JP2004138212A - ブッシュ - Google Patents

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Norimasa Kuki
九鬼 典雅
Satoshi Uchida
内田 智
Tatsuya Fujitani
藤谷 達也
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Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】環境温度が変化した場合でも、圧入される相手材との間の抜け力が低下して相手材からブッシュが外れてしまう恐れのない、軽量性に優れたブッシュを提供すること。
【解決手段】内筒金具12と樹脂スリーブ14とがゴム弾性体18にて弾性的に連結せしめられたアームブッシュ10において、金属リング16を、樹脂スリーブ14の内周面に接するように、樹脂スリーブ14内へと挿入し、ゴム弾性体18にて、それら内筒金具12の外周面と樹脂スリーブ14及び金属リング16の内周面のそれぞれを加硫接着せしめて、アームブッシュ10を形成した。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、ブッシュ、特にサスペンションアーム等に用いられる防振ゴムブッシュの改良に係り、中でも、圧入によってアームに組み付けられたブッシュの外筒部材が熱によって変形等した際でも、相手材から抜け外れてしまうといった問題を解消した防振ゴムブッシュに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、二つの部材の間を弾性的に連結すべく、ゴム外周部に外筒金具が加硫接着等により一体的に設けられてなるゴムブッシュが、広く用いられてきている。特に、自動車等の車両においては、そのようなゴムブッシュの一つである防振ゴム(ブッシュ)として、同心的に若しくは偏心して配された外筒金具及び内筒金具と、それら内、外筒金具間に位置して、それら金具を連結するゴム弾性体とからなる構造のものが採用され、その内筒金具側が一方の部材に、また外筒金具側が他方の部材に、それぞれ取り付けられて、それら二つの部材間を防振連結せしめるようになっている。
【0003】
そして、そのような防振ゴムにあっては、近年、軽量化等の目的をもって、外筒金具を、ナイロン等の樹脂の如き、金属以外の材質を用いて形成した、防振ゴムブッシュが、開発されてきている。しかしながら、そのような防振ゴムブッシュにあっては、例えば、サスペンションアームのアームアイに圧入されて使用される際に、樹脂製とされた外筒部材は、金属製のものよりも強度が低いため、相手材に対して大きな力で圧入することが出来ず、そのため、充分な抜け力を確保することが難しい問題を内在している。しかも、環境温度が高くなった際には、樹脂製とされた外筒部材にへたりが発生してしまうため、締め代が減少し、抜け力が低下してしまうといった問題もあったのである。また、逆に、温度が低くなった場合にあっても、そのような樹脂製の外筒部材が収縮して、外径が減少するため、抜け力が低下してしまい、その結果、圧入された相手材から防振ゴムブッシュが抜け外れてしまうといった問題も内在するものであった。
【0004】
そこで、かかる問題を解決するために、例えば、特許文献1には、相手材に圧入される合成樹脂製の外筒と金属製の内筒とをゴム弾性体にて一体的に連結したブッシュにおいて、前記合成樹脂製の外筒の外周面に、金属製リングを一体的に埋設せしめてなる構造のブッシュが、提案されている。このような構成とされたブッシュにあっては、前記合成樹脂製の外筒の外周面と一体的に設けられた金属製リングが、前記相手材に対して所定の締め代をもって圧入され得ることとなるところから、充分な抜け力を得ることが可能となっているのである。
【0005】
しかしながら、このような金属製リングを外筒の外周面に一体的に設けたブッシュにあっては、かかる金属製リングによって、圧入される相手材との締め代が確保されることにより、充分な抜け力を得ることが可能となるものの、環境温度が低下した際には、樹脂製の外筒に収縮が起こり、これによって外径が小さくなるために、そのような外筒が、それに一体的に設けられた金属製リングや、相手材から外れてしまい、結果として、圧入された相手材からブッシュが外れてしまうという恐れや、環境温度が上昇して、応力緩和されて、樹脂製の外筒にへたりが発生した際には、そのような樹脂製外筒と相手材との間の緊縛力が低下してしまい、そこにガタが生じてしまう恐れもあり、これによっても、ブッシュの抜けが惹起される問題を内在するものであった。
【0006】
【特許文献1】
実用新案登録第2574003号公報
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、環境温度の変化に対して、圧入される相手材との間の抜き力の低下を効果的に低く抑え得ることが可能な、従って相手材からのブッシュの抜け出しを効果的にに阻止し得る、軽量性に優れたブッシュを提供することにある。
【0008】
【解決手段】
そして、そのような技術的課題を解決するために、本発明にあっては、相手材に圧入される樹脂製の外筒部材と、該外筒部材の内側で、その軸方向に位置せしめられた内側部材と、それら外筒部材と内側部材との間に介装されて、両者を一体的に連結するゴム弾性体とを備えたブッシュにおいて、該外筒部材の内周面に接するように、金属製のリングが、該外筒部材の内側に介装せしめられていることを特徴とするブッシュを、その要旨とするものである。
【0009】
要するに、かくの如き本発明に従うブッシュにあっては、樹脂製とされた外筒部材の内周面に接するように金属製のリングが介装せしめられると共に、それら外筒部材及び金属製リングと該外筒部材の内側に配した内側部材とをゴム弾性体にて一体的に連結して防振ゴムブッシュが構成されているところから、このような構成とされたブッシュを相手材に圧入した際には、外筒部材の内周面に配された金属製のリングが、外筒部材と一体的に相手材の中へと圧入されるため、該金属製のリングが外筒部材を相手材に対して押し付けることとなり、相手材とブッシュとの間に充分な抜き力を確保することが可能となるのである。
【0010】
従って、そのような金属製のリングが外筒部材の内側から外筒部材を相手材に対して押し付けているところから、周辺の温度が上昇して、樹脂製の外筒部材にへたりが発生した場合にあっても、圧入された金属製リングの弾性的作用によって、へたりを生じた外筒部材を相手材に対して有効に押し付け、ブッシュと相手材との間の抜き力の低下を抑えることが可能となるのであり、また、周囲温度が低下した場合にあっても、そのような金属製のリングによって、外筒部材が相手材に対して押し付けられているところから、樹脂の収縮によって外筒部材の外径が縮径し、抜き力が低下してしまうといった問題も、効果的に回避乃至は解消され得ることとなり、以て、環境温度の変化に対し、相手材からのブッシュの抜け出しが効果的に阻止せしめられ得るのである。
【0011】
なお、このような本発明に従うブッシュの好ましい態様の一つによれば、前記外筒部材が、その軸方向の一端部において外向きフランジ部を一体的に有している一方、前記金属製リングが、該外筒部材の内周面から該外向きフランジ部の軸方向外側面に至るL字型乃至はし字型断面形状をもって周方向に延びる構造とされることとなる。このような構造の採用によって、金属製リングが樹脂製外筒部材の内周面に対して、効果的に装着せしめられ得ることとなるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明に係るブッシュについて、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0013】
先ず、図1及び図2には、本発明の一実施形態としての、自動車用サスペンションアームのアームアイ部に圧入して用いられるアームブッシュ10が、それぞれ、縦断面形態及び横断面形態において、示されている。それらの図において、アームブッシュ10は、内側部材としての内筒金具12と外筒部材としての樹脂スリーブ14とが互いに径方向に所定距離を隔てて同心的に配置される一方、それら内筒金具12及び樹脂スリーブ14が、それらの間において加硫成形されたゴム弾性体18によって弾性的に連結せしめられることによって、構成されているのである。そして、そこにおいて、樹脂スリーブ14の内周面には、その軸方向の一方の端部側において所定長さに亘って、その内周面と接するように、金属リング16が配されている。そして、
【0014】
より具体的には、かかるアームブッシュ10において、内筒金具12は、厚肉の小径円筒形状を呈しており、そのような内筒金具12の外側には、所定距離を隔てて、薄肉円筒形状の樹脂スリーブ14が配置されていると共に、更に、そのような樹脂スリーブ14の内周面に接するように、金属リング16が配されているのである。そして、これら内筒金具12と樹脂スリーブ14と金属リング16との間には、ゴム弾性体18が介装されており、このゴム弾性体18にて、それら内筒金具12と樹脂スリーブ14及び金属リング16とが弾性的に一体連結せしめられるようになっている。即ち、アームブッシュ10は、かかるゴム弾性体18が、内筒金具12の外周面と樹脂スリーブ14及び金属リング16の内周面に対してそれぞれ加硫接着されてなる、一体加硫成形品として形成されているのである。
【0015】
ところで、この本実施形態のアームブッシュ10において、樹脂スリーブ14は、例えばナイロン樹脂にガラス繊維を30%程度配合した強化樹脂製とされている。そして、このような樹脂スリーブ14の軸方向の一方の端部には、径方向外方へと延びるフランジ部14aが形成されているのである。このようなフランジ部14aを設けることによって、アームブッシュ10が圧入されるアームアイ部20の保持孔の端面とフランジ部14aが接するようになるところから、アームブッシュ10が、保持孔内部を通り抜けて、外れてしまうといった問題も、効果的に解消され得るのである。
【0016】
また、かかる樹脂スリーブ14の前記フランジ部14aが設けられた側とは反対側においては、樹脂スリーブ14のおおよそ軸方向中央部位から軸方向端部へ向かうに従って、外径は同一のまま、内径が漸次小となる、厚肉部14bが、形成されていると共に、そのような厚肉部14bの端部、換言すれば、樹脂スリーブ14の前記フランジ部14aの設けられた側とは軸方向において反対側となる端部には、その外径が端部に向かうに従って漸次小となる、テーパー部14cが設けられている。このように、樹脂スリーブ14に、厚肉部14bやテーパー部14cが形成されていることによって、樹脂スリーブ14をアームアイ部20の保持孔内に圧入し易くなると共に、該保持孔内に圧入されて、樹脂スリーブ14の外径が縮径された際には、厚肉部14bが薄肉の部位よりも大きな抜け力を発揮することとなるのである。
【0017】
そして、そのような樹脂スリーブ14の、前記フランジ部14aが設けられた端部側の内周面には、金属リング16が、その内周面に接するように、配設されているのである。このような金属リング16にあっては、樹脂スリーブ14と同様に、筒状の片側の端部が、径方向外方に向かって延びる、断面がL字状乃至はし字状のフランジ部16aとされて、形成されている。そして、金属リング16のフランジ部16aと樹脂スリーブ14のフランジ部14aとが当接するように、金属リング16が、圧入にて、樹脂スリーブ14の内周面へと挿入されて、目的とする位置に配置せしめられているのである。
【0018】
さらに、それら内筒金具12の外周面と樹脂スリーブ14及び金属リング16の内周面には、ゴム弾性体18が、それぞれ加硫接着せしめられており、これにより、それらを弾性的に連結してなる一体加硫成形品として、アームブッシュ10が構成されている。そして、ここでは、このようなアームブッシュ10が、サスペンションアームのアームアイ部20の保持孔内に圧入せしめられる一方、内筒金具12には、サスペンションロッドが取り付けられるようにして、用いられ、これによって、それらを防振支持せしめるようになっているのである。
【0019】
なお、このようなアームブッシュ10において、それを構成する加硫ゴム成形体たるゴム弾性体18を形成するゴム材料としては、公知の各種のゴム材料の中から、適宜に選択されて、用いられるものであって、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、カルボキシル変性NBR、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、マレイン酸変性EPM若しくはEPDM、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化IIR、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム等が、単独で若しくは複数を組み合わせて、用いられることとなる。また、このゴム材料を加硫する加硫剤についても、ゴム材料に応じて、例えば、硫黄、アルキルフェノール樹脂等の樹脂、酸化亜鉛等の金属酸化物、ヘキサメチレンジアミンカルバメート等のポリアミン類などが用いられ、更に、必要に応じて、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤等も、従来と同様に配合されることとなる。
【0020】
また、かかる内筒金具12と樹脂スリーブ14とを一体的に連結するゴム弾性体18には、図2に示される如く、ブッシュ軸方向に貫通する肉抜き孔18aの二つが、内筒金具12を挟むようにして対称的に設けられており、これによって、それら肉抜き孔18a,18aの対向方向において柔らかなバネ特性が発揮されるようになっている。
【0021】
従って、このような構成とされたアームブッシュ10にあっては、樹脂スリーブ14の内周面に対して、金属リング16が、その内周面に接するように配設されているところから、アームブッシュ10がアームアイ部20の保持孔内に圧入された際に、そのような金属リング16が、樹脂スリーブ14の内側から、樹脂スリーブ14を保持孔の内周面に対して押し付ける作用を発揮することとなるため、アームブッシュ10とアームアイ部20の保持孔との間に、より大きな抜け力を確保することが可能となるのである。加えて、そのように金属リング16が、樹脂スリーブ14の内側から、樹脂スリーブ14を保持孔の内周面に対して押し付けているところから、環境温度の変化により、例えば、周辺の温度が高くなり、樹脂スリーブ14にヘタリが生じた際にあっても、金属リング16の弾性的作用によって、ヘタリを生じた樹脂スリーブ14を保持孔の内周面に対して有効に押し付けることとなるところから、アームブッシュ10と保持孔との間の抜け力が効果的に確保され得ると共に、逆に、周囲温度が低くなった場合にあっても、そのような金属リング16が樹脂スリーブ14を保持孔の内周面に対して押し付けているところから、樹脂スリーブ14に収縮が発生して抜け力が低下してしまい、その結果、アームブッシュ10がサスペンションアームのアームアイ部20の保持穴から外れてしまうという問題も、悉く解消され得るところとなったのである。
【0022】
勿論、例示のアームブッシュ10にあっては、外筒部材が樹脂製の樹脂スリーブ14とされているところから、従来の金属スリーブを用いて構成されたアームブッシュに比して、より軽量性に優れたアームブッシュを構成することが可能となると共に、そのような樹脂スリーブ14の軸方向の一方の端部が、径方向外方に延びるフランジ部14aとされているところから、サスペンションアームのアームアイ部20の保持孔の端部に対してフランジ部14aが当接することによって、該保持孔内部から樹脂スリーブ14が、換言すればアームブッシュ10が抜け落ちてしまうといった恐れも、効果的に解消せしめられることとなるのである。
【0023】
また、樹脂スリーブ14の一部が厚肉とされているところから、アームブッシュ10がアームアイ部20の保持孔内に圧入せしめられた際に、薄肉とされた部位よりも、厚肉部と保持孔内周面との間の抜け力を、より効果的に確保することが可能となるのであり、アームブッシュ10がアームアイ部20の保持孔から外れてしまう問題が、有利に解消され得ることとなる。
【0024】
加えて、このような本実施形態のアームブッシュ10にあっては、金属リング16は、アームブッシュ10が相手材へ圧入される前は、樹脂スリーブ14の内側に、単に、接するように配されているところから、従来の、樹脂スリーブの外周面に金属リングを設けた場合と違って、樹脂スリーブ14と金属リング16とを一体的に成形する必要がなく、例えば、樹脂スリーブ14を射出成形によって成形する際に、面倒な金型内への金属リング16の固定といった工程が必要なくなるため、生産性も有利に向上することとなるのである。
【0025】
以上、本発明に従うブッシュの代表的な具体例について詳述してきたが、本発明が、そのような具体例に何等限定して解釈されるものでは決してなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、本発明が、当業者の知識に基づいて種々なる設計上の変更を加えたり、改良等を施したりした形態において実施され得るものであることは、言うまでもないところであり、また、そのような変形された実施の形態が、何れも、本発明の範疇に属するものであることが、理解されるべきである。
【0026】
例えば、上記した実施形態にあっては、金属リング16の長さ、換言すれば、金属リング16の樹脂スリーブ14内部への挿入量は、樹脂スリーブ14の長さの約1/5程度とされていたが、これ以上の長さをもつ金属リングであっても、何等差し支えない。尤も、その長さは、樹脂スリーブ14の長さの1/2程度まで、とされることが望ましいのである。これは、金属リング16が、樹脂スリーブ14の全体に亘って挿入されることとなると、樹脂スリーブ14と相手材との間により大きな抜け力を確保することが可能となるものの、樹脂スリーブ14を保持孔内部へ圧入する際に大きな力が必要となるために、圧入時に、樹脂スリーブ14、つまりアームブッシュ10が破損してしまう恐れがあることに加えて、アームブッシュ10全体の重量増加にもつながるからである。
【0027】
また、樹脂スリーブ14の材質にあっても、例示の実施形態においては、ナイロン樹脂にガラス繊維を配合したものが用いられているが、ナイロン樹脂等の樹脂のみからなるもの、更には、そのような樹脂に、ガラス繊維やカーボン繊維、或いは、その他各種の公知の添加剤を配合したもの等が、適宜に選択されて、使用されることとなる。
【0028】
さらに、例示の実施形態においては、樹脂スリーブ14や金属リング16の一方の端部に径方向外方へ延びるフランジ部14a,16aを設けたが、これらは、本発明の実施に必須のものではないのである。
【0029】
また、樹脂スリーブ14は、上例の実施形態においては、薄肉部位で約2.5mmの厚さのものが用いられていたが、これ以外にも、2mmから3mm程度の厚さのものが、好適に用いられることとなる。これは、樹脂スリーブ14が、これよりも厚くされると、相手材への圧入時に樹脂スリーブ14が割れてしまったり、重量が増加してしまう等といった恐れが生じるからである。また、逆に、これよりも薄くされた場合には、樹脂スリーブ14の強度が弱くなってしまい、環境温度の変化によるヘタリも早くなってしまったり、相手材への圧入時に樹脂スリーブ14が破損してしまう等の恐れがあるからである。
【0030】
同様に、金属リング16にあっても、上例の実施形態においては、約1.2mmの厚さのものが用いられていたが、樹脂スリーブ14の厚さや、その外径の大きさに応じて、1mmから1.6mm程度のものが、好適に用いられることとなる。これは、金属リング16が、これよりも厚くされると、アームブッシュ10をアームアイ部20の保持孔内部に圧入する際に、過度の圧力が必要となり、その結果、樹脂スリーブ14が破損してしまう恐れがあると共に、重量が増加し、アームブッシュ10の軽量性が損なわれることとなるのである。一方、金属リング16が、これ以上薄くされた場合にあっては、樹脂スリーブ14を圧入される相手材に対して押し付ける力が小さくなるため、金属リング16を樹脂スリーブ14の内周面に配設する効果が、減少してしまうのである。
【0031】
そして、このような金属リング16は、有利には、圧入によって、樹脂スリーブ14の内周面に配設され得るほか、金属リング16の存在下において、樹脂スリーブ14の成形を行う、所謂インサート成形操作によって、金属リング16を樹脂スリーブ14に一体的に配設することも可能である。
【0032】
さらに、例示の実施形態では、サスペンションアームのアームアイ部に圧入されるアームブッシュの例を挙げたが、本発明は、この他、自動車用エンジンマウントやデフマウント、或いは自動車以外の各種装置における種々なる筒型マウント(ブッシュ)に対して、適用することが可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従うブッシュにあっては、環境温度の変化により、樹脂製の外筒部材にヘタリが生じたり、外径収縮が惹起されたりした場合にあっても、圧入される相手材との間の抜き力の低下を低く抑えることが可能となるため、相手材からのブッシュの抜け出しが、効果的に阻止され得ると共に、軽量性に優れたブッシュを提供することが可能となったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うブッシュの一つであるアームブッシュの一例を示す縦断面説明図である。
【図2】図1のアームブッシュにおけるA−A断面説明図である。
【符号の説明】
10 アームブッシュ
12 内筒金具
14 樹脂スリーブ
16 金属リング
18 ゴム弾性体
20 アームアイ部

Claims (2)

  1. 相手材に圧入される樹脂製の外筒部材と、該外筒部材の内側で、その軸方向に位置せしめられた内側部材と、それら外筒部材と内側部材との間に介装されて、両者を一体的に連結するゴム弾性体とを備えたブッシュにおいて、該外筒部材の内周面に接するように、金属製のリングが、該外筒部材の内側に介装せしめられていることを特徴とするブッシュ。
  2. 前記外筒部材が、その軸方向の一端部において外向きフランジ部を一体的に有している一方、前記金属製リングが、該外筒部材の内周面から該外向きフランジ部の軸方向外側面に至るL字型乃至はし字型断面形状をもって周方向に延びる構造とされている請求項1記載のブッシュ。
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