JP2004137361A - 水溶性フィルムおよびその包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷水溶解性が良好で、特に繊維柔軟剤を包装した際に高い溶解性を有し、経時的に溶解性が低下しないポリビニルアルコール系の水溶性フィルムおよび、繊維柔軟剤を包装した包装体を提供すること。
【解決手段】分子の主鎖中にビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位および非イオン性単量体単位を含有し、かつ下記式(I)〜(III)を満足するビニルアルコール系重合体からなる水溶性フィルム。
75≦X≦90 …(I)
0≦Z≦10 …(II)
100×Z+100≦P≦(X−93)×16/3+300 …(III)
X:ビニルアルコール単位の含有量(モル%)
Z:非イオン性単量体単位の含有量(モル%)
P:ビニルアルコール系重合体の重合度
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水溶性フィルムおよびこれを用いた包装体に関する。さらに詳しくは、本発明は、分子の主鎖中にポリビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位、非イオン性単量体単位を含有し、かつこれらの単位の含有量および重合度が特定されたビニルアルコール系重合体からなる水溶性フィルム、および繊維柔軟剤を該水溶性フィルムで包装してなる包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、洗濯用洗剤、農薬、漂白剤、トイレタリー製品、工業用薬品をはじめとする各種薬品類の使用方法として、それらの薬品類を一定量ずつ水溶性フィルムにより密封包装し(単位包装)、使用時にその包装形態のまま水中に投入し、内容物を包装フィルムごと水に溶解または分散させて使用する方法が行われるようになってきている。この単位包装の利点として、身体に危険な薬品の使用時に直接触れることなく使用できること、内容物が一定量で包装されているために、使用時に計量する必要がないこと、薬剤を包装している容器の使用後の処理が不要であることなどが挙げられる。
【0003】
水溶性フィルムを用いて各種薬品類を密封包装することについては、すでに多くの報告がなされている。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3などには、衣料の洗濯に用いる1回分の洗剤を、部分けん化ポリビニルアルコールからなる水溶性フィルムで単位包装することが記載されている。しかし、部分けん化ポリビニルアルコールからなる水溶性フィルムは、低温でのフィルムの溶解性が十分でなかったり、アルカリ性洗剤を包装した状態で長期に保存した場合に水への溶解性が低下するという問題がある。
この問題を解決するために、ポリビニルアルコールにアニオン性基を導入することで、水溶性フィルムの水への溶解性を向上させるという試みがなされている。アニオン性基で変性されたポリビニルアルコールからなる水溶性フィルムを用いた例として、洗剤組成物を含む層の両側に水溶性フィルムを接合したシート状洗剤包装体が知られている(例えば、特許文献4、特許文献5参照)。また、アニオン性基で変性されたポリビニルアルコールからなる水溶性フィルムを用いて、液体洗剤を包装したり(例えば、特許文献6参照)、あるいはアルカリ性物質を包装した(例えば、特許文献7、特許文献8参照)例も知られている。
【0004】
繊維柔軟剤は、従来カチオン性界面活性剤を3〜15重量%配合した液体タイプのものが主流であったが、近年では使用量をより少なくするために高濃度化する研究が進められている。繊維柔軟剤には、これと並行して、水溶性フィルムで単位包装するという包装形態が求められている。しかしながら、アニオン性基で変性されたポリビニルアルコールからなる水溶性フィルムを用いて繊維柔軟剤を包装した場合、包装体の冷水への溶解性が著しく低下したり、繊維柔軟剤を包装した状態で長期に保存した場合に、水への溶解性が経時的に低下するという問題がある。その理由は明らかではないが、ポリビニルアルコールに含まれるアニオン性基の部分と繊維柔軟剤の主成分であるカチオン性物質が相互作用を起こすためと考えられる。この問題点を解決する方法として、ポリビニルアルコールに特定の不飽和化合物を導入することが提案されている(例えば、特許文献9、特許文献10参照)。これらの特許文献には、実施例として、洗剤、漂白剤、繊維柔軟剤、糊剤などの洗濯用組成物を包装した例が記載されている。しかしながら、本発明者らが検討したところ、これらの特許文献に記載されている、特定の不飽和化合物で変性されたポリビニルアルコールからなる水溶性フィルムを用いて、繊維柔軟剤を包装した場合には、水溶性フィルムの水への溶解性が必ずしも十分ではなく、なお改善の余地があると考えられる。さらに、該特許文献に記載されている、特定の不飽和化合物で変性されたポリビニルアルコールからなる水溶性フィルムは、繊維柔軟剤を包装した状態で長期に保存した場合に、水への溶解性が低下するという問題もある。
【0005】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献1】
特開昭61−57700号公報(第1頁、第2頁、特許請求の範囲1および2)
【特許文献2】
特開昭63−8497号公報(第1頁、第2頁、特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開昭63−12467号公報(第1頁、第2頁、特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平10−72599号公報(第2頁、第4頁、第5頁、請求項1,4および5)
【特許文献5】
特開2000−34494号公報(第2頁、第6頁、請求項1)
【特許文献6】
特許第3262406号公報(第1〜4頁、請求項1)
【特許文献7】
特開平9−324096号公報(第2頁、第3頁、請求項1)
【特許文献8】
特開平10−60207号公報(第2〜4頁、請求項1〜3)
【特許文献9】
特開2002−3896号公報(第2頁、第4頁、第6〜9頁、請求項1)
【特許文献10】
特開2002−3897号公報(第2〜4頁、第6〜9頁、請求項1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、冷水への溶解性に優れていて、特に繊維柔軟剤の包装に適した水溶性フィルムを提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、繊維柔軟剤を水溶性フィルムで包装した場合に、冷水への溶解性に優れている上に、時間の経過とともに溶解性が低下することがない包装体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、分子の主鎖中にポリビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位、非イオン性単量体単位を含有し、かつこれらの単位の含有量および重合度が特定されたポリビニルアルコール系重合体が目的とする水溶性フィルムを製造する上で極めて有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、分子の主鎖中にビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位および非イオン性単量体単位を含有し、かつ下記式(I)〜(III)を満足するビニルアルコール系重合体からなる水溶性フィルム。
75≦X≦90 …(I)
0≦Z≦10 …(II)
100×Z+100≦P≦(X−93)×16/3+300 …(III)
X:ビニルアルコール単位の含有量(モル%)
Z:非イオン性単量体単位の含有量(モル%)
P:ビニルアルコール系重合体の重合度
【0009】
さらに、本発明は、分子の主鎖中にビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位および非イオン性単量体単位を含有し、かつ下記式(I)〜(III)を満足するビニルアルコール系重合体からなる水溶性フィルム。
75≦X≦90 …(I)
0.1≦Z≦10 …(II’)
100×Z+100≦P≦(X−93)×16/3+300 …(III)
X:ビニルアルコール単位の含有量(モル%)
Z:非イオン性単量体単位の含有量(モル%)
P:ビニルアルコール系重合体の重合度
【0010】
本発明の水溶性フィルムは、冷水への溶解性に優れているという特性を備えており、また、該水溶性フィルムで繊維柔軟剤を包装した包装体は、冷水への溶解性に優れており、さらに時間の経過とともに溶解性が低下することがないという特性を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明において用いられるビニルアルコール系重合体(以下、ビニルアルコール系重合体をPVAと略記することがある)は、分子の主鎖中にビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位および非イオン性単量体単位を含有し、かつ下記式(I)〜(III)を満足するビニルアルコール系重合体(I)であるか、または
75≦X≦90 …(I)
0≦Z≦10 …(II)
100×Z+100≦P≦(X−93)×16/3+300 …(III)
X:ビニルアルコール単位の含有量(モル%)
Z:非イオン性単量体単位の含有量(モル%)
P:ビニルアルコール系重合体の重合度
ビニルアルコール単位、分子の主鎖中にビニルエステル系単量体単位および非イオン性単量体単位を含有し、かつ下記式(I)〜(III)を満足するビニルアルコール系重合体(II)であることが必要である。
75≦X≦90 …(I)
0.1≦Z≦10 …(II’)
100×Z+100≦P≦(X−93)×16/3+300 …(III)
上記式において、X、ZおよびPは前記定義のとおりである。
【0012】
ビニルアルコール系重合体(I)について、ビニルアルコール単位の含有量(x)が75モル%未満の場合には、フィルムの強度が弱くなり包装用フィルムとしての実用物性が十分でない場合があり好ましくない。ビニルアルコール単位の含有量(X)が90モル%を超える場合には、繊維柔軟剤を包装した包装体の冷水溶解性が十分ではない場合があり好ましくない。ビニルアルコール系重合体(I)について、非イオン性単量体単位の含有量(Z)が10モル%を超える場合には、フィルムの製膜が困難であったり、フィルムの強度が弱くなり包装用フィルムとしての実用物性が十分でない場合があり好ましくない。また、ビニルアルコール系重合体(I)の重合度(P)が(100×Z+100)未満の場合には、PVAの製造、またはフィルムの製膜が困難であったり、フィルムの強度が十分でない場合があり好ましくない。ビニルアルコール系重合体(I)の重合度(P)が{(X−93)×16/3+300}を超える場合には、繊維柔軟剤を包装した包装体の冷水溶解性が十分ではない場合があり好ましくない。
【0013】
ビニルアルコール系重合体(II)について、ビニルアルコール単位の含有量(X)が75モル%未満の場合には、フィルムの強度が弱くなり包装用フィルムとしての実用物性が十分でない場合があり好ましくない。ビニルアルコール単位の含有量(X)が90モル%を超える場合には、繊維柔軟剤を包装した包装体の冷水溶解性が十分ではない場合があり好ましくない。ビニルアルコール系重合体(II)について、非イオン性単量体単位の含有量(Z)が0.1モル%未満の場合には、繊維柔軟剤を包装した包装体の冷水溶解性が十分ではなかったり、繊維柔軟剤を包装した状態で長期に保存した場合に、水への溶解性が経時的に低下する場合があり好ましくない。非イオン性単量体単位の含有量(Z)が10モル%を超える場合には、フィルムの製膜が困難であったり、フィルムの強度が弱くなり包装用フィルムとしての実用物性が十分でない場合があり好ましくない。また、ビニルアルコール系重合体(II)の重合度(P)が(100×Z+100)未満の場合には、PVAの製造、またはフィルムの製膜が困難であったり、フィルムの強度が十分でない場合があり好ましくない。ビニルアルコール系重合体(I)の重合度(Y)が{(X−93)×16/3+300}を超える場合には、繊維柔軟剤を包装した包装体の冷水溶解性が十分ではない場合があり好ましくない。
なお、本発明において冷水とは0℃〜40℃の水を意味する。
PVAの重合度およびけん化度はJIS記載の方法にしたがって測定される。
【0014】
ビニルアルコール系重合体(I)に含まれるビニルエステル系単量体単位の含有量(モル%)は、ビニルアルコール系重合体(I)がビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位および非イオン性単量体単位からなる場合には、ビニルアルコール単位の含有量(X)および非イオン性単量体単位の含有量(Z)を除いた量であり、ビニルアルコール系重合体(I)がビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位、非イオン性単量体単位および他の単量体単位からなる場合には、ビニルアルコール単位の含有量(X)、非イオン性単量体単位の含有量(Z)および他の単量体単位の含有量(モル%)を除いた量である。
ビニルアルコール系重合体(II)に含まれるビニルエステル系単量体単位の含有量の場合もこれと同様である。
【0015】
ビニルアルコール系重合体に含まれる非イオン性単量体単位の種類について特に制限はないが、水溶性フィルムで繊維柔軟剤を包装した包装体の冷水への溶解性の点から、N−ビニルアミド系単量体、オキシアルキレン系単量体およびビニルエーテル系単量体が好ましく、この中でも、包装体の水への溶解性が経時的に変化する程度が少なく、少量の水に溶解させた場合でも高い溶解性を示すという点からN−ビニルアミド系単量体がより好ましい。
【0016】
本発明において好ましく用いることができるN−ビニルアミド系単量体は、下記式(IV)で示される単量体、N−ビニルカプロラクタム系単量体およびN−ビニルピロリドン系単量体を包含する。
【化2】
Figure 2004137361
【0017】
上記式(IV)において、Rで表される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などを挙げることができ、また、Rで表される炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基などを挙げることができる。
上記式(IV)で示される単量体の具体例として、N−ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミドなどを挙げることができる。
【0018】
N−ビニルピロリドン系単量体の具体例として、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−3−プロピル−2−ピロリドン、N−ビニル−5,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニル―3,5−ジメチル−2−ピロリドンなどを挙げることができる。また、N−ビニルカプロラクタム系単量体として、具体的には、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−プロピル−2−カプロラクタムなどを挙げることができる。
【0019】
N−ビニルアミド系単量体の中でも、単量体の人体に対する安全性の点から、上記式(IV)で示される単量体およびN−ビニル−2−カプロラクタムが好ましく、入手のし易さの点から好ましいのは、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミドおよびN−ビニル−2−カプロラクタムであり、水溶性フィルムの形態安定性および水溶性フィルムで繊維柔軟剤を包装した包装体の溶解性の点から好ましいのは、N−ビニル−2−カプロラクタムおよびN−ビニルアセトアミドである。
【0020】
本発明において用いることができるオキシアルキレン系単量体は、具体的にはオキシアルキレン基を有する不飽和単量体などであり、その例として、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテルなどを挙げることができる。
【0021】
また、ビニルエーテル系単量体の具体例としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、エチレングリコールビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテルなどを挙げることができる。
【0022】
非イオン性単量体単位を含有するPVAの製法としては、ビニルエステル系単量体と非イオン性単量体を共重合して得られたビニルエステル系重合体を、アルコールまたはジメチルスルホキシドなどの溶液中でけん化する方法などが挙げられる。
【0023】
上記のビニルエステル系単量体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニルなどが挙げられ、これらの中でも工業的にPVAを得るという観点からは酢酸ビニルが好ましい。
【0024】
本発明において、PVAは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、分子の主鎖中に、ビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位および上記した非イオン性単量体単位以外に他の単量体単位を含有していてもよい。そのような単量体単位としては、エチレン、プロピレン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドなどのアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミドなどのメタクリルアミド誘導体;アリルアセテート;プロピルアリルエーテルなどのアリルエーテル類;ビニルトリメトキシシランなどのビニルシラン類;酢酸イソプロペニル;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オールなどのヒドロキシ基を含有するα−オレフィン類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などに由来するスルホン酸基を有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミンなどに由来するカチオン基を有する単量体などを共重合して得られる単量体単位が挙げられる。これらの単量体単位の含有量は、使用される目的や用途などによっても異なるが、通常5モル%以下であり、好ましくは2モル%以下である。
【0025】
前述したビニルエステル系単量体および非イオン性単量体の共重合の方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法が挙げられる。その中でも、無溶媒で重合する塊状重合法またはアルコールなどの溶媒中で重合する溶液重合法が通常採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコールが挙げられる。共重合に使用される開始剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤、および過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシカーボネートなどの過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられる。重合温度については特に制限はないが、0℃〜150℃の範囲が適当である。
【0026】
本発明においてPVAは、前述のビニルエステル系単量体および非イオン性単量体を共重合して得られたビニルエステル系重合体を、通常、メタノールなどのアルコール類、酢酸メチルなどのエステル類、ジメチルスルホキシドなどから選ばれる1種または2種以上の溶媒中、好ましくはメタノールなどの低級アルコール溶媒中で、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ触媒または硫酸、塩酸、p−トルエンスルホン酸などの酸触媒を用いてけん化することにより得ることができる。けん化反応の条件は、ビニルエステル系重合体の構造や目的とするビニルアルコール系重合体のけん化度によって適宜調整されるが、通常、けん化反応は、触媒とビニルエステル系単量体の使用モル比(触媒/ビニルエステル系単量体)を0.001〜5.0の範囲にし、20〜180℃の反応温度にて0.1〜20の反応時間で実施される。けん化方法としてはバッチ法または連続法などの公知の方法が適用可能である。
【0027】
一般に、水溶性フィルムには、高温多湿の地域や寒冷地での使用にも耐え得るように強度やタフネスが要求され、特に低温での耐衝撃性が必要とされる。本発明の水溶性フィルムには、低温における耐衝撃性を向上させることを目的として、水溶性フィルムのガラス転移点を下げるために種々の可塑剤を配合することができる。さらに、水に対する溶解性や加工性を向上させる目的で可塑剤を配合することもできる。
【0028】
本発明の水溶性フィルムに配合することができる可塑剤としては、PVAの可塑剤として一般に用いられているものであれば特に制限はなく、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,3−ブタンジオールなどの多価アルコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類;ポリビニルピロリドンなどのポリビニルアミド類;ビスフェノールA、ビスフェノールSなどのフェノール誘導体;N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド化合物;グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコールにエチレンオキサイドを付加した化合物や水などが挙げられ、これらは1種または2種以上を用いることができる。これらの可塑剤の中でも、水溶性フィルムの水溶性を向上させる目的には、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンを用いるのが好ましく、特に可塑剤のブリードアウトによる水溶性フィルムの水溶性の低下を抑制する効果の点から、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンを用いるのが特に好ましい。
【0029】
可塑剤としてポリエチレングリコールを用いる場合のポリエチレングリコールの分子量について特に制限はないが、PVAとの相溶性およびブリードアウトによる水溶性フィルムの水溶性の低下を抑制する効果の点から数平均分子量が100〜1000であることが好ましい。ポリビニルピロリドンの分子量についても特に制限はないが、PVAとの相溶性の点から重量平均分子量で1000〜20000であることが好ましい。
【0030】
可塑剤の配合量は、PVA100重量部に対して1〜50重量部であり、1〜35重量部がさらに好ましい。可塑剤の配合量が1重量部未満の場合には、可塑剤を配合することによる効果が発現しない場合がある。一方、可塑剤の配合量が50重量部を超える場合には、可塑剤のブリードアウトが大きくなり、得られる水溶性フィルムの耐ブロッキング性が低下する場合がある。水溶性フィルム中の可塑剤が包装体の内容物に移行するような場合には、水溶性フィルムの水に対する溶解性が経時的に低下したり、あるいは低温における柔軟性が低下することがあるので、このような事態を避けるため、可塑剤の配合量をPVA100重量部に対して1〜20重量部にするのがよい。
【0031】
可塑剤の配合量が多くなるほど水溶性フィルムのヒートシール温度が低下し、水溶性フィルムを製袋する際の生産性が向上する傾向がある。このような観点から、得られる水溶性フィルムのヒートシール温度が170℃以下となるような割合で可塑剤を配合するのが好ましく、160℃以下となるような割合で可塑剤を配合するのがさらに好ましい。
【0032】
可塑剤の配合量は、得られる水溶性フィルムの強度およびヤング率の大きさに影響を与えやすいが、水溶性フィルムの実用性の点からは、フィルムの強度は0.5kg/mm以上であるのが好ましく、0.8kg/mm以上であるのがさらに好ましい。得られる水溶性フィルムの形態安定性および製袋機などの工程通過性の点から、水溶性フィルムのヤング率は0.5kg/mm以上であるのが好ましく、1.0kg/mm以上であるのがさらに好ましく、このような範囲のヤング率を有する水溶性フィルムが得られるように、可塑剤を配合するのが好ましい。
【0033】
本発明の水溶性フィルムには、必要に応じて糖類を配合することができ、これにより、水溶性フィルムの水への溶解性および形態安定性をさらに高めることができる。糖類としては、グルコースなどの単糖類、オリゴ糖、多糖類およびマンニットなどの鎖状糖アルコールが挙げられる。多糖類としては、澱粉、セルロース、キチン、キトサン、ヘミセルロース、ペクチン、プルラン、寒天、アルギン酸、カラギーナン、デキストリン、トレハロースなどが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。鎖状糖アルコールとしては、トレイット、エリトリットなどの炭素数4のテトリット類、アラビット、キシリットなどの炭素数5のペンチット類、グリシット、マンニット、ソルビットなどの炭素数6のヘキシット類が挙げられる。水溶性フィルムの冷水への溶解性が良好な点から、糖類のなかでも澱粉の配合が特に好ましい。澱粉としては、例えば、トウモロコシ、馬鈴薯などの生澱粉、これらに物理的または化学的処置を施した加工澱粉(デキストリン、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱粉など)などを用いることができる。
【0034】
糖類の配合量は、水溶性フィルムの形態安定性、および水溶性フィルムで繊維柔軟剤を包装した包装体の冷水溶解性の点から、PVA100重量部に対して1〜30重量部であることが好ましく、1〜20重量部であることがさらに好ましく、1〜10重量部であることが特に好ましい。糖類の配合量が1重量部より小さいと、水溶性フィルムの形態安定性および包装体の冷水への溶解性の向上効果が発現しない場合がある。一方、糖類の配合量が30重量部より多いと、特に包装体を少量の水で溶解する場合(高カチオン濃度時)にかえって水への溶解性が低下することがあり好ましくない。
【0035】
本発明の水溶性フィルムには、さらに必要に応じて、無機フィラーを配合することができる。用いることができる無機フィラーとしては、例えば、シリカ、重質、軽質または表面処理された炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪藻土、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ゼオライト、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、マイカ、炭酸マグネシウム、カオリン、ハロサイト、パイロフェライト、セリサイトなどのクレー、タルクなどを挙げることができ、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、特にPVAへの分散性の点から、シリカおよびタルクを用いることが好ましい。無機フィラーの平均粒子径は、水溶性フィルムのブロッキング防止性の点から1μm以上が好ましく、一方、PVAへの分散性の点から10μm以下が好ましい。無機フィラーを配合することにより発現する水溶性フィルムのブロッキング防止性と、PVAへの無機フィラーの分散性の両方の要求性能を満足させるには、平均粒子径が1〜7μm程度の大きさの無機フィラーを用いるのがより好ましい。
【0036】
無機フィラーの配合量は、水溶性フィルムのブロッキング防止性およびPVAへの無機フィラーの分散性の点から、PVA100重量部に対して0.5〜20重量部であることが好ましく、0.7〜15重量部であることがより好ましく、1〜10重量部であることが特に好ましい。なお、無機フィラーを20重量部を超えて配合すると、PVAへの分散性が低下して無機フィラーが凝集してしまい、得られる水溶性フィルムの水溶性が低下する傾向がある。
【0037】
本発明の水溶性フィルムには、さらに必要に応じて、着色剤、香料、増量剤、消泡剤、剥離剤、紫外線吸収剤、界面活性剤などの添加剤を適宜配合しても差し支えない。特に製膜装置のダイスやドラムなどの金属表面と、製膜したフィルムやフィルム原液との剥離性を向上させるために、PVA100重量部に対して界面活性剤を0.01〜5重量部の割合で配合することが好ましい。また、本発明の水溶性フィルムには、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲内で、本発明に用いられるPVAとは異なる種類のPVA、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸またはその塩、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどの水溶性高分子を配合してもよい。特にフィルムの水溶性を向上させるという観点から、低粘度タイプのカルボキシメチルセルロースを添加することが好ましい。
【0038】
本発明の水溶性フィルムを製造するにあたり、その製造原料は、前記のPVAに、必要に応じて、可塑剤、糖類、無機フィラーやその他の成分を配合し、撹拌槽中にて溶媒に溶解または分散させる方法や押出機中にて溶融混練する方法など、公知の方法で混合することにより調製することができる。
【0039】
本発明の水溶性フィルムは、一般にフィルムを製膜する際に用いられている製膜方法、例えば、流延製膜法、湿式製膜法、乾式製膜法、押出製膜法、溶融製膜法、コート法、インフレーション製膜法などの製膜方法で製造することができる。例えば、本発明の水溶性フィルムの製膜に必要な成分を、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、フェノールなどの溶媒の1種または2種以上の混合液に溶解し、均一な製膜原液を調製した後、流延製膜法などの製膜方法で製造することができる。この製膜原液の濃度は、粘度の点から70重量%以下(溶媒の含有量が30重量%以上)であることが好ましい。
【0040】
本発明の水溶性フィルムの厚みは10〜200μmであることが好ましく、フィルムの強度と水溶性のバランスの点から20〜150μmであるのがより好ましい。
【0041】
本発明の水溶性フィルムのブロッキング防止性を向上させるために、必要に応じて、該水溶性フィルム表面をロールマット化したり、シリカや澱粉などのブロッキング防止用の粉体を水溶性フィルムに塗布したり、エンボス処理を行うことができる。フィルム表面のロールマット化は、製膜時に乾燥前のフィルムが接するロールに微細な凹凸を形成しておくことにより施すことができる。エンボス処理は一般にフィルムが形成された後で、熱や圧力を加えながらエンボスロールとゴムロールでニップすることで行うことができる。粉体の塗布はブロッキング防止の効果が大きいが、用途によっては使用できないことがあるため、ロールマット化やエンボス処理を施すことでブロッキング防止をはかるのが好ましく、ブロッキングの防止効果の大きさの点からロールマット化することが特に好ましい。
【0042】
本発明の水溶性フィルムは、冷水への溶解速度が優れており、5℃水中での完全溶解時間(フィルムの厚さ40μm)は好ましくは80秒以下であり、より好ましくは60秒以下であり、特に好ましくは40秒以下である。本明細書でいう5℃水中での完全溶解時間とは、スライドマウント法により測定した値である。すなわち、厚さ40μmのフィルムを40×40mmの正方形に切り、これをスライドマウントにはさみ、撹拌している5℃の水中に浸漬してフィルムが完全に溶解するまでの時間を測定した値である。なお、フィルムの厚さが40μmとは異なる場合の完全溶解時間とは、下記式(V)によりフィルムの厚さを40μmに換算した値である。
溶解時間(秒)=(40/フィルムの厚み(μm))×溶解時間(秒)…(V)
【0043】
本発明の水溶性フィルムは、繊維柔軟剤を包装して包装体としたときの冷水溶解性が優れていることが特徴である。繊維柔軟剤を包装した後、10分間室温で放置した包装体を40×40mmの正方形に切り、これをスライドマウント法で測定した、5℃水中での完全溶解時間(フィルムの厚さ40μm)は、好ましくは120秒以下であり、より好ましくは100秒以下であり、特に好ましくは80秒以下である。
【0044】
また、本発明の水溶性フィルムは、繊維柔軟剤を包装した状態で長期に保存した場合でも溶解性が経時的に低下しにくいことも特徴の一つである。長期保存の促進試験として、繊維柔軟剤を水溶性フィルムで包装した包装体を30℃、80%RHの恒温恒湿槽に入れて、2週間後に取り出し、前述の方法によりフィルムの溶解時間を測定する。繊維柔軟剤を包装した包装体を、室温で10分間放置した後の溶解時間(A)と保存促進試験後の溶解時間(B)の商(B/A)は、3.0以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.20以下が特に好ましい。
【0045】
本発明の水溶性フィルムを用いて繊維柔軟剤を包装するには、物品をフィルム包装するのに一般に採用されている方法を採用することができ、特に限定されない。繊維柔軟剤を包装する方法としては、繊維柔軟剤を包装後のフィルムを三方シール自動包装機などを用いてヒートシールしたり、フィルムの周縁部分を接着剤で接着し、得られた袋の開放部から繊維柔軟剤を充填した後、開放部をヒートシールするかまたは接着する方法などを例示することができる。
【0046】
本発明の水溶性フィルムで繊維柔軟剤を包装した包装体は、冷水での溶解性に優れており、市販の洗濯機で使用した後に洗濯機内に残存する未溶解物を乾燥した固形分量は、好ましくは1.0g以下であり、より好ましくは0.5g以下、特に好ましくは0.3g以下である。
【0047】
本発明の水溶性フィルムにより包装することができる繊維柔軟剤の種類について特に制限はなく、繊維柔軟剤として一般家庭で日常使用されているものが挙げられる。その具体例として、ジ(硬化牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、メチルジ(硬化牛脂アルキル)アミン(特開昭52−597965号公報)、アシル化アルカノールアミン(特開昭58−60070号公報)等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。本発明の水溶性フィルムは、カチオン性界面活性剤を包装した場合でも水への溶解性が低下しないという特性を有することから、カチオン性界面活性剤を包装するのに適している。
【0048】
包装に用いられる繊維柔軟剤は、水分率が10重量%以下であることが好ましく、8重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることが特に好ましい。繊維柔軟剤の水分率が10重量%を超えると、水溶性フィルムで包装した場合に、該水溶性フィルム中の可塑剤が繊維柔軟剤側に移行して、水溶性フィルム中の可塑剤が減少する傾向があり、包装体の水への溶解性が低下することがある。繊維柔軟剤には、必要に応じて、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、多価アルコール等の溶剤、非イオン界面活性剤、塩化アンモニウムなどの水溶性塩、香料、着色剤、消泡剤、再付着防止剤、蛍光増白剤、殺菌剤、防縮剤、シリコーン化合物、無機電解質、抗菌剤、酸化防止剤、保存剤などが配合されていてもよい。
【0049】
繊維柔軟剤がとりうる形態は固体、粉体、顆粒状、液体などであり、特に制限はない。繊維柔軟剤の代表的な形態は、ジ長鎖アルキル型4級アンモニウム塩を主成分とする分散溶液であるが、特開平6−306769号公報等に開示されているような粉末または錠剤でもよい。
【0050】
本発明の包装体は、繊維柔軟剤の充填率が60〜98%であることが好ましく、70%〜95%であることがより好ましい。包装体における繊維柔軟剤の充填率が小さ過ぎると、包装体中に空気が多く含まれることになるので、包装体を洗濯機内に入れた場合に水中に沈むのが困難になり、溶解時間が長くなる傾向がある。このような理由から、繊維柔軟剤の充填率は60%以上であることが好ましい。繊維柔軟剤の充填率が98%を超えると、包装体が水中に早く沈み過ぎることになり、包装体が洗濯機の底に留まって水への溶解性が低下する傾向がある。
【0051】
通常、繊維柔軟剤は最終の濯ぎ時に添加するが、その手間を省く方法として、洗濯機に別途引出しを設け、洗濯を開始するときにこの引出しに繊維柔軟剤入りの包装体を入れておいて、濯ぎの際に用いられる水の作用により包装体が洗濯機の槽内に流れ落ちるような構造にしておく方法が推奨される。このような構造の洗濯機に繊維柔軟剤入りの包装体を適用する場合には、通常引出し内に流れる水の量が洗濯槽内の水の量に比べて少ないため、少量の水で包装体が溶解し、槽内に流れ落ちる必要がある。この場合、包装体における繊維柔軟剤の充填率を変えることで空気量を調整するようにすれば、水が引出し内に流れてきた際、包装体が空気の浮力によって適度に浮き、その一方で下部が水と接触するため、少量の水でも包装体は溶解し、包装体が水に溶けない状態で引出し内に残ることがない。
【0052】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、「部」および「%」は、特に断らない限り「重量部」および「重量%」をそれぞれ意味する。また、実施例および比較例において、フィルムの各種特性の測定および評価は以下の方法により行った。
【0053】
[フィルムの溶解性の測定方法(1)]
5℃の恒温バスにマグネティックスターラーを設置した。1リットルの蒸留水を入れた1リットルのガラスビーカーを上記の恒温バスに入れ、5cmの回転子を用いて330rpmで撹拌を行った。ビーカー内の蒸留水が5℃になった後、水溶性の測定を開始した。
フィルムを4cm×4cmの正方形に切り、これをスライドマウントに挟み、撹拌している5℃の水中に浸漬してフィルムの溶解状態を観察し、フィルムが完全に溶解するまでの時間(秒数)を測定した。なお、フィルムの厚さが40μmとは異なる場合には、下記式(V)にしたがってフィルムの厚さ40μmの値に換算した。
【0054】
溶解時間(秒)=(40/フィルムの厚み(μm))×溶解時間(秒)…(V)
【0055】
[フィルムの溶解性の測定方法(2)]
フィルムから4.5cm×4.5cmの袋を作り、その内部に繊維柔軟剤としてサファノールP−200(三洋化成製)とヘキシレングリコールの混合液(重量比率は1:1)7gを入れ、熱シールして密封して包装体を作製した。包装して10分後に包装体を4cm×4cmに切り取り、5℃における水溶性を評価した。
【0056】
[フィルムの保存安定性の評価方法]
フィルムから4.5cm×4.5cmの袋を作り、内部に繊維柔軟剤としてサファノールP−200(三洋化成製)とヘキシレングリコールの混合液(重量比率は1:1)7gを入れ、熱シールして密封して包装体を作製した。長期保存の促進試験として、この包装袋を30℃、80%RHの恒温恒湿槽に入れ、2週間後に取り出して、包装していたフィルムの水溶性を前述の方法にしたがって測定した。
フィルムの保存安定性は、繊維柔軟剤を包装した包装体を用い、これを室温で10分間放置した後の溶解時間(A)と保存促進試験後の溶解時間(B)の商(B/A)を求め、その値の大小で評価した。
【0057】
[包装体の溶解性の評価方法]
フィルムから4.5cm×4.5cmの袋を作り、内部に繊維柔軟剤としてサファノールP−200(三洋化成製)とヘキシレングリコールの混合液(重量比率は1:1)7gを入れ、熱シールして密封して包装体を作製した。市販の洗濯機(シャープ製ドラム式乾燥洗濯機)を用いて、繊維柔軟剤専用の引出しに該包装体を入れて洗濯機を運転し、洗濯後に引出し内の残存物を集めて、105℃で6時間乾燥した後の重量を測定し、評価した。
【0058】
[ヤング率および強度の測定方法]
幅10mmのフィルムを、20℃、65%RHの雰囲気のもとで1週間調湿した後、オートグラフで引張り試験を行った。チャック間隔は50mm、引張り速度は500mm/minであった。
【0059】
合成例1(変性PVAの合成)
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を取り付けた5Lの反応器に、酢酸ビニル単量体1100g、メタノール1852.4g、N−ビニル−2−カプロラクタムの30%メタノール溶液53.7gを仕込み、窒素ガスを30分バブリングして脱気した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)3.5gを添加し重合を開始した。N−ビニル−2−カプロラクタムの30%メタノール溶液を酢酸ビニル単量体とのモル比率が一定になるように逐次添加しながら重合を行い、4.5時間後に冷却して重合を停止した。このときの固形分濃度は45%であった。次いで30℃減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニル単量体の除去を行い、ポリ酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液(濃度38%)を得た。次に、メタノールを加えて濃度を35%に調整したポリ酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液にアルカリモル比(NaOHのモル数/酢酸ビニル単量体単位のモル数)0.004のNaOHメタノール溶液(10%濃度)を添加してけん化反応を行った。得られたPVA(PVA−1)のけん化度は82.1モル%であった。
【0060】
得られたPVA1gにメタノール10gを加え、60℃に加温してPVAを膨潤させた後、NaOHのメタノール溶液(10%濃度)5gを加えて60℃で3時間撹拌したものについて、メタノールソックスレー抽出を3日間実施し、次いで乾燥してPVAの精製物を得た。該PVA精製物のプロトンNMR測定から求めたN−ビニル−2−カプロラクタム単量体単位の変性量は2.0モル%であった。また、該PVAの平均重合度を常法のJIS K6726に準じて測定したところ、500であった。
【0061】
コモノマーの種類と変性量、PVAの重合度およびけん化度が下記の表1になるように重合条件およびけん化条件を変更したこと以外はPVA−1と同様にして変性PVA(PVA−2〜11、PVA−14〜22)を合成した。合成した変性PVAの内容について下記の表1に示す。
【0062】
合成例2(無変性PVA)
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を取り付けた5L反応器に酢酸ビニル単量体900g、メタノール2100gを仕込み、窒素ガスを30分バブリングして脱気した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)1.0gを添加し重合を開始した。5時間後に冷却して重合を停止した。このときの固形分濃度は45%であった。次いで30℃減圧下にメタノールを時々添加しながら未反応酢酸ビニルモノマーの除去を行い、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度38%)を得た。次に、メタノールを加えて濃度を35%に調整したポリ酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液にアルカリモル比(NaOHのモル数/酢酸ビニル単量体単位のモル数)0.004のNaOHメタノール溶液(10%濃度)を添加してけん化反応を行った。得られたPVA(PVA−12)のけん化度は80.5モル%であった。
【0063】
得られたPVA1gにメタノール10gを加え、60℃に加温してPVAを膨潤させた後、NaOHのメタノール溶液(10%濃度)5gを加えて60℃で3時間撹拌したものについて、メタノールソックスレー抽出を3日間実施し、次いで乾燥してPVAの精製物を得た。該PVAの平均重合度を常法のJIS K6726に準じて測定したところ、500であった。
【0064】
重合条件およびけん化条件を変更したこと以外はPVA−12と同様にして無変性PVA(PVA−13、23および24)を合成した。合成した無変性PVAの内容について下記の表1に示す。
【0065】
実施例1
表1に示されるPVA(PVA−1)100重量部に対し、可塑剤としてグリセリン15重量部および水を添加して均一な5%水溶液(含水率90%)を作成し、ポリエステルフィルム上に流延して室温で乾燥した後、ポリエステルフィルムから剥離することにより、厚さ40μmのフィルムを得た。得られたフィルムに100℃で10分間熱処理を行った。このフィルムの水溶性を測定したところ、5℃水中での完全溶解時間は33秒であった。また、フィルムの腰に代表される工程通過性などの取扱性の指標として、20℃、65%RHに調湿してヤング率の測定を行ったところ0.8kg/mm、強度は1.7kg/mmであった。
繊維柔軟剤を包装した後のフィルムの溶解性を評価したところ、繊維柔軟剤を包装して10分後のフィルムの5℃水中での完全時間は68秒であった。また、30℃80%RHの恒温恒湿槽に入れて、2週間後に取り出した時のフィルムの5℃水中での完全時間は69秒であり、溶解性の経時変化は1.0であり、溶解性の低下は見られなかった。
繊維柔軟剤を包装した包装体の溶解性を評価したところ、洗濯機引出しの残存物の乾燥重量は0.01gであった。
【0066】
実施例2〜16
PVAの内容、可塑剤および糖類の種類と配合量、ならびに繊維柔軟剤の包装体への充填率を下記の表1および表2のように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作製し、各種評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0067】
比較例1〜10
PVAの内容を下記の表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを製造し、各種評価を行った。評価結果を下記の表3に示す。
【0068】
【表1】
Figure 2004137361
【0069】
【表2】
Figure 2004137361
【0070】
【表3】
Figure 2004137361
【0071】
上記の表3の結果から、PVA−1〜13を用いて作製された本発明の水溶性フィルムは、冷水に対する溶解性が優れている上に、強度およびヤング率などの実用物性も優れていることがわかる。さらに、本発明の水溶性フィルムは、繊維柔軟剤を包装した状態で長期に保存した場合でも溶解性が低下しにくく、繊維柔軟剤包装用フィルムとして好適であることがわかる。
非イオン性単量体単位が10モル%を超える変性PVAからなるフィルムは、強度およびヤング率が低い(比較例1)。ビニルアルコール単位が90モル%を越えるPVAからなるフィルムは、繊維柔軟剤を包装した際のフィルムの溶解性が劣り、洗濯機で包装体を用いた際に柔軟剤専用の引出し内に溶け残りが多い(比較例2、6、7、10)。ビニルアルコール単位が75モル%より小さい非イオン性基変性PVAからなるフィルムは、強度およびヤング率が低く(比較例3)、ビニルアルコール単位が75モル%より小さい無変性PVAからなるフィルムは、繊維柔軟剤を包装した場合の保存安定性が低い(比較例11)。重合度(P)が{(X−93)×16/3+300}より大きいPVAからなるフィルムは、繊維柔軟剤を包装した際のフィルムの溶解性が劣る(比較例4)。重合度(P)が{100×Z+100}より小さいPVAからなるフィルムは、フィルムの強度が劣る(比較例5)。イオン性基変性PVAからなるフィルムは、繊維柔軟剤を包装した際のフィルムの溶解性が劣るだけでなく、時間の経時とともに溶解性が低下する(比較例8、9)。
【0072】
【発明の効果】
本発明の水溶性フィルムは、冷水に対する溶解性が優れており、特に繊維柔軟剤を包装した際に高い溶解性を有しているのみならず、繊維柔軟剤を包装した状態で長期に保存した場合でも溶解性が低下しにくいため、繊維柔軟剤包装用フィルムとして好適に用いられる。

Claims (10)

  1. 分子の主鎖中にビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位および非イオン性単量体単位を含有し、かつ下記式(I)〜(III)を満足するビニルアルコール系重合体からなる水溶性フィルム。
    75≦X≦90 …(I)
    0≦Z≦10 …(II)
    100×Z+100≦P≦(X−93)×16/3+300 …(III)
    X:ビニルアルコール単位の含有量(モル%)
    Z:非イオン性単量体単位の含有量(モル%)
    P:ビニルアルコール系重合体の重合度
  2. 分子の主鎖中にビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位および非イオン性単量体単位を含有し、かつ下記式(I)〜(III)を満足するビニルアルコール系重合体からなる水溶性フィルム。
    75≦X≦90 …(I)
    0.1≦Z≦10 …(II’)
    100×Z+100≦P≦(X−93)×16/3+300 …(III)
    X:ビニルアルコール単位の含有量(モル%)
    Z:非イオン性単量体単位の含有量(モル%)
    P:ビニルアルコール系重合体の重合度
  3. 繊維柔軟剤包装用である請求項1または2記載の水溶性フィルム。
  4. 非イオン性単量体がN−ビニルアミド系単量体、オキシアルキレン系単量体およびビニルエーテル系単量体からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体である請求項1または2記載の水溶性フィルム。
  5. N−ビニルアミド系単量体が下記式(IV)で示される単量体である請求項4記載の水溶性フィルム。
    Figure 2004137361
  6. N−ビニルアミド系単量体がN−ビニルカプロラクタム系単量体である請求項4記載の水溶性フィルム。
  7. N−ビニルアミド系単量体がN−ビニルピロリドン系単量体である請求項4記載の水溶性フィルム。
  8. N−ビニルアミド系単量体がN−ビニルアセトアミドである請求項5記載の水溶性フィルム。
  9. 繊維柔軟剤を請求項1または2記載の水溶性フィルムで包装してなる包装体。
  10. 繊維柔軟剤の充填率が60%〜98%である請求項9記載の包装体。
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