JP2004137254A - フェニルピリジン化合物及びそれを用いる植物病害防除方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】植物病害に対して優れた防除効力を有する化合物を提供すること。
【解決手段】式(1)
〔式中、R1、R2、R3、R4およびR5は独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基等を表し、R6は水素原子またはC1−C3アルキル基を表し、R7、R8およびR11は独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1−C3アルキル基を表し、R9およびR10は独立してヒドロキシル基等を表し、W1−W2=W3−W4は、N−CR21=CR22−CR23{式中、R21、R22、R23等は明細書中で定義された基を表す。}等を表し、X、Qは明細書中で定義された基を表す。]で示される化合物は植物病害に対して優れた防除効力を有する。
【選択図】 なし
【解決手段】式(1)
〔式中、R1、R2、R3、R4およびR5は独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基等を表し、R6は水素原子またはC1−C3アルキル基を表し、R7、R8およびR11は独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1−C3アルキル基を表し、R9およびR10は独立してヒドロキシル基等を表し、W1−W2=W3−W4は、N−CR21=CR22−CR23{式中、R21、R22、R23等は明細書中で定義された基を表す。}等を表し、X、Qは明細書中で定義された基を表す。]で示される化合物は植物病害に対して優れた防除効力を有する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフェニルピリジン化合物およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、植物病害防除効力を有する種々の化合物が開発され、多数の化合物が植物病害防除剤の有効成分として実用に供されているが、その防除効力は十分ではない場合がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−247957号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた植物病害防除効力を有する化合物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、下記に示すフェニルピリジン化合物(1)が優れた植物病害防除効力を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は式(1)
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6ハロアルケニル基、C2−C6アルキニル基、C2−C6ハロアルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C1−C6ハロアルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基を表し、R2とR3については、両者でトリメチレン、テトラメチレンまたは−CH=CH−CH=CH−を表してもよい。
R6は、水素原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R7、R8およびR11は独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R9およびR10は独立してヒドロキシル基、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6ハロアルケニル基、C2−C6アルキニル基、C2−C6ハロアルキニル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C1−C6ハロアルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基、ニトロ基、ベンジル基またはシアノ基を表し、
W1−W2=W3−W4は、N−CR21=CR22−CR23、CR24−N=CR25−CR26、CR27−CR28=N−CR29またはCR30−CR31=CR32−N
{式中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31およびR32は、独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルキル基を表す。}
を表し、
Xは、酸素原子または硫黄原子を表し、
Qは、以下のQ1で示される基またはQ2で示される基
{式中、R14は、水素原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R15は水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基、C3−C6シクロアルキル基、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6ハロアルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、(C1−C6ハロアルコキシ)カルボニル基、(C3−C6アルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6アルキニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルキニルオキシ)カルボニル基またはC1−C3アルキルスルホニル基を表し、
Z1は酸素原子または硫黄原子を表し、
Z2は酸素原子、NOR16(式中、R16は水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表す。)、CR17R18(式中、R17はハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基を表し、R18は水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基またはC1−C6ハロアルキル基を表す。)またはNNR19R20(式中、R19およびR20は、独立して水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表す。)を表す。}を表す。]で示されるフェニルピリジン化合物(以下、本発明化合物と記す。)、本発明化合物を有効成分として含有することを特徴とする植物病害防除剤および本発明化合物の有効量を植物または土壌に施用することを特徴とする植物病害の防除方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
R1、R2、R3、R4およびR5で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等があげられ、
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジクロロブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2−フルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C2−C6アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−へキセニル基、2−へキセニル基および5−へキセニル基等があげられ、
C2−C6ハロアルケニル基としては、1−クロロビニル基、2−クロロビニル基、2,2−ジクロロビニル基、2,2−ジフルオロビニル基、1,2−ジクロロビニル基、3,3−ジクロロ−2−プロペニル基、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル基等があげられ、
C2−C6アルキニル基としては、エチニル基、2−プロピニル基、3−ブチニル基、3−ヘキシニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C2−C6ハロアルキニル基としては、2−クロロエチニル基、2−ブロモエチニル基、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基および6−クロロ−5−ヘキシニル基等があげられ、
C1−C6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基およびヘキシルオキシ基等があげられ、
C1−C6ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、フルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、4−フルオロイソペンチルオキシ基および2,2−ジクロロヘキシルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルケニルオキシ基としては、2−プロペニルオキシ基、1−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−へキセニルオキシ基および5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニルオキシ基としては、3,3−ジクロロ−2−プロペニルオキシ基、3,3−ジフルオロ−2−プロペニルオキシ基、3,3−ジブロモ−2−プロペニルオキシ基、2,3−ジクロロプロペニルオキシ基、6−フルオロ−2−へキセニルオキシ基および2,2−ジクロロ−5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルキニルオキシ基としては、2−プロピニルオキシ基、1−メチル−2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ヘキシニルオキシ基および5−ヘキシニルオキシ基があげられ、
C3−C6ハロアルキニルオキシ基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C1−C6アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基およびヘキシルチオ基等があげられ、
C1−C6ハロアルキルチオ基としては、トリフルオロメチルチオ基、ジフルオロメチルチオ基、ブロモジフルオロメチルチオ基、クロロジフルオロメチルチオ基、フルオロメチルチオ基、2,2,2−トリフルオロエチルチオ基、1,1,2,2−テトラフルオロエチルチオ基、5−クロロペンチルチオ基、4−フルオロイソペンチルチオ基および2,2−ジクロロヘキシルチオ基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられ、
C3−C6シクロアルコキシ基としては、シクロプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基およびシクロヘキシルオキシ基等があげられる。
【0007】
R6で示されるC1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基等があげられる。
【0008】
R7、R8およびR11で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ
C1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基等があげられる。
【0009】
R9およびR10で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ、
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジクロロブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2−フルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
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C2−C6ハロアルキニル基としては、2−クロロエチニル基、2−ブロモエチニル基および6−クロロ−5−ヘキシニル基等があげられ、
C2−C6シアノアルキル基としては、シアノメチル基、1−シアノエチル基および2−シアノエチル基等があげられ、
C1−C6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基およびヘキシルオキシ基等があげられ、
C1−C6ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、フルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、4−フルオロイソペンチルオキシ基および2,2−ジクロロヘキシルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルケニルオキシ基としては、2−プロペニルオキシ基、1−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基および5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニルオキシ基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルキニルオキシ基としては、2−プロピニルオキシ基、1−メチル−2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ヘキシニルオキシ基および5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルキニルオキシ基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C2−C6シアノアルキルオキシ基としては、シアノメチルオキシ基、1−シアノエチルオキシ基および2−シアノエチルオキシ基等があげられ、
C1−C6アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基およびヘキシルチオ基等があげられ、
C1−C6ハロアルキルチオ基としては、トリフルオロメチルチオ基、ジフルオロメチルチオ基、ブロモジフルオロメチルチオ基、クロロジフルオロメチルチオ基、フルオロメチルチオ基、2,2,2−トリフルオロエチルチオ基、1,1,2,2−テトラフルオロエチルチオ基、5−クロロ−ペンチルチオ基、4−フルオロイソペンチルチオ基および2,2−ジクロロヘキシルチオ基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられ、
C3−C6シクロアルコキシ基としては、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基およびシクロヘキシルオキシ基等があげられる。
【0010】
R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31およびR32で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ
C1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基等があげられ、
C1−C3アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基等があげられ、
C1−C3ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基およびトリクロロメチル基等があげられる。
【0011】
R14で示されるC1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基等があげられる。
【0012】
R15で示されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C3−C6アルケニル基としては、2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ヘキセニル基および5−ヘキセニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニル基としては、3,3−ジクロロ−2−プロペニル基、2,3−ジクロロ−2−プロペニル基および3,3−ジフルオロ−2−プロペニル基等があげられ、
C3−C6アルキニル基としては、2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ヘキシニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルキニル基としては、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基および6−クロロ−5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられ、
(C1−C6アルキル)カルボニル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、イソペンチルカルボニル基およびヘキシルカルボニル基等があげられ、
(C1−C6ハロアルキル)カルボニル基としては、クロロアセチル基、ブロモアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、クロロフルオロアセチル基、ブロモジフルオロアセチル基、2−フルオロエチルカルボニル基、2,2−ジフルオロエチルカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエチルカルボニル基および6,6,6−トリフルオロヘキシルカルボニル基等があげられ、
(C1−C6アルコキシ)カルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基およびヘキシルオキシカルボニル基等があげられ、
(C1−C6ハロアルコキシ)カルボニル基としては、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシカルボニル基、5−クロロペンチルオキシカルボニル基および2,2−ジクロロヘキシルオキシカルボニル基等があげられ、
(C3−C6アルケニルオキシ)カルボニル基としては、2−プロペニルオキシカルボニル基、1−メチル−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−メチル−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−ブテニルオキシカルボニル基、3−ブテニルオキシカルボニル基、2−ヘキセニルオキシカルボニル基および5−ヘキセニルオキシ基カルボニル等があげられ、
(C3−C6ハロアルケニルオキシ)カルボニル基としては、3−クロロー2−プロピニルオキシカルボニル基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシカルボニル基、3−ヨード−2−プロピニルオキシカルボニル基および6−クロロ−5−ヘキセニルオキシカルボニル基等があげられ、
(C3−C6アルキニルオキシ)カルボニル基としては、2−プロピニルオキシカルボニル基、1−メチル−2−プロピニルオキシカルボニル基、2−ブチニルオキシカルボニル基、3−ブチニルオキシカルボニル基、2−ヘキシニルオキシカルボニル基および5−ヘキシニルオキシカルボニル基等があげられ、
(C3−C6ハロアルキニルオキシ)カルボニル基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシカルボニル基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシカルボニル基、3−ヨード−2−プロピニルオキシカルボニル基および6−クロロ−5−ヘキシニルオキシカルボニル基等があげられ、
C1−C3アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基またはエタンスルホニル基等があげられる。
【0013】
R16で示されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C3−C6アルケニル基としては、2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ヘキセニル基および5−ヘキセニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニル基としては、2,3−ジクロロプロペニル基、3,3−ジクロロプロペニル基および3,3−ジフルオロプロペニル基等があげられ、
C3−C6アルキニル基としては、2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ヘキシニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルキニル基としては、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基および6−クロロ−5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられる。
【0014】
R17で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C1−C6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基およびヘキシルオキシ基等があげられ、
C1−C6ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、フルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、4−フルオロイソペンチルオキシ基および2,2−ジクロロヘキシルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルケニルオキシ基としては、2−プロペニルオキシ基、1−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基および5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニルオキシ基としては、3,3−ジクロロ−2−プロピニルオキシ基、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルキニルオキシ基としては、2−プロピニルオキシ基、1−メチル−2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ヘキシニルオキシ基および5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルキニルオキシ基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C3−C6シクロアルコキシ基としては、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基およびシクロヘキシルオキシ基等があげられる。
【0015】
R18で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ、
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられる。
【0016】
R19およびR20で示されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C3−C6アルケニル基としては、2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ヘキセニル基および5−ヘキセニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニル基としては、3,3−ジクロロ−2−プロピニル基、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基、3−ヨード−2−プロピニル基および6−クロロ−5−ヘキセニル基等があげられ、
C3−C6アルキニル基としては、2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ヘキシニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられる。
【0017】
本発明化合物の態様としては、例えば以下のフェニルピリジン化合物があげられる。
【0018】
式(1−1)で示されるフェニルピリジン化合物
【0019】
式(1−2)で示されるフェニルピリジン化合物
【0020】
式(1−3)で示されるフェニルピリジン化合物
【0021】
式(1−4)で示されるフェニルピリジン化合物
【0022】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0023】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
【0024】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0025】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0026】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0027】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0028】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0029】
式(1−5)で示されるフェニルピリジン化合物
【0030】
式(1−6)で示されるフェニルピリジン化合物
【0031】
式(1−7)で示されるフェニルピリジン化合物
【0032】
式(1−8)で示されるフェニルピリジン化合物
【0033】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であるフェニルピリジン化合物;
【0034】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0035】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
【0036】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であるフェニルピリジン化合物;
【0037】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
【0038】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0039】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0040】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0041】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であるフェニルピリジン化合物;
【0042】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
【0043】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0044】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0045】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0046】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0047】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0048】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0049】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基であるフェニルピリジン化合物;
【0050】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基であるフェニルピリジン化合物;
【0051】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15がC1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基であるフェニルピリジン化合物;
【0052】
式(1−9)で示されるフェニルピリジン化合物
【0053】
式(1−10)で示されるフェニルピリジン化合物
【0054】
式(1−11)で示されるフェニルピリジン化合物
【0055】
式(1−12)で示されるフェニルピリジン化合物
【0056】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0057】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0058】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0059】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0060】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0061】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0062】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
【0063】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
【0064】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物。
【0065】
本発明化合物の製造方法について説明する。
本発明化合物は例えば(製造法1)〜(製造法12)により製造することができる。これらの製造法において、必要により官能基を化学反応から保護するために保護基を用いてもよい。
【0066】
(製造法1)
本発明化合物のうち化合物(4)は、化合物(2)と化合物(3)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L1は塩素原子または臭素原子を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4、およびQは前記と同じ意味を表す。)
該反応は塩基の存在下で行われ、通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(2)1モルに対して、化合物(3)は通常0.5〜2モルの割合、塩基は10モル以下の割合で用いられる。
反応時間は通常0.1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後は、例えば以下の方法の後処理操作に付すことにより、化合物(4)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えて濾過し、濾液を濃縮する方法単離された式(4)で示される本発明化合物はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0067】
(製造法2)
本発明化合物のうち化合物(6)は、化合物(5)と2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジフォスフェタン−2,4−ジスルフィド(以下、ローソン試薬と記載する。)を反応させることにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4、およびQは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、ブチロニトリル等の有機ニトリル;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
化合物(5)1モルに対して、ローソン試薬は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は30〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作に付すことにより、化合物(6)を単離することができる。単離された化合物(6)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0068】
(製造法3)
本発明化合物のうち化合物(9)は、化合物(7)と化合物(8)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L2は臭素原子、ヨウ素原子またはメタンスルホニルオキシ基を表し、R6−1はC1−C3アルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4、QおよびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は塩基の存在下で行われ、通常溶媒中で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;およびトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミンがあげられる。
化合物(7)1モルに対して、化合物(8)は通常1〜10モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜120℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(9)を単離することができる。単離された化合物(9)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0069】
(製造法4)
本発明化合物のうち化合物(11)は、化合物(10)と還元剤とを反応させることにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素カリウムがあげられる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
化合物(10)1モルに対して、還元剤は通常0.25〜3モルの割合で用いられる。
反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液等の酸性水を加えた後、有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(11)を単離することができる。単離された化合物(11)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0070】
(製造法5)
本発明化合物のうち化合物(12)は、化合物(10)とR14−1に対応するアルキルマグネシウムハライド(グリニアール試薬)およびアルキルリチウム等の有機金属化合物とを反応させることにより製造することができる。
(式中、R14−1はC1−C3アルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられるR14−1に対応する有機金属金属化合物とは、金属元素と結合している有機の基がR14−1である有機金属化合物を意味し、アルキルマグネシウムハライド、アルキルリチウムがあげられる。具体的には、メチルマグネシウムブロマイド、メチルリチウム、エチルマグネシウムクロライド、エチルリチウムがあげられる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素があげられる。
化合物(10)1モルに対して、有機金属化合物は通常1〜3モルの範囲で用いられる。
反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−80〜50℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより化合物(12)を単離することができる。単離された化合物(12)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0071】
(製造法6)
本発明化合物のうち化合物(14)及び化合物(16)は、以下の方法で製造することができる。すなわち、化合物(13)とアルキルスルホニルクロリド化合物とを反応させる(工程6−1)ことにより、化合物(14)を製造することができ、さらに化合物(14)と化合物(15)とを反応させる(工程6−2)ことにより化合物(16)を製造することができる。
(式中、R33はC1−C3アルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R14、R15、W1−W2=W3−W4、XおよびZ1は前記と同じ意味を表す。)
(工程6−1)
該反応は塩基の存在下で行われ、通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(13)1モルに対して、アルキルスルホニルクロリド化合物は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.1〜24時間の範囲であり、反応温度は−20〜100℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水、塩基性水等で洗浄してから、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(14)を単離することができる。単離された化合物(14)は再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0072】
(工程6−2)
該反応は溶媒の存在下又は非存在下、塩基の存在下又は非存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(14)1モルに対して、化合物(15)は通常1モル〜過剰量の割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水、塩基性水等で洗浄してから、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(16)を単離することができる。単離された化合物(16)は再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0073】
(製造法7)
本発明化合物のうち化合物(19)は、化合物(17)と化合物(18)またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R16、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は溶媒中にて行われ、必要に応じて塩基の存在下に行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(17)1モルに対して、塩基は通常触媒量〜10モルの割合、化合物(18)またはその塩は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水で洗浄してから乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(19)を単離することができる。単離された化合物(19)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0074】
(製造法8)
本発明化合物のうち化合物(22)は、化合物(20)と化合物(21)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L3は塩素原子、臭素原子およびメタンスルホニルオキシ基を表し、R15−1はC1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基、C3−C6シクロアルキル基、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6ハロアルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、(C1−C6ハロアルコキシ)カルボニル基、(C3−C6アルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6アルキニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルキニルオキシ)カルボニル基またはC1−C3アルキルスルホニル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R14、W1−W2=W3−W4、XおよびZ1は前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;水およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(20)1モルに対して、化合物(21)は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜3モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(22)を単離することができる。単離された化合物(22)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0075】
(製造法9)
本発明化合物のうち化合物(28)は、化合物(26)と化合物(27)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L5は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9、R10、R11およびW1−W2=W3−W4は前記と同じ意味を表す。)
該反応は溶媒中、触媒の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素水;およびこれらの混合物等があげられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム塩化メチレン錯体、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライドがあげられる。
化合物(26)1モルに対して、化合物(27)は通常1〜5モルの割合であり、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
該反応は必要に応じて塩基(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基があげられる。)および/または相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩があげられる。)の存在下で行うこともできる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物をそのまま濾過し、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(28)を単離することができる。単離された化合物(28)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0076】
(製造法10)
本発明化合物のうち化合物(42)は、化合物(40)と化合物(41)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L9は塩素原子、臭素原子およびメタンスルホニルオキシ基を表し、R16−1はC1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;および水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物があげられる。
化合物(40)1モルに対して、化合物(41)は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(42)を単離することができる。単離された化合物(42)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0077】
(製造法11)
本発明化合物のうち化合物(45)は、化合物(43)と化合物(44)とを反応させることにより製造することができる。
[式中、L10は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基等の脱離基を表し、R34はC1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。]
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(43)1モルに対して、化合物(44)は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜5モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(45)を単離することができる。単離された化合物(45)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0078】
(製造法12)
本発明化合物のうち化合物(52)は、化合物(25)と化合物(18)またはその塩とを反応させて化合物(51)を得て(工程12−1)、次いで化合物(51)と化合物(27)とを反応させる(工程12−2)ことにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4、R16およびL5は前記と同じ意味を表す。)
(工程12−1)
該反応は通常溶媒中にて行われ、必要に応じて塩基の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(25)1モルに対して、塩基は通常触媒量〜10モルの割合、化合物(18)またはその塩は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水等で洗浄してから乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(51)を単離することができる。単離された化合物(51)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0079】
(工程12−2)
該反応は溶媒中、触媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム塩化メチレン錯体およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライドがあげられる。
化合物(51)1モルに対して、化合物(27)は通常1〜5モルの割合、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
該反応は必要に応じて塩基(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基があげられる。)および/または相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩があげられる。)の存在下で行うこともできる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は例えば以下の方法の後処理操作に付すことにより、化合物(52)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えた後、濾過し、濾液を濃縮する方法。
単離された化合物(52)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0080】
次に本発明化合物の中間体化合物の製造法について説明する。
化合物(3)は、例えば(中間体製造法1)または(中間体製造法2)に従って製造することができる。
【0081】
(中間体製造法1)
(式中、L6は塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を表し、R7、R8、R9、R10、R11およびW1−W2=W3−W4は前記と同じ意味を表す。)
(工程I−1)
化合物(30)は、化合物(29)と化合物(27)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒中、触媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム塩化メチレン錯体およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライドがあげられる。
化合物(29)1モルに対して、化合物(27)は通常1〜5モルの割合、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
該反応は必要に応じて塩基(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基があげられる。)および/または相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩があげられる。)の存在下で行うこともできる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は例えば以下の方法の後処理操作に付すことにより、化合物(30)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えた後、濾過し、濾液を濃縮する方法。
単離された化合物(30)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0082】
(工程I−2)
化合物(3)は、化合物(30)を還元反応に付すことにより製造することができる。
該還元反応は例えば、化合物(30)を水素化触媒の存在下に水素により還元する方法((工程I−2−1)と記す。)、および化合物(30)を酸性水の存在下に鉄により還元する方法((工程I−2−2)と記す。)があげられる。
【0083】
(工程I−2−1)
本工程の反応は通常溶媒中にて行われる。
本工程の反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテルがあげられる。
該反応に用いられる水素化触媒としては、パラジウム−炭素等のパラジウム触媒、および白金−炭素等の白金触媒があげられる。
化合物(30)1モルに対して、水素は通常3〜10モルの割合、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常20〜50℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を濾過し、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(3)を単離することができる。単離された化合物(3)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0084】
(工程I−2−2)
本工程の反応に用いられる酸性水としては、酢酸水、希塩酸、硫酸水等があげられる。該反応は必要に応じて酢酸エチル等のエステル;テトラヒドロフラン等のエーテルの存在下で行うことができる。反応に用いられる鉄は通常粉状のものが使用される。
化合物(30)1モルに対して、鉄は通常6〜30モルの割合で用いられる。
該反応の反応時間は通常0.1〜10時間の範囲、反応温度は通常40〜100℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は濾過し、得られた濾液を塩基性水(飽和炭酸水素ナトリウム水等)で洗浄してから、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮することにより化合物(3)を単離することができる。単離された化合物(3)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0085】
(中間体製造法2)
(式中、L7は塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を表し、L8はC1−C5アルキルカルボニル基(アセチル基、ピバロイル基等)を表し、R7、R8、R9、R10、R11およびW1−W2=W3−W4は前記と同じ意味を表す。)
(工程II−1)
化合物(32)は、化合物(31)と化合物(27)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒中、触媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム塩化メチレン錯体およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライドがあげられる。
化合物(31)1モルに対して、化合物(27)は通常1〜5モルの割合、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
該反応は必要に応じて塩基(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基があげられる。)および/または相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩があげられる。)の存在下で行うこともできる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は例えば以下の方法の後処理操作を行うことにより、化合物(32)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物を濾過し、濾液を濃縮する方法
(3)反応混合物をそのまま濃縮する方法
単離された化合物(32)はクロマトグラフィー、再結晶などの操作によりさらに精製することもできる。
【0086】
(工程II−2)
化合物(3)は、化合物(32)を塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)の存在下、加水分解することにより製造することができる。
反応は溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、水とメタノール、エタノール等のアルコールまたは1,4−ジオキサン等のエーテルとの混合物等があげられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(3)を単離することができる。単離された化合物(3)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0087】
化合物(2)は、(中間体製造法3)に従って製造することができる。すなわち、化合物(2)は、化合物(34)とハロゲン化剤(塩化チオニル、臭化チオニル等)とを反応させることにより製造することができる。
(中間体製造法3)
(式中、L1は塩素原子または臭素原子を表し、R1、R2、R3、R4、R5およびQは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等があげられる。
化合物(34)1モルに対して、ハロゲン化剤は通常1〜5モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(2)を単離することができる。
【0088】
化合物(34)のうちのあるものは、国際特許公開WO01/95721号公報、国際特許公開WO00/41998号公報、国際特許公開WO96/23763号公報、または国際特許公開WO96/31464号公報に記載された方法に準じて製造することができる。
【0089】
また、化合物(34)のうち化合物(50)は、(中間体製造法4)に従って製造することができる。
(中間体製造法4)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR15は前記と同じ意味を表す。)
(工程IV−1)
化合物(36)は化合物(35)と還元剤とを反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒中で行われる。
反応に用いられる還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素カリウムがあげられる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
化合物(35)1モルに対して、反応に用いられる還元剤は通常0.25〜3モルの割合で用いられる。
反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(36)を単離することができる。単離された化合物(36)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0090】
(工程IV−2)
化合物(37)は、化合物(36)と塩化メタンスルホニルとを反応させることにより製造することができる。
該反応は塩基の存在下で行われ、通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(36)1モルに対して、塩化メタンスルホニルは通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は−20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を濃縮し、得られる残渣に有機溶媒を加え、これを濾過して、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(37)を単離することができる。
【0091】
(工程IV−3)
化合物(39)は化合物(37)と化合物(38)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒の存在下または非存在下、塩基の存在下または非存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシドおよびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(37)1モルに対して、化合物(38)は通常1モル〜過剰量の割合、塩基は通常触媒量〜5モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は50〜150℃の範囲である。
反応終了後は例えば以下の方法の後処理操作を行うことにより化合物(39)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物に必要に応じてトルエン等の有機溶媒を加えて濃縮する方法
単離された化合物(39)は再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0092】
(工程IV−4)
化合物(50)は、化合物(39)を塩基(水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等)の存在下で加水分解反応に付すことにより製造することができる。
該反応は通常、水とアルコール(例えば、メタノール、エタノール等)との混合物等の溶媒中で行われる。
化合物(39)1モルに対して、塩基は通常1〜20モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常0〜120℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を塩酸等の酸で酸性にした後、有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(50)を単離することができる。単離された化合物(50)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0093】
化合物(50)においてR1、R4およびR5が水素原子であり、R15が2−プロピニル基である、化合物(100)は本発明における重要な製造中間体のひとつである。
(式中、R2およびR3は独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6ハロアルケニル基、C2−C6アルキニル基、C2−C6ハロアルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C1−C6ハロアルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基を表すか、あるいはR2とR3とが末端で結合して、トリメチレン、テトラメチレンまたは−CH=CH−CH=CH−を表す。)
【0094】
化合物(43)は例えば(中間体製造法5)に従って製造することができる。(中間体製造法5)
[式中、L11は塩素原子または臭素原子を表し、L12およびL13は同一または相異なり、メトキシ基等のアルコキシ基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。]
(工程V−1)
化合物(48)は、化合物(46)と化合物(47)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(46)1モルに対して、化合物(47)は通常0.5〜2モルの割合、塩基は1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(48)を単離することができる。単離された化合物(48)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0095】
(工程V−2)
化合物(49)は、化合物(48)と、化合物(48−1)または化合物(48−2)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコ−ルジメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;トルエン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の有機塩基;N,N−ジメチルホルムアミド又はこれらの混合物が挙げられる。
化合物(48)1モルに対して、化合物(48−1)または化合物(48−2)が通常1〜10モルの割合である。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は50〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(49)を単離することができる。単離された化合物(49)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0096】
(工程V−3)
化合物(43)は、化合物(49)と水とを酸の存在下に反応させることにより製造することができる。
該反応は、水を溶媒として行うこともでき、また水と他の有機溶媒との混合物中で行うこともできる。
他の有機溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;トルエン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合物があげられる。
反応に用いられる酸としては、塩酸、硫酸およびp−トルエンスルホン酸等があげられる。
化合物(49)1モルに対して、酸は通常0.1〜100モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は20〜100℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(43)を単離することができる。単離された化合物(43)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0097】
化合物(26)は、(中間体製造法6)に従って製造することができる。
(中間体製造法6)
(式中、L4は塩素原子または臭素原子を表し、L5は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1、R2、R3、R4、R5、W1−W2=W3−W4は前記と同じ意味を表す。)
(工程VI−1)
化合物(25)は、化合物(23)と化合物(24)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;アセトニトリル、ブチロニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(23)1モルに対して、化合物(24)は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水、塩基性水等で洗浄してから、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(25)を単離することができる。単離された化合物(25)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0098】
(工程VI−2)
化合物(26)は、化合物(25)と還元剤とを反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒中にて行われる。
反応に用いられる還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化ホウ素カリウムがあげられる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
化合物(25)1モルに対して、還元剤は通常0.25〜3モルの割合で用いられる。
反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液等の酸性水に加えてから有機溶媒抽出し、得られた有機層を必要に応じて塩基性水で洗浄してから乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(26)を単離することができる。単離された化合物(26)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0099】
次に本発明化合物の具体例を以下に示す。
【0100】
式(I)で示される化合物;
【0101】
式(II)で示される化合物;
【0102】
式(III)で示される化合物;
【0103】
式(IV)で示される化合物;
【0104】
上記式(I)〜(IV)においてR2a、R3a、A1、A2、R9a、R10aおよびXaは(表1)〜(表10)に示す各置換基の組合せを表す。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【0108】
【表4】
【0109】
【表5】
【0110】
【表6】
【0111】
【表7】
【0112】
【表8】
【0113】
【表9】
【0114】
次に本発明における重要な中間体である化合物(100)の例を示す。
式(V)で示される化合物
式(V)中、R2a、R3a、A1およびA2は(表11)に示す置換基の組合せを表す。
【0115】
【表10】
【0116】
本発明化合物が防除効力を有する植物病害としては、例えば藻菌類による病害があげられ、具体的には例えば次の病害が挙げられる。
蔬菜類およびダイコンのべと病(Peronospora brassicae);ホウレンソウのべと病(Peronospora spinaciae);タバコのべと病(Peronospora tabacina);ウリ類のべと病(Pseudoperonospora cubensis);ブドウのべと病(Plasmopara viticola);リンゴ、イチゴおよびヤクヨウニンジンの疫病(Phytophthora cactorum);トマトおよびキュウリの灰色疫病(Phytophora capsici);パイナップルの疫病(Phytophthora cinnamomi);ジャガイモおよびトマトの疫病(Phytophthora infestans);タバコ、ソラマメおよびネギの疫病(Phytophthora nicotianae var. nicotianae);ホウレンソウの立枯病(Pythium sp.);キュウリ苗立枯病(Pythium aphanidermatum);コムギ褐色雪腐病(Pythium sp.);タバコ苗立枯病(Pythium debaryanum);ダイズのPythium rot(Pythium aphanidermatum, P. debaryanum, P. irregulare, P. myriotylum, P. ultimum)。
【0117】
本植物病害防除剤は、本発明化合物と担体とを含有する。担体は本発明化合物に対して不活性であり、本植物病害防除剤の施用形態等に応じて適宜選択される。本植物病害防除剤は、必要に応じて界面活性剤等の製剤用補助剤を更に含有していてもよい。本植物病害防除剤は、乳剤、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤、粉剤、粒剤等の製剤形態を含む。本植物病害防除剤は、本発明化合物を通常0.1〜90重量%含有する。
【0118】
本植物病害防除剤に用いられる固体の担体としては、例えば、カオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石等の鉱物、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の天然有機物、尿素等の合成有機物、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の塩類、合成含水酸化珪素等の合成無機物等からなる微粉末あるいは粒状物等が挙げられ、液体の担体としては、例えば、キシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、セロソルブ等のアルコール、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン、ダイズ油、綿実油等の植物油、石油系脂肪族炭化水素、エステル、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、水が挙げられる。
【0119】
界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホネートホルムアルデヒド重縮合物等の陰イオン界面活性剤およびポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤が挙げられる。
【0120】
その他の製剤用補助剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、アルギン酸およびその塩、CMC(カルボキシメチルセルロ−ス)、ザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグネシウムシリケート、アルミナゾル等の無機物、防腐剤、着色剤、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT等の安定化剤が挙げられる。
【0121】
本植物病害防除剤を、植物体に処理することにより当該植物を植物病害から保護することができ、また、本植物病害防除剤を土壌に処理することにより当該土壌に生育する植物を植物病害から保護することができる。
【0122】
本植物病害防除剤を植物体に茎葉処理することにより用いる場合又は土壌に処理することにより用いる場合、その処理量は、防除対象植物である作物等の種類、防除対象病害の種類、防除対象病害の発生程度、製剤形態、処理時期、気象条件等によって変化させ得るが、10000m2あたり本発明化合物として通常1〜5000g、好ましくは5〜1000gである。
【0123】
乳剤、水和剤、フロアブル剤等は通常を水で希釈して散布することにより処理する。この場合、本発明化合物の濃度は通常0.0001〜3重量%、好ましくは0.0005〜1重量%の範囲である。粉剤、粒剤等は通常希釈することなくそのまま処理する。
【0124】
また、本植物病害防除剤は種子消毒等の処理方法で用いることもできる。その方法としては、例えば本発明化合物の濃度が1〜1000ppmとなるように調製した液状の本植物病害防除剤に植物の種子を浸漬する方法、本発明化合物の濃度が1〜1000ppmの液状の本植物病害防除剤を植物の種子に噴霧もしくは塗沫する方法および植物の種子に本発明の植物病害防除剤を粉衣する方法があげられる。
【0125】
本発明の植物病害防除方法は、本発明化合物の有効量を、病害の発生が予測される植物若しくはその植物が生育する土壌に処理する、及び/又は病害の発生が確認された植物若しくはその植物が生育する土壌に処理することにより行われる。
本植物病害防除剤は通常、農園芸用の植物病害防除剤、即ち畑地、水田、果樹園、茶園、牧草地、芝生地等の植物病害を防除するための植物病害防除剤として用いられる。
【0126】
本植物病害防除剤は他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調節剤および/または肥料と共に用いることもできる。
かかる殺菌剤の有効成分としては、例えば、クロロタロニル、フルアジナム、ジクロフルアニド、ホセチル−Al、環状イミド誘導体(キャプタン、キャプタホール、フォルペット等)、ジチオカーバメート誘導体(マンネブ、マンコゼブ、チラム、ジラム、ジネブ、プロピネブ等)、無機もしくは有機の銅誘導体(塩基性硫酸銅、塩基性塩化銅、水酸化銅、オキシン銅等)、アシルアラニン誘導体(メタラキシル、フララキシル、オフレース、シプロフラン、ベナラキシル、オキサジキシル等)、ストロビルリン系化合物(クレソキシムメチル、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ジモキシストロビン等)、アニリノピリミジン誘導体(シプロジニル、ピリメタニル、メパニピリム等)、フェニルピロール誘導体(フェンピクロニル、フルジオキソニル等)、イミド誘導体(プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等)、ベンズイミダゾール誘導体(カルベンダジム、ベノミル、チアベンダゾール、チオファネートメチル等)、アミン誘導体(フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン等)、アゾール誘導体(プロピコナゾール、トリアジメノール、プロクロラズ、ペンコナゾール、テブコナゾール、フルシラゾール、ジニコナゾール、ブロムコナゾール、エポキシコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、メトコナゾール、トリフルミゾール、テトラコナゾール、マイクロブタニル、フェンブコナゾール、ヘキサコナゾール、フルキンコナゾール、トリティコナゾール、ビテルタノール、イマザリル、フルトリアホール等)、シモキサニル、ジメトモルフ、ファモキサドン、フェナミドン、イプロヴァリカルブ、ベンチアバリカルブ、シアゾファミド、ゾキサミド、エタボキサム、ニコビフェン、フェンヘキサミド、キノキシフェン、ジエトフェンカルブ及びアシベンゾラールSメチルが挙げられる。
【0127】
【実施例】
以下、本発明を製造例、製剤例及び試験例等によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例のみに限定されるものではない。
まず、本発明化合物の製造例を示す。
【0128】
製造例1
N−(3−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド2g、3,4−ジメトキシフェニルホウ酸1.4g、リン酸三カリウム水和物5g、{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体190mgおよびエチレングリコールジメチルエーテル50mlを混合し窒素雰囲気下、80℃で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)に付し、N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド2.1gを得た。
N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 1.15(9H,s)、3.89(3H,s)、3.94(3H,s)、6.87−6.98(3H,m)、7.17(1H,dd,J=4.8Hz,7.6Hz)、7.61(1H,dd,J=2.0Hz,7.6Hz)、7.69(1H,s)、8.47(1H,dd,J=2.0Hz,4.8Hz)
【0129】
N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド2.1g、メタノール20mlおよび3M水酸化カリウム水溶液15mlの混合物を4時間加熱還流した。室温まで冷却した後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)に付し、2−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン1.2gを得た。
2−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.90(3H,s)、3.93(3H,s)、4.62(2H,s)、6.74(1H,dd,J=4.9Hz,7.3Hz)、6.94−7.01(3H,m)、7.36(1H,dd,J=1.7Hz,7.3Hz)、8.06(1H,dd,J=1.7Hz,4.9Hz)
【0130】
2−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.44g、トリエチルアミン0.20g、4−ジメチルアミノピリジン0.05gおよびテトラヒドロフラン15mlの混合物に、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物(後記参考製造例1の方法で調製したもの)0.5gを滴下し、室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(IV−1)と記す。)0.31gを得た。
本発明化合物(IV−1)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.47(1H,t,J=2.4Hz)、3.85(3H,s)、3.94(3H,s)、4.01(1H,dd,J=2.4Hz,15.7Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,15.7Hz)、5.05(1H,s)、6.84−6.88(3H,m)、7.18(1H,dd,J=4.8Hz,7.7Hz)、7.28−7.33(4H,m)、7.63(1H,dd,J=1.7Hz,7.7Hz)、8.47(1H,dd,J=1.7Hz,4.8Hz)、8.79(1H,s)
【0131】
製造例2
4−クロロ−3−ニトロピリジン12g、3,4−ジメトキシフェニルホウ酸11g、リン酸三カリウム水和物39g、{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体988mgおよびエチレングリコ−ルジメチルエ−テル100mlを混合し、窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン13gを得た。
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.89(3H,s)、3.94(3H,s)、6.83−6.96(3H,m)、7.42(1H,d,J=4.8Hz)、8.76(1H,d,J=4.8Hz)、9.00(1H,s)
【0132】
酢酸25ml、水25mlおよび鉄粉4.3gの混合物に、70℃で4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン5.0gを加え、2時間撹拌した。その後、反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、3−アミノ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン3.2gを得た。
3−アミノ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.83(2H,s)、3.91(3H,s)、3.93(3H,s)、6.95−7.05(4H,m)、8.05(1H,d,J=4.8Hz)、8.14(1H,s)
【0133】
3−アミノ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.40g、トリエチルアミン0.21gおよびテトラヒドロフラン10mlの混合物に、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物0.40gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(III−1)と記す。)0.50gを得た。
本発明化合物(III−1)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.49(1H,t,J=2.4Hz)、3.90−3.99(7H,m)、4.16(1H,dd,J=2.4Hz,16.0Hz)、5.08(1H,s)、6.88(1H,d,J=2.0Hz)、6.95(1H,dd,J=2.0Hz,8.3Hz)、7.01(1H,d,J=8.3Hz)、7.21(1H,d,J=4.8Hz)、7.29(2H,d,J=8.3Hz)、7.34(2H,d,J=8.3Hz)、8.42(1H,d,J=4.8Hz)、8.70(1H,s)、9.51(1H,s)
【0134】
製造例3
N−(3−ブロモピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド8.5g、3,4−ジメトキシフェニルホウ酸5.0g、リン酸三カリウム水和物17.5g、{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体670mgおよびエチレングリコ−ルジメチルエ−テル100mlを混合し、窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)に付し、N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド8gを得た。
N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 1.14(9H,s)、3.91(3H,s)、3.97(3H,s)、6.86(1H,d,J=2.0Hz)、6.93(1H,dd,J=2.0Hz,8.0Hz)、7.03(1H,d,J=8.0Hz)、7.81(1H,s)、8.41(1H,s)、8.42(1H,d,J=5.5Hz)、8.50(1H,d,J=5.5Hz)
【0135】
N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド4.0g、メタノール20mlおよび3M水酸化カリウム水溶液15mlを混合し4時間加熱還流した。その後反応混合物を室温まで冷却し、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン2.3gを得た。
4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.86(2H,s)、3.93(6H,s)、6.95(1H,d,J=8.3Hz)、7.03−7.05(2H,m)、7.22−7.27(2H,m)、8.11(1H,d,J=2.8Hz)
【0136】
4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.40g、トリエチルアミン0.25gおよびテトラヒドロフラン10mlの混合物に、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物0.4gを滴下し、室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−4−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(II−1)と記す。)0.72gを得た。
本発明化合物(II−1)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.99(1H,s)、8.68〜8.71(1H,m)、8.43(1H,dd,J=4.8Hz,1.6Hz)、7.00〜7.37(8H,m)、5.09(1H,s)、3.95〜4.20(8H,m)、2.47(1H,t,J=2.4Hz)
【0137】
製造例4
エチレングリコールジメチルエーテル50mlに2−クロロ−3−ニトロピリジン4.76g、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸6.00g、リン酸三カリウム水和物19.1gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体490mgを加え、窒素雰囲気下、80℃で4時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン5.35gを得た。
2−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.83(1H,dd,J=1.2Hz,4.6Hz)、8.07(1H,dd,J=1.1Hz,8.3Hz)、7.39(1H、dd,J=4.6Hz,8.3Hz)、7.19(1H,d,J=2.0Hz)、7.12(1H,dd,J=2.0Hz,8.3Hz)、6.93(1H,d,J=8.3Hz)、3.93(6H,s)
【0138】
室温で4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン2.8gをエタノール100mlに溶解し、5%白金−炭素150mgを加え水素雰囲気下4時間撹拌した。その後、反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン2.1gを得た。
3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン
融点:213.5℃
【0139】
3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.90g、トリエチルアミン0.40gおよびテトラヒドロフラン15mlの混合物に、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物0.85gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−1)と記す。)1gを得た。
本発明化合物(I−1)
融点:125.2℃
【0140】
製造例5
窒素雰囲気下、4−ブロムクロロベンゼン40.0gをテトラヒドロフラン140mlに溶解し、マグネシウム5.33gを加えて撹拌し、グリニアール試薬を調製した。テトラヒドロフラン750mlにシュウ酸ジメチル49.3gを溶解し、−70℃で前記グリニアール試薬を30分かけて滴下した。その後、反応混合物を2時間かけて室温まで昇温し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に氷水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、減圧下で濃縮した。残渣を濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル22.1gを得た。
4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):7.98〜8.01(2H,m)、7.48〜7.51(2H,m)、3.98(3H,s)
【0141】
エタノール300mlに4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル12.2gおよび20%水酸化ナトリウム水溶液12.6gを加え室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物に36%塩酸を加えて酸性にし、クロロホルムで3回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄、乾燥して、4−クロロフェニルグリオキシル酸5.2gを得た。
4−クロロフェニルグリオキシル酸
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.36〜8.39(1H,m) 、8.0(1H,br)、7.51〜7.54(2H,m)
【0142】
トルエン20mlに4−クロロフェニルグリオキシル酸1.5g、塩化チオニル0.95mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド20mgを加え80℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下で濃縮し4−クロロフェニルグリオキシル酸塩化物を粗生成物として得た。テトラヒドロフラン20mlに3−アミノ−2−クロロピリジン1.0gおよびトリエチルアミン1.7mlを混合した溶液に上記4−メチルフェニルグリオキシル酸塩化物を0〜5℃で加え、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を5%塩酸、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄して、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド1.5gを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):9.59(1H,s)、8.84(1H,dd,J=8.0Hz,1.6Hz)、8.42(2H,d,J=8.8Hz)、8.22(dd,1H,J=4.8Hz,1.6Hz)、7.52(2H,d,J=8.8Hz)、7.35(dd,1H,J=8.4Hz,4.7Hz)
【0143】
エタノール10mlにN−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド1.0gを溶解し、0℃で水素化ホウ素ナトリウム38mgを加え、さらに室温で1時間撹拌した。その後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド1.0gを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):9.00(1H,s)、8.71(1H,dd,J=8.0Hz,1.6Hz)、8.12(dd,1H,J=4.8Hz,2.0Hz)、7.39〜7.49(4H,m)、7.24〜7.27(1H,m)、5.29(1H,d,J=3.6Hz)、3.30(1H,d, J=3.6Hz)
【0144】
エチレングリコールジメチルエーテル10mlにN−(2−クロロ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド0.72g、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸1.57g、リン酸三カリウム水和物1.7gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体63mgを混合し、窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−2)と記す。)0.54gを得た。
N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.69(1H,dd,J=8.4Hz,1.2Hz)、8.45(1H,s)、8.36(1H,dd,J=4.4Hz,1.6Hz)、7.24〜7.33(5H,m)、7.01(1H,s)、6.82〜6.83(2H,m)、5.03(1H,d,J=2.4Hz)、4.04(1H,s)、3.95(3H,s)、3.87(3H,s)
【0145】
テトラヒドロフラン10mlにN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド0.34gおよびトリエチルアミン0.24mlを混合し、約0℃で塩化メタンスルホニル0.10mlを混合し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1%塩酸および水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮しN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−3)と記す。)を得た。このN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミドと2−プロピン−1−オール1.5mlとを混合し、約80℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を3%塩酸、飽和重曹水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン−3−イル}−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(本発明化合物(I−1))123mgを得た。
【0146】
製造例6
塩化アルミニウム8gとジクロロメタン80mlとの混合物に、0℃でエチルオキサリルクロリド7.85gを滴下した。さらに同温でトルエン4.60gを滴下し、室温で1時間撹拌した。その後、氷水に反応混合物を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、4−メチルフェニルグリオキシル酸エチル9.3gを粗生成物として得た。
4−メチルフェニルグリオキシル酸エチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):7.91(2H,d,J=8.2Hz)、7.31(2H,d,J=8.1Hz)、4.44(2H,q,J=7.1Hz)、2.44(3H,s)、1.42(3H,t,J=7.0Hz)
【0147】
4−メチルフェニルグリオキシル酸エチル9.3g、30%水酸化ナトリウム水溶液13mlおよびエタノール15mlを混合し2時間加熱還流した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、反応混合物に5%塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下において濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄後、乾燥して、4−メチルフェニルグリオキシル酸5.2gを得た。
4−メチルフェニルグリオキシル酸
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.25(2H,d,J=8.3Hz)、7.32(2H,d,J=8.0Hz)、4.28(1H,br)、2.45(3H,s)
【0148】
トルエン150mlに4−メチルフェニルグリオキシル酸10.0g、塩化チオニル7.2mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド0.2gを混合し80℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから、該反応混合物を減圧下で濃縮して4−メチルフェニルグリオキシル酸塩化物12.1gを得た。テトラヒドロフラン50mlに3−アミノ−2−クロロピリジン2.1gおよびトリエチルアミン2.5mlを混合した溶液に4−メチルフェニルグリオキシル酸塩化物3gを0〜5℃で混合し、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を5%塩酸、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄して、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド4.0gを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):9.60(1H,s)、8.86(1H,dd,J=8.4、1.6Hz)、8.35(2H,d,J=8.0Hz)、8.20(dd,1H,J=4.4、1.2Hz)、7.32〜7.35(3H,m)、2.46(3H,s)
【0149】
エタノール10mlにN−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド1.5gを溶解し、0℃で水素化ホウ素ナトリウム62mg加え、室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド285mgを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.93(1H,s)、8.73(1H,dd,J=8.4、1.6Hz)、8.11(dd,1H,J=4.4、1.6Hz)、7.39(2H,d,J=8.0Hz)、7.22〜7.26(3H,m)、5.25(1H,d,J=2.0Hz)、3.18(1H,d, J=2.0Hz)、2.36(3H,s)
【0150】
エチレングリコールジメチルエーテル20mlにN−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド1.3g、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸1.0g、リン酸三カリウム水和物3.0gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体0.12gを混合し、窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−4)と記す。)2.4gを得た。
本発明化合物(I−4)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.73(1H,d,J=8.0Hz)、8.40〜8.41(1H,m)、8.37(1H,s)、7.15〜8.24(4H,m)、7.01(1H,d,J=1.2Hz)、6.88〜6.90(1H,m)、6.84(1H,d,J=8.4Hz)、5.08(1H,d,J=2.8Hz)、3.96(3H,s)、3.88(3H,s)、3.32(1H,d,J=2.8Hz)、2.37(3H,s)
【0151】
テトラヒドロフラン10mlにN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド0.63gおよびトリエチルアミン0.3mlを溶解し、約0℃で塩化メタンスルホニル0.14mlを加え、室温で30分間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮して、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−5)と記す。)を得た。このN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミドと2−プロピン−1−オール2.5mlとを混合し、約80℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化アンモニウム水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下において濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−プロピニルオキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−6)と記す。)397mgを得た。
本発明化合物(I−6)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):9.00(1H,s)、8.73(1H,dd,J=8.0Hz,1.6Hz)、8.42(1H,dd,J=4.4Hz,1.6Hz)、7.00〜7.31(8H,m)、5.07(1H,s)、3.91〜4.17(8H,m)、2.47(1H,t,J=2.0Hz)、2.34(3H,s)
【0152】
製造例7
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド2.00g、エタノール20ml、ピリジン800mgおよびメトキシアミン塩酸塩1.13gの混合物を室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5%塩酸および飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去し、残渣をn−ヘキサンで洗浄後、濾別し乾燥して、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−メトキシイミノ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド1.95gを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−メトキシイミノ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.8〜8.9(2H,m)、8.19(1H,dd,J=1.7Hz,4.6Hz)、7.60〜7.70(2H,m)、7.30〜7.40(2H,m)、4.14(3H,s)
【0153】
エチレングリコールジメチルエーテル10mlにN−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−メトキシイミノ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド0.50g、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸0.31g、リン酸三カリウム水和物0.65gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体25mgを混合し、窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メトキシイミノ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−7)と記す。)0.55gを得た。
本発明化合物(I−7)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.81(1H,dd,J=8.7Hz,2.0Hz)、8.47(1H,dd,J=4.9Hz,1.6Hz)、8.34(1H,s)、6.92〜7.60(m,8H)、3.93(6H,s)、3.87(3H,s)
【0154】
製造例8
エチレングリコールジメチルエーテル50mlに2−クロロ−3−ニトロピリジン0.92g、4−メトキシフェニルボロン酸0.80g、リン酸三カリウム水和物3.4g、{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体130mgおよびセライト1.5gを加え、窒素雰囲気下、80℃で1.5時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(4−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン0.76gを得た。
2−(4−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.86(3H,s)、6.98(2H,d,J=8.7Hz)、7.37(1H,dd,J=4.7Hz,8.0Hz)、7.53(2H,d,J=8.7Hz)、8.08(1H,dd,J=1.4Hz,8.0Hz)、8.81(1H,dd,J=1.4Hz,4.7Hz)
【0155】
室温で4−(4−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン0.76gをエタノール100mlに溶解し、5%白金−炭素50mgを加え水素雰囲気下4時間撹拌した。その後、反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、3−アミノ−2−(4−メトキシフェニル)ピリジン0.45gを得た。
3−アミノ−2−(4−メトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.81(2H,br)、3.85(3H,s)、6.97−7.04(4H,m)、7.61(2H,d,J=8.7Hz)、8.10(1H,t,J=2.9Hz)
【0156】
3−アミノ−2−(4−メトキシフェニル)ピリジン0.25g、トリエチルアミン0.19gおよびテトラヒドロフラン20mlの混合物に、2−(4−クロロフェニル)−2−(2−プロピニルオキシ)酢酸塩化物0.36gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(2−(4−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−8)と記す。)0.55gを得た。
本発明化合物(I−8)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.49(1H,t,J=1.6Hz)、3.89(3H,s)、3.99(1H,dd,J=2.4Hz,15.8Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,15.8Hz)、5.07(1H,s)、7.06(2H,d,J=8.7Hz)、7.21−7.26(1H,m)、7.30−7.37(4H,m)、7.54(2H,d,J=8.7Hz)、8.42(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)、8.64(1H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz)、8.52(1H,s)
【0157】
製造例9
エチレングリコールジメチルエーテル100mlに2−クロロ−3−ニトロピリジン6.0g、2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェノール7.9g、リン酸三カリウム水和物19.8gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体780mgを加え、窒素雰囲気下、80℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン6.38gを得た。
2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.93(3H,s)、6.14(1H,s)、6.96(1H,d,J=7.9Hz)、7.05(1H,dd,J=2.0Hz,7.9Hz)、7.17(1H,d,J=2.0Hz)、7.37(1H,dd,J=4.7Hz,7.9Hz)、8.05(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz)、8.80(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)
【0158】
N,N−ジメチルホルムアミド50mlに2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン1.50g、ヨウ化エチル1.0gおよび炭酸カリウム0.90gを加え、室温で4時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン0.90gを得た。
2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.49(3H,t,J=7.1Hz)、3.92(3H,s)、4.15(2H,q,J=7.1Hz)、6.91(1H,d,J=8.3Hz)、7.09(1H,dd,J=2.0Hz,8.3Hz)、7.18(1H,d,J=2.0Hz)、7.37(1H,dd,J=4.7Hz,7.9Hz)、8.05(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz)、8.81(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)
【0159】
エタノール100mlに2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン0.90gと5%白金−炭素50mgとを加え水素雰囲気下4時間撹拌した。その後、反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、3−アミノ−2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)ピリジン0.72gを得た。
3−アミノ−2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.48(3H,t,J=6.8Hz)、3.88(2H,s)、3.91(3H,s)、4.14(2H,q,J=6.8Hz)、6.94(1H,d,J=8.8Hz)、7.03(2H,d,J=2.8Hz)、7.19−7.25(2H,m)、8.10(1H,t,J=2.8Hz)
【0160】
3−アミノ−2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)ピリジン0.20g、トリエチルアミン0.15gおよびテトラヒドロフラン10mlの混合物に、2−(4−クロロフェニル)−2−(2−プロピニルオキシ)酢酸塩化物0.30gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−9)と記す。)0.30gを得た。
本発明化合物(I−9)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.52(3H,t,J=7.1Hz)、2.49(1H,t,J=2.4Hz)、3.94(3H,s)、3.97(1H,dd,J=2.4Hz,15.8Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,15.8Hz)、4.19(2H,q,J=7.1Hz)、5.08(1H,s)、7.01(1H,d,J=7.9Hz)、7.11−7.15(2H,m)、7.24(1H,dd,J=4.7Hz,7.9Hz)、7.31(2H,d,J=8.7Hz)、7.35(2H,d,J=8.7Hz)、8.42(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)、8.68(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz)、8.96(1H,s)
【0161】
製造例10
N,N−ジメチルホルムアミド100mlに2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン3.0g、3−ブロモ−1−プロピン1.5gおよび炭酸カリウム1.7gを加え、室温で4時間撹拌した。反応液に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)−3−ニトロピリジン1.8gを得た。
2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.54(1H,t,J=2.4Hz)、3.92(3H,s)、4.81(2H,d,J=2.4Hz)、7.07−7.13(2H,m)、7.20(1H,d,J=1.6Hz)、7.39(1H,dd,J=4.7Hz,8.3Hz)、8.07(1H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz)、8.82(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)
【0162】
酢酸5ml、水30mlおよび鉄粉1.3gの混合物75℃に加温し、酢酸エチル10mlに溶かした2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)−3−ニトロピリジン1.6g溶液を滴下した。3時間加熱還流した後、反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−アミノ−2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)ピリジン1.4gを得た。
3−アミノ−2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.52(1H,t,J=2.4Hz)、3.89(2H,s)、3.91(3H,s)、4.80(2H,d,J=2.4Hz)、7.02−7.05(2H,m)、7.10(1H,d,J=8.8Hz)、7.22−7.26(2H,m)、8.10(1H,ddd,J=0.4Hz,2.4Hz,3.6Hz)
【0163】
3−アミノ−2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)ピリジン0.20g、トリエチルアミン0.15gおよびテトラヒドロフラン10mlの混合物に、2−(4−クロロフェニル)−2−(2−プロピニルオキシ)酢酸塩化物0.25gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−10)と記す。)0.30gを得た。
本発明化合物(I−10)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.51(1H,t,J=2.4Hz)、2.55(1H,t,J=2.4Hz)、3.94(3H,s)、3.97(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.86(2H,d,J=2.4Hz)、5.08(1H,s)、7.12−7.20(3H,m)、7.25(1H,dd,J=4.7Hz,7.9Hz)、7.31(2H,d,J=8.3Hz)、7.35(2H,d,J=8.3Hz)、8.42(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)、8.68(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz)、8.95(1H,s)
【0164】
製造例11
4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル10gをアセトニトリル100mlに溶かし、トリフェニルホスフィン40gと四塩化炭素23gを加え室温で4時間撹拌した。反応液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=10/1)に付し、2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸メチル13.7gを得た。
2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.79(3H,s)、7.30(2H,d,J=8.3Hz)、7.37(2H,d,J=8.3Hz)
【0165】
2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸メチル13.5gをメタノール130mlに溶かし、水酸化カリウム水溶液(水酸化カリウム4.0g、水70ml)を滴下した。室温で8時間撹拌した後、反応液を半濃縮し、希塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。析出した結晶をヘキサンで洗浄して、2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸9.0gを得た。
2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):7.28(2H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz)、7.38(2H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz)、10.25(1H,br)
【0166】
2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸0.63gと塩化チオニル0.36gをトルエン10mlに加え、2時間加熱撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し、粗2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸塩化物を得た。ここで得られた粗2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸塩化物を、トリエチルアミン0.50g、3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.30gを加えた10mlのテトラヒドロフラン溶液に滴下した。室温で3時間撹拌した後、反応液に酢酸エチルを加え、不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−(2−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン−3−イル)−2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリルアミド(以下、本発明化合物(I−11)と記す。)60mgを得た。
本発明化合物(I−11)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.83(3H,s)、3.95(3H,s)、6.65−6.70(2H,m)、6.93(1H,s)、7.23−7.31(3H,m)、7.37(2H,d,J=7.6Hz)、7.49(1H,s)、8.41(1H,d,J=4.8Hz)、8.72(1H,d,J=8.4Hz)
【0167】
製造例12
トルエン10mlに−2−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ酢酸0.19gと塩化チオニル0.14gとを加え、2時間加熱撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し、粗2−(クロロフェニル)−2−メトキシ酢酸塩化物を得た。ここで得られた粗2−(クロロフェニル)−2−メトキシ酢酸塩化物を、トリエチルアミン0.11g、3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.22gを加えた10mlのテトラヒドロフラン溶液に0℃で滴下した。室温で3時間撹拌した後、反応液を減圧下で濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−(2−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン−3−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ酢酸アミド(以下、本発明化合物(I−12)と記す。)127mgを得た。
本発明化合物(I−12)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.31(3H,s)、3.95(3H,s)、3.98(3H,s)、4.67(1H,s)、7.00(1H,d,J=8.0Hz)、7.10−7.16(2H,m)、7.24(1H,dd,J=4.8Hz,8.4Hz)、7.30(2H,d,J=8.4Hz)、7.35(2H,d,J=8.4Hz)、8.42(1H,dd,J=1.6Hz,4.8Hz)、8.67(1H,dd,J=1.6Hz,8.4Hz)、8.95(1H,s)
【0168】
次に、本発明化合物の製造中間体の製造について参考製造例を示す。
【0169】
参考製造例1
4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル80.2gをメタノール500mlに溶解し、ここに0〜5℃で水素化ホウ素ナトリウム3.8gを加え、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜2/1)に付し、2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル62.4gを得た。
2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.51(1H,d,J=5.3Hz)、3.76(3H,s)、5.15(1H,d,J=5.3Hz)、7.31−7.38(4H,m)
【0170】
テトラヒドロフラン200mlに2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル62.4gとトリエチルアミン40.8gとを溶解し、0℃で塩化メタンスルホニル42.8gを加え、室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に酢酸エチルを加えて固形物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル75.6gを得た。
2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.12(3H,s)、3.78(3H,s)、5.92(1H,s)、7.36−7.43(4H,m)
【0171】
2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル70gと2−プロピニルアルコール70gとを混合し、80℃で1.5時間撹拌した。その後、反応混合物にトルエンを加えて減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=10/1)に付し、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチルと2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸(2−プロピニル)との混合物64.6gを得た。
(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸(2−プロピニル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.47(1H,t,J=2.4Hz)、2.51(1H,t,J=2.4Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.31(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.67(1H,dd,J=2.4Hz,15.4Hz)、4.76(1H,dd,J=2.4Hz,15.4Hz)、5.23(1H,s)、7.33−7.42(4H,m)
2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.50(1H,t,J=2.4Hz)、3.12(3H,s)、4.16(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.30(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、5.19(1H,s)、7.33−7.42(4H,m)
【0172】
上記の(2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチルと2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸(2−プロピニル)との混合物64.6gをテトラヒドロフラン800mlに溶かし、0℃にて水酸化リチウム水溶液(水酸化リチウム6.74gと水280mlとの混合物)を滴下した。0℃〜室温で3時間撹拌した後、希塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。生成した結晶をヘキサンで洗浄し、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸43.4gを得た。
2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.51(1H,t,J=2.4Hz)、4.15(1H,dd,J=2.4Hz,16.0Hz)、4.32(1H,dd,J=2.4Hz,16.0Hz)、5.20(1H,s)、7.33−7.44(4H,m)、8.70−9.50(1H,br)
【0173】
2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸4.7gと塩化チオニル3.0gをトルエン50mlに溶かし、100℃で2時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物5.0gを得た。
2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.57(1H,t,J=2.0Hz)、4.28(1H,dd,J=2.0Hz,16.2Hz)、4.36(1H,dd,J=2.0Hz,16.2Hz)、5.39(1H,s)、7.37−7.44(4H,m)
【0174】
次に製剤例を示す。部は重量部を表す。
【0175】
製剤例1
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々50部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸マグネシウム2部及び合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合することにより、各々の水和剤を得る。
【0176】
製剤例2
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々20部とソルビタントリオレエ−ト1.5部とを、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液28.5部と混合し、湿式粉砕法で微粉砕した後、この中に、キサンタンガム0.05部及びアルミニウムマグネシウムシリケート0.1部を含む水溶液40部を加え、さらにプロピレングリコール10部を加えて撹拌混合し各々のフロアブル製剤を得る。
【0177】
製剤例3
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々2部、カオリンクレー88部及びタルク10部をよく粉砕混合することにより、各々の粉剤を得る。
【0178】
製剤例4
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々5部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ−テル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部及びキシレン75部をよく混合することにより、各々の乳剤を得る。
【0179】
製剤例5
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々2部、合成含水酸化珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30部及びカオリンクレー65部をよく粉砕混合した後、水を加えてよく練り合せ、造粒乾燥することにより、各々の粒剤を得る。
【0180】
製剤例6
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々10部;ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部;及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、各々のフロアブル製剤を得る。
【0181】
次に、本発明化合物が植物病害の防除に有用であることを試験例で示す。
なお防除効果は、調査時の供試植物上の病斑の面積を目視観察し、薬剤無処理植物の病斑面積と本発明化合物処理植物の病斑面積を比較することにより評価した。
【0182】
試験例1
プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(品種:ポンテローザ)を播種し、温室内で20日間生育させた。本発明化合物(I−1)、(I−2)、(I−4)、(I−6)〜(I−10)、(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で500ppmに希釈し、該希釈液をトマト葉面に十分付着する程度に茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、トマト疫病の遊走子嚢懸濁液(懸濁液1mlあたり約10000個の遊走子嚢を含有する)を植物1個体あたり約2mlの割合で噴霧接種した。接種後、23℃、相対湿度90%以上の条件下で該植物を一日栽培し、ついで昼間24℃、夜間20℃の温室で4日間栽培した。その後、該植物の葉面上の病班面積を調査した。その結果、本発明化合物(I−1)、(I−2)、(I−4)、(I−6)〜(I−10)、(I−12)、(II−1)、(III−1)および(IV−1)にて処理した植物の病斑面積は、無処理の植物の病斑面積の10%以下であった。
【0183】
試験例2
プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(品種:ポンテローザ)を播種し、温室内で20日間生育させた。本発明化合物(I−11)を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で200ppmに希釈し、該希釈液をトマト葉面に十分付着する程度に茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、トマト疫病の遊走子嚢懸濁液(懸濁液1mlあたり約10000個の遊走子嚢を含有する)を植物1個体あたり約2mlの割合で噴霧接種した。接種後、23℃、相対湿度90%以上の条件下で一日栽培し、ついで昼間24℃、夜間20℃の温室で4日間栽培した。その後、該植物の葉面上の病班面積を調査した。その結果、本発明化合物(I−11)にて処理した植物の病斑面積は、無処理の植物の病斑面積の10%以下であった。
【0184】
試験例3
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウ(品種:ベリーA)を播種し、温室内で40日間生育させた。本発明化合物(I−1)、(I−2)、(I−6)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で200ppmに希釈し、該希釈液をブドウ葉面に十分付着する程度に茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、ブドウべと病の遊走子嚢懸濁液(懸濁液1mlあたり約10000個の遊走子嚢を含有する)を植物1個体あたり約2mlの割合で噴霧接種した。接種後23℃、相対湿度90%以上の条件下で一日栽培し、ついで昼間24℃、夜間20℃の温室に移して6日間栽培した。その後、該植物の葉面上の病班面積を調査した。その結果、本発明化合物(I−1)、(I−2)、(I−6)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)および(IV−1)にて処理した植物の病斑面積は、無処理の植物の病斑面積の10%以下であった。
【0185】
試験例4
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウ(品種:ベリーA)を播種し、温室内で40日間生育させた。本発明化合物(I−4)を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で12.5ppmに希釈し、該希釈液をブドウ葉面に十分付着する程度に茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、ブドウべと病の遊走子嚢懸濁液(懸濁液1mlあたり約10000個の遊走子嚢を含有する)を植物1個体あたり約2mlの割合で噴霧接種した。接種後23℃、相対湿度90%以上の条件下で一日栽培し、ついで昼間24℃、夜間20℃の温室に移して6日間栽培した。その後、該植物の葉面上の病班面積を調査した。その結果、本発明化合物(I−4)にて処理した植物の病斑面積は、無処理植物の病斑面積の10%以下であった。
【0186】
【発明の効果】
本発明化合物は優れた植物病害防除効力を有し、植物病害防除剤の有効成分として有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明はフェニルピリジン化合物およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、植物病害防除効力を有する種々の化合物が開発され、多数の化合物が植物病害防除剤の有効成分として実用に供されているが、その防除効力は十分ではない場合がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−247957号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた植物病害防除効力を有する化合物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、下記に示すフェニルピリジン化合物(1)が優れた植物病害防除効力を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は式(1)
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6ハロアルケニル基、C2−C6アルキニル基、C2−C6ハロアルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C1−C6ハロアルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基を表し、R2とR3については、両者でトリメチレン、テトラメチレンまたは−CH=CH−CH=CH−を表してもよい。
R6は、水素原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R7、R8およびR11は独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R9およびR10は独立してヒドロキシル基、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6ハロアルケニル基、C2−C6アルキニル基、C2−C6ハロアルキニル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C1−C6ハロアルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基、ニトロ基、ベンジル基またはシアノ基を表し、
W1−W2=W3−W4は、N−CR21=CR22−CR23、CR24−N=CR25−CR26、CR27−CR28=N−CR29またはCR30−CR31=CR32−N
{式中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31およびR32は、独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルキル基を表す。}
を表し、
Xは、酸素原子または硫黄原子を表し、
Qは、以下のQ1で示される基またはQ2で示される基
{式中、R14は、水素原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R15は水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基、C3−C6シクロアルキル基、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6ハロアルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、(C1−C6ハロアルコキシ)カルボニル基、(C3−C6アルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6アルキニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルキニルオキシ)カルボニル基またはC1−C3アルキルスルホニル基を表し、
Z1は酸素原子または硫黄原子を表し、
Z2は酸素原子、NOR16(式中、R16は水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表す。)、CR17R18(式中、R17はハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基を表し、R18は水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基またはC1−C6ハロアルキル基を表す。)またはNNR19R20(式中、R19およびR20は、独立して水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表す。)を表す。}を表す。]で示されるフェニルピリジン化合物(以下、本発明化合物と記す。)、本発明化合物を有効成分として含有することを特徴とする植物病害防除剤および本発明化合物の有効量を植物または土壌に施用することを特徴とする植物病害の防除方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
R1、R2、R3、R4およびR5で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等があげられ、
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジクロロブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2−フルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C2−C6アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−へキセニル基、2−へキセニル基および5−へキセニル基等があげられ、
C2−C6ハロアルケニル基としては、1−クロロビニル基、2−クロロビニル基、2,2−ジクロロビニル基、2,2−ジフルオロビニル基、1,2−ジクロロビニル基、3,3−ジクロロ−2−プロペニル基、3,3−ジフルオロ−2−プロペニル基等があげられ、
C2−C6アルキニル基としては、エチニル基、2−プロピニル基、3−ブチニル基、3−ヘキシニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C2−C6ハロアルキニル基としては、2−クロロエチニル基、2−ブロモエチニル基、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基および6−クロロ−5−ヘキシニル基等があげられ、
C1−C6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基およびヘキシルオキシ基等があげられ、
C1−C6ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、フルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、4−フルオロイソペンチルオキシ基および2,2−ジクロロヘキシルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルケニルオキシ基としては、2−プロペニルオキシ基、1−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−へキセニルオキシ基および5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニルオキシ基としては、3,3−ジクロロ−2−プロペニルオキシ基、3,3−ジフルオロ−2−プロペニルオキシ基、3,3−ジブロモ−2−プロペニルオキシ基、2,3−ジクロロプロペニルオキシ基、6−フルオロ−2−へキセニルオキシ基および2,2−ジクロロ−5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルキニルオキシ基としては、2−プロピニルオキシ基、1−メチル−2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ヘキシニルオキシ基および5−ヘキシニルオキシ基があげられ、
C3−C6ハロアルキニルオキシ基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C1−C6アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基およびヘキシルチオ基等があげられ、
C1−C6ハロアルキルチオ基としては、トリフルオロメチルチオ基、ジフルオロメチルチオ基、ブロモジフルオロメチルチオ基、クロロジフルオロメチルチオ基、フルオロメチルチオ基、2,2,2−トリフルオロエチルチオ基、1,1,2,2−テトラフルオロエチルチオ基、5−クロロペンチルチオ基、4−フルオロイソペンチルチオ基および2,2−ジクロロヘキシルチオ基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられ、
C3−C6シクロアルコキシ基としては、シクロプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基およびシクロヘキシルオキシ基等があげられる。
【0007】
R6で示されるC1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基等があげられる。
【0008】
R7、R8およびR11で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ
C1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基等があげられる。
【0009】
R9およびR10で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ、
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジクロロブロモメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2−フルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C2−C6アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−へキセニル基、2−ヘキセニル基および5−ヘキセニル基等があげられ、
C2−C6ハロアルケニル基としては、1−クロロビニル基、2−クロロビニル基、2,2−ジクロロビニル基、2,2−ジフルオロビニル基、1,2−ジクロロビニル基、3,3−ジクロロプロペニル基および3,3−ジフルオロプロペニル基等があげられ、
C2−C6アルキニル基としては、エチニル基、2−プロピニル基、3−ブチニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C2−C6ハロアルキニル基としては、2−クロロエチニル基、2−ブロモエチニル基および6−クロロ−5−ヘキシニル基等があげられ、
C2−C6シアノアルキル基としては、シアノメチル基、1−シアノエチル基および2−シアノエチル基等があげられ、
C1−C6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基およびヘキシルオキシ基等があげられ、
C1−C6ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、フルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、4−フルオロイソペンチルオキシ基および2,2−ジクロロヘキシルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルケニルオキシ基としては、2−プロペニルオキシ基、1−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基および5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニルオキシ基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルキニルオキシ基としては、2−プロピニルオキシ基、1−メチル−2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ヘキシニルオキシ基および5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルキニルオキシ基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C2−C6シアノアルキルオキシ基としては、シアノメチルオキシ基、1−シアノエチルオキシ基および2−シアノエチルオキシ基等があげられ、
C1−C6アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基およびヘキシルチオ基等があげられ、
C1−C6ハロアルキルチオ基としては、トリフルオロメチルチオ基、ジフルオロメチルチオ基、ブロモジフルオロメチルチオ基、クロロジフルオロメチルチオ基、フルオロメチルチオ基、2,2,2−トリフルオロエチルチオ基、1,1,2,2−テトラフルオロエチルチオ基、5−クロロ−ペンチルチオ基、4−フルオロイソペンチルチオ基および2,2−ジクロロヘキシルチオ基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられ、
C3−C6シクロアルコキシ基としては、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基およびシクロヘキシルオキシ基等があげられる。
【0010】
R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31およびR32で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ
C1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基等があげられ、
C1−C3アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基等があげられ、
C1−C3ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基およびトリクロロメチル基等があげられる。
【0011】
R14で示されるC1−C3アルキル基としては、メチル基、エチル基およびプロピル基等があげられる。
【0012】
R15で示されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C3−C6アルケニル基としては、2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ヘキセニル基および5−ヘキセニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニル基としては、3,3−ジクロロ−2−プロペニル基、2,3−ジクロロ−2−プロペニル基および3,3−ジフルオロ−2−プロペニル基等があげられ、
C3−C6アルキニル基としては、2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ヘキシニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルキニル基としては、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基および6−クロロ−5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられ、
(C1−C6アルキル)カルボニル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、イソペンチルカルボニル基およびヘキシルカルボニル基等があげられ、
(C1−C6ハロアルキル)カルボニル基としては、クロロアセチル基、ブロモアセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、クロロフルオロアセチル基、ブロモジフルオロアセチル基、2−フルオロエチルカルボニル基、2,2−ジフルオロエチルカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエチルカルボニル基および6,6,6−トリフルオロヘキシルカルボニル基等があげられ、
(C1−C6アルコキシ)カルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基およびヘキシルオキシカルボニル基等があげられ、
(C1−C6ハロアルコキシ)カルボニル基としては、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシカルボニル基、5−クロロペンチルオキシカルボニル基および2,2−ジクロロヘキシルオキシカルボニル基等があげられ、
(C3−C6アルケニルオキシ)カルボニル基としては、2−プロペニルオキシカルボニル基、1−メチル−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−メチル−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−ブテニルオキシカルボニル基、3−ブテニルオキシカルボニル基、2−ヘキセニルオキシカルボニル基および5−ヘキセニルオキシ基カルボニル等があげられ、
(C3−C6ハロアルケニルオキシ)カルボニル基としては、3−クロロー2−プロピニルオキシカルボニル基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシカルボニル基、3−ヨード−2−プロピニルオキシカルボニル基および6−クロロ−5−ヘキセニルオキシカルボニル基等があげられ、
(C3−C6アルキニルオキシ)カルボニル基としては、2−プロピニルオキシカルボニル基、1−メチル−2−プロピニルオキシカルボニル基、2−ブチニルオキシカルボニル基、3−ブチニルオキシカルボニル基、2−ヘキシニルオキシカルボニル基および5−ヘキシニルオキシカルボニル基等があげられ、
(C3−C6ハロアルキニルオキシ)カルボニル基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシカルボニル基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシカルボニル基、3−ヨード−2−プロピニルオキシカルボニル基および6−クロロ−5−ヘキシニルオキシカルボニル基等があげられ、
C1−C3アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基またはエタンスルホニル基等があげられる。
【0013】
R16で示されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C3−C6アルケニル基としては、2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ヘキセニル基および5−ヘキセニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニル基としては、2,3−ジクロロプロペニル基、3,3−ジクロロプロペニル基および3,3−ジフルオロプロペニル基等があげられ、
C3−C6アルキニル基としては、2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ヘキシニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルキニル基としては、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基および6−クロロ−5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられる。
【0014】
R17で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C1−C6アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基およびヘキシルオキシ基等があげられ、
C1−C6ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、フルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、5−クロロペンチルオキシ基、4−フルオロイソペンチルオキシ基および2,2−ジクロロヘキシルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルケニルオキシ基としては、2−プロペニルオキシ基、1−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基および5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニルオキシ基としては、3,3−ジクロロ−2−プロピニルオキシ基、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキセニルオキシ基等があげられ、
C3−C6アルキニルオキシ基としては、2−プロピニルオキシ基、1−メチル−2−プロピニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ヘキシニルオキシ基および5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C3−C6ハロアルキニルオキシ基としては、3−クロロ−2−プロピニルオキシ基、3−ブロモ−2−プロピニルオキシ基、3−ヨード−2−プロピニルオキシ基および6−クロロ−5−ヘキシニルオキシ基等があげられ、
C3−C6シクロアルコキシ基としては、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基およびシクロヘキシルオキシ基等があげられる。
【0015】
R18で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等があげられ、
C1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、クロロフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられる。
【0016】
R19およびR20で示されるC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基およびヘキシル基等があげられ、
C1−C6ハロアルキル基としては、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および6,6,6−トリフルオロヘキシル基等があげられ、
C3−C6アルケニル基としては、2−プロペニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ヘキセニル基および5−ヘキセニル基等があげられ、
C3−C6ハロアルケニル基としては、3,3−ジクロロ−2−プロピニル基、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基、3−ヨード−2−プロピニル基および6−クロロ−5−ヘキセニル基等があげられ、
C3−C6アルキニル基としては、2−プロピニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ヘキシニル基および5−ヘキシニル基等があげられ、
C3−C6シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基等があげられる。
【0017】
本発明化合物の態様としては、例えば以下のフェニルピリジン化合物があげられる。
【0018】
式(1−1)で示されるフェニルピリジン化合物
【0019】
式(1−2)で示されるフェニルピリジン化合物
【0020】
式(1−3)で示されるフェニルピリジン化合物
【0021】
式(1−4)で示されるフェニルピリジン化合物
【0022】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0023】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
【0024】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0025】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0026】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0027】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0028】
式(1−1)〜式(1−4)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0029】
式(1−5)で示されるフェニルピリジン化合物
【0030】
式(1−6)で示されるフェニルピリジン化合物
【0031】
式(1−7)で示されるフェニルピリジン化合物
【0032】
式(1−8)で示されるフェニルピリジン化合物
【0033】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であるフェニルピリジン化合物;
【0034】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0035】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
【0036】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であるフェニルピリジン化合物;
【0037】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
【0038】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0039】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0040】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0041】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であるフェニルピリジン化合物;
【0042】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
【0043】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0044】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0045】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0046】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0047】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0048】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が2−プロピニル基であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0049】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基であるフェニルピリジン化合物;
【0050】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15が水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基であるフェニルピリジン化合物;
【0051】
式(1−5)〜式(1−8)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子であり、R15がC1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基であるフェニルピリジン化合物;
【0052】
式(1−9)で示されるフェニルピリジン化合物
【0053】
式(1−10)で示されるフェニルピリジン化合物
【0054】
式(1−11)で示されるフェニルピリジン化合物
【0055】
式(1−12)で示されるフェニルピリジン化合物
【0056】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0057】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0058】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Xが酸素原子であり、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0059】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0060】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R6が水素原子であり、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0061】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、Z2がNOR16であり、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
【0062】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がC1−C4アルコキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R2、R4およびR5が水素原子であり、R9およびR10がメトキシ基であるフェニルピリジン化合物;
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
【0063】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物;
【0064】
式(1−9)〜式(1−12)のいずれかにおいて、R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基であり、R6が水素原子であり、R7、R8およびR11が水素原子であり、R9およびR10がC1−C6アルコキシ基であり、Z2がNOR16であるフェニルピリジン化合物。
【0065】
本発明化合物の製造方法について説明する。
本発明化合物は例えば(製造法1)〜(製造法12)により製造することができる。これらの製造法において、必要により官能基を化学反応から保護するために保護基を用いてもよい。
【0066】
(製造法1)
本発明化合物のうち化合物(4)は、化合物(2)と化合物(3)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L1は塩素原子または臭素原子を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4、およびQは前記と同じ意味を表す。)
該反応は塩基の存在下で行われ、通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(2)1モルに対して、化合物(3)は通常0.5〜2モルの割合、塩基は10モル以下の割合で用いられる。
反応時間は通常0.1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後は、例えば以下の方法の後処理操作に付すことにより、化合物(4)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えて濾過し、濾液を濃縮する方法単離された式(4)で示される本発明化合物はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0067】
(製造法2)
本発明化合物のうち化合物(6)は、化合物(5)と2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジフォスフェタン−2,4−ジスルフィド(以下、ローソン試薬と記載する。)を反応させることにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4、およびQは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル、ブチロニトリル等の有機ニトリル;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
化合物(5)1モルに対して、ローソン試薬は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は30〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作に付すことにより、化合物(6)を単離することができる。単離された化合物(6)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0068】
(製造法3)
本発明化合物のうち化合物(9)は、化合物(7)と化合物(8)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L2は臭素原子、ヨウ素原子またはメタンスルホニルオキシ基を表し、R6−1はC1−C3アルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4、QおよびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は塩基の存在下で行われ、通常溶媒中で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;およびトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミンがあげられる。
化合物(7)1モルに対して、化合物(8)は通常1〜10モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜120℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(9)を単離することができる。単離された化合物(9)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0069】
(製造法4)
本発明化合物のうち化合物(11)は、化合物(10)と還元剤とを反応させることにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素カリウムがあげられる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
化合物(10)1モルに対して、還元剤は通常0.25〜3モルの割合で用いられる。
反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液等の酸性水を加えた後、有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(11)を単離することができる。単離された化合物(11)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0070】
(製造法5)
本発明化合物のうち化合物(12)は、化合物(10)とR14−1に対応するアルキルマグネシウムハライド(グリニアール試薬)およびアルキルリチウム等の有機金属化合物とを反応させることにより製造することができる。
(式中、R14−1はC1−C3アルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられるR14−1に対応する有機金属金属化合物とは、金属元素と結合している有機の基がR14−1である有機金属化合物を意味し、アルキルマグネシウムハライド、アルキルリチウムがあげられる。具体的には、メチルマグネシウムブロマイド、メチルリチウム、エチルマグネシウムクロライド、エチルリチウムがあげられる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素があげられる。
化合物(10)1モルに対して、有機金属化合物は通常1〜3モルの範囲で用いられる。
反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−80〜50℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより化合物(12)を単離することができる。単離された化合物(12)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0071】
(製造法6)
本発明化合物のうち化合物(14)及び化合物(16)は、以下の方法で製造することができる。すなわち、化合物(13)とアルキルスルホニルクロリド化合物とを反応させる(工程6−1)ことにより、化合物(14)を製造することができ、さらに化合物(14)と化合物(15)とを反応させる(工程6−2)ことにより化合物(16)を製造することができる。
(式中、R33はC1−C3アルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R14、R15、W1−W2=W3−W4、XおよびZ1は前記と同じ意味を表す。)
(工程6−1)
該反応は塩基の存在下で行われ、通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(13)1モルに対して、アルキルスルホニルクロリド化合物は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.1〜24時間の範囲であり、反応温度は−20〜100℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水、塩基性水等で洗浄してから、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(14)を単離することができる。単離された化合物(14)は再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0072】
(工程6−2)
該反応は溶媒の存在下又は非存在下、塩基の存在下又は非存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(14)1モルに対して、化合物(15)は通常1モル〜過剰量の割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水、塩基性水等で洗浄してから、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(16)を単離することができる。単離された化合物(16)は再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0073】
(製造法7)
本発明化合物のうち化合物(19)は、化合物(17)と化合物(18)またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R16、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は溶媒中にて行われ、必要に応じて塩基の存在下に行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(17)1モルに対して、塩基は通常触媒量〜10モルの割合、化合物(18)またはその塩は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水で洗浄してから乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(19)を単離することができる。単離された化合物(19)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0074】
(製造法8)
本発明化合物のうち化合物(22)は、化合物(20)と化合物(21)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L3は塩素原子、臭素原子およびメタンスルホニルオキシ基を表し、R15−1はC1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基、C3−C6シクロアルキル基、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6ハロアルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、(C1−C6ハロアルコキシ)カルボニル基、(C3−C6アルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6アルキニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルキニルオキシ)カルボニル基またはC1−C3アルキルスルホニル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R14、W1−W2=W3−W4、XおよびZ1は前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;水およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(20)1モルに対して、化合物(21)は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜3モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(22)を単離することができる。単離された化合物(22)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0075】
(製造法9)
本発明化合物のうち化合物(28)は、化合物(26)と化合物(27)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L5は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9、R10、R11およびW1−W2=W3−W4は前記と同じ意味を表す。)
該反応は溶媒中、触媒の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素水;およびこれらの混合物等があげられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム塩化メチレン錯体、およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライドがあげられる。
化合物(26)1モルに対して、化合物(27)は通常1〜5モルの割合であり、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
該反応は必要に応じて塩基(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基があげられる。)および/または相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩があげられる。)の存在下で行うこともできる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物をそのまま濾過し、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(28)を単離することができる。単離された化合物(28)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0076】
(製造法10)
本発明化合物のうち化合物(42)は、化合物(40)と化合物(41)とを反応させることにより製造することができる。
(式中、L9は塩素原子、臭素原子およびメタンスルホニルオキシ基を表し、R16−1はC1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;および水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物があげられる。
化合物(40)1モルに対して、化合物(41)は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(42)を単離することができる。単離された化合物(42)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0077】
(製造法11)
本発明化合物のうち化合物(45)は、化合物(43)と化合物(44)とを反応させることにより製造することができる。
[式中、L10は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基等の脱離基を表し、R34はC1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。]
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(43)1モルに対して、化合物(44)は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜5モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(45)を単離することができる。単離された化合物(45)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0078】
(製造法12)
本発明化合物のうち化合物(52)は、化合物(25)と化合物(18)またはその塩とを反応させて化合物(51)を得て(工程12−1)、次いで化合物(51)と化合物(27)とを反応させる(工程12−2)ことにより製造することができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4、R16およびL5は前記と同じ意味を表す。)
(工程12−1)
該反応は通常溶媒中にて行われ、必要に応じて塩基の存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(25)1モルに対して、塩基は通常触媒量〜10モルの割合、化合物(18)またはその塩は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水等で洗浄してから乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(51)を単離することができる。単離された化合物(51)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0079】
(工程12−2)
該反応は溶媒中、触媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム塩化メチレン錯体およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライドがあげられる。
化合物(51)1モルに対して、化合物(27)は通常1〜5モルの割合、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
該反応は必要に応じて塩基(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基があげられる。)および/または相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩があげられる。)の存在下で行うこともできる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は例えば以下の方法の後処理操作に付すことにより、化合物(52)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えた後、濾過し、濾液を濃縮する方法。
単離された化合物(52)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0080】
次に本発明化合物の中間体化合物の製造法について説明する。
化合物(3)は、例えば(中間体製造法1)または(中間体製造法2)に従って製造することができる。
【0081】
(中間体製造法1)
(式中、L6は塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を表し、R7、R8、R9、R10、R11およびW1−W2=W3−W4は前記と同じ意味を表す。)
(工程I−1)
化合物(30)は、化合物(29)と化合物(27)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒中、触媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム塩化メチレン錯体およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライドがあげられる。
化合物(29)1モルに対して、化合物(27)は通常1〜5モルの割合、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
該反応は必要に応じて塩基(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基があげられる。)および/または相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩があげられる。)の存在下で行うこともできる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は例えば以下の方法の後処理操作に付すことにより、化合物(30)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物に必要に応じて有機溶媒を加えた後、濾過し、濾液を濃縮する方法。
単離された化合物(30)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0082】
(工程I−2)
化合物(3)は、化合物(30)を還元反応に付すことにより製造することができる。
該還元反応は例えば、化合物(30)を水素化触媒の存在下に水素により還元する方法((工程I−2−1)と記す。)、および化合物(30)を酸性水の存在下に鉄により還元する方法((工程I−2−2)と記す。)があげられる。
【0083】
(工程I−2−1)
本工程の反応は通常溶媒中にて行われる。
本工程の反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテルがあげられる。
該反応に用いられる水素化触媒としては、パラジウム−炭素等のパラジウム触媒、および白金−炭素等の白金触媒があげられる。
化合物(30)1モルに対して、水素は通常3〜10モルの割合、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常20〜50℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を濾過し、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(3)を単離することができる。単離された化合物(3)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0084】
(工程I−2−2)
本工程の反応に用いられる酸性水としては、酢酸水、希塩酸、硫酸水等があげられる。該反応は必要に応じて酢酸エチル等のエステル;テトラヒドロフラン等のエーテルの存在下で行うことができる。反応に用いられる鉄は通常粉状のものが使用される。
化合物(30)1モルに対して、鉄は通常6〜30モルの割合で用いられる。
該反応の反応時間は通常0.1〜10時間の範囲、反応温度は通常40〜100℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は濾過し、得られた濾液を塩基性水(飽和炭酸水素ナトリウム水等)で洗浄してから、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮することにより化合物(3)を単離することができる。単離された化合物(3)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0085】
(中間体製造法2)
(式中、L7は塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を表し、L8はC1−C5アルキルカルボニル基(アセチル基、ピバロイル基等)を表し、R7、R8、R9、R10、R11およびW1−W2=W3−W4は前記と同じ意味を表す。)
(工程II−1)
化合物(32)は、化合物(31)と化合物(27)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒中、触媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
該反応に用いられる触媒としては、酢酸パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム塩化メチレン錯体およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライドがあげられる。
化合物(31)1モルに対して、化合物(27)は通常1〜5モルの割合、触媒は通常0.001〜0.1モルの割合で用いられる。
該反応は必要に応じて塩基(酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基があげられる。)および/または相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩があげられる。)の存在下で行うこともできる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は例えば以下の方法の後処理操作を行うことにより、化合物(32)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物を濾過し、濾液を濃縮する方法
(3)反応混合物をそのまま濃縮する方法
単離された化合物(32)はクロマトグラフィー、再結晶などの操作によりさらに精製することもできる。
【0086】
(工程II−2)
化合物(3)は、化合物(32)を塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)の存在下、加水分解することにより製造することができる。
反応は溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、水とメタノール、エタノール等のアルコールまたは1,4−ジオキサン等のエーテルとの混合物等があげられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(3)を単離することができる。単離された化合物(3)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0087】
化合物(2)は、(中間体製造法3)に従って製造することができる。すなわち、化合物(2)は、化合物(34)とハロゲン化剤(塩化チオニル、臭化チオニル等)とを反応させることにより製造することができる。
(中間体製造法3)
(式中、L1は塩素原子または臭素原子を表し、R1、R2、R3、R4、R5およびQは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等があげられる。
化合物(34)1モルに対して、ハロゲン化剤は通常1〜5モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常50〜120℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(2)を単離することができる。
【0088】
化合物(34)のうちのあるものは、国際特許公開WO01/95721号公報、国際特許公開WO00/41998号公報、国際特許公開WO96/23763号公報、または国際特許公開WO96/31464号公報に記載された方法に準じて製造することができる。
【0089】
また、化合物(34)のうち化合物(50)は、(中間体製造法4)に従って製造することができる。
(中間体製造法4)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR15は前記と同じ意味を表す。)
(工程IV−1)
化合物(36)は化合物(35)と還元剤とを反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒中で行われる。
反応に用いられる還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素カリウムがあげられる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
化合物(35)1モルに対して、反応に用いられる還元剤は通常0.25〜3モルの割合で用いられる。
反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(36)を単離することができる。単離された化合物(36)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0090】
(工程IV−2)
化合物(37)は、化合物(36)と塩化メタンスルホニルとを反応させることにより製造することができる。
該反応は塩基の存在下で行われ、通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(36)1モルに対して、塩化メタンスルホニルは通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は−20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を濃縮し、得られる残渣に有機溶媒を加え、これを濾過して、濾液を濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(37)を単離することができる。
【0091】
(工程IV−3)
化合物(39)は化合物(37)と化合物(38)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒の存在下または非存在下、塩基の存在下または非存在下にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシドおよびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(37)1モルに対して、化合物(38)は通常1モル〜過剰量の割合、塩基は通常触媒量〜5モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は50〜150℃の範囲である。
反応終了後は例えば以下の方法の後処理操作を行うことにより化合物(39)を単離することができる。
(1)反応混合物を有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する方法
(2)反応混合物に必要に応じてトルエン等の有機溶媒を加えて濃縮する方法
単離された化合物(39)は再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0092】
(工程IV−4)
化合物(50)は、化合物(39)を塩基(水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等)の存在下で加水分解反応に付すことにより製造することができる。
該反応は通常、水とアルコール(例えば、メタノール、エタノール等)との混合物等の溶媒中で行われる。
化合物(39)1モルに対して、塩基は通常1〜20モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.5〜24時間の範囲であり、反応温度は通常0〜120℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を塩酸等の酸で酸性にした後、有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(50)を単離することができる。単離された化合物(50)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0093】
化合物(50)においてR1、R4およびR5が水素原子であり、R15が2−プロピニル基である、化合物(100)は本発明における重要な製造中間体のひとつである。
(式中、R2およびR3は独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6ハロアルケニル基、C2−C6アルキニル基、C2−C6ハロアルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C1−C6ハロアルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基を表すか、あるいはR2とR3とが末端で結合して、トリメチレン、テトラメチレンまたは−CH=CH−CH=CH−を表す。)
【0094】
化合物(43)は例えば(中間体製造法5)に従って製造することができる。(中間体製造法5)
[式中、L11は塩素原子または臭素原子を表し、L12およびL13は同一または相異なり、メトキシ基等のアルコキシ基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、W1−W2=W3−W4およびXは前記と同じ意味を表す。]
(工程V−1)
化合物(48)は、化合物(46)と化合物(47)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(46)1モルに対して、化合物(47)は通常0.5〜2モルの割合、塩基は1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常0.1〜24時間の範囲であり、反応温度は0〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(48)を単離することができる。単離された化合物(48)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0095】
(工程V−2)
化合物(49)は、化合物(48)と、化合物(48−1)または化合物(48−2)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒中にて行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコ−ルジメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;トルエン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の有機塩基;N,N−ジメチルホルムアミド又はこれらの混合物が挙げられる。
化合物(48)1モルに対して、化合物(48−1)または化合物(48−2)が通常1〜10モルの割合である。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は50〜150℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(49)を単離することができる。単離された化合物(49)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0096】
(工程V−3)
化合物(43)は、化合物(49)と水とを酸の存在下に反応させることにより製造することができる。
該反応は、水を溶媒として行うこともでき、また水と他の有機溶媒との混合物中で行うこともできる。
他の有機溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;トルエン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;アセトニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合物があげられる。
反応に用いられる酸としては、塩酸、硫酸およびp−トルエンスルホン酸等があげられる。
化合物(49)1モルに対して、酸は通常0.1〜100モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は20〜100℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(43)を単離することができる。単離された化合物(43)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0097】
化合物(26)は、(中間体製造法6)に従って製造することができる。
(中間体製造法6)
(式中、L4は塩素原子または臭素原子を表し、L5は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、R1、R2、R3、R4、R5、W1−W2=W3−W4は前記と同じ意味を表す。)
(工程VI−1)
化合物(25)は、化合物(23)と化合物(24)とを反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒中、塩基の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;アセトニトリル、ブチロニトリル等の有機ニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;およびこれらの混合物等があげられる。
反応に用いられる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデック−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン等の第3級アミン;およびピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の含窒素芳香族化合物があげられる。
化合物(23)1モルに対して、化合物(24)は通常1〜3モルの割合、塩基は通常1〜10モルの割合で用いられる。
反応時間は通常1〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応終了後の反応混合物は、有機溶媒抽出し、有機層を必要に応じて酸性水、塩基性水等で洗浄してから、乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(25)を単離することができる。単離された化合物(25)はクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0098】
(工程VI−2)
化合物(26)は、化合物(25)と還元剤とを反応させることにより製造することができる。
該反応は溶媒中にて行われる。
反応に用いられる還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化ホウ素カリウムがあげられる。
反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;水およびこれらの混合物等があげられる。
化合物(25)1モルに対して、還元剤は通常0.25〜3モルの割合で用いられる。
反応時間は通常瞬時〜24時間の範囲であり、反応温度は通常−20〜100℃の範囲である。
反応終了後は反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液等の酸性水に加えてから有機溶媒抽出し、得られた有機層を必要に応じて塩基性水で洗浄してから乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(26)を単離することができる。単離された化合物(26)はクロマトグラフィー、再結晶等の操作によりさらに精製することもできる。
【0099】
次に本発明化合物の具体例を以下に示す。
【0100】
式(I)で示される化合物;
【0101】
式(II)で示される化合物;
【0102】
式(III)で示される化合物;
【0103】
式(IV)で示される化合物;
【0104】
上記式(I)〜(IV)においてR2a、R3a、A1、A2、R9a、R10aおよびXaは(表1)〜(表10)に示す各置換基の組合せを表す。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【0108】
【表4】
【0109】
【表5】
【0110】
【表6】
【0111】
【表7】
【0112】
【表8】
【0113】
【表9】
【0114】
次に本発明における重要な中間体である化合物(100)の例を示す。
式(V)で示される化合物
式(V)中、R2a、R3a、A1およびA2は(表11)に示す置換基の組合せを表す。
【0115】
【表10】
【0116】
本発明化合物が防除効力を有する植物病害としては、例えば藻菌類による病害があげられ、具体的には例えば次の病害が挙げられる。
蔬菜類およびダイコンのべと病(Peronospora brassicae);ホウレンソウのべと病(Peronospora spinaciae);タバコのべと病(Peronospora tabacina);ウリ類のべと病(Pseudoperonospora cubensis);ブドウのべと病(Plasmopara viticola);リンゴ、イチゴおよびヤクヨウニンジンの疫病(Phytophthora cactorum);トマトおよびキュウリの灰色疫病(Phytophora capsici);パイナップルの疫病(Phytophthora cinnamomi);ジャガイモおよびトマトの疫病(Phytophthora infestans);タバコ、ソラマメおよびネギの疫病(Phytophthora nicotianae var. nicotianae);ホウレンソウの立枯病(Pythium sp.);キュウリ苗立枯病(Pythium aphanidermatum);コムギ褐色雪腐病(Pythium sp.);タバコ苗立枯病(Pythium debaryanum);ダイズのPythium rot(Pythium aphanidermatum, P. debaryanum, P. irregulare, P. myriotylum, P. ultimum)。
【0117】
本植物病害防除剤は、本発明化合物と担体とを含有する。担体は本発明化合物に対して不活性であり、本植物病害防除剤の施用形態等に応じて適宜選択される。本植物病害防除剤は、必要に応じて界面活性剤等の製剤用補助剤を更に含有していてもよい。本植物病害防除剤は、乳剤、水和剤、顆粒水和剤、フロアブル剤、粉剤、粒剤等の製剤形態を含む。本植物病害防除剤は、本発明化合物を通常0.1〜90重量%含有する。
【0118】
本植物病害防除剤に用いられる固体の担体としては、例えば、カオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石等の鉱物、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の天然有機物、尿素等の合成有機物、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の塩類、合成含水酸化珪素等の合成無機物等からなる微粉末あるいは粒状物等が挙げられ、液体の担体としては、例えば、キシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、セロソルブ等のアルコール、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン、ダイズ油、綿実油等の植物油、石油系脂肪族炭化水素、エステル、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、水が挙げられる。
【0119】
界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホネートホルムアルデヒド重縮合物等の陰イオン界面活性剤およびポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤が挙げられる。
【0120】
その他の製剤用補助剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、アルギン酸およびその塩、CMC(カルボキシメチルセルロ−ス)、ザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグネシウムシリケート、アルミナゾル等の無機物、防腐剤、着色剤、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT等の安定化剤が挙げられる。
【0121】
本植物病害防除剤を、植物体に処理することにより当該植物を植物病害から保護することができ、また、本植物病害防除剤を土壌に処理することにより当該土壌に生育する植物を植物病害から保護することができる。
【0122】
本植物病害防除剤を植物体に茎葉処理することにより用いる場合又は土壌に処理することにより用いる場合、その処理量は、防除対象植物である作物等の種類、防除対象病害の種類、防除対象病害の発生程度、製剤形態、処理時期、気象条件等によって変化させ得るが、10000m2あたり本発明化合物として通常1〜5000g、好ましくは5〜1000gである。
【0123】
乳剤、水和剤、フロアブル剤等は通常を水で希釈して散布することにより処理する。この場合、本発明化合物の濃度は通常0.0001〜3重量%、好ましくは0.0005〜1重量%の範囲である。粉剤、粒剤等は通常希釈することなくそのまま処理する。
【0124】
また、本植物病害防除剤は種子消毒等の処理方法で用いることもできる。その方法としては、例えば本発明化合物の濃度が1〜1000ppmとなるように調製した液状の本植物病害防除剤に植物の種子を浸漬する方法、本発明化合物の濃度が1〜1000ppmの液状の本植物病害防除剤を植物の種子に噴霧もしくは塗沫する方法および植物の種子に本発明の植物病害防除剤を粉衣する方法があげられる。
【0125】
本発明の植物病害防除方法は、本発明化合物の有効量を、病害の発生が予測される植物若しくはその植物が生育する土壌に処理する、及び/又は病害の発生が確認された植物若しくはその植物が生育する土壌に処理することにより行われる。
本植物病害防除剤は通常、農園芸用の植物病害防除剤、即ち畑地、水田、果樹園、茶園、牧草地、芝生地等の植物病害を防除するための植物病害防除剤として用いられる。
【0126】
本植物病害防除剤は他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調節剤および/または肥料と共に用いることもできる。
かかる殺菌剤の有効成分としては、例えば、クロロタロニル、フルアジナム、ジクロフルアニド、ホセチル−Al、環状イミド誘導体(キャプタン、キャプタホール、フォルペット等)、ジチオカーバメート誘導体(マンネブ、マンコゼブ、チラム、ジラム、ジネブ、プロピネブ等)、無機もしくは有機の銅誘導体(塩基性硫酸銅、塩基性塩化銅、水酸化銅、オキシン銅等)、アシルアラニン誘導体(メタラキシル、フララキシル、オフレース、シプロフラン、ベナラキシル、オキサジキシル等)、ストロビルリン系化合物(クレソキシムメチル、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ジモキシストロビン等)、アニリノピリミジン誘導体(シプロジニル、ピリメタニル、メパニピリム等)、フェニルピロール誘導体(フェンピクロニル、フルジオキソニル等)、イミド誘導体(プロシミドン、イプロジオン、ビンクロゾリン等)、ベンズイミダゾール誘導体(カルベンダジム、ベノミル、チアベンダゾール、チオファネートメチル等)、アミン誘導体(フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン等)、アゾール誘導体(プロピコナゾール、トリアジメノール、プロクロラズ、ペンコナゾール、テブコナゾール、フルシラゾール、ジニコナゾール、ブロムコナゾール、エポキシコナゾール、ジフェノコナゾール、シプロコナゾール、メトコナゾール、トリフルミゾール、テトラコナゾール、マイクロブタニル、フェンブコナゾール、ヘキサコナゾール、フルキンコナゾール、トリティコナゾール、ビテルタノール、イマザリル、フルトリアホール等)、シモキサニル、ジメトモルフ、ファモキサドン、フェナミドン、イプロヴァリカルブ、ベンチアバリカルブ、シアゾファミド、ゾキサミド、エタボキサム、ニコビフェン、フェンヘキサミド、キノキシフェン、ジエトフェンカルブ及びアシベンゾラールSメチルが挙げられる。
【0127】
【実施例】
以下、本発明を製造例、製剤例及び試験例等によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例のみに限定されるものではない。
まず、本発明化合物の製造例を示す。
【0128】
製造例1
N−(3−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド2g、3,4−ジメトキシフェニルホウ酸1.4g、リン酸三カリウム水和物5g、{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体190mgおよびエチレングリコールジメチルエーテル50mlを混合し窒素雰囲気下、80℃で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)に付し、N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド2.1gを得た。
N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 1.15(9H,s)、3.89(3H,s)、3.94(3H,s)、6.87−6.98(3H,m)、7.17(1H,dd,J=4.8Hz,7.6Hz)、7.61(1H,dd,J=2.0Hz,7.6Hz)、7.69(1H,s)、8.47(1H,dd,J=2.0Hz,4.8Hz)
【0129】
N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド2.1g、メタノール20mlおよび3M水酸化カリウム水溶液15mlの混合物を4時間加熱還流した。室温まで冷却した後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)に付し、2−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン1.2gを得た。
2−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.90(3H,s)、3.93(3H,s)、4.62(2H,s)、6.74(1H,dd,J=4.9Hz,7.3Hz)、6.94−7.01(3H,m)、7.36(1H,dd,J=1.7Hz,7.3Hz)、8.06(1H,dd,J=1.7Hz,4.9Hz)
【0130】
2−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.44g、トリエチルアミン0.20g、4−ジメチルアミノピリジン0.05gおよびテトラヒドロフラン15mlの混合物に、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物(後記参考製造例1の方法で調製したもの)0.5gを滴下し、室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−2−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(IV−1)と記す。)0.31gを得た。
本発明化合物(IV−1)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.47(1H,t,J=2.4Hz)、3.85(3H,s)、3.94(3H,s)、4.01(1H,dd,J=2.4Hz,15.7Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,15.7Hz)、5.05(1H,s)、6.84−6.88(3H,m)、7.18(1H,dd,J=4.8Hz,7.7Hz)、7.28−7.33(4H,m)、7.63(1H,dd,J=1.7Hz,7.7Hz)、8.47(1H,dd,J=1.7Hz,4.8Hz)、8.79(1H,s)
【0131】
製造例2
4−クロロ−3−ニトロピリジン12g、3,4−ジメトキシフェニルホウ酸11g、リン酸三カリウム水和物39g、{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体988mgおよびエチレングリコ−ルジメチルエ−テル100mlを混合し、窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン13gを得た。
4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.89(3H,s)、3.94(3H,s)、6.83−6.96(3H,m)、7.42(1H,d,J=4.8Hz)、8.76(1H,d,J=4.8Hz)、9.00(1H,s)
【0132】
酢酸25ml、水25mlおよび鉄粉4.3gの混合物に、70℃で4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン5.0gを加え、2時間撹拌した。その後、反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、3−アミノ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン3.2gを得た。
3−アミノ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.83(2H,s)、3.91(3H,s)、3.93(3H,s)、6.95−7.05(4H,m)、8.05(1H,d,J=4.8Hz)、8.14(1H,s)
【0133】
3−アミノ−4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.40g、トリエチルアミン0.21gおよびテトラヒドロフラン10mlの混合物に、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物0.40gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(4−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(III−1)と記す。)0.50gを得た。
本発明化合物(III−1)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.49(1H,t,J=2.4Hz)、3.90−3.99(7H,m)、4.16(1H,dd,J=2.4Hz,16.0Hz)、5.08(1H,s)、6.88(1H,d,J=2.0Hz)、6.95(1H,dd,J=2.0Hz,8.3Hz)、7.01(1H,d,J=8.3Hz)、7.21(1H,d,J=4.8Hz)、7.29(2H,d,J=8.3Hz)、7.34(2H,d,J=8.3Hz)、8.42(1H,d,J=4.8Hz)、8.70(1H,s)、9.51(1H,s)
【0134】
製造例3
N−(3−ブロモピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド8.5g、3,4−ジメトキシフェニルホウ酸5.0g、リン酸三カリウム水和物17.5g、{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体670mgおよびエチレングリコ−ルジメチルエ−テル100mlを混合し、窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)に付し、N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド8gを得た。
N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 1.14(9H,s)、3.91(3H,s)、3.97(3H,s)、6.86(1H,d,J=2.0Hz)、6.93(1H,dd,J=2.0Hz,8.0Hz)、7.03(1H,d,J=8.0Hz)、7.81(1H,s)、8.41(1H,s)、8.42(1H,d,J=5.5Hz)、8.50(1H,d,J=5.5Hz)
【0135】
N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−4−イル)−2,2−ジメチルプロピオンアミド4.0g、メタノール20mlおよび3M水酸化カリウム水溶液15mlを混合し4時間加熱還流した。その後反応混合物を室温まで冷却し、反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン2.3gを得た。
4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.86(2H,s)、3.93(6H,s)、6.95(1H,d,J=8.3Hz)、7.03−7.05(2H,m)、7.22−7.27(2H,m)、8.11(1H,d,J=2.8Hz)
【0136】
4−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.40g、トリエチルアミン0.25gおよびテトラヒドロフラン10mlの混合物に、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物0.4gを滴下し、室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−4−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(II−1)と記す。)0.72gを得た。
本発明化合物(II−1)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.99(1H,s)、8.68〜8.71(1H,m)、8.43(1H,dd,J=4.8Hz,1.6Hz)、7.00〜7.37(8H,m)、5.09(1H,s)、3.95〜4.20(8H,m)、2.47(1H,t,J=2.4Hz)
【0137】
製造例4
エチレングリコールジメチルエーテル50mlに2−クロロ−3−ニトロピリジン4.76g、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸6.00g、リン酸三カリウム水和物19.1gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体490mgを加え、窒素雰囲気下、80℃で4時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン5.35gを得た。
2−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.83(1H,dd,J=1.2Hz,4.6Hz)、8.07(1H,dd,J=1.1Hz,8.3Hz)、7.39(1H、dd,J=4.6Hz,8.3Hz)、7.19(1H,d,J=2.0Hz)、7.12(1H,dd,J=2.0Hz,8.3Hz)、6.93(1H,d,J=8.3Hz)、3.93(6H,s)
【0138】
室温で4−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ニトロピリジン2.8gをエタノール100mlに溶解し、5%白金−炭素150mgを加え水素雰囲気下4時間撹拌した。その後、反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン2.1gを得た。
3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン
融点:213.5℃
【0139】
3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.90g、トリエチルアミン0.40gおよびテトラヒドロフラン15mlの混合物に、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物0.85gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−1)と記す。)1gを得た。
本発明化合物(I−1)
融点:125.2℃
【0140】
製造例5
窒素雰囲気下、4−ブロムクロロベンゼン40.0gをテトラヒドロフラン140mlに溶解し、マグネシウム5.33gを加えて撹拌し、グリニアール試薬を調製した。テトラヒドロフラン750mlにシュウ酸ジメチル49.3gを溶解し、−70℃で前記グリニアール試薬を30分かけて滴下した。その後、反応混合物を2時間かけて室温まで昇温し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に氷水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、減圧下で濃縮した。残渣を濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル22.1gを得た。
4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):7.98〜8.01(2H,m)、7.48〜7.51(2H,m)、3.98(3H,s)
【0141】
エタノール300mlに4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル12.2gおよび20%水酸化ナトリウム水溶液12.6gを加え室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物に36%塩酸を加えて酸性にし、クロロホルムで3回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄、乾燥して、4−クロロフェニルグリオキシル酸5.2gを得た。
4−クロロフェニルグリオキシル酸
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.36〜8.39(1H,m) 、8.0(1H,br)、7.51〜7.54(2H,m)
【0142】
トルエン20mlに4−クロロフェニルグリオキシル酸1.5g、塩化チオニル0.95mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド20mgを加え80℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下で濃縮し4−クロロフェニルグリオキシル酸塩化物を粗生成物として得た。テトラヒドロフラン20mlに3−アミノ−2−クロロピリジン1.0gおよびトリエチルアミン1.7mlを混合した溶液に上記4−メチルフェニルグリオキシル酸塩化物を0〜5℃で加え、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を5%塩酸、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄して、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド1.5gを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):9.59(1H,s)、8.84(1H,dd,J=8.0Hz,1.6Hz)、8.42(2H,d,J=8.8Hz)、8.22(dd,1H,J=4.8Hz,1.6Hz)、7.52(2H,d,J=8.8Hz)、7.35(dd,1H,J=8.4Hz,4.7Hz)
【0143】
エタノール10mlにN−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド1.0gを溶解し、0℃で水素化ホウ素ナトリウム38mgを加え、さらに室温で1時間撹拌した。その後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド1.0gを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):9.00(1H,s)、8.71(1H,dd,J=8.0Hz,1.6Hz)、8.12(dd,1H,J=4.8Hz,2.0Hz)、7.39〜7.49(4H,m)、7.24〜7.27(1H,m)、5.29(1H,d,J=3.6Hz)、3.30(1H,d, J=3.6Hz)
【0144】
エチレングリコールジメチルエーテル10mlにN−(2−クロロ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド0.72g、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸1.57g、リン酸三カリウム水和物1.7gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体63mgを混合し、窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−2)と記す。)0.54gを得た。
N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.69(1H,dd,J=8.4Hz,1.2Hz)、8.45(1H,s)、8.36(1H,dd,J=4.4Hz,1.6Hz)、7.24〜7.33(5H,m)、7.01(1H,s)、6.82〜6.83(2H,m)、5.03(1H,d,J=2.4Hz)、4.04(1H,s)、3.95(3H,s)、3.87(3H,s)
【0145】
テトラヒドロフラン10mlにN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド0.34gおよびトリエチルアミン0.24mlを混合し、約0℃で塩化メタンスルホニル0.10mlを混合し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1%塩酸および水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮しN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−3)と記す。)を得た。このN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミドと2−プロピン−1−オール1.5mlとを混合し、約80℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を3%塩酸、飽和重曹水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン−3−イル}−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(本発明化合物(I−1))123mgを得た。
【0146】
製造例6
塩化アルミニウム8gとジクロロメタン80mlとの混合物に、0℃でエチルオキサリルクロリド7.85gを滴下した。さらに同温でトルエン4.60gを滴下し、室温で1時間撹拌した。その後、氷水に反応混合物を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、4−メチルフェニルグリオキシル酸エチル9.3gを粗生成物として得た。
4−メチルフェニルグリオキシル酸エチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):7.91(2H,d,J=8.2Hz)、7.31(2H,d,J=8.1Hz)、4.44(2H,q,J=7.1Hz)、2.44(3H,s)、1.42(3H,t,J=7.0Hz)
【0147】
4−メチルフェニルグリオキシル酸エチル9.3g、30%水酸化ナトリウム水溶液13mlおよびエタノール15mlを混合し2時間加熱還流した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、反応混合物に5%塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下において濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄後、乾燥して、4−メチルフェニルグリオキシル酸5.2gを得た。
4−メチルフェニルグリオキシル酸
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.25(2H,d,J=8.3Hz)、7.32(2H,d,J=8.0Hz)、4.28(1H,br)、2.45(3H,s)
【0148】
トルエン150mlに4−メチルフェニルグリオキシル酸10.0g、塩化チオニル7.2mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド0.2gを混合し80℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから、該反応混合物を減圧下で濃縮して4−メチルフェニルグリオキシル酸塩化物12.1gを得た。テトラヒドロフラン50mlに3−アミノ−2−クロロピリジン2.1gおよびトリエチルアミン2.5mlを混合した溶液に4−メチルフェニルグリオキシル酸塩化物3gを0〜5℃で混合し、室温で4時間撹拌した。その後、反応混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を5%塩酸、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで洗浄して、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド4.0gを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):9.60(1H,s)、8.86(1H,dd,J=8.4、1.6Hz)、8.35(2H,d,J=8.0Hz)、8.20(dd,1H,J=4.4、1.2Hz)、7.32〜7.35(3H,m)、2.46(3H,s)
【0149】
エタノール10mlにN−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド1.5gを溶解し、0℃で水素化ホウ素ナトリウム62mg加え、室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド285mgを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.93(1H,s)、8.73(1H,dd,J=8.4、1.6Hz)、8.11(dd,1H,J=4.4、1.6Hz)、7.39(2H,d,J=8.0Hz)、7.22〜7.26(3H,m)、5.25(1H,d,J=2.0Hz)、3.18(1H,d, J=2.0Hz)、2.36(3H,s)
【0150】
エチレングリコールジメチルエーテル20mlにN−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド1.3g、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸1.0g、リン酸三カリウム水和物3.0gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体0.12gを混合し、窒素雰囲気下80℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−4)と記す。)2.4gを得た。
本発明化合物(I−4)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.73(1H,d,J=8.0Hz)、8.40〜8.41(1H,m)、8.37(1H,s)、7.15〜8.24(4H,m)、7.01(1H,d,J=1.2Hz)、6.88〜6.90(1H,m)、6.84(1H,d,J=8.4Hz)、5.08(1H,d,J=2.8Hz)、3.96(3H,s)、3.88(3H,s)、3.32(1H,d,J=2.8Hz)、2.37(3H,s)
【0151】
テトラヒドロフラン10mlにN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド0.63gおよびトリエチルアミン0.3mlを溶解し、約0℃で塩化メタンスルホニル0.14mlを加え、室温で30分間撹拌した。その後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮して、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−5)と記す。)を得た。このN−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミドと2−プロピン−1−オール2.5mlとを混合し、約80℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化アンモニウム水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下において濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−プロピニルオキシ−2−(4−メチルフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−6)と記す。)397mgを得た。
本発明化合物(I−6)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):9.00(1H,s)、8.73(1H,dd,J=8.0Hz,1.6Hz)、8.42(1H,dd,J=4.4Hz,1.6Hz)、7.00〜7.31(8H,m)、5.07(1H,s)、3.91〜4.17(8H,m)、2.47(1H,t,J=2.0Hz)、2.34(3H,s)
【0152】
製造例7
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−オキソ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド2.00g、エタノール20ml、ピリジン800mgおよびメトキシアミン塩酸塩1.13gの混合物を室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し、5%塩酸および飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去し、残渣をn−ヘキサンで洗浄後、濾別し乾燥して、N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−メトキシイミノ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド1.95gを得た。
N−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−メトキシイミノ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.8〜8.9(2H,m)、8.19(1H,dd,J=1.7Hz,4.6Hz)、7.60〜7.70(2H,m)、7.30〜7.40(2H,m)、4.14(3H,s)
【0153】
エチレングリコールジメチルエーテル10mlにN−(2−クロロピリジン−3−イル)−2−メトキシイミノ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド0.50g、3,4−ジメトキシフェニルボロン酸0.31g、リン酸三カリウム水和物0.65gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体25mgを混合し、窒素雰囲気下80℃で2時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン−3−イル}−2−メトキシイミノ−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−7)と記す。)0.55gを得た。
本発明化合物(I−7)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):8.81(1H,dd,J=8.7Hz,2.0Hz)、8.47(1H,dd,J=4.9Hz,1.6Hz)、8.34(1H,s)、6.92〜7.60(m,8H)、3.93(6H,s)、3.87(3H,s)
【0154】
製造例8
エチレングリコールジメチルエーテル50mlに2−クロロ−3−ニトロピリジン0.92g、4−メトキシフェニルボロン酸0.80g、リン酸三カリウム水和物3.4g、{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体130mgおよびセライト1.5gを加え、窒素雰囲気下、80℃で1.5時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(4−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン0.76gを得た。
2−(4−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.86(3H,s)、6.98(2H,d,J=8.7Hz)、7.37(1H,dd,J=4.7Hz,8.0Hz)、7.53(2H,d,J=8.7Hz)、8.08(1H,dd,J=1.4Hz,8.0Hz)、8.81(1H,dd,J=1.4Hz,4.7Hz)
【0155】
室温で4−(4−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン0.76gをエタノール100mlに溶解し、5%白金−炭素50mgを加え水素雰囲気下4時間撹拌した。その後、反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、3−アミノ−2−(4−メトキシフェニル)ピリジン0.45gを得た。
3−アミノ−2−(4−メトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.81(2H,br)、3.85(3H,s)、6.97−7.04(4H,m)、7.61(2H,d,J=8.7Hz)、8.10(1H,t,J=2.9Hz)
【0156】
3−アミノ−2−(4−メトキシフェニル)ピリジン0.25g、トリエチルアミン0.19gおよびテトラヒドロフラン20mlの混合物に、2−(4−クロロフェニル)−2−(2−プロピニルオキシ)酢酸塩化物0.36gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(2−(4−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−8)と記す。)0.55gを得た。
本発明化合物(I−8)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.49(1H,t,J=1.6Hz)、3.89(3H,s)、3.99(1H,dd,J=2.4Hz,15.8Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,15.8Hz)、5.07(1H,s)、7.06(2H,d,J=8.7Hz)、7.21−7.26(1H,m)、7.30−7.37(4H,m)、7.54(2H,d,J=8.7Hz)、8.42(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)、8.64(1H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz)、8.52(1H,s)
【0157】
製造例9
エチレングリコールジメチルエーテル100mlに2−クロロ−3−ニトロピリジン6.0g、2−メトキシ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラン−2−イル)フェノール7.9g、リン酸三カリウム水和物19.8gおよび{1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体780mgを加え、窒素雰囲気下、80℃で3時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却してから濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン6.38gを得た。
2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.93(3H,s)、6.14(1H,s)、6.96(1H,d,J=7.9Hz)、7.05(1H,dd,J=2.0Hz,7.9Hz)、7.17(1H,d,J=2.0Hz)、7.37(1H,dd,J=4.7Hz,7.9Hz)、8.05(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz)、8.80(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)
【0158】
N,N−ジメチルホルムアミド50mlに2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン1.50g、ヨウ化エチル1.0gおよび炭酸カリウム0.90gを加え、室温で4時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン0.90gを得た。
2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.49(3H,t,J=7.1Hz)、3.92(3H,s)、4.15(2H,q,J=7.1Hz)、6.91(1H,d,J=8.3Hz)、7.09(1H,dd,J=2.0Hz,8.3Hz)、7.18(1H,d,J=2.0Hz)、7.37(1H,dd,J=4.7Hz,7.9Hz)、8.05(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz)、8.81(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)
【0159】
エタノール100mlに2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン0.90gと5%白金−炭素50mgとを加え水素雰囲気下4時間撹拌した。その後、反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、3−アミノ−2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)ピリジン0.72gを得た。
3−アミノ−2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.48(3H,t,J=6.8Hz)、3.88(2H,s)、3.91(3H,s)、4.14(2H,q,J=6.8Hz)、6.94(1H,d,J=8.8Hz)、7.03(2H,d,J=2.8Hz)、7.19−7.25(2H,m)、8.10(1H,t,J=2.8Hz)
【0160】
3−アミノ−2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)ピリジン0.20g、トリエチルアミン0.15gおよびテトラヒドロフラン10mlの混合物に、2−(4−クロロフェニル)−2−(2−プロピニルオキシ)酢酸塩化物0.30gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(2−(4−エトキシ−3−メトキシフェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−9)と記す。)0.30gを得た。
本発明化合物(I−9)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.52(3H,t,J=7.1Hz)、2.49(1H,t,J=2.4Hz)、3.94(3H,s)、3.97(1H,dd,J=2.4Hz,15.8Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,15.8Hz)、4.19(2H,q,J=7.1Hz)、5.08(1H,s)、7.01(1H,d,J=7.9Hz)、7.11−7.15(2H,m)、7.24(1H,dd,J=4.7Hz,7.9Hz)、7.31(2H,d,J=8.7Hz)、7.35(2H,d,J=8.7Hz)、8.42(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)、8.68(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz)、8.96(1H,s)
【0161】
製造例10
N,N−ジメチルホルムアミド100mlに2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ニトロピリジン3.0g、3−ブロモ−1−プロピン1.5gおよび炭酸カリウム1.7gを加え、室温で4時間撹拌した。反応液に希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)−3−ニトロピリジン1.8gを得た。
2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)−3−ニトロピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.54(1H,t,J=2.4Hz)、3.92(3H,s)、4.81(2H,d,J=2.4Hz)、7.07−7.13(2H,m)、7.20(1H,d,J=1.6Hz)、7.39(1H,dd,J=4.7Hz,8.3Hz)、8.07(1H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz)、8.82(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)
【0162】
酢酸5ml、水30mlおよび鉄粉1.3gの混合物75℃に加温し、酢酸エチル10mlに溶かした2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)−3−ニトロピリジン1.6g溶液を滴下した。3時間加熱還流した後、反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−アミノ−2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)ピリジン1.4gを得た。
3−アミノ−2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)ピリジン
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.52(1H,t,J=2.4Hz)、3.89(2H,s)、3.91(3H,s)、4.80(2H,d,J=2.4Hz)、7.02−7.05(2H,m)、7.10(1H,d,J=8.8Hz)、7.22−7.26(2H,m)、8.10(1H,ddd,J=0.4Hz,2.4Hz,3.6Hz)
【0163】
3−アミノ−2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)ピリジン0.20g、トリエチルアミン0.15gおよびテトラヒドロフラン10mlの混合物に、2−(4−クロロフェニル)−2−(2−プロピニルオキシ)酢酸塩化物0.25gを滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に酢酸エチルを加え不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=1/1)に付し、N−(2−(3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル)ピリジン−3−イル)−2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)アセトアミド(以下、本発明化合物(I−10)と記す。)0.30gを得た。
本発明化合物(I−10)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):2.51(1H,t,J=2.4Hz)、2.55(1H,t,J=2.4Hz)、3.94(3H,s)、3.97(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.86(2H,d,J=2.4Hz)、5.08(1H,s)、7.12−7.20(3H,m)、7.25(1H,dd,J=4.7Hz,7.9Hz)、7.31(2H,d,J=8.3Hz)、7.35(2H,d,J=8.3Hz)、8.42(1H,dd,J=1.6Hz,4.7Hz)、8.68(1H,dd,J=1.6Hz,7.9Hz)、8.95(1H,s)
【0164】
製造例11
4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル10gをアセトニトリル100mlに溶かし、トリフェニルホスフィン40gと四塩化炭素23gを加え室温で4時間撹拌した。反応液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=10/1)に付し、2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸メチル13.7gを得た。
2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.79(3H,s)、7.30(2H,d,J=8.3Hz)、7.37(2H,d,J=8.3Hz)
【0165】
2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸メチル13.5gをメタノール130mlに溶かし、水酸化カリウム水溶液(水酸化カリウム4.0g、水70ml)を滴下した。室温で8時間撹拌した後、反応液を半濃縮し、希塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。析出した結晶をヘキサンで洗浄して、2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸9.0gを得た。
2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):7.28(2H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz)、7.38(2H,dd,J=1.6Hz,8.3Hz)、10.25(1H,br)
【0166】
2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸0.63gと塩化チオニル0.36gをトルエン10mlに加え、2時間加熱撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し、粗2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸塩化物を得た。ここで得られた粗2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリル酸塩化物を、トリエチルアミン0.50g、3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.30gを加えた10mlのテトラヒドロフラン溶液に滴下した。室温で3時間撹拌した後、反応液に酢酸エチルを加え、不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−(2−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン−3−イル)−2−(クロロフェニル)−3,3−ジクロロアクリルアミド(以下、本発明化合物(I−11)と記す。)60mgを得た。
本発明化合物(I−11)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.83(3H,s)、3.95(3H,s)、6.65−6.70(2H,m)、6.93(1H,s)、7.23−7.31(3H,m)、7.37(2H,d,J=7.6Hz)、7.49(1H,s)、8.41(1H,d,J=4.8Hz)、8.72(1H,d,J=8.4Hz)
【0167】
製造例12
トルエン10mlに−2−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ酢酸0.19gと塩化チオニル0.14gとを加え、2時間加熱撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し、粗2−(クロロフェニル)−2−メトキシ酢酸塩化物を得た。ここで得られた粗2−(クロロフェニル)−2−メトキシ酢酸塩化物を、トリエチルアミン0.11g、3−アミノ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)ピリジン0.22gを加えた10mlのテトラヒドロフラン溶液に0℃で滴下した。室温で3時間撹拌した後、反応液を減圧下で濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−(2−(3,4−ジメトキシフェニル)−ピリジン−3−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−メトキシ酢酸アミド(以下、本発明化合物(I−12)と記す。)127mgを得た。
本発明化合物(I−12)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):3.31(3H,s)、3.95(3H,s)、3.98(3H,s)、4.67(1H,s)、7.00(1H,d,J=8.0Hz)、7.10−7.16(2H,m)、7.24(1H,dd,J=4.8Hz,8.4Hz)、7.30(2H,d,J=8.4Hz)、7.35(2H,d,J=8.4Hz)、8.42(1H,dd,J=1.6Hz,4.8Hz)、8.67(1H,dd,J=1.6Hz,8.4Hz)、8.95(1H,s)
【0168】
次に、本発明化合物の製造中間体の製造について参考製造例を示す。
【0169】
参考製造例1
4−クロロフェニルグリオキシル酸メチル80.2gをメタノール500mlに溶解し、ここに0〜5℃で水素化ホウ素ナトリウム3.8gを加え、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜2/1)に付し、2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル62.4gを得た。
2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.51(1H,d,J=5.3Hz)、3.76(3H,s)、5.15(1H,d,J=5.3Hz)、7.31−7.38(4H,m)
【0170】
テトラヒドロフラン200mlに2−ヒドロキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル62.4gとトリエチルアミン40.8gとを溶解し、0℃で塩化メタンスルホニル42.8gを加え、室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に酢酸エチルを加えて固形物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル75.6gを得た。
2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 3.12(3H,s)、3.78(3H,s)、5.92(1H,s)、7.36−7.43(4H,m)
【0171】
2−メタンスルホニルオキシ−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル70gと2−プロピニルアルコール70gとを混合し、80℃で1.5時間撹拌した。その後、反応混合物にトルエンを加えて減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=10/1)に付し、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチルと2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸(2−プロピニル)との混合物64.6gを得た。
(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸(2−プロピニル)
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.47(1H,t,J=2.4Hz)、2.51(1H,t,J=2.4Hz)、4.18(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.31(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.67(1H,dd,J=2.4Hz,15.4Hz)、4.76(1H,dd,J=2.4Hz,15.4Hz)、5.23(1H,s)、7.33−7.42(4H,m)
2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチル
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.50(1H,t,J=2.4Hz)、3.12(3H,s)、4.16(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、4.30(1H,dd,J=2.4Hz,16.2Hz)、5.19(1H,s)、7.33−7.42(4H,m)
【0172】
上記の(2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸メチルと2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸(2−プロピニル)との混合物64.6gをテトラヒドロフラン800mlに溶かし、0℃にて水酸化リチウム水溶液(水酸化リチウム6.74gと水280mlとの混合物)を滴下した。0℃〜室温で3時間撹拌した後、希塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。生成した結晶をヘキサンで洗浄し、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸43.4gを得た。
2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.51(1H,t,J=2.4Hz)、4.15(1H,dd,J=2.4Hz,16.0Hz)、4.32(1H,dd,J=2.4Hz,16.0Hz)、5.20(1H,s)、7.33−7.44(4H,m)、8.70−9.50(1H,br)
【0173】
2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸4.7gと塩化チオニル3.0gをトルエン50mlに溶かし、100℃で2時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮して、2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物5.0gを得た。
2−(2−プロピニルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)酢酸塩化物
1H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm): 2.57(1H,t,J=2.0Hz)、4.28(1H,dd,J=2.0Hz,16.2Hz)、4.36(1H,dd,J=2.0Hz,16.2Hz)、5.39(1H,s)、7.37−7.44(4H,m)
【0174】
次に製剤例を示す。部は重量部を表す。
【0175】
製剤例1
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々50部、リグニンスルホン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸マグネシウム2部及び合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合することにより、各々の水和剤を得る。
【0176】
製剤例2
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々20部とソルビタントリオレエ−ト1.5部とを、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液28.5部と混合し、湿式粉砕法で微粉砕した後、この中に、キサンタンガム0.05部及びアルミニウムマグネシウムシリケート0.1部を含む水溶液40部を加え、さらにプロピレングリコール10部を加えて撹拌混合し各々のフロアブル製剤を得る。
【0177】
製剤例3
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々2部、カオリンクレー88部及びタルク10部をよく粉砕混合することにより、各々の粉剤を得る。
【0178】
製剤例4
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々5部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ−テル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部及びキシレン75部をよく混合することにより、各々の乳剤を得る。
【0179】
製剤例5
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々2部、合成含水酸化珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30部及びカオリンクレー65部をよく粉砕混合した後、水を加えてよく練り合せ、造粒乾燥することにより、各々の粒剤を得る。
【0180】
製剤例6
本発明化合物(I−1)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)の各々10部;ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部;及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、各々のフロアブル製剤を得る。
【0181】
次に、本発明化合物が植物病害の防除に有用であることを試験例で示す。
なお防除効果は、調査時の供試植物上の病斑の面積を目視観察し、薬剤無処理植物の病斑面積と本発明化合物処理植物の病斑面積を比較することにより評価した。
【0182】
試験例1
プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(品種:ポンテローザ)を播種し、温室内で20日間生育させた。本発明化合物(I−1)、(I−2)、(I−4)、(I−6)〜(I−10)、(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で500ppmに希釈し、該希釈液をトマト葉面に十分付着する程度に茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、トマト疫病の遊走子嚢懸濁液(懸濁液1mlあたり約10000個の遊走子嚢を含有する)を植物1個体あたり約2mlの割合で噴霧接種した。接種後、23℃、相対湿度90%以上の条件下で該植物を一日栽培し、ついで昼間24℃、夜間20℃の温室で4日間栽培した。その後、該植物の葉面上の病班面積を調査した。その結果、本発明化合物(I−1)、(I−2)、(I−4)、(I−6)〜(I−10)、(I−12)、(II−1)、(III−1)および(IV−1)にて処理した植物の病斑面積は、無処理の植物の病斑面積の10%以下であった。
【0183】
試験例2
プラスチックポットに砂壌土を詰め、トマト(品種:ポンテローザ)を播種し、温室内で20日間生育させた。本発明化合物(I−11)を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で200ppmに希釈し、該希釈液をトマト葉面に十分付着する程度に茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、トマト疫病の遊走子嚢懸濁液(懸濁液1mlあたり約10000個の遊走子嚢を含有する)を植物1個体あたり約2mlの割合で噴霧接種した。接種後、23℃、相対湿度90%以上の条件下で一日栽培し、ついで昼間24℃、夜間20℃の温室で4日間栽培した。その後、該植物の葉面上の病班面積を調査した。その結果、本発明化合物(I−11)にて処理した植物の病斑面積は、無処理の植物の病斑面積の10%以下であった。
【0184】
試験例3
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウ(品種:ベリーA)を播種し、温室内で40日間生育させた。本発明化合物(I−1)、(I−2)、(I−6)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)または(IV−1)を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で200ppmに希釈し、該希釈液をブドウ葉面に十分付着する程度に茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、ブドウべと病の遊走子嚢懸濁液(懸濁液1mlあたり約10000個の遊走子嚢を含有する)を植物1個体あたり約2mlの割合で噴霧接種した。接種後23℃、相対湿度90%以上の条件下で一日栽培し、ついで昼間24℃、夜間20℃の温室に移して6日間栽培した。その後、該植物の葉面上の病班面積を調査した。その結果、本発明化合物(I−1)、(I−2)、(I−6)〜(I−12)、(II−1)、(III−1)および(IV−1)にて処理した植物の病斑面積は、無処理の植物の病斑面積の10%以下であった。
【0185】
試験例4
プラスチックポットに砂壌土を詰め、ブドウ(品種:ベリーA)を播種し、温室内で40日間生育させた。本発明化合物(I−4)を製剤例6に準じてフロアブル製剤とした後、水で12.5ppmに希釈し、該希釈液をブドウ葉面に十分付着する程度に茎葉散布した。散布後、葉面上の該希釈液が乾く程度に風乾した後、ブドウべと病の遊走子嚢懸濁液(懸濁液1mlあたり約10000個の遊走子嚢を含有する)を植物1個体あたり約2mlの割合で噴霧接種した。接種後23℃、相対湿度90%以上の条件下で一日栽培し、ついで昼間24℃、夜間20℃の温室に移して6日間栽培した。その後、該植物の葉面上の病班面積を調査した。その結果、本発明化合物(I−4)にて処理した植物の病斑面積は、無処理植物の病斑面積の10%以下であった。
【0186】
【発明の効果】
本発明化合物は優れた植物病害防除効力を有し、植物病害防除剤の有効成分として有用である。
Claims (16)
- 式(1)
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5は独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6ハロアルケニル基、C2−C6アルキニル基、C2−C6ハロアルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C1−C6ハロアルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基を表し、R2とR3については、両者でトリメチレン、テトラメチレンまたは−CH=CH−CH=CH−を表してもよい。
R6は、水素原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R7、R8およびR11は独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R9およびR10は独立してヒドロキシル基、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6ハロアルケニル基、C2−C6アルキニル基、C2−C6ハロアルキニル基、C2−C6シアノアルキル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C1−C6ハロアルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基、ニトロ基、ベンジル基またはシアノ基を表し、
W1−W2=W3−W4は、N−CR21=CR22−CR23、CR24−N=CR25−CR26、CR27−CR28=N−CR29またはCR30−CR31=CR32−N
{式中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31およびR32は、独立して水素原子、ハロゲン原子、C1−C3アルキル基、C1−C3アルコキシ基、C1−C3ハロアルキル基を表す。}
を表し、
Xは、酸素原子または硫黄原子を表し、
Qは、以下のQ1で示される基またはQ2で示される基
{式中、R14は、水素原子またはC1−C3アルキル基を表し、
R15は水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基、C3−C6シクロアルキル基、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6ハロアルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、(C1−C6ハロアルコキシ)カルボニル基、(C3−C6アルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルケニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6アルキニルオキシ)カルボニル基、(C3−C6ハロアルキニルオキシ)カルボニル基またはC1−C3アルキルスルホニル基を表し、
Z1は酸素原子または硫黄原子を表し、
Z2は酸素原子、NOR16(式中、R16は水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表す。)、CR17R18(式中、R17はハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基を表し、R18は水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基またはC1−C6ハロアルキル基を表す。)またはNNR19R20(式中、R19およびR20は、独立して水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基を表す。)を表す。}を表す。]で示されるフェニルピリジン化合物。 - Xが酸素原子である請求項1記載のフェニルピリジン化合物。
- R6が水素原子である請求項1または2記載のフェニルピリジン化合物。
- QがQ1であり、R14が水素原子であり、Z1が酸素原子である請求項1〜3いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- R15が水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基である請求項4記載のフェニルピリジン化合物。
- QがQ2であり、Z2がNOR16(式中、R16は水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、C3−C6ハロアルキニル基またはC3−C6シクロアルキル基である。)である請求項1〜3いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- R1、R4およびR5が水素原子である請求項1〜6いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- R1、R4およびR5が水素原子であり、R2が水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C3−C6アルキニル基、C1−C6アルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、C3−C6シクロアルキル基、C3−C6シクロアルコキシ基またはシアノ基である請求項1〜6いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- R1、R2、R4およびR5が水素原子である請求項1〜6いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- R9およびR10がC1−C6アルコキシ基、C1−C6ハロアルコキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C3−C6ハロアルケニルオキシ基、C3−C6アルキニルオキシ基、C3−C6ハロアルキニルオキシ基、C2−C6シアノアルキルオキシ基またはC3−C6シクロアルコキシ基である請求項1〜9いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- R9およびR10がC1−C4アルコキシ基である請求項1〜9いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- R9およびR10がメトキシ基である請求項1〜9いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- R7、R8およびR11が水素原子である請求項1〜12いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- W1−W2=W3−W4がN−CH=CH−CH、CH−N=CH−CH、CH−CH=N−CHまたはCH−CH=CH−Nである請求項1〜13いずれか一項記載のフェニルピリジン化合物。
- 請求項1〜14のいずれか一項記載のフェニルピリジン化合物を含有することを特徴とする植物病害防除剤。
- 請求項1〜14のいずれか一項記載のフェニルピリジン化合物を植物または土壌に処理することを特徴とする植物病害防除方法。
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