、好ましくは1%以下、更に好ましくは0.1%以下とすることによって、液状物の貯蔵安定性を高めることができる。モノマーの除去方法としては、蒸留等の常法のいずれもが使用できる。
前記部分縮合物の重量平均分子量は、500〜50000が好ましく、特に600〜40000であるのが好ましい。
【0020】
部分縮合物の好ましい具体例としては、例えば、ケイ素化合物を代表して例示すると、MS51、MS56、MS56S(三菱化学(株)製)、MSI51,ESI40(コルコート(株)製)などのテトラアルキルシリケートの部分縮合物があげられる。なかでも前記テトラアルキルシリケートの部分加水分解縮合物をさらに部分加水分解縮合させて、重量平均分子量750〜50,000程度にしたものが好ましい。
【0021】
また、本発明においては、上記金属化合物またはその縮合物と極性部位及び反応性部位を少なくとも1以上有する有機ポリマーとの反応生成物を用いることもできる。このような反応生成物は、例えば、該有機ポリマー存在下に、式(I)等で表される金属化合物を上記に示した条件と同様の条件で加水分解することにより、また、非水溶媒中加熱することにより得ることができる。
【0022】
また、本発明においては、上記金属化合物中、異なる金属原子を有する2種以上の金属化合物と、上記有機ポリマーとの反応生成物を用いることもでき、2種以上の金属原子として、少なくともチタン原子、ケイ素原子を含むことを特徴とする。
【0023】
ケイ素化合物とチタン化合物の混合比は特に限定されないが、原子モル比([Si]/[Ti])は、95/5〜60/40の範囲が好ましく、80/20〜70/30の範囲がさらに好ましい。チタン化合物の原子モル比が5%以下では、カチオン輸率の向上が見られず、40%以上では、固体電解質の膜質が低下する。
【0024】
2種以上の金属化合物と反応させる方法として、具体的に、チタン化合物とケイ素化合物を例に挙げると、
▲1▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物、及びケイ素化合物の加水分解を行う方法、
▲2▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物、及びケイ素化合物の部分縮合を行い、さらに、加水分解を行う方法、
▲3▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物またはケイ素化合物の加水分解を行い、さらにケイ素化合物またはチタン化合物を添加して加水分解を行う方法、
▲4▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物またはケイ素化合物との部分縮合を行い、さらにケイ素化合物またはチタン化合物を添加して加水分解を行う方法、
▲5▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物、ケイ素化合物を別々に部分縮合を行い、両者を混合した後、さらに、加水分解する方法、
等を例示することができる。
【0025】
本発明の固体電解質には、必要に応じて、金属酸化物ゾルを混合することができる。そのような金属酸化物ゾルとして、例えば、シリカゾルを例にあげると、珪酸ナトリウム溶液を陽イオン交換する方法、シリコンアルコキシドを加水分解する方法等のどのような方法で製造されたものであっても使用することができるが、有機溶媒中に分散した金属酸化物ゾルを用いるのが好ましい。
用いる金属酸化物ゾルの量は、固形分換算で、5〜30重量%の範囲が好ましい。5重量%以下では、添加した効果が得られず、30重量%以上では、イオン伝導率が低下する。
このような金属酸化物ゾルとして、具体的には、シリカゾル、チタニアゾル、アルミナゾル等を好ましく例示することができ、これらは、1種単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
【0026】
本発明に用いられる少なくとも1種の正に荷電したイオン種として、具体的には、リチウムトリフルオロメチルスルフォニルイミド、過塩素酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、リチウムテトラフルオロボレート、臭化リチウム、塩化リチウム、リチウムヘキサフルオロホスフェートなどのアルカリ金属塩等を例示することができる。
【0027】
本発明である固体電解質は、上記した有機ポリマー、式(I)等で表される少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物またはその縮合物、または、前記チタン化合物と式(I)等で表されるケイ素化合物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を使用して複合し、成膜して得られることを特徴とする。
その成膜方法は、特に限定されず、キャスト法、ディップ法、スピンコート法等、成膜できる方法であれば、特に制限されないが、イオン種を固体中に均一分散させるためには、キャスト法が好ましい。
【0028】
その複合方法は、特に限定されず、具体的には、チタン化合物、ケイ素化合物を例に挙げると、
▲1▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物、及びケイ素化合物の加水分解を行い、イオン種を分散または溶解させて、基板上に塗布、乾燥して複合する方法、
▲2▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物、及びケイ素化合物の部分縮合を行い、さらに、加水分解を行い、イオン種を分散または溶解させて、基板上に塗布、乾燥して複合する方法、
▲3▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物またはケイ素化合物の加水分解を行い、さらにケイ素化合物またはチタン化合物を添加して加水分解を行い、イオン種を分散または溶解させて、基板上に塗布、乾燥して複合する方法、
▲4▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物またはケイ素化合物との部分縮合を行い、さらにケイ素化合物またはチタン化合物を添加して加水分解を行い、イオン種を分散または溶解させて、基板上に塗布、乾燥して複合する方法、
▲5▼該有機ポリマー存在下に、チタン化合物、ケイ素化合物を別々に部分縮合を行い、両者を混合した後、さらに、加水分解し、イオン種を分散または溶解させて、基板上に塗布、乾燥して複合する方法、
等を例示することができる。
【0029】
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
【0030】
【実施例】
実施例1
テトラメトキシシラン1.52g(10mmol)とポリエチレングリコール(PEG−200、式(II)におけるn=4.1)4.0g(20mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下、80℃で30時間攪拌反応させ、有機ポリマーとケイ素化合物の複合体(1)を得た。また、これとは別にテトライソプロポキシチタン2.84g(10mmol)とポリエチレングリコール(PEG−200、式(II)におけるn=4.1)4.0g(20mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下、100℃で10時間攪拌反応させ、有機ポリマーとチタン化合物の複合体(2)を得た。それぞれ、H−NMR測定したところ、Si−O−CHまたはTi−O−CHのCHに相当するプロトンピークが観測され、そのピークの積分値より、テトラメトキシシランのメチル基の1.6個分が、テトライソプロポキシチタンのイソプロポキシ基の1.6個分が、ポリエチレングリコールにより置換されていることがわかった。(後に表1において、反応モル数として表す。)アルゴン雰囲気下のグローブボックス中で、原子モル比([Si]/[Ti])が7/3になるようにケイ素複合体(1)3.86g、チタン複合体(2)2.05g混合し、蒸留水0.36g(20mモル)を室温で加え、80℃で4時間攪拌反応して加水分解縮合反応をおこなった。さらに原子モル比[Li]/[エーテル酸素]=0.05相当の過塩素酸リチウム(LiClO)0.48g(4.6mmol)を脱水アセトニトリル2mlに溶解した溶液を、アルゴン雰囲気下のグローボックス中で加えキャスト溶液を調整した。この溶液を厚さ3mmのアルミ板(2.5mm×2.5mm)上にキャストし、加熱減圧下に80℃からゆっくりと乾燥を開始し、最終的に120℃×10時間真空乾燥した。室温に冷却後、アルゴングローボックス中に取り出してアルミ板上からキャスト膜を剥離して、膜厚120μmの透明薄膜を得た。得られた透明薄膜は、アルミ基板より容易にはがすことができ、両端を持って引張っても破裂せず、折り曲げることができるくらいの柔軟性を有していた。薄膜には、未反応のPEG−200が含まれていた。この透明薄膜を0.5cmのSUS板で挟み、30℃、周波数100MHz〜1Hzで100mV印可して交流インピーダンスを測定したところ、Cole−Coleプロットの高周波側で半円を描き導電性を示し、この直径から、固体電解質抵抗は350Ωであり、イオン伝導度(導電率)の値は、6.9×10−5S/cm(30℃)であることがわかった。また、この膜を1cmのリチウムメタルで挟み、15mVの直流電圧を印可して電流値を測定した結果、初期抵抗値210Ωが徐々に増加して3時間後に一定値の500Ωを示した。この抵抗値から求めたリチウムイオン輸率は0.42であった。
【0031】
実施例2
実施例1で得られた膜をさらに180℃、4時間真空乾燥して未反応のPEG−200を除去した膜について実施例1と同様にして導電率と輸率を測定した。その結果、導電率の値は、3.5×10−5S/cm(30℃)、輸率は0.48であった。
【0032】
実施例3
テトラメトキシシラン1.52g(10mmol)とポリエチレングリコール(PEG−200、式(II)におけるn=4.1)4.0g(20mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下、80℃で30時間攪拌反応させ、有機ポリマーとケイ素化合物の複合体(3)を得た。また、これとは別にテトラブトキシチタン3.40g(10mmol)とポリエチレングリコール(PEG−200、式(II)におけるn=4.1)4.0g(20mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下、100℃で10時間攪拌反応させ、有機ポリマーとチタン化合物の複合体(4)を得た。それぞれ、H−NMR測定したところ、Si−O−CHまたはTi−O−CHのCHに相当するプロトンピークが観測され、そのピークの積分値より、テトラメトキシシランのメチル基の1.4個分が、テトラブトキシチタンのブトキシ基の1.4個分が、ポリエチレングリコールにより置換されていることがわかった。アルゴン雰囲気下のグローブボックス中で、原子モル比([Si]/[Ti])が8/2になるようにケイ素複合体(1)4.42g、チタン複合体(2)1.48g混合し、蒸留水0.36g(20mモル)を室温で加え、80℃で4時間攪拌反応して加水分解縮合反応をおこなった。さらに原子モル比[Li]/[エーテル酸素]=0.05相当の過塩素酸リチウム(LiClO)0.48g(4.6mmol)を脱水アセトニトリル2mlに溶解した溶液を、アルゴン雰囲気下のグローボックス中で加えキャスト溶液を調整した。この溶液を厚さ3mmのアルミ板(2.5mm×2.5mm)上にキャストし、加熱減圧下に80℃からゆっくりと乾燥を開始し、最終的に120℃×10時間真空乾燥した。室温に冷却後、アルゴングローボックス中に取り出してアルミ板上からキャスト膜を剥離して、膜厚90μmの透明薄膜を得た。得られた透明薄膜は、アルミ基板より容易にはがすことができ、両端を持って引張っても破裂せず、折り曲げることができるくらいの柔軟性を有していた。薄膜には、未反応のPEG−200が含まれていた。この透明薄膜につき、実施例1と同様にして、導電率、輸率を測定したところ、1.2×10−4S/cm(30℃)、0.40であった。
【0033】
実施例4
実施例1で得られた膜をさらに180℃、4時間真空乾燥して未反応のPEG−200を除去した膜について実施例1と同様にして導電率と輸率を測定した。その結果、導電率の値は、6.2×10−5S/cm(30℃)、輸率は0.44であった。
【0034】
実施例5
テトラメトキシシラン1.52g(10mmol)とトリエチレングリコールモノメチルエーテル3.0g(20mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下、80℃で30時間攪拌反応させ、有機ポリマーとケイ素化合物の複合体(5)を得た。また、これとは別にテトライブトキシチタン3.40g(10mmol)とトリエチレングリコールモノメチルエーテル3.0g(20mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下、100℃で10時間攪拌反応させ、有機ポリマーとチタン化合物の複合体(6)を得た。それぞれ、H−NMR測定したところ、Si−O−CHまたはTi−O−CHのCHに相当するプロトンピークが観測され、そのピークの積分値より、テトラメトキシシランのメチル基の1.4個分が、テトラブトキシチタンのブトキシ基の1.4個分が、トリエチレングリコールモノメチルエーテルにより置換されていることがわかった。アルゴン雰囲気下のグローブボックス中で、原子モル比([Si]/[Ti])が7/3になるようにケイ素複合体(5)3.62g、チタン複合体(6)1.28g混合し、蒸留水0.36g(20mモル)を室温で加え、80℃で4時間攪拌反応して加水分解縮合反応をおこなった。さらに原子モル比[Li]/[エーテル酸素]=0.05相当の過塩素酸リチウム(LiClO)0.48g(4.6mmol)を脱水アセトニトリル2mlに溶解した溶液を、アルゴン雰囲気下のグローボックス中で加えキャスト溶液を調整した。この溶液を厚さ3mmのアルミ板(2.5mm×2.5mm)上にキャストし、加熱減圧下に80℃からゆっくりと乾燥を開始し、最終的に120℃×10時間真空乾燥した。室温に冷却後、アルゴングローボックス中に取り出してアルミ板上からキャスト膜を剥離して、膜厚85μmの透明薄膜を得た。得られた透明薄膜は、アルミ基板より容易にはがすことができ、両端を持って引張っても破裂せず、折り曲げることができるくらいの柔軟性を有していた。薄膜には、未反応のPEG−200が含まれていた。この透明薄膜につき、実施例1と同様にして、導電率、輸率を測定したところ、4.2×10−4S/cm(30℃)、0.38であった。
【0035】
実施例6
実施例5と同様にしてキャスト液を調整したキャスト液にシリカゾル30重量%イソプロパノール溶液(IPA−ST:日産化学社製、平均粒径15nm)を1.0g添加して室温で攪拌して新たな透明なキャスト溶液を調整した。実施例1と同様にして成膜し、膜厚80μmの透明薄膜を得た。実施例1と同様に、導電率、輸率を測定したところ、7.6×10−5S/cm(30℃)、0.42であった。
【0036】
比較例1
テトラメトキシシラン1.52g(10mmol)とポリエチレングリコール(PEG−200、式(I)におけるn=4.1)4.0g(20mmol)を室温で加え、窒素雰囲気下、80℃で30時間攪拌した反応液5.52gに、アルゴン雰囲気下グローブボックス中で蒸留水0.36g(20mmol)を室温で加え、80℃で4時間攪拌反応して加水分解縮合反応を行い、原子モル比[Li]/[エーテル酸素]=0.05相当の過塩素酸リチウム(LiClO)0.48g(4.6mmol)を脱水アセトニトリル2mlに溶解した溶液に、アルゴングローボックス中で加えキャスト溶液を調整した。該キャスト溶液を用い、実施例1と同様に成膜したところ、膜厚100μmの透明薄膜を得た。該薄膜は、アルミ基板から剥離が困難な程強度の弱い膜であった。上記反応液を一部取り出し、H−NMR測定したところ、Si−O−CHのCHに相当するプロトンピークが観測され、そのピークの積分値より、テトラメトキシシランのメチル基の1.2個分が、ポリエチレングリコールにより置換されていることがわかった。また、膜中には、未反応のポリエチレングリコールが含まれていた。得られた透明薄膜について、実施例1と同様に導電率、リチウムイオン輸率を測定したところ、4.2×10−4S/cm(30℃)、0.18であり、輸率が低いことがわかった。
【0037】
比較例2
比較例1で得られた該透明薄膜を180℃で4時間真空乾燥して未反応のPEG−200を除去した膜について導電率と輸率を実施例1と同様にして測定した。その結果、導電率の値は、7.8×10−5S/cm(30℃)、輸率は0.19であった。
【0038】
【発明の効果】
以上述べたように、有機ポリマーと少なくとも1種のチタン化合物、好ましくは、チタン化合物、及びケイ素化合物を複合して得られた固体電解質は、チタン化合物を用いない場合に比して、膜強度が向上し、常温においてカチオン輸率が向上することがわかった。常温においても高いカチオン輸率を有する固体電解質は、特に二次電池の電解質として有用であり、産業上の利用価値は高いといえる。

Claims (10)

  1. イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマー、少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物またはその縮合物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を使用して成膜することを特徴とする固体電解質。
  2. イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーと少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物またはその縮合物との反応生成物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を含む溶液を成膜することを特徴とする固体電解質。
  3. イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマー、異なる金属原子を有する2種以上の3以上の反応性基を有する金属化合物またはその縮合物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を使用して成膜してなる固体電解質であって、前記金属化合物が、少なくともチタン化合物、及びケイ素化合物を含むことを特徴とする固体電解質。
  4. イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーと異なる金属原子を有する2種以上の3以上の反応性基を有する金属化合物またはその縮合物との反応生成物、及び少なくとも1種の正に荷電したイオン種を使用して成膜してなる固体電解質であって、前記金属化合物が、少なくともチタン化合物、及びケイ素化合物を含むことを特徴とする固体電解質。
  5. 3以上の反応性基を有するチタン化合物、または3以上の反応性基を有する金属化合物が、式(I)
    Figure 2004139858
    (式中、Mは、チタン原子、ケイ素原子、及びその他の金属原子を表し、Xはハロゲン原子、またはイソシアネート基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数C1〜C5アルキル基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭素数C1〜C5アルキル基、または置換基を有していてもよいC2〜C11アシル基を表し、n1〜n4はそれぞれ独立に、0または1〜mのいずれかの整数を表し、n1+n2+n3+n4=mであり、かつ3以上の反応性官能基を有し、mは、Mの原子価を表す。)で表される金属化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解質。
  6. イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーが、式(II)
    Figure 2004139858
    (式中、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいC1〜C8炭化水素基を表し、nは2〜6のいずれかの整数を表し、nが2以上の場合、R同士、R同士は、同一または相異なっていてもよい。)で表される繰り返し単位を有するポリマーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体電解質。
  7. イオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分、及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーと少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物またはその縮合物との反応生成物を用いて成膜することを特徴とする固体電解質の製造方法。
  8. 反応生成物が、非水溶媒中、少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物とイオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーを加熱処理し、該チタン化合物の一部の反応性基と該有機ポリマーが反応した縮合物を得、さらに、加水分解反応を行って得られた生成物であることを特徴とする請求項7に記載の固体電解質の製造方法。
  9. 反応生成物が、非水溶媒中、少なくとも1種の3以上の反応性基を有するチタン化合物及びケイ素化合物とイオン種と複合体を形成し得る極性部分またはイオン種と溶媒和し得る極性部分及び反応性部分を少なくとも1以上有する有機ポリマーを加熱処理し、該チタン化合物またはケイ素化合物の一部の反応性基と該有機ポリマーが反応した縮合物を得、チタン化合物からの該縮合物、及びケイ素化合物からの該縮合物を混合し、さらに、加水分解反応を行って得られた生成物であることを特徴とする請求項7に記載の固体電解質の製造方法。
  10. 3以上の反応性基を有するチタン化合物またはケイ素化合物が、式(III)
    Figure 2004139858
    (式中、Mは、チタン原子、またはケイ素原子を表し、Xはハロゲン原子またはイソシアネート基を表し、R11は置換基を有していてもよい炭素数C1〜C5アルキル基を表し、R21は置換基を有していてもよい炭素数C1〜C5アルキル基、または置換基を有していてもよいC2〜C11アシル基を表し、n11〜n41はそれぞれ独立に、0または1〜mのいずれかの整数を表し、n11+n21+n31+n41=4であり、かつ3以上の反応性官能基を有し、mは、Mの原子価を表す。)で表される化合物であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
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