JP2004136975A - 冷凍寿司収納容器と冷凍寿司収納体、及び冷凍寿司の販売方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単、安価な構成で冷凍寿司の寿司飯部を人肌に、ネタ部を冷たく解凍できると共に、解凍した寿司を容器の一部を利用してそのまま食卓に供することができるようにした、冷凍寿司収納容器の提供。
【解決手段】解決手段は 冷凍寿司収納容器本体に、下側を開口し、寿司形状に合わせて上方に隆起させた一又は複数の寿司収納部を設けると共に、少なくともこの寿司収納部にマイクロ波遮断膜を形成し、前記下側開口部下面に寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有してマイクロ波遮断膜を有することなく前記収納容器本体縁面を嵌合される底蓋部を嵌合させ、底蓋部を介して寿司飯部にマイクロ波を進入可能として寿司飯部を人肌に、ネタ部を冷たく解凍できるようにし、収納容器本体を外して食卓に供することができるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は冷凍寿司収納容器と冷凍寿司収納体、及び冷凍寿司の販売方法に関するもので、特に電子レンジなどによる解凍に際し、寿司飯部は人肌に、生の魚介類(ネタ)は熱変質することなく、冷えた状態で解凍できるようにすると共に、解凍した寿司を収納容器に載せたまま食卓に供せられるようにした収納容器とその収納容器を用いた冷凍寿司収納体、及び冷凍寿司の販売方法に関するものである。
寿司には、一口大に長円状に握った寿司飯(ボイルドライスに酸や調味料を混ぜて味を調えた調味ライスを寿司飯という)の上に魚ピース、若しくはエビや貝ピース等を載せて再度軽く握って形を整えて形成される握り寿司(江戸前寿司)、略20cm×10cm前後の方形とした木枠の枠内に寿司飯を充填した後、上面に魚ピース若しくはエビや貝ピース等を載せて上面より木蓋で押して形を整え、これを一口大にカットして形成される押し寿司(棒寿司)、中心部に魚ピースや焼玉子または胡瓜等の野菜片を位置させてその周りを所定肉厚の寿司飯で囲繞し、最外周をペーパー状の海苔を巻いて形成される海苔巻き若しくは太巻きとよばれる断面円形の巻寿司(海苔巻きと太巻きの違いは、海苔巻きが中心部に入る具が一種類であるのに対し太巻きは複数の具が入り、そのために海苔巻きは断面直径が3cm前後、太巻きは5cm前後となる)、及び数種の生魚介や加工惣菜をトッピングしたチラシ寿司や、単品のイクラやウニなどの生魚介をトッピングした丼物などがある。
そして最近外食産業が発達し、多種類の冷凍食品が大量に取り扱われるようになり、こういった寿司についても握った寿司を包装し、その包装を取り去ることでそのまま食することができるようにしたり、握った寿司を急速冷凍して保存することが行われている。すなわち冷凍寿司は、旬の食材を生かせる、衛生的に優位性がある、味覚的に熟成し、付加価値が付与できる、工業生産が可能でコストダウンができるなどのメリットがある。従ってこういった冷凍寿司は、需要に応じて出荷し、需用者に市販したり外食店に供し、購入者に渡す時点や外食店で客に出す時点、あるいは購入者自身が喫食する時点で解凍できるようにすることが望まれている。
こういった冷凍寿司の解凍は、従来では、自然解凍や流水を用いた解凍、あるいは大気の加圧による加熱解凍、スチームや温風、電子レンジにおける電磁マイクロ波等の高周波などを冷凍寿司の寿司飯部分、および寿司ネタの部分の区別なく曝し、冷凍寿司全体を均等に解凍する方法、湯煎などによる解凍などで行っていた。しかし、このように寿司飯部と寿司ネタを均等に温めた場合、寿司飯部は熱によって品質が低下するといったことはあまりないが、寿司ネタは適温を越えると煮えて品質が低下して食味が落ちるだけでなく、腐敗したり、解凍段階で温度差がある場合はそれが腐敗の原因になることがあった。
そのため、寿司飯部を人肌程度に温めると共に生の魚介類などの寿司ネタは冷えた状態で解凍できるよう、冷凍寿司のネタ部分を電子ビームの透過を遮蔽または減衰させる材料によってカバーして解凍することにより、ネタ部分が煮えて食味が変化するということを防ぐ技術は公知である。
例えば特許文献1には、冷凍寿司を収納する容器全体を電子ビームの透過を遮蔽または減衰させる材料によって形成した容器に収納して、電子レンジによって加熱して寿司飯部分を10〜20℃とし、寿司飯部の余熱でネタを解凍するようにした解凍方法が示されているが、かかる従来技術ではネタとすし飯部分を区別して加熱するのが難しい。
また特許文献2には、電子レンジにおける高周波発生源から高周波が放射される放射域に、舎利に寿司ネタを合わせて冷凍した冷凍寿司を、舎利側が高周波発生源に向くようにして置いてこれに高周波が優先的に働き、寿司ネタの舎利回りからはみ出した部分の高周波発生源側を反射部材で覆って、高周波が寿司ネタに及ぶのを緩和することによって、舎利および寿司ネタの解凍のバランスが図れ、上記の目的を達成する構成が開示されている。しかしながらかかる従来技術においては、冷凍した寿司の寿司ネタが下を向くように配置されるものに限定され、しかも寿司飯部からはみ出たネタの部分を反射部材で覆い、マイクロ波が寿司ネタに及ぶのを緩和するもので、棒ずしやネタがはみ出さないものには適用できない。しかもネタが下を向いた状態で解凍されるので、解凍後にネタを上向きにしようとすると寿司がくずれてしまう恐れがある。
さらに特許文献3には、ネタを上にして寿司を収納する凹部を設け、その上面に位置する平板状の蓋部分を電子レンジのマイクロ波を遮蔽する材料で構成してネタが直接加熱されないようにした調理用容器が示されている。
しかしながらかかる従来技術においては、ネタと対面する上面の蓋のみが遮断材料のために、ネタの側部よりマイクロ波が侵入し、ネタの一部が焼けてしまう恐れがある。
特許文献4には、冷凍寿司を載置する寿司孔を斜めに設けてネタ部分を上にして冷凍寿司を並べ、前記寿司容器の縁に蓋状に作られた磁気シールド材を載せて上面を閉じ、その磁気シールド材によって前記寿司ネタの上部と側面を覆って電磁加熱し、寿司ネタに比して寿司飯をやゝ高温に解凍するものであるが、寿司ネタの側部を覆う磁気シールド部は、寿司容器の外縁よりやや大きい凹部を設け、その凹部を寿司容器の上面に嵌めることによって形成されているために、言い換えれば寿司毎に個々にその側部を磁気シールドするものではなく、容器全体の外縁側を磁気シールドするものであるために、すし飯側より侵入したマイクロ波が、誤ってネタ部分を加熱されてしまうことはさけられない。
しかしながらかかる従来技術においては、ネタと対面する上面の蓋のみが遮断材料のために、ネタの側部よりマイクロ波が侵入し、ネタの一部が焼けてしまう恐れがある。
特許文献4には、冷凍寿司を載置する寿司孔を斜めに設けてネタ部分を上にして冷凍寿司を並べ、前記寿司容器の縁に蓋状に作られた磁気シールド材を載せて上面を閉じ、その磁気シールド材によって前記寿司ネタの上部と側面を覆って電磁加熱し、寿司ネタに比して寿司飯をやゝ高温に解凍するものであるが、寿司ネタの側部を覆う磁気シールド部は、寿司容器の外縁よりやや大きい凹部を設け、その凹部を寿司容器の上面に嵌めることによって形成されているために、言い換えれば寿司毎に個々にその側部を磁気シールドするものではなく、容器全体の外縁側を磁気シールドするものであるために、すし飯側より侵入したマイクロ波が、誤ってネタ部分を加熱されてしまうことはさけられない。
また前記先行技術の寿司の収納容器はいずれも寿司飯部分を深く落としこんで覆っているため、解凍した寿司はそのままでは非常に取り出しにくく、容器とは別なものに移して食卓に供する必要があって手間がかかり、非常に面倒であると共に衛生的に問題が生じる場合がある。また特許文献3、4に示された技術はいずれも、寿司ネタ部が囲繞されていないから回り込んだマイクロ波で寿司ネタ部が解凍される可能性があり、良好な結果が得られない場合が数多くある。
またこういった寿司を収容する容器ではなく、例えば特許文献5には、電子レンジ内に設置する盤体などの装置に冷凍寿司を載置し、寿司飯部を人肌に、ネタを冷たく解凍する装置が示されているが、寿司容器自体の工夫ではなく、単に加熱装置側の工夫であって本発明と無関係である。
さらに特許文献6には、大きな長方形状の米飯部分の上に一匹の鯖や穴子がのっている棒寿司において、米飯部分を第1のラップ用フィルムで覆うと共にネタ部分をアルミニウム箔でそれぞれ個別に覆い、さらに棒寿司全体をラップ用の第2のフィルムで脱気された密着状態で覆って冷凍し、電子レンジで解凍して米飯は温かく、ネタは冷たく解凍する棒寿司の包装構造が示されている。
しかしながらかかる技術は寿司を一つずつ飯部とネタ部を棒寿司をラップやアルミニウム箔で個々に覆う必要があり、手間がかかって寿司を高価なものにし、さらに食卓に供する場合はこれらフィルムやアルミニウム箔を取り除く必要があって非常に手間がかかる。
さらに特許文献6には、大きな長方形状の米飯部分の上に一匹の鯖や穴子がのっている棒寿司において、米飯部分を第1のラップ用フィルムで覆うと共にネタ部分をアルミニウム箔でそれぞれ個別に覆い、さらに棒寿司全体をラップ用の第2のフィルムで脱気された密着状態で覆って冷凍し、電子レンジで解凍して米飯は温かく、ネタは冷たく解凍する棒寿司の包装構造が示されている。
しかしながらかかる技術は寿司を一つずつ飯部とネタ部を棒寿司をラップやアルミニウム箔で個々に覆う必要があり、手間がかかって寿司を高価なものにし、さらに食卓に供する場合はこれらフィルムやアルミニウム箔を取り除く必要があって非常に手間がかかる。
上述の事情に鑑み本発明は、簡単、安価な構成で冷凍寿司の寿司飯部を人肌に、ネタ部を冷たく解凍できると共に、解凍した寿司を容器の一部を利用してそのまま食卓に供することができるようにした、冷凍寿司収納容器とその容器を用いた冷凍寿司収納体、そして冷凍寿司の流通販売方法を提供することが課題である。
そのため本発明における冷凍した握り寿司と棒寿司用の収納容器は請求項1に記載したように、
頂部の寿司ネタとその下側の寿司飯部を一体として形成した握り寿司又は棒寿司による冷凍寿司の収納容器において、
下側が開口され、寿司形状に合わせて上方に隆起させた一又は複数の寿司収納部を有する前記容器本体と、該容器本体の下側開口の縁面に嵌合され、前記寿司収納部に収納した寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有しる底蓋部とを備え、これらをいずれもマイクロ波が侵入可能な材料で形成するとともに、前記上方に隆起した寿司収納部のネタ部収納位置にマイクロ波遮断膜を形成したことを特徴とする。
頂部の寿司ネタとその下側の寿司飯部を一体として形成した握り寿司又は棒寿司による冷凍寿司の収納容器において、
下側が開口され、寿司形状に合わせて上方に隆起させた一又は複数の寿司収納部を有する前記容器本体と、該容器本体の下側開口の縁面に嵌合され、前記寿司収納部に収納した寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有しる底蓋部とを備え、これらをいずれもマイクロ波が侵入可能な材料で形成するとともに、前記上方に隆起した寿司収納部のネタ部収納位置にマイクロ波遮断膜を形成したことを特徴とする。
そして、この冷凍寿司収納容器はそのまま流通に供されるように、
請求項1記載の冷凍寿司収納容器内に握り寿司又は棒寿司を、ねたが寿司収納部のネタ部収納位置に収納されるように配置し、一方前記寿司収納部に収納した寿司飯部底面に寿司保持部が位置するように底蓋部で封止した状態で冷凍されていることを特徴とする冷凍寿司収納体も提案する。
請求項1記載の冷凍寿司収納容器内に握り寿司又は棒寿司を、ねたが寿司収納部のネタ部収納位置に収納されるように配置し、一方前記寿司収納部に収納した寿司飯部底面に寿司保持部が位置するように底蓋部で封止した状態で冷凍されていることを特徴とする冷凍寿司収納体も提案する。
かかる発明によれば、冷凍寿司は底蓋部の寿司保持部で保持され、寿司形状に合わせて上方に隆起させると共にマイクロ波遮断膜を形成した寿司収納部で囲まれるから、電子レンジなどのマイクロ波は寿司ネタ部に当たることなく底蓋部を介して寿司飯部に進入し、寿司飯を解凍した後その寿司飯の余熱と、寿司保持部と寿司収納部による保温効果で寿司ネタを解凍することができ、寿司飯部は人肌に、かつ、寿司ネタ部は加熱変質されることなく、冷たいという最高の状態で供することが可能となる。また、冷凍寿司は底蓋部の寿司保持部に載置されているから、解凍後は、寿司を収容したまま収納容器を食卓に供して収納容器本体を外すことで底蓋部が食台となってそのまま喫食が可能となる。
即ち、解凍後において底蓋が寿司保持部を形成しているために、底蓋が食台として機能し、移し替えを全く行うことなく食卓に供することができるから、移し替え時に伴う寿司の乾燥や汚染を防止できる。
寿司飯部側の底蓋部は、マイクロ波が侵入可能な材料で形成されているために、短時間で確実に良好な解凍が可能であるから雑菌などの繁殖もなくすることができる。
また本発明に係る冷凍寿司収納容器は、収納容器本体にマイクロ波遮断膜を形成しただけであるから安価に構成でき、この容器を用いた冷凍寿司収納体をも安価に提供することができると共に、この収納容器に握った寿司を収容した後そのまま冷凍するから、非常に衛生的であると共に取り扱いが簡便になる。
即ち、解凍後において底蓋が寿司保持部を形成しているために、底蓋が食台として機能し、移し替えを全く行うことなく食卓に供することができるから、移し替え時に伴う寿司の乾燥や汚染を防止できる。
寿司飯部側の底蓋部は、マイクロ波が侵入可能な材料で形成されているために、短時間で確実に良好な解凍が可能であるから雑菌などの繁殖もなくすることができる。
また本発明に係る冷凍寿司収納容器は、収納容器本体にマイクロ波遮断膜を形成しただけであるから安価に構成でき、この容器を用いた冷凍寿司収納体をも安価に提供することができると共に、この収納容器に握った寿司を収容した後そのまま冷凍するから、非常に衛生的であると共に取り扱いが簡便になる。
また同様に、外周側に寿司飯を、中心部に具を備えた巻寿司をのり等の包皮体で包皮してなる冷凍巻き寿司収納容器において、
下側が開口され、巻寿司外形上面形状に合わせて上方に隆起させた寿司収納部を備え、前記寿司収納部に短手周径に複数箇所を切り離した断続的なマイクロ波遮断膜を形成した容器本体と、前記下側開口部下面に寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有し、マイクロ波遮断膜を有することなく前記容器本体縁面を嵌合される底蓋部とからなり、該底蓋部とともに、前記寿司収納部のマイクロ波遮断膜の切り離し部分から寿司飯部にマイクロ波を進入可能とし、又冷凍寿司収納容器を用い、前記巻き寿司を、容器上方に隆起させた寿司収納部に収納した後、前記底蓋部の寿司保持部を寿司飯部底面と当接させて底蓋部が前記容器本体縁面を嵌合された状態で冷凍されている冷凍巻寿司収納体として構成すれば、巻寿司においても前記発明と同様な効果を有する。
下側が開口され、巻寿司外形上面形状に合わせて上方に隆起させた寿司収納部を備え、前記寿司収納部に短手周径に複数箇所を切り離した断続的なマイクロ波遮断膜を形成した容器本体と、前記下側開口部下面に寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有し、マイクロ波遮断膜を有することなく前記容器本体縁面を嵌合される底蓋部とからなり、該底蓋部とともに、前記寿司収納部のマイクロ波遮断膜の切り離し部分から寿司飯部にマイクロ波を進入可能とし、又冷凍寿司収納容器を用い、前記巻き寿司を、容器上方に隆起させた寿司収納部に収納した後、前記底蓋部の寿司保持部を寿司飯部底面と当接させて底蓋部が前記容器本体縁面を嵌合された状態で冷凍されている冷凍巻寿司収納体として構成すれば、巻寿司においても前記発明と同様な効果を有する。
即ち、前記巻寿司は底蓋部の寿司保持部で保持され、寿司形状に合わせて上方に隆起させると共に複数箇所でとぎれているマイクロ波遮断膜を形成した寿司収納部で囲まれるから、電子レンジなどのマイクロ波は底蓋部を介して寿司飯部に進入すると共にマイクロ波遮断膜のとぎれた部分から寿司収納部の寿司飯部にも進入し、巻寿司における外周部の寿司飯を解凍してその寿司飯の余熱と、寿司保持部と寿司収納部による保温効果で中心部の具を解凍することができる。そのため、寿司飯部は人肌に、かつ、中心部の具は冷たいという最高の状態で供することが可能となる。また、冷凍巻寿司は底蓋部の寿司保持部に載置されているから、解凍後は、寿司を収容したまま収納容器を食卓に供して収納容器本体を外すことで底蓋部を巻き寿司が保持されている食台として機能させて喫食が可能となり、移し替えを全く行うことなく食卓に供することができるとともに、この収納容器に巻寿司を収容した後そのまま冷凍するから、非常に衛生的であると共に取り扱いが簡便になる。
また同様に、チラシ寿司や丼物においても、下側が開口され、前記トッピング部を覆うトッピングご飯収納部を備え、少なくとも前記トッピング部と対応する部位に収納部にマイクロ波遮断膜を形成した解凍用容器本体と、前記下側開口部下面に寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有し、マイクロ波遮断膜を有することなく前記解凍用容器本体縁面を嵌合される底蓋部とからなり、該底蓋部を介して飯部にマイクロ波を進入可能とし、そしてこの丼物用収納容器を用い、マイクロ波遮断膜形成位置に前記トッピング部が位置するように、解凍用容器本体内にチラシ寿司等のトッピングご飯を収容するとともに、前記底蓋部の寿司保持部を寿司飯部底面と当接させて底蓋部が前記容器本体縁面を嵌合された状態で冷凍されていることも特徴とする。
このように冷凍チラシ寿司や冷凍丼物の収納容器または冷凍寿司収納体を構成することにより、寿司飯部は底蓋部の寿司保持部で保持され、その寿司飯の上部中央に配したイクラやウニなどの生魚介や加工惣菜はマイクロ波遮断膜を形成した寿司収納部で囲まれるから、電子レンジなどのマイクロ波はイクラやウニなどの生魚介には当たらず、底蓋部を介して寿司飯部に進入して寿司飯部を解凍し、その寿司飯の余熱と寿司保持部と寿司収納部による保温効果で中心部の生魚介や加工惣菜を解凍することができる。そのため、寿司飯部は人肌に、かつ、中心部の具は冷たいという最高の状態で供することが可能となる。また、冷凍チラシ寿司や冷凍丼物は底蓋部の寿司保持部に側に収納されているから、解凍後は、チラシ寿司や丼物を収容したまま食卓に供して収納容器本体を外すことで喫食が可能となり、移し替えを全く行うことなくそのまま食卓に供することができると共に、この収納容器にチラシ寿司や丼物を収容した後そのまま冷凍するから、非常に衛生的であると共に取り扱いが簡便になる。
そして前記発明において、握り寿司と棒寿司の収納容器本体における寿司収納部の隆起部は、該隆起部側面を、底広がりのテーパ状とすることにより、寿司収納部に収容された寿司が解凍されても、この収納容器本体を容易に寿司を取り外すことができる。
さらにこの収納容器の底蓋部は寿司飯部底面と当接する寿司保持部を凹部とし、該凹部を寿司飯部底部形状に対応する形状にするのがよい。
このように冷凍寿司収納容器における底蓋部を構成することにより、寿司保持部に載置された冷凍寿司はその下方域だけが凹部に沈み、上部は殆ど露出されるから、解凍したとき容易に手で摘むことができ、底蓋部に解凍した寿司を載せたまま食卓に供することができる。
そして前記冷凍寿司収納容器が握り寿司用であって複数の寿司収納部それぞれににぎり寿司が収納可能に構成し、
前記容器本体を長方形状に形成し、前記冷凍握り寿司解凍用容器本体の隆起部を、長辺に対し、斜めに平行に複数列状に配するとともに、該配列が短辺と長辺が隣接する角隅部には、1つの隆起部が、長辺が対面する空間には縦列に2つの隆起部が配列されているのがよい。
前記容器本体を長方形状に形成し、前記冷凍握り寿司解凍用容器本体の隆起部を、長辺に対し、斜めに平行に複数列状に配するとともに、該配列が短辺と長辺が隣接する角隅部には、1つの隆起部が、長辺が対面する空間には縦列に2つの隆起部が配列されているのがよい。
このように寿司を配することにより、握り寿司を解凍したとき、寿司を底蓋部に載せたままでも見栄え良く食卓に供することができ、家庭ではもちろん、寿司店などにおいても遜色無く客に供することができると共に、収納容器そのものを小型に形成できる。
又短辺と長辺が隣接する角隅部に位置する一または複数の隆起部に、穴子、卵、煮蛤等の非生魚の寿司ネタからなる寿司が収納され、他の角隅部と対面しない複数の隆起部に生魚で構成した寿司ネタからなる寿司を収納することにより、 前記冷凍寿司収納容器における底蓋部の中央近傍に生魚で構成した寿司ネタを合わせた冷凍寿司を載置し、周辺部には高温になっても良い寿司ネタを合わせた寿司の効率的な収納が可能となる。
一般的に電子レンジで解凍するときは、電子レンジの中央部より周辺部の方が解凍が早い。そのためこのように、寿司収納容器の中央近傍に生魚で構成した寿司ネタの冷凍寿司を、周辺部には高温になっても良い寿司ネタの冷凍寿司を置くことにより、玉子やボイルしたたこ、イカなどは或る程度温度が高くなっても、中央部に置いた生魚ネタは冷たいまま賞味でき、より効果的な解凍が可能となる。
一般的に電子レンジで解凍するときは、電子レンジの中央部より周辺部の方が解凍が早い。そのためこのように、寿司収納容器の中央近傍に生魚で構成した寿司ネタの冷凍寿司を、周辺部には高温になっても良い寿司ネタの冷凍寿司を置くことにより、玉子やボイルしたたこ、イカなどは或る程度温度が高くなっても、中央部に置いた生魚ネタは冷たいまま賞味でき、より効果的な解凍が可能となる。
そして収納容器は前記底蓋部の周縁部を、前記容器本体の周縁部と嵌合し、司飯部底面と当接する寿司保持部より下方に延在させてなる屹立部を有し、該屹立部の側面を介して寿司保持部下面側にマイクロ波を進入可能とするのがよい。
収納容器本体をこのように構成することにより、この収納容器本体と底蓋部の縁部を合わせて被せるだけで底蓋部の寿司保持部と寿司収納部を合致させることができ、収納容器本体を容易に底蓋部に被せることができる。
そして、この収納容器本体におけるマイクロ波遮断膜は金属蒸着により設けたことを特徴とする。
このように収納容器本体におけるマイクロ波遮断膜を、金属蒸着により設けることにより、収納容器本体をどのような材料で構成しても容易にマイクロ波遮断膜を必要なところに形成することができる。
そしてこのマイクロ波遮断膜は、前記収納容器本体におけるマイクロ波遮断膜を、前記収納容器本体の外面に設けても、または、前記収納容器本体におけるマイクロ波遮断膜を、前記収納容器本体の内面に設けるようにしてもよい。
そして前記容器本体のそれぞれの隆起部に、収容した寿司の収容位置に対応させて上面にねたが側面にしゃりが位置するように収容したすしと同形の画像、即ち収容した寿司の写真を配したことを特徴とする。
このように寿司の写真を隆起部に合わせて立体的に配することにより、需要者にどのような寿司が収容されているか知らせることができ、さらに流通過程で購買意欲を大いに刺激することができる。
そして前記底蓋部の周縁部を、前記容器本体の周縁部と嵌合し、司飯部底面と当接する寿司保持部より下方に延在させてなる屹立部を有し、該屹立部の側面を介して寿司保持部下面側にマイクロ波を進入可能とする。
このように底蓋部に収納容器本体を中空保持する屹立部を設けることにより、屹立部の側面からもマイクロ波を進入させて寿司飯部の解凍を効率的に行うことができ、さらに、底蓋部の寿司保持部で解凍した寿司を保持することにより、食卓に供したときに見栄えを良くすることができる。
そしてこの底蓋部は、マイクロ波を透過する断熱材で構成することにより、寿司飯部は充分電子レンジのマイクロ波にさらされて解凍でき、その後は底蓋部が断熱材であるから寿司飯部の熱が逃げることなく寿司ネタ部に充分余熱を供給することができる。
そしてこの底蓋部は、前記冷凍巻寿司、または冷凍チラシ寿司や冷凍丼物用容器における前記底蓋部の寿司保持部を凹部とし、該凹部を巻寿司、または冷凍チラシ寿司や冷凍丼物の具の収納域に対応する深さとすることにより、巻寿司、または冷凍チラシ寿司や冷凍丼物の寿司飯部に当たるマイクロ波が多くなり、より効率的に解凍することができる。
そして頂部に寿司ネタを有し、その下側に寿司飯部を一体として形成した握り寿司、又は棒寿司による冷凍寿司の販売方法において、
前記容器本体のそれぞれの隆起部に、収容した寿司の収容位置に対応させて上面にねたが、側面に舎利が位置するように収容したすしと同形の画像が外部から視認可能に流通過程に置かれていることを特徴とする。
前記容器本体のそれぞれの隆起部に、収容した寿司の収容位置に対応させて上面にねたが、側面に舎利が位置するように収容したすしと同形の画像が外部から視認可能に流通過程に置かれていることを特徴とする。
このようにして寿司を握った直後、または製造した直後に本発明に係る冷凍寿司用容器に入れてそのまま冷凍してしまうため、冷凍寿司を移し替えて別の寿司用容器に収容する場合に比較して衛生的であると共に、寿司ネタは新鮮なうちに冷凍されるため旨みがそのまま保存される。さらに前記したように本発明においては、解凍もこの容器のまま行える上に短時間で確実に良好な解凍が可能であるから、雑菌などの繁殖もコントロールができ、収納容器そのものや寿司の配列が食卓にそのまま出せるように配慮されているから、収納容器が安価なことと相俟って、理想的な冷凍寿司の流通方法を提供できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明に係る冷凍寿司収納容器の一実施例における底蓋部の斜視図、図2はそのA−A’断面図、図3は、本発明に係る冷凍寿司収納容器の一実施例における収納容器本体の斜視図、図4はそのB−B’断面図、図5は本発明に係る冷凍寿司収納容器の一実施例に冷凍握り寿司を収容したときの概略断面図、図6は、本発明に係る冷凍寿司収納容器を棒寿司用に構成した場合の一実施例における底蓋部の斜視図、図7はそのC−C’断面図、図8は、本発明に係る冷凍寿司収納容器を棒寿司用に構成した場合の一実施例における収納容器本体の斜視図、図9はそのD−D’断面図、図10は本発明に係る冷凍寿司収納容器を棒寿司用に構成した場合の一実施例に棒寿司を収容したときの概略断面図、図11は本発明に係る冷凍寿司収納容器に収容する寿司の配置の一例を示した図、図12は本発明に係る冷凍寿司の流通方法を示した概略ブロック図、図13は、本発明をカッパ巻きやサラダ巻き(カリフォルニア巻き)などに応用した場合の一実施例の概略断面図である。
図中同一構成要素には同一番号を付して示し、1は握り寿司用に発泡スチロールなどで台状に構成した底蓋部、2はこの底蓋部1上に設けた冷凍寿司の保持用凹部、3は底蓋部1の周囲に屹立させた裾部、4はポリプロピレンなどで構成し、前記底蓋部1に被せる収納容器本体、5は下側が開口され、寿司形状に合わせて上方に隆起させた寿司収納部で、底蓋部1上の寿司保持用凹部2はこの寿司収納部に対応して設けられている。6はこの収納容器本体4の裾部、7は握り寿司の寿司飯部、8は寿司飯部に合わせた寿司ネタ、9は電子レンジのテーブル、21は棒寿司用に発泡スチロールなどで台状に構成した底蓋部、22はこの底蓋部21上に設けた棒寿司の保持用凹部、23は底蓋部21の周囲に屹立させた裾部、24はポリプロピレンなどで構成し、前記底蓋部21に被せる収納容器本体、25は下側が開口され、寿司形状に合わせて上方に隆起させた寿司収納部で、26はこの収納容器本体24の裾部、27は棒寿司の寿司飯部、28は棒寿司における寿司ネタ、30乃至37は各種の寿司ネタを合わせた握り寿司を表し、30は玉子、31はマグロ、32はえび、33はたこ、34はイカ、35は平目、36は鮭、37はあなご、40は握った寿司、41は握った寿司40を底蓋部1に載置して収納容器本体4を被せた冷凍寿司収納体、42はこの冷凍寿司収納体41の冷凍過程、43は同じく出荷過程、44は寿司店、45は寿司店における解凍過程、46は一般の販売店、47は消費者、48は消費者の家庭における解凍、51は底蓋部、52は収納容器本体、53は収納容器本体52に設けたマイクロ波の透過用孔、54はマイクロ波、55は底蓋部51に設けた寿司保持用凹部、56は収納容器本体52に隆起させた寿司収納部、57は寿司飯部、58は焼玉子または胡瓜等の野菜片などの具、61は底蓋部、62は収納容器本体、63は寿司飯部、64は生ものゾーン、65は凹部、66は寿司収納部をあらわす。
本発明における冷凍寿司収納容器は、図1、図2に示したような底蓋部1、21に図3、図8に示したように下側が開口され、寿司形状に合わせて上方に隆起させた寿司収納部を有する収納容器本体4、24を被せ、内部に冷凍寿司を載置して解凍するもので、このうち底蓋部1、21は、図2、図7の断面図に示したように、発泡スチロールなどの電子レンジにおけるマイクロ波を透過させる材料で台状に形成され、前記寿司収納部の下側開口部に対応し、冷凍寿司における寿司飯部に当接して保持する凹部2、22を有し、その凹部2、22は、寿司飯部の下方域に対応する深さとして冷凍寿司を解凍した際、寿司を指で摘めるだけ寿司上部を露出させて載置する寿司の数だけ設けられる。
図2を参照して、この底蓋部1、21の高さbと凹部2、22の深さaは、載置される冷凍寿司への電子レンジによるマイクロ波の照射状況を左右し、好適な照射状況を得るため、底蓋部1、21の高さを10〜25mm、好ましくは20mmとし、冷凍寿司を保持する凹部2、22の深さを2〜8mm、好ましくは5mmとすると良好な結果が得られることがわかった。そしてこの底蓋部1、21は、周辺の裾部3、23を屹立させて一定の角度θで末広がりに構成して収納容器本体4、24との嵌合を可能とし、また、握り寿司用の底蓋部1における凹部2は、図1に示したように底蓋部1の縁部に対して斜めに配し、保持した寿司を指で容易につまめるようにしてあると共に、互いの凹部2の間隔cは、マイクロ波の均一照射を可能とするため5mm以上あけてある。
そして収納容器本体4、24は、ポリプロピレンなどで形成され、図3、図8に示したように、下側が開口されて寿司形状に合わせて上方に隆起させた一又は複数の寿司収納部5、25を備え、前記底蓋部1、21の凹部2、22はこの寿司収納部5、25のそれぞれに対応して設けられている。またこの収納容器本体は、少なくとも隆起した寿司収納部5、25にアルミなどの金属を蒸着したマイクロ波遮断膜を形成し電子レンジのマイクロ波を遮断するようになっている。また、この収納容器本体4、24の裾部6、26は、図4、図9の断面図に示したように、この収納容器本体4、24を前記底蓋部1、21に被せたとき、収納容器本体4、24の寿司収納部5、25が確実に底蓋部1、21上の凹部2、22と対応して保持した寿司を覆うよう、底蓋部1、21の裾部3、23と同一傾斜θで末広がりに構成されて嵌合するようになっている。そのため、図5、図10の断面図に示したように、底蓋部1、21にこの収納容器本体4、24を被せると、互いの裾部3、6、及び23、26が嵌合し、凹部2、22と寿司収納部5、25が一致して収容された寿司を密封することができるようになっている。なお、収納容器4、24は、ポリプロピレンなどで構成するとしたが、アルミなどのマイクロ波を遮断する金属で構成しても良い。
またこの寿司収納部5、25は、図4、図9の断面図からもわかるとおり底広がりのテーパ状の傾斜を持たせて形成されており、このようにすることにより、冷凍寿司を解凍した後、収納容器本体4、24の取り外しに際して容易に取り外すことができる。なお、収納容器本体4、24のマイクロ波遮断膜は、収納容器本体4、24の表側、内側のどちらに配しても良く、また、収納容器本体4、24全体に配しても、寿司ネタに対応する部分など、必要な所のみに配しても良い。またこの収納容器本体4、24を底蓋部1、21に被せると、底蓋部1、21に保持した寿司が見えなくなるので、需要者にどのような寿司が収容されているか知らせるため、収容した寿司の写真を貼り付けるなど、中身のわかる方法で表示し、需用者の購買意欲を刺激するようにする。
このように構成した本発明に係る冷凍寿司収納容器を用いて冷凍寿司を解凍するには、図5、図10の断面図に示したように、寿司飯部7に寿司ネタ8を合わせて冷凍した握り寿司や、寿司飯部27に鯖などの寿司ネタ28と白板昆布などを使って冷凍した棒寿司を底蓋部1、21の凹部2、22に載置し、収納容器本体4、24を裾部3と6、23と26のテーパを利用して重ね、電子レンジのテーブル9の上に置く。そして電子レンジを稼動して冷凍寿司を加熱すると、電子レンジのマイクロ波は収納容器本体4、24に配された金属などを蒸着したマイクロ波遮断膜で遮られて寿司ネタ8、28には達せず、底蓋部1、21側から寿司飯部7、27を温めて解凍する。
そして寿司飯部7、27が解凍された後加熱を停止し、そのまま放置すると、底蓋部1、21の凹部2、22と収納容器本体4、24の寿司収納部5、25による保温効果により寿司飯部7、27の余熱が寿司ネタ8、28に達し、蒸らし効果によってこの寿司ネタ8、28を解凍する。そのため寿司飯部7、27は人肌に、寿司ネタ8、28は冷たい状態に解凍され、寿司屋において目の前で握ってもらったのと同様な食味の寿司を提供することができる。そして、このような状態に寿司が解凍されると本発明に係る冷凍寿司収納容器は、前記したように冷凍寿司を保持した凹部2、22が、収容した冷凍寿司を解凍した際に上部を指でつまめるだけ露出させる深さとしてあり、さらに握り寿司用の底蓋部1は、その底蓋部1の縁部に対して寿司店が客に供すると同様な形態に斜めに配してあるから、載置した寿司を指で容易につまめると共に、収納容器本体4、24を取り外し、底蓋部1、21に解凍した寿司を載置したまま、不要な移し替えをすることなく客に供することができる。
なお冷凍寿司の解凍に当たっては、一般的に電子レンジの中央部より周辺部の方が解凍が早いから、図11に示したように底蓋部1の中央近傍にマグロ31、えび32、平目35、鮭36のような生魚で構成した寿司ネタの冷凍寿司を、周辺部には高温になっても良い玉子30、たこ33、イカ34、あなご37などの寿司ネタの冷凍寿司を置く。このようにすると、玉子30やボイルしたたこ33やイカ34などは或る程度温度が高くなっても、中央部に置いた生魚ネタは冷たいまま解凍でき、より効果的な解凍が可能となる。
また以上説明してきた例は、前記したように握り寿司や棒寿司などの冷凍寿司収納容器として説明してきたが、本発明の冷凍寿司収納容器は、カッパ巻やサラダ巻(カリフォルニア巻)など、中心部に加熱してもあまり問題のない野菜やかに風味かまぼこなど、熱を通して生成された具や野菜などを巻いた巻寿司にも応用できる。その場合の一実施例を示したのが図13であり、底蓋部51は、前記した図1や図6に示した握り寿司や棒寿司の場合と同様台状に形成されて冷凍寿司を載置する凹部55を有し、収納容器本体52は、底蓋部51の凹部55に対応させて前記冷凍寿司の露出部を覆う凸状のマイクロ波の遮断膜を配した寿司収納部56を有するが、マイクロ波遮断膜を透過用孔53のように複数ヶ所とぎれさせて孔を開け、マイクロ波54を透過できるようにしてある。そのためこの図13の例では、底蓋部51側から寿司飯部57が解凍されると共に収納容器本体52のマイクロ波遮断膜の開けられた孔部分53を通してマイクロ波54が寿司飯部57に達し、上側からも僅少ではあるが寿司飯部57の解凍が進む。そのため、底蓋部51側の解凍された寿司飯部57の余熱と、上側の僅少な寿司飯部57の解凍が相乗して寿司飯部57全体が解凍され、中心に巻かれた具58もそれに伴って解凍される。そのためこのようにすることにより、巻寿司においても良好な解凍結果が得られる。そして収納容器本体52を外して食卓に供することができるのは、前記握り寿司や棒寿司の場合と同様である。なおマイクロ波透過用孔53は、収納容器本体52に開けられているよう図示したが、収納容器本体52には孔を設けず、マイクロ波遮断膜だけ途切れさせるようにしても良いことは勿論である。
またさらに本発明の冷凍寿司収納容器は、数種の生魚介や加工惣菜をトッピングしたチラシ寿司や、単品のイクラやウニなどの生魚介をトッピングした丼物などにも応用できる。その場合の一実施例を示したのが図14であり、底蓋部61は、前記した図1や図6、及び図13に示した握り寿司や棒寿司、巻寿司の場合と同様台状に形成されて冷凍寿司を載置する凹部65を有し、収納容器本体62には、底蓋部61の凹部65に対応させて前記冷凍寿司の上部を覆うマイクロ波の遮断膜を配した寿司収納部66を設けてある。そして底蓋部61の凹部65には、寿司飯部63を入れると共に寿司飯部63の上部中央に生ものゾーン64を設け、そこに単品のイクラやウニなどの生魚介をトッピングして丼物としたり、生ものゾーン64の外周に加熱済み具材を配してチラシ寿司とする。そのためこの図14の例では、底蓋部61側から寿司飯部63が解凍され、解凍された寿司飯部63の余熱によって生ものゾーン64に配された単品のイクラやウニなどの生魚介が解凍される。そのためこのようにすることにより、数種の生魚介や加工惣菜をトッピングしたチラシ寿司や、単品のイクラやウニなどの生魚介をトッピングした丼物などにおいても良好な解凍結果が得られる。そして収納容器本体62を外して食卓に供することができるのは、前記握り寿司や棒寿司、巻寿司の場合と同様である。
そして本発明に係る冷凍寿司収納容器は、寿司の解凍と食卓に供するときの皿としてだけではなく、発泡スチロールやポリプロピレンなどの安価な材料により冷凍寿司を密閉状態で保護できるため、内部に寿司飯と寿司ネタを合わせて握った寿司を入れて冷凍し、そのまま冷凍寿司収納体として販売、流通させることが可能である。
この場合の流通方法を示したのが図12に示した概略ブロック図である。すなわちこの流通方法においては、まず寿司飯と寿司ネタを合わせて握った寿司40を底蓋部1の凹部2に保持して収納容器本体4を被せ、42のような冷凍過程を経てそのまま冷凍寿司収納体41とする。そしてこの冷凍寿司収納体41をこのままの状態で43に示すファミリーレストランや寿司店44、あるいは一般のスーパーや寿司販売店などの冷凍設備を備えた販売店46に出荷する。そしてファミリーレストランや寿司店44においては、客の注文に応じて前記したようにして電子レンジなどを用いて解凍45をおこない、一般販売店46では消費者47に販売し、消費者47は家庭で電子レンジなどを用いて解凍48を行う。なおこの図12においては、一例として握り寿司40の場合を例として図示したが、前記した棒寿司や巻寿司の場合も全く同様である。
このようにして冷凍寿司を流通させることにより、寿司飯と寿司ネタを合わせて握った寿司40を本発明に係る冷凍寿司収納容器に入れて冷凍寿司収納体41のような状態でそのまま冷凍してしまうため、冷凍寿司を移し替えて容器に収容する場合に比較して衛生的であると共に、寿司ネタは新鮮なうちに冷凍されるため、旨みがそのまま保存される。さらに前記したように本発明においては、解凍もこの容器のまま行える上に、短時間で確実に良好な解凍が可能であるから雑菌などの繁殖もコントロールでき、収納容器そのものや寿司の配列が食卓にそのまま出せるように配慮されているから、収納容器が安価なことと相俟って、理想的な冷凍寿司の流通方法を提供できる。
以上種々説明してきたように、本発明になる冷凍寿司収納容器と冷凍寿司収納体、及び冷凍寿司の販売方法は、有害微生物の増殖による危害を回避するための解凍方法を実施するため、解凍はやや解凍不足気味に行うことが好ましい。その際の食味の悪化には、例えば低アミロース米の配合で対策し、喫食時までの経過時間中に好適な食味になるようにすることで、流通時の温度変化や保管時の温度変化にも対応でき、万が一解凍時の製品温度が低くても品質に問題が出ないなどの利点がある。
1 底蓋部
2 保持用凹部
3 裾部
4 解凍用容器本体
5 寿司収納部
6 裾部
7 寿司飯部
8 寿司ネタ
9 電子レンジのテーブル
2 保持用凹部
3 裾部
4 解凍用容器本体
5 寿司収納部
6 裾部
7 寿司飯部
8 寿司ネタ
9 電子レンジのテーブル
Claims (17)
- 頂部の寿司ネタとその下側の寿司飯部を一体として形成した握り寿司又は棒寿司による冷凍寿司の収納容器において、
下側が開口され、寿司形状に合わせて上方に隆起させた一又は複数の寿司収納部を有する前記容器本体と、該容器本体の下側開口の縁面に嵌合され、前記寿司収納部に収納した寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有しる底蓋部とを備え、これらをいずれもマイクロ波が侵入可能な材料で形成するとともに、前記上方に隆起した寿司収納部のネタ部収納位置にマイクロ波遮断膜を形成したことを特徴とする冷凍寿司収納容器。 - 請求項1記載の冷凍寿司収納容器内に握り寿司又は棒寿司を、ねたが寿司収納部のネタ部収納位置に収納されるように配置し、一方前記寿司収納部に収納した寿司飯部底面に寿司保持部が位置するように底蓋部で封止した状態で冷凍されていることを特徴とする冷凍寿司収納体。
- 前記収納容器本体の隆起部側面を、底広がりのテーパ状としたことを特徴とする請求項1に記載した冷凍寿司収納容器。
- 寿司飯部底面と当接する寿司保持部を凹部とし、該凹部を寿司飯部底部形状に対応する形状にしたことを特徴とする請求項1に記載した冷凍寿司収納容器。
- 前記冷凍寿司収納容器が握り寿司用であって複数の寿司収納部それぞれににぎり寿司が収納可能に構成し、
前記容器本体を長方形状に形成し、前記冷凍握り寿司収納容器本体の隆起部を、長辺に対し、斜めに平行に複数列状に配するとともに、該配列が短辺と長辺が隣接する角隅部には、1つの隆起部が、長辺が対面する空間には縦列に2つの隆起部が配列されていることを特徴とする請求項1の冷凍寿司収納容器。 - 前記複数の寿司収納部に、それぞれににぎり寿司が収納されている請求項2記載の冷凍寿司収納体において、
前記容器本体を長方形状に形成し、その短辺と長辺が隣接する角隅部に位置する一または複数の隆起部に、穴子、卵、煮蛤等の非生魚の寿司ネタからなる寿司が収納され、他の角隅部と対面しない複数の隆起部に生魚で構成した寿司ネタからなる寿司を収納されていることを特徴とする請求項2に記載した冷凍寿司収納体。 - 外周側に寿司飯を、中心部に具を備えた巻寿司をのり等の包皮体で包皮してなる冷凍巻き寿司収納容器において、
下側が開口され、巻寿司外形上面形状に合わせて上方に隆起させた寿司収納部を備え、前記寿司収納部に短手周径に複数箇所を切り離した断続的なマイクロ波遮断膜を形成した容器本体と、前記下側開口部下面に寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有し、マイクロ波遮断膜を有することなく前記容器本体縁面を嵌合される底蓋部とからなり、該底蓋部とともに、前記寿司収納部のマイクロ波遮断膜の切り離し部分から寿司飯部にマイクロ波を進入可能としたことを特徴とする冷凍巻き寿司収納容器。 - 請求項7記載の冷凍寿司収納容器を用い、前記巻き寿司を、容器上方に隆起させた寿司収納部に収納した後、前記底蓋部の寿司保持部に巻き寿司を置いた状態で、底蓋部が前記容器本体縁面を嵌合された状態で冷凍されていることを特徴とする冷凍巻寿司収納体。
- 寿司飯上部中央に生魚介を含む惣菜をトッピングして冷凍した冷凍チラシ寿司等のトッピングご飯冷凍用収納容器において、
下側が開口され、前記トッピング部を覆うトッピングご飯収納部を備え、少なくとも前記トッピング部と対応する部位に収納部にマイクロ波遮断膜を形成した収納容器本体と、前記下側開口部下面に寿司飯部底面と当接する寿司保持部を有し、マイクロ波遮断膜を有することなく前記収納容器本体縁面を嵌合される底蓋部とからなり、該底蓋部を介して飯部にマイクロ波を進入可能としたことを特徴とするトッピングご飯冷凍用収納容器。 - 請求項9記載の冷凍丼物用収納容器を用い、マイクロ波遮断膜形成位置に前記トッピング部が位置するように、収納容器本体内にチラシ寿司等のトッピングご飯を収容するとともに、前記底蓋部の寿司保持部を寿司飯部底面と当接させて底蓋部が前記容器本体縁面を嵌合された状態で冷凍されていることを特徴とする冷凍巻寿司収納体。
- 前記マイクロ波遮断膜を金属蒸着により前記容器本体の外面若しくは内面に設けたことを特徴とする請求項1に記載した冷凍寿司収納容器。
- 前記マイクロ波遮断膜を金属蒸着により前記容器本体の外面若しくは内面に設けたことを特徴とする請求項2に記載した冷凍寿司収納体。
- 前記容器本体のそれぞれの隆起部に、収容した寿司の収容位置に対応させて上面にねたが側面にしゃりが位置するように収容したすしと同形の画像が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の冷凍寿司収納体。
- 前記底蓋部の周縁部を、前記容器本体の周縁部と嵌合し、司飯部底面と当接する寿司保持部より下方に延在させてなる屹立部を有し、該屹立部の側面を介して寿司保持部下面側にマイクロ波を進入可能としたことを特徴とする請求項1に記載した冷凍寿司収納容器。
- 前記底蓋部及び容器本体を、マイクロ波を透過する断熱材で構成したことを特徴とする請求項1に記載した冷凍寿司収納容器。
- 前記底蓋部外面に木目画像を形成し、寿司台状にの周縁部を、前記容器本体の周縁部と嵌合し、司飯部底面と当接する寿司保持部より下方に延在させてなる屹立部を有し、該屹立部の側面を介して寿司保持部下面側にマイクロ波を進入可能としたことを特徴とする請求項1に記載した冷凍寿司収納容器。
- 頂部に寿司ネタを有し、その下側に寿司飯部を一体として形成した握り寿司、又は棒寿司による冷凍寿司の販売方法において、
前記容器本体のそれぞれの隆起部に、収容した寿司の収容位置に対応させて上面にねたが側面にしゃりが位置するように収容したすしと同形の画像が外部から視認可能に流通過程に置かれていることを特徴とする冷凍寿司の販売方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-09-17 JP JP2003324862A patent/JP2004136975A/ja active Pending
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