JP2004136567A - スクリーン印刷装置 - Google Patents

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Takashi Sugawara
菅原 隆史
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Newlong Seimitsu Kogyo Co Ltd
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Newlong Seimitsu Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】被印刷物を安定よく刷り台に固定できるようにしたスクリーン印刷装置を提供すること。
【解決手段】刷り台1の表面にロール状に巻き取られたロール紙2を設ける。ロール紙2は被印刷物10が着脱自在でありかつ剥がした時に被印刷物に粘着剤が残らない粘着強度を有する粘着液4を塗布する。粘着液4はシリンダ5から抽出してロール紙2に塗布し乾燥機6によって乾燥する。スクリーン印刷部30に隣接して被印刷物10を搬送するコンベア装置7を設ける。刷り台1はスクリーン印刷部30に対して相対移動できるように設けられている。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーン印刷装置に関しており、さらに詳しくは被印刷物を刷り台に固定して印刷をすることに特徴があるスクリーン印刷装置に関している。
【0002】
【従来の技術】
従来技術において被印刷物が基板等の場合は、被印刷物を刷り台に真空吸着して印刷をしているが、被印刷物が荒い多孔質体などでは吸着固定の際にエア漏れが多く、真空度が弱くなり安定した固定ができないので、被印刷物の裏面にフィルムを貼って吸着させるか、または、被印刷物が外縁部分を押さえられるものではメカニカルチャックで固定する等の対策をとっていたが、何れの場合も印刷工程が複雑となりコスト高になると言った問題があった。
【0003】
従来技術の問題点を解消するために、特開2000−309079、特開2000−334921の発明が提案されている。従来技術の前者は、刷り台上に粘着テープを設け該粘着テープに被印刷物を固定して印刷をするスクリーン印刷方法であり、また後者も、刷り台上に粘着テープを設けて被印刷物を該粘着テープに固定して印刷をするものであるが、この発明では、粘着テープに凹凸を形成したものであって被印刷物に貫通孔があっても貫通孔の空気を逃がして該貫通孔にインキを充填できるというものである。
【0004】
提案された方法は、それまでの真空吸着方式とは異なり安定よく刷り台に被印刷物を固定できるものであるが、粘着剤を塗布した粘着テープを新たに用意する必要があること、粘着テープが高価なので必ずしも量産向きとは云えないものであった。また、被印刷物を固定する粘着テープは全面が粘着剤層に形成されているので、被印刷物が多孔質体のものであると印刷インキが被印刷物の裏面に滲み出て被印刷物を汚損してしまうと言う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記特許出願で提案された方法を改良したものであって、粘着テープに代わりロール紙と粘着液を使用して被印刷物を安定よく刷り台に固定できるようにしたスクリーン印刷装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
解決手段の第1は、刷り台の表面にロール紙を設け、該ロール紙に被印刷物を着脱可能でかつ剥がした時に粘着剤が被印刷物に残らない粘着強度を有する粘着液を筋状または点状に塗布し、上記刷り台がスクリーン印刷部に対して相対移動できるようにしたことを特徴とする。
解決手段の第2は、解決手段の第1において、スクリーン印刷部に隣接してベルトコンベアによるコンベア装置を設けたことを特徴とする。
解決手段の第3は、解決手段の第2において、コンベア装置がスクリーン印刷部に隣接する一方向に設けられ、刷り台が該スクリーン印刷部に対して左右および上下方向に移動可能に設けられたことを特徴とする。
解決手段の第4は、解決手段の第2において、コンベア装置がスクリーン印刷部に隣接する両方向に設けられ、刷り台が該スクリーン印刷部に対して上下方向に移動可能に設けられたことを特徴とする。
解決手段の第5は、解決手段の第1から4のいずれかにおいて、粘着液がシリンダまたはディスペンサに収容されていて該シリンダまたはディスペンサから抽出してロール紙に塗布することを特徴とする。
解決手段の第6は、解決手段の第1から5のいずれかにおいて、粘着液がシリンダまたはディスペンサから抽出してロール紙に塗布されたのち乾燥機によって乾燥されることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明装置の主要部となる刷り台部分を示しており、図において、刷り台1は表面にロール状に巻き取られているロール紙2を設けたものである。ロール紙2は供給側2aと巻取側2bの間にローラ3を介して弛みなく設けられており、長手方向に平行する両側縁部に筋状に粘着液4を塗布したものである。粘着液4はシリンダ5またはディスペンサに収容されていて該シリンダ5またはディスペンサから抽出してロール紙2に塗布している。なお、粘着液4は乾燥機6によりロール紙2に塗布されたのち直ちに乾燥されるようにしているが、粘着液が即乾性のものであれば該乾燥機6は設置しなくてもよい。
【0008】
上記したロール紙2は巻取側2bが駆動部であり、当該巻取側2bの軸を回転駆動してロール紙2を巻き取り移動するようにしている。また、ロール紙2は印刷インキを吸着できる紙質のものがよい。
【0009】
また、上記粘着液4は被印刷物を着脱自在でかつ被印刷物を剥がした時に粘着剤が被印刷物に残らない粘着強度と、印刷後にインキの粘性で被印刷物が版に付着しない適度の粘着強度を有していることが望ましい。この他、粘着液4はロール紙2の両側縁部に筋状に塗布しているが、筋状に塗布する粘着液の本数は任意であり、さらに粘着液4はロール紙全面に点状に塗布してもよく、この場合は塗布する粘着液の個数および大きさは任意である。
【0010】
図2は、後に詳しく説明するスクリーン印刷部(30)に隣接して設けられるコンベア装置を示している。コンベア装置7は印刷終了時におけるロール紙2の長手方向に沿って隣接させるものであって、エンドレスに形成した2条のコンベアベルト8がコンベアロール9に装着されたベルトコンベアである。
【0011】
10は被印刷物であって、被印刷物供給部(40)の位置においてロール紙2上に供給され、該ロール紙2の粘着液4に固定されてスクリーン印刷されるものである。また、被印刷物10は印刷終了後にロール紙2の移動に伴って移動し、ロール紙2の巻取側2bに達するとロール紙2から離れてコンベア装置7に移され、被印刷物取出部(50)で取り出せるようになっている。
【0012】
図3は本発明の装置によってスクリーン印刷をする作業手順を説明する工程図を示している。スクリーン印刷装置20は、版枠31、スクリーン32、スキージ33を有するスクリーン印刷部30と、前記した刷り台1に設けたロール紙2上に被印刷物10を供給する被印刷物供給部40と、スクリーン印刷が終了した後の被印刷物10を搬送するコンベア装置7から当該被印刷物10を取り出す被印刷物取出部50によって構成されている。また、刷り台1は、被印刷物供給部40とスクリーン印刷部30との間で左右方向(矢印a,d)および上下方向(矢印b,c)に移動できるように設けられている。
【0013】
被印刷物供給部40においては、刷り台1のロール紙2に粘着液4がシリンダ5またはディスペンサにより塗布され、さらに該ロール紙2に被印刷物10が供給され固定される。またスクリーン印刷部30においては、版枠31のスクリーン32にインキが供給される(図3A)。刷り台1は、図において矢印a,b方向に移動して被印刷物10をスクリーン32に当接し、ここでスキージ33によってスクリーン印刷が行われる(図3B)。
【0014】
スクリーン印刷が終了すると、刷り台1は矢印c方向に移動してスクリーン印刷された被印刷物10がスクリーン32から離れる。ここで、ロール紙2の巻取側2bは軸を図面上で時計方向に回転してロール紙2を巻き取り、これにより該ロール紙2の水平部分が図面上で左から右に向って移動するので、印刷された被印刷物10はロール紙2の移動に伴って移動する。被印刷物10がロール紙2の水平部分の終端に達すると、ロール紙自体は巻取側2bに向って進行方向が下向きになるので、この位置でロール紙2が移動すると被印刷物10は該ロール紙2から離れ隣接したコンベア装置7に乗り移って搬送され(図3C)、当該被印刷物10は被印刷物取出部50の位置で取り出される。
【0015】
図4は、他の実施例によってスクリーン印刷をする場合を示している。ここでは、刷り台1がスクリーン印刷部30の直下に設けられており、刷り台1はこの位置で上下方向(e,f)に移動できるようになっている。また、コンベア装置7は刷り台1の両側部に設置されており、ロール紙2の供給側2aに隣接するコンベア装置7が被印刷物10を供給する被印刷物供給部40となり、巻取側2bに隣接するコンベア装置7が被印刷物取出部50となる。
【0016】
スクリーン印刷は上記のように行われるが、被印刷物10の中には多孔質体のものがあり、この場合はインキが被印刷物10の裏面に滲んで当該被印刷物10を汚損するおそれがあるが、本実施例では、ロール紙2に塗布した粘着液4が該ロール紙2の両側縁部に設けられているので、被印刷物10の裏面に滲んだインキはロール紙2が吸い取り被印刷物10の汚損を防止する。なお、粘着液4をロール紙2の全面に点状に設けた場合も、ロール紙2は粘着液4が付着されていない部分で被印刷物10から滲み出た余分なインキを吸い取ることができる。
【0017】
実施例で、刷り台1は、被印刷物供給部40とスクリーン印刷部30との間で移動可能に設けている他、スクリーン印刷部30の直下で上下方向に移動可能に設けているが、実施例とは逆に、版枠31をスクリーン印刷部30と被印刷物供給部40との間、あるいは、スクリーン印刷部30において、版枠31を上下方向に移動可能に設けてもよく両者は相対移動ができればどちらを移動可能に構成してもよい。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、刷り台の表面にロール紙を設け該ロール紙に筋状または点状に粘着液を設け、被印刷物を上記粘着液に固定してスクリーン印刷をするものであるから、印刷時に被印刷物が位置ずれをしないで固定できる他、ロール紙は粘着液を全面に塗布していないから、被印刷物から滲み出た余分な印刷インキを吸い取り被印刷物の汚損を防止する効果がある。
【0019】
また、本発明は、スクリーン印刷部に隣接してコンベア装置を設けたものであるから、被印刷物は印刷終了後にロール紙の巻き取り動作によってロール紙の移動とともに移動し、ロール紙の終端において当該ロール紙から離れて隣接のコンベア装置に乗り移って搬送されるので、印刷終了後の被印刷物の取り出しが容易であることの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の主要部となる刷り台部分を示す斜視図。
【図2】スクリーン印刷部に隣接して設けられるコンベア装置の斜視図。
【図3】本発明装置によりスクリーン印刷をする時の作業手順を示す工程図。
【図4】他の実施例によってスクリーン印刷をする時の作業手順を示す工程図。
【符号の説明】
1 刷り台
2 ロール紙
3 ローラ
4 粘着液
5 シリンダ
6 乾燥機
7 コンベア装置
8 コンベアベルト
9 コンベアロール
10 被印刷物
30 スクリーン印刷部
30 スクリーン印刷装置
31 版枠
32 スクリーン
33 スキージ
40 被印刷物供給部
50 被印刷物取出部

Claims (6)

  1. 刷り台(1)の表面にロール紙(2)を設け、該ロール紙に被印刷物(10)を着脱可能でかつ剥がした時に粘着剤が被印刷物に残らない粘着強度を有する粘着液(4)を筋状または点状に塗布し、上記刷り台がスクリーン印刷部(30)に対して相対移動できるようにしたことを特徴とするスクリーン印刷装置。
  2. スクリーン印刷部(30)に隣接してベルトコンベアによるコンベア装置(7)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷装置。
  3. コンベア装置(7)がスクリーン印刷部(30)に隣接する一方に設けられ、刷り台(1)が該スクリーン印刷部に対して左右および上下方向に移動可能に設けられたことを特徴とする請求項2に記載のスクリーン印刷装置。
  4. コンベア装置(7)がスクリーン印刷部(30)に隣接する両方向に設けられ、刷り台(1)が該スクリーン印刷部に対して上下方向に移動可能に設けられたことを特徴とする請求項2に記載のスクリーン印刷装置。
  5. 粘着液(4)がシリンダまたはディスペンサに収容されていて該シリンダまたはディスペンサから抽出してロール紙(2)に塗布することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスクリーン印刷装置。
  6. 粘着液(4)がシリンダまたはディスペンサから抽出してロール紙(2)に塗布されたのち乾燥機によって乾燥されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のスクリーン印刷装置。
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