JP2004137814A - 点字ブロック型補助信号灯及び交通信号装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】点字ブロックとしても使用できるものであって、歩行者用補助信号灯と同じようにして施工できる点字ブロック型補助信号灯、及びこれを備えた交通信号装置を供給することにある。
【解決手段】横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯において、表面と一体となって複数の凸部が配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネルと、このパネルの配列配置された凸部とある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子が実装されたLED実装基板と、このLED実装基板が収納されるボックスと、を備え、このボックスに前記LED実装基板を収納し、さらに前記パネルを前記LED実装基板と略平行に対面して前記ボックスに取り付けてなる点字ブロック型補助信号灯。
【選択図】 図1
【解決手段】横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯において、表面と一体となって複数の凸部が配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネルと、このパネルの配列配置された凸部とある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子が実装されたLED実装基板と、このLED実装基板が収納されるボックスと、を備え、このボックスに前記LED実装基板を収納し、さらに前記パネルを前記LED実装基板と略平行に対面して前記ボックスに取り付けてなる点字ブロック型補助信号灯。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に埋設して使用される補助信号灯であって、点字ブロックの機能を備えた点字ブロック型補助信号灯に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中に埋設して使用される補助信号灯としては、実開平9−73594号公報に開示された歩行者用補助信号灯があり、図6はこのものを地面に埋設したときの上面図、図7はこのものを地面に埋設したときの断面図である。このものは、横断歩道の歩行者停止付近の地面に埋設し、地上の歩行者信号と連動して複数色発光可能な歩行者用補助信号灯であって、2次元的に混在して配置された互いに発光色の異なる複数組の光源21、すなわち赤色LED21Rと青色LED21Bと、をボックス3に収納し、このボックス3の開口部を、透光材料で形成された窓12aを有した蓋体12で水などが侵入しないように塞いでなるものである。
【0003】
この補助信号灯の施工方法は、まず、横断歩道の歩行者停止位置付近において、所定の穴を掘り、この穴に光源21が収納されたボックス3を嵌め込む。その後蓋体21をボックス3の開口部に取り付ける。このとき水などが侵入しないように、防水性を確保すべくOリングなどの防水パッキンを途中で介在させて取り付けることにより施工が完了する。
【0004】
この歩行者用補助信号灯を点灯させると光源21の上部に設けられた窓12aより光が上方に放射するものとなる。これにより歩行者の足元で地上の歩行者信号と連動して信号光が発光するので、歩行者からの視認性が向上し交通安全の向上に役立つものとなる。
【0005】
このものは、上記した構成により、同じ表示面で赤色光及び青色光が発光できるため、その表示スペースが小さくでき、ひいては歩行者用補助信号灯の大きさやその埋込みスペースを小さくできるものとなっている。
【0006】
しかしながら、この歩行者用補助信号灯は、地面に埋設して使用した場合、その表示面に滑り止めとなる部分がない。特に、視認性を上げるために表示面を広くしたい場合(特に、幼児の足よりも大きくしたい場合)などは、滑り止めを考慮することが望まれていた。
【0007】
また、このものは補助信号灯であり、例えば、点字ブロックのように、その表面の凹凸により所定の情報を弱視者に与えるものではなかった。
【0008】
一方、表面の凹凸により所定の情報を弱視者に与える点字ブロックは、横断歩道の歩行者停止付近、つまり交通信号とは関係なく、例えば道路に沿って、さらに広範囲に渡り設けられているものである。また、都会などの街燈が多い明るい場所で、健常者から弱視者を比較的発見しやすい場所に設けられることが多いものであった。
【0009】
しかし、一部の暗がりなどの点字ブロックの存在がわかりにくい場所での使用を考慮し、その存在を光により示すという点字ブロックが特開2000−290944号公報に開示されている。図8は、これに示されたブロックの断面図、図9は、このブロックを点字ブロックに埋め込んだときの斜視図である。この点字ブロック100は、点字ブロック100に埋め込まれたブロック110が光るものであり、ブロック110は、その頂部に向けて光を放射する光源21と、光源21を収納するブロック本体10と、を備えて構成されている。
【0010】
このものを詳しく説明すると、ブロック本体10は、短円筒状をなした無色透明のものであり、このブロック本体10の頂部全体が光透過部10aとなっている。この光透過部10aは、表面が中央より周縁に向けてなだらかに低くなってゆく緩やかな下り勾配の球型凸形状をなしている。また、ブロック本体10の下面側は開口10xが設けられているとともに蓋体10cが取り付けられて塞がれた状態となっている。そして、ブロック本体10の内側空間Sには、発光機能を果たすのに必要な部品類が収納されている。
【0011】
この発光機能を果たすのに必要な部品類は、発光に必要な電力を発生する太陽電池60と、LEDを使った光源21と、電力蓄積用の電気二重層コンデンサ40と、光源21の点灯制御を司る点灯制御回路などを搭載したプリント基板50と、により構成され、これらは全て内側空間Sに収められている。そして、昼間の太陽光が降り注ぐ間は、太陽電池60で発生した電力が電気二重層コンデンサ40に蓄積され、一方、夕刻になり太陽が没して周囲が暗くなると、電気二重層コンデンサ40の蓄積電力が光源21へ供給されて光源21が自動的に点灯して点字ブロックが発光状態となるように構成されている。
【0012】
そして、このブロック110を点字ブロック100の中央に埋め込むことにより点字ブロック100が完成する。
【0013】
このように構成された点字ブロック100は、電力を供給する電気配線が不用なものとなるので、これを広範囲にわたり埋設するときの制約が少ないものとなる。さらに点字ブロック100は、夜間自動的に発光するので、点字ブロック100が歩行者の目に付き易くなるため点字ブロック100の凹凸に足を取られることが少なくなるものとなる。
【0014】
従って、このものは点字ブロックとしては有用なものであった。しかし、補助信号灯としての機能は備えてはおらず、例えば、このものは夜間の目印となる程度の光を発すれば良いものであり、補助信号灯に比べ光の量がかなり少なくてもよいものであった。仮に、補助信号灯の機能を備えるために、点字ブロック100の複数の頂部にブロック110を個々に埋め込み、光の量を増加させたとしても、施工において時間を要するものとなってしまう上に、ブロック110を一直線上に埋めることは、かなり難しいものとなってしまう。さらに、このものでは地上の歩行者信号と連動させるために複数埋め込んだブロック110を全て電気的に接続する必要もあり、このものは補助信号灯用として使えるものではなかった。
【0015】
【特許文献1】
実開平9−73594号公報
【0016】
【特許文献2】
特開2000−290944号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、点字ブロックとしても使用できるものであって、歩行者用補助信号灯と同じ程度の施工性を備えた点字ブロック型補助信号灯、及びこれを備えた交通信号装置を供給することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯において、表面と一体となって複数の凸部が配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネルと、このパネルの配列配置された凸部とある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子が実装されたLED実装基板と、このLED実装基板が収納されるボックスと、を備え、このボックスに前記LED実装基板を収納し、さらに前記パネルを前記LED実装基板と略平行に対面して前記ボックスに取り付けてなる点字ブロック型補助信号灯。
【0019】
請求項2に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1において、前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、前記パネルの配列配置された凸部と同じ配列配置で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部より放出するものであることを特徴とする。
【0020】
請求項3に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1において、前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、パネルの配列配置された凸部と凸部の略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの少なくとも凸部以外より放出するものであることを特徴とする。
【0021】
請求項4に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記パネルにパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることを特徴とする。
【0022】
請求項5に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項4において、前記透光部は、その配列配置が上下、左右対称に設けられたことを特徴とする。
【0023】
請求項6に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項2において、前記パネルの配列配置された凸部にパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項6において、前記柱状の透光部は、前記パネルの表面から突出する透光突出部を有し、この透光突出部により前記パネルの凸部を形成したものであることを特徴とする。
【0025】
請求項8に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項7において、前記透光突出部は、略円錐台の形状であることを特徴とする。
【0026】
請求項9に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項4乃至8のいずれかにおいて、前記透光部を、LED素子に近接させたことを特徴とする。
【0027】
請求項10に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記パネルの少なくとも凸部以外を透光性材料で形成したことを特徴とする。
【0028】
請求項11に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1乃至10のいずれかにおいて、前記LED素子は、一つのLED素子の中に、赤色に発光するチップと、青色に発光するチップと、緑色に発光するチップと、を備えたことを特徴とする。
【0029】
請求項12に係る発明の交通信号装置は、請求項1乃至11記載の点字ブロック型補助信号灯を横断歩道の歩行者停止位置付近において、複数、連続的に地面に埋設したことを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1を用いて説明する。図1は点字ブロック型補助信号灯を示す図で、図1(a)は上面図、図1(b)は側面から見たときの断面図である。
【0031】
この点字ブロック型補助信号灯は、横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯に使用されるものである。このものは、表面と一体となって複数の凸部1aが配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネル1と、このパネル1の配列配置された凸部1aとある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子21が実装されたLED実装基板2と、このLED実装基板2が収納されるボックス3と、を備えて構成されている。そして、この点字ブロック型補助信号灯は、ボックス3にLED実装基板2を収納し、さらにパネル1をLED実装基板2と略平行に対面してボックス3に取り付けてなるものである。以下、各々の構成部材について詳細な説明を行う。
【0032】
パネル1は、弾性を備えた樹脂又はゴム材で形成されたもので、一辺がおよそ30cm程度の正方形をなしたものである。そしてパネル1の表面には、所謂、点字ブロックの凸部と同じような形状ならびに配列となるように、複数の凸部1aが配列配置されている。そして、この凸部1aは、パネル1を透光性の材料により上下に貫通した柱状の透光部7によって形成されている。つまり、凸部1aは透光部7の一部であって、これは透光部7と一体に設けられた透光突出部がパネル1の表面から突出している部分である。そして、この透光部7は、その配列配置が上下、左右対称に設けられている。さらに透光部7の透光突出部は点字ブロックの凸部の形状に近いものとするために略円錐台の形状をなしており、その表面には、すべり止めとしての小さな凸凹が形成されている。また、LED素子21からの光は、透光部7を介してパネル1の下方から上方に放出されるものとなっている。
【0033】
LED実装基板2は、紙フェノール基板やガラスエポキシ基板などのプリント配線板を正方形の板状に加工したもの、又は、これらのプリント配線板にアルミ放熱板を貼り合わせることにより放熱性をよくした基板で、その一面には、LED素子21が縦横に略等間隔に実装されている。詳しくは、このLED素子21は、ボックス3にLED実装基板2を収納し、さらにパネル1をLED実装基板2と略平行に対面してボックス3に取り付けたときに、LED素子21がパネル1の配列配置された凸部1aと同じ配列配置で対向するように、LED実装基板2に実装されている。そして、LED実装基板2の反対側の面には、LED素子21を点灯させるための電子部品(図示せず)が実装されている。
【0034】
ここでLED素子21は、LED実装基板2に実装された、所謂、チップ部品からなる発光ダイオードや、アノードとカソードの電極を備えたチップ素子からLED実装基板2に直接ワイヤーボンディングにより接続された発光ダイオードなどが用いられる。そして、このLED素子21は、緑色に発光するLEDと、赤色に発光するLEDと、により構成されており、2つの色のLEDがほぼ接した状態で実装されている。そして、LED実装基板2は、有底短筒状であり上部に正方形の開口を備えた実装基板収納部材22にシリコン充填などの防水処理を施した上で収納、固定される。
【0035】
ボックス3は、厚手のもので錆びにくい鋼鈑、例えば厚さが3mm程度のステンレス鋼鈑などにより形成された上部に正方形の開口を有する箱状のものである。この箱状をなしたボックス3は、開口から底に向かう途中で水平となる段部3aを備えており、この段部3aを境にして、実装基板収納部材22を収納する上部空間と、地上の歩行者信号からの電気信号やLED素子21を駆動する電源を送受電するための下部空間に分かれている。そして下部空間を形成する壁面の一部には、受電のための受電コネクタが、その対向する壁面には、送電のための送電コネクタが各々防水機能を備えて取り付けられている。そして、ボックス3の受電コネクタと、実装基板収納部材22に取り付けられたLED実装基板2と、の間では、メンテナンスを考慮して実装基板収納部材22が着脱可能に配線され、さらに、受電コネクタと、送電コネクタと、の間では、送り配線がなされている。
【0036】
そして、LED実装基板2が収納された実装基板収納部材22をボックス3の段部3aにネジなどで取り付け固定することにより、実装基板収納部材22ひいてはLED実装基板2をボックス3に収納したものとなる。
【0037】
次に、この点字ブロック型補助信号灯の施工方法を説明する。まず、横断歩道の歩行者停止位置付近において、所定の穴を掘り、この穴にLED実装基板2が収納されたボックス3を嵌め込む。その後パネル1をボックス3の開口の部分に取り付ける。このとき水などが侵入しないように、防水性を確保すべくOリングなどの防水パッキンを途中で介在させて取り付ける。これによりパネル1がLED実装基板2と略平行に対面してボックス3に取り付けられることになり、点字ブロック型補助信号灯の施工が完了する。なお、パネル1をボックス3の開口の部分に取り付ける作業については、事前に工場などで組立てておいてもかまわない作業である。
【0038】
ここで重要なことは、パネル1に配列配置された複数の凸部1aと、LED実装基板2に実装された複数のLED素子21と、の位置関係が、パネル1をボックス3に取り付けることにより決まることである。つまり、パネル1をボックス3に取り付けることによりパネル1の凸部1aの真下にLED素子21が配置されるものとなることである。さらに、このものにおいては透光部7の下面に近接してLED素子21が配置されるものとなる。
【0039】
その後、この点字ブロック型補助信号灯を複数、連続的に地面に埋め、ボックス3の壁面に設けられた受電コネクタと送電コネクタを順次送り配線し、地上の歩行者信号灯と連動させることにより交通信号装置として使用できるものとなる。
【0040】
次に、このように施工された点字ブロック型補助信号灯を点灯させると、LED素子21は、地上の歩行者信号からの電気信号に応じた赤、又は緑の色で点灯する。さらに、歩行者信号灯が青から赤に移り変わるときの、所謂、青の点滅状態である場合には、緑の色で点滅をする。このように発光したLED素子21の光は、LED素子21の真上であって近接配置された透光部7を介して、パネル1の下方から上方に放出されるものとなる。そして、パネル1の表面から外部に放出されるLED素子21の光は、パネル1から突出した透光部7の略円錐台の形状をなした透光突出部により、略円錐台の平坦部より真上に集中するものと、略円錐台の斜めに傾いた箇所より斜め方向に放出されるものと、の2種類に大別されるものとなる。そして、いずれの光も略円錐台の表面にすべり止めとして形成された小さな凸凹により拡散光となって外部に放出される。ここでパネル1を上下に貫通する透光部7を設けたことにより、LED素子21の光は、透光部7の放出面すなわち略円錐台をなした透光突出部の表面からのみ放出されることになる。
【0041】
このようにして点灯した点字ブロック型補助信号灯は、LED素子21からの光を広い範囲で拡散するものに比べ、略円錐台をなした透光突出部の表面において、その輝度が高いものとなる。従って、歩行者からは、より認識しやすいものとなる。さらに、真上に出る光と斜め方向に出る光とにより、少し離れたところからは、斜めに出た光によりわずかに認識でき、このものの近傍に立ったときは、真上に出る光によりはっきりと認識できるといった使い分けが可能となる。従って、交差点の周辺において、車や自転車を運転するなどの点字ブロック型補助信号灯が不用な者からは見にくく、歩行者などこれが必要なものには、見やすいものとなる。
【0042】
さらに、このものは前述したように透光突出部が点字ブロックの凸部の形状に近いものであるとともに同じような配列で配置されているので、点字ブロックとしても使用できるものとなる。
【0043】
この実施の形態によると、点字ブロック型補助信号灯を、表面と一体となって複数の凸部1aが配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネル1と、このパネル1の配列配置された凸部1aとある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子21が実装されたLED実装基板2と、このLED実装基板2が収納されるボックス3と、を備え、このボックス3にLED実装基板2を収納し、さらにパネル1をLED実装基板2と略平行に対面してボックス3に取り付けてなしたことにより、ボックス3にパネル1を取り付けることで、パネル1に配列配置された複数の凸部1aと、LED実装基板2に実装された複数のLED素子21と、の位置関係が決まり組立てが完了するものとなり、これに受送電の配線をして埋設することで施工が完了するので、従来の歩行者用補助信号灯と同じ程度の施工性を備えたものとなる。そして地面に埋設したパネルの配列配置された凸部1aが所謂、点字ブロックの働きをするので点字ブロックとしても使用できるものとなる。
【0044】
さらに、このものは、LED実装基板2をボックス3に取り付けたときに、LED素子21は、パネル3の配列配置された凸部1aと同じ配列配置で対向するように、LED実装基板2に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部より放出するものであることにより、LED素子21から出た光がより短い経路で凸部から放出されるので効率のよいものとなる。
【0045】
また、透光部7は、その配列配置が上下、左右対称に設けられたことにより、このものを埋設するときは、その方向性に制約の少ないものとなる。
【0046】
また、パネル1の配列配置された凸部1aにパネル1を貫通する柱状の透光部7を設け、この透光部7よりLED素子21からの光をパネル1の上方に放出させるものであることにより、LED素子21から出た光は、透光部7を介して外部に放出されるものとなり、透光部7の形状や材質により光の出方を変えることができる。例えば、この透光部7の先端部にパネル1の表面から突出する透光突出部を設け、この透光突出部を略円錐台の形状とすることにより、真上に出る光と斜め方向に出る光とに分けることができ、少し離れたところからは斜めに出た光によりわずかに認識でき、このものの近傍に立ったときは真上に出る光によりはっきりと認識できるといった使い分けが可能となる。
【0047】
また、透光部7を、LED素子21に近接させたことによりLED素子21から出た光は、より効率よく透光部7に伝達されるものとなる。
【0048】
さらに、パネル1の配列配置された凸部1aに形成された透光突出部は点字ブロックとしても使えるものとなる。
【0049】
なお、LED素子は、緑色に発光するものと赤色に発光するものが各々、別々の位置で格子状に点在配列配置されたものや、青色に発光するものを加えて黄色の光を出せるものとしてもよい。さらに、信号が赤と緑のときでLED素子の発光する場所を変えても良い、例えば赤のときは赤の光で「×」とし、緑のときは緑の光で「○」としてもよい。
【0050】
次に、第1の実施の形態の応用例を説明する。図2は、第1の応用例で、図2(a)は点字ブロック型補助信号灯の上面図、図2(b)はこれを側面から見たときの断面図である。この応用例は、前述した透光部7の形状を変えたものである。つまり、透光部7を少し細い円柱とし、略円錐台をなしたパネル1の凸部1aの平坦部のみを透光部7で形成し、かつその平坦部においてはちいさな凸凹をなだらかなものとし、光の拡散を少なくしたものである。なお、その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には、同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0051】
このものは、透光部7によりLED素子21から出た光が、比較的まっすぐに上方に放出されるものとなるので、このものを上から見たときは第1の実施の形態のものよりさらに輝度のある光を認識でき、少し離れた所から見たときは、第1の実施の形態のものよりさらに光を感じにくいものとすることができる。従って、これを頼りにする、例えば弱視者からはさらに見やすく、これを必要としない車や自転車を運転する人などには、さらに目につきにくいものとすることができる。
【0052】
図3は、第2の応用例で、図3(a)は点字ブロック型補助信号灯の上面図、図2(b)はこれを側面から見たときの断面図である。この応用例は、前述した第1の応用例の透光部7とLED素子21の位置を変えたものである。つまり、LED実装基板2をボックス3に取り付けたときに、LED素子21は、パネルの配列配置された凸部1aと凸部1aの略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板2に実装されている。そして、LED素子1からの光をパネルの凸部1a以外より放出するために、透光部7をLED素子21に同じ位置で対向するようにパネル1の平坦な部分に設けている。なお、その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には、同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0053】
このものは、透光部7によりLED素子21から出た光が、比較的まっすぐに上方に放出されるものとなるので、このものを上から見たときは輝度のある光を認識でき、少し離れた所から見たときは、光を感じにくいものとすることができる。従って、これを頼りにする、例えば弱視者からは見やすく、これを必要としない車や自転車を運転する人などには、目につきにくいものとすることができる。さらに、パネル1の平坦部に透光部7を設けたことにより、パネル1の上に人が乗ったとしても凸部1aと透光部7との間に隙間ができるので、この隙間から光がもれるものとなり、これによりLED素子21からの光をより認識しやすいものとすることができる。
【0054】
なお、このものにおいてLED素子21は、パネルの配列配置された凸部1aと凸部1aの略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板2に実装され、その上に透光部7を設けているが、必ずしもパネルの配列配置された凸部と凸以外の略中間である必要はなく、適宜その位置を決めたものでもよい。
【0055】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図4を用いて説明する。図4は点字ブロック型補助信号灯を示す図で、図4(a)は上面図、図4(b)は側面から見たときの断面図である。このものは、第1の実施の形態におけるパネル1を変えたものである。図において、パネル1は、略円錐台をなした凸部1aも含めて全体が透明な強化ガラスや合成樹脂などにより形成されている。そして、パネル1全体がLED素子21からの光を外部に放出できるものとなっている。その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0056】
このように構成されたブロック型補助信号灯を点灯させるとLED素子21からの光は、すぐ上に近接して取り付けられた透明のパネル1を介してパネル1の上部に放出される。このときLED素子21の真上には、凸部1aが設けられているので、その光は、この凸部1aにより適度に拡散されるものとなる。さらにパネル1全体が透明であるのでLED素子21の光は、パネル1全体で放出されるものとなる。
【0057】
この実施の形態によると、パネル1の少なくとも凸部1a以外を透光性材料で形成したこと、ここでは略円錐台をなした凸部1aも含めて全体を透明なもので形成したことにより、LED素子21の光は、パネル1全体で放出されるものとなるので、パネル1全体で発光するやわらかい光を放出することができる。
【0058】
次に、第2の実施の形態の応用例を説明する。図5は、この応用例で、図5(a)は点字ブロック型補助信号灯の上面図、図5(b)はこれを側面から見たときの断面図である。この応用例は、第2の実施の形態で説明したもののパネル1の凸部1aを変え、さらにLED素子21の位置を変えたものである。つまり、LED実装基板2をボックス3に取り付けたときに、LED素子21は、パネルの配列配置された凸部1aと凸部1aの略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板2に実装されている。そして、パネル1の凸部1aは、黄色のもので少し固めのゴムなどをパネル1に埋め込んで形成されている。なお、その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には、同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0059】
このものにおいてもLED素子21の光は、パネル1全体で放出されるものとなるので、パネル1全体で発光するやわらかい光を放出することができる。さらに、パネル1の凸部1aを別の部材で構成しているので、凸部1aをすべり止め機能や、その耐久性などを考慮してより適切なものにすることができる。
【0060】
なお、第1又は第2の実施の形態においてパネル1の凸部の斜めに傾斜した箇所から光がでるものは、人がこの点字ブロック型補助信号灯の上に乗っても、光がパネル1の平坦部と足の隙間からもれるものとなる。さらに、この点字ブロック型補助信号灯より離れた箇所からは、突出した部分が光っているので、より見やすいものとなる。また、突出しているので多少パネル1に土やごみなどがたまっても受ける影響は少ない。さらに、この部分は、踏まれることが少ない箇所になるので、その表面も磨耗することが少ない。従って、磨耗により光の出方が変わることが少なく好都合である。
【0061】
さらに、凸部1aについては、略円錐台の形状に限らず、球面であってもよくこの場合は、放出される光がより均一に広がるものとなる。
【0062】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯において、表面と一体となって複数の凸部が配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネルと、このパネルの配列配置された凸部とある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子が実装されたLED実装基板と、このLED実装基板が収納されるボックスと、を備え、このボックスに前記LED実装基板を収納し、さらに前記パネルを前記LED実装基板と略平行に対面して前記ボックスに取り付けてなることにより、ボックスにパネルを取り付けることで、パネルに配列配置された複数の凸部と、LED実装基板に実装された複数のLED素子と、の位置関係が決まり、組立てが完了するものとなるので、従来の歩行者用補助信号灯と同じ程度の施工性を備えた点字ブロック型補助信号灯となる。そして地面に埋設したパネルの配列配置された凸部1aが所謂、点字ブロックの働きをするので点字ブロックとしても使用できる点字ブロック型補助信号灯となる。
【0063】
請求項2記載の発明にあっては、前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、前記パネルの配列配置された凸部と同じ配列配置で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部より放出するものであることにより、請求項1に記載の効果を奏するうえに、LED素子から出た光がより短い経路で凸部から放出されるので効率のよいものとなる。
【0064】
請求項3記載の発明にあっては、前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、前記パネルの配列配置された凸部以外の箇所で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部以外より放出するものであることにより、請求項1に記載の効果を奏するうえに、LED素子から出た光がより短い経路で凸部以外から放出されるので効率のよいものとなる。
【0065】
請求項4記載の発明にあっては、前記パネルにパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることにより、請求項1乃至3のいずれかに記載の効果を奏するうえに、LED素子から出た光は、透光部を介して外部に放出されるものとなり、透光部の形状や材質により光の出方を変えることができる。
【0066】
請求項5記載の発明にあっては、前記透光部は、その配列配置が上下、左右対称に設けられたことにより、請求項4に記載の効果を奏するうえに、このものを埋設するときは、その方向性に制約の少ないものとなる。
【0067】
請求項6記載の発明にあっては、前記パネルの配列配置された凸部にパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることにより、請求項2に記載の効果を奏するうえに、多少パネルに土やごみなどがたまっても周囲より高い所から光が放出されるので受ける影響は少ないものとなる。
【0068】
請求項7記載の発明にあっては、前記柱状の透光部は、前記パネルの表面から突出する透光突出部を有し、この透光突出部により前記パネルの凸部を形成したものであることにより、請求項6に記載の効果を奏するうえに、透光突出部の形状により、LED素子からの光の出方を変えることができる。
【0069】
請求項8記載の発明にあっては、前記透光突出部は、略円錐台の形状であることにより、請求項7に記載の効果を奏するうえに、真上に出る光と斜め方向に出る光とに分けることができ、少し離れたところからは斜めに出た光によりわずかに認識でき、このものの近傍に立ったときは真上に出る光によりはっきりと認識できるといった使い分けが可能となる。
【0070】
請求項9記載の発明にあっては、前記透光部を、LED素子に近接させたことにより、請求項4乃至8のいずれかに記載の効果を奏するうえに、LED素子から出た光は、より効率よく透光部に伝達されるものとなる。
【0071】
請求項10記載の発明にあっては、前記パネルの少なくとも凸部以外を透光性材料で形成したことにより、請求項1乃至3のいずれかに記載の効果を奏するうえに、LED素子の光は、パネル全体で放出されるものとなるので、パネル全体で発光するやわらかい光を放出することができる。
【0072】
請求項11記載の発明にあっては、前記LED素子は、一つのLED素子の中に、赤色に発光するチップと、青色に発光するチップと、緑色に発光するチップと、を備えたことにより、請求項1乃至10のいずれかに記載の効果を奏するうえに、黄色の光を出すことができるものとなる。
【0073】
請求項12記載の発明にあっては、請求項1乃至11記載の点字ブロック型補助信号灯を横断歩道の歩行者停止位置付近において、複数、連続的に地面に埋設することにより交通信号装置として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る点字ブロック型補助信号灯を示す図で、図1(a)は上面図、図1(b)は側面から見たときの断面図である。
【図2】同上の点字ブロック型補助信号灯の第1の応用例を示す図で、図2(a)は上面図、図2(b)は側面から見たときの断面図である。
【図3】同上の点字ブロック型補助信号灯の第2の応用例を示す図で、図3(a)は上面図、図3(b)は側面から見たときの断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る点字ブロック型補助信号灯を示す図で、図1(a)は上面図、図1(b)は側面から見たときの断面図である。
【図5】同上の点字ブロック型補助信号灯の第1の応用例を示す図で、図5(a)は上面図、図5(b)は側面から見たときの断面図である。
【図6】従来例に係る補助信号灯を示す図で、このものを地面に埋設したときの上面図である。図7はこのものを地面に埋設したときの断面図である。
【図7】同上の補助信号灯を地面に埋設したときの断面図である。
【図8】点字ブロックの従来例で、この一部に埋め込まれるブロック本体の断面図である。
【図9】同上のブロック本体を点字ブロックに埋め込んだときの斜視図である。
【符号の説明】
1 パネル
1a 凸部
2 LED実装基板
21 LED素子
3 ボックス
7 透光部7
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に埋設して使用される補助信号灯であって、点字ブロックの機能を備えた点字ブロック型補助信号灯に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中に埋設して使用される補助信号灯としては、実開平9−73594号公報に開示された歩行者用補助信号灯があり、図6はこのものを地面に埋設したときの上面図、図7はこのものを地面に埋設したときの断面図である。このものは、横断歩道の歩行者停止付近の地面に埋設し、地上の歩行者信号と連動して複数色発光可能な歩行者用補助信号灯であって、2次元的に混在して配置された互いに発光色の異なる複数組の光源21、すなわち赤色LED21Rと青色LED21Bと、をボックス3に収納し、このボックス3の開口部を、透光材料で形成された窓12aを有した蓋体12で水などが侵入しないように塞いでなるものである。
【0003】
この補助信号灯の施工方法は、まず、横断歩道の歩行者停止位置付近において、所定の穴を掘り、この穴に光源21が収納されたボックス3を嵌め込む。その後蓋体21をボックス3の開口部に取り付ける。このとき水などが侵入しないように、防水性を確保すべくOリングなどの防水パッキンを途中で介在させて取り付けることにより施工が完了する。
【0004】
この歩行者用補助信号灯を点灯させると光源21の上部に設けられた窓12aより光が上方に放射するものとなる。これにより歩行者の足元で地上の歩行者信号と連動して信号光が発光するので、歩行者からの視認性が向上し交通安全の向上に役立つものとなる。
【0005】
このものは、上記した構成により、同じ表示面で赤色光及び青色光が発光できるため、その表示スペースが小さくでき、ひいては歩行者用補助信号灯の大きさやその埋込みスペースを小さくできるものとなっている。
【0006】
しかしながら、この歩行者用補助信号灯は、地面に埋設して使用した場合、その表示面に滑り止めとなる部分がない。特に、視認性を上げるために表示面を広くしたい場合(特に、幼児の足よりも大きくしたい場合)などは、滑り止めを考慮することが望まれていた。
【0007】
また、このものは補助信号灯であり、例えば、点字ブロックのように、その表面の凹凸により所定の情報を弱視者に与えるものではなかった。
【0008】
一方、表面の凹凸により所定の情報を弱視者に与える点字ブロックは、横断歩道の歩行者停止付近、つまり交通信号とは関係なく、例えば道路に沿って、さらに広範囲に渡り設けられているものである。また、都会などの街燈が多い明るい場所で、健常者から弱視者を比較的発見しやすい場所に設けられることが多いものであった。
【0009】
しかし、一部の暗がりなどの点字ブロックの存在がわかりにくい場所での使用を考慮し、その存在を光により示すという点字ブロックが特開2000−290944号公報に開示されている。図8は、これに示されたブロックの断面図、図9は、このブロックを点字ブロックに埋め込んだときの斜視図である。この点字ブロック100は、点字ブロック100に埋め込まれたブロック110が光るものであり、ブロック110は、その頂部に向けて光を放射する光源21と、光源21を収納するブロック本体10と、を備えて構成されている。
【0010】
このものを詳しく説明すると、ブロック本体10は、短円筒状をなした無色透明のものであり、このブロック本体10の頂部全体が光透過部10aとなっている。この光透過部10aは、表面が中央より周縁に向けてなだらかに低くなってゆく緩やかな下り勾配の球型凸形状をなしている。また、ブロック本体10の下面側は開口10xが設けられているとともに蓋体10cが取り付けられて塞がれた状態となっている。そして、ブロック本体10の内側空間Sには、発光機能を果たすのに必要な部品類が収納されている。
【0011】
この発光機能を果たすのに必要な部品類は、発光に必要な電力を発生する太陽電池60と、LEDを使った光源21と、電力蓄積用の電気二重層コンデンサ40と、光源21の点灯制御を司る点灯制御回路などを搭載したプリント基板50と、により構成され、これらは全て内側空間Sに収められている。そして、昼間の太陽光が降り注ぐ間は、太陽電池60で発生した電力が電気二重層コンデンサ40に蓄積され、一方、夕刻になり太陽が没して周囲が暗くなると、電気二重層コンデンサ40の蓄積電力が光源21へ供給されて光源21が自動的に点灯して点字ブロックが発光状態となるように構成されている。
【0012】
そして、このブロック110を点字ブロック100の中央に埋め込むことにより点字ブロック100が完成する。
【0013】
このように構成された点字ブロック100は、電力を供給する電気配線が不用なものとなるので、これを広範囲にわたり埋設するときの制約が少ないものとなる。さらに点字ブロック100は、夜間自動的に発光するので、点字ブロック100が歩行者の目に付き易くなるため点字ブロック100の凹凸に足を取られることが少なくなるものとなる。
【0014】
従って、このものは点字ブロックとしては有用なものであった。しかし、補助信号灯としての機能は備えてはおらず、例えば、このものは夜間の目印となる程度の光を発すれば良いものであり、補助信号灯に比べ光の量がかなり少なくてもよいものであった。仮に、補助信号灯の機能を備えるために、点字ブロック100の複数の頂部にブロック110を個々に埋め込み、光の量を増加させたとしても、施工において時間を要するものとなってしまう上に、ブロック110を一直線上に埋めることは、かなり難しいものとなってしまう。さらに、このものでは地上の歩行者信号と連動させるために複数埋め込んだブロック110を全て電気的に接続する必要もあり、このものは補助信号灯用として使えるものではなかった。
【0015】
【特許文献1】
実開平9−73594号公報
【0016】
【特許文献2】
特開2000−290944号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、点字ブロックとしても使用できるものであって、歩行者用補助信号灯と同じ程度の施工性を備えた点字ブロック型補助信号灯、及びこれを備えた交通信号装置を供給することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯において、表面と一体となって複数の凸部が配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネルと、このパネルの配列配置された凸部とある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子が実装されたLED実装基板と、このLED実装基板が収納されるボックスと、を備え、このボックスに前記LED実装基板を収納し、さらに前記パネルを前記LED実装基板と略平行に対面して前記ボックスに取り付けてなる点字ブロック型補助信号灯。
【0019】
請求項2に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1において、前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、前記パネルの配列配置された凸部と同じ配列配置で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部より放出するものであることを特徴とする。
【0020】
請求項3に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1において、前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、パネルの配列配置された凸部と凸部の略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの少なくとも凸部以外より放出するものであることを特徴とする。
【0021】
請求項4に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記パネルにパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることを特徴とする。
【0022】
請求項5に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項4において、前記透光部は、その配列配置が上下、左右対称に設けられたことを特徴とする。
【0023】
請求項6に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項2において、前記パネルの配列配置された凸部にパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項6において、前記柱状の透光部は、前記パネルの表面から突出する透光突出部を有し、この透光突出部により前記パネルの凸部を形成したものであることを特徴とする。
【0025】
請求項8に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項7において、前記透光突出部は、略円錐台の形状であることを特徴とする。
【0026】
請求項9に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項4乃至8のいずれかにおいて、前記透光部を、LED素子に近接させたことを特徴とする。
【0027】
請求項10に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記パネルの少なくとも凸部以外を透光性材料で形成したことを特徴とする。
【0028】
請求項11に係る発明の点字ブロック型補助信号灯は、請求項1乃至10のいずれかにおいて、前記LED素子は、一つのLED素子の中に、赤色に発光するチップと、青色に発光するチップと、緑色に発光するチップと、を備えたことを特徴とする。
【0029】
請求項12に係る発明の交通信号装置は、請求項1乃至11記載の点字ブロック型補助信号灯を横断歩道の歩行者停止位置付近において、複数、連続的に地面に埋設したことを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1を用いて説明する。図1は点字ブロック型補助信号灯を示す図で、図1(a)は上面図、図1(b)は側面から見たときの断面図である。
【0031】
この点字ブロック型補助信号灯は、横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯に使用されるものである。このものは、表面と一体となって複数の凸部1aが配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネル1と、このパネル1の配列配置された凸部1aとある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子21が実装されたLED実装基板2と、このLED実装基板2が収納されるボックス3と、を備えて構成されている。そして、この点字ブロック型補助信号灯は、ボックス3にLED実装基板2を収納し、さらにパネル1をLED実装基板2と略平行に対面してボックス3に取り付けてなるものである。以下、各々の構成部材について詳細な説明を行う。
【0032】
パネル1は、弾性を備えた樹脂又はゴム材で形成されたもので、一辺がおよそ30cm程度の正方形をなしたものである。そしてパネル1の表面には、所謂、点字ブロックの凸部と同じような形状ならびに配列となるように、複数の凸部1aが配列配置されている。そして、この凸部1aは、パネル1を透光性の材料により上下に貫通した柱状の透光部7によって形成されている。つまり、凸部1aは透光部7の一部であって、これは透光部7と一体に設けられた透光突出部がパネル1の表面から突出している部分である。そして、この透光部7は、その配列配置が上下、左右対称に設けられている。さらに透光部7の透光突出部は点字ブロックの凸部の形状に近いものとするために略円錐台の形状をなしており、その表面には、すべり止めとしての小さな凸凹が形成されている。また、LED素子21からの光は、透光部7を介してパネル1の下方から上方に放出されるものとなっている。
【0033】
LED実装基板2は、紙フェノール基板やガラスエポキシ基板などのプリント配線板を正方形の板状に加工したもの、又は、これらのプリント配線板にアルミ放熱板を貼り合わせることにより放熱性をよくした基板で、その一面には、LED素子21が縦横に略等間隔に実装されている。詳しくは、このLED素子21は、ボックス3にLED実装基板2を収納し、さらにパネル1をLED実装基板2と略平行に対面してボックス3に取り付けたときに、LED素子21がパネル1の配列配置された凸部1aと同じ配列配置で対向するように、LED実装基板2に実装されている。そして、LED実装基板2の反対側の面には、LED素子21を点灯させるための電子部品(図示せず)が実装されている。
【0034】
ここでLED素子21は、LED実装基板2に実装された、所謂、チップ部品からなる発光ダイオードや、アノードとカソードの電極を備えたチップ素子からLED実装基板2に直接ワイヤーボンディングにより接続された発光ダイオードなどが用いられる。そして、このLED素子21は、緑色に発光するLEDと、赤色に発光するLEDと、により構成されており、2つの色のLEDがほぼ接した状態で実装されている。そして、LED実装基板2は、有底短筒状であり上部に正方形の開口を備えた実装基板収納部材22にシリコン充填などの防水処理を施した上で収納、固定される。
【0035】
ボックス3は、厚手のもので錆びにくい鋼鈑、例えば厚さが3mm程度のステンレス鋼鈑などにより形成された上部に正方形の開口を有する箱状のものである。この箱状をなしたボックス3は、開口から底に向かう途中で水平となる段部3aを備えており、この段部3aを境にして、実装基板収納部材22を収納する上部空間と、地上の歩行者信号からの電気信号やLED素子21を駆動する電源を送受電するための下部空間に分かれている。そして下部空間を形成する壁面の一部には、受電のための受電コネクタが、その対向する壁面には、送電のための送電コネクタが各々防水機能を備えて取り付けられている。そして、ボックス3の受電コネクタと、実装基板収納部材22に取り付けられたLED実装基板2と、の間では、メンテナンスを考慮して実装基板収納部材22が着脱可能に配線され、さらに、受電コネクタと、送電コネクタと、の間では、送り配線がなされている。
【0036】
そして、LED実装基板2が収納された実装基板収納部材22をボックス3の段部3aにネジなどで取り付け固定することにより、実装基板収納部材22ひいてはLED実装基板2をボックス3に収納したものとなる。
【0037】
次に、この点字ブロック型補助信号灯の施工方法を説明する。まず、横断歩道の歩行者停止位置付近において、所定の穴を掘り、この穴にLED実装基板2が収納されたボックス3を嵌め込む。その後パネル1をボックス3の開口の部分に取り付ける。このとき水などが侵入しないように、防水性を確保すべくOリングなどの防水パッキンを途中で介在させて取り付ける。これによりパネル1がLED実装基板2と略平行に対面してボックス3に取り付けられることになり、点字ブロック型補助信号灯の施工が完了する。なお、パネル1をボックス3の開口の部分に取り付ける作業については、事前に工場などで組立てておいてもかまわない作業である。
【0038】
ここで重要なことは、パネル1に配列配置された複数の凸部1aと、LED実装基板2に実装された複数のLED素子21と、の位置関係が、パネル1をボックス3に取り付けることにより決まることである。つまり、パネル1をボックス3に取り付けることによりパネル1の凸部1aの真下にLED素子21が配置されるものとなることである。さらに、このものにおいては透光部7の下面に近接してLED素子21が配置されるものとなる。
【0039】
その後、この点字ブロック型補助信号灯を複数、連続的に地面に埋め、ボックス3の壁面に設けられた受電コネクタと送電コネクタを順次送り配線し、地上の歩行者信号灯と連動させることにより交通信号装置として使用できるものとなる。
【0040】
次に、このように施工された点字ブロック型補助信号灯を点灯させると、LED素子21は、地上の歩行者信号からの電気信号に応じた赤、又は緑の色で点灯する。さらに、歩行者信号灯が青から赤に移り変わるときの、所謂、青の点滅状態である場合には、緑の色で点滅をする。このように発光したLED素子21の光は、LED素子21の真上であって近接配置された透光部7を介して、パネル1の下方から上方に放出されるものとなる。そして、パネル1の表面から外部に放出されるLED素子21の光は、パネル1から突出した透光部7の略円錐台の形状をなした透光突出部により、略円錐台の平坦部より真上に集中するものと、略円錐台の斜めに傾いた箇所より斜め方向に放出されるものと、の2種類に大別されるものとなる。そして、いずれの光も略円錐台の表面にすべり止めとして形成された小さな凸凹により拡散光となって外部に放出される。ここでパネル1を上下に貫通する透光部7を設けたことにより、LED素子21の光は、透光部7の放出面すなわち略円錐台をなした透光突出部の表面からのみ放出されることになる。
【0041】
このようにして点灯した点字ブロック型補助信号灯は、LED素子21からの光を広い範囲で拡散するものに比べ、略円錐台をなした透光突出部の表面において、その輝度が高いものとなる。従って、歩行者からは、より認識しやすいものとなる。さらに、真上に出る光と斜め方向に出る光とにより、少し離れたところからは、斜めに出た光によりわずかに認識でき、このものの近傍に立ったときは、真上に出る光によりはっきりと認識できるといった使い分けが可能となる。従って、交差点の周辺において、車や自転車を運転するなどの点字ブロック型補助信号灯が不用な者からは見にくく、歩行者などこれが必要なものには、見やすいものとなる。
【0042】
さらに、このものは前述したように透光突出部が点字ブロックの凸部の形状に近いものであるとともに同じような配列で配置されているので、点字ブロックとしても使用できるものとなる。
【0043】
この実施の形態によると、点字ブロック型補助信号灯を、表面と一体となって複数の凸部1aが配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネル1と、このパネル1の配列配置された凸部1aとある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子21が実装されたLED実装基板2と、このLED実装基板2が収納されるボックス3と、を備え、このボックス3にLED実装基板2を収納し、さらにパネル1をLED実装基板2と略平行に対面してボックス3に取り付けてなしたことにより、ボックス3にパネル1を取り付けることで、パネル1に配列配置された複数の凸部1aと、LED実装基板2に実装された複数のLED素子21と、の位置関係が決まり組立てが完了するものとなり、これに受送電の配線をして埋設することで施工が完了するので、従来の歩行者用補助信号灯と同じ程度の施工性を備えたものとなる。そして地面に埋設したパネルの配列配置された凸部1aが所謂、点字ブロックの働きをするので点字ブロックとしても使用できるものとなる。
【0044】
さらに、このものは、LED実装基板2をボックス3に取り付けたときに、LED素子21は、パネル3の配列配置された凸部1aと同じ配列配置で対向するように、LED実装基板2に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部より放出するものであることにより、LED素子21から出た光がより短い経路で凸部から放出されるので効率のよいものとなる。
【0045】
また、透光部7は、その配列配置が上下、左右対称に設けられたことにより、このものを埋設するときは、その方向性に制約の少ないものとなる。
【0046】
また、パネル1の配列配置された凸部1aにパネル1を貫通する柱状の透光部7を設け、この透光部7よりLED素子21からの光をパネル1の上方に放出させるものであることにより、LED素子21から出た光は、透光部7を介して外部に放出されるものとなり、透光部7の形状や材質により光の出方を変えることができる。例えば、この透光部7の先端部にパネル1の表面から突出する透光突出部を設け、この透光突出部を略円錐台の形状とすることにより、真上に出る光と斜め方向に出る光とに分けることができ、少し離れたところからは斜めに出た光によりわずかに認識でき、このものの近傍に立ったときは真上に出る光によりはっきりと認識できるといった使い分けが可能となる。
【0047】
また、透光部7を、LED素子21に近接させたことによりLED素子21から出た光は、より効率よく透光部7に伝達されるものとなる。
【0048】
さらに、パネル1の配列配置された凸部1aに形成された透光突出部は点字ブロックとしても使えるものとなる。
【0049】
なお、LED素子は、緑色に発光するものと赤色に発光するものが各々、別々の位置で格子状に点在配列配置されたものや、青色に発光するものを加えて黄色の光を出せるものとしてもよい。さらに、信号が赤と緑のときでLED素子の発光する場所を変えても良い、例えば赤のときは赤の光で「×」とし、緑のときは緑の光で「○」としてもよい。
【0050】
次に、第1の実施の形態の応用例を説明する。図2は、第1の応用例で、図2(a)は点字ブロック型補助信号灯の上面図、図2(b)はこれを側面から見たときの断面図である。この応用例は、前述した透光部7の形状を変えたものである。つまり、透光部7を少し細い円柱とし、略円錐台をなしたパネル1の凸部1aの平坦部のみを透光部7で形成し、かつその平坦部においてはちいさな凸凹をなだらかなものとし、光の拡散を少なくしたものである。なお、その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には、同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0051】
このものは、透光部7によりLED素子21から出た光が、比較的まっすぐに上方に放出されるものとなるので、このものを上から見たときは第1の実施の形態のものよりさらに輝度のある光を認識でき、少し離れた所から見たときは、第1の実施の形態のものよりさらに光を感じにくいものとすることができる。従って、これを頼りにする、例えば弱視者からはさらに見やすく、これを必要としない車や自転車を運転する人などには、さらに目につきにくいものとすることができる。
【0052】
図3は、第2の応用例で、図3(a)は点字ブロック型補助信号灯の上面図、図2(b)はこれを側面から見たときの断面図である。この応用例は、前述した第1の応用例の透光部7とLED素子21の位置を変えたものである。つまり、LED実装基板2をボックス3に取り付けたときに、LED素子21は、パネルの配列配置された凸部1aと凸部1aの略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板2に実装されている。そして、LED素子1からの光をパネルの凸部1a以外より放出するために、透光部7をLED素子21に同じ位置で対向するようにパネル1の平坦な部分に設けている。なお、その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には、同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0053】
このものは、透光部7によりLED素子21から出た光が、比較的まっすぐに上方に放出されるものとなるので、このものを上から見たときは輝度のある光を認識でき、少し離れた所から見たときは、光を感じにくいものとすることができる。従って、これを頼りにする、例えば弱視者からは見やすく、これを必要としない車や自転車を運転する人などには、目につきにくいものとすることができる。さらに、パネル1の平坦部に透光部7を設けたことにより、パネル1の上に人が乗ったとしても凸部1aと透光部7との間に隙間ができるので、この隙間から光がもれるものとなり、これによりLED素子21からの光をより認識しやすいものとすることができる。
【0054】
なお、このものにおいてLED素子21は、パネルの配列配置された凸部1aと凸部1aの略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板2に実装され、その上に透光部7を設けているが、必ずしもパネルの配列配置された凸部と凸以外の略中間である必要はなく、適宜その位置を決めたものでもよい。
【0055】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図4を用いて説明する。図4は点字ブロック型補助信号灯を示す図で、図4(a)は上面図、図4(b)は側面から見たときの断面図である。このものは、第1の実施の形態におけるパネル1を変えたものである。図において、パネル1は、略円錐台をなした凸部1aも含めて全体が透明な強化ガラスや合成樹脂などにより形成されている。そして、パネル1全体がLED素子21からの光を外部に放出できるものとなっている。その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0056】
このように構成されたブロック型補助信号灯を点灯させるとLED素子21からの光は、すぐ上に近接して取り付けられた透明のパネル1を介してパネル1の上部に放出される。このときLED素子21の真上には、凸部1aが設けられているので、その光は、この凸部1aにより適度に拡散されるものとなる。さらにパネル1全体が透明であるのでLED素子21の光は、パネル1全体で放出されるものとなる。
【0057】
この実施の形態によると、パネル1の少なくとも凸部1a以外を透光性材料で形成したこと、ここでは略円錐台をなした凸部1aも含めて全体を透明なもので形成したことにより、LED素子21の光は、パネル1全体で放出されるものとなるので、パネル1全体で発光するやわらかい光を放出することができる。
【0058】
次に、第2の実施の形態の応用例を説明する。図5は、この応用例で、図5(a)は点字ブロック型補助信号灯の上面図、図5(b)はこれを側面から見たときの断面図である。この応用例は、第2の実施の形態で説明したもののパネル1の凸部1aを変え、さらにLED素子21の位置を変えたものである。つまり、LED実装基板2をボックス3に取り付けたときに、LED素子21は、パネルの配列配置された凸部1aと凸部1aの略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板2に実装されている。そして、パネル1の凸部1aは、黄色のもので少し固めのゴムなどをパネル1に埋め込んで形成されている。なお、その他の第1の実施の形態と同一の構成部材には、同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0059】
このものにおいてもLED素子21の光は、パネル1全体で放出されるものとなるので、パネル1全体で発光するやわらかい光を放出することができる。さらに、パネル1の凸部1aを別の部材で構成しているので、凸部1aをすべり止め機能や、その耐久性などを考慮してより適切なものにすることができる。
【0060】
なお、第1又は第2の実施の形態においてパネル1の凸部の斜めに傾斜した箇所から光がでるものは、人がこの点字ブロック型補助信号灯の上に乗っても、光がパネル1の平坦部と足の隙間からもれるものとなる。さらに、この点字ブロック型補助信号灯より離れた箇所からは、突出した部分が光っているので、より見やすいものとなる。また、突出しているので多少パネル1に土やごみなどがたまっても受ける影響は少ない。さらに、この部分は、踏まれることが少ない箇所になるので、その表面も磨耗することが少ない。従って、磨耗により光の出方が変わることが少なく好都合である。
【0061】
さらに、凸部1aについては、略円錐台の形状に限らず、球面であってもよくこの場合は、放出される光がより均一に広がるものとなる。
【0062】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯において、表面と一体となって複数の凸部が配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネルと、このパネルの配列配置された凸部とある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子が実装されたLED実装基板と、このLED実装基板が収納されるボックスと、を備え、このボックスに前記LED実装基板を収納し、さらに前記パネルを前記LED実装基板と略平行に対面して前記ボックスに取り付けてなることにより、ボックスにパネルを取り付けることで、パネルに配列配置された複数の凸部と、LED実装基板に実装された複数のLED素子と、の位置関係が決まり、組立てが完了するものとなるので、従来の歩行者用補助信号灯と同じ程度の施工性を備えた点字ブロック型補助信号灯となる。そして地面に埋設したパネルの配列配置された凸部1aが所謂、点字ブロックの働きをするので点字ブロックとしても使用できる点字ブロック型補助信号灯となる。
【0063】
請求項2記載の発明にあっては、前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、前記パネルの配列配置された凸部と同じ配列配置で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部より放出するものであることにより、請求項1に記載の効果を奏するうえに、LED素子から出た光がより短い経路で凸部から放出されるので効率のよいものとなる。
【0064】
請求項3記載の発明にあっては、前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、前記パネルの配列配置された凸部以外の箇所で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部以外より放出するものであることにより、請求項1に記載の効果を奏するうえに、LED素子から出た光がより短い経路で凸部以外から放出されるので効率のよいものとなる。
【0065】
請求項4記載の発明にあっては、前記パネルにパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることにより、請求項1乃至3のいずれかに記載の効果を奏するうえに、LED素子から出た光は、透光部を介して外部に放出されるものとなり、透光部の形状や材質により光の出方を変えることができる。
【0066】
請求項5記載の発明にあっては、前記透光部は、その配列配置が上下、左右対称に設けられたことにより、請求項4に記載の効果を奏するうえに、このものを埋設するときは、その方向性に制約の少ないものとなる。
【0067】
請求項6記載の発明にあっては、前記パネルの配列配置された凸部にパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることにより、請求項2に記載の効果を奏するうえに、多少パネルに土やごみなどがたまっても周囲より高い所から光が放出されるので受ける影響は少ないものとなる。
【0068】
請求項7記載の発明にあっては、前記柱状の透光部は、前記パネルの表面から突出する透光突出部を有し、この透光突出部により前記パネルの凸部を形成したものであることにより、請求項6に記載の効果を奏するうえに、透光突出部の形状により、LED素子からの光の出方を変えることができる。
【0069】
請求項8記載の発明にあっては、前記透光突出部は、略円錐台の形状であることにより、請求項7に記載の効果を奏するうえに、真上に出る光と斜め方向に出る光とに分けることができ、少し離れたところからは斜めに出た光によりわずかに認識でき、このものの近傍に立ったときは真上に出る光によりはっきりと認識できるといった使い分けが可能となる。
【0070】
請求項9記載の発明にあっては、前記透光部を、LED素子に近接させたことにより、請求項4乃至8のいずれかに記載の効果を奏するうえに、LED素子から出た光は、より効率よく透光部に伝達されるものとなる。
【0071】
請求項10記載の発明にあっては、前記パネルの少なくとも凸部以外を透光性材料で形成したことにより、請求項1乃至3のいずれかに記載の効果を奏するうえに、LED素子の光は、パネル全体で放出されるものとなるので、パネル全体で発光するやわらかい光を放出することができる。
【0072】
請求項11記載の発明にあっては、前記LED素子は、一つのLED素子の中に、赤色に発光するチップと、青色に発光するチップと、緑色に発光するチップと、を備えたことにより、請求項1乃至10のいずれかに記載の効果を奏するうえに、黄色の光を出すことができるものとなる。
【0073】
請求項12記載の発明にあっては、請求項1乃至11記載の点字ブロック型補助信号灯を横断歩道の歩行者停止位置付近において、複数、連続的に地面に埋設することにより交通信号装置として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る点字ブロック型補助信号灯を示す図で、図1(a)は上面図、図1(b)は側面から見たときの断面図である。
【図2】同上の点字ブロック型補助信号灯の第1の応用例を示す図で、図2(a)は上面図、図2(b)は側面から見たときの断面図である。
【図3】同上の点字ブロック型補助信号灯の第2の応用例を示す図で、図3(a)は上面図、図3(b)は側面から見たときの断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る点字ブロック型補助信号灯を示す図で、図1(a)は上面図、図1(b)は側面から見たときの断面図である。
【図5】同上の点字ブロック型補助信号灯の第1の応用例を示す図で、図5(a)は上面図、図5(b)は側面から見たときの断面図である。
【図6】従来例に係る補助信号灯を示す図で、このものを地面に埋設したときの上面図である。図7はこのものを地面に埋設したときの断面図である。
【図7】同上の補助信号灯を地面に埋設したときの断面図である。
【図8】点字ブロックの従来例で、この一部に埋め込まれるブロック本体の断面図である。
【図9】同上のブロック本体を点字ブロックに埋め込んだときの斜視図である。
【符号の説明】
1 パネル
1a 凸部
2 LED実装基板
21 LED素子
3 ボックス
7 透光部7
Claims (12)
- 横断歩道の歩行者停止位置付近において地面に埋設され、地上の歩行者用信号灯と連動して複数色発光可能な補助信号灯において、表面と一体となって複数の凸部が配列配置された少なくとも一部に透光性を有するパネルと、このパネルの配列配置された凸部とある一定の位置関係となる箇所に複数のLED素子が実装されたLED実装基板と、このLED実装基板が収納されるボックスと、を備え、このボックスに前記LED実装基板を収納し、さらに前記パネルを前記LED実装基板と略平行に対面して前記ボックスに取り付けてなる点字ブロック型補助信号灯。
- 前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、前記パネルの配列配置された凸部と同じ配列配置で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部より放出するものであることを特徴とする請求項1記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記LED実装基板を前記ボックスに取り付けたときに、前記LED素子は、パネルの配列配置された凸部と凸部の略中間部となる箇所で対向するように、LED実装基板に実装されるとともに、LED素子からの光をパネルの凸部以外より放出するものであることを特徴とする請求項1記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記パネルにパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることを特徴とする請求項1乃至3記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記透光部は、その配列配置が上下、左右対称に設けられたことを特徴とする請求項4記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記パネルの配列配置された凸部にパネルを貫通する柱状の透光部を設け、この透光部より前記LED素子からの光をパネルの上方に放出させるものであることを特徴とする請求項2記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記柱状の透光部は、前記パネルの表面から突出する透光突出部を有し、この透光突出部により前記パネルの凸部を形成したものであることを特徴とする請求項6記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記透光突出部は、略円錐台の形状であることを特徴とする請求項7記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記透光部を、LED素子に近接させたことを特徴とする請求項4乃至8記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記パネルの少なくとも凸部以外を透光性材料で形成したことを特徴とする請求項1乃至3記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 前記LED素子は、一つのLED素子の中に、赤色に発光するチップと、青色に発光するチップと、緑色に発光するチップと、を備えたことを特徴とする請求項1乃至10記載の点字ブロック型補助信号灯。
- 請求項1乃至11記載の点字ブロック型補助信号灯を横断歩道の歩行者停止位置付近において、複数、連続的に地面に埋設したことを特徴とする交通信号装置。
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2002
- 2002-10-18 JP JP2002304905A patent/JP2004137814A/ja active Pending
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