JP2004136336A - 機械プレス - Google Patents
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Abstract
【課題】本願発明は、プレス加工に適した最適加工速度とエネルギを確保でき、生産性に適したスライドの下降速度と上昇速度が得られる機械プレスを提供する。
【解決手段】プレス加工はメインモータで駆動されるフライホイールの回転エネルギで行い、プレス加工前後のスライドの昇降運動は油圧モータで行う構成にする。
【選択図】 図2
【解決手段】プレス加工はメインモータで駆動されるフライホイールの回転エネルギで行い、プレス加工前後のスライドの昇降運動は油圧モータで行う構成にする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は機械プレスに関するものである。更に詳しく言えば、主に絞り加工、コイニング加工及びファインブランキング加工に適した機械プレスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、スライドの下降速度をプレス加工に適したものにし、且つクランク軸の1回転あるいはスライドの1往復運動であるサイクルタイムを短くして、生産性を上げるために、リンクプレスあるいはサーボモータを駆動源とするサーボプレスが多用されるようになってきた。
【0003】
リンクプレスとしては、メインギヤとクランク軸との間に所謂ウイットウオース機構を介在させる構造が良く採用される。(例えば、特許文献1参照。)プレス加工を行う間だけスライドをゆっくり下降させ、プレス加工に入る前とプレス加工終了後はスライドの昇降速度を速める。このようなスライドの運動によって、好ましいプレス加工が行われ、且つサイクルタイムが短くなり、生産性が確保される。
【0004】
サーボプレスとしては、クランク軸にサーボモータを直接連結したもの(例えば、特許文献2参照)や、ナックル機構をサーボモータで駆動するもの(例えば、特許文献3参照。)がある。これらサーボモータを用いたものは、スライドの昇降速度を自由に変えられる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10ー225797
【特許文献2】
特開2000ー288792
【特許文献3】
特開2002ー103089
【0006】
前記特許文献1に示す構造のものは、フライホイールを有しているから、プレス加工に要するエネルギが十分に供給されることからエネルギの点では問題ないが、下降速度が固定的であってプレス加工に最適なスライドの下降速度を得ることが容易でない。
【0007】
前記特許文献2及び3の場合は、指令によって速度を自由に変えられるからプレス加工に最適な速度を得ることは容易であるが、プレス加工に要するエネルギを確保するためには、サーボモータを大きくする必要がある。通常、サーボモータの容量はフライホイールを有するプレスに用いられる3相誘導電動機の出力の10倍以上になる。加えて、市場性の点で大容量のサーボモータを入手するのが容易でないことから複数のサーボモータを用いることもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、プレス加工に適した最適加工速度とエネルギを確保でき、生産性に適したスライドの下降速度と上昇速度が得られる機械プレスを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
プレス加工はメインモータで駆動されるフライホイールの回転エネルギで行い、プレス加工前後のスライドの昇降運動は油圧モータで行う構成にする。更に詳しく言えば、請求項1の発明は、フライホイールを有する機械プレスにおいて、動力伝達装置を介してスライドを昇降させるための、前記フライホイールを駆動するメインモータとは別の駆動源である油圧モータを設け、クラッチで切り替える。請求項2の発明は、フライホイールを有する機械プレスにおいて、動力伝達装置を介してスライドを昇降させるための、前記フライホイールを駆動するメインモータとは別の駆動源である油圧モータを設け、クラッチで切り替えることにより、プレス加工する間は前記フライホイールを利用し、プレス加工前とプレス加工後は前記油圧モータを利用する構成とした。請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて前記プレス加工に先立ち、前記油圧モータによる駆動をフライホイールによる駆動に切り替える時点において、前記動力伝達装置側の回転速度をフライホイール側の回転速度にほぼ一致させる構成とした。請求項4の発明は、請求項2又は請求項3の構成に加えて、前記プレス加工が終了後前記フライホイールによる駆動を前記油圧モータによる駆動に切り替える時点において、前記油圧モータ側の回転速度を前記動力伝達装置側の回転速度にほぼ一致させる構成にした。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1から図5及び図9により、第1実施例について説明する。尚、図4と図5は左側面図であるが、図5は、動力の伝達状態を解り易くするために各部材の位置を展開して表示してある。機械プレス1は、フレーム2にスライド3、ボルスタ4及びスライド3を昇降させるためのメインモータ18、油圧モータ21及び動力伝達装置等が組込まれて成り立っている。スライド3は、ガイド13によって案内され、昇降する。
【0011】
スライド3の下面に上型が取付けられ、ボルスタ4の上面に下型が組付けられ、これら上下型の間に供給された素材はスライド3の昇降運動に伴なってプレス加工が施され加工品が得られる。これらの構成は、従来の機械プレスと変わりはない。尚、防振具5は、機械プレス1の振動が基礎に伝達されるのを防ぐためのものである。
【0012】
メインモータ18は、フレーム2に設けられている。メインモータ18は、後述のベルト20を張るために位置調整可能にフレーム2に固定されている。メインモータ18の出力軸にはプーリ19が固定されている。
【0013】
フレーム2には、フライホイールが回転自在に設けられている。プーリ19とフライホイール11にはベルトが掛けられている。フライホイール11は、プーリ19とベルト20を介してメインモータ18で駆動され、回転する。メインモータ18には、回転数を制御するためのタコジェネ26が設けられている。
【0014】
ドライブ軸27はフライホイール11を貫通して設けられている。フライホイール11には、クラッチ17が内装されている。ドライブ軸27はクラッチ17を介して、フライホイール11によって駆動され回転する。即ち、クラッチ17が「入り」でドライブ軸27はフライホイール11と同じ回転数で回転する。ドライブ軸27には、ドライブギヤ10が設けられている。
【0015】
中間ピン29は、フレーム2に回り止めされた状態で設けられている。中間ピン29には、中間ギヤ15と中間ピニオン16が回転自在に嵌合されている。本実施例においては、中間ギヤ15と中間ピニオン16は一体物になっている。場合によっては、これらを別に製造し、回り止めを施しても良い。中間ギヤ15は、前記ドライブギヤ10と噛み合っている。
【0016】
クランク軸8は、フレーム2に回転自在に設けられている。クランク軸8は、フレーム2に設けられた軸受によって支持され回転自在になっている。クランク軸8の端部には、メインギヤ9が設けられている。メインギヤ9の中心に明けられた穴に、クランク軸9の端部が嵌合し、回り止めされている。クランク軸8の端部にはエンコーダ39が設けられている。エンコーダ39は、アブソリュートエンコーダであって、クランク軸8の回転角度を検出する。即ち、エンコーダ39によって、スライド3の高さ位置が特定できる。
【0017】
フレーム2には、油圧モータ21が設けられている。油圧モータ21は、出力軸側にクラッチブレーキ22を有している。このクラッチとブレーキは分離型であって、夫々の「入り」と「切り」が独立に制御できるものである。油圧モータ21は、クラッチブレーキ22を介してフレーム2に固定されている。油圧モータ21の出力軸には、油圧モータ軸24が設けられている。
【0018】
油圧モータ軸24には、アプローチギヤ23が設けられている。アプローチギヤー23の中心に明けられた穴に油圧モータ軸24が嵌合している。アプローチギヤ23と油圧モータ軸24は、スプライン機構によって回り止めされている。アプローチギヤ23は、前記メインギヤ9と噛み合っている。尚、油圧モータ軸24の先端部は、フレーム2によって回転自在に支持されている。
【0019】
フレーム2の近傍に油圧ポンプユニット38が設けられている。油圧ポンプユニット38は、圧油を発生させ、これを前記油圧モータ21に供給するものである。従って、通常油圧ポンプユニット38は、フレーム2の近傍で、油圧モータ21の下方の床に配備される。油圧ポンプユニット38は、ポンプ駆動用モータ34、ポンプ用フライホイール35、可変容量ポンプ37等で構成されている。可変容量ポンプ37から油圧モータ21まで圧油供給用の配管と、油圧モータ21から油圧ポンプユニット38のタンクまで、戻油を戻す配管が設けられている。
【0020】
上記油圧ポンプユニット38は、既に同出願人によって特許出願されていて、公知である(特開2001ー193637)ので、合目的に説明する。ポンプ駆動用モータ34の出力軸にプーリ40が設けられ、プーリ40とポンプ用フライホイール35にベルト41が掛けられている。ポンプ用フライホイール35には、ポンプ用クラッチブレーキ36が内装されている。ポンプ用フライホイール35を貫通して出力軸が回転自在に設けられている。該出力軸は、ポンプ用クラッチブレーキ36のクラッチが「入り」の場合にポンプ用フライホイール35と同じ回転数で回転する。該出力軸と可変容量ポンプ37の被駆動軸とがカップリング42で連結されている。
【0021】
可変容量ポンプ37は、ハウジング45に対して傾斜板46を傾斜させることによって、吐出量が可変の構造になっている。傾斜板46は、サーボモータ43とねじ棒44で構成されたねじ機構によって傾斜角度を変えることができる。当該可変容量ポンプ37を用いることによって、油圧モータ21の回転速度を可変にすることができる。
【0022】
前記出力軸にエンコーダ25が設けられている。エンコーダ25は、可変容量ポンプ37の回転数を検出するものである。可変容量ポンプ37の吐出量は、エンコーダ25によって検出された回転数即ち可変容量ポンプ37の前記被駆動軸の回転数と傾斜板46の傾斜角度から算出される。更に、該吐出量から油圧モータ21の回転数が算出される。
【0023】
クランク軸8の偏心部8aと他の部材とにより、滑り案内機構6が構成されている。即ち、偏心部8aの上下に夫々滑り子が係合され、偏心部8aと上下の滑り子は、矩形の空間を有する枠体内に収納されている。前記上下の滑り子の外周の平面部は当該枠体の内面で摺動自在に案内されている。
【0024】
前記枠体の下部にはねじ棒12aが形成され、全体としてアジャスト部材12になっている。アジャスト部材12と他の部材によって位置調整機構7が構成されている。位置調整機構7は、所謂スライド調節装置に関するものである。ねじ棒12a、これに螺号するウオームホイール、当該ウオームホイールと噛み合うウオームシャフト等によって位置調整機構7が構成されている。
【0025】
前記アジャスト部材12は、スライド3に明けられたガイド穴によって、案内され、スライド3に対して上下方向に出没するようになっている。
【0026】
クランク軸8が回転すると滑り案内機構6によって、スライド3は昇降する。
【0027】
図1のバランサ14は、スライド3を上方に懸垂し、駆動部分のガタ(クリアランス)がプレス加工に及ぼす悪影響を除去するものである。
【0028】
以下作用について説明する。エンコーダ39により、スライド3を上死点に位置させ、クラッチ17は「切り」で、クラッチブレーキ22のクラッチは「入り」、ブレーキは「切り」の状態にし、メインモータ18を起動し、フライホイール11を回転させておく。フライホイール11が一定速度で回転しているが、クラッチ17が「切り」であるからドライブ軸は駆動されていない。以下、フライホイール11の回転数をNwとする。更に、フライホイール11の回転速度をフライホイール側の回転速度と呼ぶ。
【0029】
この状態で油圧モータ21を起動する。アプローチギヤ23、メインギヤ9、クランク軸8、滑り案内機構6等を介してスライド3は上死点から下降する。他方、アプローチギヤ23、メインギヤ9、中間ピニオン16、ドライブギヤ10を介してドライブ軸27が回転する。以下、ドライブ軸27の回転数をNdとする。更に、ドライブ軸27の回転速度を動力伝達装置側の回転速度と呼ぶ。
【0030】
図9において、スライド3がA点迄下降したら(スライド3の位置は、前述の如くエンコーダ39で判定される)サーボモータ43に指令を与え、B点の位置で前記NdがNwになるように制御する。即ち、A点からB点において動力伝達装置側の回転速度をフライホイール側の回転速度に一致させる。
【0031】
前記フライホイール11の回転数Nwは、メインモータ18の回転数を、フライホイール11とプーリ19の半径の比で割ったものになる。他方、前記ドライブ軸27の回転数は、油圧モータ21の回転数を、メインギヤ9の歯数とアプローチギヤ23の歯数の比で割り、それを中間ピニオン16の歯数とメインギヤ9の歯数の比で割り、更にそれをドライブギヤ10の歯数と中間ギヤ15の歯数の比で割れば算出できる。
【0032】
即ち、メインモータ18の回転数が分かればフライホイール11の回転数Nwは分かり、同様にして、油圧モータ21の回転数が分かればドライブ軸27の回転数Ndが分かる。逆にドライブ軸27の回転数Ndの目標値に対して油圧モータ21の回転数は特定できる。
【0033】
よって、タコジェネ26によってメインモータ18の回転数を検知し、油圧モータ21によって、ドライブ軸27の回転数Ndをフライホイール11の回転数Nwに追従させることができる。ここで、アプローチギヤ23の回転速度を動力伝達装置側の回転速度と呼ぶ。
【0034】
B点においてクラッチブレーキ22のクラッチを「切り」(ブレーキは「切り」のままとする)クラッチ17を「入り」にする。スライド3は、フライホイール11側の回転力によって駆動され、下降する。
【0035】
スライド3がC点の位置にきたときに、クラッチ17を「切り」にし、クラッチブレーキ22のクラッチを「入り」(ブレーキは、「切り」のままとする)にする。C点からスライド3は油圧モータ側の動力で駆動され、上昇する。C点からD点において加速し、その後は高速で上死点に至り停止する。プレス加工は、B点からC点の間で行なわれる。この間のスライド3の動きは、一般的にはサインカーブに近似したものになる。運転が終わったときには、クラッチブレーキ22のブレーキを「入り」にして、不測の起動を防止する。
【0036】
上記の作用を要約すれば、フライホイール11のエネルギを用いてプレス加工を行い、プレス加工の前後においては、スライド3を油圧モータ21で昇降させると共に、B点において動力伝達装置側の回転速度をフライホイール側の回転速度に一致させる。更にC点において、油圧モータ側の回転速度を動力伝達装置側の回転速度にほぼ一致させる。このことによって、クラッチの衝撃を無くす。通常のクラッチの如く、クラッチの衝撃が心配ない場合には、A点からB点にかけての減速と、C点からD点にかけての加速は不要とし、A点、D点における動力伝達装置側の速度で、夫々B点及びC点においてクラッチを「入り」にしても良い。
【0037】
本実施例の制御においては、ベルト20の滑りを無視して、タコジェネ26の出力でフライホイール11の回転数Nwを算出したが、更に正確に制御したい場合は、タコジェネ26に代えて、フライホイール11の回転数を直接検出するセンサ(例えばエンコーダ)を使用すれば良い。
【0038】
本実施例においては、図9におけるB点からC点の間、油圧モータ21でフライホイール11の回転数を追従する構成になっているが、多くの加工エネルギを要しないプレス加工においてはフライホイール11の回転のスピードドロップが小さいことから、前記追従はせずに、C点までB点での回転数の運転を続けても良い。
【0039】
上記の如く、フライホイール11の回転数の検出、及び図9におけるB点からC点の間の油圧モータ21の制御の方式は夫々2種類あるが、これらを適宜組み合わせることは容易である。
【0040】
更に、油圧モータ21の回転数を制御するのにエンコーダ25を用いているが、エンコーダ25は油圧モータ21の回転数を直接検出する位置に設けても良い。
【0041】
以下、第2実施例に付いて図6、図7及び図8を用いて説明する。尚、滑り案内機構6、位置調整機構7、スライド3、ボルスタ4、油圧ポンプユニット38及び図9のスライド3の動きに関しては第1実施例と変わらないので説明は割愛する。フライフォイール11は、フレーム2に回転自在に設けられている。フライホイール11は、その軸心をクランク軸8の軸心に一致する位置及び向きに配備されている。
【0042】
ドライブ軸27は、フライホイール11を貫通して設けられている。フライホイール11には、クラッチ17が内装されている。クラッチ「入り」でフライホイール11の回転がドライブ軸に伝達される構造になっている。ドライブ軸27にはドライブギヤ10が設けられている。ドライブ軸27の端部は、クランク軸8の端部で軸心に明けられた穴に嵌合され、ドライブ軸の端部は回転自在に支持されている。
【0043】
フレーム2に油圧モータ21が設けられている。油圧モータ21は、クラッチブレーキ22を介して固定されている。油圧モータ21は、前述の如く、油圧ポンプユニット38で駆動され、回転速度が制御される。
【0044】
油圧モータ21の出力軸には、油圧モータ軸24が連結されている。油圧ボモータ軸24には、中空体32が回転自在に嵌合している。中空体32には中間ギヤ15と中間ピニオン16が設けられている。中間ギヤ15は前記ドライブギヤ10と噛み合っている。ドライブギヤ10と中間ギヤ15によって減速機構が構成されている。
【0045】
前記中空体32と同じ中空体32が、前記ドライブ軸27の対称位置に設けられている。即ち、中間ギヤ15及び中間ピニオン16も全体で2個ずつ設けられている。中間ピニオン16、16は、クランク軸8の端部に固定されたメインギヤ9と噛み合っている。尚、クランク軸8にエンコーダ39が連結されている。該エンコーダは第1実施例のエンコーダ39に相当する。
【0046】
フレーム2にブレーキ28が設けられている。ブレーキ28は、ブレーキ軸30を有し、ブレーキ軸30にはブレーキピニオン31が設けられている。ブレーキピニオン31は、前記中間ギヤ15と噛み合っている。ブレーキ28は、運転を終了した時点で「入り」にして不測の起動を防止する。これは、第1実施例におけるクラッチブレーキ22のブレーキに相当するものである。
【0047】
上記第2実施例は、中間ギヤ15と中間ピニオン16が2個ずつあるので、これらのギヤとメインギヤ9が小さくてすみ、駆動機構がコンパクトになっている。
【0048】
【発明の効果】
本願発明によれば、プレス加工に適した最適加工速度とエネルギを確保でき、生産性に適したスライドの下降速度と上昇速度が得られる機械プレスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における一部断面の正面図
【図2】第1実施例における一部断面の背面図
【図3】第1実施例における一部断面の上面図(展開図)
【図4】第1実施例における一部断面の左側面図
【図5】第1実施例における一部断面の左側面図(展開図)
【図6】第2実施例における一部断面の背面図
【図7】第2実施例における一部断面の上面図
【図8】第2実施例における一部断面の左側面図
【図9】スライドの動きを示す説明図
【符号の説明】
1は機械プレス、2はフレーム、3はスライド、4はボルスタ、5は防振具、6は滑り案内機構、7は位置調整機構、8はクランク軸、8aは偏心部、9はメインギヤ、10はドライブギヤ、11はフライホイール、12はアジャスト部材、12aはねじ棒、13はガイド、14はバランサ、15は中間ギヤ、16は中間ピニオン、17はクラッチ、18はメインモータ、19はプーリ、20はベルト、21は油圧モータ、22はクラッチブレーキ、23はアプローチギヤ、24は油圧モータ軸、25はエンコーダ、26はタコジェネ、27はドライブ軸、28はブレーキ、29は中間ピン、30はブレーキ軸、31はブレーキピニオン、32は中空体、34はポンプ駆動用モータ、35はポンプ用フライホイール、36はポンプ用クラッチブレーキ、37は可変容量ポンプ、38は油圧ポンプユニット、39はエンコーダ、40はプーリ、41はベルト、42はカップリング、43はサーボモータ、44はねじ棒、45はハウジング、46は傾斜板である。
【発明の属する技術分野】
本願発明は機械プレスに関するものである。更に詳しく言えば、主に絞り加工、コイニング加工及びファインブランキング加工に適した機械プレスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、スライドの下降速度をプレス加工に適したものにし、且つクランク軸の1回転あるいはスライドの1往復運動であるサイクルタイムを短くして、生産性を上げるために、リンクプレスあるいはサーボモータを駆動源とするサーボプレスが多用されるようになってきた。
【0003】
リンクプレスとしては、メインギヤとクランク軸との間に所謂ウイットウオース機構を介在させる構造が良く採用される。(例えば、特許文献1参照。)プレス加工を行う間だけスライドをゆっくり下降させ、プレス加工に入る前とプレス加工終了後はスライドの昇降速度を速める。このようなスライドの運動によって、好ましいプレス加工が行われ、且つサイクルタイムが短くなり、生産性が確保される。
【0004】
サーボプレスとしては、クランク軸にサーボモータを直接連結したもの(例えば、特許文献2参照)や、ナックル機構をサーボモータで駆動するもの(例えば、特許文献3参照。)がある。これらサーボモータを用いたものは、スライドの昇降速度を自由に変えられる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10ー225797
【特許文献2】
特開2000ー288792
【特許文献3】
特開2002ー103089
【0006】
前記特許文献1に示す構造のものは、フライホイールを有しているから、プレス加工に要するエネルギが十分に供給されることからエネルギの点では問題ないが、下降速度が固定的であってプレス加工に最適なスライドの下降速度を得ることが容易でない。
【0007】
前記特許文献2及び3の場合は、指令によって速度を自由に変えられるからプレス加工に最適な速度を得ることは容易であるが、プレス加工に要するエネルギを確保するためには、サーボモータを大きくする必要がある。通常、サーボモータの容量はフライホイールを有するプレスに用いられる3相誘導電動機の出力の10倍以上になる。加えて、市場性の点で大容量のサーボモータを入手するのが容易でないことから複数のサーボモータを用いることもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、プレス加工に適した最適加工速度とエネルギを確保でき、生産性に適したスライドの下降速度と上昇速度が得られる機械プレスを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
プレス加工はメインモータで駆動されるフライホイールの回転エネルギで行い、プレス加工前後のスライドの昇降運動は油圧モータで行う構成にする。更に詳しく言えば、請求項1の発明は、フライホイールを有する機械プレスにおいて、動力伝達装置を介してスライドを昇降させるための、前記フライホイールを駆動するメインモータとは別の駆動源である油圧モータを設け、クラッチで切り替える。請求項2の発明は、フライホイールを有する機械プレスにおいて、動力伝達装置を介してスライドを昇降させるための、前記フライホイールを駆動するメインモータとは別の駆動源である油圧モータを設け、クラッチで切り替えることにより、プレス加工する間は前記フライホイールを利用し、プレス加工前とプレス加工後は前記油圧モータを利用する構成とした。請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて前記プレス加工に先立ち、前記油圧モータによる駆動をフライホイールによる駆動に切り替える時点において、前記動力伝達装置側の回転速度をフライホイール側の回転速度にほぼ一致させる構成とした。請求項4の発明は、請求項2又は請求項3の構成に加えて、前記プレス加工が終了後前記フライホイールによる駆動を前記油圧モータによる駆動に切り替える時点において、前記油圧モータ側の回転速度を前記動力伝達装置側の回転速度にほぼ一致させる構成にした。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1から図5及び図9により、第1実施例について説明する。尚、図4と図5は左側面図であるが、図5は、動力の伝達状態を解り易くするために各部材の位置を展開して表示してある。機械プレス1は、フレーム2にスライド3、ボルスタ4及びスライド3を昇降させるためのメインモータ18、油圧モータ21及び動力伝達装置等が組込まれて成り立っている。スライド3は、ガイド13によって案内され、昇降する。
【0011】
スライド3の下面に上型が取付けられ、ボルスタ4の上面に下型が組付けられ、これら上下型の間に供給された素材はスライド3の昇降運動に伴なってプレス加工が施され加工品が得られる。これらの構成は、従来の機械プレスと変わりはない。尚、防振具5は、機械プレス1の振動が基礎に伝達されるのを防ぐためのものである。
【0012】
メインモータ18は、フレーム2に設けられている。メインモータ18は、後述のベルト20を張るために位置調整可能にフレーム2に固定されている。メインモータ18の出力軸にはプーリ19が固定されている。
【0013】
フレーム2には、フライホイールが回転自在に設けられている。プーリ19とフライホイール11にはベルトが掛けられている。フライホイール11は、プーリ19とベルト20を介してメインモータ18で駆動され、回転する。メインモータ18には、回転数を制御するためのタコジェネ26が設けられている。
【0014】
ドライブ軸27はフライホイール11を貫通して設けられている。フライホイール11には、クラッチ17が内装されている。ドライブ軸27はクラッチ17を介して、フライホイール11によって駆動され回転する。即ち、クラッチ17が「入り」でドライブ軸27はフライホイール11と同じ回転数で回転する。ドライブ軸27には、ドライブギヤ10が設けられている。
【0015】
中間ピン29は、フレーム2に回り止めされた状態で設けられている。中間ピン29には、中間ギヤ15と中間ピニオン16が回転自在に嵌合されている。本実施例においては、中間ギヤ15と中間ピニオン16は一体物になっている。場合によっては、これらを別に製造し、回り止めを施しても良い。中間ギヤ15は、前記ドライブギヤ10と噛み合っている。
【0016】
クランク軸8は、フレーム2に回転自在に設けられている。クランク軸8は、フレーム2に設けられた軸受によって支持され回転自在になっている。クランク軸8の端部には、メインギヤ9が設けられている。メインギヤ9の中心に明けられた穴に、クランク軸9の端部が嵌合し、回り止めされている。クランク軸8の端部にはエンコーダ39が設けられている。エンコーダ39は、アブソリュートエンコーダであって、クランク軸8の回転角度を検出する。即ち、エンコーダ39によって、スライド3の高さ位置が特定できる。
【0017】
フレーム2には、油圧モータ21が設けられている。油圧モータ21は、出力軸側にクラッチブレーキ22を有している。このクラッチとブレーキは分離型であって、夫々の「入り」と「切り」が独立に制御できるものである。油圧モータ21は、クラッチブレーキ22を介してフレーム2に固定されている。油圧モータ21の出力軸には、油圧モータ軸24が設けられている。
【0018】
油圧モータ軸24には、アプローチギヤ23が設けられている。アプローチギヤー23の中心に明けられた穴に油圧モータ軸24が嵌合している。アプローチギヤ23と油圧モータ軸24は、スプライン機構によって回り止めされている。アプローチギヤ23は、前記メインギヤ9と噛み合っている。尚、油圧モータ軸24の先端部は、フレーム2によって回転自在に支持されている。
【0019】
フレーム2の近傍に油圧ポンプユニット38が設けられている。油圧ポンプユニット38は、圧油を発生させ、これを前記油圧モータ21に供給するものである。従って、通常油圧ポンプユニット38は、フレーム2の近傍で、油圧モータ21の下方の床に配備される。油圧ポンプユニット38は、ポンプ駆動用モータ34、ポンプ用フライホイール35、可変容量ポンプ37等で構成されている。可変容量ポンプ37から油圧モータ21まで圧油供給用の配管と、油圧モータ21から油圧ポンプユニット38のタンクまで、戻油を戻す配管が設けられている。
【0020】
上記油圧ポンプユニット38は、既に同出願人によって特許出願されていて、公知である(特開2001ー193637)ので、合目的に説明する。ポンプ駆動用モータ34の出力軸にプーリ40が設けられ、プーリ40とポンプ用フライホイール35にベルト41が掛けられている。ポンプ用フライホイール35には、ポンプ用クラッチブレーキ36が内装されている。ポンプ用フライホイール35を貫通して出力軸が回転自在に設けられている。該出力軸は、ポンプ用クラッチブレーキ36のクラッチが「入り」の場合にポンプ用フライホイール35と同じ回転数で回転する。該出力軸と可変容量ポンプ37の被駆動軸とがカップリング42で連結されている。
【0021】
可変容量ポンプ37は、ハウジング45に対して傾斜板46を傾斜させることによって、吐出量が可変の構造になっている。傾斜板46は、サーボモータ43とねじ棒44で構成されたねじ機構によって傾斜角度を変えることができる。当該可変容量ポンプ37を用いることによって、油圧モータ21の回転速度を可変にすることができる。
【0022】
前記出力軸にエンコーダ25が設けられている。エンコーダ25は、可変容量ポンプ37の回転数を検出するものである。可変容量ポンプ37の吐出量は、エンコーダ25によって検出された回転数即ち可変容量ポンプ37の前記被駆動軸の回転数と傾斜板46の傾斜角度から算出される。更に、該吐出量から油圧モータ21の回転数が算出される。
【0023】
クランク軸8の偏心部8aと他の部材とにより、滑り案内機構6が構成されている。即ち、偏心部8aの上下に夫々滑り子が係合され、偏心部8aと上下の滑り子は、矩形の空間を有する枠体内に収納されている。前記上下の滑り子の外周の平面部は当該枠体の内面で摺動自在に案内されている。
【0024】
前記枠体の下部にはねじ棒12aが形成され、全体としてアジャスト部材12になっている。アジャスト部材12と他の部材によって位置調整機構7が構成されている。位置調整機構7は、所謂スライド調節装置に関するものである。ねじ棒12a、これに螺号するウオームホイール、当該ウオームホイールと噛み合うウオームシャフト等によって位置調整機構7が構成されている。
【0025】
前記アジャスト部材12は、スライド3に明けられたガイド穴によって、案内され、スライド3に対して上下方向に出没するようになっている。
【0026】
クランク軸8が回転すると滑り案内機構6によって、スライド3は昇降する。
【0027】
図1のバランサ14は、スライド3を上方に懸垂し、駆動部分のガタ(クリアランス)がプレス加工に及ぼす悪影響を除去するものである。
【0028】
以下作用について説明する。エンコーダ39により、スライド3を上死点に位置させ、クラッチ17は「切り」で、クラッチブレーキ22のクラッチは「入り」、ブレーキは「切り」の状態にし、メインモータ18を起動し、フライホイール11を回転させておく。フライホイール11が一定速度で回転しているが、クラッチ17が「切り」であるからドライブ軸は駆動されていない。以下、フライホイール11の回転数をNwとする。更に、フライホイール11の回転速度をフライホイール側の回転速度と呼ぶ。
【0029】
この状態で油圧モータ21を起動する。アプローチギヤ23、メインギヤ9、クランク軸8、滑り案内機構6等を介してスライド3は上死点から下降する。他方、アプローチギヤ23、メインギヤ9、中間ピニオン16、ドライブギヤ10を介してドライブ軸27が回転する。以下、ドライブ軸27の回転数をNdとする。更に、ドライブ軸27の回転速度を動力伝達装置側の回転速度と呼ぶ。
【0030】
図9において、スライド3がA点迄下降したら(スライド3の位置は、前述の如くエンコーダ39で判定される)サーボモータ43に指令を与え、B点の位置で前記NdがNwになるように制御する。即ち、A点からB点において動力伝達装置側の回転速度をフライホイール側の回転速度に一致させる。
【0031】
前記フライホイール11の回転数Nwは、メインモータ18の回転数を、フライホイール11とプーリ19の半径の比で割ったものになる。他方、前記ドライブ軸27の回転数は、油圧モータ21の回転数を、メインギヤ9の歯数とアプローチギヤ23の歯数の比で割り、それを中間ピニオン16の歯数とメインギヤ9の歯数の比で割り、更にそれをドライブギヤ10の歯数と中間ギヤ15の歯数の比で割れば算出できる。
【0032】
即ち、メインモータ18の回転数が分かればフライホイール11の回転数Nwは分かり、同様にして、油圧モータ21の回転数が分かればドライブ軸27の回転数Ndが分かる。逆にドライブ軸27の回転数Ndの目標値に対して油圧モータ21の回転数は特定できる。
【0033】
よって、タコジェネ26によってメインモータ18の回転数を検知し、油圧モータ21によって、ドライブ軸27の回転数Ndをフライホイール11の回転数Nwに追従させることができる。ここで、アプローチギヤ23の回転速度を動力伝達装置側の回転速度と呼ぶ。
【0034】
B点においてクラッチブレーキ22のクラッチを「切り」(ブレーキは「切り」のままとする)クラッチ17を「入り」にする。スライド3は、フライホイール11側の回転力によって駆動され、下降する。
【0035】
スライド3がC点の位置にきたときに、クラッチ17を「切り」にし、クラッチブレーキ22のクラッチを「入り」(ブレーキは、「切り」のままとする)にする。C点からスライド3は油圧モータ側の動力で駆動され、上昇する。C点からD点において加速し、その後は高速で上死点に至り停止する。プレス加工は、B点からC点の間で行なわれる。この間のスライド3の動きは、一般的にはサインカーブに近似したものになる。運転が終わったときには、クラッチブレーキ22のブレーキを「入り」にして、不測の起動を防止する。
【0036】
上記の作用を要約すれば、フライホイール11のエネルギを用いてプレス加工を行い、プレス加工の前後においては、スライド3を油圧モータ21で昇降させると共に、B点において動力伝達装置側の回転速度をフライホイール側の回転速度に一致させる。更にC点において、油圧モータ側の回転速度を動力伝達装置側の回転速度にほぼ一致させる。このことによって、クラッチの衝撃を無くす。通常のクラッチの如く、クラッチの衝撃が心配ない場合には、A点からB点にかけての減速と、C点からD点にかけての加速は不要とし、A点、D点における動力伝達装置側の速度で、夫々B点及びC点においてクラッチを「入り」にしても良い。
【0037】
本実施例の制御においては、ベルト20の滑りを無視して、タコジェネ26の出力でフライホイール11の回転数Nwを算出したが、更に正確に制御したい場合は、タコジェネ26に代えて、フライホイール11の回転数を直接検出するセンサ(例えばエンコーダ)を使用すれば良い。
【0038】
本実施例においては、図9におけるB点からC点の間、油圧モータ21でフライホイール11の回転数を追従する構成になっているが、多くの加工エネルギを要しないプレス加工においてはフライホイール11の回転のスピードドロップが小さいことから、前記追従はせずに、C点までB点での回転数の運転を続けても良い。
【0039】
上記の如く、フライホイール11の回転数の検出、及び図9におけるB点からC点の間の油圧モータ21の制御の方式は夫々2種類あるが、これらを適宜組み合わせることは容易である。
【0040】
更に、油圧モータ21の回転数を制御するのにエンコーダ25を用いているが、エンコーダ25は油圧モータ21の回転数を直接検出する位置に設けても良い。
【0041】
以下、第2実施例に付いて図6、図7及び図8を用いて説明する。尚、滑り案内機構6、位置調整機構7、スライド3、ボルスタ4、油圧ポンプユニット38及び図9のスライド3の動きに関しては第1実施例と変わらないので説明は割愛する。フライフォイール11は、フレーム2に回転自在に設けられている。フライホイール11は、その軸心をクランク軸8の軸心に一致する位置及び向きに配備されている。
【0042】
ドライブ軸27は、フライホイール11を貫通して設けられている。フライホイール11には、クラッチ17が内装されている。クラッチ「入り」でフライホイール11の回転がドライブ軸に伝達される構造になっている。ドライブ軸27にはドライブギヤ10が設けられている。ドライブ軸27の端部は、クランク軸8の端部で軸心に明けられた穴に嵌合され、ドライブ軸の端部は回転自在に支持されている。
【0043】
フレーム2に油圧モータ21が設けられている。油圧モータ21は、クラッチブレーキ22を介して固定されている。油圧モータ21は、前述の如く、油圧ポンプユニット38で駆動され、回転速度が制御される。
【0044】
油圧モータ21の出力軸には、油圧モータ軸24が連結されている。油圧ボモータ軸24には、中空体32が回転自在に嵌合している。中空体32には中間ギヤ15と中間ピニオン16が設けられている。中間ギヤ15は前記ドライブギヤ10と噛み合っている。ドライブギヤ10と中間ギヤ15によって減速機構が構成されている。
【0045】
前記中空体32と同じ中空体32が、前記ドライブ軸27の対称位置に設けられている。即ち、中間ギヤ15及び中間ピニオン16も全体で2個ずつ設けられている。中間ピニオン16、16は、クランク軸8の端部に固定されたメインギヤ9と噛み合っている。尚、クランク軸8にエンコーダ39が連結されている。該エンコーダは第1実施例のエンコーダ39に相当する。
【0046】
フレーム2にブレーキ28が設けられている。ブレーキ28は、ブレーキ軸30を有し、ブレーキ軸30にはブレーキピニオン31が設けられている。ブレーキピニオン31は、前記中間ギヤ15と噛み合っている。ブレーキ28は、運転を終了した時点で「入り」にして不測の起動を防止する。これは、第1実施例におけるクラッチブレーキ22のブレーキに相当するものである。
【0047】
上記第2実施例は、中間ギヤ15と中間ピニオン16が2個ずつあるので、これらのギヤとメインギヤ9が小さくてすみ、駆動機構がコンパクトになっている。
【0048】
【発明の効果】
本願発明によれば、プレス加工に適した最適加工速度とエネルギを確保でき、生産性に適したスライドの下降速度と上昇速度が得られる機械プレスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における一部断面の正面図
【図2】第1実施例における一部断面の背面図
【図3】第1実施例における一部断面の上面図(展開図)
【図4】第1実施例における一部断面の左側面図
【図5】第1実施例における一部断面の左側面図(展開図)
【図6】第2実施例における一部断面の背面図
【図7】第2実施例における一部断面の上面図
【図8】第2実施例における一部断面の左側面図
【図9】スライドの動きを示す説明図
【符号の説明】
1は機械プレス、2はフレーム、3はスライド、4はボルスタ、5は防振具、6は滑り案内機構、7は位置調整機構、8はクランク軸、8aは偏心部、9はメインギヤ、10はドライブギヤ、11はフライホイール、12はアジャスト部材、12aはねじ棒、13はガイド、14はバランサ、15は中間ギヤ、16は中間ピニオン、17はクラッチ、18はメインモータ、19はプーリ、20はベルト、21は油圧モータ、22はクラッチブレーキ、23はアプローチギヤ、24は油圧モータ軸、25はエンコーダ、26はタコジェネ、27はドライブ軸、28はブレーキ、29は中間ピン、30はブレーキ軸、31はブレーキピニオン、32は中空体、34はポンプ駆動用モータ、35はポンプ用フライホイール、36はポンプ用クラッチブレーキ、37は可変容量ポンプ、38は油圧ポンプユニット、39はエンコーダ、40はプーリ、41はベルト、42はカップリング、43はサーボモータ、44はねじ棒、45はハウジング、46は傾斜板である。
Claims (4)
- フライホイールを有する機械プレスにおいて、動力伝達装置を介してスライドを昇降させるための、前記フライホイールを駆動するメインモータとは別の駆動源である油圧モータを設け、クラッチで切り替えることを特徴とする機械プレス。
- フライホイールを有する機械プレスにおいて、動力伝達装置を介してスライドを昇降させるための、前記フライホイールを駆動するメインモータとは別の駆動源である油圧モータを設け、クラッチで切り替えることにより、プレス加工する間は前記フライホイールを利用し、プレス加工前とプレス加工後は前記油圧モータを利用する構成としたことを特徴とする機械プレス。
- 前記プレス加工に先立ち、前記油圧モータによる駆動をフライホイールによる駆動に切り替える時点において、前記動力伝達装置側の回転速度をフライホイール側の回転速度にほぼ一致させる構成としたことを特徴とする請求項2記載の機械プレス。
- 前記プレス加工が終了後前記フライホイールによる駆動を前記油圧モータによる駆動に切り替える時点において、前記油圧モータ側の回転速度を前記動力伝達装置側の回転速度にほぼ一致させる構成にしたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の機械プレス。
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