JP2004136443A - スリッタ用刃物交換装置 - Google Patents

スリッタ用刃物交換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004136443A
JP2004136443A JP2003408775A JP2003408775A JP2004136443A JP 2004136443 A JP2004136443 A JP 2004136443A JP 2003408775 A JP2003408775 A JP 2003408775A JP 2003408775 A JP2003408775 A JP 2003408775A JP 2004136443 A JP2004136443 A JP 2004136443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
spacer
arbor
slitter
robot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003408775A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Nakagawa
仲川 日出男
Koji Hasumi
羽角 鴻司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyowa Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Seisakusho Co Ltd filed Critical Kyowa Seisakusho Co Ltd
Priority to JP2003408775A priority Critical patent/JP2004136443A/ja
Publication of JP2004136443A publication Critical patent/JP2004136443A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Nonmetal Cutting Devices (AREA)
  • Shearing Machines (AREA)
  • Accessories And Tools For Shearing Machines (AREA)
  • Details Of Cutting Devices (AREA)

Abstract

【課題】 大型化することなく、刃物交換作業に要する時間を大幅に短縮することが可能なスリッタ用刃物交換装置を提供する。
を提供する。
【解決手段】 回転自在なアーバに、スペーサを介して所定の間隔で複数の刃物を配置したスリッタと、このスリッタに取り付けるための前記スペーサ及び刃物を収納する刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部と、前記刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部から前記スペーサ及び刃物を取り出すための第一のロボット331,335と、前記スリッタで使用した前記スペーサ及び刃物を前記貯蔵部へ戻すための第二のロボットとを備え、前記スペーサ及び刃物の貯蔵部が、前記第一ロボットと第二のロボットの間に配置され、かつ、前記スペーサの貯蔵部のスペーサ収納部が前記第二のロボット側から前記第一のロボット側に傾斜している。
【選択図】   図1

Description

 本発明は、アーバに所定間隔で配置した刃物をアーバとともに回転させ、回転する刃物の間に材料を通すことによって、前記刃物の間隔に応じた幅の帯材を切断して形成するスリッタから、使用済みの前記刃物及びスペーサを受け取り、前記スリッタに対して次に使用する前記刃物及び前記スペーサを受け渡すスリッタ用刃物交換装置及び刃物交換方法に関する。
 スリッタは、帯材を形成する図示しない帯材形成装置の一部に設けられ、コイル状に巻いた幅広の材料を巻き出しながら、所定の間隔で配置された回転する刃物の間を通して、前記刃物の数及び間隔に応じた数及び幅の帯材に切り分ける装置である。
 このようなスリッタにおいては、要求されている線幅の帯材を安定的に得るために、刃物と刃物の間に所定の肉厚のスペーサを一つ又は複数介在させ、さらに、前記刃物と前記スペースとを所定の圧力でクランプして、刃物の高精度な位置決めと固定を行っている。
 このようなスリッタにおける刃物の交換を容易に行わせるための装置が提案されている(特許文献1)。
 図13は、特許文献1に記載されたスリッタのアーバ部分の構成を説明するための断面図である。
 図示しないスリッタの本体に、上下一対のアーバ210a,210bの他端が回転自在に支持されている。アーバ210a,210bの一端は、前記本体に対向して配置されたアーバスタンド224に軸受け224aを介して支持されている。アーバ210a,210b及び軸受け224aは昇降自在で、アーバ210a,210b及び軸受け224aを昇降させることで、アーバ210a,210bの一方端側に刃物20を交換可能なスペースを作り、このスペースで刃物20の交換を行うことができるようにしている。
 刃物20,20の間にはスペーサ10が設けられ、このスペーサ10の肉厚によって、刃物20,20間の距離が決定される。アーバ210a,210bの一端にはねじ211が形成され、このねじ211に押さえ部材15が螺入される。スペーサ10及び刃物20は、ねじ211に螺入された押さえ部材15の推進力により締め付けられて、アーバ210a,210bに固定される。
 上記したようなアーバ210a,210bにおけるスペーサ10及び刃物20の交換は以下の手順によって行われる。
(1) 次に使用するスペーサ10及び刃物20を予め、アーバ210a,210bに組み付ける順序で配列して準備しておく。
(2) アーバ210a,210bの一端からアーバスタンド224を遠ざけ、アーバ210a,210bの一端側に、スペーサ10及び刃物20の交換を可能にするスペースを確保する。
(3) アーバ210a,210bの一端から押さえ部材15を取り外し、以後、一端側から順にスペーサ10及び刃物20を取り外し、ラック等の貯蔵部に収納する。
(4) 予め準備してあるスペーサ10及び刃物20を、順番にアーバ210a,210bに組み付ける。
(5) アーバ210a,210bの一端に押さえ部材15を螺入し、所定のトルクでスペーサ10及び刃物20を締め付ける。
(6) 上記作業が終了したのち、アーバスタンド224でアーバ210a,210bを支持させ、スリッタを帯材形成装置に戻す。
特開平5−138429号公報
 しかしながら、スペーサ10、刃物20及び押さえ部材15は重量物であり、上下2つあるアーバ210a,210bのそれぞれに作業者が手作業でスペーサ10、刃物20及び押さえ部材15を組み付ける作業はかなりの重労働である。そのため、刃物の交換作業に相当の時間を要し、その間帯材形成装置の稼働が停止して生産効率を低下させるという問題がある。
 さらに、刃物20と刃物20との間を予め指定された距離に設定するには、異なる肉厚のスペーサ10を種々に組み合わせなければならないが、多種のスペーサ10の中から最適な組み合わせを求めるには面倒な計算を繰り返し行わなければならず、作業者の作業負担が大きいだけでなく計算に多大な時間を要するという問題がある。
 このような問題を解決するために、特開平11−19819号公報には、スペーサ収納スタンドと刃物収納スタンドに収納したスペーサ及び刃物を、ロボットによって仮組スタンドに仮組し、この仮組スタンドからスリッター本体の軸に自動挿入するスリッタースタンドの刃替装置が開示されている。
 この公報に記載の刃替装置は、仮組スタンドから離れたところまでスペーサ収納スタンド及び刃物収納スタンドが配列されていて、スペーサ収納スタンドと刃物収納スタンドの間に設けられたロボットが、往復移動しながら次に使用するスペーサ及び刃物を収集し、又は、スリッタ本体の軸から取り出した使用済みのスペーサ及び刃物をスペーサ収納スタンド及び刃物収納スタンドに収納するように構成されている。そのため、使用済みのスペーサ及び刃物の収納と次に使用するスペーサ及び刃物の準備を同時に行うことができず、刃物の交換に長時間を要するという欠点がある。
 この場合、スペーサ収納スタンド及び刃物収納スタンドを仮組スタンドの両側に配置し、一方で次に使用するスペーサ及び刃物の準備を行いながら他方で使用済みのスペーサ及び刃物を収納するように構成することも可能であるが、刃替装置が複雑かつ大型化するという問題がある。
 本発明は上記の問題点にかんがみてなされたもので、刃物及びスペーサのアーバからの取り外し及び刃物及びスペーサのアーバへの組み付けを自動的に行うことが可能なスリッタ用刃物交換装置であって、刃物及びスペーサを確実かつ容易に交換可能としたスリッタ用刃物交換装置の提供を目的とする。
 上記課題を解決するために、本発明は、回転自在なアーバに、スペーサを介して所定の間隔で複数の刃物を配置したスリッタと、このスリッタに取り付けるための前記スペーサ及び刃物を収納する刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部と、前記刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部から前記スペーサ及び刃物を取り出すための第一のロボットと、前記スリッタで使用した前記スペーサ及び刃物を前記貯蔵部へ戻すための第二のロボットとを備えたスリッタ用刃物交換装置において、
 前記スペーサ及び刃物の貯蔵部が、前記第一ロボットと第二のロボットの間に配置され、かつ、前記スペーサ貯蔵部のスペーサ収納部を前記第二のロボット側から前記第一のロボット側に傾斜させた構成としてある。
 この構成によれば、使用済みのスペーサを、スペーサ収納部の傾斜面に沿って次にロボットに受け渡す側に移動させることで、例えば、既存の貯蔵部の両側に第一及び第二のロボットを配置し、第二のロボットが使用済みのスペーサを収納する作業と、第二のロボットが次に使用するスペーサを取り出す作業とを同時に行うことが可能になる。
 これにより、刃物交換装置を大型化することなく、刃物交換作業に要する時間を大幅に短縮することが可能になる。
 また、本発明は、回転自在なアーバに、スペーサを介して所定の間隔で複数の刃物を配置したスリッタと、このスリッタに取り付けるための前記スペーサ及び刃物を収納する刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部と、前記刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部から前記スペーサ及び刃物を取り出すとともに、前記スリッタで使用した前記スペーサ及び刃物を前記貯蔵部へ戻すためのロボットとを備えたスリッタ用刃物交換装置において、
 前記スペーサ及び刃物の貯蔵部が前記ロボットの動作範囲内に配置され、かつ、前記ロボットが前記スペーサを前記スペーサ貯蔵部から取り出すときには、前記スペーサ貯蔵部におけるスペーサ収納部の該ロボット側が高くなるように傾斜し、前記ロボットが前記スペーサを前記スペーサ貯蔵部へ収納するときには前記スペーサ収納部の該ロボット側が高くなるように傾斜する構成としてある。
 この構成によれば、スペーサを取り出す場合と収納する場合とで、スペーサ収納部の傾斜方向を切り換えることにより、一台のロボットで、スペーサの収納と取り出しを行うことができる。
 本発明は、前記スペーサの貯蔵部におけるスペーサ収納部を、スペーサの肉厚ごとに分類した構成としてある。
 この構成によれば、スペーサの取り出し時に、必要な肉厚のスペーサを収納部から直接取り出すことができ、スペーサの取付作業を容易に行うことができる。
 本発明によれば、使用済みのスペーサを収納する作業と、次に使用するスペーサを取り出す作業を容易に行うことができる。
 以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[刃物交換装置の全体構成]
 まず、図1及び図2を参照しながら、本発明の刃物交換装置の全体構成を説明する。
 図1は、本発明の刃物交換装置の平面図、図2は、刃物交換装置の側面図である。
 なお、図1では、図示の簡素化のために、図2に示されているフレーム及び替刃保持部については図示を省略してある。
 刃物交換装置300は、スリッタ100のアーバ110a,110bに次に使用するスペーサ10及び刃物20を受け渡す第1の刃物保持部310と、アーバ110a,110bから使用済みのスペーサ10及び刃物20を受け取る第2の刃物保持部320と、第1の刃物保持部310にスペーサ10及び刃物20を組み付ける刃物組付部330と、第2の刃物保持部320から使用済みのスペーサ10及び刃物20を取り出す刃物取出部360と、スペーサ10を肉厚ごとに分類して収納する貯蔵部としてのラック382,384と、刃物交換装置300のフレーム301に設けられ、隣接する刃物20どうしが干渉しないように刃物20を一つずつ吊り下げて保持する刃物貯蔵部としての替刃保持部302とを有している。
 第1の刃物保持部310は、アーバ110a,110bとの間でスペーサ10及び刃物20の授受を行う授受位置Aでアーバ110aと同一の軸線上に位置するダミーアーバ310aと、授受位置Aでアーバ110bと同一の軸線上に位置するダミーアーバ310bとを有し、授受位置Aと刃物組付部330との間で進退移動が可能である。
 第2の刃物保持部320は、授受位置Aでアーバ110aと同一の軸線上に位置するダミーアーバ320aと、授受位置Aでアーバ110bと同一の軸線上に位置するダミーアーバ320bとを有し、授受位置Aと刃物取出部360との間で進退移動が可能である。
 刃物組付部330には、多関節アームを有する二つのロボット331,335(第一のロボット)が配置されている。ロボット331はダミーアーバ310aにスペーサ10及び刃物20を組み付け、ロボット335はダミーアーバ310bにスペーサ10及び刃物20を組み付けるものである。
 また、刃物取出部360には、ロボット331,335に向かい合う位置に、多関節アームを有する二つのロボット361,365(第二のロボット)が配置されている。
 ロボット361は、ダミーアーバ320aからスペーサ10及び刃物20を取り出し、ロボット365は、ダミーアーバ320bからスペーサ10及び刃物20を取り出すものである。
 スペーサ10を肉厚ごとに分類して収納する貯蔵部におけるラック382,384は、刃物組付部330と刃物取出部360との間に設けられている。ロボット331は、ラック384からスペーサ10を取り出してダミーアーバ310aに組み付け、ロボット335はラック382からスペーサ10を取り出してダミーアーバ310bに組み付ける。また、ロボット361は、ダミーアーバ320aから取り出したスペーサ10をラック384に受け渡し、ロボット365は、ダミーアーバ320bから取り出したスペーサ10をラック382に受け渡す。
 ラック382,384は、刃物取出部360(第二ロボット)側が高く、刃物組付部330(第一ロボット)側が低くなるように傾斜して設けられている。ラック382のスペーサ収納部383及びラック384のスペーサ収納部385は、刃物取出部360側から刃物組付部330側まで連続する溝状に形成されているので、刃物取出部360でスペーサ10がラック382,384に受け渡されると、スペーサ10が、スペーサ収納部383,385に案内されながら刃物組付部330側まで移動する。
 刃物取出部360には、ダミーアーバ320a及びダミーアーバ320bのそれぞれに対応して引出装置371,376が設けられている。この引出装置371,376は、ダミーアーバ320a,320bに保持された使用済みのスペーサ10及び刃物20の中から、ロボット361,365の把持部363,367に把持させるスペーサ10又は刃物20を一つずつ引き出すことで、把持部363,367が所定のスペーサ10又は刃物20を把持しやすくさせるためのものである。
 引出装置371,376は、エアの吸引によって、ダミーアーバ320a,320bの最も先端側に位置するスペーサ10又は刃物20を吸着し、ダミーアーバ320a,320bの先端側に移動させることで、他のスペーサ10及び刃物20から当該スペーサ10又は刃物20を分離する。
 なお、この実施形態では、刃物組付部330にも、引出装置371,376と同じ構成の引出装置341,346が設けられている。この引出装置341,346は、後に詳細に説明するように、ロボット331,335と共働してダミーアーバ310a,310bにスペーサ10及び刃物20を組み付けるためのものである。
 以下、各部の構成をさらに詳細に説明する。
[スリッタの構成]
 まず、本発明の刃物交換装置300の一部を構成するスリッタの構成を、図1〜図3を参照しながら説明する。
 図3は、図1に記載したスリッタ100の拡大平面図である。
 スリッタ100のベース101の上には、アーバ110a,110bの軸線と平行なY1方向にガイドレール116が設けられている。このガイドレール116には、アーバ110a,110bを水平に支持するアーバ支持部112が載置されている。アーバ支持部112は、ベース101に固定されたボールねじ・ナット及びモータからなる駆動部125によって、Y1軸方向に進退移動が可能である。
 アーバ支持部112の後方(図3の紙面下方)には、アーバ110a,110bを回転させるための駆動部130が設けられている。この駆動部130は、モータ132と減速機136とを有している。そして、駆動部130の出力軸122と、アーバ110a,110bに連結されたアーバ支持部112の入力軸121とが、アーバ支持部112と駆動部130との間に設けられたクラッチ120によって、切離自在に連結されている。
 駆動部130は、ベース101上に設けられた基台131に載置されている。基台131は、X1軸方向に設けられたベース101のガイドレール134に沿って進退移動自在である。また、ベース101のガイドレール134の端部にはシリンダ138が固定され、このシリンダ138の伸縮自在なピストンロッドが基台131に連結されている。
 したがって、クラッチ120を動作させて入力軸121と出力軸122とを切り離した状態で、シリンダ138を駆動させて前記ピストンロッドを伸長させ、駆動部130を基台131とともにX1軸方向に移動させることで、アーバ支持部112の後方にスペースを確保することができる。
 アーバ110a,110bの先端は、それぞれ、アーバスタンド114によって支持されている。ベース101上には、Y1軸と直交するX2軸方向にガイドレール115が設けられている。アーバスタンド114は、このガイドレール115上に設けられていて、シリンダ又はボールねじ・ナットとモータとの組み合わせ等による図示しない駆動部の駆動によって、ガイドレール115に沿ってX2軸方向に進退移動自在である。アーバスタンド114が、ガイドレール115に沿ってX2軸方向の一側(図3の紙面に向かって左側)に移動することで、アーバ110a,110bの先端側にスペースが確保される。
 上記構成のスリッタ100は、駆動部130のモータ132の駆動による動力が、減速機136,出力軸122,クラッチ120及び入力軸121を経てアーバ110a,110bに伝達され、アーバ110a,110bとともに刃物20を回転させる。
 刃物20及びスペーサ10の交換を行う際には、クラッチ120が動作して駆動部130とアーバ110a,110bとを切り離し、シリンダ138が駆動して駆動部130をX1軸方向に移動させる。
 これにより、アーバ支持部112の後方にはスペースが確保されるので、駆動部125の駆動によってアーバ支持部112が、アーバ110a,110bとともにY1軸方向に後退する。アーバ支持部112のY1軸方向の移動によって、アーバ110a,110bの先端がアーバスタンド114から離脱すると、アーバスタンド114の前記駆動部が駆動してアーバスタンド114をX2軸方向一側に移動させる。
 これにより、アーバ110a,110bの前方に空間が確保されるので、駆動部125が前記とは逆向きに駆動することで、アーバ支持部112及びアーバ110a,110bが授受位置A(図1及び図2参照)に向けて移動する。
 なお、アーバ110a,110bが授受位置Aまで前進した状態を、図2では仮想線で示している。
 アーバ110a,110bには、使用済みのスペーサ10及び刃物20を第2の刃物保持部320に向けて送る送り装置140が設けられている。
 この送り装置140は、アーバ支持部112に取り付けられたモータ142と、アーバ110a,110bの軸線と平行に設けられ、モータ142の回転軸とともに回転するねじ軸141と、このねじ軸141に螺合され、ねじ軸141の正逆回転に伴ってアーバ110a,110bの軸線と同方向に進退移動するアーム144と、このアーム144の先端に取り付けられ、スペーサ10及び刃物20をアーバ支持部112側から押すプッシャ143とを有している。
 モータ142が駆動すると、ねじ軸141が回転してアーム144をアーバ110a,110bの先端に向けて移動させ、これによって、プッシャ143が使用済みのスペーサ10及び刃物20をアーバ110a,110bの先端に向けて移動させる。
 なお、上記構成の送り装置140は、アーバ110a及びアーバ110bのそれぞれ設けられ、モータ142,142の同期駆動によって、アーバ110a及びアーバ110bのスペーサ10及び刃物20を同時に授受位置Aに向けて移動させるようになっている。
 アーバ110a,110bからスペーサ10及び刃物20を取り外し、スペーサ10及び刃物20に組み付ける一連の交換動作を自動的に行うようにするために、アーバ110a,110bには、第1の刃物保持部310から受け渡されたスペーサ10及び刃物20を自動的にクランプするクランプ機構を設けるのが好ましい。
 図4は、アーバ110a,110bに設けられるクランプ機構の一例にかかり、その要部の断面図である。なお、アーバ110a,110bに設けられる前記クランプ機構は同じものであるので、一方のアーバ110aに設けられるクランプ機構についてのみ説明し、他方のものについては説明を省略する。
 アーバ110aは、複数の刃物20が所定間隔で配置される刃物装着部201と、この刃物装着部201の一方側に形成され、刃物装着部201よりも小径に形成されたジャーナル部204と、このジャーナル部204の他端から延出する連結部材208とを有している。ジャーナル部204と刃物装着部201との間には、滑らかなテーパ面205が形成される。
 ジャーナル部204の外側には、ジャーナル部204に対して摺動自在にシリンダ210が嵌め付けられている。このシリンダ210の最大外径は、刃物交換の際に、刃物20やスペーサ10等の出し入れの妨げにならないように、刃物装着部201の外径よりも小さく形成される。
 シリンダ210の内周面には、ジャーナル部204の一方端との間に空間211を設けて仕切壁216が形成されている。この仕切壁216の中央には貫通孔が形成され、連結部材208がこの貫通孔を挿通して、一方側に延びている。前記貫通孔から突出する連結部材208の一方端にはピストン220が嵌め付けられ、連結部材208の一方端のねじ部に螺入されたピストン押さえ222によって、ピストン220が連結部材208に固定されている。
 ピストン220と仕切壁216との間にはシリンダ室214が形成され、アーバ110a,110bの軸線上に設けられた圧油流通管209aの一方端が、このシリンダ室214に開口している。
 図示しない圧油供給装置から供給された圧油は、図示しないロータリジョイント及び圧油流通管209aを通ってシリンダ室214に供給され、仕切壁216を押してシリンダ210を刃物装着部201に向けて移動させる。前記圧油供給装置としては、油圧ポンプ等を用いることができる。前記圧油供給装置とシリンダ室214の間には、図示しない弁機構が設けられ、スリッタ100の稼働中にシリンダ室214内の圧油が漏れ出さないようになっている。この弁機構によって、帯材W(図13参照)を切断して形成する際に、後述する爪212が進退移動しないように規制され、押さえリング15に付与する押圧力が一定に保持される。
 シリンダ210の先端には環状のキャップ218が螺着され、このキャップ218とピストン220との間にシリンダ室224が設けられる。このシリンダ室224には、圧油流通管209aの中を挿通する別の圧力流体流通管209bが開口している。
 図示しない圧力流体供給装置から圧力流体流通管209bを介してシリンダ室224に圧力流体を供給すると同時に、シリンダ室214から圧力流体を排出すると、シリンダ室224内に供給された圧力流体がキャップ218を押してシリンダ210を一側に移動させる。
 シリンダ室224に供給される圧力流体は、シリンダ210を一側に押して次に説明する爪212を元の位置に復帰させることができるものであればよく、圧油のような液体に限らず、空気や窒素等の気体であってもよい。また、圧力流体を供給するかわりに、シリンダ室224内にばねを設けるものとしてもよい。
 シリンダ210の刃物装着部201側には、ジャーナル部204の外周面に沿って、均等間隔で複数(この実施形態では5つ)の爪212が設けられる。爪212は、シリンダ210に設けられた軸によって、ジャーナル部204の径方向に回動自在である。また、図示しないばね等の付勢手段によって、常にジャーナル部204の外周面に沿う方向に爪212を付勢させるとよい。爪212がジャーナル部204の外周面に沿った状態(図4(a)に示す状態)では、爪212はシリンダ210の外周よりも内側に位置しているので、刃物交換の際に爪212が刃物20やスペーサ10の移動を妨げることはない。
 ジャーナル部204と刃物装着部201との間のテーパ面205は、シリンダ210が刃物装着部201側に移動するときに、爪212をジャーナル部204の径方向外側に回動させるカムとして作用する。また、テーパ面205は、シリンダ210の刃物装着部201側への移動とともに爪212を拡開させながら、刃物20及びスペーサ10の端部に配置される押さえリング15の係合部15aに、その先端を案内する。
 アーバ110a,110bの刃物装着部201には、刃物20とスペーサ10が交互に配置される。刃物20の間隔は、刃物20間に設けられるスペーサ10の幅によって決定される。刃物20とスペーサ10とを交互に刃物装着部201に嵌め込み、最後に、押さえリング15が刃物装着部201に嵌め込まれる。この押さえリング15は、爪212を介してシリンダ210から押圧力が付与されることにより、刃物20とスペーサ10とを刃物装着部201の他端のフランジ(図示せず)に押しつけ、これによって、刃物装着部201上に刃物20を正確に位置決めして固定する。
[刃物授受手段の構成:図5、図6]
 次に、第1の刃物保持部310及び第2の刃物保持部320の構成を、図5〜図7を参照しながら説明する。
 図5は第1の刃物保持部及び第2の刃物保持部の平面図、図6は第1の刃物保持部の側面図、図7(a)は第1の刃物保持部のダミーアーバの部分拡大断面図、(b)は図7(a)のI−I方向断面図である。
 なお、第1の刃物保持部310と第2の刃物保持部320の構成は基本的に同じであるので、第1の刃物保持部310についてのみ説明し、第2の刃物保持部320については詳しい説明は省略する。
 刃物組付部330と刃物取出部360との間に基台302が配置され、この基台302に、Y1軸と直交するX3軸方向にガイドレール390が設けられている。このガイドレール390にはサドル311,321が進退移動自在に載置されている。サドル311は、ボールねじ・ナット機構とモータとから構成される駆動部396によって、また、サドル321はボールねじ・ナット機構395と図示しないモータとから構成される駆動部395によって、それぞれX3軸方向に進退移動自在である。
 第1の刃物保持部310を構成するサドル311には、上下のダミーアーバ310a,310bを支持する上下の支持部312a,312bが設けられている。また、第2の刃物保持部320を構成するサドル321には、上下のダミーアーバ320a,320bを支持する上下の支持部322a,322bが設けられる。
 支持部312a,312bは垂直な軸314を中心に水平面内でそれぞれ回動自在で、支持部322a,322bは、垂直な軸324を中心に水平面内でそれぞれ回動自在である。
 支持部312a,312b及び支持部322a,322bには、それぞれ回動用のシリンダ315a,315b、325a,325bが割り付けられ、これらシリンダ315a,315b、325a,325bの駆動によって、支持部312a,312b及び支持部322a,322bとともに、上下のダミーアーバ310a,320a,310b,320bが回動する。
 第1の刃物保持部310のダミーアーバ310a及びダミーアーバ310bは、スリッタ100に差し向く方向と刃物組付部330との間で回動し、第2の刃物保持部320のダミーアーバ320a及びダミーアーバ320bは、スリッタ100に差し向く方向と刃物取出部360との間で回動する。
 刃物組付部330におけるダミーアーバ310aとダミーアーバ310bの回動角度位置及び刃物取出部360におけるダミーアーバ320aとダミーアーバ320bの回動角度位置は、図5に示すようにずらして位置決めされている。
 これは、ダミーアーバ310aとダミーアーバ310b及びダミーアーバ320aとダミーアーバ320bに保持された刃物20どうしが干渉しないようにするためである。この回動角度位置のずれ量は、シリンダ315a,315b、325a,325bの各々に設けられたストッパ316の取付位置を変更することで調整することができる。
 第1の刃物保持部310のダミーアーバ310a及びダミーアーバ310bには、ロボット331,335によって組み付けられたスペーサ10及び刃物20を、授受位置Aでアーバ110a,110bに向けて押し出すための移動体313が設けられている。
 移動体313をダミーアーバ310a,310bの先端に向けて移動させる駆動手段の構成を以下に説明するが、この駆動手段の構成はダミーアーバ310a,310bについて同じであるので、ダミーアーバ310aのものについて説明し、ダミーアーバ310bのものについては説明を省略する。
 図7(a)に示すように、ダミーアーバ310aは円筒状に形成されている。そして、シリンダ210を含むアーバ110aの先端が、ダミーアーバ310aの先端に挿入されることにより、アーバ110aがダミーアーバ310aに係合される。
 ダミーアーバ310aの軸線に沿って一端から他端まで形成された貫通孔319内には、ねじ軸317が挿通していて、このねじ軸317にナット318が螺着されている。ねじ軸317は、支持部312aの後端に取り付けられたモータ331(図5参照)によって回転自在である。ねじ軸317の回転によって、ナット318がダミーアーバ310aの軸線方向に進退移動する。
 移動体313は連結部材313aを介してナット318に取り付けられる。ダミーアーバ310aには、連結部材313aが進退移動できるように、外周壁の一部を軸線方向に切り欠いた切欠319aが形成されている。
 ねじ軸317の先端は、ダミーアーバ310aの先端の少し手前に位置していて、アーバ110aがダミーアーバ310aに係合されたときに、ダミーアーバ310aのねじ軸317とアーバ110aのシリンダ210とが干渉しないようになっている。
 ナット318がねじ軸317の先端まで移動したときに、移動体313がダミーアーバ310aの先端に位置するように、連結部材313aがナット318からダミーアーバ310aの軸線に沿って前方側に延長して形成されている。そして、連結部材313aの先端に移動体313が取り付けられている。これにより、ダミーアーバ310aに組み付けられたスペーサ10及び刃物20を、ダミーアーバ310aの先端まで確実に移動させて、アーバ110aに受け渡すことが可能になる。
 なお、この実施形態では、第2の刃物保持部320のダミーアーバ320a,320bにも上記の移動体313と同じ構成の移動体323及び駆動手段が設けられている。したがって、この実施形態では、第2の刃物保持部320をスペーサ10及び刃物20の組み付け用に、また、第1の刃物保持部310をスペーサ10及び刃物20の取り出し用に転用することが可能である。
[刃物取出部の構成:図8]
 次に、刃物交換装置300の一側に設けられ、第1の刃物保持部320から使用済みのスペーサ10及び刃物20を取り出してラック382,384及び替刃保持部302に受け渡す刃物取出部360の構成を説明する。
 図8は、刃物取出部360の平面図である。
 刃物取出部360には、ダミーアーバ320a及びダミーアーバ320bに対応させて二つのロボット361,365が設けられている。
 ロボット361,365は、スペーサ10及び刃物20を把持する把持部363,367と、この把持部363,367をあらゆる方向に移動させることのできる多関節のアーム部362,366とを有する公知のもので、アーバ320a及びダミーアーバ320bから取り出したスペーサ10をラック384,382に収納し、アーバ320a及びダミーアーバ320bから取り出した刃物20を替刃保持部302に受け渡すことができるものである。
 [引出装置]
 ロボット361とロボット365との間には基台370が設けられ、この基台370に、引出手段である引出装置371,376が設けられている。この引出装置371,376は、ダミーアーバ320a及びダミーアーバ320bの先端側に位置するスペーサ10又は刃物20を吸着して他のスペーサ10及び刃物20から分離し、ロボット361とロボット365の把持部363,367がスペーサ10又は刃物20を把持しやすい位置まで引き出すためのものである。
 引出装置371,376は、基台370に固定されたシリンダ372,377と、このシリンダ372,377の伸縮自在なピストンロッドの先端に取り付けられた吸着板375,380と、この吸着板375,380に取り付けられ、シリンダ372,377の前記ピストンロッドの進退移動方向と同方向に延びるロッド374,379と、このロッド374,379が挿通し、吸着板375,380の進退移動を案内するガイド373,378とを有している。
 シリンダ372の前記ピストンロッドの進退移動方向は、刃物取出部360に位置決めされているダミーアーバ320aの軸線と同方向で、シリンダ377の前記ピストンロッドの進退移動方向は、刃物取出部360に位置決めされているダミーアーバ320bの軸線と同方向である。また、図示はしないが、吸着板375,380には複数のエア吸引穴が形成されていて、このエア吸引穴が図示しないブロワー等の吸引エア発生装置に接続されている。
 図9に、上記構成の引出装置によるスペーサ10の引き出しの手順を示す。なお、図9に示す例では、引出装置371,377のうちの一方(引出装置371)のみについて説明するが、他方のもの(引出装置377)についても動作は同じであるので、詳しい説明は省略する。
 ダミーアーバ320aが刃物取出部360側に回動して所定の回転角度位置に位置決めされることによって、ダミーアーバ320aに保持されたスペーサ10が引出装置371の吸着板375に対峙する(図9(a)に示す状態)。
 この状態で、シリンダ372が駆動してピストンロッドを伸長させ、吸着板375をダミーアーバ320aに向けて押し出し、ダミーアーバ320aの先端側に位置するスペーサ10に吸着板375を当接させる。次いで、吸着板375の前記エア吸引穴からエアの吸引を開始させることで、吸着板375にスペーサ10が吸着される(図9(b)に示す状態)。
 この後、シリンダ372が駆動してピストンロッドを縮退させ、吸着板375とともにスペーサ10をダミーアーバ320aの先端側に移動させる。これにより、ロボット360の把持部363に把持させるべきスペーサ10が、他のスペーサ10及び刃物20から分離される(図9(c)に示す状態)。
 引出装置371は、スペーサ10がダミーアーバ320aの先端近傍の予め設定された位置Bまで移動したときに、吸着板375のエアの吸引を停止させて、吸着板375からスペーサ10を離脱させる。引出装置371は、さらにシリンダ372のピストンロッドを縮退させて、吸着板375を初期位置まで復帰させる。
 この後、ダミーアーバ320aの近傍で待機していたロボット360の把持部363がダミーアーバ320a側に移動して位置Bにあるスペーサ10を把持し、ダミーアーバ320aに沿ってスペーサ10を移動させて、その先端から取り出す(図9(d)に示す状態)。
 このとき、図9(d)中矢印で示すように、取り出されたスペーサ10の肉厚分だけ移動体323をダミーアーバ320aの先端側に移動させることで、ダミーアーバ320aに保持されている使用済みのスペーサ10及び刃物20がダミーアーバの先端側に移動し、次に把持部363に把持させるスペーサ10又は刃物20を、引出装置371の吸着板375が当接可能な部位に位置させることができる。
 この実施形態では、刃物組付部330にも引出装置371,376と同様の構成の引出装置341,346が、ロボット331とロボット335の間に設けられている。刃物組付部330に設けられた引出装置341,346は、ロボット331,335によってダミーアーバ310a,310bの先端側に挿入されたスペーサ10及び刃物20を、ダミーアーバ310a,310bの基部側へ押し込む機能を果たす。すなわち、図9(a)〜(d)の手順を逆に行うように作用するわけである。
 これを、図10を参照しながら説明する。
 ロボット331の把持部333が、ダミーアーバ310a上の所定の位置Cまでスペーサ10を挿入する(図10(a)に示す状態)。この後、把持部333は、ラック384又は替刃保持部302まで移動し、次にダミーアーバ310aに挿入するべきスペーサ10又は刃物20を取り出す。
 把持部333がダミーアーバ310aから退避すると、シリンダ342が駆動して吸着板345がダミーアーバ310a側に移動し、位置Cにあるスペーサ10を押す(図10(b)に示す状態)。
 吸着板345がさらにスペーサ10を押して、このスペーサ10と、既にダミーアーバ310aに挿入されているスペーサ10及び刃物20とを、ダミーアーバ310aの基部に向けて押し込む(図10(c)に示す状態)。
 この後、シリンダ342が前記とは逆に駆動して、吸着板345を後退させる。このとき、把持部333は、次にダミーアーバ310aに挿入すべきスペーサ10又は刃物20を把持して、ダミーアーバ310aの近傍で待機している(図10(d)に示す状態)。
 以後、図10(a)〜(d)の動作を繰り返す。
 なお、引出装置341,346を、スペーサ10及び刃物20をダミーアーバ310a,310bの基部側に向けて押し込むのに利用する場合は、引出装置371,376で説明したようなエアの吸引は不要である。
 また、ロボット331,335が、ダミーアーバ310a,310bの軸線に沿って、スペーサ10を基部側から順番に組み付けていくことがことができるような場合には、引出装置341,346は特に設けなくてもよい。
 [制御装置の説明]
 刃物組付部330のロボット331,335は、帯材W(図13参照)の線幅が所望の値になるように、刃物20と一つ又は肉厚の異なる複数種類のスペーサ10とを組み合わせて、ダミーアーバ310a及びダミーアーバ310bに組み付ける。
 例えば、刃物20間の幅が90.1mmである場合には、ラック382,384に収納されている肉厚80mmのスペーサ10と、同5.2mmのスペーサ10と、同5.1mmのスペーサ10とを組み合わせる。この組み合わせは、帯材Wの線幅に応じて、作業者が計算により求めるようにしてもよいが、予め設定された加工プログラムを用いて自動的に前記組み合わせを決定するようにすれば、便利である。
 図11に、前記組み合わせを自動決定する制御装置のブロック図を示す。この制御装置は、刃物組付部330に設けられたロボット331の動作を制御するためのもので、ロボット331に専用のものであってもよいし、この発明の刃物交換装置300又は帯材形成装置の制御装置に組み込まれたものであってもよい。
 なお、他方のロボット335の動作を制御する制御装置も同様の構成であるので、一方のロボット331の制御装置400についてのみ説明し、他方のロボット335のものについては説明を省略する。
 制御装置400は、帯材形成装置で利用される加工プログラムから帯材Wの線幅に関する情報を抽出する線幅情報抽出部401と、スペーサ10の肉厚に関する情報が予め設定された第1のメモリ409と、帯材Wの前記線幅に関する情報とスペーサ10の前記肉厚に関する情報とからスペーサ10の最適な組み合わせを決定する演算部402と、所定の肉厚のスペーサ10がラック382,384のどの位置に収納されているかを記憶する第2のメモリ410と、演算部402の演算結果と第2のメモリ410に記憶された収納位置に関する情報とから、ロボット331の各関節の動作量及び動作方向を決定する処理部403と、この処理部403の処理結果をロボット331に出力するとともに、ロボット331の各前記動作部からフィードバックされた動作結果を受け取る入出力部404とを有する。
 第1のメモリ409へは、キーボード等の入力装置405によってスペーサ肉厚情報が予め入力され、第2のメモリ409へは、入力装置405によってスペーサ10の収納位置情報が入力される。
 線幅情報抽出部401で加工プログラムの中から抽出された線幅情報は、線幅情報抽出部401から演算部402に送信される。演算部402は、この線幅情報に基づいて刃物20と刃物20の間の間隙を割り出す。そして、第1のメモリ409に記憶されたスペーサ10の肉厚情報を読み込み、肉厚情報を種々に組み合わせて、スペーサ10の肉厚の和が前記間隙に一致する組み合わせを作成する。そして、この組み合わせの中から、スペーサ10の数が最も少ない組み合わせのものを、最適な組み合わせとして決定する。
 このようにして決定されたスペーサ10の組み合わせは、処理部403に送信される。処理部403では、各肉厚のスペーサ10がラック382,384のどの位置に収納されているのかを割り出し、その結果を入出力部404を介してロボット331に送信する。
 これによって、ロボット331の動作部が駆動して、ラック382,384の所定位置に収納されているスペーサ10を取りに行き、順次ダミーアーバ310にスペーサ10及び刃物20を組み付けて行く。
[刃物交換方法の説明]
 次に、本発明の刃物交換装置を用いた方法を説明する。
 図示しない帯材形成装置で所定の線幅の帯材Wが形成されている間に、刃物組付部330では、ロボット331及びロボット335によって第1の刃物保持部310のダミーアーバ310a及びダミーアーバ310bにスペーサ10及び刃物20が組み付けられる。
 次に使用するスペーサ10及び刃物20がダミーアーバ310a,310bに組み付けられた第1の刃物保持部310は、シリンダ315a,315bを駆動させてダミーアーバ310a及びダミーアーバ310bをアーバ110a,110bと平行なY3軸方向に差し向けて待機する。
 使用済みのスペーサ10及び刃物20を受け取る第2の刃物保持部320は、授受位置Aにダミーアーバ320a及びダミーアーバ320bを位置させて待機している。
 所定線幅の帯材Wの加工が終了すると、スリッタ100が図示しない帯材形成装置から引き出されて、授受位置Aの近傍に位置決めされる。
 スリッタ100は、クラッチ120を切り離すことによって、駆動部130側の出力軸122とアーバ110a,110b側の入力軸121とを切り離す。
 次いで、スリッタ100は、シリンダ138(図2参照)を駆動させ、ガイドレール134に沿って駆動部130をX1軸方向に移動させる。これによって、アーバ支持部112の後方に空間が確保される。
 この後、駆動部125の駆動によってアーバ支持部112がガイドレール116に沿ってY1軸方向に後退する。これによって、アーバ110a,110bがアーバスタンド114から離脱する。アーバ110a,110bがアーバスタンド114から離脱すると、アーバスタンド114に設けられた図示しない駆動機構が駆動して、ガイドレール115に沿ってアーバスタンド114をX2軸方向に移動させる。これによって、アーバ110a,110bの前方に、スペーサ10及び刃物20の交換が可能な空間が確保される。
 次いで、駆動機構125が前記とは逆に駆動して、アーバ支持部112及びアーバ110a,110bをY1軸方向に前進させ、授受位置Aに待機している第2の刃物保持部320のダミーアーバ320aにアーバ110aを、ダミーアーバ320bにアーバ110bをそれぞれ係合させる。
 この後、送り装置140によって、アーバ110a及びアーバ110bに保持された使用済みのスペーサ10及び刃物20を、第2の刃物保持部320に向けて送る。これにより、アーバ110aのスペーサ10及び刃物20がダミーアーバ320aに受け渡され、アーバ110bのスペーサ10及び刃物20がダミーアーバ320bに受け渡される。
 使用済みのスペーサ10及び刃物20を第2の刃物保持部320に受け渡した後、スリッタ100は、駆動部125を駆動させてアーバ110a,110bをY1軸方向に後退させ、アーバ110a,110bと第2の刃物保持部320との係合を解除して待機する。
 第2の刃物保持部320は、ガイドレール390に沿ってX3軸方向に刃物取出部360側に移動する。同時に、第1の刃物保持部310がガイドレール390に沿ってX3軸方向に授受位置Aまで移動する。
 第1の刃物保持部310が授受位置Aまで移動すると、駆動部125が駆動してアーバ110a,110b及びアーバ支持部112を再び授受位置Aに向けて移動させ、アーバ110aをダミーアーバ310aに、アーバ110bをダミーアーバ310bにそれぞれ係合させる。
 この後、第1の刃物保持部310のモータ331が駆動してねじ軸317を回転させ、ダミーアーバ310a及びダミーアーバ310bのそれぞれに設けられた移動体313をアーバ110a,110bに向けて移動させる。これにより、ダミーアーバ310aからアーバ110aに次に使用するスペーサ10及び刃物20が受け渡され、ダミーアーバ310bからアーバ110bに次に使用するスペーサ10及び刃物20が受け渡される。
 図4に示すクランプ機構を有するアーバ110a,110bにおいては、第1の刃物保持部310からアーバ110a,110bにスペーサ10及び刃物20が受け渡された後に、シリンダ210が駆動して爪212でスペーサ10及び刃物20をクランプする。
 第2の刃物保持部320は、刃物取出部360の近傍でシリンダ325a,325bを駆動してダミーアーバ320a,320bを刃物取出部360側に回動させる。ダミーアーバ320aとダミーアーバ320bは、互いに回動角度位置がずれるように位置決めされる。アーバ110a,110bから第2の刃物保持部320に受け渡された使用済みのスペーサ10は、図9に示す手順でロボット361,365によって一つずつ取り外され、ラック382,384に収納される。
 ラック382,384は、刃物取出部360側が高く、刃物組付部330側が低くなるように傾斜して設けられているので、ロボット361,365からラック382,374に受け渡されたスペーサ10は、刃物取出部360側から刃物組付部330側に移動し、刃物組付部330側に蓄積される。
 また、アーバ110a,110bから第2の刃物保持部320に受け渡された使用済みの刃物20は、ロボット361,365によってダミーアーバ320aとダミーアーバ320bから一つずつ取り出され、フレーム301の替刃保持部302に受け渡される。
[他の実施形態]
 この実施形態では、図12に示すように、一つの刃物保持部320′がアーバ110a,110bから使用済みのスペーサ10及び刃物20を受け取り、アーバ110a,110bに対して次に使用するスペーサ10及び刃物20を受け渡すように構成されている。
 また、ラック382′,384′は、シリンダ等によって傾斜方向を切り換えることができるようになっていて、刃物保持部320′から使用済みのスペーサ10を受け取るときは刃物取出・組付部360′側を持ち上げ、スペーサ10を刃物保持部320′に組み付けるときは、刃物取出・組付部360′の反対側を持ち上げるようにしている。
 この実施形態の刃物交換装置は、以下のように作用する。
 使用済みのスペーサ10及び刃物20をアーバ110a,110bから刃物保持部320′のダミーアーバ320a′,320b′に受け渡し、刃物取出・組付部360′のロボット361,365でダミーアーバ320a′,320b′から使用済みのスペーサ10及び刃物20を取り外してラック382′,384′、替刃保持部302に受け渡す。このとき、ラック382′,384′は刃物取出・組付部360′側が高くなるように傾斜しているので、スペーサ10はこの傾斜によって刃物取出・組付部360′とは反対側に移動する。
 使用済みのスペーサ10及び刃物20を全てダミーアーバ320′から取り外した後、前記シリンダの作用によってラック382′,384′の傾斜方向が切り換わり、スペーサ10が刃物取出・組付部360′側に移動して蓄積される。
 この状態で、ロボット361,365が所定の肉厚のスペーサ10をラック382′,384′から取り出し、ダミーアーバ320′に組み付ける。スペーサ10及び刃物20の組み付け終了後に、ダミーアーバ320a′,320b′が刃物取出・組付部360′から授受位置Aに移動して、次に使用するスペーサ10及び刃物20をアーバ110a,110bに受け渡す。
 この実施形態の刃物交換装置によれば、スペーサ10及び刃物20の交換には多少の時間を要するものの、刃物交換装置を小型化及び簡素化することができ、低廉な価格で提供することができるほか、設置面積も小さくすることができるという利点がある。
本発明の刃物交換装置の全体構成を説明するための平面図である。 図1の刃物交換装置の側面図である。 図1のスリッタを拡大した平面図である アーバに設けたクランプ機構の一例にかかる部分断面図である。 第1の刃物保持部及び第2の刃物保持部の平面図である。 図5のダミーアーバの側面図である。 図7(a)はダミーアーバの先端部分を拡大した縦断面図、図7(b)は図7(a)のI−I方向断面図である。 刃物取出部の拡大平面図である。 引出装置の作用を説明する概略平面図である。 引出装置を刃物組付部に設けた場合における当該引出装置の作用を説明する概略平面図である。 刃物組付部のロボットを制御するための制御装置のブロック図である。 刃物交換装置の他の実施形態にかかる平面図である。 本発明の従来例にかかり、特開平5−138429号公報に記載されたスリッタのアーバ部分の構成を説明するための断面図である。
符号の説明
 10 スペーサ
 20 刃物
 100 スリッタ
 110a,110b アーバ
 112 アーバ支持部
 114 アーバスタンド
 120 クラッチ
 130 駆動部
 300 刃物交換装置
 301 フレーム
 302 替刃保持部(貯蔵部)
 310 第1の刃物保持部
 310a,310b ダミーアーバ
 320 第2の刃物保持部
 320a,320b ダミーアーバ
 330 刃物組付部
 331,335 ロボット(多関節アームロボット)
 341,346 引出装置
 360 刃物取出部
 361,365 ロボット(多関節アームロボット)
 371,376 引出装置(引出手段)
 382,384 ラック(貯蔵部)
 400 制御装置

Claims (3)

  1.  回転自在なアーバに、スペーサを介して所定の間隔で複数の刃物を配置したスリッタと、
     このスリッタに取り付けるための前記スペーサ及び刃物を貯蔵する刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部と、
     前記刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部から前記スペーサ及び刃物を取り出すための第一のロボットと、
     前記スリッタで使用した前記スペーサ及び刃物を前記貯蔵部へ戻すための第二のロボットとを備えたスリッタ用刃物交換装置において、
     前記スペーサ及び刃物の貯蔵部が、前記第一ロボットと第二のロボットの間に配置され、かつ、前記スペーサ貯蔵部のスペーサ収納部を前記第二のロボット側から前記第一のロボット側に傾斜させたことを特徴としたスリッタ用刃物交換装置。
  2.  回転自在なアーバに、スペーサを介して所定の間隔で複数の刃物を配置したスリッタと、
     このスリッタに取り付けるための前記スペーサ及び刃物を収納する刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部と、
     前記刃物の貯蔵部及びスペーサの貯蔵部から前記スペーサ及び刃物を取り出すとともに、前記スリッタで使用した前記スペーサ及び刃物を前記貯蔵部へ戻すためのロボットとを備えたスリッタ用刃物交換装置において、
     前記スペーサ及び刃物の貯蔵部が前記ロボットの動作範囲内に配置され、かつ、前記ロボットが前記スペーサを前記スペーサ貯蔵部から取り出すときには、前記スペーサ貯蔵部におけるスペーサ収納部の該ロボット側が高くなるように傾斜し、前記ロボットが前記スペーサを前記スペーサ貯蔵部へ収納するときには前記スペーサ収納部の該ロボット側が高くなるように傾斜することを特徴としたスリッタ用刃物交換装置。
  3.  前記スペーサの貯蔵部におけるスペーサ収納部が、スペーサの肉厚ごとに分類してある請求項1または2記載のスリッタ用刃物交換装置。
JP2003408775A 2003-12-08 2003-12-08 スリッタ用刃物交換装置 Pending JP2004136443A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003408775A JP2004136443A (ja) 2003-12-08 2003-12-08 スリッタ用刃物交換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003408775A JP2004136443A (ja) 2003-12-08 2003-12-08 スリッタ用刃物交換装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000355823A Division JP3515952B2 (ja) 2000-11-22 2000-11-22 スリッタの刃物交換装置及び刃物交換方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004136443A true JP2004136443A (ja) 2004-05-13

Family

ID=32463973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003408775A Pending JP2004136443A (ja) 2003-12-08 2003-12-08 スリッタ用刃物交換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004136443A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101092748B1 (ko) 2010-01-21 2011-12-09 장영찬 다관절 로봇을 이용한 나이프세트 교환시스템
KR101108565B1 (ko) * 2008-08-13 2012-01-30 주식회사 에스에프에이 자동 나이프 조립체 체인징 장치
CN102407538A (zh) * 2010-09-26 2012-04-11 江苏航天鸿鹏数控机械有限公司 一种模切机的上工作台刀模固定装置
KR101185066B1 (ko) 2012-02-08 2012-09-20 (주) 대화산기 슬리터의 커팅툴 자동 교체를 위한 더미 샤프트 장치
KR101263440B1 (ko) 2012-07-26 2013-05-10 (주) 대화산기 슬리팅 라인의 커팅 툴 자동교체 설비를 위한 툴 배치 및 교체 방법

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101108565B1 (ko) * 2008-08-13 2012-01-30 주식회사 에스에프에이 자동 나이프 조립체 체인징 장치
KR101092748B1 (ko) 2010-01-21 2011-12-09 장영찬 다관절 로봇을 이용한 나이프세트 교환시스템
CN102407538A (zh) * 2010-09-26 2012-04-11 江苏航天鸿鹏数控机械有限公司 一种模切机的上工作台刀模固定装置
KR101185066B1 (ko) 2012-02-08 2012-09-20 (주) 대화산기 슬리터의 커팅툴 자동 교체를 위한 더미 샤프트 장치
KR101263440B1 (ko) 2012-07-26 2013-05-10 (주) 대화산기 슬리팅 라인의 커팅 툴 자동교체 설비를 위한 툴 배치 및 교체 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3515952B2 (ja) スリッタの刃物交換装置及び刃物交換方法
JPS6039039A (ja) 工具交換装置付き工具マガジン
EP2163334B1 (en) Machine comprising a drum having workpiece supporting spindles movable in the direction of the longitudinal axis of the drum
KR20120085651A (ko) 금속박판 가공기용 공구홀더를 포함하는 금속박판 장착 장치 및 인출 장치
RU1799321C (ru) Магазин инструментов дл станков
JP2004136443A (ja) スリッタ用刃物交換装置
JPS6219373A (ja) 研削盤のためのといし車交換システム
JPH0683941B2 (ja) 工作機械の自動工具交換装置
WO2004026514A1 (ja) スリッタースタンドの刃替装置および刃替方法
JP4330413B2 (ja) 自動工具交換装置
CN212577521U (zh) 一种车床用盲板固定工装
JP2003291046A (ja) 自動工具交換装置
JP2011110611A (ja) 加工方法及び加工装置
JPH0310462B2 (ja)
JPS6195845A (ja) 多頭工作機用自動工具交換装置
JP2732016B2 (ja) 工具交換アーム付刃物台を有する旋盤
JPH0120029B2 (ja)
JP2007118186A (ja) スリッタースタンドの刃替装置および刃替方法
JPH0229458B2 (ja)
JPH08309640A (ja) 自動工具交換装置
JP2577402Y2 (ja) 自動工具交換装置
CN117428539A (zh) 一种五轴立式加工中心双刀库结构
JPH02109654A (ja) 自動ノズル交換装置
CN115592447A (zh) 一种高效钻铣机床
JP3477433B2 (ja) スリッタの刃物クランプ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070403

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02