JP2004137566A - スパッタリング用ターゲットの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のターゲット材の生産性を低下させることなく容易に且つ安定的に製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】金属製のカプセルに金属粉末を充填後、該カプセル内を真空密閉し、引き続き、該カプセルを熱間等方加圧焼結(HIP)処理してなるスパッタリング用ターゲットの製造方法において、金属製のカプセルの底部に、第1の金属粉末を充填する第1の工程と引続き該金属粉末の上に分離板材を設けると共に、該分離板材の上に第2の金属粉末を充填する工程を少なくとも1回以上繰り返す第2の工程の後、該カプセルを真空密封し、引続き該カプセルを熱間等方加圧焼結(HIP)処理することを特徴とするスパッタリング用ターゲットの製造方法。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体分野、ディスプレイ分野等に使用されているW,Mo,Cr,W−Mo,Cr−Mo,Ta,Ti,Ti−W等各種工業分野において、スパッタリング用として多種、多用されているターゲット材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の工業分野において幅広く使用されているターゲット材の製造方法は、一般に下記のように大別される。その一つは、ターゲット材を溶解−鋳造法によるインゴットまたは粉末冶金法による焼結体に圧延、鍛造等の熱間加工を施して板材とするものであり、また、別の方法としては、粉末冶金法による成形体を用いて熱間等方加圧焼結(以下、HIPと称す)により成形し、板材としたものである。
【0003】
近年、これらのターゲット材において、その量産化、大型化が望まれてきている。かかる、従来の技術として引用文献1に開示されている。この引用文献1に開示されている技術内容は、金属粉末を金属製のカプセルに充填し、該カプセルを真空密封し、続いて該カプセルをHIP処理して均質なる成形体を得、その成形体を所定の厚みにスライスして複数個のターゲット材を製造方法である。
【0004】
また、引用文献2には、後述する本発明とその目的は相違するが、スパッタリング時におけるターゲット材とバッキングプレートとの熱圧着を防止することを目的として、ターゲット材とバッキングプレートとの接着面の一方の面に、予めTiN、SiN等から成る薄膜を形成の後、両者を環状の部材にて合体し、その後スパッタリング用のターゲット材として使用する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記引用文献1に開示されている技術は、下記のような課題を有している。すなわち、この技術は、前記のごとく、HIP処理にて形成してなる成形体を所定の厚みにスライスして複数個のターゲット材を得るものであるため、まず、この成形体の材質がCrのように、柔らかい材質であればスライス加工が可能であるが、その材質が硬いW,W−Mo等であればスライス加工が難しい。また、柔らかい材質であっても、スライスによるノコ歯部分の歩留り低下、スライス加工時間分の生産性の低下、さらにはスライス時の切粉発生による環境の汚染等が生じ実用的な技術として大きな課題を有している。
【0006】
一方、前記引用文献2に開示されている技術、すなわち、ターゲット材とバッキングプレートとの接着面の一方の面に、予めTiN、SiN等から成る薄膜を形成の後、両者を環状の部材にて合体し、使用する技術では、以下の課題を有している。すなわち、ターゲット材とバッキングプレートとの接着面の一方の面に、TiN、SiN等から成る薄膜を形成させるため、この薄膜を形成させるための設備および成形用のターゲット材が別途必要であり、また、この薄膜形成させるために多くの時間が必要であり、結果的に目的とするスパッタリング用ターゲットの生産性が大幅に低下する等種々の課題を有しており、実用的な技術でない。
【0007】
【従来技術】
(a)引用文献1 特開昭63−162863号公報
(b)引用文献2 特許第2533573号公報
【0008】
上述したような従来技術の課題に鑑み、本発明の目的は複数のターゲット材の生産性を低下させることなく、容易に、かつ安定的に製造できる製造方法を提供することである。その発明の要旨とするところは、
(1)金属製のカプセルに金属粉末を充填後、該カプセルを真空密封し、引続き該カプセルを熱間等方加圧焼結(HIP)処理してなるスパッタリング用ターゲットの製造方法において、金属製のカプセルの底部に、第1の金属粉末を充填する第1の工程と引続き該金属粉末の上に分離板材を設けると共に、該分離板材の上に第2の金属粉末を充填する工程を少なくとも1回以上繰り返す第2の工程の後、該カプセルを真空密封し、引続き該カプセルを熱間等方加圧焼結(HIP)処理することを特徴とするスパッタリング用ターゲットの製造方法。
【0009】
(2)分離板材として、グラファイト、金属、セラミックスからなる前記金属粉末とは異なる異種材とすることを特徴とする前記(1)に記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
(3)第1工程から第2工程における金属粉末の種類を、各々の工程で同一または相違させることを特徴とする前記(1)〜(2)記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
(4)第1工程から第2工程における金属粉末の充填量を、各々の工程で同一または相違させることを特徴とする前記(1)〜(3)記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
【0010】
(5)金属製のカプセルを真空密封する前に、前記積層された金属粉末と分離板材とを上部から常温プレスにて加圧することを特徴とする前記(1)〜(4)記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
(6)第1工程の金属粉末を充填する前に、金属製のカプセルの底部に分離板材を設けると共に、前記金属製のカプセル内を真空密封する前に、第2工程における最終の金属粉末の上に分離板材を設けることを特徴とする前記(1)〜(5)記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法にある。
【0011】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の主要な構成における基本的な考えについて、以下に説明する。前工程で充填した金属粉末と次工程で充填する金属粉末との間に設ける分離板材、または、第1の金属粉末を充填する前に金属製のカプセルの底部に設ける分離板材、さらに、前記金属製のカプセルを真空密封する前に、第2工程における最終の金属粉末の上に設ける分離板材の材質として、グラファイト、金属、セラミックスからなる前記金属粉末とは異なる異種材とすればよい。
【0012】
一般に金属製のカプセルに金属粉末を充填後、このカプセルを真空密封し、引続き、このカプセルをHIP処理することにより、前記のカプセル内に充填された金属粉末は、HIP処理による高温および高圧の作用を受け、各々の粉末は焼結により緻密化、かつ強固な成形体に形成される。一方、本発明が対象とする金属粉末の種類には、W,Mo,Cr,W−Mo,Cr−Mo,Ta,Ti,Ti−W等の他にもこれらの金属粉末の合金、さらには、これらの金属粉末と酸化物、窒化物、珪化物等との混合物等種々がある。
【0013】
ここで、一例を挙げて説明すると、極めて高い融点を有する金属粉末であるWにおいて、その加熱温度は、一般的に1500〜2000℃で実施され、一方、Wより融点の低いMo、Cr等の金属粉末の加熱温度は、一般的に1000〜1500℃で実施されている。従って、前記分離板材の材質として適切であるグラファイト、金属、セラミックス等の選定に当たっては、この金属粉末のHIP処理において、分離板材が金属粉末と溶着することがないような材質を選定すれば良い。
【0014】
以下に、幾つかの例を挙げて、具体的に説明する。
上述したように、高いHIP処理温度で処理する金属粉末がWの場合、その分離板材としては、グラファイト、セラミックスが好ましく、また、HIP処理温度が、1500℃以下の金属粉末等の場合、その分離板材としては、上記グラファイト、セラミックス以外にSUS材等の金属も好ましい。
次に、分離板材の厚みについては、下記の基本的な考えに基づいて設定するとよい。すなわち、HIP処理の効率(歩留り)の点からは、薄い方が容積効率の点で好ましく、一方、耐久性、すなわち、分離部材を再利用する点からは、厚い方が望ましい。従って、その適正な厚み範囲としては、0.1mm以上、1mm以下が望ましい。
【0015】
以下、本発明について図面に従って詳細に説明する。
図1は、本発明の基本となすターゲット材製造の一連の工程図である。この図に示すように、金属製カプセル1の中に、図1(a)に示すように、第1の粉末3を充填する。その後、図1(b)に示すように、前記第1の粉末3の上に分離板材6が設けられ、次に、図1(c)に示すように、分離板材6の上に、第2の粉末4が充填される。続いて、図1(d)に示すように、金属製カプセルの蓋体10が被せられ、真空密閉し、その後、図示していないHIP装置に配設され、所定のHIP処理が施される。その後、外に出された缶体は、金属製のカプセルを機械加工等で除去すると図1(e)に示すように、分離板材6の配設効果によって2個のターゲット材7を容易に製造することが出来る。
【0016】
続いて、図2を用いて本発明の他の実施例を説明する。図2は、金属製カプセルに各々充填する金属粉末の充填量を各々相違させた場合の金属製カプセルの断面図であり、この図のように、各段において、充填する金属粉末の量を種々の量に調整・設定し、充填することにより所定厚みのターゲット材を容易に製造することが可能である。さらに、金属製カプセル1の各々充填する金属粉末の充填量を各々相違(t1 〜t4 )させると共に、金属粉末の材質を変更することも容易に可能であり、この場合、Mo、Cr、Cr−Mo等、多種、多用のターゲット材を容易に製造することが可能である。
以上が本発明の基本的な構成の説明であるが、本発明においては、金属粉末の充填後、さらに、次に述べる常温プレスを実施すると、HIP処理によるターゲット材の収縮・反りが小さくなり歩留りが向上するためより好ましい。
【0017】
以下に、前記常温プレスについて、図3(a)および図3(b)を用いて説明する。この図3は、本発明の他の実施例で粉末充填後に常温プレスによる加圧を実施した概要図である。図3(a)に示すように、金属製カプセル1内には、2枚の分離板材6によって、第1〜3までの3つの金属粉末3、4、5が充填される。その後、該金属製カプセル1を、支持枠体9に載置し、その後、第3の金属粉末5の上に、加圧板8が設けられる。プレス装置2によって、上方から下方に向けて全ての金属粉末は加圧される。加圧後は、前記の通り、加圧面の上部に金属製カプセルの蓋体10が設けられ、前記と同様な工程によりターゲット材が製造される。このように、金属製カプセル1内に、各種の金属粉末を充填後、常温プレスにて該粉末を加圧後、真空密閉・HIP処理することにより高密度で結晶粒径が微細ターゲット材を高歩留りで低コスト、かつ安定して容易に製造することが可能となる。
【0018】
常温プレスの条件としては、常温プレスで加圧後の粉末の相対密度:35〜75%とする。加圧後の金属粉末の相対密度が35%未満になると、後工程のHIP処理において、高温かつ高圧なる処理を施すことにより、収縮による変形、反りが大きく、歩留り良くターゲット材を得ることができない。一方75%を超えるためには、大型、大能力のプレス機が必要となり、設備能力上好ましくない。また、常温で圧力20〜500MPaとする。圧力を、例えば600MPa位に高くすると、特に大型、大能力のプレス機を要し、前記常温プレスで加圧・成形される金属粉末における相対密度が高くなるものの設備費が高価である。従って、その上限は、500MPa以下が好ましい。また、圧力の下限値20MPa未満では、圧力が低すぎるため、粉末の充填密度が向上せず、常温プレスで加圧・成形される金属粉末における相対密度が低くなる。
【0019】
以上の説明が、本発明の基本的な構成であるが、さらに、本発明の応用について以下に説明する。図4は、本発明の別の実施例で、キャニング概要図である。HIP処理の場合において、金属製カプセル1、金属製カプセルの蓋体10との金属粉末との剥離製を向上させるためには、この図に示す如く、第1の金属粉末3を充填する前に、金属製のカプセルの底部に分離板材6を設けると共に、前記金属製のカプセル1内を真空密閉する前に、第2工程における最終の第2の金属粉末4の上に分離板材6を設けることにより容易にその効果を得ることが可能となる。
【0020】
【実施例】
以下に、具体的な実施例を比較例と共に記載する。
(実施例1)
実施例1として、表1に示す種々の条件でテストを実施した。本発明例No.1、2と比較例No.3とは、いづれも同じ金属粉末であるWを使用して同じHIP処理条件で、本発明例No.2と比較例No.3とは、同じプレス条件でターゲット材を製造した。本発明例No.1、2においては、前記図1(a)〜図(e)に示したように、金属カプセル1の直径が200mm、分離板材6として、0.2mm厚みの市販のグラファイト材を上下の金属粉末の間に配設し、Wの金属粉末を2段・合計充填厚み約40mm(1段の充填厚は、約20mm)に充填した。
【0021】
【表1】
Figure 2004137566
【0022】
一方、比較例No.3では、金属カプセル1の直径が前記本発明例と同じ200mm、Wの金属粉末は、1段のみとし、1段のプレス前の充填厚は、前記本発明の実施例と同様に、約20mmに充填した。充填後、本発明例No.2と比較例No.3とは、共に、表1に記載の常温プレスを実施し、その後、前記3個の缶を真空密閉後、表1に示すHIP処理を実施した。その後、HIP装置から取り出し、共に金属製のカプセルの外周部をウォータージェットにて切断し、カプセルを取り除いた。この時、本発明例No.1、2において、上下のターゲット材は、容易に2分割でき、前記分離板材としてグラファイト材を配設した効果を十分に確認できた。尚、本発明例No.1、2において、グラファイト面と接していたターゲット材の表面は、HIP処理による数μm厚みの反応層が共に生じていたが、当該ターゲット材の製品加工時に必須である機械加工により、容易に除去できた。
【0023】
更に、ターゲット材の性状を比較するために本発明例No.1、2及び比較例No.3であるターゲット材の相対密度及び平均結晶粒径を測定した。表1から明らかなように、本発明No.1及びNo.2において、各々上下2個のターゲット材の相対密度及び平均結晶粒径は、いづれも同様な数値を示しており、均質なターゲット材が製造できている。また 本発明例No.2と比較例No.3との相対密度及び平均結晶粒径は共に同様な数値を示している。以上により、本発明の作用・効果が顕著であることが確認できた。更に、本発明例No.1とNo.2とのターゲット材の厚みは、本発明例No.1方が、若干厚くなっているのは収縮時の反りが大きいためである。
【0024】
(実施例2)
実施例2として、本発明例を前記図2に示す金属製のカプセル1に、t1 =約30mm、t2 =約20mm、t3 =約15mm、t4 =約10mmである金属粉末の充填厚みのみが異なり、同じ金属粉末であるWを使用し、表2に示す同じプレス条件及びHIP処理条件で、ターゲット材を製造した。尚、金属製カプセル1の直径は、200mm、分離板材6として、0.3mm厚みの市販のグラファイト材を使用した。充填後、表2に示す常温プレスを実施し、その後、缶を真空密閉後、表2に示すHIP処理を実施した。その後、HIP装置から取り出し、金属製カプセル1の外周部をウォータージェットにて切断し、カプセルを取り除いた。この時、4つのターゲット材は、容易に4分割でき、前記グラファイト材を配設した効果を十分に確認できた。尚、本発明例において、グラファイト面と接していたターゲット材の表面は、各々HIP処理による数μm厚みの反応層が生じていたが、当該ターゲット材の製品加工時に必須である機械加工により、容易に除去できた。
【0025】
【表2】
Figure 2004137566
【0026】
更に、前記4分割したターゲット材の性状を比較するために全てのターゲット材の相対密度及び平均結晶粒径を測定した。表2から明らかなように、本発明の上下4個のターゲット材において、相対密度及び平均結晶粒径は、いづれも同様な数値を示しており、均質なターゲット材が製造できている。尚、今回のテストでは、実施してないが、図4に示すとおり、金属製カプセル1との接触面側、金属製カプセルの蓋体10面との接触面側に、分離板材を各々配設して、HIP処理を実施すると、HIP後、更に金属カプセルとターゲット材の分離効果がでることは、明確である。
【0027】
(実施例3)
実施例3として、異種金属粉末を用いた。本発明例を前記図1に示す金属製のカプセル1に、Mo金属粉末をt1 =約20mm、Cr金属粉末をt2 =約15mmを使用し、表3に示す同じプレス条件及びHIP処理条件で、ターゲット材を製造した。尚、金属製カプセル1の直径は、200mm、分離板材6として、0.3mm厚みの市販のアルミナ材を使用した。充填後、表3に示す常温プレスを実施し、その後、缶を真空密閉後、表3に示すHIP処理を実施した。その後、HIP装置から取り出し、金属製カプセル1の外周部をウォータージェットにて切断し、カプセルを取り除いた。この時、2つのターゲット材は、容易に2分割でき、前記アルミナ材を配設した効果を十分に確認できた。尚、本発明例において、アルミナ面と接していたターゲット材の表面は、HIP処理による数μm厚みの反応層が生じていたが、当該ターゲット材の製品加工時に必須である機械加工により、容易に除去できた。
【0028】
【表3】
Figure 2004137566
【0029】
更に、前記2分割したターゲット材の性状を比較するために全てのターゲット材の相対密度及び平均結晶粒径を測定した。表3から明らかなように、本発明の上下2個のターゲット材において、相対密度が高く、平均結晶粒径の小さな数値を示しており、高品質のターゲット材が製造できている。尚、今回のテストでは、実施してないが、図4に示すとおり、金属製カプセル1との接触面側、金属製カプセルの蓋体10面との接触面側に、分離板材を各々配設して、HIP処理を実施すると、HIP後、更に金属カプセルとターゲット材の分離効果がでることは、明確である。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により複数のターゲット材の生産性を低下させることなく低いコストで且つ安定して容易に製造できる製造方法を提供でき、その工業的な効果は、顕著なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で、ターゲット材製造の一連の工程図である。
【図2】本発明の他の実施例で、粉末の充填量を相違させた断面図である。
【図3】本発明の他の実施例で、キャニング時に常温プレスによる加圧を実施した概要図である。
【図4】本発明の他の実施例で、キャニング概要図である。
【符号の説明】
1 金属製カプセル
2 プレス装置
3 第1の金属粉末
4 第2の金属粉末
5 第3の金属粉末
6 分離板材
7 ターゲット材
8 加圧板
9 支持枠体
10 金属製カプセルの蓋体

Claims (6)

  1. 金属製のカプセルに金属粉末を充填後、該カプセルを真空密封し、引続き該カプセルを熱間等方加圧焼結(HIP)処理してなるスパッタリング用ターゲットの製造方法において、金属製のカプセルの底部に、第1の金属粉末を充填する第1の工程と引続き該金属粉末の上に分離板材を設けると共に、該分離板材の上に第2の金属粉末を充填する工程を少なくとも1回以上繰り返す第2の工程の後、該カプセルを真空密封し、引続き該カプセルを熱間等方加圧焼結(HIP)処理することを特徴とするスパッタリング用ターゲットの製造方法。
  2. 分離板材として、グラファイト、金属、セラミックスからなる前記金属粉末とは異なる異種材とすることを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
  3. 第1工程から第2工程における金属粉末の種類を、各々の工程で同一または相違させることを特徴とする請求項1〜2記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
  4. 第1工程から第2工程における金属粉末の充填量を、各々の工程で同一または相違させることを特徴とする請求項1〜3記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
  5. 金属製のカプセルを真空密封する前に、前記積層された金属粉末と分離板材とを上部から常温プレスにて加圧することを特徴とする請求項1〜4記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
  6. 第1工程の金属粉末を充填する前に、金属製のカプセルの底部に分離板材を設けると共に、前記金属製のカプセル内を真空密封する前に、第2工程における最終の金属粉末の上に分離板材を設けることを特徴とする請求項1〜5記載のスパッタリング用ターゲットの製造方法。
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