JP2004136909A - 畜糞供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】未乾燥畜糞を停滞及び残留させることなく安定して定量供給することができる畜糞供給装置を提供する。
【解決手段】畜糞供給装置40を構成する撹拌供給ホッパー42内部に配列した撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47…、撹拌羽根体48…を、制御装置49に記憶された動作パターン及び運転時間に従って回転駆動する。撹拌供給ホッパー42に投入される未乾燥畜糞Bを、撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47、撹拌羽根体48の回転により拡散及び分散しながら移送し、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51内部に対して定量投入して、所定の水分含有量に乾燥処理する。
【選択図】 図3
【解決手段】畜糞供給装置40を構成する撹拌供給ホッパー42内部に配列した撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47…、撹拌羽根体48…を、制御装置49に記憶された動作パターン及び運転時間に従って回転駆動する。撹拌供給ホッパー42に投入される未乾燥畜糞Bを、撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47、撹拌羽根体48の回転により拡散及び分散しながら移送し、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51内部に対して定量投入して、所定の水分含有量に乾燥処理する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば家畜が排出する鶏糞や牛糞、豚糞等の畜糞を定量供給する作業に用いられる畜糞供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述の畜糞を供給する装置としては、例えばホッパーに投入された生畜糞を、スクリューやコンベア等の同一方向に回転する搬送手段によりドラム型の畜糞乾燥機に定量供給し、所定の水分含有量に乾燥処理する特許文献1の畜糞乾燥焼却装置がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−193850号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の乾燥処理するまえの生畜糞は、水分含有量が多く、粘着力が大きいので、ホッパーに投入したとき互いに粘着しやすく、生畜糞がブリッジ状態及び盛り上がった状態に粘着するか、ホッパー内壁に粘着する等して、生畜糞がホッパー内部に停滞及び残留することがある。且つ、停滞及び残留する生畜糞が後続の生畜糞を供給する作業を妨げるため、畜糞乾燥機に対する供給量を一定に保つことが困難であり、生畜糞の供給量が不足及び供給が中断する等して、生畜糞を乾燥処理する作業が連続して行えない。
【0005】
且つ、ホッパー内部に発生した生畜糞のブリッジ及び塊を人為的作業により排除するか、定量供給に適した大きさに粉砕しなければならず、粉砕作業に手間及び時間が掛かるため、畜糞乾燥機による処理効率が悪くなるという問題点を有している。
【0006】
この発明は上記問題に鑑み、ホッパー内部に配設した複数の撹拌スクリューを、回転制御手段に記憶された動作パターンに従って回転することにより、ホッパーに投入した未乾燥畜糞が略均等に撹拌及び拡散され、未乾燥畜糞を停滞及び残留させることなく安定して供給することができる畜糞供給装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ホッパーに投入される未乾燥畜糞を畜糞供給方向に移送し、該未乾燥畜糞を畜糞乾燥装置で所定の水分含有量に乾燥処理する畜糞供給装置であって、上記未乾燥畜糞がホッパー底部に向けて移送される方向に回転する撹拌スクリューを、上記畜糞供給方向と略直交してホッパー内部の一側底部又は両側底部に複数配設し、上記未乾燥畜糞が畜糞乾燥装置に対して供給される方向に回転する投入スクリューを、上記畜糞供給方向と略平行してホッパー底部に単数又は複数配設し、上記未乾燥畜糞が略均等に撹拌される動作パターンに従って上記各撹拌スクリューを回転する回転手段の駆動及び停止を制御する回転制御手段を設けた畜糞供給装置であることを特徴とする。
【0008】
上述の未乾燥畜糞は、例えば家畜が排出する鶏糞や牛糞、豚糞等の所定の水分含有量に乾燥処理するまえの生畜糞で構成される。ホッパーは、例えば畜糞投入ホッパーや撹拌供給ホッパー等で構成される。また、畜糞乾燥装置は、例えばロータリーキルン乾燥機や直接加熱式回転乾燥機等の畜糞乾燥装置及び略筒状の乾燥ドラムで構成される。また、回転手段は、例えば電動式及び内燃式、水圧式ののモータ等で構成される。また、回転制御手段は、例えばパーソナル・コンピュータやCPU、ROM、RAMを内蔵した制御装置、パソコン及び制御装置に内蔵されたCPU、CPUに格納されたプログラム等で構成される。また、動作パターンは、例えば図6に示すタイムチャート及び図7〜図10に示す動作パターン、運転時間、停止時間等で構成される。
【0009】
つまり、畜糞供給装置のホッパー内部に配設した複数の撹拌スクリューを回転手段により回転すると共に、回転制御手段に記憶された動作パターンに従って順番及び交互に回転し、ホッパーに投入される未乾燥畜糞を単体又は複数の撹拌スクリューの回転力により略均等に撹拌及び拡散する。且つ、未乾燥畜糞を停滞及び残留させることなく投入スクリューの回転力により畜糞供給方向に対して移送し、未乾燥畜糞を所定の水分含有量に乾燥処理する畜糞乾燥装置に対して定量供給する。
【0010】
実施の形態として、上記撹拌スクリュー上部に投入される未乾燥畜糞が撹拌される方向に回転する撹拌羽根体を、上記畜糞供給方向と略平行して撹拌スクリュー上部に単数又は複数配設することができる。また、上記撹拌スクリューを、上記ホッパーの一側部斜面又は両側部斜面に沿って該ホッパー底部に向けて未乾燥畜糞が移送される方向に斜設することができる。また、上記撹拌スクリューの回転速度を、上記未乾燥畜糞が略均等に撹拌される速度に上記回転制御手段で可変制御することができる。
【0011】
【作用及び効果】
この発明によれば、ホッパー内部に配列した複数の撹拌スクリューを、回転制御手段に記憶された動作パターンに従って順番及び交互に回転するので、ホッパーに投入された未乾燥畜糞が略均等に撹拌及び拡散され、未乾燥畜糞が互いに粘着したり、ブリッジ状態及び盛り上がった状態に粘着したり、ホッパー内壁面に粘着するのを積極的に防止することができる。且つ、未乾燥畜糞を停滞及び残留させることなく、畜糞乾燥装置に対して安定して定量供給することができるので、未乾燥畜糞を所定の水分含有量に乾燥処理する作業が連続的及び効率的に行える。
【0012】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は、家畜が排出する畜糞を所定の水分含有量に乾燥処理する畜糞処理装置に備えられた畜糞供給装置を示し、図1に於いて、この畜糞処理装置10は、所定の水分含有量に乾燥した乾燥畜糞Aを供給する燃料供給装置20と、未乾燥畜糞Bを乾燥するのに必要な熱風Dを供給する熱風供給装置30と、高水分含有量の未乾燥畜糞Bを後述する畜糞乾燥装置50に供給する畜糞供給装置40と、未乾燥畜糞Bを熱風Dにより乾燥処理する畜糞乾燥装置50と、乾燥済みの乾燥畜糞Aを集積する乾燥畜糞集積場60と、排ガスEを冷却及び微細な乾燥畜糞Aを分離回収する排ガス処理装置70と、排ガスEを脱臭処理する脱臭装置80とを備えている。
【0013】
上述の燃料供給装置20は、振分けコンベア21を、後述する畜糞乾燥装置50両側部に配設した熱風供給装置30のホッパー31間に架設し、供給コンベア22を、振分けコンベア21と後述する乾燥畜糞集積場60との間に斜設し、乾燥畜糞集積場60に集積された所定の水分含有量(例えば略45%以下)を有する乾燥畜糞Aを、人為的作業又は機械的作業により供給コンベア22のホッパー23に投入すると共に、2基配設した熱風供給装置30のホッパー31に対して供給コンベア22及び振分けコンベア21で振分け供給する。
【0014】
前述の熱風供給装置30は、図2にも示すように、後述する畜糞乾燥装置50の始端側両側部に接続され、未乾燥畜糞Bを所定の水分含有量に乾燥するのに必要とする温度及び風量の熱風Dを、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51に供給する。また、熱風供給装置30の設置数を、例えば1基や2基以上に変更することもできる。
【0015】
且つ、乾燥畜糞A(例えば略1,750Kcal以上の熱量を有する畜糞)を拡散又は分散する拡散スクリュー32を、ホッパー31内部に対して所定間隔に隔てて複数本軸支し、その乾燥畜糞Aを、ホッパー31底部及び後述する燃焼室34側部の間に形成した出口部31a…に向けて移送する投入スクリュー33を、ホッパー31底部に沿って並列に複数本軸支し、乾燥畜糞Aが繰出される出口部31aを、燃焼室34側部に連通している。なお、スクリュー32,33は、モータ(図示省略)の駆動力で回転する。
【0016】
また、熱風供給開始前において、例えばバーナーやライター、その他の火種等の点火手段で乾燥畜糞Aに点火する。また、乾燥畜糞Aの燃焼を補助するための燃焼装置(例えばアフターバーナー)を備えることもできる。
【0017】
且つ、装置外部の新鮮な外気Hを吸気する吸気口35a…を、ホッパー31底部の上流側出口部31a及び燃焼室34底部の下流側排出口34bとの間に、上流側の出口部31aから下流側の排出口34bに向けて順に低くなるように複数段配列すると共に、上下段の吸気口35a…を、外気Hが異なる方向(例えば左右互い違い吹出される方向及び角度)に向けて吹出される方向及び角度に向き設定している。
【0018】
一方、外気Hを送風する送風ブロワー36を、上述の吸気口35a…と連通して燃焼室34底部に複数接続し、乾燥畜糞Aが燃焼するときに発生する熱で所定温度(例えば略850℃〜略950℃)に加熱した熱風Dを送気する送気口34aを、後述する畜糞供給装置40よりも前段で、畜糞乾燥装置50を構成する乾燥ドラム51の吸気口51bと連通して燃焼室34の上部壁面に形成している。
なお、熱風Dの温度、風量、風速は、畜糞乾燥装置50に供給される畜糞の種類や水分含有量等に応じて変更される。
【0019】
且つ、乾燥畜糞Aが燃焼したときに生じる畜糞焼却灰C(肥料灰)を排出する排出口34bを、最下段の吸気口35a下流側と略対応する焼却室35底部に形成し、排出口34bから排出される畜糞焼却灰Cを搬出する搬出コンベア37を熱風供給装置30下部に配設し、搬出コンベア37により排出される畜糞焼却灰Cを移送する移送コンベア38を、搬出コンベア37,37の間と、一方又は両方の熱風供給装置30側部に配設した焼却灰集積場39との間に配設している。
【0020】
前述の畜糞供給装置40は、図3、図4にも示すように、上述の熱風供給装置30及び畜糞乾燥装置50の間に接続され、所定量の未乾燥畜糞Bが投入される畜糞投入ホッパー41及び撹拌供給ホッパー42を連設し、撹拌供給ホッパー42を、畜糞乾燥装置50を構成する乾燥ドラム51の始端側上部に接続して、例えば半日分や1日分等の処理量に相当する未乾燥畜糞Bを乾燥ドラム51に対して定量供給する。
【0021】
且つ、未乾燥畜糞Bが撹拌供給ホッパー42に向けて投入される方向に回転する略スパイラル状の投入スクリュー41aを、畜糞投入ホッパー41の中央底面部に沿って供給方向に対して略平行して複数本配列し、未乾燥畜糞Bが撹拌供給ホッパー42の中央底面部に向けて移送される方向に回転する略スパイラル状の撹拌スクリュー43,44,45,46を、撹拌供給ホッパー42内部に設定したa部及びb部、c部、d部の各部斜面に沿って上流側から下流側に向けて略平行して複数本配列すると共に、未乾燥畜糞Bが撹拌供給ホッパー42の中央底面部に向けて移送される傾斜角度に斜設している。
【0022】
且つ、未乾燥畜糞Bが畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51に向けて投入される方向に回転する略スパイラル状の投入スクリュー47を、撹拌供給ホッパー42の中央底面部に沿って供給方向に対して略平行して複数本配列し、撹拌スクリュー43〜46上部に投入される未乾燥畜糞Bが撹拌及び拡散される方向に回転する軸周面に羽根を突設した略パドル型の撹拌羽根体48を、撹拌スクリュー43〜46の下端側上部に供給方向と略平行して複数本軸架している。
【0023】
且つ、撹拌スクリュー43,44,45,46の撹拌スクリュー駆動部43a,44a,45a,46aは、減速機付きモータ(図示省略)の駆動力により独立して回転駆動され、投入スクリュー47の投入スクリュー駆動部47a及び撹拌羽根体48の撹拌羽根体駆動部48aは、減速機付きモータ(図示省略)の駆動力により連動及び独立して回転駆動される。
【0024】
且つ、撹拌スクリュー43,44及び撹拌スクリュー45,46と、投入スクリュー47,47のスパイラル(螺旋状)を左右対称又は左右逆向き、同一方向に設定している。また、撹拌スクリュー43〜46の傾斜角度を、未乾燥畜糞Bを移送するのに適した角度に変更するか、撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47、撹拌羽根体48の回転速度を、未乾燥畜糞Bを移送及び拡散、分散するのに適した速度に後述する制御装置49で可変制御することもできる。なお、ホッパー41,42の設置数を、例えば1台や2台以上に変更することができる。
【0025】
図5は、畜糞供給装置40の制御回路ブロック図を示し、撹拌スクリュー駆動部43a,44a,45a,46a及び投入スクリュー駆動部47a、撹拌羽根体駆動部48aに接続された制御装置49(例えばパーソナル・コンピュータ)にはCPU、ROM、RAMが内蔵され、CPUは、ROM(又はPROM)に格納されたプログラムに沿って、撹拌供給ホッパー42を構成する撹拌スクリュー43,44,45,46の撹拌スクリュー駆動部43a,44a,45a,46aと、投入スクリュー47の投入スクリュー駆動部47aと、撹拌羽根体48の撹拌羽根体駆動部48aとの駆動及び停止を制御する。
【0026】
且つ、RAMには、未乾燥畜糞Bの種類及び投入量、水分含有量に応じた動作パターン及び運転時間が記憶され、例えば図7に示すa部の撹拌スクリュー43を駆動する動作パターンと、図8に示すb部の撹拌スクリュー44を駆動する動作パターンと、図9に示すa部及びc部の撹拌スクリュー43,45を駆動する動作パターンと、図10に示すb部及びd部の撹拌スクリュー44,46を駆動する動作パターンと、投入スクリュー47及び撹拌羽根体48を駆動する動作パターンとを記憶し、その動作パターンの運転開始時間及び運転停止時間をタイマー49aで任意設定する。また、a部〜d部における動作パターンの組み合わせを、未乾燥畜糞Bの種類及び投入量、水分含有量に応じて変更することもできる。
【0027】
図6に示すタイムチャートは、撹拌スクリュー43,44及び撹拌スクリュー45,46、撹拌羽根体48の初期停止時間及び運転開始時間を示し、図中のAは、撹拌羽根体48の初期停止時間であり、投入スクリュー47上部に未乾燥畜糞Bのブリッジ(例えば畜糞の盛り上がり、固まり、詰り等が起きる状態)を起しやすい状態のとき、A時間よりB時間を短く設定する。
【0028】
Bは、撹拌スクリュー43,44の初期停止時間であり、未乾燥畜糞投入後、撹拌スクリュー44,45付近から未乾燥畜糞Bが移送され、投入スクリュー47上部の未乾燥畜糞Bがなくなり、略溝状になる頃の時間として設定する。
【0029】
Cは、撹拌スクリュー45,46の初期停止時間であり、撹拌供給ホッパー42内の撹拌スクリュー43,44上部の未乾燥畜糞Bが所定量以下に減少し、撹拌スクリュー44,45付近の投入スクリュー47上部の未乾燥畜糞Bが略溝状になる頃の時間として設定する。なお、投入スクリュー47の停止中は、撹拌スクリュー43〜46及び撹拌羽根体48を停止する。
【0030】
つまり、撹拌供給ホッパー42の運転停止スイッチ(図示省略)を一旦OFF操作してから運転開始スイッチ(図示省略)をON操作(タイマーを初期化)する。且つ、ON操作した時点から予め設定した停止時間A,B,Cが経過すると、撹拌スクリュー43,44及び撹拌スクリュー45,46、撹拌羽根体48が予め設定された動作パターンに沿って運転開始される。
【0031】
且つ、B及びCのインバータ設定は、略5.0〜略10.0の範囲に含まれる数値に設定及び調節し、Aのインバータ設定は、略8.0前後位の数値に設定及び調節する。つまり、周波数が高過ぎると、未乾燥畜糞Bを押付けてしまい、ブリッジが起きる原因となる。
【0032】
前述の畜糞乾燥装置50は、図11、図12にも示すように、略円筒状を有する乾燥ドラム51を略水平に軸受し、上述の撹拌供給ホッパー42底部に形成した排出口42dを、乾燥ドラム51の始端側上部に形成した供給口51aに接続し、前述の熱風供給装置30に形成した送気口34aを、乾燥ドラム51の始端側下部に形成した吸気口51bに接続し、高温の排ガスE及び熱風Dを排出する排気ブロワー52を、乾燥ドラム51の終端側上部に形成した排気口51cに接続し、所定の水分含有量に乾燥された乾燥畜糞Aを排出する排出口51dを、乾燥ドラム51の終端側下部に形成している。また、熱風Dを、乾燥ドラム51の終端側から始端側に向けて供給することもできる。
【0033】
且つ、未乾燥畜糞Bを撹拌及び移送する羽根51eを、乾燥ドラム51の内周面に対して所定間隔に隔てて多数形成すると共に、乾燥ドラム51を、モータ(図示省略)の駆動力で矢印方向に回転するとき、未乾燥畜糞Bが始端側から終端側に向けて移送される角度に傾斜している。また、乾燥ドラム51全体を、未乾燥畜糞Bが始端側から終端側に向けて移送される角度に斜設することもできる。
【0034】
且つ、排出口51dから排出される乾燥畜糞Aを搬出する搬出コンベア53を乾燥ドラム51の終端側下部に配設し、搬出コンベア53により排出される乾燥畜糞Aを移送する移送コンベア54を、搬出コンベア53と、畜糞乾燥装置50側部に配設した乾燥畜糞集積場60との間に配設している。なお、乾燥ドラム51の回転速度は、畜糞の種類や水分含有量等に応じて変更される。
【0035】
前述の排ガス処理装置70は、図13にも示すように、排ガスEに含まれる大きな乾燥畜糞Aを集塵するサイクロン72a,72bを、排気ブロワー52と排気ダクト71とを介して、乾燥ドラム51の排気口51cに接続し、排ガスEを冷却及び微細な乾燥畜糞Aを分離回収する冷却分離塔74a〜74dを、排気ダクト73を介して、サイクロン72bの排気側に接続し、冷却分離塔74a,74b間及び冷却分離塔74c,74d間を排気ダクト74eで接続し、冷却分離塔74b上部及び冷却分離塔74c側部の間を排気ダクト74fで接続し、後述する脱臭装置80の排気ダクト81を冷却分離塔74d上部に接続している。
【0036】
且つ、例えば水道水や蒸留水等の冷却水Fを噴出(シャワーリング)するための噴射ノズル75を、冷却分離塔74a〜74d内部に複数設け、例えば水道の蛇口や貯水タンク、貯水槽等の冷却水Fを供給する水源76を、バルブ76a及びポンプ76b、供給路76cを介して、噴射ノズル75に接続している。
【0037】
且つ、畜糞が含まれる汚水を貯留するための汚水槽77を、排出路77aを介して、冷却分離塔74a〜74d底部に接続し、汚水槽77底部を、バルブ77bと、ポンプ77cと、返還路77dとを介して、前述した畜糞供給装置40のホッパー41又は42に接続している。
【0038】
また、サイクロン72a,72bの設置数を、例えば1基又は2基以上に変更することができる。且つ、汚水や汚泥に含まれる水分を、排ガスEの余熱で蒸発気化し、残った汚泥を未乾燥畜糞B又は乾燥畜糞Aに混入して再度乾燥処理するか、冷却水Fの代わりに、例えば冷却溶剤や冷却剤等を用いることができる。
【0039】
前述の脱臭装置80は、上述の冷却分離塔74dに接続された排気ダクト81を、送気ブロワー82を介して、処理槽83内部に形成した排ガス室84に接続し、排ガスEに含まれる臭いの成分を吸着分離する脱臭材G(例えば籾殻や鋸屑、活性炭、炭、多孔質物等)を、排ガス室84上部に形成した脱臭槽85に所定量収容し、汚水や汚泥を貯留するための貯留槽86を排ガス室84下部に形成し、排ガスEや液体の通過を許容する仕切り板87(例えばフィルター)を、排ガス室84と脱臭槽85との間に架設している。
【0040】
且つ、貯留槽86底部を、バルブ86aと、ポンプ86bと、返還路86cとを介して、前述の畜糞供給装置40のホッパー41又は42に接続している。一方、前述の水源76に接続した噴射ノズル88を、バルブ88a及びポンプ88b、供給路88cを介して、脱臭槽85に収容された脱臭材G表面と対向して所定間隔に隔てて複数配設し、その噴射ノズル88から吹出される霧状の冷却水Fを、脱臭材G全体に対して略均一に散布し、脱臭材Gを、乾燥度に応じて適度に加湿及び排ガスEの温度を所定温度に低下する。
【0041】
なお、上述の脱臭装置80は、屋内設置型の装置と屋外設置型の装置とで構成され、何れか一方の装置を独立して設置するか、両方の装置を組み合わせて設置する。例えば排ガスEを、屋内に設置し処理槽83に供給して一次処理後、その屋内に放出される排ガスEを、送気ブロワー82により次の屋内に設置した処理槽83(図1仮想線で示す)に供給して二次処理する。一次処理及び二次処理を行った後又はその処理を何回か繰り返した後、最終段階に於いて、屋外に設置された開放型の処理槽83に供給して最終処理した後、大気中に放出する。
【0042】
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、未乾燥畜糞Bを、畜糞処理装置10の畜糞供給装置40から畜糞乾燥装置50に供給する動作を説明する。
【0043】
先ず、図1に示すように、乾燥畜糞集積場60に集積された乾燥畜糞Aを、燃料供給装置20の供給コンベア22及び振分けコンベア21により熱風供給装置30のホッパー31に対して振分け供給する。
【0044】
次に、図2にも示すように、ホッパー31に投入された乾燥畜糞Aを、投入スクリュー33の移送によりホッパー31の出口部31a…から繰出し、送風ブロワー36により送風される新鮮な外気Hを、吸気口35a…から略均等に吹出して、乾燥畜糞Aを、燃焼室34内で燃焼する乾燥畜糞Aの炎により略完全燃焼させ、例えば略850℃〜略950℃の高熱を発生させる。
【0045】
同時に、乾燥畜糞Aが燃焼するときに発生する熱で加熱した乾燥熱風Dを、送風ブロワー36の送風力及び排気ブロワー52の吸引力により乾燥ドラム51の吸気口51bから排気口51cに向けて送気する。且つ、排出口34bから排出される畜糞焼却灰Cを、搬出コンベア37及び移送コンベア38で焼却灰集積場39に搬送する。
【0046】
次に、図3、図4にも示すように、畜糞供給装置40を構成する撹拌供給ホッパー42のa部〜d部に配列した撹拌スクリュー43〜46と、投入スクリュー47及び撹拌羽根体48とを、制御装置49に記憶された動作パターン及び運転時間に従って駆動し、撹拌供給ホッパー42に投入された未乾燥畜糞Bを、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51内部に対して定量投入する。
【0047】
つまり、投入スクリュー47,47を供給方向に対して連続回転すると共に、撹拌スクリュー43〜46上部に投入される未乾燥畜糞Bを、撹拌羽根体48,48により拡散及び分散する。且つ、図6に示すB時間経過後、図7に示すa部の撹拌スクリュー43…と、図8に示すb部の撹拌スクリュー44…とを駆動する。続いて、図6に示すA,B,C時間経過後、図9に示すa部及びc部の撹拌スクリュー43,45と、図10に示すb部及びd部の撹拌スクリュー44,46とを駆動するので、撹拌供給ホッパー42に投入した未乾燥畜糞Bが略均等に拡散及び分散しながら移送され、未乾燥畜糞Bにブリッジ及び塊等が起きることがなく、排出口42d及び供給口51aを介して、投入スクリュー47,47の移送力により、未乾燥畜糞Bが乾燥ドラム51に対して定量供給される。且つ、畜糞投入ホッパー41に投入された未乾燥畜糞Bを撹拌供給ホッパー42に補充投入して、畜糞供給装置40に対する未乾燥畜糞Bの供給動作を継続して行なう。
【0048】
且つ、図11、図12に示すように、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51内部に投入される未乾燥畜糞Bを、乾燥ドラム51の回転力及び羽根51e…によりかき上げ及び撹拌しながら始端側から終端側に向けて移送し、乾燥ドラム51内部に供給される乾燥熱風Dに対して略均等に接触させて加熱して、未乾燥畜糞Bに含まれる水分を乾燥熱風Dで吸着分離し、所定の水分含有量に乾燥処理する。
【0049】
且つ、乾燥ドラム51の下部内周面に落下及び流下する乾燥畜糞Aを終端側の排出口51dに向けて積極的に移送すると共に、排出口51dから排出される乾燥畜糞Aを、搬出コンベア53及び移送コンベア54で乾燥畜糞集積場60に搬送する。
【0050】
一方、乾燥ドラム51の排気口51cから排出される排ガスEを、排ガス処理装置70のサイクロン72a,72bに供給し、集塵された大きな乾燥畜糞Aを畜糞供給装置40のホッパー41又は42に返還して再度乾燥処理する。
【0051】
次に、図13にも示すように、高温の排ガスEを冷却分離塔74a〜74dに供給し、噴射ノズル75から吹出される冷却水Fで冷却して、排ガスEに含まれる微細な乾燥畜糞Aを塔底部に分離降下させ、残りの排ガスEを脱臭装置80に供給する。且つ、冷却分離塔74a〜74dから排出される汚水を汚水槽77に貯留し、槽底部に溜まった汚泥を畜糞供給装置40に返還して再度乾燥処理する。
【0052】
次に、冷却分離塔74dから排出される排ガスEを、処理槽83の排ガス室84に供給し、排ガスEに含まれる臭いの成分を、脱臭槽85の脱臭材Gで吸着分離して、脱臭処理された排ガスEのみを大気中に放出する。且つ、貯留槽86底部に貯留される汚水や汚泥を、畜糞供給装置40に返還して再度乾燥処理する。
【0053】
以上のように、畜糞供給装置40の撹拌供給ホッパー42内部に配列した撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47…、撹拌羽根体48…を、制御装置49に記憶された動作パターン及び運転時間に従って回転するので、撹拌供給ホッパー42に投入される未乾燥畜糞Bが略均等に撹拌及び拡散され、未乾燥畜糞Bが互いに粘着したり、ブリッジ状態及び盛り上がった状態に粘着したり、撹拌供給ホッパー42の内壁面に粘着するのを積極的に防止することができる。且つ、未乾燥畜糞Bを停滞及び残留させることなく、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51に対して安定して定量供給することができるので、未乾燥畜糞Bを所定の水分含有量に乾燥処理する作業が連続的及び効率的に行える。
【0054】
且つ、撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47、撹拌羽根体48の回転速度を、未乾燥畜糞Bがスムースに移送及び拡散、分散される速度、例えば低速、中速、高速等の回転速度に制御装置49で可変制御してもよく、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】畜糞処理装置の全体構成を示す平面図。
【図2】熱風供給装置による熱風の発生方法を示す縦断側面図。
【図3】畜糞供給装置による畜糞供給動作を示す平面図。
【図4】畜糞供給ホッパーの供給動作を示す縦断背面図。
【図5】畜糞供給装置の制御回路ブロック図。
【図6】畜糞供給装置のタイムチャート図。
【図7】a部の動作状態を示す平面図。
【図8】b部の動作状態を示す平面図。
【図9】a,c部の動作状態を示す平面図。
【図10】b,d部の動作状態を示す平面図。
【図11】畜糞乾燥装置による畜糞の乾燥方法を示す縦断側面図。
【図12】畜糞のかき上げ状態及び撹拌状態を示す縦断正面図。
【図13】排ガス処理装置及び脱臭装置による処理状態を示す側面図。
【符号の説明】
B…未乾燥畜糞
10…畜糞処理装置
30…熱風供給装置
40…畜糞供給装置
42…撹拌供給ホッパー
43〜46…撹拌スクリュー
43a〜46a…撹拌スクリュー駆動部
47…投入スクリュー
47a…投入スクリュー駆動部
48…撹拌羽根体
48a…撹拌羽根体駆動部
49…制御装置
50…畜糞乾燥装置
51…乾燥ドラム
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば家畜が排出する鶏糞や牛糞、豚糞等の畜糞を定量供給する作業に用いられる畜糞供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述の畜糞を供給する装置としては、例えばホッパーに投入された生畜糞を、スクリューやコンベア等の同一方向に回転する搬送手段によりドラム型の畜糞乾燥機に定量供給し、所定の水分含有量に乾燥処理する特許文献1の畜糞乾燥焼却装置がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−193850号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の乾燥処理するまえの生畜糞は、水分含有量が多く、粘着力が大きいので、ホッパーに投入したとき互いに粘着しやすく、生畜糞がブリッジ状態及び盛り上がった状態に粘着するか、ホッパー内壁に粘着する等して、生畜糞がホッパー内部に停滞及び残留することがある。且つ、停滞及び残留する生畜糞が後続の生畜糞を供給する作業を妨げるため、畜糞乾燥機に対する供給量を一定に保つことが困難であり、生畜糞の供給量が不足及び供給が中断する等して、生畜糞を乾燥処理する作業が連続して行えない。
【0005】
且つ、ホッパー内部に発生した生畜糞のブリッジ及び塊を人為的作業により排除するか、定量供給に適した大きさに粉砕しなければならず、粉砕作業に手間及び時間が掛かるため、畜糞乾燥機による処理効率が悪くなるという問題点を有している。
【0006】
この発明は上記問題に鑑み、ホッパー内部に配設した複数の撹拌スクリューを、回転制御手段に記憶された動作パターンに従って回転することにより、ホッパーに投入した未乾燥畜糞が略均等に撹拌及び拡散され、未乾燥畜糞を停滞及び残留させることなく安定して供給することができる畜糞供給装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ホッパーに投入される未乾燥畜糞を畜糞供給方向に移送し、該未乾燥畜糞を畜糞乾燥装置で所定の水分含有量に乾燥処理する畜糞供給装置であって、上記未乾燥畜糞がホッパー底部に向けて移送される方向に回転する撹拌スクリューを、上記畜糞供給方向と略直交してホッパー内部の一側底部又は両側底部に複数配設し、上記未乾燥畜糞が畜糞乾燥装置に対して供給される方向に回転する投入スクリューを、上記畜糞供給方向と略平行してホッパー底部に単数又は複数配設し、上記未乾燥畜糞が略均等に撹拌される動作パターンに従って上記各撹拌スクリューを回転する回転手段の駆動及び停止を制御する回転制御手段を設けた畜糞供給装置であることを特徴とする。
【0008】
上述の未乾燥畜糞は、例えば家畜が排出する鶏糞や牛糞、豚糞等の所定の水分含有量に乾燥処理するまえの生畜糞で構成される。ホッパーは、例えば畜糞投入ホッパーや撹拌供給ホッパー等で構成される。また、畜糞乾燥装置は、例えばロータリーキルン乾燥機や直接加熱式回転乾燥機等の畜糞乾燥装置及び略筒状の乾燥ドラムで構成される。また、回転手段は、例えば電動式及び内燃式、水圧式ののモータ等で構成される。また、回転制御手段は、例えばパーソナル・コンピュータやCPU、ROM、RAMを内蔵した制御装置、パソコン及び制御装置に内蔵されたCPU、CPUに格納されたプログラム等で構成される。また、動作パターンは、例えば図6に示すタイムチャート及び図7〜図10に示す動作パターン、運転時間、停止時間等で構成される。
【0009】
つまり、畜糞供給装置のホッパー内部に配設した複数の撹拌スクリューを回転手段により回転すると共に、回転制御手段に記憶された動作パターンに従って順番及び交互に回転し、ホッパーに投入される未乾燥畜糞を単体又は複数の撹拌スクリューの回転力により略均等に撹拌及び拡散する。且つ、未乾燥畜糞を停滞及び残留させることなく投入スクリューの回転力により畜糞供給方向に対して移送し、未乾燥畜糞を所定の水分含有量に乾燥処理する畜糞乾燥装置に対して定量供給する。
【0010】
実施の形態として、上記撹拌スクリュー上部に投入される未乾燥畜糞が撹拌される方向に回転する撹拌羽根体を、上記畜糞供給方向と略平行して撹拌スクリュー上部に単数又は複数配設することができる。また、上記撹拌スクリューを、上記ホッパーの一側部斜面又は両側部斜面に沿って該ホッパー底部に向けて未乾燥畜糞が移送される方向に斜設することができる。また、上記撹拌スクリューの回転速度を、上記未乾燥畜糞が略均等に撹拌される速度に上記回転制御手段で可変制御することができる。
【0011】
【作用及び効果】
この発明によれば、ホッパー内部に配列した複数の撹拌スクリューを、回転制御手段に記憶された動作パターンに従って順番及び交互に回転するので、ホッパーに投入された未乾燥畜糞が略均等に撹拌及び拡散され、未乾燥畜糞が互いに粘着したり、ブリッジ状態及び盛り上がった状態に粘着したり、ホッパー内壁面に粘着するのを積極的に防止することができる。且つ、未乾燥畜糞を停滞及び残留させることなく、畜糞乾燥装置に対して安定して定量供給することができるので、未乾燥畜糞を所定の水分含有量に乾燥処理する作業が連続的及び効率的に行える。
【0012】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は、家畜が排出する畜糞を所定の水分含有量に乾燥処理する畜糞処理装置に備えられた畜糞供給装置を示し、図1に於いて、この畜糞処理装置10は、所定の水分含有量に乾燥した乾燥畜糞Aを供給する燃料供給装置20と、未乾燥畜糞Bを乾燥するのに必要な熱風Dを供給する熱風供給装置30と、高水分含有量の未乾燥畜糞Bを後述する畜糞乾燥装置50に供給する畜糞供給装置40と、未乾燥畜糞Bを熱風Dにより乾燥処理する畜糞乾燥装置50と、乾燥済みの乾燥畜糞Aを集積する乾燥畜糞集積場60と、排ガスEを冷却及び微細な乾燥畜糞Aを分離回収する排ガス処理装置70と、排ガスEを脱臭処理する脱臭装置80とを備えている。
【0013】
上述の燃料供給装置20は、振分けコンベア21を、後述する畜糞乾燥装置50両側部に配設した熱風供給装置30のホッパー31間に架設し、供給コンベア22を、振分けコンベア21と後述する乾燥畜糞集積場60との間に斜設し、乾燥畜糞集積場60に集積された所定の水分含有量(例えば略45%以下)を有する乾燥畜糞Aを、人為的作業又は機械的作業により供給コンベア22のホッパー23に投入すると共に、2基配設した熱風供給装置30のホッパー31に対して供給コンベア22及び振分けコンベア21で振分け供給する。
【0014】
前述の熱風供給装置30は、図2にも示すように、後述する畜糞乾燥装置50の始端側両側部に接続され、未乾燥畜糞Bを所定の水分含有量に乾燥するのに必要とする温度及び風量の熱風Dを、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51に供給する。また、熱風供給装置30の設置数を、例えば1基や2基以上に変更することもできる。
【0015】
且つ、乾燥畜糞A(例えば略1,750Kcal以上の熱量を有する畜糞)を拡散又は分散する拡散スクリュー32を、ホッパー31内部に対して所定間隔に隔てて複数本軸支し、その乾燥畜糞Aを、ホッパー31底部及び後述する燃焼室34側部の間に形成した出口部31a…に向けて移送する投入スクリュー33を、ホッパー31底部に沿って並列に複数本軸支し、乾燥畜糞Aが繰出される出口部31aを、燃焼室34側部に連通している。なお、スクリュー32,33は、モータ(図示省略)の駆動力で回転する。
【0016】
また、熱風供給開始前において、例えばバーナーやライター、その他の火種等の点火手段で乾燥畜糞Aに点火する。また、乾燥畜糞Aの燃焼を補助するための燃焼装置(例えばアフターバーナー)を備えることもできる。
【0017】
且つ、装置外部の新鮮な外気Hを吸気する吸気口35a…を、ホッパー31底部の上流側出口部31a及び燃焼室34底部の下流側排出口34bとの間に、上流側の出口部31aから下流側の排出口34bに向けて順に低くなるように複数段配列すると共に、上下段の吸気口35a…を、外気Hが異なる方向(例えば左右互い違い吹出される方向及び角度)に向けて吹出される方向及び角度に向き設定している。
【0018】
一方、外気Hを送風する送風ブロワー36を、上述の吸気口35a…と連通して燃焼室34底部に複数接続し、乾燥畜糞Aが燃焼するときに発生する熱で所定温度(例えば略850℃〜略950℃)に加熱した熱風Dを送気する送気口34aを、後述する畜糞供給装置40よりも前段で、畜糞乾燥装置50を構成する乾燥ドラム51の吸気口51bと連通して燃焼室34の上部壁面に形成している。
なお、熱風Dの温度、風量、風速は、畜糞乾燥装置50に供給される畜糞の種類や水分含有量等に応じて変更される。
【0019】
且つ、乾燥畜糞Aが燃焼したときに生じる畜糞焼却灰C(肥料灰)を排出する排出口34bを、最下段の吸気口35a下流側と略対応する焼却室35底部に形成し、排出口34bから排出される畜糞焼却灰Cを搬出する搬出コンベア37を熱風供給装置30下部に配設し、搬出コンベア37により排出される畜糞焼却灰Cを移送する移送コンベア38を、搬出コンベア37,37の間と、一方又は両方の熱風供給装置30側部に配設した焼却灰集積場39との間に配設している。
【0020】
前述の畜糞供給装置40は、図3、図4にも示すように、上述の熱風供給装置30及び畜糞乾燥装置50の間に接続され、所定量の未乾燥畜糞Bが投入される畜糞投入ホッパー41及び撹拌供給ホッパー42を連設し、撹拌供給ホッパー42を、畜糞乾燥装置50を構成する乾燥ドラム51の始端側上部に接続して、例えば半日分や1日分等の処理量に相当する未乾燥畜糞Bを乾燥ドラム51に対して定量供給する。
【0021】
且つ、未乾燥畜糞Bが撹拌供給ホッパー42に向けて投入される方向に回転する略スパイラル状の投入スクリュー41aを、畜糞投入ホッパー41の中央底面部に沿って供給方向に対して略平行して複数本配列し、未乾燥畜糞Bが撹拌供給ホッパー42の中央底面部に向けて移送される方向に回転する略スパイラル状の撹拌スクリュー43,44,45,46を、撹拌供給ホッパー42内部に設定したa部及びb部、c部、d部の各部斜面に沿って上流側から下流側に向けて略平行して複数本配列すると共に、未乾燥畜糞Bが撹拌供給ホッパー42の中央底面部に向けて移送される傾斜角度に斜設している。
【0022】
且つ、未乾燥畜糞Bが畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51に向けて投入される方向に回転する略スパイラル状の投入スクリュー47を、撹拌供給ホッパー42の中央底面部に沿って供給方向に対して略平行して複数本配列し、撹拌スクリュー43〜46上部に投入される未乾燥畜糞Bが撹拌及び拡散される方向に回転する軸周面に羽根を突設した略パドル型の撹拌羽根体48を、撹拌スクリュー43〜46の下端側上部に供給方向と略平行して複数本軸架している。
【0023】
且つ、撹拌スクリュー43,44,45,46の撹拌スクリュー駆動部43a,44a,45a,46aは、減速機付きモータ(図示省略)の駆動力により独立して回転駆動され、投入スクリュー47の投入スクリュー駆動部47a及び撹拌羽根体48の撹拌羽根体駆動部48aは、減速機付きモータ(図示省略)の駆動力により連動及び独立して回転駆動される。
【0024】
且つ、撹拌スクリュー43,44及び撹拌スクリュー45,46と、投入スクリュー47,47のスパイラル(螺旋状)を左右対称又は左右逆向き、同一方向に設定している。また、撹拌スクリュー43〜46の傾斜角度を、未乾燥畜糞Bを移送するのに適した角度に変更するか、撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47、撹拌羽根体48の回転速度を、未乾燥畜糞Bを移送及び拡散、分散するのに適した速度に後述する制御装置49で可変制御することもできる。なお、ホッパー41,42の設置数を、例えば1台や2台以上に変更することができる。
【0025】
図5は、畜糞供給装置40の制御回路ブロック図を示し、撹拌スクリュー駆動部43a,44a,45a,46a及び投入スクリュー駆動部47a、撹拌羽根体駆動部48aに接続された制御装置49(例えばパーソナル・コンピュータ)にはCPU、ROM、RAMが内蔵され、CPUは、ROM(又はPROM)に格納されたプログラムに沿って、撹拌供給ホッパー42を構成する撹拌スクリュー43,44,45,46の撹拌スクリュー駆動部43a,44a,45a,46aと、投入スクリュー47の投入スクリュー駆動部47aと、撹拌羽根体48の撹拌羽根体駆動部48aとの駆動及び停止を制御する。
【0026】
且つ、RAMには、未乾燥畜糞Bの種類及び投入量、水分含有量に応じた動作パターン及び運転時間が記憶され、例えば図7に示すa部の撹拌スクリュー43を駆動する動作パターンと、図8に示すb部の撹拌スクリュー44を駆動する動作パターンと、図9に示すa部及びc部の撹拌スクリュー43,45を駆動する動作パターンと、図10に示すb部及びd部の撹拌スクリュー44,46を駆動する動作パターンと、投入スクリュー47及び撹拌羽根体48を駆動する動作パターンとを記憶し、その動作パターンの運転開始時間及び運転停止時間をタイマー49aで任意設定する。また、a部〜d部における動作パターンの組み合わせを、未乾燥畜糞Bの種類及び投入量、水分含有量に応じて変更することもできる。
【0027】
図6に示すタイムチャートは、撹拌スクリュー43,44及び撹拌スクリュー45,46、撹拌羽根体48の初期停止時間及び運転開始時間を示し、図中のAは、撹拌羽根体48の初期停止時間であり、投入スクリュー47上部に未乾燥畜糞Bのブリッジ(例えば畜糞の盛り上がり、固まり、詰り等が起きる状態)を起しやすい状態のとき、A時間よりB時間を短く設定する。
【0028】
Bは、撹拌スクリュー43,44の初期停止時間であり、未乾燥畜糞投入後、撹拌スクリュー44,45付近から未乾燥畜糞Bが移送され、投入スクリュー47上部の未乾燥畜糞Bがなくなり、略溝状になる頃の時間として設定する。
【0029】
Cは、撹拌スクリュー45,46の初期停止時間であり、撹拌供給ホッパー42内の撹拌スクリュー43,44上部の未乾燥畜糞Bが所定量以下に減少し、撹拌スクリュー44,45付近の投入スクリュー47上部の未乾燥畜糞Bが略溝状になる頃の時間として設定する。なお、投入スクリュー47の停止中は、撹拌スクリュー43〜46及び撹拌羽根体48を停止する。
【0030】
つまり、撹拌供給ホッパー42の運転停止スイッチ(図示省略)を一旦OFF操作してから運転開始スイッチ(図示省略)をON操作(タイマーを初期化)する。且つ、ON操作した時点から予め設定した停止時間A,B,Cが経過すると、撹拌スクリュー43,44及び撹拌スクリュー45,46、撹拌羽根体48が予め設定された動作パターンに沿って運転開始される。
【0031】
且つ、B及びCのインバータ設定は、略5.0〜略10.0の範囲に含まれる数値に設定及び調節し、Aのインバータ設定は、略8.0前後位の数値に設定及び調節する。つまり、周波数が高過ぎると、未乾燥畜糞Bを押付けてしまい、ブリッジが起きる原因となる。
【0032】
前述の畜糞乾燥装置50は、図11、図12にも示すように、略円筒状を有する乾燥ドラム51を略水平に軸受し、上述の撹拌供給ホッパー42底部に形成した排出口42dを、乾燥ドラム51の始端側上部に形成した供給口51aに接続し、前述の熱風供給装置30に形成した送気口34aを、乾燥ドラム51の始端側下部に形成した吸気口51bに接続し、高温の排ガスE及び熱風Dを排出する排気ブロワー52を、乾燥ドラム51の終端側上部に形成した排気口51cに接続し、所定の水分含有量に乾燥された乾燥畜糞Aを排出する排出口51dを、乾燥ドラム51の終端側下部に形成している。また、熱風Dを、乾燥ドラム51の終端側から始端側に向けて供給することもできる。
【0033】
且つ、未乾燥畜糞Bを撹拌及び移送する羽根51eを、乾燥ドラム51の内周面に対して所定間隔に隔てて多数形成すると共に、乾燥ドラム51を、モータ(図示省略)の駆動力で矢印方向に回転するとき、未乾燥畜糞Bが始端側から終端側に向けて移送される角度に傾斜している。また、乾燥ドラム51全体を、未乾燥畜糞Bが始端側から終端側に向けて移送される角度に斜設することもできる。
【0034】
且つ、排出口51dから排出される乾燥畜糞Aを搬出する搬出コンベア53を乾燥ドラム51の終端側下部に配設し、搬出コンベア53により排出される乾燥畜糞Aを移送する移送コンベア54を、搬出コンベア53と、畜糞乾燥装置50側部に配設した乾燥畜糞集積場60との間に配設している。なお、乾燥ドラム51の回転速度は、畜糞の種類や水分含有量等に応じて変更される。
【0035】
前述の排ガス処理装置70は、図13にも示すように、排ガスEに含まれる大きな乾燥畜糞Aを集塵するサイクロン72a,72bを、排気ブロワー52と排気ダクト71とを介して、乾燥ドラム51の排気口51cに接続し、排ガスEを冷却及び微細な乾燥畜糞Aを分離回収する冷却分離塔74a〜74dを、排気ダクト73を介して、サイクロン72bの排気側に接続し、冷却分離塔74a,74b間及び冷却分離塔74c,74d間を排気ダクト74eで接続し、冷却分離塔74b上部及び冷却分離塔74c側部の間を排気ダクト74fで接続し、後述する脱臭装置80の排気ダクト81を冷却分離塔74d上部に接続している。
【0036】
且つ、例えば水道水や蒸留水等の冷却水Fを噴出(シャワーリング)するための噴射ノズル75を、冷却分離塔74a〜74d内部に複数設け、例えば水道の蛇口や貯水タンク、貯水槽等の冷却水Fを供給する水源76を、バルブ76a及びポンプ76b、供給路76cを介して、噴射ノズル75に接続している。
【0037】
且つ、畜糞が含まれる汚水を貯留するための汚水槽77を、排出路77aを介して、冷却分離塔74a〜74d底部に接続し、汚水槽77底部を、バルブ77bと、ポンプ77cと、返還路77dとを介して、前述した畜糞供給装置40のホッパー41又は42に接続している。
【0038】
また、サイクロン72a,72bの設置数を、例えば1基又は2基以上に変更することができる。且つ、汚水や汚泥に含まれる水分を、排ガスEの余熱で蒸発気化し、残った汚泥を未乾燥畜糞B又は乾燥畜糞Aに混入して再度乾燥処理するか、冷却水Fの代わりに、例えば冷却溶剤や冷却剤等を用いることができる。
【0039】
前述の脱臭装置80は、上述の冷却分離塔74dに接続された排気ダクト81を、送気ブロワー82を介して、処理槽83内部に形成した排ガス室84に接続し、排ガスEに含まれる臭いの成分を吸着分離する脱臭材G(例えば籾殻や鋸屑、活性炭、炭、多孔質物等)を、排ガス室84上部に形成した脱臭槽85に所定量収容し、汚水や汚泥を貯留するための貯留槽86を排ガス室84下部に形成し、排ガスEや液体の通過を許容する仕切り板87(例えばフィルター)を、排ガス室84と脱臭槽85との間に架設している。
【0040】
且つ、貯留槽86底部を、バルブ86aと、ポンプ86bと、返還路86cとを介して、前述の畜糞供給装置40のホッパー41又は42に接続している。一方、前述の水源76に接続した噴射ノズル88を、バルブ88a及びポンプ88b、供給路88cを介して、脱臭槽85に収容された脱臭材G表面と対向して所定間隔に隔てて複数配設し、その噴射ノズル88から吹出される霧状の冷却水Fを、脱臭材G全体に対して略均一に散布し、脱臭材Gを、乾燥度に応じて適度に加湿及び排ガスEの温度を所定温度に低下する。
【0041】
なお、上述の脱臭装置80は、屋内設置型の装置と屋外設置型の装置とで構成され、何れか一方の装置を独立して設置するか、両方の装置を組み合わせて設置する。例えば排ガスEを、屋内に設置し処理槽83に供給して一次処理後、その屋内に放出される排ガスEを、送気ブロワー82により次の屋内に設置した処理槽83(図1仮想線で示す)に供給して二次処理する。一次処理及び二次処理を行った後又はその処理を何回か繰り返した後、最終段階に於いて、屋外に設置された開放型の処理槽83に供給して最終処理した後、大気中に放出する。
【0042】
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、未乾燥畜糞Bを、畜糞処理装置10の畜糞供給装置40から畜糞乾燥装置50に供給する動作を説明する。
【0043】
先ず、図1に示すように、乾燥畜糞集積場60に集積された乾燥畜糞Aを、燃料供給装置20の供給コンベア22及び振分けコンベア21により熱風供給装置30のホッパー31に対して振分け供給する。
【0044】
次に、図2にも示すように、ホッパー31に投入された乾燥畜糞Aを、投入スクリュー33の移送によりホッパー31の出口部31a…から繰出し、送風ブロワー36により送風される新鮮な外気Hを、吸気口35a…から略均等に吹出して、乾燥畜糞Aを、燃焼室34内で燃焼する乾燥畜糞Aの炎により略完全燃焼させ、例えば略850℃〜略950℃の高熱を発生させる。
【0045】
同時に、乾燥畜糞Aが燃焼するときに発生する熱で加熱した乾燥熱風Dを、送風ブロワー36の送風力及び排気ブロワー52の吸引力により乾燥ドラム51の吸気口51bから排気口51cに向けて送気する。且つ、排出口34bから排出される畜糞焼却灰Cを、搬出コンベア37及び移送コンベア38で焼却灰集積場39に搬送する。
【0046】
次に、図3、図4にも示すように、畜糞供給装置40を構成する撹拌供給ホッパー42のa部〜d部に配列した撹拌スクリュー43〜46と、投入スクリュー47及び撹拌羽根体48とを、制御装置49に記憶された動作パターン及び運転時間に従って駆動し、撹拌供給ホッパー42に投入された未乾燥畜糞Bを、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51内部に対して定量投入する。
【0047】
つまり、投入スクリュー47,47を供給方向に対して連続回転すると共に、撹拌スクリュー43〜46上部に投入される未乾燥畜糞Bを、撹拌羽根体48,48により拡散及び分散する。且つ、図6に示すB時間経過後、図7に示すa部の撹拌スクリュー43…と、図8に示すb部の撹拌スクリュー44…とを駆動する。続いて、図6に示すA,B,C時間経過後、図9に示すa部及びc部の撹拌スクリュー43,45と、図10に示すb部及びd部の撹拌スクリュー44,46とを駆動するので、撹拌供給ホッパー42に投入した未乾燥畜糞Bが略均等に拡散及び分散しながら移送され、未乾燥畜糞Bにブリッジ及び塊等が起きることがなく、排出口42d及び供給口51aを介して、投入スクリュー47,47の移送力により、未乾燥畜糞Bが乾燥ドラム51に対して定量供給される。且つ、畜糞投入ホッパー41に投入された未乾燥畜糞Bを撹拌供給ホッパー42に補充投入して、畜糞供給装置40に対する未乾燥畜糞Bの供給動作を継続して行なう。
【0048】
且つ、図11、図12に示すように、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51内部に投入される未乾燥畜糞Bを、乾燥ドラム51の回転力及び羽根51e…によりかき上げ及び撹拌しながら始端側から終端側に向けて移送し、乾燥ドラム51内部に供給される乾燥熱風Dに対して略均等に接触させて加熱して、未乾燥畜糞Bに含まれる水分を乾燥熱風Dで吸着分離し、所定の水分含有量に乾燥処理する。
【0049】
且つ、乾燥ドラム51の下部内周面に落下及び流下する乾燥畜糞Aを終端側の排出口51dに向けて積極的に移送すると共に、排出口51dから排出される乾燥畜糞Aを、搬出コンベア53及び移送コンベア54で乾燥畜糞集積場60に搬送する。
【0050】
一方、乾燥ドラム51の排気口51cから排出される排ガスEを、排ガス処理装置70のサイクロン72a,72bに供給し、集塵された大きな乾燥畜糞Aを畜糞供給装置40のホッパー41又は42に返還して再度乾燥処理する。
【0051】
次に、図13にも示すように、高温の排ガスEを冷却分離塔74a〜74dに供給し、噴射ノズル75から吹出される冷却水Fで冷却して、排ガスEに含まれる微細な乾燥畜糞Aを塔底部に分離降下させ、残りの排ガスEを脱臭装置80に供給する。且つ、冷却分離塔74a〜74dから排出される汚水を汚水槽77に貯留し、槽底部に溜まった汚泥を畜糞供給装置40に返還して再度乾燥処理する。
【0052】
次に、冷却分離塔74dから排出される排ガスEを、処理槽83の排ガス室84に供給し、排ガスEに含まれる臭いの成分を、脱臭槽85の脱臭材Gで吸着分離して、脱臭処理された排ガスEのみを大気中に放出する。且つ、貯留槽86底部に貯留される汚水や汚泥を、畜糞供給装置40に返還して再度乾燥処理する。
【0053】
以上のように、畜糞供給装置40の撹拌供給ホッパー42内部に配列した撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47…、撹拌羽根体48…を、制御装置49に記憶された動作パターン及び運転時間に従って回転するので、撹拌供給ホッパー42に投入される未乾燥畜糞Bが略均等に撹拌及び拡散され、未乾燥畜糞Bが互いに粘着したり、ブリッジ状態及び盛り上がった状態に粘着したり、撹拌供給ホッパー42の内壁面に粘着するのを積極的に防止することができる。且つ、未乾燥畜糞Bを停滞及び残留させることなく、畜糞乾燥装置50の乾燥ドラム51に対して安定して定量供給することができるので、未乾燥畜糞Bを所定の水分含有量に乾燥処理する作業が連続的及び効率的に行える。
【0054】
且つ、撹拌スクリュー43〜46及び投入スクリュー47、撹拌羽根体48の回転速度を、未乾燥畜糞Bがスムースに移送及び拡散、分散される速度、例えば低速、中速、高速等の回転速度に制御装置49で可変制御してもよく、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】畜糞処理装置の全体構成を示す平面図。
【図2】熱風供給装置による熱風の発生方法を示す縦断側面図。
【図3】畜糞供給装置による畜糞供給動作を示す平面図。
【図4】畜糞供給ホッパーの供給動作を示す縦断背面図。
【図5】畜糞供給装置の制御回路ブロック図。
【図6】畜糞供給装置のタイムチャート図。
【図7】a部の動作状態を示す平面図。
【図8】b部の動作状態を示す平面図。
【図9】a,c部の動作状態を示す平面図。
【図10】b,d部の動作状態を示す平面図。
【図11】畜糞乾燥装置による畜糞の乾燥方法を示す縦断側面図。
【図12】畜糞のかき上げ状態及び撹拌状態を示す縦断正面図。
【図13】排ガス処理装置及び脱臭装置による処理状態を示す側面図。
【符号の説明】
B…未乾燥畜糞
10…畜糞処理装置
30…熱風供給装置
40…畜糞供給装置
42…撹拌供給ホッパー
43〜46…撹拌スクリュー
43a〜46a…撹拌スクリュー駆動部
47…投入スクリュー
47a…投入スクリュー駆動部
48…撹拌羽根体
48a…撹拌羽根体駆動部
49…制御装置
50…畜糞乾燥装置
51…乾燥ドラム
Claims (4)
- ホッパーに投入される未乾燥畜糞を畜糞供給方向に移送し、該未乾燥畜糞を畜糞乾燥装置で所定の水分含有量に乾燥処理する畜糞供給装置であって、
上記未乾燥畜糞がホッパー底部に向けて移送される方向に回転する撹拌スクリューを、上記畜糞供給方向と略直交してホッパー内部の一側底部又は両側底部に複数配設し、
上記未乾燥畜糞が畜糞乾燥装置に対して供給される方向に回転する投入スクリューを、上記畜糞供給方向と略平行してホッパー底部に単数又は複数配設し、
上記未乾燥畜糞が略均等に撹拌される動作パターンに従って上記各撹拌スクリューを回転する回転手段の駆動及び停止を制御する回転制御手段を設けた
畜糞供給装置。 - 上記撹拌スクリュー上部に投入される未乾燥畜糞が撹拌される方向に回転する撹拌羽根体を、上記畜糞供給方向と略平行して撹拌スクリュー上部に単数又は複数配設した
請求項1記載の畜糞供給装置。 - 上記撹拌スクリューを、上記ホッパーの一側部斜面又は両側部斜面に沿って該ホッパー底部に向けて未乾燥畜糞が移送される方向に斜設した
請求項1又は2記載の畜糞供給装置。 - 上記撹拌スクリューの回転速度を、上記未乾燥畜糞が略均等に撹拌される速度に上記回転制御手段で可変制御する
請求項1,2又は3記載の畜糞供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002301732A JP2004136909A (ja) | 2002-10-16 | 2002-10-16 | 畜糞供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002301732A JP2004136909A (ja) | 2002-10-16 | 2002-10-16 | 畜糞供給装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004136909A true JP2004136909A (ja) | 2004-05-13 |
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ID=32450003
Family Applications (1)
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JP2002301732A Pending JP2004136909A (ja) | 2002-10-16 | 2002-10-16 | 畜糞供給装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004136909A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007182252A (ja) * | 2006-01-10 | 2007-07-19 | Zero Emission:Kk | ホッパ |
CN112896820A (zh) * | 2021-02-06 | 2021-06-04 | 福建省华渔生态科技有限公司 | 一种池塘养鱼用饲料储存装置 |
-
2002
- 2002-10-16 JP JP2002301732A patent/JP2004136909A/ja active Pending
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